JP2007152974A - 車両用空気吹出口装置 - Google Patents

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正司 塚田
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Abstract

【課題】空気吹出口の第一風向部材による自動開閉機構と第二風向部材の自動回動機構とが、低コストに実現され得る車両用空気吹出口装置を提供する。
【解決手段】第二風向部材26を自動回動せしめる駆動手段52の回転駆動量を、制御手段96にて、第一の回転駆動量とそれよりも大なる第二の回転駆動量とに切り換え可能と為すと共に、該駆動手段52が第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、伝達機構72,38,82,92により、該駆動手段52の回転駆動力を第一風向部材24に伝達して、該第一風向部材24を該回転駆動力に基づいて回動せしめるように構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用空気吹出口装置に係り、特に、第一回動軸回りにおける第一風向部材の回動と、第一回動軸に直角な第二回動軸回りにおける第二風向部材の回動とによって、吹出空気の向きが変化せしめられるようにした車両用空気吹出口装置の改良された構造に関するものである。
従来から、車両用空気吹出口装置の一種として、車室内に開口するハウジングの開口部内に、例えば、横ブレード(第一風向部材)を水平方向に延びる回動軸(第一回動軸)回りに上下方向(縦方向)に回動可能に設ける一方、縦ブレード(第二風向部材)を鉛直方向に延びる回動軸(第二回動軸)回りに左右方向(横方向)に回動可能に設けて、それら縦ブレードと横ブレードの回動により、車室内に吹き出される空気の方向を、上下方向と左右方向とにおいて制御するようにした形式のものがある。
このような形式の空気吹出口装置においては、一般に、縦ブレードや横ブレードが、外部から操作される操作部材により、任意の位置まで、手動で回動せしめられて、吹出空気の向きが所望の方向に調節され得るようになっている。また、中には、モータ等の駆動手段により縦ブレードが自動回動せしめられて、吹出空気の左右方向の向きが連続的に変化せしめられ得るようにした構造のものもある(例えば、下記特許文献1参照)。
さらに、近年では、自動車等に搭載される空気吹出口装置に対する高級感の向上等の要望に応えるために、例えば、横ブレードが、イグニッションスイッチのオン・オフ作動に伴って正逆回転せしめられるモータ等の駆動手段により回動可能とされ、イグニッションスイッチのオフ作動によって、横ブレードが、予め設定された位置にまで回動せしめられることにより、ハウジングの開口部が自動的に閉塞せしめられる一方、イグニッションスイッチのオン作動による横ブレードの回動によって、空気吹出口が自動的に開放せしめられるようにした、所謂オートシャット機構を有する空気吹出口装置も、知られている(例えば、下記特許文献2参照)。
ところが、従来の空気吹出口装置にあっては、上述の如き縦ブレードの自動回動機構と横ブレードによるオートシャット機構の両方を併設しようとすると、縦ブレードを回動させるための駆動手段と横ブレードを回動させるための駆動手段の複数の駆動手段と、それらをそれぞれ制御する複数の制御手段とが必要となるばかりでなく、複数の駆動手段や制御手段をそれぞれ設置するためのスペースも必要となって、コストの高騰と装置の大型化とが惹起されるといった欠点が存していた。
また、オートシャット機構を有する空気吹出口装置にあっては、ハウジングの開口部が、一旦、自動閉塞された後、再び開放せしめられる際に、横ブレードが、ハウジングの開口部を自動閉塞するのに回動せしめられる前の元の位置に復帰せしめられるようになっていることが、望ましい。そうすることにより、横ブレードを、再度、所望の位置にまで回動させて、吹出空気の向きを調節する手間が省かれ得て、良好な使用性が発揮され得ることとなる。
かかる状況下、オートシャット機構付き空気吹出口装置において、横ブレードの回動位置を検出する検出装置と、この検出装置にて検出される横ブレードの回動位置を記憶する記憶装置と、かかる記憶装置に記憶されたデータに基づいて、ハウジングの開口部の自動閉塞後の開放時に、横ブレードの回動位置を制御する制御装置とが設けられて、上述の如きハウジングの開口部の自動閉鎖の前の元位置に、横ブレードを復帰させるための機構が実現されたものも、提案されている(例えば、下記特許文献3参照)。
しかしながら、そのような従来構造による横ブレードの元位置復帰機構の実現には、検出装置や記憶装置、制御装置等の高価な電子機器が必要とされるため、かかる機構を有する空気吹出口装置においては、その製造コストが不可避的に高騰してしまう。それ故、多くの空気吹出口を備えた自動車の空気吹出口装置等に対して、従来構造の横ブレードの元位置復帰機構を付加しようとすると、より大きな経済的負担が強いられるといった不具合が生じていた。
そこで、本願出願人は、横ブレードの元位置復帰機構が低コストに付加されてなるオートシャット機構付き空気吹出口装置を、先に提案した(例えば、下記特許文献4参照)。即ち、この空気吹出口装置にあっては、横ブレードが、モータ等の駆動手段にて一方向のみに回動可能とされると共に、付勢手段の付勢力により、一方向とは反対の他方向に回動せしめられるようになっている。また、横ブレードの回動と共に一体的に往復動する往復動部材と、外部からの操作により、かかる往復動部材を、付勢手段の付勢力に抗して、横ブレードを一方向に回動させる方向に作動せしめる操作部材とが、設けられている。更に、この操作部材には、往復動部材に係合して、付勢手段の付勢力による横ブレードの他方向への回動に伴う往復動部材の作動は阻止するものの、駆動手段の駆動による横ブレードの一方向への回動に伴う往復動部材の作動は許容する係合手段が、一体的に設けられている。
このような構造を有する空気吹出口装置においては、係合手段を往復動部材に係合させた状態で操作部材を外部から操作して、往復動部材を作動せしめることにより、横ブレードが、操作部材の操作量に応じた量だけ、一方向に手動で回動せしめられて、任意の回動位置に位置せしめられるようになっている。また、そのような状態下において駆動手段を回転駆動(起動)させれば、係合手段の往復動部材に対する係合が解除されて、任意の回動位置に位置せしめられた横ブレードが、一方向に、更に自動的に回動せしめられるようになる。そして、かかる駆動手段による横ブレードの一方向への自動回動が解消せしめられると、横ブレードが、付勢手段の付勢力によって、往復動部材が係合手段に対して再び係合せしめられる位置、換言すれば、駆動手段により一方向に回動せしめられる前の位置に達するまで、一方向とは反対の他方向に回動せしめられるようになっている。
かくして、かかる空気吹出口装置にあっては、モータ等の駆動手段による横ブレードの一方向への自動回動により、ハウジングの開口部が自動的に閉塞せしめられるようにされることで、オートシャット機構が実現される場合にも、前記せる如き検出装置や記憶装置、制御装置等の高価な電子機器等を何等用いることなく、横ブレードの元位置復帰機構が、経済的に有利に付加され得るのである。
ところが、かくの如き空気吹出口装置においては、横ブレードの元位置復帰機構に組み込まれて、横ブレードを一方向に回動させる駆動手段として、前述せる如き縦ブレードの自動回動を実現する駆動手段とは別個の専用のものが用いられている。それ故、かかる空気吹出口装置では、縦ブレードの自動回動機構を付加しようとすると、横ブレードによるオートシャット機構と縦ブレードの自動回動機構とを併設した従来装置と同様に、複数の駆動手段の使用による高コスト化と装置の大型化を招く恐れがあった。従って、先に提案した空気吹出口装置にあっても、それらの点において、未だ改善されるべき余地が存していたのである。
特開平9−164837号公報 特開2000−247140号公報 特開2001−246924号公報 特開2005−47432号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、第一風向部材と第二風向部材とを有し、第一風向部材の自動回動によるオートシャット機構が実現可能な車両用空気吹出口装置において、第二風向部材の自動回動機構が、装置全体の大型化を招くことなく、より低コストに付加せしめられ得る新規な構造を提供することにある。また、本発明にあっては、第一風向部材と第二風向部材とを有し、第一風向部材の自動回動によるオートシャット機構が実現可能な車両用空気吹出口装置において、第一風向部材の元位置復帰機構と第二風向部材の自動回動機構とが、装置全体の大型化を招くことなく、より低コストに付加せしめられ得るように改良された構造を提供することをも、その解決課題とするものである。
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、その要旨とするところは、車室内に開口するハウジングの開口部内に、第一風向部材を第一回動軸回りに回動可能に設ける一方、第二風向部材を該第一回動軸とは直角な第二回動軸回りに回動可能に設けて、それら第一風向部材と第二風向部材の回動により、該車室内に吹き出される空気の方向を制御するようにした車両用空気吹出口装置において、(a)正逆両方向に回転駆動せしめられる駆動手段を含み、かかる駆動手段の回転駆動によって、前記第二風向部材を前記第二回動軸回りに回動せしめる駆動機構と、(b)外部からの操作に基づいて、前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動量を第一の回転駆動量とそれよりも大なる第二の回転駆動量とに切り換える制御機構と、(c)前記駆動機構の前記駆動手段が、前記第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときには、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達しないものの、前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達して、該回転駆動力により、該第一風向部材を回動せしめる伝達機構とを含んで構成したことを特徴とする車両用空気吹出口装置にある。
この本発明に従う車両用空気吹出口装置にあっては、駆動機構の駆動手段が、制御機構による制御下で回転駆動せしめられることにより、第二風向部材が、所定の回動範囲で連続的に自動回動せしめられるようになる。つまり、駆動機構と制御機構とにて、第二風向部材の自動回動機構が構成されている。
