JP2005047432A - 車両用空気吹出口装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 風向部材を自動回動させた際に、かかる回動前の元位置に復帰させる機構が、低コストに実現され得るようにした車両用衝撃吸収構造体を提供する。
【解決手段】 風向部材18を、駆動手段84の駆動力によって、一方向のみに回動せしめられるように為すと共に、付勢手段45の付勢力にて、一方向とは反対の他方向に回動せしめられるように構成し、更に、風向部材18の回動と共に一体的に往復動する往復動部材40に係合して、付勢手段45の付勢力による風向部材18の他方向への回動に伴う往復動部材40の作動は阻止するものの、駆動手段84の駆動力による風向部材18の一方向への回動に伴う往復動部材40の作動は許容する係合手段50を操作部材42に対して一体的に設ける一方、かかる操作部材42の操作により、付勢手段45の付勢力に抗して、風向部材18が一方向に回動せしめられるように構成した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両用空気吹出口装置に係り、特に、一軸回りに回動する風向部材を有し、かかる風向部材の回動によって、吹出空気の向きが変化せしめられるようにした車両用衝撃吸収構造体の改良された構造に関するものである。
従来から、車室内に空気を吹き出す車両用空気吹出口装置の一種として、車室内に開口するハウジングの開口部内に、一軸回りに回動するブレード(風向部材)を設け、このブレードの回動によって、車室内に吹き出される空気の方向を制御するようにした形式のものがある。このような形式の空気吹出口装置においては、一般に、外部からの操作により、ブレードの回動を行なわしめる操作部材が設けられ、この操作部材の操作により、ブレードが、任意の位置まで、手動で回動せしめられて、吹出空気の向きが所望の方向に調節され得るようになっている(例えば、特許文献1参照)。
一方、近年では、自動車等に搭載される空気吹出口装置に対する高級感の向上等の要望に応えるために、例えば、ブレードが、イグニッションスイッチのオン・オフ作動に伴って正逆回転せしめられるモータ等により回動可能とされ、イグニッションスイッチのオフ作動によって、ブレードが、予め設定された位置にまで回動せしめられることにより、ハウジングの開口部が自動的に閉塞せしめられる一方、イグニッションスイッチのオン作動によるブレードの回動によって、空気吹出口が自動的に開放せしめられるようにした、所謂オートシャット機構を有する空気吹出口装置も、知られている(例えば、特許文献2参照)。
このようなオートシャット機構を有する空気吹出口装置にあっては、ハウジングの開口部が、一旦、自動閉塞された後、再び開放せしめられる際に、ブレードが、ハウジングの開口部を自動閉塞するのに回動せしめられる前の元の位置に復帰せしめられるようになっていることが、望ましい。そうすることにより、ブレードを、再度、所望の位置にまで回動させて、吹出空気の向きを調節する手間が省かれ得て、良好な使用性が発揮され得ることとなる。
そこで、オートシャット機構付き空気吹出口装置において、ブレードの回動位置を検出する検出装置と、この検出装置にて検出されるブレードの回動位置を記憶する記憶装置と、かかる記憶装置に記憶されたデータに基づいて、ハウジングの開口部の自動閉塞後の開放時に、ブレードの回動位置を制御する制御装置とが設けられて、上述の如きハウジングの開口部の自動閉鎖の前の元位置に、ブレードを復帰させるための機構が実現されたものも、提案されている(例えば、特許文献3参照)。
ところが、そのような従来構造によるブレードの元位置復帰機構の実現には、検出装置や記憶装置、制御装置等の高価な電子機器が必要とされるため、かかる機構を有する空気吹出口装置においては、その製造コストが不可避的に高騰してしまう。それ故、多くの空気吹出口を備えた自動車の空気吹出口装置等に対して、従来構造のブレードの元位置復帰機構を付加しようとすると、より大きな経済的負担が強いられるといった不具合が生じていたのである。
特開平9−164837号公報 特開2000−247140号公報 特開2001−246924号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、一軸回りに回動可能に設けられた風向部材を、任意の回動位置から、その回動方向のうちの一方向に、予め設定された位置にまで自動的に回動させた後、かかる一方向とは反対の他方向に自動的に回動せしめる時に、一方向への自動的な回動前の元の位置に復帰させる機構が、低コストに実現され得る車両用衝撃吸収構造体の新規な構造を提供することにある。
そして、本発明にあっては、かかる課題を解決するために、その第一の態様として、車室内に開口するハウジングの開口部内に、風向部材を一軸回りに回動可能に設けて、該風向部材の回動により、該車室内に吹き出される空気の方向を制御するようにした車両用空気吹出口装置において、(a)所定の駆動力を発生する駆動手段を含み、該駆動手段の駆動力によって、前記風向部材を前記一軸回りの回動方向のうちの一方向だけに回動せしめる駆動機構と、(b)前記風向部材が、前記一方向に回動せしめられたときに付勢力を発揮して、かかる付勢力により、該風向部材を該一方向とは反対の他方向に回動せしめる付勢手段と、(c)前記風向部材の回動と共に一体的に往復動せしめられる往復動部材と、(d)該往復動部材に係合して、前記付勢手段の付勢力による前記風向部材の前記他方向への回動に伴う該往復動部材の該風向部材との一体的な作動は阻止するものの、前記駆動機構の駆動力による該風向部材の前記一方向への回動に伴う該往復動部材の該風向部材との一体的な作動は許容する係合手段と、(e)該係合手段を一体的に有し、該係合手段の前記往復動部材に対する係合状態下で、外部からの操作による作動により、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記風向部材を前記一方向に回動させる方向に、該往復動部材を作動せしめる操作部材とを含んで構成したことを特徴とする車両用空気吹出口装置を、その要旨とするものである。
