JP2005030142A - 地中壁の築造工法、地中壁の築造装置および地中壁の築造装置におけるチェーン式掘削装置 - Google Patents

地中壁の築造工法、地中壁の築造装置および地中壁の築造装置におけるチェーン式掘削装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 直線状のみならず曲線状や直角な折れ曲り線状の地中壁もチェーン式掘削装置を地上に引き上げて新たにセットアップし直すことなく連続して築造でき、しかも、河川の堤などの狭い場所の中央であっても地中壁が築造できるようにする。
【解決手段】 走行体を有するベースマシンには可動可能なアームが設けられ、このアームにチェーン式掘削装置が設けられる。このチェーン式掘削装置は、掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンが互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、複数のエンドレスチェーンを正回転または逆回転させたり、別々に回転速度および回転方向を変えたりすることを選択的に実施する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、地盤を掘削し、掘削した原地盤土砂と処理材(例えば、セメントスラリー)を撹拌混合しながら地中壁を築造する工法、地中壁の築造装置および地中壁の築造装置におけるチェーン式掘削装置に関する。
従来、地盤を掘削し、この掘削土を処理材(例えば、セメントスラリー)を撹拌混合しながら地中壁を築造する方法として、図12に示すように掘削歯111を備えたエンドレスチェーン110がカッターポスト109の上下両端間に掛け渡されてなるチェーン式掘削装置108が、走行体103を有するベースマシン102に設けられたガイドフレーム104に沿って掘削方向に移動可能な構造を持つ掘削装置101を使用する築造方法がある(例えば、特許文献1参照)。
このような掘削装置101を使用する地中壁の築造方法では、図12に示すようにベースマシン102の進行方向に対し側方に取付たガイドフレーム104に沿ってチェーン式掘削装置108が直線状にのみ移動するため、曲線や直角に折れ曲がった地中壁の築造においては、その都度チェーン式掘削装置108を地上に引き上げて、新たにセットアップし直すという作業が必要となり、時間と労力を要する課題がある。
また、図12に示すようにチェーン式掘削装置108がベースマシン102の側方に位置するため、例えば河川の堤のような狭い場所では、中央に地中壁を築造しようとすると掘削装置(ベースマシン)101を片側方向に寄せなければならないので、そのスペースがなく築造が困難となる課題がある。
また、河川の堤のような狭い場所でも、中央に地中壁を築造できるものとしてバックホウのアームの先端に取り付けたトレンチャー(掘削歯が取り付けられて循環するチェーン部分)を地盤中に貫入して処理材と原位置土の撹拌混合を行う方法も実施されている(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、この方法もトレンチャーの掘削歯を取付けた一本のチェーンが、正回転または逆回転するだけであるので、曲線や直角に折れ曲がった地中壁の築造においては、その都度トレンチャーを地上に引き上げて、新たにセットアップし直すという作業が必要となり、作業効率が悪いし労力もかかる課題がある。
特公平8−6348号公報 社団法人セメント協会、「セメント系固化材による地盤改良マニュアル」第2版、258頁
この発明は、このような課題を解決せんと提案されたものであり、その目的は、直線状のみならず曲線状や直角な折れ曲がり線状の地中壁も、チェーン式掘削装置を地上に引き上げて新たにセットアップし直すことなく連続して築造でき、しかも、例えば堤などの狭い場所の中央であっても地中壁が築造できる地中壁の築造工法、地中壁の築造装置および地中壁の築造装置におけるチェーン式掘削装置の提供にある。
前記課題を解決するため、この発明の地中壁の築造工法は、走行体を有するベースマシンには可動可能なアームが設けられ、掘削歯を備えたエンドレスチェーンがカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなるチェーン式掘削装置を、該アームに取付た築造装置を用いて処理材と掘削土を撹拌混合することにより地中壁を築造する工法であって、
前記チェーン式掘削装置は、掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンの一部または全部が互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーンの一部または全部にはそれぞれ独立したモータが連結され、そのエンドレスチェーンは独立して正回転または逆回転されるものであり、複数のエンドレスチェーンを正回転または逆回転したり、複数のエンドレスチェーンの回転速度を変えたり、および複数のエンドレスチェーンの回転方向を変えたりすることを選択的に実施して掘削することを特徴とする。
