JP2005038455A - 情報記録方法及び情報記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スペース部を形成する消去パルスとして高速対応に消去パワーPe1と消去パワーPe2からなるマルチパルスを用いることで、CAV方式のように記録線速度が変化して、光ディスク媒体の消去状態が変化してもマルチパルス中の消去パワーPe1によって平均の消去パワーを増加させることなく常に十分な消去パワーを与えることができ、かつ、その記録線速度に応じて消去パワーPe1,Pe2の設定値を順次所定の間隔で更新設定することで、光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録を可能とした。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像用DVD(Digital Video又はVersatile Disc)やDVD−ROMなどの再生専用のDVDディスクとフォーマットの互換性を有するDVD−RW(ReWritable)ディスク等の結晶相とアモルファス相とに可逆的に相変化する記録層を有する相変化型の光ディスク媒体に対する情報記録方法及び情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マルチメディアの普及に伴い、映像用DVDやDVD−ROMなどの再生専用ディスクや、記録層として色素材料を用いた追記型のDVD−R及び相変化材料を用いた書換型のDVD−RWなどの情報記録ディスクが開発されている。
【0003】
これらのDVDディスクの記録されている情報(この例では、セクタ)は、図9(a)に示すようなフォーマットである。このようなフォーマットでは、図9(d)に示すようにディスクの全トラック上に一定の線密度で連続的にデータ(セクタ)が記録されている。
【0004】
この再生専用ディスクと互換性を有するフォーマットの情報記録媒体とするために、従来では、情報記録媒体(ディスク)の回転速度制御法として図9(b)に示すようにCLV(Constant Linear Velocity:線速度一定)方式を用いて、トラック半径に反比例した回転数になるようにディスクの回転速度を制御し、トラックの線速度を常に一定にしながら、図9(c)のように一定の記録チャンネルクロックの周波数で情報の記録を行っている。
【0005】
しかしながら、CLV方式により回転速度の制御を行うためには、トラックの線速度を常に一定にするために、ディスクの回転速度を変化させる必要がある。即ち、ディスクを回転駆動するスピンドルモータの変速を伴なうため、大きな回転トルクを必要とし大型で高コストなモータが必要となる。また、シーク時において、スピンドルモータの変速を完了するまでに待ち時間がかかるため、HDDやMOドライブなどと比較して、多大なアクセス時間を要するという欠点がある。
【0006】
このようなことから、ディスクの回転速度を変速制御することなく常に一定にして、ディスクに記録を行うには、ディスクに記録される情報のフォーマットを図10に示すようなものにすることも考えられている。即ち、図10(c)に示すように、ディスクに記録するチャンネルクロックの周波数を、トラックの半径位置に比例させて、内周側で小さく、外周側で大きくさせるものである。この場合には、記録線速度は内周側で小さく外周側で大きくなるため、図10(d)に示すように記録線密度は一定である。また、ディスクの回転数(回転速度)を図10(b)に示すように常に一定として、即ち、CAV(Constant Angular Velocity:回転角一定)方式で、ディスクに情報を記録することが可能となる。
【0007】
これによって、ディスクを回転駆動するスピンドルモータの回転変速制御が不要となり、従って、低回転トルクで良く、小型で低コストなモータが使用できるようになる。また、変速を行わないためシーク時の変速待ち時間が不要となりアクセス時間を大幅に短縮することができる。
【0008】
また、光ディスク媒体の半径方法を複数の領域(Zone)に区分けして、各々のZone内を上記CLV方式によって記録線速度を一定に保ちながら、Zone間にわたるディスク全体の平均の回転数(角速度)を一定に保つようにZone毎の記録線速度を変化させるZCLV方式を用いることもできる。
【0009】
しかしながら、一般的に相変化型の光ディスク媒体は、特定の記録線速度において記録時のレーザ発光による記録パルス列のパルス幅と加熱パワー及び消去パワーの比が最適化され、異なった記録線速度では形成されたマークやスペースの状態が変化する。即ち、マークの形成に必要な先頭加熱パルスによる熱容量の過不足が発生したり、冷却速度の変化によってマークの平均長が異なったり、消去パワーの過不足によって消去不良や記録膜の劣化が発生するため、再生信号のジッタの悪化が起こったりオーバーライト回数が減少してしまう。
【0010】
この点、例えば特許文献1によれば、個々の光ディスクの全記録可能領域に対応する最適記録光量を比較的短時間に求めるために、試し書き用領域に少なくとも2つの位置に等しい記録線速度で最適記録光量を求め、補間ルーチンにより求めた2つの記録線速度における最適記録光量に対して内挿処理又は外挿処理を行うことにより、全ての記録線速度での最適記録光量を求めるようにしている。
【0011】
また、特許文献2によれば、ジッタ特性を悪化させることなく、記録に必要なレーザパワーを低減させるために、光ディスクを一定の回転数で回転させながら、領域によって異なる基準クロックに基づき情報信号に応じて強度変調された光ビームを照射することによって、外周側の領域で内周側の領域より高い周波数で情報を記録する方法において、光ビームを、各領域において基準クロックの周波数の整数倍の周波数で周期的にパルス発光する光ビームとし、かつ、外周側の領域に光ビームが照射されるときに、内周側の領域に光ビームが照射されるときより、パルス発光のデューティ比を大きくするようにしている。
【0012】
さらに、特許文献3によれば、高速・高信頼性の記録が可能な光ディスク装置を提供するために、光ディスク、光ヘッド、同期信号生成手段、VCO、位相比較手段、コントローラ及び記録信号生成手段を具備し、記録線速度に応じて記録信号のパルス高さ・幅を変化させることで、常に最良の記録条件で記録を行えるようにしている。
【0013】
さらに、特許文献4によれば、記録パルス列における先頭加熱パルスの前エッジを変化させた先頭加熱パルスデューティ比Ttopと、記録パルス列における最終冷却パルスの後エッジを変化させた最終冷却パルスデューティ比Tecpと、消去パワーPeの加熱パワーPwに対する消去パワー比Eとの設定値中の少なくとも2つ以上の設定値を、所定の間隔で更新させることで、ディスク回転数を一定するCAV制御によって記録線速度が変化しても相変化型の光ディスク媒体全面に渡って均一な特性の記録が可能とする方法が開示されている。
【0014】
しかしながら、相変化型の光ディスク媒体は一般的に広範囲な記録線速度に対応させることは困難であり、特に高速な記録線速度で記録する場合は、消去パワーレベルを低くすることで記録マーク長を調整する必要があり、オーバーライトに十分な消去パワーを与えられないという問題が生じている。
【0015】
この点では、特許文献5によれば、消去パルス部をマルチパルスにより構成して、高い消去パワーによる消去レベルと低い消去パワーによる平均パワーの低減を両立することによって、高速な記録速度でのオーバーライト特性を改善することが示されている。しかしながら、CAV記録のように記録線速度が一定でない記録状態では、ディスク全面に渡って均一な信号特性で、書換回数の劣化を防止した記録を行うことは困難であった。
【0016】
【特許文献1】
特開平5−225570号公報
【特許文献2】
特開平5−274678号公報
【特許文献3】
特開平10−106008号公報
【特許文献4】
特開2001−118245公報
【特許文献5】
特許第0207774号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、これらの特許文献1〜5の場合、CAV方式のように記録線速度に応じてパルス発光のデューティ比等の記録パルス列の何らかの要素の設定値を可変させるように制御しているものであるが、光ディスク媒体に対する定性的な効果であり、特にDVDの記録ディスクに対しては不十分である。
