JP2005060465A - 光硬化性シール材用組成物及びそれを用いたシール層付き部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低硬度で、かつ低透湿性に優れた光硬化性シール材用組成物を提供すること。
【解決手段】 (A) メタクリロイル変性液状ポリイソプレン15〜95%(質量%)、(B)(メタ)アクリレートオリゴマー0〜20%及び(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマー1〜85%の合計100 部(質量部)に対し、(D) 光ラジカル重合開始剤0.3 〜20部、(E) 有機増粘剤0.5 〜10部、(F) 無機充填剤0〜30部及び(G) 安定化剤0.05〜5部を含む組成物であって、(1) 組成物が、剪断応力5〜200Pa の範囲に降伏値を有する、(2) エネルギー線の照射によって反応・硬化させて得られた硬化物の透湿度が40g/m2・24h 以下、(3) タイプAデュロメータにより測定した上記硬化物の硬度が10〜45度、及び(4) 上記硬化物を、温度100 ℃、圧縮率25%の環境に22時間放置した後の圧縮永久歪が35%以下、を満たす光硬化性シール材用組成物である。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A) メタクリロイル変性液状ポリイソプレン15〜95%(質量%)、(B)(メタ)アクリレートオリゴマー0〜20%及び(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマー1〜85%の合計100 部(質量部)に対し、(D) 光ラジカル重合開始剤0.3 〜20部、(E) 有機増粘剤0.5 〜10部、(F) 無機充填剤0〜30部及び(G) 安定化剤0.05〜5部を含む組成物であって、(1) 組成物が、剪断応力5〜200Pa の範囲に降伏値を有する、(2) エネルギー線の照射によって反応・硬化させて得られた硬化物の透湿度が40g/m2・24h 以下、(3) タイプAデュロメータにより測定した上記硬化物の硬度が10〜45度、及び(4) 上記硬化物を、温度100 ℃、圧縮率25%の環境に22時間放置した後の圧縮永久歪が35%以下、を満たす光硬化性シール材用組成物である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、光硬化性シール材用組成物及びそれを用いたシール層付き部材に関し、詳しくは性能に優れるシール層付き部材を与える光硬化性シール材用組成物、及びこの組成物をエネルギー線照射により硬化させて得られ、シール材、ハードディスク装置用ガスケットなどのガスケット等として好適なシール層付き部材に関する。
近年、コンピュータのHDD(ハードディス装置)においては、高性能化、小型化が進み、複雑な回路構成を有するようになっており、わずかな塵によっても障害が起こるため、実用上、防塵の必要性が高まっており、ガスケットを使って塵の侵入を防ぐことが一般に行われている。
HDDのガスケットの製造方法としては、熱可塑性エラストマーなどを射出成形する方法、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)やフッ素ゴムなどからなるシートを所定の形状に打ち抜き、これを接着するなどの方法が採られてきた。
一方、近年、設備投資や加工費削減を図るため、光硬化性シール材用組成物をディスペンサーを用いて被着体に塗布し、成形した後、主として紫外線により硬化させることにより、ガスケットを製造する方法が採られるようになってきた(例えば、特許文献1参照)。ガスケットとしての十分なシール性を得るため、この光硬化性シール材用組成物には、硬化物が低硬度のものとなるように、高分子量のウレタンアクリレートオリゴマーが主成分として用いられている。
光硬化性シール材用組成物の主成分としてウレタンアクリレートオリゴマーを使用した場合、ガスケットとして必要な低透湿性、及びガスケットが接着されるカバー等への接着性が、昨今の高性能化されたHDDが必要とするレベルに追いつかなくなりつつあるという問題がある。
HDDのガスケットの製造方法としては、熱可塑性エラストマーなどを射出成形する方法、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)やフッ素ゴムなどからなるシートを所定の形状に打ち抜き、これを接着するなどの方法が採られてきた。
一方、近年、設備投資や加工費削減を図るため、光硬化性シール材用組成物をディスペンサーを用いて被着体に塗布し、成形した後、主として紫外線により硬化させることにより、ガスケットを製造する方法が採られるようになってきた(例えば、特許文献1参照)。ガスケットとしての十分なシール性を得るため、この光硬化性シール材用組成物には、硬化物が低硬度のものとなるように、高分子量のウレタンアクリレートオリゴマーが主成分として用いられている。