このチェーン式掘削装置は、掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンの一部または全部が互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーンの一部または全部にはそれぞれ独立したモータが連結されているので、その掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンは、それぞれ独立して正回転または逆回転できるし、回転速度および回転方向もそれぞれ自由に選択できる。従って、これを適宜選択して施工することにより直線状だけでなく曲線状や直角な折り曲り線状の地中壁もセットアップし直すことなく連続して築造することができる。
また、このチェーン式掘削装置は、ベースマシンに可動可能に設けられたアームに取付けられているので、例えば、河川の堤などの狭い場所の中央であっても容易に地中壁の築造が施工できる。
また、この発明の地中壁の築造工法は、走行体を有するベースマシンには可動可能なアームが設けられ、掘削歯を備えたエンドレスチェーンがカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなるチェーン式掘削装置を、該アームに取付た築造装置を用いて処理材と掘削土を撹拌混合することにより地中壁を築造する工法であって、
予め地盤に地上から最深部に向かって傾斜底面となっているガイドトレンチを形成する第1工程と、
ベースマシンのアームにチェーン式掘削装置の建て込んだとき上端となる側を回転自在に連結した後、ベースマシンによりチェーン式掘削装置を傾斜底面にガイドさせつつ下端が最深部に到達するまで挿入し、チェーン式掘削装置をガイドトレンチ内の最深部から傾斜底面に沿って位置させる第2工程と、
この状態でチェーン式掘削装置を駆動させガイドトレンチの傾斜底面を主にチェーン式掘削装置の自重による掘削歯の抵抗により掘削しつつベースマシンを徐々に進めることにより傾斜状態にあったチェーン式掘削装置を、徐々に垂直状態にし、垂直状態になったらチェーン式掘削装置を固定手段によりベースマシンのアームに固定する第3工程と、
その後、チェーン式掘削装置を駆動し掘削土と処理材を撹拌混合しつつ徐々にベースマシンを前進または後退させることによって地中壁を築造する第4工程とよりなることを特徴とする。
これによりチェーン式掘削装置を地盤中に容易に能率よく建て込み、地中壁の施工ができる。
また、この発明の地中壁の築造工法は、前記チェーン式掘削装置は、掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンの一部または全部が互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーンの一部または全部にはそれぞれ独立したモータが連結され、そのエンドレスチェーンは独立して正回転または逆回転さされるものであり、その複数のエンドレスチェーンを正回転または逆回転したり、その複数のエンドレスチェーンの回転速度を変えたり、およびその複数のエンドレスチェーンの回転方向を変えたりすることを選択的に実施して掘削することを特徴とする。
これによりチェーン式掘削装置を地盤中に容易に能率的に建て込み、直線状だけでなく曲線状や直角な折り曲げ線状の地中壁を、セットアップし直すことなく連続して施工できるし、例えば、河川の堤などの狭い場所の中央でも地中壁の施工ができる。
また、この発明の地中壁の築造装置は、走行体を有するベースマシンには可動可能なアームが設けられ、掘削歯を備えたエンドレスチェーンがカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなるチェーン式掘削装置を、該アームに取付た築造装置を用いて処理材と掘削土を撹拌混合する地中壁の築造装置であって、
前記チェーン式掘削装置は、掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンの一部または全部が互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーンの一部または全部にはそれぞれ独立したモータが連結され、そのエンドレスチェーンは独立して正回転または逆回転されることを特徴とする。
この築造装置によれば掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンを、それぞれ独立して正回転または逆回転させたり、互いの回転速度を変えたり、互いの回転方向を変えたりすることができるので、これらの動作を選択して施工することで直線状はもちろんのこと曲線状や直角な折り曲り線状の地中壁を、セットアップし直すことなく連続して築造することができる。また、この築造装置のチェーン式掘削装置は、ベースマシンに可動可能に設けられたアームに取付けられているので、例えば、河川の堤などの狭い場所の中央であっても地中壁の築造ができる。
