JP2005007650A - プリンタ及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】CDを挿入するだけで、自動的にCD印刷に適した印刷仕様が選定され、ユーザに専門的な知識を要求することなく、かつ容易にCDに対する印刷を行う技術を提供する。
【解決手段】ステップS3において、キャプスタンローラ211,212の間の距離が第2の閾値を超えたか否かが判断される。キャプスタンローラ211,212の間には搬送対象が挿入されるので、当該距離が第2の閾値を超えたと判断された場合には、厚いCDが搬送対象として挿入されたと判断される。そしてこのように判断された場合には、ステップS4へと処理が進み、CDに適した印刷仕様が自動的に設定されて印刷が行われる。
【選択図】 図2
【解決手段】ステップS3において、キャプスタンローラ211,212の間の距離が第2の閾値を超えたか否かが判断される。キャプスタンローラ211,212の間には搬送対象が挿入されるので、当該距離が第2の閾値を超えたと判断された場合には、厚いCDが搬送対象として挿入されたと判断される。そしてこのように判断された場合には、ステップS4へと処理が進み、CDに適した印刷仕様が自動的に設定されて印刷が行われる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はプリンタ、特にプリントアウトすべきデータ(以下「プリントアウトデータ」と称する)を与えれば外部でコンピュータと接続することなく印刷を実行するプリンタに関する。とりわけ、特に紙のみならず、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の記憶媒体にも印刷可能なプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリントアウトデータを与えれば外部でコンピュータと接続することなくプリントを実行するプリンタ(以下「スタンドアローンプリンタ」と称する。)が市販されている。スタンドアローンプリンタとして、紙のみならず、CDやDVDなどの記憶媒体にも印刷可能な機能を有するものも市販されている。例えば非特許文献1乃至3にかかるスタンドアローンプリンタが紹介されている。
【0003】
【非特許文献1】
SEIKO EPSON CORPORATION、[online]、[平成15年4月23日検索]、インターネット<URL:http://www.i−love−epson.co.jp/products/printer/inkjet/pm860pt/pm860pt1.htm>
【非特許文献2】
SEIKO EPSON CORPORATION、[online]、[平成15年4月23日検索]、インターネット<URL:http://www.i−love−epson.co.jp/products/printer/inkjet/pm860pt/pm860pt2.htm>
【非特許文献3】
SEIKO EPSON CORPORATION、[online]、[平成15年4月23日検索]、インターネット<URL:http://www.i−love−epson.co.jp/products/printer/inkjet/pm860pt/pm860pt3.htm>
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、CDに対して印刷する場合、その印刷に適した色調や搬送の仕方や使用するインク量は、紙に印刷する場合と相当異なる。よって紙に印刷する場合にユーザが選定可能な色調や搬送の仕方や使用するインク量とは別個にこれらの諸元を自動的に設定することが望ましい。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、CDを挿入するだけで、自動的にCD印刷に適した印刷仕様が選定され、ユーザに専門的な知識を要求することなく、かつ容易にCDに対する印刷を行う技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるプリンタでは、印刷対象を有する搬送対象の厚さを厚さ検出部が検出する。判断部がこの厚さが所定の閾値を超えたと判断した場合には、所定の印刷仕様で印刷対象に対して印刷を行う。
【0007】
かかる構成により、搬送対象の厚みに基づいて印刷対象を間接的に判断し、印刷仕様を外部から設定することなく、自動的に当該印刷対象に適した印刷仕様で印刷を行うことができる。
【0008】
また厚さ検出部が搬送対象の搬送をも行うことにより、搬送対象の搬送機構と別途に厚さ検出機構を設ける必要がない。
