JP2005003920A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モータ202は、中間転写ベルト10が掛け渡されている駆動軸を、基準パルス信号発生部280からの一定速度用基準パルスで回転させる。従動ローラの軸の一端に、ロータリエンコーダを含む増速機構211が設けられている。ロータリエンコーダからの検出出力は、コントローラ212で分析され、中間ベルト10が一定速度になるよう、基準パルスデータ算出および格納部207で、基準パルスを作り直してモータ202に与える。モータ202、ロータリエンコーダ、コントローラ212のループはPLLを構成している。
【選択図】 図8
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電子写真方式やインクジェット方式などのカラー複写機、カラープリンタのように色合わせの必要なカラー画像形成装置に関する。
特に、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラックのように複数の色の画素を重ねて作像する画像形成装置で利用されている転写ベルト等の、ベルト体上で形成される複数の画素の色合わせ誤差の基になる、回転速度変動を検出する装置を高精度、省スペース、低コストで実現する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、電子写真装置では、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなど、カラー画像出力のものが多くなってきている。
カラー電子写真装置には、1つの感光体ドラムのまわりに複数色の現像装置を備え、それらの現像装置でトナーを付着させて感光体上に合成トナー画像を形成し、そのトナー画像を転写してシート状の転写材にカラー画像を記録する、いわゆる1ドラム型のものと、並べて備える複数の感光体ドラムにそれぞれ個別に現像装置を備え、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、それらの単色トナー画像を順次転写してシートに合成カラー画像を記録する、いわゆるタンデム型のものとがある。
【0003】
1ドラム型とタンデム型とを比較すると、前者は、感光体ドラムが1つであるから、比較的小型化でき、コストも低減できる利点はあるものの、1つの感光体ドラムを用いて複数回(通常4回)画像形成を繰り返してフルカラー画像を形成するから、画像形成の高速化は困難である。後者は、逆に大型化し、コスト高となる不利な点はあるものの、画像形成の高速化が容易である利点がある。
最近は、フルカラーもモノクロ並みのスピードが望まれることから、タンデム型が注目されてきている。
【0004】
図15は直接転写方式のタンデム型画像形成装置を説明するための図である。
図16は間接転写方式のタンデム型画像形成装置を説明するための図である。
タンデム型の電子写真装置には、図15に示すように、各感光体ドラム40上の画像を転写装置62により、シート搬送ベルト10で搬送するシートsに順次転写する直接転写方式のものと、図16に示すように、各感光体ドラム40上の画像を1次転写装置62によりいったん中間転写ベルト10に順次転写して後、その中間転写ベルト10上の画像を2次転写装置24によりシートsに一括転写する間接転写方式のものとがある。
直接転写方式ではシート搬送ベルトはシートsを介して感光体ドラムに間接的に接触し、間接転写方式では中間転写ベルトは直接感光体ドラムに接触する。2次転写装置24は図ではベルト形状で示してあるが、ローラ形状の方式もある。
【0005】
このようなタンデム型の場合、感光体ドラムの周速度や、感光体ベルト、転写紙搬送ベルト、中間転写ベルトの搬送速度に変動が発生すると複数色を重ねるフルカラー画像では色ずれとなる。
例えば、転写ベルトの場合、色ずれのうち副走査方向(ベルトの移動方向)のものに注目すると、その発生原因に静的なものと動的なものがある。
はじめに静的な原因を取り上げてみると、各画像形成ユニット間の距離の誤差、露光と転写の位置ずれ、駆動ローラの直径精度とベルトの厚み偏差等がある。
静的な原因は、主に装置組立て時の誤差や部品精度に起因するものである。
これら静的な原因は、例えば露光タイミングを電気的に調整するなどにより、少なくとも製品出荷時には補正して除去することが可能である。
【0006】
これに対し、動的な原因として、駆動ローラの偏心や駆動伝達系(歯車等)の偏心、機内温度上昇による駆動ローラ、ベルトの熱膨張、駆動ローラ、ベルトの磨耗、ベルト厚み変動、駆動ローラとベルト間に発生するすべり、感光体の回転変動、感光体ドラムの回転変動の伝達等がある。
これらの内、ローラ等の偏心による回転周期の変動は、ベルト駆動系であれば、駆動系回転周期を、ベルトが画像形成ユニット間距離を搬送される時間の自然数分の1にするいわゆる“位相合わせ”で低減されることが知られている。
また感光体ドラム駆動系であれば、感光体が露光位置と転写位置を回転する時間が、駆動ローラの偏心や駆動伝達系(歯車等)の偏心周期の自然数倍の公倍数にする“位相合わせ”によって低減されることが同様に知られている。
【0007】
駆動ローラ、ベルトの熱膨張や摩耗は、ベルト一周回転の時間変化、あるいはベルトを駆動する駆動ローラの回転を一定に制御し、従動ローラ側の回転速度の変化を見ることによって検出できる。後者の場合、特に高精度な回転検出器が必要となる。
ベルト厚み変動とは、無端状ベルトの製法において、円筒金型を用いて遠心焼成方式で作成したベルト等にみられる、ベルト肉厚の偏りが原因の変動である。多くがベルト1周期の変動を持ち、色ずれ要因となっている。
感光体ドラムの回転変動の伝達とは、感光体ドラムとの転写部において、静電引力により接触しながら転写する、いわゆるタック転写の場合、感光体ドラムの回転変動が転写ベルトに伝達し、転写ベルト速度変動となることをいう。これは感光体間距離を、感光体周長に等しくすることにより色ずれを軽減できる。
【0008】
このようなベルトに関する動的要因に対しては、製造時の補正により除去することが困難であり、高画質化の要求に対し、このような変動への対応は重要な課題となっている。このことから転写ベルトの搬送速度変動は、極力抑えなければならず、駆動伝達系の構成の工夫(偏差のない高精度な装置や位相合せ)やベルト速度変動を検出してフィードバック制御をするような工夫がなされている。
【0009】
ベルト搬送速度の変化、特にベルトの経時的な厚み変化に対応する方法が提案されている(例えば、特許文献1 参照。)。これは、ベルトを支持し従動回転する従動ローラの回転を、ロータリエンコーダなどの回転検出手段を用いて検出し、そのデータを基に駆動速度を制御することによって、安定したベルト搬送を行うものである。このような従動ローラの回転速度変動を検出するロータリエンコーダは、微少なベルトの経時変化に対し、高分解能が必要となりコスト高となる。
【0010】
これに対し、従動軸1回転毎に複数パルス発生するエンコーダを用いて、熱膨張によるベルト速度変化を検出し、駆動制御する提案がされている(例えば、特許文献2 参照。)。これは、熱によるベルト1周回転の時間変動のみに特化した検出機構で、その他の変動に対しフィードバック制御することができない。
【0011】
また、転写ベルト周方向における厚み変動による搬送速度変動を考慮した例がある(例えば、特許文献3 参照。)。これは、ベルト厚み変動が1周にわたり正弦波で発生しやすい遠心成形法で形成されたベルトを、装置本体へ組込む前に、製造工程であらかじめ転写ベルトの全周における厚みプロファイル(厚みムラ)を測定し、ROMに記憶させる。その全周方向の厚みプロファイルが同様な位相を示す位置にホームポジションとなる基準マークを付し、その位置を検出することによって、厚み変動によるベルト速度変動をキャンセルするように、ベルト駆動手段を制御している。
【0012】
しかし、この方法はベルト製造において大幅なコストアップとなり、また、ベルト厚みムラには製造時に発生する厚みムラ以外に、経年変化による厚みムラも発生するため、製造時には精度を保証できるものの、経年変化には対応できない。さらに、駆動ローラとベルト間にすべりが発生した場合にも対応する事ができないという問題点がある。
【0013】
一方、感光体ドラム側では、高周波成分および低周波成分の回転変動を低減させる手段の提案がある(例えば、特許文献4 参照。)。これは、感光体ドラム駆動モータの回転を遊星ローラ減速機で減速した上で感光体ドラムに伝達する。感光体ドラム軸上には、回転速度検出器が設置され検出データに基づきモータ回転速度を調節し、感光体ドラムの回転速度が一定となるようにする。
【0014】
遊星ローラ減速機やスチールベルト減速機などギアレス減速機は、歯車特有のバックラッシによる変動が無い反面すべりが生じるため、フィードバック制御は必須である。しかし、ここでも高分解能である検出機構が求められる。そのため高コストとなるという問題点がある。
【0015】
【特許文献1】
特開平11−174932号公報(第5頁、段落0034、第1図)
【特許文献2】
特開2002−251079号公報(第4〜5頁)
【特許文献3】
特開2000−310897号公報(第8頁、第7図)
【特許文献4】
特開2000−257625号公報(第3頁、第3図)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
