JP2567798Y2 - 電磁波シールド壁紙 - Google Patents

電磁波シールド壁紙

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JP2567798Y2
JP2567798Y2 JP1991071611U JP7161191U JP2567798Y2 JP 2567798 Y2 JP2567798 Y2 JP 2567798Y2 JP 1991071611 U JP1991071611 U JP 1991071611U JP 7161191 U JP7161191 U JP 7161191U JP 2567798 Y2 JP2567798 Y2 JP 2567798Y2
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満 中河原
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、内装材としての壁紙に
関し、詳しくは電磁波シールド効果を有する壁紙に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の急激な発展に伴い、コ
ンピューターや工場の産業用ロボットの誤動作を引き起
こす電磁波障害が大きな問題となっており、その対応が
迫られている。
【0003】この電磁波障害を未然に防止する方法とし
て、例えば電子機器等が設置されている部屋の内装材と
して導電性を有するものを使用し外部からの不用電波の
侵入を防ぐようにすることが考えられている。例えば特
開昭63-199499号公報には、プラスチックフィルム、紙
等からなる表面層と、導電性繊維を配合して抄造された
裏面紙とからなる電磁波シールド用内装材が開示されて
いる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、内装
材、とりわけ壁紙として使用する場合には、被着面(壁
面)の下地を拾いにくく、また施工後の経時による継ぎ
目の開きが発生しないよう寸法安定性に優れ、しかも経
時による層間でのハガレが生じないことなどが要求され
る。さらに、壁紙としての意匠性を付与するべく表面に
印刷、加熱エンボス等を行なった場合にも肝心の電磁波
シールド効果には何ら悪影響を及ぼさないことも要求さ
れる。
【0005】従来、優れた電磁波シールド効果を有する
とともに、上記のような諸条件を満足し壁紙としての機
能をも十分に備えているものは知られていなかった。
【0006】本考案は、このような従来の解決すべき課
題に鑑みなされたもので、その目的は、良好な電磁波シ
ールド効果を有する壁紙を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の電磁波シールド壁紙は、基材上に、合成繊
維に銅およびニッケルを二層被覆した導電性繊維を含有
する導電紙がラミネートされ、その上にカプセル発泡剤
及び難移行性の可塑剤としてフタル酸ジイソノニル又は
ポリエステル系可塑剤を含む発泡樹脂層が設けられてい
ることを特徴とする。
【0008】以下、本考案を更に詳述する。
【0009】図1は本考案の電磁波シールド壁紙の一構
成例を示す断面図である。この構成では、基材1上に接
着層2を介してシールド材である導電紙3がラミネート
され、その上にカプセル発泡剤、可塑剤等を含有した発
泡樹脂層4が設けられ、さらにその表面に意匠性を付与
するためのエンボス5が施されている。
【0010】基材1としては、裏打紙など一般に壁紙材
の基材として用いられているものを任意に使用すること
ができる。
【0011】導電紙3は、合成繊維からなるコアに銅お
よびニッケルを二層被覆した導電性繊維を少なくとも含
有し、これに熱可塑性の合成パルプ、芯鞘型複合繊維等
を含有して構成される。
【0012】導電性繊維のコアに用いる合成繊維は、平
均繊維長さが2mm以下、繊維径が1〜3デニール、アス
ペクト比(繊維長/直径)が20〜200の比較的に繊維長
の短いナイロン繊維、ポリエステル繊維、ビニロン繊
維、アクリルニトリル繊維等の熱可塑性の合成繊維であ
る。
【0013】導電性繊維は、前記合成繊維に銅を被覆
し、さらに銅被覆上にニッケルを被覆した銅およびニッ
ケルを2層に被覆した繊維である。合成繊維に対する銅
の被覆率は、20〜50重量%、好ましくは25〜50重量%、
さらに好ましくは35〜50重量%である。また、ニッケル
による被覆率は、銅の酸化を防止し得る程度であればよ
く、通常、5〜20重量%である。
【0014】合成繊維の銅被覆には、通常、化学銅めっ
きが採用され、また、ニッケル被覆には、電気めっきま
たは化学めっきが採用でき、それらを併用することもで
きる。通常、電気めっきが好ましく採用される。
【0015】熱可塑性の合成パルプは、熱可塑性合成樹
脂、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール
等を繊維状に加工した抄紙材料である。
【0016】芯鞘型複合繊維は、融点の異なる2種の合
成樹脂を芯鞘型に複合させた繊維であり、比較的融点の
高い、たとえば、ポリプロピレン繊維等を芯繊維とし、
芯繊維よりも融点の低い、たとえば、ポリエチレン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等を鞘として被覆複合させ
た繊維である。
【0017】導電紙3は、上記導電性繊維、熱可塑性の
合成パルプおよび芯鞘型複合繊維等を含有し、所望によ
り各種の添加物を添加し、これを常法により抄紙して得
られる。
【0018】導電紙中の導電性繊維の含有率は、導電性
繊維のアスペクト比および金属被覆率によっても異なる
が、乾燥基準で3〜60重量%が好ましい。特に、高電磁