【0009】
メモリに、上記の所定の印刷仕様を含む複数の印刷仕様を格納しておき、入力部は外部からの操作を受けて、複数の印刷仕様から所望の印刷仕様が選定される。厚さが所定の閾値を超えない場合には、選定された所望の印刷仕様で印刷対象に対して印刷する。よって通常の印刷対象に対しては、ユーザが所望の印刷仕様を選定することもできる。
【0010】
本発明をプリンタの制御方法として捉えれば、印刷対象を有する搬送対象の厚さを検出し、厚さに基づいて印刷対象を間接的に判断し、印刷対象についての所定の印刷仕様で印刷対象に対して印刷することとして例示できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例にかかるプリンタの構成を例示するブロック図である。当該プリンタは、プリンタコントローラ1と、印刷機構部2とを備えている。
【0012】
プリンタコントローラ1は、バス10及びこれと相互に接続されたCPU11、ROM12,13、RAM14、制御回路15、センサーインターフェース16、データインターフェース18、入出力装置5、入出力インターフェース6を備えており、これらの間では種々のデータが相互に伝達できる。またエンジンインターフェース17及びスロット19もプリンタコントローラ1に接続されている。
【0013】
CPU11は所定のプログラムに基づいて処理や命令を実行する。当該プログラムはROM12に、当該処理や命令の実行に供されるデータはROM13に、それぞれ格納される。RAM14はバッファリングやワークメモリとして使用される。センサーインターフェース16は、印刷機構部2から得られたセンサー出力をCPU11が認識可能なセンサーデータへと変換して出力する。CPU11は、センサーデータ及びプログラムに基づいて、制御回路15に印刷機構部2の動作を制御させる。エンジンインターフェース17は、印刷機構部2の動作についての命令を制御回路15から印刷機構部2へと転送速度を調整しつつ与える。
【0014】
スロット19には、プリントアウトデータを格納するストレージメディア3が接続可能である。データインターフェース18は、スロット19を介してプリントアウトデータをストレージメディア3からバス10に伝達する。
【0015】
入出力装置5は、ユーザに対して情報を表示する機能及びユーザからの操作を入力する機能を総括的に示したブロックである。入出力装置5と授受されるデータは、入出力インターフェース16によってインターフェースされてバス10と授受される。
【0016】
印刷機構部2は、搬送対象4を搬送する搬送機構21と、搬送対象4に対して印刷を行う印刷ヘッド22とを備えている。搬送対象4は印刷対象を有しており、正確には印刷ヘッド22は印刷対象に対して印刷を行う。但し搬送対象4が印刷対象と一致する場合もある。
【0017】
エンジンインターフェース17は搬送機構21及び印刷ヘッド22に対して、例えばそれぞれ制御回路15によって設定された搬送量やインク供給量を与える。制御回路15はデータインターフェース18から得られたプリントアウトデータに基づいて、搬送量やインク供給量を設定する。
【0018】
搬送機構21は搬送対象4の厚さを検出可能なキャプスタンローラ211,212、キャプスタンローラ211,212の間の距離を測定する測距装置213、搬送対象4を搬送方向Qにおいて搬送するキャプスタンローラ214,215を備えている。
【0019】
キャプスタンローラ211,212は、搬送方向Qに対して直交する方向において相互に対峙しつつ移動自在である。そして両者は図示されない付勢機構、例えばバネや弾性体によって、相互に近づく方向へと付勢されている。よってキャプスタンローラ211,212は搬送対象4を、搬送方向Qに搬送しつつ表裏から保持する。また測距装置213はキャプスタンローラ211,212の間の距離を測定することにより、搬送対象4の厚さを検出することができる。以上のことから、キャプスタンローラ211,212、測距装置213は搬送対象4の厚さを検出する厚さ検出部として把握することができる。
【0020】
搬送対象4は、キャプスタンローラ211,212からみてキャプスタンローラ214,215とは反対側から(図1において左側から)挿入される。
【0021】
図2は図1に示されたプリンタの動作を示すフローチャートである。かかるフローチャートの進行、各ステップの実行は、ROM12に格納されたプログラムをCPU11が実行することによって、直接あるいは他の回路等によって間接的に実現される。
【0022】
