JP2008185702A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 印刷要求管理部は、複数枚作像の印刷要求を順次行うが、この他に、印刷要求予告を発行する。印刷要求予告は、作像用データを生成する前段の画像処理に長い時間がかかり、正常な連続作像動作が可能な、印刷要求(2)に示すタイミングで印刷要求が発行できない、と推定されるものに対し、印刷要求を発行する前に印刷要求予告(3)を通知し、この通知を条件に、作像部を駆動状態のままで待機させる動作を開始させる。この後、印刷要求(2)が遅れてきても、待機時間であるから、直ちに作像動作(3)を行える。印刷要求予告(3)がない場合には、作像動作(3)の終了で直ちに立ち下げ、エネルギーや動作部の無駄な消費を最小限にする。
【選択図】 図4
Description
他方、こうした機器では、ネットワーク接続された複数のホスト装置からの利用、或いは複合機能を持つ場合に、異なる機能を用いる複数ジョブの並行処理を可能としているので、ジョブ間で共通に用いられる動作部を駆動する頻度が高くなってきている。このような状況では、1つのジョブを終了する度に、共通に用いられる機能や動作部の駆動を停止させ、次のジョブで停止状態から立ち上げるという手順を行うようにすると、待ち時間が長くなり処理を長期化させる。
この制御を採用した従来技術の1例として、下記特許文献1を挙げることができる。
特許文献1は、順次搬送される記録媒体にモノクロモード及びカラーモードの画像形成動作を可能にした画像形成装置に係わるものである。この装置おいて、次の記録媒体に対するモード設定が、カラー、モノクロ及び不定のいずれかを問い合わせ、それぞれに対応して、カラー、モノクロの画像形成部の立ち上げ又は休止を制御し、この制御により、高スループットと低ランニングコストを両立させることを可能としている。
ただ、上記特許文献1記載の従来技術は、連続する画像形成動作における記録媒体間で行う、カラー、モノクロの画像形成部の立ち上げ又は休止の制御を最適化することを課題としており、立ち下げ動作については、課題としていない。
図6に示すように、作像機構が停止している状態で、印刷要求を受け付けた作像部は、作像機構を停止状態から印刷ができる状態に立ち上げる動作を開始する。作像機構の立ち上げ動作の終了後、直ちに作像動作を開始し、作像された画像が中間転写体へ転写されたときを1枚の作像プロセスの終了とする(作像プロセスについては、後述する図1の画像形成装置の動作説明、参照)。
図6に示す例では、印刷要求(1)により立ち上げ動作を行っている途中で次の印刷要求(2)を受け取っているので、印刷要求(1)に応じた作像動作(1)が終了すると、直ちに次の作像動作(2)を開始する。同様に、作像動作(1)を行っている途中で次の印刷要求(3)を受け取っているので、印刷要求(2)に応じた作像動作(2)が終了すると、直ちに次の作像動作(3)を開始する。このように、受信した印刷要求があれば、継続して作像動作を行い、その後、図6に示す例のように、作像動作(3)の途中で次の印刷要求がなければ、作像動作(3)の終了時点から作像機構を停止するため、作像機構の立ち下げ動作を行い、作像機構を停止するという流れで動作を行っている。
この場合、印刷要求が来ないので、作像機構の立ち下げ動作を開始しているので、その後の印刷要求を受け、立ち上げ動作に転換しなければならない。この転換動作は、作像機構の立ち下げ動作を最後まで行った後に、再度立ち上げ動作を行うとなると、立ち上がるまでにかなりの時間を要し、全体の印刷時間が延びてしまう。そこで、先行例では、図7に示す動作によって、できるだけ早く立ち上げるようにしている。つまり、作像動作(2)を終了し、作像機構の立ち下げ動作を開始した後、印刷要求(3)受け、これに対応して立ち下げ動作を途中で中断する。この後、中断した時点で、作像機構のうち、まだ立ち上げ状態にある部分をそのままにして、立ち下げた部分に対してのみ、再び立ち上げ動作を行うことで、立ち下げ動作を最後まで行うときに比べて、大幅な時間短縮を可能とする。
しかしながら、一旦、作像機構立ち下げ動作を開始してしまうと、複数のデバイスが連動して立ち下げ動作を行うため、立ち下げ動作が中断できるタイミングが限られてしまい、そのタイミングを待ってから作像機構立ち下げを中断して立ち上げ動作をすることになり、無駄な時間を費やすことから、この方法の有効性は限定的である。しかも、この中断とその後の再立ち上げの制御手順が複雑化することは、避けられない。
