JP2005001330A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成装置であって、画像情報に基づいて前記画像データを生成する印刷制御部(127)と、これから発行される印刷開始コマンドを受けて、前記用紙の供給を開始するための給紙動作開始コマンドを発行するエンジン制御部(128)と、前記給紙動作開始コマンドを受けて前記用紙の供給を開始するとともに、当該供給が完了した旨を表す給紙完了通知を発行するメカ制御部(129)と、前記印刷制御部から発行される印刷開始コマンドを登録するとともに、前記メカ制御部から発行される前記給紙完了通知に応じて前記印刷開始コマンドを消去するコマンド登録手段とを備えている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばコピー機、ファクシミリ機及びプリンタ、或いはこれらの機能を併せ持ついわゆる複合機等の画像形成装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンという。)に接続されて使用される印刷機等の画像形成装置が知られている。前記パソコン上には、ワープロソフト・画像描画ソフト等が搭載され、ユーザは、これらのソフトを利用することで文書・図画等を作成することができる。そして、この文書・図画等に関する情報を画像形成装置に送信することで、当該画像形成装置に蓄えられた適当な用紙等の上に、前記文書・図画等の印刷(画像形成)を実行することができる。このような画像形成装置としては、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されているようなものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平2002−222069号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平2002−200825号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来における画像形成装置には次のような問題点がある。すなわち、例えば前記パソコンに接続された画像形成装置において、該パソコンから印刷命令が発せられた場合において、その後に何らかの問題が生じたとき(例えば、ワープロソフト上の文書に間違いを発見したとき等)、ユーザとしては、その印刷命令を取り消して、当該印刷を途中で止めたいなどという状況が生じうる。この場合、ユーザとしては、パソコンから画像形成装置に向けて印刷停止命令を新たに送信することになるが、従来においては、当該印刷停止命令によって、画像形成装置における印刷を好適に停止させることができないという問題点があったのである。
【0006】
ここに「印刷を好適に停止させる」とは、具体的には例えば、印刷にはもはや使用することのできない用紙の排出がなされないような停止、等ということを意味する。これは、近年、画像形成装置の高速化が進展しており、いったん印刷命令を実行してしまうと、完全な停止までに送り出される用紙の枚数が少なくないという事態に起因している。すなわち、印刷停止命令が送信されてから、画像形成装置が実際に動作を停止するまで、たとえその間に送り出される用紙にトナー付着が行われないとしても、該用紙は、画像形成装置内に設置された多数のローラ等の間を搬送させられた結果、その外部に排出されることになる。すると、該用紙は、機械的・熱的な影響などを受けることで、波打ったり、撓んだり、或いはまるまってしまうなどということが生じ、当然には改めて印刷に用いることができないことになるのである(用いれば紙詰まり等の原因となる。)。そして、このような用紙の排出に係る問題は、当該画像形成装置が高速印刷可能であればあるほど、排出される用紙の数が増加することになるから、より深刻になる。
【0007】
この点、前記の特許文献1及び特許文献2では、このような問題の解決を支援するための適当な処理が実行されるようになっている。すなわち、特許文献1では、複数の印刷ジョブがスプーラに蓄積された状態で印刷ジョブをキャンセルした場合に、ランゲージモニターにて印刷ジョブを構成するコマンドの切れ目を検知することにより、印字不良なくキャンセルを実行する方式が提案されている。また、特許文献2では、印刷のキャンセルを指示した場合に、後続する他の印刷ジョブに影響を与えることなく速やかに印刷ジョブのキャンセルが行える方法が提案されている。
【0008】