ステップS0においてプリンタについて公知の一般的な初期化処理が終了した後、ステップS1に進む。ステップS1においてはキャプスタンローラ211,212の間の距離が第1の閾値を超えたか否かが判断される。具体的には測距装置213によって測定されて得られたキャプスタンローラ211,212の間の距離についての情報が、センサーインターフェース16を介してバス10に与えられる。CPUはバス10から上記距離についての情報を得て、ステップS1の判断を行う。
【0023】
第1の閾値は、キャプスタンローラ211,212の間に紙であれ、CDであれ、搬送対象4が挿入されたことを検出するために設定される。例えば、搬送対象4として認識されるべき厚さよりも小さな正の値と、搬送対象4が挿入されない状態におけるキャプスタンローラ211,212の間の距離との和に設定されている。
【0024】
ステップS1において、キャプスタンローラ211,212の間の距離が第1の閾値を超えないと判断されればステップS1が繰り返し実行され、ステップS2には進まない。
【0025】
一方、ステップS1において、キャプスタンローラ211,212の間の距離が第1の閾値を超えたと判断されればステップS2に進む。ステップS2ではキャプスタンローラ211,212,214,215が稼働する。CPU11は制御回路15に対して搬送機構21の動作を制御させる。搬送機構21の動作を制御する制御情報は、制御回路15からエンジンインターフェース17を介して搬送機構21に与えられ、図示されない駆動系、例えばモータを駆動することにより、搬送対象4をキャプスタンローラ211,212からキャプスタンローラ214,215へと進める方向に回転する。これにより搬送対象4の有する印刷対象は印刷ヘッド22による印刷に供せられる。
【0026】
このようにキャプスタンローラ211,212は厚さ検出の機能のみならず、搬送対象を搬送する機能をも併有する。よって両機能を別途に、例えば厚さ検出部を別途に設ける必要がない。
【0027】
次にステップS3に進み、キャプスタンローラ211,212の間の距離が第2の閾値を超えたか否かが判断される。ステップS1と同様にして、測距装置213によって測定されて得られたキャプスタンローラ211,212の間の距離についての情報を、センサーインターフェース16及びバス10を介して、CPU11が得る。即ちCPU11は搬送対象4の厚さが第2の閾値を超えたか否かを判断する判断部として機能する。
【0028】
第2の閾値は、キャプスタンローラ211,212の間に挿入された搬送対象4の種類を間接的に判断するために設定される。例えば、CDとして認識されるべき厚さよりも小さな正の値と、搬送対象4が挿入されない状態におけるキャプスタンローラ211,212の間の距離との和に設定されている。
【0029】
図3及び図4はそれぞれ搬送対象4として紙41及びCD42が採用された場合のキャプスタンローラ211,212の様子を概念的に示す図である。CD42は通常の搬送対象である紙41よりも厚く、従ってCD42が搬送対象4として挿入された場合のキャプスタンローラ211,212の距離L2は、紙41が搬送対象4として挿入された場合のキャプスタンローラ211,212の距離L1と比較して大きい。
【0030】
ステップS3において、キャプスタンローラ211,212の間の距離が第2の閾値を超えたと判断されればステップS4が実行され、超えないと判断されればステップS5に進む。
【0031】
ステップS4ではCD印刷モードによる印刷処理を、ステップS5では通常印刷モードによる印刷処理を、それぞれ実行する。
【0032】
ステップS4におけるCD印刷モードでも、ステップS5における通常印刷モードでも、ストレージメディア3に格納されていたプリントアウトデータがスロット19を介してデータインターフェース18に伝達され、更にバス10を介してRAM14に与えられる。
【0033】
通常印刷モードでは、ユーザが選定する所望の色調や印刷対象の種類に対応して、ROM13から色変換LUTや、搬送対象4の搬送の仕方や使用するインク量を決定する印刷制御データを選定して、印刷が行われる。具体的には入出力装置5によってユーザが所望の色調、印刷対象4の材質などを選定すると、その内容が入出力インターフェース6及びバス10を介してCPU11に伝達される。当該内容を判断したCPU11は、バス10を介して制御回路15に対して指令する。当該指令は、ユーザの選定する色調等に対応した色変換LUTや印刷制御データをROM13から選定する動作や、RAM14に与えられていたプリントアウトデータを当該色変換LUTや当該印刷制御データに基づいて印刷する印刷命令をバス10を介してエンジンインターフェース17に与える動作を、制御回路15に要求する。印刷機構部2はエンジンインターフェース17を介して当該印刷命令を受け、これに基づいて搬送機構21及び印刷ヘッド22が駆動する。