【0018】
つまり、オーバーライト特性即ち書換回数の劣化などの記録情報(RF信号)の特性変動には記録マーク部の形成だけではなく消去パルス部の発光波形が相互に作用しているため、これらの特許文献のような記録方法では不十分で必ずしも光ディスク媒体の全面に渡って均一な信号特性でかつ、書き換え回数の劣化を防止することができず、高速で広範囲な記録線速度で必ずしも所望の効果が得られるものではない。また、消去パルス部の設定値を変化させるにしても、その変化のさせ方について定量的には検討されていないものである。
【0019】
そこで、本発明は、結晶相とアモルファス相とに可逆的に相変化する記録層を有する相変化型の光ディスク媒体を回転駆動しながら情報を記録するとき、光ディスク媒体の回転速度を変速制御することなく、また、従来の再生専用ディスクの記録フォーマットとの互換性を維持しながら、簡易な方法を用いて、光ディスク媒体全面に渡って均一な信号特性で記録することが可能でオーバーライト特性の良好な書換回数の劣化を防止することが可能な情報記録方法及び情報記録装置を提供することを目的とする。
【0020】
さらに、消去パルス部をマルチパルス構成としたときに、記録時のLD発光光量を駆動回路によって一定パワーに制御するときに、有効な情報記録方法及び情報記録装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の情報記録方法は、記録パルス列による発光波形のレーザ光によりマーク情報が記録される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際に、記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行うとともに、マーク部間のスペース部を形成するための消去パルスとして、消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなるマルチパルスを用いて記録を行うときに、所望の記録線速度に応じてこれらの消去パワーPe1と消去パワーPe2との各設定値を所定の間隔で更新するようにした。
【0022】
従って、CAV方式のように記録線速度が変化して、光ディスク媒体の消去状態が変化してもマルチパルス中の消去パワーPe1によって平均の消去パワーを増加させることなく常に十分な消去パワーを与えることができ、かつ、その記録線速度に応じて消去パワーPe1,Pe2の設定値を順次所定の間隔で更新設定するので、光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録が可能となる。
【0023】
請求項2記載の発明の情報記録方法は、記録パルス列による発光波形のレーザ光によりマーク情報が記録される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際に、記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行うとともに、マーク部間のスペース部を形成するための消去パルスとして、消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなるマルチパルスを用いて記録を行うときに、所望の記録線速度に応じて当該マルチパルス周期に対する前記消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1の設定値を所定の間隔で更新するようにした。
【0024】
従って、CAV方式のように記録線速度の変化に伴って、光ディスク媒体の消去状態が変化しても常に最適な消去パワーのパルス幅のデューティ比が順次更新設定されるので、光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録が可能となる。特に、消去パルス幅のデューティ比の可変として記録線速度に応じて当該消去パワーPe1の消去パルスのエッジ位置を可変させればよいので、制御が容易で処理を簡素化させ得る。
【0025】
請求項3記載の発明の情報記録方法は、記録パルス列による発光波形のレーザ光によりマーク情報が記録される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際に、記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行うとともに、マーク部間のスペース部を形成するための消去パルスとして、消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなるマルチパルスを用いて記録を行うときに、所望の記録線速度に応じてこれらの消去パワーPe1と消去パワーPe2、及び、前記マルチパルス周期に対する消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1の両方の各設定値を所定の間隔で更新するようにした。
【0026】
従って、CAV方式のように記録線速度が変化して、光ディスク媒体の消去状態が変化してもマルチパルス中の消去パワーPe1によって平均の消去パワーを増加させることなく常に十分な消去パワーを与えることができ、かつ、その記録線速度に応じて消去パワーPe1,Pe2の設定値を順次所定の間隔で更新設定し、かつ、消去パワーのパルス幅のデューティ比が順次更新設定されるので、光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録が可能となる。特に、消去パルス幅のデューティ比の可変として記録線速度に応じて当該消去パワーPe1の消去パルスのエッジ位置を可変させればよいので、制御が容易で処理を簡素化させ得る。
【0027】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一記載の情報記録方法において、前記記録線速度の増加に応じて、前記消去パワーPe1と前記消去パワーPe2との差、若しくは、単一の消去パルス用の消去パワーPe0を目標パワーとして消去パワーPe1=ε1×Pe0と消去パワーPe2=ε2×Pe0(εは係数)とを定義したこれらの係数ε1と係数ε2との差が増加するように、所望の記録線速度に応じて前記消去パワーPe1及び前記消去パワーPe2、若しくは、前記係数ε1及び前記係数ε2の各設定値を所定の間隔で更新するようにした。
【0028】
従って、マルチパルス化された消去パルスを必要とする記録線速度範囲をカバーする場合は、オーバーライト特性に効果のある高い方の消去パワーPe1の消去パルスを、記録線速度の増加に応じてさらに高パワーに増加させる必要があり、かつ、信号特性であるジッタ特性に対しては記録線速度の増加に応じて低い方の消去パワーPe2の消去パルスをさらに低パワー化させる必要があるが、記録線速度の増加に応じて、消去パワーPe1と消去パワーPe2の差を増加させることで、オーバーライト特性とジッタ特性を両立させることができる。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の情報記録方法において、前記記録線速度の増加に応じて、前記消去パワーPe1と前記消去パワーPe2(ただし、Pe1>Pe2)とからなるマルチパルス周期に対する当該消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1が減少するように、所望の記録線速度に応じて前記デューティ比Te1の設定値を所定の間隔で更新するようにした。
【0030】
従って、マルチパルス化された消去パルスを必要とする記録線速度範囲をカバーする場合は、オーバーライト特性に効果のある高い方の消去パワーPe1の消去パルスを、記録線速度の増加に応じてさらに高パワーに増加させる必要があり、かつ、信号特性であるジッタ特性に対しては記録線速度の増加に応じて低い方の消去パワーPe2の消去パルスをさらに低パワー化させる必要があるが、記録線速度の増加に応じて、マルチパルス周期に対する消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1を減少させることで、オーバーライト特性とジッタ特性を両立させることができる。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一に記載の情報記録方法において、前記光ディスク媒体上にプリフォーマットされた複数の記録線速度と各々の記録線速度に対応する消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との指標値を検出し、検出された前記指標値に基づいて前記所定の間隔で更新させる消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との設定値の変化量を算出し、回転速度の変化に伴う所望の記録線速度に対する前記消去パワーを設定するようにした。
