JP2005019031A - 多重回転式電子部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】両面を取付面11,21とする取付板10を具備する。取付板10の一方の取付面11側に、第一摺接パターン131を形成した第一基板130上に第一回転型物140を回動自在に設置してなる第一回転式電子部品100と、第二摺接パターン211を形成した第二基板210上に第二回転型物220を回動自在に設置してなる第二回転式電子部品200とを、第一,第二回転型物140,220の回転中心軸が一致するように積層して配置する。取付板10の他方の取付面21側に、第三摺接パターン325を形成した第三基板320上に第三回転型物330を回動自在に設置してなる第三回転式電子部品300を、第三回転型物330の回転中心軸が第一,第二回転型物140,220の回転中心軸と一致するように配置する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、同軸上に二つ以上の回転式電子部品を設置してなる多重回転式電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の携帯機器においては、その小型化のため、これを操作する各種スイッチ類を一ヶ所に集積化する傾向にある。即ち従来は所望の機能を発揮する複数の回転つまみを機器の別々の場所に設置していたものを、一ヶ所にまとめて設置する必要が生じるようになってきており、このため複数の回転式電子部品を上下に重ねて設置することが求められている。
【0003】
しかしながら多重に(特に三重以上に)設置した回転式電子部品を同軸上で回転できるように構成する場合、従来は一つの軸の内部に別の軸を挿入するという多重軸を用い、この多重軸を多重に設置した回転式電子部品の中央に貫通し、各軸をそれぞれ別の回転式電子部品の回転部分に固定しておくことで、何れかの軸を回転して何れかの回転式電子部品を回動操作するように構成していた(例えば特許文献1の図9)。
【0004】
しかしながら上記構造の多重回転式電子部品では、多重軸を各回転式電子部品の内部に貫通させるので、各回転式電子部品を多重軸が貫通する部分がスペース的に無駄となって小型化が阻害されるばかりか、回転式電子部品の構造上の制限となって構造の複雑化や組み立ての煩雑化を招いてしまう等、種々の解決しなければならない問題があった。
【0005】
【特許文献1】
実開平4−119932号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、回転式電子部品を上下二段以上に設置することができ、しかも構造が簡単で、小型化も図れる多重回転式電子部品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため本発明にかかる多重回転式電子部品は、取付板の両面を取付面とし、一方の取付面側に一又は複数の回転式電子部品を、他方の取付面側に一又は複数の回転式電子部品を、各回転式電子部品の回転中心軸が一致するように配置したことを特徴とする。
【0008】
また本発明は、前記取付板の何れか一方の取付面から前記回転中心軸と一致する軸を突出して設け、この軸に前記回転式電子部品を軸支したことを特徴とする。
【0009】
また本発明は、前記取付板の軸を設けていない取付面側に、第一回転式電子部品と第二回転式電子部品とを積層して配置すると共に、前記取付板の軸を設けた取付面側に、前記軸に回動自在に軸支してなる第三回転式電子部品を配置したことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記第三回転式電子部品は、第三摺接パターンを設けた第三基板上に前記軸に回動自在に軸支した第三回転型物を設置して構成され、さらに前記第三基板はフレキシブル基板であり、前記取付板の軸を取り付けた側の取付面と第三基板の間には、第三基板を載置する載置台が設置されることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施の形態にかかる多重回転式電子部品1の概略断面図、図2,図3,図4は多重回転式電子部品1の分解斜視図であり、これらの図を合わせて多重回転式電子部品1全体の分解斜視図になるものである。図1に示すように多重回転式電子部品1は、取付板10の両面を取付面11,21とし、一方の取付面11側に第一回転式電子部品100と第二回転式電子部品200とを、他方の取付面21側に第三回転式電子部品300を、各回転式電子部品100,200,300の回転中心軸が一致するように取り付けて構成されている。具体的には、第一回転式電子部品100は、第一クリック板120と、第一基板130と、第一回転型物(第一回転つまみでもある)140と、軸支部材150とを具備して構成されている。また第二回転式電子部品200は、第二基板210と、第二回転型物220と、第二クリック板230と、第二ケース240と、第二回転つまみ250とを具備して構成されている。また第三回転式電子部品300は、載置台310と、第三基板320と、第三回転型物330と、第三ケース340とを具備して構成されている。また第一,第二,第三回転型物140,220,330の回転中心軸は一致している。以下各構成部品について説明する。
