JP2004330164A - 薄膜パターン形成方法、デバイスとその製造方法及び電気光学装置並びに電子機器 - Google Patents

薄膜パターン形成方法、デバイスとその製造方法及び電気光学装置並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】短時間で機能液をバンクの間に吐出する。
【解決手段】機能液Xを基板P上に配置させて薄膜パターンを形成する方法であって、上記基板P上に上記薄膜パターンの形成領域に応じたバンクBを形成する工程と、複数のノズルを上記基板Pに対し相対的に走査しながら上記バンクB、B間に上記機能液Xを吐出する工程と、上記バンクB、B間に配置された上記機能液Xに対して所定の処理をすることによって薄膜パターンを形成する工程とを有する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜パターン形成方法、デバイスとその製造方法及び電気光学装置並びに電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子回路または集積回路などに使われる配線を有するデバイス製造には、例えばフォトリソグラフィ法が用いられている。このリソグラフィ法は、予め導電膜を形成した基板上にレジストと呼ばれる感光材を塗布し、回路パターンを照射して現像し、レジストパターンに応じて導電膜をエッチングすることで薄膜の配線パターンを形成するものである。このリソグラフィ法は真空装置などの大掛かりな設備と複雑な工程を必要とし、また材料使用効率も数%程度でそのほとんどを廃棄せざるを得ず、製造コストが高い。
【0003】
これに対して、液体吐出ヘッドから液体材料を液滴状に吐出する液滴吐出法、いわゆるインクジェット法を用いて基板上に配線パターンを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、金属微粒子等の導電性微粒子を分散させた機能液である配線パターン用インクを基板に直接パターン配置し、その後熱処理やレーザー照射を行って薄膜の導電膜パターンに変換する。この方法によれば、フォトリソグラフィが不要となり、プロセスが大幅に簡単なものになるとともに、原材料の使用量も少なくてすむというメリットがある。
【0004】
【特許文献1】
米国特許5132248号明細書
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、導電膜パターンは、通常、基板上に配線パターンの形成領域に応じて形成されたバンクの間に所定量の配線パターン用インクを配置させ、該配線パターン用インクに対し上述のように熱処理やレーザー照射を行うことによって所望の膜厚に形成される。そして、通常、上述のインクジェット法では単一のノズルを走査しながらバンクの間に配線パターン用インクを吐出している。ところが、導電性パターンがある程度の膜厚を必要とする場合には、その膜厚を得るために充分な量の配線パターン用インクをバンクの間に配置させる必要があり、上記ノズルを何度も走査させなければならなく、結果、デバイスの生産性が低下する。また、何度も上記ノズルを走査させている間に先に配置した配線パターン用インクの乾燥状態が変わってしまい、導電性パターンを均一な厚みに形成することが困難となる。特に、再溶解性の無い配線パターン用インクを用いた場合には、導電性パターンを均一な厚みに形成することは非常に困難となる。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、短時間で機能液をバンクの間に吐出することによって、デバイスの生産性を向上すると共に均一な膜厚の薄膜パターンを形成することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る薄膜パターン形成方法は、機能液を基板上に配置させて薄膜パターンを形成する方法であって、上記基板上に上記薄膜パターンの形成領域に応じたバンクを形成する工程と、複数のノズルを上記基板に対し相対的に走査しながら上記バンク間に機能液を吐出する工程と、上記バンク間に配置された上記機能液に対して所定の処理をすることによって薄膜パターンを形成する工程とを有することを特徴とする。
【0008】
このような特徴を有する本発明に係る薄膜パターン形成方法によれば、バンク間に複数のノズルによって機能液を吐出するので、一度だけノズルをバンク形成された基板に対して相対的に走査させることによって、所望の膜厚の薄膜パターンを形成するのに必要な所定量の機能液をバンク間に配置させることが可能なる。また、これによって、短時間でバンク間に所定量の機能液を配置させることができるので、機能液の一部が乾燥して固まることがなく、均一な膜厚の薄膜パターンを形成することが可能となる。
【0009】
また、上記複数のノズルは、上記薄膜パターンの形成領域の延在方向に沿って配列されていることが好ましい。これによって、薄膜パターン形成領域が長く延在している場合であっても、より短時間でバンク間に所定量の機能液を配置させることが可能となる。
【0010】
また、本発明に係る薄膜パターン形成方法は、上記バンク間の延在方向とほぼ平行に延在する複数のバンク間がある場合に、前記機能液を配置させる工程が、少なくとも2つの上記バンク間の各々に対し複数のノズルを対向させ、該ノズルを前記基板に対して相対的に走査しながら上記機能液を吐出する工程を有することを特徴とする。
【0011】
このような特徴を有する薄膜パターン形成方法では、上記バンク間の延在方向とほぼ平行な方向に延在する複数のバンク間がある場合にも、一度の走査で複数のバンク間に同時に所定量の機能液を吐出することが可能となる。これによって、複数のバンク間がある場合であっても短時間で複数のバンク間に所定量の機能液を配置させることが可能となる。また、この場合においても、機能液の一部が乾燥して固まることがなく、均一な膜厚の薄膜パターンを形成することが可能となる。
なお、バンク間の数に対してノズルの数が少ない場合であっても、上述の工程を繰り返すことによって短時間で全てのバンク間に所定量の機能液を配置させることが可能となると共に、全てのバンク間に均一な膜厚の薄膜パターンを形成することが可能となる。
【0012】
また、本発明に係る薄膜パターン形成方法は、上記機能液を配置させる工程は、上記ノズルを複数回上記基板に対して相対的に走査することによって全てのノズルから上記バンク間の各々に対して機能液を吐出する工程を有することを特徴とする。
