JP2005013985A - 膜パターン形成方法、デバイス及びその製造方法、電気光学装置、並びに電子機器、アクティブマトリクス基板の製造方法、アクティブマトリクス基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基板P上にバンクBを形成する工程と、バンクBによって区画された領域に機能液Lを配置する工程と、基板P上に配置された機能液Lを乾燥させて膜パターンFを形成する工程とを有する。バンクBの形成材料は、無機質の材料を含む。
【選択図】 図1
Description
本発明の膜パターン形成方法は、機能液を基板上に配置して膜パターンを形成する方法であって、前記基板上にバンクを形成する工程と、前記バンクによって区画された領域に前記機能液を配置する工程と、前記基板上に配置された前記機能液を乾燥させる工程とを有し、前記バンクの形成材料は、無機質の材料を含むことを特徴とする。
本発明の膜パターン形成方法では、バンクによって区画された領域に機能液が配置され、この機能液が乾燥することにより、基板上に膜パターンが形成される。この場合、バンクによって膜パターンの形状が規定されることから、例えば隣接するバンク間の幅を狭くするなど、バンクを適切に形成することにより、膜パターンの微細化や細線化を図ることができる。
また、本発明の膜パターン形成方法では、バンクの形成材料が無機質の材料を含むことから、バンクの耐熱性が高く、しかもバンクと基板との間の熱膨張率の差が小さい。そのため、機能液の乾燥時の熱などによるバンクの劣化が抑制され、膜パターンが良好な形状で形成される。
つまり、本発明の膜パターン形成方法では、微細化や細線化が図られた膜パターンを、精度よく安定して形成することができる。
この形成方法によれば、バンクは機能液をはじくため、バンク間に機能液を良好に配置できる。
この形成方法によれば、液滴吐出法を用いることにより、スピンコート法などの他の塗布技術に比べて、液体材料の消費に無駄が少なく、基板上に配置する機能液の量や位置の制御を行いやすい。
なお、隣接するバンク間の幅は液滴の直径より狭くしてもよい。この場合、液滴状の機能液は、毛管現象などによりバンク間に入り込む。これにより、吐出する液滴の直径より狭い線幅の膜パターンが形成される。
本発明のデバイス製造方法では、デバイスに形成される膜パターンの微細化や細線化が安定して図られる。そのため、高精度なデバイスを安定して製造することができる。
特に、前記膜パターンが前記基板上に設けられたTFT(膜トランジスタ)等のスイッチング素子の一部を構成する場合には、高集積化されたスイッチング素子を安定的に得ることができる。
電気光学装置としては、例えば、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ型表示装置などを例示できる。
また、本発明の電子機器は、上記の電気光学装置を備えることを特徴とする。
これらの発明によれば、高精度なデバイスを有することから、品質や性能の向上が図られる。
また本発明のアクティブマトリクス基板は、上記記載のアクティブマトリクス基板の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
図1は、本発明の膜パターン形成方法を概念的に示す図である。
本発明の膜パターン形成方法は、基板P上にバンクBを形成するバンク形成工程、バンクBによって区画された領域に機能液Lを配置する材料配置工程、及び基板P上に配置された機能液Lを乾燥させる乾燥(焼成)工程を有している。
また、バンクBを多層状に形成し、少なくとも一つの層を無機質の材料から形成してもよい。
また、機能液Lを、バンクBによって区画された領域に配置する方法としては、液滴吐出法、いわゆるインクジェット法を用いるのが好ましい。液滴吐出法を用いることにより、スピンコート法などの他の塗布技術に比べて、液体材料の消費に無駄が少なく、基板上に配置する機能液の量や位置の制御を行いやすいという利点がある。
導電性微粒子としては、例えば、金、銀、銅、パラジウム、及びニッケルのうちのいずれかを含有する金属微粒子の他、これらの酸化物、並びに導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。
これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の表面にコーティングするコーティング材としては、例えばキシレン、トルエン等の有機溶剤やクエン酸等が挙げられる。
導電性微粒子の粒径は1nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1μmより大きいと、後述する液体吐出ヘッドのノズルに目詰まりが生じるおそれがある。また、1nmより小さいと、導電性微粒子に対するコーテイング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。