一方、第一風向部材は、制御機構により、駆動手段が第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられている間は、何等自動回動せしめられないものの、駆動手段が第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられると、自動回動せしめられるようになる。このとき、第一風向部材が、ハウジングの開口部を閉塞する位置まで自動回動せしめられるようになることにより、第一風向部材の自動回動によるオートシャット機構が、実現される。
かくして、本発明装置では、第一風向部材によるオートシャット機構を実現する際に、第一風向部材を自動回動せしめるための駆動手段として、第二風向部材を自動回動せしめる駆動手段を用いることが出来る。それ故、第一風向部材と第二風向部材とをそれぞれ自動回動させるために複数の駆動手段が使用されてなる従来装置とは異なって、複数の駆動手段をそれぞれ制御するための複雑な制御機構や、それら複数の駆動手段をそれぞれ設置するための大きなスペースが不要となる。
従って、かくの如き本発明に従う車両用空気吹出口装置にあっては、第二風向部材の自動回動機構と第一風向部材の自動回動によるオートシャット機構とが、装置全体の大型化を招くことなく、且つ更に一層低コストに付加され得る。そして、その結果として、それら両機構の同時付加による高級感と使用性の向上とが、優れた経済性をもって、極めて有利に達成され得ることとなるのである。
発明の態様
ところで、本発明は、少なくとも、以下に列挙する如き各種の態様において、好適に実施され得るものである。
<1> 車室内に開口するハウジングの開口部内に、第一風向部材を第一回動軸回りに回動可能に設ける一方、第二風向部材を該第一回動軸とは直角な第二回動軸回りに回動可能に設けて、それら第一風向部材と第二風向部材の回動により、該車室内に吹き出される空気の方向を制御するようにした車両用空気吹出口装置において、(a)正逆両方向に回転駆動せしめられる駆動手段を含み、かかる駆動手段の回転駆動によって、前記第二風向部材を前記第二回動軸回りに回動せしめる駆動機構と、(b)外部からの操作に基づいて、前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動量を第一の回転駆動量とそれよりも大なる第二の回転駆動量とに切り換える制御機構と、(c)前記駆動機構の前記駆動手段が、前記第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときには、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達しないものの、前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達して、該回転駆動力により、該第一風向部材を回動せしめる伝達機構とを含んで構成したことを特徴とする車両用空気吹出口装置。
<2> 上記せる態様<1>において、前記第一風向部材の回動と共に一体的に往復動せしめられる第一往復動部材と、前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動により、その回転駆動量に応じた量において往復動せしめられる第二往復動部材と、それら第一往復動部材と第二往復動部材との間に設けられて、該駆動手段が前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該第二往復動部材の作動方向に応じた該駆動手段の回転駆動力の作用方向を、該第一風向部材を回動させる該第一往復動部材の作動方向に応じた方向に変換せしめて、該駆動手段の回転駆動力を該第一往復動部材に伝達する変換手段とを含んで、前記伝達機構が構成されて、該駆動手段が該第二の回動駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該変換手段により、該第二往復動部材の作動に伴って、該第一往復動部材が作動せしめられて、該第一風向部材の回動が実現されるようになっていること。このような本態様によれば、伝達機構が、比較的に簡略で且つ安価な構造をもって有利に実現され得る。
<3> 車室内に開口するハウジングの開口部内に、第一風向部材を第一回動軸回りに回動可能に設ける一方、第二風向部材を該第一回動軸とは直角な第二回動軸回りに回動可能に設けて、それら第一風向部材と第二風向部材の回動により、該車室内に吹き出される空気の方向を制御するようにした車両用空気吹出口装置において、(a)前記第一風向部材が、前記第一回動軸回りの一方向に回動せしめられたときに、該第一風向部材を該一方向とは反対の他方向に回動せしめる方向において付勢力を発揮する付勢手段と、(b)前記第一風向部材の回動と共に一体的に往復動せしめられる第一往復動部材と、(c)該第一往復動部材に係合して、前記付勢手段の付勢力に基づく前記第一風向部材の前記他方向への回動に伴う該第一往復動部材の該第一風向部材との一体的な作動は阻止するものの、該第一風向部材の前記一方向への回動に伴う該第一往復動部材の該第一風向部材との一体的な作動は許容する係合手段と、(d)正逆両方向に回転駆動せしめられる駆動手段を含み、かかる駆動手段の回転駆動によって、前記第二風向部材を前記第二回動軸回りに回動せしめる駆動機構と、(e)外部からの操作に基づいて、前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動量を第一の回転駆動量とそれよりも大なる第二の回転駆動量とに切り換える制御機構と、(f)前記駆動機構の前記駆動手段が、前記第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときには、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達しないものの、該駆動手段が、正方向と逆方向のうちの何れか一方向に、前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達して、該回転駆動力により、該第一風向部材を前記一方向に回動せしめる伝達機構とを含んで構成したことを特徴とする車両用空気吹出口装置。
このような本態様にあっては、駆動機構と制御機構とにて、第二風向部材の自動回動機構が構成されている。また、駆動手段が、第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられることにより、第一風向部材が自動回動せしめられ、その際に、第一風向部材が、ハウジングの開口部を閉塞する位置まで自動回動せしめられるようになることによって、第一風向部材の自動回動によるオートシャット機構が、実現される。
かくして、本態様では、オートシャット機構を実現する第一風向部材の自動回動が、第二風向部材を自動回動せしめる駆動手段を用いて、行われ得る。それ故、第一風向部材と第二風向部材とをそれぞれ自動回動させるために複数の駆動手段が使用されてなる従来装置とは異なって、複数の駆動手段をそれぞれ制御するための複雑な制御機構や、それら複数の駆動手段をそれぞれ設置するための大きなスペースが不要となる。
従って、かくの如き本態様によれば、第二風向部材の自動回動機構と第一風向部材の自動回動によるオートシャット機構とが、コストの高騰と装置全体の大型化を可及的に抑制しつつ、有利に付加され得、以て、それら両機構の同時付加による高級感と使用性の向上とが、極めて有利に達成され得ることとなる。
しかも、本態様においては、第二風向部材の一方向への回動が、駆動手段により自動的に行われる一方、他方向への回動は、第一往復動部材が係合手段に係合するまで、付勢手段の付勢力に基づいて行われるようになっている。それ故、駆動手段の回転駆動力を第二風向部材に伝達するための構造が、第二風向部材の両方向への回動を駆動手段の回転駆動力にて行うように為す場合に比して、有利に簡素化され得るといった利点が得られる。
<4> 車室内に開口するハウジングの開口部内に、第一風向部材を第一回動軸回りに回動可能に設ける一方、第二風向部材を該第一回動軸とは直角な第二回動軸回りに回動可能に設けて、それら第一風向部材と第二風向部材の回動により、該車室内に吹き出される空気の方向を制御するようにした車両用空気吹出口装置において、(a)前記第一風向部材が、前記第一回動軸回りの一方向に回動せしめられたときに、該第一風向部材を該一方向とは反対の他方向に回動せしめる方向において付勢力を発揮する付勢手段と、(b)前記第一風向部材の回動と共に一体的に往復動せしめられる第一往復動部材と、(c)該第一往復動部材に係合して、前記付勢手段の付勢力による前記第一風向部材の前記他方向への回動に伴う該第一往復動部材の該第一風向部材との一体的な作動は阻止するものの、該第一風向部材の前記一方向への回動に伴う該第一往復動部材の該第一風向部材との一体的な作動は許容する係合手段と、(d)該係合手段を一体的に有し、該係合手段の前記第一往復動部材に対する係合状態下で、外部からの操作による作動により、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記第一風向部材を前記一方向に回動させる方向に、該第一往復動部材を作動せしめる操作部材と、(e)正逆両方向に回転駆動せしめられる駆動手段を含み、かかる駆動手段の回転駆動によって、前記第二風向部材を前記第二回動軸回りに回動せしめる駆動機構と、(f)外部からの操作に基づいて、前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動量を第一の回転駆動量とそれよりも大なる第二の回転駆動量とに切り換える制御機構と、(g)前記第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときには、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達しないものの、該駆動手段が、正方向と逆方向のうちの何れか一方向に、前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達して、該回転駆動力により、該第一風向部材を前記一方向に回動せしめる伝達機構とを含んで構成したことを特徴とする車両用空気吹出口装置。
このような本態様にあっても、駆動機構と制御機構とにて、第二風向部材の自動回動機構が構成されている。
また、第一風向部材は、係合手段が第一往復動部材に係合せしめられた状態下で、操作部材が外部から操作されて、第一往復動部材が作動せしめられることにより、かかる操作部材の操作量に応じた量だけ一方向に手動で回動せしめられて、任意の回動位置に位置せしめられるようになっている。そして、そのような状態において、駆動手段の回転駆動量が制御機構にて切り換えられて、駆動手段が、正方向と逆方向のうちの何れか一方に第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられると、係合手段の第一往復動部材に対する係合が解除されて、任意の回動位置に位置せしめられた第一風向部材が、一方向に更に自動的に回動せしめられる。このとき、第一風向部材が、ハウジングの開口部を閉塞する位置まで自動回動せしめられるようになることにより、第一風向部材の自動回動によるオートシャット機構が実現される。