【0032】
従って、マルチパルスによる消去パルス部の消去パワー値とパルス幅のデューティ比の初期値を試し書きなどで算出することなく必要最小限の設定値の更新間隔を決めることができ、かつ、簡易な方法で光ディスク媒体全面に渡って均一な特性で記録をすることが可能となる。
【0033】
請求項7記載の発明は、請求項4ないし6の何れか一記載の情報記録方法において、過去に前記光ディスク媒体の所定の領域に記録されたディスク情報に含まれる複数の記録線速度と各々の記録線速度に対応する消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との最適設定値、若しくは、情報記録装置に予め格納された複数の記録線速度と各々の記録線速度に対応する消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との最適設定値を読み出し、読み出された前記最適設定値に基づいて前記所定の間隔で更新させる消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との設定値の変化量を算出して、所望の記録線速度に対する前記消去パワーを設定するようにした。
【0034】
従って、光ディスク媒体に追記やオーバーライトを行う場合であっても、過去に記録した最適設定値から得られる最適設定値を用いることで、マルチパルスによる消去パルス部の消去パワー値とパルス幅のデューティ比を再び算出することなく必要最小限の設定値の更新の間隔を決めることができ、記録開始までの処理時間を短縮することができ、かつ、簡易な方法で光ディスク媒体全面に渡って均一な特性で記録をすることが可能となる。
【0035】
請求項8記載の発明は、請求項4ないし7の何れか一に記載の情報記録方法において、前記光ディスク媒体上にプリフォーマットされたアドレス情報を検出し、前記算出された所定の間隔で更新させる消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1の設定値の変化量から、前記記録線速度に相当するアドレス情報に対する前記設定値を算出し、前記所定の間隔と前記アドレス情報の範囲とを対応付けて、所望のアドレス情報に対する前記消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との設定値を算出するようにした。
【0036】
従って、記録中であってもマルチパルスによる消去パルス列の算出した最適設定値がずれないように、設定値の更新の間隔を容易にかつ正確に認識することが可能となる。よって、CAV方式のように記録線速度が変化して、光ディスク媒体の消去状態が変化しても常に最適な消去パワーと消去パルス幅のデューティ比とを高精度に更新できるようになり、光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録が可能となる。
【0037】
請求項9記載の発明は、請求項4ないし8の何れか一記載の情報記録方法において、前記複数の記録線速度と各々の記録線速度に対応する消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との指標値若しくは最適設定値を検出し、検出された前記指標値若しくは最適設定値に基づいて前記所定の間隔で更新させる消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との設定値の変化量を一次関数若しくは二次関数による近似によって算出するようにした。
【0038】
従って、記録線速度が異なる数箇所の指標値若しくは最適設定値から簡易な近似式を解くことで、各々の区間における任意のアドレス若しくは記録線速度での消去パワーとパルス幅のデューティ比とを簡易かつ必要十分な精度で算出することができる。
【0039】
請求項10記載の発明は、記録パルス列による発光波形のレーザ光によりマーク情報が記録される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際に、記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行う情報記録装置であって、マーク部間のスペース部を形成するための消去パルスとして、消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなる複数のマルチパルスを用いて記録を行うときに、所望の記録線速度に応じてこれらの消去パワーPe1と消去パワーPe2との各設定値、或いは、当該マルチパルス周期に対する前記消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1の設定値の少なくとも何れかを所定の間隔で更新するコントローラと、更新された前記デューティ比Te1に応じてマルチパルス用の前記消去パルスのエッジ位置を変化させるパルス幅可変手段と、更新された前記消去パワーPe1,Pe2に応じてレーザ光源の出射光量を更新制御するドライバ回路と、を備える。
【0040】
従って、広範囲な記録線速度に対応した光ディスク媒体に、CAV方式などの記録線速度の変化を伴う情報記録方法を用いた場合であっても、簡易で小規模な回路構成で光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録が可能となる。
【0041】
請求項11記載の発明は、記録パルス列による発光波形のレーザ光によりマーク情報が記録される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際に、記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行う情報記録装置であって、マーク部間のスペース部を形成するための消去パルスとして、消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなるマルチパルスを用いて記録を行うときに、検出された前記光ディスク媒体のアドレス情報若しくは記録線速度情報に対応した前記消去パワーPe1,Pe2と、当該マルチパルス周期に対する前記消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1との設定値から、記録線速度に対する近似によって所望の記録線速度に応じた設定値を算出して、所定の間隔で更新するコントローラと、更新された前記デューティ比Te1に応じてマルチパルス用の前記消去パルスのエッジ位置を変化させ、かつ、前記消去パワーPe1,Pe2からなるマルチパルスを発生させる消去パルス生成手段と、更新された前記消去パワーPe1,Pe2に応じてレーザ光源の出射光量を更新制御するドライバ回路と、を備える。
【0042】
従って、広範囲な記録線速度に対応した光ディスク媒体に、CAV方式などの記録線速度の変化を伴う情報記録方法を用いた場合であっても、所望の記録線速度に対する消去パルス列の設定値を簡易で小規模な回路構成で算出でき、かつ、高精度なレーザ光源の駆動が可能となり、光ディスク媒体全面に渡って信号特性のばらつきの少ないオーバーライト特性の良好な記録が可能となる。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図6に基づいて説明する。まず、光ディスク媒体である相変化型光ディスクで用いる基本的な記録パルス列は、図1(b)に示すように、そのパルス幅の設定として、記録パルス列を構成する先頭加熱パルスの先頭加熱パルスデューティ比Ttopと後続するマルチパルス部分の加熱パルスのデューティ比Tmpと最終冷却パルスの最終冷却パルスデューティ比Tecpとがある。また、記録パワーの設定として、加熱パワーPwと消去パワーPe0とバイアスパワーPbとがある。記録パワーについては、マーク形成の状態が消去パワーPe単独ではなく、加熱パワーPwとの相関を持つため、消去パワーPe0の加熱パワーPwに対する消去パワー比ε0(=Pe0/Pw)を設定する。本実施の形態では、図1(c)や図1(d)に示すように、マーク部間のスペース部を形成する消去領域の加熱パルス(消去パルス)を消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなるマルチパルスを消去パルス幅のデューティ比Te1として、より詳細な設定を行うものである。
