JPH0138533B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0138533B2
JPH0138533B2 JP62294597A JP29459787A JPH0138533B2 JP H0138533 B2 JPH0138533 B2 JP H0138533B2 JP 62294597 A JP62294597 A JP 62294597A JP 29459787 A JP29459787 A JP 29459787A JP H0138533 B2 JPH0138533 B2 JP H0138533B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic filler
activated carbon
binder
zeta potential
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP62294597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63156541A (ja
Inventor
Toshitaka Nishikawa
Teruki Ueda
Masakado Izumo
Keiichiro Kametani
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Kogyo Co Ltd filed Critical Daikin Kogyo Co Ltd
Priority to JP62294597A priority Critical patent/JPS63156541A/ja
Publication of JPS63156541A publication Critical patent/JPS63156541A/ja
Publication of JPH0138533B2 publication Critical patent/JPH0138533B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H17/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
    • D21H17/63Inorganic compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は吸着性シートの製造法に関し、さらに
実質上石綿を含まず加工適性と高い吸着能とを備
えた吸着性シートを得るための製造法に関する。 背景技術 従来より活性炭粉末や活性炭繊維などはシート
状に加工されて吸着材料として利用されている。
これらシートは吸着性シートとしてそのまま利用
される場合もあるが、多くはコルゲート加工によ
りハニカム構造体に成型され、有機溶剤のの分
離、回収などのための吸着装置として、または吸
湿剤を担持させて除湿装置あるいは全熱交換器な
どとして利用されている。いずれの利用形態をと
る場合においても、単位容積当りの吸着性能の高
いことが要求され、そのためにはまず第一に含有
される活性炭の量ができるだけ多いことが必要で
ある。その他シートに要求される性質としては、
前記コルゲート加工などの後加工のために高い強
度を有すること、耐熱性にすぐれていることなど
が挙げられる。この種のシートのうち活性炭粉末
を用いたシートは、通常天然繊維や化学繊維とい
つしよに水中に分散し、活性炭を繊維間に保持さ
せるためにゴムラテツクスなどの結合剤を加えて
湿式抄紙法により抄造されていた。またたとえ
ば、特開昭51−29388号においては「活性炭シー
トの製造方法」として、強いカチオン性高分子電
解質を用いて抄紙する方法や、特開昭53−35712
号においては「活性炭シートの製造方法」とし
て、アニオン性高分子とカチオン性高分子とを併
用して抄紙する方法が開示されているが、いずれ
の場合も、コルゲート加工などの後加工に耐えう
る強度がなく、しかも高い吸着能を兼ね備えた吸
着性シートは得られていない。つまり従来は、シ
ートの強度を高くするべく結合剤を多量に使用し
たものは、高い強度を有し加工適性に優れるもの
の吸着能の劣つたものとなり、また吸着能を高く
するべく結合剤の量を少くしたものは、たとえそ
の結合剤の種類を吟味しても、強度が低く加工適
性に欠けるばかりでなく、活性炭の歩留が60%以
下と低いものとなつており、吸着性シートとして
の2つの条件を満たしたシートは存在しなかつ
た。 以上の点に鑑み本発明者らは、石綿繊維などの
陽イオン無機繊維とアニオン性結合剤とを併用し
て、加工適性と高い吸着能とを備え、しかも活性