【0034】
ところで、ROM13においては、CDを印刷するのに適したCD用色変換LUTや、CDの搬送の仕方や使用するインク量を決定するCD用印刷制御データが予めROM13に格納されている。そしてCD印刷モードでは、CD用色変換LUTや、CD用印刷制御データが、ユーザの選定を不要として自動的にROM13から選定される。そしてCPU11の指令のもと、制御回路15はROM13からCD用色変換LUTや、CD用印刷制御データに基づいて、RAM14に与えられていたプリントアウトデータを印刷する印刷命令をエンジンインターフェース17に与える。印刷機構部2はエンジンインターフェース17を介して当該印刷命令を受け、これに基づいて搬送機構21及び印刷ヘッド22が駆動する。
【0035】
以上のようにして本実施の形態によれば、搬送対象4としてCDを採用する場合には、CDの材質に適切な色調や、搬送の仕方や使用するインク量が自動的に選定される。よってCDを搬送機構21へと挿入するだけで、自動的にCD印刷に適した印刷仕様が選定され、ユーザに専門的な知識を要求することなく、かつ容易にCDに対する印刷を行うことができる。
【0036】
もちろん、CDの材質に適切な色調や、搬送の仕方や使用するインク量等の全てを自動的に設定するのではなく、それらの一部を自動的に設定し、他をユーザが選定可能としてもよい。例えば色調のみをユーザが設定、例えばセピア調などに設定できるようにしてもよい。
【0037】
またステップS4,S5の実行に応じて、それぞれ入出力部5が「CD印刷」「通常印刷」である旨を表示することも望ましい。
【0038】
図5は本実施の形態の変形を示す図である。キャプスタンローラ211,212に挿入される搬送対象4の全てが必ずしも印刷対象とはならない。例えば印刷対象たるCD43と、これを格納する凹部401を有するトレイ40との両方を搬送対象4として把握することができる。
【0039】
図5ではキャプスタンローラ211は一対のキャプスタンローラ211a,212bとして、キャプスタンローラ212は一対のキャプスタンローラ212a,212bとして、それぞれ示されており、トレイ40の厚さに応じてキャプスタンローラ211,212の間の距離が拡がる。よってトレイ40が挿入されたことを以て印刷対象がCD43であると判断することができ、上記の効果を得ることができる。
【0040】
上述の説明でCDを用いて説明した箇所は、DVD等の記憶媒体を用いた印刷にも当てはまるし、厚い紙を用いた印刷にも当てはまる。例えば高画質の印刷を実現するための光沢紙は、コピー機用の普通紙よりも一般に厚い。よって紙の厚さの相違によって適切な色調、インク量等を制御することも、本発明の範疇にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるプリンタの構成を例示するブロック図である。
【図2】図1に示されたプリンタの動作を示すフローチャートである。
【図3】キャプスタンローラ211,212の様子を概念的に示す図である。
【図4】キャプスタンローラ211,212の様子を概念的に示す図である。
【図5】本実施の形態の変形を示す図である。
【符号の説明】
4 印刷対象
5 入出力装置
11 CPU
13 ROM
40 トレイ
41 紙
42 CD
21 搬送機構
211、212 キャプスタンローラ
213 測距装置
【発明の属する技術分野】
この発明はプリンタ、特にプリントアウトすべきデータ(以下「プリントアウトデータ」と称する)を与えれば外部でコンピュータと接続することなく印刷を実行するプリンタに関する。とりわけ、特に紙のみならず、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の記憶媒体にも印刷可能なプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリントアウトデータを与えれば外部でコンピュータと接続することなくプリントを実行するプリンタ(以下「スタンドアローンプリンタ」と称する。)が市販されている。スタンドアローンプリンタとして、紙のみならず、CDやDVDなどの記憶媒体にも印刷可能な機能を有するものも市販されている。例えば非特許文献1乃至3にかかるスタンドアローンプリンタが紹介されている。
【0003】
【非特許文献1】
