JP2005050974A - 半導体パッケージおよび光通信モジュール並びに半導体装置 - Google Patents

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越 貞 夫 谷
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Abstract

【目的】発熱を可及的に減少させ、ノイズによる誤動作の少ない光通信モジュールや半導体装置を提供する。
【解決手段】密閉容器162と、この密閉容器内に収納される基板156と、この基板上に搭載され、信号配線により相互接続された複数の集積回路154、160と、前記密閉容器内で前記複数の集積回路のうちの隣接する集積回路間で前記信号配線を除いて前記基板の全厚み部分と係合するように基板内に挿入された遮蔽板158とを備える。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体パッケージおよび光通信モジュールに関するもので、特に光受信モジュールのパッケージ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの普及による通信需要の爆発的な増大に伴い、大容量光通信システムの需要が高まりつつある。このため光通信分野では、インターネット、LAN間やコンピュータ内のボード間データ転送など、大容量かつ高速でデータを伝送する技術が必要となっている。この光伝送は、光送信モジュールおよび光受信モジュール間を光ファイバで接続して光信号としてデータを伝送するものである。
【0003】
光送信モジュールは1つのパッケージの中にレーザダイオード、制御ICおよび光を伝送する光ファイバを含み、光受信モジュールはフォトダイオード、制御ICおよび光を伝送する光ファイバを含むように構成するのが基本である。特に、光受信モジュールでは利得を大きくする場合はポストアンプICを追加したり、信号増幅後に振幅を一定に制限しようとする場合はリミティングアンプICを内蔵するようにマルチチップによる高機能化を図るのが一般である。
【0004】
一方、光通信システムにおいては、上述した光通信モジュールの小型化・低コスト化への要望が強まっている。
【0005】
近年、光通信伝送において、情報伝送の容量が大きくなり伝送速度に対しても年々大きいことが要求されてきている。この光通信伝送を行う上で必要とされて装置として光ファイバを伝送されてきた高速の光信号を電気信号に変換される受光装置である。この受光装置として種々の装置があるが、そのうちの一種類として、光信号を受け電気信号に変換するフォトダイオードあるいはアバランシェフォトダイオードとこのフォトダイオードで電気信号に変換された微弱な信号を増幅するトランスインピーダンスアンプからなる。さらにまた、この1段のアンプだけではまだ十分な大きさの信号とならないため、受光装置の後段には更に信号を増幅あるいは信号出力に制限をするリミッティングアンプ(Limiting Amplifier)が接続された受光装置もある。この受光装置ではリミッティングアンプが装置内の空間に信号の一部を放出し、空間を伝わり前段のトランスインピーダンスに入りこむことによって、受光装置が発振したりあるいは発振しやすい状態になったり、ノイズが増加したりするためそれぞれのアンプを金属でシールドし前段のアンプに信号が入らないような構造を採用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多機能化、小型化が進行するに従い、上述したような光通信モジュールでは発熱の問題がある。すなわち、多機能化の要請から、用途に合致する複数のICを同じパッケージ内に内蔵することが多くなることにより発熱源が増加するとともに、伝送速度の高速化の要求からICの動作クロック周波数が増加して消費電力が増加し発熱も多くなり、ひいては誤動作や破壊を招くことになる。
【0007】
一方、小型のスペースの中に高速駆動の複数のICが含まれることからノイズによる相互干渉およびこれによる誤動作の発生等の問題も無視できない。特にプリアンプとポストアンプが併設されたようなモジュールでは、プリアンプの入力信号に比べて信号出力が大きいポストアンプからの電気的輻射が空間を伝播し、電気的ノイズとしてプリアンプの入力信号に影響を与え、高周波での周波数特性を劣化させるという問題がある。
【0008】
よって、本願発明は、発熱やノイズを可及的に減少させ、誤動作の少ない半導体パッケージ、光通信モジュール、半導体装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の実施の形態によれば、
密閉容器と、の密閉容器内に収納される基板と、この基板上に搭載され、信号配線により相互接続された複数の集積回路と、前記密閉容器内で前記複数の集積回路のうちの隣接する集積回路間で前記信号配線を除いて前記基板の全厚み部分と係合するように基板内に挿入された遮蔽板とを備えた半導体パッケージが提供され、また、
密閉容器と、この密閉容器内に配設され、光信号と電気信号の間で変換を行う光通信素子と、前記密閉容器内に収納される基板と、この基板上に搭載され、前記光通信素子および信号配線により相互接続された複数の集積回路と、前記密閉容器内で前記複数の集積回路のうちの隣接する集積回路間で前記信号配線を除いて前記基板の全厚み部分と係合するように基板内に挿入された遮蔽板とを備えた光通信モジュールが提供される。
【0010】
前記光通信素子は光受光素子、あるいは光発光素子であると良い。
【0011】
前記遮蔽板の底面部には前記信号配線との接触を避ける第1の切欠き部が形成され、前記基板には前記遮蔽板の第1の切り欠き部を除く底面部が挿入される第2の切欠き部が設けらることが好ましい。
【0012】
前記遮蔽板の底面は前記遮蔽容器の底板の上面に接触し、前記遮蔽板の上面は蓋板の下面に接触する寸法を有し、かつ前記遮蔽板は良熱導電材料で形成されると良い。
【0013】
前記第2の切り欠き部の幅は前記遮蔽板の厚さよりも大きく、前記遮蔽板は前記切り欠き部中で、前記隣接する集積回路のうち発熱の大きい方の切り欠き内面に接触するように挿入されると良い。
【0014】
前記信号配線は前記遮蔽板の切り欠き部と対向する位置で切断され、前記切り欠き部内に収納されるカップリングコンデンサに両切断端が接続されることが好ましい。
【0015】
本発明の第2の実施の形態によれば、
密閉容器と、この密閉容器内に収納される基板と、前記密閉容器の一端に挿入され、入射光を伝送する光ファイバと、記光ファイバから入射された光信号を電気信号に変換する受光素子と、前記受光素子から得られる電気信号を処理する、前記基板上に搭載された集積回路と、前記集積回路からの出力信号を前記密閉容器外に出力する出力端子と、前記集積回路に電力を供給する、前記密閉容器から引き出される電源ピンとを備え、前記電源ピンは、前記密閉容器に電波吸収体を介して支持固定されたことを特徴とする光モジュール用パッケージが提供される。
【0016】
前記電波吸収体は前記電源ピンを支持しつつ前記密閉容器の側面に固定される端子板、前記密閉容器の側面に形成された前記電源ピンが貫通する孔部内に充填され、硬化されたもの、あるいは、前記電源ピンを支持しつつ前記密閉容器の側面に固定される端子板の外側に、この端子板全体を覆うように配設されたカバーをなすもの、電磁波を吸収する磁性体粉末を混練した樹脂の成型体であると良い。
【0017】
本発明の第3の実施の形態によれば、
密閉容器と、この密閉容器内に収納される光通信素子と、前記密閉容器内で前記光通信素子に接続され、信号処理を行う複数の集積回路と、前記複数の集積回路のうちの隣接する集積回路間でその設置位置を変えることのできる遮蔽板とを備えた、光通信モジュールが提供される。
【0018】
前記密閉容器の内部に、前記遮蔽板と係合する複数の平行溝が形成され、あるいは前記密閉容器の内壁に前記複数の平行溝が形成された遮蔽部材が取り付けられていることが好ましい。
【0019】
また、前記遮蔽板が前記密閉容器の内壁に沿って摺動可能に構成されると良い。
【0020】
前記光通信素子は、光ファイバで伝送された光信号がレンズを介して集光される受光素子であり、前記複数の集積回路は前記受光素子で電気信号に変換された電気信号を増幅するプリアンプと、プリアンプの信号をさらの増幅するためのポストアンプであることが好ましい。
【0021】
本発明の第4の実施の形態によれば、
密閉容器と、この密閉容器内に収納される光通信素子と、前記密閉容器内で前記光通信素子に接続され、信号処理を行う複数の集積回路と、前記複数の集積回路のうちの隣接する集積回路間に位置するとともにその上端部位置が上下方向に可動に構成された遮蔽板と、前記遮蔽板の上端に接触しつつ前記密閉容器を気密状態に封止する蓋体とを備えた、光通信モジュールが提供される。
【0022】
前記無荷重時の遮蔽板高さが前記密閉容器の遮蔽板設置面からパッケージ蓋までの距離以上である事が好ましい。
【0023】
前記遮蔽板は、断面が蛇腹状あるいはS字形状であると良い。
【0024】
前記遮蔽板は、全体が可撓性材料で形成されたものであると良い。
【0025】
前記遮蔽板は、変形可能形状を持つ単位が複数個連結されたもの、あるいは基材に可動部材が弾性部材を介して連結されたものであることが好ましい。
【0026】
本発明の第5の実施の形態によれば、
少なくとも一部に半導体チップを収納する凹部を備えた基板と、前記凹部内に収納された、高周波発生の多い第1の半導体チップと、前記第1の半導体チップよりも高周波の発生が少ない、前記基板上に搭載された第2の半導体チップと、前記凹部を覆って前記第1の半導体チップからのノイズを遮蔽するノイズ遮蔽蓋体とを備えた半導体装置が提供される。
【0027】
前記凹部の側面に接地パターンが設けられると良く、前記基板は多層構成でなり、前記凹部は上層に開口部を有すると良い。
【0028】
前記蓋体は接地されることが好ましい。
【0029】
前記基板は前記凹部の周辺部に接地された複数の上下貫通ビアを備えたことが好ましい。
【0030】
本発明の第6の実施の形態によれば、
配線導体を有する基板と、この基板に搭載された高周波信号を処理する少なくとも1つの半導体チップと、前記半導体チップから高周波信号を伝達する第1のワイヤと、前記第1のワイヤを空間的に囲むように配設された第2のワイヤとを備えた半導体装置が提供される。
【0031】
前記第1のワイヤの両側面に前記第2のワイヤが配設され、あるいは前記第1のワイヤの上方に第3のワイヤがさらに配設されると良い。
【0032】
また、配線導体を有する基板と、この基板に搭載された高周波信号を処理する少なくとも1つの半導体チップと、前記半導体チップから高周波信号を伝達する第1のワイヤと、前記第1のワイヤに並行して配設された第2のワイヤとを備えた半導体装置も提供される。
【0033】
前記第2のワイヤの両側面に第1のワイヤが配設されると良く、前記第2のワイヤは接地されると良い。
【0034】
前記第2のワイヤは、第1のワイヤと同電位であり、かつ電気的に分離されていることが好ましい。
【0035】
前記第1および第2のワイヤは前記半導体チップ間を接続するものであり、あるいは前記半導体チップと前記基板上の配線導体の接続に用いているものであると良い。
【0036】
本発明の第7の実施の形態によれば、
配線導体を有する基板と、この基板上に搭載された高周波回路チップと、この高周波回路チップの電極と前記配線導体間を接続するワイヤとを備え、前記配線導体の高さと前記高周波回路チップの電極が略同一高さに形成されたことを特徴とする半導体装置が提供される。
【0037】
前記基板は前記高周波回路チップが搭載された第1の基板と、前記高周波回路チップの周囲に配設され、その上面が前記高周波回路の上面と略同じ高さになる厚さを有する第2の基板とを備え、あるいは前記基板は、その一部が前記高周波回路チップの厚さ分だけ陥没しており、この陥没部に前記高周波回路チップが搭載されると良い。
【0038】
本発明の第8の実施の形態によれば、
基板と、この基板上に搭載され、入力信号を処理する第1の信号処理素子と、該第1の信号処理素子が出力する信号の交流成分のみを処理する第2の信号処理素子と、前記第1の信号処理素子と前記第2の信号処理素子の間に設けられ、該第1の信号処理素子が扱う電気信号と該第2の信号処理素子が扱う電気信号の空間的結合回路を遮断するとともに、前記第1の信号処理素子と前記第2の信号処理素子の間に直列に設けられた容量素子がその内部に形成された遮蔽体とを具備した半導体装置が提供される。
【0039】
前記容量素子は、その第1の電極が、前記遮蔽体の前記第1の信号処理素子側に設けられ、その第2の電極が、前記第2の信号処理素子側に設けられたものであり、あるいはその第1の電極が、前記遮蔽体の内部で上面、下面、前記第1の信号処理素子側面に設けられ、その第2の電極が前記上面と下面との間に位置するように設けられたことが好ましい。
【0040】
前記遮蔽体は垂直板状をなすか、あるいは密閉容器壁をなすことが好ましい。
【0041】
本発明の第9の実施の形態によれば、
光ファイバで導かれた光を集光するレンズと、前記集光された光を光電変換する受光素子と、受光素子で変換された電気信号を増幅するプリアンプと、このプリアンプが搭載される、遮蔽効果を有する基板と、前記基板の前記プリアンプとは反対面に搭載され、前記プリアンプから出力された信号をさらに増幅するポストアンプとを備えた光通信モジュールが提供される。
【0042】
前記基板は光入射の光軸と平行、あるいは垂直に配置されることが好ましい。
【0043】
前記プリアンプと前記ポストアンプは、前記基板に設けられたスルーホール配線により互いに接続されると良い。
【0044】
前記受光素子は前記基板とは別個に設けられたチップキャリアに搭載され、あるいは前記基板上に搭載されることが好ましい。
【0045】
本発明の第10の実施の形態によれば、
収納容器と、この収納容器内に収納された基板と、この基板上に搭載された高周波部品と、前記高周波部品およびこれに接続された配線を覆う、電磁輻射遮蔽効果および電波吸収効果の少なくとも一方を有するコーティング層を備えたことを特徴とする高周波モジュールが提供される。
【0046】
前記コーティング層は、前記高周波部品および配線と直接接触する絶縁層と、この絶縁層の上に設けられた導電層の2層からなるものであると良い。
【0047】
前記導電層は金属蒸着層であると良い。
【0048】
前記電磁輻射遮蔽効果および電波吸収効果の少なくとも一方を有するコーティング層は少なくともその一部に電波吸収体を含むものであることが好ましい。
【0049】
