JPH1121330A - ヒドラジン誘導体組成物 - Google Patents

ヒドラジン誘導体組成物

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JPH1121330A
JPH1121330A JP9181587A JP18158797A JPH1121330A JP H1121330 A JPH1121330 A JP H1121330A JP 9181587 A JP9181587 A JP 9181587A JP 18158797 A JP18158797 A JP 18158797A JP H1121330 A JPH1121330 A JP H1121330A
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JP
Japan
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group
carbon atoms
diisocyanate
acid
compound
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JP9181587A
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English (en)
Inventor
Akira Nakabayashi
亮 中林
Hiroaki Takanohashi
寛朗 高野橋
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、耐水
性、耐薬品性、耐熱性等に優れた皮膜を得ることができ
る被覆組成物、及び、それに用いるヒドラジン誘導体組
成物を提供する。 【解決手段】 ヒドラジド残基を1分子中に2個以上有
するポリヒドラジド化合物と、1分子中に−NCO基を
3個以上有するポリイソシアネート化合物とヒドラジン
誘導体とを反応させて得られるセミカルバジド誘導体と
を含有するヒドラジン誘導体組成物、及び、該ヒドラジ
ン誘導体組成物とポリカルボニル化合物及び/又はポリ
エポキシ化合物を含有する被覆組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒドラジン誘導体
組成物及びそれを用いた被覆組成物に関し、該被覆組成
物は、塗料、建材の下地処理材又は仕上げ材、接着剤、
紙加工剤、または織布、不織布の仕上げ剤等として有用
である。さらに、具体的には、ヒドラジン誘導体組成物
及びそれを用いたクリアーコート剤、トップコート剤、
塗料、アンダーコート剤、布や紙の含浸剤、接着剤等と
して各種用途に利用することができる優れた被覆組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コーティング分野において水性エ
マルジョンは有機溶剤系から水系への転換素材として注
目されているが、有機溶剤系コーティング剤と比べ耐水
性、耐汚染性、硬度等の点でいまだ十分な物性を示して
いない。これらの物性を向上させる目的で、水性エマル
ジョン中に官能基を導入し架橋塗膜を形成させることが
一般的に行われている。
【0003】架橋塗膜を形成する水性エマルジョンとし
ては、施工性、作業性等から一液常温硬化型に対する要
求が大きく、その要求に対し近年カルボニル基とヒドラ
ジン基の脱水縮合反応を利用したヒドラゾン架橋系水性
エマルジョンが注目されている。例えば、特公昭46−
20053号公報、特開昭57−3850号公報、特開
昭57−3857号公報、特開昭58−96643号公
報、特開平4−249587号公報、WO96/012
52号パンフレット等では、カルボニル基含有水性エマ
ルジョンに、硬化剤として多官能性のカルボン酸ヒドラ
ジド化合物や特定構造を有するセミカルバジド誘導体を
添加することにより、低温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備
え、硬度、耐汚染性等に優れた被覆組成物が提案されて
いる。
【0004】ところで、上記架橋システムにおいて、低
温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、耐水性、耐汚染性、
硬度等に優れた皮膜を形成する為には架橋反応の生成場
所を制御することが重要であるが、提案されている方法
はいくつかあるもののいまだ十分な技術が開発されてい
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、低温
硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、耐水性、耐汚染性、硬
度等に優れた皮膜を形成することができる、ヒドラジン
誘導体組成物及びそれらを用いた被覆組成物を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、硬化剤の親水性及びポリ
カルボニル化合物との相溶性をコントロールする事によ
り架橋反応の生成場所を制御する方法を見いだし、本発
明に到達した。即ち、本発明は下記の通りである。
【0007】1)ヒドラジド基を1分子中に2個以上有
するポリヒドラジド化合物と、下記式(1)で表される
セミカルバジド誘導体とを含有するヒドラジン誘導体組
成物。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1 は、直鎖状または分岐状の炭
素数2〜20のアルキレンジイソシアネート、置換基を
有しても有さなくても良い炭素数5〜25のシクロアル
キレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくて
も良い炭素数6〜20のアリーレンジイソシアネート、
及び置換基を有しても有さなくても良い炭素数8〜20
のアラルキレンジイソシアネートからなる群から選ばれ
る少なくとも1種のジイソシアネートの3量体〜20量
体オリゴマーに由来する、末端イソシアネート基を有さ
ないポリイソシアネート残基、もしくはR1 は炭素数1
〜8のイソシアナトアルキル基で置換されている炭素数
2〜20のアルキレンジイソシアネートに由来する、末
端イソシアネート基を有さないトリイソシアネート残基
を表す。
【0010】R2 は、それぞれ独立して、水素原子又は
炭素数1〜20のアルキル基を表す。R3 は、直鎖状又
は分岐状の炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数5〜
20のシクロアルキレン基、もしくは置換基を有しても
有さなくても良い炭素数6〜10のアリーレン基を表
す。
【0011】nは、0又は1を表す。l及びmは、各々
0又は正の整数を表す。ただし、20≧(l+m)≧3
である。) 2)ポリヒドラジド化合物が、25℃における水に対す
る溶解度が0.1g/100gH2O以上の水溶性ポリ
ヒドラジド化合物である上記1記載のヒドラジン誘導体
組成物。
【0012】3)上記1または2に記載のヒドラジン誘
導体組成物とポリカルボニル化合物及び/又はポリエポ
キシ化合物を含有する被覆組成物。 4)下記式(2)で表されるモノケトン類を含有する上
記3記載の被覆組成物。 R4 5 C=O (2) (式中、R4 、R5 は、各々水素原子、直鎖状もしくは
分岐状の2〜20個の炭素原子を有する脂肪族残基、5
〜20個の炭素原子を有する脂環族残基、置換基を有し
ても有さなくても良い芳香族残基を表す。また、R4
5 は環状構造を形成しても良い。) 以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明における技術のポイントは、比較的
