JP2018104879A - 無機繊維紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】密度を好適な範囲に調整しつつ焼成前の含浸性を向上させた無機繊維紙を提供する。【解決手段】生体溶解性セラミック繊維と、繊維分における配合比が0重量%以上70重量%以下のガラス繊維と、平均繊維径が17μm以上25μm以下の有機繊維と、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、カチオン性コロイダルシリカ、アルミナゾルから選ばれる少なくとも1種以上のカチオン性無機バインダーと、セピオライトと、を用いて湿式抄造することにより得られるシート化した基材であって、密度が0.25g/cm3以上0.40g/cm3未満、焼成前の保液量が100g/m2以上である無機繊維紙。【選択図】なし

Description

生体溶解性セラミック繊維を用いた無機繊維紙に関する。
セラミック繊維は工業材料として優れた特性を有しており、鉄鋼、石油、化学、電気、自動車、建材、航空宇宙などのあらゆる産業界での利用が定着し、耐熱触媒担持材、断熱材、耐熱濾過材、耐熱絶縁材、耐熱シール材、耐熱パッキン材、耐熱緩衝材、耐熱クッション材等の様々な用途に利用されている。
セラミック繊維としては、主として常用温度1,250℃以下で使用される非晶質のリフラクトリーセラミックファイバー(以下、RCFと称する。)と、1,250℃より高温で使用されるアルミナ質の結晶質セラミック繊維が知られている。これらRCFと結晶質セラミック繊維は、製造方法や性能、価格が大きく異なっており、それぞれの特性によって使い分けがなされている。しかしながら、セラミック繊維は、人体に与える影響が懸念されており、特にRCFは、「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令」(平成27年政令第294号)や「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令」(平成27年厚生労働省令第141号)において、特定化学物質の第2類物質に追加されるなどの規制もなされている。そのため、RCFに代えて、人体に対して影響の少ない生体溶解性セラミック繊維を用いた無機繊維紙が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2003−105662号公報
しかしながら、生体溶解性セラミック繊維は、酸化カルシウム(CaO)や酸化マグネシウム(MgO)等を修飾酸化物として含み、シリカ(SiO)とアルミナ(Al)から構成されるRCFとは、化学組成に大きな違いがある。また、生体溶解性セラミック繊維は、一般的に平均繊維径がRCFに比べて太く、そのバラツキも大きいといった違いがある。これらの違いにより、生体溶解性セラミック繊維を用いた無機繊維紙は、RCFを用いた無機繊維紙に比べ密度が低くなりやすく、切断や打ち抜きなどの加工性に劣る場合がある。一方、いたずらに密度を高くすると含浸性が悪化し、触媒または吸着剤等の機能剤の粒子の分散体や、無機結合剤の分散体等からなる含浸液を含浸させにくくなり、機能剤等を十分に担持させることが困難になってしまう虞がある。
ここで、無機繊維紙は、焼成すると有機成分が消失するため、焼成後は強度が低下しハンドリング性が悪くなる。さらに、折り曲げ加工等の成形が施された焼成後よりも、焼成前のシート状の状態の方が含浸液を含浸させやすい。これらの点では、焼成後の無機繊維紙に含浸液を含浸させるよりも焼成前の無機繊維紙に含浸液を含浸させる方が有利であるが、有機成分が消失し空隙が生じる焼成後に比べて焼成前は含浸性を確保しにくく、焼成前の含浸性は考慮されていないのが実情である。
本発明は、人体に対して影響の少ない生体溶解性セラミック繊維を用いた無機繊維紙において焼成前に含浸液を含浸させる点に着目し、密度を好適な範囲に調整しつつ焼成前の含浸性を向上させた無機繊維紙を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の無機繊維紙は、生体溶解性セラミック繊維と、
繊維分における配合比が0重量%以上70重量%以下のガラス繊維と、
平均繊維径が17μm以上25μm以下の有機繊維と、
硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、カチオン性コロイダルシリカ、アルミナゾルから選ばれる少なくとも1種以上のカチオン性無機バインダーと、
セピオライトと、を用いて湿式抄造することにより得られるシート化した基材であって、