炭粉末の歩留が高いという吸着性シートの製造法
を発明し、特願昭54−125117号として出願した。
しかし、近年になつて衛生上の問題から石綿の使
用が制限されつつある。 発明を解決すべき問題点 本発明者らは上記の問題点を解決するべく種々
の研究を重ねた結果、無機填料を用い、そのゼー
タ電位を利用して結合剤と組み合わせることによ
り、加工適性と高い吸着能とを有し、しかも活性
炭の歩留が高いシートを石綿を含有させずに抄紙
できる事実を見出し、この事実に基いて本発明を
完成するに至つた。 問題点を解決するための手段 本発明の要旨はセルロース繊維、活性炭粉末、
無機填料および結合剤を水中に分散するに際し無
機填料のゼータ電位を調整して結合剤を活性炭粉
末より著しく多く無機填料に偏在させたスラリー
を作り、該スラリーを湿式抄紙することを特徴と
する吸着性シートの製造方法に存する。 本発明で用いる活性炭粉末は、高い吸着能はも
ちろん触媒や触媒などの担体としての性能を有
し、通常100メツシユより小さい平均粒子径を持
つものが用いられ、150〜325メツシユの平均粒子
径を持つものでは特に好ましい結果が得られるも
のである。80メツシユよりも大きい平均粒子径の
活性炭粉末ではスラリー中で底の方に沈下しやす
く、均一なシートができないばかりか、活性炭粉
末のシートからの脱落も生じるものとなる。一方
あまり粒子径が小さくなるとシートへの歩留が悪
くなるとともに、活性炭表面が結合剤などや不純
物によつて閉塞されやすくなり、シートの吸着性
能が低下する。 本発明で用いるセルロース繊維としては、KP,
SP,GPなどの木材パルプ、麻、コツトンリンタ
ー再生セルロース短繊維などの植物繊維が挙げら
れる。抄紙の際に活性炭粉末などの歩留を上げる
ために、上記繊維はビーターなどで叩解して使用
することが好ましく、叩解などを行わない場合
は、たとえばLBKPのような繊維長の短かいもの
を使用することが好ましい。 無機填料として本発明では、たとえばカオリナ
イト、カオリン、カオリンクレー、焼成クレー、
ハロイサイト、セリサイト、シラス、ろう石、ジ
ークライト、バーミキユライト、パーライト、ケ
イソウ土、タルク、ウオラストナイト、ベントナ
イト、クリストバライト、石膏、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン(ルチル、
アナターゼ)、硫化亜鉛、亜鉛華、ケイ酸アルミ
ニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウ
ム、繊維状ケイ酸マグネシウム、繊維状チタン酸
カリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウムなどの天然または合成無機填料のうち1種ま
たは2種以上が用いられる。 これらの無機填料は適宜選択していずれのもの
でも使用できるが、結合剤のみまたは結合剤に定
着助剤を加える場合に無機填料と活性炭粉末とが
同等のゼータ電位であれば、結果的に所望の結合
剤の偏在を起こし得ずシートの吸着性能が低くな
る。この場合、一般的にはPHを調整することによ
り無機填料のゼータ電位を調整することが必要
で、活性炭粉末は通常負のゼータ電位を持つか
ら、無機填料のゼータ電位は活性炭よりさらに
10mV以上負電位にすることが好ましい。なお活
性炭粉末は炭化処理前の原料やPHによつてゼータ
電位が異なるため、調整にあたつては注意を要す
る。またたとえば繊維状チタン酸カリウム、繊維
状ケイ酸マグネシウム、針状ケイ酸カルシウムな
どの繊維状もしくは針状の結晶構造を持つ無機填
料を用いれば、スラリーの抄紙適性が上がり、シ
ートの強度が増して加工適性が向上する。 本発明における結合剤としては、SBRラテツ
クス、NBRラテツクス、アクリル樹脂エマルジ
ヨンなどの有機高分子エマルジヨンや、ポリエチ
レンイミン、ポリアクリルアミド、ポリウレアポ
リアミド縮合物などの有機高分子電解質や、コロ
イダルシリカ、コロイダルアルミナなどの無機コ
ロイド液などの液状のものが挙げられる。また目
的を損わない範囲でデンプンやポリビニルアルコ
ール粉末などの粉末状有機結合剤や、ビニロン繊
維、ポリエチレン繊維などの熱溶融性繊維状結合
剤なども使用できる。 実施例 次に本発明の製造法を説明する。 本発明の製造法は、セルロース繊維、活性炭粉
末および無機填料を水中に分散してスラリー(以
下基材分散スラリーと称す)を作り、ここへ該無
機填料のゼータ電位の極性と逆のイオン性を有す
る結合剤を加えるか、または該無機填料の極性の
ゼータ電位と逆のイオン性を有する定着助剤を加
えたのち該無機填料のゼータ電位と同極性のイオ
ン性を有する結合剤を加え、これを湿式抄紙法に