前記基板上には前記高周波部品の周囲に放射状に信号配線と高周波グランド配線が設けられており、前記導電層の接触を妨げるレジスト層が前記信号配線の大部分を覆い、前記高周波グランド配線は前記信号配線を覆う第1の境界位置よりも外方の第2の境界位置で覆うように形成されており、前記絶縁層は前記第1の境界位置と前記第2の境界位置の間にその外端が位置し、前記導電層はこの絶縁層の上および周囲を覆うことが好ましい。
【0050】
本発明の第11の実施の形態によれば、
密閉容器と、この密閉容器内に配設され、光信号と電気信号の間で変換を行う光通信素子と、前記密閉容器内に収納される基板と、この基板上に搭載され、前記光通信素子により得られた信号の処理を行う複数の集積回路と、前記複数の集積回路間に配設された遮蔽板と、前記遮蔽板の下を通って前記複数の集積回路間を接続する伝送基板であって、裏面側に信号伝送のためのマイクロストリップとその周囲に第1の接地電極層、前記マイクロストリップと表裏導通を行うためのスルーホール接続部と、表面側に前記スルーホール接続部を除いて第2の接地電極層を有する伝送基板とを備えた光通信モジュールが提供される。
【0051】
前記光通信モジュールは前記密閉容器内に基台を有しており、この基台は前記伝送基板の下面対応位置で前記マイクロストリップと接触しないような逃げ部が形成されることが好ましい。
【0052】
前記マイクロストリップの周囲部に前記第1の接地電極層と前記第2の接地電極層とを接続する複数の表裏導通ビアホールが設けられると良い。
【0053】
前記基板と前記伝送基板とが一体化されると良い。
【0054】
前記複数の集積回路はバンプにより前記スルーホール接続部に接続され、前記集積回路の下および前記集積回路間の基板上に他の配線層が形成されることが好ましい。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の様々な実施の形態を詳細に説明する。
【0056】
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態にかかる光受信モジュールの典型的な従来例について説明する。
【0057】
図1は従来の光受信モジュールの分解斜視図である。
【0058】
この光モジュールは金属ケース112内の空間に2つのICである光受信IC104および増幅器IC110が搭載された基板106が収納され、これらのICの中間位置の基板上には2つのICのノイズによる影響を排除するための遮蔽板108が載置された構成となっている。
【0059】
この光受信モジュールをさらに詳細に述べれば、次の通りである。
金属ケースの左端面には光ファイバ(図示せず)が挿入され、これにより高速光信号101が伝達され、図示しないレンズにより集光されて基板106の端部にIC104と隣接して設けられた受光素子102に入射する。受光素子102では光信号は信号電流に変換され、ワイヤ103により光受信IC104に伝達され、電流−電圧変換した後増幅される。光受信IC104の出力信号は、ワイヤ105を介して、基板106上に形成された信号配線107に接続される。この信号配線107は増幅器IC110の近傍まで延びており、その端部で増幅器IC110の電極とワイヤで接続されている。
【0060】
光受信IC104と増幅器IC110との間の基板106上には、両者の干渉を防止するため、中間に遮蔽板108が設けられている。前述したように基板106上には信号配線107が設けられているため、遮蔽板108の下面の信号配線107に当接する部分には切り欠き108Aが設けられている。
【0061】
このような光受信モジュールでは、受光素子102で受光した光信号を変換して得られた電気信号は遮蔽板108の下部の切り欠き108Aを通る信号配線107を通ってワイヤ109を介して、増幅器IC110に入力される。増幅器IC110においてさらに増幅された信号はワイヤ、配線を経由して図示しないリードにより外部へ高速の電気信号111として伝達される。
【0062】
なお、このモジュールにおいて図1に図示されている他の配線パターンおよびワイヤは主に外部出力と電源供給のためのものである。また、金属ケース112の上面には、図示されていない蓋が取り付けられ、気密封止が行われる。
次に、この光受信モジュールの製造工程を簡単に説明する。
【0063】
基板は絶縁性で比較的熱導電性の良いアルミナが多用される。この基板106の所定位置には光受信IC104を固定するためにはんだパターンが形成されており、光受信IC104と増幅器IC間で高速の信号を伝送するための信号配線107はそのインピーダンスが50Ωに整合されている。このような配線は、例えば、3種類の金属Au/Pt/Tiを順次蒸着して形成している。
【0064】
まず、光受信IC104が前述したはんだパターンに固着される。この固着の際には、チップ搭載装置であるダイボンダが用いられ、例えば金−錫(AuSn)はんだなどのはんだ材料を使って固定される。同様に増幅器110も基板106の所定位置にはんだ固定される。これらのチップを搭載した基板106は金属ケース112の内面に、例えばPbSnはんだにより固定される。
【0065】
次に、遮蔽板108が導電性ペースト材により信号配線107に接触しないように金属ケースの内面に固定される。続いて、光受信IC104の近傍には、受光素子102が搭載されたセラミックのキャリヤがはんだ材で固定される。
【0066】
その後、受光素子102と光受信IC104間、光受信IC104と信号配線107間、信号配線107と図示しないリードは、それぞれ、ワイヤで電気的に接続される。この接続には例えば直径25μmのAuワイヤ103、105、109が用いられる。
【0067】
続いて、光受光素子102、光受信IC104等が湿気やガスにより劣化することを防止するために、図示しない蓋をシーム溶接あるいはYAG溶接で固定して、気密封止している。なお、前述した光信号101の経路に沿って光ファイバやレンズが設けられるが、金属ケースA112を貫通する構造であるため、この部分でのリークがないように慎重に埋め込まれ、樹脂等が充填されてモジュール内部は気密となる。
【0068】
最後に、図示しない光ファイバは受光素子102と最大の光電変換効率が得られるように両者間の距離や光軸位置を調節した上で、金属ホルダにより固定される結果、光受信モジュールが完成する。
【0069】
このような光受信モジュールの内部構造は、小さな金属ケースの限られたスペースに、光受光素子、光受信IC、増幅器IC、遮蔽板などが高密度実装されたものとなっている。
【0070】
このパッケージにおける放熱経路が図2に示される。この図によると、最大の熱源である2つのICからの熱は基板106を介して金属ケース112の底面から放出されることがわかる。なお、一部の熱は基板106および遮蔽板108を経由して蓋114からも放熱される。
【0071】
しかし、基板はアルミナ材であり、金属ケースの底部、遮蔽板に比べ熱抵抗が大きいため、十分な放熱効果は期待できない。そのため、複数のICが搭載されたときは大きな発熱量を完全には放出できないという問題がある。
【0072】
また、光受光素子および光受信ICはノイズの影響を受けやすく、増幅器ICのノイズ信号によって、光受信モジュールの特性が大きく劣化する。
【0073】
遮蔽板108はこのICから放射されるノイズを遮断しているが、ノイズによる影響は信号伝送が高速になるほど、指数関数的に悪くなる。これは、従来の伝送速度である155Mbps、644Mbps等では問題なかったが、2.5Gbps、10Gbpsになってくると、ノイズは基板の内層を通るようになり、他のICに影響を及ぼして特性の劣化を招くためである。
【0074】
以上のように、従来の光受信モジュールは高速化するほど遮蔽できない基板の内層を通るノイズの影響が出るという問題があった。また、ICを複数内蔵する場合、発熱量も多く特性が悪化するという問題があった。
【0075】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0076】
図3は本発明の一実施形態にかかる光受信モジュールの分解斜視図であり、図4は図3に示す破線に沿った断面図で、構造と熱移動の様子を示す図である。
【0077】
高速光信号151が図示しない光ファイバにより伝達され、図示しないレンズにより集光されて、受光素子152に入射する。この受光素子152で光信号は電気信号電流に変換され、さらにワイヤ153により光受信IC154に伝達され、この光受信IC154で電流−電圧変換され、さらに増幅された信号は、ワイヤ155を介して、基板156の上に形成された信号配線157に接続される。この信号配線157は増幅器IC160の近傍まで延びており、その端部からワイヤ159により増幅器IC160と接続される。
【0078】
光受信IC154と増幅器IC160との間の基板156には、両者の干渉を防止するため、中間に遮蔽板158が嵌め込まれている。また、基板156上に設けられた信号配線157との当接を避けるべく、遮蔽板158の下面の信号配線157に対向する部分には切り欠き158Aが形成されている。なお、このモジュールにおいて図3に図示されている他の配線パターンおよびワイヤは主に外部出力と電源供給のためのものである。
【0079】
一方、基板156には光受信IC154と増幅器IC160との間で信号配線157が形成された部分を除き、後述する遮蔽板がはめ込まれる切り欠き部163が形成されている。この切り欠き部163の幅は遮蔽板158の厚さよりわずかに大きくなっており、また、奥行きは遮蔽板158の下面の切り欠き部158Aを除く突出部分が挿入できる長さとなっている。
【0080】
金属ケース162の上面には、図4に示すように蓋164がシーム溶接等で取り付けられ、気密封止が行われる。
この実施の形態にかかる光受信モジュールでは、遮蔽板158が基板156に嵌め込まれる構造になっているため、遮蔽板158の高さは金属ケース162の内面の高さと等しくなっている。すなわち、遮蔽板158はこれを取り付けたとき、図4に示すように、金属ケース162の底板表面と蓋板164の下面の両方に接触するような高さになっている。
【0081】
この光受信モジュールでは、受光素子152で受光した光信号を変換して得られた電気信号は遮蔽板158の下部の切り欠き158Aを通る信号配線157を通ってワイヤ159を介して、増幅器IC160に入力される。増幅器IC160においてさらに増幅された信号はワイヤ、配線を経由して図示しないリードにより外部へ高速の電気信号161として伝達される。
【0082】
次に、この光受信モジュールの製造工程を簡単に説明する。
【0083】
基板としては絶縁性で比較的熱導電性の良いアルミナが多用される。この基板156の所定位置には光受信IC154を固定するためにはんだパターンが形成されており、光受信IC154と増幅器IC間で高速の信号を伝送するための信号配線157はそのインピーダンスが50Ωに整合されている。このような配線は、例えば、3種類の金属Au/Pt/Tiを順次蒸着して形成している。
【0084】
まず、光受信IC154が前述したはんだパターンに固着される。この固着の際には、チップ搭載装置であるダイボンダが用いられ、例えば金−錫(AuSn)はんだなどのはんだ材料を使って固定される。同様に増幅器160も基板156の所定位置にはんだ固定される。これらのチップを搭載した基板156は金属ケース162の内面に、例えばPbSnはんだにより固定される。
【0085】
次に、遮蔽板158が、下面の突出部が基板156の切り欠き部163に嵌入され、導電性ペースト等を用いて固着される。
【0086】
ここで、遮蔽板はノイズ遮蔽効果を有し、かつ熱伝導性の良いコバール、銅、アルミニウム、ステンレス、その他導電性の金属材料を使用することができる。この実施の形態ではパッケージ材料と同じコバール材料を用いている。
【0087】
この遮蔽板材料は組み立て時にはんだ材等で基板や金属ケースとはんだで固定されるため、はんだとの親和性を向上させるためにNi、Auなどの金属のメッキを施したり、防食、防錆のため、例えばアルマイト処理しても良い。
【0088】
なお、金属材料と比較すると熱伝導度は低いが、樹脂材からなるプラスチック部品に導電性の金属材料をコーティングしたものでも遮蔽効果が得られる。さらに、電波吸収体効果のある遮蔽板を用いた場合にはさらにノイズを低減できる。
【0089】
その後、受光素子152と光受信IC154間、光受信IC154と信号配線157間、信号配線157と図示しないリードは、それぞれ、ワイヤで電気的に接続される。この接続には例えば直径25μmのAuワイヤ153、155、159が用いられる。
【0090】
続いて、光受光素子102、光受信IC154の湿気やガスによる劣化を防止するために、蓋164をシーム溶接あるいはYAG溶接で固定して、気密封止している。なお、前述した光信号101の経路に沿って光ファイバやレンズが設けられるが、金属ケースA112を貫通する構造であるため、この部分でのリークがないように慎重に埋め込まれ、樹脂等が充填される結果、モジュール内部は気密となる。
【0091】
最後に、図示しない光ファイバを受光素子152と光がよく結合するように距離や位置を調芯した上で、金属ホルダに対して固定される結果、光受信モジュールが完成する。
【0092】
この光受信モジュールでは、図3に示すように、光受信IC154と増幅器IC160とは遮蔽板158によって、基板内部を含めて信号配線157を除いて遮蔽されているため、ノイズの移動を軽減することができ、増幅器IC160から発生したノイズによる光受光素子152および光受信IC154の誤動作を防止することができる。
【0093】
なお、ノイズ遮蔽効果は蔽板の切り欠きができるだけ小さい方が高いが、信号配線の特性インピーダンスについても所望値にする必要があるため、信号配線の寸法に適合させる必要がある。
【0094】
また、図4は本実施の形態にかかる光受信モジュールにおける放熱経路も示している。2つのICで発生した熱のかなりの部分は金属ケース162の底面から放出されるが、図2に示した従来例の場合と異なって熱伝導性の良好な遮蔽板158が金属ケース162および基板156に接しているため、これらからの熱は遮蔽板158を経由して蓋164からも放熱される。
【0095】
なお、放熱特性がそれほど要求されない一方で実装面積を確保したい場合には、遮蔽板の厚さを薄くすることも可能である。すなわち、光受信モジュールでは多くの素子が収納されてサイズ上の制約の大きいことから、遮蔽板の厚さを薄くすれば、実装面積の減少を抑えることができる。例えば、リードフレームを製造するためのフレーム材をエッチング加工すれば、数100μm厚程度の遮蔽板を実現できる。
【0096】