【0044】
直径120mmの相変化型DVDディスクに対してCAV方式で記録制御を行うと、DVD基準の記録線速度を3.5m/s(1倍速)としたとき、高速対応した相変化型ディスクとして最内周位置で3倍速(10.5m/s)、最外周位置で7.3倍速(25.6m/s)程度となり、記録クロック周波数は各々最内周位置で約78.5MHz、最外周位置で約191MHzとなる。このような広範囲な記録線速度に対して、同一の記録パルス列の設定値を用いると、一般の相変化型の光ディスク媒体は均一な記録を行うことが困難である。
【0045】
ここに、高速な記録線速度になるに従い、先頭加熱パルスの加熱パワーPtop及びデューティ比Ttopや、後続のマルチパルスの加熱パワーPmp及びデューティ比Tmpによる加熱は不十分となり、RF信号の変調度が低くなったり、アシンメトリが小さくなるので、図2(a)に示すように、記録線速度の増加に応じてこれらの設定値Ttop等を増加するように更新させることで、十分な熱量を加えることができ、良好なるマークの形成を維持できる。一方、高線速度になるに従い冷却速度が増大するため、形成されたマークの平均長が長くなり、RF信号のアシンメトリが大きくなる。従って、高線速度になるに従い最終冷却パルスデューティ比Pecpを減少させることで、異なる記録線速度においてもRF信号の特性を一定に保つことができる。
【0046】
しかしながら、高線速度になるに従い、図5(a)(b)に示すように、オーバーライト時に必要な消去パワーも冷却速度の増大によって不足するようになり、消去不良によるジッタの悪化が発生する。従って、記録線速度の増加に応じて消去パワー比ε0(=Pe/Pw)の設定値を増加するように更新することで十分な消去パワーを加えることができ良好なスペースの形成を維持することができる。
【0047】
ところが、相変化型ディスクを高速な記録線速度に対応させようとすると、低速に対応したディスクと比較して消去パワー比ε0そのものが低下してしまう。即ち、低速側において最適なオーバーライト特性が得られる消去パワーが十分高く設定されていても、高速側では消去パワーからの冷却状態によってアモルファス化に伴う反射率の低下が生じてしまうためである。このような高速側の記録線速度に対しては、スペース部である消去パルスをマルチパルス化してオーバーライトに必要な高い加熱パワーを与えながら、冷却速度の増大を緩和する低い加熱パワーと組合せることで、書換回数の劣化を防止しながら均一で良好なジッタ特性の記録を行うようにしていた。
【0048】
本実施の形態では、このような基本波形を用いて、CAV方式のように記録線速度が半径位置によって変化しながら記録する場合、これらの設定値を以下のように更新することでディスク全面に渡って良好な記録を行うものである。具体的な設定値例としては、図2(a)に示すように、先頭加熱パルスデューティ比Ttopは、最小速度(最内周位置)での0.55T(≒7.0ns)から最大速度(最外周位置)での0.75T(≒3.9ns)まで変化させ、トータルで0.2T長くなるように設定値を更新変更させている。同様に、最終冷却パルスデューティ比Tecpは、最内周位置での0.5T(≒6.4ns)から、最外周位置での0.2T(≒1.0ns)まで変化させ、トータルで0.3T短くなるように設定値を更新変更している。また、最終冷却パルスデューティ比Tecpの設定値を更新させる間隔も先頭加熱パルスデューティ比Ttopと同様である。
【0049】
また、消去パワーPeに関しても、半導体レーザ駆動電流源の消去パワー設定値を制御することにより、消去パワーPeの加熱パワーPwに対する消去パワー比ε0を、最内周位置での0.4から最外周位置での0.5まで0.1だけ大きくなるように設定値を更新変更している。
【0050】
本実施の形態における記録線速度に対する記録マーク部に関する各々の設定値の算出方法は、最内周位置と最外周位置の2箇所の記録線速度の設定値を用いて直線近似(1次式)によって導出しており、各々
Ttop[T]= 0.013×Lv[m/s]+0.41
Tecp[T]= 0.007×Lv[m/s]+0.33
ε0=−0.029×Lv[m/s]+1.45
なる近似式を用いている。
【0051】
また、図2(b)や図2(c)では、これらの各々の設定値を更新させる間隔は、記録線速度の幅で約1.0m/sのステップとして段階的に更新させている例を示している。
【0052】
ここまでは、記録マーク部を低ジッタに記録するために必須となる設定であるが、本実施の形態での高速時の記録線速度では消去パルス領域(スペース部)をさらに詳細に設定する。
【0053】
具体的な設定値例としては、図3(a)や図4(a)に示すように、消去パワーPe1の消去パルスのデューティ比Te1は、最内周位置は1(≒12.7ns)であるが.中間速度での0.8T(≒5.9ns)から最外周位置での0.3T(≒1.6ns)まで変化させ、トータルで0.7T小さくなるように設定値を更新変更させている。
【0054】
ここで、消去パワーPe1の消去パルスのデューティ比Te1は最内周位置から最外周位置の範囲で直線的に変化させていないことが判る。即ち、前述のように相変化型ディスクを広範囲な記録線速度で記録する場合に、低速時では消去パルスが一定のパワーレベルであってもオーバーライト特性とジッタ特性(再生信号品質)とを両立できるが、高速時では図5(c)(d)に示すように消去パルスを高い消去パワーPe1による消去レベルと低い消去パワーPe2による平均の消去パワー低減が可能なマルチパルスで構成する必要があるからである。
【0055】
従って、本実施の形態のように最大速度(最外周位置)と中間速度の間に、消去パワーのマルチパルス化が必要な記録線速度が存在するような相変化型ディスクに対しては、図4(a)に示すように消去パワーのデューティ比Te1を小さくしたり、消去パワーPe1と消去パワーPe2の差を大きく設定する範囲を設定するようにしている。また、図3(a)に示すように、消去パワーの比ε1,ε2の差を大きく設定する範囲を設定することもできる。
【0056】
即ち、相変化型ディスクの記録線速度は様々な適応範囲が考えられるが、少なくとも3点の記録線速度に対応した消去パルスを構成するパラメータ(デューティ比Te1、パワー比ε1,ε2)に基づいて、任意の記録線速度における消去パルスに関する設定値を決定することができる。本実施の形態における記録線速度に対する各々の設定値の算出方法は、各々消去パルスのマルチパルス化が必要な領域を、中間速度と最大速度の2箇所の設定値を用いて直線近似(1次式)によって導出しており、各々
Te1[T]=−0.066×Lv[m/s]+1.99
ε1=0.066×Lv[m/s]+0.0056
ε2=−0.029×Lv[m/s]+1.45
なる近似式を用いている。
【0057】
さらに、この直線近似によって算出されるこれらのTe1,ε1,ε2の設定値が全て1、即ち、消去パルスが単一のパルスとなる記録線速度として約15m/sが算出され、この記録線速度の位置において低速記録で用いられる単一パルスによる消去パルスとなる内周側領域と、高速記録で用いられるマルチパルスによる消去パルスとなる外周側の領域が設定される。また、図3(b)や図4(b)では、このような各々の設定値を更新させる間隔は、記録線速度の幅で約1.0m/sのステップとして段階的に更新させている。
【0058】
また、他の実施の形態としては、マルチパルスで構成された消去パルスのデューティ比を固定値として、消去パワーPe1,Pe2のみの設定値を記録線速度の変化に応じて更新する場合は、消去パワーレベルを合せ込むために、消去パワー比ε1,ε2を修正することで、実用的にジッタ特性やオーバーライト特性の劣化を防止した記録を行うことが可能である。
【0059】
