JP2005007533A - ツルイング装置及び研削盤 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成が簡単であるとともに、ワークの研削時に邪魔になるのを防止することができるツルイング装置、及びそれを備えた研削盤を提供する。
【解決手段】研削盤の回転砥石20に対応するように、研削盤上の支持部21にツルイング装置23をその装着部25において、チャック22を介して着脱可能に装着する。その装着時に、ツルイング装置23に設けられた連結歯車29を、研削盤の回転テーブル14に設けられた駆動歯車15に係脱可能に連結噛合させる。
【選択図】 図1
【解決手段】研削盤の回転砥石20に対応するように、研削盤上の支持部21にツルイング装置23をその装着部25において、チャック22を介して着脱可能に装着する。その装着時に、ツルイング装置23に設けられた連結歯車29を、研削盤の回転テーブル14に設けられた駆動歯車15に係脱可能に連結噛合させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、研削盤の回転砥石をツルイングするツルイング装置、及びそのツルイング装置を備えた研削盤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の研削盤においては、回転テーブルを支持するサドル等の上面にツルイング装置が装設され、そのツルイング装置には、回転砥石をツルイングするためのツルア、及びそのツルアを回転させるための専用のモータが設けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、回転砥石のツルイング回数は、ドレッシング回数に比較すると、きわめて少ない。特に、シリコンウエハよりなるワークを研削する場合には、最初にツルイングを行えば、後はツルイングを行う必要がなくなる場合すらある。
【0004】
しかしながら、ツルイングを行い得るようにした従来の研削盤においては、ツルアを回転させるための専用のモータを設けたツルイング装置がサドル等の上面に装設されている。このため、研削盤の構成が複雑になるとともに、大型化し、しかも、回転砥石によるワークの研削時に際して、ツルイング装置が邪魔になるという問題があった。
【0005】
このような問題に対処するため、ツルイング装置を回転砥石と対応する使用位置と、そこから離間した不使用位置とに移動可能に配設した構成も従来から提案されている。ところが、このように構成した場合には、ツルイング装置を移動可能に支持するための支持構成や、2位置間で移動させるためのシリンダ等の駆動源を設ける必要があって、研削盤の構成が一層複雑になった。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、構成が簡単であるとともに、ワークの研削時に邪魔になるのを防止することができるツルイング装置、及びそれを備えた研削盤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載のツルイング装置に係る発明は、ツルアと、研削盤の回転砥石に対応して研削盤上の支持部に着脱可能に装着される装着部と、その装着時に研削盤側の駆動源に係脱可能に連結され、前記ツルアに対して回転を伝達する連結部とを設けたことを特徴とするものである。
【0008】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、回転砥石のツルイングを行う場合のみに、ツルイング装置を研削盤上の支持部に装着して、研削盤側の駆動源に作動連結させればよい。このため、構成が簡単であるとともに、ツルイング装置の不使用時には、その装置を研削盤から外せばよく、ワークの研削時に邪魔になるのを防止することができる。また、ツルイング装置を着脱できるため、研削盤が複数台であっても、1台のツルイング装置で各研削盤のツルイングに対応できる。
【0009】
請求項2に記載の研削盤に係る発明は、請求項1に記載のツルイング装置を備えたことを特徴とするものである。
従って、この請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様の作用を得ることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記連結部が連結歯車からなり、前記駆動源がワークを支持するための回転テーブルに設けられた駆動歯車を含むことを特徴とするものである。
【0011】
従って、この請求項3に記載の発明によれば、研削盤に対するツルイング装置の着脱時に、連結歯車を駆動歯車に対して容易に係脱させることができる。また、ツルイング装置による回転砥石のツルイング時には、回転テーブルの回転により、駆動歯車及び連結歯車を介して、ツルイング装置のツルアを確実に高速回転させることができる。このため、ツルイング装置の駆動用のモータを設ける必要がない。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図4の図面に基づいて説明する。