以上のような構造を採用することにより、伝送速度が2.5Gbps、10Gbps、あるいは、それ以上の高速伝送においても、ノイズの影響を抑えた光受信モジュールを実現できる。また、放熱性も従来構造のものに比べて大きく改善することができる。
【0097】
図5は図3に示した実施の形態の変形例を示す斜視図、図6はその破線に沿った断面図である。
【0098】
基本的な構造は図3、図4に示したものと同じであるので、相違点を中心に述べる。
【0099】
基板156に形成された、遮蔽板が挿入される切り欠き部163Aは図3に示された切り欠き部163よりも幅が広く形成されている。そしてここに遮蔽板158が挿入された状態では、増幅器IC160側で遮蔽板158が切り欠き部163Aの内面に接するように固着される。これは、一般に、光受信ICよりも増幅器ICの発熱量が大きいため、増幅器ICから発生した熱を効率的に放散させるためである。このように、基板の切り欠き部の幅を挿入される遮蔽板の厚さよりも十分に大きく形成しておくことにより、加工および組み立てが容易となってコストダウンが可能となる。
【0100】
図7は図1に示した実施の形態のさらなる変形例を示す分解斜視図である。
【0101】
この例では、遮蔽板158の切り欠き部158Aと対向する部分の信号配線157を切断し、この部分にチップコンデンサ170を取付けている。この結果、チップコンデンサ170は遮蔽板158の切り欠き部158Aを埋めることに寄与し、隙間が減少してよりノイズ耐力を向上させることが可能となる。
【0102】
以上の実施の形態では、光受信モジュールを対象としたが、搭載する素子およびICを変更すれば種々のモジュールに適用できる。
【0103】
例えばレーザドライバICやマルチプレクサICなどに置きかえればノイズ耐性を有して放熱性のよい光送信モジュールが実現できる。
【0104】
また、光通信用モジュール以外の一般的なモジュールやパッケージにも適用することができる。例えば、マイクロ波パッケージ、マルチチップモジュールにも同様にノイズ耐性を有して、放熱性のよいパッケージあるいはモジュールが実現できる。
【0105】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0106】
一般的に用いられている光受信モジュールの外観を図8の斜視図に、その内部構造を図9の透視平面図に示す。
【0107】
これらの図を参照すると、内部に回路基板207が収納され、全体が金属で形成された直方体形状のパッケージ本体202の短辺の一側面には光ファイバケーブル201が挿入され、その反対面には電気出力コネクタ203が設けられている。また、長辺の一側面には、端子板205が取り付けられ、ここから複数の電源ピン204が突出するように設けられている。この例のように、電源ピンだけが他の信号線とは独立して設けられるのは、他の信号線と比べて流れる電流が大きく、電流容量を確保するために端子形状が大きくすることが有利であるためである。
【0108】
図9に示されるように、電源ピン204はパッケージ本体202の側壁に設けられた貫通孔206を貫通して突出するように設けられており、端子板205により保持される。貫通孔206の内径は電源ピンの外径よりも十分に大きく、貫通孔206の内面と電源ピン205とは接触しないようになっている。
【0109】
ここで、端子板はセラミック板等でなり、パッケージ本体202を気密封止するために、パッケージ本体202の側面と端子板205との境界部全面ではんだ等により固着されている。
【0110】
ところが、電源ピン204からは直流電流のみならず、電源電圧に高周波ノイズが重畳されてパッケージ202内に侵入する。また、電源ピン204はアンテナとして作用するため、モジュール周辺の高周波電磁界ノイズを拾い、パッケージ202内に導入することがある。
【0111】
受信モジュールの場合、回路基板207上に搭載される回路は数マイクロボルトVないし数ミリボルトの微小振幅の信号を増幅しているため、パッケージ202内に高周波ノイズが侵入すると、回路の誤動作を引き起こすという問題がある。
【0112】
このような問題を解決すべくなされた本発明の実施の形態を以下に説明する。
【0113】
図10および図11は本発明の第2の実施の形態に係わる一実施例の構成を示すもので、それぞれ図8および図9に対応するものである。
【0114】
これらの図を参照すると、内部に回路基板207が収納され、全体が金属で形成された直方体形状のパッケージ本体202の短辺の一側面には光ファイバケーブル201が挿入され、その反対面には電気出力コネクタ203が設けられている。また、長辺の一側面には、端子板215が取り付けられ、ここから電源ピン204が突出するように設けられている。この端子板は、従来はセラミック板等の絶縁板205が用いられていたが、本発明では絶縁板205の代わりに電波吸収体215が用いられている。この電波吸収体215は電磁波を吸収する磁性体等の粉末を練り込んだ樹脂を成型したものであり、特に1GHz以上の高周波に対して高い吸収特性を有する。
【0115】
図10および図11の例では電波吸収体215は電源ピン204とともに一体成型で形成されており、電源ピン204は電波吸収体215によって支持固定されている。そして電源ピン204と一体成型された電波吸収体215はパッケージ202の側壁に接着剤等で固定される。なお、パッケージ内側に向かう電源ピン204が容易に通過できるように、パッケージ204の外壁には電源ピン204よりも十分に大きい貫通孔206が形成されている。
【0116】
なお、電波吸収体215のパッケージ側壁への取り付け方法としては、電波吸収体215の裏面にめっき処理を行い、パッケージ202の側壁にはんだ付けで固定するようにしても良い。
【0117】
このような構造を採用することにより、電源ピン204を通じてパッケージ202内部に侵入しようとする高周波ノイズは、電源ピン204と一体成型された電波吸収体215によって吸収され減衰する。
【0118】
したがって、電波吸収体215によって電源ピン204からの高周波ノイズの侵入が阻止され、このようなノイズに起因する回路の誤動作の発生が防止され、光モジュールの高性能化・高信頼化に寄与することになる。
【0119】
図12および図13は、図10および図11を用いて説明した本発明の実施の形態の第2の実施例を示すもので、図12は斜視図、図13は図12の透視平面図である。
【0120】
図12は図10に示したものと同様の外観を呈しているが、図13を参照すると、電源ピンの取り付け態様が異なっている。すなわち、図10で示した例と同様に、電源ピン204はパッケージ204の側壁に設けられた貫通孔206を通るようになっているが、この貫通孔205と電源ピン204との隙間を埋めるべく電波吸体216が埋め込まれている。そして、電源ピンの固定は図8に示した従来と同様の端子板205が使用される。
【0121】
このような電波吸収体216は、電源ピン204がパッケージ202の側壁から突出するように回路基板207をパッケージ202内に固着した後、磁性体等の粉末を練り込んだ樹脂を貫通孔の隙間に充填させ、硬化させることにより形成される。なお、樹脂充填の代わりに、図14に示すように、あらかじめピンが貫通する穴217aを有し、外径が貫通孔206よりわずかに小さく、同じ材料を用いて成型された円柱体状のスリーブ217を嵌め込むようにしても良い。
【0122】
図15および図16は図10および図11に示した本発明の実施の形態の第3の実施例を示す、斜視図および内部構造図である。
【0123】
この例では、図8、図9に示した従来例の構造をそのまま用いる。そして、端子板205全体を覆い、かつ電源ピン204が貫通する孔部218aを有する電波吸収体でなる端子板カバー218が端子板を覆うようになっている。端子板カバー218は端子板205よりの突出を最小限にするため、図16に示されるように端子板205全体が嵌り込むように逃げ部218bが形成されている。
【0124】
このような構成とする理由は、電波吸収体218には樹脂が含まれているため、長年の使用によってガスが発生するため、その悪影響を避けるためである。
【0125】
すなわち、図10から図13に示した例では電波吸収体が直接パッケージ202の内側に露出しているため、樹脂から出るガスがパッケージ内に溜まり、その悪影響が避けられない。
【0126】
これに対し、図15および16に示された構成では、端子板カバー218は気密封止されたパッケージ202の外側にのみ位置することになるため、電波吸収体から発生するガスによる光素子の特性劣化の懸念は無い。
【0127】
以上詳述したように、本発明の第2の実施の形態によれば、電源ピンの周囲に設けられた電波吸収体によって電源ピンから侵入する高周波ノイズを阻止することができ、このようなノイズに起因する回路の誤動作の発生を防止することができる。特に、光モジュールにおいては、その性能と信頼性を向上させることができる。
【0128】
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態について詳述する。この実施の形態が対象とするものは、特に、高密度実装された光通信モジュールである。
【0129】
図171は従来の光受信モジュールパッケージの平面図である。このパッケージは全体としては第1の実施の形態にかかる光通信モジュールに類似した構成を有している。
【0130】
金属あるいは外部からのノイズの影響を受けにくい材料で形成された容器300は例えば縦12.5mm、横15mm、高さ5mmの寸法を有しており、図17中の左側から光ファイバ312が光ファイバソケット313に挿入される。この光ファイバソケット313の中にはレンズ311が設けられている。光ファイバ312により伝送された光信号はレンズ311により集光され、その焦点位置に設けられた受光素子305で光電変換される。
【0131】
受光素子305で発生した高周波信号は基板307上に搭載されたプリアンプ306により増幅される。この増幅された信号は基板309上に載置されたポストアンプ308に送られて増幅される。そして、増幅された信号は容器300から突出して設けられたリードピン301を介して外部に出力される。なお、リードピン301の一部は外部からの電源供給に用いられる。
【0132】
また、プリアンプ306とポストアンプ308間には遮蔽板302が配設されており、容器300の内壁に沿ってこの遮蔽板302と係合する溝303が形成された遮蔽板取り付け部材304が設けられている。
【0133】
遮蔽板302の構造を図18に示す。全体は遮蔽材料3021で形成されているが、その中央部には、遮蔽板の両側に設けられる回路どうしを接続するための端子3024を上面に有する端子板3023が中央部を貫通するように開口部が設けられ、端子板3023の上に存在する空隙は他の絶縁板3022でふさがれている。
【0134】
この遮蔽板取り付け部材304の高さは容器300の壁の高さとほぼ等しくあるいはわずかに低く形成されている。
【0135】
このような構成を採用する理由は、プリアンプ306、ポストアンプ308、能動回路309の各回路より放出されるノイズ信号を自己以外の回路が受けるとこれを増幅してしまい、リミッタがかかることにより、信号レベルを下げて全体としては所定のレベル値が得られなくなったり、また、ノイズにより直接誤動作を引き起こすことがあるためである。
【0136】
このように、遮蔽板302をプリアンプ306とポストアンプ308との間に配置することにより、各アンプで発生する電磁波の吸収、遮断を行い、ノイズの低減化を図っている。
【0137】
しかし、この遮蔽板の位置は固定されている。このため、プリアンプ306,ポストアンプ308、能動回路309などに実際に必要な面積が確保できなかったり、必要なリードピンの配置スペースが得られない等の問題があった。このため、各回路の設計には大きな制約が生ずる他、リードピン301の本数が限定され、一定の条件を満たすICしか使用できないという問題があった。また、必要な面積のICを使用するためにパッケージ内の遮蔽板302の位置を設計変更により変えることは製品納期を遅らせ、コストを上昇させ、汎用性を損なうという欠点があった。
【0138】
この実施の形態はこのような問題を解決するものであり、以下に詳述する。
【0139】
図19は本発明の実施の形態を示す平面図であって、図17に対応するものである。図19において図17に対応する構成要素には同じ参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0140】
容器300の内壁に沿って遮蔽板取り付け部材321が設けられている点は同じであるが、この遮蔽板取り付け部材321および容器300の底板には遮蔽板302と係合してこれを取り付けるための溝322が一定の間隔を置いて複数本(図19では9本)設けられている。
【0141】
この溝の詳細を図20の斜視図に示す。容器300は側壁300aと底板300bを有しているが、底板300bには遮蔽板の底部が挿入可能な溝323が形成されている。また、遮蔽板取り付け部材321は側壁300aと底板300bの境界部に密着するように取り付けられており、遮蔽板を挿入するための溝322が形成されている。この溝322は底板300bに形成された溝323と位置が一致するように位置決めされる。溝322および323の幅は遮蔽板302の厚さよりわずかに広くなっている。遮蔽板は、溝への挿入後、はんだ材、導電性樹脂、ガスケット等で固定され、シールド性を向上させている。
このように、この実施の形態では、パッケージ内に配設される回路の大きさに応じて遮蔽板302の位置を変化させることができ、設計の自由度を向上できる。
【0142】
この実施例では遮蔽板を取り付けるための溝を容器の底板にも設けたが、容器の底面上に溝を形成した別部材を配設するようにしても良いし、遮蔽板取り付け部材を側面および底面に溝を有するように形成することができる。
【0143】
図21はこのような構成において使用可能な遮蔽板330の他の例を示す斜視図である。絶縁板331を貫通するように丸ピンの端子332が植設されており、ノイズの影響を受けやすいピンについては遮蔽材料333を介して絶縁板に取り付けられている。
【0144】
図22は図19に示したパッケージにおけるシールド性を高めるために用いられる蓋体340を示しており、セラミック板等の板341の内面に遮蔽材料342を塗布したものである。この蓋体340の使用によりパッケージ上方へのノイズ漏洩を防止することができる。
【0145】
図23は可動遮蔽板の配置例を示す断面図、図24は図27の構成において使用する遮蔽板を示す平面図である。
【0146】
