JP2005021146A - 酸化還元電位が−400mV以下の野菜ジュースおよびその製法 - Google Patents
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Abstract
【目的】有機電気化学或いは生物電気化学の観点から、添加物を使用せずに、野菜ジュースの酸化還元電位を−400mV以下に低下させ、それにより表面張力を減少させ、体内臓器への浸透性を高める。
【構成】可食部100g当たりのエネルギーが17〜21kcal,水分が92〜95.0g、タンパク質が0〜0.1g、炭水化物(糖質)が3.0〜5.5g、炭水化物(繊維)が0.2〜0.4g、灰分が0.5〜1.1g、Caが6〜13mg、Pが13〜18mg、Feが0.3〜0.4mg、Naが230〜300mg、A効力IUが230〜270、B1が0.03〜0.04mg、B2が0.03〜0.04mg、ナイアシンが0.5〜0.7mg、Cが11〜20mgであるトマトジュースに、水素をガス圧0.95MPaで、5分間吹き込んで、光、酸素、水素、水蒸気の完全バリヤー機能がある容器に充填する。
【構成】可食部100g当たりのエネルギーが17〜21kcal,水分が92〜95.0g、タンパク質が0〜0.1g、炭水化物(糖質)が3.0〜5.5g、炭水化物(繊維)が0.2〜0.4g、灰分が0.5〜1.1g、Caが6〜13mg、Pが13〜18mg、Feが0.3〜0.4mg、Naが230〜300mg、A効力IUが230〜270、B1が0.03〜0.04mg、B2が0.03〜0.04mg、ナイアシンが0.5〜0.7mg、Cが11〜20mgであるトマトジュースに、水素をガス圧0.95MPaで、5分間吹き込んで、光、酸素、水素、水蒸気の完全バリヤー機能がある容器に充填する。
Description
本発明は、酸化還元電位が低い野菜ジュースおよびその製法に関する。より詳細に述べれば、野菜ジュースの酸化還元電位を約−400mVに低下させ、それを所定時間維持させたことを特徴とする野菜ジュースおよびその製法に関する。
現在、各種の野菜ジュースが製造されている。野菜ジュースには、トマトを主原料としたトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料、トマトカクテルジュースの他に、ニンジンジュース、アスパラガスジュース等がある。この中で、現在のところJAS(日本農林規格)が整備されているものは、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料の三種である。
JAS(日本農林規格)では、トマトジュースを「1.トマトを破砕して搾汁し、または裏ごしし、皮、種子等を除去したもの、またはこれに食塩を加えたもの」または、「2.濃縮トマト(食塩以外のものを加えていないものに限る)を希釈して搾汁の状態にもどしたもの、またはこれに食塩を加えたもの」と定義している。
さらに、JAS(日本農林規格)では、トマトミックスジュースを「1.トマトジュースを主原料とし、これにセロリ、ニンジンその他の野菜類を破砕して搾汁したもの、またはこれを濃縮したものを希釈して搾汁の状態にもどしたものを、使用するトマトジュースの容量の10%以上加えたもの」または、「トマトジュースを主原料とするもので、1.に食塩、香辛料、糖類、酸味料、化学調味料等を加えたもの。」と定義している。
さらに、JAS(日本農林規格)では、トマト果汁飲料を「次ぎに掲げるもののうち、トマト搾汁が50%以上のものをいう。1)トマト搾汁を希釈したもの。2)濃縮トマト(食塩以外のものを加えていないものに限る)を希釈してトマトの搾汁を希釈した状態となるもの。3)1)または2)に食塩、香辛料、糖類等を加えたもの。」と定義している。
従って、本明細書でも、トマトジュース、トマトミックスジュース、及びトマト果汁飲料に関してこれらの定義に従うものとする。
ところで、トマト果実、トマトジュース、及びトマトミックスジュースの可食部100g当たりの成分は、平均して、エネルギー(kcal)が18.66、水分(g)が94、タンパク質(g)が0.06、炭水化物(糖質(g))が4.06、炭水化物(繊維(g))が0.26、灰分(g)が0.9、Ca(mg)が9.3、P(mg)が16.3、Fe(mg)が0.3、Na(mg)が177、A効力IUが240、B1(mg)が0.04、B2(mg)が0.04、ナイアシン(mg)が0.56、C(mg)が16である(日本食品標準成分表(3訂版)を参考)。
トマト果実、トマトジュース、及びトマトミックスジュースの主たる成分は、炭水化物((殆どブドウ糖と果糖)、セルロース、ヘミセルロース、澱粉)、ペクチンその他の多糖類、有機酸、蛋白質、アミノ酸、色素類(カロチノイド、クロロフィルなど)である。