【0013】
図1及び図2に示すように、ベッド11上にはサドル12がガイドレール13を介してX方向へ移動可能に支持され、図示しないサドル移動用モータにより、送りネジを介して同方向へ移動されるようになっている。サドル12の上面にはワークWを装着支持するための回転テーブル14が垂直軸線の周りで回転可能に支持され、図示しないテーブル回転用モータにより回転されるようになっている。回転テーブル14の下部外周には環状の駆動歯車15が回転テーブル14と同一軸線上に固定配置され、この駆動歯車15及びテーブル回転用モータにより、後述するツルイング装置23を駆動するための駆動源が構成されている。
【0014】
前記ベッド11上にはコラム16がガイドレール17を介してY方向へ移動可能に支持され、図示しないコラム移動用モータにより、送りネジを介して同方向へ移動されるようになっている。コラム16の側面には加工ヘッド18がガイドレール19を介してZ方向へ移動可能に支持され、図示しない加工ヘッド移動用モータにより、送りネジを介して同方向へ移動されるようになっている。加工ヘッド18には回転砥石20が回転可能に支持され、図示しない砥石回転用モータにより高速回転されるようになっている。
【0015】
そして、前記回転テーブル14の上面にワークWが装着支持された状態で、サドル12がX方向に移動されることにより、回転砥石20に対してワークWの上面が対向配置される。この状態で、回転テーブル14が回転されるとともに、回転砥石20が高速回転されながら、加工ヘッド18がZ方向に下降移動されて、回転砥石20の外周面がワークWの上面に接触される。さらに、この状態にて回転砥石20がサドル12とともにX方向に往復移動されながら、回転砥石20によってワークWの上面が研削されるようになっている。
【0016】
図1〜図4に示すように、前記回転テーブル14に近接して、サドル12のコラム16と対応する側の上面には支持部21が突設され、その上面には磁石よりなる磁気チャック22が配設されている。そして、このサドル12上の支持部21には、ツルイング装置23が磁気チャック22により着脱可能に装着されるようになっている。
【0017】
すなわち、前記ツルイング装置23の本体24の底部には磁性体よりなる段差状の装着部25が設けられ、この装着部25においてサドル12上の支持部21に位置決めした状態で係合装着されるとともに、磁気チャック22により装着状態に吸着保持されるようになっている。なお、装着部25の一部25aが位置決め部(位置決め手段)を構成する。が本体24には一対の回転軸26A,26Bが垂直軸線の周りでベアリング27を介して回転可能に支持され、それらの上端にはカップ状のツルア28A,28Bが取り付け固定されている。
【0018】
前記一対の回転軸26A,26Bのうちで、一方の回転軸26Aの下端には連結部としての連結歯車29が設けられている。そして、ツルイング装置23がサドル12上の支持部21に装着されるとき、この連結歯車29が回転テーブル14の下部の駆動歯車15に係脱可能に噛合されて、ツルイング装置23が研削盤側の駆動源に作動連結されるようになっている。
【0019】
前記本体24内において互いに噛合されるように、一対の回転軸26A,26Bの中央部には伝達歯車30A,30Bが固定されている。そして、回転テーブル14の回転に伴い、駆動歯車15及び連結歯車29を介して一方の回転軸26Aが回転されるとき、伝達歯車30A,30Bを介して、他方の回転軸26Bが逆方向に回転される。これにより、一対のツルア28A,28Bが互いの反対方向に回転されるようになっている。
【0020】
次に、前記のように構成のツルイング装置及び研削盤の動作を説明する。
さて、この研削盤において、通常時にはサドル12上の支持部21からツルイング装置23が取り外されている。よって、この状態でツルイング装置23が邪魔になることなく、回転テーブル14上にワークWを容易に装着支持することができ、回転砥石20によってワークWの研削を能率よく行うことができる。
【0021】
そして、研削盤の回転砥石20のツルイングを行う場合には、ツルイング装置23を装着部25にてサドル12上の支持部21に位置決め状態で係合載置すると、そのツルイング装置23が磁気チャック22により載置状態に吸着保持される。このとき、ツルイング装置23の下部の連結歯車29が回転テーブル14の下部の駆動歯車15に噛合されて、ツルイング装置23のツルア28A,28Bが研削盤側の駆動源に作動連結される。
【0022】
