JP2005042023A - セミカルバジド硬化剤組成物 - Google Patents

セミカルバジド硬化剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 常温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、硬度、耐汚染性に優れた塗膜を得ることができるセミカルバジド硬化剤含有水系塗料の提供。
【解決手段】 {セミカルバジド基(1)(下記式(1))}/{下記式(2)で表される基}(モル比)が10以上であることを特徴とするセミカルバジド硬化剤およびそれを含有してなる水系樹塗料および、該水系塗料を基材に塗布した複合体。
【化1】
Figure 2005042023

【化2】
Figure 2005042023

【選択図】 選択図なし。

Description

セミカルバジド硬化剤組成物は水系樹脂組成物から得られる水系塗料の原料またはその硬化剤の用途において有用である。
近年、コーティング分野において水系樹脂組成物は、有機溶剤系から水系への転換素材として注目されているが、水系樹脂組成物から得られる水系塗料は有機溶剤系塗料と比べ耐水性、耐汚染性、硬度等の点でいまだ充分な物性を示していない。ここで水系樹脂組成物とは、水に樹脂が溶解および/または分散しているものを含有するものを指す。
これらの物性を向上させる目的で、水系樹脂組成物の一種である水性エマルジョン中に官能基を導入して、架橋重合体よりなる塗膜(以下、屡々、“架橋塗膜”と称する)を形成させることが一般に行われている。該架橋塗膜を形成する水性エマルジョンとしては、施工性、作業性等から、硬化剤とポリマーを混合した形であり、且つ、塗布されると、加熱しなくても、水性媒体の蒸発に併って硬化皮膜を形成することのできる一液常温硬化型(cold-curing,one-packtype)に対する要求が大きく、その要求に対し近年カルボニル基とヒドラジド基の脱水縮合反応を利用したヒドラゾン架橋系水性エマルジョンが注目されている。ここで一液常温硬化型とは25℃で塗膜を形成し、かつ貯蔵安定性を有する塗料を指す。貯蔵安定性は例えば塗料を50℃で2週間保存した後に基材に塗布し得られた塗膜が、保存前に該水系塗料から得られた塗膜と同様の耐水性、耐汚染性、硬度を有した場合に貯蔵安定性を有すると判断することができる。
例えば、〔特許文献1〕特公昭46-20053号公報、〔特許文献2〕特開昭57-3850号公報、〔特許文献3〕特開昭57-3857号公報、〔特許文献4〕特開昭58-96643号公報、〔特許文献5〕特開平4-249587号公報等では、カルボニル基含有共重合体水分散液に、硬化剤としてジカルボン酸ジヒドラジドを添加することにより、常温硬化性(cold-curingability)と貯蔵安定性を兼ね備え、硬度、耐汚染性等に優れた水系塗料を提供することが提案されている。しかし、この方法では、硬化剤として用いるジカルボン酸ジヒドラジドが、該水系塗料貯蔵の際に加水分解して架橋能力(即ち、硬化特性)が低下してしまい、優れた硬度、耐汚染性、耐溶剤性等を有する架橋塗膜を形成する能力が経時的に低下するのみならず、上記公報では、ジカルボン酸ジヒドラジドとしてアジピン酸ジヒドラジドのごとき、カルボニル基含有共重合体との相溶性が低く且つ親水性の高い化合物を用いているので、得られる架橋皮膜は耐水性が著しく劣るという欠点があった。
このように、従来の硬化剤とポリカルボニル化合物を含有する従来の水系塗料は、硬化特性が経時的に低下するため、この組成物を基材表面に塗布した際に充分な硬化性能を発揮できなかった。また更に、ポリカルボニル化合物に対する相溶性に劣るジカルボン酸ジヒドラジドを硬化剤として用いているため、塗布して得られた塗膜の耐水性が非常に悪くなるという問題がある。また、〔特許文献6〕国際公開96/01252号パンフレットでは、イソシアネート基(以下、屡々“NCO基”と称する)を3〜20個有するポリイソシアネートと、ヒドラジン又はその誘導体、或いはその末端非封鎖体と末端封鎖体との混合物とを反応させて得られるセミカルバジド誘導体及びその末端封鎖体よりなる群から選ばれる少なくとも1つ、及び該セミカルバジド誘導体及びその末端封鎖体よりなる群から選ばれる少なくとも1つと、親水性基含有化合物及びその末端封鎖体から選ばれる少なくとも1つとを含有してなるセミカルバジド組成物が硬化剤として提案されている。しかし、この硬化剤は副生成物である式(2)で示される基を多く含有し、硬化剤として有効に働くセミカルバジド基(1)の含有量が少なく、常温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、硬度、耐汚染性等に優れた塗膜を得るために水系塗料中に多量の該硬化剤を含有する必要があった。
特公昭46-20053号公報 特開昭57-3850号公報 特開昭57-3857号公報 特開昭58-96643号公報 特開平4-249587号公報 国際公開96/01252号パンフレット
すなわち本発明は、少量の添加で、塗膜の硬度、耐汚染性等を向上させる事のできる水系樹脂組成物用セミカルバジド硬化剤、および該硬化剤および水系樹脂組成物を含有してなる常温硬化性と貯蔵安定性性を兼ね備え、硬度、耐汚染性等に優れた水系塗料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記式(1)/下記式(2)(モル比)が10以上であるセミカルバジド硬化剤を用いることで、従来に比べ少量で常温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、硬度、耐汚染性等に優れた水系塗料を提供できる事を見いだした。
