JP2005026012A - 電極用炭素材料及びその製造方法、電池用電極及びその製造方法、並びに、電池及びその製造方法 - Google Patents

電極用炭素材料及びその製造方法、電池用電極及びその製造方法、並びに、電池及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不可逆容量を十分に低減することが可能な電極用炭素材料を提供すること。
【解決手段】非水電解質電池の電極の構成材料となる電極用炭素材料であって、硫黄含有化合物を含むプラズマガス雰囲気中において、原料組成物に対して高周波熱プラズマ処理を施すプラズマ処理工程を経て形成されていることを特徴とする電極用炭素材料。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解質電池の電極用炭素材料及びその製造方法、非水電解質電池用電極及びその製造方法、並びに、非水電解質電池及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のモバイル電子機器における小型化、軽量化、高機能化はめざましいものがあり、これらの機器の電源である二次電池に対しても、高エネルギー密度化が望まれている。特に、二次電池のなかでも、カソードにコバルト酸リチウムを、アノードに炭素材料をそれぞれ用いたリチウムイオン二次電池は、高エネルギー密度を有する二次電池として携帯電話などに広く用いられている。
【0003】
このリチウムイオン二次電池の高性能化を図る上では、電極材料の選択が重要である。アノードの構成材料である炭素材料は多様性に富んでおり、高結晶性の黒鉛から高分子を炭化したものまで、様々な炭素材料が検討されている。
【0004】
電池の充放電電位、可逆容量、サイクル特性といった電気化学特性は、アノード活物質(負極活物質)として用いられる炭素材料の結晶化度(黒鉛化度)、表面形態、内部構造、表面化学組成などに強く依存する。また、アノード活物質に炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池では、初回の充電時にアノード活物質表面上に形成されるSEI(Solid Electrolyte Interface)による特性への影響が大きい。SEIは、アノード活物質と電解液との反応によって生成し、いったんSEIが形成されるとそれ以上の反応が抑制されるため、黒鉛の層間へのリチウム挿入が可能となる。しかし、SEIは、不可逆容量を生む原因の一つでもある。また、電池の安全性に関わる熱安定性は、SEIの安定性に左右される。SEIは、アノード活物質と電解液との反応により形成されるという機構上、カルボキシ基やカルボニル基などの含酸素官能基の炭素粒子表面における量や、炭素粒子の表面結晶性といった炭素材料の表面構造の影響を大きく受ける。
【0005】
そして、このような問題点を解決し、良好な電極特性及び電池特性を得ること、特に不可逆容量を低減することを意図して、例えば、熱プラズマ処理を施した炭素材料の製造方法が提案されている(特許文献1及び2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−92432号公報
【特許文献2】
特開2000−223121号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許文献1及び2に示されているような、熱プラズマ処理を施した炭素材料を構成材料として含む電極及びそれを用いた電池であっても、未だ十分な電極特性及び電池特性が得られておらず、更なる改善の余地を有していた。
【0008】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、不可逆容量を十分に低減することが可能な電極用炭素材料及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、不可逆容量を十分に低減することが可能な電極及びその製造方法を提供することを目的とする。更に、本発明は、不可逆容量が十分に低減され、十分な可逆容量及び充放電効率(特に初回充放電効率)を得ることが可能な電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、所定のプラズマガス雰囲気中で原料化合物に高周波熱プラズマ処理を施すことによって形成される電極用炭素材料を用いることにより、上記目的を達成可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、非水電解質電池の電極の構成材料となる電極用炭素材料であって、硫黄含有化合物を含むプラズマガス雰囲気中において、原料組成物に対して高周波熱プラズマ処理を施すプラズマ処理工程を経て形成されていることを特徴とする電極用炭素材料を提供する。
【0011】
ここで、高周波熱プラズマは、中圧(10〜70kPa程度)から1気圧において発生するプラズマであり、通常の低圧プラズマと異なり熱平衡に近いプラズマが得られるため、単にプラズマ等で局所的な反応を行うだけでなく、系に存在する物質まで高温にすることができる。したがって、高周波熱プラズマにより高温相の生成及び表面改質の両方が可能になる。具体的な現象としては、例えばプラズマガスにNを用いたときの表面の窒素化、Hを用いたときの表面の水素化、あるいは原子レベルでの物理的破壊、あるいは粒子表面のクリーニング等が考えられる。
【0012】
高周波熱プラズマを炭素粒子の表面処理に用いる場合、原料組成物(炭素材料又は樹脂材料)を高周波熱プラズマ雰囲気を用いて超高温処理によって黒鉛化し、更に、表面をイオン、ラジカル等で叩いて修飾する。
【0013】
そして、本発明の電極用炭素材料は、このような高周波熱プラズマ処理が施されているため、材料表面近傍が乱層構造化しており、且つ、材料表面に存在していた微量の酸素や水素を除去して表面が改質される。特に、本発明においては、上記プラズマ処理を硫黄含有化合物を含むプラズマガス雰囲気中で行うため、硫黄単体又は硫黄を含む硫黄含有官能基が材料表面に導入され、これらの硫黄成分の存在により、SEIの生成反応を良好なものとし、且つ、SEIの安定性を向上させることができる。そして、SEIによって生じる不可逆容量を十分に低減することができ、更に、硫黄成分に由来する可逆な容量を付加することができるため、本発明の電極用炭素材料を電極の構成材料として用いることにより、この電極を備える電池の可逆容量及び充放電効率(特に初回充放電効率)を向上することができる。
