JP3486727B2 - 自動車用レジスタ - Google Patents

自動車用レジスタ

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JP3486727B2
JP3486727B2 JP28878297A JP28878297A JP3486727B2 JP 3486727 B2 JP3486727 B2 JP 3486727B2 JP 28878297 A JP28878297 A JP 28878297A JP 28878297 A JP28878297 A JP 28878297A JP 3486727 B2 JP3486727 B2 JP 3486727B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自動車の車室内の
換気、空調のために風向調整可能に設けられた自動車用
レジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のインストルメントパネル
等には、車室内の換気および空調のための空気吹出し口
を有する自動車用レジスタが設けられている。
【0003】この自動車用レジスタは、通風路の空気吹
出し口に、複数個の横形フィンからなる横ルーバと、複
数個の縦形フィンからなる縦ルーバとが設けられ、それ
らのルーバの方向を上下、左右方向へ調整して、吹出し
空気の風向きを調整可能に構成されている。また、通風
路を形成する送風ケース内には、通風路を開閉して空気
流量を調整するダンパが回動自在に設けられている。そ
して、このダンパは、自動車用レジスタ前面に設けられ
た操作ノブにより、回動操作できるように構成されてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来構成の自動車用レジスタは、換気や空調を使用しない
ときでも、常に空気吹出し口が露出しており、風向調整
用のルーバが露呈してインストルメントパネルの外観を
悪くするとともに、埃が付着し堆積するという問題があ
った。
【0005】本発明は、上記にかんがみてなされたもの
であり、その目的とするところは、レジスタの不使用時
には、空気吹出し口を前面蓋で覆ってインストルメント
パネルの外観を良好に保つとともに、風向調整用ルーバ
等への埃の付着を防止することのできる自動車用レジス
タを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するためになされたものであり、第1の発明の自動車
用レジスタは、送風ケース内部の通風路に風向調整用の
ルーバを備えた自動車用レジスタにおいて、前記通風路
を開閉自在に軸部により軸支されて設けられたダンパ
と、前記通風路の空気吹出し口前面を開閉可能に、軸部
がアーム体に枢支された前面蓋と、前記アーム体の自由
端部に該前面蓋の軸が枢支されるとともに、該アーム体
の基端部が軸により該送風ケースに枢着され、該前面蓋
を前記空気吹出し口後方で該送風ケース上方の格納位置
に格納可能に、且つ前記空気吹出し口前方の引出し位置
と該格納位置との間で案内可能に設けられた蓋格納機構
と、前記ダンパの軸部にダンパギヤが固着され、前記ア
ーム体の軸と一体にアームギヤが取り付けられると共に
該ダンパギヤと該アームギヤが噛み合わされ、該ダンパ
と該蓋格納機構との回動を連動させる連動機構と、を備
えてなることを特徴とする自動車用レジスタである。
【0007】 第2の発明の自動車用レジスタは、送風
ケース内部の通風路に風向調整用のルーバを備えた自動
車用レジスタにおいて、前記通風路を開閉自在に軸部に
より軸支されて設けられたダンパと、前記送風ケースに
軸により回動可能に取り付けられ、該ダンパを開閉操作
する操作ノブと、前記通風路の空気吹出し口前面を開閉
可能に、軸部がアーム体に枢支された前面蓋と、前記