本発明の目的は、上記先行例の問題に鑑み、複数枚を継続して作像する制御を行う際、正常な動作を行えるタイミングよりも、印刷要求が遅れてしまったときでも、可及的に作像処理の迅速性を保ち、エネルギーや動作部を無駄に消費しないようにすることにある。
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、前記所定時間の待機を実行するか、否かを選択操作により設定する手段を備えたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された画像形成装置において、前記所定待機時間を操作により任意の値に設定する手段を備えたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された画像形成装置において、前記画像処理部は、作像用データを生成するための画像処理に長い時間がかかるものに対し、作像要求を発行する前に、前記制御部にその発行を予告通知し、前記制御部は、作像要求の発行予告通知を条件に、作像部を駆動状態のままで待機させる動作を開始することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載された画像形成装置において、前記制御部は、前記画像処理部から作像要求を受け取らない状態で所定時間だけ待機させた場合には、作像部の立ち下げ動作を開始させる制御を行うことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載された画像形成装置において、作像要求を受け取らない状態で待機させる前記所定時間を操作により任意の値に設定する手段を備えたことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項4に記載された画像形成装置において、前記画像処理部は、作像要求の発行予告通知後に、異常の発生により画像処理を中断した場合、この旨を前記制御部に通知し、前記制御部は、画像処理の中断通知を条件に、作像部の立ち下げ動作を開始させる制御を行うことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、前記制御部は、前記画像処理部が画像処理を行っているか、否かを確認する処理状態確認手段を備え、作像動作終了後に前記処理状態確認手段によって次の作像用データの処理が確認されたことを条件に、作像部を駆動状態のままで待機させる動作を開始することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8に記載された画像形成装置において、前記制御部は、作像動作終了後に前記処理状態確認手段によって次の作像用データの処理が確認されなかったことを条件に、作像部の立ち下げ動作を開始させる制御を行うことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項8に記載された画像形成装置において、前記制御部は、前記画像処理部から作像要求を受け取らない状態で所定時間だけ待機させた場合には、作像部の立ち下げ動作を開始させる制御を行うことを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項10に記載された画像形成装置において、作像要求を受け取らない状態で待機させる前記所定時間を操作により任意の値に設定する手段を備えたことを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項8に記載された画像形成装置において、前記画像処理部は、次の作像用データの処理を確認した後に、異常の発生により画像処理を中断した場合、この旨を前記制御部に通知し、前記制御部は、画像処理の中断通知を条件に、作像部の立ち下げ動作を開始させる制御を行うことを特徴とする。
また、画像処理に長い時間がかかるものに対し、作像要求を発行する前に作像要求の発行予告通知をし、この通知を条件に、作像部を駆動状態のままで待機させる動作を開始するようにしたので、待機時間をジョブに合わせて調整することにより、制御動作を適正化することが可能になる。
また、作像動作終了した時点の画像処理状態から後続のジョブの存在を確認することで、ジョブの状態に合わせて、制御動作を変更することにより、動作の適正化を図ることが可能になる。
