JP2004538153A - 半固体成形時に使用し得るよう攪拌せずにスラリー材料を製造する装置及び方法 - Google Patents

半固体成形時に使用し得るよう攪拌せずにスラリー材料を製造する装置及び方法 Download PDF

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Abstract

溶湯Mを形成すべく金属合金を加熱するステップと、選んだ量の溶湯Mを容器80、200、300内に搬送するステップと、容器80、200、300内への溶湯Mの搬送を調節することにより溶湯Mを核形成するステップと、溶湯Mを制御された率にて冷却することにより溶湯Mを容器80、200、300内で結晶化し、液体金属マトリックス内に分散された球状固体粒子を備える微小構造体を有する半固体材料Sを製造するステップとを備える、攪拌せずに、半固体材料を製造する方法である。本発明の1つの形態において、半固体材料Sを製造し得るよう制御された率にてある量の溶湯Mを受け入れ且つ冷却する温度制御したショットスリーブ80が提供される。ショットスリーブ80は、ショットスリーブ80の各種の部分に隣接して配置された溶湯Mの温度を独立的に制御し得るようにされた多数の熱伝導領域102a、102bを有している。ショットスリーブ80は、半固体材料Sを15ダイ鋳型90内に直接、排出してニアネット形状の部品を形成するよう作動可能なラム84も有している。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、成形過程にて使用するための金属材料を製造するシステムに関する。より具体的には、本発明は、制御した冷却状態下にて且つ、半固体の成形過程時に使用するため、攪拌せずに、溶湯から半固体スラリー材料を製造する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半固体の加工分野は、チクソキャスティング及びレオキャスティングという2つの範疇に分類される。間接補給法とも称されるチクソキャスティング過程において、凝固する合金の微細構造は、合金が固体ビレットに鋳造される前に、樹枝状晶形態から離散し、変質した樹枝状晶に変化する。次に、固体のビレットを再加熱して部分的に溶融した半固体状態にし、次に、鋳型内に鋳込んで、所要形状の部品を製造する。直接補給法とも称されるレオキャスティング過程において、その微細構造が変化する間、液体金属を半固体状態に冷却することによりスラリーが成形容器内で製造される。次に、半固体スラリーは、補給材料として直接、成形プレスに供給されて所要形状の部品を製造する。
【0003】
チクソキャスティング過程にて使用される間接補給装置10の従来技術の一例が図1に図示されている。液体の溶湯合金Mが電磁ステータ14により取り巻かれた鋳型12に補給される。幾つかの従来技術のシステムにおいて、ステータ14は、機械的攪拌装置にて置換されている。電磁ステータ14は、金属合金Mが鋳型12内で凝固し始めるとき、金属合金Mに対し回転電磁界を付与する。この電磁的攪拌によって合金は、その半固体状態にてある型式のせん断作用を生じ、このため、一次固体粒子の微細構造は、樹枝状晶状態から液体共晶相にて懸濁した球状粒子を含む部分的樹枝状晶状態に変態される。部分的に凝固した金属合金Mが鋳型12から出るとき、その金属合金Mは、水ジャケットによって冷却され、合金を完全に凝固させて原ビレット16にする。次に、その原ビレット16を多数のスラグ18に切断することができる。凝固したビレット16又はスラグ18が加工される前に、これらは、加工ステーションに搬送し、この加工ステーションにて、誘導ヒータ20によって再加熱され、材料を変態させて半固体状態に戻す。次に、半固体材料を誘導ヒータ20からダイキャスト機械22に搬送し、このダイキャスト機械にて、半固体材料を射出機構26によって鋳型24内に射出し、所要形状の部品を形成する。
【0004】
間接補給過程は、典型的に、複雑な加工装置及び、各々が装置のコスト及び運転コストを相応して増大させ勝ちの多数の工程ステップを必要とする。例えば、電磁ステータ14及び誘導ヒータ20に関係した設備投資額及び保守コストは、かなり多額となる。更に、合金を攪拌するステップ、原ビレットを取り扱い且つ、加工するステップ及び原ビレットを再加熱して半固体状態にするステップを含む多数の工程ステップが必要とされるため、製造コストは極めて高くなる。更に、システム全体の複雑さのため、工程サイクル時間は極めて長い。
【0005】
レオキャスティング過程にて使用される従来技術の直接補給装置30の一例が図2に図示されている。間接補給過程の場合と同様に、液体の溶湯合金Mは、電磁ステータ34によって取り巻かれた容器32に補給される。しかし、完全に凝固したビレットを形成することに代えて、直接補給過程は部分的に凝固した半固体材料を製造し、この半固体材料は、容器32からショットスリーブ36内に排出される。次に、半固体材料を射出機構40によって鋳型38内に射出して所要形状の部品を形成する。直接補給装置の別の例が、その内容を参考として引用し本明細書に含めた、「鋳造品用の半固体材料オンデマンドで製造する装置及び方法(Apparatus and Method of Producting On−Demand Semi−Solid Material For Castings)」という名称で2000年6月1日に出願された米国特許出願第09/585,061号に開示されている。
【0006】
直接補給過程は、間接補給過程よりもかなり複雑ではないが、電磁ステータ34と関係した設備投資額及び保守コストのため、装置及び運転コストは依然としてかなり多額となる。更に、容器32内で半固体材料を製造し且つ、その後、半固体材料をショットスリーブ36内に搬送することに関係した多数の工程ステップのため、製造コストも極めて高くなる。更に、直接補給過程に関係した工程サイクル時間は、システム全体の複雑さ及び多数の工程ステップのため、極めて長くなる可能性がある。
【0007】
従来の直接及び間接補給過程において、半固体スラリー材料は、典型的に、通常、1℃/秒以上の比較的高い率にて溶湯を同時に冷却させつつ、溶湯を攪拌することで製造される。かかる攪拌は、典型的に、機械的攪拌又は電磁的攪拌の何れかで行われている。溶湯を強力に攪拌することにより、溶湯は樹枝状晶の微細構造から部分的樹枝状晶の球状微細構造へと変化する。凝固する間、溶湯を攪拌するステップは、通常、急速な凝固の間に形成される完全な樹枝状晶スラリー微細構造は望ましい特徴ではなく、部品の品質に悪影響を与えるであろうという考えに基づいて開発されたものである。攪拌に代えて、低周波数振動、高周波、電気的ショック又は電磁波等によって溶湯を擾乱することにより、半固体スラリー材料が製造されている。典型的に、迅速な過冷却及び粒子精錬剤を添加することを含む、等軸核形成法もまた半固体スラリーを製造するために使用されている。更に、金属合金を長時間安定的な半固体温度に保持することを伴う、オスワルド成長法及び結晶粒粗大化法も半固体スラリーを製造するために使用されている。
【0008】