ーム体の自由端部に該前面蓋の軸が枢支されるととも
に、該アーム体の基端部が軸により該送風ケースに枢着
され、該前面蓋を前記空気吹出し口後方で該送風ケース
上方の格納位置に格納可能に、且つ前記空気吹出し口前
方の引出し位置と該格納位置との間で案内可能に設けら
れた蓋格納機構と、前記ダンパの軸部にダンパギヤが固
着され、前記アーム体の軸と一体にアームギヤが取り付
けられると共に該ダンパギヤと該アームギヤが噛み合わ
され、該ダンパと該蓋格納機構との回動を連動させる連
動機構と、を備えてなることを特徴とする自動車用レジ
スタである。
【0008】 第3の発明の自動車用レジスタは、送風
ケース内部の通風路に風向調整用のルーバを備えた自動
車用レジスタにおいて、前記通風路を開閉自在に軸部に
より軸支されて設けられたダンパと、前記ダンパを開閉
駆動可能に設けられた駆動モータと、前記通風路の空気
吹出し口前面を開閉可能に、軸部がアーム体に枢支され
前面蓋と、前記アーム体の自由端部に該前面蓋の軸が
枢支されるとともに、該アーム体の基端部が軸により該
送風ケースに枢着され、該前面蓋を前記空気吹出し口後
方で該送風ケース上方の格納位置に格納可能に、且つ
記空気吹出し口前方の引出し位置と該格納位置との間で
案内可能に設けられた蓋格納機構と、前記ダンパの軸部
にダンパギヤが固着され、前記アーム体の軸と一体にア
ームギヤが取り付けられると共に該ダンパギヤと該アー
ムギヤが噛み合わされ、該ダンパと該蓋格納機構との回
動を連動させる連動機構と、を備えてなることを特徴と
する自動車用レジスタである。
【0009】
【0010】 第4の発明の自動車用レジスタは、送風
ケース内部の通風路に風向調整用のルーバを備えた自動
車用レジスタにおいて、前記通風路の空気吹出し口前面
を開閉可能に、軸部がアーム体に枢支された前面蓋と、
前記アーム体の自由端部に該前面蓋の軸が枢支されると
ともに、該アーム体の基端部が軸により該送風ケースに
枢着され、該前面蓋を前記空気吹出し口後方で該送風ケ
ース上方の格納位置に格納可能に、且つ前記空気吹出し
口前方の引出し位置と該格納位置との間で案内可能に設
けられた蓋格納機構と、前記送風ケースに軸により回動
可能に取り付けられ、前記蓋格納機構を格納位置と引出
し位置とに駆動操作する操作ノブと、を備えてなること
を特徴とする自動車用レジスタである。
【0011】 第の発明の自動車用レジスタは、請求
項1、請求項2、請求項3、または請求項の何れかに
記載の自動車用レジスタであって、風向調整用のルーバ
が、上下方向に回動する複数個の横形フィンからなる横
ルーバと、左右方向に回動する複数個の縦形フィンから
なる縦ルーバと、からなり、前記横ルーバの一横形フィ
ンの前縁に切欠き凹状に形成された凹状ガイド部と、前
記凹状ガイド部に左右方向へ移動可能に設けられて前記
縦ルーバを左右方向に回動するとともに、前記横ルーバ
を上下方向に回動操作可能に設けられ、かつ操作部の前
縁が前記横形フィンの前縁とほぼ同一線上に形成された
風向調整ノブと、を備えてなることを特徴とする自動車
用レジスタである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施態様を図面
に基づいて説明する。
【0013】図1〜10は本発明の第1実施態様を示
し、この車両用レジスタ1Aは、送風ケース10の通風
路11に設けられたタンパ17と、通風路11の空気吹
出し口12に設けられた前面蓋25と、前面蓋25とを
格納位置と引出し位置とに案内する蓋格納機構30と、
ダンパ17と蓋格納機構30との間に設けられた連動機
構45と、凹状ガイド部53を有する横形フィン52を
備えた横ルーバ50と、縦ルーバ60と、風向調整ノブ
65とを備えて構成されている。
【0014】送風ケース10は、合成樹脂材からなる断
面が横長方形状の角筒体に構成され、内部に前後方向へ