親水性の高いヒドラジド基を1分子中に2個以上有する
ポリヒドラジド化合物とポリカルボニル化合物に対する
相溶性に優れる特定構造を有するセミカルバジド誘導体
との組成物を硬化剤として使用することにある。本発明
において、ヒドラジド残基を1分子中に2個以上有する
ポリヒドラジド化合物の具体例としては、カルボジヒド
ラジド、蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コ
ハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピ
ン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン
酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン
酸ジヒドラジド、ドデカンジオヒドラジド、ヘキサデカ
ンジオヒドラジド、1,4−シクロヘキサンジヒドラジ
ド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イミ
ノジ酢酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマ
ル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、イソフタ
ル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、2,6
−ナフトエ酸ジヒドラジド、1,4−ナフトエ酸ジヒド
ラジド、4,4’−ビスベンゼンジヒドラジド、2,6
−ピリジンジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカ
ルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、1,3
−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−(2−メチル
メルカプトエチル)ヒダントイン、オキシジプロピオン
酸ジヒドラジド、オキシジグリコール酸ジヒドラジド、
N,N’−ジヒドラジノカルボエチルピペラジン等のジ
カルボン酸ジヒドラジド類、1,3,5−シクロヘキサ
ントリカルボン酸トリヒドラジド、トリメリト酸トリヒ
ドラジド、クエン酸トリヒドラジド、ニトリロ酢酸トリ
ヒドラジド、1,8−ジヒドラジド−4−ヒドラジドメ
チルオクタン等のトリカルボン酸トリヒドラジド類、ピ
ロメリット酸テトラヒドラジド、1,4,5,8−ナフ
トエ酸テトラヒドラジド、エチレンジアミン四酢酸テト
ラヒドラジド等のテトラカルボン酸テトラヒドラジド類
及び下記式(3)で表されるがごとき数平均分子量が5
00〜500000の酸ヒドラジド系ポリマー等やそれ
らの併用が挙げられる。
【0014】
【化3】
【0015】(式中、Xは水素原子またはカルボキシル
基であり、Yは水素原子またはメチル基であり、Aはア
クリルアミド、メタアクリルアミド、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、無水マレイン酸から 選ば
れる単量体の重合した単位であり、Bはアクリルアミ
ド、メタアクリルアミド、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、無水マレイン酸と共重合可能な単量体
の重合した単位である。また、l、m及びnは下記の各
式を満足する各構成成分のモル分率を示す。
【0016】2モル%≦l≦100モル% 0モル%≦m+n≦98モル% l+m+n=100モル% また、上記酸ヒドラジド系ポリマーは、ランダム共重合
体でも、ブロック共重合体でもよい。) 本発明においては、上記ポリヒドラジド化合物の中で、
25℃における水100gに対する溶解度が0.1g以
上である比較的親水性の高いポリヒドラジド化合物を使
用することが好ましい。これらの具体例としては、アジ
ピン酸ジヒドラジド、カルボジヒドラジド、蓚酸ジヒド
ラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジ
ド、グルタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジ
ド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イ
ソプロピルヒダントイン等が挙げられる。
【0017】本発明に用いる前記式(1)で表されるセ
ミカルバジド誘導体は、1分子中に−NCO基を3個以
上有するポリイソシアネート化合物とヒドラジン誘導体
とを反応させる事によって得られる。1分子中に−NC
O基を3個以上有するポリイソシアネート化合物として
は、例えば、ジイソシアネート化合物をビュレット結
合、尿素結合、イソシアヌレート結合、ウレタン結合、
アロファネート結合、ウレトジオン結合等を形成するこ
とによりオリゴマー化したポリイソシアネート化合物、
及びこれらの併用が挙げられる。
【0018】上記ジイソシアネート化合物の例として
は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等のア
ルキレンジイソシアネート、4,4'−メチレンビスシ
クロヘキシルジイソシアネート(水添MDI)、イソフ
ォロンジイソシアネート(IPDI)、ジメチルシクロ
ヘキサンジイソシアネート(水添XDI)等のシクロア
ルキレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネートおよびそ
の混合物(TDI)、ジフェニルメタン−4,4'−ジ
イソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイ
ソシアネート(NDI)、3,3−ジメチル−4,4−
ビフェニレンジイソシアネート(TODI)、粗製TD
I、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、粗製
MDI、フェニレンジイソシアネート等のアリーレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XD
I)等のアラルキレンジイソシアネート等、及びこれら
の併用が挙げられる。
【0019】これらジイソシアネート化合物のうち、生
成するセミカルバジド誘導体を含有する組成物を用いた
皮膜の耐熱黄変性、耐候性等の向上の点からアルキレン
ジイソシアネート、シクロアルキレンジイソシアネート
が望ましい。更に、上記したポリイソシアネート化合物
以外にも、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナト
メチルオクタン等の、炭素数1〜8のイソシアナトアル
キル基で置換されている炭素数2〜20のアルキレンジ
イソシアネート等を挙げることができるが、後述するポ
リカルボニル化合物等との相溶性の観点から、前述し
た、ジイソシアネート化合物をオリゴマー化して得られ
るポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。
【0020】本発明において、上記1分子中に−NCO
基を3個以上有するポリイソシアネート化合物を用いて
合成したセミカルバジド誘導体は、多官能となるため架
橋密度が高く強靭な皮膜を与えることができるが、1分
子中のセミカルバジド基の数が多くなりすぎると生成す
るセミカルバジド誘導体の粘度が高くなり取り扱いが困
難となる。従って、セミカルバジド誘導体の合成に用い
るポリイソシアネート化合物の1分子中の−NCO基の
数は3〜20個が好ましい。
【0021】これらのポリイソシアネート化合物のう