その後、回転砥石20のツルイング運転が開始されると、サドル12がX方向に移動されるとともに、加工ヘッド18がZ方向に下降移動されて、ツルア28A,28Bが回転砥石20の外周面に接触可能に対向配置される。この状態で、回転砥石20が回転されるとともに、回転テーブル14が回転され、駆動歯車15、連結歯車29及び伝達歯車30A,30Bを介して、一対のツルア28A,28Bが反対方向に回転される。さらに、この状態にてコラム16がY方向に往復移動されて、ツルア28A,28Bにより回転砥石20の外周面がツルイングされる。
【0023】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) この実施形態では、研削盤の回転砥石20に対応して、ツルイング装置23がその装着部25において、研削盤上の支持部21にチャック22を介して着脱可能に装着されるようになっている。また、この装着状態において、ツルイング装置23が連結部を介して、研削盤側の駆動源に作動連結されるようになっている。
【0024】
このため、回転砥石20のツルイングを行う場合のみに、ツルイング装置23を研削盤上の支持部21に装着して、研削盤側の駆動源により駆動することができる。よって、ツルイング装置23を駆動するためのモータが不要となって構成が簡単であるとともに、研削盤を小型化でき、しかも、ワークWの研削時にツルイング装置23を研削盤から取り外すことができて、ツルイング装置23が邪魔になるのを防止することができる。しかも、ツルイング装置23は、それ1台あれば、複数の研削盤に対して必要なときに装着して使用することができる。このため、結果として、各研削盤にツルイング装置23を搭載するような無駄を省略できて、設備コストを大幅に低減できる。
【0025】
(2) この実施形態では、前記連結部が連結歯車29からなり、前記駆動源がワークWを支持するための回転テーブル14に設けられた駆動歯車15を含む構成となっている。このため、研削盤に対してツルイング装置23を取り付けまたは取り外す際に、連結歯車29を駆動歯車15に対して容易に係合または離脱させることができる。また、ツルイング装置23による回転砥石20のツルイング時には、回転テーブル14の回転により、駆動歯車15及び連結歯車29を介して、ツルイング装置23のツルア28A,28Bを確実に回転させることができる。
【0026】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心にして、図5及び図6に基づいて説明する。
【0027】
この第2実施形態では、図6(a)に示すように、支持部21が円弧状のガイド部50によってガイドされることにより、サドル12上において、回転テーブル14の回転中心を中心とした一定範囲を往復移動可能である。図6(b)に示すように、支持部21の下面には前記ガイド部50と同一中心の円弧状をなすラック51が固定されている。そのラック51には、正逆回転可能なモータ52によって回転されるピニオン53が噛合している。従って、モータ52の回転によって、支持部21が往復回動され、この往復回動により支持部21上のツルイング装置23も往復回動され、回転砥石に対するツルイングが実行される。
【0028】
従って、この第2実施形態においては、以下の効果を発揮する。
(3) この第2実施形態では、ツルイング装置23が往復回動されるため、コラムが往復移動しなくても、ツルイングを実行できる。
【0029】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態において、図7に示すように、サドル12上での支持部21の突設位置を、コラム16と反対側の上面、サドル12の移動方向Xと直交する側の上面、サドル12の隅角部側の上面等に変更して、その支持部21上に磁気チャック22によりツルイング装置23を着脱可能に装着するように構成すること。これらの場合においても、前記実施形態における装着部25の一部25aのような位置決め手段が設けられる。
【0030】
・ 前記実施形態において、磁気チャック22を機械的チャック等に変更して構成すること。
・ 前記実施形態において、ツルイング装置23を支持部21上において装着状態に保持するためのチャックを、ツルイング装置23側に設けること。
【0031】
・ 前記実施形態において、サドル12上の支持部21とツルイング装置23側の装着部25との間に、ピンと孔とのように、互いに係合可能な位置決め突起と位置決め凹部とよりなる位置決め手段を設けること。
【0032】
・ 前記実施形態では、回転テーブル14の外周の駆動歯車15からツルア28A,28Bの回転を得るようにした。これに対し、図8に示すように、研削盤のサドル12あるいはベッド11内にツルイング装置23の駆動専用の駆動モータ31を設けるとともに、そのモータ軸に駆動歯車32を支持すること。そして、ツルイング装置23を支持部21上に位置決め支持した状態で、ツルイング装置23の連結歯車29がこの駆動歯車32に連結されるように構成すること。このように構成すれば、ツルア28A,28Bは駆動モータ31により回転される。
