JP2004538259A - β2−アドレナリン受容体アゴニストとしてのホルムアニリド誘導体 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、フェネタノールアミン誘導体、その製造方法、それらを含む組成物および薬剤、特に呼吸器系疾患の予防および治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
当技術分野において、いくつかのフェネタノールアミン化合物が、β2-アドレナリン受容体に選択的刺激作用を有しており、このため気管支喘息および関連疾患の治療において有用性があることが知られている。たとえば、GB 2 140 800は、現在臨床上そのような病態の治療に用いられている4-ヒドロキシ-α1-[[[6-(4-フェニルブトキシ)ヘキシル]アミノ]メチル]-1,3-ベンゼンジメタノール 1-ヒドロキシ-2-ナフタレンカルボキシレート(サルメテロールキシナフォエート)を始めとするフェネタノールアミン化合物について記載している。
【0003】
フォルモテロール、すなわち2'-ヒドロキシ-5'-[(RS)-1-ヒドロキシ-2{[(RS)-p-メトキシ-α-メチルフェネチル]アミノ}エチル]ホルムアニリド(US 3994974)、特にそのフマル酸塩は、現在臨床上気管支喘息および関連疾患の治療に用いられている、もう一つの周知のアドレナリン受容体アゴニストである。
【0004】
サルメテロールおよびその他の市販のβ2-アドレナリン受容体アゴニストは、有効な気管支拡張薬であるが、最大持続時間が12時間であり、このため、たいてい1日に2回服用することが必要とされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、β2-アドレナリン受容体に強い選択的刺激作用を有し、有利なプロファイルの作用を有する化合物が臨床上必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明により、式(I):
【化1】
【0007】
[式中、
mは、2〜8の整数であり;
nは、3〜11、好ましくは3〜7の整数であり;
ただしm+nは、5〜19、好ましくは5〜12であり;
R1は、-XSO2NR6R7:
(ここで、Xは、-(CH2)p-またはC2-6アルケニレンであり;
R6およびR7は、独立に、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C(O)NR8R9、フェニルおよびフェニル(C1-4アルキル)-から選択されるか、または
R6およびR7は、それらが結合する窒素と一緒になって、5員、6員または7員の窒素含有環を形成し、
また、R6およびR7は、それぞれ場合により、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ置換C1-6アルコキシ、-CO2R8、-SO2NR8R9、-CONR8R9、-NR8C(O)R9または5員、6員もしくは7員の複素環から選択される1個または2個の基により置換され;
R8およびR9は、独立に、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、フェニルおよびフェニル(C1-4アルキル)-から選択され;
pは、0〜6、好ましくは0〜4の整数である)であり;
R2およびR3は、独立に、水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロ、フェニルおよびC1-6ハロアルキルから選択され;
R4およびR5は、独立に、水素およびC1-4アルキルから選択され、ただしR4およびR5において、炭素原子の総数は4以下である]
で表される化合物またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体が提供される。
【0008】
式(I)で表される化合物において、R1は、好ましくは-SO2NR6R7であり、このときR6およびR7は、独立に、水素およびC1-6アルキルから選択され、より好ましくはR1は-SO2NH2である。
【0009】
式(I)で表される化合物において、R1は、好ましくは-O-(CH2)n-、-O-(CH2)4-または-O-(CH2)3-結合に対してそれぞれメタ位で結合する。
【0010】
式(I)で表される化合物において、R4およびR5は、好ましくは独立に、水素およびメチルから選択され、より好ましくは、R4およびR5はいずれも水素である。
【0011】
式(I)で表される化合物において、mは4、5または6であることが適しており、好ましくはmは5であり、またnは3、4、5または6が適している。好ましくは、m+nが8、9または10、好ましくは9であるように、mは5または6であり、nは3または4である。
【0012】
本発明の好ましい態様により、式(Ia):
【化2】
【0013】
[式中、R1は、式(I)について上記で定義した通りである]
で表される化合物またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体が提供される。
【0014】
本発明の別の好ましい態様により、式(Ib):
【化3】
【0015】
[式中、R1は、式(I)について上記で定義した通りである]
で表される化合物またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体が提供される。
【0016】
式(Ia)および(Ib)で表される化合物において、R1は好ましくは-SO2NR6R7であり、ここでR6およびR7は、独立に、水素およびC1-6アルキルから選択され、より好ましくはR1は-SO2NH2である。
【0017】
式(Ia)および(Ib)で表される化合物において、R1は、好ましくは-O-(CH2)n-、-O-(CH2)4-または-O-(CH2)3-結合に対してそれぞれメタ位で結合する。
【0018】
本発明は、上述した特定の基および好ましい基のすべての組み合わせを包含することを理解すべきである。
【0019】
本発明の好ましい化合物として:
3-(4-{[6-({2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;および
N-(tert-ブチル)-3-(4-{[6-({2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体が挙げられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
R1の定義において、「5員、6員または7員の窒素含有環」という用語は、5員、6員または7員の飽和しているかまたは不飽和の環であって、窒素原子および場合により独立に窒素、硫黄および酸素から選択される1個または2個の別のヘテロ原子を含むものを意味する。このような環の適当な例として、ピペリジニル、モルホリニルおよびピペラジニルが挙げられる。
【0021】
R1の定義において、「5員、6員または7員の複素環」という用語は、5員、6員または7員の飽和しているかまたは不飽和の環であって、独立に窒素、硫黄および酸素から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含むものを意味する。このような環の適当な例として、ピペリジニル、モルホリニルおよびピペラジニルが挙げられる。
【0022】
Xの定義において、「アルケニレン」という用語は、シスまたはトランス構造の両方を含む。アルケニレン基の適当な例として、-CH=CH-が挙げられる。
【0023】
式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物は不斉中心、すなわち
【化4】
【0024】
の炭素原子を含む。本発明は、実質的に純粋な形態か、または任意の割合で混合した(S)および(R)エナンチオマーの両方を含む。
【0025】
同様に、R4およびR5は異なった基である場合、それらが結合する炭素原子は不斉中心であり、本発明は、この中心において、実質的に純粋な形態、または任意の割合で混合した(S)および(R)エナンチオマーの両方を含む。
【0026】
すなわち、式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物は、すべてのエナンチオマーおよびジアステレオ異性体ならびに任意の割合でのそれらの混合物を含む。
【0027】
本発明の特に好ましい化合物として:
3-(4-{[6-({(2R)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
3-(4-{[6-({(2S)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
3-(4-{[6-({(2R/S)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
N-(tert-ブチル)-3-(4-{[6-({(2R)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
N-(tert-ブチル)-3-(4-{[6-({(2S)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;および