しかしながら、いずれの技術も、無駄なトナー消費や、特に用紙の再利用性などに関しては考慮されておらず、画像形成装置運用上の経済性の観点から改善の余地が残されていると考えられる。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、画像形成停止命令をより好適な態様で実行することで、無駄なトナー消費や用紙等の排出を回避し、用紙等の再利用が図れるなど経済性に優れた画像形成装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、上記課題を解決するために、画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成装置であって、画像情報に基づいて前記画像データを生成するとともに、前記画像形成の開始の契機となる画像形成開始コマンドを発行する第1の制御手段と、前記画像形成開始コマンドを受けて、前記用紙の供給を開始するための給紙動作開始コマンドを発行する第2の制御手段と、前記給紙動作開始コマンドを受けて前記用紙の供給を開始するとともに、当該供給が完了した旨を表す給紙完了通知を発行する第3の制御手段と、前記第1の制御手段から発行される前記画像形成開始コマンドを登録するとともに、前記第3の制御手段から発行される前記給紙完了通知に応じて前記画像形成開始コマンドを消去するコマンド登録手段とを備えている。
【0011】
本発明の画像形成装置によれば、まず、画像データに基づいて用紙上に画像形成を行うことができる。ここで「画像データ」とは「画像情報」に基づいて作成されるが、この「画像情報」とは、例えば当該画像形成装置に付設され得るスキャナ部から読み取られた原稿面上の画像、或いは当該画像形成装置に接続されたパソコン等のユーザ端末から送信された画像等を構成するために必要な情報をいう。画像データは、かかる画像情報を、画像形成装置における画像形成に使用するために適した形に加工したものである。なお、「画像」とは、文書、図画などのあらゆる象形を含む。
【0012】
そして、本発明では特に、前述した各種の制御手段を含んでいる。これによると、まず、第1の制御手段は画像形成開始コマンドを発行し、第2の制御手段は給紙動作開始コマンドを発行し、第3の制御手段は給紙完了通知を発行する。加えて、コマンド登録手段は、前記画像形成開始コマンドの発行とともにこれを登録し、前記給紙完了通知に応じて画像形成開始コマンドを消去する。
【0013】
したがって、例えば、当該画像形成装置の運用中のある時点において、ユーザから、画像形成停止命令等を受ける等何らかの原因により、用紙上への画像形成を停止する必要が生じた場合、本発明によれば、これに適切且つ迅速に対応することができる。すなわち、本発明によれば、画像形成開始コマンドは給紙完了通知に応じて消去されるようになっているから、新たな給紙動作が行われるということがないからである(即ち、画像形成開始コマンドが残っていれば、新たな給紙動作が行われる可能性があるが、本発明によればこれがないからである。)。
【0014】
このように、本発明によれば、画像形成停止命令をより好適な態様で実行することで、無駄なトナー消費や用紙等の排出を回避し、用紙等の再利用が図れるなど経済性に優れた画像形成装置を提供することができる。
【0015】
なお、本発明にいう「用紙」とは、字義どおり、パルプ等からなる紙片のみを意味するのではなく、例えばOHP用シート等トナーを付着することによって印刷することの可能な媒体一般を含む。
【0016】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図1を参照しつつ説明する。ここに図1は、本実施形態に係る画像形成装置の機械的構成の概略図である。
【0018】
図1において、画像形成装置100は、大きく、スキャナ部110及び本体部120からなる。このうちスキャナ部110は、スキャナCPU111、CCDドライバ112及びスキャンモータドライバ113を備えている。また、スキャナ部110は、これらの他、例えば、コピーしようとする原稿を載置するためのプラテン、該プラテン上に載置された原稿面に光を投射するための光源ないしは透光部、及び、該原稿面で反射した光を更に反射してこれをCCD(Charge−Coupled Device)カメラ等の画像読取部に導くための反射鏡(いずれも不図示)等を備えている。
【0019】
前記のうち、CCDドライバ112は、前記CCDカメラ等の画像読取部のためのドライバである。また、本実施形態に係るCCDドライバ112は、後述する本体部120との間のインターフェイスとしても機能し、前記CCDカメラ等で読み取られた光の強度情報等からなる画像情報を、本体部120に設置されたスキャナI/F(「I/F」は、「インターフェイス」を意味する。以下同じ。)122に送信する。スキャンモータドライバ113は、例えば前記光源、或いは前記反射鏡等を前記プラテン面に沿って移動させる駆動モータ等からなるドライバである。これにより、原稿面に沿って前記光源等を移動させることができ、該原稿面における画像を連続的に読み取ることが可能となる。そして、スキャナCPU111は、前記の各種の要素を調和的に動作させるための制御部である。このスキャナCPU111には、図に示すように、RAM111A及びROM111Bが接続されている。前者のRAM111Aは、例えば原稿から読み取った画像情報等を一時的に保持しておくためなどに用いられる。
【0020】