【0033】
(他の技術的思想)
前記実施形態から把握される技術的思想で、請求項に記載した技術的思想以外の技術的思想を以下に記載する。
【0034】
(a) 研削盤及びツルイング装置23の少なくとも一方に、研削盤に対してツルイング装置23を位置決めするための位置決め手段を設けたことを特徴とする構成。
【0035】
(b) 前記連結部が連結歯車からなり、前記駆動源が研削盤のベッド11またはサドル12に設けられたモータ31と、そのモータ31により回転される駆動歯車15とを含むことを特徴とする請求項2に記載の研削盤。
【0036】
(c) 一対のツルア28A,28Bを有し、一方のツルアの回転が他方のツルアに伝達される請求項1,請求項2,前記(a)項のいずれか一項に記載のツルイング装置。
【0037】
(d) ツルイング装置23が一対のツルア28A,28Bを有し、そのツルア28A,28Bが互いの反対方向に回転される構成が設けられていることを特徴とした請求項1,請求項2,前記(a)項,(c)項のいずれか一項に記載のツルイング装置。
【0038】
【発明の効果】
以上、実施形態で例示したように、この発明においては、構成が簡単であるとともに、ワークの研削時にツルイング装置が邪魔になるのを防止することができ、しかも設備コストの低減が可能となる効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のツルイング装置を備えた研削盤を示す正面図。
【図2】図1の研削盤の平面図。
【図3】図1のツルイング装置を拡大して示す要部断面図。
【図4】図3の4−4線における断面図。
【図5】第2実施形態を示す要部拡大正面図。
【図6】(a)は同じく要部平面図、(b)は同じく要部下面図。
【図7】別の実施形態を示す研削盤の要部平面図。
【図8】さらに別の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
12…サドル、14…回転テーブル、15…駆動源を構成する駆動歯車、18…加工ヘッド、20…回転砥石、21…支持部、22…磁気チャック、23…ツルイング装置、24…本体、25…装着部、26A,26B…回転軸、28A,28B…ツルア、29…連結部としての連結歯車、30A,30B…伝達歯車、W…ワーク。
【発明の属する技術分野】
この発明は、研削盤の回転砥石をツルイングするツルイング装置、及びそのツルイング装置を備えた研削盤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の研削盤においては、回転テーブルを支持するサドル等の上面にツルイング装置が装設され、そのツルイング装置には、回転砥石をツルイングするためのツルア、及びそのツルアを回転させるための専用のモータが設けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、回転砥石のツルイング回数は、ドレッシング回数に比較すると、きわめて少ない。特に、シリコンウエハよりなるワークを研削する場合には、最初にツルイングを行えば、後はツルイングを行う必要がなくなる場合すらある。
【0004】
しかしながら、ツルイングを行い得るようにした従来の研削盤においては、ツルアを回転させるための専用のモータを設けたツルイング装置がサドル等の上面に装設されている。このため、研削盤の構成が複雑になるとともに、大型化し、しかも、回転砥石によるワークの研削時に際して、ツルイング装置が邪魔になるという問題があった。
【0005】
このような問題に対処するため、ツルイング装置を回転砥石と対応する使用位置と、そこから離間した不使用位置とに移動可能に配設した構成も従来から提案されている。ところが、このように構成した場合には、ツルイング装置を移動可能に支持するための支持構成や、2位置間で移動させるためのシリンダ等の駆動源を設ける必要があって、研削盤の構成が一層複雑になった。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、構成が簡単であるとともに、ワークの研削時に邪魔になるのを防止することができるツルイング装置、及びそれを備えた研削盤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載のツルイング装置に係る発明は、ツルアと、研削盤の回転砥石に対応して研削盤上の支持部に着脱可能に装着される装着部と、その装着時に研削盤側の駆動源に係脱可能に連結され、前記ツルアに対して回転を伝達する連結部とを設けたことを特徴とするものである。