前述したベルト搬送変動要因(ベルトの厚み経時変化、ベルトとローラの熱膨張)の影響を低減するには、それら変動が少ない高精度なベルトが必要となり、コスト高になる。この対策のためにはベルト上に基準位置を示すマークを付し、その検知パルス間隔が狙いの時間になっているかを検出し、それによりこの時間が狙いの時間に一致するように駆動系を制御すればよい。そしてベルト駆動ローラとベルト間のすべり、あるいはベルト厚み変動に対しては、高性能・高精度なものを製作するか、ベルト厚み変動に対しては、製造工程においてベルト厚み変動を計測する設備が必要となり、コスト高となる。そこで、従動軸にロータリエンコーダを設置した構成で、これらの変動に対し適切な制御を行うという、第1の課題がある。
【0017】
ベルトの厚みの経時変化を従動軸の回転角で検出するには、高分解能なロータリエンコーダを従動軸に設置しなくてはならない。また、ベルト一周にわたり、部分的な磨耗や成形上で生じた厚み変動を検出するには、更に高分解能が必要となる。このときベルトを駆動するローラを、狙いの一定回転角速度に制御して、そのときのあるべき従動軸側の回転からの変動を検出する場合は、駆動系ローラも高精度に制御する必要がある。このように、従動軸と駆動軸には高分解能なロータリエンコーダが必要であるという、第2の課題がある。ただし、駆動ローラを駆動するためにパルスモータを使う場合は、駆動ローラ側エンコーダが不要となる。
【0018】
タンデム型のカラーの画像形成装置は、感光体ドラム回転変動があると、露光部で感光体ドラム上に画素を形成するときに位置変動が発生し、その画素が転写部でまた位置ずれが発生するので、さらに位置ずれが増大する。さらに複数の感光体ドラム間の回転変動による、先の位置ずれの位相差による色ずれが発生するので、高精度に回転制御する必要がある。したがって高精度に回転するためには高精度高分解能のエンコーダが必要となる。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、複数の画像形成ユニットと、駆動ローラと従動ローラに掛け渡され、前記各画像形成ユニットから直接または間接に画像転写を受ける無端ベルトと、を有する多重転写方式のカラー画像形成装置において、前記従動ローラの軸に2個以上の回転体を含む増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設け、前記増速機構を構成するすべての回転体の回転周期の公倍数周期をTxとし、前記無端ベルトが前記画像形成ユニット間を移動するのに要する時間をTuとするとき、nを自然数として、
Tx:Tu=1:n
を満たすように前記増速機構を構成することを特徴とする。
【0020】
請求項2の発明では、駆動ローラと従動ローラに掛け渡され、1次転写部と2次転写部を有する中間転写用無端ベルトを有する多重転写方式のカラー画像形成装置において、前記従動ローラの軸に2個以上の回転体を含む増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設け、前記増速機構を構成するすべての回転体の回転周期の公倍数周期をTxとし、前記無端ベルトが前記1次転写部と前記2次転写部の間を移動するのに要する時間をTtとするとき、nを自然数として、
Tx:Tt=1:n
を満たすように前記増速機構を構成することを特徴とする。
【0021】
請求項3の発明では、駆動ローラと従動ローラに掛け渡され、露光部と転写部を有する無端ベルト型感光体を有する多重転写方式のカラー画像形成装置において、前記従動ローラの軸に2個以上の回転体を含む増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設け、前記増速機構を構成するすべての回転体の回転周期の公倍数周期をTxとし、前記無端ベルトが前記露光部と前記転写部の間を移動するのに要する時間をTeとするとき、nを自然数として、
Tx:Te=1:n
を満たすように前記増速機構を構成することを特徴とする。
【0022】
請求項4の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記駆動ローラの半径をRdとし、前記従動ローラの半径をReとしたとき、
Rd>Re
であることを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記無端ベルトの少なくとも1カ所の所定位置に検出マークを設け、固定部材に該検出マークを検出するホーム検出手段を設けたことを特徴とする。
請求項6の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記回転検出手段によって検出された変動量を、周波数成分に変換する変換手段を有することを特徴とする。
【0023】
請求項7の発明では、請求項6に記載の画像形成装置において、前記駆動ローラおよび前記従動ローラの径の情報と、該両ローラの前記ベルトの展張方向に沿った距離の情報と、を保持し、前記変換手段によって変換された1または複数の周波数成分の内、最低の周波数を前記無端ベルトの厚み変動に起因して発生する周波数の周期Tbであるとして、前記保持している各情報を基に、前記厚み変動の最大振幅、および、駆動ローラに対する従動ローラの位相差を算出し、該算出結果をもって前記多重転写における色ずれをなくすべく制御する制御手段を有することを特徴とする。
請求項8の発明では、請求項7に記載の画像形成装置において、前記無端ベルトの厚み変動は、前記増速機構を構成するすべての回転体の周期の公倍数周期で、且つ、前記無端ベルトの回転周期の2分の1の時間Tcを整数分割した時間Ts間隔で移動検出することを特徴とする
【0024】
請求項9の発明では、請求項7または8に記載の画像形成装置において、前記最大振幅および前記位相差の算出値は、前記無端ベルトを複数回周回させて得たデータに基づく平均値であるを特徴とする。
請求項10の発明では、請求項7ないし9のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記駆動ローラの回転速度を制御する手段であるを特徴とする。
請求項11の発明では、請求項7ないし9のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記駆動ローラの回転角度位置を制御する手段であるを特徴とする。
【0025】
請求項12の発明では、請求項7ないし9のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記制御手段は、画像形成のタイミングを制御する手段であることを特徴とする。
請求項13の発明では、請求項7ないし12のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記周期Tbを記憶する記憶手段を設けたことを特徴とする。
請求項14の発明では、請求項7ないし13のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記駆動ローラおよびその駆動系に含まれる回転体の回転周期、および、前記従動ローラおよび前記増速機構に含まれる回転体の回転周期、の公倍数周期が、前記周期Tbの2分の1になるよう、前記各回転周期が選定されているを特徴とする。
【0026】
請求項15の発明では、請求項7ないし14のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記駆動ローラと前記従動ローラの前記ベルトの展張方向に沿った距離が、前記周期Tbに対応するベルト長さの2分の1の奇数倍であることを特徴とする。
請求項16の発明では、請求項1ないし15のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記回転検出手段からデータを得る間、前記無端ベルトの移動速度は、画像形成時における移動速度より遅い速度に切り換えられることを特徴とする。
請求項17の発明では、請求項1ないし15のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記回転検出手段からデータを得る間、前記無端ベルトの移動速度は、予め設定されている画像形成時における複数のベルト移動速度の内、最も遅い速度に切り換えられることを特徴とする。
【0027】
請求項18の発明では、感光体ドラムを有する少なくとも1つの画像形成ユニットと、駆動ローラと従動ローラに掛け渡され、前記各画像形成ユニットから直接または間接に画像転写を受ける無端ベルトと、を有する多重転写方式のカラー画像形成装置において、前記感光体ドラムの軸に2個以上の回転体を含む増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設け、前記増速機構を構成するすべての回転体の回転周期の公倍数周期をTxとし、前記感光体ドラムが露光位置から転写位置までの間を移動するのに要する時間をTeとするとき、nを自然数として、
Tx:Te=1:n
を満たすように前記増速機構を構成することを特徴とする。
【0028】
請求項19の発明では、請求項18に記載の画像形成装置において、前記駆動ローラの半径をRdとし、前記従動ローラの半径をReとしたとき、
Rd>Re
であることを特徴とする。
請求項20の発明では、請求項18または19に記載の画像形成装置において、前記無端ベルトの少なくとも1カ所の所定位置に検出マークを設け、固定部材に該検出マークを検出するホーム検出手段を設けたを特徴とする。
請求項21の発明では、請求項18ないし20のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記回転検出手段によって検出された変動量を、周波数成分に変換する変換手段を有することを特徴とする。