光硬化性シール材用組成物の主成分としてウレタンアクリレートオリゴマーを使用した場合、ガスケットとして必要な低透湿性、及びガスケットが接着されるカバー等への接着性が、昨今の高性能化されたHDDが必要とするレベルに追いつかなくなりつつあるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、低硬度で、かつ低透湿性に優れる硬化物を与え、シール材やガスケットなどの素材として好適な光硬化性シール材用組成物及びそれを用いたシール層付き部材を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、メタクリロイル変性液状ポリイソプレンと(メタ)アクリル酸エステルモノマーを主成分とする光硬化性シール材用組成物により、上記目的が達成されることを見出した。すなわち、この光硬化性シール材用組成物の硬化物は、低硬度及び透湿性に優れ、シール材やHDD用ガスケットなどのガスケットとして好適であることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、(A)メタクリロイル変性液状ポリイソプレン15〜95質量%、(B)(メタ)アクリレートオリゴマー0〜20質量%及び(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマー1〜85質量%の合計100質量部に対し、(D)光ラジカル重合開始剤0.3〜20質量部、(E)有機増粘剤0.5〜10質量部、(F)無機充填剤0〜30質量部及び(G)安定化剤0.05〜5質量部を含む組成物であって、下記(1)〜(4)を満たすことを特徴とする光硬化性シール材用組成物を提供するものである。
(1)組成物が、剪断応力5〜200Paの範囲に降伏値を有する。
(2)エネルギー線の照射によって反応・硬化させて得られた硬化物の透湿度が40g/m2 ・24h以下である。
(3)タイプAデュロメータにより測定した上記硬化物の硬度が10〜45度である。
(4)上記硬化物を、温度100℃、圧縮率25%の環境に22時間放置した後の圧縮永久歪が35%以下である。
また、本発明は、この光硬化性シール材用組成物を被着体に塗布し、エネルギー線照射により硬化させてなるシール層が形成された部材であって、該シール層の断面形状が、幅1に対して高さ0.5〜2.0であることを特徴とするシール層付き部材を提供するものである。
すなわち、本発明は、(A)メタクリロイル変性液状ポリイソプレン15〜95質量%、(B)(メタ)アクリレートオリゴマー0〜20質量%及び(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマー1〜85質量%の合計100質量部に対し、(D)光ラジカル重合開始剤0.3〜20質量部、(E)有機増粘剤0.5〜10質量部、(F)無機充填剤0〜30質量部及び(G)安定化剤0.05〜5質量部を含む組成物であって、下記(1)〜(4)を満たすことを特徴とする光硬化性シール材用組成物を提供するものである。
(1)組成物が、剪断応力5〜200Paの範囲に降伏値を有する。
(2)エネルギー線の照射によって反応・硬化させて得られた硬化物の透湿度が40g/m2 ・24h以下である。
(3)タイプAデュロメータにより測定した上記硬化物の硬度が10〜45度である。
(4)上記硬化物を、温度100℃、圧縮率25%の環境に22時間放置した後の圧縮永久歪が35%以下である。
また、本発明は、この光硬化性シール材用組成物を被着体に塗布し、エネルギー線照射により硬化させてなるシール層が形成された部材であって、該シール層の断面形状が、幅1に対して高さ0.5〜2.0であることを特徴とするシール層付き部材を提供するものである。
本発明によれば、低硬度で、かつ低透湿性に優れる硬化物を与える光硬化性シール材用組成物を得ることができる。また、この組成物を用いることにより、シール材やHDD用ガスケットなどのガスケット等として好適なシール層付き部材を得ることができる。
本発明の光硬化性シール材用組成物において用られる(A)成分のメタクリロイル変性液状ポリイソプレンとしては、メタクリロイル基が導入されていればよく、特に限定されないが、例えば下記式(1)
(B)成分の(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールの混合物、ポリブタジエンポリオール又は水添ポリブタジエンポリオールと、有機ジイソシアネートとを反応させて得られた反応生成物に、分子内にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを反応させて得られる化合物、あるいはポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールの混合物、ポリブタジエンポリオール又は水添ポリブタジエンポリオールと、分子内にラジカル反応性の官能基を持つモノイソシアネート、例えばイソシアネートエチルメタクリレートを反応させて得られる化合物、あるいはポリブタジエンポリオールと、分子内にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを重合させて得られる化合物が好ましい。
また、この(B)成分の(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量は1,000〜100,000が好ましく、より好ましくは10,000〜50,000である。重量平均分子量がこの範囲であると、液体原料として取り扱い易く、かつ硬化物が低硬度であるという利点がある。
(メタ)アクリレートオリゴマーとして具体的には、ポリエーテル型ウレタンアクリレートオリゴマー[例えば、新中村化学工業(株)製、商品名:UA−334PZ−A(官能基数2、重量平均分子量13,000、エーテルはプロピレンオキサイド、ジイソシアネートはイソホロンジイソシアネート、アクリレートはヒドロキシエチルアクリレートである)など]などが挙げられる。なお、(メタ)アクリレートオリゴマーとはアクリレートオリゴマー又はメタクリレートオリゴマーをいう。