ち、それから誘導されるセミカルバジド誘導体が、後述
するポリカルボニル化合物等との相溶性に優れ、該セミ
カルバジド誘導体を含有してなる被覆組成物から生成す
る皮膜の硬度、耐薬品性、耐熱性等の点から好ましいも
のとしては、例えば、基本骨格としてイソシアヌレート
構造またはビュレット構造を有するものが挙げられる。
また、ポリカルボニル化合物等との被覆組成物から得ら
れる皮膜の柔軟性に優れるものとしては、例えば、基本
骨格としてウレタン構造を有するものが挙げられる。
【0022】基本骨格としてイソシアヌレート構造を有
するポリイソシアネート化合物としては、例えば、特開
昭55−38380号公報等に記載されているがごとき
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型
ポリイソシアネート、特開昭57−78460号公報に
記載されているがごときイソホロンジイソシアネートと
ヘキサメチレンジイソシアネートとの共重合イソシアヌ
レート型ポリイソシアネート、特開昭57−47321
号公報等に記載されているがごとき多官能アルコールで
変性されたイソシアヌレート型ポリイソシアネート、特
開昭64−33115号公報に記載されているがごとき
低粘度イソシアヌレート型ポリイソシアネート、特開平
6−312969号公報に記載されているがごとき高分
岐型イソシアヌレート型ポリイソシアネート等に代表さ
れる、ジイソシアネート化合物を触媒の存在下に環状3
量化反応を行い、かつその転化率をおおむね5〜80重
量%、好ましくは10〜60重量%で停止した後、余剰
のジイソシアネート化合物を除去精製して得られるイソ
シアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物が
挙げられる。
【0023】基本骨格としてビュレット構造を有するポ
リイソシアネート化合物としては、例えば、特開昭53
−106797号公報、特開昭55−11452号公報
等に記載されているがごときヘキサメチレンジイソシア
ネート系ビュレット型ポリイソシアネート、特開昭59
−95259号公報に記載されているがごときイソホロ
ンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネート
との共重合ビュレット型ポリイソシアネート等に代表さ
れる、水、t−ブタノール、尿素等のいわゆるビュレッ
ト化剤とジイソシアネートとを、ビュレット化剤/ジイ
ソシアネートが当量比1/2〜1/100、好ましくは
1/3〜1/50で反応させた後、余剰のジイソシアネ
ート化合物を除去精製して得られるビュレット構造を有
するポリイソシアネート化合物が挙げられる。
【0024】基本骨格としてウレタン構造を有するポリ
イソシアネート化合物としては、例えば、特開昭61−
28518号公報や特開平4−50277号公報等に記
載されているがごときポリカプロラクトンポリオールと
ジイソシアネートとを−NCO/−OH当量比5〜40
で反応させた後、余剰のジイソシアネートを除去精製し
て得られるウレタン型ポリイソシアネート等が挙げられ
る。とくに分子量が2000未満である場合には柔軟性
に加え、耐水性、耐熱性等に優れたものとなり、なおか
つ高い硬度を発現することができる。
【0025】ポリイソシアネート化合物と反応させるヒ
ドラジン誘導体としては、例えば、ヒドラジン及びその
水和物、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン等のモノ
アルキルヒドラジン、エチレン−1,2−ジヒドラジ
ン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−
1,4−ジヒドラジン等のジヒドラジン化合物、蓚酸ジ
ヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒドラ
ジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジ
ド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジ
ド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、
イソフタル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド等の
ジカルボン酸ジヒドラジド類、トリメリト酸トリヒドラ
ジド等のトリカルボン酸トリヒドラジド類、下記一般式
(4)で表される炭酸ポリヒドラジド類、または下記一
般式(5)で表されるビスセミカルバジド類等、及びそ
れらの併用が挙げられる。
【0026】
【化4】
【0027】(式中、xは0〜20の整数を意味す
る。)
【0028】
【化5】
【0029】(式中、R6は、直鎖状または分岐状の炭
素数2〜20の2価の脂肪族残基、炭素数6〜25の2
価の脂環族残基、置換基を有しても有さなくても良い炭
素数6〜25の2価の芳香族残基、及び置換基を有して
も有さなくても良い炭素数6〜25の2価の芳香脂環族
残基を表す。R2 は、それぞれ独立して、水素原子又は
炭素数1〜20のアルキル基を表す。) 上記セミカルバジド誘導体の製造において、前述したポ
リイソシアネート化合物のNCO基と、ヒドラジン誘導
体中の−NHNH2 基または−NHNH2 基に転化し得
る基との当量比は、1:1.2〜100、好ましくは
1:2〜80、さらに好ましくは1:4〜50である。
当量比が1:1.2未満である場合は、生成物が高分子
量化し、粘度の上昇が著しくなる傾向がある。また、
1:100より大きくなると未反応のヒドラジン誘導体
が多く存在するようになる。
【0030】セミカルバジド誘導体を製造後、余剰のヒ
ドラジン誘導体は必要に応じ蒸留、抽出等で除去するこ
とができる。また、セミカルバジド組成物は、無溶媒ま
たは溶媒中で製造できる。溶媒としては、NCO基に不
活性であるか、または反応成分よりも活性の低いものが
使用できる。溶媒はセミカルバジド組成物中に残存して
も良いが、常圧あるいは減圧下で加熱し蒸留除去するこ
ともできる。
【0031】本発明のヒドラジン誘導体組成物におい
て、ポリヒドラジド化合物(A)と上記セミカルバジド
誘導体(B)の固形分重量比は、(A)/(B)=0.
1/99.9〜99.9/0.1の範囲内であることが
好ましく、さらに好ましい範囲は(A)/(B)=5/
95〜95/5である。本発明のヒドラジン誘導体組成
物は、水性媒体中への分散安定性や溶解性を補助する目
的で、特開平8−245878号公報記載の下記式
(6)で表される親水基含有化合物、ケトン酸及び/又
はその塩や界面活性剤を併用しても良い。
【0032】
【化6】
【0033】(式中、R7はポリイソシアネート化合物
からNCO基を除いた残基を表す。p及びqは各々0ま
たは正の整数を表し、rは正の整数を表す。また、(r
+p+q)≧2である。Aは、非イオン系親水性基及び
/またはイオン系(後にイオン系に転化しうるものを含
む)親水性基を有する有機基を表す。
【0034】R3は、2価の直鎖状もしくは分岐状の2
〜20個の炭素原子を有する脂肪族残基または5〜20
個の炭素原子を有する脂環族残基または置換基を有して
も有さなくても良い芳香族残基を表す。nは0または1
を表す。) 上記ケトン酸としては、例えば、ピルビン酸、レブリン
酸、アセト酢酸、プロピオニル酢酸、ベンゾイルギ酸、
フェニルピルビン酸、ケトカプリン酸、ケトウンデカン
酸、ケトステアリン酸、ケトヘンエイコセン酸、ベンゾ
イル酢酸、ベンゾイルプロピオン酸、ケトグリコン酸等
のモノケトンカルボン酸類やケトマロン酸、アセトンジ
カルボン酸、2−ケトグルタル酸、アセトンジ酢酸、ア