【0029】
請求項22の発明では、1つの感光体を有する画像形成ユニットと、駆動ローラと従動ローラに掛け渡され、前記画像形成ユニットから直接または間接に画像転写を受ける無端ベルトと、を有する画像形成装置において、前記感光体の軸に2個以上の回転体を含む増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設け、前記増速機構を構成するすべての回転体の回転周期の公倍数周期をTxとし、前記感光体が露光位置から転写位置までの間を移動するのに要する時間をTeとするとき、nを自然数として、
Tx:Te=1:n
を満たすように前記増速機構を構成することを特徴とする。
【0030】
請求項23の発明では、請求項22に記載の画像形成装置において、前記感光体はベルト状であり、前記増速機構は、前記ベルト状感光体を支持する従動軸に設けられていることを特徴とする。
請求項24の発明では、画像形成装置において、ドラム状感光体の回転軸またはベルト状感光体の複数の支持ローラ軸、および転写ベルトの複数の支持ローラ軸、のうち少なくとも1カ所に増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設けたことを特徴とする。
請求項25の発明では、請求項24に記載の画像形成装置において、前記回転検出手段から得られた情報を基に前記回転軸もしくは駆動軸の回転を制御すること特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に実施の形態に従って本発明を説明する。
図17は本発明を適用する画像形成装置の一例を示す図である。
同図において符号100は複写装置本体、200はそれを載せる給紙テーブル、300は複写装置本体100上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)をそれぞれ示す。その他の符号は詳細な説明中で直接引用する。
同図に示した画像形成装置は、タンデム型間接転写方式の電子写真装置である。
【0032】
複写装置本体100には、中央に、中間転写体としての無端ベルト状の中間転写ベルト10を設ける。
中間転写ベルト10は、図示例では3つの支持ローラ14、15、16に掛け回して同図中時計回りに回転移動可能とする。以後、ベルトの回転移動を部分的に見るときは単に移動と呼ぶ。
3つの支持ローラのなかで第2の支持ローラ15の左に、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する中間転写ベルトクリーニング装置17を設ける。
【0033】
また、3つの支持ローラのなかで第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写ベルト10上には、その移動方向に沿って、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の4つの画像形成手段18を横に並べて配置してタンデム画像形成装置20を構成する。この構成の場合は、通常第3の支持ローラ16を駆動ローラとしている。
そのタンデム画像形成装置20の上には、さらに露光装置21を設ける。
【0034】
一方、中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、2次転写装置22を備える。2次転写装置22は、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写ベルト10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写ベルト10上の画像をシートに転写する。
2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。
【0035】
上述した2次転写装置22には、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、上記図示例では、このような2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28を備える。
【0036】
さて、いまこのカラー電子写真装置を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
【0037】
不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動する。他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動する。次いで、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
【0038】
原稿読取りに並行して、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト10を回転移動させる。同時に、個々の画像形成手段18において感光体ドラム40を回転して各感光体ドラム40上にそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の色別情報を用いて露光現像し、単色のトナー画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の移動とともに、それらの単色のトナー画像を順次転写して中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
【0039】
一方、画像形成に並行して、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシート状の転写材sを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートsを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
【0040】
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と2次転写装置22との間にシートsを送り込み、2次転写装置22で転写してシートs上にカラー画像を記録する。
【0041】
画像転写後のシートsは、ベルト24で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
【0042】
一方、画像転写後の中間転写ベルト10は、中間転写ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
ここで、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートsの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
【0043】
この電子写真装置を用いて、黒のモノクロコピーをとることも良く行われる。その場合には、図示しない手段により、中間転写ベルト10を感光体ドラム40Y、40C、40Mから離れるようにする。これらの感光体ドラムは一時的に駆動を止めておく。黒用の感光体ドラム40Kのみが中間転写ベルト10に接触して画像の形成と転写が行われる。
【0044】
図1は本発明の実施形態を説明するための図である。
同図において符号11、12は増速プーリ、13はロータリエンコーダをそれぞれ示す。
本実施形態で制御対象となるベルトは、画像形成装置上で用いられるすべてのベルト(感光体ベルト、中間転写ベルト、転写紙搬送ベルト等)に適用可能であるが、ここでは、中間転写ベルト10(以下単にベルト10と呼ぶ)を例に説明する。
【0045】
従動ローラ15は、ベルト10を支持しており、ベルト10の移動と共に、連れ回るかたちで回動する構成である。ここで、ゴムなどの弾性体で形成されているベルトと従動ローラ15とに、すべりが発生しないように、ベルト10の従動ローラ15に対する巻付き角を十分にとる。従動ローラ15表面をウレタンコート、またはサンドブラストによる粗し処理をし、ベルト10表面を同様の処理をするなど、従動ローラ15とベルト10間の動摩擦係数を上げる処理をする。あるいは、対向ローラを設置して、ベルト10を圧接挟持するなどの工夫をしてもよい。
【0046】
従動ローラ15の軸上には、変速機構として1対のプーリ列(歯車列で置き換えても良い)が設置されており、(増速プーリ11、12) 変速機構の出力軸である増速プーリ12軸上に回転検出手段としてのロータリエンコーダ13が設置されている。ここで、増速機構を構成するすべての回転体(この図の場合は2個)の回転周期の公倍数周期をTxとすると、Txは、感光体ドラムの露光部と転写部間を感光体が回転する時間Teの自然数分の1、感光体ドラム間(作像ユニット転写部間)をベルトが通過する時間Tuの自然数分の1、あるいは、1次転写装置と2次転写装置間を転写ベルト体が搬送される時間Ttの自然数分の1、の少なくともいずれか1つに合わせておくものとする。
【0047】
言い換えれば、nを自然数として、次の比例式
Tx:Te=1:n ・・・(1)
Tx:Tu=1:n ・・・(2)
Tx:Tt=1:n ・・・(3)
のうちの少なくとも1式が成り立つものとする。
ただし、1ドラム型の画像形成装置の場合には、(2)式は存在しない。また、直接転写方式の画像形成装置の場合には(3)式が存在しない。
【0048】