攪拌又は擾乱を行わず且つ、急速な凝固状態にて形成された完全に凝固した樹枝状晶の微細構造の一例が図3に示してある。半固体スラリーを製造する初期の段階において、樹枝状晶粒子は、溶湯内部で等軸樹枝状晶(対称の雪片の外観をとる)として核形成し且つ成長する。樹枝状晶粒子の枝は、より大きく成長し且つ樹枝状晶の枝は粗大化し、このため一次及び二次樹枝状晶枝の間隔が増す。凝固過程におけるこの成長段階の間、樹枝状晶は、樹枝状晶間の容積を占める残りの液体相に衝突し且つ、該液体相と混じり合う。この時点にて、スラリーの粘度は急激に増大する。
【0009】
従来、攪拌せずに形成された半固体材料は、攪拌によって形成された半固体材料よりも高粘度であると考えられていた。また、高粘度は、ダイの充填程度に悪影響を与えるであろうとも考えられていた。電磁及び(又は)機械的攪拌は、半固体材料が部分的に凝固する間に形成された樹枝状晶構造を破断させることが更に観察されていた。このような樹枝状晶構造の破断は、液体及び球状(玉状)固体粒子の混合体を提供することになる。粒子及び攪拌して形成された液体の混合体は、所要形状の部品を半固体にて形成する上で好ましいと考えられる、十分に低粘度を有する。
【0010】
攪拌又はその他の擾乱の形態を利用する過程は、十分な結果を招来することが判明しているが、関係した装置のコスト及び複雑さは、比較的顕著であり、これにより設備投資額及び保守コストを増大させる結果となる。更に、必要とされる工程ステップの数及び複雑さも増し、このことは、これに相応してコストを増大させる傾向ともなる。更に、粒子精錬剤を使用することは、金属合金の微細構造を改変するのに多少成功していることが判明しているが、この半固体製造方法に関係したコストは、粒子精錬剤の初期コスト及び再循環に関係した費用のため、比較的多額となる。更に、オスワルド成長法及び結晶粒粗大化方法は、半固体材料を形成する上である程度は成功しているが、この方法は、長い加工時間を必要とし、これに相応して工程サイクル時間が増す。
【0011】
従来、制御した冷却状態にて且つ、半固体成形過程にて適用すべく攪拌を行わずに、溶湯から半固体スラリー材料を製造する装置及び方法が必要とされていた。本発明は、新規且つ非自明な仕方にてこの必要性を満足させるものである。
【特許文献1】
米国特許出願第09/585,061号明細書
【発明の概要】
【0012】
本発明の1つの形態は、攪拌せずに、半固体材料を製造する方法を使用することを考える。この方法は、溶湯を形成するため金属合金を加熱するステップと、ある量の溶湯を容器内に搬送するステップと、溶湯を容器内に搬送するステップを調節することにより溶湯に核形成するステップと、溶湯を制御した率にて冷却し、溶湯を容器内で結晶化して、液体金属のマトリックス若しくは基質内に分散された球状の固体粒子を含む微細構造を有する半固体材料を製造するステップとを備えている。
【0013】
本発明の別の形態は、攪拌せずに、半固体材料を製造する装置を使用することを考える。該装置は、溶湯を形成し得るよう金属合金を加熱するようにされた加熱炉と、ある量の金属を受け入れ且つ制御した率にて冷却し、液体金属マトリックス内に分散された球状の固体粒子を備える微細構造を有する半固体材料を製造し得るようにされた温度制御した容器とを備えている。温度制御した容器は、各々が隣接して配置された溶湯の温度を独立的に制御し得るようにされた複数の熱伝導領域を有する。
【0014】
本発明の更に別の形態は、所要形状の部品を半固体成形するのに適した半固体材料を製造する装置とすることを考える。該装置は、金属合金を加熱して溶湯を形成し得るようにされた加熱炉と、ある量の溶湯を受け入れ且つ制御した率にて冷却し、溶湯が結晶化し且つ、液体金属マトリックス内に分散された球状の固体粒子を備える微細構造を備える半固体材料を形成し得るようにされた通路を有する温度制御した容器と、半固体材料を排出すべく通路に沿って変位可能なラムとを備えている。
【0015】
本発明の1つの目的は、半固体成形時に使用される半固体スラリー材料を製造する改良された方法を提供することである。
本発明の別の目的は、半固体成形時に使用し得るよう半固体スラリー材料を製造する改良された装置を提供することである。
【0016】
本発明のその他の目的は、以下の説明及び図面から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の原理の理解を促進する目的のため、図面に図示した実施の形態について以下に説明し、その説明のために特定の用語を使用する。しかし、これにより本発明の範囲を何ら限定することを意図するものではなく、記述した装置及び方法の任意の変更例及び更なる改変例、並びに本明細書に記載した本発明の原理の更なる適用は、本発明が関係する技術分野の当業者に通常案出されるであろうと考えられることを理解すべきである。
【0018】
図4を参照すると、半固体材料を製造し且つ、該材料から所要形状の成形された部品を形成する、本発明の1つの形態による方法及び装置50が図示されている。装置50は、全体として、加熱ステーション52と、搬送ステーション54と、成形ステーション56とを備えている。以下の説明から明らかになるように、装置50は、本明細書にて半固体オンデマンド(SSOD)法として説明する、半固体材料を「需要に応じて」製造する形態とされている。SSOD過程において、半固体材料は、温度制御した容器内で製造され且つ、ダイ鋳型のような鋳造装置に供給され、該ダイ鋳型にて半固体材料が所要形状の部品に形成される。半固体材料はまた、「スラリー」とも称され、温度制御した容器内で製造されたスラリーの量は、「シングルショット」又は「スラリービレット」とも称される。
【0019】
本発明の1つの形態において、加熱ステーション52は、例えば、アルミニウム合金のような金属合金を溶融状態に加熱して溶湯Mを形成し得るようにされた保持加熱炉60を備えている。1つの特定の実施の形態において、金属合金はA357 AlSiMg合金である。しかし、本発明は、その他のアルミニウム合金及びマグネシウム合金のような、その他の型式の金属合金と共に使用することも可能であることを理解すべきである。加熱炉60は、選んだ量の溶湯Mを加熱炉60から解放し得るようにされた堰又は弁(図示せず)が設けられた底部注出口62を有することが好ましい。加熱炉60の1つの好ましい実施の形態を図示し且つ本明細書にて説明したが、その他の型式及び形態の加熱炉も本発明の範囲に属すると考えられることを理解すべきである。
【0020】
選んだ量の溶湯Mは、加熱ステーション52から搬送ステーション54を介して成形ステーション56に搬送される。1つの実施の形態において、搬送ステーション54は、基部72と、ロボット作用アーム74と、取鍋76とを有する自動式取鍋装置70を有している。ロボット作用アーム74は、取鍋76を底部の注出口62の下方に配置し、選んだ量の溶湯Mが該注出口に搬送されるようにしてある。その後、ロボット作用アーム74は、取鍋76を再位置決めし且つ溶湯Mを成形ステーション56に搬送する。搬送ステーション54の1つの好ましい実施の形態を図示し且つ本明細書にて説明したが、搬送機構のその他の型式及び形態も本発明の範囲に属すると考えられることを理解すべきである。例えば、搬送ステーション54は、これと代替的に、ロボット作用アーム又は回転ターンテーブルを介して加熱ステーション52と成形ステーション56との間で輸送可能な1つ以上のルツボを備えるようにしてもよい。溶湯Mは、これと代替的に、中間の取鍋又はルツボを使用せずに、底部注出口62を介して加熱炉60から成形ステーション56に直接、搬送することも可能であることを理解すべきである。