N-(tert-ブチル)-3-(4-{[6-({(2R/S)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
ならびにその塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体が挙げられる。
【0028】
薬剤に使用するのに適した式(I)、(Ia)および(Ib)で表される塩および溶媒和物は、対イオンまたは結合溶媒が製薬上許容されるものである。しかし、製薬上許容されない対イオンまたは結合溶媒を有する塩および溶媒和物も本発明の範囲に含まれる。このようなものとして、例えば、式(I)、(Ia)および(Ib)で表される別の化合物ならびにその製薬上許容される塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体の調製における中間体として使用するものがある。
【0029】
「生理学的に機能的な誘導体」という用語は、例えば、体内で変換され得ることにより、式(I)、(Ia)または(Ib)で表される遊離化合物と同じ生理学的機能を有する、式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物の化学的誘導体を意味する。本発明において、生理学的に機能的な誘導体の例にはエステルがある。
【0030】
本発明にしたがった適当な塩として、有機および無機酸または塩基のいずれかにより形成されるものが挙げられる。製薬上許容される酸付加塩として、塩化水素酸、塩化臭素酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、リン酸、乳酸、ピルビン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフェニル酢酸、スルファミン酸、スルファニル酸、コハク酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、オキサロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、アリールスルホン酸(例えば、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸またはナフタレンジスルホン酸)、サリチル酸、グルタル酸、グルコン酸、トリカルバリル酸、ケイ皮酸、置換ケイ皮酸(例えば、4-メチルおよび4-メトキシケイ皮酸を始めとするメチル、メトキシまたはハロ置換ケイ皮酸)、アスコルビン酸、オレイン酸、ナフトエ酸、ヒドロキシナフトエ酸(例えば、1-または3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸)、ナフタレンアクリル酸(例えば、ナフタレン-2-アクリル酸)、安息香酸、4-メトキシ安息香酸、2-または4-ヒドロキシ安息香酸、4-クロロ安息香酸、4-フェニル安息香酸、ベンゼンアクリル酸(例えば1,4-ベンゼンジアクリル酸)およびイセチオン酸から形成されるものが挙げられる。製薬上許容される塩基塩として、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩およびマグネシウム塩)および有機塩基(例えばジシクロヘキシルアミンおよびN-メチル-D-グルカミン)を含む塩が挙げられる。
【0031】
式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物の製薬上許容されるエステルは、C1-6アルキル、アリール、アリールC1-6アルキル、またはアミノ酸エステルに変換されたヒドロキシ基を有し得る。
【0032】
すでに述べたように、式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物は、ヒトβ-アドレナリン受容体をトランスフェクションした細胞系からの機能的またはレポーター遺伝子の読み出し(情報)を用いて示される(後述)ように、選択的β2-アドレナリン受容体である。本発明の化合物はまた、作用の急激な発現と効果の長期間持続とを組み合わせて有し得る。さらに、いくつかの化合物は、既存の持続性β2-アゴニスト気管支拡張薬に対して、動物モデルにおいて向上した治療指数を示した。このように、本発明の化合物は、1日に1回投与するのに適し得る。
【0033】
したがって、式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物ならびにその製薬上許容される塩、溶媒和物および生理学的に機能的な誘導体は、選択的β2-アドレナリン受容体アゴニスト(による処置)が指示される(または必要とする)病態の予防および治療に用いられる。このような病態として、可逆的気道閉塞、例えば喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)(例えば、慢性およびぜん鳴気管支炎、気腫)、気道感染および上気道疾患(例えば、季節性およびアレルギー性のものを含む鼻炎)に関連する疾患が挙げられる。
【0034】
治療し得る別の状態として、早産、鬱病、鬱血性心不全、皮膚疾患(例えば炎症、アレルギー、乾癬症および増殖性皮膚疾患)、消化器官の酸度の低下が望ましい状態(例えば、消化器官および胃の潰瘍)および筋肉疲労疾患が挙げられる。
【0035】
したがって、本発明は、哺乳動物、例えばヒトの、選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが指示される病態の予防または治療のための方法を提供する。この方法は、治療上有効な量の、式(I)、(Ia)もしくは(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体の投与を含む。特に、本発明は、可逆的な気道閉塞、例えば喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染および上気道疾患等に関連した疾患の予防または治療方法を提供する。別の態様において、本発明は、早産、鬱病、鬱血性心不全、皮膚疾患(例えば炎症、アレルギー、乾癬症および増殖性皮膚疾患)、消化器官の酸度の低下が望ましい状態(例えば、消化器官および胃の潰瘍)および筋肉疲労疾患から選択される病態の予防または治療方法を提供する。
【0036】
また、薬物療法に使用するため、特に哺乳動物、例えばヒトの、選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが指示される病態の予防または治療に使用するための、式(I)、(Ia)もしくは(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体も提供する。特に、可逆的な気道閉塞、例えば喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染および上気道疾患等に関連した疾患の予防または治療のための、式(I)、(Ia)もしくは(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を提供する。別の態様において、早産、鬱病、鬱血性心不全、皮膚疾患(例えば炎症、アレルギー、乾癬症および増殖性皮膚疾患)、消化器官の酸度の低下が望ましい状態(例えば、消化器官および胃の潰瘍)および筋肉疲労疾患から選択される病態の予防または治療のための、式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を提供する。
【0037】
本発明はまた、選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが指示される病態、例えば可逆的な気道閉塞、例えば喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道感染および上気道疾患等に関連した疾患の予防または治療のための薬剤の製造における、式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体の使用を提供する。別の態様において、早産、鬱病、鬱血性心不全、皮膚疾患(例えば炎症、アレルギー、乾癬症および増殖性皮膚疾患)、消化器官の酸度の低下が望ましい状態(例えば、消化器官および胃の潰瘍)および筋肉疲労疾患から選択される病態の予防または治療のための薬剤の製造における、式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を提供する。
【0038】
治療効果を達成するために必要とされる式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体の量は、もちろん、特定の化合物、投与経路、治療する対象および治療する特定の障害および疾患により変わる。本発明の化合物は、吸入により、1回の服用につき、0.0005mg〜10mg、好ましくは0.005mg〜0.5mg投与することができる。ヒト成人の服用の範囲は、一般に、1日当り0.0005mg〜100mg、好ましくは1日当り0.01mg〜1mgである。
【0039】
式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体は、単独で投与することができるが、医薬製剤として提示することが好ましい。
【0040】
したがって、本発明はさらに、式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体、および製薬上許容される担体または賦形剤、および場合により1以上の別の治療成分を含む医薬製剤を提供する。