【0012】
取付板10(図1,図4参照)は合成樹脂の成形品であり、円形の板体の上下面をそれぞれ取付面11,21とし、下側の取付面21の中央から前記回転中心軸と一致する筒状の軸31を突出して構成されている。上側の取付面11の周囲には細長形状の四つの貫通する取付部13と、凹状の二つのクリック係合部15とが設けられ、また中央近傍には下記する軸支部材150の位置決め突起157を挿入する二つの位置決め穴17と、下記する載置台310の位置決め突起319を挿入する二つの位置決め穴19とが設けられている。また下側の取付面21の外周近傍からは下方向に向けて先端に爪25を有する係止片23が突出している。なお軸31の中空の内部はネジ螺合穴33となっている。
【0013】
第一クリック板120(図1,図3参照)は金属板製であり、前記取付板10の四つの取付部13に対向する位置にそれぞれ貫通孔121を設け、また前記二つのクリック係合部15に対向する位置にそれぞれ貫通するクリック係合部123を設け、また前記二つの位置決め穴17に対向する位置にそれぞれ貫通する位置決め穴125を設けて構成されている。
【0014】
第一基板130(図1,図3参照)はフレキシブル基板であり、略半円形状に形成されたシート部分の表面にスイッチパターンからなる第一摺接パターン131を設けて構成されている。第一基板130の外周の対向する位置からは、外部に引き出される引出部133と、下記する第二基板210に連結される連結部135とが引き出されている。また前記第一クリック板120の二つの貫通孔121に対向する位置にはそれぞれ貫通孔137が設けられ、前記二つの位置決め穴125に対向する位置にはそれぞれ貫通する位置決め穴139が設けられている。
【0015】
第一回転型物140(図1,図3参照)は合成樹脂を略円板状に成形し、その中央に円形の開口141を設け、開口141の周囲に円弧状の三つ(図3では手前側の一つは図示せず)のストッパー収納部143を設け、さらに第一回転型物140の下面の所定位置に図1に示すように、前記第一基板130の第一摺接パターン131に摺接する金属板製の第一摺動子145と、前記第一クリック板120のクリック係合部123に係合・離脱する金属板製の第一クリックバネ147とを取り付けて構成されている。三つのストッパー収納部143の内、図3に示す右上側のストッパー収納部143は下記する二つのストッパー部159を同時に収納するように長尺に形成され、他の二つのストッパー収納部143はそれぞれ一つずつのストッパー部159を収納するように短めに形成されている。そして各ストッパー部159に対して各ストッパー収納部143は円周方向に遊びがあるので、第一回転型物140は所定の回転角度まで回転することができる。なお第一回転型物140は第一回転つまみでもあり、このためその外周から操作つまみ149を突出している。第一クリックバネ147には弾接部148が設けられている。
【0016】
軸支部材150(図1,図3参照)は合成樹脂成形品であり、略円板状の載置部151の中央に円形の貫通孔からなる軸支部152を設け、また外周近傍に四つの貫通孔からなる取付部155を設け、またその下面中央から筒状の軸支部153を突出するとともに軸支部153の下面から二つの突起状の位置決め突起157を突出し、さらに軸支部材150の下面の外周近傍部分から四本のストッパー部159を突出し、各ストッパー部159の下面からさらに固定部161を突出して構成されている。また載置部151の外周には切り欠き部163が設けられている。
【0017】
