JP2005003241A - 布団送風機 - Google Patents

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Abstract

【課題】布団間に入った使用者が布団内で暖をとるものであって、使用者の好みの風量、風温を取り出す機能と、布団を急速に暖める機能とを有し、好みによって選択する。
【解決手段】ヒータ7と、モータ8と、送風機から吐出する温風の風量設定手段11及び風温設定手段13と、風量設定手段と風温設定手段を操作して所望の風量と風温の温風を取り出す任意選択運転手段21と、あらかじめ設定した風量及び風温により大風量と高温風を取り出す速暖運転手段26とを備えており、使用者が季節や外気温、体調に応じて任意選択運転手段と速暖運転手段とを選択できるようにしたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体が敷布団と掛布団間に入った状態で布団自体に形成した通路、或は2枚の布団間に介在した通気性シート内に温風、或は室温の空気を送風し好みの風量、風温を取り出して快適な就寝理法を得る布団送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に知られている布団乾燥機は、敷布団と掛布団間に介装した通気性シートに温風を送り込んで敷布団と掛布団の両方を乾燥するようにしたものである。
【0003】
布団乾燥機は前述のように、もともと布団を乾燥することを目的として提案されたものであり、基本的には布団の乾燥中に人間が布団間に入ることはない。
【0004】
即ち、布団乾燥機は、乾燥時において、単にヒータとファンに交流電源を供給しタイマーによって設定された時間の間、布団に室温+ヒータ温度の温風を吹きつけ乾燥させるものである。
【0005】
換言すれば、布団乾燥機は温風温度のコントロールや風量設定を行うことができない布団乾燥専用機である。
【0006】
ところが、布団乾燥機とは若干似た構成の布団送風機が提案された。(例えば特許文献1)。これは、敷布団と掛布団間に人間が入った状態で好みの温風と風量を取り込み快い睡眠や寝たきり病人の床づれを防止する点で布団乾燥機と全く機能が異なる布団用送風機である。
【0007】
そして、前述の布団用送風機は、人間が敷布団と掛布団間に入った状態で使用するものであるため、例えば冬期には就寝前に布団を暖めなければ寒さで布団間に入ることができない、或は寒い布団内で布団が十分に暖まるまで寒さに耐えなくてはならないことがある。このことは老人や病人には非常に酷なことであり改善が望まれた。
【0008】
【特許文献1】
特許法第3186632号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで電気毛布は古くから速熱スイッチを設け、このスイッチを操作することにより一定時間の間急激に発熱量を増加して毛布全体の温度を高めるものがある。この電気毛布は一般には就寝時に使用するもので確かに一時的に温度を高める点では優れているが、温風を取り出す機能は全くない。このため速熱性としては温風に劣り厳寒期では不十分である。
【0010】
また、高級タイプの電気コタツや電気ストーブでも速熱機能を有したものがあり、速熱操作時には自動で一時的に発熱量を高め温風により採暖効果を高めている。
【0011】
しかし、電気コタツや電気ストーブは、もともと就寝用として設計されたものではなく、単に高温風を取り出せれば十分である。
【0012】
本発明は、布団間に入った使用者(人間)に温風を送り込み就寝や布団内での暖をとるものであって、使用者の好みの風量、風温を取り出す機能と、急速に暖める時に大風量と高温風を取り出す機能とを併備したものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、温風を布団に送風する送風装置において、前記送風装置は、空気を温風に変換するヒータと、温風を送風するファンのモータと、吐出する温風の風量設定手段及び風温設定手段と、前記風量設定手段及び風温設定手段を操作し所望の風量及び風温の温風を取り出す任意選択運転手段と、あらかじめ設定された風量及び風温により大風量、高温風を取り出す速暖運転手段とを備え、前記任意選択運転手段と速暖運転手段とを選択可能としたものである。
【0014】
また、前記速暖運転手段の動作終了後は任意選択運転手段による運転を開始するものである。
【0015】