セトンジプロピオン酸等のモノケトンジカルボン酸等
や、これらの併用が挙げられる。
【0035】ケトン酸の塩は、上記ケトン酸を塩基で中
和することにより得ることができる。中和に用いる塩基
としては、例えば、KOH、NaOH、LiOH等のア
ルカリ金属の水酸化物、アミン類等や、これらの併用が
挙げられる。上記界面活性剤としては、例えば、高級脂
肪酸、樹脂酸、酸性脂肪アルコール、硫酸エステル、高
級アルキルスルフォン酸、スルフォン酸アルキルアリ
ル、スルフォン化ひまし油、スルフォこはく酸エステ
ル、アルケニルコハク酸等の塩に代表されるアニオン性
界面活性剤、あるいは、エチレンオキサイドと長鎖脂肪
アルコールまたはフェノール類、リン酸類との公知の反
応生成物に代表されるノニオン性界面活性剤、4級アン
モニウム塩等を含有するカチオン性界面活性剤、(部分
鹸化)ポリビニルアルコール等の高分子分散安定剤等や
それらの併用が挙げられる。
【0036】本発明で得られるヒドラジン誘導体組成物
は、水への分散性あるいは溶解性等のコントロール性が
良好であり、ポリカルボニル化合物やポリエポキシ化合
物に対する反応性を有しているため、従来では達成し得
なかった耐水性や各種硬化性能を発現できる。したがっ
て本発明のヒドラジン誘導体組成物は、(とりわけ水系
の)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合
物用硬化剤として有用なものである。
【0037】本発明の被覆組成物は、上記ヒドラジン誘
導体組成物とポリカルボニル化合物及び/又はポリエポ
キシ化合物を含んでなる。該被覆組成物のうち、水系ヒ
ドラジン誘導体組成物とポリカルボニル化合物との組み
合わせは、貯蔵安定性が非常に優れる上、耐水性、耐汚
染性、硬度等に優れた皮膜を比較的低温で与えることが
できるため特に好ましい。
【0038】該ポリカルボニル化合物としては、例え
ば、カルボニル基を含有する共重合体、特開平2−23
8015号公報に記載されているがごときヒドロキシア
セトン等のカルボニル基のあるモノまたはポリアルコー
ルを原料とするカルボニル基含有ポリウレタン類、アセ
トアセチル化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化
ヒドロキシアルキルセルロース等、及びこれらの併用が
挙げられる。
【0039】これらの中で好ましいポリカルボニル化合
物は、カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体(イ)
と、該単量体(イ)と共重合可能なエチレン性不飽和単
量体(ロ)とを共重合することによって得られるカルボ
ニル基を含有する共重合体であり、さらに好ましくはポ
リカルボニル化合物が、カルボニル基含有エチレン性不
飽和単量体(イ)0.1〜30重量%と、該単量体
(イ)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体(ロ)7
0〜99.9重量%とを共重合することによって得られ
るカルボニル基を含有する共重合体である。
【0040】カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体
(イ)としては、ダイアセトンアクリルアミド、ダイア
セトンメタクリルアミド、アクロレイン、ビニルメチル
ケトン、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセ
トアセトキシエチルアクリレート、ホルミルスチロール
等や、その併用が挙げられる。単量体(イ)と共重合可
能なエチレン性不飽和単量体(ロ)としては、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、カルボキシル基を
持つエチレン性不飽和単量体類、エポキシ基を持つエチ
レン性不飽和単量体類、アクリルアミド系単量体、メタ
クリルアミド系単量体、シアン化ビニル類等が挙げら
れ、(メタ) アクリル酸エステルの例としては、アルキ
ル部の炭素数が1〜18の(メタ) アクリル酸アルキル
エステル、アルキル部の炭素数が1〜18の(メタ) ア
クリル酸ヒドロキシアルキルエステル、エチレンオキサ
イド基の数が1〜100個の(ポリ)オキシエチレン
(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド基の数が
1〜100個の(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アク
リレート、エチレンオキサイド基の数が1〜100個の
(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレート等が挙
げられる。
【0041】(メタ) アクリル酸エステルの具体例とし
ては、(メタ) アクリル酸メチル、(メタ) アクリル酸
エチル、(メタ) アクリル酸n−ブチル、(メタ) アク
リル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メチル
シクロヘキシル、(メタ) アクリル酸ドデシル等が挙げ
られる。(メタ) アクリル酸ヒドロキシアルキルエステ
ルの具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシシクロヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。
【0042】(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレ
ートの具体例としては、(メタ) アクリル酸エチレング
リコール、メトキシ(メタ) アクリル酸エチレングリコ
ール、(メタ) アクリル酸ジエチレングリコール、メト
キシ(メタ) アクリル酸ジエチレングリコール、(メ
タ) アクリル酸テトラエチレングリコール、メトキシ
(メタ) アクリル酸テトラエチレングリコール等が挙げ
られる。
【0043】(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリ
レートの具体例としては、(メタ)アクリル酸プロピレ
ングリコール、メトキシ(メタ) アクリル酸プロピレン
グリコール、(メタ) アクリル酸ジプロピレングリコー
ル、メトキシ(メタ) アクリル酸ジプロピレングリコー
ル、(メタ) アクリル酸テトラプロピレングリコール、
メトキシ(メタ) アクリル酸テトラプロピレングリコー
ル等が挙げられる。
【0044】(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリ
レートの具体例としては、ジ(メタ) アクリル酸エチレ
ングリコール、ジ(メタ) アクリル酸ジエチレングリコ
ール、メトキシ(メタ) アクリル酸ジエチレングリコー
ル、ジ(メタ) アクリル酸テトラエチレングリコール等
が挙げられる。カルボキシル基を持つエチレン性不飽和
単量体類として具体的には、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸、マレイン酸
の半エステル、クロトン酸などがあり、(メタ)アクリ
ルアミド系単量体類としては、例えば、(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N
−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどがあり、
シアン化ビニル類としては、例えば、(メタ)アクリロ
ニトリルなどがある。
【0045】エポキシ基を持つエチレン性不飽和単量体
類として具体的には、(メタ)アクリル酸グリシジル、
(メタ)アクリル酸2,3−シクロヘキセンオキサイ