すなわち、本発明の第1は{、セミカルバジド基(1)(下記式(1))}/{下記式(2)で表される基(2)}(モル比)が10以上であることを特徴とする水系樹脂組成物用セミカルバジド硬化剤である。
Figure 2005042023
Figure 2005042023
発明の第2は、イソホロンジイソシアネート(3)(下記式(3))およびヒドラジンまたはヒドラジン誘導体を反応させて合成することを特徴とする、発明の第1のセミカルバジド硬化剤である。
Figure 2005042023
発明の第3は、発明の第1または2のセミカルバジド硬化剤および水系樹脂組成物を含有してなる水系塗料である。
発明の第4は、請求項3記載の水系塗料を基材に塗布した複合体である。
セミカルバジド硬化剤含有水系塗料は、常温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、硬度、耐汚染性に優れた塗膜を形成する効果を有する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明のセミカルバジド硬化剤は{、セミカルバジド基(1)(下記式(1))}/{下記式(2)で表される基(2)}(モル比)が10以上であることを特徴とする。
Figure 2005042023
Figure 2005042023
上記{、セミカルバジド基(1)(下記式(1))}/{下記式(2)で表される基(2)}の比(モル比)は例えば1H−NMRにおいて、重メタノール溶媒中、式(1)中のプロトン(a)は6.6ppm付近、および式(2)中のプロトン(b)は7.2ppm付近にそれぞれピークが確認でき、これらピークの積分比から容易に求めることが可能である。またこのようなセミカルバジド硬化剤は例えば分子内に2つ以上NCO基を有する有機化合物(A)とヒドラジンまたはヒドラジン誘導体(B)を反応させて合成することができる。
ここで分子内に2つ以上NCO基を有する有機化合物(A)としてはNCO基を2つ有するジイソシアネート化合物類および、3つ以上のNCO基を有するポリイソシアネート類が挙げられ、ジイソシアネート化合物類としては例えば、Nへキサメチレンジイソシアネート(HDI)等のアルキレンジイソシアネート;4,4’-メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート(水添MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジメチルシクロへキサンジイソシアネート(水添XDI)等のシクロアルキレンジイソシアネート;2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネートおよびその混合物(TDIs)、ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート(MDI)、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート(NDI)、3,3-ジメチル-4,4-ジフェニレンジイソシアネート(TODI)、粗製TDIs、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、粗製MDI、フェニレンジイソシアネート等のアリーレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)等のアラルキレンジイソシアネート等、及びこれらの併用が挙げられ、
3つ以上のNCO基を有するポリイソシアネート類としては例えば、ジイソシアネートを、ビウレット結合、尿素結合、イソシアヌレート結合、ウレタン結合、アロファネート結合、ウレトジオン結合等を形成することによりオリゴマー化して3量体〜20量体にしたものが挙げられる。これらのポリイソシアネートの製造方法や、ポリイソシアネート中の結合に関しては、例えば、G・Oertel編、PolyurethaneHandbook(独国HanserPublishers出版、1985年)を参照することができる。なかでもイソホロンジイソシアネート(得に下記式(3))は得られるセミカルバジド硬化剤の水溶性が高いので好ましい。
Figure 2005042023
本発明に用いるヒドラジン又はその誘導体としては、ヒドラジン及びその水和物;モノメチルヒドラジン、モノエチルヒドラジン、モノブチルヒドラジン等のモノアルキル置換ヒドラジン化合物;エチレン-1,2-ジヒドラジン、プロピレン-1,3-ジヒドラジン、ブチレン-1,4-ジヒドラジン等のジヒドラジン化合物;シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド等のジカルボン酸ジヒドラジド;トリメリト酸トリヒドラジド等のトリカルボン酸トリヒドラジド等の2つ以上のカルボキシル基を有する化合物とヒドラジンとの反応物、及びこれ等の混合物が挙げられる。また、反応させる化合物(A)および(B)の比は、化合物(B)/{化合物(A)中のNCO基}が1以上であればよいが、副反応を抑制するために、1より大きいことがより好ましく、さらに1.5以上5.0以下がより好ましい。5.0を超えると反応終了後の溶液からセミカルバジド硬化剤を抽出しづらくなるため好ましくない。
