JP2005029309A - 速度切換え式乗客コンベア - Google Patents
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Abstract
【課題】周波数変換装置の機能を用いて、運転速度の切り換え時をはじめ、あらゆる状況に応じて最適な状態で加速度や減速度の制御を行えるようにした速度切換え式乗客コンベアを提供する。
【解決手段】インバータ装置21を用いて運転速度の切り換えを行う運転制御部20が、インバータ装置21の機能を利用して加速時や減速時における加速度や減速度の制御も行うようにし、特に、運転速度切り換え時における加速度や減速度は、運転停止時における減速度よりも小さな値に設定して、運転速度の切り換えがスムーズに行われるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】インバータ装置21を用いて運転速度の切り換えを行う運転制御部20が、インバータ装置21の機能を利用して加速時や減速時における加速度や減速度の制御も行うようにし、特に、運転速度切り換え時における加速度や減速度は、運転停止時における減速度よりも小さな値に設定して、運転速度の切り換えがスムーズに行われるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エスカレータや動く歩道等の乗客コンベアに関し、特に、運転速度を多段階に切り換え可能な速度切換え式乗客コンベアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
乗客コンベアであるエスカレータは、無端状に連結された多数の踏段が、上下の階床間に傾斜して設けられたガイドレールに案内されて循環走行するものであり、踏段上に搭乗した乗客を上下の階床に亘って搬送するようになっている。
【0003】
踏段を案内するガイドレールは、主枠に設けられており、この主枠には踏段の幅方向両側に一対の欄干が立設され、この一対の欄干にそれぞれ踏段と同一速度で同一方向に移動する手すりベルトが設けられている。これらの踏段や手すりベルトは、主枠内に配置された駆動装置により駆動され、駆動装置は制御装置により制御されるようになっている。
【0004】
このようなエスカレータに代表される乗客コンベアの運転速度は、2000年に建築基準法が改正されるまでは、30m/分以下と規定されていたが、建築基準法の改正に伴い、傾斜角度30度以下のエスカレータにおいては、運転速度が45m/分以下と規定され、また、傾斜角度0度の動く歩道においては運転速度が50m/分以下と規定された。このため、近年では、例えば乗客コンベア管理者などの操作に応じて運転速度を多段階に切り換えられるようにした速度切換え式乗客コンベアが提供されるようになってきている。この速度切換え式乗客コンベアは、一般的には、駆動装置の電動機に供給する電力の周波数をインバータ等の周波数変換装置を用いて操作者の操作に応じて切り換えることで、運転速度を切り換える構成となっている。
【0005】
ところで、以上のように、周波数変換装置から電動機への出力周波数の制御によって運転速度の切り換えが行われる速度切換え式乗客コンベアにおいては、周波数変換装置の機能を用いて、加速度や減速度を制御することも可能である。周波数変換装置の機能を用いて加速度や減速度を制御するようにした場合には、設定周波数に応じて加速度や減速度を多段階で切り換えることができ、状況に応じてきめ細かな加速度・減速度の制御を行うことが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の乗客コンベアは、周波数変換装置から電動機への出力周波数の制御によって運転速度の切り換えを行う構成とはなっておらず、運転速度切り換え時における加速度や減速度の制御については、全く考慮されていないのが通常である。
【0007】
乗客コンベアの運転速度を切り換える場合には、通常の運転開始時や運転停止時と同様の加速度・減速度としたのでは、速度変化が急峻となって乗客に不快感を与えることも想定され、また、場合によっては乗客の転倒を招く要因となることも想定される。このため、運転速度の切り換え時においては、運転速度がスムーズに切り換わるように加速度・減速度の制御を行うことが求められ、このような運転速度の切り換え時における加速度・減速度の制御についても、周波数変換装置の機能を用いることで適切且つ合理的な制御を実現できると考えられる。
【0008】
本発明は、以上のような知見に基づいて創案されたものであって、周波数変換装置の機能を用いて、運転速度の切り換え時をはじめ、あらゆる状況に応じて最適な状態で加速度や減速度の制御を行えるようにした速度切換え式乗客コンベアを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る速度切換え式乗客コンベアは、周波数変換装置から電動機への出力周波数を制御することで運転速度の切り換えを行う運転制御手段を備えており、この運転制御手段が、前記周波数変換装置の出力周波数の制御によって、運転速度切り換え時における加速度又は減速度が、運転停止時における減速度よりも小さくなるように、加速度又は減速度の制御も行うことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアの具体的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
(第1の実施形態)
本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアの全体構成を図1に模式的に示す。この速度切換え式乗客コンベアは、上階1aと下階1bとに亘って一体に設けられた主枠2を備える。この主枠2の上階1a側の端部には機械室が設けられており、この機械室内に駆動装置3が設置されている。この駆動装置3は、電動機4やブレーキ装置5、動力駆動チェーン6等を有しており、この駆動チェーン6により駆動スプロケット7を駆動するようになっている。
【0012】
また、主枠2の下階1b側の端部にも機械室が設けられており、この機械室内には、従動スプロケット8が設けられている。そして、前記駆動スプロケット7と従動スプロケット8とに亘って無端状の踏段チェーン9が巻き掛けられており、この踏段チェーン9に多数の踏段10が等間隔で連結されている。
【0013】
踏段10は、その前後に前輪及び後輪が取り付けられており、これらの前輪及び後輪を介して主枠2内に設けられた往路ガイドレール、帰路ガイドレール及び反転ガイドレールからなるガイドレールに案内されることにより、多数の踏段10は踏段チェーン9の移動に連動して循環走行するようになっている。
【0014】
また、主枠2の幅方向両側にはスカートガード11及び欄干12が設けられており、欄干12の上部には踏段10と同期して走行する手すりベルト13が設けられている。これら踏段10及び手すりベルト13は、上階1a側の機械室内に設置された運転制御部20と、この運転制御部20に接続された周波数変換装置であるインバータ装置21とにより駆動制御される。インバータ装置21は、運転制御部20の指令に応じて、三相交流電源22から主要回路遮断器23を経て供給される交流電流の周波数を変換して、電動機4の運転周波数を制御するものである。なお、電動機4への供給電力の電圧値、電流値は、電圧/電流モニタ24によって常時監視されている。
【0015】
