JP2005062451A - 感光性熱硬化型樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】充分な可撓性及び耐折性を有し、さらに、作業性、密着性、耐溶剤性、耐熱性等においても優れた性質を有する感光性熱硬化型樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)ビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを反応させた後、酸無水物を反応させて得られるカルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂と、(B)ビフェニル型エポキシ樹脂と、(C)光重合開始剤と、(D)希釈剤とを含有することを特徴とする感光性熱硬化型樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(A)ビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを反応させた後、酸無水物を反応させて得られるカルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂と、(B)ビフェニル型エポキシ樹脂と、(C)光重合開始剤と、(D)希釈剤とを含有することを特徴とする感光性熱硬化型樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、感光性熱硬化型樹脂組成物に係り、特に、その硬化物が、耐折性、現像性、密着性、耐溶剤性、耐熱性に優れ、フレキシブル配線板用レジストインキに好適に用いることができるアルカリ現像型の感光性熱硬化型樹脂組成物に関する。
従来から、フレキシブルプリント配線板の配線パターンを外部から保護したり、表面実装におけるはんだ付け工程で不必要な部分にはんだが付かないように保護するために、ソルダーレジスト(ソルダーマスク)と呼ばれる保護層を設けることが行われている。
当初、ソルダーレジストとしてはエポキシ樹脂が使用されていたが、エポキシ樹脂は可撓性が低いという問題があったため、これを改善するための検討が活発になされ、不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂に熱硬化成分を配合し、密着性、耐熱性、耐めっき性等のソルダーレジストインキとしての諸特性を向上させた樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
特許第3190251号公報
特許第3281473号公報
しかしながら、これらの樹脂組成物に配合させていた熱硬化成分として、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂を用いていたが、充分な可撓性及び耐折性が得られていなかった。
そこで、本発明は、充分な可撓性及び耐折性を有し、さらに、現像性、密着性、耐溶剤性等においても優れた性質を有する感光性熱硬化型樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、熱硬化成分として不飽和脂肪族化合物の不飽和二重結合をエポキシ化した熱硬化性化合物を用いることによって、希アルカリ水溶液で現像することが可能で、その硬化被膜の可撓性、耐折性に優れ、フレキシブルプリント配線板のレジストインキに適した感光性熱硬化型樹脂組成物を見出し、本発明を完成したものである。
本発明の感光性熱硬化型樹脂組成物は、(A)ビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを反応させた後、酸無水物を反応させて得られるカルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)希釈剤と、(D)不飽和脂肪族化合物の不飽和二重結合をエポキシ化した熱硬化性化合物とを含有することを特徴とするものである。
本発明に用いる(A)カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを反応させた後、酸無水物を反応させて得られる化合物である。
このとき、原料として用いられるビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、主骨格がビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等が挙げられ、KAYARAD ZFR、ZAR(日本化薬社製)等の市販品を用いることができる。
同様に、原料として用いられる(メタ)アクリル酸としては、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの混合物が挙げられる。
さらに、原料として用いられる酸無水物としては、無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。この中でも、特に、無水コハク酸、無水フタル酸を用いることが好ましい。
本発明に用いる(B)光重合開始剤は、(A)カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂のアクリロイル基の反応を誘起してラジカル重合を引き起こす化合物であり、例えば、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)」ブタノン−1、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4,4´−ジクロロベンゾフェノン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン類、ベンゾイルパーオキシド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、リボフラビンテトラブチレート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物、2,4,6−トリス−s−トリアジン、2,2,2−トリブロモエタノール、トリブロモメチルフェニルスルホン等の有機ハロゲン化合物、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を組合わせて用いることができる。
この光重合開始剤の配合量は、(A)カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂 100質量部に対して 1〜30質量部であることが好ましい。1質量部未満であると感度が低く、アルカリ現像時に膜減りが大きく、30質量部を超えると過剰添加による光疎外で現像時に剥れが生じる。
さらに、この光重合開始剤に、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル 4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤を併用してもよく、これらは単独又は2種以上と組合わせて用いることができる。