トマト中の還元糖は、ブドウ糖と果糖がほぼ同量含まれており、全可溶性固形分中の65%を占めている。トマト中の酸は大部分クエン酸であり、味に大きく影響するとともに殺菌効果にも関与する。その他、リンゴ酸、酢酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸、フマール酸、α−ケトグルタール酸などを含有している。主要アミノ酸はグルタル酸、アスパラギン酸であり、両方で全体のアミノ酸の50%以上を占めている。
このようにトマト果実、トマトジュース、及びトマトミックスジュースのカロリー源としての値は必ずしも高くないが、他の野菜類に比べて、各種のビタミン類とミネラル類を適当なバランスを保って含有している。従って、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料を飲用した場合、速やかに体内に吸収され各種のビタミン類とミネラル類を摂取できることが望ましい。
ところで、近年水に関する科学的な研究も盛んになってきた。従来、水は、分子式H2Oで表される無色、無味、無臭、中性で、安定した物質であると考えられ、且つ、取り扱われてきた。然しながら、近年研究が深まるにつれて、水は単なるH2Oで表される単純な物質ではなく、水分子が幾つか集まった(H2O)nのような塊(クラスター)を形成しているのではないかと考えられるようになってきた。
そして、多種多様な手段で水を活性化してクラスターを小さくすることが考えられてきた。また、水の活性化の1つとして、水の酸化還元電位と、生体内反応も研究されるようになってきた。
生体内には種々の酸化還元系が存在し、またその中の多くは相互に共役して生体内酸化還元反応に関与している。生体内酸化還元系の酸化還元電位は、反応の自由エネルギー変化および平衡定数と直接に関係しており、これらの反応の方向を予言するのに役立つものである。
人体の臓器、或いは生体内反応の酸化還元反応は電位が低く、通常−100mV〜−400mVの範囲であり、そのpHは、3〜7の範囲である。体液の酸化還元電位が高くなると活性酸素が滞留し易く、器官に障害が出てくると云われている。とくに、腸内微生物が活発に活動して栄養成分を消化吸収する腸内は、嫌気性の還元雰囲気に維持されている必要がある。
たとえば、生体内における、(酢酸+CO2+2H+/α−ケトグルタル酸反応)の酸化還元電位は−673mV、(酢酸+CO2/ピルビンル酸反応)の酸化還元電位は−699mV、(酢酸+2H+/アセトアルデヒド酸反応〉の酸化還元電位は−581mV、フェレドキシンの酸化還元電位は−413mV、(キサンチン+H+/ヒポキサンチン+H2O)の酸化還元電位は−371mV、(尿酸+H+/キサンチン+H2O)の酸化還元電位は−360mV、(アセト酢酸+2H+/β−ヒドロキシ酪酸反応)の酸化還元電位は−346mV(シスチン+2H+/2システイン反応)の酸化還元電位は−340mVである。
このように生体内における酵素、補酵素、代謝関連物質の反応は、酸化還元電位が低い環境下にある。また、酸化還元電位が低い水、または食品は、身体を酸化させる活性酸素や、1個又はそれ以上の不対電子を有する分子或いは原子、即ち、フリーラジカルを分離、消去する作用があって、SOD(スーパーオキシドジムスターゼ)という活性酸素消去酵素の反応を促進させると云われている。
ところで、近年、物理化学的な方法で水を処理して、いわゆる水を活性化する研究が盛んになってきている。水を活性化する手段には、現在のところ、電磁気エネルギー法、電磁波エネルギー法、機械的エネルギー法、放射線エネルギー法、音波エネルギー法等各種の手段が開発されている。いずれも活性化された水は表面張力が減少し、浸透性が高くなることが報告されている。
ところで、近年、物理化学的な方法で水を処理して、いわゆる水を活性化する研究が盛んになってきている。水を活性化する手段には、現在のところ、電磁気エネルギー法、電磁波エネルギー法、機械的エネルギー法、放射線エネルギー法、音波エネルギー法等各種の手段が開発されている。いずれも活性化された水は表面張力が減少し、浸透性が高くなることが報告されている。
そこで、本発明者は、添加物を使用せずに、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料の酸化還元電位を低下させ、それにより表面張力を減少させ、体内臓器への浸透性を高めることを検討した。
従って、発明が解決しようとする課題は、有機電気化学或いは生物電気化学の観点から、添加物を使用せずに、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースの酸化還元電位を低下させ、それにより表面張力を減少させ、体内臓器への浸透性を高めることである。
発明が解決しようとする別の課題、及び利点は以下逐次明らかにされるであろう。
発明が解決しようとする別の課題、及び利点は以下逐次明らかにされるであろう。
トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースの94〜95%は水分である。従って、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースの酸化還元電位を低下させることは、とりもなおさず、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースの媒体である水分の酸化還元電位を低下させることである。
現在、酸化体と還元体の混合状態にある水、たとえば水道水、各種湧水、日本薬局方に収載されている常水等の酸化還元電位をマイナスにする方法として、たとえば電気分解法、高周波電流印加法等幾つか提案されている。然しながら、いずれも酸化還元電位の値とpHのバランスが、生体内酸化還元反応の観点から、理想的な方法ではなかった。
そこで、本発明者は、水の酸化還元電位を低下させるに当たって、その理論的根拠であるネルンスト(Nernst)の式を再検討した。トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースの媒体である水の酸化体、即ち酸素の活量を[Ox]、還元体、即ち、水素の活量を[Red]と表すと、両者の混合状態は、式(1)で表される。
[Ox]+ne→[Red] (1)
(eは電子、nは移動する電子数)
(1)で表した電極反応式の酸化還元電位(EmV)は、ネルンスト(Nernst)の式(2)で表される。
E=E0+(RT/nF)ln[Ox]/[Red] (2)
[Ox]+ne→[Red] (1)
(eは電子、nは移動する電子数)
(1)で表した電極反応式の酸化還元電位(EmV)は、ネルンスト(Nernst)の式(2)で表される。
E=E0+(RT/nF)ln[Ox]/[Red] (2)
式(2)において、Rは、気体定数(8.31Jmol−1K−1),Tは絶対温度(K)、Fはファラデー定数(96406JV−1)である。E0は、[Ox]=[Red]の時の標準酸化還元電位である。
式(2)において、ln[Ox]/[Red]は、自然対数である。従って、分母、即ち[Red]を、分子、即ち[Ox]より極端に大きくすればするほど、酸化還元電位Eのマイナス(−)値を大きくすることができることになる。即ち、理論的には、還元体[Red]、即ち水素の溶存量を、酸化体[Ox]、即ち,酸素の溶存量より大きくすればするほど、酸化還元電位をマイナス(−)値にすることができる。
そこで、本発明者は、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースに水素を吹き込んで、その酸化還元電位を−400mV以下にすることを検討した。
そこで、本発明者は、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースの酸化還元電位を、生体の臓器のそれ、すなわち、−400mV以下にする方法として、原料水を、シリカ系石英斑岩に金属を担持させた還元触媒と接触させながら、水素を吹き込む方法を開発した。
この方法の場合、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースと、シリカ系石英斑岩に金属を担持させた還元触媒と接触させながら、水素を吹き込んでもよいが、必ずしも必須条件ではない。
シリカ系石英斑岩、たとえば、電気石等ある種の特定の鉱石と水を接触させて、ミネラル成分を溶出させて水を活性化させようとする試みは従来から提案されてきた。然しながら、単に水を、電気石等ある種の特定の鉱石と接触させただけでは、ミネラル成分の水への溶出速度が極めて遅く、効率が悪い。
そこで、本発明者は、シリカ系石英斑岩を担体として、その表面に還元性金属を担持させた還元触媒と原料水を接触させ、且つ、水素を吹き込んで、水の活性化効率、即ち、酸化還元電位降下効率を向上させることとしたものである。
本発明において、シリカ系石英斑岩に担持させる金属は還元性金属で、たとえば、アルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛などの電気的陽性の大きい金属、或いは鉄(II)、スズ(II)、チタン(III)、クロム(II)などの低原子価状態にある金属の塩類が例示される。
本発明の基本的な方法は、トマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースに水素ガスを吹き込むことである。
本発明を実施する場合の温度は特段に限定されず、たとえば、1〜30℃、好ましくは10〜15℃である。然しながら、温度は極端な高温、或いは低温でない限り採用できる。
本発明を実施する場合の水素ガスの注入圧は、たとえば、0.1〜0.95MPaの範囲である。水素ガスの注入圧がこの範囲ならば、酸化還元電位は、−450mV以下に低下させることができる。