【0021】
成形ステーション56に搬送されたならば、溶湯Mは、温度制御した成形容器80内で制御された率にて冷却され、溶湯Mを部分的に凝固させて半固体スラリー材料Sを製造する。かかる部分的凝固は、溶湯Mに対し攪拌又はその他の何らかの擾乱処理を付与することなく行われる。1つの実施の形態において、温度制御した容器80は、半固体成形プレス82のショットスリーブである。成形プレス82は、半固体スラリー材料Sを圧力下にて直接、ダイ鋳型90内に射出して所要形状の成形された部品を形成する形態とされた噴射装置ラム又はポンチ84を有している。ダイ鋳型90は、部品の形状に相応するダイキャビティ92を有している。ショットスリーブ80は、射出装置ラム84が上下方向に作動する状態で垂直の方位に図示されているが、これと代替的に、ショットスリーブ80は、射出装置ラム84が横方向に作動する状態で水平の方位に配置してもよい。
【0022】
装置50の主要な構成要素について説明したが、次に、半固体スラリー材料Sを製造し且つ、半固体スラリー材料Sを所要形状の部品に形成することに関係した各種の工程ステップ及びパラメータに関して説明する。上述したように、金属合金は、最初に、加熱炉60によって加熱され、溶湯Mを形成する。好ましくは、溶湯は、合金の液相線温度よりも40℃以下だけ高い温度まで加熱され、溶湯Mを形成するようにする。また、上記に論じたように、ある量の溶湯Mが自動式取鍋70、中間のルツボを介して或いは加熱炉60から直接、注出口62を介して温度制御した容器80に搬送される。
【0023】
本発明の1つの形態において、温度制御した容器80内への溶湯Mの搬送に関係した各種のパラメータを調節することにより、溶湯Mの核形成が行われる。具体的には、溶湯Mの核形成は、次のパラメータの1つ以上を調節することにより行うことができる、すなわち1.)加熱炉内に保持された溶湯の温度、2.)容器に注入される間の溶湯の温度、3.)容器の温度、4.)容器内への溶湯の搬送率、5.)容器内に搬送された溶湯の量及び(又は)6.)注入が完了したときの溶湯の温度である。1つの実施の形態において、溶湯の少なくとも鋳込み温度は、少なくとも部分的に核形成を行い得るように調節する。別の実施の形態において、核形成は、溶湯の保持温度と溶湯の鋳込み温度との差を調節することにより少なくとも部分的に行われる。更なる実施の形態において、核形成は,鋳込む間の溶湯の温度降下を調節することにより少なくとも部分的に行われる。
【0024】
1つの実施の形態において、溶湯の鋳込み温度は、金属合金の整合温度と、金属合金の液相線温度よりも約25℃高い温度との間にある。より具体的な実施の形態において、鋳込み温度は、液相線温度よりも約3℃高い温度と液相線温度よりも約15℃高い温度との間にある。更により具体的な実施の形態において、鋳込み温度は、液相線温度よりも約5℃高い温度と、液相線温度よりも約10℃高い温度との間にある。本明細書で使用するように、「液相線温度」とは、金属合金が液体になるときの温度であり、「整合温度」という語は、半固体スラリーの粘度が顕著に増大し、スラリーがチクソトロピック(thixotropic)となるときの温度である。
【0025】
溶湯Mは、周囲環境に対する非制御状態の対流熱伝導により所望の鋳込み温度に冷却するか、又はこれと代替的に、中間の保持ステーションを介して熱を除去し且つ(又は)、熱を溶湯Mに加えることを調節することにより冷却することができる。かかる中間の保持ステーションは、例えば、取鍋76又は別型式のルツボのような保持容器の形態とすることができる。熱の除去及び(又は)追加の制御は、例えば、油のような熱伝達媒体を中間の保持容器内の通路に通し且つ(又は)、例えば、誘導ヒータのような加熱装置を介して溶湯に熱を加えることで行うことができる。中間の保持容器内における溶湯温度及び冷却率は、溶湯を温度制御した容器80に補給する前に、溶湯を部分的に凝固させ且つ(又は)、粒子の形態を形成することにより、制御することもできる。所望の温度状態に達したならば、溶湯Mを温度制御した容器80に搬送して半固体スラリーSの製造を完了させる。
【0026】
中間の保持容器から容器80に搬送される溶湯の温度は、合金の液相線温度以下であるが、整合温度以上の範囲にあることが好ましい(例えば、アルミニウム合金A356、A357の場合、約606℃から約610℃)。この特別な実施の形態において、溶湯は、容器80に搬送される間、せん断率がせん断応力に比例する、ニュートン流体として振舞う。かかる場合、溶湯が温度制御した容器80内に流れるのを許容し得るよう、中間の保持容器を傾ける、簡単な傾動鋳込み法によって溶湯を中間の保持容器から排出することができる。
【0027】
別の実施の形態において、中間の保持容器から容器80に搬送される溶湯の温度は、整合温度又はそれ以下である(例えば、アルミニウム合金A356、A357の場合、約606℃である)。この実施の形態において、溶湯は、固体の成分比率が比較的高く(例えば、604℃以下の温度のとき、0.25以上)、容器80に搬送する間、せん断率とせん断応力との関係が非直線的である、ビンガム流体として振舞う。かかる場合、中間の保持容器は、底部排出型であることが好ましく、溶湯が容器の底部開口部を通じて且つ、温度制御した容器80内に重力補給される。
【0028】
溶湯を成形容器に搬送する間、成形容器80の温度は、約606℃から約610℃の範囲にあることが好ましい。別の実施の形態において、成形容器80内への溶湯Mへの選んだ搬送率は、約4.536g(0.01ポンド)/秒から約453.592g(1.0ポンド)/秒の範囲にある。より特定的な実施の形態において、選んだ搬送率は、約226.796g(0.50ポンド)/秒である。更に別の実施の形態において、成形容器80に搬送される溶湯の量は、約226.796g(0.50ポンド)から約4535.92g(10ポンド)の範囲にある。
【0029】
選んだ量の溶湯Mを成形容器80内での搬送に続いて、溶融体を制御された率にて冷却して溶湯Mの結晶化を行い、半固体材料Sを形成する。溶湯の冷却率は、合金の液相線温度以下であるが、共晶温度以上の温度を実現し得るように厳格に制御される。本明細書で使用するように、「共晶温度」という語は、合金を完全に凝固させる前に可能な最低の液相線温度を意味する。1つの実施の形態において、容器80内の溶湯Mの冷却率は、約0.01℃/秒から約5.0℃/秒の範囲内で制御される。より具体的な実施の形態において、容器80内の溶湯Mの冷却率は、約0.01℃/秒から約1.0℃/秒の範囲内で制御される。
【0030】
