JP2005058870A - 塗装乾燥炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ワーク同士の間に容易に熱風を供給でき、乾燥時間が短く、ワーク各部位における温度差が小さい塗装乾燥炉を提供することを課題とする。
【解決手段】 塗装乾燥炉1は、搬送方向に所定間隔ごとに並ぶ複数のワークWa〜Wdを、所定ピッチLずつ進行、停止させワークWa〜Wdを乾燥する。塗装乾燥炉1は、ワークWa〜Wdが搬送される乾燥室20と、乾燥室20においてワークWa〜Wdよりも上方に開設され熱風を吹き出す吹出口30a〜30eと、乾燥室20においてワークWa〜Wdよりも下方に開設され吹出口30a〜30eから吹き出された熱風を吸い込む吸込口40a〜40dと、を備える。吹出口30a〜30eは、ワークWa〜Wdが停止するワーク停止位置において、隣接するワークWa〜Wd同士の間に介在するように配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば車両ボディなどの被塗物を乾燥させる塗装乾燥炉に関する。
特許文献1には、乾燥室の側面に沿って吹出口が開設された塗装乾燥炉が紹介されている。同文献記載の塗装乾燥炉の乾燥室には、フロアコンベアが敷設されている。ワークは、このフロアコンベアに搭載され、乾燥室内を搬送される。乾燥室の両側面下部には、一対の熱風を吹き出す吹出口が開設されている。吹出口は、搬送方向に沿って延設されている。
しかしながら、吹出口を乾燥室下部に配置すると、熱風の気流により床に堆積する塵埃が舞い上がってしまう。舞い上がった塵埃がウェット状態のワークに付着すると、塗装不具合の一因となる。この点、特許文献2には、吹出口を乾燥室上部に配置すれば塵埃の舞い上がりを抑制できる旨開示されている。
特開2000−70822号公報 特開平4−166251号公報
したがって、特許文献1の塗装乾燥炉に特許文献2の開示技術を転用すれば、すなわち吹出口を乾燥室上部に配置すれば、塵埃の舞い上がりを抑制することができる。ところが、フロアコンベアのワーク搬送方向と、熱風の吹き出し方向とは、ほぼ直交している。かつ、ワークはフロアコンベアにより常時駆動されている。このため、隣り合うワーク同士の間に、熱風を供給するのは困難である。
また、ワーク同士の間に熱風が入らない反面、吹出口に正対するワーク側部のみが過熱されることになる。このため、ワーク各部位に温度差が発生する。したがって、最も熱が伝わりにくい部位の温度が所定温度になるまで、ワーク全体を乾燥室内に保持する必要がある。すなわち、乾燥時間が長くなる。また、最も熱が伝わりにくい部位の温度が所定温度になる間に、熱が伝わりやすい部位の温度は過剰に高くなってしまう。このため、塗装不具合の一因になる。
本発明の塗装乾燥炉は、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、ワーク同士の間に容易に熱風を供給でき、乾燥時間が短く、ワーク各部位における温度差が小さい塗装乾燥炉を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の塗装乾燥炉は、搬送方向に所定間隔ごとに並ぶ複数のワークを、所定ピッチずつ進行、停止させ該ワークを乾燥する塗装乾燥炉であって、該ワークが搬送される乾燥室と、該乾燥室において該ワークよりも上方に開設され熱風を吹き出す吹出口と、該乾燥室において該ワークよりも下方に開設され該吹出口から吹き出された該熱風を吸い込む吸込口と、を備え、前記吹出口は、前記ワークが停止するワーク停止位置において、隣接する該ワーク同士の間に介在するように配置されていることを特徴とする。
複数のワークは、搬送方向に所定間隔ごとに並んでいる。これらのワークは、所定ピッチ進行し、停止する動作を繰り返すことにより、乾燥室内を搬送される。本発明の塗装乾燥炉は、ワークが停止するワーク停止位置において、隣接する該ワーク同士の間に来るように、吹出口を配置するものである。言い換えると、ワーク進行の所定ピッチごとに、乾燥室内に吹出口を配置するものである。