そして、第一の風向部材によるハウジングの開口部の閉塞状態から、駆動手段が、第一風向部材を一方向に自動回動させるときの回転方向とは逆の方向に、第二の回転駆動量にて回動駆動せしめられると、第一風向部材が、付勢手段の付勢力によって、第一往復動部材が係合手段に対して再び係合せしめられる位置、換言すれば、駆動機構の回転駆動により一方向に自動回動せしめられる前の元位置に達するまで、一方向とは反対の他方向に回動せしめられる。つまり、係合手段を有する操作部材と第一往復動部材と付勢手段とにて、第一風向部材の元位置復帰機構が構成されている。
このように、本態様においては、第一風向部材の元位置復帰機構が、高価で構造が複雑な電子機器等を何等用いることなく、単に、係合手段を有する操作部材や第一往復動部材、付勢手段等、簡略な構造を有し且つ比較的安価な機械的部品だけで構成されているところから、第一風向部材の元位置復帰機構の付加に伴うコスト増が、可及的に低く抑えられ得る。しかも、第二風向部材を自動回動せしめる駆動手段を用いて、第一風向部材によるオートシャット機構が実現され得る。
従って、かくの如き本態様によれば、第二風向部材の自動回動機構と第一風向部材の自動回動によるオートシャット機構と第一風向部材の元位置復帰機構とが、装置全体の大型化を招くことなく、且つ更に一層低コストに付加され得る。そして、その結果として、それら各機構の同時付加による高級感と使用性の向上が、優れた経済性をもって、極めて有利に達成され得ることとなるのである。
<5> 上記せる態様<3>又は態様<4>において、前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動により、その回転駆動量に応じた量において往復動せしめられる第二往復動部材と、該第二の往復動部材と前記第一の往復動部材との間に設けられて、該駆動手段が前記正方向と逆方向のうちの何れか一方向に前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該第二往復動部材の作動方向に応じた該駆動手段の回転駆動力の作用方向を、前記第一風向部材を前記一方向に回動させる該第一往復動部材の作動方向に応じた方向に変換せしめて、該駆動手段の回転駆動力を該第一往復動部材に伝達する変換手段とを含んで、前記伝達機構が構成されて、該駆動手段が該一方向に該第二の回動駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該変換手段により、該第二往復動部材の作動に伴って、該第一往復動部材が作動せしめられて、該第一風向部材の該一方向への回動が実現されるようになっていること。この本態様によれば、伝達機構が、比較的に簡略で且つ安価な構造をもって有利に実現され得る。
<6> 上記せる態様<1>乃至態様<5>のうちの何れか一つにおいて、前記駆動機構における前記駆動手段の前記第二風向部材への回転駆動力伝達経路上に、前記第二風向部材に対して所定の摩擦力をもって当接せしめられる摩擦面を有して、前記駆動手段の回転駆動によって回動又は往復動可能に設けられ、該駆動手段の回転駆動による回動又は往復動によって、該駆動手段の回転駆動力を該第二風向部材に伝達せしめて、該第二風向部材の回動を行なわしめる一方、該摩擦面にかかる摩擦力以上の力が作用したときに、該回転駆動力の該第二風向部材への伝達を解消するクラッチ手段が、更に設けられていること。
このような本態様では、例えば、第二風向部材の自動回動時に、かかる第二風向部材の回動が何等かの原因で強制的に停止せしめられることがあっても、駆動手段の回転駆動力の第二風向部材への伝達が有利に解消されて、そのような第二風向部材の自動回動の強制停止による駆動手段や第二風向部材の損傷や破損の発生が、効果的に防止され得る。
<7> 上記の態様<6>において、前記駆動手段の前記駆動手段が、前記第一の回転駆動量よりも大きな回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、かかる回転駆動により回動せしめられる第二風向部材に対して、その回動方向の両側で接触して、該第二風向部材の回動範囲を規制するストッパが、更に設けられていること。この本態様によれば、駆動手段が、第一の回転駆動量よりも大きな第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられる場合にあっても、第二風向部材の回動範囲が、ストッパにて規制される回動範囲と為され得る。これによって、第二風向部材の自動回動が一定の回動範囲で安定的に行われるといった利点が、得られる。
<8> 上記せる態様<1>乃至態様<7>のうちの何れか一つにおいて、前記駆動機構における前記駆動手段が、ステッピングモータであること。この本態様によれば、駆動手段の回転駆動量や回転方向の制御が、より容易となる。
<9> 上記の態様<1>乃至態様<8>のうちの何れか一つにおいて、前記第一風向部材が、前記ハウジングの開口部の横方向に延びる前記第一回動軸回りに回動可能に設けられて、かかる回動により、前記車室内に吹き出される空気を縦方向に制御する横ブレードにて構成される一方、前記第二風向部材が、該ハウジングの開口部の縦方向に延びる前記第二回動軸回りに回動可能に設けられて、かかる回動により、該車室内に吹き出される空気を横方向に制御する縦ブレードにて構成されていること。かかる本態様によれば、空気の吹出方向を、より広範囲に亘って、一層有利に変化させることが出来る。
<10> 上記の態様<1>乃至態様<9>のうちの何れか一つにおいて、前記第一風向部材が、前記駆動機構により、予め設定された位置まで前記一方向に回動せしめられることによって、前記ハウジングの開口部が、該第一風向部材にて閉塞されるようになっていること。この本態様によれば、オートシャット機構が、有利に付加され得る。
以下、本発明をより具体的に明らかにするために、本発明に係る車両用空気吹出口装置の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1乃至図3には、本発明に従う車両用空気吹出口装置の一実施形態として、自動車のインストルメントパネルに取り付けられる空気吹出口装置が、その正面形態と横断面形態と縦断面形態とにおいて、それぞれ概略的に示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態の空気吹出口装置は、ハウジング2を有して、構成されている。
より具体的には、このハウジング2は、上下方向に対向位置する上側及び下側壁部4,6と、左右方向に対向位置する左側及び右側壁部8,10とを一体的に有して、前側と後側(図2中、下側と上側)にそれぞれ開口する矩形筒状のハウジング本体12と、このハウジング本体12の前端に固着された、ハウジング本体12の開口部よりも小さな窓部を有する枠体14とからなっている。また、ハウジング本体12には、内部を左右方向に二つに仕切る仕切壁16が、上側及び下側壁部4,6間に跨って設けられ、以て、ハウジング本体12内に、上側及び下側壁部4,6と右側壁部10と仕切壁16とにて囲まれた第一室18と、上側及び下側壁部4,6と左側壁部8と仕切壁16とにて囲まれた第二室20とが、それぞれ画成されている。
そして、かかるハウジング2にあっては、枠体14の窓部が、ハウジング本体12の第一室18に連通する空気吹出口22とされている。また、図示しないインストルメントパネルへの取付状態下で、ハウジング本体12における第一室18の前側開口部が、枠体14の空気吹出口22を通じて、車室内に向かって開口せしめられている一方、第一室18の後側開口部が、空気調和装置等の空気通路(図示せず)に接続されている。これによって、空気調和装置等から供給される空気が、空気吹出口22から、車室内に吹き出されるようになっている。
また、そのようなハウジング本体12における第一室18の前側開口部内には、第一風向部材としての横ブレード24と第二風向部材としての縦ブレード26とが、それぞれ複数個ずつ配設されている。それら横及び縦ブレード24,26は、何れも、長手の平板形状を有し、ハウジング本体12における第一室18の前側開口部内の前側と後側とにおいて、従来と同様に、相対向する壁部間に跨って、位置せしめられている。
すなわち、複数の縦ブレード26は、互いに平行に、且つ左右方向に所定間隔をおいて一列に並べられて、それぞれ、配されている。そして、その長手方向両端から上下方向に延び出す、第二回動軸としての取付軸28(図2には、下側の取付軸のみを破線で示す)にて、ハウジング2の本体12の上側及び下側壁部4,6に対して、取付軸28回りに左右方向に回動可能に取り付けられている。また、それら複数の縦ブレード26同士は、左右方向に延び、且つ左右方向に往復移動可能とされた縦ブレード連動プレート30によって、相互に連結されている。
これにより、複数の縦ブレード26のうちの何れか一つものの回動に従って、複数の縦ブレード26の全てが、互いに平行状態を維持しつつ、連動して、取付軸28回りの左右方向に一斉に回動せしめられるようになっている。そして、このような複数の縦ブレード26の一斉回動によって、ハウジング2の空気吹出口22から吹き出される空気の向きが、左右方向に変化せしめられ得るように構成されているのである。
なお、ここでは、複数の縦ブレード26のうちの中央に位置する縦ブレード26aが、前後側向に真っ直ぐに延びるように位置せしめられた状態において、かかる中央縦ブレード26から左側と右側とにそれぞれに同一の距離だけ離隔した位置に、左側ストッパピン29aと右側ストッパピン29bとが、それぞれ、下側壁部6に立設された状態で固定されている。
これにより、複数の縦ブレード26の一斉回動状態において、それらが左側に回動せしめられた際に、中央縦ブレード26aが左側ストッパピン29aに接触せしめられた時点で、中央縦ブレード26aを含む全ての縦ブレード26の左側への更なる回動が阻止される一方、それらが右側に回動せしめられた際に、中央縦ブレード26aが右側ストッパピン29bに接触せしめられた時点で、中央縦ブレード26aを含む全ての縦ブレード26の右側への更なる回動が阻止されるようになっている。その結果、全ての縦ブレード26が、左側及び右側ストッパピン29a,29bの配置間隔に応じた量に限った範囲内で、回動せしめられ得るようになっているのである。