【0041】
以下、「活性成分」という用語は、式(I)、(Ia)および(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を意味する。
【0042】
製剤として、経口、非経口(皮下、皮内、筋肉内、静脈内および関節内を含む)、鼻腔内、吸入(様々なタイプの計量加圧エアゾール、ネブライザーまたは吸入器により生成され得る微粉ダストまたはミストを含む)、直腸および局所的(皮膚、頬、舌下および眼内を含む)投与に適したものがあるが、最も適した投与経路は、例えばレシピエントの状態および疾患次第となり得る。製剤は、単位投与形態で提供することが便利であり、薬学分野の当業者によく知られたいずれかの方法により調製することができる。いずれの方法も、活性成分を、1以上の補助成分を構成する担体と結合させるステップを含む。一般的に製剤は、活性成分を液体担体もしくは微粉砕した固体担体またはその両方と均一で密接に結合させ、次に必要であれば製品を所望の製剤の形状にすることにより調製する。
【0043】
経口投与に適した本発明の製剤は、それぞれ規定量の活性成分を含んだカプセル、小袋またはタブレットなどの個別単位;粉剤または顆粒剤;水性液または非水性液中の溶液または懸濁液;または水中油液型エマルションまたは油中水液型エマルションとして提供できる。活性成分は、ボーラス、舐剤またはペーストとして提供することもできる。
【0044】
タブレットは、場合により1以上の補助成分を含めて、圧縮または成形することにより調製できる。圧縮タブレットは、場合により結合剤、滑剤、不活性希釈剤、潤滑剤、表面活性剤または分散剤と混合して、適当な装置により、活性成分を粉剤または顆粒剤のようなフリーフロー形態に圧縮することにより調製することができる。成形タブレットは、不活性希釈液で湿らせた粉末化化合物の混合物を、適当な装置で成形することにより調製することができる。タブレットは、場合によりコーティングまたは分割することができ、その中の活性成分を徐放または制御放出するように製剤することができる。
【0045】
非経口投与用の製剤として、酸化防止剤、緩衝液、静菌剤および製剤を対象レシピエントの血液と等張にする溶質を含み得る水性または非水性の滅菌注射溶液;および懸濁剤および増粘剤を含み得る水性または非水性の滅菌懸濁液が挙げられる。製剤は、単位投与容器または複数投与容器、例えばシールしたアンプルまたはガラス瓶で提供することができ、滅菌液体担体、例えば注射用の水を使用直前に添加するだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)した状態で貯蔵することができる。即時注射溶液および懸濁液は、先述のような滅菌粉剤、顆粒剤およびタブレット等から調製することができる。
【0046】
吸入により肺へ局所的に送達させるための乾燥粉末組成物は、吸入または吸入器で使用するために、例えば、ゼラチンのカプセルおよびカートリッジまたは、例えばはり合わせアルミニウムはくのブリスターに入れて提示することができる。製剤は一般に、本発明の化合物の吸入のための粉剤混合物および適当な粉剤ベース(担体物質)、例えばラクトースまたはデンプンを含む。ラクトースの使用が好ましい。各カプセルまたはカートリッジは、一般に、20μg〜10mgの式(I)で表される化合物を、場合により別の治療活性成分と組み合わせて含むことができる。その他に、本発明の化合物は、賦形剤を含まずに提示することができる。製剤の包装は、単位投与または複数投与送達に適し得る。複数投与送達の場合、製剤を予め計量してもよいし(例えばDiskus、GB 2242134またはDiskhaler、GB 2178965、2129691および2169265参照)、使用の際に計量してもよい(例えばTurbuhaler、EP 69715参照)。単位投与装置の例は、Rotahalerである(GB 2064336参照)。Diskus吸入装置は、長手方向に沿って設けた複数の凹部を有するベースシートおよびそれを密閉するがはがせる蓋シートから形成され、複数の容器の輪郭を規定する細長いストリップを含む。各容器はその中に、好ましくはラクトースと混合した式(I)で表される化合物を含む吸入可能な製剤を有する。ストリップは十分に可撓性があり、ロール状に巻けることが好ましい。蓋シートおよびベースシートは、好ましくは互いにシールしない先端部分を有し、該先端部分の少なくとも1つは、巻き付け手段に取り付けられるように構成される。また、ベースシートと蓋シートとの間の密封シートは、その幅全体を覆って伸長することが好ましい。蓋シートは、ベースシートの第一の端部から縦方向に、ベースシートからはがせることが好ましい。
【0047】
吸入により肺へ局所的に送達させるためのスプレー組成物は、例えば、水性溶液または懸濁液として、または適当な液化推進剤の使用により加圧パック、例えば計量吸入器から送達されるエアロゾルとして製剤することができる。吸入に適したエアロゾル組成物は、懸濁液または溶液のいずれかであってよく、一般に、式(I)で表される化合物を、場合により別の治療活性成分および適当な推進剤、例えばフルオロカーボンもしくは水素含有クロロフルオロカーボンまたはその混合物、特にヒドロフルオロアルカン、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、特に1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパンまたはその混合物と組み合わせて含む。二酸化炭素またはその他の適当な気体を推進剤として用いることもできる。エアロゾル組成物は、賦形剤を入れなくてもよいし、または場合により、当技術分野で周知の付加的な製剤賦形剤、例えば界面活性剤(例えばオレイン酸)またはレシチンおよび共溶媒(例えばエタノール)を含んでもよい。加圧製剤は、一般に、バルブ(例えば計量バルブ)で閉じられ、マウスピースを備えたアクチュエータに収めたキャニスター(例えばアルミニウムキャニスター)に保持される。
【0048】
吸入による投与のための薬剤は、制御された粒径を有することが望ましい。気管支系への吸入に最適な粒径は、通常1〜10μm、好ましくは2〜5μmである。20μmを超えるサイズの粒子は、一般に、吸入の際に狭い気道に到達させるには大きすぎる。これらの粒径を達成するために、製造された活性成分の粒子を、例えば微粉化などの従来手段によりサイズを小さくすることができる。所望の画分は、空気分級またはふるいにより分離することができる。好ましくは、粒子は結晶である。賦形剤、例えばラクトースを使用する場合、一般に賦形剤の粒径は、吸入される本発明の薬剤よりもはるかに大きい。賦形剤がラクトースである場合、典型的に、ミルドラクトースとして提示される。この場合、85%以下のラクトース粒子が60〜90μmのMMDを有し、15%以上のラクトースが15μmよりも小さいMMDを有する。
【0049】
ネブレーションによる吸入のための溶液は、薬剤、例えば酸またはアルカリ、緩衝塩、等張調節剤または抗菌剤を添加した水性ビヒクルにより製剤することができる。これをろ過またはオートクレーブで加熱することで滅菌することができるし、または非滅菌製品として提示することもできる。
【0050】
直腸投与用の製剤は、通常の担体、例えばココアバターまたはポリエチレングリコールにより坐剤として提示することができる。
【0051】
口中、例えば頬または舌下への局所投与用の製剤として、スクロースおよびアカシアまたはトラガカンタなどの味つき基剤中に活性成分を含むロゼンジ、およびゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアカシアなどの基剤中に活性成分を含むトローチが挙げられる。
【0052】
好ましい単位投与製剤は、これまで述べてきたように、活性成分の有効用量またはその適当な部分を含むものである。
【0053】
特に上述した活性成分に加えて、本発明の製剤は、当該製剤のタイプに関連して当技術分野で知られた別の薬剤を含むことができることを理解すべきである。例えば、経口投与に適したものは、調味剤を含むことができる。
【0054】
本発明の化合物および医薬製剤は、1以上の別の治療剤、例えば抗炎症剤、抗コリン作用剤(特に、M1、M2、M1/M2またはM3受容体アンタゴニスト)、別のβ2-アドレナリン受容体アゴニスト、抗感染剤(抗生物質、抗ウイルス剤)または抗ヒスタミンと組み合わせて使用することができ、またはこれらを含むことができる。本発明はこのように、別の態様において、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体と、1以上の別の治療活性剤、例えば、抗炎症剤(例えばコルチコステロイドまたはNSAID)、抗コリン作用剤、別のβ2-アドレナリン受容体アゴニスト、抗感染剤(例えば抗生物質、抗ウイルス剤)、または抗ヒスタミン剤との組み合わせを提供する。式(I)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体と、コルチコステロイドおよび/または抗コリン作用剤および/またはPDE-4インヒビターとの組み合わせが好ましい。1または2の別の治療剤を含むものが好ましい組み合わせである。
【0055】