SEIKO EPSON CORPORATION、[online]、[平成15年4月23日検索]、インターネット<URL:http://www.i−love−epson.co.jp/products/printer/inkjet/pm860pt/pm860pt1.htm>
【非特許文献2】
SEIKO EPSON CORPORATION、[online]、[平成15年4月23日検索]、インターネット<URL:http://www.i−love−epson.co.jp/products/printer/inkjet/pm860pt/pm860pt2.htm>
【非特許文献3】
SEIKO EPSON CORPORATION、[online]、[平成15年4月23日検索]、インターネット<URL:http://www.i−love−epson.co.jp/products/printer/inkjet/pm860pt/pm860pt3.htm>
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、CDに対して印刷する場合、その印刷に適した色調や搬送の仕方や使用するインク量は、紙に印刷する場合と相当異なる。よって紙に印刷する場合にユーザが選定可能な色調や搬送の仕方や使用するインク量とは別個にこれらの諸元を自動的に設定することが望ましい。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、CDを挿入するだけで、自動的にCD印刷に適した印刷仕様が選定され、ユーザに専門的な知識を要求することなく、かつ容易にCDに対する印刷を行う技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるプリンタでは、印刷対象を有する搬送対象の厚さを厚さ検出部が検出する。判断部がこの厚さが所定の閾値を超えたと判断した場合には、所定の印刷仕様で印刷対象に対して印刷を行う。
【0007】
かかる構成により、搬送対象の厚みに基づいて印刷対象を間接的に判断し、印刷仕様を外部から設定することなく、自動的に当該印刷対象に適した印刷仕様で印刷を行うことができる。
【0008】
また厚さ検出部が搬送対象の搬送をも行うことにより、搬送対象の搬送機構と別途に厚さ検出機構を設ける必要がない。
【0009】
メモリに、上記の所定の印刷仕様を含む複数の印刷仕様を格納しておき、入力部は外部からの操作を受けて、複数の印刷仕様から所望の印刷仕様が選定される。厚さが所定の閾値を超えない場合には、選定された所望の印刷仕様で印刷対象に対して印刷する。よって通常の印刷対象に対しては、ユーザが所望の印刷仕様を選定することもできる。
【0010】
本発明をプリンタの制御方法として捉えれば、印刷対象を有する搬送対象の厚さを検出し、厚さに基づいて印刷対象を間接的に判断し、印刷対象についての所定の印刷仕様で印刷対象に対して印刷することとして例示できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例にかかるプリンタの構成を例示するブロック図である。当該プリンタは、プリンタコントローラ1と、印刷機構部2とを備えている。
【0012】
プリンタコントローラ1は、バス10及びこれと相互に接続されたCPU11、ROM12,13、RAM14、制御回路15、センサーインターフェース16、データインターフェース18、入出力装置5、入出力インターフェース6を備えており、これらの間では種々のデータが相互に伝達できる。またエンジンインターフェース17及びスロット19もプリンタコントローラ1に接続されている。
【0013】
CPU11は所定のプログラムに基づいて処理や命令を実行する。当該プログラムはROM12に、当該処理や命令の実行に供されるデータはROM13に、それぞれ格納される。RAM14はバッファリングやワークメモリとして使用される。センサーインターフェース16は、印刷機構部2から得られたセンサー出力をCPU11が認識可能なセンサーデータへと変換して出力する。CPU11は、センサーデータ及びプログラムに基づいて、制御回路15に印刷機構部2の動作を制御させる。エンジンインターフェース17は、印刷機構部2の動作についての命令を制御回路15から印刷機構部2へと転送速度を調整しつつ与える。
【0014】
スロット19には、プリントアウトデータを格納するストレージメディア3が接続可能である。データインターフェース18は、スロット19を介してプリントアウトデータをストレージメディア3からバス10に伝達する。
【0015】
入出力装置5は、ユーザに対して情報を表示する機能及びユーザからの操作を入力する機能を総括的に示したブロックである。入出力装置5と授受されるデータは、入出力インターフェース16によってインターフェースされてバス10と授受される。