【0013】
上述のように異なるノズルによって複数のバンク間に機能液を吐出する場合には、異なったノズルから全く同量の機能液を吐出することが困難な場合がある。このように異なったノズルから異なる量の機能液が吐出されると、各バンク間に配置する機能液の量が差が生じ、結果、各バンク間に形成される薄膜パターンの厚みが異なってしまう。このように薄膜パターンの厚みが異なってしまうと、各薄膜パターンによって伝導率が異なってしまう。例えば、このような厚みの異なった薄膜パターンをゲート線として有する液晶表示装置では、各薄膜パターンの伝導率が異なるために均一な発光特性が得られなくなる。
【0014】
そこで、本発明に係る薄膜パターン形成方法では、全てのノズルから各バンク間に機能液を吐出することによって、全てのバンク間に吐出される機能液の量を同量とする。これによって、バンク間に形成される薄膜パターンは、より確実に均一な厚みに形成される。
なお、このように薄膜パターンをより確実に均一な厚みに形成する場合には、上記ノズルを全てのバンク間に対して相対的に走査させるので、ノズルをバンク間の数だけ走査させることとなるが、本発明に係る薄膜パターン形成方法によれば、1つのバンク間に対して複数のノズルから機能液が吐出されるので従来の単一ノズルを用いた方法と比較すれば短時間でバンク間に所定量の機能液を配置させることができる。
【0015】
また、バンクの表面は撥液化されていることが好ましい。これによって吐出された機能液の一部がバンク上にのった場合であっても、バンクの表面からはじかれバンク間に流れ落ちる。また、バンク間に露出した基板の表面は親液化されていることが好ましい。これによって、バンク間に入り込んだ機能液が濡れ拡がりやすくなり、より均一に機能液がバンク間に配置する。なお、バンクが予め撥液性を有する材料によって構成されている場合には、バンクの表面を撥液化する工程を有する必要はない。
【0016】
なお、機能液に導電性微粒子が含まれている場合には、薄膜パターンを配線パターンとすることができ、各種デバイスの配線パターンに応用することが可能となる。また、導電性微粒子の他に有機EL等の発光素子形成材料やR・G・Bのインク材料を用いることによって、有機EL表示装置やカラーフィルタを有する液晶表示装置等の製造にも適用するこが可能となる。
【0017】
一方、本発明に係るデバイス製造方法は、基板に形成された薄膜パターンを備えるデバイスの製造方法であって、上記薄膜パターン形成方法によって上記基板に上記薄膜パターンを形成することを特徴とする。
本発明に係る薄膜パターン形成方法は、短時間で所定量の機能液をバンク間に配置させることができるので、この本発明に係る薄膜パターン形成方法を用いることによって、より短時間でデバイスを製造することが可能となり、デバイスの生産性が向上する。
また、本発明に係る薄膜パターン形成方法は、薄膜パターンをより確実に均一な厚みで形成することができるので、この本発明に係る薄膜パターン形成方法を用いることによって、均一な薄膜パターンを有するデバイスを製造することが可能となる。
また、上記薄膜パターンがスイッチング素子に接続される配線を構成する場合には、スイッチング素子に接続される配線を短時間で製造することが可能となると共に、薄膜パターンをより確実に均一な膜厚に形成することが可能となる。
【0018】
そして、本発明に係る電気光学装置は、上記のデバイス製造方法を用いて製造されたデバイスを備えることを特徴としている。
また、本発明に係る電子機器は、上記の電気光学装置を備えることを特徴としている。
これによって、本発明では、生産性が向上すると共に均一な発光特性を有する電気光学装置及び電子機器を得ることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る薄膜パターン形成方法、デバイスとその製造方法及び電気光学装置並びに電子機器の一実施形態について説明する。なお、参照する各図において、図面上で認識可能な大きさとするために縮尺は各層や各部材ごとに異なる場合がある。
【0020】
(第1実施形態)
本実施の形態では、液滴吐出法によって液体吐出ヘッドの吐出ノズル(ノズル)から導電性微粒子を含む配線パターン(薄膜パターン)用インク(機能液)を液滴状に吐出し、基板上に配線パターンに応じて形成されたバンクの間に導電性膜からなる配線パターンを形成する場合の例を用いて説明する。
【0021】
この配線パターン用インクは、導電性微粒子を分散媒に分散させた分散液からなるものである。
本実施の形態では、導電性微粒子として、例えば、金、銀、銅、パラジウム、及びニッケルのうちのいずれかを含有する金属微粒子の他、これらの酸化物、並びに導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。
これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。
導電性微粒子の粒径は1nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1μmより大きいと、後述する液体吐出ヘッドの吐出ノズルに目詰まりが生じるおそれがある。また、1nmより小さいと、導電性微粒子に対するコーティング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。
【0022】
分散媒としては、上記の導電性微粒子を分散できるもので、凝集を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を例示できる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、また液滴吐出法(インクジェット法)への適用の容易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、より好ましい分散媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。
【0023】