適当な場合は、別の治療成分を塩(例えばアルカリ金属またはアミン塩として、または酸付加塩として)、またはプロドラッグ、またはエステル(例えば低級アルキルエステル)、または溶媒和物(例えば水和物)の形態で使用し、治療成分の活性および/または安定性および/または物理的特性(例えば溶解度)を最適化できることは、当業者には明らかであろう。適当な場合には、治療成分を光学的に純粋な形態で使用することができることも明らかであろう。
【0056】
適当な抗炎症剤として、コルチコステロイドおよびNSAIDが挙げられる。本発明の化合物と組み合わせて用いることができる適当なコルチコステロイドは、経口および吸入コルチコステロイドおよび抗炎症活性を有するそのプロドラッグである。例として、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、フルチカゾンプロピオネート、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオン酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオン酸S-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)エステル、ベクロメタゾンエステル(例えば17-プロピオネートエステルまたは17,21-ジプロピオネートエステル)、ブデゾニド、フルニソリド、モメタゾンエステル(例えばフロエートエステル)、トリアムシノロンアセトニド、ロフレポニド、シクレゾニド、ブチキソコルトプロピオネート、RPR-106541およびST-126が挙げられる。好ましいコルチコステロイドとして、フルチカゾンプロピオネート、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオン酸S-フルオロメチルエステルおよび6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオン酸S-フルオロメチルエステル、より好ましくは、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオン酸S-フルオロメチルエステルが挙げられる。
【0057】
適当なNSAIDとして、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、ホスホジエステラーゼ(PDE)インヒビター(例えば、テオフィリン、PDE4インヒビターまたは混合PDE3/PDE4インヒビター)、ロイコトリエンアンタゴニスト、ロイコトリエン合成のインヒビター、iNOSインヒビター、トリプターゼおよびエラスターゼインヒビター、β-2インテグリンアンタゴニストおよびアデノシン受容体アゴニストまたはアンタゴニスト(例えばアデノシン2aアゴニスト)、サイトカインアンタゴニスト(例えばケモカインアンタゴニスト)またはサイトカイン合成のインヒビターが挙げられる。適当な別のβ2-アドレナリン受容体アゴニストとして、サルメテロール(例えばキシナホエートとして)、サルブタモール(例えばスルフェートまたは遊離塩基として)、ホルモテロール(例えばフマレートとして)、フェノテロールまたはテルブタリンおよびその塩が挙げられる。
【0058】
特に興味深いのは、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)インヒビターまたは混合PDE3/PDE4インヒビターと組み合わせた、式(I)で表される化合物の使用である。本発明のこの態様において有用であるPDE4-特異的インヒビターは、PDE4酵素を阻害することが知られているあらゆる化合物、またはPDE4インヒビターとして作用することが見いだされているもの、およびPDEファミリーの別のメンバーをPDE4と同じくらい阻害する化合物ではなく単にPDE4インヒビターであるものである。一般に、IC50比が約0.1またはそれより大きいPDE4インヒビターを用いることが好ましい。この比は、ロリプラムと高い親和性で結合するPDE4触媒形態に対するIC50を、低い親和性でロリプラムと結合する形態に対するIC50で割った値である。この開示の目的で、低い親和性によりRおよびSロリプラムと結合するcAMP触媒部位は「低親和性」結合部位(LPDE4)といわれ、高い親和性によりロリプラムと結合するこの触媒の別の形態は「高親和性」結合部位(HPDE4)といわれる。この「HPDE4」という用語は、ヒトPDE4を示す用語「hPDE4」と混同すべきではない。[3H]-ロリプラム結合アッセイを確立して確認するために初期実験を行った。この実験の詳細は、下記の結合アッセイのところで詳述する。
【0059】
本発明で使用するのに好ましいPDE4インヒビターは、有益な治療比を有する化合物、すなわち、酵素が低い親和性によりロリプラムと結合する形態である場合に優先的にcAMP触媒活性を阻害し、そのことにより、高い親和性によりロリプラムと結合する形態を阻害することに明らかに関係する副作用を減少させる化合物である。これを別の方法で説明すると、好ましい化合物は、高い親和性によりロリプラムと結合するPDE4触媒形態についてのIC50を、低い親和性によりロリプラムと結合する形態についてのIC50により割った値であるIC50比が約0.1またはそれより大きいものである。
【0060】
この標準のさらなる改良形は、PDE4インヒビターが約0.1またはそれより大きいIC50比を有するものであるが、この場合の比は、1μMの[3H]-cAMPを基質として用いて低い親和性によりロリプラムと結合する形態のPDE4触媒活性を阻害するIC50値に対する、高い親和性によりロリプラムと結合する形態のPDE4への1nM[3H]R-ロリプラムの結合と競合するIC5 0値の比である。
【0061】
有用なPDE4インヒビターの例は:
(R)-(+)-1-(4-ブロモベンジル)-4-[(3-シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル]-2-ピロリドン;
(R)-(+)-1-(4-ブロモベンジル)-4-[(3-シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル]-2-ピロリドン;
3-(シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)-1-(4-N'-[N2-シアノ-S-メチル-イソチオウレイド]ベンジル)-2-ピロリドン;
シス4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸];
シス-[4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オール];
(R)-(+)-エチル[4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-イリデン]アセテート;および
(S)-(-)-エチル[4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-イリデン]アセテートである。
【0062】
最も好ましいのは、IC50比が0.5より大きいPDE4インヒビターであり、特に、比が1.0より大きい化合物である。好ましい化合物は、シス4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸、2-カルボメトキシ-4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オンおよびシス-[4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オール];である。これらは優先的に低親和性結合部位に結合し、0.1以上のIC50比を有する化合物の例である。
【0063】
興味深い別の化合物として:米国特許第5,552,438号(1996年9月3日発行)に記載された化合物がある(この特許および化合物を参照により本明細書に組み入れる)。米国特許第5,552,438号に開示された特に興味深い化合物は、シス-4-シアノ-4-[3-シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル]シクロヘキサン-1-カルボン酸(cilomilastとしても知られている)およびその塩、エステル、プロドラッグまたは物理的形状;Asta MedicaのAWD-12-281(Hofgen, N. et. al. 15th EFMC Int Symp Med Chem (Sept 6-10, Edinburgh) 1998, Abst P. 98; CAS参照No. 247584020-9);9-ベンジルアデニン誘導体NCS-613(INSERM);ChiroscienceおよびSchering-PloughのD-4418;Cl-1018(PD-168787)として同定され、Pfizerに属するベンゾジアゼピンPDE4インヒビター;協和醗酵のベンゾジオキソール誘導体(WO99/16766);協和醗酵のK-34;NappのV-11294A (Landells, L. J. et al. Eur Resp J [Annu Cong Eur Resp Soc (Sept 19-23, Geneva) 1998] 1998, 12 (Suppl. 28): Abst P2393);ロフルミラスト(CAS参照No 162401-32-3)およびByk-Guldenのフタラジノン(WO99/47505、この開示を参照により本明細書に組み入れる);プマフェントリン、(-)-p-[(4aR*, 10bS*)-9-エトキシ-1,2,3,4,4a,10b-ヘキサヒドロ-8-メトキシ-2-メチルベンゾ[c][1,6]ナフチリジン-6-イル]-N,N-ジイソプロピルベンズアミド(Byk-Gulden(現在はAltana)により調製され、公開されている混合PDE3/PDE4インヒビター);Almirall-Prodesfarmaにより開発されたアロフィリン;VemalisのVM554/UM565;またはT-440(Tanabe Seiyaku; Fuji, K. et al. J. Pharmacol Exp Ther, 1998, 284(1):162)およびT2585である。