一方、複数の横ブレード24は、互いに平行に、且つ上下方向に一列に並べられた状態で配されている。そして、その長手方向両端から左右方向にそれぞれ延び出す、第一回動軸としての取付軸32にて、ハウジング本体12の右側壁部10と仕切壁16とに対して、取付軸32回りに、上方(一方向)下方(他方向)とに回動可能に取り付けられている。
また、それら各横ブレード24における左側端部の後側部位には、連結ピン34が、長手方向に延び出すようにして、一体的に設けられている。そして、この連結ピン34は、その先端部分が、ハウジング本体12の仕切壁16に形成されたガイド孔36を通じて、ハウジング本体12における仕切壁16と左側壁部8との間に設けられた前記第二室20内に、突入位置せしめられている。連結ピン34が挿通せしめられるガイド孔36は、横ブレード24が取付軸32回りに水平状態(図3に破線で示される状態)から鉛直状態(図3に二点鎖線で示される状態)となるまで上方に回動せしめられたときの連結ピン34の軌跡に沿って、上下方向に延びる1/4周分の円弧状の全体形状と、内周面に対して、連結ピン34が摺接可能な幅とを有して、構成されている。
さらに、連結ピン34の先端部分が突入位置せしめられたハウジング本体12の第二室20内の前側には、第一往復動部材としての横ブレード連動プレート38が、上下方向に往復移動可能に配置されている。そして、この横ブレード連動プレート38に対して、各ガイド孔36を挿通せしめられた各横ブレード24の連結ピン34の先端部が、それぞれ回動可能に取り付けられており、以て、複数の横ブレード24同士が、横ブレード連動プレート38を介して、相互に連結されている。
かくして、横ブレード連動プレート38が上下方向に往復移動せしめられることで、各連結ピン34が、各ガイド孔36内を、その内周面に摺接して案内せしめられつつ、変位せしめられ、それにより、複数の横ブレード24の全てのものが、連動して、各取付軸32回りに上下方向に一斉に回動せしめられるようになっている。そして、その結果、かかる複数の横ブレード24の一斉回動によって、ハウジング2の空気吹出口22から吹き出される空気の向きが、上下方向に変化せしめられ得るように構成されているのである。
また、ここでは、ガイド孔36が上述せる如き形状を有していることで、各横ブレード24の下方への回動により、連結ピン34がガイド孔36の内周面の下端部に当接位置せしめられたときに、各横ブレード24が水平状態となる一方、各横ブレード24の上方への回動により、連結ピン34がガイド孔36の内周面の上端部に当接位置せしめられたときに、各横ブレード24が鉛直状態となるように構成されている。
かくして、横ブレード24が、水平状態とされる位置と鉛直状態とされる位置との間の範囲内に限って、回動せしめられ得るようになっている。そして、各連結ピン34が、各ガイド孔36の内周面の下端部に当接位置せしめられて、複数の横ブレード24の全てが、鉛直状態となる回動上死点に位置せしめられたときに、空気吹出口22が、全ての横ブレード24にて閉塞され、また、各連結ピン34が、各ガイド孔36の内周面の下端部に当接位置せしめられて、全ての横ブレード24が、水平状態となる回動下死点に位置せしめられたときに、空気吹出口22が全開状態となるように構成されているのである。
さらに、本実施形態においては、操作部材としての操作ノブ40が、ハウジング本体12に対して、一軸回りに上下方向に回動可能に設けられている。そして、この操作ノブ40が上下方向に回動操作されることによって、横ブレード連動プレート38が上下方向に移動せしめられると共に、複数の横ブレード24が、手動で、一斉に回動せしめられるようになっている。
すなわち、操作ノブ40は、全体として、厚肉の円板形状を呈している。そして、ハウジング本体12の第二室20内の前側において、横ブレード連動プレート38の下側部位と対向し、且つ外周部の一部を、枠体14に設けられた操作孔42から車室内に突出させて、配置された状態で、左側壁部8の内面側に軸着されている。また、かかる操作ノブ40の横ブレード連動プレート38との対向面には、操作ノブ40の車室内への突出部分とは径方向の反対側に位置する部分に、丸棒状の係合ピン44が、所定長さをもって突設されている。そして、この係合ピン44は、横ブレード連動プレート38の下端面の後側部位に形成された半円状の係合凹部46に、係合せしめられている。なお、ここでは、横ブレード連動プレート38が移動下死点に位置せしめられているときに、係合ピン44が係合凹部46に係合せしめられるようになっている。
また、ハウジング本体12の第二室20内の前側における横ブレード連動プレート38と仕切壁16との間には、付勢手段としての捩りコイルばね48が、配置されている。この捩りコイルばね48は、その両端部が離隔せしめられたときに、それらを接近させる方向に付勢力を発揮するように構成されている。そして、かかる捩りコイルばね48が、両端部を所定の量だけ離隔せしめた状態で、その一端部を、仕切壁16の左側壁部8との対向面において、横ブレード連動プレート38の配置位置よりも下側の部位に突設された固定ピン50に対して固定させつつ、その他端部において、横ブレード連動プレート38に固定されている。
かくして、横ブレード連動プレート38が、捩りコイルばね48の付勢力にて、常時、下方に付勢せしめられている。そして、それにより、横ブレード連動プレート38の移動範囲内であれば、操作ノブ40が如何なる回動位置にあっても、操作ノブ40の係合ピン44と横ブレード連動プレート38の係合凹部46との係合状態が、常に確保されて、捩りコイルばね48の付勢力による横ブレード連動プレート38の下方への移動が阻止され得るようになっている。
従って、ここでは、操作ノブ40の車室内への突出部分が、下方(図3中、矢印にて示される方向)に回動操作されて、係合ピン44が上方に変位せしめられることにより、横ブレード連動プレート38が捩りコイルばね48の付勢力に抗して、係合ピン44にて押し上げられ、それに伴って、複数の横ブレード24の全てのものが連動して、上方に回動せしめられるようになる。これにより、ハウジング2の空気吹出口22から吹き出される空気の向きが、手動で、徐々に下方に変化せしめられるようになっている。そして、操作ノブ40の車室内への突出部分の更なる回動により、各横ブレード24が更に回動せしめられて、回動上死点(各横ブレード24の連結ピン34がガイド孔36の内周面の上端部に当接する位置)に位置せしめられると、空気吹出口22が、複数の横ブレード24にて、閉塞せしめられるようになっている。
また、そのような各横ブレード24の上方への回動状態から、操作ノブ40の車室内への突出部分が、上方(図3中、矢印とは反対方向)に回動操作されると、係合ピン44が下方に変位せしめられて、係合ピン44による横ブレード連動プレート38に対する押上力が解消される。そして、横ブレード連動プレート38が、捩りコイルばね48の付勢力により、下方に移動せしめられ、それに伴って、複数の横ブレード24の全てのものが連動して、下方に回動せしめられるようになる。これにより、ハウジング2の空気吹出口22から吹き出される空気の向きが、手動で、徐々に上方に変化せしめられ得るようになっている。そして、各横ブレード24が回動下死点(各横ブレード24の連結ピン34がガイド孔36の内周面の下端部に当接する位置)に位置せしめられると、空気吹出口22が、全開状態となるように構成されている。
さらに、本実施形態においては、捩りコイルばね48の付勢力が、操作ノブ40の回動軸に対する摺動抵抗力よりも小さくされている。そのため、操作ノブ40の回動が所望の回動位置で停止された際にも、操作ノブ40が、捩りコイルばね48の付勢力にて回動せしめられることが阻止されるようになっている。従って、操作ノブ40の上方や下方への回動操作時において、操作ノブ40を任意の回動位置で停止すれば、複数の横ブレード24の一斉回動が、操作ノブ40の回動位置に応じた任意の位置で停止され、以て、吹出空気の向きが、操作ノブ40の操作量に応じた所望の向きで、維持され得るようになっている。
ところで、本実施形態の空気吹出口装置にあっては、特に、かくの如き複数の横ブレード24の全てのものの一斉回動と、前述の如き複数の縦ブレード26の全てのものの一斉回動とが、ハウジング本体12の第一室18内に配置された駆動手段としてのステッピングモータ52の回転駆動力に基づいて、自動でも行われ得るようになっている。
すなわち、ここでは、ハウジング本体12の第一室18内において、複数の縦ブレード26のうちの中央に位置する中央縦ブレード26aの後側に、正逆両方向、つまり図2における右回りの方向と左回りの方向とに回転駆動可能なステッピングモータ52が、下側壁部6上に固定された状態で、位置せしめられている。また、このステッピングモータ52と中央縦ブレード26aとの間には、クラッチ手段としてのクラッチ機構54が設けられている。
かかるクラッチ機構54は、図2及び図4に示されるように、ハウジング本体12の下側壁部6に固定された取付軸58と、この取付軸58の下部部位に外嵌された支持スリーブ59と、支持スリーブ59上に載置されて、支持された状態で、取付軸58に外嵌された下側平歯車60と、下側平歯車60に重ね合わされた状態で、取付軸58に外嵌された上側平歯車62とを有している。そして、取付軸58の上端部には、円環状の外フランジ部64が、上側平歯車62の上端面と所定距離を隔てて対向する状態で、一体的に設けられている。また、それら外フランジ部64と上側平歯車62の上端面との間には、コイルスプリング66が、外フランジ部64と上側平歯車62とを離間させる方向に付勢力が発揮される状態で、介装されている。これによって、上側平歯車62と下側平歯車60とが、それぞれの重合面からなる摩擦面63a,63b同士において、コイルスプリング66の付勢力に基づく摩擦力(圧接力)をもって互いに当接せしめられた状態で、取付軸58に取り付けられている。
そして、このようなクラッチ機構54における下側平歯車60が、ステッピングモータ52の出力軸に取り付けられた出力ギヤ68に噛合せしめられている一方、上側平歯車62が、中央縦ブレード26aの後側部位に一体形成された、扇状を呈する連動ギヤ部70に噛合せしめられている。これにより、ステッピングモータ52の回転駆動力が、出力ギヤ68から、クラッチ機構54の上側及び下側平歯車62,60を介して、連動ギヤ部70に伝達されるようになっている。
従って、ここでは、ステッピングモータ52が、右回りの方向に回転駆動せしめられたときに、中央縦ブレード26aを含む全ての縦ブレード26が、一斉に、左方向に自動回動せしめられる一方、ステッピングモータ52が、左回りの方向に回転駆動せしめられたときに、中央縦ブレード26aを含む全ての縦ブレード26が、一斉に、右方向に自動回動せしめられるようになっているのである。このことから明らかなように、本実施形態においては、ステッピングモータ52とクラッチ機構54と連動ギヤ部70とにて、駆動機構が構成されている。