て抄造する吸着性シートの製造方法であり、この
方法は無機填料の極性の相異によつて下記2つの
方法に分けられる。 (イ) 基材分散スラリー中のセルロース繊維、活性
炭および無機填料が共に負のゼータ電位である
通常の場合、無機填料は、望ましくは活性炭の
ゼータ電位よりさらに10mV以上負になるよう
に調整したのち、ここへ陽イオンのカチオン性
結合剤を加えるかまたはカチオン性定着助剤を
加えてから陰イオンのアニオン性結合剤を加
え、これを湿式抄紙法にて抄造する方法。 (ロ) 基材分散スラリー中のセルロース繊維、活性
炭および無機填料が共に正のゼータ電位である
場合には、無機填料は他よりも+5mV以上の
電位を持つように調整したのち、ここへ陰イオ
ンのアニオン性結合剤を加えるかまたはアニオ
ン性定着助剤を加えてから陽イオンのカチオン
性結合剤を加え、これを湿式抄紙法にて抄造す
る方法。 なお、基材分散スラリーを調整した段階で無機
填料のゼータ電位が上記各条件を満足している場
合は、ことさら調整の操作は要しないことはいう
までもない。 本製造法に用いるアニオン性結合剤としては、
SBRラテツクス、NBRラテツクス、天然ゴムラ
テツクス、アニオン性アクリル樹脂エマルジヨ
ン、酢酸ビニル樹脂エマルジヨンなどのアニオン
性有機高分子エマルジヨン、コロイダルシリカな
どのアニオン性無機コロイド液、ポリアクリルア
ミド、ポリアミド、ポリアクリル酸ソーダなどの
アニオン性有機高分子電解質などが挙げられる。
カチオン性結合剤としては、アクリル樹脂エマル
ジヨンなどのカチオン性有機高分子エマルジヨ
ン、ポリウレアポリアミド縮合物、ポリエチレン
イミンなどのカチオン性有機高分子電解質、コロ
イダルアルミナなどのカチオン性無機コロイド液
が挙げられる。アニオン性結合剤としてもカチオ
ン性結合剤としても、単独で使用する場合はエマ
ルジヨン系のものが使いよい。また現状ではアニ
オン性結合剤の方がカチオン性結合剤よりも種類
が多く、選択の範囲が広い。 また、本発明の製造法に用いるアニオン性定着
助剤としては、コロイダルシリカなど前述のアニ
オン性無機コロイド液、ポリアクリルアミドなど
前述のアニオン性有機高分子電解質などが挙げら
れる。カチオン性定着助剤としては、硫酸第二
鉄、塩化第二鉄、硫酸アルミニウム、塩化アルミ
ニウム、ポリ塩化アルミニウムなどの多価金属塩
類、ポリウレアポリアミド縮合物など前述のカチ
オン性有機高分子電解質、カチオン性アクリル樹
脂エマルジヨンなど前述のカチオン性有機高分子
エマルジヨン、アルミナゾルなど前述のカチオン
性無機コロイド液などが挙げられる。なお、定着
助剤としては電荷密度の高いものであることが好
ましい。 本発明における結合剤の定着および凝集の機構
は、完全に解明されてはいないが次のように推測
される。すなわち無機填料と反対の電荷を持つ結
合剤を添加した場合、前述したように活性炭と無
機填料では後者のゼータ電位が大きいため、無機
填料の方に多くの結合剤が静電気的に引き寄せら
れ、両者の電気二重層が中和して定着する。つま
り基材分散スラリーのゼータ電位の絶対値の大き
いほど多量の結合剤が定着し、よつて結合剤が所
望のとおり偏在すると考えられる。 たとえば無機填料のゼータ電位を−30mV、パ
ルプのゼータ電位を−25mV、活性炭のゼータ電
位を−5mVとなるよう調整されたスラリー中に
陽イオンのカチオン性結合剤を加えれば、無機填
料に最も多くの結合剤が定着し、パルプ、活性炭
の順に結合剤が多く定着する。 活性炭のゼータ電位は、その絶対値は無機填料
やセルロース繊維のそれより小さいので、少量の
結合剤の定着で電荷が中和され、それ以上結合剤
が定着せず、結果的に活性炭表面には少量しか結
合剤が定着しない状態で、これら基材は充分抄紙
に適した凝集体を形成する。活性炭は結合剤の定
着で若干の吸着能は低下するものの、定着量が少
ないので吸着性シートとしての目的を損なうこと
がない。 すなわち結合剤の添加時にスラリーを適度に攪
拌することで、無機填料と活性炭とセルロース繊
維とが、定着した結合剤により物理的に付着し、
従来より強く結合して抄紙に適した凝集体を形成
するので、抄紙時に抄き網を通つて流出する活性
炭の量が少なく歩留が向上する。さらに、抄紙機
で連続生産するのに必要な湿紙の強さを備えてい
るので連続生産性も高い。 また定着助剤を用いる製造法では、前述のよう
に粒子の電荷が中和したときの定着助剤の濃度
は、ゼータ電位の絶対値が大きいものの周囲の方
が高いので、その後に加えられる定着助剤と反対
の電荷を持つ結合剤は、無機填料や、セルロース
繊維の方に多く引き寄せられ、定着助剤の働きに
よつて定着される。その結果定着助剤を用いない