運転制御部20には、起動/停止スイッチ25や、速度切り換えスイッチ26、例えばインレットスイッチ、スカートガードスイッチといった緊急停止スイッチ27がそれぞれ接続されている。起動/停止スイッチ25は、例えばスカートガード11に設置された操作盤(図示せず)等に設けられ、乗客コンベアの運転を開始させるときや停止させるときに、乗客コンベアの管理者によって操作されるものである。また、速度切り換えスイッチ26は、例えば起動/停止スイッチ25と共に操作盤に設けられ、乗客コンベアの運転速度を切り換えるときに、乗客コンベアの管理者によって操作されるものである。また、緊急停止スイッチ27のインレットスイッチは手すりベルト13の入込口に、スカートガードスイッチはスカートガード11内部にそれぞれ設けられ、乗客の手や足先が可動部と固定部との間に挟まれた場合のような非常時に、それを検知して作動するものである。
【0016】
運転制御部20は、以上の各スイッチ25,26,27からの入力信号に応じて、乗客コンベアの運転状態を制御しており、特に、速度切り換えスイッチ26から運転速度の切り換えを指示する信号が入力されたときは、上述したように、速度切り換えスイッチ26からの入力信号に応じてインバータ装置21に制御指令を与えて、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御することで、乗客コンベアの運転速度の切り換えを行うようにしている。
【0017】
なお、速度切換え式乗客コンベアでは、運転速度の不用意な切り換えは乗客の安全性を損なう要因となることも考えられるので、少なくとも運転速度の切り換えが行われるときには、その旨を乗員に報知することが望まれる。そこで、本発明を適用した速度切り換え式乗客コンベアにおいては、音声案内装置28を設けて、運転速度の切り換えが行われるときには、その旨の情報を、例えば欄干12等に組み込まれたスピーカ29から音声出力させるようにしている。
【0018】
また、スカートガード11の内部には、図示を省略するが、手すりベルト13の移動速度に応じた周期でパルスを発生するパルス発生器が設けられており、このパルス発生器からのパルス信号が運転制御部20に供給されるようになっている。運転制御部20は、パルス発生器からのパルス信号が所定の周期となっているかどうかを確認することで手すりベルト13の進みや遅れを判断し、手すりベルト13に進みや遅れが発生して踏段10と同期がとれない状態にあるときは、乗客コンベアの運転を停止させるようにしている。ここで、特に、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアでは、運転制御部20が、速度切り換えスイッチ26からの入力信号に応じて、パルス発生器からのパルス信号と比較するための参照用のパルス周期を切り換える機能を有している。すなわち、速度切り換えスイッチ26が操作されて乗客コンベアの運転速度が切り換えられた場合には、手すりベルト13と踏段10との同期が図られている状態であってもパルス発生器からのパルス信号が変化するため、このパルス信号の変化が手すりベルト13の進みや遅れに起因するものと誤って判断して乗客コンベアの運転を停止させないように、運転制御部30は、速度切り換えスイッチ26からの信号に応じて、パルス発生器からのパルス信号と比較するための参照用のパルス周期を切り換えるようにしている。
【0019】
また、特に、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアにおいては、乗客コンベアの運転状態を制御する運転制御部20が、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御することで、乗客コンベアの起動時や停止時、運転速度切り換え時における加速度や減速度をそれぞれ制御するようにしている。すなわち、インバータ装置21を用いて運転速度の切り換えを行う速度切換え式乗客コンベアでは、インバータ装置21の機能を応用して加速度や減速度を多段階で切り換えることが可能であり、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアにおいては、運転制御部20がインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御することで、乗客コンベアの加速度や減速度を、状況に応じてきめ細かく制御できるようにしている。
【0020】
具体的には、運転制御部20は、運転速度切り換え時における加速度や減速度が、通常の運転開始時又は運転停止時における加速度又は減速度よりも小さくなるようにしている。また、緊急停止時における減速度は、通常の運転停止時における減速度よりも大きくなるようにしている。これらの各状況に応じた加速度や減速度の値は予め設定されており、例えば、運転速度切り換え時における加速度又は減速度は0.1m/sec2程度、通常の運転開始時における加速度は0.1m/sec2程度、通常の運転停止時における減速度は0.6m/sec2程度、緊急停止時における減速度は1.25m/sec2程度に設定されている。そして、運転制御部20は、各スイッチ25,26,27からの入力信号に基づいて以上のような各状況を判断し、それに応じた設定値を読み出して、加速度又は減速度が読み出した設定値となるように、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御するようにしている。
【0021】
次に、以上のように構成される速度切換え式乗客コンベアの動作について、本発明に特徴的な部分を中心に具体的に説明する。
【0022】
先ず、乗客コンベアの始動時には、乗客コンベアの管理者により電源22がオンされると共に、操作盤に設けられた起動/停止スイッチ25が起動側に操作されて、起動信号が運転制御部20に入力される。運転制御部20は、起動/停止スイッチ25から起動信号が入力されると、これに応じてインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、例えば0.1m/sec2程度の加速度で乗客コンベアの運転速度を徐々に加速していき、通常速度(例えば30m/min)に設定する。
【0023】
乗客コンベアが通常速度での運転を行っている際に、乗客コンベアの管理者により操作盤に設けられた速度切り換えスイッチ26が加速側又は減速側に操作されると、速度切換えスイッチ26から運転制御部20に加速信号又は減速信号が入力される。運転制御部20は、速度切り換えスイッチ26から加速信号又は減速信号が入力されると、これに応じてインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、例えば0.1m/sec2程度の加速度又は減速度で乗客コンベアの運転速度を徐々に加速又は減速していき、運転速度を通常速度から高速(例えば45m/min)又は低速(例えば15m/min)へと切り換える。
【0024】
また、乗客コンベアが高速又は低速で運転を行っている際に、乗客コンベアの管理者により操作盤に設けられた速度切り換えスイッチ26が減速側又は加速側に操作されると、運転制御部20が、速度切り換えスイッチ26からの減速信号又は加速信号に応じてインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、例えば0.1m/sec2程度の加速度又は減速度で乗客コンベアの運転速度を徐々に減速又は加速していき、運転速度を通常速度に復帰させる。
【0025】