上記導電性微粒子の分散液の表面張力は0.02N/m以上0.07N/m以下の範囲内であることが好ましい。インクジェット法にて液体を吐出する際、表面張力が0.02N/m未満であると、インク組成物の吐出ノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲りが生じやすくなり、0.07N/mを超えると吐出ノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量や、吐出タイミングの制御が困難になる。表面張力を調整するため、上記分散液には、基板との接触角を大きく低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加するとよい。ノニオン系表面張力調節剤は、液体の基板への濡れ性を向上させ、膜のレベリング性を改良し、膜の微細な凹凸の発生などの防止に役立つものである。上記表面張力調節剤は、必要に応じて、アルコール、エーテル、エステル、ケトン等の有機化合物を含んでもよい。
【0024】
上記分散液の粘度は1mPa・s以上50mPa・s以下であることが好ましい。インクジェット法を用いて液体材料を液滴として吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合には吐出ノズル周辺部がインクの流出により汚染されやすく、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、吐出ノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となる。
【0025】
配線パターンが形成される基板としては、ガラス、石英ガラス、Siウエハ、プラスチックフィルム、金属板など各種のものを用いることができる。また、これら各種の素材基板の表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地層として形成されたものも含む。
【0026】
ここで、液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換式、電気熱変換方式、静電吸引方式などが挙げられる。帯電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御して吐出ノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に30kg/cm2程度の超高圧を印加して吐出ノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけない場合には材料が直進して吐出ノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電的な反発が起こり、材料が飛散して吐出ノズルから吐出されない。また、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を与え、この空間から材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。
【0027】
また、電気熱変換方式は、材料を貯留した空間内に設けたヒータにより、材料を急激に気化させてバブル(泡)を発生させ、バブルの圧力によって空間内の材料を吐出させるものである。静電吸引方式は、材料を貯留した空間内に微小圧力を加え、吐出ノズルに材料のメニスカスを形成し、この状態で静電引力を加えてから材料を引き出すものである。また、この他に、電場による流体の粘性変化を利用する方式や、放電火花で飛ばす方式などの技術も適用可能である。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を的確に配置できるという利点を有する。なお、液滴吐出法により吐出される液状材料(流動体)の一滴の量は、例えば1〜300ナノグラムである。
【0028】
次に、本発明に係るデバイスを製造する際に用いられるデバイス製造装置について説明する。
このデバイス製造装置としては、液滴吐出ヘッドから基板に対して液滴を吐出(滴下)することによりデバイスを製造する液滴吐出装置(インクジェット装置)が用いられる。
【0029】
図1は、液滴吐出装置IJの概略構成を示す斜視図である。
液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド1と、X軸方向駆動軸4と、Y軸方向ガイド軸5と、制御装置CONTと、ステージ7と、クリーニング機構8と、基台9と、ヒータ15とを備えている。
ステージ7は、この液滴吐出装置IJにより液体材料(配線パターン用インク)を配置される基板Pを支持するものであって、基板Pを基準位置に固定する不図示の固定機構を備えている。
【0030】
液滴吐出ヘッド1は、複数の吐出ノズルを備えたマルチノズルタイプの液滴吐出ヘッドであり、長手方向とX軸方向とを一致させている。複数の吐出ノズルは、液滴吐出ヘッド1の下面に一定間隔で設けられている。液滴吐出ヘッド1の吐出ノズルからは、ステージ7に支持されている基板Pに対して、上述した導電性微粒子を含むインクが吐出される。
【0031】
X軸方向駆動軸4には、X軸方向駆動モータ2が接続されている。X軸方向駆動モータ2はステッピングモータ等であり、制御装置CONTからX軸方向の駆動信号が供給されると、X軸方向駆動軸4を回転させる。X軸方向駆動軸4が回転すると、液滴吐出ヘッド1はX軸方向に移動する。
Y軸方向ガイド軸5は、基台9に対して動かないように固定されている。ステージ7は、Y軸方向駆動モータ3を備えている。Y軸方向駆動モータ3はステッピングモータ等であり、制御装置CONTからY軸方向の駆動信号が供給されると、ステージ7をY軸方向に移動する。
【0032】
制御装置CONTは、液滴吐出ヘッド1に液滴の吐出制御用の電圧を供給する。また、X軸方向駆動モータ2に液滴吐出ヘッド1のX軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を、Y軸方向駆動モータ3にステージ7のY軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を供給する。
クリーニング機構8は、液滴吐出ヘッド1をクリーニングするものである。クリーニング機構8には、図示しないY軸方向の駆動モータが備えられている。このY軸方向の駆動モータの駆動により、クリーニング機構は、Y軸方向ガイド軸5に沿って移動する。クリーニング機構8の移動も制御装置CONTにより制御される。
ヒータ15は、ここではランプアニールにより基板Pを熱処理する手段であり、基板P上に配置された液体材料に含まれる溶媒の蒸発及び乾燥を行う。このヒータ15の電源の投入及び遮断も制御装置CONTにより制御される。