これらの反応は必要に応じ適当な溶媒を用いて合成することができる。用いる事のできる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノプロピルエーテル等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケントン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類等があげられる。この中でケトン類はセミカルバジド硬化剤と脱水縮合を起こすため、反応後水で加水分解をする必要がある。
また化合物(A)および化合物(B)ともに溶解することからアルコール類が好ましく、さらにはメタノール、エタノール、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノプロピルエーテルがより好ましい。これらの溶媒は単独もしくは2種以上混合して用いる事ができる。これらの反応は任意の温度において行うことが可能であるが、反応温度を上げると、式(2)に示す官能基を持つ副生成物が生成しやすくなるため、10℃から100℃で行うことが好ましく、さらには10℃から50℃で行うのがより好ましい。
また、化合物(A)および(B)は任意の方法で混合することが可能であるが、副反応を抑制する観点から、化合物(B)またはその溶液中に化合物(A)またはその溶液を徐々に添加し合成する方法、または化合物(A)またはその溶液および化合物(B)またはその溶液を溶媒中に同時に添加する方法、または化合物(B)またはその溶液中に化合物(A)またはその溶液および化合物(B)またはその溶液を同時に添加する方法が好ましい。
本発明でセミカルバジド硬化剤と共に用いられる水系樹脂組成物はポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物等のセミカルバジド硬化剤と反応する官能基を含んでなる。該水系樹脂組成物のうち、ポリカルボニル化合物を含有する水系樹脂組成物とセミカルバジド硬化剤との組み合わせは、貯蔵安定性が非常に優れる上、耐候性、耐水性、耐汚染性、硬度等に優れた皮膜を比較的低温で与えることができるため特に好ましい。
該ポリカルボニル化合物としては、例えばカルボニル基を含有する共重合体、特開平2-238015号公報に記載されているがごときヒドロキシアセトン等のカルボニル基のあるモノまたはポリアルコールを原料とするカルボニル基含有ポリウレタン類、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、特開平9-324095号公報に記載されているがごとき側鎖にジアセトン基を有するポリビニルアルコール系樹脂、アセトアセチル化ヒドロキシアルキルセルロース等、及びこれらの併用が挙げられる。
これらの中で好ましいポリカルボニル化合物は、カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体(α)と、該単量体(α)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体(β)とを共重合することによって得られるカルボニル基を含有する共重合体であり、さらに好ましくはポリカルボニル化合物が、カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体(α)0.1〜30質量%と、該単量体(β)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体(β)70〜99.9質量%とを共重合することによって得られるカルボニル基を含有する共重合体である。
カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体(α)としては、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アクロレイン、ビニルメチルケトン、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセトアセトキシエチルアクリレート、ホルミルスチロール等や、その併用が挙げられる。単量体(α)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体(β)としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、カルボキシル基を持つエチレン性不飽和単量体類、エポキシ基を持つエチレン性不飽和単量体類、アクリルアミド系単量体、メタクリルアミド系単量体、シアン化ビニル類等が挙げられ、(メタ)アクリル酸エステルの例としては、アルキル部の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アルキル部の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、エチレンオキサイド基の数が1〜100個の(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド基の数が1〜100個の(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド基の数が1〜100個の(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸アダマンチル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレートの具体例としては、(メタ)アクリル酸エチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール等が挙げられる。