この実施例では外部端子301はセラミック板351の上に搭載されており、このセラミック板351はパッケージ容器300の内外にまたがって配設されている。このセラミック板351は外部端子301ごとに設けられていても、紙面に垂直な方向に連続的に形成されていても良い。セラミック板351の上には遮蔽板360に対するガイドが設けられる。
【0147】
図24に示すように、遮蔽板360の基板361の外形は、図23で容器300、セラミック板351、ガイド板352で規定される外形を有しており、このため、図24に示されるように、切り欠き362が形成されている。また、全周にわたって周縁部363が設けられている。
【0148】
このような構成においては、遮蔽板360はセラミック板351とガイド板352をガイドとして紙面垂直方向に摺動できる。したがって、遮蔽板は任意の所望位置にセットすることが可能である。
【0149】
位置調整が終了後、遮蔽板の周縁部363に導電性のはんだ材、導電性樹脂、導電性接着剤、ガスケットなどで覆い固定する。
【0150】
この実施の形態によれば、遮蔽板の設置位置を離散的あるいは連続的に選択することができ、設計の自由度が向上してより耐ノイズ性や特性に優れたパッケージを得ることができる。また、遮蔽効果を必要としないモジュールとパッケージの共通化が可能となる。
【0151】
(第4の実施の形態)
これまで説明したように、光通信モジュールにおいては、パッケージ内の回路で発生するノイズにより他の回路に干渉を与えることを防止するために、回路間に遮蔽板を設けて電気的ノイズを遮蔽している。
【0152】
しかしながら、図4を参照して説明した例で言えば、遮蔽板158とパッケージ162の内壁、蓋体164との間に隙間が発生すると遮蔽効果が著しく減殺されるという問題がある。
【0153】
このため、遮蔽板158、パッケージ162、蓋体164の各部材の寸法公差を厳しく管理し、隙間を生じないようにしていたため、部品の製造コストが高くなるとともに、高い組み立て精度を維持することは困難な作業となっていた。
【0154】
この実施の形態はこのような問題を解決するもので、図25ないし図35を参照して説明する。
【0155】
図25に本発明の第4の実施の形態に係る光通信モジュールの基本的な断面構造を示す。この図ではこれまで説明した例と逆に右側から光信号が供給されるように描いてある。
【0156】
パッケージ本体401内部には半導体受光素子402が搭載されたキャリア403、この半導体受光素子402で得られた光信号を増幅するプリアンプ404が搭載された基板405、このプリアンプ404で増幅された信号を処理するポストアンプ406等の半導体電子部品を搭載した基板407が備えられている。
【0157】
光信号は光ファイバ408で導かれ、ボールレンズ409で半導体受光素子402に集光される。半導体受光素子402で変換された電気信号はワイヤ410を介してプリアンプ404に伝達され、増幅後ワイヤ411、基板405、基板407、ワイヤ412を介してポストアンプ406に伝達され、増幅される。処理された信号はワイヤ413、基板407、ワイヤ414を介して出力端子415から取り出される。
【0158】
2つの基板405,407間には素子間でノイズによる相互干渉を防止するための遮蔽板416が配設される。そして、パッケージ本体の上部には蓋体417がパッケージ内の気密構造を実現するように取り付けられる。
【0159】
ここで、遮蔽板416はその一部がスプリングとして描かれているように、伸縮性、可撓性を有するものであり、その上端を効果的に蓋体417の内面に押し付けて密着性を保つことができるものである。
【0160】
図26に遮蔽板416の概略構造を示す。この遮蔽板は下半分はこれまで説明したような、例えば図1における遮蔽板108と同様な形状の遮蔽板416aとなっているが、上半分は伸縮自在部416bとなっている点が異なる。
【0161】
この伸縮自在部はこの例では単純に折り畳んだ蛇腹状になっている。そして、圧力をかけない状態ではその上端部はパッケージ401の上面すなわち取り付け後の蓋体417の下面位置よりも高くなるような寸法となっている。
【0162】
このため、蓋体417をパッケージ本体403に取り付けると、遮蔽板の上部の伸縮自在部416bが変形して遮蔽板416と蓋体417との間に隙間は発生しない。したがって、遮蔽効果が損なわれることはない。
【0163】
この例における伸縮自在部416bは変形が可能な材料、例えば金属材料を含むゴムやプラスチックなどで形成される。
【0164】
図27から図34までは遮蔽板の変形例を示す概略断面図である。これらはいずれも圧力をかけない状態では先端部はパッケージ401の上面すなわち取り付け後の蓋体417の下面位置よりも高くなるような寸法となっている。
【0165】
図27は遮蔽板418が通常の遮蔽板部分418aと伸縮の断面構造図を示す。この遮蔽板418には伸縮可能なS字形状部分418bを設けている。
【0166】
このような構成でも蓋体417をパッケージ本体403に取り付ける際、S字状部分418bが変形して、蓋体417とパッケージ本体401の間に隙間が生ずることはなく、十分な遮蔽効果を発生する。
【0167】
図28を参照すると、ここに示された遮蔽板419は内部が空洞の断面長円形の筒状を呈している。
【0168】
この例でもパッケージ401に蓋体417を取り付けると、遮蔽板419内部の空洞がA方向に収縮するため、遮蔽板419と蓋体417とが隙間無く接触し、プリアンプ側とポストアンプ側間の十分な遮蔽が可能となる。
【0169】
図29は遮蔽板420の他の例を示しており、この遮蔽板420は断面が円形の複数の管420aを上下方向に連結させたものである。この遮蔽板420も図34の場合と同様に、蓋体417を取り付けると変形して隙間なく接触することができる。
【0170】
図30は図28に示したものの変形例であり、遮蔽板422を図28で長円形の断面であったのを多角形である四角形の断面形状としたものである。この例では菱形の断面形状となっている。この例のように、先端部が鋭利な形状となっている場合には蓋体417を取り付けた際に取り付け位置が変化しないように、パッケージ本体403および蓋体417の遮蔽板取り付け位置に溝等の受け部を設けると良い。
【0171】
図31は図29に示したものの変形例で、遮蔽板423を図29で円形であったものを多角形の管423aとしたものである。この場合も図30で説明したような取り付け位置を安定させる受け部を設けることが望ましい。
【0172】
図32はこれまでの例とは異なり、素材そのものの変形を利用せず、可動部材を用いる例を示す断面図である。この例では遮蔽板424は遮蔽板425に設けられた溝425a内を上下可動となっており、溝425aの底部と遮蔽板424の下端との間には圧縮ばね426が配設されている。したがって、このような遮蔽板をパッケージ本体403の所定位置に固定し、蓋体417を取り付けると、遮蔽板424は圧縮ばね426を圧縮しながらその上端位置が下がり、この状態で圧縮ばね426は遮蔽板424を蓋体417に押しつけるので、高い遮蔽効果が得られる。
【0173】
なお、圧縮ばねに代えて反発力のある部材、例えばゴム材料などを用いるようにしても良い。
【0174】
図33は、全体としては平板形状をなし、連結された直径Dの複数の円形の貫通孔428をその下部に有する遮蔽板427を示し、(a)は正面図(b)は側面図ずある。このような遮蔽板427は弾性材料で形成されている必要はなく、剛性材料で形成されていても良い。すなわち、この遮蔽板427の高さは圧力をかけない状態ではその上端部はパッケージ401の上面すなわち取り付け後の蓋体417の下面位置よりも高くなるような寸法となっているので、パッケージ本体403に蓋体417を取り付ける際に貫通孔428の部分が上下方向に圧縮され、塑性変形してパッケージ本体403と蓋体417に密着することになる。この場合、貫通孔の大きさがノイズ周波数の1/10波長以下にする事で電気的輻射であるノイズを遮蔽することができる。
【0175】
図34は遮蔽板のさらに他の例を示す平面図(a)および側面図(b)である。
【0176】
この例は金属粉を分散させたゴム、プラスチック材料などの弾性材料の平板を遮蔽板429とするもので、これをパッケージの中に取り付けた様子を図35に示す。
【0177】
図35は図25に対応するものであるが、蓋体417を取り付けることにより遮蔽板429が湾曲した状態となっていることがわかる。
【0178】
以上のようにこの実施の形態によれば、電気的ノイズを発生する半導体電子部品と前記電気的ノイズを受信する半導体電子部品の間に伸縮機能を有する遮蔽板、または弾性変形機能を有する遮蔽板を配設することにより、遮蔽板はパッケージ内壁に密着することになって、隙間の発生による遮蔽効果の減少はない。このため、電気的ノイズによる高周波の周波数特性劣化を効果的に防止することが可能となる。
【0179】
また、遮蔽板を伸縮可能あるいは弾性変形可能とすることにより、ノイズを発生する半導体電子部品と電気的ノイズを受信する半導体電子部品の遮蔽に関連するパッケージ、蓋体、遮蔽板などの部材の寸法精度を緩和でき、部品の価格を下げることが可能となる。
【0180】
(第5の実施の形態)
光通信モジュール等の半導体装置には基板上に複数のベアチップ高周波部品が搭載されたものがある。
【0181】
図36はこのような従来の半導体装置を示す正面図および平面図である。
【0182】
高周波回路基板501上に高周波部品であるプリアンプ502およびポストアンプ503が搭載され、これらの間はプリント配線505とワイヤ504で配線される。これにより、微弱な電気信号が増幅され出力信号として取り出される。
【0183】
しかし、このような半導体装置では、高密度実装される高周波回路基板上での部品の接続にワイヤを用いているため、このワイヤが個々の部品が有する電気信号や、ノイズの影響を受け、本来個々の部品が有する高周波特性が得られなくなってしまうことがある。
【0184】
この実施の形態はこのような問題を解決するものである。
【0185】
図37はこの実施の形態にかかる半導体装置の第1の実施例の構成を示す断面図である。図37において、図36と同一の部分には同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。この例において、図36に示したものと異なるのは、基板501の代わりに第1の基板511、第2の基板512、第3の基板513が積層されたものが用いられており、これらに形成された凹部内にプリアンプ502が収納され、この凹部を覆うように遮蔽効果のある蓋体514が取り付けられている点である。
【0186】
詳細に述べると、第1の基板511は表面に内層パターンや素子搭載用パッドを有する例えばシリコン基板である。この上に積層された第2の基板512は収納される素子502とほぼ同じ厚さを有するとともに、その素子が収納できるようにな空洞512aが形成され、表面上に必要な配線が形成されている。第3の基板513には、第2の基板512の空洞512aの周囲部が露出する程度の大きさの空洞513aが形成され、この結果第2の基板512の空洞の周囲部の配線パターンが露出する。この配線パターンと素子上の電極とはワイヤ504によって接続されている。そして、第3の基板の空洞部を覆うように、電磁波遮蔽効果のある、接地された蓋体514が取り付けられている。
【0187】
このような構成により、ノイズに対して弱い部品が遮蔽されるため、部品間の電磁波の相互干渉を防いでノイズによる誤動作が減少する。
【0188】
なお、図37および図38に示すように、素子の実装箇所の周囲に積層された各層間を連結するビアホール515を形成するようにしても良い。これにより、信号配線を立体化し、効率的な配線および信号取り出しが可能となる。
【0189】
このようなビアホールは、接地配線に使用することにより、ベアチップ高周波部品が接地部分でさらに囲まれ、部品間の電磁波の相互干渉を効果的に防止することができる。
【0190】
図39は第2の実施例を示しており、図37における第2の基板512の空洞の側面を金属化層516としてこれを接地し、遮蔽効果を高めている。また、この例では素子502は下面にバンプ517を有し、フェースダウンで第1の基板511上に取り付けられるため、第3の基板は不要となっている。
【0191】
この例では図37の場合と異なって2層構造の基板であるため、第1の基板511の裏面にも配線パターンを設けることが必要となることもある。この場合には図39に示すようにビアホール516は第1の基板511の裏面に達している。
【0192】
図40は図37や図39に示したものの変形例である第3の実施例を表しており、図37に示したものと同様に2層(511、512)からなる基板の空洞部分に高周波部品が収納される。この例では接地された蓋体514の裏面にベアチップ高周波部品521をマウントしておき、ベアチップ高周波部品の下面に設けられたバンプ522を基板上の電極に固着させることにより実装される。このため、ベアチップ高周波部品の厚さは図39に示したものよりも厚くなっている。
【0193】
この実施の形態では、多層からなる基板に形成された空洞部分に高周波部品を配設し、遮蔽効果のある部材で覆っているため、電磁波の相互干渉等の問題を発生しない。
【0194】
(第6の実施の形態)
半導体装置には、素子や配線の相互間をワイヤで接続するものがある。この場合、ワイヤがアンテナの働きをして、外界の電磁波ノイズを受け、あるいは伝送する高周波信号を外界に電磁波ノイズとして放射することがある。
【0195】
図41は従来のボンディングワイヤで素子の電極と導体パターンを接続する様子を示す斜視図である。チップ601の電極602は、チップの近傍に配設された導体パターン603とワイヤ604で接続されている。このワイヤはワイヤボンディングで接続される。
【0196】
図42はこのようなワイヤ接続における特性を評価するためのシミュレーション用のワイヤ接続を示すもので、2つの信号パッド611、612間を1本のワイヤ613で接続している。また、図43はこのようなシミュレーションに実際に使用する構成を示しており、ワイヤを金属配線で代表させたものである。この図では、基板の両面と内部に形成された配線のみを示し、基板自体は表現されていない。基板の両面に設けられた二つのパッド621、622には空気中を貫通する垂直配線部分623、624がそれぞれ接続されており、配線625と接続されて全体として門形の配線が形成されている。なお、シミュレーションの条件は、ワイヤ径0.025mm、ワイヤ間距離0.7mmを想定している。
【0197】
