JP2005048648A - 内燃機関の蓄熱システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 内燃機関の停止が自動的に行われる内燃機関の蓄熱システムにおいて、より好適に蓄熱することが可能な技術を提供することを課題とする。
【解決手段】 内燃機関の停止を自動的に行う自動停止手段を有する内燃機関の蓄熱システムであって、蓄熱容器と内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第1の循環通路と、該第1の循環通路と連通されており、機関関連要素と内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第2の循環通路とを備え、内燃機関の停止時に、熱媒体を第2の循環通路に循環させ、熱媒体を機関関連要素に供給する内燃機関の蓄熱システムにおいて、内燃機関の運転時に、熱媒体を第1の循環通路に循環させることで、蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときに(S101、S102)、自動停止手段によって内燃機関が停止された場合(S103)、第1の循環通路を遮断する(S104)。
【選択図】 図4
【解決手段】 内燃機関の停止を自動的に行う自動停止手段を有する内燃機関の蓄熱システムであって、蓄熱容器と内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第1の循環通路と、該第1の循環通路と連通されており、機関関連要素と内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第2の循環通路とを備え、内燃機関の停止時に、熱媒体を第2の循環通路に循環させ、熱媒体を機関関連要素に供給する内燃機関の蓄熱システムにおいて、内燃機関の運転時に、熱媒体を第1の循環通路に循環させることで、蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときに(S101、S102)、自動停止手段によって内燃機関が停止された場合(S103)、第1の循環通路を遮断する(S104)。
【選択図】 図4
Description
本発明は、自動車などに搭載される内燃機関において、冷却水などの熱媒体を保温状態で保持することによって蓄熱する内燃機関の蓄熱システムに関し、特に、内燃機関の停止が自動的に行われる内燃機関の蓄熱システムに関する。
従来、内燃機関の蓄熱システムは、冷却水などの熱媒体を保温状態で貯留する蓄熱容器を備えており、内燃機関によって加熱され高温となった熱媒体を該蓄熱容器内に回収し貯留することで蓄熱する。
一方、近年では、燃費を向上させるために、車両の停止時や減速時に内燃機関を自動的に停止させ、車両の発進時や加速時に内燃機関を自動的に再始動させる技術が開発されている。また、内燃機関とモータとを備え、これらのうち一方または両方を駆動源として適宜選択して走行するハイブリッド車の開発も進められているが、このようなハイブリッド車においては、車両の駆動源としてモータのみが選択された場合、内燃機関は自動的に停止される。
上記のような、機関停止が自動的に行われる内燃機関においても、熱媒体を用いた蓄熱システムは採用されている。例えば、特許文献1には、ハイブリッド車において、車両の走行開始時には、モータのみを駆動源とすると共に、蓄熱容器内の高温の熱媒体をポンプによって内燃機関に供給することで該内燃機関の暖機を行う技術が開示されている。
特開2002−122061号公報
特開平6−185359号公報
上述したように、内燃機関の蓄熱システムにおいては、内燃機関によって加熱され高温となった熱媒体は蓄熱容器内に回収されるが、この高温の熱媒体は、車室内ヒータ用のヒータコアや、変速機用油(ATF:Automatic Transmission Fluid)を昇温させるATFウォーマ等の機関関連要素を加熱するために、これらの機関関連要素にも供給される必要がある。
そのため、内燃機関の蓄熱システムには、内燃機関と蓄熱容器とを経由して熱媒体が循環する第1の循環通路と、この第1の循環通路と連通され、且つ、機関関連要素と内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第2の循環通路と、が備えられている。そして、内燃機関の運転時に、熱媒体を第1の循環通路に循環させることで蓄熱容器内に熱媒体を回収し、熱媒体を第2の循環通路に循環させることで機関関連要素に熱媒体を供給する。このとき、内燃機関が停止されると、第1の循環通路と第2の循環通路とのいずれにも熱媒体が循環しなくなる。
ここで、このような内燃機関の蓄熱システムを、上述したような、機関停止が自動的に行われる内燃機関に設けた場合、該内燃機関が自動的に停止されたときにも熱媒体は循環しなくなる。このとき、内燃機関が停止される頻度が高くなると、第2の循環通路での熱媒体の循環が停止する頻度も高くなるため、高温の熱媒体によって機関関連要素を十分に加熱することが出来なくなる虞がある。その結果、例えば、機関関連要素を車室内ヒータ用のヒータコアとすると車室内ヒータの暖房性能を維持することが困難になる。
そこで、このような機関停止が自動的に行われる内燃機関の蓄熱システムにおいては、内燃機関が停止されたときでも、内燃機関の運転中に加熱され高温となった熱媒体を機関関連要素に供給するために、内燃機関の停止時に熱媒体を第2の循環通路に循環させる熱媒体供給手段が備えられている。