(C)成分の(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、分子量が1,000未満のものが好ましく、150〜600のものがより好ましい。分子量が1,000未満であると、オリゴマーに対する希釈性が高いという利点がある。なお、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸又はメタクリル酸をいう。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート[例えば、東亜合成(株)製、商品名:アロニックスM−110など]、フェノキシエチルアクリレート[例えば、第一工業製薬(株)製、商品名:ニューフロンティアPHEなど]、ジシクロペンテニルアクリレート[例えば、日立化成工業(株)製、ファンクリルFA−511Aなど]、イソステアリルアクリレート[例えば、大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコートISTAなど]及びイソオクチルアクリレート[例えば、大阪有機化学工業(株)製、商品名:IOAAなど]などが挙げられる。
本発明では、上記(A)成分と(C)成分を必須構成要件とするが、(A)成分のメタクリロイル変性液状ポリイソプレンは、それ自体の透湿性が低硬度・低湿度ウレタンアクリレートの約1/5程度と予想され、これに透湿性の低い(C)成分の(メタ)アクリル酸エステルモノマーを配合することにより、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)と同等のレベルにまで透湿性を下げることができる。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート[例えば、東亜合成(株)製、商品名:アロニックスM−110など]、フェノキシエチルアクリレート[例えば、第一工業製薬(株)製、商品名:ニューフロンティアPHEなど]、ジシクロペンテニルアクリレート[例えば、日立化成工業(株)製、ファンクリルFA−511Aなど]、イソステアリルアクリレート[例えば、大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコートISTAなど]及びイソオクチルアクリレート[例えば、大阪有機化学工業(株)製、商品名:IOAAなど]などが挙げられる。
本発明では、上記(A)成分と(C)成分を必須構成要件とするが、(A)成分のメタクリロイル変性液状ポリイソプレンは、それ自体の透湿性が低硬度・低湿度ウレタンアクリレートの約1/5程度と予想され、これに透湿性の低い(C)成分の(メタ)アクリル酸エステルモノマーを配合することにより、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)と同等のレベルにまで透湿性を下げることができる。
(D)成分の光ラジカル重合開始剤としては、分子内開裂型として、ベンゾイン誘導体類、ベンジルケタール類、α−ヒドロキシアセトフェノン類、α−アミノアセトフェノン類、α−アミノアセトフェノン類とチオキサントン類との併用、アシルホスフィンオキサイド類などが挙げられ、水素引き抜き型として、ベンゾフェノン類とアミンの併用、チオキサントンとアミンの併用などが挙げられる。また、分子内開裂型と水素引き抜き型を併用してもよい。中でもオリゴマー化したα−ヒドロキシアセトフェノン及びアクリレート化したベンゾフェノン類が好ましい。より具体的には、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン][例えば、Lamberti S.p.A製、商品名:ESACURE KIP150など]、アクリル化ベンゾフェノン[例えは、ダイセル・ユー・シー・ビー(株)製、商品名:Ebecryl P136など]及びイミドアクリレート[例えば、東亜合成(株)製、商品名:アロニックスTO−1429など]などが挙げられる。
(E)成分の有機増粘剤は、組成物に揺変性(チクソトロピー)を持たせ、組成物の成形性を向上させるために配合するものである。有機増粘剤としては、高級アマイド、水添ひまし油又はこれらの混合物が好ましい。有機増粘剤として具体的には、ひまし油(主成分がリシノール酸の不乾性油)の水添品である水添ひまし油[例えば、ズードケミー触媒(株)製、商品名:ADVITROL100、楠本化成(株)製、商品名:ディスパロン305など]及びアンモニアの水素をアシル基で置換した化合物である高級アマイドワックス[例えば、楠本化成(株)製、商品名:ディスパロン6500など]などが挙げられる。
(E)成分の有機増粘剤は、組成物に揺変性(チクソトロピー)を持たせ、組成物の成形性を向上させるために配合するものである。有機増粘剤としては、高級アマイド、水添ひまし油又はこれらの混合物が好ましい。有機増粘剤として具体的には、ひまし油(主成分がリシノール酸の不乾性油)の水添品である水添ひまし油[例えば、ズードケミー触媒(株)製、商品名:ADVITROL100、楠本化成(株)製、商品名:ディスパロン305など]及びアンモニアの水素をアシル基で置換した化合物である高級アマイドワックス[例えば、楠本化成(株)製、商品名:ディスパロン6500など]などが挙げられる。
(F)成分の無機充填剤としては、シリカ(SiO2 )、アルミナ、チタニア及び粘度鉱物などが挙げられ、中でもシリカ粉末、疎水処理したシリカ粉末又はこれらの混合物が好ましい。より具体的には、乾式法により微粉化したシリカ微粉末[例えば、日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジル300など]、このシリカ微粉末をトリメチルジシラザンで変性した微粉末[例えば、日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジルRX300など]及び上記シリカ微粉末をポリジメチルシロキサンで変性した微粉末[例えば、日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジルRY300など]などが挙げられる。