【0008】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、回転砥石のツルイングを行う場合のみに、ツルイング装置を研削盤上の支持部に装着して、研削盤側の駆動源に作動連結させればよい。このため、構成が簡単であるとともに、ツルイング装置の不使用時には、その装置を研削盤から外せばよく、ワークの研削時に邪魔になるのを防止することができる。また、ツルイング装置を着脱できるため、研削盤が複数台であっても、1台のツルイング装置で各研削盤のツルイングに対応できる。
【0009】
請求項2に記載の研削盤に係る発明は、請求項1に記載のツルイング装置を備えたことを特徴とするものである。
従って、この請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様の作用を得ることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記連結部が連結歯車からなり、前記駆動源がワークを支持するための回転テーブルに設けられた駆動歯車を含むことを特徴とするものである。
【0011】
従って、この請求項3に記載の発明によれば、研削盤に対するツルイング装置の着脱時に、連結歯車を駆動歯車に対して容易に係脱させることができる。また、ツルイング装置による回転砥石のツルイング時には、回転テーブルの回転により、駆動歯車及び連結歯車を介して、ツルイング装置のツルアを確実に高速回転させることができる。このため、ツルイング装置の駆動用のモータを設ける必要がない。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図4の図面に基づいて説明する。
【0013】
図1及び図2に示すように、ベッド11上にはサドル12がガイドレール13を介してX方向へ移動可能に支持され、図示しないサドル移動用モータにより、送りネジを介して同方向へ移動されるようになっている。サドル12の上面にはワークWを装着支持するための回転テーブル14が垂直軸線の周りで回転可能に支持され、図示しないテーブル回転用モータにより回転されるようになっている。回転テーブル14の下部外周には環状の駆動歯車15が回転テーブル14と同一軸線上に固定配置され、この駆動歯車15及びテーブル回転用モータにより、後述するツルイング装置23を駆動するための駆動源が構成されている。
【0014】
前記ベッド11上にはコラム16がガイドレール17を介してY方向へ移動可能に支持され、図示しないコラム移動用モータにより、送りネジを介して同方向へ移動されるようになっている。コラム16の側面には加工ヘッド18がガイドレール19を介してZ方向へ移動可能に支持され、図示しない加工ヘッド移動用モータにより、送りネジを介して同方向へ移動されるようになっている。加工ヘッド18には回転砥石20が回転可能に支持され、図示しない砥石回転用モータにより高速回転されるようになっている。
【0015】
そして、前記回転テーブル14の上面にワークWが装着支持された状態で、サドル12がX方向に移動されることにより、回転砥石20に対してワークWの上面が対向配置される。この状態で、回転テーブル14が回転されるとともに、回転砥石20が高速回転されながら、加工ヘッド18がZ方向に下降移動されて、回転砥石20の外周面がワークWの上面に接触される。さらに、この状態にて回転砥石20がサドル12とともにX方向に往復移動されながら、回転砥石20によってワークWの上面が研削されるようになっている。
【0016】
図1〜図4に示すように、前記回転テーブル14に近接して、サドル12のコラム16と対応する側の上面には支持部21が突設され、その上面には磁石よりなる磁気チャック22が配設されている。そして、このサドル12上の支持部21には、ツルイング装置23が磁気チャック22により着脱可能に装着されるようになっている。
【0017】
すなわち、前記ツルイング装置23の本体24の底部には磁性体よりなる段差状の装着部25が設けられ、この装着部25においてサドル12上の支持部21に位置決めした状態で係合装着されるとともに、磁気チャック22により装着状態に吸着保持されるようになっている。なお、装着部25の一部25aが位置決め部(位置決め手段)を構成する。が本体24には一対の回転軸26A,26Bが垂直軸線の周りでベアリング27を介して回転可能に支持され、それらの上端にはカップ状のツルア28A,28Bが取り付け固定されている。
【0018】
前記一対の回転軸26A,26Bのうちで、一方の回転軸26Aの下端には連結部としての連結歯車29が設けられている。そして、ツルイング装置23がサドル12上の支持部21に装着されるとき、この連結歯車29が回転テーブル14の下部の駆動歯車15に係脱可能に噛合されて、ツルイング装置23が研削盤側の駆動源に作動連結されるようになっている。
【0019】