増速機構の偏心や、歯累積ピッチ誤差等の伝達誤差により、制御誤差が発生するが、公倍数周期Txを、(2)式のように、感光体ドラム間をベルトが通過する時間Tuの自然数分の1とすることにより、色ずれへの影響を低減することが可能となる。すなわち、見方を変えれば、次の色の転写位置に至る時間Tuを、変動周期Txの整数倍にしているので、変動の同じ位相で転写開始することになり、結果的に色ずれがなくなる。これが、いわゆる位相合わせである。具体的には、増速機構を構成する回転体の相互の回転比を、例えば1:2、あるいは1:4のように単純な整数比にしておくと良い。そうすれば、一方の回転体の回転周期が、常に他方の回転体の回転周期との公倍数周期になる。
【0049】
また、感光体ドラムとベルト、又は紙との間の摩擦力が大きくて、ベルトの速度変動が、当接している感光体ドラムの回転へ影響を与える構成の場合、(1)式のように、感光体ドラムの露光部と転写部間を、感光体が回転する時間Teの自然数分の1とすることにより、前述の制御誤差が感光体ドラムに伝達されても、露光部と転写部の感光体ドラムの正弦波的な速度変動の位相が一致するため、位置ずれ低減に有効となる。
また、(3)式の場合は、同一画素形成における1次転写装置での転写ベルト速度と2次転写時の転写ベルト速度が同位相となるため、1次転写と2次転写での位置ずれへの、画素の伸び縮みのキャンセル効果で、画素の伸び縮みの少ない画像が形成できる。つまり感光体周速と2次転写部を通過する転写紙の通過速度が等しいとしたとき、上記条件になっていれば転写ベルト速度変動により1次転写部で伸びる画素が、2次転写部では縮む方向に働く。
【0050】
図2は一般的なベルトの厚みの偏差分布を示すグラフである。
ベルトの1周分の長さを、2π[rad]の角度に置き換えて表示してある。縦軸は平均厚みを基準(基準値0)とした厚みの偏差値をμm単位で示している。
画像形成装置に用いられるベルトは、円筒金型を用いた遠心焼成による一体成形品のシームレスベルトであり、多くのベルトの厚み変動が図2に示すように、ベルト1周にわたる厚み変動の周波数成分のうち、基本(1次)成分が大きい厚み偏差がみられることが多い。
【0051】
図3はベルトと駆動ローラの関係を示す図である。
同図において、符号Btはベルト実効厚みを示す。
前記ような、正弦波状のベルト厚み変動をもつベルト10を、図3のように駆動ローラ14にて駆動する場合、ベルト10の搬送速度を決定するベルトの厚みBt(以下ベルト実効厚みと呼ぶ)は(4)式となる。ベルトの材質が均一でローラ接触面と反対側で伸縮の絶対値がほぼ同一である場合、ベルト中心部がベルト実効厚みとなる。また、その時のベルト搬送速度Vbは、
(ローラ半径+ベルト実効厚み)×駆動ローラ回転角速度
より求められ、(5)式となる。
【0052】
Bt=Bt0+Btasin(ωbt) ・・・(4)
Vb={Rd0+Bt0+Btasin(ωbt)}ωd ・・・(5)
ここに、
Bt0:転写ベルト平均実効厚み
Bta:転写ベルト厚み変動振幅
ωb :転写ベルト回転角速度
Rd0:駆動ローラ半径
ωd :駆動ローラ回転角速度
とする。
【0053】
図4はベルト厚み変動と回転検出手段の出力を示すグラフである。
このように、ベルトの速度変動は正弦波状に発生し、そのベルト速度変動によるベルトの搬送距離偏差を、ベルト搬送距離に応じて連れ回る従動ローラ軸の回転角速度として検出した場合は、図4に符号Oで示すような波形となる。ここで検出される波形の振幅をaとした。しかし、この振幅値は非常に小さく、低分解能のエンコーダを使用した場合、分離して検出することは困難である。
そこで、上述した変速機構の変速比を1:K として、図1の増速プーリー13の軸上の回転角速度を検出すると、図4に示すように、偏差はK倍となって検出される。図4は説明を簡易にするため、ベルト速度が一定としたときに、増速プーリ13軸上で回転角速度が検出される状況を示している。この軸にロータリエンコーダなどの回転検出手段を設置することにより、従来の従動軸に直接設置する場合に比べ、同じ安価な検出器を用いてもK倍の検出感度となり、分解能の向上が実現できる。
【0054】
しかし、実際には、変速機構を構成する部品には偏差があり、変速された出力軸の回転角には伝達誤差が含まれている。図1において、たとえばプーリ部が1対の歯車列で構成されている場合、それぞれの歯車には偏心、歯の累積ピッチ誤差があり、その誤差量に応じて伝達誤差が発生する。ベルト速度が一定の場合に対し、従動ローラ15、および、プーリ11と12に誤差がある場合の検出データを図4に示す。従動ローラ15の変動とプーリ11の変動とプーリ12の変動が重畳された形の検出データになっている。この重畳された形の波形のうち高周波側はプーリ11とプーリ12の変動が合成された波形である。そのため、これらの波形を周波数に変換する手段を用いて周波数分析し、複数の周波数に分解する。分解された周波数の内、最低の周波数は、無端ベルトの厚み変動に起因して発生する周波数の周期Tbであると見なせる。
そして、前記2つのプーリによる伝達誤差を除去するには、高周波成分から得られる両者の回転周期の公倍数周期Txでベルト厚み変動検出処理をする。
【0055】
この両者の回転周期の公倍数周期を利用して、ベルト厚み変動検出処理したものが、図4に符号Aで示したベルト厚み変動検出処理後の「ベルト厚みによる変動」データとなる。このベルト厚み変動検出は、前記回転周期の公倍数周期Txで、かつベルト半周期時間Tc=Tb/2に到来する、図1のロータリエンコーダ13出力のパルス数を検出するか、あるいは、前記回転周期の公倍数周期Txで、かつベルト半回転に発生するパルス数が到来する時間を計測し、その逆数を取ることによって計測する。このようにして、2つのプーリの伝達誤差を除去して、ベルト厚み変動によるベルト速度変動を検出することができる。
【0056】
図5はベルトの変動成分を抽出する方法を説明するための図である。同図(a)は周期Tc毎に1回検出、同図(b)は周期Tc毎にn回検出する様子をそれぞれ示す。
同図において、符号Tsは時間Tcを整数分割した時間幅を示す。
ここに示すベルト厚み変動検出処理は、以下のような移動検出を用いている。そのモデルを図5(b)に示す。移動検出は、サンプリング周期Tsずつずらしながら検出する手法である。この手法によって、データの検出時間間隔Tcは変わることなく、検出間隔を短縮し、高周波成分に係わる前述の誤差を除去したデータが得られる。
【0057】
実際の検出データには、ベルト駆動系の構成により、さらに、駆動ローラの偏心や伝達歯車の偏心、累積の噛合いピッチ誤差などによるベルト駆動系の変動成分等が含まれることになる。しかし、駆動ローラや伝達歯車の回転周期の公倍数周期、かつ、先に述べた従動軸変速機構の回転周期の公倍数周期で、ベルト変動周期検出を行うことにより、ベルト駆動系、従動軸伝達系の回転変動の影響を除去してベルト1周に亘る回転変動を検出することが可能となる。
【0058】
このような変動検出処理による信号処理では、抽出したい波形周期の2分の1周期の期間のデータを変動検出することにより、抽出したい波形よりも高周波成分を除去できる。つまり、先に述べたベルト駆動系の減速機を含む回転周期と従動軸伝達系の回転周期の公倍数周期でかつ、ベルトの半周期、またはベルト半周期に最も近い周期で、データ処理することにより、ベルト1周成分よりも高周波の変動成分を最も効率良く除去することが可能となる。ベルト周期変動の位相は、検出時間間隔Tcのほぼ半分の時刻に相当する位置の位相を表している。
【0059】
前述のように、駆動系あるいは検出系で発生する変動を除去する、いわゆるフィルタ処理により、抽出されたベルト1周のベルト速度変動成分は、駆動ローラ部で、ベルト厚み変動に応じて発生した速度変動の影響と、従動ローラ上のベルト厚み変動に応じて発生した、回転角変動の影響の重畳であると表現できる。
つまり、本実施形態のように、従動軸の回転角を検出する機構では、駆動ローラ上のベルト厚み変動により、ベルトの速度変動が発生する。その速度変動を、従動軸の回転角から検出するのだが、従動ローラ上でのベルト厚み変動により発生する回転角変動の影響も受けている。例えば、ベルトが一定速度で搬送されている場合でも、従動軸の回転角度からベルト搬送速度を検出すると、ベルトの厚み変動により速度が変動しているように検出されてしまうことになる。
【0060】
図6はベルト厚み変化によるローラ部での速度変化を示す図である。同図(a)は基本波形、同図(b)は波形合成の過程をそれぞれ示す。
同図において、符号Aは駆動部で発生するベルト速度変動、Bは従動部の回転角から検出されるベルト速度変動、Eはベルト厚み偏差、の曲線をそれぞれ示す。
曲線Aは、駆動軸が一定角速度で回転している時に発生するベルト速度変動である。ベルト厚み偏差が正、つまりベルトの厚い部分が巻付いている時、駆動ローラが一定回転していれば、実効半径(駆動ローラ半径+ベルト実効厚み)が大きいため、ベルト搬送速度は増し、逆にベルトの薄い部分が巻付いている時は、実効半径が小さいため、ベルト搬送速度は減少する。
【0061】
曲線Bは、ベルトが一定速度で搬送されているときに従動軸の回転角から検出されるベルト搬送速度の変動を表わしている。
ベルト厚み偏差が正、つまりベルトの厚い部分が巻付いている時、ベルトが一定速度で搬送されていれば、実効半径(従動ローラ半径+ベルト実効厚み)が大きいため、従動ローラ回転角速度は減少し、逆にベルトの薄い部分が巻付いている時は、実効半径が小さいため、従動ローラ回転角速度は増加する。したがって、ベルト搬送速度が見かけ上、増加したようになる。
なお、ここでは、駆動ローラと従動ローラは同径であるものとして取り扱う。すなわち、曲線の振幅は曲線A、B共等しくしてある。
【0062】