製造法と同様に、加工適性と高い吸着能とを備え
た吸着性シートを高歩留で製造できる。 本発明の製造法において使用するセルロース繊
維、活性炭、無機填料などのゼータ電位は測定方
法や材質、形状、大きさによつて異なり、またPH
や共存イオンの有無などによつても変化するが、
おおよそは次のとおりである。活性炭で−2mV
〜−40mV、パルプで0〜−50mV、無機填料で
は、たとえば、カオリンクレー+30〜−40mV、
タルク+30〜−30mV、水酸化アルミニウム+10
〜+2mV、炭酸カルシウム−5〜−25mV、ケイ
酸アルミニウム+40〜−40mV、ケイ酸カルシウ
ム+20〜−30mV、二酸化チタン0〜−20mV、
ケイ酸マグネシウム+10〜+2mV、炭酸マグネ
シウム+10〜−25mV、硫化亜鉛+30〜−25mV、
石膏+5〜−10mV、水酸化マグネシウム+15〜
+2mVである。本発明の実施に際しては、実施
条件または、それに近い一定条件で個々の材料の
ゼータ電位の値を測定し、この値を用いればよ
い。 これらのうちカオリンクレーなどのように、PH
によつて正にも負にも電荷の変わるものがある
が、極端に高いPHや低いPHでの抄紙は排水処理上
の問題から好ましくなく、通常はPH4〜PH10ぐら
いで抄紙するので、そのPH域で前述のゼータ電位
を用いるとよい。またPHを調整する際には、PH調
整剤の種類によつてゼータ電位とPHとの関係が変
わるため、よく吟味する必要がある。さらに必要
に応じては、結合剤の添加後にPH調整を再び行う
ことも有意義である。 本発明における各成分の配合比としては、必須
成分がセルロース繊維2〜30重量部、活性炭粉末
90〜30重量部、無機填料5〜68重量部とで合計
100重量部とし、これに液状結合剤を固形分とし
て2〜25重量部配合し、定着助剤を用いるときは
固形分として0.01〜15重量部用いる。かかる配合
割合にあるとき、良好な加工適性が得られるので
ある。なお、得られたシートの用途にもよるが、
活性炭粉末はシートの固形分中45重量%以上含ま
れることが好ましく、60重量%以上含まれればさ
らに好ましい。 また本発明の目的を損わない範囲で、他の添加
物を含有させることができる。たとえばシートの
耐熱性や寸法安定性を向上させるためにガラス繊
維などの無機繊維や、温度条件によつては合成繊
維などを用いたり、強度を上げるためにデンプン
やポリビニルアルコール粉末などの粉末状有機結
合剤や、ビニロン繊維やポリエチレン繊維やアク
リル繊維などの熱溶融性繊維状結合剤などを用い
ることも有効である。またシートに難燃性が要求
される場合には、塩化ビニル系、塩化ビニリデン
系などの難燃性合成繊維を配合すれば難燃性が向
上し、さらにシートの利用目的により加工工程に
燃成工程がある場合には、フエノール系繊維、芳
香族ホリアミド系繊維、芳香族ポリエステル系繊
維などの耐熱性合成繊維を配合することによつ
て、焼成後のシートの形態を保持でき、良好なも
のとなる。 以上のようにして得られた吸着性シートは、高
い強度を有しているため、コルゲート加工などの
後加工も容易で、ハニカム構造体の生産性を著し
く高めることができるものであるばかりか、その
吸着作用を利用して有機溶剤の分離、回収などの
ための吸着装置や各種触媒の担体として、また除
湿装置や全熱交換器などのエレメントとしてきわ
めて有効であり、その上衛生上好ましくない石綿
を全く含有していないため、空気浄化装置や排ガ
ス浄化装置などの各種空調機器のエレメントなど
にも使用できるなど広い用途を持ち、また使用後
の廃棄、焼却処理時にも石綿粉塵が発生せず、た
いへん有用なものとなつている。 次に実施例および比較例を示して本発明を具体
的に説明する。なお、実施例および比較例中、部
とあるのは特記しないかぎり固形分の重量部を表
わす。また各物質のゼータ電位はミクロ電気泳動
法により測定したものである。 実施例 1 セルロース繊維(LBKPパルプ)15部、ベンゼ
ン吸着量45g/100g、吸着表面積1700m2/g、
平均粒度70μのヤシガラ活性炭50部、タルク35部
とを水中に分散した後、水酸化ナトリウムを用い
てスラリーのPHを9.0にし、LBKP−15mV、活性
炭−11mV、タルク―34mVのゼータ電位を持つ
よう調整した。その後カチオン性定着助剤として
硫酸アルミニウム3.0部を加えてから、アニオン
性結合剤としてSBRラテツクス6.0部を加えて定
着せしめ、80メツシユの網を用いて手抄し、乾燥
させて厚さを約0.25mmの吸着性シートを得た。 実施例 2 セルロース繊維(NBKPパルプ)20部、実施
例1において使用したものと同じ活性炭60部、カ
オリンクレー20部とを水中に分散した。スラリー