第二基板210(図1,図2参照)はフレキシブル基板であり、略円板状のフイルムを二枚重ねると共に、上側のフイルムの表面に所望のスイッチパターンからなる第二摺接パターン211を設け、またその中央に上下に貫通する貫通孔213を設け、さらに第二摺接パターン211の外側の前記軸支部材150の四つの取付部155の内の二つに対向する位置にそれぞれ上下に貫通する貫通孔215を設け、他の二つの取付部155に対向する位置に切り欠き217を設けて構成されている。さらに第二基板210の上下のフイルムは連結部219によって連結されており、また下側のフイルムは連結部135によって前記第一基板130の連結部135に連結されている。つまり図示の都合で切断して示しているが実際は第一基板130と第二基板210は連結部135によって連結されている。第二基板210を二重のフイルム板で構成したのは、前記第一基板130の第一摺接パターン131形成面と、第二基板210の第二摺接パターン211形成面とを同一面にして、フイルムの一方の面だけにパターンを形成するだけでよくしてその製造を容易にするためであり、フイルムの両面にパターンを設ける場合や、フイルムの折り重ね構造によっては、第二基板210を一枚のフイルムで構成しても良い。
【0018】
第二回転型物220(図1,図2参照)は合成樹脂を略板状に成形して構成されており、その上面中央からは突起部221を突出し、突起部221の周囲に二つの切り欠き223を設け、切り欠き223内部に小突起225を設け、また突起部221の上面に三つの貫通する円弧状の孔からなる係合部227を設け、一方第二回転型物220の下面中央から突起229(図1参照)を突出して構成されている。また第二回転型物220の下面には、弾性金属板からなる第二摺動子260が固定されている。
【0019】
第二クリック板230(図1,図2参照)は金属板をリング状に形成して構成されており、等間隔にクリック係合穴231を設け、また中央の孔233に向けて二つの舌片状の突起235を突出し、その中に小孔237を設けて構成されている。この第二クリック板230は第二回転型物220の上面に載置されることで、第二回転型物220の突起部221が孔233に挿入され、その際各突起235は切り欠き223に係合し、小突起225は小孔237に挿入されて位置決めされる。
【0020】
第二ケース240(図1,図2参照)は合成樹脂を下面が開放された円形の箱型に成形して構成されており、その上面中央には貫通孔からなる軸支孔241が設けられ、また第二ケース240の下面の外周近傍からは四つの小突起243を突出している。また図1に示すように第二ケース240の下面には、弾性金属板からなる第二クリックバネ270が取り付けられている。第二クリックバネ270には前記第二クリック板230のクリック係合穴231に弾接する弾接部271が設けられている。
【0021】
第二回転つまみ250(図1,図2参照)は合成樹脂を円形に成形して構成されており、その下面に前記第二ケース240を覆う形状の凹部251を設け、またその下面中央付近から三本の軸支兼係止突起253を突出している。三本の軸支兼係止突起253は何れも円弧状で、その外周側面が全体として円を形成することで、第二ケース240の軸支孔241に回転自在に挿入・軸支され、且つその先端が前記第二回転型物220の係合部227に挿入されるように構成されている。第二回転つまみ250の外周側面はつまみ部255となっている。
【0022】
載置台310(図1,図4参照)は合成樹脂を成形して構成されており、その下部に板状の基板載置部311を設け、またその上面から略筒状の側壁313を突出し、中央には前記取付板10の軸31を貫通する円形の貫通孔315を設け、また側壁313と貫通孔315の間をつなぐ補強壁317上に二つの位置決め突起319を設けて構成されている。
【0023】
第三基板320(図1,図4参照)はフレキシブル基板であり、前記載置台310の基板載置部311の外形と略同一円板形状に形成され、その外周から引出部321を引き出して構成されている。第三基板320の中央には前記載置台310の貫通孔315と同一内径の貫通孔323が設けられ、またその下面には同芯円状のスイッチパターンからなる第三摺接パターン325が形成されている。
【0024】
第三回転型物330(図1,図4参照)は、合成樹脂を略円板状に成形して構成されており、中央には前記取付板10の軸31を回動自在に貫通する円形の貫通孔331が設けられ、また下面に設けた円形の凹部333の内周側面に全周にわたって凹凸状のクリック係合部335を設けて構成されている。また第三回転型物330の上面には第三摺動子280が取り付けられている。第三回転型物330の外周側面はつまみ部337となっている。
【0025】
第三ケース340(図1,図4参照)は、合成樹脂を略円板状に成形して構成されており、その中央上面には円形凹状の軸支持部341が設けられ、軸支持部341の中央には貫通するネジ挿入孔342が設けられ、軸支持部341の外周からは半径方向外側に向かってクリックバネ収納溝343が設けられ、またその上面の外周の一部には上方向に突出する側壁345が設けられ、さらに側壁345の所定位置には孔からなる係止部357が設けられている。そしてクリックバネ収納溝343にはコイルスプリングからなるクリックバネ290が収納され、クリックバネ290の先端にはクリック用ボール295が設置されている。