密度が0.25g/cm以上0.40g/cm未満、焼成前の保液量が100g/m以上であることを特徴とする。
本発明の無機繊維紙によれば、密度を0.40g/cm未満に抑えることで、焼成前の保液量を100g/m以上として焼成前の含浸性を向上させることができる。さらに、密度が0.25g/cm以上であるため切断や打ち抜きなどの加工性の悪化を抑えることができる。また、前記有機繊維の平均繊維径を17μm以上とすることで密度が高くなりすぎることを抑える一方、該有機繊維の平均繊維径を25μm以下にすることで密度が低くなりすぎることを防ぐことができる。
前記セピオライトは、密度が高くなりすぎることを抑えるとともに通気度を低くする無機バインダーである。前記ガラス繊維は、密度を低くする点で有効であるが、耐熱性が必要な場合には、繊維分における配合比を0重量%とすることができる。なお、前記繊維分には、生体溶解性セラミック繊維、ガラス繊維および有機繊維が含まれる。
また、本発明の無機繊維紙において、前記有機繊維が、セルロース繊維のみからなるものであることが好ましい。
前記有機繊維を前記セルロース繊維のみから構成し合成樹脂繊維を配合しないことにより、物理的強度(引張強さや湿潤引張強さ)の低下や材料コストを抑えることができる。
さらに、本発明の無機繊維紙において、ガーレ剛度が、400mg以下であることが好ましい。
ガーレ剛度を400mg以下にすることで、折り曲げ加工がしやすくなる。
また、本発明の無機繊維紙において、通気度が、3.5cm/cm/sec以下であることが好ましい。
こうすることで、特にシール性が必要な製品により好適に用いることができる。
さらに、本発明の無機繊維紙において、含浸液を含浸させたものであってもよい。
ここでいう含浸液は、揮発性有機化合物(VOC)、アンモニア等の塩基性ガス、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、塩素等の酸性ガスを除去するための触媒や吸着剤等の機能剤の粒子における分散体や、無機結合剤の分散体等である。具体的には、シリカゾル、ケイ酸塩水溶液、アルミナゾル、ジルコニアゾル等を例示することができる。
本発明によれば、密度を好適な範囲に調整しつつ焼成前の含浸性を向上させた無機繊維紙を提供することができる。
以下、本発明の無機繊維紙について詳説する。本発明の無機繊維紙は、生体溶解性セラミック繊維、ガラス繊維、有機繊維、無機バインダーとしてカチオン性無機バインダーとセピオライトを用いて湿式抄造することにより得られるシート化した基材である。また、本発明の無機繊維紙は、耐熱触媒担持材、断熱材、耐熱濾過材、耐熱絶縁材、耐熱シール材、耐熱パッキン材、耐熱緩衝材、耐熱クッション材等に好適に用いることができる。
本発明に用いられる生体溶解性セラミック繊維は、「EU指令97/69/EC」規制におけるカテゴリー0(適用除外物質)に分類される繊維から選択される。そのためには、NotaQ「生体内溶解性繊維判定基準」により下記4種類の動物実験のどれかで安全性を証明されるか、またはNotaR「吸入性繊維でないことの判定基準」により長さ加重幾何平均繊維径から標準偏差の2倍を差し引いた数値が6μmを越える繊維であることが必要である。
(1)短期吸入による生体内滞留性試験で、20μmより長い繊維が10日未満の荷重半減期をもつこと、
(2)短期気管内注入による生体内滞留試験で、20μmより長い繊維が40日未満の荷重半減期を持つこと、
(3)腹腔内投与試験により過大な発がん性の証拠がないこと、
(4)長期間吸入試験で、関連ある病原性変化もしくは腫瘍性変化がないこと。
上記の安全性が確認された生体溶解性セラミック繊維であれば、その製造方法、化学組成、平均繊維径あるいは平均繊維長に特に制限はなく、例えば、生体溶解性ロックウールを使用することも出来る。
また、生体溶解性セラミック繊維の多くには、製法上の問題から、繊維の先端に非繊維状物(球形に近い粒状物で通常「ショット」と呼ばれる)を含んでいる。このショットの含有率が多いと物理強度が低下すると共に、湿式抄造時においてピンホールや粉落ちなどの問題が発生しやすく安定生産が難しい。そのため、本発明の無機繊維紙では生体溶解性セラミック繊維に含まれる45μm以上のショット含有率は4%以上20%以下であることが好ましく、5%以上18%以下であることがより好ましく、5%以上15%以下であることが更に好ましい。45μm以上のショット含有率を4%未満にするには、脱ショット処理を繰り返し行う必要があり、処理を繰り返し行う影響で繊維長が短くなり物理強度に劣る場合があり、コスト的にも好ましくない。一方、45μm以上の含有率が20%を超えると強度に寄与しない非繊維状物が増えるため物理強度に劣る場合があり、また無機繊維紙からの粉落ちが多くなり好ましくない。ショットを除去する方法は特に限定されないが、高剪断力をかけてショットと繊維を切断する方法や、スクリーンやサイクロンなどの除去装置を用いてショットを繊維から分離するなどの方法により達成される。