一方、本体部120は、システムCPU121、ROM121B、RAM121A、不揮発メモリ121N、スキャナI/F122、操作部123、ホストI/F124、ユーザ情報受信バッファ125、画像作成部126、印刷制御部127、エンジン制御部128及びメカ制御部129並びに給紙カセット131乃至133を備えている。また、本体部120は、これらの他、例えば、前記給紙カセット131乃至133のいずれかから送り出される用紙その他のもの(OHP用シート、光沢紙等も含む。以下、「用紙等」という。)を、当該本体部120内部で搬送させるための各種ローラ等からなる搬送機構部、前記用紙等に画像を形成するための感光ドラム、半導体レーザ、トナー供給部、現像機構部及び定着機構部等からなる画像形成部、及び、画像形成済みの用紙等を本体部120の外部へ排出し或いは排出した後ステープルを打つなどの作業を自動的に実施するための排出部(いずれも不図示)等を備えている。
【0021】
前記のうち、まず、スキャナI/F122は、前記スキャナ部110によって読み取られた原稿面上の画像に関する画像情報を受け取る。操作部123は、各種キー、ボタン或いはタッチパネル等を備えている。ユーザは、これらキー等を操作することで、画像形成装置100に印刷開始命令、或いは印刷停止命令等の各種指令を送信することが可能とされている。ホストI/F124は、例えば図1に示すように、パソコン50等のユーザ端末(ホスト)との間で各種の情報をやりとりするためのインターフェイスである。パソコン50上のワープロソフト・画像描画ソフトにより作成された文書・図画情報等の画像情報は、このホストI/F124を介して、画像形成装置100側に供給される。なお、パソコン50側には、本体部120のホストI/F124に対応するように、外部I/F58が設けられている。
【0022】
続いて、画像作成部126は、パソコン50やスキャナ部110から送信された画像情報及びページ情報等に基づいて1ページ毎の画像イメージを作成し、これを印刷制御部127に送信するとともに該印刷制御部127に対して印刷要求を行う。
【0023】
印刷制御部127は、本発明にいう「第1の制御手段」の一例に該当し、前記印刷要求に基づき、印刷開始コマンドを発行し、エンジン制御部128及びメカ制御部129によって制御される前記画像形成部、前記搬送機構部等の動作態様の基本を決定する。また、印刷制御部127は、画像作成部126から送信される画像イメージに基づきビットマップデータ等の画像データを構築する。この画像データは、前記画像情報を、当該画像形成装置における画像形成に使用するために適した形に加工したものである。
【0024】
エンジン制御部128は、本発明にいう「第2の制御手段」の一例に該当し、前記画像形成部を構成する各種の要素(上述したように、例えば感光ドラム等)の動作を制御する。具体的には例えば、エンジン制御部128は、前記印刷制御部127から前記画像データの送信を受け、該画像データに基づき、前記感光ドラム上に、用紙等に形成すべき具体的な画像(潜像)の生成などを行う。メカ制御部129は、本発明にいう「第3の制御手段」の一例に該当し、前記エンジン制御部128の制御の下、給紙カセット131乃至133、或いは前記の各種ローラ等からなる搬送機構部等の動作を制御し、給紙カセット131乃至133から前記感光ドラムへ、また該感光ドラムから前記排出部へ、などという用紙等の流れを制御する。用紙等への画像形成は、これらエンジン制御部128及びメカ制御部129の協働作業によって実現されることになる。すなわち、感光ドラム上には潜像が形成されるとともに該潜像にトナー粒子が付着される一方、用紙等は当該感光ドラムに向けて搬送され、且つ、該感光ドラムに接触させられることにより、用紙等の上に前記トナー粒子が移転させられ、その結果、用紙等に画像が形成されることになる。
【0025】
最後に、システムCPU121は、前記の各種の要素を調和的に動作させるための制御部である。このシステムCPU121には、図に示すように、RAM121A、ROM121B及び不揮発メモリ121Nが接続されている。最前者のRAM121Aは、例えばパソコン50から送られてきた各種情報等を一時的保持しておくためなどに用いられる。また、最後者の不揮発メモリ121Nは、例えばパソコン50から送られてきた文書を印刷する場合に、当該文書を構成する文字の具体的な印刷態様を決定するためのフォント情報等を記録している。
【0026】
かかる構成となる画像形成装置においては、例えば図2及び図3に示すような処理が実行され、その結果以下に記す作用効果を得ることができる。ここに図2は、図1に示す画像形成装置100によって用紙等の上に印刷を実行する場合における処理の流れを示すシーケンスである。また、図3は、図2の処理中、ユーザから印刷停止命令が出された場合における印刷停止処理の流れを示すシーケンスである。
【0027】
まず、画像形成装置100における印刷は、図2のように行われる。なお、図2において図示する処理以前に、パソコン50、或いはスキャナ部110から本体部120に向けての画像情報の送信処理、画像作成部126における前記画像情報に基づく画像イメージの作成処理、及び、画像作成部126から印刷制御部127への前記画像イメージの送信処理は、既に完了しているものとする。
【0028】