ド、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。また上
記以外の具体例としては、例えば、エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジ
エン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロオレフィ
ン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸ビニル、
ピバリン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、バー
サチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のカルボン酸ビ
ニルエステル類、酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イ
ソプロペニル等のカルボン酸イソプロペニルエステル
類、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル
類、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合
物、酢酸アリル、安息香酸アリル等のアリルエステル
類、アリルエチルエーテル、アリルフェニルエーテル等
のアリルエーテル類、さらにγ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、4−(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジ
ン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,
6,6,−ペンタメチルピペリジン、パーフルオロメチ
ル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、パーフルオロプロピロメチル(メ
タ)アクリレート、ビニルピロリドン、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ) アクリル
酸アリル等やそれらの併用が挙げられる。
【0046】ポリカルボニル化合物は、懸濁重合、乳化
重合又は溶液重合により得られることが好ましく、乳化
重合によって得られるラテックスであることはさらに好
ましい。ポリカルボニル化合物は、スルホン酸基又はス
ルホネート基を有するエチレン性不飽和単量体、硫酸エ
ステル基を有するエチレン性不飽和単量体、およびそれ
らの混合物よりなる群から選ばれるアニオン型エチレン
性不飽和単量体(ハ)の存在下、共重合することによっ
て得られることが好ましい。
【0047】スルホン酸基又はスルホネート基を有する
エチレン性不飽和単量体は、ラジカル重合性の二重結合
を有し、かつスルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウ
ム塩またはカリウム塩である基により一部が置換され
た、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜4のアル
キルエーテル基、炭素数2〜4のポリアルキルエーテル
基、炭素数6または10のアリール基及びコハク酸基か
らなる群より選ばれる置換基を有する化合物であるか、
スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカ
リウム塩である基が結合しているビニル基を有するビニ
ルスルホネート化合物である。
【0048】硫酸エステル基を有するエチレン性不飽和
単量体は、ラジカル重合性の二重結合を有し、かつ硫酸
エステル基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウ
ム塩である基により一部が置換された、炭素数1〜20
のアルキル基、炭素数2〜4のアルキルエーテル基、炭
素数2〜4のポリアルキルエーテル基及び炭素数6また
は10のアリール基からなる群より選ばれる置換基を有
する化合物である。
【0049】スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウ
ム塩またはカリウム塩である基により一部が置換された
コハク酸基を有する化合物の具体例として、アリルスル
ホコハク酸塩、たとえば、下記式(7)、(8)、
(9)、(10)で表される化合物が挙げられる。
【0050】
【化7】
【0051】
【化8】
【0052】
【化9】
【0053】
【化10】
【0054】〔式(7)〜(10)中、R1'は水素また
はメチル基であり、R2'は炭素数5〜12のシクロアル
キル基、炭素数5〜10のアリール基、炭素数6〜19
のアラルキル基等の炭化水素基、又はその1部が水酸
基、カルボン酸基等で置換されたもの、もしくはポリオ
キシアルキレンアルキルエーテル基(アルキル部分の炭
素数が0〜20、アルキレン部分の炭素数が2〜4)、
ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル基(ア
ルキル部分の炭素数が0〜20、アルキレン部分の炭素
数が2〜4)等のアルキレンオキサイド化合物を含む有
機基である。Aは炭素数2〜4のアルキレン基または置
換されたアルキレン基である。nは0〜200の整数で
ある。Mはアンモニウム、ナトリウム、またはカリウム
である。〕 上記式(7)及び(8)を含むものとして、例えば、エ
レミノールJS−2(商標;三洋化成(株)製)があ
り、上記式(9)及び(10)を含むものとして、例え
ば、ラテムルS−120、S−180AまたはS−18
0(商標;花王(株)製)等がある。
【0055】またスルホン酸基のアンモニウム塩、ナト
リウム塩又はカリウム塩である基により一部が置換され
た、炭素数2〜4のアルキルエーテル基又は炭素数2〜
4のポリアルキルエーテル基を有する化合物の例とし
て、下記式(11)または(12)で表される化合物が
挙げられる。
【0056】
【化11】
【0057】(式中、R3'、R4'の各々は、それぞれ独
立に、炭素数6〜18のアルキル基、アルケニル基又は
アラルキル基であり、R5'は水素またはプロペニル基で
ある。Aは炭素数2〜4のアルキレン基である。nは1
〜200の整数である。Mはアンモニウム、ナトリウム
又はカリウムである。)
【0058】
【化12】
【0059】(式中、R6'は水素またはメチル基であ
り、R7'は炭素数8〜24のアルキル基またはアシル基
である。Aは炭素数2〜4のアルキレン基である。mは
0〜20の整数であり、nは0〜50の整数である。M
はアンモニウム、ナトリウム又はカリウムである。) 上記式(11)で表されるアルキルフェノールエーテル
系化合物として、例えば、アクアロンHS−10(商
標;第一工業製薬(株)製)があり、上記式(12)で
表される化合物として、例えば、アデカリアソープSE
−1025N(商標;旭電化工業(株)製)がある。
【0060】その他、スルホネート基により一部が置換
されたアリール基を有する化合物の具体例として、p−
スチレンスルホン酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩お
よびカリウム塩、が挙げられる。スルホン酸基のアンモ
ニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩である基が結合
しているビニル基を有するビニルスルホネート化合物と
して、例えば、2−スルホエチルアクリレート等のアル
キルスルホン酸(メタ)アクリレートやメチルプロパン