【0064】
その他の可能なPDE-4および混合PDE3/PDE4インヒビターとして、WO01/13953に掲載されたものが挙げられる。この開示を参照により本明細書に組み入れる。
【0065】
ホスホジエステラーゼおよびロリプラム結合アッセイ
アッセイ法 1A
単離したヒト単球PDE4およびhrPDE(ヒト組み換えPDE4)は、主に親和性が低い形態で存在することが決定された。したがって、低親和性形態のPDE4に対する試験化合物の活性は、基質として1μM[3H]cAMPを用いるPDE4触媒活性のための標準的なアッセイ(Torphy et al., J. of Biol. Chem., Vol. 267, No.3 pp1798-1804, 1992)を用いて評価することができる。
【0066】
ラット脳の高速上澄をタンパク質源として用い、[3H]-ロリプラムの両方のエナンチオマーを25.6 Ci/mmolの特異的活性に調製した。標準的なアッセイ条件を、公開されている手順から改変し、最後のcAMP:50 mM Tris HCl (ph 7.5)、5 mM MgCl2、50μM 5'-AMPおよび1 nMの[3H]-ロリプラム(Torphy et al., J. of Biol. Chem., Vol. 267, No.3 pp1798-1804, 1992)とした以外は、PDEアッセイ条件と同じ条件にした。このアッセイを1時間、30℃で行った。反応を終了させ、Brandelセルハーベスターを用いて、遊離リガンドから結合リガンドを分離させた。高親和性結合部位の競合を、[3H]-cAMPが存在しない以外は、低親和性PDE活性を計測するのに用いるのと同じ条件下で評価した。
【0067】
アッセイ法 1B
ホスホジエステラーゼ活性の測定
PDE活性を、製造社(Amersham Life Sciences)の指示どおりに[3H]cAMP SPAまたは[3H]cGMP SPA酵素アッセイを用いて調べた。反応を室温で、96ウェルプレート中で行った。反応緩衝液0.1 mlには(最終濃度で):50 mM Tris-HCl, pH 7.5, 8.3 mM MgCl2, 1.7 mM EGTA, [3H]cAMPまたは[3H]cGMP(約2000 dpm/pmol)、酵素および様々な濃度のインヒビターが含まれていた。このアッセイを1時間続け、硫酸亜鉛の存在下、SPAイットリウムシリケートビーズ50μlを添加して止めた。プレートを振とうし、室温で20分置いた。放射性同位体で標識した生成物の形成を、シンチレーション分光分析により評価した。
【0068】
[ 3 H]R- ロリプラム結合アッセイ
Schneiderおよび協力者の方法(Nicholson, et al., Trends Pharmacol. Sci., Vol. 12, pp.19-27 (1991)およびMcHale et al., Mol. Pharmacol., Vol. 39, 109-113 (1991)を参照)を改変して、[3H]R-ロリプラム結合アッセイを行った。R-ロリプラムは、PDE4の触媒部位に結合する(Torphy et al., Mol. Pharmacol., Vol. 39, pp. 376-384 (1991)参照)。その結果、[3H]R-ロリプラム結合の競合により、非標識の競合相手のPDE4インヒビター効力を独立に確認できる。アッセイは、30℃で1時間、(最終濃度で)50 mM Tris-HCl、pH 7.5、5 mM MgCl2、0.05% ウシ血清アルブミン、2nM [3H]R-ロリプラム (5.7×104 dpm/pmol)、および様々な濃度の非標識のインヒビターが含まれた緩衝液0.5μl中で行った。反応を、2.5 mlの氷冷反応緩衝液([3H]R-ロリプラムを含まない)を添加して止め、0.3%ポリエチレンイミンに浸したWhatman GF/Bフィルターを通して高速真空ろ過した(Brandelセルハーベスター)。フィルターをさらに7.5 mlの冷却緩衝液で洗浄し、乾燥して、液体シンチレーション分光分析により計数した。
【0069】
適当な抗コリン作用剤は、ムスカリン性受容体のアンタゴニストとして作用する化合物、特にM1およびM2受容体のアンタゴニストである化合物である。化合物の例として、アトロピン、スコポラミン、ホマトロピン、ヒヨスチアミン等を例とするベラドンナ植物のアルカロイドが挙げられる。これらの化合物は、通常塩、第3アミン塩として投与される。これらの薬剤、特に塩形態は、多くの市販元から容易に得ることができるし、または文献のデータから調製することができる。すなわち:
アトロピン-CAS-51-55-8またはCAS-51-48-1(無水形態)、アトロピンスルフェート-CAS-5908-99-6;アトロピンオキシド-CAS-4438-22-6またはそのHCl塩-CAS-4574-60-1およびメチルアトロピンニトレート-CAS-52-88-0、
ホマトロピン-CAS-87-00-3、ヒドロブロミド塩-CAS-51-56-9、メチルブロミド塩-CAS-80-49-9、
ヒヨスチアミン(d,l)-CAS-101-31-5、ヒドロブロミド塩-CAS-306-03-6および硫酸塩-CAS-6835-16-1、
スコポラミン-CAS-51-34-3、ヒドロブロミド塩-CAS-6533-68-2、メチルブロミド塩-CAS-155-41-9。
【0070】
好ましい抗コリン作用剤として、Atroventという商品名で販売されているイプラトロピウム(例えばブロミドとして)、オキシトロピウム(例えばブロミドとして)およびチオトロピウム(例えばブロミドとして)(CAS-139404-48-1)が挙げられる。興味深いものとしてまた:メタンテリン(CAS-53-46-3)、プロパンテリンブロミド(CAS-50-34-9)、アニソトロピンメチルブロミドまたはValpin 50(CAS-80-50-2)、クリジニウムブロミド(Quarzan、CAS-3485-62-9)、コピロレート(Robinul)、イソプロパミドヨウ化物(CAS-71-81-8)、メペンゾレートブロミド(米国特許第2,918,408号)、トリジヘキセチルクロリド(Pathilone、CAS-4310-35-4)およびヘキソシクリウムメチルスルフェート(Tral,CAS-115-63-9)。シクロペントレートヒドロクロリド(CAS-5870-29-1)、トロピカミド(CAS-1508-75-4)、トリヘキシフェニジルヒドロクロリド(CAS-144-11-6)、ピレンゼピン(CAS-29868-97-1)、テレンゼピン(CAS-80880-90-9)、AF-DX 116またはメトクトラミン、およびWO10/04118に開示された化合物を参照されたい。この開示を参照により本明細書に組み入れる。
【0071】
適当な抗ヒスタミン剤(H1-受容体アンタゴニストとも呼ばれる)として、H1-受容体を阻害するとして知られている多数のアンタゴニストのうちの1以上で、ヒトに使用しても安全なものが挙げられる。いずれも、H1-受容体によるヒスタミンの相互作用の可逆的で競合的なインヒビターである。これらのインヒビターの主なもの、ほとんどの第一世代のアンタゴニストは、核構造を有しており、これは、次の式:
【化5】
【0072】
で表すことができる。
【0073】
この一般化した構造は、一般に入手できる3つのタイプの抗ヒスタミン剤:エタノールアミン、エチレンジアミンおよびアルキルアミンを表す。さらに、その他の第一世代の抗ヒスタミン剤として、ピペリジンおよびフェノチアジンをベースとすることを特徴とし得るものが挙げられる。第二世代のアンタゴニストは、非鎮静薬であり、核エチレン基を保持するか(アルキルアミン)またはピペリジンをもつ第三アミン基と似ているという点で、同じ構造活性関係を有する。代表的なアンタゴニストは、以下の通りである:
エタノールアミン:カルビノキサミンマレエート、クレマスチンフマレート、ジフェニルヒドラミンヒドロクロライドおよびジメンヒドリネート。
【0074】
エチレンジアミン:ピリラミンマレエート、塩酸トリペレナミンおよびトリペレナミンシトレート。
【0075】
アルキルアミン:クロロフェニラミンおよびその塩、例えばマレイン酸塩およびアクリバスチン。
【0076】
ピペラジン:塩酸ヒドロキシジン、ヒドロキシジンパモエート、塩酸シクリジン、シクリジンラクテート、塩酸メクリジンおよび塩酸セチリジン。
【0077】
ピペリジン:アステミゾール、塩酸レボカバスチン、ロラタジンまたはそのデスカルボエトキシ類似体、ならびにテルフェナジンおよびフェキソフェナジンヒドロクロリドまたは別の製薬上許容される塩。
【0078】
アゼラスチンヒドロクロリドは、PDE4インヒビターと組み合わせて用いることができる、さらにもう一つのH1受容体アンタゴニストである。
【0079】