ステージ7は、この液滴吐出装置IJによりインク(液体材料)を設けられる基板Pを支持するものであって、基板Pを基準位置に固定する不図示の固定機構を備えている。
Y軸方向ガイド軸5は、基台9に対して動かないように固定されている。ステージ7は、Y軸方向駆動モータ3を備えている。Y軸方向駆動モータ3はステッピングモータ等であり、制御装置CONTからY軸方向の駆動信号が供給されると、ステージ7をY軸方向に移動する。
クリーニング機構8は、液滴吐出ヘッド1をクリーニングするものである。クリーニング機構8には、図示しないY軸方向の駆動モータが備えられている。このY軸方向の駆動モータの駆動により、クリーニング機構8は、Y軸方向ガイド軸5に沿って移動する。クリーニング機構8の移動も制御装置CONTにより制御される。
ヒータ15は、ここではランプアニールにより基板Pを熱処理する手段であり、基板P上に塗布された液体材料に含まれる溶媒の蒸発及び乾燥を行う。このヒータ15の電源の投入及び遮断も制御装置CONTにより制御される。
図3において、液体材料(配線パターン用インク、機能液)を収容する液体室21に隣接してピエゾ素子22が設置されている。液体室21には、液体材料を収容する材料タンクを含む液体材料供給系23を介して液体材料が供給される。
ピエゾ素子22は駆動回路24に接続されており、この駆動回路24を介してピエゾ素子22に電圧を印加し、ピエゾ素子22を変形させることにより、液体室21が変形し、ノズル25から液体材料が吐出される。この場合、印加電圧の値を変化させることにより、ピエゾ素子22の歪み量が制御される。また、印加電圧の周波数を変化させることにより、ピエゾ素子22の歪み速度が制御される。
ピエゾ方式による液滴吐出は材料に熱を加えないため、材料の組成に影響を与えにくいという利点を有する。
本実施形態に係る膜パターン形成方法は、上述した配線パターン用のインク(配線パターン形成材料)を基板上に配置し、その基板上に配線用の導電膜パターンを形成するものであり、バンク形成工程、残渣処理工程、撥液化処理工程、材料配置工程及び中間乾燥工程、焼成工程から概略構成される。
以下、各工程毎に詳細に説明する。
バンクは、仕切部材として機能する部材であり、バンクの形成はリソグラフィ法や印刷法等、任意の方法で行うことができる。例えば、仕切り部材として感光性無機材料をリソグラフィ法にて使用する場合は、スピンコート、スプレーコート、ロールコート、ダイコート、ディップコート等所定の方法で、図4(a)に示すように、基板P上にバンクの高さに合わせてバンクの形成材料31を塗布する。そして、配線パターンに応じたマスクを介しレジストを露光、現像することにより配線を形成すべき領域の周辺に所望のバンクパターンが得られる。
次に、バンク間におけるバンク形成時のレジスト(有機物)残渣を除去するために、基板Pに対して残渣処理を施す。
残渣処理としては、紫外線を照射することにより残渣処理を行う紫外線(UV)照射処理や大気雰囲気中で酸素を処理ガスとするO2プラズマ処理等を選択できるが、ここではO2プラズマ処理を実施する。
なお、基板Pがガラス基板の場合、その表面は配線パターン形成材料に対して親液性を有しているが、本実施の形態のように残渣処理のためにO2プラズマ処理や紫外線照射処理を施すことで、基板表面の親液性を高めることができる。
続いて、バンクBに対し撥液化処理を行い、その表面に撥液性を付与する。
撥液化処理としては、例えば大気雰囲気中でテトラフルオロメタンを処理ガスとするプラズマ処理法(CF4プラズマ処理法)を採用することができる。CF4プラズマ処理の条件は、例えばプラズマパワーが50〜1000W、4フッ化メタンガス流量が50〜100ml/min、プラズマ放電電極に対する基体搬送速度が0.5〜1020mm/sec、基体温度が70〜90℃とされる。
なお、処理ガスとしては、テトラフルオロメタン(四フッ化炭素)に限らず、他のフルオロカーボン系のガスを用いることもできる。
なお、バンクB、Bに対する撥液化処理により、先に親液化処理した基板P表面に対し多少は影響があるものの、特に基板Pがガラス等からなる場合には、撥液化処理によるフッ素基の導入が起こらないため、基板Pはその親液性、すなわち濡れ性が実質上損なわれることはない。
また、バンクB、Bについては、撥液性を有する材料(例えばフッ素基を有する樹脂材料)によって形成することにより、その撥液処理を省略するようにしてもよい。
次に、先の図2に示した液滴吐出装置IJによる液滴吐出法を用いて、配線パターン形成材料を、基板P上のバンクB、Bによって区画された領域、すなわちバンクB、B間に配置する。なお、本例では、配線パターン用インク(機能液)として、導電性微粒子を溶媒(分散媒)に分散させた分散液を吐出する。ここで用いられる導電性微粒子は、金、銀、銅、パラジウム、ニッケルの何れかを含有する金属微粒子の他、導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。