そして、前記任意選択手段による風量及び風温を記憶する設定記憶手段を備え、前記速暖運転手段の動作後の任意選択運転手段による運転は、設定記憶手段の記憶内容に基づく風量及び風温の温風を取り出すものである。
【0016】
さらに、前記速暖運転手段による運転はオートオフタイマーにより一定時間後に終了し設定記憶手段により設定された風温で制御すると共に、オートオフタイマーの一定時間終了後に他のオートオフタイマーによる所定時間継続して大風量を取り出し、所定時間終了後に設定記憶手段により設定された風量、風温による任意選択運転手段を実行するものである。
【0017】
また、前記速暖運転手段のオートオフタイマーの一定時間と比較し他のオートオフタイマーによる所定時間を短く設定したものである。
【0018】
そして、前記任意選択運転手段による任意選択運転と速暖運転手段による速暖運転の何れの運転もオートオフタイマーにより制限時間後に停止するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の布団送風機のフローチャート、図2は同じく送風装置の平面断面図、図3は同じくリモコンの平面図、図4は同じくブロック図である。
【0020】
始めに図2に示す送風装置について説明する。
【0021】
(1)は箱形の送風装置で、その詳細構造を説明する。(2)は長方形のケース、(3)(3)は前記ケース(2)の両側壁に設けた吸気口、(4)、(4)は前記ケース(2)の一側壁に設けた温風、冷風の吐出口、(5)は前記ケース(2)の内部を長手方向に2分する仕切板、(6)は前記吸気口と吐出口との間を仕切板(5)によって区画した通風路、(7)は前記通風路(6)の一部に設置したヒータ、(8)は前記吸気口(3)、(3)から吸気した空気をヒータ(7)に通して温風に変換し吐出口(4)、(4)から吐出するファンのモータで、ヒータの発熱がない場合は室温のままの空気(冷風)を送風することとなる。
【0022】
次に、図3に示すリモートコントローラーの説明を行う。(9)は運転を開始する運転スイッチ、(10)は運転スイッチ(9)が操作されたことを表示する運転表示器、(11)は前記モータ(8)による風量を変更する風量設定手段(以下風量ボタンとする)で、ステップ押しで「強」、「中」、「弱」の3段階のうち選択した1つの風量が得られるように設定されている。(12)(12)(12)は前記風量ボタン(11)により設定された風量を表示する風量表示器、(13)は吐出口(4)から吐風する風温を設定する風温設定手段で、設定温度を上昇させるアップボタン(14)と設定温度を下降させるダウンボタン(15)を備えており、この機能は任意選択運転釦の機能と兼用する。
【0023】
(16)は前記アップボタン(14)或はダウンボタン(15)によって設定された温度を表示する7セグメント表示素子よりなる温度表示器で、0.5度単位で表示するようになされ低温域の最下位置では「F」表示する。(17)は室温を検出し通風路(6)内の風温が設定温度を維持するために設けた室温センサー、(18)は急激に風温を上昇させる速暖ボタン、(19)は速暖運転の設定状態を示す表示器、(20)は布団の乾燥に適した風温に自動設定するふとんの乾燥ボタンである。
【0024】
図4はブロック図を示し、(21)は風量ボタン(11)によって操作された信号に基づき「強」設定、「中」設定、「弱」設定の1つの設定状態を記憶する任意選択運転手段、(22)は前記風量ボタンの設定値に基づいて風量を制御するモータ制御手段、(23)は前記アップボタン(14)及びダウンボタン(15)によって操作された信号に基づき「低温」設定、「中温」設定、「高温」設定の設定状態を記憶するヒータ制御手段で、設定温度を前述の様な3位置だけあるかのように説明したが、実際には、低温域の26.5〜30.5度、中温域の31.0〜35.0度、高温域の35.5〜38.0度で区分され、その間は0.5度ずつの温度幅で設定できる。勿論、各温域の区分は目安であり、多少温度幅に変化があっても実使用問題はない。
【0025】
(24)は操作時点での前記風量ボタン(11)による設定風量及びアップボタン(14)とダウンボタン(15)による設定風温の内容を記憶する設定記憶手段で、ダウンボタン(15)を連続してステップ押しを行うと、低温域に区分された温度領域でも0.5度ずつ設定温度が低下し低温域の最下位置の26.5度まで低下すると温風の送風を止め室温の空気による送風状態とし温度表示器(16)は「F」表示とする送風モードとなる送風専用手段とする。
【0026】
換言すれば、26.5度の設定は、設定記憶手段(24)により温度表示器(16)の表示内容が「F」で自動的に送風モードに切り替わる。