また、そのような縦ブレード26の自動回動状態下で、例えば、隣り合う縦ブレード26同士の間や縦ブレード26とハウジング本体12の内面との間等に、異物が侵入したり、噛み込んだりして、縦ブレード26の回動が強制的に停止せしめられた場合には、クラッチ機構54の上側平歯車62と下側平歯車60の各摩擦面63a,63bの間に、コイルスプリング66の付勢力に基づく摩擦力(圧接力)を越える力が作用せしめられるようになり、それによって、それら各摩擦面63a,63b間に滑りが惹起されて、ステッピングモータ52の回転駆動力の縦ブレード26への伝達が、阻止され得るようになっている。
さらに、中央縦ブレード26aが左側ストッパピン29aや右側ストッパピン29bに接触した状態から、ステッピングモータ52が、更に右回りや左回りの方向に回転駆動せしめられるような場合にも、クラッチ機構54の上側平歯車62と下側平歯車60の各摩擦面63a,63b間に滑りが惹起されて、ステッピングモータ52の回転駆動力の縦ブレード26への伝達が阻止され得るようになっている。
また、本実施形態では、ハウジング本体12内において、ステッピングモータ52と横ブレード連動プレート38との間に、伝達機構56が設けられている。この伝達機構56は、図2乃至図4から明らかなように、第二移動部材としての移動体72を有している。そして、かかる移動体72は、全体として、矩形の横断面形状を有するクランク状のブロック体からなり、ハウジング本体12内の後側において、ステッピングモータ52の後側に位置して、左右方向に真っ直ぐに延びる後側延出部74と、ハウジング本体12内の前後方向中間部において、ステッピングモータ52の左側に位置して、左右方向に真っ直ぐに延びる前側延出部76と、それら後側延出部74の左端部と前側延出部76の右端部とを一体的に連結する連結部78とを有して、構成されている。
また、移動体72における後側延出部74の前側の側面には、ラック部80が、左右方向に所定長さで延びるように形成されている。更に、前側延出部76の連結部78側とは反対側の左端部には、右端部側に向かって上傾して延びる傾斜摺動面82が設けられている。更にまた、それら後側延出部74と前側延出部76とには、それぞれの下面において開口する断面矩形の案内溝84が、各延出部74,76の全長に亘って、その延出方向に真っ直ぐに延びるように、各々形成されている。
一方、移動体72が配置されるハウジング本体12内に設けられた仕切壁16には、移動体72の前側延出部76が挿通可能な大きさを有する矩形の透孔86が、設けられている。また、ハウジング本体12の下側壁部6の前側部位には、仕切壁16の透孔86を通じて、ハウジング本体12の前記第一室18と第二室20とに跨って、左右方向に真っ直ぐに延びる前側案内レール88が、一体的に立設されており、更に、かかる下側壁部6の後側部位にも、第二室20内において、前側案内レール88に平行して、左右方向に真っ直ぐに延びる後側案内レール90が、一体的に立設されている。
なお、第二室20内の前側には、前述せる如く、横ブレード連動プレート38が配置されているが、この横ブレード連動プレート38の下端部には、第二室20内の後側に向かって、所定長さをもって一体的に延び出す延長ロッド92が設けられている。また、かかる延長ロッド92の後側略半分の部分は、丸棒状の摺動部94とされている。そして、上記前側案内レール88が、第二室20内において、横ブレード連動プレート38における延長ロッド92の摺動部94の下方に所定距離を隔てて位置し、且つかかる摺動部94に交差して、左側壁部8に向かって更に真っ直ぐに延びるように形成されているのである。
而して、そのような前側案内レール88と後側案内レール90とが、移動体72の前側延出部76と後側延出部74の各案内溝84内に遊嵌状態で嵌入されており、以て、移動体72が、ハウジング本体12内で、それら各案内レール88,90に案内されつつ、左右方向にスライド移動せしめられ得るようになっている。また、かかる移動体72における前側延出部76の左端部が、仕切壁16の透孔86を通じて、第二室20内に進入せしめられていると共に、後側延出部74のラック部80に対して、ステッピングモータ52の出力ギヤ68が噛合せしめられている。これにより、ステッピングモータ52が、左回りと右回りの両方向に回転駆動せしめられたときに、移動体72が、案内レール88,90に案内されつつ、ステッピングモータ52の回転駆動方向と同一方向にスライド移動せしめられ得るようになっている。
そして、ここでは、後述せる如き制御機構としてのコントローラ96によるステッピングモータ52の駆動制御により、ステッピングモータ52の回転駆動量が、縦ブレード26を、左側ストッパピン29aと右側ストッパピン29bとの間の配置間隔に応じた回動範囲内で回動させるだけの第一の回転駆動量とされているときには、図4に二点鎖線で示されるように、移動体72が、横ブレード連動プレート38における延長ロッド92の摺動部94に接触することのない範囲内の小さな移動量においてスライド移動せしめられるようになっている。
一方、コントローラ96の制御により、ステッピングモータ52の回転駆動量が、第一の回転駆動量よりも所定の量だけ大きな第二の回転駆動量とされたときには、図4に一点鎖線で示される如く、移動体72が、横ブレード連動プレート38における延長ロッド92の摺動部94に対して、前側延出部76の傾斜摺動面82が接触し、且つかかる摺動部94を徐々に押し上げるように摺動しつつ、左方向に大きくスライド移動せしめられるようになっている。
かくして、ステッピングモータ52が比較的に小さな第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられている間は、ステッピングモータ52の回転駆動力が、横ブレード連動プレート38、更には横ブレード24に伝達せしめられることがないようになっている。
そして、ステッピングモータ52が第二の回転駆動量にて左回りの方向に回転駆動せしめられたときには、ステッピングモータ52の回転駆動力が、傾斜摺動面82と延長ロッド92の摺動部94との間で、作用方向が上方に変換せしめられた上で、横ブレード連動プレート38に伝達せしめられるようになる。また、それによって、横ブレード連動プレート38が、捩りコイルばね48の付勢力に抗して、上方に押し上げられて、横ブレード24が上方に回動せしめられる。そして、図3及び図4から明らかなように、移動体72が左方向の移動限度位置までスライド移動せしめられたときに、横ブレード24が、予め設定された位置たる前記回動上死点、つまり、各連結ピン34が各ガイド孔36の内周面の上端部に当接する位置まで回動せしめられて、横ブレード24にて、空気吹出口22が自動的に閉塞せしめられるようになっている。
一方、ステッピングモータ52が、左回りの方向への回転限度位置から、第二の回転駆動量にて右回りの方向に回転駆動せしめられたときには、移動体72が、左側への移動限度位置から右側への移動限度位置にまで、右方向に大きくスライド移動せしめられる。それによって、移動体72の傾斜摺動面82による横ブレード連動プレート38に対する押上力が解消され、以て、横ブレード連動プレート38が、捩りコイルばね48の付勢力に基づいて、下方に移動せしめられる。そして、それに伴って、横ブレード24が下方に回動せしめられて、ハウジング2の空気吹出口22が、再び開放せしめられるようになる。なお、
なお、これらのことから明らかなように、本実施形態においては、傾斜摺動面82と横ブレード連動プレート38の延長ロッド92(摺動部94)とにて、変換手段が構成され、また、それら傾斜摺動面82及び延長ロッド92と移動体72と横ブレード連動プレート38とにて、伝達機構が構成されている。
そして、ここでは、例えば、図5に示されるように、操作ノブ40による手動操作で、横ブレード24が任意の回動位置とされている場合にあっても、図6に示される如く、ステッピングモータ52の第二の回転駆動量での左回りの方向への回転駆動により、横ブレード連動プレート38が、左方向にスライド移動せしめられる移動体72の傾斜摺動面82にて押し上げられることで、操作ノブ40の係合ピン44と横ブレード連動プレート38の係合凹部46との係合状態が解消される。そして、操作ノブ40の回動位置が維持されたままで、横ブレード連動プレート38が上方に移動せしめられて、横ブレード24が回動上死点まで回動せしめられることにより、空気吹出口22の閉塞が自動的に行われるようになっている。
また、上記のようにして、横ブレード24の任意の回動位置からの上方への自動回動により、空気吹出口22が閉鎖せしめられた状態から、ステッピングモータ52が、第二の回転駆動量で右回りの方向への回転駆動せしめられると、横ブレード連動プレート38が、捩りコイルばね48の付勢力に基づいて下方に移動せしめられることとなるが、このとき、係合凹部46が係合ピン44に当接し、係合せしめられた時点において、横ブレード連動プレート38の下方への回動が、停止せしめられるようになる。これによって、横ブレード24が、ステッピングモータ52にて自動回動せしめられて、空気吹出口22を自動閉塞する前の元の位置に復帰せしめられるようになっている。
而して、本実施形態においては、かくの如きステッピングモータ52による縦ブレード26の自動回動や、横ブレード24による空気吹出口22の自動的な開閉操作が、ハウジング2の枠体14に設けられた押しボタンスイッチ98や図示しないイグニッションスイッチに対するスイッチ操作に基づいて、行われるようになっている。
すなわち、ここでは、ステッピングモータ52が、ハウジング本体12の第二室20内の後側に設置された、制御機構としてのコントローラ96に対して、図示しないリード線を通じて、電気的に接続されている。また、このコントローラ96は、押しボタンスイッチ98とイグニッションスイッチに対しても、電気的に接続されている。そして、かかるコントローラ96が、それら押しボタンスイッチ98とイグニッションスイッチとに対するスイッチ操作に基づいて、ステッピングモータ52を起動して、予め設定された回転駆動量において回転駆動させ、或いはその回転駆動を停止させるように、ステッピングモータ52を制御し得るように構成されている。
つまり、ステッピングモータ52の停止状態下で、押しボタンスイッチ98が一度だけ押圧操作されると、コントローラ96により、ステッピングモータ52が、右回りと左回りの両方向に、それぞれ、前記せる第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられて、縦ブレード26が、左側ストッパピン29aと右側ストッパピン29bとの間の配置間隔に応じた回動範囲(回動量)において、連続的に自動回動せしめられるようになっている。