駆動軸を一定角速度で駆動した時に、従動軸で検出される変動成分は、ベルトを駆動する時にベルト厚み変動により発生した速度変動の波形Aと、従動部でのベルト厚み変動により、従動ローラの回転角、および回転角速度が変動する波形Bが重畳している。この両者の波形は、同じベルト1周期の回転周期で位相が異なる波形である。
【0063】
図7はベルト搬送系の一構成例を示す図である。
同図において、ベルトの厚み変動は誇張して示してある。
例えば、図7のようなベルト搬送系の構成において、仮に駆動ローラ上においてベルトの搬送速度を支配しているポイントを駆動ポイントとする。つまり、このポイントでのベルト厚みがベルトの搬送速度を決定していると仮定する。また、同様に従動軸側でも従動ローラの回転角を支配しているポイントを従動ポイントとする。この両ポイントのベルト上での距離を回転角表示し、位相差τラジアンとする。このとき、ベルト1周は回転角2πラジアンである。図2で示したようにベルト厚み偏差がベルト1周2πに亘り正弦波状に変動しているとして、駆動ポイントでのベルト厚みが(4)式であった時、従動ポイントでのベルト厚みBtは(6)式となる。
Bt=Bt0+Btasin(ωbt+τ) ・・・(6)
【0064】
駆動軸を一定角速度で回転させた時に、従動軸の回転角速度から検出されるベルト速度変動を図6(b)に示している。ここでは、図7において示した駆動軸と従動軸の位相差τを1.3[rad]とした。駆動ポイントでのベルト厚み変動を曲線Edとした時、従動ポイントでのベルト厚み変動は、位相差τ進んだ曲線Ejとなる。例えば、図6(b)より、駆動ポイントにベルト最大厚み部分が巻付いていた時、従動ポイントでは、位相差τ進んだ、平均厚みに近い厚みの部分が巻付いていると言える。
【0065】
前述したように、従動軸の回転角でベルト速度変動を検出したデータには、駆動軸でのベルト厚み変動による速度変動に加えて、従動軸でのベルト厚み変動による回転変動の影響が重畳している。このことを踏まえて、駆動軸を一定回転させた時、従動軸で検出されるベルト速度変動は、近似的には図6の曲線Aの波形と同図の曲線Bの波形を、位相差τ(図の例では1.3[rad])ずらした曲線B’の波形との和である同図の曲線Cの波形となる。
この図から明らかなように、位相差が丁度π(もしくはπの奇数倍)であれば、合成曲線Cの振幅は最大(曲線Aの振幅の2倍)になる。すなわち、駆動ローラと従動ローラの距離がベルト厚み変動の周期の2分の1に設定できれば変動の検出感度が最大になる。
【0066】
実際には両ローラの径の分を考慮すると、ベルト厚み変動の周期が全体で1周期の場合は、τを周期の丁度2分の1に設定することは不可能であるが、なるべくその近くに設定できると検出感度が高くなる。ベルト厚み変動が全体で2周期以上有る場合は、工夫次第で前記の位相差τを丁度π、もしくはπの奇数倍に設定でき、高い検出感度を得ることができる。この関係をベルトの長さで表現すると、ベルト厚み変動の周期Tbに対応するベルト長さの2分の1、もしくはその奇数倍ということになる。
【0067】
図8は本実施形態の駆動制御系を説明するためのブロック図である。
同図において符号201は駆動軸、202はモータ、203はサーボアンプ、204はホーム検出部、205はループフィルタ+チャージポンプ、206は位相比較器、207は基準パルスデータ算出部および格納部、208は振幅および位相補正処理部、209はベルト1周変動抽出フィルタ処理部、210はエンコーダ回転検出部、211は従動軸増速機構、212はコントローラ、280は基準パルス信号生成部をそれぞれ示す。
ホーム検出部は、固定部材に設けられた検出手段であり、無端ベルト上に用意されたホームポジションを示す検出マークを検出してコントローラ212に伝達する。検出マークは少なくとも1個は必要であるが、ベルトの厚み変動が1回転につき2周期以上をもっていることがはじめから分かっている場合などは、それに対応して複数の検出マークを設定しても良い。
【0068】
本実施形態の駆動制御装置は、モータ202によって、駆動ローラ201をベルトが安定した速度で搬送されるように回転させるための制御を行うものであり、モータ202を含めたサーボアンプ203やループフィルタ+チャージポンプ205、位相比較器206は、公知のPLL制御系で構成されている。
本実施形態では、基準周波数の生成はコントローラ212で行う。コントローラは、CPU、またはDSPの処理能力やコスト等をふまえて、ソフトで処理するかハードで処理するかを自由に選べる。
【0069】
コントローラ212からは、ベルト厚みによる変動にかかわらず、ベルトが一定速度で回転しているとしたときに、エンコーダ回転検出部210から出力される筈のパルス列に等しい基準パルス信号を出力して、前記PLL制御系を制御する。コントローラ212は、ベルトの厚み変動周波数成分情報を検出するための、周波数分析を兼ねるベルト1周変動抽出フィルタ処理部209と、そのデータをベルト速度が一定となるように補正処理するための振幅および位相補正処理部208と、基準パルス信号を生成するために算出された基準パルスデータ算出および格納部207と、そして、そこからのデータにより基準パルス信号を生成する基準パルス生成部280とを備えている。
前記基準パルスデータ算出部および格納部207に格納されている基準パルスデータは、ホーム検出部204から検出されるホームポジションパルスを基準に格納される。そして基準パルスのパルス列もこのホームポジションパルスを基準に生成される。したがって駆動ローラ201とベルトが常に安定的にベルト厚みによる変動の影響を受けないのである。
【0070】
本実施形態における駆動制御装置では、図1に示すような従動軸増速機構で増速されたエンコーダ13を用い、その回路部であるエンコーダ回転検出部210からのパルス出力を利用する。本実施形態ではサーボモータを用いている。まず図示しないが駆動軸側にも同様なエンコーダシステムを付し、この出力パルスにより良く知られたPLL制御を用いて等速制御するか、DCモータの逆起電力を検出しそれにより等速制御するか、あるいはDCブラシレスモータ内のホール素子より検出される信号により等速制御する。モータ202がパルスモータのときは初期値として一定間隔のパルス列を与えればよい。
【0071】
コントローラ212は、エンコーダ回転検出部210からのパルス出力を受け取り、ベルト厚み変動周波数成分を検出するとき、図5に示すサンプリング周期Tsを、ベルト変動周期Tbの半周期Tcの1/n(n:自然数)とし、ある周期Tc間のエンコーダパルス数No1をカウントしたとき、次のTs時間後の周期Tc間のパルス数No2は、追加のTs時間でカウントされたパルス数Naを追加し、先のパルス数No1をカウントしたときにおける最初のTs’間でカウントされたカウント数Nsを引いた値No2=No1+Na−Nsとすれば、簡易にベルト周期変動を検出できる。ただし、TsとTs’の時間幅は等しい。そして、従動軸増速の伝達機構の回転周期変動の公倍数がベルト半周期に等しくなるようにしているので、フィルタリング作用を得ている。
【0072】
ベルト1周期変動抽出フィルタ処理209でベルト周期の変動成分を抽出したあと、振幅および位相補正処理部208では、その変動成分の最大振幅とホームポジションパルスのタイミングを基準に位相を読み取り、駆動ローラと従動ローラの位置と径、さらにはベルト厚みで決定される補正係数を用いて、ベルトが一定速度で搬送されたときのエンコーダ出力変動成分の最大振幅と位相に補正する。補正された変動成分の最大振幅と位相データにより、基準パルスデータ算出および格納部207では、ベルトが一定速度で搬送されるときに検出されるべきエンコーダの、正弦的なベルト変動成分の検出パルス列の最大振幅と位相を示すデータを格納し、それによりホームポジションパルスを基準とした正弦的なデータがわかるので、これにより目標値となる基準パルス信号を生成するための連続したパルス幅情報を作成し格納する。そして基準パルス信号生成部280では、前記連続したパルス列情報にもとづいて基準パルス信号を生成する。
【0073】
上記は、ベルト厚み変動をベルト1周期の基本波成分が支配している場合で、変動を正弦波として近似し、最大振幅と位相データのみを読み取り、ベルト1周分の基準信号を正弦波として算出している。しかし、使用するベルトの1周の厚み変動が正弦波として近似するには誤差が大きい場合は、厚み変動の複数周波数成分を扱い、扱う次数の一番高い変動周波数成分の半周期Tchが、先に議論した減速機構、増速機構、駆動ローラ、あるいは従動ローラの回転周期の公倍数周期と一致するようにすれば、ベルト変動データの検出を精度高く行えるのは、上と同じ理由で明らかである。つまり半周期Tchに相当する時間に到来するパルス数をカウントして変動データを検出する。このデータをFFT等で周波数分析し、そして先の振幅および位相補正処理を個々の周波数成分について行い、ベルト1周分の基準周波数データを算出し格納する。
【0074】
ベルトが一定速度に搬送された時の、ベルト厚み変動による従動軸での回転角変動が目標値であり、その目標値は、駆動ローラを一定速度で駆動したときに検出された回転角変動より算出する。つまり、前述した駆動ローラを一定角速度で駆動したときの従動軸検出データから、ベルトが一定速度で搬送されているときのベルト厚み変動による従動軸検出データを求める。前述した図6(b)で説明すると、グラフCの検出データから、グラフB’のベルト速度変動を求めることとなる。どちらのデータもベルト厚み変動周期の正弦波であり、このため、振幅と位相の補正により求めることができる。ここでは、その振幅値の補正係数と位相補正について説明する。また、図6では、ベルト速度として表現したが、以下では、従動軸の回転角変動として説明する。