【0033】
液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド1と基板Pを支持するステージ7とを相対的に走査しつつ基板Pに対して、液滴吐出ヘッド1の下面に設けられた吐出ノズルから液滴を吐出する。
なお、図1では、液滴吐出ヘッド1は、基板Pの進行方向に対し直角に配置されているが、液滴吐出ヘッド1の角度を調整し、基板Pの進行方向に対して交差させるようにしてもよい。このようにすれば、液滴吐出ヘッド1の角度を調整することで、ノズル間のピッチを調節することが出来る。
【0034】
図2は、ピエゾ方式による液体材料の吐出原理を説明するための図である。
図2において、液体材料(配線パターン用インク、機能液)を収容する液体室21に隣接してピエゾ素子22が設置されている。液体室21には、液体材料を収容する材料タンクを含む液体材料供給系23を介して液体材料が供給される。ピエゾ素子22は駆動回路24に接続されており、この駆動回路24を介してピエゾ素子22に電圧を印加し、ピエゾ素子22を変形させることにより、液体室21が変形し、ノズル25(吐出ノズル)から液体材料が吐出される。この場合、印加電圧の値を変化させることにより、ピエゾ素子22の歪み量が制御される。また、印加電圧の周波数を変化させることにより、ピエゾ素子22の歪み速度が制御される。ピエゾ方式による液滴吐出は材料に熱を加えないため、材料の組成に影響を与えにくいという利点を有する。
【0035】
図3は、基板Pと吐出ノズルを拡大した斜視図である。
この図に示すように、基板Pには配線パターンの形成領域に応じてバンクBが形成されている。バンクB、B間34の底部には基板Pが露出しており、液滴吐出ヘッド1に設置された複数の吐出ノズルがバンク間34(バンクB、B間)に露出した基板Pに対向して配置されている。そして、複数のバンク間34の内、少なくとも2つに複数の吐出ノズルが対向して配置されている。なお、本実施形態においては、図示するように、吐出ノズル1a1,1a2が1つのバンク間34に露出した基板Pに対向して配置されており、吐出ノズル1b1,1b2が他のバンク間34に露出した基板Pに対向して配置されている。そして、吐出ノズル1a1,1a2と吐出ノズル1b1,1b2とはバンク間34、34間の寸法であるバンクピッチ分X軸方向に離間して配列されており、吐出ノズル1a1と吐出ノズル1a2、また吐出ノズル1b1と吐出ノズル1b2はバンク間34の延在方向に配列されている。また、吐出ノズル1a1と吐出ノズル1a2、また吐出ノズル1b1と吐出ノズル1b2は、バンク間34に配置した配線パターン用インクが濡れ拡がった際の端部と端部とが接触する範囲でY軸方向に離間して配置されている。
なお、バンク間34の外側にはバンク間34と同一方向に延在するダミーのバンク間が各々設けられている。このダミーのバンク間は、ダミーでないバンク間34に所望の配線パターンを形成するために用いられるものであり、このダミーのバンク間には最終的には配線パターンが形成されない。
【0036】
そして、まず、吐出ノズル1a1,1a2をダミーのバンク間34’に対向させ、吐出ノズル1b1,1b2をバンク間34aに対向させる。この状態から基板PをY軸方向に走査しながら、吐出ノズル1a1,1a2,1b1,1b2から配線パターン用インクの吐出することによって図4(a)に示すように、ダミーのバンク間34’及びバンク間34aに配線パターン用インクXを配置させる。続いて、液滴吐出ヘッド1をX軸方向にバンクピッチ分移動させることによって吐出ノズル1a1,1a2をバンク間34aに対向させ、吐出ノズル1b1,1b2をバンク間34bに対向させる。この状態から再び液滴吐出ヘッド1をX軸方向に走査することによって図4(b)に示すように、バンク間34a及びバンク間34bに配線パターン用インクXを配置させる。その後、吐出ノズル1b1,1b2が上記ダミーのバンク間34’と反対側のダミーのバンク間に配線パターン用インクXを配置するまで上述の動作を繰り返すことによって全てのバンク間34に所定量の配線パターン用インクXを配置させる。
【0037】
すなわち、各バンク間34は、全てのノズル1a1,1a2,1b1,1b2から配線パターン用インクXを吐出されるので、各ノズル1a1,1a2,1b1,1b2の吐出量にばらつきがある場合であっても全てのバンク間34に同一の量の配線パターン用インクXを配置させることができる。これによって、バンク間34に均一な厚みで配線パターン用インクXを配置させることが可能となる。また、図4(a),(b)の実線で示すように、1つのバンク間34に対して同時に2つの吐出ノズルから配線パターン用インクXが吐出されるので、配線パターン用インクXの厚みを稼ぐことができると共に配線パターン用インクXを一度に広範囲に亘ってバンク間34に配置させることができるので、短時間で所定の厚み(所定量)の配線パターン用インクXをバンク間34に配置させることが可能となる。これに加え、一度に少なくとも2つのバンク間34に吐出ノズルを対向させるので、より短時間で所定の厚みの配線パターン用インクXをバンク間34に配置させることが可能となる。
【0038】
なお、1つのバンク間34に対してさらに複数の吐出ノズルから配線パターン用インクXを吐出しても良いし、一度にさらに複数のバンク間34に吐出ノズルから配線パターン用インクXを吐出しても良い。
なお、一度に2つのバンク間34に吐出ノズルから配線パターン用インクを吐出する場合には、ダミーのバンク間を設けずに、バンク間34a,34bに同時に配線パターン用インクXを配置した後、基板Pを基板面が同一平面内に保たれるように液滴吐出ヘッド1に対して相対的に反転させることによってノズル吐出ノズル1a1,1a2と吐出ノズル1b1,1b2とを入れ替えて再びバンク間34a,34bに配線パターン用インクXを配置させても良い。これによって、ダミーのバンク間を設けなくともバンク間34a,34bに均一な量の配線パターン用インクXを配置させることが可能となる。よって他のバンク間34において同様の動作を繰り返すことによって全てのバンク間34に均一な量の配線パターン用インクXを配置させることが可能となる。
【0039】