【0027】
(25)は前記乾燥ボタン(20)の操作により、自動的に風量を「強」、風温を「38度」に設定する乾燥運転手段、(26)は前記速暖ボタン(18)の操作により、自動的に風量を「強」、風温を最も高温となる「45度」に設定する速暖運転手段、(27)はアップボタン(14)とダウンボタン(15)による風温設定及び風量ボタン(11)による風量設定後の運転開始後に24時間の計時を開始する第1オートオフタイマーで、24時間の計時終了後には停止信号を出力する。この第1オートオフタイマーは速暖運転の開始時にも計時を開始し計時終了後に停止信号を出力する。速暖運転時の第1オートオフタイマーの計時開始のタイミングは、速暖ボタン(18)を操作した後である。
【0028】
(28)は乾燥ボタン(20)を操作した乾燥運転時に自動的に2時間の計時を開始する第2オートオフタイマーで、2時間の計時終了後には停止信号を出力する。(29)は速暖運転の開始後の15分間の計時を開始する第3オートオフタイマーで、計時終了後に停止信号を出力する。
【0029】
(30)は前記第3オートオフタイマー(29)による15分間の計時終了後に2分の計時を開始する第4オートオフタイマーで、計時終了後には停止信号を出力して今回の送風機本体の使用直前に設定していた風量と風温に基づいて通常運転を開始する信号を出力する。(31)は前記第1オートオフタイマー(27)、第2オートオフタイマー(28)の停止信号によりヒータ(7)の発熱、モータ(8)の作動を停止する自動停止手段である。
【0030】
次に動作について述べる。運転を開始する前の準備作業として図示していないが、マットレスの上に掛布団と敷布団を重ね合わせる。敷布団には縫製によって送風路を形成したシートを縫い付けており、この送風路と吐出口(4)、(4)とを連結する。
【0031】
つづいて、送風装置(1)に交流電源を供給し、運転スイッチ(9)を操作した後、運転モードを選択する(S1)。運転モードが通常モードの中の任意選択運転は、乾燥ボタン(20)を操作することなく好みの風量、風温を設定することからスタートする。乾燥運転が選択されない場合には(S3)、任意選択運転となり第1オートオフタイマー(27)が24時間の計時を開始すると共に(S4)、風量ボタン(13)により好みの風量と風温を設定し任意選択運転を行う(S5)〜(S7)。
【0032】
任意選択運転を終了する場合は運転スイッチ(9)を操作して全ての機能を停止するわけであるが、もしも運転の停止を忘れた場合には第1オートオフタイマー(27)が24時間の計時を終了しオートオフを行う(S8)。一方、前述の風量と風温の設定内容は設定記憶手段(24)により記憶する。
【0033】
布団の乾燥運転を行う場合は、乾燥ボタン(20)の操作と同時に第2オートオフタイマー(28)が2時間の計時を開始する(S9)。乾燥ボタン(20)の操作時には同時に風量が「強」、風温が「38度」に自動設定され乾燥運転が実行する(S10)〜(S12)。乾燥運転は強制的に風温が高温の38度に設定されるため、使用者に長時間高温風を当てることは身体に支障を生じる。このため第2オートタイマー(28)が2時間の計時を終了すると(S13)、オートオフを行う。
【0034】
冬期のように外気温が低い場合、短時間に布団内の温度を上昇させる場合は速暖運転を選択する(S14)。この選択は速暖ボタン(18)を操作することによって実行されるが、速暖ボタンの操作に伴い第1オートオフタイマー(27)が24時間の計時を開始すると共に(S15)、第3オートオフタイマー(29)が15分間の計時を開始する(S16)。さらに、速暖ボタン(18)の操作は自動的に風量を「強」、風温を「45度」に設定し急速に布団内を暖める速暖運転を行う(S17)〜(S19)。
【0035】
やがて、第3オートオフタイマー(29)が15分間の計時を終了すると(S20)、この信号を受けて第4オートオフタイマー(30)が2分間の計時を開始すると共に任意選択運転に移行するが、この時の風温は、送風機本体を使用した時の設定記憶手段(24)による記憶内容に基づいて設定される(S21)、(S22)。任意選択運転の移行時での風量は自動的に「強」に設定され、大風量により徐々に布団内の温度を低下させる。
【0036】
第4オートオフタイマー(30)が2分間の計時を終了すると(S24)、自動的に前記設定記憶手段(24)により風温、風量共に前回の操作時の記憶内容に基づいて通常運転を実行する(S25)、(S26)。