【0014】
また、本発明は、非水電解質電池の電極であって、上記本発明の電極用炭素材料及び前記電極用炭素材料を結着させることが可能な結着剤を構成材料として含む活物質含有層と、前記活物質含有層に電気的に接触した状態で配置される導電性の集電体と、を備えることを特徴とする電極を提供する。
【0015】
更に、本発明は、アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間に配置された、非水電解質を含む電解質層と、を有しており、アノード及びカソードのうちの少なくとも一方が、上記本発明の電極であることを特徴とする非水電解質電池を提供する。
【0016】
これらの電極及び電池は、本発明の電極用炭素材料を構成材料として用いているため、上記電極は、不可逆容量を十分に低減することが可能であり、上記電池は、不可逆容量が十分に低減され、十分な可逆容量及び充放電効率(特に初回充放電効率)を得ることが可能である。
【0017】
本発明はまた、非水電解質電池の電極の構成材料となる電極用炭素材料の製造方法であって、硫黄含有化合物を含むプラズマガス雰囲気中において、原料組成物に対して高周波熱プラズマ処理を施すプラズマ処理工程を含むことを特徴とする電極用炭素材料の製造方法を提供する。
【0018】
かかる製造方法によれば、上述した効果を奏する本発明の電極用炭素材料を効率的に且つ確実に得ることができる。
【0019】
本発明は更に、非水電解質電池の電極の製造方法であって、硫黄含有化合物を含むプラズマガス雰囲気中において、原料組成物に対して高周波熱プラズマ処理を施すことにより電極用炭素材料を得るプラズマ処理工程と、前記電極用炭素材料を用いて電極の活物質含有層を形成する活物質含有層形成工程と、を含むことを特徴とする電極の製造方法を提供する。かかる製造方法においては、活物質含有層形成工程において形成された電極を、密閉した状態で保存可能なケース内に密閉する保存工程を更に含むことが好ましい。
【0020】
本発明はまた、アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間に配置されており、非水電解質を含む電解質層と、を有する非水電解質電池の製造方法であって、アノード及びカソードのうちの少なくとも一方を、上記本発明の電極の製造方法を経て形成する電極形成工程を含むことを特徴とする非水電解質電池の製造方法を提供する。
【0021】
ここで、上記電極の製造方法における全ての製造工程、並びに、上記電池の製造方法における全ての製造工程を不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
【0022】
かかる製造方法によれば、上述した効果を奏する本発明の電極及び非水電解質電池を効率的に且つ確実に得ることができる。なお、全ての製造工程を不活性ガス雰囲気中で行うことにより、以下のような効果を得ることができる。すなわち、高周波熱プラズマ処理が施された炭素材料について、昇温脱離質量分析計(TDS)により測定を行ったところ、水酸基に由来するガスが炭素材料表面から大量に発生することが確認された。高周波熱プラズマ処理後が施された炭素材料は、高周波熱プラズマ処理装置から回収される際にいったん空気にさらされ、次いで、結着剤で結着されて電極となり、非水系溶媒を用いた電池に組み込まれるが、炭素材料表面の上記水酸基は、高周波熱プラズマ処理後にさらされた空気中の酸素や水素に由来すると考えられる。
【0023】
そこで、本発明者らは、表面処理後、空気にさらすことなく不活性ガス雰囲気中で電極を作製し、更に電池を作製したところ、このようにして作製した電池は、空気にさらされる通常の方法で製造した電池と比較して、優れた可逆容量及び充放電効率が得られることが確認された。
【0024】
この理由は、炭素材料表面に水分が吸着しなかったために、水の電気分解による不可逆容量増大(初回の充放電効率低下)が生じなかったためであると推察される。また、水酸基等の過剰な官能基が炭素材料表面に吸着しないために、SEIの生成量が適切となり、それにより不可逆容量が低減したものと推察される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0026】
(電極用炭素材料及びその製造方法)
本発明の電極用炭素材料は、硫黄含有化合物を含むプラズマガス雰囲気中において、原料組成物に対して高周波熱プラズマ処理を施すプラズマ処理工程を経て形成されるものである。
【0027】
ここで、上記原料組成物としては、炭素材料及び高周波熱プラズマ処理により炭素材料となる材料が挙げられる。
【0028】
上記高周波熱プラズマ処理により炭素材料となる原料組成物としては、例えば、フェノール樹脂、アクリル系樹脂、フラン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル等の鎖状ビニル系高分子、ポリフェニレンのようなビフェニル結合からなる高分子等の各種樹脂が挙げられ、含窒素樹脂、例えばポリアニリン、ポリイミド、ナイロン等のポリアミド、窒素含有フェノール樹脂等も使用可能である。また、このほか、多糖類等の各種糖類を用いることも可能である。これらのうちではフェノール樹脂、特に真球状のフェノール樹脂が好ましい。
【0029】
上記炭素材料からなる原料組成物としては、グラファイト、グラッシーカーボン、パイロリティックグラファイト、カーボンファイバー、カーボンペースト、活性炭等が挙げられるが、特に黒鉛(グラファイト)系炭素質材料が好ましい。黒鉛系炭素材料としては、黒鉛又は黒鉛に近い高い結晶性を有するものであれば特に制限はなく、天然黒鉛、人造黒鉛、メソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB)等が挙げられる。これらの中では、特にMCMBが好ましい。このMCMBはピッチから得られる真球状の炭素質材料を黒鉛化したものであり、従来の黒鉛材料に比べて電極材料の作製において取扱いが容易である。すなわち、流動性に優れているので、高周波熱プラズマ処理に供するのに適し、大量処理が可能で生産性に優れる傾向がある。また、電極を形成する際の膜化が容易となる傾向がある。