また、そのような縦ブレード26の自動回動状態下で、押しボタンスイッチ98が、もう一度押圧操作されると、コントローラ96により、ステッピングモータ52の回転駆動が即座に停止せしめられ、それと同時に、縦ブレード26の自動回動が停止せしめられるようになっている。なお、このような縦ブレード26の自動回動の停止状態下では、ステッピングモータ52のディテントトルクに基づいて、縦ブレード26が、回動停止位置において保持されるようになる。
さらに、ここでは、ステッピングモータ52が第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられている間、左右の回転限度位置からカウントされるステッピングモータ52への入力パルス数に基づいて、ステッピングモータ52の出力ギヤ68(出力軸)の回転位置、更には縦ブレード26の回動位置が、コントローラ96にて、常に把握されるようになっている。また、ステッピングモータ52の回転駆動が停止せしめられた際には、かかるステッピングモータ52への入力パルス数に基づく縦ブレード26の回動位置が、コントローラ96に記憶される。
そして、イグニッションスイッチのOFF操作が行われると、縦ブレード26が自動回動状態であるか否かに拘わらず、また、縦ブレード26の回動位置に拘わらず、コントローラ96によって、ステッピングモータ52が、第一の回転駆動量にて、右回りの方向に一度だけ回転せしめられ、それに引き続いて、かかる第一の回転駆動量よりも所定の量だけ大きな前記第二の回転駆動量にて、左回りの方向に一度だけ回転せしめられた後、ステッピングモータ52の回転駆動が停止されるようになっている。
このとき、中央縦ブレード26aが、右側ストッパ29bに接触せしめられて、全ての縦ブレード26が、右方向への回動限度位置に位置せしめられた状態となるが、イグニッションスイッチのOFF操作せしめられた時点での縦ブレード26の回動位置が、コントローラ96に記憶される。なお、イグニッションスイッチのOFF操作時に、ステッピングモータ52の回転駆動が停止状態であった場合には、ステッピングモータ52の回転駆動停止時においてコントローラ96に既に記憶された縦ブレード26の回動停止位置が、イグニッションスイッチのOFF操作せしめられた時点での縦ブレード26の回動位置として、採用される。
また、イグニッションスイッチのON操作が行われると、コントローラ96によって、ステッピングモータ52が、第二の回転駆動量にて、イグニッションスイッチのOFF操作時とは逆の右回りの方向に一度だけ回転せしめられ、それに引き続いて、縦ブレード26の回動位置が、コントローラ96に記憶された、イグニッションスイッチのOFF操作せしめられた時点での回動位置となるまで、左回りの方向に一度だけ回転せしめられた後、ステッピングモータ52の回転駆動が停止されるようになる。
かくして、本実施形態の空気吹出口装置にあっては、縦ブレード26の回動停止状態下で、押しボタンスイッチ98が1回押圧操作されると、予め設定された所定の範囲内で、吹出空気の向きが、自動的に、連続して変化せしめられ得るようになる。また、その状態において、吹出空気の向きが所望の向きとなった時点で、押しボタンスイッチ98がもう1回押圧操作されると、吹出空気の向きが、所望の向きに維持され得るようになっている。
一方、イグニッションスイッチがOFF操作されると、押しボタンスイッチ98の操作状態に優先して、縦ブレード26が右方向への回動限度位置にまで回動させられた後、その位置で停止せしめられて、保持されるようになる。また、横ブレード24は、回動上死点まで自動回動させられた後、その位置で停止せしめられて、保持されるようになる。これにより、ハウジング2の空気吹出口22が、横ブレード24にて、自動的に閉塞せしめられる。
そして、そのような空気吹出口22の閉塞状態下において、イグニッションスイッチがON操作されると、縦ブレード26が、イグニッションスイッチのOFF操作時点での回動位置(イグニッションスイッチのOFF操作時点で既に自動回動が停止せしめられていた場合には、その回動停止位置)に復帰せしめらられる。また、横ブレード24も、イグニッションスイッチのOFF操作時点での回動位置に復帰せしめられる。これにより、空気吹出口22が、自動的に開放せしめられる。
このように、本実施形態の空気吹出口装置にあっては、イグニッションスイッチのON・OFF操作に従って、空気吹出口22が、横ブレード24にて自動的に開閉せしめられ得る。しかも、この横ブレード24による空気吹出口22の自動開閉が、縦ブレード26を自動回動せしめるステッピングモータ52による横ブレード24の自動回動により実現されている。
それ故、吹出空気の向きを左右方向に自動的に変化せしめるための縦ブレード26の自動回動と、空気吹出口22の自動開閉を行うための横ブレード24の自動回動とを2個のステッピングモータ52にてそれぞれ行なわしめる場合に比して、構造の簡略化と低コスト化、更にはステッピングモータ52とそれに付随する部品の設置スペースの省スペース化が、有利に図られ得る。
また、かかる空気吹出口装置では、空気吹出口22が閉塞状態から自動的に開放せしめられた際に、横ブレード24が、空気吹出口22の自動閉塞を行う前の元位置に自動的に復帰せしめられ得るようになっている。そして、そのような横ブレード24の元位置復帰を実現する構造が、単に、操作ノブ40に設けられた係合ピン44と、横ブレード連動プレート38に設けられた係合凹部46と、横ブレード連動プレート38を下方に付勢する捩りコイルばね48といった、簡略な構造を有し且つ比較的安価な機械的部品だけで構成されている。
従って、かくの如き本実施形態の空気吹出口装置にあっては、縦ブレード26の自動回動による風向き変更と、横ブレード24の自動回動による空気吹出口22の自動開閉と、空気吹出口22の開放時における横ブレード24の元位置復帰とを、それぞれ行なわしめる機構が、装置全体の大型化を招くことなく、且つ更に一層低コストに実現され得る。そして、その結果として、それら各機構の同時付加による高級感と使用性の向上が、優れた経済性をもって、極めて有利に達成され得ることとなるのである。
また、かかる空気吹出口装置においては、ステッピングモータ52の回転駆動により左右方向にスライド移動可能とされた移動体72の傾斜摺動面82と、上下方向に往復移動可能とされた横ブレード連動プレート38の延長ロッド92(摺動部94)との摺動によって、ステッピングモータ52の回転駆動力が、それら移動体72と横ブレード連動プレート38とを介して、横ブレード24に伝達されるようになっているところから、比較的に簡略な構造において、横ブレード24が、ステッピングモータ52の回転駆動に伴って自動回動せしめられ得る。
さらに、本実施形態では、ステッピングモータ52と縦ブレード26との間にクラッチ機構54が設けられているため、ステッピングモータ52の第二の回転駆動量での回転駆動時に、縦ブレード26が左側及び右側ストッパピン29a,29bに接触せしめられた状態で、ステッピングモータ52が更に回転駆動せしめられても、ステッピングモータ52の回転駆動力の縦ブレード26への伝達が解消され得る。それによって、空気吹出口22の横ブレード24による自動閉塞時に、縦ブレード26の左側及び右側ストッパピン29a,29bへの接触に起因して、縦ブレード26が損傷したり、ステッピングモータ52に過度の負担が強いられたりするようなことが、効果的に回避され得る。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、ハウジング2の形状や、そこに配設される縦ブレード26と横ブレード24の個数及び形状、並びに支持形態等は、前記実施形態に示されるものに限定されるものではなく、空気吹出口装置の配設位置や要求される機能等によって、適宜に設定されるべきものである。
また、前記実施形態では、伝達機構56を構成する移動体72とクラッチ機構54とが、別個の部材にて構成されていたが、例えば、図7に示される如き構造を採用することによって、それら移動体72とクラッチ機構54とを1個の部材にて構成することが出来る。なお、図7に示される第二の実施形態においては、前記第一の実施形態と同一の構造とされた部材及び部位について、図1乃至図6と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明は省略した。
すなわち、ここでは、長手矩形のブロック体乃至は板材からなる移動体72の幅方向に対向する二つの側面のうちの一方に、ラック部80が設けられる一方、他方の側面に、平坦な摩擦面100を有するクラッチ板102が固設される。また、中央縦ブレード26aの後側部位には、外周面が平坦な摩擦面104とされた扇状の接触部106が、一体形成される。そして、移動体72が、ステッピングモータ52と縦ブレード26との間に、左右方向にスライド移動可能に配置される。また、かかる配置状態下で、移動体72のラック部80が、ステッピングモータ52の出力ギヤ68に噛合される一方、クラッチ板102が、摩擦面100において、中央縦ブレード26aの接触部106の摩擦面104に、所定の摩擦力(圧接力)をもって当接される。
かくして、本実施形態においては、ステッピングモータ52の回転駆動力が、移動体72を介して、横ブレード連動プレート38、更には横ブレード24の全てのものに伝達されるようになっていると共に、移動体72とクラッチ板102とを介して、中央縦ブレード26a、更には縦ブレード26の全てのものにも伝達されるようになっている。そして、クラッチ板102の摩擦面100と、中央縦ブレード26aにおける接触部106の摩擦面104との間に、上記摩擦力以上の力が作用せしめられると、それら摩擦面100,104同士の間に滑りが生ぜしめられて、ステッピングモータ52の回転駆動力の中央縦ブレード26aへの伝達が解消されるようになっているのである。このことから明らかなように、ここでは、移動体72とクラッチ板102と接触部106とにて、クラッチ機構が構成されている。
かかる第二の実施形態によれば、ステッピングモータ52の回転駆動力を、横ブレード24に伝達せしめる伝達機構と、縦ブレード26に伝達せしめるクラッチ機構の構造が、効果的に簡略化され得ると共に、部品点数の削減が有利に図られ得る。
また、伝達機構とクラッチ機構とを別個の部材にて構成する場合にあっても、或いはそれらを1個の部材にて構成する場合にあっても、クラッチ機構の構造が、前記第一及び第二の実施形態において例示されるものに、何等限定されるものでないことは、言うまでもないところである。
さらに、伝達機構の構造も、前記二つの実施形態に示されるものに、何等限定されるものではない。例えば、図8乃至図10には、伝達機構のうちの変換手段の構成が異なる例としての第三の実施形態が、示されている。なお、それら図8乃至図10に示された第三の実施形態においても、前記第一の実施形態と同一の構造とされた部材及び部位について、図1乃至図6と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明は省略した。