このような従来例では、ワイヤがアンテナとなって外界からの電磁波ノイズを受けたり、外界に電磁波を放射するため、例えば高周波用増幅チップの入力・出力をワイヤで接続した場合、出力側のワイヤからの放射ノイズが入力側のワイヤへと伝わり、回路の安定性を劣化させる等の問題があった。図44は図42に示すシミュレーション構成を用いて、信号線から発生する電磁波の放射強度を測定した結果を示すグラフである。
【0198】
なお、このグラフの横軸θは、X軸から角度φの位置にある垂直面で切った場合のZ軸からの傾き角度を示しており、縦軸はその角度位置で放射される電磁波の放射パワーを示している。
【0199】
この実施の形態は、ワイヤ接続を有する半導体装置において、電磁波ノイズの影響を受けにくい半導体装置を提供するものである。
【0200】
発明者らは、さらにシミュレーションを続け、信号ラインと接地ラインを並列配置することが放射ノイズを減少させることを見い出した。
【0201】
図45はこのような並列配置に対するシミュレーションを行うモデルを示しており、信号パッド601、602を接続する信号線603と並列にパッド604、605間を接続する接地線606を設けている。
【0202】
図46は図43に対応するシミュレーション構造であって、図43に示された信号配線に加えて、接地配線が設けられている。この接地配線は、基板の裏面に設けられた二つのパッド631、632には空気中を貫通する垂直配線部分633、634がそれぞれ接続されており、これらは基板の表面に設けられた配線635と接続されて全体として門形の接地配線が形成されている。
【0203】
図47はこのように信号線に接地配線が並行配置されたときの信号線からの電磁波の放射強度を示すグラフである。図44と比較すると全体に放射強度が低下していることがわかり、並行配置された接地線が電磁波放射を抑制していることがわかる。
【0204】
図48は、信号ライン641の両側に接地ライン642,643を設けて、接地ライン642、643で信号ライン641を挟んだ構成を示す模式的透視図である。
【0205】
図49は、図47に示した構成における、信号線からの電磁波の放射強度を示すグラフである。図46と比較してさらに放射強度が低下していることがわかる。したがって、並行配置された接地線で信号線を挟むことが電磁波放射の抑制に有効であることがわかる。
【0206】
以上のシミュレーション結果をふまえてなされた実施例を以下に示す。
【0207】
図50は図41に示した従来例において、2つのボンディングパッド602間に接地用のボンディングパッド641を設け、信号配線603の間に接地用パッド642を設け、これらのパッド間を接地用ワイヤ643で接続したものである。
【0208】
このような構成は図45〜47に示されたシミュレーションの場合と同じであり、接地線が信号線からの電磁波放射を抑制する。なお、この実施例では、1本の接地線で2本の信号線からの放射を抑制しているので効率的である。
【0209】
なお、信号線の特性インピーダンスを周辺の回路と合わせることで、ワイヤ接続部のインピーダンスの不整合をなくし、高周波信号の反射・損失をより効果的に防止することができる。
【0210】
図51は、図50の場合と逆に、1本の信号線604を両側から2本の接地線643で挟むようにしたものを示している。
【0211】
この実施例は図48および図49に示したシミュレーションの場合と同じであり、電磁波放射をさらに抑制することができる。
【0212】
図52は電磁波放射をさらに抑制した実施例を示す。
【0213】
この実施例は図51に示した実施例において信号線604の上方に接地線644をさらに配置し、信号線604を接地線で取り囲むようにしたものである。この例ではチップ上の接地用パッドは共通化されている。
【0214】
このような構成とすることにより、電磁波放射をさらに抑制することができる。
【0215】
以上のような信号線である第1のワイヤとこれに並列に配置された第2のワイヤは、チップとチップとの接続、チップと回路基板の接続、回路基板と回路基板の接続にそれぞれ適用することができ、第2のワイヤを接地線あるいは基準電位線とすれば、接続対象どうしの基準電位を整合させることが可能となる。
【0216】
以上のように、この実施の形態では、ワイヤの周囲をGNDワイヤで空間的に取り囲むことにより外界と電磁気的に遮蔽し、外界からの電磁波ノイズを防ぎ、あるいは外界への電磁波ノイズの放射を防ぐことができる。
【0217】
以上説明したように、信号を伝達する第1のワイヤを、別の第2のワイヤで空間的に取り囲むことにより外界からの電磁波ノイズを遮断し、かつ外界への電磁波放射を防ぎ、発振等の特性劣化を防ぐことが可能になる。
【0218】
この場合、空間的に取り囲む第2のワイヤを接地電位、あるいは高周波的に安定した基準電位に接続することにより、第1のワイヤへの外界からの電磁波ノイズを防ぎ、かつ第1のワイヤからの輻射ノイズを抑えるシールド効果を高めることができる。
【0219】
また、第2のワイヤを、第1のワイヤと電気的に同電位でかつ、電気的にアイソレートされている電位に接続するようにしても良く、この場合も第1のワイヤへの外来ノイズを防ぐ効果がある。
【0220】
(第7の実施の形態)
前述したように、ベアチップ、マイクロチップコンデンサ等を用いる高周波回路基板では、部品の接続にワイヤが用いられる。このような高周波回路基板の例としては光モジュール中に設けられた、プリアンプ、ポストアンプを有する回路基板などがある。
【0221】
ワイヤを通る信号が高周波である為、この高周波信号の誘導性成分が部品の周波数特性に対して無視できない影響を与え、また、ワイヤが長くなることによりこのワイヤからの不要輻射が、回路の他の部分で受信されて、特性に悪影響を与えるという問題がある。
【0222】
図53に従来のワイヤ接続の様子を示す。
【0223】
同図から明らかな様に、基板801上にチップ802が搭載され、このチップ802上の電極(図示せず)と基板801上のボンディングパッド(図示せず)がワイヤ803で接続されている。このワイヤ803は両端の接続点の高さ位置が異なるため、チップの厚さ分以上の長さを必要としている。このため、発生する誘導性成分が増加し、素子の周波数特性に悪影響を与えることとなる。
【0224】
この実施の形態は、発生する高周波成分が素子に与える影響を極力減少させることのできるワイヤ配線を含む高周波回路基板を提供することを目的とするものである。
【0225】
図54はこの実施の形態の第1の実施例を示す素子断面図である。
【0226】
この実施例では、基板801上にチップ802が搭載されている点は従来例と同じであるが、チップ802の周囲にはチップ802と同じ厚さの第2の基板804が貼り付けられ、この第2の基板804とチップ802の上面は同じ高さレベルとなっている。したがって、これらの間を接続するワイヤ803の長さは従来例よりも短くなっている。
【0227】
この結果、ワイヤからの高周波成分の発生が少なくなる。
【0228】
図55はこの実施の形態のさらに他の実施例を示す素子断面図である。
【0229】
この実施例では、チップ802の搭載箇所の基板811は開口部となっており、この部分にチップ802の厚さと同じ深さを有する凹部形成部材812が取り付けられている。この結果、凹部形成部材812の底面に取り付けられたチップ802のバッド上面と基板811のボンディングパッド上面とは同一平面となり、図54の場合と同様にワイヤの長さを短くすることができる。
【0230】
このように、この実施の形態では、ワイヤの始端と終端の高さ位置を一致させているため、ワイヤ長は短くなる。これにより、ワイヤから発生する誘導性成分を小さくし、又、ワイヤから発生する不要輻射を小さくすることができる。
【0231】
(第8の実施の形態)
光通信モジュール等に使用される高周波回路基板では、取り扱う電気信号の周波数は一般的に、直流成分は含まないものの高周波成分はGHz帯域となっている。したがって、このような高周波信号に対しては空気も信号媒体となって伝達回路が形成される。
【0232】
この回路を遮断する為には、第1の実施の形態で説明したように、基板上の信号処理素子を電波吸収体などの遮蔽体で囲む構成が採用される。
【0233】
また、素子間で直流成分を除去するための容量素子が通常設けられるが、この容量素子は別部品として設けられるのが通常であった。
【0234】
従来の高周波回路基板の構造を図56に示す。
【0235】
基板901上に搭載された第1の信号処理素子902の電極は、基板上に設けられた導体バターン903にワイヤ904で接続され、導体パターン903の他端はコンデンサ905にワイヤ906で接続されている。このコンデンサ905は直流成分を除去するためのもので、その他端はワイヤ907により基板上の導体パターン908に接続され、この導体パターン908は第2の信号処理素子909にワイヤ910で接続されている。導体パターン908の上には2つの信号処理素子間を遮蔽する遮蔽板911が設けられている。
【0236】
この遮蔽板911は素子間の空間的電磁結合効果を遮断するための遮蔽体である。この遮蔽板は第1の実施の形態において説明したものと同様に、高透磁率材料や、高導電率材料で作られ、回路内のある電位に設定して、空間に存在する磁力線および電気力線を吸収する。全体を前述したような材料で形成しても良いが、種々の材料の表面を絶縁材料で被膜を形成したものも採用される。
【0237】
このような構成では、容量素子が一般にかなりの大きさを有するものであるために、高周波回路基板およびモジュール全体の大きさが大きくなってしまうという問題がある。
【0238】
この実施の形態はこのような問題を解決するもので、小型化が可能な高周波回路基板を提供することを目的とする。
【0239】
図57はこの実施の形態における典型的な実施例を示す断面図である。
【0240】
従来例と同様に、基板901上に第1の信号処理素子902および第2の信号処理素子909が搭載され、これらの間に遮蔽板911が配設されている。
【0241】
この実施例で特徴的なのは、遮蔽板911の内部にコンデンサ921が埋め込まれた点である。図57に示された例ではコンデンサの電極921aおよび921bが横方向に設けられ、遮蔽板911の側面に露出している。電極921aは基板上に設けられた導体パターン922にワイヤ906を介して接続され、さらに第1の信号処理素子902にワイヤ904で接続されている。同様に、電極921bは導体パターン923にワイヤ906に接続され、さらにワイヤ910で第2の信号処理素子909に接続されている。
【0242】
このような構成とすることにより、コンデンサを遮蔽板とは別に設ける必要がなくなり、従来よりも小型化を図ることが可能となる。
【0243】
図58は図57の変形例であって、図57の場合とはコンデンサの型式が異なっている。すなわち、一方の電極925aが電極925bの上下と一側面に囲んでおり、電界方向が垂直である垂直タイプとなっている。
【0244】
この例は遮蔽板の厚さが厚い場合に適している。そしてこの型式を適用した場合、コンデンサの厚さが薄くなり、遮蔽板の遮蔽効果が高まることになる。
【0245】
図59は図57に示したコンデンサ921を含む遮蔽板を第2の信号処理素子909を取り囲む遮蔽箱931として形成したものである。雑音源となる素子を完全に覆うことにより遮蔽効果はより完全となる。
【0246】
図60は図58に示したコンデンサ925を含む遮蔽板を第2の信号処理素子909を取り囲む遮蔽箱941として形成したものである。
【0247】
これらの各実施例では、空間的電磁結合を遮断する能力をきわめて高いものとすることができる。
【0248】
以上のように、この実施の形態では従来よりも部品点数を減少させ、コンデンサの専有面積分面積が減少して小型化を達成した高周波基板を提供できる。
【0249】
(第9の実施の形態)
すでに第1の実施の形態等で説明しているように、光受信モジュールなどの高速の光通信モジュールにおいては、パッケージ内に含まれる高周波素子からのノイズの影響を減少させるため、素子間に遮蔽板を配置して遮蔽することが行われている。
図61に従来の受信モジュールの断面構造を示す。
【0250】
この受信モジュールの右端側には光ファイバ1001がホルダ(フェルールホルダ)1002で支持されて取り付けられており、光ファイバ1001の先端は容器内に達している。伝達された光はレンズ1003で集光されて、ベース板1016上に取り付けられたチップキャリア1004にマウントされた受光素子1005に入射される。
【0251】
この受光素子1005は光信号を微弱な電気信号に変換するので、この電気信号はプリアンプ1006に入力されて増幅される。さらにその電気信号はポストアンプ1007で目的の電圧レベルまで増幅されて出力端子1008から取り出される。受光素子1005とプリアンプ1006間はワイヤ1009で、プリアンプ1006とポストアンプ1007間はワイヤ1010および1011で、ポストアンプ1007と出力端子1008間はワイヤ1012および1013でそれぞれ接続されている。
【0252】
ここで、プリアンプ1006とポストアンプ1007は同じ基板1014の同一面上にマウントされているために、プリアンプ1006の入力信号に比べるとはるかに大きいポストアンプ1007の出力信号がプリアンプ1006の入力信号に影響を与えてしまい、高周波帯での周波数特性を悪化させるという問題がある。
【0253】
これを改善するために、第1の実施の形態に示したように、遮蔽板1015をプリアンプ1006とポストアンプ1007との間に配設することが提案されている。しかし、遮へい板を設置してもポストアンプとプリアンプが比較的近い位置にマウントされていると完全には遮蔽することが困難であった。
【0254】
この実施の形態は遮蔽特性の良好な光通信モジュールを提供することを目的とする。
【0255】
(1)実施例1
以下に本発明の第9の実施の形態における実施例を示す。
【0256】
図62は本発明の第9の実施の形態にかかる光受信モジュールの第1の実施例の断面構造図である。
【0257】
この受信モジュールの右端側には光ファイバ1001がホルダ1002で支持されて取り付けられており、光ファイバ1001の先端は容器内に達しており、伝達された光はレンズ1003で集光されるようになっている点は従来と同じである。
【0258】
しかし、他の構成は従来のものとは大きく異なっている。すなわち、ベース板1020の形状およびこのベース板に搭載される基板1021の構成が異なっている。詳しく述べると、遮蔽基板1021が水平に配置されており、その下面に受光素子1005とプリアンプ1006が、上面にポストアンプ1007がそれぞれ搭載された構成となっている。この遮蔽基板は、表面に絶縁性の樹脂を塗布した金属板、金属板を樹脂板の中央に挟んだ積層板などで構成される。