しかしながら、上述したように第2の循環通路と第1の循環通路とは連通しているため、内燃機関の停止時に熱媒体供給手段によって、熱媒体を第2の循環通路に循環させた場合、第1の循環通路においても蓄熱容器を経由した熱媒体の流れが生じることになる。その結果、内燃機関の運転中に蓄熱容器内に回収された高温の熱媒体が該蓄熱容器内から流出し蓄熱効率が悪化する虞がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、内燃機関の停止が自動的に行われる内燃機関の蓄熱システムにおいて、より好適に蓄熱することが可能な技術を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
即ち、本発明は、内燃機関の蓄熱システムにおいて、内燃機関の運転時に、内燃機関と蓄熱容器とを経由する循環通路に熱媒体を循環させることで熱媒体を蓄熱容器内に回収しているときに、内燃機関が停止された場合、前記循環通路を遮断するものである。
即ち、本発明は、内燃機関の蓄熱システムにおいて、内燃機関の運転時に、内燃機関と蓄熱容器とを経由する循環通路に熱媒体を循環させることで熱媒体を蓄熱容器内に回収しているときに、内燃機関が停止された場合、前記循環通路を遮断するものである。
より詳しくは、本発明に係る内燃機関の蓄熱システムは、
内燃機関の停止を自動的に行う自動停止手段を有する内燃機関の蓄熱システムであって、
熱媒体を保温状態で保持する蓄熱容器と、
該蓄熱容器以外の少なくとも1つの機関関連要素と、
前記蓄熱容器と前記内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第1の循環通路と、
該第1の循環通路と連通され、且つ、前記機関関連要素と前記内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第2の循環通路と、
前記第1の循環通路または前記第2の循環通路のいずれか一方を遮断もしくは両方を開通する通路開閉手段と、
前記内燃機関の運転時に、前記通路開閉手段によって前記第1の循環通路を開通させると共に、熱媒体を前記第1の循環通路に循環させることで、熱媒体を前記蓄熱容器内に回収する熱媒体回収手段と、
前記内燃機関の停止時に、前記通路開閉手段によって前記第2の循環通路を開通させると共に、熱媒体を前記第2の循環通路に循環させることで、熱媒体を前記機関関連要素に供給する熱媒体供給手段と、
を備え、
前記熱媒体回収手段によって前記蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときに、前記自動停止手段によって前記内燃機関が停止された場合、前記通路開閉手段によって前記第1の循環通路を遮断することを特徴とする。
内燃機関の停止を自動的に行う自動停止手段を有する内燃機関の蓄熱システムであって、
熱媒体を保温状態で保持する蓄熱容器と、
該蓄熱容器以外の少なくとも1つの機関関連要素と、
前記蓄熱容器と前記内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第1の循環通路と、
該第1の循環通路と連通され、且つ、前記機関関連要素と前記内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第2の循環通路と、
前記第1の循環通路または前記第2の循環通路のいずれか一方を遮断もしくは両方を開通する通路開閉手段と、
前記内燃機関の運転時に、前記通路開閉手段によって前記第1の循環通路を開通させると共に、熱媒体を前記第1の循環通路に循環させることで、熱媒体を前記蓄熱容器内に回収する熱媒体回収手段と、
前記内燃機関の停止時に、前記通路開閉手段によって前記第2の循環通路を開通させると共に、熱媒体を前記第2の循環通路に循環させることで、熱媒体を前記機関関連要素に供給する熱媒体供給手段と、
を備え、
前記熱媒体回収手段によって前記蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときに、前記自動停止手段によって前記内燃機関が停止された場合、前記通路開閉手段によって前記第1の循環通路を遮断することを特徴とする。
ここで、自動停止手段は、車両の停止時や減速時に内燃機関を自動的に停止する手段でも良い。また、内燃機関とモータとを備え、これらのうち一方または両方を駆動源として適宜選択して走行するハイブリッド車において、車両の駆動源としてモータがのみ選択された場合、内燃機関を自動的に停止する手段でも良い。尚、この自動停止手段は、内燃機関での燃料噴射を停止することで該内燃機関を停止しても良い。
上記構成においては、内燃機関の運転時に蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときは第1の循環通路が開通している。ここで、第1の循環通路が開通した状態で内燃機
関が停止されたときに、熱媒体供給手段によって熱媒体を第2の循環通路に循環させると、第2循環通路と連通されている第1の循環通路においても熱媒体の流れが生じることになる。即ち、蓄熱容器を経由する熱媒体の流れが生じることになる。この場合、内燃機関の運転時に回収された高温の熱媒体が蓄熱容器内から流出する虞がある。
関が停止されたときに、熱媒体供給手段によって熱媒体を第2の循環通路に循環させると、第2循環通路と連通されている第1の循環通路においても熱媒体の流れが生じることになる。即ち、蓄熱容器を経由する熱媒体の流れが生じることになる。この場合、内燃機関の運転時に回収された高温の熱媒体が蓄熱容器内から流出する虞がある。