のPHは8.6であり、ゼータ電位はそれぞれNBKP
−14mV、活性炭−10mV、カオリンクレー―
44mVであつた。その後、カチオン性定着助剤と
してカチオン性エポキシ化ポリアミド樹脂2.0部
を加えた後、アニオン性結合剤としてアニオン性
アクリル樹脂エマルジヨン8.0部を加えて定着せ
しめ、80メツシユの網を用いて手抄し、乾燥させ
て吸着性シートを得た。 実施例 3 セルロース繊維(LBKP)10部、実施例1にお
いて使用したものと同じ活性炭75部、タルク15
部、これら必須成分の他にガラス繊維(6μ×6
mm)3部、難燃性アクリル繊維8部を加えて水中
に分散した後、水酸化ナトリウムを用いてスラリ
ーのPHを9.5にし、LBKP−16mV、活性炭−
13mV、タルク―37mVのゼータ電位を持つよう
調整した。その後、カチオン性定着助剤として硫
酸アルミニウム1.6部およびコロイダルアルミナ
1.1部を加えてから、アニオン性結合剤として
NBRラテツクス7.5部を加えて定着せしめ、55メ
ツシユの網を用いた円網抄紙機で抄造し、乾燥さ
せて吸着性シートを得た。 実施例 4 セルロース繊維(LBKP)7部、実施例1にお
いて使用したものと同じ活性炭75部、繊維状チタ
ン酸カリウム18部、これら必須成分の他にガラス
繊維(6μ×6mm)3部、フエノール系合成繊維
(2d×6mm)8部を加えて水中に分散した後、水
酸化ナトリウムを用いてスラリーのPHを9.0にし、
LBKP−15mV、活性炭−11mV、チタン酸カリ
ウム―25mVのゼータ電位を持つよう調整した。
それに粉末状有機結合剤としてエーテル化デンプ
ン4.4部を加えてからカチオン性定着助剤として
硫酸アルミニウム2.2部およびコロイダルアルミ
ナ1.5部を加え、その後、アニオン性結合剤とし
てアニオン性アクリル樹脂エマルジヨン7.7部を
加えて定着せしめ、60メツシユの網を用いた円網
抄紙機で抄造し、乾燥させて吸着シートを得た。 実施例 5 セルロース繊維(LBKP)7部、実施例1にお
いて使用したものと同じ活性炭50部、繊維状ケイ
酸マグネシウム40部、これら必須成分の他にガラ
ス繊維(6μ×6mm)3部を加えて水中に分散し
た。スラリーのPHは8.8でありゼータ電位はそれ
ぞれLBKP−14mV、活性炭−11mV、繊維状ケ
イ酸マグネシウム+4mVであつた。その後アニ
オン性結合剤としてアニオン性アクリル樹脂エマ
ルジヨン4.5部を加え、コロイダルアルミナを用
いてPH5.1に調整し、60メツシユの網を用いた長
網抄紙機で抄造し、乾燥させて吸着性シートを得
た。 比較例 1 実施例1で用いたと同じ活性炭50部とセルロー
ス繊維(NBKPとLBKPを1:1の割合で混合)
50部とを水中に分散し、カチオン性エポキシ化ポ
リアミド樹脂1.0部およびポリアクリルアミド樹
脂1.0部を加え、80メツシユの網を用いて手抄し、
乾燥させて吸着性シートを得た。 比較例 2 天然セルロース繊維(LBKP)15部、実施例1
において使用したものと同じ活性炭50部、硫酸カ
ルシウム35部とを水中に分散した後、水酸化ナト
リウムを用いてスラリーのPHを8.5にしたところ、
ゼータ電位はそれぞれLBKP−14mV、活性炭−
10mV、硫酸カルシウム―7mVであつた。次にカ
チオン性定着助剤として硫酸アルミニウム3.0部
を加えてからアニオン性結合剤としてSBRラテ
ツクス7.0部を加えて定着せしめ、80メツシユの
網を用いて手抄し、乾燥させて吸着性シートを得
た。 実施例 6 セルロース繊維(NBKP)15部、実施例1に
おいて使用したものと同じ活性炭50部、タルク35
部とを水中に分散した後、水酸化ナトリウムを用
いてスラリーのPHを9.0にし、NBKP−15mV、
活性炭−11mV、タルク―34mVのゼータ電位を
持つように調整した。 その後カチオン性結合剤としてカチオン性アク
リル樹脂エマルジヨン4.0部を加えて定着せしめ、
80メツシユの網を用いて手抄し、乾燥させて吸着
性シートを得た。 実施例 7 セルロース繊維(NBKP)15部、実施例1に
おいて使用したものと同じ活性炭50部、繊維状ケ
イ酸マグネシウム35部とを水中に分散した。スラ
リーのPHは8.5であり、ゼータ電位はそれぞれ
NBKP−14mV、活性炭−10mV、繊維状ケイ酸
マグネシウム+4mVであつた。その後アニオン
性定着助剤として、ポリアクリルアミド樹脂1.5
部を加えた後、カチオン性結合剤としてカチオン
性アクリル樹脂エマルジヨン5.0部を加えて定着
せしめ、80メツシユの網を用いて手抄し、乾燥さ
せて吸着性シートを得た。 上で得られた各吸着性シートについて各種物性
を測定した結果を第1表に示した。
【表】
【表】 なお、第1表中、焼成後の形態保持性は次のよ