さらに、他の実施の形態としては、マルチパルスで構成された消去パルスの消去パワーPe1(若しくは、ε1)と消去パワーPe2(若しくは、ε2)を固定値として、マルチパルス周期に対する消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1のみの設定値を記録線速度の変化に応じて更新する場合は、実行値としての消去パワーレベルを合せこむために、消去パルスのデューティ比Te1を修正することで、実用的にジッタ特性やオーバーライト特性の劣化を防止した記録を行うことが可能である。
【0060】
さらに、別の他の実施の形態としては、相変化型ディスクの記録速度は記録材料の結晶化速度に依存するため、単一の消去パルス及び消去パワーで良好な消去が可能な速度範囲と、マルチパルス化された消去パルスと消去パワーで最適な消去が可能な速度範囲が存在する。従って、少なくともマルチパルス化された消去パルスを必要とする記録線速度範囲をカバーする場合は、オーバーライト特性に効果のある高い方の消去パワーPe1の消去パルスを、記録線速度の増加に応じてさらに高パワーに増加させる必要がある。また、信号特性であるジッタ特性に対しては記録線速度の増加に応じて低い方の消去パワーPe2の消去パルスをさらに低パワー化させる必要がある。即ち、記録線速度の増加に応じて、消去パワーPe1と消去パワーPe2との差を増加させることで、オーバーライト特性とジッタ特性を両立させることができる。
【0061】
さらに、別の実施の形態としては、相変化型ディスクの記録速度は記録材料の結晶化速度に依存するため、単一の消去パルス及び消去パワーで良好な消去が可能な速度範囲と、図5(c)(d)に示すようにマルチパルス化された消去パルスと消去パワーで消去不良のない最適な消去が可能な速度範囲が存在する。従って、少なくともマルチパルス化された消去パルスを必要とする記録線速度範囲をカバーする場合は、オーバーライト特性に効果のある高い方の消去パワーPe1の消去パルスを、記録線速度の増加に応じてさらに高パワーに増加させる必要がある。また、信号特性であるジッタ特性に対しては記録線速度の増加に応じて低い方の消去パワーPe2の消去パルスをさらに低パワー化させる必要がある。即ち、記録線速度の増加に応じて、消去パワーPe1と消去パワーPe2の差を増加、つまり、デューティ比Te1が減少するようにさせることで、オーバーライト特性とジッタ特性を両立させることができる。
【0062】
さらに、再生されたRF信号は更新変更時点での変調度やアシンメトリのずれが生じることもない。ここで、アシンメトリは図6に示すように、RF信号の最長データ振幅の平均レベルと最短データ振幅の平均レベルとの差を最長データ振幅で正規化した値であり、マーク長とスペース長の非対称性を示している。EFMパルス変調の場合、14TスペースレベルをI14H 、14TマークレベルをI14L 、3TスペースレベルをI3H 、3TマークレベルをI3L とすると、
アシンメトリ=[(I14H+I14L)/2−(I3H+I3L)/2]/(I14H−I14L)となる。
【0063】
なお、加熱パワーPwや消去パワー比ε0は、試し書き(OPC)によって記録線速度に応じた最適値を求めており、本実施の形態では最小速度(最内周位置)と最大速度(最外周位置)及び中間速度で異なった設定値とすることもできる。
【0064】
また、記録線速度の増加に対応して、上述のように各設定値を更新する間隔としては再生信号やオーバーライト特性の観点では、極力、細かなステップが望ましいがコントローラの負担が増大する。しかしながら、ジッタ特性に多大な影響を及ぼす最長データと最短データとのアシンメトリの差は、約±10%以内にする必要がある。図6に示すように、設定値を更新変更した時点前後のアシンメトリの差が±10%近傍になると、急激にジッタ特性が悪化する。RF信号を2値化するためのスライス回路によって追従する時定数では正確な2値化が行えず、RF信号に大きなエッジシフトが生じてしまう。場合によっては、再生クロック生成のためのPLLが外れることもある。なお、より詳細にはジッタ特性やPLL安定性を考慮して、前述の設定値を詳細に更新することが望ましい。
【0065】
また、上述した3つの設定値(消去パワーPe1,Pe2、消去パルス幅のデューティ比Te1)は各々の効果が認められるが、RF信号の特性変動は相互作用をもつため、少なくとも2つの設定値を更新して実施することが望ましい。なお、本実施の形態のように、3つの設定値全てを更新設定する場合に最も効果があることは言うまでもない。
【0066】
ところで、上述した各設定値は、相変化型光ディスクについての代表的な値であり、各種チューニングや材料の組成によって異なった値とすることもできる。即ち、従来から用いられている相変化型光ディスク媒体の記録層として、GeSbTe系、GeTeSbS系、TeGeSnAu系、GeTeSn系、SbSe系、SbSeTe系、SnSeTe系、GaSeTe系、GaSeTeGe系GaGeSbTe系、GaSb系、InSe系、InSeTe系、AgInSbTe系などがあり、本実施の形態では、AgInSbTe系の記録材料を用いている。
【0067】
このような、相変化型光ディスクは、記録線速度の変化による加熱→冷却の急冷条件の変化に対してアモルファス形成の依存性が高く、冷却→加熱の変化に対して結晶状態が依存しておりオーバーライト特性を左右している。即ち、マークの前後エッジ部に相当する先頭加熱パルスデューティ比Ttop、最終冷却パルスデューティ比Tecp及び消去パワー比ε0によってエッジ部の形状やマークの大きさが左右され、さらに、消去パルス期間中の消去パワーレベルに応じてスペース部のノイズレベル(ジッタ特性)が左右される。これらの形状や特性は記録及び消去パルスの波形によって高精度に制御することが可能である。また、前述した記録パルス列や消去パルス列の設定値の最適値は、記録線速度に対してほとんど直線的に近似できる傾向があり、AgInSbTe系の記録材料が特に制御しやすいということが判っている。もっとも、他の記録材料においても、消去パワーや消去パルス幅とジッタ特性及びオーバーライト特性の関係や、記録パルス幅とマーク長の関係は基本的に同じであるため、本記録方式が効果的であることは言うまでもない。
【0068】
本発明の第二の実施の形態を図7に基づいて説明する。相変化型の光ディスク媒体には、一般的にトラッキングエラー信号(プッシュプル信号)を得るためのグルーブ溝が形成されており、グルーブ溝を蛇行して得られるウォブル信号を重畳しており、各々の記録線速度において、プログラマブルBPF(Band Pass Filter)によって検出し、周波数変調や位相変調によって符号化されたアドレス情報を復調することで、未記録ディスクであってもディスク固有のアドレス情報とディスク情報がプリフォーマット情報として得られるようになっている。これらの情報は、ランド部の切り込み状の断続ピット(Land−PrePit信号)によって生成する方式も知られている。
【0069】
このようなディスク情報に、最小(最内周)記録線速度と最大(最外周)記録線速度と中間(中周)記録線速度などの複数の記録線速度における、最適な先頭加熱パルスデューティ比Ttopと、最終冷却パルスデューティ比Tecpと、消去パワー比ε0、及び、消去パワー比ε1、消去パワー比ε2、消去パルスデューティ比Te1とを予め埋め込んでおく(プリフォーマット)。
【0070】
そこで、まず、これらの記録条件情報を読み出すことで(ステップS1)、各々の記録線速度での最適な設定値を得る。次に、任意の記録線速度に対して線形近似(一次式)された設定値の変化量(又は、その勾配)を算出する(S2)。なお、変化量や勾配は、光ディスク媒体の特性に合わせて算出すればよく、線形近似以外の近似式(二次式)で算出することもできる。
【0071】
次に、CAV方式のようにディスク全面における記録線速度の範囲から、適正な設定値の更新間隔を算出する(S3)(本実施の形態では、約1.0m/s毎としている)。
【0072】