以上の前提の下、まず、印刷制御部127は、画像作成部126から受信した画像イメージについて、ページ毎に固有のページID番号をつけ、これを印刷ジョブ管理リストに登録する。その後、印刷制御部127は、エンジン制御部128に対して当該ページについての印刷開始コマンドを発行する(図2の矢印901)。エンジン制御部128では、この印刷開始コマンドを受けて、これをコマンドキュー(具体的には、例えば図1に示すRAM121等をあてればよい。)に登録する(図2のステップS202)。印刷開始コマンドは、上述のようにページごと、ないしはページID番号ごとに発行されるようになっており、したがって、コマンドキューには、ページID番号ごとの印刷開始コマンドが順次登録されていくことになる。
【0029】
次に、エンジン制御部128は、前ページの給紙完了通知を受けた後(但し、該通知は給紙が連続して行われる連続印刷の場合に発行される。図2の矢印902)、コマンドキューに次ページの印刷開始コマンドが登録されていた場合には、次の給紙動作可能なタイミングにて、メカ制御部129に給紙動作開始コマンドを発行する(図2の矢印903)。なお、エンジン制御部128では、前記の各種処理の前、或いはこれに並行して、例えば、印刷制御部127から前記画像データの送信を受け、該画像データに基づき、前記感光ドラム上に潜像を生成するなどの処理も併せて実施する(後述する図3のステップS120参照)。
【0030】
メカ制御部129は、前記の給紙動作開始コマンドの送信を受けて、本体部120内における給紙・印刷(画像形成)を実行する(図2のステップS302)。具体的には、給紙カセット131乃至133のいずれかから、用紙等を1枚ずつ繰り出し、これを前記搬送機構部内で搬送させるとともに、前記感光ドラム上で当該用紙等に画像を実地に形成し、画像形成済みの用紙等を排出部に送り出す、という一連の動作が行われることになる。ここで本実施形態では特に、「給紙」とは、用紙等を前記感光ドラムに向けて送り出すことを意味し、また、この給紙の「完了」とは、次の用紙等の給紙が可能になった時点を意味する。例えば搬送機構部内に設けられたリミットスイッチ等のタイミングセンサが用紙等の後端を検知した時点、給紙または前記後端の検知から所定の時間が経過した時点等がこれに相当する。メカ制御部129は、この給紙完了に合わせて、エンジン制御部128に対して給紙完了通知を送信する(図2の矢印904)。エンジン制御部128では、これを受けて給紙完了したページに対応するページID番号を持つ印刷開始コマンドを、コマンドキューから削除する(図2のステップS204)。更に、これに続けて、当該ページの印刷処理が完了すると、メカ制御部129は、この印刷完了に合わせて、エンジン制御部128に対して印刷完了通知を送信する(図2の矢印905)。エンジン制御部128では、これを受けて、印刷制御部127に対して印刷完了したページに対応するページID番号を通知する(図2の矢印906)。印刷制御部127は、エンジン制御部128から通知されたページID番号をもつページをジョブ管理リストから削除し(図2のステップ102)、印刷終了処理を実行する(図2のステップEND)。
【0031】
以上説明したような印刷処理によれば、まず、印刷制御部127からエンジン制御部128へのページごとのページID番号つきの印刷開始コマンド(図2の矢印901)の発行と、エンジン制御部128からメカ制御部129に対する給紙動作開始コマンド(図2の矢印903)の発行とは、お互いに非同期とされており、これにより特に、給紙動作は最適なタイミングにて動作することが可能となっている。すなわち、典型的には、印刷制御部127からエンジン制御部128に向けては、比較的速やかにページID番号が付された印刷開始コマンドが次々と連続して送信されるが、エンジン制御部128では、メカ制御部129から前ページ給紙完了通知(図2の矢印902)を受けてはじめて、給紙動作開始コマンドが発行されるから、該発行は、前記印刷開始コマンドの送信頻度に比べて比較的緩慢に行われることになる。これによると、例えば給紙動作が完了しているのに、当該用紙等に印刷すべき印刷開始コマンドが存在しないなどという場合は生じず(即ち、タスク間での通信ロスが生じず)、また、搬送機構部の物理的な最大連続給紙速度等に合わせた連続印刷が可能となる。
【0032】
また、上記のような処理によれば特に、給紙完了通知(図2の矢印904)が発行された後には、印刷開始コマンドがコマンドキューから消去されること(図2のステップS204)、及び、前記のように給紙動作開始コマンド(図2の矢印903)が前ページ給紙完了通知(図2の矢印902)がなされた後はじめて発行されることから、ユーザから、印刷停止命令が発令されたとしても、これに適切且つ迅速に対応することができる。すなわち、本処理によれば、無駄な用紙等が新たに給紙されるというおそれが低く、したがって、給紙に供されないうちに用紙等の動きを止めることができることになるから、当該用紙等の再利用が比較的好適に実現されることになるのである。
【0033】
次に、前述したような印刷処理の実行中に、ユーザ由来の印刷停止命令が発行された場合に実施される処理について図3を参照しながら説明する。まず、図3の前提として、ユーザから印刷停止命令が発行される。この印刷停止命令は、具体的には、パソコン50、或いは操作部123等のユーザインターフェイスから本体部120に伝達される。