うに判定したものである。すなわち、上記で得ら
れた吸着性シートにより直径30mm、高さ30mmの円
筒を作り、端と端とを少し重ねてホチキスで止
め、台上に立てて置き、その上に10grの鉄板を
荷重が均等にかかるように載せたのち、400℃、
20分間焼成する。その後、焼成された成形物の、
荷重による変形の程度で形態保持性を見る。焼成
した後、元の成形物の形態を保持している程度を
以下の基準で判定したものである。 ◎…成形物が変形していない。 〇…成形物が少し変形している。 ×…成形物が完全に変形している。 また、第1表中ハニカム成型体の強度は下記の
ようにして測定したものである。すなわち、各実
施例、比較例で得られた吸着性シートを、コルゲ
ート製段機によりフルート径1.5mmの片ダンボー
ルに加工し、これを一辺50mmの波の方向を同じく
する立法体ハニカム成型体に加工した。このハニ
カム成型体に対し、図面に示すとおり縦方向(a
方向)および(b方向)の側面全体に圧縮力を加
え、変形が生じるのに要する圧力を求める。ま
た、燃焼性は、得られた吸着性シートを炎に入れ
その燃焼の程度を判断した結果である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の吸着性シートをコルゲート加工
したハニカム成型体の強度測定の際の圧縮方向を
示す説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セルロース繊維、活性炭粉末および無機填料
    を水中に分散してスラリーを作り、ここへ該無機
    填料のゼータ電位の極性と逆のイオン性を有する
    結合剤を加えるか、または該無機填料のゼータ電
    位の極性と逆のイオン性を有する定着助剤を加え
    たのち該無機填料のゼータ電位と同極性のイオン
    性を有する結合剤を加え、これを湿式抄紙法にて
    抄造することを特徴とする吸着性シートの製造方
    法。 2 天然セルロース繊維、活性炭粉末および無機
    填料を水中に分散してスラリーを作り、該無機填
    料が負のゼータ電位を持つように調整したのち、
    ここへ陽イオンのカチオン性結合剤を加えるかま
    たはカチオン性定着助剤を加えてから陰イオンの
    アニオン性結合剤を加え、これを湿式抄紙法にて
    抄造することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の吸着性シートの製造方法。 3 無機填料のゼータ電位を活性炭より10mV以
    上負になる如くして抄紙する特許請求の範囲第2
    項記載の吸着性シートの製造方法。 4 無機填料が繊維状または針状である特許請求
    の範囲第1項記載の吸着性シートの製造方法。 5 セルロース繊維、活性炭粉末および無機填料
    を水中に分散してスラリーを作り、該無機填料が
    正のゼータ電位を持つよう調整したのち、ここへ
    陰イオンのアニオン性結合剤を加えるかまたはア
    ニオン性定着助剤を加えてから陽イオンのカチオ
    ン性結合剤を加え、これを湿式抄紙法にて抄造す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    吸着性シートの製造方法。 6 無機填料のゼータ電位を活性炭より+5mV
    以上になる如く調整して抄紙する特許請求の範囲
    第5項記載の吸着性シートの製造方法。
JP62294597A 1987-11-21 1987-11-21 吸着性シートの製造方法 Granted JPS63156541A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62294597A JPS63156541A (ja) 1987-11-21 1987-11-21 吸着性シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62294597A JPS63156541A (ja) 1987-11-21 1987-11-21 吸着性シートの製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56047746A Division JPS57162630A (en) 1981-03-30 1981-03-30 Adsorptive sheet and production thereof

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63156541A JPS63156541A (ja) 1988-06-29