しかしながら、本発明によれば、蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときに、内燃機関が停止された場合、第1の循環通路は遮断される。そのため、熱媒体供給手段によって熱媒体を第2の循環通路に循環させた場合であっても、第1の循環通路において熱媒体の流れが生じることを抑制することが出来る。即ち、蓄熱容器を経由する熱媒体の流れが生じることを抑制することが出来る。そのため、高温の熱媒体が蓄熱容器内から流出することを抑制することが可能となる。以て、より効率的に蓄熱することが可能となる。
尚、本発明においては、内燃機関が停止された場合、第1の循環通路は完全に遮断されることが好ましい。しかしながら、完全には遮断されていない状態であっても、通路開閉手段が閉じられ第1の循環通路での熱媒体の流れが抑制されれば、蓄熱容器内からの熱媒体の流出も抑制されるため、第1の循環通路が熱媒体の回収時と同様に開通している場合と比べると、より効率的に蓄熱することが出来る。
本発明においては、熱媒体の温度を検出する温度検出手段を第1循環通路に設け、この温度検出手段の検出値に基づき、蓄熱容器内への温水回収を制御する場合がある。このとき、温度検出手段の故障診断に誤りがあると、温水回収を好適に行うことが困難となる。
そこで、本発明においては、熱媒体の温度を検出する温度検出手段が第1の循環通路に設けられており、第1の循環通路に熱媒体が循環しているときに該温度検出手段の検出値と所定の基準値とを比較することによって、温度検出手段の故障診断を行う診断手段がさらに備えられている場合、熱媒体回収手段による蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときに内燃機関が停止された場合は、前記診断手段による温度検出手段の故障診断を禁止しても良い。
本発明においては、熱媒体回収手段によって蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときに、自動停止手段によって内燃機関が停止された場合、上述したように、第1の循環通路は遮断され、該第1の循環通路には熱媒体が流れなくなる。そのため、第1の循環通路内の熱媒体の温度は、蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときのように熱媒体が循環している場合とは異なった温度となる。従って、この場合に、診断手段によって温度検出手段の故障診断を行うと誤診断する虞がある。
上記制御によれば、熱媒体回収手段によって蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときに、自動停止手段によって内燃機関が停止された場合、診断手段による温度検出手段の故障診断を禁止する。そのため、この故障診断における誤診断を防止することが出来る。
尚、ここでの所定の基準値を、第1の循環通路に熱媒体が循環する直前に温度検出手段によって検出される検出値(以下、循環前検出値と称する)とし、熱媒体の循環が開始されてから所定時間経過後に温度検出手段によって検出された検出値と循環前検出値との差から、温度検出手段の故障診断を行っても良い。
第1の循環通路に熱媒体が循環する前と後とでは、第1の循環通路内の熱媒体の温度は異なる(例えば、高温の熱媒体を蓄熱容器内に回収するために第1の循環通路に高温の熱媒体を循環させた場合、循環開始後、第1循環通路内の熱媒体の温度は急速に上昇する)。そのため、循環前後の温度検出手段による検出値の差が予め定められた所定値よりも小
さいときは、温度検出手段が故障していると判断出来る。
さいときは、温度検出手段が故障していると判断出来る。
また、第1の循環通路において、前記内燃機関から前記蓄熱容器への熱媒体の流れに沿って上流側または下流側に第1の温度検出手段が設けられており、該第1の温度検出手段とは反対側の上流側または下流側に第2の温度検出手段が設けられている場合、第1の循環通路に熱媒体が循環しており、且つ内燃機関が所定の運転状態にあるときに、第1の温度検出手段の検出値と第2の温度検出手段の検出値とを比較することによって、第1の温度検出手段の故障診断を行っても良い。
ここで、所定の運転状態とは、内燃機関が該所定の運転状態にある時の、第1の循環通路における上流側の熱媒体の温度と下流側の熱媒体の温度との相互関係を、実験上または経験上予め求めることが可能な運転状態のことである。また、第1の循環通路に熱媒体が循環しており、且つ内燃機関が所定の運転状態にあるときとしては、蓄熱容器内への熱媒体の回収を行っているときや、蓄熱容器から内燃機関に熱媒体を供給することによって内燃機関の暖機を行っているとき等が例示出来る。
上記のような構成においては、第2の温度検出手段は正常であるとし、内燃機関が所定の運転状態にある時に、第1の温度検出手段の検出値と第2の温度検出手段の検出値との相互関係が、予め求められた相互関係と異なる場合、第1の温度検出手段が故障していると判断する。
尚、上記のように第1の温度検出手段と第2の温度検出手段とを設けた場合、第1の温度検出手段は蓄熱容器に出入りする熱媒体の温度を検出する蓄熱容器側温度検出手段とし、第2の温度検出手段は内燃機関を流通する熱媒体の温度を検出する内燃機関側温度検出手段とすることが好ましい。
内燃機関側温度検出手段については、例えば、内燃機関の運転中において、該内燃機関側温度検出手段の検出値が、内燃機関の運転状態に応じて予め定められた所定の温度範囲内にない場合、または、予め定められた所定時間の間、固定値であった場合、該内燃機関側温度検出手段が故障していると判断する等の故障診断が可能である。そのため、本発明においては、内燃機関側温度検出手段は正常とし、蓄熱容器側温度検出手段の検出値と内燃機関側温度検出手段の検出値とを比較することによって、蓄熱容器側温度検出手段の故障診断を行う。