本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアでは、乗客コンベアの管理者によって速度切り換えスイッチ26が操作される度に、運転制御部20が以上の処理を繰り返すことによって、乗客コンベアの運転速度が3段階で任意に切り換えられることになる。なお、ここでは簡単のために、運転速度を3段階で切り換える場合を例に挙げて説明したが、更に多段階で運転速度を切り換えることが可能であることは勿論である。
【0026】
また、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアでは、乗客コンベアの管理者による速度切り換えスイッチ26の操作によらず、乗客の乗降による負荷変動に応じて、運転制御部20が乗客コンベアの運転速度を自動で切り換える機能を有している。すなわち、運転制御部20は、電圧/電流モニタ24によって検出される電動機4への供給電力の電圧値又は電流値の変化に基づき、乗客の乗降による負荷変動を常時検出している。そして、例えば、乗客負荷が予め設定された高速側切り換え閾値を越えた場合に、運転制御部20は、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、運転速度を自動で高速側へと切り換えるようにしている。また、例えば、乗客負荷が予め設定された高速側切り換え閾値を越えた場合には、運転制御部20は、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、乗客コンベアの運転速度を徐々に減速していき、運転速度を自動で低速側へと切り換えるようにしている。なお、この場合にも、運転速度を切り換える際の加速度又は減速度は、例えば0.1m/sec2程度とされる。
【0027】
以上のように、運転制御部20が乗客の乗降による負荷変動に応じて乗客コンベアの運転速度を自動で切り換えることにより、乗客コンベアの管理者の操作負担を軽減しながら、例えば多数の乗客が搭乗している場合には運転速度を高速にして輸送力を高めるといったように、乗客の数に応じた最適な運転を実現することが可能となる。
【0028】
また、以上のように乗客コンベアの運転速度を切り換える際には、運転制御部20が音声案内装置28を動作させて、運転速度が切り換わる旨をスピーカ29を通じて乗客に報知させるようにしている。これにより、乗客コンベアの乗客は運転速度の切り換えを事前に認識することが可能となり、乗客の安全性を確保することができる。
【0029】
乗客コンベアの運転中に、例えば乗客の手や足先が可動部と固定部との間に挟まれるといったように、乗客コンベアの運転を即座に停止させる必要がある緊急事態が生じた場合には、インレットスイッチやスカートガードスイッチ等の緊急停止スイッチ27が作動して、緊急停止スイッチ27から運転制御部20に緊急停止信号が入力される。運転制御部20は、緊急停止スイッチ27から緊急停止信号が入力されると、これに応じてインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、例えば1.25m/sec2程度の減速度で乗客コンベアの運転速度を急激に減速させて、乗客コンベアの運転を緊急停止させる。
【0030】
また、乗客コンベアの運転中に、乗客コンベアの管理者により操作盤に設けられた起動/停止スイッチ25が停止側に操作されると、起動/停止スイッチ25から運転制御部20に停止信号が入力される。運転制御部20は、起動/停止スイッチ25から停止信号が入力されると、これに応じてインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、例えば0.6m/sec2程度の減速度で乗客コンベアの運転速度を徐々に減速させて、乗客コンベアの運転を停止させる。
【0031】
以上説明したように、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアにおいては、乗客コンベアの運転状態を制御する運転制御部20が、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御することで、乗客コンベアの起動時や停止時、運転速度切り換え時における加速度や減速度をそれぞれ制御し、特に、運転速度切り換え時においては、運転停止時における減速度よりも小さな加速度又は減速度で運転速度の切り換えがスムーズに行われるようにしているので、乗客に不快感を与えたり、乗客の転倒を招くといった問題を生じさせることなく、適切に運転速度の切り換えを実現することができる。また、緊急停止時においては、通常の停止時よりも大きな減速度で乗客コンベアの運転を即座に停止させるようにしているので、被害を最小限にとどめることが可能となる。
【0032】
(第2の実施形態)
本実施形態は、運転制御部20が緊急停止時における減速度を2段階で切り換えるようにした例である。速度切換え式乗客コンベアの基本構成は、図1に示した第1の実施形態のものと同様であるので、ここでは図示及び各部の詳細な説明は省略する。
【0033】
緊急停止時においては、乗客コンベアの運転を即座に停止させる必要があることから、上述したように大きな減速度で乗客コンベアの運転速度を急激に減速させている。この場合、乗客コンベアに搭乗している乗客に対しては、急激な減速による衝撃が加わることになるが、減速度をきめ細かく制御することで、この衝撃を多少なりとも緩和させることができると考えられる。そこで、本実施形態では、運転制御部20が、緊急停止時における減速度を、図2に示すように、減速開始時には比較的小さな値である第1の減速度α1に設定し、減速開始から所定時間T1(例えば約0.5sec)経過後に第1の減速度α1よりも大きな値である第2の減速度α2に設定するようにしている。
【0034】
すなわち、一般的な乗客コンベアにおいては、緊急停止時には減速開始時から一定の減速度α3で減速させていき、減速開始から所定時間T2(例えば約1.0sec)経過したときに乗客コンベアの運転が停止されるようにしているが、本実施形態では、減速開始時には比較的小さな減速度α1で減速させ、減速開始から所定時間T1経過後に減速度をα1からα2に切り換えて減速させ、最終的に時間T2経過したときに乗客コンベアの運転を停止させるようにしている。このような緊急停止時における減速度の切り換えは、運転制御部20が、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して減速度の調整を行うことによって実現される。
【0035】
なお、緊急停止時における乗客の安全確保を図るためには、乗客コンベアが緊急停止する旨を乗客に報知することが望ましい。この場合、時間的に余裕のないなかで乗員の注意を喚起できるようにする必要があるため、運転制御部20が第1の減速度で乗客コンベアの減速を開始させると同時に音声案内装置28を動作させ、スピーカ29からブザー音を出力させて、乗客コンベアが緊急停止する旨を乗員に報知する方法が最適である。
【0036】
以上のように、本実施形態の速度切換え式乗客コンベアでは、運転制御部20が、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御することで、緊急停止時における減速度を、減速開始時には第1の減速度α1、減速開始時から所定時間経過後は第1の減速度よりも大きい第2の減速度α2となるように、2段階で切り換えるようにしているので、急激な減速による衝撃を緩和させることができる。また、緊急停止時にブザー音の出力等によって乗員の注意を喚起させるようにしているので、緊急停止時における安全性を高めることもできる。