【0030】
なお、カーク・オスマー化学大事典(丸善)p.824に記載されているように、一般に、用語としての炭素と黒鉛とは混同して用いられることが多いが、本来は同義ではない。すなわち、炭素、人造黒鉛、無定形炭素、焼成炭素など一般に炭素といわれるものは、フィラー(骨材)といわれる固体炭素の粒子(石油コークス、カーボンブラック、無煙炭など)を、コールタールピッチや石油ピッチのような結着剤と混合し、型込めや押出しによって成形したのち、不活性雰囲気の炉中で1800〜1400℃で焼成した製品に対する呼称である。フィラーは最終製品の本体をなす材料である(充填材とも呼ばれる)。成形された焼成前の材料は、グリーンカーボン{生(なま)成形品}と称される。一方、人工(人造)黒鉛、合成黒鉛、電気黒鉛、黒鉛化炭素等の一般に黒鉛といわれるものは、上記の炭素を更に2400℃以上(望ましくは2800〜3000℃)の高温で熱処理した炭素材のことである。この定義に従えば、MCMBはピッチから得られた炭素を黒鉛化したものである。なお、現時点では上述したピッチから得られるMCMBが広く使用されているが、本発明に利用できる黒鉛系炭素材料としては、真球状等、流動性が良いものであればよく、いかなる炭素系原料及び黒鉛化プロセスを経過したものであってもかまわない。
【0031】
高周波熱プラズマ処理に供される材料及び高周波熱プラズマ処理後の炭素質材料は、粒子状又は粉末状であることが好ましく、その平均粒径は0.5〜100μm程度であることが好ましい。これらの粒子は球状であることが好ましいが、球状以外の形状、例えば、回転楕円体状や不定形状であってもよい。
【0032】
本発明における高周波熱プラズマ処理は、例えば、「石垣隆正,セラミックス,30(1995)No.11,1013〜1016」、特開平7−31873号公報、上記特許文献1(特開平10−92432号公報)及び上記特許文献2(特開2000−223121号公報)に従って行うことができる。
【0033】
本発明における高周波熱プラズマ処理には、例えば、図1に示すような高周波熱プラズマの発生装置(熱プラズマトーチ)が用いられる。この装置1は、プラズマトーチ中へ連続的に対象物を導入し、下部において回収するものである。図1の装置(トーチ)10は、水冷二重管11の外に高周波コイル12を巻き、その内部に高周波電磁誘導により熱プラズマを形成するものである。水冷二重管11の上部は蓋13が取り付けられており、蓋13には高周波熱プラズマ処理に供する原料組成物の粉末とキャリアガスとを供給する粉末供給用水冷プローブ14が設置されている。また、装置10内部には、主としてプラズマ流を形成するためのセントラルガス(Gp)、主としてプラズマ流の外側を包むためのシースガス(Gs)が導入される。なお、本発明においては、セントラルガス、シースガス及びキャリアガスを合わせてプラズマガスという。
【0034】
そして、本発明においては、このプラズマガス中に硫黄含有化合物が含まれており、この硫黄含有化合物を含むプラズマガス雰囲気中において、高周波熱プラズマ処理が行われる。ここで、硫黄含有化合物はセントラルガス、シースガス及びキャリアガスのうちのいずれかに少なくとも含まれていればよいが、少なくともキャリアガス中に含まれていることが好ましい。硫黄含有化合物がキャリアガス中に含まれていることによって、原料組成物と硫黄含有化合物とが接触しやすくなり、高周波熱プラズマ処理後の電極用炭素材料の硫黄含有量が向上し、本発明の効果が得られやすくなる傾向がある。
【0035】
本発明において用いられる上記硫黄含有化合物は、分子内に硫黄原子を有する化合物であれば特に制限されず、気体、液体及び固体のいずれの状態であってもよいが、導入が容易であることから気体状態であることが好ましい。硫黄含有化合物として具体的には、例えば、SF、HS、SO等が挙げられるが、中でもSFが好ましい。また、硫黄含有化合物が気体状態である場合、プラズマガス中の硫黄含有化合物の含有量は、プラズマガス全量に対して0.5〜35体積%であることが好ましい。また、気体状態の硫黄含有化合物がキャリアガス中に含まれる場合、キャリアガス中の硫黄含有化合物の含有量は、キャリアガス全量に対して4〜80体積%であることが好ましい。硫黄含有化合物の含有量を上記範囲とすることによって、より効率的に且つ確実に電極用炭素材料に硫黄を含有させることができる傾向がある。
【0036】
また、硫黄含有化合物以外のプラズマガスとしては、少なくともArを用いることが好ましく、N、H、CO及びCOのうちの少なくとも一種と、Arとを併用することがより好ましい。特に、N又はHとArとの併用や、これらに更にCOを加えることが好ましい。プラズマガス中のAr以外のガスの含有量は、プラズマガス全量に対して1〜20体積%であることが好ましい。セントラルガス、シースガス及びキャリアガスのそれぞれに用いるガスの種類は特に制限されないが、いずれも少なくともArを含むことが好ましく、特にシースガスには、トーチ内壁を保護するため、NやHのような二原子気体を混合することが好ましい。プラズマガスとして少なくともHを用いると、初回の充放電効率をより十分に向上することができる傾向がある。セントラルガスとシースガスとの合計流量(硫黄含有化合物を含む場合には、これを含んだ合計流量)は、通常、2〜200L/minであり、好ましくは30〜130L/minである。
【0037】
更に、導入する原料組成物の量は、1〜500g/minとすることが好ましく、キャリアガスの流量(硫黄含有化合物を含む場合には、これを含んだ流量)は、1〜100L/minとすることが好ましい。
【0038】
また、プラズマガスを適宜選択することにより、高周波熱プラズマ処理による効果を制御することができ、例えば、Nに比べてHは熱伝導率が高いので、Hを用いた場合には、通常、加熱効率が高くなる傾向がある。
【0039】
高周波熱プラズマの発生条件は、通常、周波数が0.5〜6MHz、好ましくは3〜6MHzであり、投入電力が3〜60kWであり、トーチ内部の圧力が1〜100kPa、好ましくは10〜70kPaである。
【0040】