本発明の無機繊維紙では、繊維分における生体溶解性セラミック繊維の配合比は、10重量%以上95重量%以下であることが好ましく、20重量%以上80重量%以下であることがより好ましく、30重量%以上80重量%以下であることが更に好ましく、40重量%以上80重量%以下であることが更により好ましい。配合比が10重量%未満では、無機繊維紙の物理強度に劣る場合があり、また無機繊維紙の密度が低下することで最終製品に微細なピンホールが生じる場合がある。一方、配合比が95重量%を超えると物理強度が低下する場合がある。
本発明の無機繊維紙では、繊維分におけるガラス繊維の配合比は、0重量%以上70重量%以下である。ガラス繊維の配合比が70重量%を超えると、無機繊維紙の地合が悪くなって品質にバラツキが生じたり、微細な孔によるピンホールが生じたりする場合がある。また、耐熱性を向上させたい場合には、ガラス繊維の配合比を0重量%(ガラス繊維を配合しない態様)としてもよい。
また、本発明におけるガラス繊維は、繊維長が1mm以上30mm以下が好ましく、2mm以上15mm以下がより好ましく、3mm以上10mm以下が更に好ましい。繊維長が1mm未満では、物理強度が不十分となる場合がある。一方、繊維長が30mmを超えると、無機繊維紙の地合が悪くなり、品質にバラつきが生じる場合がある。また、本発明におけるガラス繊維の平均繊維径は5μm以上15μm以下であることが好ましく、5μm以上11μm以下がより好ましく、5μm以上9μm以下が更に好ましい。平均繊維径が5μm未満では、繊維が細すぎて保液性を悪化させる場合がある。一方、平均繊維径が15μmを超えると太くなりすぎて繊維間の間隙が大きくなり、物理強度に劣り、さらに皮膚への刺激性がある等、作業性に支障をきたして利用しにくくなる場合がある。
本発明における有機繊維としてはセルロース繊維からなるパルプ状物、合成樹脂短繊維を用いることができ、それぞれ単独もしくは両者を配合して用いることができる。ただし、有機繊維をセルロース繊維のみから構成することで、物理強度を向上させ、コストを抑えることができる。
また、本発明における有機繊維は、平均繊維径が17μm以上25μm以下のものであることを特徴とする。有機繊維の平均繊維径が17μm未満では、無機繊維紙の密度が高くなりすぎて焼成前の含浸性を悪化させてしまう虞がある。一方、有機繊維の平均繊維径が25μmを超えると、無機繊維紙の密度が低くなりすぎて切断や打ち抜きなどの加工性の悪化や物理強度の低下を招く虞がある。
本発明に用いられるセルロース繊維からなるパルプ状物は、針葉樹晒しクラフトパルプ(以下、NBKPと称する。)、広葉樹晒しクラフトパルプ(以下、LBKPと称する。)、針葉樹サルファイトパルプ、広葉樹サルファイトパルプ、エスパルトその他いずれの種類のパルプでも何ら限定されるものではないが、湿式抄造時の無機繊維紙の物理強度の点からNBKPがより好ましい。また、ろ水度(カナダ標準ろ水度)は、特に限定しないが、200mlCSF以上700mlCSF以下の範囲内であることが好ましく、300mlCSF以上700mlCSF以下の範囲内であることがより好ましく、400mlCSF以上700mlCSF以下の範囲内であることが更に好ましい。ろ水度が、200mlCSF未満であると、湿式抄造法による無機繊維紙の形成段階で目が詰まって、濾水性が悪くなり、均一な地合いが得られない場合があり、また無機繊維紙の密度が高くなりすぎてしまう場合がある。一方、700mlCSFより高いと、繊維の微細化具合が悪く、絡み合いが劣り、物理強度が劣り、無機繊維紙を上手く抄造できない場合がある。
本発明に用いられる合成樹脂短繊維を構成する樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVAと称する。)、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリビニルケトン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ジエン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、フラン系樹脂、尿素系樹脂、アニリン系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アルキド樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂、これらの樹脂の誘導体等が挙げられる。
