JP3351599B2 - 発泡ボ−ド - Google Patents

発泡ボ−ド

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JP3351599B2 JP34061993A JP34061993A JP3351599B2 JP 3351599 B2 JP3351599 B2 JP 3351599B2 JP 34061993 A JP34061993 A JP 34061993A JP 34061993 A JP34061993 A JP 34061993A JP 3351599 B2 JP3351599 B2 JP 3351599B2
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茂一 村田
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築物の屋上、壁、床な
どに使用される、表面材上に直接有機質発泡体を形成し
た発泡ボードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築物等の材料に使用される有機質発泡
体には、必ずその表面(片面または両面)に表面材が使
用されている。この表面材の使用は、有機質発泡体の製
造の簡便化と有機質発泡体の品質向上という二つの目的
を有している。
【0003】先ず有機質発泡体の製造に際しては、この
表面材を基材として使用しその上に発泡する前の原液す
なわちウレタンやフェノール等の樹脂からなる発泡原液
を所望の厚さに塗布し、必要に応じてその上にもう一枚
の表面材を載せ、ついでこの発泡原液を加熱発泡させる
と共に表面材を発泡体に接着してしまうのである。
【0004】そして、上記の様にして有機質発泡体の片
面又は両面に設けられた表面材は、有機質発泡体の温度
や湿度による伸縮を防止したり、耐熱性や寸法安定性を
付与したりする品質向上にも有効なものとなっている。
【0005】従来、ウレタン系、フエノール系等の有機
質発泡体の表面材として、一般的には天然パルプに炭酸
カルシウム、水酸化アルミニウムのような無機充填材を
混合した無機充填紙、或はガラス繊維紙が主に使用され
ている。
【0006】この表面材に要求される特性は、有機質発
泡体の製造方法によって異なるが、ウレタンやフェノー
ルの発泡原液を表面材上に塗布し発泡させる工程に於て
その原液が表面材を貫通して裏側に漏れないこと、ま
た、有機質発泡体単独では温度変化による伸縮が大きく
反り等の変形の原因になるため、その伸縮と反りを抑え
ること等が挙げられる。
【0007】前記した従来の無機充填紙は、無機充填材
が高含有率で配合されているため、得られた紙は緻密性
が高く、ウレタンやフエノール等の発泡原液は漏れにく
く、「漏れ」に対して有効に作用するが、天然パルプを
使用しているため乾湿に於ける伸縮が大きく、温度、湿
度等の環境変化に対してその表面材自身が伸縮するため
発泡体の伸縮や反りを抑えることが出来ないという欠点
を有している。
【0008】上記の欠点を改良し寸法安定性を向上させ
るために、前記無機充填紙にガラス繊維を配合する方法
があるが、パルプの伸縮を完全に抑えるには相当量のガ
ラス繊維を配合する必要があり、そうすることにより寸
法安定性は良くなるものの、緻密性に効果のあるパルプ
や無機充填材の配合率が下がるため発泡原液の漏れが生
じ易くなるという欠点が発生するのである。
【0009】ところで、従来からこの様な無機充填紙
は、水中で分散された天然パルプスラリーに無機充填材
や必要に応じてガラス繊維を混合分散させ、丸網式、長
網式等の通常の抄造法により製造されている。したがっ
て、天然パルプは親水性でフィブリル化されているので
無機充填材の補捉やガラス繊維の分散及び強度に有効で
あるが、乾湿に対する伸縮が大きい欠点があるため、そ
の添加量を少なくすると無機充填材の歩留の低下、ガラ
ス繊維の分散不良等を生じ、目標とする緻密性と寸法安
定性を得ることは出来ないのである。
【0010】一方、ガラス繊維紙は寸法安定性に優れる
ため種々の積層材の基材として汎用されているが、ポー
