JP2005027062A - 高周波増幅回路およびそれを用いた移動体通信端末 - Google Patents

高周波増幅回路およびそれを用いた移動体通信端末 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチバンドに対応した移動体通信端末で、高周波回路ブロックの利得制御回路の制御を容易にし、利得制御特性の周波数依存を低減する。
【解決手段】高周波回路ブロックの利得制御回路で、信号入力端子231と信号出力端子232とを結ぶ信号ラインに直列に挿入されたFET240と信号ラインに並列に挿入されたFET245,251とを設け、2つの基準電圧端子234,235を設け、1つの制御端子233を設け、3つのFET240,245,251にそれぞれ基準電圧Vref1,Vref2と制御電圧Vcを印加し、FET240,245,251を可変抵抗として動作させ、利得制御回路を構成する。さらに、FET240,245,251にそれぞれ抵抗241,244,247,250,253を接続し、FET240,245,251の通過特性の周波数特性による影響を最少にする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信端末の送信部の高周波回路部に設けられて高周波信号を増幅する高周波増幅回路に関するものである。また、高周波増幅回路を用いた移動体通信端末に関するものである。特に、制御電圧により、高周波増幅回路の出力電力制御を行う高周波増幅回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、移動体通信分野では、移動体通信端末として、複数の通信方式を統合化した複合携帯電話端末が主流になりつつある。たとえば、PDC(Personal Digital Cellular)方式やW−CDMA(Wide band Code Division Multiple Access)方式の両方式に対応した移動体通信端末が考えられる。このような、複合移動体通信端末は、PDC方式ではサービスエリアの広さと、またW−CDMA方式ではデータ通信速度といった、それぞれの長所を生かすことができるため、今後急速な普及が期待されている。
【0003】
このような複合移動体通信端末では、PDC方式とW−CDMA方式では、搬送波として使用する周波数が異なるため、高周波回路ブロックをPDC方式用とW−CDMA方式用とに2ブロック作成する必要がある。また、移動体通信端末の小型化を実現するため、移動体通信端末基板の部品点数を削減し、高周波回路ブロックの小型化することが重要視されている。
【0004】
以下、PDC方式やW−CDMA方式といった複数の通信方式に対応した従来の代表的な携帯電話端末について説明する。
【0005】
図8は、従来の代表的な携帯電話端末の無線部の構成を示すブロック図である。図8において、移動体通信端末の無線部は、送信部200、受信部400、シンセサイザ部410、共用器部500で構成されている。
【0006】
送信部200は、中間周波数(例えば600MHz)の変調信号入力(中間周波数変調信号)を送信周波数(PDCの場合には、約900MHz、W−CDMA方式の場合には、約1.9GHz)に変換するアップコンバータ201と、アップコンバータ201の出力信号(1mW以下)を最大10mW程度まで増幅する可変利得の高周波増幅回路202と、送信周波数に応じてバンドパスフィルタを切り換えて使用するための、つまり信号経路を切り換えるための高周波スイッチ203と、2つの送信波帯域の信号を各々抽出するためのバンドパスフィルタ204およびバンドパスフィルタ207と、バンドパスフィルタ204から出力された高周波信号(10mW以下)を最大1W程度まで増幅する固定利得の高出力高周波増幅回路205と、高出力高周波増幅回路205の出力を共用器部500へ供給するアイソレータ206と、バンドパスフィルタ207から出力された高周波信号(10mW以下)を最大1W程度まで増幅する固定利得の高出力高周波増幅回路208と、高出力高周波増幅回路208の出力を共用器部500へ供給するアイソレータ209とで構成されている。
【0007】
受信部400は、共用器部500で受信された受信信号を増幅し、この受信信号とシンセサイザ部410から供給される局部発振信号とを混合するフロントエンドIC401と、フロントエンドIC401の出力信号から中間周波数信号を抽出するバンドパスフィルタ402とで構成されている。
【0008】
シンセサイザ部410は、温度制御水晶発振器(TCXO)411と、フェーズロックドループ(PLL)回路412と、電圧制御発振器(VCO)413とで構成されている。
【0009】
共用器部500はアンテナ501と、アンテナ502と、デュプレクサ503とで構成されている。
【0010】
PDC方式やW−CDMA方式といった複数の通信方式に対応し、移動体通信端末の高周波回路ブロックの小型化を実現するため、アップコンバータ201および高周波増幅回路202は共用化している。ところが、バンドパスフィルタ204,207、高出力高周波増幅回路205,208、アイソレータ206,209はそれぞれの通信周波数に対応した回路ブロックが必要とされ、通信周波数に対応した回路ブロックを選択させるため高周波スイッチ203が必要とされる。
【0011】
図9は、図8の従来の代表的な携帯電話端末の無線部で、送信部200と共用器500の具体的な構成図である。
【0012】
図9において、信号入力端子101には音声等が変調された中間周波数変調信号が入力される。アップコンバータ103は、信号入力端子101からの中間周波数変調信号と、発振器102からの局部発振信号とが入力され、中間周波数を送信周波数に変換する。具体的には、アップコンバータ103は、中間周波数の信号(中間周波数変調信号)と発振器102からの局部発振信号とを混合することにより、中間周波数を送信周波数に変換する。
【0013】
ここで、アップコンバータ103に入力される、中間周波数変調信号の周波数をfif、発振器102の局部発振周波数をflo、送信信号の周波数をfc とすると、送信信号の周波数は、
fc =flo±fif
の関係になり、アップコンバータ103より周波数fc として出力される。
【0014】
また、発振器102の発振周波数を変更することにより、PDC方式やW−CDMA方式といった複数の送信周波数に対応した送信波を合成することができる。
【0015】
高周波増幅回路104は、利得制御機能を内蔵し、送信周波数の信号を最大10mW程度まで増幅する。高周波スイッチ105は、通信周波数に対応した高周波回路を選択するために使用する。
【0016】
ここでは、PDC方式では、バンドパスフィルタ106、高出力高周波増幅回路107、アイソレータ108を高周波回路として用い、W−CDMA方式では、バンドパスフィルタ109、高出力高周波増幅回路110、アイソレータ111を高周波回路として用いる。
【0017】
PDC方式の場合、高周波増幅回路104の出力信号は、高周波スイッチ105の端子105aから端子105bへ出力され、バンドパスフィルタ106に入力される。バンドパスフィルタ106に入力された信号は、送信波帯域の信号のみ抽出されバンドパスフィルタ106から出力される。高出力高周波増幅回路107は、バンドパスフィルタ106の出力信号(送信周波数の信号)を最大1W程度まで増幅する。高出力高周波増幅回路107の出力は、アイソレータ108からデュプレクサ112の端子112aに入力される。
【0018】
W−CDMA方式の場合、高周波増幅回路104の出力信号は、高周波スイッチ105の端子105aから端子105cへ出力され、バンドパスフィルタ109に入力される。バンドパスフィルタ109に入力された信号は、送信波帯域の信号のみ抽出されバンドパスフィルタ109から出力される。高出力高周波増幅回路110は、バンドパスフィルタ109の出力信号(送信周波数の信号)を最大1W程度まで増幅する。高出力高周波増幅回路110の出力は、アイソレータ111からデュプレクサ112の端子112bに入力される。
【0019】
デュプレクサ112は、アイソレータ108から出力される送信信号をアンテナ113へ送り、アンテナ113で受信した受信信号を信号出力端子115へ送り、アイソレータ111から出力される送信信号をアンテナ114へ送り、アンテナ114で受信した受信信号を信号出力端子116へ送る機能を有する。
【0020】
ここで、図9に示した高周波回路ブロックでは、通信方式に応じてアンテナを使い分けており、PDC方式ではアンテナ113を用い、W−CDMA方式では、アンテナ114を用いている。
【0021】
具体的には、デュプレクサ112は、信号を端子112a→端子112cの方向は通過させ、端子112aから端子112b,112d,112e,112fへの信号は阻止し、端子112b→端子112dの方向は通過させ、端子112bから端子112a,112c,112e,112fへの信号は阻止し、端子112c→端子112eの方向は通過させ、端子112cから端子112a,112b,112d,112fへの信号は阻止し、端子112d→端子112fの方向は通過させ、端子112dから端子112a,112b,112c,112eへの信号は阻止し、端子112eから端子112a,112b,112c,112d,112fへの信号は阻止し、端子112fから端子112a,112b,112c,112d,112eへの信号は阻止する機能を持つ。
【0022】
図9に示した構成により、携帯電話端末で高周波スイッチ105により高周波回路の選択を行い、複数の通信方式に対応した通信端末で、高周波回路ブロックの小型化を実現してきた。
【0023】
つぎに、PDC方式やW−CDMA方式といった複数の通信方式に対応した高周波増幅回路について説明する。図10は、図9の高周波増幅回路104の回路ブロックを示している。
【0024】
この高周波増幅回路104は、図10に示すように、信号入力端子181より入力された高周波信号がインピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路182を介して利得制御回路183に入力され、利得制御回路183の出力信号は、増幅器184に入力され増幅される。増幅器184の出力信号は、インピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路185を介して増幅器186に入力され増幅される。増幅器186の出力信号は、インピーダンス変換を行うインピーダンス整合回路187を介し、信号出力端子188に送られる。
【0025】
次に、高周波増幅回路104を用いた利得制御動作について説明する。高周波増幅回路104の利得制御回路の減衰量は、制御端子189の電圧値の設定により制御される。また、制御端子189の電圧の制御には、D/Aコンバータが用いられる。D/Aコンバータは、制御部からの制御信号に応じて、制御端子189の電圧の設定を行っている。
【0026】
図11は、上述した図9の高周波増幅回路104における制御電圧と出力電力の関係を示している。ただし、高周波増幅回路104への入力電力は一定にしている。図11から、図9の高周波増幅回路の出力電力は、制御電圧に変化に応じて変化していることがわかる。高周波増幅回路104を図8に示した移動体通信端末の無線部の送信ブロックに用いることにより、移動体通信端末の送信電力の出力電力制御を実現することができる。
【0027】
次に、移動体通信端末の高周波回路ブロックで使用される利得制御回路について説明する。
【0028】
高周波回路ブロックで用いられる利得制御回路としては、電界効果トランジスタ(以下FET)が用いられ、FETを可変抵抗として用いることにより、利得制御回路を実現してきた。
【0029】
従来、この種の利得制御回路としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがあった。
【0030】
図12は、上記特許文献に記載された従来の利得制御回路を示している。図12において、1は第1のFET、2は第2のFET、3は第3のFET、4aは第1のFET1に直列に接続された第1の抵抗、4bは第2のFET2に直列に接続された第2の抵抗、4cは第3のFET3に並列に接続された第3の抵抗、5は接地、6aは入力端子、6bは出力端子、7aは第1の直列回路、7bは第2の直列回路である。
【0031】
次に、図12を用いて利得制御回路の動作について説明する。FETのゲート端子に印加する電圧を制御することでFETをオン状態とオフ状態に切り換えることができる。FETのオン状態ではFETは低インピーダンス状態となり信号はFETを通過し、FETがオフ状態ではFETは高インピーダンス状態となり信号成分を遮断する。
【0032】
したがって、第1のFET1および第2のFET2をオフ状態にし、第3のFET3をオン状態とすると、利得制御回路の等価回路は、第1のFET1および第2のFET2が入力端6a、出力端6bに対して開放端とみなせ、第3のFETが十分に小さい抵抗成分とすれば、図13(a)の等価回路と見なすことができ、この状態では通過回路として作用する。
【0033】
次に、第1のFET1および第2のFET2をオン状態にし、第3のFET3をオフ状態とすると、利得制御回路の等価回路は、第1のFET1および第2のFET2が抵抗成分であり、第3のFET3が高インピーダンスで開放状態だとすれば、図13(b)のような、第1の抵抗4a、第2の抵抗4b、第3の抵抗4cによるπ型減衰器となる。
【0034】
このような回路構成により、利得制御回路を実現してきた。
【0035】
【特許文献1】
特開平9−135102号公報(第5頁、第1図、第2図)
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
第1の課題は、利得制御回路の従来技術において、利得制御回路を制御するために、2種類の制御信号をもうける必要があり、制御回路が複雑になるという問題が発生する。
【0037】
その理由は、利得制御回路を構成する第1のFET1および第2のFET2のゲート端子と第3のFET3のゲート端子にそれぞれ制御電圧を設定する必要があり、それぞれの制御端子に、制御部の制御信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータを複数設ける必要があり、高周波回路ブロックの回路規模が増大してしまう。
【0038】
第2の課題は、利得制御回路の従来技術において、利得制御回路の状態を低インピーダンス状態と高インピーダンス状態の2つの状態にしか設定できないという問題が発生する。
【0039】
その理由は、利得制御回路を構成する第1のFET1および第2のFET2のゲート端子と第3のFET3のゲート端子にする電圧をそれぞれ制御することでFET1〜3をオン状態とオフ状態に切り換え、低インピーダンス状態では、第1のFET1および第2のFET2をオフ状態にし、第3のFET3をオン状態とし、高インピーダンス状態では、第1のFET1および第2のFET2をオン状態にし、第3のFET3をオフ状態とすることにより、利得制御を実現している。
【0040】
このため、利得制御回路の減衰量を低インピーダンス状態と高インピーダンス状態の2値にしか設定することができない。
【0041】
第3の課題は、複数の通信方式に対応した高周波増幅回路を構成する場合、利得制御回路の周波数特性により、利得制御電圧と利得制御回路の減衰量の関係が通信方式ごとに異なってしまうという問題がある。
【0042】
この理由は、利得制御回路を構成するFETが、周波数特性をもち、FETのソース端子とドレイン端子間の通過特性が異なってしまうことにある。
【0043】
第4の課題は、複数の通信方式に対応し、通信方式で周波数が異なる高周波増幅回路の利得制御回路を構成する場合、制御電圧と利得制御特性が周波数ごとに異なる場合、制御端子に接続するD/Aコンバータとして、出力電圧の分解能が高いものを設置する必要がある。
【0044】
この理由は、複数の通信方式に対応した高周波増幅回路を構成する場合、利得制御回路の制御電圧と減衰量の関係が通信方式ごとに異なってしまい、制御電圧と利得制御回路の減衰量で変化率の大きな通信方式にあわせて、分解能の高いD/Aコンバータを選択する必要があり、制御回路のD/Aコンバータの回路規模と利得制御回路を制御する際に用いる利得制御電圧と減衰量の制御パラメータが増大してしまい、制御回路が複雑化する問題がある。
【0045】
したがって、本発明の目的は、高周波増幅回路の利得制御回路において、利得制御回路の利得制御の設定範囲を拡大し、複数の通信方式に対応し、移動体通信端末の高周波回路ブロックにおいて、制御回路の規模および制御方法の簡単化を実現する高周波増幅回路とそれを用いた移動体通信端末を提供することである。
【0046】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の高周波増幅回路は、信号入力端子(231)および信号出力端子(232)と、信号入力端子(231)と信号出力端子(232)とを接続する第1の可変抵抗回路(260)と、信号入力端子(231)と接地端子(236)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(261)と、信号出力端子(232)と接地端子(237)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(262)と、第1、第2および第3の可変抵抗回路(260)(261)(262)にそれぞれ接続された制御端子(233)と、第1の可変抵抗回路(260)に接続された第1の基準電圧端子(234)と、第2および第3の可変抵抗回路(261)(262)に接続された第2の基準電圧端子(235)とを備えている。
【0047】
そして、信号入力端子(231)と信号出力端子(232)との間の直流抵抗は無限大であり、信号入力端子(231)と接地端子(236)との間の直流抵抗は無限大であり、信号出力端子(232)と接地端子(237)との間の直流抵抗は無限大である。
【0048】
また、制御端子(233)の電圧と第1の基準電圧端子(234)の電圧と第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、第1、第2および第3の可変抵抗回路(260)(261)(262)の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子(231)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(232)での信号レベルを連続的に変化させるようにしている。
【0049】
上記における第2および第3の可変抵抗回路(261)(262)は、何れか一方のみを設け、他方を省くことも可能である。
【0050】
この構成によれば、制御端子(233)の電圧と第1の基準電圧端子(234)の電圧と第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、各可変抵抗回路(260)(261)(262)の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子(231)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(232)での信号レベルを連続的に変化させ、制御電圧を可変することにより、高周波増幅回路の利得を連続的に変化させることができる。
【0051】
さらに、この構成によれば、利得制御回路の各可変抵抗回路(260)(261)(262)の回路構成を、求められる特性に応じて選択することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路を柔軟に設計することができる。
【0052】
そして、第1の可変抵抗回路(260)は、FET(240)により構成され、制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(255)を介してFET(240)のゲート端子に接続され、第1の基準電圧端子(234)が、少なくとも1つ以上の抵抗(239)を介してFET(240)のソース端子またはドレイン端子に接続され、FET(240)のソース端子とドレイン端子に抵抗(241)が接続されている。
【0053】
この構成によれば、制御端子(233)の電圧と第1の基準電圧端子(234)の電圧の関係により、FET(240)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗として使用することができる。
【0054】
そして、第2の可変抵抗回路(261)は、FET(245)により構成され、制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(259)を介して、FET(245)のソース端子またはドレイン端子に接続され、第2の基準電圧端子(235)が、少なくとも1つ以上の抵抗(257)を介して、FET(245)のゲート端子に接続され、FET(245)のソース端子とドレイン端子に抵抗(246)が接続され、信号入力端子(231)とFET(245)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(236)とFET(245)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に抵抗(244)(247)が接続されている。