本発明は、作像(画像形成)部において、作像部を駆動状態に保ったまま、継続して複数枚の作像を行わせる制御(以下、「連続作像制御」ともいう)を行う画像形成装置に係わる。従って、連続して複数枚原稿のコピーを作成する複写機、複数ページの文書を印刷するプリンタ、複数枚原稿の受信データを印刷出力するファクシミリ及び上記複写機、プリンタ、ファクシミリの作像機能を複合して持つMFPの各装置で実施することができる。以下の実施形態では、上記複写機、プリンタ、ファクシミリ及びMFPに搭載することが可能な作像部として、電子写真方式のプロセスでフルカラー画像が形成可能なものを例示する。ただし、モノクロ画像のみを形成する装置でも、本実施形態と同様に、実施することが可能である。
図1は、本発明の実施形態に係わる画像形成装置の作像部の概略構成を示す。
図1に示す画像形成装置100の作像部は、フルカラーの画像形成を電子写真方式のプロセスで行う。このための構成として、所謂タンデムタイプで各色成分のトナー像を現像した後、各色を回転ベルト構成の中間転写体7上でカラー合成する画像形成部と、中間転写体7からカラー画像の転写を受ける記録用紙を給紙トレイ9から給紙する給紙部と、定着部11を有する。
画像形成部は、中間転写体7の回転ベルト上に、各色成分(イエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:C、ブラック:K)のトナー画像を形成するために、感光体ドラム1と、その周囲に、帯電装置2、レーザ光による書き込み部3、トナーによる現像部4及びトナーのクリーニング装置13よりなるユニットを色ごとに、ベルトの移動方向に所定の間隔を隔てて備える。
給紙部は、中間転写体7上に形成されたカラー画像が紙転写ローラ6によって転写される位置に給紙トレイ9からの記録用紙(転写紙)を給紙する。給紙動作は、給紙トレイ9から給紙し、紙転写ローラ6の手前のレジスト位置で一旦待機させた用紙を、中間転写体ベルト7の移動に連れて到来する転写体上のカラー画像とタイミングをとって、転写位置に搬送する。なお、図1中に用紙の搬送経路を矢印にて示す。
定着部11は、紙転写ローラ6によって記録用紙に転写されたトナー画像を熱圧着により用紙に固定するので、紙転写ローラ6と排紙トレイ12の間の搬送経路に設ける。
まず、画像形成装置100内の感光体ドラム1上を帯電装置2によって帯電させる。帯電された感光体ドラム1は、書き込み部3において、画像形成に用いるデータをもとに点灯制御されるレーザによる光書き込みを受ける。即ち、レーザ光の照射によって帯電された部分の電荷を逃がし、電気的な画像(静電潜像)を作成する。
作成された静電潜像は、現像部4において感光体の帯電と同極性に帯電されたトナーをまぶすことで、静電潜像の電荷が無い部分にトナーが載り可視化された画像(トナー像)となる。このトナー像は、Y、M、C、Kの4色分ごとの感光体ドラム上で作成され、色相互間の位置が合うタイミングで、帯電されたトナーと同極性のバイアスが転写部5において印加される。こうして、各色の感光体ドラム1から中間転写体7へトナー像を順次転写し、カラー画像として、重ね合わされる。
中間転写体7で重ね合わされたトナー像は、紙転写ローラ6において、トナー像と逆極性のバイアスが印加されることにより、電気的な引力により紙転写ローラ6側へ転写される。
この転写の際、中間転写体ベルト7の移動に連れて到来する転写体上のトナー画像とタイミングをとって、紙転写ローラ6と中間転写体7との間に転写紙を送り込むように、給紙トレイ9からの転写紙の搬送を制御する。継続して複数枚の作像を行わせる場合、この給紙・搬送は、先行する転写紙が送り出された後、次に用いる転写紙を紙転写ローラ6の手前のレジスト位置に送り、継続して行われる次のトナー像に合わせたタイミングで搬出するまで、そこで待機させる、という動作を順次行う。
次に上記した作像部における連続作像制御について、詳細に説明する。
画像形成装置は、図示しないが、装置全体を制御するメインコントローラを有する。このメインコントローラは、操作部やホストI/F(インターフェース)等の入力を通じて行われる処理要求のコマンドを受け取り、コマンドに従って内蔵する制御プログラムを起動し、動作に必要なデバイス、機構等を管理・制御することにより、要求された処理を実行する。
印刷要求が操作部の入力操作やホスト装置からホストI/Fを通じて行われると、これを受け付けるメインコントローラは、印刷要求に示される処理条件の設定データ及び印刷要求とともに入力された印字用のデータ、或いは印刷要求に指示されたデータベースに保存された文書等の印字用のデータ等を処理対象のデータとして管理する(以下、「印刷要求管理部」ともいう)。
印刷要求管理部は、印刷処理対象の上記データを、印刷要求を受け付けてから、印刷処理を終了するまでのプロセスにおいて、記録用紙の単位(ページ単位)で管理する。つまり、複数枚を対象として印刷を行う場合は、その印刷ページ数分だけ印刷要求を受信し、ページごとに印刷対象の印字用データをもとに設定に従って作像用のデータを生成し、記録用紙へ作像するプロセスを管理する。