前記本体24内において互いに噛合されるように、一対の回転軸26A,26Bの中央部には伝達歯車30A,30Bが固定されている。そして、回転テーブル14の回転に伴い、駆動歯車15及び連結歯車29を介して一方の回転軸26Aが回転されるとき、伝達歯車30A,30Bを介して、他方の回転軸26Bが逆方向に回転される。これにより、一対のツルア28A,28Bが互いの反対方向に回転されるようになっている。
【0020】
次に、前記のように構成のツルイング装置及び研削盤の動作を説明する。
さて、この研削盤において、通常時にはサドル12上の支持部21からツルイング装置23が取り外されている。よって、この状態でツルイング装置23が邪魔になることなく、回転テーブル14上にワークWを容易に装着支持することができ、回転砥石20によってワークWの研削を能率よく行うことができる。
【0021】
そして、研削盤の回転砥石20のツルイングを行う場合には、ツルイング装置23を装着部25にてサドル12上の支持部21に位置決め状態で係合載置すると、そのツルイング装置23が磁気チャック22により載置状態に吸着保持される。このとき、ツルイング装置23の下部の連結歯車29が回転テーブル14の下部の駆動歯車15に噛合されて、ツルイング装置23のツルア28A,28Bが研削盤側の駆動源に作動連結される。
【0022】
その後、回転砥石20のツルイング運転が開始されると、サドル12がX方向に移動されるとともに、加工ヘッド18がZ方向に下降移動されて、ツルア28A,28Bが回転砥石20の外周面に接触可能に対向配置される。この状態で、回転砥石20が回転されるとともに、回転テーブル14が回転され、駆動歯車15、連結歯車29及び伝達歯車30A,30Bを介して、一対のツルア28A,28Bが反対方向に回転される。さらに、この状態にてコラム16がY方向に往復移動されて、ツルア28A,28Bにより回転砥石20の外周面がツルイングされる。
【0023】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) この実施形態では、研削盤の回転砥石20に対応して、ツルイング装置23がその装着部25において、研削盤上の支持部21にチャック22を介して着脱可能に装着されるようになっている。また、この装着状態において、ツルイング装置23が連結部を介して、研削盤側の駆動源に作動連結されるようになっている。
【0024】
このため、回転砥石20のツルイングを行う場合のみに、ツルイング装置23を研削盤上の支持部21に装着して、研削盤側の駆動源により駆動することができる。よって、ツルイング装置23を駆動するためのモータが不要となって構成が簡単であるとともに、研削盤を小型化でき、しかも、ワークWの研削時にツルイング装置23を研削盤から取り外すことができて、ツルイング装置23が邪魔になるのを防止することができる。しかも、ツルイング装置23は、それ1台あれば、複数の研削盤に対して必要なときに装着して使用することができる。このため、結果として、各研削盤にツルイング装置23を搭載するような無駄を省略できて、設備コストを大幅に低減できる。
【0025】
(2) この実施形態では、前記連結部が連結歯車29からなり、前記駆動源がワークWを支持するための回転テーブル14に設けられた駆動歯車15を含む構成となっている。このため、研削盤に対してツルイング装置23を取り付けまたは取り外す際に、連結歯車29を駆動歯車15に対して容易に係合または離脱させることができる。また、ツルイング装置23による回転砥石20のツルイング時には、回転テーブル14の回転により、駆動歯車15及び連結歯車29を介して、ツルイング装置23のツルア28A,28Bを確実に回転させることができる。
【0026】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心にして、図5及び図6に基づいて説明する。
【0027】
この第2実施形態では、図6(a)に示すように、支持部21が円弧状のガイド部50によってガイドされることにより、サドル12上において、回転テーブル14の回転中心を中心とした一定範囲を往復移動可能である。図6(b)に示すように、支持部21の下面には前記ガイド部50と同一中心の円弧状をなすラック51が固定されている。そのラック51には、正逆回転可能なモータ52によって回転されるピニオン53が噛合している。従って、モータ52の回転によって、支持部21が往復回動され、この往復回動により支持部21上のツルイング装置23も往復回動され、回転砥石に対するツルイングが実行される。
【0028】
従って、この第2実施形態においては、以下の効果を発揮する。
(3) この第2実施形態では、ツルイング装置23が往復回動されるため、コラムが往復移動しなくても、ツルイングを実行できる。