ラスで緻密性に劣るので発泡原液の漏れが生じ加工性に
劣るという難点を持っている。その欠点を改良するため
に、片面にポリエチレン、ポリプロピレン等のフイルム
をラミネートすることが検討されているが、例えば、ア
スファルト加工の際の200℃以上の高熱下ではそのフ
イルムは溶融してしまい、発泡体とガラス繊維紙の界面
で剥離が発生するなど、高熱加工を要する用途には使用
できないのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した様
な諸欠点のない有機質発泡体の表面材を開発し、発泡原
液の漏れ無く加工性が良好で、しかも水や熱等の外的要
因に対して伸縮、反りを生じることの無い優れた寸法安
定性を有する発泡ボードを提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに鋭意研究したところ、所定範囲の径と長さを有する
ガラス繊維とセピオライトとを主たる繊維材料として使
用し、これに結合材を適宜の割合で混合した表面材にし
てやれば、非常にすぐれた結果が得られることを見い出
したのである。
【0013】すなわち本発明は、繊維径が5〜20μで
繊維長が3〜25mmのガラス繊維を90〜30重量部、
セピオライト10〜70重量部、及び前記ガラス繊維と
セピオライトの混合物100重量部に対して結合材5〜
30重量部の3成分を必須成分として含有し、その他の
添加物を混合してなることを特徴とする有機質発泡体の
表面材、を要旨とするものであり、この結合材としては
合成ゴムや熱硬化性樹脂が適切であり、またその他の添
加物としては0.1〜10デニールで3〜25mmの耐熱
・耐水性の有機合成繊維が好適であること、さらにはこ
の表面材の製造方法としては湿式抄造法を利用すること
が適切であって、しかもその際、セピオライトの濾水度
を200ml以下に調整し、得られたシートの通気度を1
50cc/cm2 /sec 以下に調整することが望ましいこ
と、などを創出したのである。
【0014】本発明において使用されるガラス繊維は、
その繊維径が5〜20μ、繊維長が3〜25mmであるこ
とを必要とする。繊維径が5μ未満であると寸法安定性
が劣るようになる。一方20μをこえると寸法安定性は
向上するものの、太くなりすぎて目空き(隙間)が大き
くなって目標とする緻密性が得られ難くなる。
【0015】また、繊維長が3mm未満になると寸法安定
性が悪くなり、また25mmをこえると地合が悪くなり均
一性に劣り目標とする緻密性が得られ難くなる。この様
なガラス繊維として長繊維を所定長さに切断したチョッ
プドストランドが好ましい。
【0016】本発明で使用されるセピオライトとは、含
水珪酸マグネシウムを主成分とした繊維状天然粘土鉱物
である。その繊維径は0.1μ前後、繊維長は数十μ〜
数mmの範囲にあり、繊維表面に多数のOH基を有してい
る。前記ガラス繊維とセピオライトの配合割合は、ガラ
ス繊維90〜30重量部に対してセピオライト10〜7
0重量部である。ガラス繊維が90重量部をこえてセピ
オライトが10重量部未満になると寸法安定性は良くな
るが、ポーラスになるため目空きが大きく目標とする緻
密性が得られなくなる。一方ガラス繊維が30重量部未
満でセピオライトが70重量部をこえると緻密性は良く
なるが寸法安定性が悪くなる。
【0017】本発明で使用される結合材はビニロン、ポ
リエステル等の溶融繊維、スチレン−ブタジエン系、ア
クリロニトリル−ブタジエン系、アクリレート−ブタジ
エン系等の合成ゴムラテックス、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、尿素
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の有機高分子材
料やアルミナゾル、シリカゾル等の無機膠質物が挙げら
れる。
【0018】特にスチレン−ブタジエン系、アクリロニ
トリル−ブタジエン系、アクリレート−ブタジエン系等
の合成ゴムラテックス、及び/または、耐熱性に優れた
尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性