無機バインダーとしてはカチオン性無機バインダーとセピオライトが必須成分である。カチオン性無機バインダーとしては硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、カチオン性コロイダルシリカ、アルミナゾルから選ばれる少なくとも1種以上を使用することができる。アルミナゾルの安定化剤としては塩酸、酢酸、硝酸などが挙げられるが、何れを使用してもよい。アルミナゾルの形状は羽毛状、板状構造などが挙げられるが、何れを使用してもよい。本発明におけるカチオン性無機バインダーの配合比としては繊維重量の合計量に対して0.1重量%以上5重量%以下が好ましく、0.1重量%以上3重量%以下がより好ましく、0.1重量%以上1重量%以下がさらに好ましい。カチオン性無機バインダーの配合比が0.1重量%未満の場合には、湿潤引張り強さが劣る場合がある。一方、カチオン性無機バインダーの配合比が5重量%を超えると凝集が強くなりすぎて地合不良や、吸液性が悪化する場合がある。
本発明におけるセピオライトは、含水ケイ酸マグネシウムからなる表面に多数の活性水酸基を有する粘土性鉱物で、その形状において何ら限定されるものではなく、繊維状のほか、塊状、泥状、粉末状、いずれも用いることができる。また、母岩や間入石としてのタルク、カルサイト、ドロマイト、マグネサイト、塩基性炭酸マグネシウム、ケイ酸成分等が含まれていてもよい。また、スペイン産、トルコ産、中国産など原産国による制限は特にない。
本発明に用いられるセピオライトの配合比は、無機繊維紙を構成する繊維(生体溶解性セラミック繊維、ガラス繊維、有機繊維)分に対して20重量%以上60重量%以下であることが好ましく、25重量%以上55重量%以下であることがより好ましく、45重量%以上55重量%以下であることが更に好ましい。配合比が20重量%未満では、物理強度が不十分となる場合があり、配合比が60重量%を超えると、無機繊維紙からの粉落ちが悪くなる場合がある。
また、天然鉱物繊維の1つであるセピオライトとともに、ウォラストナイトやアタパルジャイトといった他の天然鉱物繊維を配合してもよい。なお、その他に例えば、パリゴルスカイトといった、通常、マウンテン・コルク、マウンテン・レザー、マウンテン・ウツド等と呼ばれている粘土性鉱物やコロイダルシリカ、リチウムシリケートなどを適宜選択して使用してもよい。
本発明の無機繊維紙の坪量は、剛度が400mg以下であれば任意に設定できる。本発明の無機繊維紙は、密度が0.25g/cm以上0.40g/cm以下であることを特徴とする。また、無機繊維紙の密度は、0.28g/cm以上0.39g/cm以下であることが好ましい。密度が0.25g/cm未満であると、繊維が毛羽立ってしまい切断や打ち抜きなどの加工性が悪化してしまう場合がある。一方、密度が0.40g/cmを超えると、焼成前の含浸性を十分に確保することが難しくなる。
本発明の無機繊維紙の厚みは、密度が0.25g/cm以上0.40g/cm以下であれば、坪量に対して任意に設定できる。
本発明の無機繊維紙は、焼成前の保液量が100g/m以上であることを特徴とする。また、焼成前の保液量は、120g/m以上であることが好ましい。焼成前の保液量が100g/m未満の場合は、機能剤や結合剤等の担持が不十分になり、吸着性能等の機能や物理的強度が劣る場合がある。
本発明の無機繊維紙は、円網抄紙機、長網抄紙機、短網抄紙機、傾斜型抄紙機、これらの中から同種または異種の抄紙機を組み合わせてなるコンビネーション抄紙機などを用いて抄造する方法によって製造することができる。原料スラリーには、必須成分の他に、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、各種アニオン性、ノニオン性、カチオン性又は両性の歩留り向上剤、濾水剤、分散剤、紙力向上剤や粘剤を適宜選択して添加することができる。原料スラリーは、0.1〜5重量%程度の固形分濃度に調整される。なお、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の内添助剤を目的に応じて適宜添加することも可能である。