【0037】
(第3の実施形態)
本実施形態は、緊急停止時に乗客コンベアを減速させるときに、インバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにした例である。すなわち、緊急停止時には乗客コンベアの運転速度を急激に減速させる必要があるため、インバータ装置21を用いた減速動作のみで緊急停止時にも対応させるには、インバータ装置21として容量の大きいものを選定しておく必要があるが、このような稀なケースに対応させるためにインバータ装置21として容量の大きいものを選定するのは、コストアップに繋がり望ましくない。これに対して、緊急停止時にはインバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、電動機4に対して機械的に制動力を与えるブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにすれば、インバータ装置21の選定容量を小さくできるので、コスト的に有利である。
【0038】
そこで、本実施形態の速度切換え式乗客コンベアにおいては、図2に示すように、上述した第1の実施形態の速度切換え式乗客コンベアの構成に減速時切り換え制御部30を付加して、緊急停止スイッチ27の作動時には、この減速時切り換え制御部30によりインバータ装置21の機能を切り離して、或いはインバータ装置21と併用させて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにしている。
【0039】
以上のように、本実施形態の速度切換え式乗客コンベアでは、急激な減速動作が要求される緊急停止時にはインバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにしているので、インバータ装置21として比較的容量の小さいものを選定することが可能となり、コストの低減が実現されることになる。
【0040】
(第4の実施形態)
本実施形態は、減速時切り換え制御部30が乗客の乗降による負荷変動を検出し、乗客負荷がインバータ装置21の容量を超える場合の減速時には、インバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにした例である。速度切換え式乗客コンベアの基本構成は、図2に示した第3の実施形態のものと同様であるので、ここでは図示及び各部の詳細な説明は省略する。
【0041】
インバータ装置21を用いて乗客コンベアの加速度や減速度を制御する場合、乗客コンベアに搭乗している乗客による負荷についても考慮する必要があり、あらゆる負荷状態においてもインバータ装置21の出力周波数の制御によって乗客コンベアの加速度や減速度を所定の値に設定できるようにするには、多数の乗客が搭乗したときの最大負荷時を基準に考えて、インバータ装置21として容量の大きいものを選定しておく必要がある。しかしながら、このような稀なケースに対応させるためにインバータ装置21として容量の大きいものを選定するのは、コストアップに繋がり望ましくない。
【0042】
そこで、本実施形態の速度切り換え式乗客コンベアでは、減速時切り換え制御部30が乗客の乗降による負荷変動を検出し、乗客負荷がインバータ装置21の容量を超える場合の減速時には、インバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにしている。すなわち、減速時切り換え制御部30は、電圧/電流モニタ24によって検出される電動機4への供給電力の電圧値又は電流値の変化に基づき、乗客の乗降による負荷変動を常時検出している。そして、運転速度を減速側に切り換える際又は乗客コンベアの運転を停止させる際に、乗客負荷がインバータ装置21の容量を超えていることを検出した場合には、減速時切り換え制御部30は、インバータ装置21の機能を切り離して、或いはインバータ装置21と併用させて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにしている。
【0043】
また、上述したように、運転制御部20も乗客の乗降による負荷変動を常時検出しているので、例えば運転速度を加速側に切り換える際に乗客負荷がインバータ装置21の容量を超えていることを運転制御部20が検出した場合には、加速度をインバータ装置21で対応できる範囲内での小さな値に設定しておき、乗客負荷がインバータ装置21の容量以下となった段階で、予め設定した加速度(例えば0.1m/sec2程度)で加速させるようにすればよい。
【0044】
以上のように、本実施形態の速度切換え式乗客コンベアでは、乗客負荷がインバータ装置21の容量を超える場合の減速時には、インバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにしているので、インバータ装置21として比較的容量の小さいものを選定することが可能となり、コストの低減が実現されることになる。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係る速度切換え式乗客コンベアによれば、周波数変換装置を用いて運転速度の切り換えを行う運転制御手段が、周波数変換装置の機能を利用して加速時や減速時における加速度や減速度の制御も行うようにしており、特に、運転速度切り換え時においては、運転停止時における減速度よりも小さな加速度又は減速度で運転速度の切り換えがスムーズに行われるようにしているので、乗客に不快感を与えたり、乗客の転倒を招くといった問題を生じさせることなく、適切に運転速度の切り換えを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアの全体構成を模式的に示す概略構成図。
【図2】本発明を適用した他の速度切換え式乗客コンベアにおいて、緊急停止時に減速度を2段階で切り換える様子を説明するグラフ図。
【図3】本発明を適用した他の速度切換え式乗客コンベアの全体構成を模式的に示す概略構成図。
【符号の説明】
3 駆動装置
4 電動機
5 ブレーキ装置
10 踏段
13 手すりベルト
20 運転制御部
21 インバータ装置(周波数変換装置)
24 電圧/電流モニタ
25 起動/停止スイッチ
26 速度切り換えスイッチ
27 緊急停止スイッチ
28 音声案内装置
29 スピーカ
30 減速時切り換え制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、エスカレータや動く歩道等の乗客コンベアに関し、特に、運転速度を多段階に切り換え可能な速度切換え式乗客コンベアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
乗客コンベアであるエスカレータは、無端状に連結された多数の踏段が、上下の階床間に傾斜して設けられたガイドレールに案内されて循環走行するものであり、踏段上に搭乗した乗客を上下の階床に亘って搬送するようになっている。
【0003】
踏段を案内するガイドレールは、主枠に設けられており、この主枠には踏段の幅方向両側に一対の欄干が立設され、この一対の欄干にそれぞれ踏段と同一速度で同一方向に移動する手すりベルトが設けられている。これらの踏段や手すりベルトは、主枠内に配置された駆動装置により駆動され、駆動装置は制御装置により制御されるようになっている。