本発明の塗装乾燥炉によると、停止したワーク同士の間に吹出口が配置されている。このため、ワーク同士の間に容易に熱風を供給することができる。また、ワーク同士の間に容易に熱風を供給することができるため、温度が極端に低い部位がワークに発生しにくい。このため、乾燥時間が短くなる。言い換えると、乾燥炉の炉長が短くなる。特に、昇温時間(ワークを所定のキープ温度まで昇温する時間)が短くなるため、塗装ダレなどの塗装不具合を抑制することができる。また、ワーク各部位に熱風が行き渡るため、ワーク各部位における温度差が小さくなる。この点においても、塗装不具合が発生しにくい。また、ワークよりも上方に吹出口が、下方に吸込口が配置されているため、当然、乾燥室床に堆積する塵埃が舞い上がりにくい。この点においても、塗装不具合が発生しにくい。
(2)好ましくは、前記吸込口は、前記ワーク停止位置において、前記ワークの底面中央部に対向するように配置されている構成とする方がよい。ワーク底部は、吹出口から比較的離れている。このため昇温しにくい。この点に鑑み、本構成においては、ワークの底面中央部に対向する位置に、吸込口が配置されている。本構成によると、ワーク底面中央部に向かって、乾燥室内の熱風が集中的に流れ込む。このため、ワーク底部が昇温しやすい。したがって、ワーク底部とワーク他部位との温度差を小さくすることができる。また、最も熱が伝わりにくい部位が底部であるワークの場合、乾燥時間を短くすることができる。
(3)好ましくは、上記(2)の構成において、前記吸込口の形状は、前記ワークの底面の形状と相似である構成とする方がよい。本構成によると、ワーク底面下を流れる熱風の流速の不均一さを是正することができる。このため、ワーク底部の各部位における温度差が小さくなる。
(4)好ましくは、前記吸込口付近には、塵埃が吸い込まれるのを抑制する塵埃抑制部材が配置されている構成とする方がよい。本構成によると、吸込口から塵埃が吸い込まれるのを抑制することができる。したがって、吸込口下流側に連通する機器の清浄性を確保することができる。
(5)好ましくは、前記ワークは、前記搬送方向に対して横向きに搬送される車両ボディである構成とする方がよい。車両ボディを横向きに搬送すると、乾燥室の搬送経路長を短くすることができる。
車両ボディを横向きに搬送する場合、隣り合う車両ボディ同士においては、フードやルーフなど比較的面積の広い部材が、密に隣接することになる。このため、隣り合う車両ボディ同士間の隙間が狭い。したがって、車両ボディを縦向きに搬送する場合と比較して、吹出口からの熱風が隣り合う車両ボディ間に入りにくい。
この点、本発明の塗装乾燥炉によると、隣り合う車両ボディ同士間の狭い隙間を狙って、吹出口を配置することができる。このように、本発明の塗装乾燥炉は、横向きに搬送される車両ボディに用いるのに、特に適している。
(6)また、上記課題を解決するため、本発明の塗装乾燥炉は、搬送方向に所定間隔ごとに並ぶ複数のワークを、所定ピッチずつ進行、停止させ該ワークを乾燥する塗装乾燥炉であって、該ワークが搬送される乾燥室と、該乾燥室において該ワークよりも上方に開設され熱風を吹き出す吹出口と、該乾燥室において該ワークよりも下方に開設され該吹出口から吹き出された該熱風を吸い込む吸込口と、を備え、前記吸込口は、前記ワーク停止位置において、前記ワークの底面中央部に対向するように配置されており、該吸込口の形状は、該ワークの底面の形状と相似であることを特徴とする。
本発明の塗装乾燥炉によると、停止したワークの底面中央部に対向するように吸込口が配置されている。このため、ワーク底面中央部に向かって、乾燥室内の熱風が集中的に流れ込む。すなわち、吹出口から、隣り合うワーク同士の間を抜け、ワーク底面中央部付近の吸込口に至る熱風流路が、乾燥室内に形成される。したがって、吹出口の位置にかかわらず、隣り合うワーク同士の間に、容易に熱風を誘導することができる。また、ワーク同士の間およびワーク底部に、熱風を簡単に誘導できるため、吹出口から離れ昇温しにくいワーク底部が、昇温しやすい。言い換えると、温度が極端に低い部位がワークに発生しにくい。このため、乾燥時間が短くなる。また、乾燥炉の炉長が短くなる。特に、昇温時間が短くなるため、塗装ダレなどの塗装不具合を抑制することができる。