無機充填剤の平均粒径は、増粘性、チクソトロピーの付与の観点から、5〜50μmが好ましく、5〜12μmがより好ましい。
無機充填剤の平均粒径は、増粘性、チクソトロピーの付与の観点から、5〜50μmが好ましく、5〜12μmがより好ましい。
(G)成分の安定化剤としては、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート][例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名:IRGANOX245、旭電化工業(株)製、商品名:アデカスタブAO−70など]、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン[例えば、旭電化工業(株)製、商品名:アデカスタブAO−80など]等のフェノール系酸化防止剤などが挙げられる。
(A)成分のメタクリロイル変性液状ポリイソプレンは、本質的に液状ポリイソプレン主鎖上の不飽和結合に起因して、加熱したときに圧縮永久歪が大きく、ガスケット状にした場合、シール性が悪い。メタクリロイル変性液状ポリイソプレンにフェノール系酸化防止剤を配合することにより、圧縮永久歪を実用レベルにまで低下させることができる点から、本発明においては、フェノール系酸化防止剤が好ましい。
本発明の光硬化性シール材用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、密着性向上のために、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系炭化水素、ロジン誘導体等の各種粘着付与剤、チタンブラック等の着色剤などの添加剤を添加することができる。
(A)成分のメタクリロイル変性液状ポリイソプレンは、本質的に液状ポリイソプレン主鎖上の不飽和結合に起因して、加熱したときに圧縮永久歪が大きく、ガスケット状にした場合、シール性が悪い。メタクリロイル変性液状ポリイソプレンにフェノール系酸化防止剤を配合することにより、圧縮永久歪を実用レベルにまで低下させることができる点から、本発明においては、フェノール系酸化防止剤が好ましい。
本発明の光硬化性シール材用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、密着性向上のために、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系炭化水素、ロジン誘導体等の各種粘着付与剤、チタンブラック等の着色剤などの添加剤を添加することができる。
本発明において、上記各成分の配合割合は、(A)15〜95質量%、(B)0〜20質量%及び(C)1〜85質量%の合計100質量部に対し、(D)0.3〜20質量部、(E)0.5〜10質量部、(F)0〜30質量部及び(G)0.05〜5質量部であることを要し、好ましくは(A)20〜95質量%、(B)0〜10質量%及び(C)5〜80質量%の合計100質量部に対し、(D)1〜3質量部、(E)0.5〜10質量部、(F)0〜5質量部及び(G)1〜3質量部である。
(A)、(B)及び(C)成分の合計に対し、(A)メタクリロイル変性液状ポリイソプレンの配合割合が15質量%未満であると、組成物のディスペンサーによる成形性と硬化物の低透湿性のバランスがとれなくなる。この配合割合が95質量%を超えると、組成物の粘度が著しく高くなり、ディスペンサーによる成形性が悪くなる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計に対し、(B)(メタ)アクリレートオリゴマーの配合割合が20質量%を超えると、硬化物の低透湿性が損なわれる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計に対し、(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマーの配合割合が1質量%未満であると、組成物の粘度が著しく高くなり、ディスペンサーによる成形性が悪くなる。この配合割合が85質量%を超えると、粘度が低くなり、ディスペンサーによる良好な成形性が得られなくなる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対し、(D)光ラジカル重合開始剤の配合量が0.3質量部未満であると、エネルギー線硬化反応が進行しにくく、この配合量が20質量部を超えると、硬化物の圧縮永久歪が増大する等の物性が低下が生じる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対し、(E)有機増粘剤の配合量が0.5質量部未満であると、チクソトロピー付与効果が十分に発揮されず、この配合量が10質量部を超えると、硬化物の圧縮永久歪が増大する等の物性低下や組成物の著しい粘度上昇によるディスペンサーでの成形性の悪化が生じる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対し、(F)無機充填剤の配合量合が30質量部を超えると、組成物の著しい粘度上昇によるディスペンサーでの成形性の悪化や、硬化物の硬度上昇が生じる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対し、(G)安定化材剤の配合量が0.05質量部未満であると、硬化物の圧縮永久歪の改善効果が十分でなくなる。この配合量が5質量部を超えても、硬化物の圧縮永久歪の改善効果がより向上するものでもない。