(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレートの具体例としては、(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール等が挙げられる。(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレートの具体例としては、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール等が挙げられる。カルボキシル基を持つエチレン性不飽和単量体類として具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、マレイン酸のハーフエステル、クロトン酸などがあり、(メタ)アクリルアミド系単量体類としては、例えば(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどがあり、シアン化ビニル類としては、例えば(メタ)アクリロニトリルなどがある。
エポキシ基を持つエチレン性不飽和単量体類として具体的には、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2,3-シクロヘキセンオキサイド、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。また上記以外の具体例としては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n-酪酸ビニル、安息香酸ビニル、p-t-ブチル安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類、酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イソプロペニル等のカルボン酸イソプロペニルエステル類、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、酢酸アリル、安息香酸アリル等のアリルエステル類、アリルエチルエーテル、アリルフェニルエーテル等のアリルエーテル類、さらにγ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、4-(メタ)アクリロイルオキシ-2,2,6,6,-テトラメチルピペリジン、4-(メタ)アクリロイルオキシ-1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジン、パーフルオロメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピロメチル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル等やそれらの併用が挙げられる。
ポリカルボニル化合物は、懸濁重合、乳化重合又は溶液重合により得られることが好ましく、乳化重合によって得られるカルボルニル基含有水分散液(水性エマルジョン)であることはさらに好ましい。さらには、水性エマルジョンの中でもアクリル系単量体を用いたカルボニル基含有アクリル系共重合体分散液であることが好ましい。ポリカルボニル化合物は、スルホン酸基又はスルホネート基を有するエチレン性不飽和単量体、硫酸エステル基を有するエチレン性不飽和単量体、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれるアニオン型エチレン性不飽和単量体(γ)の存在下、共重合することによって得られる水性エマルジョンであることが好ましい。
スルホン酸基又はスルホネート基を有するエチレン性不飽和単量体は、ラジカル重合性の二重結合を有し、かつスルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩である基により一部が置換された、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜4のアルキルエーテル基、炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基、炭素数6または10のアリール基及びコハク酸基からなる群より選ばれる置換基を有する化合物であるか、スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩である基が結合しているビニル基を有するビニルスルホネート化合物である。硫酸エステル基を有するエチレン性不飽和単量体は、ラジカル重合性の二重結合を有し、かつ硫酸エステル基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩である基により一部が置換された、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜4のアルキルエーテル基、炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基及び炭素数6または10のアリール基からなる群より選ばれる置換基を有する化合物である。スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩である基により一部が置換されたコハク酸基を有する化合物の具体例として、アリルスルホコハク酸塩、たとえば、式(4)、(5)、(6)、(7)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005042023
Figure 2005042023
Figure 2005042023
Figure 2005042023