【0034】
そして、この印刷停止命令は、前記ユーザインターフェイスから印刷制御部127に、キャンセル処理実行要求として送信される(図3の矢印911)。印刷制御部127は、これを受けてまず、無駄な用紙等の給紙を止めるために、エンジン制御部128に向けて給紙動作停止要求を送信する(図3の矢印912)。また、印刷制御部127は、これと同時に、あるいはこれに引き続いて、無駄なトナーの使用を防ぐために、エンジン制御部128への画像データ(例えば、ビットマップデータ等)の転送を停止する(図3のステップS120)。
【0035】
一方、エンジン制御部128は、印刷制御部127から給紙動作停止要求を受信すると、メカ制御部129に対して給紙動作停止指示を発行する(図3の矢印913)。また、エンジン制御部128は、給紙しなかったページに関する印刷開始コマンドをコマンドキューから削除するとともに(図3のステップS220)、最後に給紙したページのページID番号を印刷制御部127に通知する(図3の矢印914)。
【0036】
印刷制御部127は、エンジン制御部128から最後に給紙したページのページID番号の通知を受けると、当該ページID番号と印刷制御部127が持つジョブ管理リストから、現時点において搬送中のページに係る用紙等の本体部120内における状況(どこに位置しているか等)を把握し、当該用紙等及び本体部120内の各種機構への負荷が可能な限り軽減される搬送ルートを決定する(図3のステップS140)。ここで、まず、「搬送ルートを決定する」とは、具体的には、給紙カセット131乃至133から排出部の間において採り得る複数の用紙等の搬送ルートのうち、いずれか一つを選択することを意味する。また、「負荷が軽減される」とは、具体的には、次のような意義を有する。
【0037】
まず、「用紙等」への負荷が軽減される搬送ルートとは、例えば次のようである。本実施形態に係る画像形成装置100において、用紙等の両面に印刷を実施する場合には、前記定着機構部を用紙等が複数回通過することになるが、この場合、熱と圧力のかかり方により、排出された用紙等は波打ち、撓み、或いはまるまってしまうなどということがある。こうなると、該用紙等を当該画像形成装置100において裏紙などとして再利用することは困難であり、仮に使用したとすると、搬送機構部等において紙詰まりなどを誘発してしまう要因になりかねない。そこで、この場合においては、両面印刷を、強制的に片面印刷に切り替えて出すような方法が考えられる。すなわち、この場合、両面印刷において予定される搬送ルートから、片面印刷において予定される搬送ルートへと変更されることになるから、当該用紙等が定着機構部を複数回通過するなどということを回避することができ、用紙等への負荷が可能な限り軽減されることが可能になるのである。
【0038】
一方、「本体部120内の各種機構」への負荷が軽減される搬送ルートとは、次のようである。例えば、まず、画像形成装置100においては、感光ドラムや現像機構部を長時間使用すると、磨耗や静電気の発生などにより画質低下を招く原因となる。この場合、現像機構部を通さないで本体部120に排出できる搬送ルートが存在する場合は、そのような搬送ルートで用紙等を排出する方法が考えられる。また、画像形成装置100には、前記排出部が画像形成済みの用紙等を複数枚束にしてステープルを打つ機能やパンチングする機能、さらにはステープルした後で中折りしたりすることで製本が可能なブックレット機能を持つ場合がある(当該排出部は特に、「フィニッシャ」などと呼ばれる。)。そのようなフィニッシャを使用している場合であって、例えば前記のステープル機能を実行中にも、ユーザが印刷停止命令を発行する場合はある。すると、この場合、何らの対策も打たなければ、キャンセル処理実行後の画像形成されていない用紙等にも、ステープルが打たれるなどということになりかねない。そこで、かかる場合に、印刷停止命令があった場合には、当該用紙等を、ステープルされない別の搬送ルートに切り替えて排紙することで、該用紙等に対して無駄なステープルが打たれるなどということを回避することができる。これによると、用紙等の再利用は容易となるし、また無駄なステープル消費を防止することもできる。
【0039】
以上のような種々の考慮の下、用紙等及び各種機構への負荷が軽減される搬送ルートを決定したら、印刷制御部127は、エンジン制御部128に対して搬送中のページの排出要求を送信する(図2の矢印915)。エンジン制御部128は、これを受けて、ルート切替指示及び排紙動作指示を送信する(図2の矢印916)。これにより、メカ制御部129は、前述したような「負荷が軽減される」ルートで排出させるように用紙等のルートを切り替えて、当該用紙等を速やかに本体部120から排出させる(図2のステップS340)。
【0040】
以上述べたように、本実施形態に係る画像形成装置100によれば、ユーザによる印刷停止命令発行後、まず第1に、新たな給紙動作が停止させられるから、無駄な用紙等の消費(当該用紙等への印刷等)を防ぐことができる。また第2に、エンジン制御部128への画像データの転送が停止させられるから、無駄なトナー消費を防ぐことができる。