(A)、(B)及び(C)成分の合計に対し、(A)メタクリロイル変性液状ポリイソプレンの配合割合が15質量%未満であると、組成物のディスペンサーによる成形性と硬化物の低透湿性のバランスがとれなくなる。この配合割合が95質量%を超えると、組成物の粘度が著しく高くなり、ディスペンサーによる成形性が悪くなる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計に対し、(B)(メタ)アクリレートオリゴマーの配合割合が20質量%を超えると、硬化物の低透湿性が損なわれる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計に対し、(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマーの配合割合が1質量%未満であると、組成物の粘度が著しく高くなり、ディスペンサーによる成形性が悪くなる。この配合割合が85質量%を超えると、粘度が低くなり、ディスペンサーによる良好な成形性が得られなくなる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対し、(D)光ラジカル重合開始剤の配合量が0.3質量部未満であると、エネルギー線硬化反応が進行しにくく、この配合量が20質量部を超えると、硬化物の圧縮永久歪が増大する等の物性が低下が生じる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対し、(E)有機増粘剤の配合量が0.5質量部未満であると、チクソトロピー付与効果が十分に発揮されず、この配合量が10質量部を超えると、硬化物の圧縮永久歪が増大する等の物性低下や組成物の著しい粘度上昇によるディスペンサーでの成形性の悪化が生じる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対し、(F)無機充填剤の配合量合が30質量部を超えると、組成物の著しい粘度上昇によるディスペンサーでの成形性の悪化や、硬化物の硬度上昇が生じる。
(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対し、(G)安定化材剤の配合量が0.05質量部未満であると、硬化物の圧縮永久歪の改善効果が十分でなくなる。この配合量が5質量部を超えても、硬化物の圧縮永久歪の改善効果がより向上するものでもない。
上記(A)〜(G)成分を含む本発明の光硬化性シール材用組成物は、下記(1)〜(4)の全てを満たすことを要する。
(1)組成物が、剪断応力5〜200Paの範囲に降伏値を有する。
(2)エネルギー線の照射によって反応・硬化させて得られた硬化物の透湿度が40g/m2 ・24h以下である。
(3)タイプAデュロメータにより測定した上記硬化物の硬度が10〜45度である。
(4)上記硬化物を、温度100℃、圧縮率25%の環境に22時間放置した後の圧縮永久歪が35%以下である。
ここで、上記(1)における降伏値とは、一般にキャソン(Casson)プロットと呼ばれるプロットを最小二乗法で近似した直線が剪断応力の1/2乗の軸を横切った切片を2乗したものをいい、キャソンプロットとは、剪断速度を変えて、剪断応力を測定し、剪断速度の1/2乗と剪断応力の1/2乗を直行座標軸にプロットしたものをいう。降伏値は、塗布して静止した未硬化層の形状保持性の目安となる値である。
上記(1)における降伏値が5Pa未満であると、シール層の幅に対して十分なシール層高さとならず、シール性が得られない。上記降伏値が200Paを超えると、シール層の始点と終点の接合部分を滑らかに成形することができない。本発明の光硬化性シール材用組成物は、剪断応力10〜100Paの範囲に降伏値を有することが好ましい。
(1)組成物が、剪断応力5〜200Paの範囲に降伏値を有する。
(2)エネルギー線の照射によって反応・硬化させて得られた硬化物の透湿度が40g/m2 ・24h以下である。
(3)タイプAデュロメータにより測定した上記硬化物の硬度が10〜45度である。
(4)上記硬化物を、温度100℃、圧縮率25%の環境に22時間放置した後の圧縮永久歪が35%以下である。
ここで、上記(1)における降伏値とは、一般にキャソン(Casson)プロットと呼ばれるプロットを最小二乗法で近似した直線が剪断応力の1/2乗の軸を横切った切片を2乗したものをいい、キャソンプロットとは、剪断速度を変えて、剪断応力を測定し、剪断速度の1/2乗と剪断応力の1/2乗を直行座標軸にプロットしたものをいう。降伏値は、塗布して静止した未硬化層の形状保持性の目安となる値である。
上記(1)における降伏値が5Pa未満であると、シール層の幅に対して十分なシール層高さとならず、シール性が得られない。上記降伏値が200Paを超えると、シール層の始点と終点の接合部分を滑らかに成形することができない。本発明の光硬化性シール材用組成物は、剪断応力10〜100Paの範囲に降伏値を有することが好ましい。
上記(2)において、エネルギー線とは、紫外線及び電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を指すが、本発明においては紫外線が好ましい。紫外線源としては、キセノンランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、マイクロ波方式エキシマランプ等を挙げることができる。紫外線を照射する雰囲気としては、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気あるいは酸素濃度を低下させた雰囲気が好ましいが、通常の空気雰囲気でも十分硬化させることができる。照射雰囲気温度は、通常10〜200℃とすることができる。
上記透湿度が40g/m2 ・24hを超えると、シール材やガスとしての機能が十分に発揮されない。上記透湿度は、好ましくは20g/m2 ・24h以下である。
上記(3)における硬度が10度未満であったり45度を超えると、押さえ圧が足りず、十分なシール性が得られないか、あるいはHDDカバー変形の原因となる。上記硬度は、好ましくは25〜35度である。