【0055】
この構成によれば、制御端子(233)の電圧と第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、制御端子(233)の電圧によりFET(245)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗として使用することができる。
【0056】
そして、第3の可変抵抗回路(262)は、FET(251)により構成され、制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(256)を介して、FET(251)のソース端子またはドレイン端子に接続され、第2の基準電圧端子(235)が、少なくとも1つ以上の抵抗(258)を介して、FET(251)のゲート端子に接続され、FET(251)のソース端子とドレイン端子に抵抗(252)が接続され、信号出力端子(232)とFET(251)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(237)とFET(251)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に抵抗(250)(253)が接続されている。
【0057】
この構成によれば、制御端子(233)の電圧と第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、FET(235)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗として使用することができる。
【0058】
そして、FET(240)(245)(251)は、ソース電極とドレイン電極を備え、ソース電極とドレイン電極間に少なくとも一つ以上のゲート電極を配置した構造をとっている。
【0059】
この構成によれば、FETのゲート幅を増加させることなく、FETに入力する信号レベルに対するひずみ特性を改善することができる。
【0060】
そして、FET(240)のソース端子とドレイン端子間の遮断時の抵抗値より、FET(240)のソース端子とドレイン端子間に接続された抵抗(241)の抵抗値が低くなるように構成されている。
【0061】
この構成によれば、FET(240)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができる。
【0062】
そして、FET(245)のソース端子とドレイン端子間の導通時の抵抗値より、信号入力端子(231)とFET(245)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(236)とFET(245)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に接続された抵抗(244)(247)の抵抗値の和が高くなるように構成されている。
【0063】
この構成によれば、FET(245)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができる。
【0064】
そして、FET(251)のソース端子とドレイン端子間の導通時の抵抗値より、信号出力端子(232)とFET(251)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(237)とFET(251)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に接続された抵抗(250)(253)の抵抗値の和が高くなるように構成されている。
【0065】
この構成によれば、FET(251)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができる。
【0066】
本発明による第2の高周波増幅回路は、信号入力端子(211)および信号出力端子(219)と、信号入力端子(211)に入力端子が接続された第1の整合回路(212)と、第1の整合回路(212)の出力端子に入力端子が接続された利得制御回路(213)と、利得制御回路(213)の出力端子に入力端子が接続された第1の増幅器(215)と、第1の増幅器215の出力端子に入力端子が接続された第2の整合回路(216)と、第2の整合回路(216)の出力端子に入力端子が接続された第2の増幅器(217)と、第2の増幅器(217)の出力端子に入力端子が接続され、信号出力端子(219)に出力端子が接続された第3の整合回路(218)と、基準電圧端子(221)と、基準電圧端子(221)に基準電圧入力端子(214a)が接続され、利得制御回路(213)の複数の基準電圧入力端子(213b)(213c)に複数の基準電圧出力端子(214b)(214c)が接続された基準電圧回路(214)と、利得制御回路(213)の制御入力端子(213a)と接続された制御端子(220)と、利得制御回路(213)の接地端子(213d)(213e)と接続された接地端子(224)(225)と、第1の増幅器(215)の電源端子に接続された電源端子(222)と、第1の増幅器(215)の接地端子に接続された接地端子(226)と、第2の増幅器(217)の電源端子に接続された電源端子(223)と、第2の増幅器(217)の接地端子に接続された接地端子(227)とを備えている。
【0067】
そして、基準電圧入力端子(221)の電圧と制御端子(220)の電圧の関係により、利得制御回路(213)の信号入力端子と信号出力端子との間の抵抗値を可変することにより、信号入力端子(211)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(219)での信号レベルを連続的に変化させるようにしている。
【0068】
この構成によれば、基準電圧端子(221)の電圧と制御端子(220)の電圧の関係により、利得制御回路(213)の信号入力端子と信号出力端子間の抵抗値を可変することにより、信号入力端子(211)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(219)での信号レベルを連続的に変化することができる。
【0069】
そして、利得制御回路(213)は、FETにより構成された可変抵抗回路を有している。
【0070】
この構成によれば、FETのソース端子またはドレイン端子の電圧とゲート端子の電圧の関係を制御することにより、FETのソース端子とドレイン端子間を可変抵抗として使用することができる。
【0071】
そして、基準電圧端子(221)が、電源端子(222)または電源端子(223)のいずれかに接続されている。
【0072】
この構成によれば、高周波増幅回路において、端子数を削減することができる。
【0073】
本発明による第3の高周波増幅回路は、信号入力端子(291)および信号出力端子(292)と、信号入力端子(291)と信号出力端子(292)とを接続する第1の可変抵抗回路(325)と、信号入力端子(291)と接地端子(296)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(326)と、信号出力端子(292)と接地端子(297)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(327)と、制御端子(293)と接地端子(298)との間に接続され、出力端子が第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の分圧回路(328)と、制御端子(293)と接地端子(298)との間に接続され、出力端子が第2および第3の可変抵抗回路(326)(327)にそれぞれ接続された第2の分圧回路(329)と、第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の基準電圧端子(294)と、第2および第3の可変抵抗回路(326)(327)に接続された第2の基準電圧端子(295)とを備えている。
【0074】
そして、信号入力端子(291)と信号出力端子(292)との間の直流抵抗は無限大であり、信号入力端子(291)と接地端子(296)との間の直流抵抗は無限大であり、信号出力端子(292)と接地端子(297)との間の直流抵抗は無限大である。
【0075】
また、制御端子(293)の電圧と第1の基準電圧端子(294)の電圧と第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、第1、第2および第3の可変抵抗回路(325)(326)(327)の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子(291)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(292)での信号レベルを連続的に変化させるようにしている。
【0076】
上記における第2および第3の可変抵抗回路(326)(327)は、何れか一方のみを設け、他方を省くことも可能である。
【0077】
この構成によれば、制御端子(293)の電圧と第1の基準電圧端子(294)の電圧と第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、各可変抵抗回路(325)(326)(327)の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子(291)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(292)での信号レベルを連続的に変化させることができる。
【0078】
さらに、この構成によれば、利得制御回路の各可変抵抗回路(325)(326)(327)の回路構成を、求められる特性に応じて選択することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路を柔軟に設計することができる。
【0079】
さらに、この構成によれば、第1の分圧回路(328)と第2の分圧回路(329)により制御端子(293)の電圧を分圧し、利得制御回路の各可変抵抗回路(325)(326)(327)に供給することにより、より広い制御電圧の範囲で、高周波増幅回路の利得を連続的に変化させることができる。
【0080】
そして、第1の可変抵抗回路(325)は、FET(301)により構成され、制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる第1の分圧回路(328)に接続され、第1の分圧回路(328)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(318)を介して、FET(301)のゲート端子に接続され、第1の基準電圧端子(294)が、少なくとも1つ以上の抵抗(300)を介して、FET(301)のソース端子またはドレイン端子に接続され、FET(301)のソース端子とドレイン端子に抵抗(302)が接続されている。
【0081】
この構成にすれば、制御端子(293)の電圧を第1の分圧回路(328)により分圧し、第1の可変抵抗回路(325)に供給することにより、制御端子(293)の電圧と第1の基準電圧端子(294)の電圧の関係により、FET(301)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗として使用することができ、さらに制御電圧の設定範囲を拡大することができる。
【0082】
そして、第2の可変抵抗回路(326)は、FET(306)により構成され、制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる第2の分圧回路(329)に接続され、第2の分圧回路(329)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(321)を介してFET(306)のソース端子またはドレイン端子に接続され、第2の基準電圧端子(295)が、少なくとも1つ以上の抵抗(323)を介してFET(306)のゲート端子に接続され、FET(306)のソース端子とドレイン端子に抵抗(307)が接続され、信号入力端子(291)とFET(306)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(296)とFET(306)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に抵抗(305)(308)が接続されている。
【0083】
この構成にすれば、制御端子(293)の電圧を第2の分圧回路(329)により分圧し、第2の可変抵抗回路(326)に供給することにより、制御端子(293)の電圧と第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、FET(306)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗として使用でき、さらに制御電圧の設定範囲を拡大することができる。
【0084】
そして、第3の可変抵抗回路(327)は、FET(312)により構成され、制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる第2の分圧回路(329)に接続され、第2の分圧回路(329)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(322)を介して、FET(312)のソース端子またはドレイン端子に接続され、第2の基準電圧端子(295)が、少なくとも1つ以上の抵抗(324)を介して、FET(312)のゲート端子に接続され、FET(312)のソース端子とドレイン端子に抵抗(313)が接続され、信号出力端子(292)とFET(312)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(297)とFET(312)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に抵抗(311)(314)が接続されている。
【0085】
この構成にすれば、制御端子(293)の電圧を第2の分圧回路(329)により分圧し、第3の可変抵抗回路(327)に供給することにより、制御端子(293)の電圧と第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、FET(312)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗として使用でき、さらに制御電圧の設定範囲を拡大することができる。
【0086】
そして、FET(301)(306)(312)は、ソース電極とドレイン電極を備え、ソース電極とドレイン電極間に少なくとも一つ以上のゲート電極を配置している。
【0087】
この構成によれば、FETのゲート幅を増加させることなく、FETに入力する信号レベルに対するひずみ特性を改善することができる。
【0088】
そして、FET(301)のソース端子とドレイン端子間の遮断時の抵抗値より、FET(301)のソース端子とドレイン端子間に接続された抵抗(302)の抵抗値が低くなるように構成されている。
【0089】
この構成によれば、FET(301)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができる。
【0090】
そして、FET(306)のソース端子とドレイン端子間の導通時の抵抗値より、信号入力端子(291)とFET(306)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(296)とFET(306)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に接続された抵抗(305)(308)の抵抗値の和が、高くなるように構成されている。
【0091】
この構成によれば、FET(306)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができる。
【0092】
そして、FET(312)のソース端子とドレイン端子間の導通時の抵抗値より、信号出力端子(292)とFET(312)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(297)とFET(312)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に接続された抵抗(311)(314)の抵抗値の和が、高くなるように構成されている。
【0093】
この構成によれば、FET(312)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができる。
【0094】
本発明による第4の高周波増幅回路は、信号入力端子(271)および信号出力端子(279)と、信号入力端子(271)に入力端子が接続された第1の整合回路(272)と、利得制御電圧を分圧する分圧回路を内蔵し、第1の整合回路(272)の出力端子に入力端子が接続された利得制御回路(273)と、利得制御回路(273)の出力端子に入力端子が接続された第1の増幅器(275)と、第1の増幅器275の出力端子に入力端子が接続された第2の整合回路(276)と、第2の整合回路(276)の出力端子に入力端子が接続された第2の増幅器(277)と、第2の増幅器(277)の出力端子に入力端子が接続され、信号出力端子(279)に出力端子が接続された第3の整合回路(278)と、基準電圧端子(281)と、基準電圧端子(281)に基準電圧入力端子(274a)が接続され、利得制御回路(273)の複数の基準電圧入力端子(273b)(273c)に複数の基準電圧出力端子(274b)(274c)が接続された基準電圧回路(274)と、利得制御回路(273)の制御入力端子(273a)と接続された制御端子(280)と、利得制御回路(273)の分圧回路の接地端子(273d)と接続された接地端子(284)と、利得制御回路(273)の接地端子(273e)(273f)と接続された接地端子(285)(286)と、第1の増幅器(275)の電源端子に接続された電源端子(282)と、第1の増幅器(275)の接地端子に接続された接地端子(287)と、第2の増幅器(277)の電源端子に接続された電源端子(283)と、第2の増幅器(277)の接地端子に接続された接地端子(288)とを備えている。
【0095】
そして、基準電圧入力端子(281)の電圧と制御端子(280)の電圧の関係により、利得制御回路(273)の信号入力端子と信号出力端子との間の抵抗値を可変することにより、信号入力端子(271)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(279)での信号レベルを連続的に変化させる
この構成によれば、基準電圧端子(281)の電圧と制御端子(280)の電圧の関係により、利得制御回路(273)の信号入力端子と信号出力端子間の抵抗値を可変することにより、信号入力端子(271)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(279)での信号レベルを連続的に変化させることができる。
【0096】
そして、利得制御回路(273)は、電界効果トランジスタにより構成された可変抵抗回路を有している。
【0097】
この構成によれば、FETのソース端子またはドレイン端子の電圧とゲート端子の電圧の関係を制御することにより、FETのソース端子とドレイン端子間を可変抵抗として使用することができる。
【0098】
そして、基準電圧端子(281)が、電源端子(282)または電源端子(283)のいずれかに接続されている。
【0099】
この構成によれば、高周波増幅回路において、端子数を削減することができる。
【0100】
本発明による第1の移動体通信端末は、高周波回路ブロックが高周波信号を送信する送信部(200)と高周波信号を受信する受信部(400)とシンセサイザ部(410)と共用器部(500)とにより構成されている。
【0101】