【0037】
速暖運転を終了する場合は、運転スイッチ(9)を操作して全ての機能を停止させるわけであるが、もしも運転の停止を忘れた場合には前述の任意選択運転のオートオフ時と同様に第1オートオフタイマー(27)が24時間の計時を終了してオートオフを行う(S27)。
【0038】
【発明の効果】
以上の様に本発明は、使用者が設定した所望の風量及び風温の温風を取り出す任意選択運転手段と、あらかじめ設定した風量及び風温により大風量、高温風を取り出す速暖運転手段とを備え、それぞれの手段を選択できるようにしたものであるから、外気温や季節、目的(寝たきりの布団、暖房用の布団)に応じて選択することができる。
【0039】
また、速暖運転手段の動作終了後には任意選択運転手段による運転を開始するものであるから、特に外気温の低い冬期には使用者が急速に布団を暖めた後、布団内に入り身体が暖まった後に自動で任意選択運転状態となるため、就寝することができる。
【0040】
そして、前記速暖運転終了後は設定記憶手段によりあらかじめ記憶されている風量、風温により運転するものであるから、速暖から通常の運転まで自動で行うことができ、使用者の使用形態(使用者が設定した風温、風量)にあった自動運転ができる。
【0041】
さらに、速暖運転手段による運転はオートオフタイマーにより一定時間後に終了し、その後他のオートオフタイマーにより設定された所定時間の間継続して大風量を取り出すため、速暖運転の終了後にいつまでも熱い温風が吐出するのを防止し、所定時間終了後には設定記憶手段による風量、風温による任意選択運転を行うため、自動で好みの加温が得られ、速暖−温度下降−所望風量、風温の温風取り出しができる。
【0042】
また、オートオフタイマーの所定時間と一定時間とは所定時間を短くしたものであるから、長い間大風量を吐出して折角速暖で加温した布団の温もりを外に逃がすことなく快適に使用できる。
【0043】
さらに、任意選択運転手段と速暖運転手段の何れもオートオフタイマーにより制限時間後に停止するため、安全を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の布団送風機のフローチャートである。
【図2】同じく送風装置の平面断面図である。
【図3】同じくリモコンの平面図である。
【図4】同じくブロック図である。
【符号の説明】
1 送風装置
7 ヒータ
8 モータ
11 風量設定手段
13 風温設定手段
18 速暖ボタン
21 任意選択運転手段
24 設定記憶手段
26 速暖運転手段
27 第1オートオフタイマー
28 第2オートオフタイマー
29 第3オートオフタイマー
30 第4オートオフタイマー

Claims (6)

  1. 温風を布団に送風する送風装置において、前記送風装置は、空気を温風に変換するヒータと、温風を送風するファンのモータと、吐出する温風の風量設定手段及び風温設定手段と、前記風量設定手段及び風温設定手段を操作し所望の風量及び風温の温風を取り出す任意選択運転手段と、あらかじめ設定された風量及び風温により大風量、高温風を取り出す速暖運転手段とを備え、前記任意選択運転手段と速暖運転手段とを選択可能にしたことを特徴とする布団送風機。
  2. 前記速暖運転手段の動作終了後は任意選択運転手段による運転を開始することを特徴とする請求項1に記載の布団送風機。
  3. 前記任意選択手段による風量及び風温を記憶する設定記憶手段を備え、前記速暖運転手段の動作後の任意選択運転手段による運転時には、設定記憶手段の記憶内容に基づく風量及び風温の温風を取り出すことを特徴とする請求項1、2に記載の布団送風機。
  4. 前記速暖運転手段による運転はオートオフタイマーにより一定時間後に終了し設定記憶手段により設定された風温で制御すると共に、オートオフタイマーの一定時間終了後に他のオートオフタイマーによる所定時間継続して大風量を取り出し、所定時間終了後に設定記憶手段により設定された風量、風温による任意選択運転手段を実行することを特徴とする請求項1、2、3に記載の布団送風機。
  5. 前記速暖運転手段のオートオフタイマーの一定時間と比較し他のオートオフタイマーによる所定時間を短く設定したことを特徴とする請求項4に記載の布団送風機。
  6. 前記任意選択運転手段による任意選択運転と速暖運転手段による速暖運転の何れの運転もオートオフタイマーにより制限時間後に停止することを特徴とする請求項1に記載の布団送風機。
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