並びに、吹出口の形状は、ワークの底面の形状と相似である。このため、ワーク底面下を流れる熱風の流速の不均一さを是正することができる。したがって、ワーク底部の各部位における温度差が小さくなる。また、ワークよりも上方に吹出口が、下方に吸込口が配置されているため、当然、乾燥室床に堆積する塵埃が舞い上がりにくい。この点においても、塗装不具合が発生しにくい。
本発明によると、ワーク同士の間に容易に熱風を供給でき、乾燥時間が短く、ワーク各部位における温度差が小さい塗装乾燥炉を提供することができる。
以下、本発明の塗装乾燥炉を、下塗り塗装後の乾燥工程に用いた実施の形態について説明する。乾燥工程は、車両ボディをキープ温度まで昇温する昇温工程と、昇温後の車両ボディをキープ温度のまま所定時間保持するキープ工程と、を有する。以下に示す実施形態の塗装乾燥炉は、いずれも昇温工程に用いられている。
(1)第一実施形態
まず、本実施形態の塗装乾燥炉の構成について説明する。図1に、本実施形態の塗装乾燥炉の炉長方向部分断面図を示す。図2に、図1のI−I断面図を示す。なお、これらの図に示すのは、ワーク(車両ボディ)停止位置における状態である。
塗装乾燥炉1は、ハウジング2と、吹出室ハウジング3と、吸込室ハウジング4と、コンベア5とを備えている。ハウジング2は、鋼鉄製であって搬送方向(炉長方向)に延びる角筒状を呈している。ハウジング2は断熱材製の内張(図略)を有する。ハウジング2の内部には、乾燥室20が区画されている。
吸込室ハウジング4は、鋼鉄製であって炉長方向に延びる角筒状を呈している。吸込室ハウジング4は、ハウジング2の底壁上面ほぼ中央に配置されている。吸込室ハウジング4の内部には、吸込室41が区画されている。吸込室ハウジング4の上壁には、所定間隔ごとに(所定ピッチLごとに)、矩形状の吸込口40a、40b、40c、40dが開設されている。吸込口40a、40b、40c、40dを介して、吸込室41と乾燥室20とは連通している。なお、吸込口40bの炉長方向幅B2と、車両ボディWb底面の炉長方向幅B1と、吸込口40bの炉幅方向幅A2と、車両ボディWb底面の炉幅方向幅(タイヤハウス内側の幅)A1とは、A1/B1=A2/B2の関係を有している。すなわち吸込口40bの縦横比と車両ボディWb底面の縦横比とは一致している。また、吸込口40bは、車両ボディWb底面の中央部分に対向して配置されている。なお、吸込口40b以外の吸込口と、各々の吸込口が対向する車両ボディ底面との関係も同様である。
コンベア5は、ハウジング2の底壁上面において、吸込室ハウジング4を挟んで、炉幅方向両側に配置されている。コンベア5は、コマ送り状に、所定間隔ごとに並ぶ複数の車両ボディWa、Wb、Wc、Wdを、所定ピッチLずつ進行、停止させる。
吹出室ハウジング3は、鋼鉄製であって炉長方向に延びる角筒状を呈している。吹出室ハウジング3は、ハウジング2の両側壁内面上部に配置されている。すなわち、吹出室ハウジング3は、炉幅方向に対向して合計二つ配置されている。吹出室ハウジング3の内部には、吹出室31が区画されている。吹出室ハウジング3の側壁からは、角筒状の吹出ノズル32a、32b、32c、32d、32eが乾燥室20に向かって突設されている。吹出ノズル32a、32b、32c、32d、32eは、所定ピッチLごとに配置されている。各々の吹出ノズル先端には、吹出口30a、30b、30c、30d、30eが開設されている。吹出口30a、30b、30c、30d、30eを介して、吹出室31と乾燥室20とは連通している。図2に示すように、吸込室41の下流側には、フィルタ7、バーナー8、ファン9が接続されている。そして、ファン9の下流側には、吸込室31が接続されている。