さらに、この発明の地中壁の築造装置におけるチェーン式掘削装置は、掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンの一部または全部が互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーンの一部または全部にはそれぞれに独立したモータが連結され、そのエンドレスチェーンは独立して正回転または逆回転されることを特徴とする。
これにより掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンを、それぞれ独立して正回転または逆回転させたり、互いの回転速度を変えたり、互いの回転方向を変えたりすることができるので、これらの動作を選択して施工することで直線状はもちろんのこと曲線状や直角な折り曲り線状の地中壁を、セットアップし直すことなく連続して築造することができる。また、このチェーン式掘削装置は、他の種々の施工機に採用してもよいことはもちろんである。
なお、この発明で走行体を有するベースマシンにアームを可動可能に設けた装置としては、例えばバックホウを挙げることができ、ベースマシンは走行体に対し旋回可能となっているものが好ましいが、これは旋回不可であってもよい。また、アームの可動範囲としては、前後、上下、左右を例示でき、ベースマシンが旋回可能な場合には、旋回させて掘削位置を変更させることもできる。
また、この発明の処理材としては、一般に地盤改良に使用されるものであればよく、例えばセメントスラリーやセメント系固化材液であっても、軽量体等の粒状体等でも、振動遮断用の目的に使用されるものであってもよい。
以上詳細に説明した通り、この発明の地中壁の築造工法、地中壁の築造装置および地中壁の築造装置におけるチェーン式掘削装置は、次のような効果を奏する。
(1)この発明によればチェーン式掘削装置は、掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンの一部または全部が互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーンの一部または全部にそれぞれ独立したモータが連結されているので、その掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンは、それぞれ独立して正回転または逆回転できるし、互いの回転速度および回転方向を同一としたり変えたりすることができる。従って、これらを適宜選択して施工することにより直線状だけでなく曲線状や直角な折り曲り線状の地中壁もセットアップしなおすことなく連続して築造することができる。
(2)この発明の築造装置は、ベースマシンに可動可能に設けられたアームにチェーン式掘削装置が取り付けられているので、この発明によれば、例えば、河川の堤などの狭い場所の中央であっても容易に地中壁の築造ができる。
(3)この発明の地中壁の築造工法によれば、チェーン式掘削装置を地盤中に容易に能率よく建て込み、地中壁の施工ができる。
以下、この発明を図面に示す実施の形態について詳細に説明する。図1はこの発明の実施の形態に係る地中壁の築造装置を示す斜視図、図2はこの発明の実施の形態に係る地中壁の築造装置を示す側面図、図3はこの発明の実施の形態に係る地中壁の築造装置を示す平面図である。
この地中壁の築造装置1は、走行体3を有するベースマシン2に、可動可能なアーム4が設けられており、バックホウと同様な構成となっている。このアーム4は、本例では主アーム4a、第1アーム4b、第2アーム4cで構成されており、主アーム4aはベースマシン2に回動可能に枢着されシリンダ5により駆動され、第1アーム4bは主アーム4aの先端に回動可能に枢着されシリンダ6により駆動され、第2アーム4cは第1アーム4bの先端に回動可能に枢着されシリンダ7により駆動される。
このアーム4を構成する第2アーム4cの先端にチェーン式掘削装置8が取付けられる。このチェーン式掘削装置8は、掘削歯11を備えた複数のエンドレスチェーン10がカッターポスト9の上下両端間に循環可能に掛け渡されて構成されている。詳しくは、カッターポスト9が第2アーム4cの先端に回動可能に取付けられており、着脱自在の固定ピン17を装着することによってカッターポスト9は垂直状態に固定される。このカッターポスト9の上端には複数の駆動スプロケット13、13aが、下端には複数のガイドスプロケット14が回転自在に設けられており、この上下のスプロケット13、13a、14にエンドレスチェーン10が懸回されて循環可能となっている。本例では上端に3個の駆動スプロケット13、13a、13が設けられ、下端に3個のガイドスプロケット14、14、14が設けられ、3条のエンドレスチェーン10が設けられている。