印刷要求コマンドの入力操作が行われた後、印刷要求管理部は、受け付けたコマンドに指示された処理対象の印刷データを作像部で用いる作像用のデータに変換するために画像処理部に処理を指示する。その後、画像処理部で作像用データが生成されたタイミングで、印刷要求管理部は、作像部に印刷要求を発行する。
作像機構が停止している状態の作像部は、印刷要求管理部から発行された印刷要求を受け取ると、図6に示すように、作像機構を停止状態から印刷ができる状態に立ち上げる動作を開始する。作像機構の立ち上げ動作の終了後、直ちに作像動作を開始し、作像された画像が中間転写体へ転写されたときを1枚の作像プロセスの終了とする(作像プロセスについては、図1を参照した作像部の上記動作説明、参照)。
図6に示す例では、印刷要求(1)により立ち上げ動作を行っている途中で次の印刷要求(2)を受け取っているので、作像動作(1)が終了すると、直ちに次の作像動作(2)を開始する。同様に、作像動作(1)を行っている途中で次の印刷要求(3)を受け取っているので、作像動作(2)が終了すると、直ちに次の作像動作(3)を開始する。このように、印刷要求管理部からの印刷要求の指示があれば、継続して作像動作を行い、その後、図6に示す例のように、作像動作(3)の途中で次の印刷要求の指示がなければ、作像動作(3)の終了時点から作像機構を停止するため、作像機構の立ち下げ動作を行い、作像機構を停止するという流れで作像部の動作を制御する。
ところが、作像用データの画像処理に要する時間は、印刷データによってそれぞれ異なり、前段で画像処理が継続していても、印刷要求が先行する作像動作の終了後にずれ込むことがある。
この場合、作像終了時に通常行っているように、先行する作像動作の終了時に作像機構の立ち下げ動作を開始し、その後、立ち上げ動作の途中で印刷要求がずれ込んで指示されるので、その時点で作像機構の立ち下げを中断して立ち上げ動作をする、という方法を先行例(図7、参照)では、採用した。
しかしながら、上記『発明が解決しようとする課題』の項に記載したように、この先行例の方法による無駄時間の削減の有効性は、限定的である。しかも、この中断とその後の再立ち上げの制御手順が複雑化することは、避けられない。
そこで、本発明では、正常な動作を行えるタイミングよりも、印刷要求が遅れてしまったときでも、簡単な制御手順で、可及的に作像処理の迅速性を保ち、エネルギーや動作部を無駄に消費しないようにする方法を採用する。
「待機時間を設定した連続作像動作(I)」
以下に、待機時間の設定が可能な連続作像の本実施形態に係わる制御動作について、図2及び図3を参照して説明する。なお、図2及び図3は、作像機構を有する作像部における、順次伝えられる複数の印刷要求を受け取るタイミングと作像機構の動作状態の関係を示すタイムチャートである。
作像機構が停止している状態の作像部は、印刷要求管理部から発行された印刷要求(1)を受け取ると、図2に示すように、作像機構を停止状態から印刷ができる状態に立ち上げる動作を開始する。作像機構の立ち上げ動作の終了後、直ちに印刷要求(1)に応じた作像動作(1)を開始し、作像された画像が中間転写体へ転写されたときを1枚の作像プロセスの終了とする(作像プロセスについては、図1を参照した作像部の上記動作説明、参照)。
図2に示す例では、作像動作(1)を行っている途中で次の印刷要求(2)を受け取っているので、作像動作(1)が終了すると、直ちに次の印刷要求(2)に応じた作像動作(2)を開始する。
この後、次の印刷要求がないまま、作像動作(2)を終了する。このとき、本実施形態では、作像機構の立ち下げ動作を行わずに、設定された所定の時間、作像機構を駆動状態のままで待機させる。なお、ここまでの動作状態は、図3においても同じである。
他方、例えば、前段における作像用データの画像処理にかなり時間を要し、これによって、次の印刷要求(3)が遅れて発行され、設定された待機時間にずれ込むことがある。
この場合、印刷要求(3)を受け取ったときには、待機時間となっているから、図2に示すように、直ちに印刷要求(3)に応じた作像動作(3)を開始する。
この後、作像動作(3)の途中で次の印刷要求の指示がなければ、この実施形態の制御では、作像動作(3)の終了時点から作像機構を停止するための動作を始める。
つまり、作像動作(3)が終了したら、直ちに作像機構の立ち下げ動作を行い、作像機構を停止するという流れで作像部の動作を制御する。なお、このときにも、作像機構の立ち下げ動作の間、仮に新たな印刷要求があっても、立ち下げ動作は、中断せずに停止するまで継続させる。