本発明に係る内燃機関の蓄熱システムによれば、内燃機関の停止が自動的に行われる内燃機関の蓄熱システムにおいて、より好適に蓄熱することが出来る。
以下、本発明に係る内燃機関の蓄熱システムの実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の蓄熱システムの概略構成を示す図である。
内燃機関1は、軽油を燃料とする圧縮着火式の内燃機関(ディーゼル機関)又はガソリンを燃料とする火花点火式の内燃機関(ガソリン機関)であり、自動車に搭載される機関である。
内燃機関1には、冷却水を流通させるエンジン冷却水路2が形成さている。エンジン冷
却水路2の一端は、車室内暖房用のヒータコア6が途中に配置されている冷却水通路3の一端に接続されている。エンジン冷却水路2の他端は、内燃機関1の機関出力軸(クランクシャフト)の回転トルクを駆動源とする機械式ウォーターポンプ9の吐出口に接続されている。機械式ウォーターポンプ9の吸込口は冷却水通路3の他端に接続されている。
却水路2の一端は、車室内暖房用のヒータコア6が途中に配置されている冷却水通路3の一端に接続されている。エンジン冷却水路2の他端は、内燃機関1の機関出力軸(クランクシャフト)の回転トルクを駆動源とする機械式ウォーターポンプ9の吐出口に接続されている。機械式ウォーターポンプ9の吸込口は冷却水通路3の他端に接続されている。
冷却水通路3において、エンジン冷却水路2との接続部とヒータコア6との間に位置する部位には第1バイパス水路4aが接続されている。第1バイパス水路4aは、蓄熱容器5の第1冷却水出入口5aに接続されている。
一方、冷却水通路3において、機械式ウォーターポンプ9の吸込口とヒータコア6との間に位置する部位には第2バイパス水路4bが接続されている。第2バイパス水路4bは、蓄熱容器5の第2冷却水出入口5bに接続されている。
蓄熱容器5は、冷却水を保温しつつ貯留する容器であり、第1冷却水出入口5aまたは第2冷却水出入口5bから新規の冷却水が流入すると、それと入れ代わりにこの蓄熱容器5内に貯留されている冷却水を第2冷却水出入口5bまたは第1冷却水出入口5aから排出するよう構成されている。
ここで、冷却水通路3において、第1バイパス水路4aとの接続部とエンジン冷却水路2との間の部位を第1冷却水通路3aと称し、第1バイパス水路4aとの接続部とヒータコア6との間の部位を第2冷却水通路3bと称する。また、冷却水通路3において、第2バイパス水路4bとの接続部とヒータコア6との間の部位を第3冷却水通路3cと称し、第2バイパス水路4bとの接続部と機械式ウォーターポンプ9との間の部位を第4冷却水通路3dと称する。
第2冷却水通路3bには、電動ウォーターポンプ8が設けられている。この電動ウォーターポンプ8は、バッテリ33を駆動源とするウォーターポンプであり、作動すると冷却水を内燃機関1側からヒータコア6側へ圧送する。
第3冷却水通路3cと第4冷却水通路3dと第2バイパス水路4bとの接続部には三方弁7が設けられている。この三方弁7は、第3冷却水通路3cと第4冷却水通路3dと第2バイパス水路4bとのうちいずれか一つを遮断、もしくは全ての通路(水路)を開通するよう構成されている。三方弁7には、この三方弁7による遮断位置(もしくは開通位置)に対応した電気信号を出力するポジションセンサ12が設置されている。
第1バイパス水路4aにおける蓄熱容器5の第1冷却水出入口5aの近傍には、この第1バイパス水路4a内を流れ蓄熱容器5内に出入する冷却水の温度に対応した電気信号を出力する第1水温センサ10が設けられている。また、エンジン冷却水路2には、このエンジン冷却水路2内を流れる冷却水の温度に対応した電気信号を出力する第2水温センサ11が設けられている。
このように構成された冷却水循環系には、当該冷却水循環系における冷却水の循環を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)20が併設されている。
ECU20には、前述した第1水温センサ10や、第2水温センサ11、ポジションセンサ12に加えて、車室内に設けられたイグニッションスイッチ30や、スタータスイッチ31、車室内ヒータのスイッチ(ヒータスイッチ)32が電気的に接続され、それらの出力信号がECU20へ入力されるようになっている。
また、本実施例に係る内燃機関1とその蓄熱システムを搭載した自動車は、モータジェネレータ34を備えており、ECU20によって、内燃機関1の出力とモータジェネレータ34の出力との一方または両方を車両の駆動力として適宜選択するハイブリッド車である。即ち、通常走行時には、内燃機関1とモータジェネレータ34とのうち少なくとも一方が車軸を介して車輪に動力を伝達する。モータジェネレータ34は、車両の駆動源として選択されたときにはバッテリ33を電源として駆動すると共に、車両の減速時には車輪の回転力から動力を得て発電しバッテリ33の充電を行う。
ECU20は、内燃機関1の燃料噴射弁や、バッテリ33、モータジェネレータ34と電気的に接続されている。そして、ECU20は、モータジェネレータ34のみを車両の駆動源として選択した場合、内燃機関での燃料噴射弁からの燃料噴射を停止して内燃機関を自動的に停止させると共に、バッテリ33からのモータジェネレータ34への電力供給を許容する。
更に、ECU20は、電動ウォーターポンプ8や三方弁7とも電気的に接続されている。そして、ECU20は、バッテリ33からの電動ウォーターポンプ8への電力供給や三方弁7を制御することで冷却水の循環通路を切り換えている。
次に、本実施例に係る内燃機関の蓄熱システムでの冷却水の循環について説明する。