【0075】
先述したように、駆動軸でのベルト搬送速度は(5)式で表現できるとした。
Vb={Rd0+Bt0+Btasin(ωbt)}ωd ・・・(5)
ここで、ベルトの伸縮は無いものとして、ベルト搬送速度と従動軸の角速度の関係は、(6)式より、
Vb={Re0+Bt0+Btasin(ωbt+τ)}ωe ・・・(7)
となる。ただし、Re0は従動ローラ半径、ωeは、従動軸の角速度である。
(5)と(7)式よりωeは、(8)式となる。
【0076】
【数1】
【0077】
近似することにより、(9)式となり、従動軸の回転角速度偏差Δωeは、(9)式の変動成分であるから、(10)式となる。
【0078】
【数2】
【数3】
【0079】
これは、ベルト1周の厚み変動による変動成分であり、{}の中の2項に注目し、前者をA、後者をBとすると、これらは、Aは駆動軸によるベルト変動成分、Bは従動軸によるベルト変動成分をそれぞれ表わしている。A、Bは同じ周期を有する正弦波であるから、その和は単一の正弦波に合成可能である。
なお、{}の外の分数の構成から、従動ローラの半径Re0よりも、駆動ローラの半径Rd0を大きくすることで、検出感度が高くなることが分かる。
【0080】
【数4】
【数5】
【0081】
図9は変動量の位相ベクトル成分図である。
ここで、駆動ローラを一定角速度で駆動したときの従動軸検出データ成分Cを
C=A+B ・・・(13)
と置けば、Cは正弦関数で表現できて、K、Pを定数として
C=Ksin(ωbt+P) ・・・(14)
と表せる。
A、B、Cはいずれも回転周期が、ベルトの回転周期と同じであるため、位相ベクトル表現すると図9となる。図示しないが、一般化する意味でベクトルAに初期位相αを与えても、各ベクトルの位相関係には影響ない。
【0082】
駆動ローラを一定回転させたときの従動軸回転角速度偏差から、目標値であるベルト一定速度の時の従動軸角速度偏差への変換係数が補正係数となる。どちらも正弦関数であるため振幅に対して係数をかけて、位相操作を行うことにより変換が可能である。つまり、図9に示したように、検出されたCのベクトル成分からBのベクトル成分へ変換するために、ベクトルの長さ(振幅値)を補正係数にて変換し、π−τ+Pだけ位相を遅らせることにより変換できる。ここでPとは、AとCとの位相差である。
【0083】
ここで、(12)式の正弦関数の加算結果である(14)式のK及びPは、(15)式、および(16)式となる。
【0084】
【数6】
【数7】
【0085】
駆動ローラを一定回転させたときに検出された変動振幅を、ベルトが一定速度で搬送された時の変動振幅に変換する補正係数ηは(17)式となる。
【0086】
【数8】
【0087】
また、位相に対する補正値Τは
T=−π+τ−P ・・・(18)
となる。
つまり、駆動ローラを一定回転させて検出されたベルト回転周期の変動データに対して、振幅値は、補正係数ηをかけて、位相を(18)式で求めたTだけずらして、これをベルト厚み変動に対応した従動軸の目標回転角変動値とする。ここで、PがτやRなどから求められるので、補正係数ηとTは、ベルト搬送機構の構成から予め決定される。
【0088】
このようにしてベルト1周の変動データを計測しさらにはベルト一周の時間計測をベルトの基準位置を検出する手段で行なうようにする。そしてベルトを駆動する駆動ローラの回転を一定に制御し、従動ローラ側の回転速度の変化を見る計測データにより制御基準値を設定し、この基準値と従動軸側ロータリエンコーダと比較して駆動制御することにより、
・駆動ローラの偏心等駆動系の回転変動によるベルト速度変動
・ベルト厚み変動によるベルト速度変動
・ベルトとローラの熱膨張によるベルト速度変動
・スリップによるベルト速度変動
を制御することが可能となる。
【0089】
つまり、従来技術である従動軸フィードバックでは、駆動ローラの回転変動、駆動ローラとベルト間スリップによる速度変動、これらの変動に対しては制御を行うことができた。しかし、ベルト厚み変動によるエンコーダ回転角速度変動を検出しようとすると高分解能エンコーダが必要となり、高コストとなる。
本発明は低分解能エンコーダ+増速機構の組み合せにより、安価に高分解能を実現し、ベルト1周の厚み変動に対しては、従動軸検出データから別途演算処理して制御する基準信号を生成して制御することによりベルト厚み変動によるベルト速度変動を抑えることができる。
【0090】
たとえ、従動軸に構成された伝達機構の伝達誤差により、制御後のベルト速度変動が発生しても、前述のような位相合わせを行ってあれば、正弦波的な変動がベルトに発生しても、各感光体ドラムで形成される同一の画素が重ねられるときの変動の位相が、各色で一致して画素の色合わせがうまくいく。
あるいはベルトの変動により発生する画素の伸び縮みや、ベルトの変動が感光体ドラムに伝わったときに発生する感光体ドラム上での画素の伸び縮み、が補正される為、色ずれあるいは画素の伸び縮みのない多色画像を転写紙に形成することが可能となる。
【0091】
次に、ベルトの駆動制御について説明する。
図10は画像形成時の流れを示したフローチャートである。
図11はベルト1周分の基準周波数の算出フローチャートである。
図10において、ベルト1周分の基準周波数を算出してから画像形成動作に入ることになる。ベルト1周分の基準周波数算出までの詳細を図11に示す。
図11において、まず、最初にモータ202および駆動ローラ201が目標速度となるようなモータ駆動指令値をコントローラの内部にデフォルト値(既定値)として設定しておく。
【0092】
続いて、可能な限り作像中発生するような負荷がかからない状態で、逆起電力速度制御法のような簡易な方法でも精度がでるような速度制御を実施し(S11)、エンコーダ出力パルスをTs時間カウントする(S12)。このTs時間カウントは、ベルト厚み変動データがベルト1周分得られるように検出を行う。ここで、検出精度を上げる為にベルト複数回転分のデータを検出してそれを平均化してベルト1周分のデータとしてもよい。データ検出が終了次第(S13)、モータを停止(S14)し、画像形成に備える。
【0093】
採取されたデータに対し、フィルタ効果が得られる処理を施し、(S15)そのデータの中から、最大振幅値と、ベルトホームポジションを基準とした位相値を抽出する(S16)。この最大振幅値と位相値に対して、予め算出し用意された振幅値補正係数ηと位相補正操作角Pを用いて補正する。(S17)この補正された最大振幅値と位相値に基づいて、ベルト回転周期と同じ周期の基準周波数データを算出する(S18)。
【0094】
ここで、得られたデータは、先に説明したベルトが一定速度で搬送されているときのベルト1周分の厚み変動による従動軸の回転角速度偏差であり、目標回転角速度偏差となる。つまり、従動軸がこのような回転角速度偏差をもって駆動するように制御すればよい。このデータに対しては、ベルト1周分格納するか、最大振幅値とその位相値を用いて基準信号を生成するようにしてもよい。またS12からS15はリアルタイムに実行してもよい。
【0095】
こうして得られた基準周波数を目標値に、フィードバック制御を実行することにより、ベルトを駆動する駆動伝達系にて発生する偏心や、歯累積ピッチ誤差による伝達誤差、負荷変動による変動や、すべりによる速度変動に対して制御を行いながら、その目標値は、ベルト厚み変動に対応してベルトが一定速度で搬送されるように設定されているため、ベルトをより安定した速度で駆動することが可能となる。そしてベルトを駆動する駆動伝達系、あるいはエンコーダ検出系にて発生する偏心や、歯累積ピッチ誤差による伝達誤差を制御しきれなくても、ここで述べた位相合わせにより色ずれが発生しないことになる。
【0096】
この駆動ローラ一定回転による補正データ取りは、画像形成装置の出力枚数などによる、ベルト厚みの経時変化や、温度および湿度などの機内環境変化等によるベルトの厚み変化に相当するデータも含んで検出し、前回の検出データを更正することにより、常に安定した正確な制御を行うことができる。また、補正データを取るときは、無端ベルトの移動速度をなるべく遅くするほうが、ギヤ類のバックラッシュなどによるノイズが少なくなって都合がよい。通常の画像形成速度が1速のみの場合なら、データ取りのときだけ、たとえば半分の速度に落とす。通常の画像形成が、予め設定されている複数の移動速度を有している場合は、データ取りのときだけ、その速度の内、最も遅い速度に切り換えるとよい。
図8に示した制御系は、フィードバック信号パルスと、前述のベルト厚み変動に応じた目標値から生成された基準パルスとを位相比較して制御する公知のPLL制御系である。
【0097】
ここまでの、実施形態の説明では、従動軸の回転角速度や、ベルトの搬送速度のデータ、つまり速度データを扱い、目標値を求める説明をしたが、従動軸の回転角や、ベルトの搬送距離データ、つまり位置データとして扱っても同様の理論で補正係数等を算出することが可能で、ベルトを一定速度で搬送することができる。
【0098】
本発明を感光体ドラム駆動制御に用いた場合を説明する。
図12は感光体ドラムの回転変動を検出する検出手段の基本構成を示す図である。
同図において符号81はモータ、82は遊星ローラ減速機構、83は感光体ドラム、84、85は増速プーリ、86はエンコーダをそれぞれ示す。
モータ81の回転速度は、回転制御部によって可変に制御される。回転制御部についての詳細は後述する。その回転はモータシャフトによって遊星ローラ減速機構82に伝えられ、10分の1程度に減速され感光体ドラムに伝達される。遊星ローラ減速機構82の構成等の詳細は後述する。