また、図4(c)に示すように、隣接するバンクB、B間の幅Wが液滴の直径Dより狭い場合(すなわち、液滴の直径DがバンクB、B間の幅Wより大きい場合)、図4(d)の二点鎖線で示すように、液滴の一部がバンクB、B上にのるものの、毛管現象などにより液体材料LはバンクB、B間に入り込む。本例では、バンクB、Bは撥液性が付与されていることから、液体材料がバンクBにはじかれ、バンクB、B間により確実に流れ込む。
また、基板Pの表面は親液性を付与されているため、バンクB、B間に流れ込んだ液体材料Lがその区画された領域内で均一に広がる。これにより、吐出する液滴の直径Dより狭い線幅Wの塗膜が形成される。
基板Pに液体材料を配置した後、分散媒の除去及び膜厚確保のため、必要に応じて乾燥処理をする。乾燥処理は、例えば基板Pを加熱する通常のホットプレート、電気炉などによる処理の他、ランプアニールによって行なうこともできる。
ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態では100W以上1000W以下の範囲で十分である。
吐出工程後の乾燥膜は、微粒子間の電気的接触をよくするために、分散媒を完全に除去する必要がある。また、導電性微粒子の表面に分散性を向上させるために有機物などのコーティング材がコーティングされている場合には、このコーティング材も除去する必要がある。そのため、吐出工程後の基板には熱処理及び/又は光処理が施される。
例えば、有機物からなるコーティング材を除去するためには、約300℃で焼成することが必要である。この場合、例えば、バンクB及び液体材料の乾燥膜の上に低融点ガラスなどを予め塗布してもよい。
以上の工程により吐出工程後の乾燥膜は微粒子間の電気的接触が確保され、図4(e)に示すように、導電性膜(膜パターンF)に変換される。
図5は、本発明に係る液晶表示装置について、各構成要素とともに示す対向基板側から見た平面図であり、図6は図1のH−H’線に沿う断面図である。図7は、液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図で、図8は、液晶表示装置の部分拡大断面図である。なお、以下の説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
また、液晶表示装置100をカラー表示用として構成する場合には、対向基板20において、TFTアレイ基板10の後述する各画素電極に対向する領域に、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタをその保護膜とともに形成する。
図13において、有機EL装置401は、基板411、回路素子部421、画素電極431、バンク部441、発光素子451、陰極461(対向電極)、および封止基板471から構成された有機EL素子402に、フレキシブル基板(図示略)の配線および駆動IC(図示略)を接続したものである。回路素子部421は、アクティブ素子であるTFT60が基板411上に形成され、複数の画素電極431が回路素子部421上に整列して構成されたものである。そして、TFT30を構成するゲート配線61が、上述した実施形態の配線パターンの形成方法により形成されている。
図14は、本実施形態のプラズマ型表示装置500の分解斜視図を示している。
プラズマ型表示装置500は、互いに対向して配置された基板501、502、及びこれらの間に形成される放電表示部510を含んで構成される。
放電表示部510は、複数の放電室516が集合されたものである。複数の放電室516のうち、赤色放電室516(R)、緑色放電室516(G)、青色放電室516(B)の3つの放電室516が対になって1画素を構成するように配置されている。
また、隔壁515によって区画される長方形状の領域の内側には蛍光体517が配置されている。蛍光体517は、赤、緑、青の何れかの蛍光を発光するもので、赤色放電室516(R)の底部には赤色蛍光体517(R)が、緑色放電室516(G)の底部には緑色蛍光体517(G)が、青色放電室516(B)の底部には青色蛍光体517(B)が各々配置されている。
基板501と基板502とは、前記アドレス電極511…と表示電極512…を互いに直交させるように対向させて相互に貼り合わされている。
上記アドレス電極511と表示電極512は図示略の交流電源に接続されている。各電極に通電することにより、放電表示部510において蛍光体517が励起発光し、カラー表示が可能となる。
図15に示す液晶表示装置(電気光学装置)901は、大別するとカラーの液晶パネル(電気光学パネル)902と、液晶パネル902に接続される回路基板903とを備えている。また、必要に応じて、バックライト等の照明装置、その他の付帯機器が液晶パネル902に付設されている。
本実施形態の液晶表示装置によれば、電気特性の不均一が解消された高品質の液晶表示装置を得ることができる。