先ず、本実施例において、内燃機関1によって加熱された冷却水(以下、温水と称する)を、内燃機関1の運転時に、蓄熱容器5内に温水を回収するときの冷却水の循環について図2に基づき説明する。図2は、内燃機関1の運転時に、蓄熱容器5内に温水を回収するときの冷却水の循環通路を示す図である。図2における一点鎖線の矢印は冷却水の流れを示す。
内燃機関1の運転中は機械式ウォーターポンプ9が作動している。また、内燃機関1の暖機終了後であって、該内燃機関1が運転されているときは、ヒータコア6を経由させて温水を循環させるために、第3冷却水通路3cと第4冷却水通路3dとが連通するように、ECU20は三方弁7を制御する。さらに、蓄熱容器5内に温水を回収するときは、第2バイパス水路4bと第3冷却水通路3cと第4冷却水通路3dとが連通するように、即ち、これらの通路(水路)全てが開放されるように、ECU20は三方弁7を制御する。そのため、内燃機関1の運転中に蓄熱容器5内に温水を回収するときは、図2において一点鎖線の矢印で示すように、エンジン冷却水路2→第1冷却水通路3a→第1バイパス水路4a→蓄熱容器5→第2バイパス水路4b→第4冷却水通路3d→エンジン冷却水路2の順に冷却水が循環すると共に、エンジン冷却水路2→第1冷却水通路3a→第2冷却水通路3b→ヒータコア6→第3冷却水通路3c→第4冷却水通路3d→エンジン冷却水路2の順に冷却水が循環する。以下、エンジン冷却水路2と第1冷却水通路3aと第1バイパス水路4aと蓄熱容器5と第2バイパス水路4bと第4冷却水通路3dとを経由して冷却水が循環する循環通路21を第1循環通路21と称する。一方、エンジン冷却水路2と第1冷却水通路3aと第2冷却水通路3bとヒータコア6と第3冷却水通路3cと第4冷却水通路3dとエンジン冷却水路2とを経由して冷却水が循環する循環通路22第2循環通路22と称する。
図2のように、第1循環通路21に冷却水が循環すると、蓄熱容器5の第1冷却水出入口5aから蓄熱容器5内に温水が流入し、蓄熱容器5内に貯留された低温の冷却水が蓄熱容器5の第2冷却水出入口5bから流出する。その結果、蓄熱容器5内に温水が回収される。また、第2循環通路22に冷却水が循環すると、温水によってヒータコア6が加熱されるため車室内ヒータの暖房性能が維持される。
次に、本実施例において、上記のような蓄熱容器5内への温水回収(以下、単に温水回収と称する)が行われているときに、内燃機関1が停止された場合の冷却水の循環について図3に基づき説明する。図3は、内燃機関1が停止されたときの冷却水の循環通路を示す図である。図3における一点鎖線の矢印は冷却水の流れを示す。
尚、上述したように、本実施例に係る内燃機関の蓄熱システムを搭載した自動車は、ハイブリッド車であるため、車両の駆動力としてモータジェネレータ34の出力のみが選択された場合は、内燃機関1が停止される。従って、内燃機関のみを駆動源として有する車両に比べて内燃機関が停止される頻度が高い。
内燃機関1が停止されると、機械式ウォーターポンプ9の作動も停止するため、この機械式ウォーターポンプ9の吐出力による冷却水の循環は、第1循環通路21においても第2循環通路22においても行われなくなる。しかしながら、上述したように、本実施例にかかる内燃機関1は停止される頻度が高いため、内燃機関1が停止される度に第2循環通路22における冷却水の循環が停止されると、ヒータコア6を十分に加熱することが出来なくなり、車室内ヒータの暖房性能を維持することが困難となる。
そこで、本実施例においては、内燃機関1が停止された場合、ECU20は、電動ウォーターポンプ8にバッテリ33から電力を供給し、この電動ウォーターポンプ8によって冷却水を圧送し循環させる。上述したように、この電動ウォーターポンプ8は、冷却水を内燃機関1側からヒータコア6側へ冷却水を圧送する。そのため、内燃機関1の停止時においても、図3において一点鎖線の矢印で示すように、第2循環通路22を、上記した内燃機関1の運転中の流れ(図2において一点鎖線で示す流れ)と同様に冷却水が循環する。本実施例においては、内燃機関1の停止時は、このように冷却水を循環させることで、エンジン冷却水路2内にある温水をヒータコア6に供給し、該ヒータコア6を加熱する。
このとき、内燃機関1の運転時と同様、第3冷却水通路3cと第2バイパス水路4bとが連通されていると、第3冷却水通路3cから第2バイパス水路4bに冷却水が流入すると共に、第1バイパス通路4aから第2冷却水通路3bに冷却水が流出するような冷却水の流れが生じる。しかしながら、このような冷却水の流れが生じると、内燃機関1の運転時に回収された蓄熱容器5内の温水が、第1冷却水出入口5aから流出する虞がある。そのため、本実施例においては、温水回収が行われているときに内燃機関1が停止された場合、ECU20は、三方弁7によって第2バイパス水路4b側を閉じる。即ち、第1循環通路21を遮断する。
ここで、本実施例における三方弁7の制御について図4に基づいて説明する。図4は、三方弁7の制御ルーチンを示すフローチャート図である。本ルーチンは、ECU20に予め記憶されており、ECU20の電源がONとなっている間、所定時間毎(例えば65ms毎)に繰り返されるルーチンである。
本ルーチンでは、ECU20は、先ずS101において、内燃機関1が運転中であるか否かを判別する。S101において、内燃機関1が運転されていないと判定された場合、ECU20は、本ルーチンの実行を終了する。一方、S101において、内燃機関1が運転中であると判定された場合、ECU20はS102に進む。このとき、内燃機関1での燃料噴射を実行するようECU20から燃料噴射実行指令が出されているか否かによって、内燃機関1が運転中であるか否かを判別しても良い。