【0026】
次にこの多重回転式電子部品1の組立方法を説明する。まず第二回転つまみ250の下面に、第二クリックバネ270を取り付けた第二ケース240を設置する。このとき第二回転つまみ250の軸支兼係止突起253を第二ケース240の軸支孔241に回動自在に挿入して軸支する。
【0027】
次に第二ケース240の下面に、第二クリック板230と第二摺動子260とを取り付けた第二回転型物220を収納するが、その際第二回転つまみ250の三つの軸支兼係止突起253を第二回転型物220の三つの係合部227に挿入し、各軸支兼係止突起253の先端を熱カシメすることで第二回転つまみ250と第二回転型物220とを一体に固定する。
【0028】
次に第二回転型物220の下側に、第二基板210と軸支部材150とを配置し、その際第二ケース240下面の各小突起243を、第二基板210の各貫通孔215及び各切り欠き217を介して軸支部材150の各取付部155に挿入してその裏面側で熱カシメして固定する。このとき第二回転型物220下面の突起229は第二基板210の貫通孔213と軸支部材150の軸支部152に挿入され、回動自在に軸支される。
【0029】
次に第二基板210から引き出した連結部135の部分を軸支部材150の外周の切り欠き部163で下側に折り曲げ、第二基板210に連結している第一基板130を第一回転型物140の長尺のストッパー収納部143内に通して第一基板130を第一回転型物140の下側に位置させた上で、軸支部材150の下側に第一回転型物140を配置し、その際軸支部材150の軸支部153を開口141に挿入して第一回転型物140を回動自在に軸支すると共に、軸支部材150の四本のストッパー部159を三つのストッパー収納部143に挿入する。このとき長尺の一つのストッパー収納部143には二つのストッパー部159が挿入され、これら両ストッパー部159の間に前記連結部135が挿入された状態となる。
【0030】
次に第一回転型物140の下側に位置している第一基板130の下側に第一クリック板120を載置した取付板10を配置し、その際第一回転型物140を貫通した軸支部材150の位置決め突起157を第一基板130の位置決め穴139と第一クリック板120の位置決め穴125と取付板10の位置決め穴17に挿入して各部材の位置決めを行うと共に、第一回転型物140を貫通した軸支部材150の四本のストッパー部159を第一基板130の貫通孔137と第一クリック板120の貫通孔121と取付板10の取付部13に挿入して各ストッパー部159下端の固定部161を熱カシメしてこれら各部材を一体化する。
【0031】
これにより取付板10の軸31を設けていない取付面11側に第一回転式電子部品100と第二回転式電子部品200とを積層して配置したことになる。
【0032】
次に取付板10の下側に、その下面に第三基板320を取り付けた載置台310を配置する。その際取付板10の軸31を載置台310の貫通孔315と第三基板320の貫通孔323に挿通し、また載置台310の位置決め突起319を取付板10の位置決め穴19に挿入する。
【0033】
次に第三基板320の下側に、第三摺動子280を取り付けた第三回転型物330を配置する。その際取付板10の軸31を第三回転型物330の貫通孔331に回動自在に挿入する。
【0034】
次に第三回転型物330の下側に第三ケース340を配置し、その際取付板10の軸31の先端を第三ケース340の軸支持部341に挿入し、同時に取付板10の爪25を側壁345の係止部357に係止し、さらに第三ケース340の下面側からそのネジ挿入孔342に固定用ネジ349を挿入して軸31のネジ螺合穴33に螺合し、これによって第三ケース340と取付板10の間に第三回転式電子部品300の各部品を固定する。なおこのとき第三ケース340に設置したクリック用ボール295は、第三回転型物330のクリック係合部335にクリックバネ290の弾発力によって弾接される。
【0035】
これにより取付板10の軸31を設けた取付面21側に前記軸31に回動自在に軸支してなる第三回転式電子部品300を配置したことになる。
【0036】