貫通する通風路11が形成されるとともに、前端部に空
気吹出し口12、後端部に空気吸込み口13が形成され
ている。
【0015】送風ケース10の両側壁の所定位置には、
後述するアーム保持ばね43の一端を掛止するピン1
4,14が突設され、上壁には軟質材からなる受部15
が固着されている。また通風路11の空気吸込み口13
近傍には、空気流量調整用のダンパ17が収容されてい
る。
【0016】ダンパ17は、平板状の合成樹脂材からな
り、外縁部にシール材(図符号省略)が装着されるとと
もに、軸部18により送風ケース10の両側壁に軸支さ
れて、通風路11を開閉可能に設けられている。
【0017】また、送風ケース10の前部には、空気吹
出し口12の周囲外装を調える意匠枠体状のベゼル20
が取付けられ、このベゼル20は、係合部21を介して
送風ケース10に固着されている。なお、図ではベゼル
20の側方へ延びた部分は省略して示している。
【0018】前面蓋25は、前面に意匠が施された板状
の合成樹脂材からなり、上縁両端部に後方向へ突設され
た枢着部26,26を有し、枢着部26には外側方へ突
出した軸27、および係止ピン28が突設されている。
【0019】そして、前面蓋25は、軸27,27が蓋
格納機構30のアーム体31,31に枢支されて、空気
吹出し口12前方の引出し位置で、空気吹出し口12前
面を開閉可能に設けられるとともに、空気吹出し口12
後方で送風ケース10上方の格納位置に移動可能に設け
られている。
【0020】蓋格納機構30は、左右1対のアーム体3
1,31と、両アーム体31,31間に連結された連結
横棒40と、蓋保持ばね41と、アーム保持ばね43,
43とにより構成されている。
【0021】左右のアーム体31,31は、硬質の合成
樹脂材により左右対称状に形成され、アーム体31の自
由端部に連結突部33、および軸孔(図符号省略)が設
けられ、自由端部近傍には、上記軸孔を中心とした円弧
孔34が形成されている。またアーム体31外側の所定
位置には、蓋保持ばね41を支持するピン35が突設さ
れ、アーム体31内側の所定位置には、アーム保持ばね
43の他端を掛止するピン36が突設されている。
【0022】このアーム体31,31は、連結突部3
3、33が送風ケース10上方に位置するとともに、連
結横棒40により連結されている。そして、アーム体3
1,31の基端部は、軸37により送風ケース10側壁
にそれぞれ枢着されて、左右一体的に、稍後傾状の格納
位置と前傾状の引出し位置との間を、前後方向に回動す
るように形成されている。
【0023】また、アーム体31自由端部の軸孔には、
前面蓋25の軸27が枢支され、係止ピン28は、円弧
孔34を貫通して外側方へ突出するとともに、円弧孔3
4に沿って移動するように嵌合されている。
【0024】蓋保持ばね41は、ねじりコイルばねから
なり、一端に屈曲状の弾接部42を有して形成されてい
る。この蓋保持ばね41は、コイル状部がピン35に嵌
合し他端がアーム体31に係止され、弾接部42が係止
ピン28の突出部分に弾接して配設されている。
【0025】アーム保持ばね43は、ねじりコイルばね
からなり、一係止端が送風ケース10のピン14に係止
され、他係止端がアーム体31のピン36に係止されて
いる。そして、アーム31が格納位置のとき、アーム3
1を後傾方向へ付勢し、アーム31が引出し位置のと
き、アーム31を前傾方向へ付勢するように取付けられ
ている。
【0026】連動機構45は、本例では、歯数比1:1
のアームギヤ46とダンパギヤ47とから構成されてい
る。アームギヤ46は、右側のアーム体31と一体に取
付けられ、軸37を中心として回動するように設けられ
ている。ダンパギヤ47は、ダンパ17の軸部18に固
着されるとともに、アームギヤ46にかみ合って回動す
るように設けられている。
【0027】そして、蓋格納機構30のアーム体31が