{式(4)〜(7)中、R1は水素またはメチル基であり、R2は炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数5〜10のアリール基、炭素数6〜19のアラルキル基等の炭化水素基、又はその1部が水酸基、カルボン酸基等で置換されたもの、もしくはポリオキシアルキレンアルキルエーテル基(アルキル部分の炭素数が0〜20、アルキレン部分の炭素数が2〜4)、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル基(アルキル部分の炭素数が0〜20、アルキレン部分の炭素数が2〜4)等のアルキレンオキサイド化合物を含む有機基である。Aは炭素数2〜4のアルキレン基または置換されたアルキレン基である。nは0〜200の整数である。Mはアンモニウム、ナトリウム、またはカリウムである。}上記式(4)及び(5)を含むものとして、例えば、エレミノールJS-2(商品名)(三洋化成(株)製)があり、上記式(6)及び(7)を含むものとして、例えば、ラテムルS-120、S-180AまたはS-180(商品名)(花王(株)製)等がある。またスルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩である基により一部が置換された、炭素数2〜4のアルキルエーテル基又は炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基を有する化合物の例として、式(8)または(9)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005042023
(式中R、Rの各々は、それぞれ独立に、炭素数6〜18のアルキル基、アルケニル基又はアラルキル基であり、Rは水素またはプロペニル基である。Aは炭素数2〜4のアルキレン基である。nは1〜200の整数である。Mはアンモニウム、ナトリウム又はカリウムである。)
Figure 2005042023
(式中、Rは水素またはメチル基であり、Rは炭素数8〜24のアルキル基またはアシル基である。Aは炭素数2〜4のアルキレン基である。mは0〜20の整数であり、nは0〜50の整数である。Mはアンモニウム、ナトリウム又はカリウムである。)上記式(8)で表されるアルキルフェノールエーテル系化合物として、例えばアクアロンHS-10(商品名)(第一工業製薬(株)製)があり、上記式(9)で表される化合物として、例えばアデカリアソープSE-1025N(商品名)(旭電化工業(株)製)がある。その他、スルホネート基により一部が置換されたアリール基を有する化合物の具体例として、p-スチレンスルホン酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩、が挙げられる。スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩である基が結合しているビニル基を有するビニルスルホネート化合物として例えば、2-スルホエチルアクリレート等のアルキルスルホン酸(メタ)アクリレートやメチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、アリルスルホン酸等のアンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩が挙げられる。
硫酸エステル基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩により一部が置換された炭素数2〜4のアルキルエーテル基又は炭素数2〜4のポリアルキエーテル基を有する化合物としては、例えば上記の式(8)と(9)で表される、スルホネート基により一部が置換されたアルキルエーテル基を有する化合物がある。これらのアニオン型エチレン性不飽和単量体(γ)は、水性エマルジョン中に水性エマルジョン粒子にラジカル重合した共重合物として存在しているか、未反応物として水性エマルジョン粒子へ吸着、あるいは水性エマルジョン水相中に存在しているか、又は水溶性単量体との共重合物あるいは単量体同士の共重合物として水系エマルジョン粒子へ吸着、あるいは水系エマルジョン水相中に存在している。
とくに水系エマルジョン粒子にラジカル重合した共重合状態で存在している比率を高めることによって、水系エマルジョンより得られる塗膜の耐水性を良好なものとすることができる。またアニオン型エチレン性不飽和単量体(γ)は、エマルジョンより得られるフィルムの熱分解ガスクロマトグラム質量分析(Py-GC-MS)、又は熱分解質量分析(Py-MS)により同定することができる。他の方法として、水系エマルジョンの水相成分を分離した後、高速原子衝撃質量分析(FABマススペクトル)によって同定することも可能である。
カルボルニル基含有水系エマルジョンの重合にあたっては、アニオン型エチレン性不飽和単量体(γ)以外に通常の界面活性剤を併用することができる。例えば、脂肪酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩等のアニオン性界面活性剤やポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等の非反応性ノニオン型界面活性剤、α-〔1-〔(アリルオキシ)メチル〕-2-(ノニルフェノキシ)エチル〕-・ヒドロキシポリオキシエチレン(商品名:アデカリアソープNE-20、NE-30、NE-40等、旭電化工業(株)製)、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル(商品名:アクアロンRN-10、RN-20、RN-30、RN-50等、第一製薬工業(株)製)等の反応性ノニオン型界面剤といわれるエチレン性不飽和単量体と共重合なノニオン型界面活性剤等が用いられる。