次に、本発明の薄膜パターン形成方法の実施形態の一例として、基板上に導電膜配線を形成する方法について図5及び図6を参照して説明する。本実施形態に係る配線パターン形成方法は、上述した配線パターン用のインクを基板上に配置し、その基板上に配線用の導電膜パターンを形成するものであり、HMDS膜形成工程、バンク形成工程、HMDS膜パターニング工程、残渣処理工程(親液化処理工程)、撥液化処理工程、材料配置工程、中間乾燥工程及び熱処理/光処理工程から概略構成される。
以下、各工程毎に詳細に説明する。
【0040】
(HMDS形成工程)
HMDS(ヘキサメチルジシラザン)膜は、基板とバンクとの密着性を向上させるものであり、例えばHMDSを蒸気状にして対象物に対して付着させる方法(HMDS処理)によって形成される。これによって、図5(a)に示すように、基板P上にHMDS膜32が形成される。
【0041】
(バンク形成工程)
バンクは、仕切部材として機能する部材であり、バンクの形成はリソグラフィ法や印刷法等、任意の方法で行うことができる。例えば、リソグラフィ法を使用する場合は、スピンコート、スプレーコート、ロールコート、ダイコート、ディップコート等所定の方法で、図5(b)に示すように、基板P上にバンクの高さに合わせて有機系感光性材料31を塗布し、その上にレジスト層を塗布する。そして、バンク形状(配線パターンの形成領域)に合わせてマスクを施しレジストを露光・現像することによりバンク形状に合わせたレジストを残す。最後にエッチングしてマスク以外の部分のバンク材料を除去する。また、下層が無機物で上層が有機物で構成された2層以上でバンク(凸部)を形成してもよい。
これによって、図5(c)に示されるように、配線パターンを形成すべき領域(例えば10μm幅)の周辺を囲むようにバンクB、Bが形成され、上述のバンク間34が形成される。
【0042】
バンクBを形成する有機材料としては、液体材料に対して撥液性を示す材料でも良いし、後述するように、プラズマ処理による撥液化(テフロン(登録商標)化)が可能で下地基板との密着性が良くフォトリソグラフィによるパターニングがし易い絶縁有機材料でも良い。例えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、オレフィン樹脂、メラミン樹脂等の高分子材料を用いることが可能である。
【0043】
(HMDS膜パターニング工程)
基板P上にバンクBが形成されると、続いてバンク間34のHMDS膜32(バンクB、B間の底部)を図5(d)に示すようにエッチングすることによってHMDS膜32をパターニングする。具体的には、バンクB、Bが形成された基板Pに対してバンクをマスクとして、例えば2.5%フッ酸水溶液でエッチングを施すことでHMDS膜をエッチングする。これによって基板PがバンクB、B間の底部に露出される。
【0044】
(残渣処理工程(親液化処理工程))
次に、バンク間34におけるバンク形成時のレジスト(有機物)残渣を除去するために、基板Pに対して残渣処理を施す。
残渣処理としては、紫外線を照射することにより残渣処理を行う紫外線(UV)照射処理や大気雰囲気中で酸素を処理ガスとするOプラズマ処理等を選択できるが、ここではOプラズマ処理を実施する。
【0045】
具体的には、基板Pに対しプラズマ放電電極からプラズマ状態の酸素を照射することで行う。Oプラズマ処理の条件としては、例えばプラズマパワーが50〜1000W、酸素ガス流量が50〜100ml/min、プラズマ放電電極に対する基板Pの板搬送速度が0.5〜10mm/sec、基板温度が70〜90℃とされる。
なお、基板Pがガラス基板の場合、その表面は配線パターン形成材料に対して親液性を有しているが、本実施の形態のように残渣処理のためにOプラズマ処理や紫外線照射処理を施すことで、バンク間34の底部に露出した基板Pの親液性を高めることができる。
【0046】
(撥液化処理工程)
続いて、バンクBに対し撥液化処理を行い、その表面に撥液性を付与する。撥液化処理としては、例えば大気雰囲気中でテトラフルオロメタンを処理ガスとするプラズマ処理法(CFプラズマ処理法)を採用することができる。CFプラズマ処理の条件は、例えばプラズマパワーが50〜1000W、4フッ化メタンガス流量が50〜100ml/min、プラズマ放電電極に対する基体搬送速度が0.5〜1020mm/sec、基体温度が70〜90℃とされる。
なお、処理ガスとしては、テトラフルオロメタン(四フッ化炭素)に限らず、他のフルオロカーボン系のガスを用いることもできる。
【0047】
このような撥液化処理を行うことにより、バンクBにはこれを構成する樹脂中にフッ素基が導入され、基板Pに対して高い撥液性が付与される。なお、上述した親液化処理としてのOプラズマ処理は、バンクBの形成前に行ってもよいが、アクリル樹脂やポリイミド樹脂等は、Oプラズマによる前処理がなされた方がよりフッ素化(撥液化)されやすいという性質があるため、バンクBを形成した後にOプラズマ処理することが好ましい。
なお、バンクBに対する撥液化処理により、先に親液化処理した基板P表面に対し多少は影響があるものの、特に基板Pがガラス等からなる場合には、撥液化処理によるフッ素基の導入が起こらないため、基板Pはその親液性、すなわち濡れ性が実質上損なわれることはない。
また、バンクBについては、撥液性を有する材料(例えばフッ素基を有する樹脂材料)によって形成することにより、その撥液処理を省略するようにしてもよい。
【0048】
(材料配置工程)
次に、上述の液滴吐出装置IJを用いて、配線パターン用インク(機能液)をバンク間34に露出した基板P上に吐出する。なお、ここでは、導電性微粒子として銀を用い、溶媒(分散媒)としてジエチレングリコールジエチルエーテルを用いたインク(分散液)を吐出する。なお、液滴吐出の条件としては、例えば、インク重量4ng/dot、インク速度(吐出速度)5〜7m/secで行うことできる。また、液滴を吐出する雰囲気は、温度60℃以下、湿度80%以下に設定されていることが好ましい。これにより、液滴吐出ヘッド1の吐出ノズルが目詰まりすることなく安定した液滴吐出を行うことができる。
【0049】
この材料配置工程では、図6(e)の斜視図に示すように、吐出ノズル1b1,1b2から配線パターン形成用インクXを液滴にして吐出し、その液滴をバンク間34に露出した基板P上に配置させる。
続いて、図6(f)の斜視図に示すように、吐出ノズル1b1,1b2から吐出された配線パターン用インクXが配置したバンク間34に吐出ノズル1a1,1a2から配線パターン用インクXをさらに吐出する。