このようにして得られた設定値の変化量は記録線速度に対するものであり、実際には前述のウォブル信号やLPP信号を復調して得られる記録中の任意のアドレス情報で認識する必要がある。特定のアドレスが最内周位置から最外周位置まで決められており、記録線速度と対応づけできる。そこで、次に、設定値を更新する間隔と、その間隔に対応したアドレスの範囲を割り付けることで(S4)、更新すべきアドレスに到達した時点で、設定値を更新することができる(S5)。実際のCAV方式やZCLV方式のような記録線速度の変化を伴う記録中においては、現在のアドレスを読み出しながら(S6)、設定値を更新する範囲内、即ち、記録中の現在のアドレスが現在の設定範囲内にあるかを判定し(S7)、範囲外になった場合、新たに算出された設定値に更新して(S4,S5)、連続的に記録を行うことができる。現在のアドレスが設定範囲内にある場合には、前述した通り、算出した設定値を用いて記録を行い(S8)、記録終了のアドレスに達するまで同様の処理を繰り返す(S9)。
【0073】
このような記録方法とすることで、コントローラによる記録パルス列の制御管理の負担を大幅に軽減することができる。
【0074】
本発明の第三の実施の形態を図8に基づいて説明する。本実施の形態は、上述したように消去パルス期間(スペース部)をマルチパルス化した消去パワーPe1,Pe2、消去パルス幅のデューティ比Te1の各設定値を記録線速度の変化に応じて更新設定する情報記録方法を用いて相変化型の光ディスク媒体1に記録するための情報記録装置に関する。
【0075】
まず、光ディスク媒体1に対して、この光ディスク媒体1を回転駆動させるスピンドルモータ2を含む回転機構3が設けられているとともに、光ディスク媒体1に対してレーザ光を集光照射させる対物レンズや半導体レーザ(LD)4等の光源を備えた光ヘッド5がトラック溝にトラッキングするため、光ヘッド5の対物レンズ駆動を行うアクチュエータ機構6が半径方向にシーク移動自在に設けられている。これらの回転機構3やアクチュエータ機構6に対してはサーボ機構7が接続されている。また、受光部を含む光ヘッド5にはプログラマブルBPF8を含むウォブル検出部9が接続されている。ウォブル検出部9には検出されたウォブル信号からアドレスを復調するアドレス復調回路10が接続されている。このアドレス復調回路10にはPLLシンセサイザ回路11を含む記録クロック生成部12が接続されている。PLLシンセサイザ回路11にはドライブコントローラ13が接続されている。システムコントローラ14に接続されたこのドライブコントローラ13には、回転機構3、サーボ機構7、ウォブル検出部9及びアドレス復調回路10も接続されている。
【0076】
また、システムコントローラ14にはEFMエンコーダ15や記録,消去パルス列制御部16とLDドライバ部17が接続されている。この記録,消去パルス列制御部16は、先頭加熱パルスと後続するマルチパルス部分の加熱パルスとを含む加熱パルス制御信号を生成する加熱パルス生成部18の他、消去パルス領域のマルチパルス部分の消去パルスを含む消去パルス制御信号を生成する消去パルス生成部19と、後述するセレクタであるエッジセレクタ20及びエッジ信号生成回路を構成するゲート素子を用いた多段遅延素子若しくはPLL逓倍回路若しくはリングオシレータなどによるパルスエッジ生成部21を含む。記録,消去パルス列制御部16の出力側には加熱パワーPwと冷却パワー(バイアスパワー)Pbの駆動電流源、並びに、消去パワーPe1と消去パワーPe2と消去パワーPe0との各々の駆動電流源22をスイッチング部23でスイッチングすることで光ヘッド5中の半導体レーザ4を駆動させるドライバ回路であるLDドライバ部17が接続されている。
【0077】
このような構成において、記録線速度に対応したBPFの中心周波数をドライブコントローラ13によりプログラマブルBPF8にセットし、ウォブル検出部9により検出されたウォブル信号からアドレス復調回路10によりアドレス復調するとともに、ドライブコントローラ13によって基本クロック周波数を変化させたPLLシンセサイザ回路11により、任意の記録線速度における記録チャンネルクロックを生成し記録,消去パルス列制御部16に出力する。
【0078】
次に、半導体レーザ4による記録パルス列を発生させるため、記録,消去パルス列制御部16には記録チャンネルクロックと記録情報であるEFMデータが記録クロック生成部12、EFMエンコーダ15から各々入力され、記録,消去パルス列制御部16中の加熱パルス生成部18により、先頭加熱パルスと後続するマルチパルス部分の加熱パルスを含む加熱パルス制御信号を生成する。そして、消去パルス領域では前述のEFMデータから消去パルス生成部19によりマルチパルス構成の消去パルスである消去パルス制御信号も生成し、LDドライバ部17で加熱パワーPwと消去パワーPe1、Pe2とバイアスパワーPbとの各々の駆動電流源をスイッチングする。
【0079】
記録時にはバイアス電流源により定常的に冷却パワー相当のバイアスパワーPbで半導体レーザ4を発光をさせ、前述の加熱パルス生成部18と消去パルス生成部19とで生成された加熱パルス制御信号と消去パルス制御信号(図1(e)参照)とにより図1に示したようなマルチパルス列のレーザ発光波形を得ることができる。
【0080】
ここに、本実施の形態では、加熱パルス生成部18中の先頭加熱パルス生成部に遅延量0.3ns程度の多段遅延(ゲート遅延)素子を配置しており、EFMデータから多段のエッジパルスを生成し、マルチプレクサ構成のエッジセレクタ20に入力させた後、システムコントローラ14によって選択されたエッジパルスによって前エッジ及び後エッジを可変することで、先頭加熱パルス制御信号と、後続するマルチパルス部分の加熱パルス制御信号と最終冷却パルス制御信号とからなる記録パルス列制御信号を生成する。さらに、消去パルス生成部19においても前述の多段のエッジパルスをエッジセレクタ20に入力させた後、システムコントローラ14によって選択されたエッジパルスによって、算出された目標の消去パルス幅デューティ比Te1に設定した消去パルス制御信号を生成している。
【0081】
従って、本実施の形態の情報記録装置によれば、簡易で小規模な回路構成で前述したような先頭加熱パルスデューティ比Ttop、最終冷却パルスデューティ比Tecp及び消去パワー比ε1を始め、消去パルス領域の消去パワーPe1と消去パワーPe2と消去パルス幅のデューティ比Te1からなる設定値の更新設定が容易に構成でき、本発明の情報記録方法を用いたCAV方式やZCLV方式における記録線速度の変化に対応した記録が可能となる。
【0082】
このような構成によって、前述した情報記録方法のように各々の設定値を決定し、所望の記録線速度で最適なエッジパルスが選択され、所望の記録パルスが発生するように動作させている。また、生成した消去パルスを所定の間隔で更新させるようにすると、各々の設定値は図3(b)や図4(b)に示すように階段状に変化する。よって、多段遅延素子を用いると更新区間中は、各々のパルス幅が固定値となり記録チャネルクロックの変化に応じてパルス幅のデューティが変化するように設定される。
【0083】
次に、本実施の別の形態としては、消去パルス生成部19中の消去パルス幅Te1を生成する多段遅延素子に代えて、位相比較器とループフィルタとVCO(電圧制御発振器)と分周器を用いたPLL構成のパルスエッジ生成部としてもよい。この構成では、記録チャネルクロックを20逓倍した高分解能クロックをPLLによって発生させ、パルスエッジ信号としては0.05T程度の分解能を有している。このような多段のパルスエッジ信号をマルチプレクサ構成のエッジセレクタ20に入力させた後、システムコントローラ14によって選択された前エッジパルスと後エッジパルスによって算出された消去パルス幅Pe1となるエッジ位置を可変するエッジ信号が生成される。
【0084】
なお、パルスエッジ生成部21としては、電圧制御型の遅延素子を多段に直列接続して最終段信号を位相比較器とループフィルタによって所望の逓倍クロックとなるように電圧制御するリングオシレータを用いることもできる。
【0085】
このような構成によって、前述した情報記録方法のように各々の設定値を決定し、所望の記録線速度で最適なエッジパルスが選択され、所望の消去パルスが発生するように動作させている。
【0086】
多段遅延素子を用いた構成で生成すると、先頭記録パルス幅Ttopや最終冷却パルスTecpや消去パルスTe1を所定の間隔で更新させるようにすると、更新区間中の各々の設定値は図2(c)や図3(c)や図4(c)に示すような鋸歯形状にパルス幅が変化する。
【0087】