格納位置のとき、ダンパ17を開放位置とし、アーム体
31が引出し位置のとき、ダンパ17を閉位置となるよ
うに形成されている。
【0028】横ルーバ50は、合成樹脂製の複数の水平
板状の横形フィン51と、横形フィン52とからなり、
通風路11の空気吹出し口12の直ぐ後方に、各横形フ
ィン51,52の前縁部がほぼ同一面上に揃えられると
ともに、リンク棒54により連結されて、水平軸を中心
として上下方向へ回動自在に設けられている。
【0029】この横形フィン52は、前縁部のほぼ中央
部に、横長凹状に切欠いた凹状ガイド部53を有し、凹
状ガイド部53には、風向調整ノブ65が水平方向へ移
動可能に嵌装されている。
【0030】縦ルーバ60は、合成樹脂製の複数の水平
板状の縦形フィン61と、縦形フィン62とからなり、
リンク棒64により連結されて、通風路11の横ルーバ
50の後方に、垂直軸を中心として左右方向へ回動自在
に設けられている。この縦フィン62には、前縁部に係
合ピン63を有し、風向調整ノブ65に係合して随動す
るように形成されている。
【0031】風向調整ノブ65は、合成樹脂材からな
り、摺動操作形ノブ状に形成されている。この風向調整
ノブ65は、前縁部に操作部66が形成されるととも
に、横形フィン52の凹状ガイド部53に嵌合して摺動
する摺動部67を有し、後部には、縦形フィン62の係
合ピン63に係合する係合部68が形成されている。
【0032】そして、風向調整ノブ65が装着されたと
き、操作部66の前縁は横形フィン52の前縁とほぼ同
一線上にあり、風向調整ノブ65の左右方向への摺動に
より、縦ルーバ60を左右方向へ回動させ、また風向調
整ノブ65の上下方向への移動により、横ルーバ50を
上下方向へ回動させるように構成されている。
【0033】次に、このように構成された自動車用レジ
スタ1A作用を説明する。
【0034】この自動車用レジスタ1Aは、空気吹出し
口12の上方に蓋格納口Sを設けて、インストルメント
パネルPの所定位置に装備される。
【0035】図1,2に示す通常使用状態においては、
ダンパ17は水平状態で通風路11を開放し、ダンパ1
7と連動機構45で連動した蓋格納機構30は、アーム
体31が稍後傾して連結横棒40が受部15に当接し、
アーム保持ばね43の付勢力でその後傾位置を保持して
いる。
【0036】また、前面蓋25は、アーム体31に案内
されて軸27が後方へ移動し、前面蓋25の下端縁が蓋
格納口Sに位置して、空気吹出し口12を開放した格納
位置にある。このとき、前面蓋25の係止ピン28は円
弧孔34の中部に位置し、蓋保持ばね41の弾接部42
の屈曲部より先端側寄りに弾接して、前面蓋25の格納
姿勢を保持してがたつきを防止している。なお、以下で
は、右側の部分のみについて記述し、左右対称的に同時
に作用する左側の部分については説明を省略する。
【0037】この状態で、送風ケース10に供給される
空気は、空気吸込み口13から通風路11を経て、空気
吹出し口12からベゼル20前方へ吹出される。
【0038】この空気の吹出し方向は、横ルーバ50と
縦ルーバ60で調整される。左右の風向は、風向調整ノ
ブ65を左、または右方向へ摺動操作すると、係合部6
8が係合ピン63を介して縦形フィン62,61前縁を
左、または右方向へ回動して調整される(図7参照)。
上下の風向きは、風向調整ノブ65の操作部66を上、
または下方向へ回動操作すると、摺動部67が横形フィ
ン52,51前縁を上、または下方向へ回動して調整さ
れる(図8参照)。
【0039】通常使用状態の自動車用レジスタ1Aを不
使用状態にするには、まず、蓋格納口Sにある前面蓋2
5の下端縁を、図1に示す矢印A方向の手前へ引出す。
【0040】前面蓋25が引出されると、軸27の前方
への移動につれてアーム体31が前傾し、アーム保持ば
ね43を圧縮してその中立点を通過すると、節度感を伴