S102において、ECU20は、温水回収が実行中であるか否かを判別する。本実施例において、この温水回収は、内燃機関1の運転中に第2水温センサ11によって検出される、エンジン冷却水路2内の温水の温度が所定温度以上となったときに、温水回収実行
指令がECU20から出されることによって、上記第1循環通路21が形成されることで行われる。従って、ここでは、温水回収実行指令がECU20から出されたか否かによって、温水回収が実行中であるか否かを判別しても良い。
指令がECU20から出されることによって、上記第1循環通路21が形成されることで行われる。従って、ここでは、温水回収実行指令がECU20から出されたか否かによって、温水回収が実行中であるか否かを判別しても良い。
S102において、温水回収が実行されていないと判定された場合、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。一方、S102において、温水回収が実行されていると判定された場合、ECU20はS103に進む。
S103において、ECU20は、内燃機関1が停止されたか否かを判別する。このとき、前期と同様、内燃機関1での燃料噴射実行指令がECU20から出されているか否かによって、内燃機関1が停止されたか否かを判別しても良い。
S103において、内燃機関1が停止されたと判定された場合、ECU20はS104に進み、三方弁7によって第2バイパス水路4b側を閉じる、即ち、第1循環通路21を遮断する。三方弁7によって第2バイパス水路4b側を閉じた後、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。
一方、S103において、内燃機関1が停止されていない、即ち内燃機関1の運転が継続されていると判定された場合、ECU20はS105に進み、三方弁7によって第2バイパス水路4b側を開けたままとする。その後、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。
以上説明した三方弁の制御によれば、内燃機関1の運転中に温水回収が行われているときに、内燃機関1が停止された場合、第1循環通路21が遮断される。そのため、内燃機関1の停止後に、エンジン冷却水路2内にある温水をヒータコア6に供給するために、電動ウォーターポンプ8が作動された場合であっても、蓄熱容器5を経由する冷却水の流れは生じない。従って、内燃機関1の運転中に貯留された蓄熱容器5内の温水が、内燃機関1の停止後に流出することを抑制することが出来る。以て、より効率的に蓄熱することが可能となる。
尚、本実施例において、内燃機関1が停止される場合としては、車両の駆動力としてモータジェネレータ34の出力のみが選択された場合以外に、車両の停止時または減速時にECU20によって内燃機関1での燃料噴射が停止された場合も含まれる。
また、本実施例における三方弁7は、第1冷却水通路3aと第2冷却水通路3bと第1バイパス水路4cとの接続部に設けられても良い。この場合、温水回収が行われているときに内燃機関1が停止された場合、三方弁7は第1バイパス通路4a側を閉じて第1循環通路21を遮断する。
次に、本実施例において、第1バイパス水路4aに設けられた第1水温センサ10の故障診断を行う故障診断制御について図5に基づいて説明する。図5は、水温センサの故障診断制御ルーチンを示すフローチャート図である。本ルーチンは、予めECU20に記憶されており、ECU20の電源がONとなっている間、所定時間毎(例えば65ms毎)に繰り返されるルーチンである。
尚、内燃機関1のエンジン冷却水路2に設けられた第2水温センサ11については、以下に説明する故障診断制御ルーチンとは異なる故障診断制御(例えば、内燃機関1が通常の運転状態にあるときに、第2水温センサ11の検出値が予め定められた所定の温度範囲内にない場合、または、第2水温センサ11の検出値が予め定められた所定時間の間、固定値であった場合、第2水温センサ11の異常と判断する等の制御)によって異常検出が
行われており、正常であるものとする。
行われており、正常であるものとする。
本ルーチンでは、先ずECU20は、S201において、内燃機関1が運転中であるか否かを判別する。S201において、内燃機関1が運転されていないと判定された場合、ECU20は、本ルーチンの実行を終了する。即ち、後述するS204において温水回収が開始された後、温水回収実行中に内燃機関1が停止された場合も、ECU20は、本ルーチンの実行を終了する。一方、S201において、内燃機関1が運転中であると判定された場合、ECU20はS202に進む。
S202において、ECU20は、温水回収実行条件が成立したか否かを判別する。温水回収実行条件としては、上述したように、第2水温センサ11の検出値が予め定められた所定温度以上となった場合等が例示できる。ここで、所定温度としては、エンジン冷却水路2内における温水の温度が該所定温度に達すると、内燃機関1においてサーモスタットが作動し、ラジエータによる温水の冷却が開始される温度が例示出来る。
前記S202において、温水回収実行条件が成立していないと判定された場合、ECU20は、本ルーチンの実行を終了する。
一方、S202において、温水回収実行条件が成立したと判定された場合、ECU20は、S203に進み、第1水温センサ10の回収前検出値Ts1を読み込む。
次に、ECU20は、S204に進み、温水回収を開始する。つまり、ECU20は、三方弁7を制御することで、第2バイパス水路4bと、第3冷却水通路3cおよび第4冷却水通路3dとを連通させ、上述した第1循環通路21を成立させる。