【0041】
そして第3に、用紙等及び各種機構への負荷が軽減されるルートが選択されて、当該用紙等が排出されることから、当該用紙等の再利用性が高まり、また各種機構の耐久性も向上し、総じて、画像形成装置運用上の経済性を高めることができる。
【0042】
このような作用効果は、本実施形態のように、複数の給紙カセット131乃至133を備え、また、用紙等が該給紙カセット131乃至133から送り出されてから本体部120の外部に排出されるまでの搬送距離が、相当程度長い場合、即ち比較的大型の画像形成装置において顕著に奏される。というのも、この場合には、当該用紙等が、搬送機構部から受ける物理的・熱的影響はより大きくなると考えられるからである。
【0043】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う画像形成装置もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、画像形成停止命令がより好適な態様で実行されることで、無駄なトナー消費や用紙等の排出を回避することができ、用紙等の再利用が図れるなど、当該画像形成装置の運用上の経済性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の概要図である。
【図2】図1に示す画像形成装置によって用紙等の上に印刷を実行する場合における処理の流れを示すシーケンスである。
【図3】図2の処理中、ユーザから印刷停止命令が出された場合における印刷停止処理の流れを示すシーケンスである。
【符号の説明】
127…印刷制御部
128…エンジン制御部
129…メカ制御部
901…印刷開始コマンド
903…給紙動作開始コマンド
904…給紙完了通知
Claims (5)
- 画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成装置であって、
画像情報に基づいて前記画像データを生成するとともに、前記画像形成の開始の契機となる画像形成開始コマンドを発行する第1の制御手段と、
前記画像形成開始コマンドを受けて、前記用紙の供給を開始するための給紙動作開始コマンドを発行する第2の制御手段と、
前記給紙動作開始コマンドを受けて前記用紙の供給を開始するとともに、当該供給が完了した旨を表す給紙完了通知を発行する第3の制御手段と、
前記第1の制御手段から発行される前記画像形成開始コマンドを登録するとともに、前記第3の制御手段から発行される前記給紙完了通知に応じて前記画像形成開始コマンドを消去するコマンド登録手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像形成開始コマンドの発行と前記給紙動作開始コマンドの発行とは非同期とされていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記用紙を蓄えておくための複数の給紙カセットを更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記第1の制御手段は、前記画像データにページID番号を割り当て、
前記画像形成開始コマンドは、前記ページID番号の別に応じて発行されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記第2の制御手段は、
画像形成キャンセル処理実行の際、最後に給紙された用紙に対応する前記ページID番号を前記第1の制御手段に通知し、
該第1の制御手段は、
当該ページID番号の通知を受けて、当該画像形成装置内における前記用紙の搬送ルートを決定することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2007048170A (ja) * | 2005-08-12 | 2007-02-22 | Fujitsu Ltd | データ処理装置、データ処理実行制御方法及びデータ処理実行制御プログラム |
JP2008087204A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Seiko Epson Corp | 印刷装置および連続搬送による印刷処理の中断方法 |
JP2017209944A (ja) * | 2016-05-27 | 2017-11-30 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置、画像形成システム、記録材の搬送を制御する方法、およびプログラム |
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2003
- 2003-06-13 JP JP2003169892A patent/JP2005001330A/ja active Pending
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