スルホン酸(メタ)アクリルアミド、アリルスルホン酸
等のアンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩が
挙げられる。
【0061】硫酸エステル基のアンモニウム塩、ナトリ
ウム塩またはカリウム塩により一部が置換された炭素数
2〜4のアルキルエーテル基又は炭素数2〜4のポリア
ルキエーテル基を有する化合物としては、例えば、上記
の式(11)と(12)で表される、スルホネート基に
より一部が置換されたアルキルエーテル基を有する化合
物がある。
【0062】これらのアニオン型エチレン性不飽和単量
体(ハ)は、エマルジョン中に、 エマルジョン粒子にラジカル重合した共重合物とし
て存在しているか、 未反応物としてエマルジョン粒子へ吸着、あるいは
エマルジョン水相中に存在しているか、又は、 水溶性単量体との共重合物あるいは単量体同士の共
重合物としてエマルジョン粒子へ吸着、あるいはエマル
ジョン水相中に存在している。
【0063】とくにの状態の比率を高めることによっ
て、エマルジョンより得られるフィルムの耐水性を良好
なものとすることができる。また、アニオン型エチレン
性不飽和単量体(ハ)は、エマルジョンより得られるフ
ィルムの熱分解ガスクロマトグラム質量分析(Py−G
C−MS)、又は熱分解質量分析(Py−MS)により
同定することができる。他の方法として、エマルジョン
の水相成分を分離した後、高速原子衝撃質量分析(FA
Bマススペクトル)によって同定することも可能であ
る。
【0064】本発明では、アニオン型エチレン性不飽和
単量体(ハ)以外に、通常の界面活性剤を併用すること
ができる。例えば、脂肪酸石鹸、アルキルスルホン酸
塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンア
ルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫
酸塩等のアニオン性界面活性剤やポリオキシエチレンア
ルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブ
ロックコポリマー等の非反応性ノニオン型界面活性剤、
α−〔1−〔(アリルオキシ)メチル〕−2−(ノニル
フェノキシ)エチル〕−ω−ヒドロキシポリオキシエチ
レン(商標:アデカリアソープNE−20、NE−3
0、NE−40等;旭電化工業(株)製)、ポリオキシ
エチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル(商標:
アクアロンRN−10、RN−20、RN−30、RN
−50等;第一製薬工業(株)製)等の反応性ノニオン
型界面剤といわれるエチレン性不飽和単量体と共重合な
ノニオン型界面活性剤等が用いられる。
【0065】本発明において、ポリカルボニル化合物を
得るに当たって、ラジカル重合触媒として、熱または還
元性物質などによってラジカル分解してエチレン性不飽
和単量体の付加重合を起こさせるもので、水溶性または
油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物等が使用
される。その例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナト
リウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2
−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ハイドロクロライ
ド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)等があり、その量としてはエチレン性不飽和単量体
に対して通常0.1〜1重量%配合される。
【0066】通常は常圧下、65〜90℃の重合温度で
実施されるのが好ましいが、モノマーの重合温度におけ
る蒸気圧等の特性に合わせ、高圧下でも実施することが
できる。なお、重合速度の促進、及び70℃以下での低
温の重合を望まれるときには、例えば、重亜硫酸ナトリ
ウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリット等
の還元剤をラジカル重合触媒と組み合わせて用いると有
利である。さらに分子量を調節するために、ドデシルメ
ルカプタン等の連鎖移動剤を任意に添加することも可能
である。
【0067】本発明において、ポリカルボニル化合物を
長期に安定に保つため、pH5〜10の範囲に調整する
ことが好ましく、必要に応じてアンモニア、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ジメチルアミノエタノール等
のアミン類、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸等の酸類を添加す
ることも可能である。また、本発明の被覆組成物に用い
ることができるポリエポキシ化合物としては、例えば、
(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有エチ
レン性不飽和単量体を必須成分として他の不飽和単量体
と塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法な
どによって共重合させることにより得られるエポキシ基
を含有する共重合体や、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、環式脂肪族系エ
ポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリ
シジルアミン系エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ
樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート等のエポキシ化
合物を水に分散させたもの、及びこれらの併用が挙げら
れる。
【0068】本発明のヒドラジン誘導体組成物(C)と
ポリカルボニル化合物(D)及び/又はポリエポキシ化
合物(E)を含んでなる被覆組成物は、その固形分重量
比が、(C)/((D)+(E))=0.1/99.9
〜90/10の範囲内であることが好ましい。これによ
り低温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、耐水性、耐汚染
性、硬度等に優れた皮膜を与えることができる。この比
率が0.1/99.9未満である場合は、架橋密度が低
くなり架橋の効果が必ずしも十分には発現しない。90
/10を超えると、得られる皮膜が脆くなる傾向があ
る。本発明のヒドラジン誘導体組成物は、ポリカルボニ
ル化合物やポリエポキシ化合物との反応性を制御する目
的で、前記式(2)で表されるモノケトン類を混合する
事ができる。
【0069】前記式(2)で表されるモノケトン類とし
ては、30〜200℃の比較的低沸点のもの(例えば、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等)が上記反応性の制御がし易く
好ましい。本発明の被覆組成物には、必要により、通常
塗料等に添加配合される成分、例えば、顔料、充填剤、
分散剤、光安定剤、湿潤剤、増粘剤、レオロジーコント
ロール剤、消泡剤、可塑剤、成膜助剤、防錆剤、染料、
防腐剤等がそれぞれの目的に応じて選択、組み合わせて
配合することができる。
【0070】また、本発明の被覆組成物は、塗料、建材
の下地処理材又は仕上げ材、接着剤、粘着剤、紙加工剤
または織布、不織布の仕上げ材として有用となる。塗
料、建材の下地処理材又は仕上げ材としては、例えば、