適宜な冷却率の選択は、金属合金の特定の組成、望ましい材料の特徴及び半固体スラリーの粒子の形態に依存することを理解すべきである。冷却率は、異なる合金、ショットサイズ、工程サイクル時間及び供給温度を含む多岐に亙る加工条件に合うように厳密に制御することが可能であることも理解すべきである。本明細書にて使用するように、「厳密に」という語は、多岐に亙る合金を加工し且つ、スラリーの最終組成及び部品の品質の点にて等しい制御及び精度程度にて多岐に亙る部品を製造するため実質的に同一の技術を使用する能力を包含することを意図するものである。溶湯Mの冷却率を制御することは、溶湯の結晶化にとって重要であるが、溶湯の核形成に関して上記に論じたパラメータを調節することにより、少なくとも部分的な結晶化を行うこともできることを更に理解すべきである。
【0031】
成形容器80内の溶湯の冷却率及び滞在時間/温度を制御することにより、所望のアルファ粒子寸法及び形状並びに所望の材料粘度を有する半固体スラリーSが形成される。半固体スラリーの見掛け密度は200ポイズ以下であることが好ましい。半固体材料を製造する従来の方法と相違して、本発明は、凝固過程の間、溶湯を攪拌し又はその他の方法で擾乱することを必要としない。更に、本発明は、溶湯の核形成及び結晶化を開始させ且つ、制御するため結晶微細化用添加剤を添加する必要もない。その代わり、半固体スラリーの所望の微細構造は、凝固する間、溶湯の冷却率を正確に制御することで実現される。溶融合金の冷却率が整合温度のとき、十分に低いならば、樹枝状結晶粒子の枝は、成長過程中、接触箇所にて癒着し始め、樹枝状結晶は、液体マトリックス中に分散した球状の部分的に樹枝状結晶の一次粒子に分割し始める。
【0032】
半固体スラリーを形成する最初の段階の間、微細な一次樹枝状晶粒子が形成し始める。図5を参照すると、微細な二次樹枝状粒子と共晶材料とのマトリックス内における粗大な部分的一次樹枝状粒子の成長及び集合状態を示す、半固体スラリーを形成する中間段階が図示されている。この成形過程は、一次固体粒子の表面積を最小にすることに伴ってエネルギが減少することに起因する毛管力によって励起される。固体粒子の表面積を減少させることは、固体粒子を球状にし且つ集合させることにもなる。半固体材料がその共晶温度(アルミニウム合金A356及びA357の場合約577℃)に到達するときに共晶反応が開始する迄、球状の粒子の集合体は、寸法及び球状の程度に関して成長を続ける。この共晶反応は、通常、固体成分の含有率が約0.50のときに生じる。
【0033】
図6を参照すると、半固体材料が液体金属マトリックス内に分散させた固体、等軸、球状の粒子を備える微細構造を有する、半固体スラリーを形成する最終段階が図示されている。1つの実施の形態において、球状の一次粒子は、小球状又は玉状の形態を有する。1つの具体的な実施の形態において、球状の一次粒子は、約40μmから約150μmの範囲の直径を有する。より具体的な実施の形態において、球状の一次粒子は、約40μmから約50μmの範囲の直径を有する。
【0034】
図7を参照すると、冷却率の関数として半固体材料の生成する一次粒子の形態を示す、凝固過程の時間−温度−変態モデルの定性的図が示してある。より具体的には、図7には、凝固過程の間、溶湯の冷却率を変化させることに起因する一次粒子の微細構造の変化が示してある。冷却率線R1で示すように、比較的高い冷却率の場合、金属材料が凝固し始めるときに半固体材料中に微細な樹枝状晶粒子が形成される。しかし、冷却率線R2で示すように比較的低い冷却率のとき、半固体スラリーを形成する最初の段階の間、微細な樹枝状晶粒子が形成され、その後、半固体スラリーを形成する後の段階の間、より粗大な部分的に樹枝状晶粒子が最終的に形成される。冷却率線R3で示すような、更に低い冷却率のとき、微細な樹枝状粒子及び粗大な部分的に樹枝状粒子が半固体スラリーを形成する最初の段階の間に形成され、その後、半固体スラリーを形成する後の段階にて,最終的に二重の樹枝状晶粒子が形成される。本発明の1つの好ましい実施の形態において、溶湯の冷却率は、全体として冷却率線R3に沿って低下する。上記に論じたように、溶湯の冷却率は、約0.01℃/秒から約5.0℃/秒の範囲、より好ましくは、約0.01℃/秒から約1.0℃/秒の範囲にあることが好ましい。こうした制御した冷却状態の下、液体金属マトリックス中に分散させた球状の固体粒子を備える微細構造を有する好ましい半固体材料が製造される。
【0035】
所望の固体含有率、粒子寸法/形状及び粒子形態が実現されたとき、ダイ−鋳型又はその他の何らかの型式の成形装置内に半固体スラリー材料を射出する。次に、半固体材料の最終的な凝固を開始し、この場合、残る液体の含有率は減少し、これにより高密度のニアネット形状の部品(mear−net−shape part)が形成される。「ニアネット形状部品」は、全体として、所望の幾何学的部品の形状に正確に近似する成形したままの(すなわち機械加工しない)幾何学的形状を有する部品として定義される。上記に論じた過程を使用して形成された所要形状部品の微細構造は、図8に図示されている。重要なことは、凝固した部品の最終的な微細構造は、スラリーを形成する最終段階における半固体材料のものと極めて類似していることである(図6に示すように)。特に、凝固した部品は、半固体スラリー材料の一次粒子の形態に正確に相応する一次粒子の形態を含む。その結果、部品の収縮及び材料の欠陥は最小となる。更に、凝固した部品におけるケイ素粒子のサイズは、認識可能な共晶反応の前に、半固体スラリー材料Sをダイ鋳型内に直接射出することで最小となる。ダイ鋳型内に残る共晶液体を急速に冷却する結果、微細なケイ素粒子は分散する。
【0036】
本発明に従って製造された部品は、典型的に、同等の又はより優れた機械的性質、特に、従来の鋳造法により形成された部品と比較して伸びの性質が優れている。アルミニウム合金A357にて製造された代表的な部品の機械的性質の例が以下の表Aに掲げてある。
【表A】
Figure 2004538153
【0037】
次に、図9を参照すると、半固体スラリー材料を製造し、且つ所要形状の部品を形成するときに使用される成形ステーション56の更なる特徴が図示されている。上記に論じたように、成形ステーション56は、半固体スラリー材料Sを製造するためその内部に保持された溶湯Mの温度及び冷却率を制御し得るようにされた、温度制御した容器80を備えている。本発明の1つの形態において、温度制御した容器80は、半固体成形プレス82のショットスリーブである。プレス82は、半固体スラリーSの材料を圧力下にて直接、ダイ鋳型90のキャビティ92内に射出して所要形状の部品を製造し得る形態とされた射出装置ラム又はプランジャ84を備えている。
【0038】
1つの実施の形態において、温度制御した容器80及び射出装置ラム84は、ステンレス鋼にて形成される。しかし、例えば、黒鉛及びセラミックのようなその他の材料を使用することも考えられる。温度制御した容器80及びラム84のより重要な機械的性質の幾つかは、高温度における比較的高い強度、優れた耐食性及び比較的高い熱伝導率を含む。溶融アルミニウムのような反応性合金による攻撃に対する抵抗力を提供し、且つ成形過程が完了した後、半固体スラリーを排出することを助けるため、容器80の内面及びラム84は、窒化ホウ素、セラミック被覆又は任意のその他の適宜な材料を被覆し又は熱溶射することが好ましい。温度制御した容器80は、溶湯から熱を吸収し且つ、その熱を周囲環境に放散しなければならないため、容器の適宜な材料を選ぶとき、低熱抵抗性であることが特に重要なファクタである。更に、材料の密度及び厚さも考慮しなければならない。