JPH0138533B2 true JPH0138533B2 (ja) 1989-08-15

Family

ID=17809821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62294597A Granted JPS63156541A (ja) 1987-11-21 1987-11-21 吸着性シートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63156541A (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2780798B2 (ja) * 1989-01-19 1998-07-30 オリベスト株式会社 コルゲート加工可能な吸着性シート
JP3309428B2 (ja) * 1992-06-24 2002-07-29 株式会社デンソー 脱臭剤及びその製造方法
US5670247A (en) * 1994-10-03 1997-09-23 Mitsubishi Paper Mills Limited Photoreactive noxious substance purging agent and photoreactive noxious substance purging material using the agent
US5639550A (en) * 1995-06-21 1997-06-17 Specialty Media Corporation Composite particulate material and process for preparing same
US6395678B1 (en) * 1999-09-01 2002-05-28 Aero-Terra-Aqua Technologies Corporation Bead and process for removing dissolved metal contaminants
CN104520399B (zh) * 2012-08-31 2017-11-10 日本瑞翁株式会社 粘接剂组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63156541A (ja) 1988-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4529653A (en) Flexible, asbestos-free gasket material
US5542968A (en) Enthalphy Wheel
US5294299A (en) Paper, cardboard or paperboard-like material and a process for its production
EP0030123B1 (en) Intumescent sheet material
GB2138855A (en) Gasket paper
JPS6062598A (ja) 熱交換素子の製造法
EP0023512B1 (en) Sheet material containing exfoliated vermiculite
JP6605569B2 (ja) 無機繊維紙
JPS6492B2 (ja)
JPH0138533B2 (ja)
JP7252435B2 (ja) 疎水性ナノファイバーを含有してなる低密度化繊維紙の製造方法
US4391667A (en) Method of preparing cells to enable one fluid to be affected by another fluid
JPH0871352A (ja) フィルタ、フィルタ製造方法およびフィルタ装置
FI93757C (fi) Paperi-, kartonki- tai pahvimainen raaka-aine ja menetelmä sen valmistamiseksi
JPH02191547A (ja) コルゲート加工可能な吸着性シート
JP3275187B2 (ja) 耐熱紙及びそれよりなる触媒担体
JPH0283254A (ja) 耐熱衝撃性を有するハニカム構造体及びその製造方法
JPH11241297A (ja) 断熱性シート
JP6519501B2 (ja) エアフィルタ用基材およびエアフィルタ用基材の製造方法
JP3351599B2 (ja) 発泡ボ−ド
WO2022230536A1 (ja) 無機繊維シート及びその製造方法
JPH0450439B2 (ja)
JPH0247396A (ja) 難燃性抄紙
JPS6143093B2 (ja)
JPH0470560B2 (ja)