樹脂は、得られた表面材に柔軟性を付与し、またアスフ
ァルト加工或は施工時の急激な加熱冷却による有機質発
泡体の伸縮と反りに対して有効に作用するので、単独ま
たは併用して使用することが好ましい。
【0019】なお、とりわけ柔軟性を要求される場合は
合成ゴムを単独で結合材として使用すれば良く、また特
に耐熱性を要求される場合には熱硬化性樹脂を単独で結
合材として使用すれば良いのである。その他、用途に応
じて両者を適宜に混合し併用して、柔軟性や耐熱性の条
件を満足するよう配合するのである。
【0020】この結合材の配合は、前記ガラス繊維とセ
ピオライトの混合物100重量部に対して5〜30重量
部が必要とされる。5重量部未満になると機械的強度が
低下し、一方30重量部をこえるとガラス繊維とセピオ
ライトが少なくなるため寸法安定性、緻密性が低下す
る。
【0021】本発明において、その他の添加物とされる
ものは、例えば天然パルプ、レーヨン繊維、ポリエステ
ル繊維、ビニロン繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊維
等の有機繊維、ロックウール、セラミックウール等の無
機繊維、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タル
ク、カオリン等の無機粉体、ポリアクリルアミド、ポリ
エチレンオキサイド等の高分子凝集剤、石油系、ロジン
系、反応型等のサイズ剤、硫酸バンド、ポリ塩化アルミ
等の定着剤が挙げられる。
【0022】なお、その他の添加物として天然パルプを
使用する場合、乾湿による寸法変化が大きいので後述す
る寸法変化率の許容範囲内に限定される。また、有機繊
維の中でもポリオレフィン系や変性ポリエステル等の低
融点の有機繊維は、アスファルト加工等の200℃以上
の高温下では溶融してしまうのでその使用は制限され
る。
【0023】特に太さが0.1〜10デニール、繊維長
が3〜25mmの耐熱・耐水性を有するポリエステル繊
維、ビニロン繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等の有
機合成繊維は、表面材の割れや破れを防止し耐折性や耐
引裂性の向上に有効に作用するので、緻密性と寸法安定
性の許容範囲内で使用することが好ましく、その添加量
はガラス繊維とセピオライトの混合物100重量部に対
して20重量部以下が好ましい。
【0024】次に本発明表面材の製造方法について説明
する。まず、前記した範囲の径と長さを有するガラス繊
維と濾水度200ml以下に調整したセピオライトを前記
した範囲の配合割合で水中にて混合して均一に分散さ
せ、得られた混合スラリーに対して前記した結合材を前
記した範囲の割合で添加混合するのである。
【0025】本発明でいう濾水度とはJIS−P812
1に規定された方法に基づき測定された値(c.s.
f.)で、セピオライトの濾水度が200mlをこえると
セピオライトの微細化(表面積を多くする)が不十分な
ため、ガラス繊維相互の凝集が生じ、均一なシートの形
成が難しく、また得られたシートの通気度が150cc/
cm2 /sec をこえる値となり、発泡原液の漏れを生じ
る。またセピオライトの濾水度が200ml以下でも結合
材を使用しないと微細化されたセピオライトの抄網から
の漏れやガラス繊維との分離を生じ通気度150cc/cm
2 /sec 以下を達成し難くなる。
【0026】前記の混合スラリーにおいて、まずセピオ
ライトはその表面に多数のOH基を有しているため、水
に対する分散安定性が優れていると共に、ガラス繊維の
表面をセピオライトが覆うようにして両者が結合材を介
して一体化するのである。結合材を使用しないとガラス
繊維とセピオライトの一体化が不十分となって、抄紙部
への移送中にそれらが分離し易くなって、微細なセピオ
ライトが抄網から漏れたりガラス繊維同士の凝集が生じ
均一なシートの形成が難しくなる。このようにして、ガ
ラス繊維相互の凝集が防止され、ガラス繊維の含有率が
高くても分散安定性が優れ、均一なシートを形成できる
混合スラリーとなるのである。