前記カッターポスト9の上端に設けられた少なくとも左右の最外側のスプロケット13、13には、それぞれ別々の独立したモータ15、16が連結されており、該スプロケット13、13は、それぞれのモータ15、16で独立して正回転または逆回転される。従って、このスプロケット13、13に懸回されている左右の外側のエンドレスチェーン10、10も互いに独立して正回転または逆回転される。図4はチェーン式掘削装置のカッターポストを示す正面図であるが、前記様子は図4によくあらわれている。
図5は上端の左右外側の駆動スプロケット部分の拡大側面図、図6は上端の中央の駆動スプロケット部分の拡大側面図である。同図に示すように本例ではカッターポスト9の上端の3個のスプロケットの内、左右外側の駆動スプロケット13は大径であり、中央のスプロケット13aは小径となっている。そして、少なくとも左右外側のスプロケット13、13には独立のモータ15、16が連結され、それぞれ独立して回転するが、中央の小径のスプロケット13aは両側のいずれかのスプロケット13と連動してもよいし、別のモータ(図示省略)で独立して回転してもよい。
図7はチェーン式掘削装置を示す側面図で、一部分が拡大して示されている。図8はエンドレスチェーンの掘削歯を説明する拡大平面図、図9はエンドレスチェーンの邪魔板を説明する拡大平面図である。この図7に示すようにエンドレスチェーン10には、掘削歯11と邪魔板12とが列設されている。掘削歯11はエンドレスチェーン10の循環駆動により地盤の溝状断面を縦方向(垂直方向)に切削(掘削)するものであり、邪魔板12は切削土(掘削土)の移動を行うものである。従って、チェーン式掘削装置8を駆動すると、エンドレスチェーン10の循環とともに掘削歯11と邪魔板12が地盤中を循環することにより掘削する。この時、処理材を供給すると掘削土と撹拌混合され地中壁が築造される。
しかして、この地中壁の築造装置1によれば、チェーン式掘削装置8の下端(底部)を地盤の所定の深度まで挿入し、エンドレスチェーン10を循環させながら、アーム4または走行体3の移動(築造装置1の移動)によりチェーン式掘削装置8を移動させることによって、処理材と掘削土が撹拌混合された地中壁を築造できる。この時、チェーン式掘削装置8は、掘削歯11を備えた複数のエンドレスチェーン10が、互いに独立してカッターポスト9の上下両端間のスプロケット13、14間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーン10にはそれぞれモータ15、16が連結されているので、それぞれ独立して正回転または逆回転できる。従って、掘削歯11を備えた複数のエンドレスチェーン10を、それぞれ独立して正回転または逆回転させたり、互いの回転速度を同一としたり変えたり、互いの回転方向を同一としたり変えたりすることができるので、これらの動作を選択して施工することで、チェーン式掘削装置8は、直線状の移動だけでなく、曲線状および直角な折れ曲がり線状にも移動可能となる。これによりこの地中壁の築造装置1によれば、直線状はもちろんのこと曲線状や直角な折り曲り線状の地中壁も、セットアップし直すことなく連続して築造できる。
次に前記地中壁の築造装置を使用して地中壁を築造する工法を、図10および図11について説明する。図10(A)〜(D)、図11(E)〜(G)は、地中壁を築造する工法を工程順(施工順)に示した説明図である。
まず、図10(A)に示すように予め地盤に地上から最深部21bに向かって傾斜底面21aとなっているガイドトレンチ(ガイド溝)21を形成する。このガイドトレンチ21の形成は、バックホウ等の掘削装置を用いて行う。
次に、図10(B)に示すようにガイドトレンチ21近傍の地上においてチェーン式掘削装置8を組立てる。この図10(B)では、組立てられたチェーン式掘削装置8が地上にねかされている状態が示されている。この時のチェーン式掘削装置8の長さ、つまりカッターポスト9の長さは、地中壁の計画深さに合わせて選択される。
次に図10(C)に示すようにベースマシン2のアーム4に、前記チェーン式掘削装置8のアーム4にガイドトレンチ21に建て込んだとき上端となる側を回転自在に連結した後、図10(D)に示すようにベースマシン2によりチェーン式掘削装置8を移動させガイドトレンチ21の傾斜底面21aにガイドさせつつ下端が最深部21bに到達するまでガイドトレンチ21に挿入する。図10(D)はチェーン式掘削装置8がガイドトレンチ21の途中まで建て込まれた状態を示し、図11(E)は完全に建て込まれた状態を示す。
このチェーン式掘削装置8のガイドトレンチ21への建て込みは、他の方法であってもよい。その一例を次に示す。
ガイドトレンチ21を掘削したら、このガイドトレンチ21を跨いで架台を設置してその上にチェーン式掘削装置8を水平に組立てる。この時チェーン式掘削装置8を組立てるカッターポスト9の長さは、築造しようとする地中壁の計画深さに合わせて選択される。次にベースマシン2を移動してアーム4とチェーン式掘削装置8の最頂部を回転ピンで回転自在に連結する。この時は固定手段としての固定ピン17(図1参照)はまだ使用せず、回転自在となっている。この状態でアーム4に回転自在に連結されたチェーン式掘削装置8は、クレーンにより水平に保持した後、架台を取り除き、クレーンによりガイドトレンチ21内に降ろし、図11(E)に示すように先端がガイドトレンチ21の最深部21bに位置して傾斜底面21aに設置して建て込む。