次に、本実施形態の塗装乾燥炉の動きについて説明する。車両ボディWa、Wb、Wc、Wdは、コンベア5に搭載され、所定ピッチLだけ進行する。そして、前出図1、図2に示すワーク停止位置において所定時間停止する。吹出口30a、30b、30c、30d、30eは、各々隣り合う車両ボディ同士の間に介在するように配置される。
以下、一例として、吹出口30bから吹き出される熱風の動きについて説明する。吹出口30bは、上流側の車両ボディWaと、下流側の車両ボディWbとの間に配置される。したがって、吹出口30bから吹き出される熱風は、図中白抜き矢印で示すように、車両ボディWa、Wbのフードやルーフに邪魔されることなく、車両ボディWa側部と車両ボディWbとの間の隙間に沿って流下する。前述したように、吸込口40aは車両ボディWaの底面中央部に対向して開設されている。同様に、吸込口40bは車両ボディWbの底面中央部に対向して開設されている。このため、流下した熱風は、乾燥室20下部において、吸込口40a方向の流れと、吸込口40b方向の流れとに分流する。このうち、吸込口40a方向の流れは、車両ボディWa底面に沿って流れ、吸込口40aに吸い込まれる。なお、この流れは、吸込口40a付近において、吹出口30aから吹き出した熱風と合流する。同様に、吸込口40b方向の流れは、車両ボディWb底面に沿って流れ、吸込口40bに吸い込まれる。この流れは、吸込口40b付近において、吹出口30cから吹き出した熱風と合流する。
各々の吸込口40a、40b、40c、40dから吸込室41に流入した熱風は、フィルタ7により濾過され、バーナー8により加熱され、ファン9により吹出室31に供給される。そして、この熱風が、再び吹出口30a、30b、30c、30d、30eから乾燥室20内に吹き出される。
次に、本実施形態の塗装乾燥炉の効果について、車両ボディWa、Wbを例示しながら説明する。本実施形態の塗装乾燥炉1によると、停止した車両ボディWa、Wbの間に吹出口30bが配置されている。このため、車両ボディWa、Wbの間に容易に熱風を供給することができる。また、車両ボディWa、Wbの間に容易に熱風を供給することができるため、温度が極端に低い部位が車両ボディWa、Wbに発生しにくい。このため、乾燥時間(昇温時間+キープ時間)が短くなる。すなわち、炉長が短くなる。特に、昇温時間が短くなるため、塗装ダレなどの塗装不具合を抑制することができる。
また、本実施形態の塗装乾燥炉1によると、車両ボディWa、Wb各部位に熱風が行き渡る。このため、車両ボディWa、Wb各部位における温度差が小さくなる。この点においても、塗装不具合が発生しにくい。
また、本実施形態の塗装乾燥炉1によると、車両ボディWa、Wbよりも上方に吹出口30a、30b、、30cが、下方に吸込口40a、40bが配置されている。このため、当然、乾燥室20床に堆積する塵埃が舞い上がりにくい。この点においても、塗装不具合が発生しにくい。
また、本実施形態の塗装乾燥炉1によると、ワーク停止位置において、吸込口40aは、車両ボディWaの底面中央部に対向するように配置されている。同様に、吸込口40bは、車両ボディWbの底面中央部に対向するように配置されている。このため、車両ボディWa、Wb底面中央部に向かって、熱風が集中的に流れ込む。ところで、車両ボディWa、Wbの底部は、サイドパネルやルーフと比較して板厚が厚い。このため、底部には熱が伝わりにくい。この点、本実施形態の塗装乾燥炉1によると、暖まりにくい車両ボディWa、Wb底部を比較的簡単に昇温することができる。このため、車両ボディWa、Wb底部と車両ボディWa、Wb他部位との温度差を小さくすることができる。また、乾燥時間を短くすることができる。
また、本実施形態の塗装乾燥炉1によると、吸込口40bの形状と車両ボディWb底面の形状とは相似である。このため、車両ボディWb底面下を流れる熱風の流速の不均一さを是正することができる。したがって、車両ボディWb底部の各部位における温度差が小さくなる。