って付勢力が前方へ作用して、アーム体31が前傾状の
引出し位置へ移動する。このとき、前面蓋25の係止ピ
ン28は、弾接部42の屈曲部を越えて円弧孔34の基
端側に移動し、前面蓋25の上端縁は連結横棒40に当
接している。
【0041】このとき、ダンパ17は連動機構45を介
して回動し、通風路11を閉塞して、空気の流通を停止
する。なお、図9はこの中間過程の状態を示す。
【0042】続いて、前面蓋25の下端縁を、図9に示
す矢印B方向へ押下げ操作すると、前面蓋25は軸27
を中心として反時計回り方向へ回動し、ベゼル20の前
面に密着して空気吹出し口12を覆って閉塞する(図1
0参照)。このとき、係止ピン28は、蓋保持ばね41
の弾接部42の屈曲部を、節度感をもって先端側へ通過
し円弧孔34の先端側で停止する。
【0043】これにより、係止ピン28は弾接部42の
先端部で弾力的に押圧され、前面蓋25は、引出し位置
において空気吹出し口12の閉塞状態を保持するととも
に、がたつきを防止している。また図8に2点鎖線で示
すように、前面蓋25の内面側は、横ルーバ50の横形
フィン51,52の前縁、および風向調整ノブ65の操
作部66と適宜間隔を保っている。
【0044】図10の不使用状態から通常使用状態にす
るには、前面蓋25の下端縁を持って手前斜め上方へ回
動し、更に押し込み操作すれば、上述の逆手順で前面蓋
25を図1,2の格納位置へ移動することができる。
【0045】図11〜15は、この発明の第2実施態様
を示し、ダンパを開閉する操作ノブを備えた構成に特徴
を有する。なお、以下の説明では、第1実施態様と同一
あるいは同等な構成要素は、同一符号を付して説明を省
略する。
【0046】この第2実施態様の自動車用レジスタ1B
は、送風ケース10の通風路11に設けられダンパ駆動
アーム70を備えたダンパ17と、ダンパ17を開閉操
作する操作ノブ75と、通風路11の空気吹出し口12
に設けられた前面蓋25と、アーム体31,第2アーム
体81を備え前面蓋25を格納位置と引出し位置とに案
内する蓋格納機構30と、ダンパ17と蓋格納機構30
との間に設けられた連動機構45と、横ルーバ50と、
縦ルーバ60と、風向調整ノブ65とを備えて構成され
ている。なお、ダンパ駆動アーム70、操作ノブ75、
蓋格納機構30の主要部分、および連動機構45は、本
例では送風ケース10の左側面に配設されている。
【0047】ダンパ17は、軸部18にダンパギヤ47
とダンパ駆動アーム70とが取付けられている。このダ
ンパ駆動アーム70には、操作ノブ75の駆動ピン77
が嵌合する長孔71が設けられており、長孔71は、基
端側に直線状部、自由端部側に円弧状部の変形長孔に形
成されている。
【0048】ベゼル20には、操作ノブ75用の開口部
80が形成され、また、前面蓋25の係止ピン28はア
ーム部73に突設されている。
【0049】操作ノブ75は、合成樹脂材によりほぼ円
板状に形成され、軸79により送風ケース10の所定位
置に回動可能に取付けられている。
【0050】操作ノブ75の外周の一部には、突起状の
操作部76が形成され、後方のアーム状部には、ダンパ
駆動アーム70の長孔71に嵌合する駆動ピン77が突
設され、また、操作ノブ75側面の所定位置には、係合
ピン78が突設されている。
【0051】そして、操作ノブ75は、駆動ピン77が
ダンパ駆動アーム70の長孔71に嵌合されるととも
に、操作部76がベゼル20に設けられた開口部80よ
り突出して、回動操作可能に設けられている。
【0052】蓋格納機構30は、左右1対のアーム体3
1,31と、左側のアーム体31の外側に添って設けら
れた第2アーム体81と、第2アーム体81を一方向に
付勢するばね85とにより構成されている。この左側の
アーム体31の基端部には、連動機構45のアームギヤ
46が一体に設けられている。