このような装置1を用いることにより、3,000〜15,000℃での高周波熱プラズマ処理が可能となる。本発明では、3,000〜15,000℃の温度域における原料組成物の滞留時間を、0.001〜10秒、特に0.02〜0.5秒程度とすることが好ましい。
【0041】
また、プラズマトーチの大きさは特に制限されないが、図1に示す構造とする場合には、管径を10〜1000mmとすることが好ましく、50〜100mmとすることがより好ましく、高さを50〜3000mmとすることが好ましく、200〜3000mmとすることがより好ましい。
【0042】
なお、原料組成物は、単独で高周波熱プラズマ処理してもよいが、酸化物を混合した状態で高周波熱プラズマ処理してもよい。この場合に用いる酸化物としては、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、リチウムバナジウム化合物、V、オリビン型LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Fe)等が好ましい。酸化物の配合量は、混合物(原料組成物+酸化物)全量を基準として、5質量%以下とすることが好ましい。
【0043】
本発明における炭素材料とは、純炭素からなる材料と、炭素以外の元素も含有する材料とを包含する概念であるが、炭素以外の元素が多く含まれると比抵抗が高くなってしまうため、高周波熱プラズマ処理後においては、電極用炭素材料中における炭素及び硫黄以外の元素の含有量は3質量%以下であることが好ましい。炭素及び硫黄以外の元素は、炭化する前の原料組成物に由来するものが主であり、例えば、窒素や水素等が挙げられる。
【0044】
本発明の電極用炭素材料は、窒素吸着等温線からBET等温吸着式を用いて求められるBET比表面積が0.5〜300m/gであることが好ましく、0.8〜5m/gであることがより好ましい。このようなBET比表面積を有する電極用炭素材料であれば、非水電解質電池における電極の構成材料として用いた場合に、十分な電池特性を得ることができる傾向がある。
【0045】
また、本発明の電極用炭素材料における硫黄の含有量は、電極用炭素材料全量を基準として0.02〜18質量%であることが好ましい。ここで、電極用炭素材料をアノードの構成材料として用いる場合には、電極用炭素材料における硫黄の含有量は0.02〜6質量%であることが好ましく、電極用炭素材料をカソードの構成材料として用いる場合には、硫黄の含有量は1.2〜18質量%であることが好ましい。
【0046】
更に、本発明の電極用炭素材料は、リチウムイオンの挿入及び脱離(インターカレート、或いはドーピング・脱ドーピング)が可能であることが好ましく、リチウムイオン二次電池の電極の構成材料となることが好ましい。
【0047】
(電極及びその製造方法)
本発明の電極は、非水電解質電池の電極であって、上述した本発明の電極用炭素材料及び前記電極用炭素材料を結着させることが可能な結着剤を構成材料として含む活物質含有層と、前記活物質含有層に電気的に接触した状態で配置される導電性の集電体と、を備えることを特徴とするものである。
【0048】
先ず、上記活物質含有層について説明する。活物質含有層は、電極用炭素材料と結着剤とを構成材料として少なくとも含んで形成されている層である。ここで、上記結着剤としては電極用炭素材料を結着可能であれば特に制限されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系フッ素ゴム(TFE−P系フッ素ゴム)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル系フッ素ゴム、熱可塑性フッ素ゴム(例えば、ダイキン工業社製ダイエルサーモプラスチック)等を使用することができる。また、フッ素系以外の結着剤として、例えばスチレンブタジエンゴム(SBR)等も使用可能である。
【0049】
また、活物質含有層は、導電助剤を含有していることが好ましい。この導電助剤としては、カーボンブラック、グラファイト、アセチレンブラック、並びに、導電性を有する酸化物や窒化物等が挙げられる。
【0050】
更に、活物質含有層は、酸化物を含有していてもよい。この酸化物としては、上述した高周波熱プラズマ処理の際に用いられる酸化物が挙げられる。
【0051】
活物質含有層は以上のような構成材料の他に、必要に応じてシリコン、スズ、鉛等を含有していてもよい。
【0052】
活物質含有層におけるこれら構成材料の好ましい含有量は以下の通りである。すなわち、電極用炭素材料の含有量は、活物質含有層中の固形分全量を基準として、80〜100質量%であることが好ましく、92〜96質量%であることがより好ましい。結着剤の配合量は、活物質含有層中の固形分全量を基準として、0〜20質量%であることが好ましく、2〜6質量%であることがより好ましい。また、導電助剤を含有する場合の含有量は、活物質含有層中の固形分全量を基準として、2〜10質量%であることが好ましい。更に、酸化物を含有する場合の含有量は、活物質含有層中の固形分全量を基準として、3〜7質量%であることが好ましい。
【0053】
次に、集電体について説明する。本発明の電極にかかる集電体としては特に制限されないが、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等を、箔状、穴開け箔状、メッシュ状等にした帯状のものが用いられる。また、ポーラスメタル(発泡メタル)やカーボンペーパー等の多孔性材料も使用可能である。
【0054】
次に、本発明の電極の製造方法について説明する。本発明の電極の製造方法は、上述したプラズマ処理工程と、プラズマ処理工程により得られた電極用炭素材料及び該電極用炭素材料を結着させることが可能な結着剤を構成材料として含む活物質含有層を、導電性の集電体と電気的に接触した状態で形成する活物質含有層形成工程と、を含む方法である。上記活物質含有層形成工程において、活物質含有層は、公知の電極用の薄膜製造技術を用いて形成することができ、例えば、以下に説明する乾式法又は湿式法により形成することができる。
【0055】