また、車両ボディWa、Wbは横向きに搬送されるため、本実施形態の塗装乾燥炉1の炉長は短い。また、横向きに搬送すると、隣り合う車両ボディWa、Wb間の隙間が狭くなる。しかしながら、本実施形態の塗装乾燥炉1によると、前述したように隣り合う車両ボディWa、Wb間の狭い隙間を狙って、吹出口30bが配置されている。このため、横向き搬送にもかかわらず、車両ボディWa、Wbを迅速に乾燥させることができる。
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、全ての吹出口に除塵傘が配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図3に、本実施形態の塗装乾燥炉の炉幅方向断面図を示す。なお、図2と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、吸込室ハウジング4上壁上面には、鋼鉄製であって円錐状の防塵傘400bが配置されている。防塵傘400bは、本発明の塵埃抑制部材に含まれる。防塵傘400bは、吸込口40bを覆って配置されている。防塵傘400b側周部の開口を介して、乾燥室20から吸込室41に、熱風は流入する。すなわち、防塵傘400b上方からは、熱風は吸込室41に流入できない。なお、吸込口40b以外の吸込口にも、同様の防塵傘が配置されている。
本実施形態の塗装乾燥炉1は、第一実施形態の塗装乾燥炉と同様の効果を有する。また、本実施形態の塗装乾燥炉1によると、吸込口40bに、上方から塵埃が落下、流入するのを防止することができる。このため、吸込室41下流側のフィルタ7の濾過負荷が小さくなる。
(3)その他
以上、本発明の塗装乾燥炉の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、吸込口に、スライド式のシャッターを配置してもよい。こうすると、シャッター開度を変えることにより、ワーク底面の形状に応じて吸込口形状を変えることができる。すなわち、多種のワークの形状に応じて、相似の吸込口を配置することができる。
また、上記実施形態の塗装乾燥炉においては、車両ボディを横向きに搬送したが、当然縦向きであってもよい。また、上記実施形態においては、本発明の塗装乾燥炉を、下塗り塗装後の乾燥工程に用いたが、中塗り塗装後、上塗り塗装後の乾燥工程に用いてもよい。また、ワークは、車両ボディに特に限定されない。
本発明の塗装乾燥炉において、昇温シミュレーションを行った。結果を以下に示す。
(1)実施例、比較例
〈比較例〉
図4に、比較例である従来の塗装乾燥炉の炉長方向部分断面図を示す。また、図5に、図4のII−II断面図を示す。なお、図1、図2と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、吹出口30は、所定間隔ごとに炉長方向に沿って配置されている。一方、吸込口40は、乾燥室20床面のほぼ全面に亘って、所定間隔ごとに配置されている。
〈実施例1〉
実施例1の塗装乾燥炉は、比較例の塗装乾燥炉(図4、図5)において、吹出ノズル32、吹出口30を、前記第一実施形態の塗装乾燥炉(図1、図2)のように、隣り合う車両ボディ間に配置したものである。その他は、比較例と同じである。
〈実施例2〉
実施例2の塗装乾燥炉は、比較例の塗装乾燥炉(図4、図5)において、吸込口40を、前記第一実施形態の塗装乾燥炉(図1、図2)のように、車両ボディ底面中央部に配置したものである。かつ、吸込口の形状を、車両ボディ底面形状と相似にしたものである。その他は、比較例と同じである。
〈実施例3〉
実施例3の塗装乾燥炉は、前記第一実施形態の塗装乾燥炉である。すなわち、実施例1と実施例2とを組み合わせたものである。
(2)シミュレーション結果