このとき、バンク間34に露出した基板PはバンクB、Bに囲まれているので、配線パターン用インクXがバンク間34の外に拡がることを阻止できる。また、バンクBは撥液性が付与されているため、吐出された液滴の一部がバンクB上にのっても、バンク表面が撥液性となっていることによりバンクBの表面からはじかれ、バンク間34に流れ落ちるようになる。さらに、バンク間34に露出した基板Pは親液性を付与されているため、吐出された配線パターン用インクXがバンク間34に露出した基板P上において拡がり易くなる。これによって図6(g)に示すように所定量の配線パターン用インクXを均一に配置させることができる。
【0050】
これによって、各バンク間34に対して全ての吐出ノズル1a1,1a2,1b1,1b2から配線パターン用インクXが吐出されるので、全てのバンク間34に同一量の配線パターン用インクXを配置させることが可能となる。また、1つのバンク間34に対して一度に2つの吐出ノズルから配線パターン用インクXが吐出されるので、短時間で所定量の配線パターン用インクXをバンク間34に配置させることが可能となる。
【0051】
(中間乾燥工程)
基板Pに所定量の配線パターン用インクXを吐出した後、分散媒の除去のため、必要に応じて乾燥処理をする。乾燥処理は、例えば基板Pを加熱する通常のホットプレート、電気炉などによる処理の他、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態では100W以上1000W以下の範囲で十分である。
【0052】
(熱処理/光処置工程)
吐出工程後の乾燥膜は、微粒子間の電気的接触をよくするために、分散媒を完全に除去する必要がある。また、導電性微粒子の表面に分散性を向上させるために有機物などのコーティング材がコーティングされている場合には、このコーティング材も除去する必要がある。そのため、吐出工程後の基板Pには熱処理及び/又は光処理が施される。
【0053】
熱処理及び/又は光処理は通常大気中で行なわれるが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行うこともできる。熱処理及び/又は光処理の処理温度は、分散媒の沸点(蒸気圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分散性や酸化性等の熱的挙動、コーティング材の有無や量、基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定される。
例えば、有機物からなるコーティング材を除去するためには、約300℃で焼成することが必要である。また、プラスチックなどの基板を使用する場合には、室温以上100℃以下で行うことが好ましい。
以上の工程により吐出工程後の乾燥膜は微粒子間の電気的接触が確保されて導電性膜に変換され、図6(h)に示すように、バンク間34に所定の厚みの配線33が形成される。
なお、各バンク間34には同一量の配線パターン用インクXが配置されているので、熱処理/光処理工程において形成された配線33は、どれも同じ厚みとなる。
【0054】
以上説明したように、本実施形態では、1つのバンク間34に対し一度に2つの吐出ノズルから配線パターン用インクXを吐出するので、短時間で所定量の配線パターン用インクXをバンク間34に配置させることが可能となる。また、本実施形態では、同時に2つのバンク間34に配線パターン用インクXを吐出するので、より短時間で全てのバンク間34に所定量の配線パターン用インクXを配置させることが可能となる。これに加え、本実施形態では、各バンク間34に対して全ての吐出ノズルから配線パターン用インクXを吐出するので、各バンク間34に対し同一量の配線パターン用インクXが配置し、結果、全てのバンク間34に同じ厚みの配線33を形成するこが可能となる。
【0055】
(第2実施形態)
第2実施形態として、本発明の電気光学装置の一例である液晶表示装置について説明する。図7は、本発明に係る液晶表示装置について、各構成要素とともに示す対向基板側から見た平面図であり、図8は図7のH−H’線に沿う断面図である。図9は、液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図で、図10は、液晶表示装置の部分拡大断面図である。
【0056】
図7及び図8において、本実施の形態の液晶表示装置(電気光学装置)100は、対をなすTFTアレイ基板10と対向基板20とが光硬化性の封止材であるシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶50が封入、保持されている。シール材52は、基板面内の領域において閉ざされた枠状に形成されている。
【0057】
シール材52の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる周辺見切り53が形成されている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路201及び実装端子202がTFTアレイ基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路204が形成されている。TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路204の間を接続するための複数の配線205が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材206が配設されている。
【0058】
なお、データ線駆動回路201及び走査線駆動回路204をTFTアレイ基板10の上に形成する代わりに、例えば、駆動用LSIが実装されたTAB(Tape Automated Bonding)基板とTFTアレイ基板10の周辺部に形成された端子群とを異方性導電膜を介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。なお、液晶表示装置100においては、使用する液晶50の種類、すなわち、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード等の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。また、液晶表示装置100をカラー表示用として構成する場合には、対向基板20において、TFTアレイ基板10の後述する各画素電極に対向する領域に、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタをその保護膜とともに形成する。