送信部(200)は、中間周波数の変調信号を送信周波数に変換するアップコンバータ(201)と、利得制御回路を内蔵し、アップコンバータ(201)の出力信号を増幅する可変利得の高周波増幅回路(202)と、可変利得の高周波増幅回路(202)の出力端子に共通端子が接続されて送信周波数に応じて高周波信号経路を切り換える高周波スイッチ(203)と、高周波スイッチ(203)の一方の切換端子に入力端子が接続されて第1の送信波帯域の信号を抽出するための第1のバンドパスフィルタ(204)と、第1のバンドパスフィルタ(204)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第1の高出力高周波増幅回路(205)と、第1の高出力高周波増幅回路(205)の出力を共用器部(500)へ供給する第1のアイソレータ(206)と、高周波スイッチ(203)の他方の切換端子に入力端子が接続されて第2の送信波帯域の信号を抽出するための第2のバンドパスフィルタ(207)と、第2のバンドパスフィルタ(207)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第2の高出力高周波増幅回路(208)と、第2の高出力高周波増幅回路(208)の出力を共用器部(500)へ供給する第2のアイソレータ(209)とにより構成されている。
【0102】
可変利得の高周波増幅回路(202)の利得制御回路は、信号入力端子(231)および信号出力端子(232)と、信号入力端子(231)と信号出力端子(232)とを接続する第1の可変抵抗回路(260)と、信号入力端子(231)と接地端子(236)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(261)と、信号出力端子(232)と接地端子(237)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(262)と、第1、第2および第3の可変抵抗回路(260)(261)(262)にそれぞれ接続された制御端子(233)と、第1の可変抵抗回路(260)に接続された第1の基準電圧端子(234)と、第2および第3の可変抵抗回路(261)(262)に接続された第2の基準電圧端子(235)とを備えている。
【0103】
そして、信号入力端子(231)と信号出力端子(232)との間の直流抵抗は無限大であり、信号入力端子(231)と接地端子(236)との間の直流抵抗は無限大であり、信号出力端子(232)と接地端子(237)との間の直流抵抗は無限大である。
【0104】
また、制御端子(233)の電圧と第1の基準電圧端子(234)の電圧と第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、第1、第2および第3の可変抵抗回路(260)(261)(262)の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子(231)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(232)での信号レベルを連続的に変化させるようにしている。
【0105】
上記における第2および第3の可変抵抗回路(261)(262)は、何れか一方のみを設け、他方を省くことも可能である。
【0106】
この構成によれば、制御端子(233)の電圧と第1の基準電圧端子(234)の電圧と第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、各可変抵抗回路の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子(231)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(232)での信号レベルを連続的に変化させ、制御電圧を可変することにより、高周波増幅回路の利得を連続的に変化させることができ、移動体通信端末の制御回路を簡単化することができる。
【0107】
さらに、この構成によれば、利得制御回路の各可変抵抗回路(260)(261)(262)の回路構成を、求められる特性に応じて選択することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路を柔軟に設計でき、移動体通信端末の高周波回路ブロックの設計の自由度を向上することができる。
【0108】
そして、第1の可変抵抗回路(260)は、FET(240)により構成され、制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(255)を介して、FET(240)のゲート端子に接続され、第1の基準電圧端子(234)が、少なくとも1つ以上の抵抗(239)を介して、FET(240)のソース端子またはドレイン端子に接続され、FET(240)のソース端子とドレイン端子に抵抗(241)が接続されている。
【0109】
この構成によれば、制御端子(233)の電圧と第1の基準電圧端子(234)の電圧の関係により、制御端子(233)の電圧によりFET(240)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗として、使用することができる。その結果、高周波増幅回路の利得制御回路を制御電圧により、制御することができるため、移動体通信端末の高周波回路ブロックの制御回路に、D/Aコンバータを用いることができ、制御回路の構成を簡単化することができる。
【0110】
さらに、この構成によれば、FET(240)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路のばらつきを低減することができる。
【0111】
そして、第2の可変抵抗回路(261)は、FET(245)により構成され、制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(259)を介してFET(245)のソース端子またはドレイン端子に接続され、第2の基準電圧端子(235)が、少なくとも1つ以上の抵抗(257)を介して、FET(245)のゲート端子に接続され、FET(245)のソース端子とドレイン端子に抵抗(246)が接続され、信号入力端子(231)とFET(245)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(236)とFET(245)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に抵抗(244)(247)が接続されている。
【0112】
この構成によれば、制御端子(233)の電圧と第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、FET(245)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗として、使用することができる。その結果、高周波増幅回路の利得制御回路を制御電圧により、制御することができるため、移動体通信端末の高周波回路ブロックの制御回路に、D/Aコンバータを用いることができ、制御回路の構成を簡単化することができる。
【0113】
さらに、この構成によれば、FET(245)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができるため、高周波増幅回路の可変抵抗回路のばらつきを低減することができる。
【0114】
そして、第3の可変抵抗回路(262)は、FET(251)により構成され、制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(256)を介してFET(251)のソース端子またはドレイン端子に接続され、第2の基準電圧端子(235)が、少なくとも1つ以上の抵抗(258)を介してFET(251)のゲート端子に接続され、FET(251)のソース端子とドレイン端子に抵抗(252)が接続され、信号出力端子(232)とFET(251)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(237)とFET(251)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に抵抗(250)(253)が接続されている。
【0115】
この構成によれば、制御端子(233)の電圧と第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、FET(251)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗とし使用することができる。その結果、高周波増幅回路の利得制御回路を制御電圧により、制御することができるため、移動体通信端末の高周波回路ブロックの制御回路に、D/Aコンバータを用いることができ、制御回路の構成を簡単化することができる。
【0116】
さらに、この構成によれば、FET(251)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路のばらつきを低減することができる。
【0117】
そして、FET(240)(245)(251)は、ソース電極とドレイン電極を備え、ソース電極とドレイン電極間に少なくとも一つ以上のゲート電極を配置している。
【0118】
この構成によれば、FETのゲート幅を増加させることなく、FETに入力する信号レベルに対するひずみ特性を改善することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路の回路規模を拡大することなく、移動体通信端末の高周波回路ブロックを構成することができる。
【0119】
本発明による第2の移動体通信端末は、高周波回路ブロックが高周波信号を送信する送信部(200)と高周波信号を受信する受信部(400)とシンセサイザ部(410)と共用器部(500)とにより構成されている。
【0120】
送信部(200)は、中間周波数の変調信号を送信周波数に変換するアップコンバータ(201)と、利得制御回路を内蔵し、アップコンバータ(201)の出力信号を増幅する可変利得の高周波増幅回路(202)と、可変利得の高周波増幅回路(202)の出力端子に共通端子が接続されて送信周波数に応じて高周波信号経路を切り換える高周波スイッチ(203)と、高周波スイッチ(203)の一方の切換端子に入力端子が接続されて第1の送信波帯域の信号を抽出するための第1のバンドパスフィルタ(204)と、第1のバンドパスフィルタ(204)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第1の高出力高周波増幅回路(205)と、第1の高出力高周波増幅回路(205)の出力を共用器部(500)へ供給する第1のアイソレータ(206)と、高周波スイッチ(203)の他方の切換端子に入力端子が接続されて第2の送信波帯域の信号を抽出するための第2のバンドパスフィルタ(207)と、第2のバンドパスフィルタ(207)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第2の高出力高周波増幅回路(208)と、第2の高出力高周波増幅回路(208)の出力を共用器部(500)へ供給する第2のアイソレータ(209)とにより構成されている。
【0121】
可変利得の高周波増幅回路(202)の利得制御回路は、信号入力端子(291)および信号出力端子(292)と、信号入力端子(291)と信号出力端子(292)とを接続する第1の可変抵抗回路(325)と、信号入力端子(291)と接地端子(296)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(326)と、信号出力端子(292)と接地端子(297)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(327)と、制御端子(293)と接地端子(298)との間に接続され、出力端子が第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の分圧回路(328)と、制御端子(293)と接地端子(298)との間に接続され、出力端子が第2および第3の可変抵抗回路(326)(327)にそれぞれ接続された第2の分圧回路(329)と、第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の基準電圧端子(294)と、第2および第3の可変抵抗回路(326)(327)に接続された第2の基準電圧端子(295)とを備えている。
【0122】
そして、信号入力端子(291)と信号出力端子(292)との間の直流抵抗は無限大であり、信号入力端子(291)と接地端子(296)との間の直流抵抗は無限大であり、信号出力端子(292)と接地端子(297)との間の直流抵抗は無限大である。
【0123】
また、制御端子(293)の電圧と第1の基準電圧端子(294)の電圧と第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、第1、第2および第3の可変抵抗回路(325)(326)(327)の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子(291)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(292)での信号レベルを連続的に変化させるようにしている。
【0124】
上記における第2および第3の可変抵抗回路(326)(327)は、何れか一方のみを設け、他方を省くことも可能である。
【0125】
この構成によれば、制御端子(293)の電圧と第1の基準電圧端子(294)の電圧と第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、各可変抵抗回路(325)(326)(327)の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子(291)に入力する信号レベルに対し、信号出力端子(292)での信号レベルを連続的に変化させ、制御電圧を可変することにより、高周波増幅回路の利得を連続的に変化させることができ、移動体通信端末の制御回路を簡単化することができる。
【0126】
さらに、この構成によれば、利得制御回路の各可変抵抗回路(325)(326)(327)の回路構成を、求められる特性に応じて選択することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路を柔軟に設計でき、移動体通信端末の高周波回路ブロックの設計の自由度を向上することができる。
【0127】
さらに、この構成によれば、第1の分圧回路(328)と第2の分圧回路(329)により制御端子(293)の電圧を分圧し、利得制御回路の各可変抵抗回路(325)(326)(327)に供給することにより、より広い制御電圧の範囲で、高周波増幅回路の利得を連続的に変化させることができる。
【0128】
そして、第1の可変抵抗回路(325)は、FET(301)により構成され、制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる第1の分圧回路(328)に接続され、第1の分圧回路(328)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(318)を介してFET(301)のゲート端子に接続され、第1の基準電圧端子(294)が、少なくとも1つ以上の抵抗(300)を介してFET(301)のソース端子またはドレイン端子に接続され、FET(301)のソース端子とドレイン端子に抵抗(302)が接続されている。
【0129】
この構成によれば、制御端子(293)が第1の分圧回路(328)に接続され、第1の分圧回路(328)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(318)とFET(301)のゲート端子に接続され、制御端子(293)の電圧と第1の基準電圧端子(294)の電圧の関係により、FET(301)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗とし使用することができる。その結果、高周波増幅回路の利得制御回路を制御電圧により、より広い範囲で制御することができるため、移動体通信端末の高周波回路ブロックの制御回路に、分解能を必要としないD/Aコンバータを用いることができ、制御回路の構成を簡単化することができる。
【0130】
そして、第2の可変抵抗回路(326)は、FET(306)により構成され、制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる第2の分圧回路(329)に接続され、第2の分圧回路(329)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(321)を介してFET(306)のソース端子またはドレイン端子に接続され、第2の基準電圧端子(295)が、少なくとも1つ以上の抵抗(323)を介してFET(306)のゲート端子に接続され、FET(306)のソース端子とドレイン端子に抵抗(307)が接続され、信号入力端子(291)とFET(306)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(296)とFET(306)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に抵抗(305)(308)が接続されている。
【0131】
この構成によれば、制御端子(293)の電圧を第2の分圧回路(329)で分圧した電圧と第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、FET(306)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗として使用することができる。その結果、高周波増幅回路の利得制御回路を制御電圧により、より広い範囲で制御することができ、移動体通信端末の高周波回路ブロックの制御回路に、分解能を必要としないD/Aコンバータを用いることができ、制御回路の構成を簡単化することができる。
【0132】
さらに、この構成によれば、FET(306)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路のばらつきを低減することができる。
【0133】
そして、第3の可変抵抗回路(327)は、FET(312)により構成され、制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる第2の分圧回路(329)に接続され、第2の分圧回路(329)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(322)を介してFET(312)のソース端子またはドレイン端子に接続され、第2の基準電圧端子(295)が、少なくとも1つ以上の抵抗(324)を介してFET(312)のゲート端子に接続され、FET(312)のソース端子とドレイン端子に抵抗(313)が接続され、信号出力端子(292)とFET(312)のソース端子またはドレイン端子の間および接地端子(297)とFET(312)のドレイン端子またはソース端子の間の少なくとも一方に抵抗(311)(314)が接続されている。
【0134】
この構成によれば、制御端子(293)の電圧を第2の分圧回路(329)で分圧した電圧と第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、FET(312)のソース端子とドレイン端子間の抵抗を可変抵抗とし使用することができる。その結果、高周波増幅回路の可変抵抗回路を制御電圧により、より広い範囲で制御することができ、移動体通信端末の高周波回路ブロックの制御回路に、分解能を必要としないD/Aコンバータを用いることができ、制御回路の構成を簡単化することができる。
【0135】
さらに、この構成によれば、FET(312)のソース端子とドレイン端子間の通過特性の周波数依存によるばらつきを低減することができるため、高周波増幅回路の可変抵抗回路のばらつきを低減することができる。
【0136】
そして、FET(301)(306)(312)は、ソース電極とドレイン電極を備え、ソース電極とドレイン電極間に少なくとも一つ以上のゲート電極を配置している。
【0137】
この構成によれば、FET(301)(306)(312)のゲート幅を増加させることなく、FETに入力する信号レベルに対するひずみ特性を改善することができるため、高周波増幅回路の回路規模を拡大することなく、移動体通信端末の高周波回路ブロックを構成することができる。
【0138】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の高周波増幅回路およびそれを用いた移動体通信端末について図面を参照しながら説明する。
【0139】
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態における高周波増幅回路の構成を示すブロック図である。図1の高周波増幅回路は、図8に示した従来の携帯電話端末の送信部のブロック図において、高周波増幅回路202に対応している。すなわち、本発明の実施の形態の携帯電話端末では、図8に示した従来の携携帯電話端末の送信部において、高周波増幅回路202に代えて図1の高周波増幅回路を用いている。