また、本発明に従う車両用空気吹出口装置の第二の態様によれば、前記駆動機構が、前記往復動部材に対して、前記風向部材の前記一方向への回動と共に該往復動部材を一体的に作動させる方向のみに押圧可能に係合して、前記駆動手段の駆動力を伝達する伝達手段を有し、該伝達手段による該駆動力の伝達によって、該風向部材を該一方向だけに押圧して、回動させ得るように構成される。
さらに、本発明に従う車両用空気吹出口装置の第三の態様によれば、前記往復動部材と前記操作部材とが、互いに対向する対向部位をそれぞれ有すると共に、該往復動部材の該操作部材との対向部位に、該操作部材に向かって突出する突出ピンが一体形成される一方、該操作部材の該往復動部材との対向部位に、該突出ピンに対して、前記風向部材の前記一方向への回動と共に該往復動部材を一体的に作動させる方向のみに向かって、該突出ピンを押圧し得るように係合する係合面を備えた係合凸部が一体的に設けられて、該係合凸部により前記係合手段が構成され、該係合凸部の係合面と前記突出ピンとの係合によって、前記付勢手段の付勢力による前記風向部材の前記他方向への回動に伴う該往復動部材の該風向部材との一体的な作動が阻止されるものの、前記駆動機構の駆動力による該風向部材の前記一方向への回動に伴う該往復動部材の該風向部材との一体的な作動は許容されるように構成される。
更にまた、本発明に従う車両用空気吹出口装置の第四の態様によれば、前記風向部材が、前記回動機構により、予め設定された位置まで、前記一方向に回動せしめられることによって、前記ハウジングの開口部が、該風向部材にて閉塞されるように構成される。
要するに、前述せる本発明に従う車両用空気吹出口装置の第一の態様にあっては、係合手段を往復動部材に係合させた状態下で、操作部材を外部から操作して、往復動部材を作動せしめることによって、風向部材が、その回動方向の一方向に、操作部材の操作量に応じた量だけ、手動で回動せしめられて、任意の回動位置に位置せしめられるようになっており、また、そのような操作部材の操作に代えて、駆動機構の駆動力を発生せしめれば、係合手段の往復動部材に対する係合が解除されて、任意の回動位置に位置せしめられた風向部材が、一方向に、更に自動的に回動せしめられるようになっている。そして、かかる駆動機構の駆動力による風向部材の一方向への自動回動が解消せしめられると、風向部材が、付勢手段の付勢力によって、往復動部材が係合手段に対して再び係合せしめられる位置、換言すれば、駆動機構の駆動力により一方向に回動せしめられる前の位置に達するまで、一方向とは反対の他方向に回動せしめられるようになっている。
このため、本発明装置では、例えば、駆動機構の駆動力によって、風向部材が、予め設定された位置まで、一方向に自動的に回動せしめられるようになっていると、風向部材が、操作部材の操作により任意の回動位置に位置せしめられた状態から、駆動機構の駆動力の発生に伴って、予め設定された位置まで、一方向に自動回動させられ、また、そのような回動位置において、駆動機構の駆動力による風向部材の一方向への回動が解消せしめられることにより、風向部材が、駆動機構の駆動力にて自動回動させられる前の任意の回動位置に復帰せしめられ得ることとなる。
それ故、本発明に係る車両用空気吹出口装置においては、風向部材を、任意の回動位置から、その回動方向のうちの一方向に、予め設定された位置にまで自動的に回動させた後、かかる一方向とは反対の他方向に自動的に回動せしめる時に、一方向への自動的な回動前の元の位置に復帰させる機構が、単に、所定の係合手段を有する操作部材や往復動部材、付勢手段等の比較的安価な部材だけで、低コストに構成され得る。
従って、かくの如き本発明に従う車両用空気吹出口装置にあっては、例えば、風向部材の自動回動により、ハウジングの開口部を自動的に開閉させるようにした、所謂オートシャット機構が付加される場合にも、風向部材の回動位置を検出する検出装置や、その検出装置による検出値を記憶する記憶装置、或いは記憶装置に記憶されたデータに基づいて、風向部材の回動を制御する制御装置等の高価な電子機器等を何等用いることなく、風向部材の元位置復帰機構が、経済的に有利に構成され得るのである。そして、その結果として、オートシャット機構と風向部材の元位置復帰機構の両機構の同時付加による高級感と使用性の向上が、優れた経済性をもって、極めて有利に実現され得ることとなるのである。
しかも、かかる本発明装置においては、駆動手段の駆動力と付勢手段の付勢力とによって、風向部材を一方向と他方向とに自動的に回動せしめる自動首振り機構を構成することが出来る。そして、前述の如き風向部材の元位置復帰機構を利用して、風向部材の他方向への回動位置を予め設定した位置としておくことにより、自動首振り機構において、風向部材の回動範囲(首振り範囲)と回動方向(首振り方向)とを、所望の範囲と方向に設定することが可能となる。
また、本発明に従う車両用空気吹出口装置の第二の態様にあっては、駆動機構が、比較的に簡略な構造にて構成され得て、車両用空気吹出口装置の全体の構造の簡素化も、図られ得ることとなる。
さらに、本発明に従う車両用空気吹出口装置の第三の態様によれば、係合手段の往復動部材に対する特別な係合形態が、比較的に簡略な構造にて、確実に実現され得る。
更にまた、本発明に従う車両用空気吹出口装置の第四の態様にあっては、オートシャット機構が、有利に付加され得る。
以下、本発明をより具体的に明らかにするために、本発明に係る車両用空気吹出口装置の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1乃至図3には、本発明に従う車両用空気吹出口装置の一実施形態として、自動車のインストルメントパネルに取り付けられる空気吹出口装置が、その正面形態と側面形態と縦断面形態とにおいて、それぞれ概略的に示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態の空気吹出口装置は、ハウジング10を有して、構成されている。