【0259】
ベース板1020は、プリアンプ1006等を基板1021の裏面に搭載可能にするため、ポストアンプ1007の搭載部分のみが厚くなっている。そしてレンズ1003に光軸上に光受光素子1005が位置するようにチップキャリア1004が基板1021の裏面に取り付けられ、これに隣接してプリアンプ1006が基板1021の裏面に取り付けられ、チップキャリアとはワイヤ1009により接続されている。
【0260】
前述したようにベース板1020上の遮蔽基板1021の上にはポストアンプ1007が搭載されており、プリアンプ1006とは遮蔽基板1006の一部に設けられたスルーホール1022を介して遮蔽基板1006の両側をワイヤ1010および1011により接続している。
【0261】
このような構成によれば、光ファイバ1001から入射された光はレンズ1003で集光されて、受光素子1005に入射される。そしてその光信号は受光素子1005で微弱な電気信号に変換され、この電気信号はプリアンプ1006により、増幅される。この増幅された信号はスルーホール1022を通って遮蔽基板1021の上面にマウントされたポストアンプ1007に入力され、そこで目的の電圧レベルまで増幅されて出力端子1008から取り出される。
【0262】
このように遮蔽基板を用いてプリアンプとポストアンプをその両面に配設しているため、同一面に配置したときのように両者間を遮蔽するための遮蔽板を必要とせず、ノイズの影響を減少させることができる。
【0263】
図63は本実施の形態にかかる第2の実施例を示す断面構造図である。
【0264】
この光受信モジュールでは図62に示した受光素子1005とプリアンプ1006が一表面側に、ポストアンプ1007が反対面側に搭載された遮蔽基板を用いる点では同じであるが、この遮蔽基板は光軸に対して直交するようになっている点で異なる。
【0265】
すなわち、遮蔽基板1031はベース基板1030に対して垂直に取り付けられる。このため、ベース基板1030および蓋体1017には遮蔽基板1031の端部と係合するための突起1030aおよび1017aがそれぞれ設けられている。
【0266】
遮蔽基板1031のレンズに対向して受光素子1005が遮蔽基板1031の一面に取り付けられ、これに隣接して取り付けられたプリアンプ1006とワイヤ1009で接続される。一方ポストアンプ1007は遮蔽基板1031の受光素子1005やプリアンプ1006とは反対の面に搭載されており、プリアンプとはワイヤ1010、スルーホール1032,ワイヤ1011により接続されている。そして、出力側はワイヤ1033、1034を介して出力端子1035から出力される。
【0267】
この実施例では、光軸が遮蔽基板1032に対して垂直となるため、高さ調整用のチップキャリアが不要となり部品点数を減少させることができる。
【0268】
以上のように、本実施の形態によれば遮蔽基板の両面プリアンプおよびポストアンプを別々に配置しているため、プリアンプとポストアンプ間に遮蔽板を設ける必要はなく、内部の素子相互間にノイズの影響をなくした良好な特性を得ることができる。
【0269】
(第10の実施の形態)
この実施の形態は、高周波モジュールの内部において電磁波の輻射や進入により高周波特性に影響を及ぼす配線や部品に対し特にその配線や実装を高密度に行う必要がある部位に対して適用される。
【0270】
これまで説明したように、複数の高周波部品が単一の筐体中に高密度に実装される高周波モジュールにおいては個々の部品が有する電気信号レベルやノイズレベルの差異により各々の部品の電磁輻射による干渉が起こり個々の部品が本来有する高周波特性が得られなくなってしまうことがある。このような電磁輻射による特性劣化の発生を防ぐため個々の部品の周囲を接地された導電性の遮蔽板で囲うような構造の筐体が用いられる。
【0271】
図64はこのような構成の従来例にかかる高周波モジュールの一例を示す断面図である。
【0272】
ベース板1101上に基板1102が搭載され、この基板1102上には2つの高周波部品1103および1104が搭載されている。このような構成全体を覆う筐体1105が設けられ、高周波部品1103および1104間の電磁輻射による干渉を防止するため、2つの高周波部品間には遮蔽板1106が基板1102と筐体1105の内壁との間に設けられている。筐体の側壁には高周波部品1103および1104に対してそれぞれRF信号入出力端子1107および1108が設けられている。
【0273】
このような高周波モジュールにおいては、部品間の信号伝送距離が長いと高周波信号伝送特性を劣化させる要因になりやすい。このため、部品の高密度実装が必要となる
しかしながら、このような構造の高周波モジュールにおいては、高周波部品1103および1104を実装する際に実装器具が動くことができるように、筐体1105の壁面および遮蔽板1106からの空間1109、1110、1111および1112を確保しなければならないという問題がある。
【0274】
したがって、従来の高周波モジュールにおいては、実装器具の作業可動空間を確保する必要から、実装の高密度化による筐体を小型化する場合に制約が大きい。また、遮蔽板を用いた構造の筐体では部品実装位置を設計変更したモジュールを製作するためには新規に筐体全部を設計制作する必要があり容易ではない。
【0275】
この実施の形態はこのような問題を解決するものである。
【0276】
図65はこの実施の形態にかかる高周波モジュールの一実施例の構成を示す断面図である。
【0277】
この実施例において、ベース板1151、基板1152、高周波部品1153および1154、筐体1155、入出力端子1156および1157については、図64における対応要素と同じである。
【0278】
異なる点は図64で存在していた遮蔽板1106が除去され、代わりに高周波部品1153および1154がそれぞれコーティング材1158および1159によりコーティングされている点である。すなわち、液状のコーティング材を滴下させ、硬化させることでコーティング層を形成する。
【0279】
ここでコーティング材としては、電磁輻射遮蔽効果や電波吸収効果のあるコーティングであり、高周波部品1153,1154が絶縁されたパッケージの場合、金属粉等を含んだ樹脂材料などが用いられる。
【0280】
この構成では図64で必要であった空間1110および1111が不要となり、それに応じて実装された高周波部品1153および1154の間隔ならびに筐体の外形寸法を従来例よりも小さく作成することができる。
【0281】
なお、図65においては、2つの高周波部品1153および1154のいずれに対してもコーティングが行われているが、電磁波輻射の影響を受けやすい部品のみ、あるいは電磁波の輻射が多い部品のみにコーティングを行うようにしても良い。
【0282】
図66はコーティングの他の例を示す部分断面図である。この例では基板1161上に高周波部品1162が搭載され、この高周波部品1162の周囲に配設された導体パターン1163とワイヤ1164により接続されている。
【0283】
そして、全体は2層のコーティング層1165および1166で覆われている。
【0284】
コーティング層1165はワイヤ1164や高周波部品1162の電極と直接接触するので、絶縁性であることが必要であるが、コーティング層1166は電磁波輻射の遮蔽あるいは吸収効果を有する導電性コーティングであり、例えば金属粉を含む熱硬化性樹脂である。図示された導体パターン1163はRFグランド層であり、このコーティング層1166はRFグランド層に接触導通することによって電磁輻射の遮蔽効果を発揮する。
【0285】
導電性のコーティング層1166は液状材料の塗布や塗布硬化に限らずメタル蒸着によるコーティングでもよい。
【0286】
図67は、図66に示した二重コーティングの実際例を示す平面図である。
前述したように、導電性のコーティング層1166はRFグランド層1163と高周波的に確実に接触導通しなければならない。しかも、ワイヤ1164などの他の信号線等とは接触を避けなければならない。
このような目的を満足するため、図67に示すように、レジスト層が形成される。図67における線1167はレジスト層の内側の境界を示しており、この外側はレジスト層となっている。図67において絶縁性コーティング層の外周は一点鎖線1165で示されているので、この絶縁性コーティング層1165の上に塗布された導電性コーティング層1166は、信号パターン1168とは接触しない一方で、レジスト1167がRFグランド層の上で大きく切り欠かれた形状となっているため、確実にRFグランド層1163と接触することになる。
【0287】
図68は図66と同様の構成において、コーティング層1170として電波吸収効果のある材料を用いた例を示している。ここでは電波吸収体の材料が電気的絶縁物からなる場合を示しており、この場合には単層でかまわない。一方、電波吸収体の材料が導電性である場合は図66に示した例のように絶縁性のコーティングを施した後その外側に電波吸収体のコーティングを施すことになる。電波吸収体はRFグランド1163とは電気的導通をとる必要は無い。図68では、高周波部品1162と接続された導体パターンはRFグランド1163または信号パターン1168のいずれでも構わない。
【0288】
このように、モジュール内において電磁波を輻射する部分や輻射の影響を受けやすい部分や部品に対し、電磁輻射の遮蔽や電磁波吸収効果のあるコーティングを行うことで電磁波遮蔽板等による複雑な立体構造を用いることなく電磁波の相互干渉の影響をなくし、また部品間信号伝送距離をより短く配置できるので、信号伝送経路に起因する高周波特性の劣化が生じにくい構造が得られる。
【0289】
したがって、部品間の伝送路長に起因する高周波信号伝送特性の劣化を防止して性能の向上を図ることができる他、モジュールを小型化することができる。さらに、部品実装位置が変更されても遮蔽板の場合のように設計変更が必要となる訳ではなく、柔軟に対処できるため、製作コストを低下させることができる。
【0290】
(第11の実施の形態)
この実施の形態は、光通信用受光装置に関するもので、特に高速伝送された光を受信するのに使用されるものである。
【0291】
図69は従来の受光装置の構造を示す平面図、図70はその中央で切断した縦断面図、図71は図70における部分を詳細に示す拡大図である。
【0292】
この受光装置は外囲器1200内の基台1203に搭載されたチップキャリア1202に例えば融点が283℃のAuSnはんだで取り付けられたフォトダイオード1201を備えており、このフォトダイオード1201には外囲器1200の外部から光ファイバ1211により伝送され、レンズ1212で集光される光が入射される。光ファイバ1211およびレンズ1212はフォトダイオードの出力が最大になるように光軸を合わせた後にフェルールホルダ1213をレーザ溶接することにより外囲器1200に固定されている。外囲器1200には蓋体1214がシーム溶接により取り付けられて全体が密閉される。
【0293】
フォトダイオード1201で光電変換されて得られた電気信号は外囲器1200中の第1の回路基板1206上に例えばAuSnはんだを用いて実装された第1の増幅器1207および第2の回路基板1208上に例えばAuSnはんだを用いて実装された第2の増幅器1209により増幅され、出力リード1210より取り出される。
【0294】
第1の増幅器1207はプリアンプ、第2の増幅器1209はポストアンプであり、これらの間の干渉を防止するために例えば金属製の遮蔽板1204が設けられており、2つの増幅器間の接続を図るために遮蔽板1204の下に伝送基板1205が設けられている。各基板には信号伝達のための導体パターンが形成され、搭載される部品と導体パターン間、導体パターン間はワイヤにより接続されている。すなわち、チップキャリア1202と第1の増幅器1207との間はワイヤ1220で、第1の増幅器1207と第1の回路基板1206の第1の導体パターン1221とはワイヤ1222で、第1の導体パターン1221と伝送基板1205の第2の導体パターン1224とはワイヤ1223で、第2の導体パターン1224と第2の回路基板の第3の導体パターン1226とはワイヤ1225で、第3の導体パターン1226と第2の増幅器1209とはワイヤ1227で、第2の増幅器1209と第3の回路基板の第4の導体パターン1229とはワイヤ1228で、第4の導体パターンと出力リード1210とはワイヤ1230で接続されている。
【0295】
これらの第1の増幅器1207,第1の回路基板1206,伝送基板1205、遮蔽板1204、第2の回路基板1208,第2の増幅器1209および各ワイヤ間の接続関係は図123に詳細に示されている。
【0296】
図72は従来の伝送基板1205の構成を示す一部切り欠き斜視図である。ここに図示されているように、伝送基板1205はその表面に平面状の導体パターン1220を有している。この導体パターン1220は国際的な標準となっている50Ωラインとなっている。
【0297】
このような受光装置では、信号の伝送速度が小さい場合には伝送基板1205のグランド電極がない個所の壁を通過する割合は小さく、壁を通過する信号はほとんど無視でき、増幅器1209側より微弱な信号を扱う第1の増幅器1207に入力されて受光装置に影響を与えることはない。
【0298】
しかし例えば10Gbpsの高速な光信号を受ける場合、第2の増幅器1209で発生した信号が伝送基板1205のグランド電極がない個所の壁を通過して第1の増幅器1207に入力されて増幅され、再び第2の増幅器に入力されることになる。
【0299】
したがって、受光装置は、発振状態もしくは発振しやすい不安定な状態になり、ノイズの増加の原因にもなる。
【0300】
伝送基板1205の壁を通過する割合は使用する伝送信号の波長と伝送基板の壁のサイズに関係し、伝送信号の変調周波数が大きいほど、すなわち変調信号の波長が短いほどあるいは伝送基板1205の壁のサイズが大きいほど通過する割合は大きくなることが判明している。
【0301】
したがって伝送信号が高速な場合には伝送基板1205の壁のサイズを小さくしなければならないが、これは製作上の困難があり、上述した発振や不安定動作を招くことが多かった。
【0302】
本実施の形態は、パッケージ内に複数の回路が遮蔽板を用いて配置される場合にこの遮蔽板の下を通る伝送基板による信号の漏れを効果的に防止することのできる光通信用受光装置を提供するものである。
【0303】