【0059】
このような構造を有する液晶表示装置100の画像表示領域においては、図9に示すように、複数の画素100aがマトリクス状に構成されているとともに、これらの画素100aの各々には、画素スイッチング用のTFT(スイッチング素子)30が形成されており、画素信号S1、S2、…、Snを供給するデータ線6aがTFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画素信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。また、TFT30のゲートには走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmをこの順に線順次で印加するように構成されている。
【0060】
画素電極19はTFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオン状態とすることにより、データ線6aから供給される画素信号S1、S2、…、Snを各画素に所定のタイミングで書き込む。このようにして画素電極19を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号S1、S2、…、Snは、図8に示す対向基板20の対向電極121との間で一定期間保持される。なお、保持された画素信号S1、S2、…、Snがリークするのを防ぐために、画素電極19と対向電極121との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量60が付加されている。例えば、画素電極19の電圧は、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄積容量60により保持される。これにより、電荷の保持特性は改善され、コントラスト比の高い液晶表示装置100を実現することができる。
【0061】
図10はボトムゲート型TFT30を有する液晶表示装置100の部分拡大断面図であって、TFTアレイ基板10を構成するガラス基板Pには、上記第1実施形態の配線パターン形成方法によって形成されたゲート配線61が形成されている。なお、本実施形態では、ゲート配線61を形成する際に、後述するアモルファスシリコン層を形成するプロセスで約350℃まで加熱されるため、その温度に耐えられる材料として無機質のバンク材を用いている。
【0062】
ゲート配線61上には、SiNxからなるゲート絶縁膜62を介してアモルファスシリコン(a−Si)層からなる半導体層63が積層されている。このゲート配線部分に対向する半導体層63の部分がチャネル領域とされている。半導体層63上には、オーミック接合を得るための例えばn+型a−Si層からなる接合層64a及び64bが積層されており、チャネル領域の中央部における半導体層63上には、チャネルを保護するためのSiNxからなる絶縁性のエッチストップ膜65が形成されている。なお、これらゲート絶縁膜62、半導体層63、及びエッチストップ膜65は、蒸着(CVD)後にレジスト塗布、感光・現像、フォトエッチングを施されることで、図示されるようにパターニングされる。
【0063】
さらに、接合層64a、64b及びITOからなる画素電極19も同様に成膜するとともに、フォトエッチングを施されることで、図示するようにパターニングされる。そして、画素電極19、ゲート絶縁膜62及びエッチストップ膜65上にそれぞれバンク66…を形成し、これらバンク66…間に上述した液滴吐出装置IJを用いて、銀化合物の液滴を吐出することでソース線、ドレイン線を形成することができる。
【0064】
したがって、本実施形態では、均一な厚みを有するゲート配線61、ソース線及びドレイン線を備えることによって均一な発光特性を有する液晶表示装置100を短時間で得ることができる。よって、良好な発光特性を有する液晶表示装置100の生産性が向上する。
【0065】
(第3実施形態)
上記実施の形態では、TFT30を液晶表示装置100の駆動のためのスイッチング素子として用いる構成としたが、液晶表示装置以外にも例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示デバイスに応用が可能である。有機EL表示デバイスは、蛍光性の無機および有機化合物を含む薄膜を、陰極と陽極とで挟んだ構成を有し、上記薄膜に電子および正孔(ホール)を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光させる素子である。そして、上記のTFT30を有する基板上に、有機EL表示素子に用いられる蛍光性材料のうち、赤、緑および青色の各発光色を呈する材料すなわち発光層形成材料及び正孔注入/電子輸送層を形成する材料をインクとし、各々をパターニングすることで、自発光フルカラーELデバイスを製造することができる。
本発明におけるデバイス(電気光学装置)の範囲にはこのような有機ELデバイスをも含むものである。
【0066】
(第4実施形態)
第4実施形態として、非接触型カード媒体の実施形態について説明する。図11に示すように、本実施形態に係る非接触型カード媒体(電子機器)400は、カード基体402とカードカバー418から成る筐体内に、半導体集積回路チップ408とアンテナ回路412を内蔵し、図示されない外部の送受信機と電磁波または静電容量結合の少なくとも一方により電力供給あるいはデータ授受の少なくとも一方を行うようになっている。
【0067】
本実施形態では、上記アンテナ回路412が、上記実施形態に係る配線パターン形成方法によって形成されている。
したがって、均一な厚みのアンテナ回路412を備える非接触型カード媒体を短時間で製造することができる。
なお、本発明に係るデバイス(電気光学装置)としては、上記の他に、PDP(プラズマディスプレイパネル)や、基板上に形成された小面積の薄膜に膜面に平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を利用する表面伝導型電子放出素子等にも適用可能である。
【0068】
(第5実施形態)
第5実施形態として、本発明の電子機器の具体例について説明する。