また、PLL構成やリングオシレータによるパルスエッジ生成部21を用いた構成で生成すると、更新区間中の各々の設定値は、図2(b)や図3(b)や図4(b)に示すような記録クロック周波数の変化に対しても一定値となるように設定される。
【0088】
なお、本発明はこれらの構成の何れに対しても、CAV記録時において均一な記録が可能であり、記録パルス生成部としては種々の回路方式を用いることができる。
【0089】
従って、本実施の形態の情報記録装置によれば、簡易で小規模な回路構成で前述したような消去パルスのパルス幅のデューティ比Te1、消去パワーPe1、Pe2の設定値の更新を伴う情報記録方法を用いたCAV制御による記録が可能となる。また、これらの説明ではCAV方式への適用例で説明したが、ZCLV方式の場合にも同様に適用することができる。
【0090】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の情報記録方法によれば、CAV方式のように記録線速度が変化して、光ディスク媒体の消去状態が変化してもマルチパルス中の消去パワーPe1によって平均の消去パワーを増加させることなく常に十分な消去パワーを与えることができ、かつ、その記録線速度に応じて消去パワーPe1,Pe2の設定値を順次所定の間隔で更新設定するので、光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録を行うことができる。
【0091】
請求項2記載の発明の情報記録方法によれば、CAV方式のように記録線速度の変化に伴って、光ディスク媒体の消去状態が変化しても常に最適な消去パワーのパルス幅のデューティ比が順次更新設定されるので、光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録を行うことができ、特に、消去パルス幅のデューティ比の可変として記録線速度に応じて当該消去パワーPe1の消去パルスのエッジ位置を可変させればよいので、制御が容易で処理を簡素化させることもできる。
【0092】
請求項3記載の発明の情報記録方法によれば、CAV方式のように記録線速度が変化して、光ディスク媒体の消去状態が変化してもマルチパルス中の消去パワーPe1によって平均の消去パワーを増加させることなく常に十分な消去パワーを与えることができ、かつ、その記録線速度に応じて消去パワーPe1,Pe2の設定値を順次所定の間隔で更新設定し、かつ、消去パワーのパルス幅のデューティ比が順次更新設定されるので、光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録を行うことができ、特に、消去パルス幅のデューティ比の可変として記録線速度に応じて当該消去パワーPe1の消去パルスのエッジ位置を可変させればよいので、制御が容易で処理を簡素化させることもできる。
【0093】
請求項4記載の発明によれば、請求項1ないし3の何れか一記載の情報記録方法において、マルチパルス化された消去パルスを必要とする記録線速度範囲をカバーする場合は、オーバーライト特性に効果のある高い方の消去パワーPe1の消去パルスを、記録線速度の増加に応じてさらに高パワーに増加させる必要があり、かつ、信号特性であるジッタ特性に対しては記録線速度の増加に応じて低い方の消去パワーPe2の消去パルスをさらに低パワー化させる必要があるが、記録線速度の増加に応じて、消去パワーPe1と消去パワーPe2の差を増加させるようにしたので、オーバーライト特性とジッタ特性を両立させることができる。
【0094】
請求項5記載の発明によれば、請求項1ないし4の何れか一記載の情報記録方法において、マルチパルス化された消去パルスを必要とする記録線速度範囲をカバーする場合は、オーバーライト特性に効果のある高い方の消去パワーPe1の消去パルスを、記録線速度の増加に応じてさらに高パワーに増加させる必要があり、かつ、信号特性であるジッタ特性に対しては記録線速度の増加に応じて低い方の消去パワーPe2の消去パルスをさらに低パワー化させる必要があるが、記録線速度の増加に応じて、マルチパルス周期に対する消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1を減少させるようにしたので、オーバーライト特性とジッタ特性を両立させることができる。
【0095】
請求項6記載の発明によれば、請求項1ないし5の何れか一に記載の情報記録方法において、マルチパルスによる消去パルス部の消去パワー値とパルス幅のデューティ比の初期値を試し書きなどで算出することなく必要最小限の設定値の更新間隔を決めることができ、かつ、簡易な方法で光ディスク媒体全面に渡って均一な特性で記録をすることができる。
【0096】
請求項7記載の発明によれば、請求項4ないし6の何れか一記載の情報記録方法において、光ディスク媒体に追記やオーバーライトを行う場合であっても、過去に記録した最適設定値から得られる最適設定値を用いることで、マルチパルスによる消去パルス部の消去パワー値とパルス幅のデューティ比を再び算出することなく必要最小限の設定値の更新の間隔を決めることができ、記録開始までの処理時間を短縮することができ、かつ、簡易な方法で光ディスク媒体全面に渡って均一な特性で記録をすることができる。
【0097】
請求項8記載の発明によれば、請求項4ないし7の何れか一に記載の情報記録方法において、記録中であってもマルチパルスによる消去パルス列の算出した最適設定値がずれないように、設定値の更新の間隔を容易にかつ正確に認識することができ、よって、CAV方式のように記録線速度が変化して、光ディスク媒体の消去状態が変化しても常に最適な消去パワーと消去パルス幅のデューティ比とを高精度に更新できるようになり、光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録ができる。
【0098】
請求項9記載の発明によれば、請求項4ないし8の何れか一記載の情報記録方法において、記録線速度が異なる数箇所の指標値若しくは最適設定値から簡易な近似式を解くことで、各々の区間における任意のアドレス若しくは記録線速度での消去パワーとパルス幅のデューティ比とを簡易かつ必要十分な精度で算出することができる。
【0099】
請求項10記載の発明の情報記録装置によれば、広範囲な記録線速度に対応した光ディスク媒体に、CAV方式などの記録線速度の変化を伴う情報記録方法を用いた場合であっても、簡易で小規模な回路構成で光ディスク媒体全面に渡ってオーバーライト特性の良好な記録を行うことができる。
【0100】
請求項11記載の発明の情報記録装置によれば、広範囲な記録線速度に対応した光ディスク媒体に、CAV方式などの記録線速度の変化を伴う情報記録方法を用いた場合であっても、所望の記録線速度に対する消去パルス列の設定値を簡易で小規模な回路構成で算出でき、かつ、高精度なレーザ光源の駆動が可能となり、光ディスク媒体全面に渡って信号特性のばらつきの少ないオーバーライト特性の良好な記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の相変化型光ディスクで用いる最内周位置、中周位置、最外周位置の各々で用いる記録パルス列を示すパルス波形図である。
【図2】Ttop,Tecp及びε0に関する基本的な記録線速度対応の更新例を示す説明図である。
【図3】Te1,ε1及びε2に関する記録線速度対応の更新例を示す説明図である。
【図4】Te1,Pe1及びPe2に関する記録線速度対応の更新例を示す説明図である。
【図5】スペース部に関してマルチパルス化の必要性を説明する説明図である。
【図6】アシンメトリ特性図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態の情報記録方法を示す概略フローチャートである。
【図8】本発明の第三の実施の形態の情報記録装置の構成例を示す概略ブロック図である。
【図9】CLV方式の従来例を示す説明図である。
【図10】CAV方式の従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光ディスク媒体
14 コントローラ
17 ドライバ回路
19 消去パルス生成手段
21 パルス幅可変手段
Claims (11)
- 記録パルス列による発光波形のレーザ光によりマーク情報が記録される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際に、