【0027】ついで、必要に応じて前述した耐熱・耐水
性の有機合成繊維等のその他の添加物を混合し、さらに
高分子凝集剤、増粘剤、pH調整剤等の薬剤を必要に応
じて使用して、丸網式、長網式、短網式、傾斜ワイヤー
等の種々なる抄造方法によりウエットシートに成形し、
必要に応じてバインダーやサイズ剤、無機充填剤等を含
浸し、円筒式、トンネル式等の乾燥機で乾燥し、本発明
の表面材を得るのである。なお、その他の添加物は、そ
の種類により、ガラス繊維とセピオライトの混合スラリ
ーに直接添加しても良く、また結合材と混合して使用し
ても良い。また、抄紙濃度を0.1%以下にするとシー
トの均一性が更に向上する。
【0028】以上の様にして製造された本発明表面材の
諸物性について以下に説明する。まず、得られた表面材
はその通気度が150cc/cm2 /sec 以下であることが
望ましい。この通気度とはJIS−L1004等に指定
されたフラジール型法に基づき測定された値であり、そ
の通気度が150cc/cm2 /秒をこえると、発泡体製造
時に発泡原液がこの表面材から漏れやすくなり加工ライ
ンが汚れ、製造上不都合となるし、また表面材と発泡体
の界面付近でセル荒れを生じやすくなり、製品として不
完全なものとなる。
【0029】また、得られた表面材の耐水寸法変化率が
0.3%以下、同様に耐熱寸法変化率が0.2%以下の
範囲にあると、更に好適な物性と言えるのである。この
耐水、耐熱の寸法変化率とは次のようにして求められた
値のことをいう。すなわち、表面材の任意の場所から試
料(長さLS )を採取し、その試料を室温の水中に24
時間浸漬して、試料を取り出しその長さ(Lw )を測定
し、更に、その試料を200℃の恒温槽で24時間処理
した後、試料を取り出しその長さ(LH )を測定し、次
式によって、その変化率を算出する。 耐水寸法変化率 α={|LW −LS |/LS }×10
0 耐熱寸法変化率 β={|LH −LS |/LS }×10
【0030】耐水寸法変化率αが0.3%をこえると、
温度、湿度等の環境変化により表面材自身が伸縮するよ
うになり、発泡体の伸縮を抑えることが出来なくなり、
得られた発泡ボードを施工する時や施工後に反り等の変
形や剥離が生じ易くなる。
【0031】また耐熱寸法変化率βが0.2%をこえる
と、アスファルト加工時の加熱冷却による発泡体の伸縮
を抑えることが難しくなり、反り等の変形や剥離が生じ
易くなる。
【0032】さらに、本発明表面材の他の物性として、
200℃における引張強度が3kg/50mm以上の強度を
有することが望ましい。このように高温での引張強度が
高いと、高温時の発泡体の反り等の変形を防止するのに
有効となるのである。
【0033】また更に、本発明表面材の耐折強度が、1
0回以上であると機械的強度が向上し、発泡体の製造工
程や製品の取扱いが容易になる。この耐折強度とはJI
S−P8115に基づいて測定された値である。
【0034】以上、本発明表面材の望ましい物性につい
て説明したが、本発明における種々なる限定範囲に忠実
に対応して製造された本発明表面材は、多少の例外はあ
るものの、上記の諸物性をほぼ満足できるものとなって
いる。
【0035】本発明は以上の様な構成と作用効果を有
し、この有機質発泡体の表面材は特定形状のガラス繊維
とセピオライト及び結合材を適切な配合割合で含有して
おり、したがって本発明表面材は、発泡原液の漏れを生
じることはなく加工性に優れた有機質発泡体の基材とし
て、また、得られた発泡体の施工時または施工後のアス
ファルトの強熱や温度、湿度等の環境変化による発泡体
の伸縮を抑制し、反り等の変形や剥離を生じることの無
い有機質発泡体の補強材として好適に使用されるもので
ある。
【0036】
【実施例】表1のA欄に示したような7種類の配合組成
物の表面材(1〜5は本発明の実施例、比1と比2は比
較例)を、湿式抄造法によりそれぞれB欄のセピオライ
トの濾水度に調整して手抄機により抄紙濃度を0.3%
に調整して抄造し、乾燥して厚さ0.3mmの表面材をそ
れぞれ作成した。
【0037】ガラス繊維(硝子繊維)としては4種類の
形状のものを使用し、セピオライトとの配合割合をそれ