【0039】
温度制御した容器80は、選んだ量の溶湯Mを受け取る内側通路100を有している。上記に論じたように、容器80は、溶湯Mを制御した率にて冷却し得るようにされている。溶湯の冷却率のかかる制御を可能にするため、容器80は、長手方向軸線Lに沿って伸びる温度制御した側壁102を有している。1つの実施の形態において、側壁102は、円筒状の形状を有する。しかし、側壁102はその他の形状及び形態とすることも考えられる。例えば、側壁102は、四角形、多角形、楕円形又は当該技術分野の当業者により通常、案出されるであろう任意のその他の形状としてもよい。
【0040】
側壁102は、側壁102と通路100内に保持された溶湯Mとの間の熱伝導を行うため、熱伝導媒体を運び得るようにされた多数の通路104を画成する。本発明の1つの実施の形態において、熱伝導媒体は油である。しかし、例えば、空気又は水のようなその他の型式の流体を使用することも考えられることを理解すべきである。更に、冷却通路104は、長手方向軸線Lの周りを周方向に伸びるものとして図示されているが、その他の形態とすることも考えられることを理解すべきである。例えば、1つの代替的な実施の形態において、通路104は、軸方向又は半径方向に伸びるような形態とすることができる。また、通路104は、側壁102を貫通して環状に伸びる多数の個々の通路から成るものとし、又はこれと代替的に、側壁102を貫通してら旋状に伸びる連続的な通路から成るものとしてもよいことを理解すべきである。
【0041】
容器80の1つの実施の形態において、側壁102は、複数の熱伝導領域を有している。図9に示すように、側壁102は、長手方向軸線Lに沿って伸びる2つの熱伝導領域を有している。具体的には、側壁102の第一の軸方向部分102aは、第一の熱伝導領域を画成し、側壁102の第二の軸方向部分102bは、第二の熱伝導領域を画成する。好ましくは、熱伝導領域の各々は、個々に制御されて、それぞれの軸方向側壁部分102a、102bの各々に隣接して配置された溶湯の温度を独立的に制御し得るようにする。1つの実施の形態において、第一の軸方向部分102aは、側壁102の約1/3に沿って伸び、第二の軸方向部分102bは、側壁102の残りの2/3に沿って伸びている。しかし、側壁102は、その各種の軸方向部分に沿って伸びる任意の数の熱伝導領域を含むことが可能であることを理解すべきである。
【0042】
本発明の別の実施の形態において、ラム84のピストン部分84aは、第三の熱伝導領域を画成する。具体的には、ピストン部分84aは、ピストン部分84aと通路100内に保持された溶湯との間にて熱伝導を行うため、熱伝導媒体を運び得るようにされた多数の通路106を有している。上記に論じたように、熱伝導媒体は、空気、油、水又は任意のその他の適宜な流体から成るものとすることができる。通路104と同様に、冷却通路106は、ピストン部分84aを貫通して周方向、半径方向又は軸方向に伸びるようにすることができる。1つの実施の形態において、熱伝導媒体は、ラム84のロッド部分84bを貫通して軸方向に伸びるボア(図示せず)により通路106に供給される。
【0043】
本発明の1つの好ましい実施の形態において、容器80及びラム84により画成された熱伝導回路の各々を通って循環する油の温度を個々に制御し得るよう別個の温度制御した油リザーバ装置(図示せず)が設けられる。熱伝導回路の各々を通って循環する油の温度を個々に制御し且つ調節することは、溶湯Mの冷却率を一層良く制御することを可能にする。熱伝導領域の各々における温度を測定し且つ、熱伝導回路の各々を通って循環する油の温度をこれに相応して調節する自動的なフィードバックループが提供されることが好ましい。
【0044】
半固体スラリーSの微細構造が適宜な形態となるように改変されたならば、射出装置のラム又はプランジャ84をショットスリーブ80の内部通路100に沿って変位させ、半固体スラリーSの材料を圧力下にて直接、ダイ鋳型90内に射出する。半固体スラリーSは、ダイ金型90内に直接、供給されるため、射出温度及びその他の金属加工パラメータを正確に制御することが可能であり、これにより半固体スラリーの望ましい特徴が維持されることを保証する。更に、半固体スラリーSは、中間の成形容器内ではなくて、ショットスリーブ80内で形成されるため、材料の廃物量も減少する。
【0045】
本発明の1つの形態において、ラム84の変位速度は、ダイ金型90内への半固体スラリーSへの非渦状流れを提供するのに十分に低い充填率を保つように制御される。1つの実施の形態において、ラム84の変位速度は、約2.54cm(1インチ)/秒から約127cm(50インチ)/秒の範囲であり、ダイ金型90内への半固体材料Sの層状流れを提供する。より具体的な実施の形態において、ラム84の変位速度は、約2.54cm(1インチ)/秒から約25.4cm(10インチ)/秒の範囲にある。本発明の別の形態において、半固体スラリーSの流体粘度は、スラリーがダイ金型90内に射出されるとき、半固体スラリーSの流れ特性を更に制御し得るように調節される。1つの実施の形態において、半固体スラリーSの流体粘度は、温度制御したショットスリーブ80を介してスラリー材料の温度を調節することにより調整される。
【0046】
本発明の更に別の形態において、スラリーがダイ金型90内に射出されるとき、半固体スラリーSの流れ特性を更に制御し得るようにショットスリーブ80とダイ鋳型90との間に堰110が設けられている。堰110は、ショットスリーブ80の内部通路100とダイ鋳型90のダイキャビティ92とを連通させる位置に配置された開口112を有している。開口112は、ラム84が変位する間、ダイ鋳型90内への半固体スラリーSの流れを調節し得る寸法及び形態とされている。1つの実施の形態において、開口112は、全体として円形であり且つ、材料の流れ方向に向けて内方にテーパーが付けられ、円錐形の形状を画成する。しかし、堰110及び開口112は、その他の形状及び形態とすることも本発明の範囲に属すると考えられることを理解すべきである。堰110及び開口112は、ダイの充填過程の間、背圧を蓄積させる程度まで半固体スラリーSの流れを制限するのを回避する設計とされることが好ましいことも理解すべきである。
【0047】
ラム84の変位速度を制御し、半固体スラリーSの粘度を調節し、ショットスリーブ80とダイ鋳型90との間に堰110を提供することを含む、ダイ鋳型90内に半固体スラリーSの層状流れを提供する幾つかの方法を開示した。しかし、上述した方法の任意のものを個々に使用することを含めて、ダイ鋳型90内に半固体スラリーSの層状流れを提供するためこれら方法の任意の組み合わせを使用することが可能であることを理解すべきである。本発明の1つの形態において、半固体スラリーSの流量は、その流れと関係したレイノルズ数が約200以下であるように調節される。レイノルズ数による判定基準は、ラム84の適宜な変位速度、半固体スラリーSの適宜な粘度及び(又は)堰110における開口112の適宜な寸法及び形態を選ぶ上で有用である。円形の開口112の場合、レイノルズ数は、次の等式を適用することで計算することができる。