チェーン式掘削装置8のガイドトレンチ21への建て込みに際しては、ガイドトレンチ21の溝壁が崩壊しないようにガイドトレンチ21内をベントナイト安定液で満たすのが好ましい。
チェーン式掘削装置8が図11(E)に示すようにガイドトレンチ21に建て込まれたら、チェーン式掘削装置8を駆動させると、モータ15、16によりエンドレスチェーン10が循環し、ガイドトレンチ21の傾斜底面21aはチェーン式掘削装置の自重による掘削歯11(邪魔板12も含む)の抵抗により掘削されるから、ベースマシン2を徐々に進めると、図11(F)および(G)に示すように傾斜状態にあったチェーン式掘削装置8は、ガイドトレンチ21の傾斜底面を掘削(切削)しつつ徐々に垂直状態になる。チェーン式掘削装置8が図11(G)に示すように垂直状態になったら、チェーン式掘削装置8は、図1に示すように固定手段としての固定ピン17でアーム4に固定する。これによりチェーン式掘削装置8は、アーム4に対する回転が規制されて回転不可となる。
そこで、チェーン式掘削装置8のエンドレスチェーン10を正回転させて溝壁前面を掘削(切削)すると共に、処理材を供給して掘削土と処理材を撹拌混合して地中壁(ソイルセメント壁)を築造する。この地中壁の築造はベースマシン2を後退させつつ行うので地中壁が連続して築造される。
この時、地中壁の築造装置1のチェーン式掘削装置8は、左右両側のエンドレスチェーン10、10がそれぞれ独立して循環可能となっており、それぞれのエンドレスチェーン10、10にはそれぞれ独立したモータが連結されて循環されるようになっているので、エンドレスチェーン10、10は正回転のみならず逆回転により溝壁切削面(掘削面)から離れて(後退して)掘削土と処理材の撹拌混合を行うことも、また、左右のエンドレスチェーン10、10の回転速度を変えて、掘削方向(地中壁の築造方向)を制御することも、さらに、左右のエンドレスチェーン10、10の回転方向を互いに逆方向に回転して進行方向を制御して、曲線状や折れ曲がり線状に屈曲した地中壁や直角に曲った地中壁を築造することもできる。
ここでの掘削土と撹拌混合される処理材の供給方法は、地表部に処理材を敷設したり、地上部に設けた溝内に処理材を満たすことにより、エンドレスチェーン10の回転によって処理材を地中に送り込む手段、エンドレスチェーン10の地中に向かう側に処理材を供給してエンドレスチェーン10の回転によって処理材を地中に送り込む手段、カッターポスト9中に上部に入口が設けられ下部または中間に出口が設けられた供給管を設けて、処理材を供給管を介してカッターポスト9の下側または中間より供給する手段など、いずれの手段でも処理材の供給可能な手段を採用すればよい。
また、処理材としては、一般に地盤改良に使用されるものであればよく、例えば、セメントスラリーやセメント系固化材液であっても、軽量体等の粒状体等でも、汚染地盤の浄化用のものであっても、振動遮断用の目的に使用されているものであってもよい。
前記のようにして地中壁の築造が完了したら、固定ピン17を抜き取り、地中壁をアーム4に対し回転可能とし、前記建て込み方法を逆に、チェーン式掘削装置8を引き上げながらエンドレスチェーン10、10を逆回転させ、徐々に垂直状態から水平状態にして地上に置くか、クレーンで吊り上げて地上の架台上に置く。この他にチェーン式掘削装置との連結ピンを取り外し、クレーンを用いてチェーン式掘削装置を垂直に抜き取ってもよい。その後、抜き取ったチェーン式掘削装置8は分解して運搬する。
なお、前記実施の形態は、この発明を制限するものではなく、この発明は要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形が許容される。
この発明は、地中壁の築造ばかりでなく地盤改良の掘削にも利用可能である。
この発明の実施の形態に係る地中壁の築造装置を示す斜視図である。 この発明の実施の形態に係る地中壁の築造装置を示す側面図である。 この発明の実施の形態に係る地中壁の築造装置を示す平面図である。 チェーン式掘削装置のカッターポストを示す正面図である。 チェーン式掘削装置の上端左右外側の駆動スプロケット部分の拡大側面図である。 チェーン式掘削装置の上端中央の駆動スプロケット部分の拡大側面図である。 チェーン式掘削装置を示す側面図で、一部分が拡大して示されている。 エンドレスチェーンの掘削歯を説明する拡大平面図である。 エンドレスチェーンの邪魔板を説明する拡大平面図である。 この発明の地中壁の築造工法を施工順(A)(B)(C)(D)に示す説明図である。 次の施工工程を施工順(E)(F)(G)に示す説明図である。 従来例を示す斜視図である。
符号の説明
1 地中壁の築造装置