【0140】
以下、図1の高周波増幅回路について詳しく説明する。
【0141】
図1において、信号入力端子211より入力された高周波信号がインピーダンス変換を行う整合回路212を介して利得制御回路213に入力され、利得制御回路213の出力信号は、増幅器215に入力され増幅される。増幅器215の出力信号は、インピーダンス変換を行う整合回路216を介して増幅器217に入力され増幅される。増幅器217の出力信号は、インピーダンス変換を行う整合回路218を介し、信号出力端子219に送られる。
【0142】
基準電圧Vrefが加えられる基準電圧端子221は、基準電圧回路214の電源端子214aに接続され、基準電圧回路214の基準電圧端子214bは利得制御回路213の基準電圧端子213bに接続され、基準電圧回路214の基準電圧端子214cは利得制御回路213の基準電圧端子213cに接続されている。
【0143】
利得制御端子220は、利得制御回路213の利得制御端子213aに接続され、GND端子224は、利得制御回路213の接地端子213dに接続され、GND端子225は、利得制御回路213の接地端子213eに接続されている。
【0144】
電源電圧Vdd1が印加される電源端子222は増幅器215の電源端子に接続され、GND端子226は増幅器215の接地端子に接続されている。
【0145】
電源電圧Vdd2が印加される電源端子223は増幅器217の電源端子に接続され、GND端子227は増幅器217の接地端子に接続されている。
【0146】
次に、図1の高周波増幅回路を用いた動作について説明する。電源端子222および電源端子223と基準電圧端子221と利得制御端子220の電圧値を所定の状態に設定することにより、利得制御回路213の減衰量を可変し、それによって、高周波増幅回路の利得制御を実現している。
【0147】
図2に、図1の利得制御回路の具体的な回路を示す。図2において、信号入力端子(IN)231(利得制御回路213の入力端子に対応する)には、キャパシタ238の一端とキャパシタ243の一端が接続されている。キャパシタ238の他端には、FET240のソース端子と抵抗239の一端と抵抗241の一端が接続されている。
【0148】
抵抗239の他端には、基準電圧端子(Vref1)234(利得制御回路213の213bに対応する)が接続されている。抵抗241の他端には、FET240のドレイン端子とキャパシタ242の一端が接続されている。信号出力端子(OUT)232(利得制御回路213の出力端子に対応する)には、キャパシタ242の他端とキャパシタ249の一端が接続されている。
【0149】
キャパシタ243の他端には、抵抗244の一端が接続されている。制御端子(Vc)233(利得制御回路213の213aに対応する)には、抵抗255の一端と抵抗256の一端と抵抗259の一端が接続されている。抵抗244の他端には、FET245のソース端子と抵抗259の他端と抵抗246の一端が接続されている。抵抗255の他端には、FET240のゲート端子が接続されている。
【0150】
抵抗247の一端にはFET245のドレイン端子と抵抗246の他端が接続されている。抵抗247の他端には、キャパシタ248の一端が接続されている。GND端子236(利得制御回路213の213dに対応する)には、キャパシタ248の他端が接続されている。
【0151】
キャパシタ249の他端には、抵抗250の一端が接続されている。抵抗250の他端には、FET251のソース端子と抵抗256の他端と抵抗252の一端が接続されている。FET251のドレイン端子には、抵抗252の他端と抵抗253の一端が接続されている。抵抗253の他端には、キャパシタ254の一端が接続されている。GND端子237(利得制御回路213の213eに対応する)には、キャパシタ254の他端が接続されている。
【0152】
基準電圧端子(Vref2)235(利得制御回路213の213cに対応する)には、抵抗257の一端と抵抗258の一端が接続されている。抵抗257の他端には、FET245のゲート端子が接続され、抵抗258の他端には、FET251のゲート端子が接続されている。
【0153】
ここで、信号入力端子231と信号出力端子232間に接続されたキャパシタ238、FET240、抵抗241、キャパシタ242により構成される回路を可変抵抗回路260とする。また、信号入力端子231とGND端子236間に接続されたキャパシタ243、抵抗244、FET245、抵抗246、抵抗247、キャパシタ248により構成される回路を可変抵抗回路261とする。さらに、信号出力端子232とGND端子237間に接続されたキャパシタ249、抵抗250、FET251、抵抗252、抵抗253、キャパシタ254により構成される回路を可変抵抗回路262とする。
【0154】
なお、FET240、FET245、FET251は、ソース端子およびドレイン端子の位置が逆になっていてもよい。
【0155】
また、キャパシタ243と抵抗244の接続の順序と抵抗247とキャパシタ248の接続の順序はそれぞれ、逆になってもよい。また、キャパシタ249と抵抗250の接続の順序と抵抗253とキャパシタ254の接続の順序はそれぞれ、逆になってもよい。
【0156】
抵抗239の他端は、FET240のソース端子と抵抗241の一端に接続されているが、FET240のドレイン端子と抵抗241の他端に接続されてもよい。また、抵抗259の他端は、FET245のソース端子と抵抗246の一端に接続されているが、FET245のドレイン端子と抵抗246の他端に接続されてもよい。また、抵抗256の他端は、FET251のソース端子と抵抗252の一端に接続されているが、FET251のドレイン端子と抵抗252の他端に接続されてもよい。
【0157】
以上のように構成されたこの実施の形態の高周波増幅回路について、以下にその動作を説明する。
【0158】
図2の利得制御回路でFETを可変抵抗として動作させることについて簡単に説明する。制御電圧Vcと基準電圧Vref1と基準電圧Vref2の関係を所定の状態に設定することによって、FET240、FET245およびFET251のソース端子・ドレイン端子間の抵抗値を変化させる。これにより、信号入力端子231と信号出力端子232の減衰量を変化させ高周波増幅回路の利得制御を実現している。
【0159】
ここで、抵抗239、抵抗241、抵抗246、抵抗252、抵抗255、抵抗256、抵抗257、抵抗258、抵抗259は、高抵抗で、抵抗端子間の電圧降下は、ほとんどないものとする。
【0160】
図2の回路でFETを可変抵抗として動作を行わせる場合、コントロール電圧(利得制御電圧)を印加する制御端子233の電圧をVc、基準電圧端子234の電圧をVref1、基準電圧端子235の電圧をVref2とすると、FET240のゲート端子は、制御端子233の電圧Vcとほぼ同電位となり、FET240のソース端子とドレイン端子は、基準電圧端子234の電圧Vref1とほぼ同電位になる。また、FET245のソース端子とドレイン端子は、それぞれ制御端子233の電圧Vcとほぼ同電位になり、FET245のゲート端子は、基準電圧端子235の電圧Vref2とほぼ同電位となる。さらに、FET251のソース端子とドレイン端子は、それぞれ制御端子233の電圧Vcとほぼ同電位になり、FET251のゲート端子は、基準電圧端子235の電圧Vref2とほぼ同電位となる。
【0161】
ここで、FET240、FET245、FET251のソース端子に信号を入力し、ドレイン端子から出力された信号の電力の比と制御電圧の関係を図3に示す。図3(a)は、制御端子233の電圧VcとFET240のソース端子、ドレイン端子間の減衰量の関係を示し、図3(b)は制御端子233の電圧VcとFET245のソース端子、ドレイン端子間の減衰量の関係を示し、図3(c)は制御端子233の電圧VcとFET251のソース端子、ドレイン端子間の減衰量の関係を示している。
【0162】
ここで、図3において、挿入損失が0dB程度の時が低インピーダンス、挿入損失が−20dB以下の状態を高インピーダンスと定義し、FET240、FET245、FET251のソース端子、ドレイン端子間のインピーダンスの関係をまとめるとそれぞれ次の様に定義される。
【0163】
FET240の場合
Vc > Vref1
ソース端子、ドレイン端子間 低インピーダンス領域
Vc < Vref1 ― |Vth|
ソース端子、ドレイン端子間 高インピーダンス領域
Vref1 ― |Vth| ≦ Vc ≦ Vref1
ソース端子、ドレイン端子間 可変抵抗領域
FET245、FET251の場合
Vc < Vref2
ソース端子、ドレイン端子間 低インピーダンス領域
Vc > Vref2 + |Vth|
ソース端子、ドレイン端子間 高インピーダンス領域
Vref1 ≦ Vc ≦ Vref1 + |Vth|
ソース端子、ドレイン端子間 可変抵抗領域
ただし、FET240、FET245、FET251のしきい値をVthとする。
【0164】
次に、図2の回路の利得制御回路を、マルチバンドに対応した移動体通信端末の高周波回路ブロックに適用した場合の動作について説明する。一例として、信号入力端子231に入力する信号の周波数を2種類の周波数940MHz,1.95GHzとし、基準電圧端子234に印加する電圧(Vref1)を1.9Vとし、基準電圧端子235に印加する電圧(Vref2)を1.2Vとし、制御端子233に印加する電圧の範囲を0Vから3Vとし、抵抗244、抵抗247、抵抗250、抵抗253の抵抗値をそれぞれ10Ωとし、抵抗241の抵抗値を500Ω、キャパシタ238、キャパシタ242、キャパシタ243、キャパシタ248、キャパシタ249、キャパシタ254の容量値をそれぞれ100pFとし、FET240、FET245、FET251のしきい値Vthを−0.6Vとした場合を考える。なお、上記に値を示した抵抗以外の抵抗は、数kΩから数100kΩ程度の高抵抗値に設定される。
【0165】
図4は、図2の利得制御回路において、信号入力端子231と信号出力端子232の電力の比と制御電圧の関係を示す。
【0166】
制御端子233の電圧が2V以上(図4の領域a)では、FET240は、低インピーダンス状態、FET245、FET251は、高インピーダンス状態となっており、利得制御回路での信号の減衰量は小さく、制御電圧の変化に対し減衰量は一定状態である。
【0167】
次に、制御端子233の電圧が1.5V以上2V(図4の領域b)では、FET240は、低インピーダンス状態となっており、FET245、FET251は、利得制御電圧の増加に応じて減衰量が低下する領域になっており、利得制御回路の減衰量は、制御電圧に応じて変化している。
【0168】
ここで、可変抵抗回路261のFET245が低インピーダンス状態となり、可変抵抗回路262のFET252が低インピーダンス状態となったとき利得制御回路の減衰量が最大となるが、可変抵抗回路261では、キャパシタ243と抵抗240と抵抗247とキャパシタ248の直列回路のインピーダンス以下にならない。同様に、可変抵抗回路262では、キャパシタ249と抵抗250と抵抗253とキャパシタ254の直列回路のインピーダンス以下にならない。
【0169】
ここで、利得制御回路の入力信号の周波数において、キャパシタの容量をインピーダンス値が無視できる値に設定し、直流分を阻止する結合キャパシタとして作用させることにより、可変抵抗回路261、可変抵抗回路262の減衰量は、抵抗により定義され、周波数依存を低減することができる。
【0170】
また、制御端子233の電圧が1V以上1.5V(図4の領域c)では、FET240は、利得制御電圧の増加に応じて減衰量が低下し、FET245、FET251は、低インピーダンス状態となっており、利得制御回路の減衰量は、利得制御電圧に応じて変化している。
【0171】
ここで、可変抵抗回路261のFET240が高インピーダンス状態となるとき、利得制御回路の減衰量が最大となるが、可変抵抗回路261の、キャパシタ238と抵抗241とキャパシタ242の直列回路のインピーダンス以下にならない。ここで、利得制御回路の入力信号の周波数において、キャパシタの容量をインピーダンス値が無視できる値に設定し、直流分を阻止する結合キャパシタとして作用させることにより、可変抵抗回路260の減衰量は、抵抗241により決定され、周波数依存を低減することができる。
【0172】
また、制御端子233の電圧が0V以上1V(図4の領域d)では、FET240は、高インピーダンス状態、FET245、FET251は、低インピーダンス状態となっており、利得制御回路の減衰量は、高く、利得制御電圧に対して一定状態となっている。
【0173】
また、この例では、可変抵抗回路261の抵抗244、抵抗247と可変抵抗回路262の抵抗250、抵抗253の抵抗値をそれぞれ10Ωとしたが、可変抵抗回路261と可変抵抗回路262に、それぞれ抵抗が挿入されていればよく、回路レイアウトに応じて、柔軟に回路構成と抵抗値を設定すればよい。
【0174】
さらに、図4に示した実験結果では、利得制御制御回路に入力した2つの周波数900MHz、1.95GHzにおいて、利得制御電圧と減衰量の関係において、周波数による利得制御特性のばらつきを大幅に低減することができることが明らかであった。
【0175】
このように、図2の利得制御回路において、利得制御回路に2種類の基準電圧を設定し、信号入力端子231と信号出力端子232に形成された信号ラインに直列に挿入されたFET240と、信号入力端子231と信号出力端子232に形成された信号ラインに並列(シャント)に挿入されたFET245、FET251の動作範囲をシフトさせて動作させることにより、より広い利得制御電圧範囲かつより広い周波数範囲で、利得制御回路の減衰量を1つの制御端子により設定できることができた。
【0176】
さらに、図1の高周波増幅回路において、基準電圧端子221は、電源端子222または電源端子223と共用することができ、高周波増幅回路において、端子数の削減を実現することが、高周波増幅回路の実装面積を縮小することができる。
【0177】
また、図2の利得制御回路において、利得制御回路のFETにソース電極とドレイン電極間に複数のゲート電極を配置した構造のマルチゲートFETを用いた構成とすることにより、FETのゲート幅を増加させることなく、FETに入力する信号レベルに対するひずみ特性を改善することができる。
【0178】
さらに、図2の利得制御回路において、利得制御回路を信号入力端子231と信号出力端子232により形成される信号ラインに対し直列に挿入された可変抵抗回路260と、信号ラインに対し並列に挿入された可変抵抗回路261または可変抵抗回路262のいずれか一方とを接続し、可変抵抗回路261または可変抵抗回路262の他方を省いた構成をとった場合、可変抵抗回路の構成を簡素化することができ、利得制御電圧と減衰量の関係において、周波数による利得制御特性のばらつきを大幅に低減することができ、より広い利得制御電圧範囲かつより広い周波数範囲で、利得制御回路の減衰量を1つの制御端子により設定できる。
【0179】
〔第2の実施の形態〕
図5は、本発明の第2の実施の形態における高周波増幅回路の構成を示すブロック図である。図5の高周波増幅回路は、図8に示した従来の携帯電話端末の送信部のブロック図において、高周波増幅回路202に対応している。すなわち、本発明の実施の形態の携帯電話端末では、図8に示した従来の携携帯電話端末の送信部において、高周波増幅回路202に代えて図5の高周波増幅回路を用いている。
【0180】
以下、図5の高周波増幅回路について詳しく説明する。
【0181】
図5において、信号入力端子271より入力された高周波信号がインピーダンス変換を行う整合回路272を介して利得制御回路273に入力され、利得制御回路273の出力信号は、増幅器275に入力され増幅される。増幅器275の出力信号は、インピーダンス変換を行う整合回路276を介して増幅器277に入力され増幅される。増幅器277の出力信号は、インピーダンス変換を行う整合回路278を介し、信号出力端子279に送られる。
【0182】
基準電圧Vrefが加えられる基準電圧端子281は基準電圧回路274の電源端子274aに接続され、基準電圧回路274の基準電圧端子274bは利得制御回路273の基準電圧端子273bに接続され、基準電圧回路274の基準電圧端子274cは利得制御回路273の基準電圧端子273cに接続されている。
【0183】
利得制御端子280は、利得制御回路273の利得制御端子273aに接続され、GND端子284は、利得制御回路273の接地端子273dに接続され、GND端子285は、利得制御回路273の接地端子273eに接続され、GND端子286は、利得制御回路273の接地端子273fに接続されている。
【0184】
電源電圧Vdd1が印加される電源端子282は増幅器275の電源端子に接続され、GND端子287は増幅器275の接地端子に接続されている。
【0185】
電源電圧Vdd2が印加される電源端子283は増幅器277の電源端子に接続され、GND端子288は増幅器277の接地端子に接続されている。
【0186】
次に、図5の高周波増幅回路を用いた利得制御動作について説明する。電源端子282と電源端子283と基準電圧端子281と利得制御端子280の電圧値を所定の状態に設定することにより、利得制御回路の減衰量を可変し、それによって、高周波増幅回路の利得制御を実現している。
【0187】
図6に、図5の利得制御回路の具体的な回路を示す。図6において、信号入力端子(IN)291(利得制御回路273の入力端子に対応する)には、キャパシタ299の一端とキャパシタ304の一端が接続されている。キャパシタ299の他端には、FET301のソース端子と抵抗300の一端と抵抗302の一端が接続されている。
【0188】
抵抗300の他端には、基準電圧端子(Vref1)294(利得制御回路273の273bに対応する)が接続されている。抵抗302の他端には、FET301のドレイン端子とキャパシタ303の一端が接続されている。信号出力端子(OUT)292(利得制御回路273の出力端子に対応する)には、キャパシタ303の他端とキャパシタ310の一端が接続されている。
【0189】
キャパシタ304の他端には、抵抗305の一端が接続されている。抵抗305の他端には、FET306のソース端子と抵抗307の一端と抵抗321の一端が接続されている。FET306のドレイン端子には、抵抗307の他端と抵抗308の一端が接続されている。キャパシタ309の一端には、抵抗308の他端が接続されている。GND端子296(利得制御回路273の273eに対応する)には、キャパシタ309の他端が接続されている。
【0190】
キャパシタ310の他端には、抵抗311の一端が接続されている。抵抗311の他端には、FET312のソース端子と抵抗313の一端と抵抗322の一端が接続されている。FET312のドレイン端子には、抵抗313の他端と抵抗314の一端が接続されている。キャパシタ315の一端には、抵抗314の他端が接続されている。GND端子297(利得制御回路273の273fに対応する)には、キャパシタ315の他端が接続されている。
【0191】
基準電圧端子(Vref2)295(利得制御回路273の273cに対応する)には、抵抗323の一端と抵抗324の一端が接続されている。抵抗323の他端には、FET306のゲート端子が接続されている。抵抗324の他端には、FET312のゲート端子が接続されている。
【0192】
制御端子(Vc)293(利得制御回路273の273aに対応する)には、抵抗316の一端と抵抗319の一端が接続されている。抵抗316の他端には、抵抗317の一端と抵抗318の一端が接続されている。抵抗318の他端には、FET301のゲート端子が接続されている。抵抗319の他端には、抵抗320の一端と抵抗321の他端と抵抗322の他端が接続されている。GND端子298(利得制御回路273の273dに対応する)には、抵抗317の他端と抵抗320の他端が接続されている。
【0193】
ここで、信号入力端子291と信号出力端子292間に接続されたキャパシタ299、FET301、抵抗302,キャパシタ303により構成される回路を可変抵抗回路325とする。また、信号入力端子291とGND端子296間に接続されたキャパシタ304、抵抗305、FET306、抵抗307、抵抗308、キャパシタ309により構成される回路を可変抵抗回路326とする。さらに、信号出力端子292とGND端子297間に接続されたキャパシタ310、抵抗311、FET312、抵抗313、抵抗314、キャパシタ315により構成される回路を可変抵抗回路327とする。
【0194】
また、制御端子293と抵抗316と抵抗317とGND端子298により構成される回路を分圧回路328とする。また、制御端子293と抵抗319と抵抗320とGND端子298により構成される回路を分圧回路329とする。