【数1】
Figure 2004538153
【0048】
ここで、Dは、堰110の開口112の直径、Vは、開口112を通る半固体スラリーの粘度、ρは、半固体スラリーの密度、ηは、半固体スラリーの流体粘度である。
しかし、当該技術分野の当業者に明らかであるように、上述した等式は、開口112の他の形状及び形態に対応し得るよう改変することが可能である。
【0049】
次に、図10を参照すると、本発明と共に使用し得るようにされた温度制御した容器200の別の実施の形態が図示されている。温度制御した容器200は、長手方向軸線Lに沿って伸びており且つ、協働して内部通路206を画成する側壁202及び底端部壁204を有する。内部通路206は、側壁202の上端208に開放して容器200に対し選んだ量の溶湯Mを装填し且つ、半固体スラリーSを該容器から排出することを許容する。容器200が溶湯にて充填された後、端部キャップ210を開放した頂部208に隣接する位置に配置することが好ましい。
【0050】
側壁202は、容器80の側壁102と同様の形態とされており、側壁202と通路206内に保持された溶湯Mとの間にて熱伝導を行うべく熱伝導媒体を運び得るようにされた多数の通路212を有している。更に、底端部壁204は、端部壁204が側壁202に対し静止したままである点を除いて、ラム84のピストン部分84aと同様の形態とされることが好ましい。端部壁204は、端部壁204と通路206内に保持された溶湯Mとの間で熱伝導を行うべく熱伝導媒体を運び得るようにされた多数の通路214を有している。端部キャップ210はまた、端部キャップ210と通路206内に保持された溶湯Mとの間で熱伝導を行うべく熱伝導媒体を運び得るようにされた複数の通路206を有することも好ましい。
【0051】
容器80と関係した造作構造体の任意のものを容器200の設計に組み込むことが可能であることを理解すべきである。例えば、容器200の側壁202は、複数の熱伝導領域を含むような設計とすることができる。具体的には、側壁202は、長手方向軸線Lに沿って伸びる2つ以上の熱伝導領域を有し、側壁202の第一の軸方向部分202aが第一の熱伝導領域を画成し、側壁202の第二の軸方向部分202bが第二の熱伝導領域を画成するようにすることができる。熱伝導領域の各々は、それぞれの軸方向側壁部分202a、202bに隣接して配置された溶湯の温度を独立的に制御し得るよう個々に制御されることが好ましい。端部壁204及び端部キャップ210によって画成された熱伝導領域はまた、端部壁204及び端部キャップ210に隣接して配置された溶湯の温度を独立的に制御し得るよう個々に制御されることも好ましい。
【0052】
容器200には、個々に制御した多数の熱伝導領域が設けられるため、溶湯の冷却率をより正確に制御することが可能である一方、このことは、半固体材料の粒子形態を一層良く制御する傾向ともなることを理解すべきである。また、内部通路206は、多数の熱伝導領域(すなわち、側壁部分202a、202b、端部壁204及び端部キャップ206)により完全に取り巻かれているから、容器200は、溶湯Mから全ての方向への熱伝導率を制御することが可能であることも理解すべきである。かかる多数方向への熱伝導率の制御は、半固体スラリービレットの全体を通じて一層均一な温度分布状態とする一方、より均一な微細構造とする効果を有する。
【0053】
温度制御した容器200は、半固体成形プレスの一体的な部分ではないから、半固体材料を成形プレスのショットスリーブ内に排出する手段を設けなければならない。かかる手段は、例えば、容器200を装填位置と排出位置との間で搬送し得るようにされたロボット作用アームを含むことができる。これと代替的に、温度制御した容器200は、取鍋76に代えて搬送ステーション54内に組み込んでもよい。この実施の形態において、選んだ量の溶湯Mを加熱炉60から温度制御した容器200内に直接、装荷し、底部注出口62又は別の同様の構造体を使用して容器200への溶湯Mの搬送を調節することができる。
【0054】
次に、図11を参照すると、本発明と共に使用し得るようにされた温度制御した容器300の別の実施の形態が図示されている。この実施の形態において、温度制御した容器300は、各々、長手方向軸線Lに沿って伸びた、内部封込め容器302と、外側熱ジャケット304とから成っている。封込め容器302は、選んだ量の溶湯Mを内部に受け入れ得るようにされており、熱ジャケット304は、封込め容器302とその内部に保持された溶湯との間にて熱伝導を行い得るようにされている。
【0055】
内部封込め容器302は、協働して内部通路314を画成する側壁310と、底端部壁312とを有している。内部通路314は、上端316に開放して容器302に対し選んだ量の溶湯Mを充填し且つ、半固体スラリーSを該容器から排出することを許容する。封込め容器302は、実質的に円筒状の形態であることが好ましいが、当該技術分野の当業者が案出可能であるようなその他の形態とすることも考えられる。
【0056】
熱ジャケット304は、各々が側壁部分320と、底部壁部分322と、上端壁部分324とを有する、全体として対称の2つの長手方向半体304a、304bを有している。長手方向半体304a、304bの各々は実質的に半円筒状の形状を有する。側壁部分320は、容器302の側壁310と実質的に相補的な形態とされている。底端部壁部分322は、容器302の底端部壁312と実質的に相補的な形態とされている。上端壁部分324は、容器302の開放した上端316と実質的に相補的な形態とされている。しかし、当該技術分野の当業者に案出されるように、その他の形状及び形態の熱ジャケット304とすることも考えられることを理解すべきである。
【0057】
熱ジャケット304は、高熱伝導率及び比較的高い強度の材料で出来ていることが好ましい。熱ジャケット304の主要な目的は、熱伝導を促進することであるから、熱伝導率は、熱ジャケットの適宜な材料を選ぶ上で更に重要なファクタである。更に、熱ジャケット304の加熱/冷却能力は、材料の密度、比熱及び厚さによって影響を受けるから、これらファクタにも同様に考慮を払わなければならない。一例として、熱ジャケット304は、非限定的に、青銅、銅、アルミニウム又はステンレス鋼を含む材料で形成することができる。
【0058】