【0004】
このようなエスカレータに代表される乗客コンベアの運転速度は、2000年に建築基準法が改正されるまでは、30m/分以下と規定されていたが、建築基準法の改正に伴い、傾斜角度30度以下のエスカレータにおいては、運転速度が45m/分以下と規定され、また、傾斜角度0度の動く歩道においては運転速度が50m/分以下と規定された。このため、近年では、例えば乗客コンベア管理者などの操作に応じて運転速度を多段階に切り換えられるようにした速度切換え式乗客コンベアが提供されるようになってきている。この速度切換え式乗客コンベアは、一般的には、駆動装置の電動機に供給する電力の周波数をインバータ等の周波数変換装置を用いて操作者の操作に応じて切り換えることで、運転速度を切り換える構成となっている。
【0005】
ところで、以上のように、周波数変換装置から電動機への出力周波数の制御によって運転速度の切り換えが行われる速度切換え式乗客コンベアにおいては、周波数変換装置の機能を用いて、加速度や減速度を制御することも可能である。周波数変換装置の機能を用いて加速度や減速度を制御するようにした場合には、設定周波数に応じて加速度や減速度を多段階で切り換えることができ、状況に応じてきめ細かな加速度・減速度の制御を行うことが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の乗客コンベアは、周波数変換装置から電動機への出力周波数の制御によって運転速度の切り換えを行う構成とはなっておらず、運転速度切り換え時における加速度や減速度の制御については、全く考慮されていないのが通常である。
【0007】
乗客コンベアの運転速度を切り換える場合には、通常の運転開始時や運転停止時と同様の加速度・減速度としたのでは、速度変化が急峻となって乗客に不快感を与えることも想定され、また、場合によっては乗客の転倒を招く要因となることも想定される。このため、運転速度の切り換え時においては、運転速度がスムーズに切り換わるように加速度・減速度の制御を行うことが求められ、このような運転速度の切り換え時における加速度・減速度の制御についても、周波数変換装置の機能を用いることで適切且つ合理的な制御を実現できると考えられる。
【0008】
本発明は、以上のような知見に基づいて創案されたものであって、周波数変換装置の機能を用いて、運転速度の切り換え時をはじめ、あらゆる状況に応じて最適な状態で加速度や減速度の制御を行えるようにした速度切換え式乗客コンベアを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る速度切換え式乗客コンベアは、周波数変換装置から電動機への出力周波数を制御することで運転速度の切り換えを行う運転制御手段を備えており、この運転制御手段が、前記周波数変換装置の出力周波数の制御によって、運転速度切り換え時における加速度又は減速度が、運転停止時における減速度よりも小さくなるように、加速度又は減速度の制御も行うことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアの具体的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
(第1の実施形態)
本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアの全体構成を図1に模式的に示す。この速度切換え式乗客コンベアは、上階1aと下階1bとに亘って一体に設けられた主枠2を備える。この主枠2の上階1a側の端部には機械室が設けられており、この機械室内に駆動装置3が設置されている。この駆動装置3は、電動機4やブレーキ装置5、動力駆動チェーン6等を有しており、この駆動チェーン6により駆動スプロケット7を駆動するようになっている。
【0012】
また、主枠2の下階1b側の端部にも機械室が設けられており、この機械室内には、従動スプロケット8が設けられている。そして、前記駆動スプロケット7と従動スプロケット8とに亘って無端状の踏段チェーン9が巻き掛けられており、この踏段チェーン9に多数の踏段10が等間隔で連結されている。
【0013】
踏段10は、その前後に前輪及び後輪が取り付けられており、これらの前輪及び後輪を介して主枠2内に設けられた往路ガイドレール、帰路ガイドレール及び反転ガイドレールからなるガイドレールに案内されることにより、多数の踏段10は踏段チェーン9の移動に連動して循環走行するようになっている。
【0014】
また、主枠2の幅方向両側にはスカートガード11及び欄干12が設けられており、欄干12の上部には踏段10と同期して走行する手すりベルト13が設けられている。これら踏段10及び手すりベルト13は、上階1a側の機械室内に設置された運転制御部20と、この運転制御部20に接続された周波数変換装置であるインバータ装置21とにより駆動制御される。インバータ装置21は、運転制御部20の指令に応じて、三相交流電源22から主要回路遮断器23を経て供給される交流電流の周波数を変換して、電動機4の運転周波数を制御するものである。なお、電動機4への供給電力の電圧値、電流値は、電圧/電流モニタ24によって常時監視されている。
【0015】
運転制御部20には、起動/停止スイッチ25や、速度切り換えスイッチ26、例えばインレットスイッチ、スカートガードスイッチといった緊急停止スイッチ27がそれぞれ接続されている。起動/停止スイッチ25は、例えばスカートガード11に設置された操作盤(図示せず)等に設けられ、乗客コンベアの運転を開始させるときや停止させるときに、乗客コンベアの管理者によって操作されるものである。また、速度切り換えスイッチ26は、例えば起動/停止スイッチ25と共に操作盤に設けられ、乗客コンベアの運転速度を切り換えるときに、乗客コンベアの管理者によって操作されるものである。また、緊急停止スイッチ27のインレットスイッチは手すりベルト13の入込口に、スカートガードスイッチはスカートガード11内部にそれぞれ設けられ、乗客の手や足先が可動部と固定部との間に挟まれた場合のような非常時に、それを検知して作動するものである。
【0016】
運転制御部20は、以上の各スイッチ25,26,27からの入力信号に応じて、乗客コンベアの運転状態を制御しており、特に、速度切り換えスイッチ26から運転速度の切り換えを指示する信号が入力されたときは、上述したように、速度切り換えスイッチ26からの入力信号に応じてインバータ装置21に制御指令を与えて、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御することで、乗客コンベアの運転速度の切り換えを行うようにしている。
【0017】
なお、速度切換え式乗客コンベアでは、運転速度の不用意な切り換えは乗客の安全性を損なう要因となることも考えられるので、少なくとも運転速度の切り換えが行われるときには、その旨を乗員に報知することが望まれる。そこで、本発明を適用した速度切り換え式乗客コンベアにおいては、音声案内装置28を設けて、運転速度の切り換えが行われるときには、その旨の情報を、例えば欄干12等に組み込まれたスピーカ29から音声出力させるようにしている。
【0018】