図12(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図12(a)において、600は携帯電話本体を示し、601は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図12(b)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図12(b)において、700は情報処理装置、701はキーボードなどの入力部、703は情報処理本体、702は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図12(c)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図12(c)において、800は時計本体を示し、801は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図12(a)〜(c)に示す電子機器は、上記実施形態の液晶表示装置を備えたものであるので、良好な発光特性を有した電子機器を短時間で提供することが可能となる。
なお、本実施形態の電子機器は液晶装置を備えるものとしたが、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ型表示装置等、他の電気光学装置を備えた電子機器とすることもできる。
【0069】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0070】
例えば、上記実施形態では、薄膜パターンを導電性膜とする構成としたが、これに限られず、例えば液晶表示装置において表示画像をカラー化するために用いられているカラーフィルタにも適用可能である。このカラーフィルタは、基板に対してR(赤)、G(緑)、B(赤)のインク(液状体)を液滴として所定パターンで吐出(配置)することで形成することができるが、基板に対して所定パターンに応じたバンクを形成し、このバンク間にインクを配置させてカラーフィルタを形成することで、均一な厚みのカラーフィルタ、すなわち均一な発光特性を有した液晶表示装置を短時間で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液滴吐出装置の概略斜視図である。
【図2】ピエゾ方式による液状体の吐出原理を説明するための図である。
【図3】基板と吐出ノズルを拡大した斜視図である。
【図4】液滴吐出装置による液滴の吐出方法を説明するための図である。
【図5】配線パターン形成する手順を示す図である。
【図6】配線パターン形成する手順を示す図である。
【図7】液晶表示装置を対向基板の側から見た平面図である。
【図8】図7のH−H’線に沿う断面図である。
【図9】液晶表示装置の等価回路図である。
【図10】同、液晶表示装置の部分拡大断面図である。
【図11】非接触型カード媒体の分解斜視図である。
【図12】本発明の電子機器の具体例を示す図である。
【符号の説明】
B……バンク、P……基板、X……配線パターン用インク(機能液)、1a1,1a2,1b1,1b2……吐出ノズル、30……TFT(スイッチング素子)、33……配線パターン(薄膜パターン)、34……バンク間、100……液晶表示装置(電気光学装置)、500……非接触型カード媒体(電子機器)、600……携帯電話本体(電子機器)、700……情報処理装置(電子機器)、800……時計本体(電子機器)

Claims (12)

  1. 機能液を基板上に配置させて薄膜パターンを形成する方法であって、
    前記基板上に前記薄膜パターンの形成領域に応じたバンクを形成する工程と、
    複数のノズルを前記基板に対し相対的に走査しながら前記バンク間に前記機能液を吐出する工程と、
    前記バンク間に配置された前記機能液に対して所定の処理をすることによって薄膜パターンを形成する工程と
    を有することを特徴とする薄膜パターン形成方法。
  2. 前記複数のノズルは、前記薄膜パターンの形成領域の延在方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項1記載の薄膜パターン形成方法。
  3. 前記バンク間の延在方向とほぼ平行に延在する複数のバンク間がある場合に、前記機能液を配置させる工程は、少なくとも2つの前記バンク間の前記基板上の各々に対し前記複数のノズルを対向させ、該ノズルを前記基板に対して相対的に走査しながら前記機能液を吐出する工程を有することを特徴とする請求項1または2記載の薄膜パターン形成方法。
  4. 前記機能液を配置させる工程は、前記ノズルを複数回前記基板に対して相対的に走査することによって全てのノズルから前記バンク間の各々に対して機能液を吐出する工程を有することを特徴とする請求項3記載の薄膜パターン形成方法。
  5. 前記機能液を配置させる工程前に、前記バンクの表面を撥液化する工程を有することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の薄膜パターン形成方法。
  6. 前記機能液を配置させる工程前に、前記バンク間の前記基板を親液化する工程を有することを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の薄膜パターン形成方法。
  7. 前記機能液には、導電性微粒子が含まれることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の薄膜パターン形成方法。
  8. 基板に形成された薄膜パターンを備えるデバイスの製造方法であって、
    請求項1〜7いずれかに記載の薄膜パターン形成方法によって前記基板に薄膜パターンを形成することを特徴とするデバイスの製造方法。
  9. 前記薄膜パターンは、スイッチング素子に接続される配線を構成することを特徴とする請求項8記載のデバイスの製造方法。
  10. 請求項8または9記載のデバイスの製造方法によって製造されることを特徴とするデバイス。
  11. 請求項10記載のデバイスを備えることを特徴とする電気光学装置。
  12. 請求項11記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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