このように、図2の制御動作を行うことにより、正常な連続作像動作を行えるタイミングより作像要求が遅れても、即時に作像に入ることが可能になり、所定時間を適正化すれば、エネルギーや動作部の無駄な消費を最小限にすることが可能になる。
また、上記所定の待機時間を設定する制御とともに、作像機構の立ち下げは、中断なく終了させる動作とし、動作手順を簡単にする。この制御によって、印刷要求管理部(コントローラ)の処理負担を小さくでき、又動作にエラーが起きにくく、動作の確実性を増すことができる。
連続作像の上記した制御動作は、装置の使用状況、即ち、待機動作が利用されているか、否か、さらに待機動作が必要とされる場合に、待機時間にどのくらいの設定が適当か、といった状況に応じて、待機動作を不作動とすることを含め、動作条件の変更・調整を可能にすることが望ましい。
そこで、装置の使用状況を知る装置の管理者やユーザによって、この動作条件を変更・調整するための手段を装置に設ける。
この手段を実施する形態としては、従来からプリンタ等の画像形成装置で普通に採用されているプロパティの一部に、この変更・調整に用いる要素を付加し、装置に備わるUI(User Interface)を通じてユーザの操作により、設定条件を入力できるようにする。
例えば、GUI(Graphical User Interface)入力画面にユーザが選択可能な動作モード、或いは設定条件をキーに対応付けて表示し、キーへの操作により、選択された動作モード、設定条件等を入力する。
待機動作を行わせるか、不作動とするかは、操作画面にON/OFFのチェックボックスを設け、このチェックボックスへの入力により選択可能にする。
また、待機時間の設定は、操作画面に数値で入力するか、或いは、適当なステップで変化する時間を選択するチェックボックスを設け、このチェックボックスへの入力により選択可能にしても良い。
このようにして、待機動作を行わせるか、否かの動作モードと、動作時間の設定入力が行われると、この入力を受け、メインコントローラは、印刷要求管理部に制御条件としてこれらの設定を行う。
上記した待機動作条件の設定の変更・調整を可能にすることにより、使用状況に応じ、不要な動作を極力省くようにすることにより、エネルギーや動作部の無駄な消費を最小限にし、迅速処理を可能にする。
次に、待機時間の設定が可能な連続作像の他の実施形態に係わる制御動作について、図4を参照して説明する。なお、図4は、先に示した図2,図3と同様、作像機構を有する作像部において、順次受け取る複数の印刷要求のタイミングと作像機構の動作状態の関係を示すタイムチャートである。
この実施形態では、印刷要求管理部は、上記連続作像動作(I)におけると同様に印刷要求を行うが、この他に、印刷要求予告を発行する。印刷要求予告は、作像用データの画像処理に長い時間がかかり、正常動作が可能なタイミングで印刷要求が発行できない、と推定されるものに対し、印刷要求を発行する前に印刷要求の予告通知をし、この通知を条件に、作像部を駆動状態のままで待機させる動作を開始させるようにする。
図4に示すように、作像機構が停止している状態の作像部は、印刷要求管理部から発行された印刷要求(1)を受け取ると、作像機構を停止状態から印刷ができる状態に立ち上げる動作を開始する。作像機構の立ち上げ動作の終了後、直ちに印刷要求(1)に応じた作像動作(1)を開始する。
図4に示す例では、作像動作(1)を行っている途中で次の印刷要求(2)を受け取っているので、作像動作(1)が終了すると、直ちに次の印刷要求(2)に応じた作像動作(2)を開始する。
この後、次の印刷要求はないが、作像動作(2)を行っている途中で、次の印刷要求に対する印刷要求の予告通知(図4中に印刷要求予告(3)として示す)を受け取る。
本実施形態では、印刷要求予告があった場合のみ、作像動作(2)の終了時に作像機構の立ち下げ動作を行わずに、設定された所定の時間、作像機構を駆動状態のままで待機させる。なお、作像動作(2)が終了するまで、印刷要求予告もなければ、作像の終了後に作像機構の立ち下げ動作を行う。
また、メインコントローラもしくは印刷要求管理部は、エラー等の異常の発生を検知しているので、検知した異常によって、印刷要求予告をしたジョブが予告どおりに処理されず、印刷要求が発行できない、という判断をもとに、この旨を作像部に知らせる手段を備える。このような異常の発生の通知を受ける作像部は、待機動作を中断し、作像機構の立ち下げ動作を開始し、作像機構の動作を停止する。この異常時に対応する動作により、待機動作におけるエネルギーや動作部の無駄な消費をなくすことができる。