【0099】
感光体ドラム83の軸上には、変速機構として1対の歯車列が設置されており、(増速プーリ84、85) 変速機構の出力軸である増速プーリ軸上にロータリエンコーダ86が設置されている。ここで、感光体ドラム軸と同軸上にある歯車以外の増速機構の回転周期Tyは、前述の(1)ないし(3)式と同様に感光体ドラムの露光部と転写部間を感光体ドラム83が回転する時間Teの自然数分の1、感光体ドラム間(作像ユニット転写部間)を転写ベルトが通過する時間Tuの自然数分の1、あるいは1次転写と2次転写間を前記ベルトが搬送される時間Ttの自然数分の1、の少なくともいずれか1つが成り立つように設定する。
ただし、1ドラム型の画像形成装置の場合には、(2)式は存在せず、また、直接転写方式の画像形成装置の場合には(3)式が存在しないのは前述同様である。
【0100】
増速機構の偏心や歯累積ピッチ誤差等の伝達誤差により、制御誤差が発生するが、公倍数周期Tyを、(1)式のように、感光体ドラムが露光部と転写部間を回転する時間Teの自然数分の1とすることにより、位置ずれへの影響を低減することが可能となる。
また、ベルトの速度変動が、当接している感光体ドラムの回転から影響を受ける構成の場合(感光体ドラムと転写ベルトまたは紙と間の摩擦が大きい場合)、公倍数周期Tyを、(2)式のように、感光体ドラム間をベルトが通過する時間Tuの自然数分の1とすることにより、前述の制御誤差が転写ベルトに伝達されても、色ずれ低減に有効となる。さらに中間転写ベルト方式において、中間転写ベルトの速度変動が、当接している感光体ドラムの回転から影響を受ける構成の場合、公倍数周期Tyを、(3)式のように、1次転写と2次転写間を前記ベルトが搬送される時間Ttの自然数分の1とすることで画素幅の変動が軽減できる。
【0101】
ここで、遊星ローラ減速機構の説明をする。
図13は特許文献4に示された遊星ローラ減速機構を説明するための図である。同図(a)は正面断面図、(b)はBB断面図である。
同図において符号81bは太陽ローラ、821、822、823は遊星ローラ、824、825はハウジング、826はキャリアをそれぞれ示す。
遊星ローラ減速機82は、公知の減速機であって、基本的には、太陽ローラ81b、その周面に接触し回転する遊星ローラ821、822、823、遊星ローラを回転可能に支持するキャリア826とから成る構成である。
【0102】
太陽ローラ81bが回転すると、遊星ローラ821、822、823は太陽ローラ81bの回転を摩擦駆動でキャリア826に伝達して、キャリア826を回転させる。太陽ローラ、遊星ローラ、キャリアの3要素の配置と各ローラ周長とを調整することで、所望の減速比(増速比)を得ることができる。また、回転の伝達はローラ周面の接触によるので、動力伝達が滑らかに行われ、減速ギアなど歯車を使った場合の高周波成分の振動が発生しない。ただし、ローラ同士の接触面ですべりが発生するおそれがあり、その場合には、低周波成分の回転むらが大きくなる。
【0103】
図13の断面図により、本実施の形態における遊星ローラ減速機82の構成を具体的に示す。太陽ローラに相当するモータシャフト81a直結のローラ81bの周囲には、遊星ローラ821、822、823が配置されている。これら遊星ローラ821〜823は、それぞれ、キャリア826の一端面から突設された3本の軸体826aに軸支され、周面がハウジング824に内接している。
【0104】
図12に示す駆動モータ81が回転すると、遊星ローラ821〜823は、ハウジング824の内周面に案内されながら太陽ローラ81b周囲を転動回転し、遊星ローラ821〜823を軸支しているキャリア826をモータシャフト81aよりも低い速度で回転させる。遊星ローラ821〜823は、金属製の軸心の周面を弾性部材で被覆して形成されている。弾性部材によってすべりが生じにくくしてあるが、完全にすべりをなくすことはできない。
【0105】
キャリア826の一端面には、キャリア826の回転を伝達するための出力軸826bが設けられている。なお、太陽ローラ81b、遊星ローラ821〜823、キャリア826は、3本のネジ825cによって接合されたハウジング824、825内に収納されており、ハウジング824は図示しない支持部材によって複写機内部に固定されている。
ここで、遊星ローラ減速機構の代わりに、平ベルトを用いた回転駆動軸上のプーリ径の比により所望の減速比を得るベルト減速機構を用いてもよい。
【0106】
図14はモータの駆動制御系を説明するための図である。
同図において符号111はコントローラ、112はパルス発生部、113はドライバユニット、114はステッピングモータ、115はエンコーダによる回転検出部、116はパルスカウンタ、117はフィードバックフィルタ処理部をそれぞれ示す。
ここでは、図12に示した感光体ドラム駆動機構を例として、制御方法を説明する。
【0107】
コントローラ111は、複写機内のCPUがROMに格納されたプログラムにしたがって、予め設定された目標速度からの目標回転速度と回転検出部115からのフィードバックデータをパルスカウンタ116でカウントしたデータを読取った結果とを比較演算して駆動体を所望の回転量で回転させるための運転周波数を算出する。
【0108】
コントローラ111とフィードバックフィルタ処理部117の構成上では、マイクロプロセッサを中心とした構成にするか、演算処理速度を上げるために、デジタル信号処理システム(DSP)をさらに設けて運転周波数を算出する設計でもよい。
算出された運転周波数データは、パルス発生部112に入力され、運転周波数データに応じたモータ駆動パルス列を出力する。ドライバユニット113ではモータ駆動パルス列に従い、ステッピングモータ114の各相に駆動電流を流し、ステッピングモータ114を駆動させる。増速された前述のエンコーダからはパルス列が出力され、回転検出部115によって検出される。
【0109】
フィードバックフィルタ処理部117では、増速歯車の噛合い周期等の高周波の変動を除去している。除去後のデータには、主に、遊星ローラでは、各回転体の偏心による伝達誤差や、スチールベルトでは、回転体の変動に加え、ベルト厚み変動によるベルト周期の変動、負荷変動による変動やすべりが含まれている。
しかし、制御しきれずにこれらの周期変動がでても、位相合わせをしていれば色ずれが出ない。さらに負荷変動による変動や駆動ローラとベルト間のすべりの影響は、フィードバックがかかっているので軽減できる。
【0110】
本実施形態の構成において、感光体ドラム軸に付されている歯車に関しては、露光−転写間の自然数分の1という関係を取ることができないため、この歯車の偏心や歯累積ピッチ誤差により画素の位置ずれが発生する。
これに対して、各感光体ドラム軸に付されている歯車の偏心や、歯累積ピッチ誤差による回転変動を、位相合わせで色ずれを低減する方法がある。つまり、各感光体ドラムに付されている歯車による、制御誤差で発生する位置ずれの低減は不可能だが、各感光体ドラムでのその位置ずれ発生の位相を合わせることにより、色ずれを低減させるという方法である。
各感光体ドラム軸に付されている歯車の、偏心あるいは歯累積ピッチ誤差が軽減されるように、歯車の取付け中心位置を調整するという方法もある。
【0111】
【発明の効果】
本発明によれば、回転検出すべき軸に増速機構を設けることにより、高精度高分解能のエンコーダを用いることなく、感光体やベルトの回転変動を検出することができ、色ずれの少ない多重転写方式のカラー画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための図である。
【図2】一般的なベルトの厚みの偏差分布を示すグラフである。
【図3】ベルトと駆動ローラの関係を示す図である。
【図4】ベルト厚み変動と回転検出手段の出力を示すグラフである。
【図5】ベルトの変動成分を抽出する方法を説明するための図である。
【図6】ベルト厚み変化によるローラ部での速度変化を示す図である。
【図7】ベルト搬送系の一構成例を示す図である。
【図8】本実施形態の駆動制御系を説明するためのブロック図である。
【図9】変動量の位相ベクトル成分図である。
【図10】画像形成時の流れを示したフローチャートである。
【図11】ベルト1周分の基準周波数の算出フローチャートである。
【図12】感光体ドラムの回転変動を検出する検出手段の基本構成を示す図である。
【図13】特許文献4に示された遊星ローラ減速機構を説明するための図である。
【図14】モータの駆動制御系を説明するための図である。
【図15】直接転写方式のタンデム型画像形成装置を説明するための図である。
【図16】間接転写方式のタンデム型画像形成装置を説明するための図である。
【図17】本発明を適用する画像形成装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 転写ベルト
11、12 増速プーリ
13 回転検出手段
14 駆動ローラ
15 従動ローラ
16 支持ローラ
82 遊星ローラ減速機構
Claims (25)
- 複数の画像形成ユニットと、駆動ローラと従動ローラに掛け渡され、前記各画像形成ユニットから直接または間接に画像転写を受ける無端ベルトと、を有する多重転写方式のカラー画像形成装置において、前記従動ローラの軸に2個以上の回転体を含む増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設け、前記増速機構を構成するすべての回転体の回転周期の公倍数周期をTxとし、前記無端ベルトが前記画像形成ユニット間を移動するのに要する時間をTuとするとき、nを自然数として、