すなわち、この実施の形態によれば、2つの回路が遮蔽板により分離された空間に収納される構造において、2つの回路を接続する伝送手段を、回路を搭載する基板の下面側で行うようにしているので、信号伝達の線路空間を信号の波長よりも十分小さくすることで空間を伝わる信号を押さえることができ、2つの回路間の相互影響を除去することができる。
【0304】
図73は本実施の形態による第1の実施例を示す平面図、図74はその中央で切断した縦断面図、図75は図74における要部の構造を示す部分拡大図である。なお、従来技術として説明した部分については同じ参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
【0305】
図73に示された構成と図69に示された構成で異なる部分は伝送基板1250およびその周囲部分の構成である。すなわち、図74およびその拡大図である図75から伝送基板1250は遮蔽板1204と接触する導体パターンが形成されておらず、スルーホール1251でその基板の下側に形成された導体パターン1252に接続されている。そして、遮蔽板1204を過ぎた位置でこの導体パターン1252からスルーホール1253によって表面側に引き出される。
【0306】
なお、基台1203は伝送基板が搭載される部分で導体パターン1252に接触しないよう、凹部逃げ1203aとなっている。また、この基台1203が金属で形成される場合には導体パターン1252に対する遮蔽効果が増強される。
【0307】
図76は伝送基板1250と遮蔽板1204との関係を示す一部切り欠き斜視図である。同図に示されるように、伝送基板1250は表面に導体パターンを有していないため、伝送基板1250と遮蔽板1204とを密着させることができる。このとき、スルーホール部を除いて伝送基板の表面に広いグランドパターンを形成しておくことができる。
【0308】
図77は伝送基板1250の裏面側を示しており、導体パターン1252としての50Ω仕様のマイクロストリップラインが形成されており、このマイクロストリップライン1252はスルーホール1251、1253と接続されている。
ストリップラインの周囲にはグランドとなる金属層が形成されている。
【0309】
このような構成では、第2の増幅器から周囲の空間に信号が放出されても金属製の外囲器1200と遮蔽板1204により外部に漏れることはなく、また、伝送基板1250の大きさが従来よりも小型になっており、伝送する変調信号の半波長より十分小さいため、この個所から信号が漏れる割合は小さく、受光装置の特性への影響は少ない。特に、伝送基板上にグランド層が形成されたときには信号の漏れはより少なくなる。
【0310】
図78は本実施の形態の第2の実施例を示す平面図、図79は図78における光軸中心で切断した縦断面図である。この実施例においても、従来例あるいは第1の実施例と同じ要素については同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0311】
この実施例において特徴的なのは、第1の実施例では2つの回路基板と伝送基板を用いて実装を行っていたのに対し、1枚の基板1260を用いて実装を行っている点である。
【0312】
すなわち、回路基板1260は、第1の増幅器1207と第2の増幅器1209とがそれぞれ搭載される部分を有しており、これらの間には遮蔽板1204が配設されるが、第1の実施例の場合と同様に、2つの増幅器間を接続する配線はこの回路基板の裏面を通るように設けられている。
【0313】
図80にはこの様子が詳細に示されており、第1の増幅器1207の電極とスルーホール1261とはワイヤ1265で接続され、スルーホール1261で裏面のコプレーナ型の50Ωラインである導体パターン1263に接続され、スルーホール1262で回路基板の表面に再び引き出され、ワイヤ1266により第2の増幅器1209に接続されている。このスルーホールに関係しない場所全部に広いグランドパターン1264が形成されている。したがって、遮蔽板1204の下にもグランドパターンが存在する。
【0314】
また、図78に示されるように、上面グランド電極から下面グランド電極にビヤホール電極1265がコプレーナストリップラインを取り囲むように多数設けられている。
【0315】
また、回路基板1260の下面は図77と同様の構成となっている。
【0316】
このような構成においても増幅器から周囲空間に信号が放出されても、外囲器1200、遮蔽板1204で遮られる他、回路基板の表面ではグランド電極で覆われていること、配線がグランド電極やビアホールで囲まれているため、信号の漏れ自体が少なく、受光装置への悪影響は少ない。
【0317】
図81は本実施の形態の第3の実施例を示す拡大断面図であり、図80と同様の箇所を示している。
【0318】
この実施例では増幅器1207の裏面にバンプ1271が形成され、これとスルーホール1261とが接続され、同様にバンプ1272がスルーホール1262とが接続されている点が第2の実施例とは異なる。
【0319】
このバンプ1271および1272の高さを十分高く取ることにより、増幅器1207および1209の底面位置を基板1260の上面から十分に離すことができるようになり、これによりできる空間に配線を配設することが可能となる。図81はこのような例を示しており、増幅器1207の下の基板1260上には配線1275が、増幅器1209の下の基板1260上には配線1276がそれぞれ設けられている。
【0320】
この例では増幅器1207、1209の表面にはそれぞれグランドパターン1278、1279が形成され、これらの増幅器間の基板表面にもグランドパターン1277が形成され、増幅器上のグランドパターン12781279とそれぞれワイヤ1273および1274で接続されている。
【0321】
このような構造では、増幅器や基板上をグランドパターンで覆うことができるので、信号の漏洩をさらに減少させることができる。
【0322】
上述した実施例では増幅器が2個の場合について説明したが、3個以上の複数個であっても、伝送基板を複数個用いることで同様の効果が得られる。
【0323】
【発明の効果】
本発明の第1の実施の形態にかかる半導体パッケージによれば、集積回路間に配設される遮蔽板を基板の全厚み部分と係合するように遮蔽板を基板に挿入しているので、ノイズの漏れを抑え、放熱効果を向上させることができる。
【0324】
本発明の第2の実施の形態にかかる光モジュール用パッケージによれば、最も電磁波の漏れの多い電源ピンの部分に電波吸収体を配置することにより、電波の発生を抑えている。
【0325】
本発明の第3の実施の形態にかかる光通信モジュールによれば、複数の集積回路間に配置される遮蔽板の位置を可変としてノイズの効果的に減少できるととも設計の自由度を向上させることができる。
【0326】
本発明の第4の実施の形態にかかる光通信モジュールによれば、複数の集積回路間配置される遮蔽板の上端部位置を可変とすることにより、蓋体との密着性を向上させてノイズの遮蔽効果を高めることができる。
【0327】
本発明の第5の実施の形態にかかる半導体装置では、高周波発生の多い半導体チップを基板に形成された凹部に収納し、ノイズ遮蔽蓋体で覆うことにより、ノイズの発生を抑えることが可能となる。
【0328】
本発明の第6の実施の形態にかかる半導体装置では、高周波信号を伝達するワイヤを他のワイヤ、特に接地ワイヤで空間的に囲むことにより高周波信号伝達ワイヤからの電磁波放射を減少させることができる。
【0329】
本発明の第7の実施の形態にかかる半導体装置によれば、高周波回路チップの電極と基板上の配線導体の高さ位置略同一としてワイヤ長を短くすることによりノイズの発生を抑えることができる。
【0330】
本発明の第8の実施の形態にかかる半導体装置によれば、2つの信号処理素子間に配設される遮蔽板中に容量素子を収納するようにしたため、装置の小型化を図ることができる。
【0331】
本発明の第9の実施の形態にかかる光通信モジュールによれば、遮蔽効果のある基板の両面にプリアンプとポストアンプをそれぞれ配設したため、遮蔽板を用いずに効果的な遮蔽が可能となる。
【0332】
本発明の第10の実施の形態にかかる高周波モジュールによれば、高周波部品およびこれに接続された配線等を電磁輻射遮蔽効果および電波吸収効果の少なくとも一方を有するコーティング層で覆うようにしたため、簡便に電磁波の輻射を抑制することが可能となる。
【0333】
本発明の台11の実施の形態によれば、複数の集積回路間を接続する伝送基板を、その配線層を伝送基板の裏面に形成しているため、配線から放射される信号を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光受信モジュールの分解斜視図である。
【図2】図1に示す破線に沿った断面図で、構造と熱移動の様子を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる光受信モジュールの分解斜視図である。
【図4】図3に示す破線に沿った断面図で、構造と熱移動の様子を示す図である。
【図5】図3に示した実施の形態の変形例を示す斜視図である。
【図6】、図5の破線に沿った断面図である。
【図7】図3に示した実施の形態の変形例を示す斜視図で、遮蔽板の切り欠き部にカップリングコンデンサを配置するようにしたものを示す。
【図8】一般的に用いられている光受信モジュールの外観を示す斜視図である。
【図9】図11に示した光受信モジュールの内部構造を示す透視平面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係わる一実施例の構成を示す斜視図である。
【図11】図10に示した光受信モジュールの内部構造を示す透視平面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係わる第2の実施例の構成を示す斜視図である。
【図13】図12に示した光受信モジュールの内部構造を示す透視平面図である。
【図14】電波吸収体の例を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態の第3の実施例の構成を示す斜視図および内部構造図である。
【図16】本発明の実施の形態の第3の実施例を示す内部構造図である。
【図17】従来の光受信モジュールパッケージの平面図である。
【図18】遮蔽板の構造の一例を示す斜視図
【図19】本発明の実施の形態を示す平面図である。
【図20】溝部の詳細を示す斜視図である。
【図21】遮蔽板の他の例を示す斜視図である。
【図22】図19に示したパッケージにおけるシールド性を高めるために用いられる蓋体を示す平面図である。
【図23】可動遮蔽板の配置例を示す断面図である。
【図24】図23の構成において使用する遮蔽板を示す平面図である。
【図25】本発明の第4の実施の形態に係る光通信モジュールの基本的な断面構造を示す透視図である。
【図26】遮蔽板416の概略構造を示す模式図である。
【図27】遮蔽板の変形例を示す概略断面図である。
【図28】遮蔽板の変形例を示す概略断面図である。
【図29】遮蔽板の変形例を示す概略断面図である。
【図30】遮蔽板の変形例を示す概略断面図である。
【図31】遮蔽板の変形例を示す概略断面図である。
【図32】可動部材を用いる遮蔽板の例を示す概略断面図である。
【図33】塑性変形を用いる遮蔽板の例を示す正面図および側面図である。
【図34】弾性材料を用いた遮蔽板の他の例を示す正面図および側面図である。
【図35】図34に示した遮蔽板を用いて構成した光通信モジュールの断面図である。
【図36】従来の半導体装置を示す側面図および平面図である。
【図37】この実施の形態にかかる半導体装置の第1の実施例の構成を示す断面図である。
【図38】層間を連結するビアホールを示す平面図である。
【図39】本実施の形態の第2の実施例を示す断面図である。
【図40】本実施の形態の第3の実施例を示す断面図である。
【図41】従来のボンディングワイヤで素子の電極と導体パターンを接続する様子を示す斜視図である。
【図42】ワイヤ接続における特性を評価するためのシミュレーション用のワイヤ接続を示す説明図である。
【図43】シミュレーションに実際に使用する構成を示す斜視図である。
【図44】図42に示すシミュレーション構成を用いて、信号線から発生する電磁波の放射強度を測定した結果を示すグラフである。
【図45】並列配置に対するシミュレーションを行うモデルを示す説明図である。
【図46】図63に対応するシミュレーション構造を示す斜視図である。
【図47】信号線に接地配線が並行配置されたときの信号線からの電磁波の放射強度を示すグラフである。
【図48】信号ラインの両側に接地ラインを設けた例を示す斜視図である。、
【図49】図47に示した構成における、信号線からの電磁波の放射強度を示すグラフである。
【図50】信号ラインの両側に接地ラインを配設した例を示す斜視図である。
【図51】2本の信号ラインの間に接地ラインを配設した例を示す斜視図である。
【図52】信号ラインの両側および上下に接地ラインを配設した例を示す斜視図である。
【図53】従来のワイヤ接続の様子を示す素子断面図である。
【図54】この実施の形態の第1の実施例を示す素子断面図である
【図55】この実施の形態のさらに他の実施例を示す素子断面図である
【図56】従来の高周波回路基板の構造を示す断面図である。
【図57】この実施の形態における典型的な実施例を示す断面図である。
【図58】コンデンサの配設方向を図57の場合とは90度変えた実施例を示す断面図である。
【図59】遮蔽板を遮蔽箱として形成した例を示す断面図である。
【図60】コンデンサの配設方向を図59の場合とは90度変えた実施例を示す断面図である。
【図61】従来の受信モジュールの断面構造を示す断面図である。
【図62】本発明の第9の実施の形態にかかる光受信モジュールの第1の実施例の断面構造図である。
【図63】本実施の形態にかかる第2の実施例を示す断面構造図である。
【図64】従来例にかかる高周波モジュールの一例を示す断面図である。
【図65】この実施の形態にかかる高周波モジュールの一実施例の構成を示す断面図である。
【図66】コーティングの他の例を示す部分断面図である。
【図67】図66に示した二重コーティングの実際例を示す平面図である。
【図68】図66と同様の構成において、コーティング層として電波吸収効果のある材料を用いた例を示している。
【図69】従来の受光装置の構造を示す平面図である。
【図70】従来の受光装置の中央で切断した縦断面図である。
【図71】図70における部分を詳細に示す拡大図である。
【図72】従来の伝送基板1205の構成を示す一部切り欠き斜視図である。
【図73】本実施の形態による第1の実施例を示す平面図である。
【図74】図73の中央で切断した縦断面図である。