より具体的には、このハウジング10は、前方と後方(図3中、右方向と左方向)にそれぞれ開口する矩形の筒体からなり、本体11と、この本体11の一方側の端部に固着された、本体11の開口部よりも一周り小さな窓部を備えた枠体12とを更に有している。そして、かかるハウジング10にあっては、枠体12の窓部が空気吹出口13とされて、図示しないインストルメントパネルへの取付状態下で、本体11の前方開口部14が、枠体12の空気吹出口13を通じて、車室内に向かって開口せしめられている一方、本体11の後方開口部15が、空気調和装置等の空気通路(図示せず)に接続されることによって、空気調和装置等から供給される空気が、空気吹出口13から車室内に吹き出されるようになっている。
また、そのようなハウジング10の前方開口部14内には、長手の平板形状を呈する、風向部材としての縦ブレード16と横ブレード18とが、後ろ側と前側とにそれぞれ位置する状態で、複数個ずつ配設されている。
そして、複数の縦ブレード16は、図に明示されてはいないものの、従来と同様に、互いに平行に、且つ左右方向(図3において、紙面に垂直な方向)に所定間隔をおいて一列に並べられて、それぞれ、配されており、その長手方向両端から上下方向(図3中、上下方向)に延び出す回動軸20,20が、ハウジング10の本体11の上側及び下側底壁部22,24に対して各々軸支された状態で、ハウジング10に組み付けられている。また、それら複数の縦ブレード16同士は、左右方向に延び、且つ左右方向に往復移動可能とされた縦ブレード連動プレート26によって、相互に連結されている。
さらに、かかる複数の縦ブレード16においては、それらの配列方向の中央に位置するものの下側の回動軸20に、ロッド状の縦ブレード操作ノブ28が、ハウジング10の前方側に向かって一体的に延び出すようにして、一体回動可能に固着されている。そして、この縦ブレード操作ノブ28は、その先端部位が摘み部30とされており、その摘み部30が、ハウジング10の空気吹出口13を形成する枠体12の四つの枠部のうちの下側枠部に設けられた操作孔32を通じて、ハウジング10の外部(車室内)に突出せしめられて、車室内から摘まれ得るようになっている。
かくして、複数の縦ブレード16にあっては、縦ブレード操作ノブ28の摘み部30が使用者(操作者)にて摘まれて、左右に回動操作されることにより、中央に位置する縦ブレード16が、回動軸20,20回りに左右方向に回動せしめられて、縦ブレード連動プレート26が左右方向に往復移動せしめられるようになっており、また、それに伴って、複数の縦ブレード16の全てのものが連動して、左右方向に回動せしめられるようになっている。そして、このような複数の縦ブレード16の回動によって、ハウジング10の空気吹出口13から吹き出される空気の向きが、左右方向に変化せしめられ得るように構成されているのである。
一方、複数の横ブレード18は、互いに平行に、且つ上下方向に所定間隔をおいて一列に並べられて、それぞれ、配されており、図に明示されてはいないものの、従来と同様に、長手方向両端の前側部分から左右方向に、それぞれ一体的に延び出す回動軸34が、ハウジング10の本体11における左右の両側壁部36,38に対して各々軸支された状態で、ハウジング10に組み付けられている。
また、そのような各横ブレード18にあっては、図4に示されるように、長手方向の左側端部の後ろ側部分から、連結ピン33が、一体的に延び出しており、更に、この連結ピン33の先端部が、ハウジング10の左側壁部36に対して、各連結ピン33に対応して形成された、上下方向に延びる円弧状のピン挿通孔35を通じて、ハウジング10の外部に突出せしめられている。更に、このハウジング10の外部に突出せしめられた各連結ピン33の先端部は、ハウジング10の左側壁部36の外側において、上下方向に往復移動可能に配置された、往復動部材としての横ブレード連動プレート40に対して回動可能に取り付けられている。
かくして、複数の横ブレード18同士が、かかる横ブレード連動プレート40を介して、相互に連結されており、そして、この横ブレード連動プレート40が上下方向に往復移動せしめられることによって、複数の横ブレード18の全てのものが、連動して、上方(一方向)と下方(他方向)とにそれぞれ回動せしめられるようになっている。
また、ここでは、図2と図4乃至図7とに示される如く、複数の横ブレード18を回動させる操作部材としての横ブレード操作ノブ42が、ハウジング10の外部に設けられており、この横ブレード操作ノブ42が上下方向に回動操作されることによって、横ブレード連動プレート40が上下方向に移動せしめられると共に、複数の横ブレード18が、一斉に回動せしめられるようになっている。
すなわち、横ブレード連動プレート40は、上下方向に延びる、略長手平板形状を呈しており、その長さ方向の中間部に、幅方向の一方側に突出する板状突部43が、一体的に設けられている。また、この板状突部43には、比較的に短い長さを有する丸棒状の突出ピン44が、一体的に突設されている。そして、かかる横ブレード連動プレート40が、突出ピン44の形成面とは反対側の面を、ハウジング10(本体11)の左側壁部36の外面に対して、所定距離を隔てて対向せしめた状態で、配置されている。
また、横ブレード連動プレート40と、それが対向配置されたハウジング10の左側壁部36の外面との間には、付勢手段としての捩りコイルばね45が、配置されている。この捩りコイルばね45は、その両端部が離隔せしめられたときに、それらを接近させる方向に付勢力を発揮するように構成されている。そして、かかる捩りコイルばね45が、両端部を所定の量だけ離隔せしめた状態で、その一端部を、ハウジング10の左側壁部36の外面において、横ブレード連動プレート40の配置位置よりも下側の部位に突設された固定ピン46に対して固定させつつ、その他端部において、横ブレード連動プレート40に固定されている。これによって、横ブレード連動プレート40が、捩りコイルばね45の付勢力にて、常時、下方に付勢せしめられるようになっている。