【0195】
なお、FET301、FET306、FET312は、ソース端子およびドレイン端子の位置が逆になっていてもよい。
【0196】
キャパシタ304と抵抗305の接続の順序と抵抗308とキャパシタ309の接続の順序はそれぞれ、逆になってもよい。また、キャパシタ310と抵抗311の接続の順序と抵抗314とキャパシタ315の接続の順序はそれぞれ、逆になってもよい。
【0197】
抵抗300の一端は、FET301のソース端子と抵抗302の一端に接続されているが、FET301のドレイン端子と抵抗302の他端に接続されてもよい。また、抵抗321の一端は、FET306のソース端子と抵抗307の一端に接続されているが、FET306のドレイン端子と抵抗307の他端に接続されてもよい。抵抗322の一端は、FET312のソース端子と抵抗313の一端に接続されているが、FET312のドレイン端子と抵抗313の他端に接続されてもよい。
【0198】
以上のように構成されたこの実施の形態の高周波増幅回路について、以下にその動作を説明する。
【0199】
図6の利得制御回路でFETを可変抵抗として動作させることについて簡単に説明する。制御端子293の電圧Vcと基準電圧端子294の電圧Vref1と基準電圧端子295の電圧Vref2の関係を所定の状態に設定することによって、FET301、FET306およびFET312のソース端子・ドレイン端子間の抵抗値を変化させる。これにより、信号入力端子291と信号出力端子292の減衰量を変化させ高周波増幅回路の利得制御を実現している。
【0200】
ここで、抵抗300、抵抗302、抵抗307、抵抗313、抵抗318、抵抗321、抵抗322、抵抗323、抵抗324は、高抵抗で、各抵抗端子間の電圧降下は、ほとんどないものとする。
【0201】
図6の回路でFETを可変抵抗として動作を行わせる場合、制御電圧を印加する制御端子293の電圧をVc、基準電圧端子294の電圧をVref1、基準電圧端子295の電圧をVref2とすると、FET301のゲート端子は、制御端子293の電圧Vcを抵抗316と抵抗317により分圧した電圧Vc1とほぼ同電位となり、FET301のソース端子とドレイン端子は、基準電圧端子294の電圧Vref1とほぼ同電位になる。
【0202】
また、FET306のソース端子とドレイン端子は、それぞれ制御端子293の電圧Vcを抵抗319と抵抗320により分圧した電圧Vc2とほぼ同電位になり、FET306のゲート端子は、基準電圧端子295の電圧Vref2とほぼ同電位となる。
【0203】
さらに、FET312のソース端子とドレイン端子は、それぞれ制御端子293の電圧Vcを抵抗319と抵抗320により分圧した電圧Vc2とほぼ同電位になり、FET312のゲート端子は、基準電圧端子295の電圧Vref2とほぼ同電位となる。
【0204】
ここで、FET301、FET306、FET312のソース端子に信号を入力し、ドレイン端子から出力された信号の電力の比は、制御電圧と基準電圧の値により、つぎの様に定義される。
【0205】
FET301の場合
Vc1 > Vref1
ソース端子、ドレイン端子間 低インピーダンス領域
Vc1 < Vref1 ― |Vth|
ソース端子、ドレイン端子間 高インピーダンス領域
Vref1 ― |Vth| ≦ Vc1 ≦ Vref1
ソース端子、 ドレイン端子間 可変抵抗領域
FET306、FET313の場合
Vc2 < Vref2
ソース端子、ドレイン端子間 低インピーダンス領域
Vc2 > Vref2 + |Vth|
ソース端子、ドレイン端子間 高インピーダンス領域
Vref1 ≦ Vc2 ≦ Vref1 + |Vth|
ソース端子、ドレイン端子間 可変抵抗領域
ただし、FET301、FET306、FET312のしきい値をVthとする。
【0206】
次に、図6の回路の利得制御回路をマルチバンドに対応した移動体通信端末の高周波回路ブロックに適用した場合の動作について説明する。一例として、信号入力端子291に入力する信号の周波数を2種類の周波数940MHz,1.95GHzとし、基準電圧端子294に印加する電圧(Vref1)を0.9Vとし、基準電圧端子295に印加する電圧(Vref2)を0.55Vとし、制御端子293に印加する電圧の範囲を0Vから3Vとし、抵抗305、抵抗308、抵抗311、抵抗314の抵抗値をそれぞれ10Ωとし、抵抗302の抵抗値を500Ωとし、キャパシタ299、キャパシタ303、キャパシタ304、キャパシタ309、キャパシタ310、キャパシタ315の容量値をそれぞれ100pFとし、FET301、FET306、FET313のしきい値Vthを−0.6Vとし、抵抗316を35kΩ、抵抗317を10kΩ、抵抗319を10kΩ、抵抗320を10kΩとした場合を考える。なお、上記に値を示した抵抗以外の抵抗は、数kΩから数100kΩ程度の高抵抗値に設定される。
【0207】
図7は、図6の利得制御回路において、信号入力端子291と信号出力端子292の電力の比と制御電圧の関係を示している。
【0208】
制御端子293の電圧が2.6V以上(図7の領域a)では、FET301は、低インピーダンス状態、FET306、FET312は、高インピーダンス状態となっており、利得制御回路での信号の減衰量は小さく、制御電圧の変化に対し減衰量は一定状態である。
【0209】
次に、制御端子293の電圧が1.5V以上2.6V(図7の領域b)では、FET301は、低インピーダンス状態となっており、FET306、FET312は、利得制御電圧の増加に応じて減衰量が低下する領域になっており、利得制御回路の減衰量は、制御電圧に応じて変化している。
【0210】
ここで、可変抵抗回路326のFET306が低インピーダンス状態となり、可変抵抗回路327のFET312が低インピーダンス状態となったとき利得制御回路の減衰量が最大となるが、可変抵抗回路326では、キャパシタ304と抵抗305と抵抗308とキャパシタ309の直列回路のインピーダンス以下にならない。同様に、可変抵抗回路327では、キャパシタ310と抵抗311と抵抗314とキャパシタ315の直列回路のインピーダンス以下にならない。
【0211】
ここで、利得制御回路の入力信号の周波数において、キャパシタの容量をインピーダンス値が無視できる値に設定し、直流分を阻止する結合キャパシタとして作用させることにより、可変抵抗回路326、可変抵抗回路327の減衰量は、抵抗により定義され、周波数依存を低減することができる。
【0212】
また、制御端子293の電圧が0.4V以上1.5V(図7の領域c)では、FET301は、利得制御電圧の増加に応じて減衰量が低下し、FET306、FET312は、低インピーダンス状態となっており、利得制御回路の減衰量は、利得制御電圧に応じて変化している。
【0213】
ここで、可変抵抗回路325のFET301が高インピーダンス状態となるとき、利得制御回路の減衰量が最大となるが、可変抵抗回路325の、キャパシタ299と抵抗302とキャパシタ303の直列回路のインピーダンス以下にならない。ここで、利得制御回路の入力信号の周波数において、キャパシタの容量をインピーダンス値が無視できる値に設定し、直流分を阻止する結合キャパシタとして作用させることにより、可変抵抗回路325の減衰量は、抵抗302により決定され、周波数依存を低減することができる。
【0214】
また、制御端子293の電圧が0V以上0.4V(図7の領域d)では、FET301は、高インピーダンス状態、FET306、FET312は、低インピーダンス状態となっており、利得制御回路の減衰量は、高く、利得制御電圧に対して一定状態となっている。
【0215】
また、この例では、可変抵抗回路326の抵抗305、抵抗308と可変抵抗回路327の抵抗311、抵抗314の抵抗値をそれぞれ10Ωとしたが、可変抵抗回路326と可変抵抗回路327に、それぞれ抵抗が挿入されていればよく、回路レイアウトに応じて、柔軟に回路構成と抵抗値を設定すればよい。
【0216】
この実験結果では、利得制御制御回路に入力した2つの周波数900MHz、1.95GHzにおいて、利得制御電圧と減衰量の関係において、周波数による利得制御特性のばらつきを大幅に低減することができた。
【0217】
このように、図6の利得制御回路において、利得制御回路に2種類の基準電圧を設定し、信号入力端子291と信号出力端子292に形成された信号ラインに直列に挿入されたFET301と、信号入力端子291と信号出力端子292に形成された信号ラインに並列に挿入されたFET306、FET312の動作範囲をシフトさせて動作させることにより、より広い利得制御電圧範囲かつより広い周波数範囲で、利得制御回路の減衰量を1つの制御端子により設定できることができた。
【0218】
さらに、制御端子293の電圧Vcを抵抗316と抵抗317により構成される分圧回路328を設け、分圧回路328により分圧された電圧Vc1をFET301のゲート端子に抵抗318を介して接続する回路構成とし、制御端子293の電圧Vcを抵抗319と抵抗320により構成される分圧回路329を設け、分圧回路329により分圧された電圧Vc2をFET306のソース端子に抵抗321を介して接続するとともにFET312のソース端子に抵抗324を介して接続する回路構成とすることにより、利得制御電圧をより広い範囲で設定することができ、利得制御回路を制御する制御回路のD/Aコンバータの分解能を向上させることなく、制御回路の複雑化を防ぐことができた。
【0219】
また、図5の高周波増幅回路において、基準電圧端子281は、電源端子282または電源端子283と共用することができ、高周波増幅回路において、端子数の削減を実現することが、高周波増幅回路の実装面積を縮小することができる。
【0220】
また、図6の利得制御回路において、利得制御回路のFETにソース電極とドレイン電極間に複数のゲート電極を配置した構造のマルチゲートFETを用いた構成とすることにより、FETのゲート幅を増加させることなく、FETに入力する信号レベルに対するひずみ特性を改善することができる。
【0221】
さらに、図6の利得制御回路において、利得制御回路を信号入力端子291と信号出力端子292により形成される信号ラインに対し直列(シリーズ)に挿入された可変抵抗回路325と信号ラインに対し並列(シャント)に挿入された可変抵抗回路326または可変抵抗回路327のいずれか一方を接続し、可変抵抗回路326または可変抵抗回路327の他方を省いた構成をとった場合、可変抵抗回路の構成を簡素化することができ、利得制御電圧と減衰量の関係において、可変抵抗回路326と可変抵抗回路327を接続したときと同様に、周波数による利得制御特性のばらつきを大幅に低減することができ、より広い利得制御電圧範囲かつより広い周波数範囲で、利得制御回路の減衰量を1つの制御端子により設定できる。
【0222】
【発明の効果】
本発明の第1の高周波増幅回路によれば、制御端子の電圧と第1の基準電圧端子の電圧と第2の基準電圧端子の電圧の関係により、各可変抵抗回路の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子に入力する信号レベルに対し、信号出力端子での信号レベルを連続的に変化させることができる。その結果、制御電圧を可変することにより、高周波増幅回路の利得を連続的に変化させることができる。
【0223】
さらに、この構成によれば、利得制御回路の各可変抵抗回路の回路構成を、求められる特性に応じて選択することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路を柔軟に設計することができる。
【0224】
本発明の第2の高周波増幅回路によれば、基準電圧回路と利得制御回路と増幅器と整合回路により構成し、基準電圧端子の電圧との制御端子の電圧の関係を変化させることにより、利得制御回路の抵抗値を変化させ、高周波増幅回路の信号入力端子の信号レベルを信号出力端子の信号レベルに対し、連続的に変化させることができ、1つの制御電圧により、高周波増幅回路の利得を可変できるので、高周波回路ブロックでの制御回路の構成を簡単化することができる。
【0225】
また、高周波増幅回路において、基準電圧回路の基準電圧端子と第1の増幅器の電源端子または、第2の増幅器の電源端子を共通にすることにより、端子数を削減することができる。
【0226】
さらに、利得制御回路で信号入力端子と信号出力端子の間に、FETを用いた第1の可変抵抗回路を構成し、信号入力端子と接地端子間に、FETを用いた第2の可変抵抗回路を構成し、信号出力端子と接地端子間に、FETを用いた第3の可変抵抗回路を構成し、第1の可変抵抗回路に印加する第1の基準電圧と第2の可変抵抗回路と第3の可変抵抗回路に印加する第2の基準電圧を設けた回路構成とすることにより、制御電圧に対して、第1の可変抵抗回路と第2の可変抵抗回路および第3の可変抵抗回路の動作領域をシフトされて動作させるこができ、制御電圧の範囲を拡大することができる。なお、第2の可変抵抗回路と第3の可変抵抗回路については、両方設ける必要はなく何れか一方を設けるのみで、上記の効果が得られる。
【0227】
また、第1の可変抵抗回路のFETのソース端子とドレイン端子間に抵抗を接続し、第2の可変抵抗回路のFETのソース端子またはドレイン端子と信号入力端子の間または第2の可変抵抗回路のFETのドレイン端子またはソース端子とグラウンド端子の間のいずれかに抵抗を接続し、第3の可変抵抗回路のFETのソース端子またはドレイン端子と信号入力端子の間または第3の可変抵抗回路のFETのドレイン端子またはソース端子とグラウンド端子の間のいずれかに抵抗を接続することにより、制御端子の電圧と利得制御回路の減衰量の周波数による利得制御特性のばらつきを大幅に低減することができる。
【0228】
第3の発明の高周波増幅器によれば、制御端子の電圧と第1の基準電圧端子の電圧と第2の基準電圧端子の電圧の関係により、各可変抵抗回路の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子に入力する信号レベルに対し、信号出力端子での信号レベルを連続的に変化させることができる。
【0229】
さらに、この構成によれば、利得制御回路の各可変抵抗回路の回路構成を、求められる特性に応じて選択することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路を柔軟に設計することができる。
【0230】
さらに、この構成によれば、第1の分圧回路と第2の分圧回路により制御端子の電圧を分圧し、利得制御回路の各可変抵抗回路に供給することにより、より広い制御電圧の範囲で、高周波増幅回路の利得を連続的に変化させることができる。
【0231】
本発明の第4の高周波増幅回路によれば、基準電圧回路と利得制御回路と増幅器と整合回路により構成し、基準電圧端子の電圧との制御端子の電圧の関係を変化させることにより、利得制御回路の抵抗値を変化させ、高周波増幅回路の信号入力端子の信号レベルを信号出力端子の信号レベルに対し、連続的に変化させることができ、1つの制御電圧により、高周波増幅回路の利得を可変できるので、高周波回路ブロックでの制御回路の構成を簡単化することができる。
【0232】
また、高周波増幅回路において、基準電圧回路の基準電圧端子と第1の増幅器の電源端子または、第2の増幅器の電源端子を共通にすることにより、端子数を削減することができる。
【0233】
さらに、利得制御回路で信号入力端子と信号出力端子の間に、FETを用いた第1の可変抵抗回路を構成し、信号入力端子と接地端子間に、FETを用いた第2の可変抵抗回路を構成し、信号出力端子と接地端子間に、FETを用いた第3の可変抵抗回路を構成し、第1の可変抵抗回路に印加する第1の基準電圧と第2の可変抵抗回路と第3の可変抵抗回路に印加する第2の基準電圧を設けた回路構成とすることにより、制御電圧に対して、第1の可変抵抗回路と第2の可変抵抗回路および第3の可変抵抗回路の動作領域をシフトされて動作させることができ、制御電圧の範囲を拡大することができる。なお、第2の可変抵抗回路と第3の可変抵抗回路については、両方設ける必要はなく何れか一方を設けるのみで、上記の効果が得られる。
【0234】
さらに、制御端子の電圧を抵抗により構成される第1の分圧回路により分圧し、その分圧回路の出力を第1の可変抵抗回路のFETのゲート端子に接続し、制御端子の電圧を抵抗により構成される第2の分圧回路により分圧し、その分圧回路の出力を、第2の可変抵抗回路のFETのソース端子またはドレイン端子および第3の可変抵抗回路のFETのソース端子またはドレイン端子に接続した構成により、制御電圧の変化を第1の分圧回路と第2の分圧回路により低減することが可能で、これにより利得制御回路の制御電圧の設定範囲を拡大することができ、高周波回路ブロックにおいて利得制御回路を制御する制御回路のD/Aコンバータの分解能を向上させることなく、制御回路の複雑化を防ぐことができる。
【0235】
また、第1の可変抵抗回路のFETのソース端子とドレイン端子間に抵抗を接続し、第2の可変抵抗回路のFETのソース端子またはドレイン端子と信号入力端子の間または第2の可変抵抗回路のFETのドレイン端子またはソース端子とグラウンド端子の間のいずれかに抵抗を接続し、第3の可変抵抗回路のFETのソース端子またはドレイン端子と信号入力端子の間または第3の可変抵抗回路のFETのドレイン端子またはソース端子とグラウンド端子の間のいずれかに抵抗を接続することにより、制御端子の電圧と利得制御回路の減衰量の周波数による利得制御特性のばらつきを大幅に低減することができる。
【0236】
本発明の第1の移動体通信端末によれば、制御端子の電圧と第1の基準電圧端子の電圧と第2の基準電圧端子の電圧の関係により、各可変抵抗回路の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子に入力する信号レベルに対し、信号出力端子での信号レベルを連続的に変化させ、制御電圧を可変することにより、高周波増幅回路の利得を連続的に変化させることができ、移動体通信端末の制御回路を簡単化することができる。
【0237】
さらに、この構成によれば、利得制御回路の各可変抵抗回路の回路構成を、求められる特性に応じて選択することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路を柔軟に設計でき、移動体通信端末の高周波回路ブロックの設計の自由度を向上することができる。
【0238】
本発明の第2の移動体通信端末によれば、制御端子の電圧と第1の基準電圧端子の電圧と第2の基準電圧端子の電圧の関係により、各可変抵抗回路の抵抗値を連続的に変化させ、信号入力端子に入力する信号レベルに対し、信号出力端子での信号レベルを連続的に変化させ、制御電圧を可変することにより、高周波増幅回路の利得を連続的に変化させることができ、移動体通信端末の制御回路を簡単化することができる。
【0239】
さらに、この構成によれば、利得制御回路の各可変抵抗回路の回路構成を、求められる特性に応じて選択することができるため、高周波増幅回路の利得制御回路を柔軟に設計でき、移動体通信端末の高周波回路ブロックの設計の自由度を向上することができる。
【0240】
さらに、この構成によれば、第1の分圧回路と第2の分圧回路により制御端子の電圧を分圧し、利得制御回路の各可変抵抗回路に供給することにより、より広い制御電圧の範囲で、高周波増幅回路の利得を連続的に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の高周波増幅回路の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の高周波増幅回路における利得制御回路の回路構成を示す回路図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の高周波増幅回路における利得制御回路の状態を示すグラフである。
【図4】本発明の第1の実施の形態の高周波増幅回路における利得制御回路の状態を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態の高周波増幅回路の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の高周波増幅回路における利得制御回路の回路構成を示す回路図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の高周波増幅回路における利得制御回路の状態を示すグラフである。
【図8】従来の携帯電話端末の無線部の構成を示すブロック図である。
【図9】従来の携帯電話端末の無線部の他の構成を示すブロック図である。
【図10】従来の高周波増幅回路の構成を示すブロック図である。
【図11】従来の高周波増幅回路における利得制御回路の状態を示すグラフである。
【図12】従来の利得制御回路の構成を示す回路図である。
【図13】従来の利得制御回路の等価回路図である。
【符号の説明】
1 FET
2 FET
3 FET
4a,4b 抵抗
5 接地
6a 入力端子
6b 入力端子
7a,7b 直列回路
101 信号入力端子