なお、待機時間を経過した後、及び待機時間を中断した後の作像機構の立ち下げ動作の間、仮に新たな印刷要求があっても、立ち下げ動作は、上記連続作像動作(I)におけると同様に、中断せずに停止するまで継続させる。
この後、作像動作(3)の途中で次の印刷要求、或いは印刷要求予告がなければ、作像動作(3)の終了時点から作像機構を停止するための動作を始める。つまり、作像動作(3)が終了したら、直ちに作像機構の立ち下げ動作を行い、作像機構を停止するという流れで作像部の動作を制御する。
このように、図4の制御動作を行うことにより、正常な連続作像動作を行えるタイミングに印刷要求ができない、と推定される場合に、作像要求を発行する前に作像要求の予告通知をし、この通知を条件に、作像部を駆動状態のままで待機させる動作を開始するようにしたので、予告があった場合に、次の印刷要求に応じ直ちに作像を開始できるし、また、予告がない場合には、待機動作をしないので、無駄な動作を行わせずにすみ、エネルギーや動作部の無駄な消費を最小限にし、迅速処理を可能にする。
次に、待機時間の設定が可能な連続作像の他の実施形態に係わる制御動作について、図5を参照して説明する。なお、図5は、先に示した図2〜4と同様、作像機構を有する作像部において、順次受け取る複数の印刷要求のタイミングと作像機構の動作状態の関係を示すタイムチャートである。
この実施形態では、印刷要求管理部は、上記連続作像動作(I)におけると同様に印刷要求を行うが、この他に、後続の作像用データの処理状況を作像部へ知らせる。この作像用データの処理状況の通知は、作像用データの画像処理に長い時間がかかり、正常動作が可能なタイミングで印刷要求が発行できない場合にも、継続する印刷要求があることを知らせるものである。この通知は、現在行っている作像動作が終了するタイミングで、画像処理部に次の作像用データが処理中であるか、否かが問い合わされてくることに対応して行われる。作像部は、次の作像用データが処理中である、との通知を受け取ったことを条件に、作像部を駆動状態のままで待機させる動作を開始し、継続する印刷要求が発行されるのを待つ。
図5に示す例では、作像動作(1)を行っている途中で次の印刷要求(2)を受け取っているので、作像動作(1)が終了すると、直ちに次の印刷要求(2)に応じた作像動作(2)を開始する。
この後、次の印刷要求が来ないまま、作像動作(2)が終了するタイミングで、印刷要求管理部に、次の作像用データが画像処理部において処理中であるか、否かを問い合わせる。この問い合わせに応じて、印刷要求管理部は、画像処理部を調べ、その結果を作像部に通知してくる。この問い合わせ動作が、作像動作(2)が終了するタイミングで行われることが図5中に▼マークにて示される。
本実施形態では、問い合わせに対し、次の作像用データが処理中である、との通知があった場合のみ、作像動作(2)の終了時に作像機構の立ち下げ動作を行わずに、設定された所定の時間、作像機構を駆動状態のままで待機させる。
また、問い合わせに対し、次の作像用データが処理中である、との通知がなく、処理中であることが確認できなければ、図5の動作例と違い、図示しないが、作像動作(2)の終了後に、直ちに作像機構の立ち下げ動作を行う。
また、メインコントローラもしくは印刷要求管理部は、エラー等の異常の発生を検知しており、検知した異常が画像処理部に生じたもので、処理中であることを確認した次の作像用データが予定どおりに処理されず、印刷要求が発行できない、という判断をした場合には、この旨を作像部に知らせる。
このような異常の発生の通知を受ける作像部は、待機動作を中断し、図5の動作例と違い、図示しないが、作像機構の立ち下げ動作を開始し、作像機構の動作を停止する。この異常時に対応する動作により、待機動作におけるエネルギーや動作部の無駄な消費をなくすことができる。
なお、待機時間を経過した後、及び待機時間を中断した後の作像機構の立ち下げ動作の間、仮に新たな印刷要求があっても、立ち下げ動作は、上記連続作像動作(I)におけると同様に、中断せずに停止するまで継続させる。
この後、作像動作(3)の途中で次の印刷要求の発生、或いは作像動作(3)の終了時に次のジョブの画像処理を確認できなければ、作像動作(3)の終了時点から作像機構を停止するための動作を始める。つまり、作像動作(3)が終了したら、直ちに作像機構の立ち下げ動作を行い、作像機構を停止するという流れで作像部の動作を制御する。
このように、図5の制御動作を行うことにより、正常な連続作像動作を行えるタイミングに印刷要求が行われない場合にも、作像用データの処理状況の通知を受け、それが次の作像用データが処理中である、との通知であることを条件に、作像部を駆動状態のままで待機させる動作を開始する。この待機動作により、処理中であった次の作像用データに基づいて行われる印刷要求に応じ、直ちに作像を開始できるようにする。