また、スカートガード11の内部には、図示を省略するが、手すりベルト13の移動速度に応じた周期でパルスを発生するパルス発生器が設けられており、このパルス発生器からのパルス信号が運転制御部20に供給されるようになっている。運転制御部20は、パルス発生器からのパルス信号が所定の周期となっているかどうかを確認することで手すりベルト13の進みや遅れを判断し、手すりベルト13に進みや遅れが発生して踏段10と同期がとれない状態にあるときは、乗客コンベアの運転を停止させるようにしている。ここで、特に、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアでは、運転制御部20が、速度切り換えスイッチ26からの入力信号に応じて、パルス発生器からのパルス信号と比較するための参照用のパルス周期を切り換える機能を有している。すなわち、速度切り換えスイッチ26が操作されて乗客コンベアの運転速度が切り換えられた場合には、手すりベルト13と踏段10との同期が図られている状態であってもパルス発生器からのパルス信号が変化するため、このパルス信号の変化が手すりベルト13の進みや遅れに起因するものと誤って判断して乗客コンベアの運転を停止させないように、運転制御部30は、速度切り換えスイッチ26からの信号に応じて、パルス発生器からのパルス信号と比較するための参照用のパルス周期を切り換えるようにしている。
【0019】
また、特に、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアにおいては、乗客コンベアの運転状態を制御する運転制御部20が、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御することで、乗客コンベアの起動時や停止時、運転速度切り換え時における加速度や減速度をそれぞれ制御するようにしている。すなわち、インバータ装置21を用いて運転速度の切り換えを行う速度切換え式乗客コンベアでは、インバータ装置21の機能を応用して加速度や減速度を多段階で切り換えることが可能であり、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアにおいては、運転制御部20がインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御することで、乗客コンベアの加速度や減速度を、状況に応じてきめ細かく制御できるようにしている。
【0020】
具体的には、運転制御部20は、運転速度切り換え時における加速度や減速度が、通常の運転開始時又は運転停止時における加速度又は減速度よりも小さくなるようにしている。また、緊急停止時における減速度は、通常の運転停止時における減速度よりも大きくなるようにしている。これらの各状況に応じた加速度や減速度の値は予め設定されており、例えば、運転速度切り換え時における加速度又は減速度は0.1m/sec2程度、通常の運転開始時における加速度は0.1m/sec2程度、通常の運転停止時における減速度は0.6m/sec2程度、緊急停止時における減速度は1.25m/sec2程度に設定されている。そして、運転制御部20は、各スイッチ25,26,27からの入力信号に基づいて以上のような各状況を判断し、それに応じた設定値を読み出して、加速度又は減速度が読み出した設定値となるように、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御するようにしている。
【0021】
次に、以上のように構成される速度切換え式乗客コンベアの動作について、本発明に特徴的な部分を中心に具体的に説明する。
【0022】
先ず、乗客コンベアの始動時には、乗客コンベアの管理者により電源22がオンされると共に、操作盤に設けられた起動/停止スイッチ25が起動側に操作されて、起動信号が運転制御部20に入力される。運転制御部20は、起動/停止スイッチ25から起動信号が入力されると、これに応じてインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、例えば0.1m/sec2程度の加速度で乗客コンベアの運転速度を徐々に加速していき、通常速度(例えば30m/min)に設定する。
【0023】
乗客コンベアが通常速度での運転を行っている際に、乗客コンベアの管理者により操作盤に設けられた速度切り換えスイッチ26が加速側又は減速側に操作されると、速度切換えスイッチ26から運転制御部20に加速信号又は減速信号が入力される。運転制御部20は、速度切り換えスイッチ26から加速信号又は減速信号が入力されると、これに応じてインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、例えば0.1m/sec2程度の加速度又は減速度で乗客コンベアの運転速度を徐々に加速又は減速していき、運転速度を通常速度から高速(例えば45m/min)又は低速(例えば15m/min)へと切り換える。
【0024】
また、乗客コンベアが高速又は低速で運転を行っている際に、乗客コンベアの管理者により操作盤に設けられた速度切り換えスイッチ26が減速側又は加速側に操作されると、運転制御部20が、速度切り換えスイッチ26からの減速信号又は加速信号に応じてインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、例えば0.1m/sec2程度の加速度又は減速度で乗客コンベアの運転速度を徐々に減速又は加速していき、運転速度を通常速度に復帰させる。
【0025】
本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアでは、乗客コンベアの管理者によって速度切り換えスイッチ26が操作される度に、運転制御部20が以上の処理を繰り返すことによって、乗客コンベアの運転速度が3段階で任意に切り換えられることになる。なお、ここでは簡単のために、運転速度を3段階で切り換える場合を例に挙げて説明したが、更に多段階で運転速度を切り換えることが可能であることは勿論である。
【0026】
また、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアでは、乗客コンベアの管理者による速度切り換えスイッチ26の操作によらず、乗客の乗降による負荷変動に応じて、運転制御部20が乗客コンベアの運転速度を自動で切り換える機能を有している。すなわち、運転制御部20は、電圧/電流モニタ24によって検出される電動機4への供給電力の電圧値又は電流値の変化に基づき、乗客の乗降による負荷変動を常時検出している。そして、例えば、乗客負荷が予め設定された高速側切り換え閾値を越えた場合に、運転制御部20は、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、運転速度を自動で高速側へと切り換えるようにしている。また、例えば、乗客負荷が予め設定された高速側切り換え閾値を越えた場合には、運転制御部20は、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、乗客コンベアの運転速度を徐々に減速していき、運転速度を自動で低速側へと切り換えるようにしている。なお、この場合にも、運転速度を切り換える際の加速度又は減速度は、例えば0.1m/sec2程度とされる。
【0027】
以上のように、運転制御部20が乗客の乗降による負荷変動に応じて乗客コンベアの運転速度を自動で切り換えることにより、乗客コンベアの管理者の操作負担を軽減しながら、例えば多数の乗客が搭乗している場合には運転速度を高速にして輸送力を高めるといったように、乗客の数に応じた最適な運転を実現することが可能となる。
【0028】