好ましい抗ヒスタミン剤の例として、メタピリエンおよびロラタジンが挙げられる。
【0080】
このように、本発明は、別の態様において、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体をPDE4インヒビターと共に含む組み合わせを提供する。
【0081】
本発明は、別の態様において、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体をコルチコステロイドと共に含む組み合わせを提供する。
【0082】
本発明は、別の態様において、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を抗コリン作用剤と共に含む組み合わせを提供する。
【0083】
本発明は、別の態様において、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を抗ヒスタミン剤と共に含む組み合わせを提供する。
【0084】
本発明は、別の態様において、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体をPDE4インヒビターおよびコルチコステロイドと共に含む組み合わせを提供する。
【0085】
本発明は、別の態様において、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体を抗コリン作用剤およびPDE4インヒビターと共に含む組み合わせを提供する。
【0086】
上述の組み合わせは、便利なことに、医薬製剤の形態で使用するように提示することができ、このため上記で定義した組み合わせを製薬上許容される希釈剤または担体と共に含む医薬製剤は、本発明の別の態様を表す。
【0087】
このような組み合わせの個々の化合物は、順次、または同時のいずれかで、医薬製剤と分離して、または組み合わせて投与することができる。既知の治療剤の適当な投与量は、当業者が容易に理解できるだろう。
【0088】
本発明の別の態様にしたがい、以下で定義する工程およびその後に任意の順番で行う以下のステップ:
(i)場合によりいずれかの保護基を除去すること;
(ii)場合によりエナンチオマーの混合物からエナンチオマーを分離すること;
(iii)場合により生成物を対応する塩、溶媒和物または生理的に機能的な誘導体に変換すること;
を含む、式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体の調製工程を提供する。
【0089】
ある一般的な工程において、式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物は、例えば、式(II):
【化6】
【0090】
[式中、
R1、R2、R3、R4、R5、mおよびnは、式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物のところで定義した通りであり、R8およびR9は、それぞれ独立に、水素または保護基のいずれかであり、R8およびR9の少なくとも一方は、保護基である]
で表される保護化された中間体またはその塩もしくは溶媒和物の脱保護化により得ることができる。
【0091】
適当な保護基は、従来の保護基のいずれか、例えばTheodora W GreeneおよびPeter GM Wutsの”Protective Groups in Organic Synthesis”(第3版)(John Wiley & Sons, 1999)に記載されているものでよい。R8が表す適当なヒドロキシル保護基の例は、エステル(例えばアセテートエステル)、アラルキル基(例えばベンジル、ジフェニルメチルまたはトリフェニルメチル)およびテトラヒドロピラニルである。R9が表す適当なアミノ保護基の例として、ベンジル、α-メチルベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニルおよびアシル基、例えばトリクロロアセチルまたはトリフルオロアセチルが挙げられる。
【0092】
当業者により理解されるであろうが、このような保護基の使用として、式(II)で表される化合物における基の直角保護(orthogonal protection)が挙げられる。これは、もう一方の存在下、1つの基の選択的除去を容易にし、そして単一アミノまたはヒドロキシル官能基の選択的官能化を可能にする。例えば、-CH(OH)基は、例えば、トリアルキルシリル基(例えばトリエチルシリル)を用いて直角に保護することができる。当業者はまた、Theodora W Greeneが記載したような従来の方法(上記参照)により得られる、別の直角保護の方法も理解することができるだろう。
【0093】
式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物を得るための脱保護化は、従来の技術を用いて生じさせることができる。したがって、例えば、R8および/またはR9がアラルキル基の場合、これは金属触媒(例えば活性炭担持パラジウムおよび/または炭素担持水酸化パラジウム)の存在下において、水素添加分解により分割(または開裂)することができる。
【0094】
R8がテトラヒドロピラニルである場合、これは、酸性条件下において加水分解することにより分割することができる。R9により表されるアシル基は例えば塩基(例えば水酸化ナトリウム)による加水分解により除去することができ、また、トリクロロエトキシカルボニルのような基は例えば亜鉛および酢酸による還元で除去することができる。別の脱保護化の方法は、Theodora W Greeneの文献にみることができる(上記参照)。
【0095】
本発明のエナンチオマー化合物は、(i)例えばキラルクロマトグラフィーカラム、酵素分解法または適当なジアステレオ異性体を調製および分離することにより対応するラセミ混合物の構成成分を分離すること、または(ii)本明細書で述べる方法により、適当なキラル中間体から直接合成することにより得ることができる。
【0096】
式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物の対応する塩への任意的変換は、便利なことに、適当な酸または塩基との反応によりもたらすことができる。式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物の対応する溶媒和物または生理学的に機能的な誘導体への任意的変換は、当業者に知られた方法によりもたらすことができる。
【0097】
式(I)および(II)で表される化合物は、対応する式(III):
【化7】
【0098】
[式中、
R1、R2、R3、R4、R5、mおよびnは、式(I)または(II)で表される化合物について定義した通りであり、R8およびR9は、それぞれ独立に、水素または保護基のいずれかである]
で表される化合物またはその塩もしくは溶媒和物から調製することができる。
【0099】
式(III)で表される化合物の式(I)または(II)で表される化合物への変換は、三重結合を還元することによりもたらすことができる。この還元は、いずれかの適当な方法、例えば触媒(例えばパラジウム/活性炭、炭素担持水酸化パラジウムまたはパラジウムオキシドの存在下における水素添加分解によりもたらすことができる。
【0100】
R8および/またはR9が水素添加分解により開裂できる保護基である場合、それを式(III)で表される化合物中の三重結合の還元に用いる条件下において除去し、直接式(I)で表される化合物または式(II)で表される化合物(R8およびR9のうちの1つが水素である)を得ることができる。
【0101】
式(III)で表される化合物は、式(IV):
【化8】
【0102】
[式中、
R4、R5、R8、R9、mおよびnは、式(III)で表される化合物のところで定義した通りである]
で表される対応する化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、式(V):
【化9】
【0103】
[式中、
R1、R2およびR3は、式(III)で表される化合物のところで定義した通りであり、Lは脱離基、例えばハロ基(典型的にはブロモまたはヨード)、またはスルホネートエステル、例えばハロアルキルスルホネート(典型的にはトリフルオロメタンスルホネート)である]
で表される化合物、またはその前駆体(このとき置換基R1、R2またはR3のうちの1個以上は、所望のR1、R2またはR3に変えることができる)と結合させることにより調製することができる。
【0104】
式(IV)で表される化合物を式(V)で表される化合物と結合させるには、便利なことに、適当な溶媒(例えばアセトニトリルまたはジメチルホルムアミド)中で、ヨウ化第一銅およびトリアルキルアミン等の有機塩基(例えばトリエチルアミン)と共に触媒系、例えばビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリドを存在させて行う。
【0105】
式(V)で表される化合物は、市販のものを入手できるし、または当業者に周知の方法により調製することもできる。
【0106】
式(IV)で表される化合物は、式(VI):
【化10】
【0107】
[式中、R8は、式(IV)で表される化合物について定義した通りである]
で表される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、式(VII):