【0016】
印刷機構部2は、搬送対象4を搬送する搬送機構21と、搬送対象4に対して印刷を行う印刷ヘッド22とを備えている。搬送対象4は印刷対象を有しており、正確には印刷ヘッド22は印刷対象に対して印刷を行う。但し搬送対象4が印刷対象と一致する場合もある。
【0017】
エンジンインターフェース17は搬送機構21及び印刷ヘッド22に対して、例えばそれぞれ制御回路15によって設定された搬送量やインク供給量を与える。制御回路15はデータインターフェース18から得られたプリントアウトデータに基づいて、搬送量やインク供給量を設定する。
【0018】
搬送機構21は搬送対象4の厚さを検出可能なキャプスタンローラ211,212、キャプスタンローラ211,212の間の距離を測定する測距装置213、搬送対象4を搬送方向Qにおいて搬送するキャプスタンローラ214,215を備えている。
【0019】
キャプスタンローラ211,212は、搬送方向Qに対して直交する方向において相互に対峙しつつ移動自在である。そして両者は図示されない付勢機構、例えばバネや弾性体によって、相互に近づく方向へと付勢されている。よってキャプスタンローラ211,212は搬送対象4を、搬送方向Qに搬送しつつ表裏から保持する。また測距装置213はキャプスタンローラ211,212の間の距離を測定することにより、搬送対象4の厚さを検出することができる。以上のことから、キャプスタンローラ211,212、測距装置213は搬送対象4の厚さを検出する厚さ検出部として把握することができる。
【0020】
搬送対象4は、キャプスタンローラ211,212からみてキャプスタンローラ214,215とは反対側から(図1において左側から)挿入される。
【0021】
図2は図1に示されたプリンタの動作を示すフローチャートである。かかるフローチャートの進行、各ステップの実行は、ROM12に格納されたプログラムをCPU11が実行することによって、直接あるいは他の回路等によって間接的に実現される。
【0022】
ステップS0においてプリンタについて公知の一般的な初期化処理が終了した後、ステップS1に進む。ステップS1においてはキャプスタンローラ211,212の間の距離が第1の閾値を超えたか否かが判断される。具体的には測距装置213によって測定されて得られたキャプスタンローラ211,212の間の距離についての情報が、センサーインターフェース16を介してバス10に与えられる。CPUはバス10から上記距離についての情報を得て、ステップS1の判断を行う。
【0023】
第1の閾値は、キャプスタンローラ211,212の間に紙であれ、CDであれ、搬送対象4が挿入されたことを検出するために設定される。例えば、搬送対象4として認識されるべき厚さよりも小さな正の値と、搬送対象4が挿入されない状態におけるキャプスタンローラ211,212の間の距離との和に設定されている。
【0024】
ステップS1において、キャプスタンローラ211,212の間の距離が第1の閾値を超えないと判断されればステップS1が繰り返し実行され、ステップS2には進まない。
【0025】
一方、ステップS1において、キャプスタンローラ211,212の間の距離が第1の閾値を超えたと判断されればステップS2に進む。ステップS2ではキャプスタンローラ211,212,214,215が稼働する。CPU11は制御回路15に対して搬送機構21の動作を制御させる。搬送機構21の動作を制御する制御情報は、制御回路15からエンジンインターフェース17を介して搬送機構21に与えられ、図示されない駆動系、例えばモータを駆動することにより、搬送対象4をキャプスタンローラ211,212からキャプスタンローラ214,215へと進める方向に回転する。これにより搬送対象4の有する印刷対象は印刷ヘッド22による印刷に供せられる。
【0026】
このようにキャプスタンローラ211,212は厚さ検出の機能のみならず、搬送対象を搬送する機能をも併有する。よって両機能を別途に、例えば厚さ検出部を別途に設ける必要がない。
【0027】
次にステップS3に進み、キャプスタンローラ211,212の間の距離が第2の閾値を超えたか否かが判断される。ステップS1と同様にして、測距装置213によって測定されて得られたキャプスタンローラ211,212の間の距離についての情報を、センサーインターフェース16及びバス10を介して、CPU11が得る。即ちCPU11は搬送対象4の厚さが第2の閾値を超えたか否かを判断する判断部として機能する。
【0028】