【0029】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態において、図7に示すように、サドル12上での支持部21の突設位置を、コラム16と反対側の上面、サドル12の移動方向Xと直交する側の上面、サドル12の隅角部側の上面等に変更して、その支持部21上に磁気チャック22によりツルイング装置23を着脱可能に装着するように構成すること。これらの場合においても、前記実施形態における装着部25の一部25aのような位置決め手段が設けられる。
【0030】
・ 前記実施形態において、磁気チャック22を機械的チャック等に変更して構成すること。
・ 前記実施形態において、ツルイング装置23を支持部21上において装着状態に保持するためのチャックを、ツルイング装置23側に設けること。
【0031】
・ 前記実施形態において、サドル12上の支持部21とツルイング装置23側の装着部25との間に、ピンと孔とのように、互いに係合可能な位置決め突起と位置決め凹部とよりなる位置決め手段を設けること。
【0032】
・ 前記実施形態では、回転テーブル14の外周の駆動歯車15からツルア28A,28Bの回転を得るようにした。これに対し、図8に示すように、研削盤のサドル12あるいはベッド11内にツルイング装置23の駆動専用の駆動モータ31を設けるとともに、そのモータ軸に駆動歯車32を支持すること。そして、ツルイング装置23を支持部21上に位置決め支持した状態で、ツルイング装置23の連結歯車29がこの駆動歯車32に連結されるように構成すること。このように構成すれば、ツルア28A,28Bは駆動モータ31により回転される。
【0033】
(他の技術的思想)
前記実施形態から把握される技術的思想で、請求項に記載した技術的思想以外の技術的思想を以下に記載する。
【0034】
(a) 研削盤及びツルイング装置23の少なくとも一方に、研削盤に対してツルイング装置23を位置決めするための位置決め手段を設けたことを特徴とする構成。
【0035】
(b) 前記連結部が連結歯車からなり、前記駆動源が研削盤のベッド11またはサドル12に設けられたモータ31と、そのモータ31により回転される駆動歯車15とを含むことを特徴とする請求項2に記載の研削盤。
【0036】
(c) 一対のツルア28A,28Bを有し、一方のツルアの回転が他方のツルアに伝達される請求項1,請求項2,前記(a)項のいずれか一項に記載のツルイング装置。
【0037】
(d) ツルイング装置23が一対のツルア28A,28Bを有し、そのツルア28A,28Bが互いの反対方向に回転される構成が設けられていることを特徴とした請求項1,請求項2,前記(a)項,(c)項のいずれか一項に記載のツルイング装置。
【0038】
【発明の効果】
以上、実施形態で例示したように、この発明においては、構成が簡単であるとともに、ワークの研削時にツルイング装置が邪魔になるのを防止することができ、しかも設備コストの低減が可能となる効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のツルイング装置を備えた研削盤を示す正面図。
【図2】図1の研削盤の平面図。
【図3】図1のツルイング装置を拡大して示す要部断面図。
【図4】図3の4−4線における断面図。
【図5】第2実施形態を示す要部拡大正面図。
【図6】(a)は同じく要部平面図、(b)は同じく要部下面図。
【図7】別の実施形態を示す研削盤の要部平面図。
【図8】さらに別の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
12…サドル、14…回転テーブル、15…駆動源を構成する駆動歯車、18…加工ヘッド、20…回転砥石、21…支持部、22…磁気チャック、23…ツルイング装置、24…本体、25…装着部、26A,26B…回転軸、28A,28B…ツルア、29…連結部としての連結歯車、30A,30B…伝達歯車、W…ワーク。
Claims (3)
- ツルアと、研削盤の回転砥石に対応して研削盤上の支持部に着脱可能に装着される装着部と、その装着時に研削盤側の駆動源に係脱可能に連結され、前記ツルアに対して回転を伝達する連結部とを設けたことを特徴とするツルイング装置。
- 請求項1に記載のツルイング装置を備えたことを特徴とする研削盤。
- 前記連結部が連結歯車からなり、前記駆動源がワークを支持するための回転テーブルに設けられた駆動歯車を含むことを特徴とする請求項2に記載の研削盤。
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2003
- 2003-06-19 JP JP2003175445A patent/JP2005007533A/ja active Pending
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