上記(4)における圧縮永久歪が35%を超えると、HDDのシール層付きカバーの再利用時に良好なシール性が得られなくなる。上記圧縮永久歪は、好ましくは25%以下である。
上記透湿度が40g/m2 ・24hを超えると、シール材やガスとしての機能が十分に発揮されない。上記透湿度は、好ましくは20g/m2 ・24h以下である。
上記(3)における硬度が10度未満であったり45度を超えると、押さえ圧が足りず、十分なシール性が得られないか、あるいはHDDカバー変形の原因となる。上記硬度は、好ましくは25〜35度である。
上記(4)における圧縮永久歪が35%を超えると、HDDのシール層付きカバーの再利用時に良好なシール性が得られなくなる。上記圧縮永久歪は、好ましくは25%以下である。
本発明の光硬化性シール材用組成物の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を適用することができる。例えば、各成分及び所望により用いられる添加剤成分を温度調節可能な混練機、例えば、一軸押出機,二軸押出機,プラネリーミキサー、二軸ミキサー、高剪断型ミキサーなどを用いて混練することにより、製造することができる。
このようにして得られた光硬化性シール材用組成物を被着体に塗布し、エネルギー線照射により硬化させることにより、本発明のシール層付き部材を製造することができる。被着体としては、例えば、硬質樹脂からなるものも使用することができるが、加工性等から金属製のものが好ましい。金属としては特に制限はなく、例えば、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム/亜鉛合金めっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、マグネシウム板、マグネシウム合金板などの中から、適宜選択して用いることができる。また、マグネシウムを射出成形したものも用いることができる。耐食性の点から、無電解ニッケルめっき処理を施した金属が好適である。この無電解ニッケルめっき処理方法としては、従来金属素材に適用されている公知の方法、例えば硫酸ニッケル,次亜リン酸ナトリウム,乳酸,プロピオン酸などを適当な割合で含有するpH4.0〜5.0程度で、かつ温度85〜95℃程度の水溶液からなる無電解ニッケルめっき浴中に、金属板を浸漬する方法などを用いることができる。
また、シール層付き部材としては、シール材やHDD用等のガスケット、インクタンク用シール、液晶シールなどが挙げられる。シール層の厚さは、用途により適宜選定することができるが、通常0.1〜2.0mm程度である。
このようにして得られた光硬化性シール材用組成物を被着体に塗布し、エネルギー線照射により硬化させることにより、本発明のシール層付き部材を製造することができる。被着体としては、例えば、硬質樹脂からなるものも使用することができるが、加工性等から金属製のものが好ましい。金属としては特に制限はなく、例えば、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム/亜鉛合金めっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、マグネシウム板、マグネシウム合金板などの中から、適宜選択して用いることができる。また、マグネシウムを射出成形したものも用いることができる。耐食性の点から、無電解ニッケルめっき処理を施した金属が好適である。この無電解ニッケルめっき処理方法としては、従来金属素材に適用されている公知の方法、例えば硫酸ニッケル,次亜リン酸ナトリウム,乳酸,プロピオン酸などを適当な割合で含有するpH4.0〜5.0程度で、かつ温度85〜95℃程度の水溶液からなる無電解ニッケルめっき浴中に、金属板を浸漬する方法などを用いることができる。
また、シール層付き部材としては、シール材やHDD用等のガスケット、インクタンク用シール、液晶シールなどが挙げられる。シール層の厚さは、用途により適宜選定することができるが、通常0.1〜2.0mm程度である。
上記組成物の基材への塗布は、上記組成物を必要に応じて温度調節し、一定粘度に調整した塗液を用いて任意の方法で行うことができ、例えばグラビアコート、ロールコート、スピンコート、リバースコート、バーコート、スクリーンコート、ブレードコート、エアーナイフコート、ディッピング、ディスペンシングなどの方法を用いることができる。上記組成物を塗布し、成形した後、エネルギー線を照射することにより塗布層を硬化させて、シール層付き部材を得ることができる。
シール層付き部材おいて、シール層の断面形状は、良好なシール性とHDD内のスペースを効率良く使用する観点から、シール層の幅1に対してシール層の高さが0.5〜2.0であることが好ましく、0.8〜2.0がより好ましい。
本発明のシール層付き部材は、シール材及びガスケットとして好適であり、特に、ハードディスク装置用ガスケット材として好適である。また、本発明の組成物を任意の方法で塗布、成形することにより、ハードディスク装置内の部品の押さえ材として好適に使用することができる。
シール層付き部材おいて、シール層の断面形状は、良好なシール性とHDD内のスペースを効率良く使用する観点から、シール層の幅1に対してシール層の高さが0.5〜2.0であることが好ましく、0.8〜2.0がより好ましい。
本発明のシール層付き部材は、シール材及びガスケットとして好適であり、特に、ハードディスク装置用ガスケット材として好適である。また、本発明の組成物を任意の方法で塗布、成形することにより、ハードディスク装置内の部品の押さえ材として好適に使用することができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、下記の実施例及び比較例に用いた物質は、下記のとおりである。