本発明を実施する場合の水素ガスの注入時間は、たとえば、10秒〜10分、好ましくは2〜5分の範囲である。水素ガスの注入時間がこの範囲ならば、酸化還元電位は、−450mVが確保できる。水素ガスの注入時間が短過ぎると、電位が不安定であり、長すぎても、電位低下効果に特段の影響はなく、逆にコストを引き上げる。
本発明で使用するトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースは、一旦製造された市販のもの、或いは市販用に製造する工程中のもの、若しくはJAS(日本農林規格)に規定された仕様で製造したもの、或いは製造する工程中のものでよい。
本発明により製造したトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースの酸化還元電位は、製造時に、−450mVに低下し約96時間で本来の酸化還元電位に戻る。
本発明により製造したトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースの酸化還元電位は、製造時に、−450mVに低下するが、開放状態の場合約96時間で本来の酸化還元電位に戻る。従って、少なくとも通常の商取引に要求される在庫期間を維持するためには、酸素バリアー性の高い容器に保存することが重要である。
従って、本発明により製造した酸化還元電位が、−450mVのトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料等野菜ジュースは、光、酸素、水素、水蒸気の完全バリヤー機能がある容器に充填するのが好ましい。そのような容器は、たとえば、缶、瓶、或いはアルミ箔を含むラミネートで製造された容器である。
この場合アルミ箔を含むラミネートは、最外層の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、中間層のアルミ箔、最内層の特殊ポリエチレン、特殊ポリプロプレン、ナイロン−12,ナイロン−11,或いは特殊ポリエステルフィルムの3層構造のものか、或いは最外層のポリエステルフィルム、アルミ箔、衝撃吸収フィルム、最内層のポリオレフィンフィルムから成る4層構造のもの、或いは最外層のポリエステルフィルム、アルミ箔、衝撃吸収フィルム、最内層の特殊ポリプロピレンフィルムから成る4層構造のもの、若しくは最外層のポリエステルフィルム、アルミ箔、衝撃吸収フィルム、最内層の特殊ポリエステルフィルムから成る4層構造のもの、または2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/低密度ポリエチレン/1軸延伸ポリエチレン/アルミ箔/エチレン−酢酸ビニル共重合体から成る自立性容器等が好ましい。
トマトは、加工工程で僅かではあるが、糖類、有機酸、アミノ酸が変化し、ビタミンCも15〜20%程度減少するが、上述した光、酸素、水素、水蒸気の完全バリヤー機能がある容器に密封し、適切な貯蔵条件下に維持すれば、酸化還元電位の上昇防止と共に、製品の風味、ビタミンC、その他の有効成分のロスを防止して比較的長期間安定して貯蔵できる。
以下、発明の好ましい実施の形態を実施例により具体的に説明する。
[実施例]
[実施例]
容積約100mlのオートクレーブを反応容器として使用して、表示したトマトジュース50gに、水素ガスを0.95MPaで5分間吹き込んだ。通常のPETボトルを1/2に裁断したものを保管容器とし、開放状態で酸化還元電位(ORP)、pH、溶存酸素(DO)の24時間毎の経時変化を測定した。
尚、酸化還元電位(ORP)の測定には、東亞ディーケーケー(株)製の「ORP計RM−20P」を使用した。pHの測定には、東亞ディーケーケー(株)製の「HM−20P」を使用した。溶存酸素(DO)の測定には、Lutron製の「DO−5509」を使用した。得た結果を表2に示す。
実施例1において、同じ成分で別の市販のトマトジュース50gを使用したこと以外には実施例1と同じ手順を繰り返して、得た結果を表3に示す。
表1に記載したトマトミックスジュース50gを使用したこと以外には実施例1と同じ手順を繰り返して、得た結果を表4に示す。
実施例1〜3の平均値を表5に示す。
実施例1で製造したトマトジュースを、アルミ製缶に密封し、1ケ月経過、2ケ月経過、および3ケ月経過後の酸化還元電位を測定した。その結果、いずれも−400mVを維持していた。
実施例3で製造したトマトミックスジュースを、ガラス瓶に密封し、1ケ月経過、2ケ月経過、および3ケ月経過後の酸化還元電位を測定した。その結果、いずれも−400mVを維持していた。
実施例2で製造したトマトジュースを、最外層に2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み12μm)、中間層にアルミ箔(厚み9μm)、最内層に特殊ポリエステルフィルム(厚み40μm)の3層構造の容積200mlのパウチに充填して、封栓した3袋を用意した。1ケ月経過、2ケ月経過、および3ケ月経過後の酸化還元電位を測定した。その結果、いずれも−400mVを維持していた。