【図75】図74における要部の構造を示す部分拡大図である。
【図76】伝送基板と遮蔽板との関係を示す一部切り欠き斜視図である。
【図77】伝送基板1250の裏面側を示す説明図である。
【図78】本実施の形態の第2の実施例を示す平面図である。
【図79】図78における光軸中心で切断した縦断面図である。
【図80】回路基板における配線の様子を詳細に示する断面図である。
【図81】本実施の形態の第3の実施例を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
101、151 高速の光信号
102、152 光受光素子
103、153 ワイヤ
104、154 光受信IC
105、155 ワイヤ
106、156 基板
107、157 信号配線
108、158 遮蔽板
108A、158A 切り欠き
109、159 ワイヤ
110、160 増幅器IC
111、161 高速の電気信号
112、162 金属ケース
113 切り込み
114、164 蓋
163 切り欠き部
170 チップコンデンサ
201 光ファイバケーブル
202 パッケージ本体
203 電気出力コネクタ
204 電源ピン
205、215 端子板
206 貫通孔
207 回路基板
216 電波吸収体
217 スリーブ
218 電波吸収体カバー
218a 孔部
218b 逃げ部
300 容器
301 リードピン
304 端子板
306 プリアンプ
307、309 基板
308 ポストアンプ
311 レンズ
312 光ファイバ
313 光ファイバソケット
330 遮蔽板
331 絶縁板
332 端子アッセンブリ
333 遮蔽材料
340 蓋体
342 遮蔽材料
351 セラミック板
352 ガイド板
360 遮蔽板
361 基板
416、418、419、420、422、423、424、427、429 遮蔽板
511 第1の基板
512 弟2の基板
512a 空洞
513 第3の基板
602、642 電極
604、643、644、803 ワイヤ
911 遮蔽板
621、925 コンデンサ
1001 光ファイバ
1006 プリアンプ
1007 ポストアンプ
1021 遮蔽基板
1153、1162 高周波部品
1158,1159、1165,1166 コーティング材
1204 遮蔽板
1250 伝送基板
1252 導体パターン

Claims (46)

  1. 密閉容器と、
    この密閉容器内に収納される基板と、
    この基板上に搭載され、信号配線により相互接続された複数の集積回路と、
    前記密閉容器内で前記複数の集積回路のうちの隣接する集積回路間で前記信号配線を除いて前記基板の全厚み部分と係合するように基板内に挿入された遮蔽板とを備えた半導体パッケージ。
  2. 密閉容器と、
    この密閉容器内に配設され、光信号と電気信号の間で変換を行う光通信素子と、
    前記密閉容器内に収納される基板と、
    この基板上に搭載され、前記光通信素子および信号配線により相互接続された複数の集積回路と、
    前記密閉容器内で前記複数の集積回路のうちの隣接する集積回路間で前記信号配線を除いて前記基板の全厚み部分と係合するように基板内に挿入された遮蔽板とを備えた光通信モジュール。
  3. 前記遮蔽板の底面部には前記信号配線との接触を避ける第1の切欠き部が形成され、前記基板には前記遮蔽板の第1の切り欠き部を除く底面部が挿入される第2の切欠き部が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の光通信モジュール。
  4. 前記第2の切り欠き部の幅は前記遮蔽板の厚さよりも大きく、前記遮蔽板は前記切り欠き部中で、前記隣接する集積回路のうち発熱の大きい方の切り欠き内面に接触するように挿入されたことを特徴とする請求項3に記載の光通信モジュール。
  5. 密閉容器と、
    この密閉容器内に収納される基板と、
    前記密閉容器の一端に挿入され、入射光を伝送する光ファイバと、
    前記光ファイバから入射された光信号を電気信号に変換する受光素子と、
    前記受光素子から得られる電気信号を処理する、前記基板上に搭載された集積回路と、
    前記集積回路からの出力信号を前記密閉容器外に出力する出力端子と、
    前記集積回路に電力を供給する、前記密閉容器から引き出される電源ピンとを備え、
    前記電源ピンは、前記密閉容器に電波吸収体を介して支持固定されたことを特徴とする光モジュール用パッケージ。
  6. 前記電波吸収体は前記電源ピンを支持しつつ前記密閉容器の側面に固定される端子板であることを特徴とする請求項5に記載の光モジュール用パッケージ。
  7. 前記電波吸収体は、前記密閉容器の側面に形成された前記電源ピンが貫通する孔部内に充填され、硬化されたものであることを特徴とする請求項5に記載の光モジュール用パッケージ。
  8. 前記電波吸収体は、前記電源ピンを支持しつつ前記密閉容器の側面に固定される端子板の外側に、この端子板全体を覆うように配設されたカバーをなすことを特徴とする請求項5に記載の光モジュール用パッケージ。
  9. 密閉容器と、
    この密閉容器内に収納される光通信素子と、
    前記密閉容器内で前記光通信素子に接続され、信号処理を行う複数の集積回路と、
    前記複数の集積回路のうちの隣接する集積回路間でその設置位置を変えることのできる遮蔽板と、を備えた、光通信モジュール。
  10. 前記密閉容器の内部に、前記遮蔽板と係合する複数の平行溝が形成されたことを特徴とする請求項9に記載の光通信モジュール。
  11. 密閉容器と、
    この密閉容器内に収納される光通信素子と、
    前記密閉容器内で前記光通信素子に接続され、信号処理を行う複数の集積回路と、
    前記複数の集積回路のうちの隣接する集積回路間に位置するとともにその上端部位置が上下方向に可動に構成された遮蔽板と、
    前記遮蔽板の上端に接触しつつ前記密閉容器を気密状態に封止する蓋体と、を備えた、光通信モジュール。
  12. 前記無荷重時の遮蔽板高さが前記密閉容器の遮蔽板設置面からパッケージ蓋までの距離以上である事を特徴とする請求項11に記載の光通信用受信モジュール。
  13. 前記遮蔽板は、全体が可撓性材料で形成されたものであることを特徴とする請求項11に記載の光通信用受信モジュール。
  14. 前記遮蔽板は、変形可能形状を持つ単位が複数個連結されたことを特徴とする請求項11に記載の光通信用受信モジュール。
  15. 前記遮蔽板は、基材に可動部材が弾性部材を介して連結されたことを特徴とする請求項11に記載の光通信用受信モジュール。
  16. 少なくとも一部に半導体チップを収納する凹部を備えた基板と、
    前記凹部内に収納された、高周波発生の多い第1の半導体チップと、
    前記第1の半導体チップよりも高周波の発生が少ない、前記基板上に搭載された第2の半導体チップと、
    前記凹部を覆って前記第1の半導体チップからのノイズを遮蔽するノイズ遮蔽蓋体と、を備えた半導体装置。
  17. 前記基板は多層構成でなり、前記凹部は上層に開口部を有することを特徴とする請求項16に記載の半導体装置。
  18. 前記蓋体は接地されたことを特徴とする請求項16または17に記載の半導体装置。
  19. 前記基板は前記凹部の周辺部に接地された複数の上下貫通ビアを備えたことを特徴とする請求項16ないし18のいずれかに記載の半導体装置。
  20. 配線導体を有する基板と、
    この基板に搭載された高周波信号を処理する少なくとも1つの半導体チップと、
    前記半導体チップから高周波信号を伝達する第1のワイヤと、
    前記第1のワイヤを空間的に囲むように配設された第2のワイヤとを備えた半導体装置。
  21. 前記第1のワイヤの両側面に前記第2のワイヤが配設されたことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置。
  22. 前記第1のワイヤの上方に第3のワイヤがさらに配設されたことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置。
  23. 配線導体を有する基板と、
    この基板に搭載された高周波信号を処理する少なくとも1つの半導体チップと、
    前記半導体チップから高周波信号を伝達する第1のワイヤと、
    前記第1のワイヤに並行して配設された第2のワイヤとを備えた半導体装置。
  24. 前記第2のワイヤの両側面に第1のワイヤが配設されたことを特徴とする請求項23に記載の半導体装置。
  25. 前記第2のワイヤは、第1のワイヤと同電位であり、かつ電気的に分離されていることを特徴とする請求項20ないし24のいずれかに記載の回路。
  26. 前記第1および第2のワイヤは前記半導体チップ間を接続するものであることを特徴とする請求項20ないし25のいずれかに記載の半導体装置。
  27. 配線導体を有する基板と、
    この基板上に搭載された高周波回路チップと、
    この高周波回路チップの電極と前記配線導体間を接続するワイヤとを備え、
    前記配線導体の高さと前記高周波回路チップの電極が略同一高さに形成されたことを特徴とする半導体装置。
  28. 前記基板は前記高周波回路チップが搭載された第1の基板と、前記高周波回路チップの周囲に配設され、その上面が前記高周波回路の上面と略同じ高さになる厚さを有する第2の基板とを備えたことを特徴とする請求項27に記載の半導体装置。
  29. 前記基板は、その一部が前記高周波回路チップの厚さ分だけ陥没しており、この陥没部に前記高周波回路チップが搭載されたことを特徴とする請求項27に記載の半導体装置。
  30. 基板と、
    この基板上に搭載され、入力信号を処理する第1の信号処理素子と、
    該第1の信号処理素子が出力する信号の交流成分のみを処理する第2の信号処理素子と、
    前記第1の信号処理素子と前記第2の信号処理素子の間に設けられ、該第1の信号処理素子が扱う電気信号と該第2の信号処理素子が扱う電気信号の空間的結合回路を遮断するとともに、前記第1の信号処理素子と前記第2の信号処理素子の間に直列に設けられた容量素子がその内部に形成された遮蔽体とを具備した半導体装置。
  31. 前記容量素子は、その第1の電極が、前記遮蔽体の前記第1の信号処理素子側に設けられ、その第2の電極が、前記第2の信号処理素子側に設けられたことを特徴とする請求項30に記載の半導体装置。
  32. 前記容量素子は、その第1の電極が、前記遮蔽体の内部で上面、下面、前記第1の信号処理素子側面に設けられ、その第2の電極が前記上面と下面との間に位置するように設けられたことを特徴とする請求項30に記載の半導体装置。
  33. 光ファイバで導かれた光を集光するレンズと、
    前記集光された光を光電変換する受光素子と、
    受光素子で変換された電気信号を増幅するプリアンプと、
    このプリアンプが搭載される、遮蔽効果を有する基板と、
    前記基板の前記プリアンプとは反対面に搭載され、前記プリアンプから出力された信号をさらに増幅するポストアンプとを備えた光通信モジュール。
  34. 前記基板は光入射の光軸と平行に配置されたことを特徴とする請求項33に記載の光通信モジュール。
  35. 前記基板は光入射の光軸と垂直に配置されたことを特徴とする請求項33に記載の光通信モジュール。
  36. 前記プリアンプと前記ポストアンプは、前記基板に設けられたスルーホール配線により互いに接続されたことを特徴とする請求項33ないし35のいずれかに記載の光通信モジュール。
  37. 収納容器と、
    この収納容器内に収納された基板と、
    この基板上に搭載された高周波部品と、
    前記高周波部品およびこれに接続された配線を覆う、電磁輻射遮蔽効果および電波吸収効果の少なくとも一方を有するコーティング層を備えたことを特徴とする高周波モジュール。
  38. 前記コーティング層は、前記高周波部品および配線と直接接触する絶縁層と、この絶縁層の上に設けられた導電層の2層からなることを特徴とする請求項37に記載の高周波モジュール。
  39. 前記導電層は金属蒸着層であることを特徴とする請求項38に記載の高周波モジュール。
  40. 前記電磁輻射遮蔽効果および電波吸収効果の少なくとも一方を有するコーティング層は少なくともその一部に電波吸収体を含むことを特徴とする請求項37に記載の高周波モジュール。
  41. 前記基板上には前記高周波部品の周囲に放射状に信号配線と高周波グランド配線が設けられており、
    前記導電層の接触を妨げるレジスト層が前記信号配線の大部分を覆い、前記高周波グランド配線は前記信号配線を覆う第1の境界位置よりも外方の第2の境界位置で覆うように形成されており、
    前記絶縁層は前記第1の境界位置と前記第2の境界位置の間にその外端が位置し、前記導電層はこの絶縁層の上および周囲を覆うことを特徴とする請求項37に記載の高周波モジュール。
  42. 密閉容器と、
    この密閉容器内に配設され、光信号と電気信号の間で変換を行う光通信素子と、
    前記密閉容器内に収納される基板と、
    この基板上に搭載され、前記光通信素子により得られた信号の処理を行う複数の集積回路と、
    前記複数の集積回路間に配設された遮蔽板と、
    前記遮蔽板の下を通って前記複数の集積回路間を接続する伝送基板であって、裏面側に信号伝送のためのマイクロストリップとその周囲に第1の接地電極層、前記マイクロストリップと表裏導通を行うためのスルーホール接続部と、表面側に前記スルーホール接続部を除いて第2の接地電極層を有する伝送基板と、を備えた光通信モジュール。
  43. 前記光通信モジュールは前記密閉容器内に基台を有しており、この基台は前記伝送基板の下面対応位置で前記マイクロストリップと接触しないような逃げ部が形成されたことを特徴とする請求項42に記載の光通信モジュール。
  44. 前記マイクロストリップの周囲部に前記第1の接地電極層と前記第2の接地電極層とを接続する複数の表裏導通ビアホールが設けられたことを特徴とする請求項42または43に記載の光通信モジュール。
  45. 前記基板と前記伝送基板とが一体化されたことを特徴とする請求項42ないし44のいずれかに記載の光通信モジュール。
  46. 前記複数の集積回路はバンプにより前記スルーホール接続部に接続され、
    前記集積回路の下および前記集積回路間の基板上に他の配線層が形成されたことを特徴とする請求項45に記載の光通信モジュール。
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