すなわち、ここでは、移動体72の前側延出部76の左端部に、傾斜摺動面(82)に代えて、摺動孔108が、かかる左端部を前後方向に貫通して、左右方向に延びるように設けられている。また、この摺動孔108にあっては、その左側部分が、左右方向に水平に延びる水平部110とされる一方、右側部分が、右方向に向かって上傾する傾斜部112とされている。更に、かかる摺動孔108内に、横ブレード連動プレート38の延長ロッド92の摺動部94が、摺動可能に挿通せしめられている。
そして、かかる第三の実施形態では、ステッピングモータ52が第一の回転駆動量にて左回りと右回りの両方向に回転駆動せしめられて、縦ブレード26が左右両方向に回動せしめられると共に、移動体72が左右両方向に小さくスライド移動せしめられているときには、図10に二点鎖線で示されるように、延長ロッド92の摺動部94が、移動体72の摺動孔108における水平部110内において、その内面に摺動せしめられ、それにより、ステッピングモータ52の回転駆動力が、横ブレード連動プレート38及び各横ブレード24に伝達されないようになっている。
一方、ステッピングモータ52が第二の回転駆動量にて左回りに回転駆動せしめられて、移動体72が左方向に大きくスライド移動せしめられたときには、図10に一点鎖線で示されるように、延長ロッド92の摺動部94が、移動体72の摺動孔108における傾斜部112内に進入し、その下部内面に摺動せしめられるようになる。これによって、横ブレード連動プレート38が押し上げられ、それに伴って、全ての横ブレード24が上方に回動せしめられるようになっている。なお、ここでは、延長ロッド92の摺動部94が、摺動孔108における傾斜部112の最も高い位置に位置する内面部分に接触したときに、各横ブレード24が回動上死点に位置せしめられ、以て、空気吹出口22が自動的に閉塞せしめられるようになっている。
また、そのような状態から、ステッピングモータ52が第二の回転駆動量にて右回りに回転駆動せしめられて、移動体72が右方向に大きくスライド移動せしめられたときには、図10に一点鎖線で示されるように、延長ロッド92の摺動部94が、摺動孔108の傾斜部112内において、その上部内面に摺動せしめられるようになる。これによって、横ブレード連動プレート38が押し下げられ、それに伴って、全ての横ブレード24が下方に回動せしめられるようになっている。なお、ここでは、延長ロッド92の摺動部94が、摺動孔108と傾斜部112と水平部110との境界部分に位置せしめられたときに、各横ブレード24が回動下死点に位置せしめられ、以て、空気吹出口22が自動的に全開せしめられるようになっている。
これらのことから明らかなように、ここでは、摺動孔108と延長ロッド92とにて、変換手段が構成されている。そして、ステッピングモータ52が第二の回転駆動量にて右回りに回転駆動せしめられたときの摺動孔108の内面部分に対する延長ロッド92の摺動によって、全ての横ブレード24が下方に回動せしめられ得るようになっている。それ故、ここでは、各横ブレード24を下方に回動させる方向に付勢力を発揮する捩りコイルばね(48)が省略されて、その分だけ、部品点数の削減と構造の簡略化とが図られている。
従って、かくの如き第三の実施形態によれば、オートシャット機構が、より低コストに且つ更に簡略な構造をもって実現され得るのである。
このように、本発明においては、第一風向部材(横ブレード24)を他方向(下方)に回動せしめる方向に付勢力を発揮する付勢手段を省略することが出来る。その際には、上記第三の実施形態に示される如く、駆動手段(ステッピングモータ52)にて、第一風向部材を他方向に回動させるように為す他、単に、第一風向部材の重量バランスを考慮することで、第一風向部材を自重により他方向に回動せしめ得るように為しても良い。
勿論、付勢手段を設ける場合には、かかる付勢手段として、第一及び第二の実施形態において例示された捩りコイルばね48の他、公知の付勢手段の中から選択されたものが、適宜に用いられ得る。
また、そのような付勢手段の取付構造や取付位置、取付個数等も、前記第一及び第二の実施形態に示されるものに、何等限定されるものでない。即ち、例えば、かかる付勢手段として、例示の捩りコイルばね48を採用する場合にあっても、捩りコイルばね48として、両端部が接近せしめられたときに付勢力を発揮するように構成されたものを用いても良いのである。
さらに、上述せる第三の実施形態においては、操作ノブ40の係合ピン44と横ブレード連動プレート38の係合凹部46との係合状態下で、ステッピングモータ52を更に右回りに回転駆動させたときに、ステッピングモータ52の回転駆動力の横ブレード連動プレート38への伝達を解消するクラッチ機構を、例えば、前記二つの実施形態に示される如き構造やその他の公知の構造をもって、ステッピングモータ52の出力ギヤ68と移動体72との間に介在せしめれば、横ブレード24の元位置復帰機構が、経済的に有利に実現され得ることとなる。
また、図11乃至図13に示されるように、移動体72と各横ブレード24とを直接に連結することも出来る。なお、それら図11乃至図13に示される第四の実施形態においても、前記第一の実施形態と同一の構造とされた部材及び部位について、図1乃至図6と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明は省略した。
すなわち、ここでは、各横ブレード24の連結ピン34が、第二室20内において、左方と後方とに折れ曲がって延びるL字形態を有するように構成されて、その後方に延びる部分の先端部が摺動部114とされている。一方、移動体72の前側延出部76には、摺動孔108が、それらの連結ピン34に対応する数だけ設けられている。そして、各連結ピン34の摺動部114が、各摺動孔108内に挿通せしめられている。これにより、ステッピングモータ52が第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、移動体72の左右方向への大きなスライド移動に伴って、各連結ピン34の摺動部114が、摺動孔108の傾斜部112の内面に摺動せしめられて、各連結ピン34が上下方向に移動せしめられ、以て、各横ブレード24が上下方向に回動させられるようになっている。
かくの如き構造によれば、移動体72と各横ブレード24とを直接に連結して、第一往復動部材としての横ブレード連動プレート38を省略することが可能となる。つまり、伝達機構を、第二往復動部材としての移動体72と各横ブレード24の一部(連結ピン34)とのみにて、構成することが出来る。その結果として、装置全体の構造の簡素化とコンパクト化とが、更に一層有利に実現され得ることとなる。
また、操作部材としての操作ノブ40は、前記第一乃至第三の実施形態に示される如き回動式(回転式)のものに代えて、上下方向に往復移動せしめられる移動式のもの等を、適宜に採用することが出来る。更に、第四の実施形態を示す図11乃至図13から明らかな如く、操作部材は、本発明において必須のものではなく、省略することも出来る。
更にまた、前記第一乃至第三の実施形態において、操作部材に設けられていた係合手段(係合ピン44)についても、その配設構造が、特に限定されるものでない。即ち、前記第一の実施形態では、係合手段としての係合ピン44が操作ノブ40に設けられて、この係合ピン44が、横ブレード連動プレート38に設けられた係合凹部46に係合せしめられるようになっていたが、例えば、特開2005−47432号公報に記載されるように、操作ノブ40に対して、突条形態を呈する係合凸部を設けて、かかる係合凸部にて係合手段を構成する一方、横ブレード連動プレート38に対して、かかる係合凸部に係合する突出ピンを設けるようにしても、何等差し支えないのである。勿論、操作ノブ40に、係合凸部に代えて、それに対応する溝状の係合凹部を設けることも出来る。
また、係合手段を変位不能に設けても良く、その場合には、ハウジング本体12に設けることが出来る。或いは、ガイド孔36の内周面の下端部にて、係合手段を構成しても良い。更に、例えば、ハウジング本体12における下側壁部6の前側に設けられた案内レール88の上面に、横ブレード連動プレート38の延長ロッド92が接触せしめられるように構成することで、かかる案内レール88を係合手段として利用することも可能である。尤も、係合手段を省略しても、何等差し支えない。
更にまた、前記四つの実施形態では、第一風向部材が横ブレード24にて構成される一方、第二風向部材が縦ブレード26にて構成されていたが、それとは逆に、第一風向部材を縦ブレード26にて構成する一方、第二風向部材を横ブレード24にて構成しても良い。勿論、その場合にあっては、ハウジング2内において、縦ブレード26が、横ブレード24よりも前側に配置せしめられる。そして、例えば、ステッピングモータ52やクラッチ機構54、移動体72が右側壁部10や仕切壁16の内面に設置された状態下で、縦ブレード26の自動回動が、前記実施形態における横ブレード24の自動回動を行なわしめる構造により実現される一方、横ブレード24の自動回動が、前記実施形態における縦ブレード26の自動回動を行なわしめる構造により実現されて、縦ブレード26の自動回動によって、空気吹出口22が自動的に開閉せしめられるように構成されることとなる。
加えて、前記四つの実施形態では、本発明を、自動車のインストルメントパネルに取り付けられる空気吹出口装置に対して適用したものの具体例を示したが、本発明は、その他、自動車のインストルメントパネル以外に取り付けられる空気吹出口装置や、自動車以外の車両に装備される空気吹出口装置の何れに対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う構造を有する車両用空気吹出口装置の一例を示す正面説明図である。 図1におけるII−II断面説明図である。 図1におけるIII−III断面説明図である。 図2におけるIV−IV断面説明図である。 図1に示された車両用空気吹出口装置の使用状態を説明するための、図3に対応する図であって、操作ノブを下方に回動せしめることにより、横ブレードを上方に手動で回動させた状態を示している。 図1に示された車両用空気吹出口装置の別の使用状態を説明するための、図3に対応する図であって、操作ノブを作動させずに、ステッピングモータを回転駆動させて、横ブレードを更に上方に自動回動させることにより、ハウジングの空気吹出口を自動的に閉塞せしめた状態を示している。 本発明に従う車両用空気吹出口装置の別の例を示す、図2に対応する図である。 本発明に従う車両用空気吹出口装置の更に別の例を示す、図2に対応する図である。 図8におけるIX−IX断面説明図である。 図8に示された車両用空気吹出口装置の図4に対応する図である。 本発明に従う車両用空気吹出口装置の他の例を示す、図2に対応する図である。 図11におけるXII−XII断面説明図である。 図11に示された車両用空気吹出口装置の図4に対応する図である。