(A)成分:メタクリロイル化液状ポリイソプレン
(株)クラレ製、UC−203(重量平均分子量25,000)
(B)成分:(メタ)アクリレートオリゴマー
新中村化学工業(株)製、UA−344PZ−A(ポリエーテル型ウレタンアクリレートオリゴマー、官能基数2、重量平均分子量13,000、エーテルはプロピレンオキサイド、ジイソシアネートはイソホロンジイソシアネート、アクリレートはヒドロキシエチルアクリレート)
(C)成分:(メタ)アクリル酸エステルモノマー
東亜合成(株)製、アロニックスM−110(パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート)
大阪有機化学工業(株)製、ビスコートISTA(イソステアリルアクリレート)
(D)成分:Lamberti S.p.A製、ESACURE KIP150[オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]]
(E)成分:ズードケミー触媒(株)製、ADVITROL100(水添ひまし油)
(F)成分:日本アエロジル(株)製、アエロジルRX300(シリカ微粉末をトリメチルジシラザンで変性した微粉末、平均粒径7μm)
(G)成分:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、IRGANOX245(トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート])
(株)クラレ製、UC−203(重量平均分子量25,000)
(B)成分:(メタ)アクリレートオリゴマー
新中村化学工業(株)製、UA−344PZ−A(ポリエーテル型ウレタンアクリレートオリゴマー、官能基数2、重量平均分子量13,000、エーテルはプロピレンオキサイド、ジイソシアネートはイソホロンジイソシアネート、アクリレートはヒドロキシエチルアクリレート)
(C)成分:(メタ)アクリル酸エステルモノマー
東亜合成(株)製、アロニックスM−110(パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート)
大阪有機化学工業(株)製、ビスコートISTA(イソステアリルアクリレート)
(D)成分:Lamberti S.p.A製、ESACURE KIP150[オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]]
(E)成分:ズードケミー触媒(株)製、ADVITROL100(水添ひまし油)
(F)成分:日本アエロジル(株)製、アエロジルRX300(シリカ微粉末をトリメチルジシラザンで変性した微粉末、平均粒径7μm)
(G)成分:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、IRGANOX245(トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート])
実施例1〜8及び比較例1〜5
表1〜表3に示す配合成分を、プラネタリーミキサーにて混練し、混練終了時に組成物の温度が60℃になるように、かつ最高温度が60℃になるように温度管理することにより、光硬化性シール材用組成物を得た。得られた組成物を用い、厚さ0.8mmに製膜し、これにエネルギー線を照射して硬化物を得た。エネルギー線の光源にはメタルハライドランプを使用し、空気雰囲気下で照度約20mW/cm2 、積算光量約2400mJ/cm2 の条件で照射を行った。得られた組成物及び硬化物について下記の方法で評価した。結果を表1〜表3に示す。
表1〜表3に示す配合成分を、プラネタリーミキサーにて混練し、混練終了時に組成物の温度が60℃になるように、かつ最高温度が60℃になるように温度管理することにより、光硬化性シール材用組成物を得た。得られた組成物を用い、厚さ0.8mmに製膜し、これにエネルギー線を照射して硬化物を得た。エネルギー線の光源にはメタルハライドランプを使用し、空気雰囲気下で照度約20mW/cm2 、積算光量約2400mJ/cm2 の条件で照射を行った。得られた組成物及び硬化物について下記の方法で評価した。結果を表1〜表3に示す。
(1)硬度
JIS K6253に準拠し、タイプAデュロメータにより、硬化物の硬度を測定した。試験体として、厚さ0.8mmのシートを10枚積層した厚さ8mmのものを用いた。
(2)透湿度
JIS L1099に記載のA法の透湿カップを使用し、JIS Z0208に準拠して40℃、相対湿度90%の条件で測定した。試験体として、厚さ0.8mmのシートを用いた。
(3)圧縮永久歪
JIS K6262に準拠し、100℃、22時間、圧縮率25%の条件で、硬化物の圧縮永久歪を測定した。
(4)降伏値
粘弾性測定装置において、剪断速度を変えて組成物の剪断応力を測定し、剪断速度の1/2乗と剪断応力の1/2乗を直行座標軸にプロットし、このプロットを最小二乗法で近似した直線が剪断応力の1/2乗の軸を横切った切片を2乗することにより、組成物の降伏値を求めた。測定は、粘弾性測定装置においてパラレルプレートを使用し、50℃で行った。剪断速度10s-1で60秒間剪断を与えた後に、剪断速度1〜10s-1の範囲で測定を行った。
JIS K6253に準拠し、タイプAデュロメータにより、硬化物の硬度を測定した。試験体として、厚さ0.8mmのシートを10枚積層した厚さ8mmのものを用いた。
(2)透湿度
JIS L1099に記載のA法の透湿カップを使用し、JIS Z0208に準拠して40℃、相対湿度90%の条件で測定した。試験体として、厚さ0.8mmのシートを用いた。
(3)圧縮永久歪