容器302内に保持された溶湯の冷却率を十分に制御するため、熱ジャケット304は、複数の熱伝導部分を含むことが好ましい。熱ジャケット304の側壁部分320の各々は、封込め容器302の第一及び第二の軸方向側壁部分310a、310bに隣接して配置された溶湯の温度を制御し得るようにされた第一及び第二の熱伝導部分320a、320bを画成することが好ましい。熱ジャケット304の底端壁部分322は、封込め容器302の底端部壁312に隣接して配置された溶湯の温度を制御し得るようにされた第三の熱伝導部分を画成することが好ましい。熱ジャケット304の上端壁部分324は、封込め容器302の開放した上端316に隣接して配置された溶湯の温度を制御し得るようにされた第四の熱伝導部分を画成することが好ましい。容器80、200に関して上述したように、熱ジャケット304の熱伝導部分は、封込め容器302の各種の部分に隣接して配置された溶湯の温度を独立的に制御すべく個々に制御することができる。
【0059】
このように、図11に図示するように、熱ジャケット304は、封込め容器302を実質的に封入する形態とされている。容器302は、多数の熱伝導領域によって完全に取り巻かれているから、温度制御した容器300は、溶湯Mから全ての方向への熱伝導率を高度に制御することが可能であることを理解すべきである。このように多数方向への熱伝導率を制御することは、半固体スラリービレット全体に亙る温度分布をより均一にする一方、このことは、より均一な微細構造にするという効果を有する。しかし、熱ジャケット304が底端部壁部分322及び(又は)上端壁部分324を含まない実施の形態、及び側壁部分320が単一の熱伝導部分を画成する実施の形態を含む、温度制御した容器300のその他の実施の形態とすることも考えられることを理解すべきである。
【0060】
多くの点にて、熱ジャケット304は、温度制御した容器200と同様の形態とされている。具体的には、側壁部分320は、内部容器302内に保持された溶湯Mへの熱伝導を行うべく熱伝導媒体を運び得るようにされた多数の通路330を有している。更に、底端部壁部分322は、外部容器302内に保持された溶湯Mへの熱伝導を行うべく熱伝導媒体を運び得るようにされた多数の通路332を有している。更に、上端壁部分324は、上端壁部分324と内部通路302内に保持された溶湯Mとの間にて熱伝導を行うべく熱伝導媒体を運び得るようにされた多数の通路334を有している。
【0061】
熱ジャケット304は、内部封込め容器302の一体部分ではないから、熱ジャケット半体304a、304bを矢印Aの方向に向けて内部容器302に対して横方向に変位させる手段を設けなければならない。かかる手段は、例えば、熱ジャケット半体304a、304bを支持し且つ、これら熱ジャケット半体を互いに向け且つ互いに離れる方向に横方向に変位させ得るようにされた骨組体(図示せず)を有することができる。熱ジャケット304と共に使用するのに適した骨組体の一例は、2000年6月1日付けで出願されたロンバード(Lombard)らによる「容器用の熱ジャケット(Thermal Jacket For a Vessel)」という名称の係属中の米国特許出願第09/584,859号に開示されている。この出願の内容は、参考として引用し本明細書に明確に含めてある。
【0062】
最初、熱ジャケット半体304、304bは、内部封込め容器302を選んだ量の溶湯Mにて充填することを許容するのに十分な距離だけ隔てられている。次に、熱ジャケット半体304a、304bを内部封込め容器302に近接した位置に配置して、両者の間にて熱伝導を行う。好ましくは、側壁部分320の少なくとも内面は、外部封込め容器302の外面と密着する位置に配置してその間にて伝導性の熱伝導を行い得るようにする。冷却過程が完了した後、半固体スラリー材料Sを内部封込め容器302から排出することを許容するのに十分な距離だけ熱ジャケット半体304、304bを再度、分離させる。
【0063】
温度制御した容器80、200、300内で保持された溶湯の冷却率を制御する主たる手段として、油のような熱伝導媒体を循環させることが主たる手段として図示し且つ説明されているが、図示し且つ上記に説明したシステムに代えて又は該システムに加えて、その他の加熱/冷却システムを使用することも考えられる。例えば、空気又は水のような熱伝導媒体を温度制御した容器の外面を渡るように方向決めし、容器と周囲環境との間にて対流熱伝導を行うようにしてもよい。更に、温度制御した容器には、溶湯Mの温度及び冷却率を更に制御し得るよう加熱要素を設けることもできる。かかる加熱要素を含むことの背景となる着想は、溶湯と容器との間の熱伝導率が過度に高く、冷却率が所望の範囲又は許容公差外となるならば、加熱要素を作動させて冷却率を所望の範囲に戻すことができるということである。加熱要素は、電気カートリッジヒータ、赤外線抵抗加熱コイル又はその他の誘導加熱装置の形態をとることができる。
【0064】
溶湯Mを温度制御した容器80、200、300内に鋳込む間、溶湯Mが相対的に低温の容器壁と最初に接触する結果、容器の内面に沿って凝固し又は部分的に凝固した黒皮が形成されることになる。全体として、凝固し又は部分的に凝固した黒皮が形成されることは、望ましくなく、それは、黒皮の一部が欠け落ち又は脱落し且つ、半固体スラリー材料と共にダイ鋳型90内に補給される可能性があるからである。かかる凝固した材料破片が半固体スラリー内に含まれることは、所要形状の部品の機械的性質に悪影響を与える可能性がある。伸びの性質は、凝固した破片が半固体スラリー内に含まれることで特に影響を受ける可能性がある。黒皮が形成される可能性を防止し又は少なくとも軽減するため、溶湯Mと直接接触する温度制御した容器80、200、300の内面は、黒皮の形成を防止し又は少なくとも最小にするのに十分な温度まで予加熱することが好ましい。かかる予加熱は、例えば、熱伝導媒体を容器80、200、300内の通路を通じて循環させるか又は、上述した加熱要素を作動させることによって実現することができる。
【実施例】
【0065】
以下に、本発明の1つの実施の形態と関係した各種のパラメータの実施例が示してある。これら特定のパラメータを含めることは、本発明の範囲を何ら限定することを意図するものではないことを理解すべきである。
【0066】
A357 AlSiMg金属合金を、最初に、加熱炉60によって約670℃の温度まで加熱する。次に、取鍋76に対し約11秒の合計装填時間にて約2.13188kg(4.7ポンド)の溶湯Mを充填する。次に、溶湯Mを成形ステーション56に搬送し且つ、温度制御したショットスリーブ80内に鋳込む。成形ステーション56に搬送される間の取鍋76内の溶湯の平均温度は、約630℃である。ショットスリーブ80内に鋳込む間の溶湯の平均温度は、約617℃であり、鋳込む間、約5−6℃の温度降下が生ずる。溶湯Mを成形ステーション56に搬送し且つ、溶湯Mをショットスリーブ80内に鋳込むことに関連する工程サイクル時間は、約18秒であり、約0.7℃/秒の平均冷却率に等しい。ショットスリーブ80内への溶湯Mの鋳込み率は、約453.592g(1ポンド)/秒である。溶湯Mが装荷される前のショットスリーブ80の温度は約300℃である。
【0067】
ショットスリーブ80内の溶湯Mの冷却率は、約2℃/秒から約0.5℃/秒の範囲内で制御される。この制御した冷却率によって溶湯Mは、液体金属マトリックス体に分散させた球状の一次固体粒子を備える微細構造を有する半固体材料Sへと変態する。半固体材料Sの温度が約585℃に達し、固体含有率が約0.65%となったならば、ラム84を作動させることにより半固体スラリー材料Sを直接、ダイ鋳型90内に射出する。ラム84の変位速度は、ダイ鋳型90内への半固体材料Sの非渦状流れを提供し得るように約10.16cm(4.0インチ)/秒から約11.684cm(4.6インチ)/秒の範囲内で制御される。