コンクリート、セメントモルタル、スレート板、ケイカ
ル板、石膏ボード、押し出し成形板、発泡性コンクリー
ト等の無機建材、織布あるいは不織布を基材とした建
材、金属建材等の各種下地に対する塗料又は建築仕上げ
材、さらには複層仕上げ塗材用の主材およびトップコー
ト、薄付け仕上塗材、厚付け仕上塗材、石材調仕上げ
材、グロスペイント等の合成樹脂エマルジョンペイン
ト、金属用塗料、木部塗料、瓦用塗料等が挙げられる。
【0071】接着剤としては、例えば、自動車内装用接
着剤、建築部材用接着剤、各種フィルムのラミネート接
着剤等として用いられる、金属、プラスチック、木材、
スレート、紙、布等に対するウエット接着剤及びコンタ
クト接着剤等が挙げられる。粘着剤としては、例えば、
片面テープ、両面テープ、ラベル、アルバム等に使用さ
れる、永久粘着剤、再剥離型粘着剤等が挙げられる。
【0072】
【発明の実施の形態】実施例中の部は重量部を意味す
る。実施例中に用いられる各種物性の測定方法は、下記
の通りである。 分子量分布:ゲルパーミィテーションクロマトグラフ
ィーを用いて、ポリスチレン標品検量線より求めた。
【0073】(使用機器) ・装置:東ソー(株)製 HLC−8020 ・カラム:東ソー(株)製 TSKgel G−5000 HXL TSKgel G−4000 HXL TSKgel G−2000 HXL ・データ処理:東ソー(株)製 SC8010 ・キャリヤー:テトラヒドロフラン。
【0074】フィルム強度は、テンシロン引張試験機
((株)オリエンテック製:RTA−100)で、測定
長:300mm、引張速度:50mm/分の条件で測定
した。 フィルムの耐溶剤性は、フィルムを200メッシュの
金網製の袋に入れた後、テトラハイドロフラン中に室温
にて24時間浸漬後、フィルム重量の保持率を、(テト
ラハイドロフラン浸漬後のフィルム重量)÷(テトラハ
イドロフラン浸漬前のフィルム重量)×100として求
めた。
【0075】フィルムの耐水性は、以下の方法で評価
した。フィルムを水中に室温にて6日間浸漬後、フィル
ム吸水率(%)を、((水浸漬後のフィルム重量)−
(水浸漬前のフィルム重量))÷(水浸漬前のフィルム
重量)×100として求めた。また、フィルムを水中に
室温にて24時間浸漬した後、破断強度および伸び率1
00%時の強度を測定し、浸漬前の破断強度および伸び
率100%時の強度に対するそれぞれの保持率を、(水
浸漬後の強度)÷(水浸漬前の強度)×100として求
めた。
【0076】
【参考例1】 (セミカルバジド誘導体(1)の合成)ヘキサメチレン
ジイソシアネート168部、ビュレット化剤としての水
1.5部を、エチレングリコールメチルエーテルアセテ
ートとリン酸トリメチルの1:1(重量比)の混合溶媒
130部に溶解し、反応温度160℃にて1時間反応さ
せた。得られた反応液を薄膜蒸留缶を用いて、1回目は
1.0mmHg/160℃の条件下、2回目は0.1m
mHg/160℃の条件下にて2段階の処理により余剰
のヘキサメチレンジイソシアネートおよび溶媒を留去回
収した。
【0077】得られたポリイソシアネート化合物は、ヘ
キサメチレンジイソシアネートのビュウレット型ポリイ
ソシアネートであり、残存ヘキサメチレンジイソシアネ
ート0.1重量%、−NCO含有量は23.3重量%、
粘度は1900(±200)mPa.s/25°、数平
均分子量は約600(±100)であり、平均−NCO
官能基数は約3.3であった。
【0078】還流冷却器、温度計及び撹拌装置を有する
反応器にいれたイソプロピルアルコール230部にヒド
ラジン1水和物20部を室温で添加した。これに上記ビ
ュレット型ポリイソシアネート42部をテトラハイドロ
フラン168部に溶解した溶液を40℃にて約1時間か
けて添加し、さらに40℃にて3時間撹拌を続けた。得
られた反応液中のテトラハイドロフラン、ヒドラジン、
水等を加熱減圧下に留去することにより固形分30%の
セミカルバジド誘導体(1)水溶液を得た。
【0079】
【参考例2】 (セミカルバジド誘導体(2)の合成)還流冷却器、温
度計および撹拌装置を有する反応器にいれたイソプロピ
ルアルコール103部にヒドラジン1水和物8.9部を
室温で添加した。これに「VESTANAT(商標)T
−1890」〔ヒュルス・ジャパン(株)製、イソホロ
ンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシア
ネート、数平均分子量は約800、平均NCO基数は約
3.2、NCO基含有量16.4wt%、100%ペレ
ット品〕23部をテトラハイドロフラン92部に溶解し
た溶液を10℃にて約1時間かけて添加し、さらに40
℃にて3時間撹拌を続けた。
【0080】その後、反応系を40℃にて撹拌しながら
ブチルセロソルブ50部を添加た。得られた反応液中の
テトラハイドロフラン、ヒドラジン、イソプロピルアル
コール、ブチルセロソルブ等を加熱減圧下に留去するこ
とにより固形分50%のセミカルバジド誘導体(2)の
ブチルセロソルブ溶液を得た。得られたセミカルバジド
誘導体(2)の50%ブチルセロソルブ溶液95部にレ
ブリン酸2.7部及び10%アンモニア水溶液3.5
部、さらに水57部を添加し、30℃にて1時間攪拌を
行い均一透明な水溶液を得た。
【0081】
【参考例3】 (ポリカルボニル化合物(1)の調整)還流冷却器、滴
下槽、温度計および撹拌装置を有する反応器に、イオン
交換水218部、界面活性剤(商標:アデカリアソープ
SE−1025N;旭電化工業(株)製)の25%水溶
液3.7部を投入し、反応容器中の温度を80℃に上げ
てから、次にメタクリル酸9部、スチレン4.5部、ア
クリル酸ブチル234部、ダイアセトンアクリルアミド
13.5部、メタクリル酸メチル189部、イオン交換
水225部、アデカリアソープSE−1025Nを1
4.4部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(商標:エマルゲン950;花王(株)製)の25%水
溶液10部、過硫酸アンモニウム1部の混合液を反応容
器中へ滴下槽より3時間かけて流入させた。流入中は反
応容器中の温度を80℃に保った。
【0082】流入終了後、反応容器中の温度を80℃に
して2時間保った。その後室温まで冷却し、25%アン
モニア水溶液を添加してpHを8に調整してから100
メッシュの金網で濾過し、固形分46.8%、平均粒径
1060Åのカルボニル基含有共重合体水性エマルジョ
ンを得た。
【0083】
【参考例4】 (ポリカルボニル化合物(2)の調整)還流冷却器、滴
下槽、温度計および撹拌装置を有する反応器に、イオン
交換水218部、界面活性剤(商標:アデカリアソープ
SE−1025N;旭電化工業(株)製)の25%水溶
液3.7部を投入し、反応容器中の温度を80℃に上げ
てから、次にメタクリル酸9部、グリシジルメタクリレ
ート4.5部、アクリル酸ブチル234部、ダイアセト
ンアクリルアミド13.5部、メタクリル酸メチル18
9部、イオン交換水225部、アデカリアソープSE−
1025Nを14.4部、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル(商標:エマルゲン950;花王(株)
製)の25%水溶液10部、過硫酸アンモニウム1部の
混合液を反応容器中へ滴下槽より3時間かけて流入させ
た。流入中は反応容器中の温度を80℃に保った。
【0084】流入終了後、反応容器中の温度を80℃に
して2時間保った。その後室温まで冷却し、25%アン
モニア水溶液を添加してpHを8に調整してから100
メッシュの金網で濾過し、固形分47.2%、平均粒径
1180Åのカルボニル基含有共重合体水性エマルジョ
ンを得た。
【0085】