乾式法は、溶媒を用いずに電極を形成する方法であり、例えば、上述した活物質含有層の構成材料(電極用炭素材料、結着剤及び導電助剤等の各種添加剤)を混合し、これを熱ロールに供給して、熱及び圧力により圧延し、シート状に成形する。このとき、熱ロールの表面温度は60〜120℃であることが好ましく、線圧力は10〜5000kg/cmであることが好ましい。活物質含有層を乾式法で形成した場合には、粒子そのものを圧延するため、高密度化が容易であり、また、溶媒が不要なため安全性が高いという利点がある。なお、集電体と活物質含有層とを電気的に接触させることは、活物質含有層を熱ロールで成形してから行ってもよいが、集電体と、該集電体の一方の面上に撒布された活物質含有層の構成材料とを熱ロールに供給して、活物質含有層のシート成形及び活物質含有層と集電体との電気的な接続を同時に行うようにしてもよい。
【0056】
また、湿式法は、例えば、上述した活物質含有層の構成材料(電極用炭素材料、結着剤及び導電助剤等の各種添加剤)を溶媒(溶剤)中に溶解又は分散して活物質含有層形成用塗布液を調製し、これを集電体上に塗布して乾燥することにより形成することができる。
【0057】
ここで、上記溶媒としては非水系のものが用いられ、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン等の各種溶媒を適宜選択して用いることができる。
【0058】
また、活物質含有層形成用塗布液は、活物質含有層の構成材料を溶媒とともに撹拌機、ボールミル、スーパーサンドミル、加圧ニーダー等の分散装置により混合分散して得ることができる。
【0059】
かかる塗布液の塗布方法としては特に制限されず、例えば、メタルマスク印刷法、静電塗装法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等の公知の方法を用いることができる。また、塗布後、必要に応じて平板プレス、カレンダーロール等による圧延処理を行ってもよい。
【0060】
また、本発明の電極の製造方法は、上記活物質含有層形成工程の後、得られた電極を、密閉した状態で保存可能なケース内に密閉する保存工程を更に含む方法であることが好ましい。
【0061】
以上説明した活物質含有層形成工程を経て本発明の電極を得ることができるが、本発明の電極の製造方法においては、上述した全ての製造工程を、不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
【0062】
(非水電解質電池及びその製造方法)
図2は、本発明の非水電解質電池の好適な一実施形態(リチウムイオン二次電池)の基本構成を示す模式断面図である。図2に示す二次電池1は、主として、アノード2及びカソード3と、アノード2とカソード3との間に配置される電解質層4とから構成されている。
【0063】
図2に示す二次電池1のアノード2は、膜状(板状)の集電体24と、集電体24と電解質層4との間に配置される膜状の活物質含有層22とから構成されている。なお、このアノード2は充電時においては外部電源のアノード(何れも図示せず)に接続され、カソードとして機能する。また、このアノード2の形状は特に限定されず、例えば、図示するように薄膜状であってもよい。
【0064】
また、図2に示す二次電池1のカソード3は、膜状(板状)の集電体34と、集電体34と電解質層4との間に配置される膜状の活物質含有層32とから構成されている。なお、このカソード3は充電時においては外部電源のカソード(何れも図示せず)に接続され、アノードとして機能する。また、このカソード3の形状は特に限定されず、例えば、図示するように薄膜状であってもよい。
【0065】
そして、図2に示す二次電池1は、アノード2及びカソード3のうちの少なくとも一方又は両方が上述した本発明の電極となっている。ここで、本発明の電極がアノードとして用いられる場合には、先に述べたように電極の構成材料となる本発明の電極用炭素材料は、硫黄含有量が0.02〜6質量%であることが好ましく、一方、カソードとして用いられる場合には、先に述べたように電極の構成材料となる本発明の電極用炭素材料は、硫黄含有量が1.2〜18質量%であることが好ましい。
【0066】
ここで、本発明の電極がアノード2のみに用いられた場合の対極となるカソードの構成、及び、本発明の電極がカソード3のみに用いられた場合の対極となるアノードの構成について以下に説明する。
【0067】
本発明の電極ではないアノード2としては、従来公知のアノードの構成を採用することができ、例えば、アノード活物質と、結着剤と、導電助剤等の各種添加剤とにより形成されたアノードを用いることができる。ここで、上記アノード活物質としては、例えば、リチウムイオンの挿入及び脱離(インターカレート、或いはドーピング・脱ドーピング)が可能な黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等の炭素材料、Al、Si、Sn等のリチウムと化合することのできる金属、SiO、SnO等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(LiTi12)等が挙げられ、上記結着剤としては、先に述べた本発明の電極において用いられる結着剤が挙げられ、上記添加剤としては、先に述べた本発明の電極において必要に応じて用いられる導電助剤や酸化物等が挙げられる。
【0068】
なお、二次電池1を金属リチウム二次電池とする場合には、そのアノード(図示せず)は、集電部材を兼ねた金属リチウム又はリチウム合金のみからなる電極であってもよい。リチウム合金は特に限定されず、例えば、Li−Al,LiSi,LiSn等の合金(ここでは、LiSiも合金として取り扱うものとする)が挙げられる。
【0069】
本発明の電極ではないカソード3としては、従来公知のカソードの構成を採用することができ、例えば、カソード活物質(正極活物質)と、結着剤と、導電助剤等の各種添加剤とにより形成されたカソードを用いることができる。ここで、上記カソード活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiMnCo(x+y+z=1)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物、V、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn又はFeを示す)、チタン酸リチウム((LiTi12)等が挙げられ、上記結着剤としては、先に述べた本発明の電極において用いられる結着剤が挙げられ、上記添加剤としては、先に述べた本発明の電極において必要に応じて用いられる導電助剤や酸化物等が挙げられる。