波シールド性を得るためには、20〜60重量%が好まし
く、さらに好ましくは30〜60重量%である。
【0019】基材1と導電紙3とをラミネートする方法
としては、導電紙3に内添されている例えばポリエチレ
ン合成パルプを利用したポリエチレンのルーダーラミネ
ートを採用することができる。この場合、図1の接着層
2はポリエチレンである。
【0020】発泡樹脂層4は、カプセル発泡剤、可塑剤
等を含有する樹脂を公知のコーティング法又は印刷法に
より塗設し、これを加熱してカプセル発泡剤を発泡せし
めることにより形成することができる。カプセル発泡剤
は低温発泡が可能(150℃以下)でエンボス圧に強く、
また経時による寸法安定性が良い。
【0021】用いられるカプセル発泡剤は、熱可塑性樹
脂の中空の粒子で、中空部分に揮発性物質(例えばイソ
ブタンなどの揮発性炭化水素)が封入されている。カプ
セルを形成する樹脂には、塩化ビニリデン−アクリロニ
トリル共重合体などが使用される。カプセルの粒径とし
ては好ましくは5μ〜20μのものが使用される。かかる
カプセル発泡剤は加熱により封入されている揮発性物質
が揮発することによって発泡する。既に市販されている
ものとしては、日本フェライト(株)製の「エクスパン
セル(商品名)」、松本油脂製薬(株)製の「ミクロパ
ール(商品名)」などがある。
【0022】発泡樹脂層4を構成する樹脂としては、塩
化ビニル樹脂などが好適である。
【0023】樹脂中に添加するカプセル発泡剤の量は、
本考案においては、塩化ビニル樹脂100重量部に対して
5〜15重量部使用するのが好ましく、また樹脂の塗布量
は150〜300g/m2であることが好ましい。
【0024】また前記の樹脂中にはカプセル発泡剤の
他、可塑剤、安定剤、難燃剤などの添加剤が含有されて
いる。
【0025】本考案における可塑剤は、経時での発泡樹
脂層4と導電紙3との接着強度の低下を防止するため、
しみ出しの少ない、すなわち難移行性の可塑剤が使用さ
れる。具体的にはポリエステル系可塑剤、フタル酸ジイ
ソノニル(DINP)等を使用することができる。この
ような目的から、可塑剤は前記樹脂100重量部に対し
30〜60重量部の範囲で使用するのが好ましい。
【0026】カプセル発泡剤を加熱発泡せしめる方法は
例えば加熱炉等に入れるなど任意である。
【0027】発泡樹脂層4の膜厚は、立体感を出すため
には、発泡後の膜厚で0.5〜1.0m/m程度が好ましい。
【0028】発泡樹脂層4の表面には、印刷、エンボス
等を適宜施すことにより、意匠表現を付与することがで
きる。
【0029】
【実施例】以下、本考案の具体的実施例により本考案を
更に詳述する。
【0030】壁紙用裏打紙にポリエチレンルーダーラミ
ネートで導電紙をラミネートした後、ポリエチレンが耳
からはみ出さないように両耳をスリッターした(ポリエ
チレンの塗布量20g/m2)。導電紙は、平均繊維長さが
2mm以下でアスペクト比が47のポリエステル繊維に銅と
ニッケルを無電解メッキした導電性繊維45重量%、ポリ
エチレン合成パルプ30重量%、ポリプロピレンを芯繊維
とし高密度ポリエチレンを鞘とする芯鞘型複合繊維15重
量%、麻10重量%を含有して抄紙したものを使用した。
【0031】次に、上記導電紙の上に、下記組成の塩化
ビニル樹脂ゾルをコーティングした後、加熱発泡、エン
ボスを行ない、本考案の壁紙を得た。
【0032】 塩化ビニル樹脂配合(単位は重量部) 塩化ビニル樹脂 38J(日本ゼオン社製) 100 可塑剤 DINP(積水化学社製) 55 無機材 ホワイトンH(白石工業社製) 30 安定剤 KR−69A−10(共同薬品社製) 3 チタン #1017(日弘ビックス社製) 16 カプセル発泡剤 #051(エクスパンセル社製) 10 難燃剤 BC−50(丸善油化社製) 7 稀釈剤 D−40(エクソン化学社製) 10
【0033】得られた壁紙のシールド効果を、ASTM
ES7−83に規定された近接電界測定(ASTM法)
およびアドバンテスト社のTR17301を使用した近接電
界測定(アドバンテスト法)により測定し、それぞれ図
2および図3に示す結果を得た。この結果から、本考案
の壁紙は、周波数0〜1000MHzにおいて40dB(シー
ルド率99%)以上の効果があることがわかる。また、経
時変化においても、導電紙3と発泡樹脂層4との接着強
度の低下による剥れ等の不都合は生じなかった。
【0034】
【考案の効果】以上詳細に説明したように、本考案の電
磁波シールド壁紙は、優れた電磁波シールド効果を有
し、しかも壁紙としての機能も十分備えている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の電磁波シールド壁紙の一構成例を示
す断面図である。
【図2】 ASTM法により測定した電磁波シールド効
果を示す特性図である。
【図3】 アドバンテスト法により測定した電磁波シー
ルド効果を示す特性図である。
【符号の説明】
1 基材 2 接着層 3 導電紙 4 発泡樹脂層 5 エンボス

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、合成繊維に銅およびニッケル
    を二層被覆した導電性繊維を含有する導電紙がラミネー
    トされ、その上にカプセル発泡剤及び難移行性の可塑剤
    としてフタル酸ジイソノニル又はポリエステル系可塑剤
    を含む発泡樹脂層が設けられていることを特徴とする電
    磁波シールド壁紙。
JP1991071611U 1991-08-12 1991-08-12 電磁波シールド壁紙 Expired - Lifetime JP2567798Y2 (ja)

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