また、次の作像用データが処理中ではない場合には、待機動作をしないので、無駄な動作を行わせずにすみ、エネルギーや動作部の無駄な消費を最小限にし、迅速処理を可能にする。
Claims (12)
- 作像用データを生成する画像処理部と、作像用データにより記録媒体上に画像を作成する作像部と、前記画像処理部から作像用データとともに受け取る作像要求に基づいて作像部の駆動制御を行う制御部を有する画像形成装置であって、
前記制御部は、作像動作終了後に作像部を駆動状態のままで所定時間だけ待機させ、待機時間の経過後、作像部の立ち下げ動作を開始させ、且つこの立ち下げを中断なく終了させる制御を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載された画像形成装置において、
前記所定時間の待機を実行するか、否かを選択操作により設定する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載された画像形成装置において、
前記所定待機時間を操作により任意の値に設定する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記画像処理部は、作像用データを生成するための画像処理に長い時間がかかるものに対し、作像要求を発行する前に、前記制御部にその発行を予告通知し、
前記制御部は、作像要求の発行予告通知を条件に、作像部を駆動状態のままで待機させる動作を開始することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4に記載された画像形成装置において、
前記制御部は、前記画像処理部から作像要求を受け取らない状態で所定時間だけ待機させた場合には、作像部の立ち下げ動作を開始させる制御を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5に記載された画像形成装置において、
作像要求を受け取らない状態で待機させる前記所定時間を操作により任意の値に設定する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4に記載された画像形成装置において、
前記画像処理部は、作像要求の発行予告通知後に、異常の発生により画像処理を中断した場合、この旨を前記制御部に通知し、
前記制御部は、画像処理の中断通知を条件に、作像部の立ち下げ動作を開始させる制御を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載された画像形成装置において、
前記制御部は、前記画像処理部が画像処理を行っているか、否かを確認する処理状態確認手段を備え、作像動作終了後に前記処理状態確認手段によって次の作像用データの処理が確認されたことを条件に、作像部を駆動状態のままで待機させる動作を開始することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項8に記載された画像形成装置において、
前記制御部は、作像動作終了後に前記処理状態確認手段によって次の作像用データの処理が確認されなかったことを条件に、作像部の立ち下げ動作を開始させる制御を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項8に記載された画像形成装置において、
前記制御部は、前記画像処理部から作像要求を受け取らない状態で所定時間だけ待機させた場合には、作像部の立ち下げ動作を開始させる制御を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10に記載された画像形成装置において、
作像要求を受け取らない状態で待機させる前記所定時間を操作により任意の値に設定する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項8に記載された画像形成装置において、
前記画像処理部は、次の作像用データの処理を確認した後に、異常の発生により画像処理を中断した場合、この旨を前記制御部に通知し、
前記制御部は、画像処理の中断通知を条件に、作像部の立ち下げ動作を開始させる制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
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