2 ベースマシン
3 走行体
4 アーム
4a 主アーム
4b 第1アーム
4c 第2アーム
8 チェーン式掘削装置
9 カッターポスト
10 エンドレスチェーン
11 掘削歯
12 邪魔板
13、13a 駆動スプロケット
14 ガイドスプロケット
15、16 モータ
17 固定ピン
21 ガイドトレンチ
21a 傾斜底面
21b 最深部

Claims (5)

  1. 走行体を有するベースマシンには可動可能なアームが設けられ、掘削歯を備えたエンドレスチェーンがカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなるチェーン式掘削装置を、該アームに取付た築造装置を用いて処理材と掘削土を撹拌混合することにより地中壁を築造する工法であって、
    前記チェーン式掘削装置は、掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンの一部または全部が互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーンの一部または全部にはそれぞれ独立したモータが連結され、そのエンドレスチェーンは独立して正回転または逆回転されるものであり、複数のエンドレスチェーンを正回転または逆回転したり、複数のエンドレスチェーンの回転速度を変えたり、および複数のエンドレスチェーンの回転方向を変えたりすることを選択的に実施して掘削することを特徴とする地中壁の築造工法。
  2. 走行体を有するベースマシンには可動可能なアームが設けられ、掘削歯を備えたエンドレスチェーンがカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなるチェーン式掘削装置を、該アームに取付た築造装置を用いて処理材と掘削土を撹拌混合することにより地中壁を築造する工法であって、
    予め地盤に地上から最深部に向かって傾斜底面となっているガイドトレンチを形成する第1工程と、
    ベースマシンのアームにチェーン式掘削装置の建て込んだとき上端となる側を回転自在に連結した後、ベースマシンによりチェーン式掘削装置を傾斜底面にガイドさせつつ下端が最深部に到達するまで挿入し、チェーン式掘削装置をガイドトレンチ内の最深部から傾斜底面に沿って位置させる第2工程と、
    この状態でチェーン式掘削装置を駆動させガイドトレンチの傾斜底面を主にチェーン式掘削装置の自重による掘削歯の抵抗により掘削しつつベースマシンを徐々に進めることにより傾斜状態にあったチェーン式掘削装置を、徐々に垂直状態にし、垂直状態になったらチェーン式掘削装置を固定手段によりベースマシンのアームに固定する第3工程と、
    その後、チェーン式掘削装置を駆動し掘削土と処理材を撹拌混合しつつ徐々にベースマシンを前進または後退させることによって地中壁を築造する第4工程とよりなることを特徴とする地中壁の築造工法。
  3. 前記チェーン式掘削装置は、掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンの一部または全部が互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーンの一部または全部にはそれぞれ独立したモータが連結され、そのエンドレスチェーンは独立して正回転または逆回転さされるものであり、複数のエンドレスチェーンを正回転または逆回転したり、複数のエンドレスチェーンの回転速度を変えたり、および複数のエンドレスチェーンの回転方向を変えたりすることを選択的に実施して掘削することを特徴とする請求項2記載の地中壁の築造工法。
  4. 走行体を有するベースマシンには可動可能なアームが設けられ、掘削歯を備えたエンドレスチェーンがカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなるチェーン式掘削装置を、該アームに取付た築造装置を用いて処理材と掘削土を撹拌混合する地中壁の築造装置であって、
    前記チェーン式掘削装置は、掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンの一部または全部が互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーンの一部または全部にはそれぞれ独立したモータが連結され、そのエンドレスチェーンは独立して正回転または逆回転されることを特徴とする地中壁の築造装置。
  5. 掘削歯を備えた複数のエンドレスチェーンの一部または全部が互いに独立してカッターポストの上下両端間に循環可能に掛け渡されてなり、この複数のエンドレスチェーンの一部または全部にはそれぞれに独立したモータが連結され、そのエンドレスチェーンは独立して正回転または逆回転されることを特徴とする地中壁の築造装置におけるチェーン式掘削装置。
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