この原料スラリーをさらに所定濃度に希釈して抄造する。また、無機バインダーは、その形状に応じて凝集剤を用いて凝集体を形成しても良く、生体溶解性セラミック繊維、ガラス繊維や有機繊維と凝集体を形成してもよい。凝集剤は、高分子凝集剤、無機系凝集剤などがあるが、無機バインダーの成分や表面電荷を考慮して適宜選択することができる。凝集剤の添加量は、無機バインダーの種類や欲する凝集体の大きさによって変えることができる。凝集体の大きさをコントロールすることによって、小さい粒状の無機バインダーでも抄造ワイヤーから抜け落ちることなく抄造が可能となる。次いで、抄造されたウェブは、余分な水分を吸引あるいはウェットプレスなどの方法で取り除いた後、乾燥させる。乾燥には、ヤンキードライヤー、シリンダードライヤー、エアドライヤー、赤外線ドライヤー、サクションドライヤー等の乾燥装置を用いることができる。
得られた無機繊維紙は、触媒または吸着剤等の粒子や無機結合剤を分散させた含浸液に含浸させる。含浸液としては、シリカゾル、ケイ酸塩水溶液、アルミナゾル、ジルコニアゾル等を用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「%」は、特に断りのない限り「重量%」を示す。実施例及び比較例に記載した物性の測定方法、ならびに平均繊維径の測定方法を以下に示した。
1)坪量
JIS P8124記載の方法にて測定した。単位はg/mである。
2)厚み
JIS P8118記載の方法にて測定した。単位はμmである。
3)通気度
JIS L1096記載の方法にて測定した。測定機には、株式会社東洋精機製作所製の通気性試験機No.869を用いた。単位はcm/cm/secである。
4)ガーレ剛度
JIS L1096、JIS L1085記載の方法にて測定した。測定機には、株式会社東洋精機製作所製のガーレ剛軟度試験機No.825を用いた。単位はmgである。
5)MD方向(紙の流れ方向)の引張強さ
JIS P8113記載の方法に準拠してMD方向の引張強さを測定した。具体的には、15mm幅×250mm長さ(長さ方向がMD方向)の短冊サンプルの引張強さを測定した。単位はkN/mである。
6)MD方向(紙の流れ方向)の湿潤引張強さ
JIS P8135記載の方法に準拠してMD方向の湿潤引張強さを測定した。15mm幅×250mm長さ(長さ方向がMD方向)の短冊サンプルを25℃の純水に3分浸漬する。浸漬処理した短冊サンプル4片をまとめて湿潤引張強さを測定し、短冊サンプル4片まとめて測定したデータから1片当たりの値を算出した。単位はkN/mである。
7)焼成前保液量
100mm×100mmサイズのサンプルの乾燥重量(W1)を測定する。バットに張った25℃の純水に15秒間浸漬して取り出し、ガラス棒で表面の水滴を掻き落とした後、湿潤重量(W2)を測定し、W1とW2から保液量を求めた。単位はg/mである。本発明の無機繊維紙は、焼成前保液量が100g/m以上であることを特徴とする。
8)平均繊維径
ISO−16065−2に準拠した方法にて測定した。測定機にはメッツォオートメーション株式会社製のファイバー分析計Metso FS5を用いた。単位はμmである。
実施例1〜5、比較例1〜7の無機繊維紙について、各成分の配合を表1に示し、上述した評価試験により評価した結果を表2に示す。
Figure 2018104879
Figure 2018104879
(実施例1)
表1に示すように、生体溶解性セラミック繊維(組成:SiO/CaO/MgO=65/30/5;平均繊維径3μm×長さ600μm、45μm以上ショット含有率10%)、ガラス繊維として6μm径×6mm長のチョップドストランドガラス繊維、有機繊維としてNBKP(平均繊維径20μm、400mlCSF)をそれぞれ40/40/20とする配合で水中に順次添加混合し、さらに、無機バインダーとしてポリ塩化アルミニウム(以下、PACと称する)を繊維重量の合計量に対して0.5%添加し、セピオライト粉体平均粒径7μm)を繊維重量の合計量に対して45%添加し、3%濃度の原料スラリーを調成した。この原料スラリーを用いてウェブを長網抄紙機で希釈抄造し、湿式ウェブをプレスロールで脱水した後、130℃で加熱乾燥処理し、実施例1の無機繊維紙を得た。
(実施例2)
生体溶解性セラミック繊維、ガラス繊維、有機繊維の配合比をそれぞれ95/0/5とし、セピオライト粉体を繊維重量の合計量に対して55%添加した以外は実施例1と同じ方法で抄造を行い、実施例2の無機繊維紙を得た。
(実施例3)
有機繊維として平均繊維径が17μmのNBKPを用い、生体溶解性セラミック繊維、ガラス繊維、有機繊維の配合比をそれぞれ20/25/55とした以外は実施例1と同じ方法で抄造を行い、実施例3の無機繊維紙を得た。
(実施例4)
有機繊維として、平均繊維径が25μmのPVA(繊維長3mm)を用いた以外は実施例1と同じ方法で抄造を行い、実施例4の無機繊維紙を得た。
(実施例5)