図6に、昇温シミュレーション結果を示す。縦軸は昇温温度、横軸は昇温時間を示す。図に示すように、比較例によると、昇温性の高い部位(フード、ルーフ等)と、昇温性の低い部位(底部)との昇温速度の差が大きい(二本の曲線間の幅が広い)ことが判る。例えば、160℃まで昇温するのに、昇温性の高い部位ではT1で済むものの、昇温性の低い部位ではT2かかっている(T1<T2)。
これに対し、実施例1によると、昇温性の低い部位の昇温速度が速くなるのが判る。例えば、160℃まで昇温するのに、比較例に対し昇温時間がΔt1=1分短縮されている。また、昇温性の高い部位と、昇温性の低い部位との昇温速度の差が小さくなることが判る。
また、実施例2によると、さらに、昇温性の低い部位の昇温速度が速くなるのが判る。例えば、160℃まで昇温するのに、比較例に対し昇温時間がΔt2=1.5分短縮されている。また、昇温性の高い部位と、昇温性の低い部位との昇温速度の差が小さくなることが判る。
また、実施例3によると、さらにまた、昇温性の低い部位の昇温速度が速くなるのが判る。例えば、160℃まで昇温するのに、比較例に対し昇温時間がΔt3=2分短縮されている。また、昇温性の高い部位と、昇温性の低い部位との昇温速度の差が、さらに小さくなることが判る。
(3)まとめ
以上説明したように、実施例1、2、3によると、比較例に対し、昇温性の低い部位の昇温速度が速くなるのが判る。また、昇温性が高い部位と、昇温性が低い部位との昇温速度の差が小さくなることが判る。
第一実施形態の塗装乾燥炉の炉長方向部分断面図である。 図1のI−I断面図である。 第二実施形態の塗装乾燥炉の炉幅方向断面図である。 比較例の炉長方向部分断面図である。 図4のII−II断面図である。 昇温シミュレーション結果を示すグラフである。
符号の説明
1:塗装乾燥炉、2:ハウジング、20:乾燥室、3:吹出室ハウジング、30a〜30e:吹出口、31:吹出室、32a〜32e:吹出ノズル、4:吸込室ハウジング、40a〜40d:吸込口、400b:防塵傘(塵埃抑制部材)、41:吸込室、5:コンベア、7:フィルタ、8:バーナー、9:ファン、A1:車両ボディ底面の炉幅方向幅、A2:吸込口の炉幅方向幅、B1:車両ボディ底面の炉長方向幅、B2:吸込口の炉長方向幅、Wa〜Wd:車両ボディ。

Claims (6)

  1. 搬送方向に所定間隔ごとに並ぶ複数のワークを、所定ピッチずつ進行、停止させ該ワークを乾燥する塗装乾燥炉であって、
    該ワークが搬送される乾燥室と、該乾燥室において該ワークよりも上方に開設され熱風を吹き出す吹出口と、該乾燥室において該ワークよりも下方に開設され該吹出口から吹き出された該熱風を吸い込む吸込口と、を備え、
    前記吹出口は、前記ワークが停止するワーク停止位置において、隣接する該ワーク同士の間に介在するように配置されていることを特徴とする塗装乾燥炉。
  2. 前記吸込口は、前記ワーク停止位置において、前記ワークの底面中央部に対向するように配置されている請求項1に記載の塗装乾燥炉。
  3. 前記吸込口の形状は、前記ワークの底面の形状と相似である請求項2に記載の塗装乾燥炉。
  4. 前記吸込口付近には、塵埃が吸い込まれるのを抑制する塵埃抑制部材が配置されている請求項1に記載の塗装乾燥炉。
  5. 前記ワークは、前記搬送方向に対して横向きに搬送される車両ボディである請求項1に記載の塗装乾燥炉。
  6. 搬送方向に所定間隔ごとに並ぶ複数のワークを、所定ピッチずつ進行、停止させ該ワークを乾燥する塗装乾燥炉であって、
    該ワークが搬送される乾燥室と、該乾燥室において該ワークよりも上方に開設され熱風を吹き出す吹出口と、該乾燥室において該ワークよりも下方に開設され該吹出口から吹き出された該熱風を吸い込む吸込口と、を備え、
    前記吸込口は、前記ワーク停止位置において、前記ワークの底面中央部に対向するように配置されており、該吸込口の形状は、該ワークの底面の形状と相似であることを特徴とする塗装乾燥炉。
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