本発明において使用するポリカルボニル化合物を得るに当たって、ラジカル重合触媒として、熱または還元性物質などによってラジカル分解してエチレン性不飽和単量体の付加重合を起こさせるもので、水溶性または油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物等が使用できる。その例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t-ブチルハイドロパーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンゾエート、2,2-アゾビスイソブチロニトリル、2,2-アゾビス(2-ジアミノプロパン)ハイドロクロライド、2,2-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)等があり、その量としてはエチレン性不飽和単量体に対して通常0.1〜1質量%配合される。通常は常圧下、65〜90℃の重合温度で実施されるのが好ましいが、モノマーの重合温度における蒸気圧等の特性に合わせ、高圧下でも実施することができる。なお、重合速度の促進、及び70℃以下での低温の重合を望まれるときには、例えば重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリット等の還元剤をラジカル重合触媒と組み合わせて用いると有利である。さらに分子量を調節するために、ドデシルメルカプタン等の連鎖移動剤を任意に添加することも可能である。
本発明の水系樹脂組成物において、ポリカルボニル化合物を長期に安定に保つため、pH5〜10の範囲に調整することが好ましく、必要に応じてアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ジメチルアミノエタノール等のアミン類、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸等の酸類を添加することも可能である。また、本発明の水系樹脂組成物に用いることができるポリエポキシ化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体を必須成分として他の不飽和単量体と塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などによって共重合させることにより得られるエポキシ基を含有する共重合体や、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、環式脂肪族系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート等のエポキシ化合物を水に分散させたもの、及びこれらの併用が挙げられる。
特に、ポリエポキシ化合物が水系エマルジョンの一種であるエポキシ基含有アクリル系共重合体水分散液であることは好ましい。エポキシ基含有アクリル系共重合体水分散液の製造は、単量体を選択してカルボニル基含有水系エマルジョンの製造と同様にして行うことができる。本発明のセミカルバジド硬化剤(あ)とポリカルボニル化合物(い)及び/又はポリエポキシ化合物(う)を含んでなる硬化性組成物は、その固形分質量比が(あ)/((い)+(う))=0.1/99.9〜90/10の範囲内であることが好ましい。これにより常温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、耐水性、耐汚染性、硬度等に優れた皮膜を与えることができる。この比率が0.1/99.9未満である場合は、架橋密度が低くなり架橋の効果が出現しないので好ましくない。90/10を超えると、得られる皮膜が非常に脆いものとなり好ましくない。
本発明の組成物では、ポリカルボニル化合物やポリエポキシ化合物との反応性を制御する目的で、式(10)で表されるモノケトン類を混合する事ができる。
Figure 2005042023
(式中R、Rは各々、水素原子、直鎖状もしくは分岐状の2〜20個の炭素原子を有する脂肪族残基、5〜20個の炭素原子を有する脂環族残基、置換基を有しても有さなくても良い芳香族残基、から選ばれた少なくともいずれか一を表す。またR、Rは環状構造を形成しても良い。)
前記式(10)で表されるモノケトン類としては、30〜200℃の比較的低沸点のもの(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)が上記反応性の制御がし易く好ましい。
また、本発明の水系塗料には、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系等の公知の紫外線吸収剤や、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系等の公知光安定剤を併用しても良い。本発明の水系塗料には、必要により通常水系塗料等に添加配合される成分、例えば顔料、充填剤、分散剤、湿潤剤、増粘剤、レオロジーコントロール剤、消泡剤、可塑剤、成膜助剤、防錆剤、染料、防腐剤等がそれぞれの目的に応じて選択、組み合わせて配合することができる。
本発明の複合体は、本発明の水系塗料を基材に塗布することにより得ることができる複合体である。