【0053】第2アーム体81は、硬質の合成樹脂板材
からなり、自由端部に長手方向へ延びる円弧孔82、お
よび所定位置に係合部83、ならびに側方へ突出したピ
ン84を有して形成されている。
【0054】そして、左右のアーム体31,31は、両
者を一体に連結する連結軸85により一体的に前後方向
へ回動可動に枢着され、第2アーム体81は、連結軸8
5に回動自在に枢着されている。
【0055】また、前面蓋25の左側の係止ピン28
は、アーム体31の円弧孔34、および第2アーム体8
1の円弧孔82に貫通して、両円弧孔34,82内を摺
動するように嵌合されている。
【0056】また、アーム体31先端部と第2アーム体
81のピン84との間には、ねじりコイル状のばね86
が介装されて、第2アーム体81の自由端部を前方向へ
付勢するように形成されている。
【0057】この第2実施態様の自動車用レジスタ1B
によれば、図11,12に示す通常使用状態において
は、操作ノブ75の操作部76が上方位置で、駆動ピン
77が長孔71の直線状部と円弧状部の接続点に位置し
て、ダンパ駆動アーム70を下傾位置としてダンパ17
を開放状態にしている。
【0058】また、蓋格納機構30のアーム体31は後
傾位置にあって、前面蓋25を格納位置に保持し、空気
吹出し口12が開放されている。なお、係止ピン28は
円弧孔34の基端側、および円弧孔82の基端側に位置
している。
【0059】この自動車用レジスタ1Bを不使用状態に
するには、操作ノブ75を図14の矢印C方向へ回動操
作する。例えば、操作部76を約50度回動すると、係
合ピン78が後方へ移動する。また駆動ピン77は上方
へ回動する。
【0060】これにより、駆動ピン77が長孔71の直
線状部を移動し、ダンパ駆動アーム70を上方へ回動し
て、ダンパ17が通風路11を閉塞する。このとき、ダ
ンパギヤ47とアームギヤ46とを介して、アーム体3
1が前傾状の引出し位置へ回動し、前面蓋25が蓋格納
口Sから前方へ引出された半開状態になる。(図14参
照)。
【0061】また前面蓋25の移動に伴って、係止ピン
28は第2アーム体81を前傾移動するとともに、円弧
孔82の先端側へ移動し、さらにアーム体31の円弧孔
34内を先端側へ移動する。またばね86の付勢力は第
2アーム体81の前傾移動を促進し、係合部83と係合
ピン78が当接する。
【0062】更に、続けて操作ノブ75を矢印C方向へ
回動すると、駆動ピン77が長孔71の円弧状部を先端
側方向へ移動し、ダンパ駆動アーム70の自由端部に係
合して停止する。
【0063】また、係合ピン78が回動して係合部83
を押上げ、第2アーム体81を図14の前傾位置から反
時計回り方向へ僅かに回動させる。この第2アーム体8
1の反時計方向回動によって、前面蓋25の係止ピン2
8は円弧孔82の基端側へ(同時に円弧孔34の基端側
へ)移動し、軸27を中心として前面蓋25を閉方向へ
回動して、空気吹出し口12を覆って閉塞する(図15
参照)。
【0064】なお、駆動ピン77の長孔71先端側方向
への移動、および係止ピン28の円弧孔82基端側,円
弧孔34基端側への移動時には、ダンパ駆動アーム7
0、およびアーム体31は停止した状態を保持してい
る。
【0065】図15の不使用用状態から通常使用状態に
するには、操作ノブ75を矢印Cの逆方向へ回動操作す
れば、上述の逆過程を経て、前面蓋25を図11に示す
格納位置へ移動することができる。
【0066】なお、この発明は上述の説明および図例に
限定されることなく、この発明の技術的思想から逸脱し
ない範囲において、その実施態様を変更することができ
る。
【0067】例えば、上記実施態様において、ダンパ1
7にダンパ開閉駆動用の駆動モータを設け、その駆動モ
ータによりダンパ17の軸部18、またはダンパギヤ4
7、またはアームギヤ46を回動駆動するように構成し
てもよい。