【0070】
電解質層4は、電解液からなる層であってもよく、固体電解質(セラミックス固体電解質、固体高分子電解質)からなる層であってもよく、セパレータと該セパレータ中に含浸された電解液及び/又は固体電解質とからなる層であってもよい。
【0071】
電解液は、リチウム含有電解質を非水溶媒に溶解して調製する。リチウム含有電解質としては、例えば、LiClO、LiBF、LiPF等から適宜選択すればよく、また、Li(CFSON、Li(CSONのようなリチウムイミド塩や、LiB(Cなどを使用することもできる。非水溶媒としては、例えば、エーテル類、ケトン類、カーボネート類等、特開昭63−121260号公報などに例示される有機溶媒から選択することができるが、本発明では特にカーボネート類を用いることが好ましい。カーボネート類のうちでは、特にエチレンカーボネートを主成分とし他の溶媒を1種類以上添加した混合溶媒を用いることが好ましい。混合比率は、通常、エチレンカーボネート:他の溶媒=5〜70:95〜30(体積比)とすることが好ましい。エチレンカーボネートは凝固点が36.4℃と高く、常温では固化しているため、エチレンカーボネート単独では電池の電解液としては使用できないが、凝固点の低い他の溶媒を1種類以上添加することにより、混合溶媒の凝固点が低くなり、使用可能となる。この場合の他の溶媒としてはエチレンカーボネートの凝固点を低くするものであれば何でもよい。例えばジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−パレロラクトン、γ−オクタノイックラクトン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−エトキシメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、1,3−ジオキソラナン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキサン、ブチレンカーボネート、蟻酸メチルなどが挙げられる。アノードの活物質として炭素質材料を用い、且つ上記混合溶媒を用いることにより、電池容量が著しく向上し、不可逆容量率を十分に低くすることができる。
【0072】
固体高分子電解質としては、例えば、イオン伝導性を有する導電性高分子が挙げられる。
【0073】
上記導電性高分子としては、リチウムイオンの伝導性を有していれば特に限定されず、例えば、高分子化合物(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物、ポリエーテル化合物の架橋体高分子、ポリエピクロルヒドリン、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンカーボネート、ポリアクリロニトリル等)のモノマーと、LiClO、LiBF、LiPF、LiAsF、LiCl、LiBr、Li(CFSON、LiN(CSOリチウム塩又はリチウムを主体とするアルカリ金属塩と、を複合化させたもの等が挙げられる。複合化に使用する重合開始剤としては、例えば、上記のモノマーに適合する光重合開始剤又は熱重合開始剤が挙げられる。
【0074】
更に、高分子固体電解質を構成する支持塩としては、例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiCFSO、LiCFCFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)及びLiN(CFCFCO)等の塩、又は、これらの混合物が挙げられる。
【0075】
電解質層4にセパレータを使用する場合、その構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフイン類の一種又は二種以上(二種以上の場合、二層以上のフィルムの張り合わせ物等がある)、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル類、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体のような熱可塑性フッ素樹脂類、セルロース類等がある。シートの形態はJIS−P8117に規定する方法で測定した通気度が5〜2000秒/100cc程度、厚さが5〜100μm程度の微多孔膜フィルム、織布、不織布等がある。なお、固体電解質のモノマーをセパレータに含浸、硬化させて高分子化して使用してもよい。また、先に述べた電解液を多孔質のセパレータ中に含有させて使用してもよい。
【0076】
次に、本発明の非水電解質電池の製造方法について説明する。本発明の非水電解質電池の製造方法は、アノードと、カソードと、アノードとカソードとの間に配置されており、非水電解質を含む電解質層と、を有する非水電解質電池の製造方法であって、アノード及びカソードのうちの少なくとも一方を、上記本発明の電極の製造方法を経て形成する電極形成工程を含むことを特徴とする方法である。また、上述した全ての製造工程を不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
【0077】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0078】
例えば、本発明の電極は、単位セル(アノード2、カソード3及びセパレータを兼ねる電解質層4からなるセル)を複数積層し、これを所定のケース内に密閉した状態で保持させた(パッケージ化した)モジュールの構成を有していてもよい。
【0079】
更に、この場合、各単位セルを並列に接続してもよく、直列に接続してもよい。また、例えば、このモジュールを更に直列又は並列に複数電気的に接続させた電池ユニットを構成してもよい。この電池ユニットとしては、例えば、1つのモジュールのカソード端子と別のモジュールのアノード端子とが金属片により電気的に接続されることにより、直列接続の電池ユニットを構成することができる。
【0080】
更に、上述のモジュールや電池ユニットを構成する場合、必要に応じて、既存の電池に備えられているものと同様の保護回路やPTCを更に設けてもよい。
【0081】