次に、ECU20はS205に進み、温水回収が開始されてから、予め定められた所定時間tが経過したか否かを判別する。
内燃機関1の始動前もしくは始動後には、該内燃機関1を暖機するために、蓄熱容器5内に貯留されていた温水が内燃機関1に供給される。そのため、温水回収前は、蓄熱容器5内と、第1、第2バイパス水路4a、4b内には、低温の冷却水が存在している。この状態で温水回収が開始されると、温水が第1バイパス水路4aを通って蓄熱容器5内に流入するため、温水回収開始後、第1バイパス水路4a内の冷却水の温度は急速に上昇する。そして、その温度は、エンジン冷却水路2内の温水の温度に近い温度まで上昇すると安定する。
上記所定時間tは、温水回収が開始されてから、第1バイパス水路4a内の冷却水(温水)の温度が安定するまでの時間であり予め経験的または実験的に求められた時間である。
S205において、温水回収開始後、所定時間tが経過していないと判定された場合、ECU20は、本ルーチンの実行を終了する。
一方、S205において、温水回収開始後、所定時間tが経過したと判定された場合、ECU20は、S206に進み、第1水温センサ10の回収後検出値Ts2を読み込む。
次に、ECU20は、S207に進み、S206において読み込んだ第1水温センサ10の回収後検出値Ts2からS203において読み込んだ第1水温センサ10の回収前検出値Ts1を減算することによって第1水温センサ10の検出値による回収前後温度差ΔTsを算出する。
次に、ECU20はS208に進み、S207において算出された回収前後温度差ΔTsが予め定められた第1の所定温度差ΔTm以上であるか否かを判定する。
上述したように、温水回収が開始されると、第1バイパス水路4a内の冷却水の温度は急速に上昇し、所定時間t経過後、エンジン冷却水路2内の温水に近い温度となる。しかしながら、第1バイパス水路4a内の温水は、第1冷却水通路3aと第1バイパス水路4aとを流通する途中での放熱によって、エンジン冷却水路2を流通している温水よりも若干低い温度となる。上記第1の所定温度差ΔTmは、温水回収によって、所定時間t経過前後で、第1バイパス水路4a内において生ずべき冷却水の温度差であり、前記したような放熱による温度低下や、エンジンルーム内温度等の環境条件、さらに、第1水温センサ10および第2水温センサ11の検出値の公差等を加味して、実験的に求められた値である。従って、S208において、回収前後温度差ΔTsが第1の所定温度差ΔTmより小さいと判定された場合、第1水温センサ10は故障していると判断することが出来る。
S208において、回収前後温度差ΔTsが第1の所定温度差ΔTmより小さいと判定された場合、ECU20は、S212に進み、この回収前後温度差ΔTsが略0であるか否か判別する。
S212において、回収前後温度差ΔTsが略0であると判定された場合、ECU20は、S215に進み、第1水温センサ10は、冷却水の温度が変化しても検出値が変化しない固着異常であって、故障していると判断し、本ルーチンの実行を終了する。
一方、S212において、回収前後温度差ΔTsが略0ではないと判定された場合、ECU20は、S214に進み、第1水温センサ10は、冷却水の温度を正確に検出していない、即ち、故障していると判断し、本ルーチンの実行を終了する。
ここでS208に戻り、該S208において、回収前後温度差ΔTs1が第1の所定温度差ΔTm以上と判定された場合、ECU20は、S209に進み、第2水温センサ11の回収後検出値Teを読み込む。
次に、ECU20はS210に進み、S209において読み込まれた第2水温センサ11の回収後検出値TeからS206において読み込まれた第1水温センサ10の回収後検出値Ts2を減算することによって回収後温度差ΔTesを算出する。
次に、ECU20はS211に進み、S210において算出した回収後温度差ΔTesが、0以上、且つ、予め定められた第2の所定温度差ΔTn以下であるか否かを判定する。
上述したように、所定時間t経過後、第1バイパス水路4a内の温水の温度は、エンジン冷却水路2内の温水の温度に近い温度ではあるが、第1冷却水通路3aと第1バイパス水路4aとにおける放熱によって若干低い温度となる。そこで、上記第2の所定温度差ΔTnは、第1冷却水通路3a内の温水と第1バイパス水路4a内の温水との間に生ずべき温度差であり、第1水温センサ10および第2水温センサ11の出力公差等を加味して、実験的に求められた値である。従って、S211において、回収後温度差ΔTesが、0より小さい、または、第2の所定温度差ΔTnより大きいと判定された場合、第1水温センサ10は故障していると判断することが出来る。
そこで、S211において、回収後温度差ΔTesが、0より小さい、または、第2の所定温度差ΔTnより大きいと判定された場合、ECU20は、S214に進み、第1水
温センサ10は、冷却水の温度を正確に検出していない、即ち、故障していると判断し、本ルーチンの実行を終了する。
温センサ10は、冷却水の温度を正確に検出していない、即ち、故障していると判断し、本ルーチンの実行を終了する。
一方、S211において、回収後温度差ΔTesが、0以上、且つ、第2の所定温度差ΔTn以下であると判定された場合、ECU20は、S213に進み、第1水温センサ10は正常であると判断し、本ルーチンの実行を終了する。
以上説明した水温センサの故障診断制御ルーチンによれば、温水回収が行われたときに第1水温センサ10の故障診断を行うことが出来る。