実施例3で製造したトマトミックスジュースを、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/1軸延伸ポリエチレン/アルミ箔/ポリプロピレン製の200mlのスタンディングパウチに充填して、封栓した3袋を用意した。1ケ月経過、2ケ月経過、および3ケ月経過後の酸化還元電位を測定した。その結果、いずれも−400mVを維持していた。
請求項1の発明により、野菜ジュースの酸化還元電位を−400mV以下にすることができるので、表面張力を減少させ、体内臓器への浸透性を高めることができる。
請求項2の発明により、野菜ジュース、特にトマトを主原料としたトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料、トマトカクテルジュース、ニンジンジュース、アスパラガスジュースの酸化還元電位を−400mV以下にすることができるので、表面張力を減少させ、体内臓器への浸透性を高めことができる。
請求項3の発明により、JAS(日本農林規格)で規定されたトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料、トマトカクテルジュースの酸化還元電位を−400mV以下にすることができるので、表面張力を減少させ、体内臓器への浸透性を高めることができる。
請求項4の発明により、酸化還元電位が−400mV以下で、表面張力が小さく、体内臓器への浸透性が高められた野菜ジュースを提供することができる。
請求項5の発明により、酸化還元電位が−400mV以下で、表面張力が小さく、体内臓器への浸透性が高められたトマトを主原料としたトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料、トマトカクテルジュース、ニンジンジュース、アスパラガスジュースを提供することができる。
請求項6の発明により、酸化還元電位が−400mV以下で、表面張力が小さく、体内臓器への浸透性が高められたJAS(日本農林規格)で規定されたトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料、トマトカクテルジュースを提供することができる。
Claims (6)
- 野菜ジュースに、水素をガス圧0.1〜0.95MPaで、10秒〜10分間吹き込んで野菜ジュースの酸化還元電位を−400mV以下にし、次いで、この野菜ジュースを光、酸素、水素、水蒸気の完全バリヤー機能がある容器に充填することから成る酸化還元電位が低い野菜ジュースを製造する方法。
- 野菜ジュースが、トマトを主原料としたトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料、トマトカクテルジュース、ニンジンジュース、アスパラガスジュースである請求項1に記載した方法。
- トマトを主原料としたトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料、トマトカクテルジュースの可食部100g当たりのエネルギーが17〜21kcal,水分が92〜95.0g、タンパク質が0〜0.1g、炭水化物(糖質)が3.0〜5.5g、炭水化物(繊維)が0.2〜0.4g、灰分が0.5〜1.1g、Caが6〜13mg、Pが13〜18mg、Feが0.3〜0.4mg、Naが230〜300mg、A効力IUが230〜270、B1が0.03〜0.04mg、B2が0.03〜0.04mg、ナイアシンが0.5〜0.7mg、Cが11〜20mgである請求項2に記載した方法。
- 野菜ジュースに、水素をガス圧0.1〜0.95MPaで、10秒〜10分間吹き込んで野菜ジュースの酸化還元電位を約−400mV以下にした野菜ジュース。
- 野菜ジュースが、トマトを主原料としたトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料、トマトカクテルジュース、ニンジンジュース、アスパラガスジュースである請求項4に記載した野菜ジュース。
- トマトを主原料としたトマトジュース、トマトミックスジュース、トマト果汁飲料、トマトカクテルジュースの可食部100g当たりのエネルギーが17〜21kcal,水分が92〜95.0g、タンパク質が0〜0.1g、炭水化物(糖質)が3.0〜5.5g、炭水化物(繊維)が0.2〜0.4g、灰分が0.5〜1.1g、Caが6〜13mg、Pが13〜18mg、Feが0.3〜0.4mg、Naが230〜300mg、A効力IUが230〜270、B1が0.03〜0.04mg、B2が0.03〜0.04mg、ナイアシンが0.5〜0.7mg、Cが11〜20mgである請求項5に記載した野菜ジュース。
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