一方、図8から明らかなように、横ブレード操作ノブ42は、中心部に、板厚方向に貫通する円形の中心孔48が設けられてなる厚肉の円板形状を呈しており、その厚さ方向の一方の面上には、係合凸部50が、一体的に設けられている。また、この係合凸部50は、横ブレード操作ノブ42の略径方向に屈曲しながら連続的に延びる、比較的に低い高さの突条形態を有している。
さらに、かかる係合凸部50にあっては、その長さ方向において、横ブレード操作ノブ42の上方への回動方向の前方側に位置する一端部位と、それとは反対側の他端部位と、それらの中間部位とに、円板形状を呈する横ブレード操作ノブ42の径方向に延びる部分が、それぞれ所定長さに亘って設けられており、また、かかる径方向への延出部分とされた一端部位と中間部位との間には、横ブレード操作ノブ42の周方向に延びる部分が、かかる一端部位と中間部位とに連続し、且つそれらを連結するように形成されている。そして、このような径方向への延出部分とされた一端部位と他端部位における前記中心孔48の側とは反対側の面が、それぞれ第一及び第二ストッパ面52,54とされていると共に、径方向への延出部分とされた中間部位における中心孔48側とは反対側の面が、押圧係合面56とされている。また、この押圧係合面56と第一ストッパ面52の間の周方向への延出部分における中心孔48側とは反対側の面が、押圧係合面56と第一ストッパ面52とに連続する摺動係合面58とされている。
そして、図2及び図4に示されるように、かくの如き係合凸部50を有する横ブレード操作ノブ42が、ハウジング10の左側壁部36の外面側において、係合凸部50の形成面を、横ブレード連動プレート40の突出ピン44の形成面に対して、所定距離を隔てて対向させ、且つ係合凸部50における第一及び第二ストッパ面52,54や押圧係合面56、摺動係合面58の形成面上に、横ブレード連動プレート40の突出ピン44を接触させ、係合せしめた状態で配置されている。そしてまた、そのような配置状態下で、左側壁部36の外面に突設されて、横ブレード連動プレート40に設けられた貫通孔41を貫通して延びる回動軸60に取り付けられている。更に、かかる横ブレード操作ノブ42にあっては、その一部が、ハウジング10における枠体12の四つの枠部のうちの左側枠部に設けられた操作孔62を通じて、ハウジング10の前面(車室内側の面)に突出せしめられて、車室内から回動操作され得るようになっている(図1参照)。
なお、前述せる如く、横ブレード連動プレート40が、捩りコイルばね45の付勢力にて、常時、下方に付勢されているため、横ブレード連動プレート40の突出ピン44が、横ブレード操作ノブ42の係合凸部50に対して、それを押圧する状態で、係合せしめられている。また、各横ブレード18が上下方向の回動における下死点に位置せしめられた状態下で、横ブレード連動プレート40の突出ピン44が、横ブレード操作ノブ42の係合凸部50における押圧係合面56の摺動係合面58側とは反対側の端部に接触位置せしめられている(図4参照)。更に、各横ブレード18が上下方向の回動における上死点に位置せしめられた状態下では、横ブレード連動プレート40の突出ピン44が、横ブレード操作ノブ42の係合凸部50における押圧係合面56の摺動係合面58側の端部か、若しくは摺動係合面58に接触位置せしめられている(図6及び図7参照)。
それ故、ここでは、横ブレード連動プレート40が、上下方向の如何なる移動位置にあっても、横ブレード操作ノブ42の係合凸部50に対する横ブレード連動プレート40の突出ピン44の係合状態が、常に確保されており、それによって、横ブレード操作ノブ42が上方に回動せしめられて、突出ピン44の係合凸部50に対する係合位置が下方に変位しない限りは、捩りコイルばね45の付勢力による横ブレード連動プレート40の下方への移動が阻止され得るようになっている。
かくして、本実施形態においては、図4乃至図6に示されるように、横ブレード操作ノブ42が、ハウジング10の外部から、下方(図4中、矢印にて示される方向)に回動操作されることにより、係合凸部50に係合せしめられた横ブレード連動プレート40の突出ピン44が、係合凸部50にて押し上げられて、横ブレード連動プレート40が、捩りコイルばね45の付勢力に抗して、上方に回動せしめられ、それに伴って、複数の横ブレード18の全てのものが連動して、上方に回動せしめられるようになっている。そして、それによって、ハウジング10の空気吹出口13から吹き出される空気の向きが、徐々に、下方に変化せしめられるようになっている。
また、そのような各横ブレード18の上方への回動状態から、横ブレード操作ノブ42が、外部から、上方(図4中、矢印とは反対方向)に回動操作されることにより、係合凸部50の突出ピン44に対する押上力が解消されて、横ブレード連動プレート40が、捩りコイルばね45の付勢力により、下方に回動せしめられ、それに伴って、複数の横ブレード18の全てのものが連動して、下方に回動せしめられるようになっている。そして、それによって、ハウジング10の空気吹出口13から吹き出される空気の向きが、徐々に、上方に変化せしめられ得るように構成されているのである。