ぞれ変化させた。またその他の添加物としては5種類の
ものを単独あるいは併用して使用した。さらに結合材も
4種類のものを単独または併用して用いた。なお、空欄
は配合していないことを示し、配合欄に示した数字は
「重量部」である。
【0038】
【表1】
【0039】上記7種類の表面材の諸物性を測定したと
ころ、表1のB欄のような結果が得られた。(濾水度欄
は除く) 表中の★印は通気度が0.3(cc/cm2/sec)未満で測定
できないことを示している。なお、発泡原液の漏れ(※
1)は下記のようにして認定した。30cm角のアルミ板
の両端部に高さ25mmのスペーサーとその中央部に表面
材をそれぞれ載置し、表面材上に発泡ウレタン原液を1
00g散布し、素早くその上に表面材とアルミ板を積層
し、25℃、1時間の条件により発泡、硬化させ、厚さ
25mmの発泡ボードを作製し、下側の表面材の裏側への
浸透、漏れの有無を目視により判定した。
【0040】また、ボードの反り、変形(※2)は下記
の様にして認定した。上記で得られた発泡ボードの片面
に280℃に加熱されたブローンアスファルトを流し込
み、冷却後のボードの反り、変形の有無を目視により判
定した。
【0041】この表1のB欄より、本発明による実施例
が比較例2と比べて通気度がかなり小さく非常に漏れに
くいものであること、また比較例1と比べて寸法安定性
や耐熱性が良いことが認定でき、発泡体の反りや変形が
小さいことが示されている。
【0042】
【発明の効果】本発明の効果は、有機質発泡体の表面材
として非常にすぐれたものを提供したこと、及びその表
面材の好適な製造方法を提供したことにある。本発明の
大きな特徴は、その表面材の必須成分中にセピオライト
が含まれている点にあり、このセピオライトは従来の天
然パルプに見られるような乾湿による伸縮がなく寸法安
定性と耐熱性を有し、また従来の無機充填材に比べて微
細であり、ガラス繊維ウエブの空隙を埋める充填性を備
えているのである。
【0043】さらに、このセピオライトはその表面に多
数のOH基を有しているため、水に対する分散安定性が
優れているので、ガラス繊維のような分散が難しいシー
トの抄造に有効に作用し、ガラス繊維表面をセピオライ
トが覆い結合材により一体化されているためそれぞれが
分離することがないのでガラス繊維相互の凝集を防止
し、ガラス繊維が高含有率であるにもかかわらず、均一
なシートを形成できる分散安定性を発現させるのであ
る。
【0044】本発明は上記のような有効性を発揮するセ
ピオライトを特定形状のガラス繊維と混抄すると共に結
合材の配合によってガラス繊維とセピオライトの結合を
強固にし、得られたシートの適切な強度を確保し、セピ
オライトの特性を充分に活用した表面材とその製造方法
を提供したのである。
【0045】本発明表面材は、有機質発泡体の表面材と
して要求される性能を完全に具有し、発泡原液の漏れを
生じることなく加工性に優れた有機質発泡体の基材とし
て、また、得られた発泡体の施工時または施工後のアス
ファルトの強熱や温度、湿度等の環境変化による発泡体
の伸縮を抑制し、反り等の変形や剥離を生じることの無
い有機質発泡体の補強材として機能し、発泡体関連産業
に極めて高い有用性を発揮するものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面材上に直接有機質発泡体を形成したも
    のであって、前記表面材が、繊維径5〜20μで繊維長
    3〜25mmであるガラス繊維90〜30重量部、セピ
    オライト10〜70重量部、及び前記ガラス繊維とセピ
    オライトの混合物100重量部に対して結合材5〜30
    重量部の3成分を必須成分として含有する水性スラリー
    を抄造してなるシートであることを特徴とする発泡ボー
    ド。
  2. 【請求項2】前記シートの、JIS−L1004のフラ
    ジール型法で測定された通気度が150cc/cm2
    sec以下であることを特徴とする請求項1の発泡ボー
    ド。
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