第2の閾値は、キャプスタンローラ211,212の間に挿入された搬送対象4の種類を間接的に判断するために設定される。例えば、CDとして認識されるべき厚さよりも小さな正の値と、搬送対象4が挿入されない状態におけるキャプスタンローラ211,212の間の距離との和に設定されている。
【0029】
図3及び図4はそれぞれ搬送対象4として紙41及びCD42が採用された場合のキャプスタンローラ211,212の様子を概念的に示す図である。CD42は通常の搬送対象である紙41よりも厚く、従ってCD42が搬送対象4として挿入された場合のキャプスタンローラ211,212の距離L2は、紙41が搬送対象4として挿入された場合のキャプスタンローラ211,212の距離L1と比較して大きい。
【0030】
ステップS3において、キャプスタンローラ211,212の間の距離が第2の閾値を超えたと判断されればステップS4が実行され、超えないと判断されればステップS5に進む。
【0031】
ステップS4ではCD印刷モードによる印刷処理を、ステップS5では通常印刷モードによる印刷処理を、それぞれ実行する。
【0032】
ステップS4におけるCD印刷モードでも、ステップS5における通常印刷モードでも、ストレージメディア3に格納されていたプリントアウトデータがスロット19を介してデータインターフェース18に伝達され、更にバス10を介してRAM14に与えられる。
【0033】
通常印刷モードでは、ユーザが選定する所望の色調や印刷対象の種類に対応して、ROM13から色変換LUTや、搬送対象4の搬送の仕方や使用するインク量を決定する印刷制御データを選定して、印刷が行われる。具体的には入出力装置5によってユーザが所望の色調、印刷対象4の材質などを選定すると、その内容が入出力インターフェース6及びバス10を介してCPU11に伝達される。当該内容を判断したCPU11は、バス10を介して制御回路15に対して指令する。当該指令は、ユーザの選定する色調等に対応した色変換LUTや印刷制御データをROM13から選定する動作や、RAM14に与えられていたプリントアウトデータを当該色変換LUTや当該印刷制御データに基づいて印刷する印刷命令をバス10を介してエンジンインターフェース17に与える動作を、制御回路15に要求する。印刷機構部2はエンジンインターフェース17を介して当該印刷命令を受け、これに基づいて搬送機構21及び印刷ヘッド22が駆動する。
【0034】
ところで、ROM13においては、CDを印刷するのに適したCD用色変換LUTや、CDの搬送の仕方や使用するインク量を決定するCD用印刷制御データが予めROM13に格納されている。そしてCD印刷モードでは、CD用色変換LUTや、CD用印刷制御データが、ユーザの選定を不要として自動的にROM13から選定される。そしてCPU11の指令のもと、制御回路15はROM13からCD用色変換LUTや、CD用印刷制御データに基づいて、RAM14に与えられていたプリントアウトデータを印刷する印刷命令をエンジンインターフェース17に与える。印刷機構部2はエンジンインターフェース17を介して当該印刷命令を受け、これに基づいて搬送機構21及び印刷ヘッド22が駆動する。
【0035】
以上のようにして本実施の形態によれば、搬送対象4としてCDを採用する場合には、CDの材質に適切な色調や、搬送の仕方や使用するインク量が自動的に選定される。よってCDを搬送機構21へと挿入するだけで、自動的にCD印刷に適した印刷仕様が選定され、ユーザに専門的な知識を要求することなく、かつ容易にCDに対する印刷を行うことができる。
【0036】
もちろん、CDの材質に適切な色調や、搬送の仕方や使用するインク量等の全てを自動的に設定するのではなく、それらの一部を自動的に設定し、他をユーザが選定可能としてもよい。例えば色調のみをユーザが設定、例えばセピア調などに設定できるようにしてもよい。
【0037】
またステップS4,S5の実行に応じて、それぞれ入出力部5が「CD印刷」「通常印刷」である旨を表示することも望ましい。
【0038】
図5は本実施の形態の変形を示す図である。キャプスタンローラ211,212に挿入される搬送対象4の全てが必ずしも印刷対象とはならない。例えば印刷対象たるCD43と、これを格納する凹部401を有するトレイ40との両方を搬送対象4として把握することができる。
【0039】
図5ではキャプスタンローラ211は一対のキャプスタンローラ211a,212bとして、キャプスタンローラ212は一対のキャプスタンローラ212a,212bとして、それぞれ示されており、トレイ40の厚さに応じてキャプスタンローラ211,212の間の距離が拡がる。よってトレイ40が挿入されたことを以て印刷対象がCD43であると判断することができ、上記の効果を得ることができる。