生体溶解性セラミック繊維、ガラス繊維、有機繊維の配合比をそれぞれ10/70/20とした以外は実施例1と同じ方法で抄造を行い、実施例5の無機繊維紙を得た。
(比較例1)
セピオライト粉体に代えてカオリン粉体を添加した以外は実施例3と同じ方法で抄造を行い、比較例1の無機繊維紙を得た。
(比較例2)
セピオライト粉体に代えてタルク粉体を添加した以外は実施例3と同じ方法で抄造を行い、比較例2の無機繊維紙を得た。
(比較例3)
セピオライト粉体に代えてウォラストナイト粉体を添加した以外は実施例3と同じ方法で抄造を行い、比較例3の無機繊維紙を得た。
(比較例4)
有機繊維として平均繊維径が10μmのLBKPを用いた以外は実施例1と同じ方法で抄造を行い、比較例4の無機繊維紙を得た。
(比較例5)
有機繊維として、平均繊維径が40μmのPVA(繊維長3mm)を用い、生体溶解性セラミック繊維、ガラス繊維、有機繊維の配合比をそれぞれ40/50/40とするとともに、セピオライト粉体を繊維重量の合計量に対して20%添加した以外は実施例1と同じ方法で抄造を行い、比較例5の無機繊維紙を得た。
(比較例6)
有機繊維として平均繊維径が17μmのNBKPを用い、生体溶解性セラミック繊維、ガラス繊維、有機繊維の配合比をそれぞれ20/25/55とするとともに、セピオライト粉体を添加しなかったこと以外は実施例1と同じ方法で抄造を行い、比較例6の無機繊維紙を得た。
(比較例7)
有機繊維として平均繊維径が7μmのエスパルトを用い、生体溶解性セラミック繊維、ガラス繊維、有機繊維の配合比をそれぞれ20/25/55とした以外は実施例1と同じ方法で抄造を行い、比較例7の無機繊維紙を得た。
表2に示すように、実施例1〜5では、密度が好適な範囲に調整され、焼成前の含浸性に優れていることがわかる。また、有機繊維として、NBKPに代えてPVAを配合した実施例4では、引張強さがやや低くなっており、有機繊維としては、セルロース繊維のみを配合する方がより好ましいことがわかる。
一方、セピオライトに代えてカオリンを添加した比較例1と、セピオライトに代えてタルクを添加した比較例2は、共に密度が高くなりすぎて、焼成前の保液量100g/m以上を満足せず含浸性に劣ることがわかる。また、セピオライトに代えてウォラストナイトを添加した比較例3と、セピオライトを添加しない比較例6は、密度と焼成前の保液量100g/m以上を満足しているが、通気度が非常に高く、シール性が要求される製品に適用することが難しいことがわかる。
比較例4と比較例7は、共に有機繊維の平均繊維径が17μm未満であり、密度が高くなりすぎて、焼成前の保液量100g/m以上を満足せず含浸性に劣ることがわかる。一方、有機繊維の平均繊維径が25μmを超える比較例5は、焼成前の保液量100g/m以上は満足するものの、密度が0.25g/cm未満になり、湿潤引張強さが非常に低く、通気度も高くなってしまい、さらにガーレ剛度が400mgを越えてしまうことがわかる。

Claims (5)

  1. 生体溶解性セラミック繊維と、
    繊維分における配合比が0重量%以上70重量%以下のガラス繊維と、
    平均繊維径が17μm以上25μm以下の有機繊維と、
    硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、カチオン性コロイダルシリカ、アルミナゾルから選ばれる少なくとも1種以上のカチオン性無機バインダーと、
    セピオライトと、を用いて湿式抄造することにより得られるシート化した基材であって、
    密度が0.25g/cm以上0.40g/cm未満、焼成前の保液量が100g/m以上であることを特徴とする無機繊維紙。
  2. 前記有機繊維は、セルロース繊維のみからなるものであることを特徴とする請求項1記載の無機繊維紙。
  3. ガーレ剛度が、400mg以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の無機繊維紙。
  4. 通気度が、3.5cm/cm/sec以下であることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の無機繊維紙。
  5. 含浸液を含浸させたことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の無機繊維紙。
JP2017247303A 2016-12-26 2017-12-25 無機繊維紙 Active JP6605569B2 (ja)

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