102 発振器
103 アップコンバータ
104 高周波増幅回路
105 高周波スイッチ
106 バンドパスフィルタ
107 高出力増幅回路
108 アイソレータ
109 バンドパスフィルタ
110 高出力増幅回路
111 アイソレータ
112 デュプレクサ
113 アンテナ
114 アンテナ
115 信号出力端子
116 信号出力端子
181 信号入力端子
182 整合回路
183 利得制御回路
184 増幅器
185 整合回路
186 増幅器
187 整合回路
188 信号出力端子
189 制御端子
200 携帯電話端末の送信部
201 アップコンバータ
202 可変利得の高周波増幅回路
203 高周波スイッチ
204 バンドパスフィルタ
205 高出力高周波増幅回路
206 アイソレータ
207 バンドパスフィルタ
208 高出力高周波増幅回路
209 アイソレータ
211 信号入力端子
212 整合回路
213 利得制御回路
214 基準電圧回路
215 増幅器
216 整合回路
217 増幅器
218 整合回路
219 信号出力端子
220 利得制御端子
221 基準電圧端子(Vref)
222 電源端子(Vdd1)
223 電源端子(Vdd2)
224 GND端子
225 GND端子
226 GND端子
227 GND端子
231 信号入力端子(IN)
232 信号出力端子(OUT)
233 制御端子(Vc)
234 基準電圧端子(Vref1)
235 基準電圧端子(Vref2)
236 GND端子
237 GND端子
238 キャパシタ
239 抵抗
240 FET
241 抵抗
242 キャパシタ
243 キャパシタ
244 抵抗
245 FET
246 抵抗
247 抵抗
248 キャパシタ
249 キャパシタ
250 抵抗
251 FET
252 抵抗
253 抵抗
254 キャパシタ
255 抵抗
256 抵抗
257 抵抗
258 抵抗
259 抵抗
260 可変抵抗回路
261 可変抵抗回路
262 可変抵抗回路
271 信号入力端子
272 整合回路
273 利得制御回路
274 基準電圧回路
275 増幅器
276 整合回路
277 増幅器
278 整合回路
279 信号出力端子
280 利得制御端子
281 基準電圧端子(Vref)
282 電源端子(Vdd1)
283 電源端子(Vdd2)
284 GND端子
285 GND端子
286 GND端子
287 GND端子
288 GND端子
291 信号入力端子(IN)
292 信号出力端子(OUT)
293 制御端子(Vc)
294 基準電圧端子(Vref1)
295 基準電圧端子(Vref2)
296 GND端子
297 GND端子
298 GND端子
299 キャパシタ
300 抵抗
301 FET
302 抵抗
303 キャパシタ
304 キャパシタ
305 抵抗
306 FET
307 抵抗
308 抵抗
309 キャパシタ
310 キャパシタ
311 抵抗
312 FET
313 抵抗
314 抵抗
315 キャパシタ
316 抵抗
317 抵抗
318 抵抗
319 抵抗
320 抵抗
321 抵抗
322 抵抗
323 抵抗
324 抵抗
325 可変抵抗回路
326 可変抵抗回路
327 可変抵抗回路
328 分圧回路
329 分圧回路
400 携帯電話端末の受信部
401 フロントエンドIC
402 バンドパスフィルタ
410 携帯電話端末のシンセサイザ部
411 温度制御水晶発振器(TCXO)
412 フェーズロックドループ(PLL)
413 電圧制御発振器(VCO)
500 携帯電話端末の共用器部
501 アンテナ
502 アンテナ
503 デュプレクサ

Claims (40)

  1. 信号入力端子(231)および信号出力端子(232)と、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)とを接続する第1の可変抵抗回路(260)と、
    前記信号入力端子(231)と接地端子(236)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(261)と、
    前記信号出力端子(232)と接地端子(237)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(262)と、
    前記第1、第2および第3の可変抵抗回路(260)(261)(262)にそれぞれ接続された制御端子(233)と、
    前記第1の可変抵抗回路(260)に接続された第1の基準電圧端子(234)と、
    前記第2および第3の可変抵抗回路(261)(262)に接続された第2の基準電圧端子(235)とを備え、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号入力端子(231)と前記接地端子(236)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号出力端子(232)と前記接地端子(237)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(233)の電圧と前記第1の基準電圧端子(234)の電圧と前記第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、前記第1、第2および第3の可変抵抗回路(260)(261)(262)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(231)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(232)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする高周波増幅回路。
  2. 信号入力端子(231)および信号出力端子(232)と、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)とを接続する第1の可変抵抗回路(260)と、
    前記信号入力端子(231)と接地端子(236)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(261)と、
    前記第1および第2の可変抵抗回路(260)(261)にそれぞれ接続された制御端子(233)と、
    前記第1の可変抵抗回路(260)に接続された第1の基準電圧端子(234)と、
    前記第2の可変抵抗回路(261)に接続された第2の基準電圧端子(235)とを備え、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号入力端子(231)と前記接地端子(236)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(233)の電圧と前記第1の基準電圧端子(234)の電圧と前記第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、前記第1および第2の可変抵抗回路(260)(261)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(231)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(232)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする高周波増幅回路。
  3. 信号入力端子(231)および信号出力端子(232)と、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)とを接続する第1の可変抵抗回路(260)と、
    前記信号出力端子(232)と接地端子(237)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(262)と、
    前記第1および第3の可変抵抗回路(260)(262)にそれぞれ接続された制御端子(233)と、
    前記第1の可変抵抗回路(260)に接続された第1の基準電圧端子(234)と、
    前記第3の可変抵抗回路(262)に接続された第2の基準電圧端子(235)とを備え、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号出力端子(232)と前記接地端子(237)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(233)の電圧と前記第1の基準電圧端子(234)の電圧と前記第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、前記第1および第3の可変抵抗回路(260)(262)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(231)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(232)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする高周波増幅回路。
  4. 前記第1の可変抵抗回路(260)は、電界効果トランジスタ(240)により構成され、
    前記制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(255)を介して、前記電界効果トランジスタ(240)のゲート端子に接続され、
    前記第1の基準電圧端子(234)が少なくとも1つ以上の抵抗(239)を介して前記電界効果トランジスタ(240)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(240)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(241)が接続されたことを特徴とする請求項1、2、または3記載の高周波増幅回路。
  5. 前記第2の可変抵抗回路(261)は、電界効果トランジスタ(245)により構成され、前記制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(259)を介して前記電界効果トランジスタ(245)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記第2の基準電圧端子(235)が少なくとも1つ以上の抵抗(257)を介して前記電界効果トランジスタ(245)のゲート端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(245)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(246)が接続され、
    前記信号入力端子(231)と前記電界効果トランジスタ(245)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(236)と前記電界効果トランジスタ(245)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に抵抗(244)(247)が接続されたことを特徴とする請求項1または2記載の高周波増幅回路。
  6. 前記第3の可変抵抗回路(262)は、電界効果トランジスタ(251)により構成され、
    前記制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(256)を介して前記電界効果トランジスタ(251)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記第2の基準電圧端子(235)が、少なくとも1つ以上の抵抗(258)を介して前記電界効果トランジスタ(251)のゲート端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(251)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(252)が接続され、
    前記信号出力端子(232)と前記電界効果トランジスタ(251)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(237)と前記電界効果トランジスタ(251)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に抵抗(250)(253)が接続されたことを特徴とする請求項1または3記載の高周波増幅回路。
  7. 前記電界効果トランジスタ(240)(245)(251)は、ソース電極とドレイン電極とを備え、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に少なくとも一つ以上のゲート電極を配置したことを特徴とする請求項4、5または6記載の高周波増幅回路。
  8. 前記電界効果トランジスタ(240)のソース端子とドレイン端子との間の遮断時の抵抗値より、前記電界効果トランジスタ(240)のソース端子とドレイン端子との間に接続された前記抵抗(241)の抵抗値が低いことを特徴とする請求項4記載の高周波増幅回路。
  9. 前記電界効果トランジスタ(245)のソース端子とドレイン端子との間の導通時の抵抗値より、前記信号入力端子(231)と前記電界効果トランジスタ(245)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(236)と前記電界効果トランジスタ(245)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に接続された前記抵抗(244)(247)の抵抗値の和が高いことを特徴とする請求項5記載の高周波増幅回路。
  10. 前記電界効果トランジスタ(251)のソース端子とドレイン端子との間の導通時の抵抗値より、前記信号出力端子(232)と前記電界効果トランジスタ(251)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(237)と前記電界効果トランジスタ(251)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に接続された抵抗(250)(253)の抵抗値の和が高いことを特徴とする請求項6記載の高周波増幅回路。
  11. 信号入力端子(211)および信号出力端子(219)と、
    前記信号入力端子(211)に入力端子が接続された第1の整合回路(212)と、
    前記第1の整合回路(212)の出力端子に入力端子が接続された利得制御回路(213)と、
    前記利得制御回路(213)の出力端子に入力端子が接続された第1の増幅器(215)と、
    前記第1の増幅器215の出力端子に入力端子が接続された第2の整合回路(216)と、
    前記第2の整合回路(216)の出力端子に入力端子が接続された第2の増幅器(217)と、
    前記第2の増幅器(217)の出力端子に入力端子が接続され、前記信号出力端子(219)に出力端子が接続された第3の整合回路(218)と、
    基準電圧端子(221)と、
    前記基準電圧端子(221)に基準電圧入力端子(214a)が接続され、前記利得制御回路(213)の複数の基準電圧入力端子(213b)(213c)に複数の基準電圧出力端子(214b)(214c)が接続された基準電圧回路(214)と、
    前記利得制御回路(213)の制御入力端子(213a)と接続された制御端子(220)と、
    前記利得制御回路(213)の接地端子(213d)(213e)と接続された接地端子(224)(225)と、
    前記第1の増幅器(215)の電源端子に接続された電源端子(222)と、
    前記第1の増幅器(215)の接地端子に接続された接地端子(226)と、
    前記第2の増幅器(217)の電源端子に接続された電源端子(223)と、
    前記第2の増幅器(217)の接地端子に接続された接地端子(227)とを備え、
    前記基準電圧入力端子(221)の電圧と前記制御端子(220)の電圧の関係により、前記利得制御回路(213)の信号入力端子と信号出力端子との間の抵抗値を可変することにより、前記信号入力端子(211)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(219)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする高周波増幅回路。
  12. 前記利得制御回路(213)は、電界効果トランジスタにより構成された可変抵抗回路を有していることを特徴とする請求項11の高周波増幅回路。
  13. 前記基準電圧端子(221)が、前記電源端子(222)または前記電源端子(223)のいずれかに接続されていることを特徴とする請求項11の高周波増幅回路。
  14. 信号入力端子(291)および信号出力端子(292)と、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)とを接続する第1の可変抵抗回路(325)と、
    前記信号入力端子(291)と接地端子(296)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(326)と、
    前記信号出力端子(292)と接地端子(297)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(327)と、
    制御端子(293)と接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の分圧回路(328)と、
    前記制御端子(293)と前記接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第2および第3の可変抵抗回路(326)(327)にそれぞれ接続された第2の分圧回路(329)と、
    前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の基準電圧端子(294)と、
    前記第2および第3の可変抵抗回路(326)(327)に接続された第2の基準電圧端子(295)とを備え、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号入力端子(291)と前記接地端子(296)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号出力端子(292)と前記接地端子(297)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(293)の電圧と前記第1の基準電圧端子(294)の電圧と前記第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、前記第1、第2および第3の可変抵抗回路(325)(326)(327)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(291)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(292)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする高周波増幅回路。
  15. 信号入力端子(291)および信号出力端子(292)と、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)とを接続する第1の可変抵抗回路(325)と、
    前記信号入力端子(291)と接地端子(296)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(326)と、
    制御端子(293)と接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の分圧回路(328)と、
    前記制御端子(293)と前記接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第2の可変抵抗回路(326)に接続された第2の分圧回路(329)と、
    前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の基準電圧端子(294)と、