【0068】これにより、自動車の換気、空調装置の作
動に連動して、上記自動車用レジスタを自動的に動作さ
せることができる。また、自動車用レジスタと離隔した
場所に駆動モータ作動用の操作釦を設け、自動車用レジ
スタを遠隔動作させることができる。
【0069】また、第2実施態様における操作ノブ75
と蓋格納機構30のアーム体31とをリンク棒で直接連
結し、ダンパ開閉操作とは独立して空気吹出し口12を
開閉するように構成しても、ほぼ同様の作用効果を奏す
る。
【0070】また、前面蓋25をベゼル20に枢着し
て、空気吹出し口12を開閉するようにしてもよい。
【0071】また、上述ではクロスフィン形のレジスタ
を例示したが、バレル形のレジスタにおいても、上記機
構を適用することができることは勿論である。また前面
蓋の格納位置は送風ケースの下方側であってもよい。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項1乃至記載の自動車用レジスタにおいて、レジス
タの不使用時に、前面蓋が空気吹出し口を覆うので、イ
ンストルメントパネルの外観を良好に保つことができ
る。また、風向調整用のルーバやノブ等への埃の付着を
回避して、それらの汚れを防止することができる。
【0073】 請求項の自動車用レジスタにおいて
は、風向調整ノブ前縁のルーバ前縁よりの突出を回避し
て、前面蓋付自動車用レジスタの奥行寸法を小さく形成
することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施態様における自動車用レジス
タの前面蓋格納位置における右側面図。
【図2】同じく左側面図。
【図3】同じく正面図。
【図4】同じく平面図。
【図5】前面蓋の枢着部を示す右側面図。
【図6】図5の部分正面図。
【図7】図3のX−X線矢視によるルーバの平断面図。
【図8】図3のY−Y線矢視によるルーバの側断面図。
【図9】前面蓋の閉操作の中間過程を示す右側面図。
【図10】前面蓋が引出し位置において空気吹出し口を
閉塞した状態を示す右側面図。
【図11】本発明の第2実施態様における自動車用レジ
スタの前面蓋格納位置における左側面図。
【図12】同じく右側面図。
【図13】同じく正面図。
【図14】同じく前面蓋の閉操作の中間過程を示す左側
面図。
【図15】同じく前面蓋が引出し位置において空気吹出
し口を閉塞した状態を示す左側面図。
【符号の説明】
1A,1B 自動車用レジスタ 10 送風ケース 11 通風路 17 ダンパ 25 前面蓋 30 蓋格納機構 31 アーム体 45 連動機構 50 横ルーバ 52 横形フィン 53 凹状ガイド部 60 縦ルーバ 65 風向調整ノブ 70 ダンパ駆動アーム 75 操作ノブ 81 第2アーム体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風ケース内部の通風路に風向調整用の
    ルーバを備えた自動車用レジスタにおいて、 前記通風路を開閉自在に軸部により軸支されて設けられ
    たダンパと、 前記通風路の空気吹出し口前面を開閉可能に、軸部がア
    ーム体に枢支された前面蓋と、 前記アーム体の自由端部に該前面蓋の軸が枢支されると
    ともに、該アーム体の基端部が軸により該送風ケースに
    枢着され、該前面蓋を前記空気吹出し口後方で該送風ケ
    ース上方の格納位置に格納可能に、且つ前記空気吹出し
    口前方の引出し位置と該格納位置との間で案内可能に設
    けられた蓋格納機構と、前記ダンパの軸部にダンパギヤが固着され、前記アーム
    体の軸と一体にアームギヤが取り付けられると共に該ダ
    ンパギヤと該アームギヤが噛み合わされ、 該ダンパと該
    蓋格納機構との回動を連動させる連動機構と、 を備えてなることを特徴とする自動車用レジスタ。
  2. 【請求項2】 送風ケース内部の通風路に風向調整用の