JIS K6262に準拠し、100℃、22時間、圧縮率25%の条件で、硬化物の圧縮永久歪を測定した。
(4)降伏値
粘弾性測定装置において、剪断速度を変えて組成物の剪断応力を測定し、剪断速度の1/2乗と剪断応力の1/2乗を直行座標軸にプロットし、このプロットを最小二乗法で近似した直線が剪断応力の1/2乗の軸を横切った切片を2乗することにより、組成物の降伏値を求めた。測定は、粘弾性測定装置においてパラレルプレートを使用し、50℃で行った。剪断速度10s-1で60秒間剪断を与えた後に、剪断速度1〜10s-1の範囲で測定を行った。
Claims (16)
- (A)メタクリロイル変性液状ポリイソプレン15〜95質量%、(B)(メタ)アクリレートオリゴマー0〜20質量%及び(C)(メタ)アクリル酸エステルモノマー1〜85質量%の合計100質量部に対し、(D)光ラジカル重合開始剤0.3〜20質量部、(E)有機増粘剤0.5〜10質量部、(F)無機充填剤0〜30質量部及び(G)安定化剤0.05〜5質量部を含む組成物であって、下記(1)〜(4)を満たすことを特徴とする光硬化性シール材用組成物。
(1)組成物が、剪断応力5〜200Paの範囲に降伏値を有する。
(2)エネルギー線の照射によって反応・硬化させて得られた硬化物の透湿度が40g/m2 ・24h以下である。
(3)タイプAデュロメータにより測定した上記硬化物の硬度が10〜45度である。
(4)上記硬化物を、温度100℃、圧縮率25%の環境に22時間放置した後の圧縮永久歪が35%以下である。 - (A)成分のメタクリロイル変性液状ポリイソプレンが、側鎖にカルボキシル基を有するものである請求項1に記載の光硬化性シール材用組成物。
- (A)成分のメタクリロイル変性液状ポリイソプレンの重量平均分子量が1,000〜100,000である請求項1又は2に記載の光硬化性シール材用組成物。
- (B)成分の(メタ)アクリレートオリゴマーが、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールの混合物、ポリブタジエンポリオール又は水添ポリブタジエンポリオールと、有機ジイソシアネート化合物とを反応させて得られた反応生成物に、分子内にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを反応させて得られる化合物、あるいはポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールの混合物、ポリブタジエンポリオール又は水添ポリブタジエンポリオールと、分子内にラジカル反応性の官能基を持つモノイソシアネートを反応させて得られる化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物。
- (B)成分の(メタ)アクリレートオリゴマーが、ポリブタジエンポリオールと、分子内にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを反応させて得られる化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物。
- (B)成分の(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量が1,000〜100,000である請求項1〜5のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物。
- (C)成分の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子量が1,000未満である請求項1〜6のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物。
- (D)成分の光ラジカル重合開始剤が、オリゴマー化したα−ヒドロキシアセトフェノンである請求項1〜7のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物。
- (D)成分の光ラジカル重合開始剤が、アクリレート化したベンゾフェノン類である請求項1〜7のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物。
- (D)成分の光ラジカル重合開始剤が、テトラフタルイミド基を有するアクリレートである請求項1〜7のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物。
- (E)成分の有機増粘剤が、高級アマイド、水添ひまし油又はこれらの混合物である請求項1〜10のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物。
- (F)成分の無機充填剤が、シリカ粉末、疎水処理したシリカ粉末又はこれらの混合物である請求項1〜11のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物。
- (G)成分の安定化剤が、フェノール系酸化防止剤である請求項1〜12のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の光硬化性シール材用組成物を被着体に塗布し、エネルギー線照射により硬化させてなるシール層が形成された部材であって、該シール層の断面形状が、幅1に対して高さ0.5〜2.0であることを特徴とするシール層付き部材。
- シール材又はガスケットとして用いられる請求項14に記載のシール層付き部材。
- ガスケットが、ハードディスク装置用ガスケット材、及び該ガスケットである請求項15に記載のシール層付き部材。
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