また、以上のように乗客コンベアの運転速度を切り換える際には、運転制御部20が音声案内装置28を動作させて、運転速度が切り換わる旨をスピーカ29を通じて乗客に報知させるようにしている。これにより、乗客コンベアの乗客は運転速度の切り換えを事前に認識することが可能となり、乗客の安全性を確保することができる。
【0029】
乗客コンベアの運転中に、例えば乗客の手や足先が可動部と固定部との間に挟まれるといったように、乗客コンベアの運転を即座に停止させる必要がある緊急事態が生じた場合には、インレットスイッチやスカートガードスイッチ等の緊急停止スイッチ27が作動して、緊急停止スイッチ27から運転制御部20に緊急停止信号が入力される。運転制御部20は、緊急停止スイッチ27から緊急停止信号が入力されると、これに応じてインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、例えば1.25m/sec2程度の減速度で乗客コンベアの運転速度を急激に減速させて、乗客コンベアの運転を緊急停止させる。
【0030】
また、乗客コンベアの運転中に、乗客コンベアの管理者により操作盤に設けられた起動/停止スイッチ25が停止側に操作されると、起動/停止スイッチ25から運転制御部20に停止信号が入力される。運転制御部20は、起動/停止スイッチ25から停止信号が入力されると、これに応じてインバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して、例えば0.6m/sec2程度の減速度で乗客コンベアの運転速度を徐々に減速させて、乗客コンベアの運転を停止させる。
【0031】
以上説明したように、本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアにおいては、乗客コンベアの運転状態を制御する運転制御部20が、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御することで、乗客コンベアの起動時や停止時、運転速度切り換え時における加速度や減速度をそれぞれ制御し、特に、運転速度切り換え時においては、運転停止時における減速度よりも小さな加速度又は減速度で運転速度の切り換えがスムーズに行われるようにしているので、乗客に不快感を与えたり、乗客の転倒を招くといった問題を生じさせることなく、適切に運転速度の切り換えを実現することができる。また、緊急停止時においては、通常の停止時よりも大きな減速度で乗客コンベアの運転を即座に停止させるようにしているので、被害を最小限にとどめることが可能となる。
【0032】
(第2の実施形態)
本実施形態は、運転制御部20が緊急停止時における減速度を2段階で切り換えるようにした例である。速度切換え式乗客コンベアの基本構成は、図1に示した第1の実施形態のものと同様であるので、ここでは図示及び各部の詳細な説明は省略する。
【0033】
緊急停止時においては、乗客コンベアの運転を即座に停止させる必要があることから、上述したように大きな減速度で乗客コンベアの運転速度を急激に減速させている。この場合、乗客コンベアに搭乗している乗客に対しては、急激な減速による衝撃が加わることになるが、減速度をきめ細かく制御することで、この衝撃を多少なりとも緩和させることができると考えられる。そこで、本実施形態では、運転制御部20が、緊急停止時における減速度を、図2に示すように、減速開始時には比較的小さな値である第1の減速度α1に設定し、減速開始から所定時間T1(例えば約0.5sec)経過後に第1の減速度α1よりも大きな値である第2の減速度α2に設定するようにしている。
【0034】
すなわち、一般的な乗客コンベアにおいては、緊急停止時には減速開始時から一定の減速度α3で減速させていき、減速開始から所定時間T2(例えば約1.0sec)経過したときに乗客コンベアの運転が停止されるようにしているが、本実施形態では、減速開始時には比較的小さな減速度α1で減速させ、減速開始から所定時間T1経過後に減速度をα1からα2に切り換えて減速させ、最終的に時間T2経過したときに乗客コンベアの運転を停止させるようにしている。このような緊急停止時における減速度の切り換えは、運転制御部20が、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御して減速度の調整を行うことによって実現される。
【0035】
なお、緊急停止時における乗客の安全確保を図るためには、乗客コンベアが緊急停止する旨を乗客に報知することが望ましい。この場合、時間的に余裕のないなかで乗員の注意を喚起できるようにする必要があるため、運転制御部20が第1の減速度で乗客コンベアの減速を開始させると同時に音声案内装置28を動作させ、スピーカ29からブザー音を出力させて、乗客コンベアが緊急停止する旨を乗員に報知する方法が最適である。
【0036】
以上のように、本実施形態の速度切換え式乗客コンベアでは、運転制御部20が、インバータ装置21から電動機4への出力周波数を制御することで、緊急停止時における減速度を、減速開始時には第1の減速度α1、減速開始時から所定時間経過後は第1の減速度よりも大きい第2の減速度α2となるように、2段階で切り換えるようにしているので、急激な減速による衝撃を緩和させることができる。また、緊急停止時にブザー音の出力等によって乗員の注意を喚起させるようにしているので、緊急停止時における安全性を高めることもできる。
【0037】
(第3の実施形態)
本実施形態は、緊急停止時に乗客コンベアを減速させるときに、インバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにした例である。すなわち、緊急停止時には乗客コンベアの運転速度を急激に減速させる必要があるため、インバータ装置21を用いた減速動作のみで緊急停止時にも対応させるには、インバータ装置21として容量の大きいものを選定しておく必要があるが、このような稀なケースに対応させるためにインバータ装置21として容量の大きいものを選定するのは、コストアップに繋がり望ましくない。これに対して、緊急停止時にはインバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、電動機4に対して機械的に制動力を与えるブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにすれば、インバータ装置21の選定容量を小さくできるので、コスト的に有利である。
【0038】
そこで、本実施形態の速度切換え式乗客コンベアにおいては、図2に示すように、上述した第1の実施形態の速度切換え式乗客コンベアの構成に減速時切り換え制御部30を付加して、緊急停止スイッチ27の作動時には、この減速時切り換え制御部30によりインバータ装置21の機能を切り離して、或いはインバータ装置21と併用させて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにしている。
【0039】
以上のように、本実施形態の速度切換え式乗客コンベアでは、急激な減速動作が要求される緊急停止時にはインバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにしているので、インバータ装置21として比較的容量の小さいものを選定することが可能となり、コストの低減が実現されることになる。
【0040】
(第4の実施形態)