    ルーバを備えた自動車用レジスタにおいて、 前記通風路を開閉自在に軸部により軸支されて設けられ
    たダンパと、 前記送風ケースに軸により回動可能に取り付けられ、該
    ダンパを開閉操作する操作ノブと、 前記通風路の空気吹出し口前面を開閉可能に、軸部がア
    ーム体に枢支された前面蓋と、 前記アーム体の自由端部に該前面蓋の軸が枢支されると
    ともに、該アーム体の基端部が軸により該送風ケースに
    枢着され、該前面蓋を前記空気吹出し口後方で該送風ケ
    ース上方の格納位置に格納可能に、且つ前記空気吹出し
    口前方の引出し位置と該格納位置との間で案内可能に設
    けられた蓋格納機構と、前記ダンパの軸部にダンパギヤが固着され、前記アーム
    体の軸と一体にアームギヤが取り付けられると共に該ダ
    ンパギヤと該アームギヤが噛み合わされ、 該ダンパと該
    蓋格納機構との回動を連動させる連動機構と、を備えて
    なることを特徴とする自動車用レジスタ。
  3. 【請求項3】 送風ケース内部の通風路に風向調整用の
    ルーバを備えた自動車用レジスタにおいて、 前記通風路を開閉自在に軸部により軸支されて設けられ
    たダンパと、 前記ダンパを開閉駆動可能に設けられた駆動モータと、 前記通風路の空気吹出し口前面を開閉可能に、軸部がア
    ーム体に枢支された前面蓋と、 前記アーム体の自由端部に該前面蓋の軸が枢支されると
    ともに、該アーム体の基端部が軸により該送風ケースに
    枢着され、該前面蓋を前記空気吹出し口後方で該送風ケ
    ース上方の格納位置に格納可能に、且つ前記空気吹出し
    口前方の引出し位置と該格納位置との間で案内可能に設
    けられた蓋格納機構と、前記ダンパの軸部にダンパギヤが固着され、前記アーム
    体の軸と一体にアームギヤが取り付けられると共に該ダ
    ンパギヤと該アームギヤが噛み合わされ、 該ダンパと該
    蓋格納機構との回動を連動させる連動機構と、 を備えてなることを特徴とする自動車用レジスタ。
  4. 【請求項4】 送風ケース内部の通風路に風向調整用の
    ルーバを備えた自動車用レジスタにおいて、 前記通風路の空気吹出し口前面を開閉可能に、軸部がア
    ーム体に枢支された前面蓋と、 前記アーム体の自由端部に該前面蓋の軸が枢支されると
    ともに、該アーム体の基端部が軸により該送風ケースに
    枢着され、該前面蓋を前記空気吹出し口後方で該送風ケ
    ース上方の格納位置に格納可能に、且つ前記空気吹出し
    口前方の引出し位置と該格納位置との間で案内可能に設
    けられた蓋格納機構と、前記送風ケースに軸により回動可能に取り付けられ、
    記蓋格納機構を格納位置と引出し位置とに駆動操作する
    操作ノブと、 を備えてなることを特徴とする自動車用レジスタ。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3、または
    請求項4の何れかに記載の自動車用レジスタであって、 風向調整用のルーバが、上下方向に回動する複数個の横
    形フィンからなる横ルーバと、左右方向に回動する複数
    個の縦形フィンからなる縦ルーバと、からなり、 前記横ルーバの一横形フィンの前縁に切欠き凹状に形成
    された凹状ガイド部と、 前記凹状ガイド部に左右方向へ移動可能に設けられて前
    記縦ルーバを左右方向に回動するとともに、前記横ルー
    バを上下方向に回動操作可能に設けられ、かつ操作部の
    前縁が前記横形フィンの前縁とほぼ同一線上に形成され
    た風向調整ノブと、 を備えてなることを特徴とする自動車用レジスタ。
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