Tx:Tu=1:n
を満たすように前記増速機構を構成することを特徴とする画像形成装置。 - 駆動ローラと従動ローラに掛け渡され、1次転写部と2次転写部を有する中間転写用無端ベルトを有する多重転写方式のカラー画像形成装置において、前記従動ローラの軸に2個以上の回転体を含む増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設け、前記増速機構を構成するすべての回転体の回転周期の公倍数周期をTxとし、前記無端ベルトが前記1次転写部と前記2次転写部の間を移動するのに要する時間をTtとするとき、nを自然数として、
Tx:Tt=1:n
を満たすように前記増速機構を構成することを特徴とする画像形成装置。 - 駆動ローラと従動ローラに掛け渡され、露光部と転写部を有する無端ベルト型感光体を有する多重転写方式のカラー画像形成装置において、前記従動ローラの軸に2個以上の回転体を含む増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設け、前記増速機構を構成するすべての回転体の回転周期の公倍数周期をTxとし、前記無端ベルトが前記露光部と前記転写部の間を移動するのに要する時間をTeとするとき、nを自然数として、
Tx:Te=1:n
を満たすように前記増速機構を構成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記駆動ローラの半径をRdとし、前記従動ローラの半径をReとしたとき、
Rd>Re
であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記無端ベルトの少なくとも1カ所の所定位置に検出マークを設け、固定部材に該検出マークを検出するホーム検出手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記回転検出手段によって検出された変動量を、周波数成分に変換する変換手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項6に記載の画像形成装置において、前記駆動ローラおよび前記従動ローラの径の情報と、該両ローラの前記ベルトの展張方向に沿った距離の情報と、を保持し、前記変換手段によって変換された1または複数の周波数成分の内、最低の周波数を前記無端ベルトの厚み変動に起因して発生する周波数の周期Tbであるとして、前記保持している各情報を基に、前記厚み変動の最大振幅、および、駆動ローラに対する従動ローラの位相差を算出し、該算出結果をもって前記多重転写における色ずれをなくすべく制御する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7に記載の画像形成装置において、前記無端ベルトの厚み変動は、前記増速機構を構成するすべての回転体の周期の公倍数周期で、且つ、前記無端ベルトの回転周期Tbの2分の1の時間Tcを整数分割した時間Ts間隔で移動検出することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7または8に記載の画像形成装置において、前記最大振幅および前記位相差の算出値は、前記無端ベルトを複数回周回させて得たデータに基づく平均値であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7ないし9のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記駆動ローラの回転速度を制御する手段であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7ないし9のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記駆動ローラの回転角度位置を制御する手段であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7ないし9のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記制御手段は、画像形成のタイミングを制御する手段であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7ないし12のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記周期Tbを記憶する記憶手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7ないし13のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記駆動ローラおよびその駆動系に含まれる回転体の回転周期、および、前記従動ローラおよび前記増速機構に含まれる回転体の回転周期、の公倍数周期が、前記周期Tbの2分の1になるよう、前記各回転周期が選定されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7ないし14のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記駆動ローラと前記従動ローラの前記ベルトの展張方向に沿った距離が、前記周期Tbに対応するベルト長さの2分の1の奇数倍であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし15のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記回転検出手段からデータを得る間、前記無端ベルトの移動速度は、画像形成時における移動速度より遅い速度に切り換えられることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし15のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記回転検出手段からデータを得る間、前記無端ベルトの移動速度は、予め設定されている画像形成時における複数のベルト移動速度の内、最も遅い速度に切り換えられることを特徴とする画像形成装置。
- 感光体ドラムを有する少なくとも1つの画像形成ユニットと、駆動ローラと従動ローラに掛け渡され、前記画像形成ユニットから直接または間接に画像転写を受ける無端ベルトと、を有する多重転写方式のカラー画像形成装置において、前記感光体ドラムの軸に2個以上の回転体を含む増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設け、前記増速機構を構成するすべての回転体の回転周期の公倍数周期をTxとし、前記感光体ドラムが露光位置から転写位置までの間を移動するのに要する時間をTeとするとき、nを自然数として、
Tx:Te=1:n
を満たすように前記増速機構を構成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項18に記載の画像形成装置において、前記駆動ローラの半径をRdとし、前記従動ローラの半径をReとしたとき、
Rd>Re
であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項18または19に記載の画像形成装置において、前記無端ベルトの少なくとも1カ所の所定位置に検出マークを設け、固定部材に該検出マークを検出するホーム検出手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項18ないし20のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記回転検出手段によって検出された変動量を、周波数成分に変換する変換手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 1つの感光体を有する画像形成ユニットと、駆動ローラと従動ローラに掛け渡され、前記画像形成ユニットから直接または間接に画像転写を受ける無端ベルトと、を有する画像形成装置において、前記感光体の軸に2個以上の回転体を含む増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設け、前記増速機構を構成するすべての回転体の回転周期の公倍数周期をTxとし、前記感光体が露光位置から転写位置までの間を移動するのに要する時間をTeとするとき、nを自然数として、
Tx:Te=1:n
を満たすように前記増速機構を構成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項22に記載の画像形成装置において、前記感光体はベルト状であり、前記増速機構は、前記ベルト状感光体を支持する従動軸に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
- 画像形成装置において、ドラム状感光体の回転軸またはベルト状感光体の駆動軸を含む複数の支持ローラ軸、および転写ベルトの駆動軸を含む複数の支持ローラ軸、のうち少なくとも1カ所に増速機構を設け、増速された出力軸に回転検出手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項24に記載の画像形成装置において、前記回転検出手段から得られた情報を基に前記回転軸もしくは駆動軸の回転を制御すること特徴とする画像形成装置。
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