【化11】
【0108】
[式中、R4、R5、R9、mおよびnは、式(II)で表される化合物について定義した通りである]
で表される化合物と結合させることにより調製できる。
【0109】
式(VI)で表される化合物と式(VII)で表される化合物の結合は、単に化合物を、それらのみで、または溶媒(例えばジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒、またはn-ブタノール等のアルコール)中でのいずれかで混合すること、および場合により化合物を一緒に加熱することにより行うことができる。
【0110】
式(VII)で表される化合物は、式(VIII):
【化12】
【0111】
[式中、
R4、R5、mおよびnは、式(I)で表される化合物について定義した通りであり、L1は脱離基、例えばハロ基(典型的にはブロモまたはヨード)、またはスルホネート、例えばアルキルスルホネート(典型的にはメタンスルホネート)、アリールスルホネート(典型的にはトルエンスルホネート)またはハロアルキルスルホネート(典型的にはトリフルオロメタンスルホネート)である]
で表される化合物と、式(IX):
【化13】
【0112】
[式中、R9は、式(III)で表される化合物について定義した通りである]
で表される化合物を結合させることにより調製できる。
【0113】
式(VIII)で表される化合物と式(IX)で表される化合物の結合は、単に化合物を、それらのみで、または非プロトン性溶媒(例えばジメチルホルムアミド)中でのいずれかで混合すること、および場合により化合物を一緒に加熱することにより行うことができる。
【0114】
式(VIII)で表される化合物は、対応するジハロアルカンおよびヒドロキシアルキンから、従来の化学反応により、典型的には無機塩基(例えば水酸化ナトリウム水溶液)の存在下、塩(例えばテトラアルキルアンモニウムブロミド)の存在下における相転移条件下で調製することができる。
【0115】
式(IX)で表される化合物は、市販のものを入手できるし、または当業者に周知の方法により調製することもできる。
【0116】
式(VI)で表される化合物は、例えばES-A2005492およびR. Hett et al., Organic Process Research and Development, 1998, 2, 96-99のように、当技術分野で知られており、または当業者に周知の方法により調製することもできる。
【0117】
本発明をより理解するために、以下の実施例を説明のために提示する。
【実施例】
【0118】
合成例
実施例を通じて、以下の略語を用いる:
LCMS:液体クロマトグラフィー質量分光計
RT:保持時間
THF:テトラヒドロフラン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
bp:沸点
ca:約
h:時間
min:分
すべての温度は摂氏で示す。
【0119】
シリカゲルは、メルクシリカゲル60 Art Number 7734を指す。
【0120】
フラッシュシリカゲルは、メルクシリカゲル60 Art Number 9385を指す。
【0121】
Biotageは、フラッシュ12iクロマトグラフィーモジュール上KP-Silランを含むプレパックされたシリカゲルカートリッジを指す。
【0122】
Bond Elutは、通常真空下での平行精製に用いる、プレパックされたカートリッジである。これらはVarianより購入することができる。
【0123】
LCMSを、0.1% HCO2Hおよび0.01Mアンモニウムアセテート水(溶媒A)ならびにアセトニトリル中0.05%HCO2H 5%水(溶媒B)により溶離する、Supelcosil LCABZ+PLUSカラム(3.3cm×4.6mm ID)上で行った。溶離勾配は、0〜0.7分 0%B、0.7〜4.2分 100%B、4.2〜5.3分 0%B、5.3〜5.5分 0%B、流量3 ml/分を用いた。質量スペクトルは、エレクトロスプレーポジティブおよびネガティブモード(ES+veおよびES-ve)を用いて、Fisons VG Platform分光計で測定した。
【0124】
実施例1
(2E)- ブタ -2- エンジオン酸 (2:1) を含む 3-(4-{[6-({(2R)-2-[3-( ホルミルアミノ )-4- ヒドロキシフェニル ]-2- ヒドロキシエチル } アミノ ) へキシル ] オキシ } ブチル ) ベンゼンスルホンアミド化合物
i)6- ブロモへキシル - ブチ -3- イニルエーテル
3-ブチン-1-オール(42.4 ml)を、50%水酸化ナトリウム水溶液(200 ml)中1,6-ジブロモへキサン(260 ml)およびテトラブチルアンモニウムバイサルフェート(2.4 g)と共に、窒素下で3日間、激しく攪拌した。水(約700 ml)を添加し、有機相を分離した。水相をジクロロメタンで2回抽出し(2×100 ml)、有機相を併せて水洗し、乾燥させて(MgSO4)、濃縮した。石油エーテル(沸点40〜60℃)中の残渣をシリカゲル(1.5 kg)のカラムに乗せ、カラムを石油エーテル(沸点40〜60℃)、次いで石油エーテル(沸点40〜60℃)中10%ジエチルエーテルで溶離し、標題の化合物(103.3 g)を得た。
δ(CDCl3) 3.56 (2H, t J 7Hz), 3.47 (2H, t J 7Hz), 3.42 (2H, t J 7Hz), 2.45 (2H, m), 1.99 (1H, t, J 2Hz), 1.87 (2H, m), 1.60 (2H, m)および1.50〜1.33 (4H, m)。
【0125】
ii)N- ベンジル -6-( ブチ -3- イニルオキシ ) ヘキサン -1- アミン
6-ブロモヘキシルブチ-3-イニルエーテル(21.5 g)およびベンジルアミン(49.3 g)の混合物を120℃で2時間加熱した。混合物を冷却し、2M塩酸(40 ml)とエチルアセテート(2×200 ml)の間で分配した。抽出物を合わせて重炭酸ナトリウム水溶液(100 ml)、水(200 ml)で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。溶媒を真空中で除去し、残渣を2%メタノール/クロロホルムで溶離するクロマトグラフィー(メルク9385)により精製した。適当な分画を脱水し、標題の化合物(25.3 g)を得た。LCMS RT=2.2分。
【0126】
iii)5-((1R)-2-{ ベンジル [6-( ブチ -3- イニルオキシ ) へキシル ] アミノ }-1- ヒドロキシエチル )-2-( ベンジルオキシ ) フェニルホルムアミド
2-(ベンジルオキシ-5-[(2R)-オキシラン-2-イル]フェニルホルムアミド(R Hett et al., Organic Process Research & Development, 1998, 2, 96-99)(8.6 g)およびN-ベンジル-6-(ブチ-3-イニルオキシ)ヘキサン-1-アミン(9.1 g)の攪拌混合物を120℃で2時間加熱した。混合物を、シクロヘキサン/エチルアセテート(2:1)で溶離するクロマトグラフィー(メルク9385)により精製し、標題の化合物(13.47 g)を得た。LCMS RT=2.68分。
【0127】
iv)3-(4-{[6-( ベンジル {(2R)-2-[4-( ベンジルオキシ )-3-( ホルミルアミノ ) フェニル ]-2- ヒドロキシエチル } アミノ ) ヘキシル ] オキシ } ブチ -1- イニル ) ベンゼンスルホンアミド
アセトニトリル(10 ml)およびトリエチルアミン(10 ml)中5-((1R)-2-{ベンジル[6-(ブチ-3-イニルオキシ)ヘキシル]アミノ}-1-ヒドロキシエチル)-2-(ベンジルオキシ)フェニルホルムアミド(500 mg)および3-ヨードベンゼンスルホンアミド(340 mg)のヨウ化第一銅(50 mg)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(100 mg)との攪拌溶液を、周囲温度で窒素下、2時間攪拌した。混合物を真空中で脱水し、残渣を軽油(light petroleum)40〜60゜/エチルアセテート(9:1)で溶離するBiotage(40 g)カートリッジ上のクロマトグラフィーにより精製し、標題の化合物(330 mg)を得た。LCMS RT=3.04分。
【0128】
(v)(2E)- ブタ -2- エンジオン酸 (2:1) を含む 3-(4-{[6-({(2R)-2-[3-( ホルミルアミノ )-4- ヒドロキシフェニル ]-2- ヒドロキシエチル } アミノ ) ヘキシル ] オキシ } ブチル ) ベンゼンスルホンアミド化合物
3-(4-{[6-(ベンジル{(2R)-2-[4-(ベンジルオキシ)-3-(ホルミルアミノ)フェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチ-1-イニル)ベンゼンスルホンアミド(320 mg)のエタノール(15 ml)溶液を、炭素担持10%パラジウム(50 mg)および炭素担持水酸化パラジウム(100 mg)の存在下、100p.s.iで18時間水素化した。触媒をセライト上でろ過し、ろ液を蒸発させて乾燥させた。残留オイルをジクロロメタン/エタノール/0.88アンモニア(25:8:1)で溶離するBiotage(8 g)カートリッジ上のクロマトグラフィーにより精製した。残留オイル(118 mg)をメタノール(20 ml)に溶解し、フマル酸(0.5当量)で処理し、蒸発させて、標題の化合物(80 mg)を得た。LCMS RT=2.39分、ES+ve508(MH)+。