以上のようにして組み立てられた多重回転式電子部品1は、両面を取付面11,21として、一方の取付面21から軸31を突出して設けた取付板10において、取付板10の軸31を設けていない取付面11側に、第一基板130上に第一回転型物140を回動自在に設置してなる第一回転式電子部品100と、第二基板210上に第二回転型物220を回動自在に設置してなる第二回転式電子部品200とを、第一,第二回転型物140,220のそれぞれの回転中心軸が一致するように積層して配置し、さらに取付板10の軸31を設けた取付面21側に、第三基板320上に第三回転型物330を回動自在に設置してなる第三回転式電子部品300を、第三回転型物330の回転中心軸が前記第一,第二回転型物140,220の回転中心軸と一致するように配置して構成されている。換言すれば、一方の取付面11側に第一回転式電子部品100と第二回転式電子部品200とを、他方の取付面21側に第三回転式電子部品300を取り付ける取付板10を設置したので、従来のように多重回転軸を多重に設置した回転式電子部品の中央を貫くように設置する必要がなく、構造が簡単で小型化が図れ、多数の機能を有する多重(三重)回転式電子部品1を少ない設置面積で機器に取り付けることができる。
【0037】
特にこの多重回転式電子部品1においては、取付板10の一方の取付面21から軸31を突出して設け、この軸31を設けていない側の取付面11に、第一回転式電子部品100と第二回転式電子部品200とを積層して配置し、軸31を設けた側の取付面21に、第三基板320上に軸31で回動自在に軸支した第三回転型物300を設置した第三回転式電子部品300を配置したので、取付板10両側の取付面11,21を回転式電子部品の取り付けに有効に利用でき、前述のように多数の機能を有する多重(三重)回転式電子部品1を少ない設置面積で機器に取り付けることができるばかりか、軸31を第三回転式電子部品300の構成要素の一部に用いることで、さらにその構造を簡単にでき部品点数の削減が図れる。
【0038】
また上記実施の形態において載置台310を設置したのは以下の理由による。即ち取付板10の上下の取付面11,21は、これらの面にそれぞれ各種部品を取り付ける等するため、その表面を平面状にしにくい。このため取付面11側は第一クリック板120を載置することでその表面を平面状にした上でその上に第一基板130を載置することとし、一方取付面21側は載置台310を載置して載置台310の基板載置部311の平面状とした表面の上に第三基板320を載置することとしたのである。これにより、たとえ第三基板320がフレキシブル基板であっても、取付面21と第三基板320の間に載置台310を設置することで、容易且つ確実に第三基板320を平面上に設置することができる。
【0039】
また上記実施の形態においては、軸31の先端に、第三回転型物330を覆ってその抜けを防止する第三ケース340を取り付けたので、第三回転式電子部品300を構成する各部品が軸31から抜け出るのを防止できると同時に、第三回転型物330を覆うことで外部からの外力に対して第三回転式電子部品300の内部の保護が図れる。
【0040】
次にこの多重回転式電子部品1の動作を説明する。図1において第二回転つまみ250を回転すると、これと一体に第二回転型物220が回転し、第二摺動子260が第二基板210の第二摺接パターン211上を摺動してそのオンオフ状態を変化すると同時に、第二クリックバネ270の弾接部271が第二クリック板230のクリック係合穴231へ係合・離脱することでクリック感覚を生じる。
【0041】
次に第一回転型物140を回転すると、これと一体に第一摺動子145及び第一クリックバネ147が回転し、第一摺動子145が第一基板130の第一摺接パターン131上を摺動してそのオンオフ状態を変化すると同時に、第一クリックバネ147の弾接部148が第一クリック板120のクリック係合部123に係合・離脱することでクリック感覚を生じる。なお第一回転型物140の回転範囲は、軸支部材150に設けたストッパー部159が第一回転型物140のストッパー収納部143内を移動する範囲に規制される。
【0042】
次に第三回転型物330を回動すると、これと一体に第三摺動子280が回転し、第三摺動子280が第三基板320の第三摺接パターン325上を摺動してそのオンオフ状態を変化する。同時にクリック用ボール295が第三回転型物330のクリック係合部335の凹凸に係合・離脱することでクリック感覚を生じる。
【0043】
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば上記実施の形態では取付板10に軸31を設けたが、必ずしも軸31は必要なく、これを省略しても良い。また上記実施の形態で、取付板10の軸31に取り付く回転式電子部品300を一つ、軸31を設けていない取付面11側に二つの回転式電子部品100,200を取り付けたが、両取付面11,21に取り付く回転式電子部品は一つ以上であれば、その数は問わない。