    前記第2の可変抵抗回路(326)に接続された第2の基準電圧端子(295)とを備え、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号入力端子(291)と前記接地端子(296)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(293)の電圧と前記第1の基準電圧端子(294)の電圧と前記第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、前記第1および第2の可変抵抗回路(325)(326)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(291)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(292)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする高周波増幅回路。
  16. 信号入力端子(291)および信号出力端子(292)と、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)とを接続する第1の可変抵抗回路(325)と、
    前記信号出力端子(292)と接地端子(297)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(327)と、
    制御端子(293)と接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の分圧回路(328)と、
    前記制御端子(293)と前記接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第3の可変抵抗回路(327)にそれぞれ接続された第2の分圧回路(329)と、
    前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の基準電圧端子(294)と、
    前記第3の可変抵抗回路(327)に接続された第2の基準電圧端子(295)とを備え、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号出力端子(292)と前記接地端子(297)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(293)の電圧と前記第1の基準電圧端子(294)の電圧と前記第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、前記第1および第3の可変抵抗回路(325)(327)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(291)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(292)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする高周波増幅回路。
  17. 前記第1の可変抵抗回路(325)は、電界効果トランジスタ(301)により構成され、
    前記制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる前記第1の分圧回路(328)に接続され、前記第1の分圧回路(328)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(318)を介して、前記電界効果トランジスタ(301)のゲート端子に接続され、
    前記第1の基準電圧端子(294)が少なくとも1つ以上の抵抗(300)を介して前記電界効果トランジスタ(301)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(301)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(302)が接続されたことを特徴とする請求項14、15または16記載の高周波増幅回路。
  18. 前記第2の可変抵抗回路(326)は、電界効果トランジスタ(306)により構成され、
    前記制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる前記第2の分圧回路(329)に接続され、前記第2の分圧回路(329)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(321)を介して前記電界効果トランジスタ(306)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記第2の基準電圧端子(295)が少なくとも1つ以上の抵抗(323)を介して前記電界効果トランジスタ(306)のゲート端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(306)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(307)が接続され、
    前記信号入力端子(291)と前記電界効果トランジスタ(306)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(296)と前記電界効果トランジスタ(306)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に抵抗(305)(308)が接続されたことを特徴とする請求項14または15記載の高周波増幅回路。
  19. 前記第3の可変抵抗回路(327)は、電界効果トランジスタ(312)により構成され、
    前記制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる前記第2の分圧回路(329)に接続され、前記第2の分圧回路(329)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(322)を介して前記電界効果トランジスタ(312)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記第2の基準電圧端子(295)が少なくとも1つ以上の抵抗(324)を介して前記電界効果トランジスタ(312)のゲート端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(312)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(313)が接続され、
    前記信号出力端子(292)と前記電界効果トランジスタ(312)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(297)と前記電界効果トランジスタ(312)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に抵抗(311)(314)が接続されたことを特徴とする請求項14または16記載の高周波増幅回路。
  20. 前記電界効果トランジスタ(301)(306)(312)は、ソース電極とドレイン電極とを備え、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に少なくとも一つ以上のゲート電極を配置したことを特徴とする請求項17、18または19記載の高周波増幅回路。
  21. 前記電界効果トランジスタ(301)のソース端子とドレイン端子との間の遮断時の抵抗値より、前記電界効果トランジスタ(301)のソース端子とドレイン端子との間に接続された前記抵抗(302)の抵抗値が低いことを特徴とする請求項17記載の高周波増幅回路。
  22. 前記電界効果トランジスタ(306)のソース端子とドレイン端子との間の導通時の抵抗値より、前記信号入力端子(291)と前記電界効果トランジスタ(306)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(296)と前記電界効果トランジスタ(306)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に接続された前記抵抗(305)(308)の抵抗値の和が、高いことを特徴とする請求項18記載の高周波増幅回路。
  23. 前記電界効果トランジスタ(312)のソース端子とドレイン端子との間の導通時の抵抗値より、前記信号出力端子(292)と前記電界効果トランジスタ(312)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(297)と前記電界効果トランジスタ(312)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に接続された前記抵抗(311)(314)の抵抗値の和が、高いことを特徴とする請求項19記載の高周波増幅回路。
  24. 信号入力端子(271)および信号出力端子(279)と、
    前記信号入力端子(271)に入力端子が接続された第1の整合回路(272)と、
    利得制御電圧を分圧する分圧回路を内蔵し、前記第1の整合回路(272)の出力端子に入力端子が接続された利得制御回路(273)と、
    前記利得制御回路(273)の出力端子に入力端子が接続された第1の増幅器(275)と、
    前記第1の増幅器(275)の出力端子に入力端子が接続された第2の整合回路(276)と、
    前記第2の整合回路(276)の出力端子に入力端子が接続された第2の増幅器(277)と、
    前記第2の増幅器(277)の出力端子に入力端子が接続され、前記信号出力端子(279)に出力端子が接続された第3の整合回路(278)と、
    基準電圧端子(281)と、
    前記基準電圧端子(281)に基準電圧入力端子(274a)が接続され、前記利得制御回路(273)の複数の基準電圧入力端子(273b)(273c)に複数の基準電圧出力端子(274b)(274c)が接続された基準電圧回路(274)と、
    前記利得制御回路(273)の制御入力端子(273a)と接続された制御端子(280)と、
    前記利得制御回路(273)の分圧回路の接地端子(273d)と接続された接地端子(284)と、
    前記利得制御回路(273)の接地端子(273e)(273f)と接続された接地端子(285)(286)と、
    前記第1の増幅器(275)の電源端子に接続された電源端子(282)と、
    前記第1の増幅器(275)の接地端子に接続された接地端子(287)と、
    前記第2の増幅器(277)の電源端子に接続された電源端子(283)と、
    前記第2の増幅器(277)の接地端子に接続された接地端子(288)とを備え、
    前記基準電圧入力端子(281)の電圧と前記制御端子(280)の電圧の関係により、前記利得制御回路(273)の信号入力端子と信号出力端子との間の抵抗値を可変することにより、前記信号入力端子(271)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(279)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする高周波増幅回路。
  25. 前記利得制御回路(273)は、電界効果トランジスタにより構成された可変抵抗回路を有していることを特徴とする請求項24記載の高周波増幅回路。
  26. 前記基準電圧端子(281)が、前記電源端子(282)または前記電源端子(283)のいずれかに接続されていることを特徴とする請求項24記載の高周波増幅回路。
  27. 高周波回路ブロックが高周波信号を送信する送信部(200)と高周波信号を受信する受信部(400)とシンセサイザ部(410)と共用器部(500)とにより構成され、
    前記送信部(200)が中間周波数の変調信号を送信周波数に変換するアップコンバータ(201)と、利得制御回路を内蔵し、前記アップコンバータ(201)の出力信号を増幅する可変利得の高周波増幅回路(202)と、前記可変利得の高周波増幅回路(202)の出力端子に共通端子が接続されて送信周波数に応じて高周波信号経路を切り換える高周波スイッチ(203)と、前記高周波スイッチ(203)の一方の切換端子に入力端子が接続されて第1の送信波帯域の信号を抽出するための第1のバンドパスフィルタ(204)と、前記第1のバンドパスフィルタ(204)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第1の高出力高周波増幅回路(205)と、前記第1の高出力高周波増幅回路(205)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第1のアイソレータ(206)と、前記高周波スイッチ(203)の他方の切換端子に入力端子が接続されて第2の送信波帯域の信号を抽出するための第2のバンドパスフィルタ(207)と、前記第2のバンドパスフィルタ(207)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第2の高出力高周波増幅回路(208)と、前記第2の高出力高周波増幅回路(208)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第2のアイソレータ(209)とにより構成され、
    前記可変利得の高周波増幅回路(202)の前記利得制御回路が、
    信号入力端子(231)および信号出力端子(232)と、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)とを接続する第1の可変抵抗回路(260)と、
    前記信号入力端子(231)と接地端子(236)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(261)と、
    前記信号出力端子(232)と接地端子(237)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(262)と、
    前記第1、第2および第3の可変抵抗回路(260)(261)(262)にそれぞれ接続された制御端子(233)と、
    前記第1の可変抵抗回路(260)に接続された第1の基準電圧端子(234)と、
    前記第2および第3の可変抵抗回路(261)(262)に接続された第2の基準電圧端子(235)とを備え、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号入力端子(231)と前記接地端子(236)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号出力端子(232)と前記接地端子(237)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(233)の電圧と前記第1の基準電圧端子(234)の電圧と前記第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、前記第1、第2および第3の可変抵抗回路(260)(261)(262)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(231)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(232)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする移動体通信端末。
  28. 高周波回路ブロックが高周波信号を送信する送信部(200)と高周波信号を受信する受信部(400)とシンセサイザ部(410)と共用器部(500)とにより構成され、
    前記送信部(200)が中間周波数の変調信号を送信周波数に変換するアップコンバータ(201)と、利得制御回路を内蔵し、前記アップコンバータ(201)の出力信号を増幅する可変利得の高周波増幅回路(202)と、前記可変利得の高周波増幅回路(202)の出力端子に共通端子が接続されて送信周波数に応じて高周波信号経路を切り換える高周波スイッチ(203)と、前記高周波スイッチ(203)の一方の切換端子に入力端子が接続されて第1の送信波帯域の信号を抽出するための第1のバンドパスフィルタ(204)と、前記第1のバンドパスフィルタ(204)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第1の高出力高周波増幅回路(205)と、前記第1の高出力高周波増幅回路(205)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第1のアイソレータ(206)と、前記高周波スイッチ(203)の他方の切換端子に入力端子が接続されて第2の送信波帯域の信号を抽出するための第2のバンドパスフィルタ(207)と、前記第2のバンドパスフィルタ(207)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第2の高出力高周波増幅回路(208)と、前記第2の高出力高周波増幅回路(208)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第2のアイソレータ(209)とにより構成され、
    前記可変利得の高周波増幅回路(202)の前記利得制御回路が、
    信号入力端子(231)および信号出力端子(232)と、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)とを接続する第1の可変抵抗回路(260)と、
    前記信号入力端子(231)と接地端子(236)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(261)と、
    前記第1および第2の可変抵抗回路(260)(261)にそれぞれ接続された制御端子(233)と、
    前記第1の可変抵抗回路(260)に接続された第1の基準電圧端子(234)と、
    前記第2の可変抵抗回路(261)に接続された第2の基準電圧端子(235)とを備え、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号入力端子(231)と前記接地端子(236)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号出力端子(232)と前記接地端子(237)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(233)の電圧と前記第1の基準電圧端子(234)の電圧と前記第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、前記第1および第2の可変抵抗回路(260)(261)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(231)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(232)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする移動体通信端末。
  29. 高周波回路ブロックが高周波信号を送信する送信部(200)と高周波信号を受信する受信部(400)とシンセサイザ部(410)と共用器部(500)とにより構成され、
    前記送信部(200)が中間周波数の変調信号を送信周波数に変換するアップコンバータ(201)と、利得制御回路を内蔵し、前記アップコンバータ(201)の出力信号を増幅する可変利得の高周波増幅回路(202)と、前記可変利得の高周波増幅回路(202)の出力端子に共通端子が接続されて送信周波数に応じて高周波信号経路を切り換える高周波スイッチ(203)と、前記高周波スイッチ(203)の一方の切換端子に入力端子が接続されて第1の送信波帯域の信号を抽出するための第1のバンドパスフィルタ(204)と、前記第1のバンドパスフィルタ(204)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第1の高出力高周波増幅回路(205)と、前記第1の高出力高周波増幅回路(205)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第1のアイソレータ(206)と、前記高周波スイッチ(203)の他方の切換端子に入力端子が接続されて第2の送信波帯域の信号を抽出するための第2のバンドパスフィルタ(207)と、前記第2のバンドパスフィルタ(207)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第2の高出力高周波増幅回路(208)と、前記第2の高出力高周波増幅回路(208)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第2のアイソレータ(209)とにより構成され、
    前記可変利得の高周波増幅回路(202)の前記利得制御回路が、
    信号入力端子(231)および信号出力端子(232)と、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)とを接続する第1の可変抵抗回路(260)と、