【実施例1】参考例2で得られたセミカルバジド誘導体
水溶液100部にアジピン酸ジヒドラジド3部と水7部
を添加し撹拌することにより均一透明なヒドラジン誘導
体組成物の水溶液を得た。参考例3で合成したカルボニ
ル基含有共重合体水性エマルジョン100部に得られた
ヒドラジン誘導体組成物の水溶液5.8部を添加し、混
合した被覆組成物をガラス板上にて室温で成膜した後、
さらに室温で1ヵ月間乾燥し、透明で平滑な塗膜を得
た。
【0086】この塗膜の物性を測定した。結果を表1に
示す。
【0087】
【実施例2】参考例2で得られたセミカルバジド誘導体
水溶液100部にアジピン酸ジヒドラジド12部と水2
8部を添加し撹拌することにより均一透明なヒドラジン
誘導体組成物の水溶液を得た。参考例3で合成したカル
ボニル基含有共重合体水性エマルジョン100部に得ら
れたヒドラジン誘導体組成物の水溶液4.2部を添加
し、混合した被覆組成物をガラス板上にて室温で成膜し
た後、さらに室温で1ヵ月間乾燥し、透明で平滑な塗膜
を得た。
【0088】この塗膜の物性を測定した。結果を表1に
示す。
【0089】
【実施例3】参考例3で合成したカルボニル基含有共重
合体水性エマルジョン100部に、参考例2で得られた
セミカルバジド誘導体水溶液0.23部を添加し撹拌し
た。続いてアジピン酸ジヒドラジド0.61部を添加
し、混合した被覆組成物をガラス板上にて室温で成膜し
た後、さらに室温で1ヵ月間乾燥し、透明で平滑な塗膜
を得た。
【0090】この塗膜の物性を測定した。結果を表1に
示す。
【0091】
【実施例4】参考例4で合成したカルボニル基含有共重
合体水性エマルジョン100部に、参考例1で得られた
セミカルバジド誘導体水溶液3.8部を添加し撹拌し
た。続いて1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−
5−イソプロピルヒダントイン0.28部を添加し、混
合した被覆組成物をガラス板上にて室温で成膜した後、
さらに室温で1ヵ月間乾燥し、透明で平滑な塗膜を得
た。
【0092】この塗膜の物性を測定した。結果を表1に
示す。
【0093】
【比較例1】参考例3で合成したカルボニル基含有共重
合体水性エマルジョン単独で、実施例4と同様の方法で
成膜乾燥して塗膜を得た。この塗膜の物性を測定した。
結果を表2に示す。
【0094】
【比較例2】参考例3で合成したカルボニル基含有共重
合体水性エマルジョン100部に、参考例2で得られた
セミカルバジド誘導体水溶液7.3部を添加し、混合し
た被覆組成物をガラス板上にて室温で成膜した後、さら
に室温で1ヵ月間乾燥し、透明で平滑な塗膜を得た。
【0095】この塗膜の物性を測定した。結果を表2に
示す。
【0096】
【比較例3】参考例3で合成したカルボニル基含有共重
合体水性エマルジョン100部に、アジピン酸ジヒドラ
ジド0.63部を添加し、混合した被覆組成物をガラス
板上にて室温で成膜した後、さらに室温で1ヵ月間乾燥
し、透明で平滑な塗膜を得た。
【0097】この塗膜の物性を測定した。結果を表2に
示す。
【0098】
【比較例4】参考例4で合成したカルボニル基含有共重
合体水性エマルジョン100部に、1,3−ビス(ヒド
ラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン
1.1部を添加し、混合した被覆組成物をガラス板上に
て室温で成膜した後、さらに室温で1ヵ月間乾燥し、透
明で平滑な塗膜を得た。
【0099】この塗膜の物性を測定した。結果を表2に
示す。
【0100】
【表1】
【0101】
【表2】
【0102】
【発明の効果】本発明のヒドラジン誘導体組成物を硬化
剤として用いた被覆組成物は、架橋密度が高く、強靭と
柔軟性を兼ね備えている上、耐水性、耐薬品性、耐熱性
等に優れた皮膜を比較的低温で得ることができる。従っ
て、本発明により、クリアーコート剤、トップコート
剤、塗料、アンダーコート剤、布や紙の含浸剤、各種接
着剤等として各種用途に利用することができる優れた被
覆組成物が提供される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドラジド基を1分子中に2個以上有す
    るポリヒドラジド化合物と、下記式(1)で表されるセ
    ミカルバジド誘導体とを含有するヒドラジン誘導体組成
    物。 【化1】 (式中、R1 は、直鎖状または分岐状の炭素数2〜20
    のアルキレンジイソシアネート、置換基を有しても有さ
    なくても良い炭素数5〜25のシクロアルキレンジイソ
    シアネート、置換基を有しても有さなくても良い炭素数
    6〜20のアリーレンジイソシアネート、及び置換基を
    有しても有さなくても良い炭素数8〜20のアラルキレ
    ンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも
    1種のジイソシアネートの3量体〜20量体オリゴマー
    に由来する、末端イソシアネート基を有さないポリイソ
    シアネート残基、もしくはR1 は炭素数1〜8のイソシ
    アナトアルキル基で置換されている炭素数2〜20のア
    ルキレンジイソシアネートに由来する、末端イソシアネ
    ート基を有さないトリイソシアネート残基を表す。R2
    は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜20の
    アルキル基を表す。R3 は、直鎖状又は分岐状の炭素数
    1〜20のアルキレン基、炭素数5〜20のシクロアル
    キレン基、もしくは置換基を有しても有さなくても良い
    炭素数6〜10のアリーレン基を表す。nは、0又は1
    を表す。l及びmは、各々0又は正の整数を表す。ただ
    し、20≧(l+m)≧3である。)
  2. 【請求項2】 ポリヒドラジド化合物が、25℃におけ
    る水に対する溶解度が0.1g/100gH2O以上の
    水溶性ポリヒドラジド化合物である請求項1記載のヒド
    ラジン誘導体組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のヒドラジン誘
    導体組成物とポリカルボニル化合物及び/又はポリエポ
    キシ化合物を含有する被覆組成物。
  4. 【請求項4】 下記式(2)で表されるモノケトン類を
    含有する請求項3記載の被覆組成物。 R4 5 C=O (2) (式中、R4 、R5 は、各々水素原子、直鎖状もしくは
    分岐状の2〜20個の炭素原子を有する脂肪族残基、5
    〜20個の炭素原子を有する脂環族残基、置換基を有し
    ても有さなくても良い芳香族残基を表す。また、R4
    5 は環状構造を形成しても良い。)
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001081358A (ja) * 1999-09-16 2001-03-27 Mitsubishi Rayon Co Ltd 水性被覆組成物
JP2001164121A (ja) * 1999-12-03 2001-06-19 Asahi Kasei Corp 高分子水性エマルジョン
JP2005179622A (ja) * 2003-12-15 2005-07-07 Kyodo Chem Co Ltd アクリル系接着剤組成物
JP2007106682A (ja) * 2005-10-11 2007-04-26 Asahi Kasei Chemicals Corp ヒドラジン誘導体組成物

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