本発明の水系塗料を塗布する基材としては、ガラス、石膏、石等の非金属の無機物、鉄、ステンレス、アルミ、銅等の金属、アクリル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィンなどの高分子、合成ゴム、天然ゴム、綿、絹、麻、ナイロン等の繊維、木材等が挙げられる。これらに直接塗布してもよいし、これらの上に塗料を塗布した上にさらに塗布してもよい。
以下、実施例および比較例により本発明を説明する。以下NMRはJEOL製EX−270を用い、溶媒として重メタノールを用い、室温で測定した。またセミカルバジド基を定量する方法としては、例えばセミカルバジド硬化剤2gを精秤し、100mlメスフラスコにいれ、脱イオン水で定容とし、それを10mlはかり取り、300ml共栓フラスコに移し、濃塩酸3に対して純水2を混合し調整した塩酸50mlを加え、1/40Mヨウ素酸カリウム溶液で滴定し、終点近くでクロロホルム5mlを加え激しく浸透し、クロロホルム層の紅色が消えるまで滴定した後、次式によって求めることができる。
セミカルバジド基量(mmol/g)=滴定量(ml)/セミカルバジド硬化剤量(g)/40
また、水系塗料から得られた塗膜の硬度や耐汚染性等を簡便に評価するのにはゲル分率の測定が好適である。一般にゲル分率が高い塗膜ほど硬度や耐汚染性等が良好である。ゲル分率の測定は例えば、約100μmの厚みの塗膜25mm角に切り取り、24時間アセトン中に浸漬した後乾燥させ、浸漬前後の質量変化の割合を測定することによって求める事ができる。
[合成例1]
ポリカルボニル化合物の調整。
還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装置を有する反応器に、イオン交換水218g、界面活性剤(商品名:アデカリアソープSE-1025N、旭電化工業(株)製)の25%水溶液3.7gを投入し、反応容器中の温度を80℃に上げてから、次にメタクリル酸9g、スチレン4.5g、アクリル酸ブチル234g、ダイアセトンアクリルアミド13.5g、メタクリル酸メチル189g、イ
オン交換水225g、アデカリアソープSE-1025Nを14.4g、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(商品名:エマルゲン950、花王(株)製)の25%水溶液10g、過硫酸アンモニウム1gの混合液を反応容器中へ滴下槽より3時間かけて流入させた。流入中は反応容器中の温度を80℃に保った。流入終了後、反応容器中の温度を80℃にして2時間保った。その後室温まで冷却し、25%アンモニア水溶液を添加してpHを8に調整してから100メッシュの金網で濾過し、固形分46.8%、平均粒径106nmのカルボニル基含有共重合体水性エマルジョンを得た。
[実施例1]
80%水加ヒドラジン250g、メタノール250gを還流冷却基、温度計、攪拌装置を有する反応基にいれた。その後、メタノール2250g、イソホロンジイソシアネート500gをスタティックミキサーで混合しながら、1時間かけて室温下で添加滴下した。その後、さらに室温で1時間攪拌した後、ジオキサン400gを加え、30℃以下の温度で減圧下、メタノールを除去した。しばらく精置すると、白色粉末が精製し、これを濾別し、室温下で真空乾燥し、セミカルバジド硬化剤(ア)を得た。得られた硬化剤(ア)のセミカルバジド基量は6.0mmol/gであった。NMRを測定したところ、得られた硬化剤(ア)中の式(1)/式(2)の値は12.4であった。この硬化剤(ア)の10%水溶液5.0gを[合成例1]において合成したポリカルボニル化合物100gに添加し、水系塗料(X)を得た。この水系塗料は常温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備えていた。また該水系塗料(X)を20℃で成膜し、得られた塗膜のゲル分率を測定したところ、98%であった。
[比較例1]
80%水加ヒドラジン250g、メタノール250gを還流冷却基、温度計、攪拌装置を有する反応基にいれた。その後、メタノール2250g、イソホロンジイソシアネート500gをスタティックミキサーで混合しながら、1時間かけて室温下で添加滴下した。その後、さらに室温で1時間攪拌した後、30−80℃温度で減圧下、メタノールおよび、ヒドラジンを除去した。白色粉末が析出し、これをさらに80℃で真空乾燥し、セミカルバジド硬化剤(イ)を得た。
得られた硬化剤(イ)のセミカルバジド基量は5.2mmol/gであった。得られた硬化剤(イ)中の式(1)/式(2)の値は8.1であった。[合成例1]で合成したポリカルボニル化合物100gに、硬化剤(イ)5.0gを添加し、水系塗料(Y)を得た。この水系塗料(Y)の常温硬化性と貯蔵安定性は水系塗料(X)に比べ十分ではなかった。また該水系塗料(Y)を20℃で成膜し、得られた塗膜のゲル分率を測定したところ、90%であった。
本発明のセミカルバジド硬化剤は水系塗料の分野で好適に利用できる。

Claims (4)

  1. {セミカルバジド基(1)(下記式(1))}/{下記式(2)で表される基}(モル比)が10以上であることを特徴とする水系樹脂組成物用セミカルバジド硬化剤。
    Figure 2005042023
    Figure 2005042023
  2. イソホロンジイソシアネート(3)(下記式(3))およびヒドラジンまたはヒドラジン誘導体を反応させて合成することを特徴とする、請求項1記載のセミカルバジド硬化剤。
    Figure 2005042023
  3. 請求項1または2記載のセミカルバジド硬化剤および水系樹脂組成物を含有してなる水系塗料。
  4. 請求項3記載の水系塗料を基材に塗布した複合体。
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