光増感剤の配合量は、光重合開始剤がラジカルを生成するのを助ける働きをし、(A)カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂 100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましい。
光重合開始剤と光増感剤の好ましい組合わせとしては、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン(チバ・ガイギー社製、商品名:イルガキュア−907)と2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬株式会社製、商品名:カヤキュア−DETX)、2−イソプロピルチオキサントン又は4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイドとの組合わせが挙げられる。
本発明に用いる(C)希釈剤は、(A)カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂だけでは高粘度となってしまうため、これを適当な粘度に調整するものであって、有機溶剤及び/又は光重合成モノマーを用いることができる。
有機溶剤としては、例えば、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。
また、光重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、エチレングリコール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート類、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコール又はこれらのエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイド付加物の多価(メタ)アクリレート類、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのポリエトキシジ(メタ)アクリレート等のフェノール類のエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート類、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート等のグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート類、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等のε−カプロラクトン変性(メタ)アクリレート類及びメラミン(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を組合わせて使用することができる。
この希釈剤が有機溶剤の場合は、(A)カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂を溶解、希釈して、それによって液状として塗布し、次いで乾燥させることによって造膜せしめる働きをするものであり、光重合性モノマーの場合は、(A)カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂を希釈し塗布しやすい状態にすると共に光重合性を増強する働きをするものである。
したがって、用いる希釈剤に応じて、フォトマスクを塗膜に接触させる接触方式又は非接触方式のいずれかの露光方式が用いられる。
この希釈剤の配合量は、(A)カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂 100質量部に対して、10〜100質量部であることが好ましい。10質量部未満であると粘度が高すぎて印刷が困難であり、100質量部を超えると粘度が低すぎてやはり印刷が困難となる。
本発明に用いられる(D)不飽和脂肪族化合物の不飽和二重結合をエポキシ化した熱硬化性化合物は、不飽和脂肪族炭化水素、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸を含むグリセリド等の不飽和脂肪族化合物の有する不飽和二重結合を酸化することによってエポキシ化することにより得られるものである。
このような熱硬化性化合物としては、例えば、エポリードPB3600(ダイセル化学株式会社製)等のエポキシ化ポリブタジエン、ダイマック S−300K(ダイセル化学株式会社製)等のエポキシ化大豆油が挙げられ、これらは単独又は2種以上を組合わせて使用してもよい。
さらに、この熱硬化性化合物に、1分子中に1個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物、メラミン誘導体、尿素化合物、ビスフェノールA系化合物、オキサゾリン化合物等の硬化性成分を配合することができる。
この硬化性成分は、それ自身が熱や紫外線等によって硬化するものや、本発明に用いられる(A)カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂の水酸基やカルボキシル基と熱や紫外線等で反応して硬化反応に寄与することができるものであればよい。
ここで、エポキシ化合物としては、例えば、エピコート1009、1031(油化シェルエポキシ株式会社製)、エピクロンN−3050、N−7050(大日本インキ化学工業株式会社製)、DER−642U、DER−673MF(ダウケミカル株式会社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ST−2004、ST−2007(東都化成株式会社製)等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、YDF−2004、YDF−2007(東都化成株式会社製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、SR−BBS、SR−TBA−400(坂本薬品工業株式会社製)、YDB−600、YDB−715(東都化成株式会社製)等の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、EPPN−201、EOCN−103、EOCN−1020、BREN(日本化薬株式会社製)等のノボラック型エポキシ樹脂、エピクロンN−880(大日本インキ化学工業株式会社製)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、YL−931、YL−933(油化シェルエポキシ株式会社製)等のアミノ基含有エポキシ樹脂、エピクロンTSR−601(大日本インキ化学工業株式会社製)、R−1415−1(エー・シー・アール株式会社製)等のゴム変性エポキシ樹脂、EBPS−200(日本化薬株式会社製)、エピクロンEXA−1514(大日本インキ化学工業株式会社製)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂、ブレンマーDGT(日本油脂株式会社製)等のジグリシジルテレフタレート、TEPIC(日産化学株式会社製)等のトリグリシジルイソシアヌレート、YX−4000(油化シェルエポキシ株式会社製)等のビキシレノール型エポキシ樹脂、YL−6056(油化シェルエポキシ株式会社製)等のビスフェノール型エポキシ樹脂、セロキサイド2021(ダイセル化学工業株式会社製)等の脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、メラミン誘導体としては、例えば、ヘキサメトキシメラミン、ヘキサブトキシメラミン、縮合ヘキサメトキシメラミン等、尿素化合物としては、例えば、ジメチロール尿素等、ビスフェノールA系化合物としては、例えば、テトラメチロール・ビスフェノールA等が挙げられる。