本実施形態は、減速時切り換え制御部30が乗客の乗降による負荷変動を検出し、乗客負荷がインバータ装置21の容量を超える場合の減速時には、インバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにした例である。速度切換え式乗客コンベアの基本構成は、図2に示した第3の実施形態のものと同様であるので、ここでは図示及び各部の詳細な説明は省略する。
【0041】
インバータ装置21を用いて乗客コンベアの加速度や減速度を制御する場合、乗客コンベアに搭乗している乗客による負荷についても考慮する必要があり、あらゆる負荷状態においてもインバータ装置21の出力周波数の制御によって乗客コンベアの加速度や減速度を所定の値に設定できるようにするには、多数の乗客が搭乗したときの最大負荷時を基準に考えて、インバータ装置21として容量の大きいものを選定しておく必要がある。しかしながら、このような稀なケースに対応させるためにインバータ装置21として容量の大きいものを選定するのは、コストアップに繋がり望ましくない。
【0042】
そこで、本実施形態の速度切り換え式乗客コンベアでは、減速時切り換え制御部30が乗客の乗降による負荷変動を検出し、乗客負荷がインバータ装置21の容量を超える場合の減速時には、インバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにしている。すなわち、減速時切り換え制御部30は、電圧/電流モニタ24によって検出される電動機4への供給電力の電圧値又は電流値の変化に基づき、乗客の乗降による負荷変動を常時検出している。そして、運転速度を減速側に切り換える際又は乗客コンベアの運転を停止させる際に、乗客負荷がインバータ装置21の容量を超えていることを検出した場合には、減速時切り換え制御部30は、インバータ装置21の機能を切り離して、或いはインバータ装置21と併用させて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにしている。
【0043】
また、上述したように、運転制御部20も乗客の乗降による負荷変動を常時検出しているので、例えば運転速度を加速側に切り換える際に乗客負荷がインバータ装置21の容量を超えていることを運転制御部20が検出した場合には、加速度をインバータ装置21で対応できる範囲内での小さな値に設定しておき、乗客負荷がインバータ装置21の容量以下となった段階で、予め設定した加速度(例えば0.1m/sec2程度)で加速させるようにすればよい。
【0044】
以上のように、本実施形態の速度切換え式乗客コンベアでは、乗客負荷がインバータ装置21の容量を超える場合の減速時には、インバータ装置21を用いた減速動作に代えて、或いはインバータ装置21を用いた減速動作に加えて、駆動装置3のブレーキ装置5を用いた減速動作を行うようにしているので、インバータ装置21として比較的容量の小さいものを選定することが可能となり、コストの低減が実現されることになる。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係る速度切換え式乗客コンベアによれば、周波数変換装置を用いて運転速度の切り換えを行う運転制御手段が、周波数変換装置の機能を利用して加速時や減速時における加速度や減速度の制御も行うようにしており、特に、運転速度切り換え時においては、運転停止時における減速度よりも小さな加速度又は減速度で運転速度の切り換えがスムーズに行われるようにしているので、乗客に不快感を与えたり、乗客の転倒を招くといった問題を生じさせることなく、適切に運転速度の切り換えを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した速度切換え式乗客コンベアの全体構成を模式的に示す概略構成図。
【図2】本発明を適用した他の速度切換え式乗客コンベアにおいて、緊急停止時に減速度を2段階で切り換える様子を説明するグラフ図。
【図3】本発明を適用した他の速度切換え式乗客コンベアの全体構成を模式的に示す概略構成図。
【符号の説明】
3 駆動装置
4 電動機
5 ブレーキ装置
10 踏段
13 手すりベルト
20 運転制御部
21 インバータ装置(周波数変換装置)
24 電圧/電流モニタ
25 起動/停止スイッチ
26 速度切り換えスイッチ
27 緊急停止スイッチ
28 音声案内装置
29 スピーカ
30 減速時切り換え制御部
Claims (10)
- 運転速度を多段階に切り換え可能な速度切換え式乗客コンベアにおいて、
周波数変換装置から電動機への出力周波数を制御することで、運転速度の切り換えを行う運転制御手段を備え、
前記運転制御手段は、前記周波数変換装置の出力周波数の制御によって、運転速度切り換え時における加速度又は減速度が、運転停止時における減速度よりも小さくなるように、加速度又は減速度の制御も行うことを特徴とする速度切換え式乗客コンベア。 - 前記運転制御手段は、前記周波数変換装置の出力周波数の制御によって、更に、緊急停止時における減速度が通常の運転停止時における減速度よりも大きくなるように、減速度の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の速度切換え式乗客コンベア。
- 前記運転制御手段は、運転速度切り換え時における加速度又は減速度が0.1m/sec2程度、通常の運転停止時における減速度が0.6m/sec2程度、緊急停止時における減速度が1.25m/sec2程度となるように、加速度又は減速度の制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の速度切換え式乗客コンベア。
- 前記運転制御手段は、緊急停止時における減速度を、減速開始時には第1の減速度、減速開始時から所定時間経過後は前記第1の減速度よりも大きい第2の減速度となるように、2段階で切り換えることを特徴とする請求項2に記載の速度切換え式乗客コンベア。
- 緊急停止時における減速が開始されたときに、その旨を乗員に報知する報知手段を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の速度切換え式乗客コンベア。
- 前記運転制御手段は、乗客の乗降による負荷変動に応じて、前記周波数変換装置の出力周波数を制御して、予め設定された速度間で運転速度を自動で切り換えることを特徴とする請求項1に記載の速度切換え式乗客コンベア。
- 前記運転制御手段は、前記電動機に供給される電圧値又は電流値の変化から、乗客の乗降による負荷変動を検出することを特徴とする請求項6に記載の速度切換え式乗客コンベア。
- 前記電動機に対して機械的に制動力を与えるブレーキ手段と、
前記ブレーキ手段の作動による減速と、前記運転制御手段での前記周波数変換装置の出力周波数の制御による減速とを切り換える減速時切り換え手段とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の速度切換え式乗客コンベア。 - 前記減速時切り換え手段は、緊急停止時には、前記ブレーキ手段の作動による減速を優先させることを特徴とする請求項8に記載の速度切換え式乗客コンベア。
- 前記減速時切り換え手段は、前記電動機に供給される電圧値又は電流値の変化から、乗客の乗降による負荷変動を検出し、前記周波数変換装置の容量を超える負荷が検出された場合には、前記ブレーキ手段の作動による減速を優先させることを特徴とする請求項8に記載の速度切換え式乗客コンベア。
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