    前記信号出力端子(232)と接地端子(237)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(262)と、
    前記第1および第3の可変抵抗回路(260)(262)にそれぞれ接続された制御端子(233)と、
    前記第1の可変抵抗回路(260)に接続された第1の基準電圧端子(234)と、
    前記第3の可変抵抗回路(262)に接続された第2の基準電圧端子(235)とを備え、
    前記信号入力端子(231)と前記信号出力端子(232)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号入力端子(231)と前記接地端子(236)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号出力端子(232)と前記接地端子(237)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(233)の電圧と前記第1の基準電圧端子(234)の電圧と前記第2の基準電圧端子(235)の電圧の関係により、前記第1および第3の可変抵抗回路(260)(262)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(231)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(232)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする移動体通信端末。
  30. 前記第1の可変抵抗回路(260)は、電界効果トランジスタ(240)により構成され、
    前記制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(255)を介して、前記電界効果トランジスタ(240)のゲート端子に接続され、
    前記第1の基準電圧端子(234)が少なくとも1つ以上の抵抗(239)を介して前記電界効果トランジスタ(240)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(240)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(241)が接続されたことを特徴とする請求項27、28または29記載の移動体通信端末。
  31. 前記第2の可変抵抗回路(261)は、電界効果トランジスタ(245)により構成され、前記制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(259)を介して前記電界効果トランジスタ(245)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記第2の基準電圧端子(235)が少なくとも1つ以上の抵抗(257)を介して前記電界効果トランジスタ(245)のゲート端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(245)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(246)が接続され、
    前記信号入力端子(231)と前記電界効果トランジスタ(245)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(236)と前記電界効果トランジスタ(245)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に抵抗(244)(247)が接続されたことを特徴とする請求項27または28記載の移動体通信端末。
  32. 前記第3の可変抵抗回路(262)は、電界効果トランジスタ(251)により構成され、
    前記制御端子(233)が少なくとも1つ以上の抵抗(256)を介して前記電界効果トランジスタ(251)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記第2の基準電圧端子(235)が、少なくとも1つ以上の抵抗(258)を介して前記電界効果トランジスタ(251)のゲート端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(251)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(252)が接続され、
    前記信号出力端子(232)と前記電界効果トランジスタ(251)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(237)と前記電界効果トランジスタ(251)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に抵抗(250)(253)が接続されたことを特徴とする請求項27または29記載の移動体通信端末。
  33. 前記電界効果トランジスタ(240)(245)(251)は、ソース電極とドレイン電極とを備え、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に少なくとも一つ以上のゲート電極を配置したことを特徴とする請求項30、31または32記載の移動体通信端末。
  34. 高周波回路ブロックが高周波信号を送信する送信部(200)と高周波信号を受信する受信部(400)とシンセサイザ部(410)と共用器部(500)とにより構成され、
    前記送信部(200)が中間周波数の変調信号を送信周波数に変換するアップコンバータ(201)と、利得制御回路を内蔵し、前記アップコンバータ(201)の出力信号を増幅する可変利得の高周波増幅回路(202)と、前記可変利得の高周波増幅回路(202)の出力端子に共通端子が接続されて送信周波数に応じて高周波信号経路を切り換える高周波スイッチ(203)と、前記高周波スイッチ(203)の一方の切換端子に入力端子が接続されて第1の送信波帯域の信号を抽出するための第1のバンドパスフィルタ(204)と、前記第1のバンドパスフィルタ(204)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第1の高出力高周波増幅回路(205)と、前記第1の高出力高周波増幅回路(205)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第1のアイソレータ(206)と、前記高周波スイッチ(203)の他方の切換端子に入力端子が接続されて第2の送信波帯域の信号を抽出するための第2のバンドパスフィルタ(207)と、前記第2のバンドパスフィルタ(207)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第2の高出力高周波増幅回路(208)と、前記第2の高出力高周波増幅回路(208)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第2のアイソレータ(209)とにより構成され、
    前記可変利得の高周波増幅回路(202)の前記利得制御回路が、
    信号入力端子(291)および信号出力端子(292)と、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)とを接続する第1の可変抵抗回路(325)と、
    前記信号入力端子(291)と接地端子(296)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(326)と、
    前記信号出力端子(292)と接地端子(297)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(327)と、
    制御端子(293)と接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の分圧回路(328)と、
    前記制御端子(293)と前記接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第2および第3の可変抵抗回路(326)(327)にそれぞれ接続された第2の分圧回路(329)と、
    前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の基準電圧端子(294)と、
    前記第2および第3の可変抵抗回路(326)(327)に接続された第2の基準電圧端子(295)とを備え、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号入力端子(291)と前記接地端子(296)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号出力端子(292)と前記接地端子(297)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(293)の電圧と前記第1の基準電圧端子(294)の電圧と前記第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、前記第1、第2および第3の可変抵抗回路(325)(326)(327)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(291)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(292)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする移動体通信端末。
  35. 高周波回路ブロックが高周波信号を送信する送信部(200)と高周波信号を受信する受信部(400)とシンセサイザ部(410)と共用器部(500)とにより構成され、
    前記送信部(200)が中間周波数の変調信号を送信周波数に変換するアップコンバータ(201)と、利得制御回路を内蔵し、前記アップコンバータ(201)の出力信号を増幅する可変利得の高周波増幅回路(202)と、前記可変利得の高周波増幅回路(202)の出力端子に共通端子が接続されて送信周波数に応じて高周波信号経路を切り換える高周波スイッチ(203)と、前記高周波スイッチ(203)の一方の切換端子に入力端子が接続されて第1の送信波帯域の信号を抽出するための第1のバンドパスフィルタ(204)と、前記第1のバンドパスフィルタ(204)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第1の高出力高周波増幅回路(205)と、前記第1の高出力高周波増幅回路(205)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第1のアイソレータ(206)と、前記高周波スイッチ(203)の他方の切換端子に入力端子が接続されて第2の送信波帯域の信号を抽出するための第2のバンドパスフィルタ(207)と、前記第2のバンドパスフィルタ(207)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第2の高出力高周波増幅回路(208)と、前記第2の高出力高周波増幅回路(208)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第2のアイソレータ(209)とにより構成され、
    前記可変利得の高周波増幅回路(202)の前記利得制御回路が、
    信号入力端子(291)および信号出力端子(292)と、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)とを接続する第1の可変抵抗回路(325)と、
    前記信号入力端子(291)と接地端子(296)に並列に接続された第2の可変抵抗回路(326)と、
    制御端子(293)と接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の分圧回路(328)と、
    前記制御端子(293)と前記接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第2の可変抵抗回路(326)に接続された第2の分圧回路(329)と、
    前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の基準電圧端子(294)と、
    前記第2の可変抵抗回路(326)に接続された第2の基準電圧端子(295)とを備え、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号入力端子(291)と前記接地端子(296)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(293)の電圧と前記第1の基準電圧端子(294)の電圧と前記第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、前記第1および第2の可変抵抗回路(325)(326)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(291)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(292)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする移動体通信端末。
  36. 高周波回路ブロックが高周波信号を送信する送信部(200)と高周波信号を受信する受信部(400)とシンセサイザ部(410)と共用器部(500)とにより構成され、
    前記送信部(200)が中間周波数の変調信号を送信周波数に変換するアップコンバータ(201)と、利得制御回路を内蔵し、前記アップコンバータ(201)の出力信号を増幅する可変利得の高周波増幅回路(202)と、前記可変利得の高周波増幅回路(202)の出力端子に共通端子が接続されて送信周波数に応じて高周波信号経路を切り換える高周波スイッチ(203)と、前記高周波スイッチ(203)の一方の切換端子に入力端子が接続されて第1の送信波帯域の信号を抽出するための第1のバンドパスフィルタ(204)と、前記第1のバンドパスフィルタ(204)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第1の高出力高周波増幅回路(205)と、前記第1の高出力高周波増幅回路(205)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第1のアイソレータ(206)と、前記高周波スイッチ(203)の他方の切換端子に入力端子が接続されて第2の送信波帯域の信号を抽出するための第2のバンドパスフィルタ(207)と、前記第2のバンドパスフィルタ(207)から出力された高周波信号を増幅する固定利得の第2の高出力高周波増幅回路(208)と、前記第2の高出力高周波増幅回路(208)の出力を前記共用器部(500)へ供給する第2のアイソレータ(209)とにより構成され、
    前記可変利得の高周波増幅回路(202)の前記利得制御回路が、
    信号入力端子(291)および信号出力端子(292)と、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)とを接続する第1の可変抵抗回路(325)と、
    前記信号出力端子(292)と接地端子(297)に並列に接続された第3の可変抵抗回路(327)と、
    制御端子(293)と接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の分圧回路(328)と、
    前記制御端子(293)と前記接地端子(298)との間に接続され、出力端子が前記第3の可変抵抗回路(327)にそれぞれ接続された第2の分圧回路(329)と、
    前記第1の可変抵抗回路(325)に接続された第1の基準電圧端子(294)と、
    前記第3の可変抵抗回路(327)に接続された第2の基準電圧端子(295)とを備え、
    前記信号入力端子(291)と前記信号出力端子(292)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記信号出力端子(292)と前記接地端子(297)との間の直流抵抗は無限大であり、
    前記制御端子(293)の電圧と前記第1の基準電圧端子(294)の電圧と前記第2の基準電圧端子(295)の電圧の関係により、前記第1および第3の可変抵抗回路(325)(327)の抵抗値を連続的に変化させ、前記信号入力端子(291)に入力する信号レベルに対し、前記信号出力端子(292)での信号レベルを連続的に変化させることを特徴とする移動体通信端末。
  37. 前記第1の可変抵抗回路(325)は、電界効果トランジスタ(301)により構成され、
    前記制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる前記第1の分圧回路(328)に接続され、前記第1の分圧回路(328)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(318)を介して、前記電界効果トランジスタ(301)のゲート端子に接続され、
    前記第1の基準電圧端子(294)が少なくとも1つ以上の抵抗(300)を介して前記電界効果トランジスタ(301)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(301)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(302)が接続されたことを特徴とする請求項34、35または36記載の移動体通信端末。
  38. 前記第2の可変抵抗回路(326)は、電界効果トランジスタ(306)により構成され、
    前記制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる前記第2の分圧回路(329)に接続され、前記第2の分圧回路(329)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(321)を介して前記電界効果トランジスタ(306)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記第2の基準電圧端子(295)が少なくとも1つ以上の抵抗(323)を介して前記電界効果トランジスタ(306)のゲート端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(306)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(307)が接続され、
    前記信号入力端子(291)と前記電界効果トランジスタ(306)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(296)と前記電界効果トランジスタ(306)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に抵抗(305)(308)が接続されたことを特徴とする請求項34または35記載の移動体通信端末。
  39. 前記第3の可変抵抗回路(327)は、電界効果トランジスタ(312)により構成され、
    前記制御端子(293)が少なくとも2つの抵抗からなる前記第2の分圧回路(329)に接続され、前記第2の分圧回路(329)の出力端子が少なくとも1つ以上の抵抗(322)を介して前記電界効果トランジスタ(312)のソース端子またはドレイン端子に接続され、
    前記第2の基準電圧端子(295)が少なくとも1つ以上の抵抗(324)を介して前記電界効果トランジスタ(312)のゲート端子に接続され、
    前記電界効果トランジスタ(312)のソース端子とドレイン端子との間に抵抗(313)が接続され、
    前記信号出力端子(292)と前記電界効果トランジスタ(312)のソース端子またはドレイン端子との間および、前記接地端子(297)と前記電界効果トランジスタ(312)のドレイン端子またはソース端子との間の少なくとも一方に抵抗(311)(314)が接続されたことを特徴とする請求項34または36記載の移動体通信端末。
  40. 前記電界効果トランジスタ(301)(306)(312)は、ソース電極とドレイン電極とを備え、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に少なくとも一つ以上のゲート電極を配置したことを特徴とする請求項37、38または39記載の移動体通信端末。
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