なお、ここでは、横ブレード操作ノブ42の下方への回動操作により、横ブレード連動プレート40の突出ピン44が、横ブレード操作ノブ42の係合凸部50にて押し上げられる際に、横ブレード連動プレート40が、上方だけでなく、前方にも移動せしめられるため、横ブレード連動プレート40の上方への移動に伴って、突出ピン44が、係合凸部50の前記押圧係合面56上を、前記摺動係合面58側に向かって摺動せしめられる。そして、図6から明らかなように、押圧係合面56上を摺動する突出ピン44が、押圧係合面56の摺動係合面58との境界部分に位置せしめられたときに、横ブレード連動プレート40が、上下方向における往復移動の上死点に位置せしめられると共に、複数の横ブレード18も、上下方向における回動の上死点に位置せしめられ、また、このときに、ハウジング11の空気吹出口13が、各横ブレード18にて、完全に閉塞せしめられるようになっている。
また、横ブレード操作ノブ42は、その下方への回動により、横ブレード連動プレート40や各横ブレード18が、往復移動乃至は回動の上死点に位置せしめられた状態からも、更に下方に回動せしめられ得るようになっている。そして、その際には、図7に示されるように、突出ピン44が、係合凸部50の摺動係合面58上を摺動せしめられることとなるが、この摺動係合面58は、横ブレード操作ノブ42の周方向に延出せしめられているため、横ブレード操作ノブ42の下方への回動に伴って、突出ピン44が、摺動係合面58にて上方に押し上げられることがなく、またそれと共に、捩りコイルばね45の付勢力によって、下方に引っ張られて、変位せしめられることもない。そして、やがて、突出ピン44が、係合凸部50のストッパ面56に接触せしめられることによって、横ブレード操作ノブ42の下方への回動が、阻止されるようになっている。
一方、横ブレード操作ノブ42が、上方に回動操作される際には、上述せるように、横ブレード連動プレート40は、捩りコイルばね45の付勢力によって、下方に移動せしめられることとなるが、図4に示されるように、各横ブレード18の連結ピン33が、ハウジング10の左側壁部36に設けられたピン挿通孔35の端部内周面に接触せしめられたときに、横ブレード連動プレート40が、上下方向における往復移動の下死点に位置せしめられると共に、複数の横ブレード18も、上下方向における回動の下死点に位置せしめられ、そして、このときに、ハウジング11の空気吹出口13が、全開せしめられることとなる。
また、横ブレード操作ノブ42は、その上方への回動により、横ブレード連動プレート40や各横ブレード18が、往復移動乃至は回動の下死点に位置せしめられた状態からも、更に上方に回動せしめられ得るようになっているが、この横ブレード操作ノブ42の上方への回動は、突出ピン44が、係合凸部50の第二ストッパ面54に接触せしめられることにより、阻止されるようになっている。
さらに、ここでは、横ブレード操作ノブ42が、回動軸60に対して、捩りコイルばね45の付勢力よりも大きな摺動抵抗力をもって、上下方向に回動せしめられるようになっているため、横ブレード操作ノブ42を任意の回動位置で停止せしめた際に、その停止状態が、捩りコイルばね45の付勢力に抗して維持される。これによって、横ブレード連動プレート40が、常時、捩りコイルばね45の付勢力にて下方に付勢せしめられているにも拘わらず、かかる横ブレード連動プレート40の上下の往復移動と共に一体回動せしめられる各横ブレード18の回動が、横ブレード操作ノブ42の操作位置に応じた任意の位置において、停止されるようになっており、以て、吹出空気の上下方向の向きが、横ブレード操作ノブ42の操作量に応じた所望の向きで、維持され得るようになっているのである。
また、図3に示されるように、ここでは、ハウジング10の後方開口部15内に、ダンパ64が、上下方向に回動可能に設けられており、このダンパ64も、横ブレード操作ノブ42の上下方向への回動操作によって、上下方向に回動せしめられるようになっている。
すなわち、かかるダンパ64は、ハウジング10の左右の側壁部36,38に跨って延びる大径の回動軸66に取り付けられている。また、図2から明らかな如く、この回動軸66にあっては、その一端部が、ハウジング10の左側壁部36から外部に突出せしめられており、かかる突出部に対して、外周面に多数のギヤ歯が設けられてなる扇状のギヤ部68が一体的に設けられている。
一方、横ブレード操作ノブ42の前記係合凸部50の形成側とは反対側の面には、カム溝70が、設けられている。このカム溝70は、横ブレード操作ノブ42の下方への回動方向の前方側に位置する略半分の部分が、横ブレード操作ノブ42の周方向に延びる摺動溝部72とされている一方、残りの略半分の部分が、横ブレード操作ノブ42の径方向に延びる押圧溝部74とされている。
そして、ハウジング10の左側壁部36の外面側における横ブレード操作ノブ42とダンパ64の回動軸66の突出部との間には、回動アーム76が、上下方向に回動可能に設けられている。この回動アーム76は、回動中心となる中間部から横ブレード操作ノブ42に向かって延出し、その先端部分において、横ブレード操作ノブ42のカム溝70の形成面と対向位置せしめられる延出部78と、かかる中間部からダンパ64の回動軸66に向かって延びる扇状のギヤ部80とを有している。また、そのような回動アーム76の延出部78の先端部分における横ブレード操作ノブ42のカム溝70形成面との対向面には、丸棒状の摺動ピン82が一体的に突設されており、更に、ギヤ部80の外周面には、多数のギヤ歯が形成されている。そして、このような回動アーム76の延出部78の摺動ピン82が、横ブレード操作ノブ42のカム溝70内に、摺動可能に突入せしめられている一方、ギヤ部80が、ダンパ64の回動軸66のギヤ部68に噛合せしめられている。
かくして、図2に示されるように、横ブレード操作ノブ42が下方(図2における矢印方向)に回動操作されることにより、回動アーム76の摺動ピン82が、横ブレード操作ノブ42のカム溝70内を摺動せしめられ、それに伴って、回動アーム76が上方に回動せしめられると共に、ダンパ64の回動軸66が時計回りの方向に回動せしめられて、ダンパ64が、それと同一方向に回動せしめられる。そして、それによって、ハウジング10の後方開口部15が、ダンパ64にて閉塞せしめられるようになっている。また、そのような状態から、横ブレード操作ノブ42が上方(図2における矢印方向とは反対方向)に回動操作されることにより、ダンパ64が時計回りの方向に回動せしめられて、ハウジング10の後方開口部15が、再び、開放せしめられるようになっている。