【0044】
また第一基板130と第二基板210と第三基板320とを一枚のフイルム上に形成しても良い。
【0045】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば以下のような優れた効果を有する。▲1▼一方の取付面側に一又は複数の回転式電子部品を、他方の取付面側に一又は複数の回転式電子部品を配置する取付板を設置したので、従来のように多重回転軸を多重に設置した回転式電子部品の中央を貫くように設置する必要がなく、構造が簡単で小型化が図れ、多数の機能を有する多重回転式電子部品を少ない設置面積で機器に取り付けることができる。
【0046】
▲2▼取付板の何れか一方の取付面から回転中心軸と一致する軸を突出して設け、この軸に回転式電子部品を軸支したので、取付板両側の取付面を回転式電子部品の取り付けに有効に利用でき、多数の機能を有する多重回転式電子部品を少ない設置面積で機器に取り付けることができるばかりか、軸を何れかの回転式電子部品の構成要素の一部に用いることで、さらにその構造を簡単にでき部品点数の削減が図れる。
【0047】
▲3▼取付板の軸を設けていない取付面側に第一回転式電子部品と第二回転式電子部品とを積層して配置すると共に、取付板の軸を設けた取付面側に前記軸に回動自在に軸支してなる第三回転式電子部品を配置したので、取付板両側の取付面を回転式電子部品の取り付けに有効に利用でき、多数の機能を有する三重回転式電子部品を少ない設置面積で機器に取り付けることができるばかりか、軸を第三回転式電子部品の構成要素の一部に用いることで、さらにその構造を簡単にでき部品点数の削減が図れる。
【0048】
▲4▼取付板の軸を取り付けた側の取付面と、第三基板の間に、第三基板を載置する載置台を設置したので、第三基板がフレキシブル基板であっても、載置台の第三基板を載置する面を平面とすることで、容易且つ確実に第三基板を平面上に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる多重回転式電子部品1の概略断面図である。
【図2】多重回転式電子部品1の分解斜視図(その1)である。
【図3】多重回転式電子部品1の分解斜視図(その2)である。
【図4】多重回転式電子部品1の分解斜視図(その3)である。
【符号の説明】
1 多重回転式電子部品
10 取付板
11 取付面
21 取付面
31 軸
100 第一回転式電子部品
120 第一クリック板
130 第一基板
131 第一摺接パターン
140 第一回転型物
145 第一摺動子
147 第一クリックバネ
150 軸支部材
200 第二回転式電子部品
210 第二基板
211 第二摺接パターン
220 第二回転型物
230 第二クリック板
240 第二ケース
250 第二回転つまみ
260 第二摺動子
270 第二クリックバネ
280 第三摺動子
290 クリックバネ
295 クリック用ボール
300 第三回転式電子部品
310 載置台
320 第三基板
325 第三摺接パターン
330 第三回転型物
340 第三ケース
349 固定用ネジ
Claims (4)
- 取付板の両面を取付面とし、一方の取付面側に一又は複数の回転式電子部品を、他方の取付面側に一又は複数の回転式電子部品を、各回転式電子部品の回転中心軸が一致するように配置したことを特徴とする多重回転式電子部品。
- 前記取付板の何れか一方の取付面から前記回転中心軸と一致する軸を突出して設け、この軸に前記回転式電子部品を軸支したことを特徴とする請求項1に記載の多重回転式電子部品。
- 前記取付板の軸を設けていない取付面側に、第一回転式電子部品と第二回転式電子部品とを積層して配置すると共に、
前記取付板の軸を設けた取付面側に、前記軸に回動自在に軸支してなる第三回転式電子部品を配置したことを特徴とする請求項2に記載の多重回転式電子部品。 - 前記第三回転式電子部品は、第三摺接パターンを設けた第三基板上に前記軸に回動自在に軸支した第三回転型物を設置して構成され、
さらに前記第三基板はフレキシブル基板であり、
前記取付板の軸を取り付けた側の取付面と第三基板の間には、第三基板を載置する載置台が設置されることを特徴とする請求項3に記載の多重回転式電子部品。
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JP2003178671A JP2005019031A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 多重回転式電子部品 |
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