また、上述した電気化学素子の実施形態の説明では、二次電池の構成を有するものについて説明したが、例えば、本発明の電気化学素子は、アノードと、カソードと、イオン伝導性を有する電解質層とを少なくとも備えており、アノードとカソードとが電解質層を介して対向配置された構成を有していればよく、一次電池であってもよい。このとき電極活物質としては、既存の一次電池に使用されているものを使用してもよく、また、結着剤及び導電助剤等は上述の例示物質と同様であってよい。
【0082】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0083】
[実施例1〜8及び比較例1]
(電極用炭素材料の作製)
図1に示すようなプラズマトーチを用い、炭素粉末としてメソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB)を連続的に散布して高周波熱プラズマ処理を施すことにより、実施例1〜8の電極用炭素材料を得た。なお、MCMBは、球状の人造黒鉛である。高周波熱プラズマ処理の際には、表1に示すプラズマガスをそれぞれ用い、同表に示すトーチ内圧力とした。また、全ての実施例において、周波数は2MHz、投入電力は40kW、粉末供給速度は1.6g/minとし、粉末供給開始から処理終了までの時間は5分間とした。このとき、モデル計算によれば、プラズマ温度は10,000℃以上である。また、高周波熱プラズマ処理を施していないMCMBを比較例1の電極用炭素材料とした。
【0084】
【表1】
Figure 2005026012
【0085】
(電極用炭素材料の分析)
得られた各電極用炭素材料について、窒素吸着によるBET比表面積(BET(N))、水吸着によるBET比表面積(BET(HO))、電極用炭素材料全量を基準とした硫黄含有量[質量%]及びフッ素含有量[質量%]をそれぞれ求めた。その結果を表2及び3に示す。なお、BET比表面積は、電極用炭素材料に対して220℃で20分間の真空加熱処理を行って乾燥したものを試料として測定した。また、この真空加熱処理を行うと、単体として存在している硫黄成分は昇華してしまうため、硫黄含有量の測定は真空加熱処理の前(b.v.)と後(a.v.)の両方で行った。フッ素含有量については真空加熱処理後に行った。ここで、硫黄含有量は、炭素硫黄分析装置(LECO社製、CS−444)で測定し、フッ素含有量は、石英燃焼管法分解/イオンクロマト法により測定した。また、窒素吸着によるBET比表面積と水吸着によるBET比表面積との比(BET(N)/BET(HO))、真空加熱処理後のS残存率({S含有量(a.v.)/S含有量(b.v.)}×100)[%]及びS含有量(a.v.)とフッ素含有量との比(S含有量(a.v.)/F含有量(b.v.)[mol/mol])について計算した結果を表2及び3に示す。
【0086】
【表2】
Figure 2005026012
【0087】
【表3】
Figure 2005026012
【0088】
表2に示した結果から、BET(N)は、比較例1の電極用炭素材料(高周波熱プラズマ処理を行っていないMCMB)と比較して、プラズマ処理を施した電極用炭素材料の方が大きくなる傾向にあることがわかる。ここで、実施例4の電極用炭素材料は、BET(N)が低下しているが、これは、SFの添加量が多いため、エッチング効果によって比表面積が小さくなったものと推察される。
【0089】
また、表3に示した結果から、真空加熱処理前のS含有量は、トーチ内圧力が53kPaの場合よりも27kPaの場合の方が高くなる傾向があることがわかる。これに対して、真空加熱処理後のS残存率については、トーチ内圧力が53kPaの場合よりも27kPaの場合の方が低くなる傾向があり、このことから、圧力が低い場合には、高周波熱プラズマ処理により電極用炭素材料には多くの硫黄単体が析出するものと推察され、一方、圧力が高い場合には、硫黄は加熱程度では遊離しない硫黄を含んだ表面官能基として存在する割合が高いものと推察される。
【0090】
更に、表2及び3に示した結果から、真空加熱処理後のS含有量が多い実施例1及び2の電極用炭素材料の場合、水吸着によるBET比表面積が高く、窒素吸着によるBET比表面積と水吸着によるBET比表面積との比が低くなっている。このように、水との相互作用を示したことからもSを含んだ表面官能基の存在が示唆される。
【0091】
(電極の作製)
上記各電極用炭素材料を用いて電極を作製した。なお、実施例8の電極用炭素材料を用いて電極を作製する際には、高周波熱プラズマ処理を行って電極用炭素材料を作製した後、処理装置内において炭素粉末を密閉容器に封入し、次いで、この密閉容器を乾燥Arガスフロー雰囲気(露点−80℃以下)のグローブボックス内にただちに移動し、以下の電極作製作業についても全てグローブボックス内で行った。
【0092】
電極作製作業を次のようにして行った。まず、乾燥Arガス中で加熱減圧乾燥を十分に行ったポリフッ化ビニリデンからなる結着剤と電極用炭素材料とを、炭素粉末:結着剤=90:10となるように混合し、得られた混合物に、乾燥Arガス中で加熱減圧乾燥を十分に行ったN−メチルピロリドンを加えて混練することにより、活物質層形成用塗布液を調製した。
【0093】
この活物質層形成用塗布液をメタルマスク印刷法で15mm×15mm×0.1mmの銅箔(集電体)上に、平面寸法が10mm×10mmとなるように塗布した後、乾燥Arガスフロー中において150℃で30分間、引き続き真空下において200℃で1時間加熱することにより乾燥させた。次いで、塗膜形成領域を中心として、銅箔を直径14mmに打ち抜き、実施例1〜8及び比較例1の電極を得た。
【0094】
(電極特性の評価1)
上記電極(実施例1〜8及び比較例1)を作用極として用い、対極兼参照極には金属リチウムを用いた。電解液には、LiPFを1Mの濃度となるように混合溶媒に溶解したものを用いた。なお、混合溶媒としては、エチレンカーボネート及びジメチルカーボネートを体積比1:1で混合したものを用いた。
【0095】
充放電測定に際し、初回から3回目までは、容量及び充放電効率に速度論的影響が及びにくいように電流密度を0.25mA/cmという低い値とし、充電は0V vs.Liとなるまで、放電は3V vs.Liとなるまでそれぞれ行い、3回目の測定における放電容量を可逆容量とした。可逆容量及び初回充放電効率の測定結果を表4に示す。