【0040】
上述の説明でCDを用いて説明した箇所は、DVD等の記憶媒体を用いた印刷にも当てはまるし、厚い紙を用いた印刷にも当てはまる。例えば高画質の印刷を実現するための光沢紙は、コピー機用の普通紙よりも一般に厚い。よって紙の厚さの相違によって適切な色調、インク量等を制御することも、本発明の範疇にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるプリンタの構成を例示するブロック図である。
【図2】図1に示されたプリンタの動作を示すフローチャートである。
【図3】キャプスタンローラ211,212の様子を概念的に示す図である。
【図4】キャプスタンローラ211,212の様子を概念的に示す図である。
【図5】本実施の形態の変形を示す図である。
【符号の説明】
4 印刷対象
5 入出力装置
11 CPU
13 ROM
40 トレイ
41 紙
42 CD
21 搬送機構
211、212 キャプスタンローラ
213 測距装置
Claims (4)
- 印刷対象を有する搬送対象の厚さを検出する厚さ検出部と、
前記厚さが所定の閾値を超えたか否かを判断する判断部と
を備え、
前記厚さが所定の閾値を超えた場合には、所定の印刷仕様で前記印刷対象に対して印刷するプリンタ。 - 前記厚さ検出部は、前記搬送対象の搬送も行う、請求項1記載のプリンタ。
- 前記所定の印刷仕様を含む複数の印刷仕様を格納するメモリと、
前記複数の印刷仕様から所望の印刷仕様を外部から選定する操作を受ける入力部と
を更に備え、
前記厚さが所定の閾値を超えない場合には、選定された前記所望の印刷仕様で前記印刷対象に対して印刷する、請求項1又は請求項2記載のプリンタ。 - 印刷対象を有する搬送対象の厚さを検出し、
前記厚さに基づいて印刷対象を判断し、
前記印刷対象について所定の印刷仕様で前記印刷対象に対して印刷する、
プリンタの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003172101A JP2005007650A (ja) | 2003-06-17 | 2003-06-17 | プリンタ及びその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003172101A JP2005007650A (ja) | 2003-06-17 | 2003-06-17 | プリンタ及びその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005007650A true JP2005007650A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34096362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003172101A Withdrawn JP2005007650A (ja) | 2003-06-17 | 2003-06-17 | プリンタ及びその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005007650A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8682481B2 (en) | 2008-09-24 | 2014-03-25 | Seiko Epson Corporation | Media processing device, control method for a media processing device, and a control program therefor |
CN103753954A (zh) * | 2013-12-28 | 2014-04-30 | 珠海天威飞马打印耗材有限公司 | 喷墨打印机及其改装方法和喷墨打印机的打印方法 |
-
2003
- 2003-06-17 JP JP2003172101A patent/JP2005007650A/ja not_active Withdrawn
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CN103753954A (zh) * | 2013-12-28 | 2014-04-30 | 珠海天威飞马打印耗材有限公司 | 喷墨打印机及其改装方法和喷墨打印机的打印方法 |
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