【0129】
実施例2
N-(tert- ブチル )-3-(4-{[6-({(2R)-2-[3-( ホルミルアミノ )-4- ヒドロキシフェニル ]-2- ヒドロキシエチル } アミノ ) ヘキシル ] オキシ } ブチル ) ベンゼンスルホンアミド
i)N-(tert- ブチル )-3- ヨードベンゼンスルホンアミド
tert-ブチルアミン(300 mg)を、攪拌、冷却(氷浴)した3-ヨードベンゼンスルホニルクロリド(Bromidge et al., J. Med. Chem., 1999, 42(2), 202-205)およびトリエチルアミン(420 mg)のジクロロメタン(7 ml)溶液に添加した。混合物を次いで2時間、室温で攪拌し、ジクロロメタン(10 ml)で希釈し、2M塩酸(5 ml)で洗浄した。混合物を疎水性フリット上で分離し、有機相を脱水して、標題の化合物(1.26 g)を得た。LCMS ES+ve340(MH)+。
【0130】
ii)3-(4-{[6-( ベンジル {(2R)-2-[4-( ベンジルオキシ )-3-( ホルミルアミノ ) フェニル ]-2- ヒドロキシエチル } アミノ ) ヘキシル ] オキシ } ブチ -1- イニル )-N-(tert- ブチル ) ベンゼンスルホンアミド
実施例1のiv)で説明した方法と同じ方法により、3-(4-{[6-(ベンジル{(2R)-2-[4-(ベンジルオキシ)-3-(ホルミルアミノ)フェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチ-1-イニル)-N-(tert-ブチル)ベンゼンスルホンアミドを調製した。TLC SiO2、シクロヘキサン/エチルアセテート1:1 Rf=0.37。
【0131】
iii)N-(tert- ブチル )-3-(4-{[6-({(2R)-2-[3-( ホルミルアミノ )-4- ヒドロキシフェニル ]-2- ヒドロキシエチル } アミノ ) ヘキシル ] オキシ } ブチル ) ベンゼンスルホンアミド
実施例1のv)で説明した方法と同じ方法により、N-(tert-ブチル)-3-(4-{[6-({(2R)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドを調製した。LCMS RT=2.51分、ES+ve564(MH)+。
【0132】
生物学的活性
先述の化合物の効力は、ヒトβ2アドレナリン受容体をトランスフェクションしたカエルのメラニン保有細胞を用いて決定した。この細胞をメラトニンと共にインキュベートし、色素凝集を誘導した。色素分散は、ヒトβ2アドレナリン受容体に作用する化合物により誘導された。試験化合物のβ2アゴニスト活性を、メラニン保有細胞単層を通過する光透過性の変化(色素分散の結果)を引き起こす能力により評価した。ヒトβ2アドレナリン受容体において、実施例1および2の化合物は、IC50値が1μMより低かった。
【0133】
別のβアドレナリン受容体サブタイプの効力を、ヒトβ1アドレナリン受容体またはヒトβ3アドレナリン受容体のいずれかをトランスフェクションしたチャイニーズハムスターの卵巣細胞を用いて決定した。アゴニスト活性を、細胞内環状AMPにおける変化を測定することにより評価した。
【0134】
この説明および請求項が一部を形成する本願は、後の出願についての優先権の基礎とすることができる。そのような後願の請求項は、本明細書で説明したいずれかの特徴または特徴の組み合わせに関係し得る。後願は、生成物、組成物、工程または使用に関する請求項の形態をとってもよいし、請求項を限定するわけではなく、実施例としてこれらを含んでいてもよい。
Claims (11)
- 式(I):
mは、2〜8の整数であり;
nは、3〜11の整数であり;
ただしm+nは、5〜19であり;
R1は、-XSO2NR6R7:
(ここで、Xは、-(CH2)p-またはC2-6アルケニレンであり;
R6およびR7は、独立に、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C(O)NR8R9、フェニルおよびフェニル(C1-4アルキル)-から選択されるか、または
R6およびR7は、それらが結合する窒素と一緒になって、5員、6員または7員の窒素含有環を形成し、
また、R6およびR7は、それぞれ場合により、ハロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ置換C1-6アルコキシ、-CO2R8、-SO2NR8R9、-CONR8R9、-NR8C(O)R9または5員、6員もしくは7員の複素環から選択される1個または2個の基により置換され;
R8およびR9は、独立に、水素、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、フェニルおよびフェニル(C1-4アルキル)-から選択され;
pは、0〜6の整数である)であり;
R2およびR3は、独立に、水素、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロ、フェニルおよびC1-6ハロアルキルから選択され;
R4およびR5は、独立に、水素およびC1-4アルキルから選択され、ただしR4およびR5において、炭素原子の総数は4以下である]
で表される化合物またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体。 - 3-(4-{[6-({(2R)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
3-(4-{[6-({(2S)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
3-(4-{[6-({(2R/S)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
N-(tert-ブチル)-3-(4-{[6-({(2R)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
N-(tert-ブチル)-3-(4-{[6-({(2S)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;および
N-(tert-ブチル)-3-(4-{[6-({(2R/S)-2-[3-(ホルミルアミノ)-4-ヒドロキシフェニル]-2-ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
から選択される、式(I)または式(Ia)で表される化合物またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体。 - 治療的に有効な量の、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体の投与を含む、ヒト等の哺乳類における、選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが指示される病態の予防法または治療法。
- 薬物療法で使用するための、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体、および製薬上許容される担体または賦形剤、および場合により1以上の別の治療成分を含む医薬製剤。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体からなる化合物、および1以上の別の治療成分を含む組み合わせ。
- 別の治療成分が、PDE4インヒビター、コルチコステロイドまたは抗コリン作用剤である、請求項8記載の組み合わせ。
- 選択的β2-アドレナリン受容体アゴニストが指示される病態の予防または治療のための薬剤の製造における請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体の使用。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)、(Ia)または(Ib)で表される化合物またはその塩、溶媒和物もしくは生理学的に機能的な誘導体の製造方法であって、
(a)例えば式(II):
R1、R2、R3、R4、R5、mおよびnは、請求項1において式(I)で表される化合物について定義した通りであり、R8およびR9は、それぞれ独立に、水素または保護基のいずれかであり、R8またはR9の少なくとも一方は保護基である]
で表される保護化された中間体またはその塩もしくは溶媒和物の脱保護化;または
(b)式(III):
R1、R2、R3、R4、R5、mおよびnは、請求項1において式(I)で表される化合物について定義した通りであり、R8およびR9は、それぞれ独立に、水素または保護基のいずれかである]
で表される化合物の還元;を含み、
その後、任意の順番で以下のステップ:
(i)場合によりいずれかの保護基を除去する;
(ii)場合によりエナンチオマーの混合物からエナンチオマーを分離する;
(iii)場合により生成物を対応する塩、溶媒和物または生理的に機能的な誘導体に変換する;
を行う、上記製造方法。
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