記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行うとともに、
マーク部間のスペース部を形成するための消去パルスとして、消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなるマルチパルスを用いて記録を行うときに、所望の記録線速度に応じてこれらの消去パワーPe1と消去パワーPe2との各設定値を所定の間隔で更新するようにした情報記録方法。 - 記録パルス列による発光波形のレーザ光によりマーク情報が記録される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際に、
記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行うとともに、
マーク部間のスペース部を形成するための消去パルスとして、消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなるマルチパルスを用いて記録を行うときに、所望の記録線速度に応じて当該マルチパルス周期に対する前記消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1の設定値を所定の間隔で更新するようにした情報記録方法。 - 記録パルス列による発光波形のレーザ光によりマーク情報が記録される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際に、
記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行うとともに、
マーク部間のスペース部を形成するための消去パルスとして、消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなるマルチパルスを用いて記録を行うときに、所望の記録線速度に応じてこれらの消去パワーPe1と消去パワーPe2、及び、前記マルチパルス周期に対する消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1の両方の各設定値を所定の間隔で更新するようにした情報記録方法。 - 前記記録線速度の増加に応じて、前記消去パワーPe1と前記消去パワーPe2との差、若しくは、単一の消去パルス用の消去パワーPe0を目標パワーとして消去パワーPe1=ε1×Pe0と消去パワーPe2=ε2×Pe0(εは係数)とを定義したこれらの係数ε1と係数ε2との差が増加するように、所望の記録線速度に応じて前記消去パワーPe1及び前記消去パワーPe2、若しくは、前記係数ε1及び前記係数ε2の各設定値を所定の間隔で更新するようにした請求項1ないし3の何れか一記載の情報記録方法。
- 前記記録線速度の増加に応じて、前記消去パワーPe1と前記消去パワーPe2(ただし、Pe1>Pe2)とからなるマルチパルス周期に対する当該消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1が減少するように、所望の記録線速度に応じて前記デューティ比Te1の設定値を所定の間隔で更新するようにした請求項1ないし4の何れか一記載の情報記録方法。
- 前記光ディスク媒体上にプリフォーマットされた複数の記録線速度と各々の記録線速度に対応する消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との指標値を検出し、検出された前記指標値に基づいて前記所定の間隔で更新させる消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との設定値の変化量を算出し、回転速度の変化に伴う所望の記録線速度に対する前記消去パワーを設定するようにした請求項1ないし5の何れか一に記載の情報記録方法。
- 過去に前記光ディスク媒体の所定の領域に記録されたディスク情報に含まれる複数の記録線速度と各々の記録線速度に対応する消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との最適設定値、若しくは、情報記録装置に予め格納された複数の記録線速度と各々の記録線速度に対応する消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との最適設定値を読み出し、読み出された前記最適設定値に基づいて前記所定の間隔で更新させる消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との設定値の変化量を算出して、所望の記録線速度に対する前記消去パワーを設定するようにした請求項4ないし6の何れか一記載の情報記録方法。
- 前記光ディスク媒体上にプリフォーマットされたアドレス情報を検出し、前記算出された所定の間隔で更新させる消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1の設定値の変化量から、前記記録線速度に相当するアドレス情報に対する前記設定値を算出し、前記所定の間隔と前記アドレス情報の範囲とを対応付けて、所望のアドレス情報に対する前記消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との設定値を算出するようにした請求項4ないし7の何れか一に記載の情報記録方法。
- 前記複数の記録線速度と各々の記録線速度に対応する消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との指標値若しくは最適設定値を検出し、検出された前記指標値若しくは最適設定値に基づいて前記所定の間隔で更新させる消去パワーと消去パルス幅のデューティ比Te1との設定値の変化量を一次関数若しくは二次関数による近似によって算出するようにした請求項4ないし8の何れか一記載の情報記録方法。
- 記録パルス列による発光波形のレーザ光によりマーク情報が記録される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際に、記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行う情報記録装置であって、
マーク部間のスペース部を形成するための消去パルスとして、消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなる複数のマルチパルスを用いて記録を行うときに、所望の記録線速度に応じてこれらの消去パワーPe1と消去パワーPe2との各設定値、或いは、当該マルチパルス周期に対する前記消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1の設定値の少なくとも何れかを所定の間隔で更新するコントローラと、
更新された前記デューティ比Te1に応じてマルチパルス用の前記消去パルスのエッジ位置を変化させるパルス幅可変手段と、
更新された前記消去パワーPe1,Pe2に応じてレーザ光源の出射光量を更新制御するドライバ回路と、
を備える情報記録装置。 - 記録パルス列による発光波形のレーザ光によりマーク情報が記録される記録層を有する光ディスク媒体上に記録する際に、記録線速度の変化に応じて記録クロック周期Tを変化させて、記録線密度が略一定となるようにして記録を行う情報記録装置であって、
マーク部間のスペース部を形成するための消去パルスとして、消去パワーPe1と消去パワーPe2とからなるマルチパルスを用いて記録を行うときに、検出された前記光ディスク媒体のアドレス情報若しくは記録線速度情報に対応した前記消去パワーPe1,Pe2と、当該マルチパルス周期に対する前記消去パワーPe1のパルス幅のデューティ比Te1との設定値から、記録線速度に対する近似によって所望の記録線速度に応じた設定値を算出して、所定の間隔で更新するコントローラと、
更新された前記デューティ比Te1に応じてマルチパルス用の前記消去パルスのエッジ位置を変化させ、かつ、前記消去パワーPe1,Pe2からなるマルチパルスを発生させる消去パルス生成手段と、
更新された前記消去パワーPe1,Pe2に応じてレーザ光源の出射光量を更新制御するドライバ回路と、
を備える情報記録装置。
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