符号の説明
2 ハウジング 12 ハウジング本体
22 空気吹出口 24 横ブレード
26 縦ブレード 29 ストッパピン
30 縦ブレード連動プレート 38 横ブレード連動プレート
40 操作ノブ 44 係合ピン
46 係合凹部 48 捩りコイルばね
52 ステッピングモータ 54 クラッチ機構
56 伝達機構 72 移動体
82 傾斜摺動面 92 延長ロッド
96 コントローラ 108 摺動孔

Claims (10)

  1. 車室内に開口するハウジングの開口部内に、第一風向部材を第一回動軸回りに回動可能に設ける一方、第二風向部材を該第一回動軸とは直角な第二回動軸回りに回動可能に設けて、それら第一風向部材と第二風向部材の回動により、該車室内に吹き出される空気の方向を制御するようにした車両用空気吹出口装置にして、
    正逆両方向に回転駆動せしめられる駆動手段を含み、かかる駆動手段の回転駆動によって、前記第二風向部材を前記第二回動軸回りに回動せしめる駆動機構と、
    外部からの操作に基づいて、前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動量を第一の回転駆動量とそれよりも大なる第二の回転駆動量とに切り換える制御機構と、
    前記駆動機構の前記駆動手段が、前記第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときには、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達しないものの、前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達して、該回転駆動力により、該第一風向部材を回動せしめる伝達機構と、
    を含んで構成したことを特徴とする車両用空気吹出口装置。
  2. 前記第一風向部材の回動と共に一体的に往復動せしめられる第一往復動部材と、前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動により、その回転駆動量に応じた量において往復動せしめられる第二往復動部材と、それら第一往復動部材と第二往復動部材との間に設けられて、該駆動手段が前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該第二往復動部材の作動方向に応じた該駆動手段の回転駆動力の作用方向を、該第一風向部材を回動させる該第一往復動部材の作動方向に応じた方向に変換せしめて、該駆動手段の回転駆動力を該第一往復動部材に伝達する変換手段とを含んで、前記伝達機構が構成されて、該駆動手段が該第二の回動駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該変換手段により、該第二往復動部材の作動に伴って、該第一往復動部材が作動せしめられて、該第一風向部材の回動が実現されるようになっている請求項1に記載の車両用空気吹出口装置。
  3. 車室内に開口するハウジングの開口部内に、第一風向部材を第一回動軸回りに回動可能に設ける一方、第二風向部材を該第一回動軸とは直角な第二回動軸回りに回動可能に設けて、それら第一風向部材と第二風向部材の回動により、該車室内に吹き出される空気の方向を制御するようにした車両用空気吹出口装置にして、
    前記第一風向部材が、前記第一回動軸回りの一方向に回動せしめられたときに、該第一風向部材を該一方向とは反対の他方向に回動せしめる方向において付勢力を発揮する付勢手段と、
    前記第一風向部材の回動と共に一体的に往復動せしめられる第一往復動部材と、
    該第一往復動部材に係合して、前記付勢手段の付勢力に基づく前記第一風向部材の前記他方向への回動に伴う該第一往復動部材の該第一風向部材との一体的な作動は阻止するものの、該第一風向部材の前記一方向への回動に伴う該第一往復動部材の該第一風向部材との一体的な作動は許容する係合手段と、
    正逆両方向に回転駆動せしめられる駆動手段を含み、かかる駆動手段の回転駆動によって、前記第二風向部材を前記第二回動軸回りに回動せしめる駆動機構と、
    外部からの操作に基づいて、前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動量を第一の回転駆動量とそれよりも大なる第二の回転駆動量とに切り換える制御機構と、
    前記駆動機構の前記駆動手段が、前記第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときには、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達しないものの、該駆動手段が、正方向と逆方向のうちの何れか一方向に、前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達して、該回転駆動力により、該第一風向部材を前記一方向に回動せしめる伝達機構と、
    を含んで構成したことを特徴とする車両用空気吹出口装置。
  4. 車室内に開口するハウジングの開口部内に、第一風向部材を第一回動軸回りに回動可能に設ける一方、第二風向部材を該第一回動軸とは直角な第二回動軸回りに回動可能に設けて、それら第一風向部材と第二風向部材の回動により、該車室内に吹き出される空気の方向を制御するようにした車両用空気吹出口装置にして、
    前記第一風向部材が、前記第一回動軸回りの一方向に回動せしめられたときに、該第一風向部材を該一方向とは反対の他方向に回動せしめる方向において付勢力を発揮する付勢手段と、
    前記第一風向部材の回動と共に一体的に往復動せしめられる第一往復動部材と、
    該第一往復動部材に係合して、前記付勢手段の付勢力による前記第一風向部材の前記他方向への回動に伴う該第一往復動部材の該第一風向部材との一体的な作動は阻止するものの、該第一風向部材の前記一方向への回動に伴う該第一往復動部材の該第一風向部材との一体的な作動は許容する係合手段と、
    該係合手段を一体的に有し、該係合手段の前記第一往復動部材に対する係合状態下で、外部からの操作による作動により、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記第一風向部材を前記一方向に回動させる方向に、該第一往復動部材を作動せしめる操作部材と、
    正逆両方向に回転駆動せしめられる駆動手段を含み、かかる駆動手段の回転駆動によって、前記第二風向部材を前記第二回動軸回りに回動せしめる駆動機構と、
    外部からの操作に基づいて、前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動量を第一の回転駆動量とそれよりも大なる第二の回転駆動量とに切り換える制御機構と、
    前記第一の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときには、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達しないものの、該駆動手段が、正方向と逆方向のうちの何れか一方向に、前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該駆動手段の回転駆動力を前記第一風向部材に伝達して、該回転駆動力により、該第一風向部材を前記一方向に回動せしめる伝達機構と、
    を含んで構成したことを特徴とする車両用空気吹出口装置。
  5. 前記駆動機構における前記駆動手段の回転駆動により、その回転駆動量に応じた量において往復動せしめられる第二往復動部材と、該第二の往復動部材と前記第一の往復動部材との間に設けられて、該駆動手段が前記正方向と逆方向のうちの何れか一方向に前記第二の回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該第二往復動部材の作動方向に応じた該駆動手段の回転駆動力の作用方向を、前記第一風向部材を前記一方向に回動させる該第一往復動部材の作動方向に応じた方向に変換せしめて、該駆動手段の回転駆動力を該第一往復動部材に伝達する変換手段とを含んで、前記伝達機構が構成されて、該駆動手段が該一方向に該第二の回動駆動量にて回転駆動せしめられたときに、該変換手段により、該第二往復動部材の作動に伴って、該第一往復動部材が作動せしめられて、該第一風向部材の該一方向への回動が実現されるようになっている請求項3又は請求項4に記載の車両用空気吹出口装置。
  6. 前記駆動機構における前記駆動手段の前記第二風向部材への回転駆動力伝達経路上に、前記第二風向部材に対して所定の摩擦力をもって当接せしめられる摩擦面を有して、前記駆動手段の回転駆動によって回動又は往復動可能に設けられ、該駆動手段の回転駆動による回動又は往復動によって、該駆動手段の回転駆動力を該第二風向部材に伝達せしめて、該第二風向部材の回動を行なわしめる一方、該摩擦面にかかる摩擦力以上の力が作用したときに、該回転駆動力の該第二風向部材への伝達を解消するクラッチ手段が、更に設けられている請求項1乃至請求項5のうちの何れか1項に記載の車両用空気吹出口装置。
  7. 前記駆動手段の前記駆動手段が、前記第一の回転駆動量よりも大きな回転駆動量にて回転駆動せしめられたときに、かかる回転駆動により回動せしめられる第二風向部材に対して、その回動方向の両側で接触して、該第二風向部材の回動範囲を規制するストッパが、更に設けられている請求項6に記載の車両用空気吹出口装置。
  8. 前記駆動機構における前記駆動手段が、ステッピングモータである請求項1乃至請求項7のうちの何れか1項に記載の車両用空気吹出口装置。
  9. 前記第一風向部材が、前記ハウジングの開口部の横方向に延びる前記第一回動軸回りに回動可能に設けられて、かかる回動により、前記車室内に吹き出される空気を縦方向に制御する横ブレードにて構成される一方、前記第二風向部材が、該ハウジングの開口部の縦方向に延びる前記第二回動軸回りに回動可能に設けられて、かかる回動により、該車室内に吹き出される空気を横方向に制御する縦ブレードにて構成されている請求項1乃至請求項8のうちの何れか1項に記載の車両用空気吹出口装置。
  10. 前記第一風向部材が、前記駆動機構により、予め設定された位置まで前記一方向に回動せしめられることによって、前記ハウジングの開口部が、該第一風向部材にて閉塞されるようになっている請求項1乃至請求項9のうちの何れか1項に記載の車両用空気吹出口装置。
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