なお、ここでは、横ブレード操作ノブ42の下方への回動時において、横ブレード連動プレート40の前記突出ピン44が、横ブレード操作ノブ42の前記係合凸部50における押圧係合面56上を摺動せしめられている間、つまり、各横ブレード18の上方への回動開始から、それら各横ブレード18にて、ハウジング10の空気吹出口13が全閉せしめられるまでの間は、摺動ピン82が、横ブレード操作ノブ42の周方向に延びる、カム溝70の摺動溝部72内を摺動せしめられるようになっている。そして、図7から明らかな如く、突出ピン44が、係合凸部50の摺動係合面58上を摺動せしめられている間、即ち、空気吹出口13の全閉状態から、横ブレード操作ノブ42が更に下方に回動せしめられている間は、摺動ピン82が、横ブレード操作ノブ42の径方向に延びる、カム溝70の押圧溝部74内を摺動せしめられるようになっている。
これによって、本実施形態においては、横ブレード操作ノブ42の下方への回動操作により、複数の横ブレード18にて、ハウジング10の空気吹出口13が完全に閉塞せしめられた後に、ハウジング10の後方開口部15のダンパ64による閉塞作動が行なわれるようになっており、また、横ブレード操作ノブ42の上方への回動操作により、ハウジング10の後方開口部15が完全に開放せしめられた後に、空気吹出口13の開放作動が行なわれるように構成されているのである。
ところで、本実施形態の空気吹出口装置においては、複数の横ブレード18の回動によるハウジング10の空気吹出口13の開閉操作が、自動的にも行なわれ得るようになっている。
すなわち、図2及び図4に示されるように、ここでは、ハウジング10の下側底壁部22における前方側の下面に、駆動手段としての電動モータ84が固定されている。また、この電動モータ84は、先端にギヤ86が取り付けられた出力軸88を、ハウジング10の左側壁部36の外面側に延び出させるように位置せしめられている。
一方、ハウジング10の左側壁部36の外面において、横ブレード連動プレート40の下方には、伝達部材としての押上プレート90が、配置されている。この押上プレート90は、横ブレード連動プレート40よりも厚肉で、扇形状を呈する平板からなり、円弧面形状を呈する外周面上には、複数のギヤ歯が設けられている。
そして、この押上プレート90が、ギヤ歯形成側の端部の上面において、横ブレード連動プレート40の下端面に接触せしめられると共に、外周面上に形成されたギヤ歯を電動モータ84の出力軸88に取り付けられたギヤ86に噛合せしめた状態で、ギヤ歯形成側とは反対側の端部において、ハウジング10の左側壁部36の外面に対して、上下方向に回動可能に支持されている。
かくして、図4において二点鎖線で示される如く、例えば、イグニッションスイッチ(図示せず)のオフ作動等により、電動モータ84の出力軸88が時計回りの方向に回転駆動させられることによって、押上プレート90が上方に回動せしめられ、それに伴って、横ブレード連動プレート40が、捩りコイルばね45の付勢力に抗して、押上プレート90にて押し上げられて、上方に移動せしめられる。そして、それにより、各横ブレード18が上方に回動せしめられて、ハウジング10の空気吹出口13が、各横ブレード18にて完全に閉塞されるようになっている。
また、そのような空気吹出口13の全閉状態から、例えば、イグニッションスイッチ(図示せず)のオン作動等により、電動モータ84の出力軸88が反時計回りの方向に回転駆動させられることによって、押上プレート90が下方に回動せしめられて、横ブレード連動プレート40に対する押上力が解消される。そして、それにより、横ブレード連動プレート40が、捩りコイルばね45の付勢力に基づいて、下方に移動せしめられ、それに伴って、各横ブレード18が下方に回動せしめられて、ハウジング10の空気吹出口13が、再び開放せしめられるようになっている。即ち、ここでは、電動モータ84の回転駆動に伴う押上プレート90の上方への回動によって、各横ブレード18が上方のみに回動せしめられるようになっている。このことから明らかなように、本実施形態では、電動モータ84と押上プレート90とにて、駆動機構が構成されているのである。
なお、ここでは、前述せる如く、捩りコイルばね45の付勢力に基づいて、横ブレード連動プレート40に設けられた突出ピン44が、横ブレード操作ノブ42の係合凸部50に対して、常時、係合せしめられて、捩りコイルばね45の付勢力による横ブレード連動プレート40の下方への移動が阻止されるようになっている。
それ故、本実施形態の空気吹出口装置においては、電動モータ84の出力軸88の時計回りの回転駆動による横ブレード連動プレート40の上方への回動が、横ブレード操作ノブ42の回動位置や横ブレード連動プレート40の位置、換言すれば、各横ブレード18の回動位置に拘わらず、許容されるようになっており、以て、横ブレード操作ノブ42の操作位置とは無関係に、ハウジング10の空気吹出口13の閉塞操作が、自動的に行なわれ得るようになっている。
これに対して、そのような自動的な操作によって、ハウジング10の空気吹出口13が、複数の横ブレード18にて全閉された状態から、電動モータ84の出力軸88の反時計回りの回転駆動により、捩りコイルばね45の付勢力に基づいて、横ブレード連動プレート40が下方に移動せしめられて、各横ブレード18が下方に回動せしめられる際には、横ブレード連動プレート40の突出ピン44が、横ブレード操作ノブ42の係合凸部50に再び係合せしめられた時点で、横ブレード連動プレート40の下方への移動が停止せしめられるようになっている。即ち、ハウジング10の空気吹出口13の自動的な開放操作を行なう場合には、横ブレード操作ノブ42の操作位置に対応した位置で、各横ブレード18の回動が停止せしめられるようになっているのである。