また、本実施例においては、上述したように、温水回収中に内燃機関1が停止された場合、第1循環通路21は遮断されるため、第1バイパス水路4a内の冷却水の温度は、温水回収中の温度とは異なったものとなる。従って、この場合に、温水回収中と同様に第1水温センサ10の故障診断が行われると誤診断する虞がある。しかしながら、上述した水温センサの故障診断制御ルーチンによれば、温水回収中に内燃機関1が停止された場合、水温センサの故障診断制御ルーチンの実行は停止され、第1水温センサ10の故障診断は行われない。従って、第1水温センサ10の故障診断における誤診断を防止することが出来る。
1・・・内燃機関
2・・・エンジン冷却水路
3・・・冷却水通路
3a・・第1冷却水通路
3b・・第2冷却水通路
3c・・第3冷却水通路
3d・・第4冷却水通路
4a・・第1バイパス水路
4b・・第2バイパス水路
5・・・蓄熱容器
5a・・第1冷却水出入口
5b・・第2冷却水出入口
6・・・ヒータコア
7・・・三方弁
8・・・電動ウォーターポンプ
9・・・機械式ウォーターポンプ
10・・第1水温センサ
11・・第2水温センサ
20・・ECU
21・・第1循環通路
22・・第2循環通路
30・・イグニッションスイッチ
31・・スタータスイッチ
32・・ヒータスイッチ
33・・バッテリ
34・・モータジェネレータ
2・・・エンジン冷却水路
3・・・冷却水通路
3a・・第1冷却水通路
3b・・第2冷却水通路
3c・・第3冷却水通路
3d・・第4冷却水通路
4a・・第1バイパス水路
4b・・第2バイパス水路
5・・・蓄熱容器
5a・・第1冷却水出入口
5b・・第2冷却水出入口
6・・・ヒータコア
7・・・三方弁
8・・・電動ウォーターポンプ
9・・・機械式ウォーターポンプ
10・・第1水温センサ
11・・第2水温センサ
20・・ECU
21・・第1循環通路
22・・第2循環通路
30・・イグニッションスイッチ
31・・スタータスイッチ
32・・ヒータスイッチ
33・・バッテリ
34・・モータジェネレータ
Claims (3)
- 内燃機関を自動的に停止させる自動停止手段を有する内燃機関の蓄熱システムであって、
熱媒体を保温状態で保持する蓄熱容器と、
該蓄熱容器以外の少なくとも1つの機関関連要素と、
前記蓄熱容器と前記内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第1の循環通路と、
該第1の循環通路と連通され、且つ、前記機関関連要素と前記内燃機関とを経由して熱媒体が循環する第2の循環通路と、
前記第1の循環通路または前記第2の循環通路のいずれか一方を遮断もしくは両方を開通する通路開閉手段と、
前記内燃機関の運転時に、前記通路開閉手段によって前記第1の循環通路を開通させると共に、熱媒体を前記第1の循環通路に循環させることで、熱媒体を前記蓄熱容器内に回収する熱媒体回収手段と、
前記内燃機関の停止時に、前記通路開閉手段によって前記第2の循環通路を開通させると共に、熱媒体を前記第2の循環通路に循環させることで、熱媒体を前記機関関連要素に供給する熱媒体供給手段と、
を備え、
前記熱媒体回収手段によって前記蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときに、前記自動停止手段によって前記内燃機関が停止された場合、前記通路開閉手段によって前記第1の循環通路を遮断することを特徴とする内燃機関の蓄熱システム。 - 前記第1の循環通路に設けられ、熱媒体の温度を検出する温度検出手段と、
前記第1の循環通路に熱媒体が循環しているときに、該温度検出手段の検出値と所定の基準値とを比較することによって、前記温度検出手段の故障診断を行う診断手段と、をさらに備え、
前記熱媒体回収手段によって前記蓄熱容器内への熱媒体の回収が行われているときに、前記自動停止手段によって前記内燃機関が停止された場合、前記診断手段による温度検出手段の故障診断を禁止することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の蓄熱システム。 - 前記温度検出手段を第1の温度検出手段とし、
該第1の温度検出手段を、前記第1の循環通路における前記内燃機関から前記蓄熱容器への熱媒体の流れに沿って上流側または下流側に設け、
前記第1の循環通路において、前記第1の温度検出手段が設けられている方とは反対側の上流側または下流側に第2の温度検出手段をさらに備え、
前記所定の基準値を該第2の温度検出手段の検出値とし、
前記診断手段は、前記内燃機関が所定の運転状態にあるときに、前記第1の温度検出手段の検出値と前記第2の温度検出手段の検出値とを比較することによって、前記第1の温度検出手段の故障診断を行うことを特徴とする請求項2記載の内燃機関の蓄熱システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003281094A JP2005048648A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 内燃機関の蓄熱システム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003281094A JP2005048648A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 内燃機関の蓄熱システム |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2003
- 2003-07-28 JP JP2003281094A patent/JP2005048648A/ja active Pending
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