図16(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図16(a)において、600は携帯電話本体を示し、601は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図16(b)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図16(b)において、700は情報処理装置、701はキーボードなどの入力部、703は情報処理本体、702は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図16(c)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図16(c)において、800は時計本体を示し、801は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図16(a)〜(c)に示す電子機器は、上記実施形態の液晶表示装置を備えたものであるので、高い品質や性能が得られる。
なお、本実施形態の電子機器は液晶装置を備えるものとしたが、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ型表示装置等、他の電気光学装置を備えた電子機器とすることもできる。
図17は、本実施形態例に係る非接触型カード媒体を示しており、非接触型カード媒体1400は、カード基体1402とカードカバー1418から成る筐体内に、半導体集積回路チップ1408とアンテナ回路1412を内蔵し、図示されない外部の送受信機と電磁波または静電容量結合の少なくとも一方により電力供給あるいはデータ授受の少なくとも一方を行うようになっている。
Claims (12)
- 機能液を基板上に配置して膜パターンを形成する方法であって、
前記基板上にバンクを形成する工程と、
前記バンクによって区画された領域に前記機能液を配置する工程と、
前記基板上に配置された前記機能液を乾燥させる工程とを有し、
前記バンクの形成材料は、無機質の材料を含むことを特徴とする膜パターン形成方法。 - 請求項1の膜パターン形成方法において、
前記バンクに前記基板よりも高い撥液性を付与する工程を有することを特徴とする薄膜パターン形成方法。 - 請求項1、または請求項2に記載の膜パターン形成方法において、
前記機能液を、液滴吐出法を用いて前記バンクによって区画された領域に配置することを特徴とする膜パターン形成方法。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の膜パターン形成方法において、
前記機能液は、導電性微粒子を含むことを特徴とする膜パターン形成方法。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の膜パターン形成方法において、
前記機能液には、熱処理または光処理により導電性を発現する材料が含まれることを特徴とする膜パターン形成方法。 - 基板に膜パターンが形成されてなるデバイスの製造方法であって、
請求項1から請求項5のいずれかに記載の膜パターン形成方法により、前記基板に前記膜パターンを形成することを特徴とするデバイス製造方法。 - 請求項6に記載のデバイス製造方法において、
前記膜パターンは、前記基板上に設けられたスイッチング素子の一部を構成することを特徴とするデバイス製造方法。 - 請求項6または請求項7に記載のデバイス製造方法を用いて製造されたことを特徴とするデバイス。
- 請求項8に記載のデバイスを備えることを特徴とする電気光学装置。
- 請求項9に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
- アクティブマトリクス基板の製造方法において、
基板上にゲート配線を形成する第1の工程と、
前記ゲート配線上にゲート絶縁膜を形成する第2の工程と、
前記ゲート絶縁膜を介して半導体層を積層する第3の工程と、
前記ゲート絶縁層の上にソース電極及びドレイン電極を形成する第4の工程と、
前記ソース電極及び前記ドレイン電極上に絶縁材料を配置する第5の工程と、
前記ドレイン電極と電気的に接続する画素電極を形成する第6の工程と、を有し、
前記第1の工程、前記第4の工程及び前記第6の工程の少なくとも1つの工程では請求項1〜5いずれかに記載の膜パターン形成方法を用いることを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。 - 請求項11に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法を用いて製造されたことを特徴とするアクティブマトリクス基板。
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