この(D)熱硬化性化合物は、密着性、耐熱性、耐めっき性等のソルダーレジストとしての諸特性を向上させることを目的として配合するものである。
この熱硬化性化合物の配合量は、(A)カルボキシル変性エポキシアクリレート樹脂 100質量部に対して、10〜80質量部の範囲であることが好ましく、20〜60質量部であることが特に好ましい。10質量部未満であると熱硬化物の密着性、耐熱性、可撓性が低下してしまい、80質量部を超えると硬化物が脆化してしまう。
また、感光性熱硬化型樹脂組成物の密着性、耐溶剤性、耐熱性等の特性をより向上したものとするために、このビフェニル型エポキシ樹脂に対するエポキシ樹脂硬化剤を併用することが好ましい。
併用するエポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、2MZ、2E4MZ、C11Z、C17Z、2PZ、1B2MZ、2MZ−CN、2E4MZ−CN、C11Z−CN、2PZ−CN、2PHZ−CN、2MZ−CNS、2E4MZ−CNS、2PZ−CNS、2MZ−AZINE、2E4MZ−AZINE、C11Z−AZINE、2MA−OK、2P4MHZ、2PHZ、2P4BHZ(以上、四国化成工業株式会社製)等のイミダゾール誘導体、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類、これらの有機酸塩及び/又はエポキシアダクト、三フッ化ホウ素のアミン錯体、エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類、トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ヘキサ(N−メチル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノフェノール)、テトラメチルグアニジン、m−アミノフェノール等の三級アミン類、ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類、トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類、前記多塩基酸無水物、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボロエート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2,4,6−トリフェニルチオピリリウムヘキサフルオロホスフェート、イルガキュア−261(チバ・ガイギー社製)、オプトマ−SP−170(旭電化株式会社製)等の光カチオン重合触媒、スチレン−無水マレイン酸樹脂、フェニルイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物や、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物等の公知慣用の硬化剤、硬化促進剤を単独又は2種以上混合して使用することができる
このエポキシ樹脂の硬化剤を配合する場合には、その配合量は、前記(D)熱硬化性化合物 100質量部に対して0.01〜25質量部であることが好ましく、0.1〜15質量部であることが特に好ましい。
本発明の感光性熱硬化型樹脂組成物には、さらに、密着性、硬度等の特性を向上する目的で、必要に応じて、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、無定形シリカ、微粉シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉等の公知慣用の無機充填剤を使用することができる。
この無機充填剤の配合量は、樹脂組成物中、0〜150質量部であることが好ましく、10〜80質量部であることが特に好ましい。
さらに、必要に応じて、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック等の公知慣用の着色剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジン等の公知慣用の重合禁止剤、アスベスト、オルベン、ベントン、モンモリロナイト等の公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤及び/又はレベリング剤、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着性付与剤のような公知慣用の添加剤を用いることができる。
また、アクリル酸エステル類等のエチレン性不飽和化合物の共重合体類や、多価アルコール類と多塩基酸化合物から合成されるポリエステル樹脂類等の公知慣用のバインダー樹脂及びポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の光重合性オリゴマー類もソルダーレジストとしての諸特性に影響を及ぼさない範囲で用いることができる。
本発明の感光性熱硬化型樹脂組成物は、その硬化物が可撓性及び耐折性に富み、かつ、優れた現像性を有し、さらに、密着性、耐溶剤性等に優れたものであり、フレキシブルプリント配線板のソルダーレジストインキとして好適に用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
カルボキシル変性エポキシアクリレート樹脂としてKAYARAD ZFR1122(日本化薬株式会社製、商品名) 80質量部、希釈剤としてKAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製、商品名) 20質量部、光重合開始剤としてIRUGACURE 907(チバ・ガイギー社製、商品名) 8質量部、KAYACURE DETX−S(日本化薬社製、商品名) 2質量部、熱硬化性化合物としてエポキシ化ポリブタジエン(ダイセル化学工業株式会社製、商品名:PB3600) 30質量部、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミド(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピキュアDYCY7) 1質量部、イミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名:2E4MZ−CN) 0.3質量部、硫酸バリウム(堺化学工業株式会社製、商品名:B−30) 20質量部、無水シリカ(日本エアロジル株式会社製、商品名:アエロジルR972) 5質量部を配合し、3本ロールミルで混練することで感光性熱硬化型樹脂組成物を製造した。