【0096】
【表4】
Figure 2005026012
【0097】
(電極特性の評価2)
上記電極(実施例4、5及び比較例1)を作用極として用い、対極兼参照極には金属リチウムを用いた。電解液には、LiPFを1Mの濃度となるように混合溶媒に溶解したものを用いた。なお、混合溶媒としては、プロピレンカーボネート及びジメチルカーボネートを体積比1:1で混合したものを用いた。
【0098】
充放電測定に際し、初回から3回目までは、容量及び充放電効率に速度論的影響が及びにくいように電流密度を0.25mA/cmという低い値とし、充電は3V vs.Liとなるまで、放電は1V vs.Liとなるまでそれぞれ行い、3回目の測定における放電容量を可逆容量とした。可逆容量の測定結果を表5に示す。
【0099】
【表5】
Figure 2005026012
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、不可逆容量を十分に低減することが可能な電極用炭素材料を提供することができる。また、本発明によれば、不可逆容量を十分に低減することが可能な電極を提供することができる。更に、本発明によれば、不可逆容量が十分に低減され、十分な可逆容量及び充放電効率(特に初回充放電効率)を得ることが可能な非水電解質電池を提供することができる。
【0101】
また更に本発明によれば、上記の本発明の電極用炭素材料、電極及び非水電解質電池を容易に且つ確実に得ることができる製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において高周波熱プラズマ処理を行うために用いる高周波熱プラズマの発生装置(プラズマトーチ)の概略構成図である。
【図2】本発明の非水電解質電池の好適な一実施形態(リチウムイオン二次電池)の基本構成を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1…電池、2…アノード、3…カソード、4…電解質層、10・・・高周波熱プラズマの発生装置(プラズマトーチ)、11…水冷二重管、12・・・高周波コイル、13…蓋、14・・・粉末供給用水冷プローブ、15…チャンバ、22・・・活物質含有層、24…集電体、32・・・活物質含有層、34…集電体。

Claims (15)

  1. 非水電解質電池の電極の構成材料となる電極用炭素材料であって、
    硫黄含有化合物を含むプラズマガス雰囲気中において、原料組成物に対して高周波熱プラズマ処理を施すプラズマ処理工程を経て形成されていることを特徴とする電極用炭素材料。
  2. BET比表面積が0.5〜300m/gであることを特徴とする請求項1記載の電極用炭素材料。
  3. 電極用炭素材料全量を基準として0.02〜6質量%の硫黄を含有しており、アノードの構成材料として用いられることを特徴とする請求項1又は2記載の電極用炭素材料。
  4. 電極用炭素材料全量を基準として1.2〜18質量%の硫黄を含有しており、カソードの構成材料として用いられることを特徴とする請求項1又は2記載の電極用炭素材料。
  5. リチウムイオンの挿入及び脱離が可能であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の電極用炭素材料。
  6. 非水電解質電池の電極であって、
    請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の電極用炭素材料及び前記電極用炭素材料を結着させることが可能な結着剤を構成材料として含む活物質含有層と、
    前記活物質含有層に電気的に接触した状態で配置される導電性の集電体と、
    を備えることを特徴とする電極。
  7. アノードと、
    カソードと、
    前記アノードと前記カソードとの間に配置された、非水電解質を含む電解質層と、
    を有しており、
    前記アノード及び前記カソードのうちの少なくとも一方が、請求項6記載の電極であることを特徴とする非水電解質電池。
  8. 前記アノード及び前記カソードの両方が、請求項6記載の電極であることを特徴とする請求項7記載の電池。
  9. 非水電解質電池の電極の構成材料となる電極用炭素材料の製造方法であって、
    硫黄含有化合物を含むプラズマガス雰囲気中において、原料組成物に対して高周波熱プラズマ処理を施すプラズマ処理工程を含むことを特徴とする電極用炭素材料の製造方法。
  10. 非水電解質電池の電極の製造方法であって、
    硫黄含有化合物を含むプラズマガス雰囲気中において、原料組成物に対して高周波熱プラズマ処理を施すことにより電極用炭素材料を得るプラズマ処理工程と、
    前記電極用炭素材料及び前記電極用炭素材料を結着させることが可能な結着剤を構成材料として含む活物質含有層を、導電性の集電体と電気的に接触した状態で形成する活物質含有層形成工程と、
    を含むことを特徴とする電極の製造方法。
  11. 前記活物質含有層形成工程の後、得られる電極を密閉した状態で保存可能なケース内に密閉する保存工程を更に含むことを特徴とする請求項10記載の電極の製造方法。
  12. 全ての製造工程を不活性ガス雰囲気中で行うことを特徴とする請求項10又は11記載の電極の製造方法。
  13. アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置された、非水電解質を含む電解質層と、を有する非水電解質電池の製造方法であって、
    前記アノード及び前記カソードのうちの少なくとも一方を、請求項10〜12のうちのいずれか一項に記載の電極の製造方法を経て形成する電極形成工程を含むことを特徴とする非水電解質電池の製造方法。
  14. 前記電極形成工程において、前記アノード及び前記カソードの両方が、請求項10〜12のうちのいずれか一項に記載の電極の製造方法を経て形成されることを特徴とする請求項13記載の非水電解質電池の製造方法。
  15. 全ての製造工程を不活性ガス雰囲気中で行うことを特徴とする請求項13又は14記載の非水電解質電池の製造方法。
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