かくして、本実施形態の空気吹出口装置にあっては、横ブレード操作ノブ42を回動操作することにより、複数の横ブレード18を、手動で、上下方向に回動させて、横ブレード操作ノブ42の操作量に応じた位置で、各横ブレード18の回動を停止せしめ、以て、吹出空気の上下方向の向きを所望の向きに変更することが出来るのであり、また、そのような状態から、電動モータ84を、出力軸88が時計回りに回動するように駆動させれば、各横ブレード18を上方に自動的に回動せしめて、ハウジング10の空気吹出口13を完全に閉鎖させることが可能となっている。そして、そのような空気吹出口13の全閉状態から、電動モータ84を、出力軸88が反時計回りに回動するように駆動させれば、各横ブレード18を下方に自動的に回動せしめて、ハウジング10の空気吹出口13を再び開放させることが出来、しかも、そのようにして空気吹出口13を開放せしめる際に、各横ブレード18の回動を、空気吹出口13が自動閉鎖される前の元の位置に復帰させることが、可能となっているのである。
このように、本実施形態においては、空気吹出口13を閉鎖状態から開放せしめる際に、各横ブレード18の回動位置を、空気吹出口13の閉塞前の元位置に復帰させることが出来、しかも、そのような横ブレード18を元位置に復帰させるための機構が、係合凸部50を有する横ブレード操作ノブ42や、横ブレード連動プレート40に設けられた突出ピン44、或いは横ブレード連動プレート40を下方に付勢する捩りコイルばね45等、高価な電子機器等に比して、極めて安価な部材にて、構成されている。
従って、かくの如き本実施形態の空気吹出口装置にあっては、横ブレード18の元位置復帰機構、換言すれば、吹出空気の向きを元位置に復帰させるための機構が、低コストに構成され得るのである。そして、その結果として、より良好な使用性が、優れた経済性をもって、極めて有利に実現され得ることとなるのである。
また、かかる空気吹出口装置においては、電動モータ84の駆動により、各横ブレード18が上方向にのみに回動せしめられて、各横ブレード18の下方向への回動は、捩りコイルばね45の付勢力によって行なわれるようになっているため、例えば、各横ブレード18の上下の両方向への回動を一つの電動モータ84で行なわしめる場合に比して、電動モータ84の構造や、横ブレード18の回動を行なわしめる機構全体の構造が、有利に簡略化され得る。
さらに、本実施形態では、単に、横ブレード連動プレート40に一体形成された突出ピン44が、横ブレード操作ノブ42に設けられた突条形態を呈する係合凸部50に係合されているだけで、横ブレード連動プレート40の下方への移動が阻止された状態で、その上方への移動が許容されるようにした横ブレード連動プレート40の横ブレード操作ノブ42に対する係合状態が実現されているため、比較的に簡略な構造にて、横ブレード連動プレート40の横ブレード操作ノブ42に対する係合構造が、実現されている。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、ハウジング10の形状や、そこに配設される縦ブレード16と横ブレード18の個数及び形状、並びに支持形態等は、前記実施形態に示されるものに限定されるものではなく、空気吹出口装置の配設位置や要求される機能等によって、適宜に設定されるべきものである。
また、操作部材としての横ブレード操作ノブ42は、横ブレード18の回動により、ハウジング10の空気吹出口13を完全に閉塞させるのに邪魔とならない位置に配設されておれば、その配設位置が、特に限定されるものではない。
さらに、横ブレード18に代えて、縦ブレード16が、電動モータ84の駆動力にて、一方向に回動せしめられると共に、捩りコイルばね45の付勢力にて、他方向に回動せしめられるように構成しても良い。勿論、その場合には、縦ブレード操作ノブ26や縦ブレード連動プレート26が、横ブレード操作ノブ42や横ブレード連動プレート40と同様な構造とされることとなる。
更にまた、風向部材を他方向に回動せしめられるように付勢する付勢手段は、例示された捩りコイルばね45に、決して限定されるものではなく、公知の付勢手段の中から適宜に選択されて、使用されることとなる。
そして、そのような付勢手段の取付構造や取付位置、取付個数等も、前記実施形態に示されるものに、何等限定されるものでない。即ち、例えば、かかる付勢手段として、例示の捩りコイルばね45を採用する場合にあっても、捩りコイルばね45として、両端部が接近せしめられたときに付勢力を発揮するように構成されたものを用いても良く、また、捩りコイルばね45の一端部を横ブレード連動プレート40に固定する一方、その他端部を横ブレード操作ノブ42に固定して、各横ブレード18が、下方に回動せしめられる方向に付勢されるように為すことも、可能である。
また、前記実施形態では、駆動手段としての電動モータ84の出力軸88に取り付けられたギヤ86に噛合される伝達手段としての押上プレート90が、電動モータ90の回転駆動に伴って、上方に回動せしめられることにより、かかる押上プレート90にて、横ブレード連動プレート40が押し上げられて、上方に移動せしめられるようになっていたが、例えば、電動モータ84の出力軸88に対して、その回転駆動に伴って、横ブレード連動プレート40を押し上げる部材を直接に取り付けたり、或いは、電動モータ84の出力軸88に取り付けられるギヤ86に噛合するラックを、横ブレード連動プレート40に設けたりすることにより、電動モータ84の駆動力にて、横ブレード連動プレート40を上方に移動させるようにしても、何等差し支えないのである。
さらに、操作部材としての横ブレード操作ノブ42としても、前記実施形態に示される如き回動式(回転式)のものに代えて、上下方向に往復移動せしめられる移動式のもの等を、適宜に採用することが出来る。