カルボキシル変性エポキシアクリレート樹脂としてKAYARAD ZFR1122(日本化薬株式会社製、商品名) 80質量部、希釈剤としてKAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製、商品名) 20質量部、光重合開始剤としてIRUGACURE 907(チバ・ガイギー社製、商品名) 8質量部、KAYACURE DETX−S(日本化薬社製、商品名) 2質量部、熱硬化性化合物としてエポキシ化ポリブタジエン(ダイセル化学工業株式会社製、商品名:PB3600) 30質量部、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミド(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピキュアDYCY7) 1質量部、イミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名:2E4MZ−CN) 0.3質量部、硫酸バリウム(堺化学工業株式会社製、商品名:B−30) 20質量部、無水シリカ(日本エアロジル株式会社製、商品名:アエロジルR972) 5質量部を配合し、3本ロールミルで混練することで感光性熱硬化型樹脂組成物を製造した。
(比較例1)
熱硬化性化合物としてPB3600(ダイセル化学工業株式会社製、商品名)の代わりにビフェニル型エポキシ化合物であるNC3000S(日本化薬株式会社製、商品名) 30質量部を用いる以外は、実施例1と同様の配合及び操作により感光性熱硬化型樹脂組成物を製造した。
熱硬化性化合物としてPB3600(ダイセル化学工業株式会社製、商品名)の代わりにビフェニル型エポキシ化合物であるNC3000S(日本化薬株式会社製、商品名) 30質量部を用いる以外は、実施例1と同様の配合及び操作により感光性熱硬化型樹脂組成物を製造した。
(試験例)
実施例及び比較例で製造した感光性熱硬化型樹脂組成物をスクリーン印刷法により、100メッシュのポリエステルスクリーンを用いて、20〜30μmの厚さになるようにパターン形成されている銅張ポリイミドフィルム基板(銅厚 12μm/ポリイミドフィルム厚 25μm)に全面塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分間乾燥させた。
実施例及び比較例で製造した感光性熱硬化型樹脂組成物をスクリーン印刷法により、100メッシュのポリエステルスクリーンを用いて、20〜30μmの厚さになるようにパターン形成されている銅張ポリイミドフィルム基板(銅厚 12μm/ポリイミドフィルム厚 25μm)に全面塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥機で30分間乾燥させた。
次に、レジストパターンのネガフィルムを塗膜に密着させて紫外線照射露光装置(株式会社オーク製作所製、型式:HMW−680GW)を用いて、波長365nmの紫外線を照射した(露光量 500mJ/cm2)。その後、1質量%炭酸ナトリウム水溶液で2.0kgf/cm2、1分間スプレーで現像し、未露光部を溶解除去し、現像性の評価を行った。さらに、150℃の熱風乾燥器で40分間加熱硬化を行い、得られた硬化膜を有する試験片について、密着性、耐溶剤性、耐折性の試験を行った。その結果を表1に示した。
*1 現像性:次の基準に従い評価を行った。
○:完全にインキが除去され、現像ができた
△:わずかに残渣が残った
×:現像されない部分があった
*2 密着性:試験基板の表面に、JIS K 5400に準じて、1mm×1mmの碁盤目を100個作り、JIS Z 1522規定のセロハン粘着テープ(幅18mm又は24mm、接着力2.94N/10mm以上)によるピーリング試験を行い、碁盤目の剥離状態を光学顕微鏡(10倍)で観察し、次の基準で評価を行った。
○:碁盤目の剥れのないもの
△:碁盤目の剥離数 1〜 50
×:碁盤目の剥離数 51〜100
*3 耐溶剤性:複数の試験片をそれぞれ別に、10%硫酸、10%水酸化ナトリウム溶液、イソプロピルアルコール、メタノール、メチルエチルケトンに室温で30分間浸漬し、外観を確認した。
○:剥れ、膨れなし
×:剥れ、膨れあり
*4 耐折性:JIS C 5016に準じて、折り曲げ面の曲率半径が0.38mmとして、クラックが入るまでの折り曲げ回数を測定した。
○:完全にインキが除去され、現像ができた
△:わずかに残渣が残った
×:現像されない部分があった
*2 密着性:試験基板の表面に、JIS K 5400に準じて、1mm×1mmの碁盤目を100個作り、JIS Z 1522規定のセロハン粘着テープ(幅18mm又は24mm、接着力2.94N/10mm以上)によるピーリング試験を行い、碁盤目の剥離状態を光学顕微鏡(10倍)で観察し、次の基準で評価を行った。
○:碁盤目の剥れのないもの
△:碁盤目の剥離数 1〜 50
×:碁盤目の剥離数 51〜100
*3 耐溶剤性:複数の試験片をそれぞれ別に、10%硫酸、10%水酸化ナトリウム溶液、イソプロピルアルコール、メタノール、メチルエチルケトンに室温で30分間浸漬し、外観を確認した。
○:剥れ、膨れなし
×:剥れ、膨れあり
*4 耐折性:JIS C 5016に準じて、折り曲げ面の曲率半径が0.38mmとして、クラックが入るまでの折り曲げ回数を測定した。
この結果から、本発明の感光性熱硬化型樹脂組成物は、その硬化物が可撓性及び耐折性に富み、かつ、優れた現像性を有し、さらに、密着性、耐溶剤性等に優れたものであることが確認できた。
Claims (3)
- (A)ビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを反応させた後、酸無水物を反応させて得られるカルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)希釈剤と、(D)不飽和脂肪族化合物の不飽和二重結合をエポキシ化した熱硬化性化合物とを含有することを特徴とする感光性熱硬化型樹脂組成物。
- 前記(A)カルボキシル変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂 100質量部、前記(B)光重合開始剤 5〜50質量部、前記(C)希釈剤 10〜40質量部、前記(D)熱硬化性化合物 1〜20質量部の割合で配合されていることを特徴とする請求項1又は2記載の感光性熱硬化型樹脂組成物。
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