また、操作部材たる横ブレード操作ノブ42に一体的に設けられて、往復動部材たる横ブレード連動プレート40の一方向への作動は阻止するものの、その他方向への作動が許容されるように、横ブレード連動プレート40に係合せしめられる係合手段としての係合凸部50の、横ブレード連動プレート40に対する係合構造や配設構造等も、例示のものに、特に限定されるものでないことは、言うまでもないところである。
さらに、前記実施形態では、ハウジング10の本体11の前方開口部14に固設された枠体12の窓部にて、空気吹出口13が構成されていたが、そのような枠体12を設けることなく、ハウジング10の本体11の前方開口部14にて、空気吹出口13を構成することも、勿論可能である。
加えて、前記実施形態では、本発明を、自動車のインストルメントパネルに取り付けられる空気吹出口装置に対して適用したものの具体例を示したが、本発明は、その他、自動車のインストルメントパネル以外に取り付けられる空気吹出口装置や、自動車以外の車両に装備される空気吹出口装置の何れに対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う構造を有する車両用空気吹出口装置の一例を示す正面説明図である。 図1に示された車両用空気吹出口装置のII矢視説明図である。 図1におけるIII−III断面説明図である。 図1におけるIV−IV断面説明図である。 図1に示された車両用空気吹出口装置の使用状態を説明するための、図1におけるIV−IV断面に相当する図であって、横ブレード操作ノブを下方に回動せしめることにより、横ブレードを上方に回動させた状態を示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置の別の使用状態を説明するための、図1におけるIV−IV断面に相当する図であって、横ブレード操作ノブを更に下方に回動させて、横ブレードを更に上方に回動させることにより、ハウジングの空気吹出口を閉塞せしめた状態を示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置の他の使用状態を説明するための、図1におけるIV−IV断面に相当する図であって、横ブレード操作ノブを更に下方に回動させて、バンパを下方に回動させることにより、ハウジングの後方開口部を閉塞せしめた状態を示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置に設けられる横ブレード操作ノブの正面説明図である。
符号の説明
10 ハウジング 13 空気吹出口
14 前方開口部 16 縦ブレード
18 横ブレード 40 横ブレード連動プレート
42 横ブレード操作ノブ 44 突出ピン
45 捩りコイルばね 50 係合凸部
84 電動モータ 90 押上プレート

Claims (4)

  1. 車室内に開口するハウジングの開口部内に、風向部材を一軸回りに回動可能に設けて、該風向部材の回動により、該車室内に吹き出される空気の方向を制御するようにした車両用空気吹出口装置にして、
    所定の駆動力を発生する駆動手段を含み、該駆動手段の駆動力によって、前記風向部材を前記一軸回りの回動方向のうちの一方向だけに回動せしめる駆動機構と、
    前記風向部材が、前記一方向に回動せしめられたときに付勢力を発揮して、かかる付勢力により、該風向部材を該一方向とは反対の他方向に回動せしめる付勢手段と、
    前記風向部材の回動と共に一体的に往復動せしめられる往復動部材と、
    該往復動部材に係合して、前記付勢手段の付勢力による前記風向部材の前記他方向への回動に伴う該往復動部材の該風向部材との一体的な作動は阻止するものの、前記駆動機構の駆動力による該風向部材の前記一方向への回動に伴う該往復動部材の該風向部材との一体的な作動は許容する係合手段と、
    該係合手段を一体的に有し、該係合手段の前記往復動部材に対する係合状態下で、外部からの操作による作動により、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記風向部材を前記一方向に回動させる方向に、該往復動部材を作動せしめる操作部材と、
    を含んで構成したことを特徴とする車両用空気吹出口装置。
  2. 前記駆動機構が、前記往復動部材に対して、前記風向部材の前記一方向への回動と共に該往復動部材を一体的に作動させる方向のみに押圧可能に係合して、前記駆動手段の駆動力を伝達する伝達手段を有し、該伝達手段による該駆動力の伝達によって、該風向部材を該一方向だけに押圧して、回動させ得るように構成されている請求項1に記載の車両用空気吹出口装置。
  3. 前記往復動部材と前記操作部材とが、互いに対向する対向部位をそれぞれ有すると共に、該往復動部材の該操作部材との対向部位に、該操作部材に向かって突出する突出ピンが一体形成される一方、該操作部材の該往復動部材との対向部位に、該突出ピンに対して、前記風向部材の前記一方向への回動と共に該往復動部材を一体的に作動させる方向のみに向かって、該突出ピンを押圧し得るように係合する係合面を備えた係合凸部が一体的に設けられて、該係合凸部により前記係合手段が構成され、該係合凸部の係合面と前記突出ピンとの係合によって、前記付勢手段の付勢力による前記風向部材の前記他方向への回動に伴う該往復動部材の該風向部材との一体的な作動が阻止されるものの、前記駆動機構の駆動力による該風向部材の前記一方向への回動に伴う該往復動部材の該風向部材との一体的な作動は許容されるようになっている請求項1又は請求項2に記載の車両用空気吹出口装置。
  4. 前記風向部材が、前記回動機構により、予め設定された位置まで、前記一方向に回動せしめられることによって、前記ハウジングの開口部が、該風向部材にて閉塞されるようになっている請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両用空気吹出口装置。
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