【0068】
半固体材料Sの最終的な凝固は、ダイ鋳型90内で行われ、ここで、残る液体含有率は減少し、これにより高密度のニアネット形状部品が製造される。凝固した部品の最終的な微細構造は、半固体材料Sの微細構造と同様であり、これにより部品の収縮率は最小となり且つ、凝固した部品の材料の欠陥は減少する。更に、感得可能な共晶反応の前に、半固体材料Sをダイ鋳型90内に射出する結果、微細なケイ素粒子は分散する。この特定の実施例において、空気調和システム用のコンプレッサヘッドである凝固した部品は、重量が約1695gから約1715gであり、約65から70μmの範囲の粒子サイズ及び約60から62の粒子球形度を有する一次固体粒子を備える微細構造を有する。
【0069】
上述したように、本発明の1つの形態において、単一の成形容器80内の単一の位置にて半固体スラリーSを製造することができる。容器80内で製造された半固体スラリーSを直接、ダイ鋳型90内に射出して所要形状の部品を形成することができる。この比較的簡単な形態は、従来の半固体成形システムと比較して装置のコスト及び運転コストを削減することを許容する。更に、従来の半固体成形システムに比較して工程のサイクル時間を短縮することができる。例えば、本発明は、核形成ステップ、結晶化ステップ及び射出ステップが45秒以内で行われ、核形成ステップ及び結晶化ステップが30秒以内で行われ、合計約50から60秒の工程サイクル時間内で半固体の所要形状の部品を形成することができる。
【0070】
図面及び上記の説明にて本発明を示し且つ、詳細に説明したが、これは、単に一例であり、特徴を限定するものと見なすべきではなく、好ましい実施の形態のみを示し且つ、説明したものであり、本発明の精神に属する全ての変更例が保護されることを望むものであることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】間接補給装置によって非樹枝状晶の半固体材料を形成する従来技術の過程を示す概略図的な過程流れ線図である。
【図2】直接補給装置によって非樹枝状晶の半固体材料を形成する従来技術の過程を示す概略図的な過程流れ図である。
【図3】攪拌せずに且つ急速な凝固状態下にて形成された完全に凝固した樹枝状晶微細構造を示す、倍率100倍の顕微鏡写真である。
【図4】所要形状部品を形成するときに使用される半固体スラリー材料を製造する本発明の1つの形態による方法及び装置を示す概略図的な過程流れ線図である。
【図5】半固体スラリーを製造するときの中間段階を示す、倍率100倍の顕微鏡写真である。
【図6】半固体スラリーを製造するときの最終段階を示す、倍率100倍の顕微鏡写真である。
【図7】冷却率の関数として一次粒子の形態を示す時間−温度−変態モデルの図である。
【図8】半固体に形成された所要形状の部品を示す倍率100倍の顕微鏡写真である。
【図9】本発明の1つの実施の形態による温度制御したショットスリーブ及びダイ鋳型の部分断面図である。
【図10】本発明の別の実施の形態による温度制御したショットスリーブ及びダイ鋳型の部分断面図である。
【図11】内部封込め容器及び外側熱ジャケットを含む、本発明の別の実施の形態による温度制御した容器の部分断面図である。

Claims (84)

  1. 撹拌せずに、半固体材料を製造する方法において、
    溶湯を形成し得るように金属合金を加熱するステップと、
    温度制御した容器内への溶湯の搬送量を調節するステップと、
    溶湯を0.5℃/秒以下の制御した率にて冷却することにより溶湯を容器内で結晶化し、液体金属マトリックス内に分散された円形の固体粒子を備える微細構造を有する半固体材料を形成するステップとを備える、撹拌せずに、半固体材料を製造する方法。
  2. 撹拌せずに、半固体材料を製造する方法において、
    溶湯を形成し得るように金属合金を加熱するステップと、
    温度制御した容器内への溶湯の搬送量を調節するステップと、
    溶湯を攪拌せずに約0.01℃/秒から約5.0℃/秒の範囲内の制御した率にて溶湯を冷却することにより溶湯を容器内で結晶化し、液体金属マトリックス内に分散された約50μm以下の直径を有する球状の固体粒子を備える微細構造を有する半固体材料を形成するステップとを備える、撹拌せずに、半固体材料を製造する方法。
  3. 制御した溶湯の冷却率が約0.01℃/秒から約0.5℃/秒の範囲内にある、請求項2の方法。
  4. 制御した冷却率が、容器に対し熱を加えることにより少なくとも部分的に制御される、請求項2の方法。
  5. 溶湯の搬送量を調節するステップが、溶湯を選んだ搬送率にて容器内に搬送するステップを含む、請求項1の方法。
  6. 選んだ搬送温度が、金属合金の整合温度と金属合金の液相線温度よりも約25℃高い温度との間にある、請求項5の方法。
  7. 選んだ搬送温度が、金属合金の液相線温度よりも約3℃高い温度と、金属合金の液相線温度よりも約15℃高い温度との間にある、請求項6の方法。
  8. 溶湯の搬送量を調節するステップが、溶湯を選んだ容器温度にある容器内に搬送するステップを更に含む、請求項5の方法。
  9. 選んだ容器温度が約606℃から約610℃の範囲にある、請求項8の方法。
  10. 撹拌せずに、半固体材料を製造する方法において、
    溶湯を形成し得るように金属合金を加熱するステップと、
    溶湯の一部分を保持容器内に搬送するステップと、
    保持容器内の溶湯温度を選んだ搬送温度に制御可能に調節するステップと、
    保持容器から温度制御した成形容器内へのある量の溶湯の搬送を調節するステップと、
    溶湯を制御された率にて冷却することにより成形容器内の溶湯を結晶化させ、液体金属マトリックス内に分散された球状の固体粒子を備える微細構造を有する半固体材料を形成するステップとを備える、撹拌せずに、半固体材料を製造する方法。
  11. 溶湯の搬送量を調節するステップが、溶湯を選んだ搬送量にて容器内に搬送するステップを更に含む、請求項1の方法。
  12. 選んだ搬送量が約4.53592g(0.01ポンド)/秒から約453.592g(1.0ポンド)/秒の範囲内にある、請求項11の方法。
  13. 選んだ搬送量が約226.796g(0.50ポンド)/秒である、請求項12の方法。
  14. 溶湯の搬送量を調節するステップが、選んだ量の溶湯を容器内に搬送するステップを更に含む、請求項11の方法。
  15. 選んだ量が約226.796g(0.50ポンド)から約4535.92g(10ポンド)の範囲にある、請求項14の方法。
  16. 溶湯の搬送量を調節するステップが、加熱する間の溶湯温度と搬送する間の溶湯温度との差を制御するステップを含む、請求項1の方法。
  17. 溶湯の搬送量を調節するステップが、溶湯を容器内に搬送する間の溶湯温度の降下を制御するステップを含む、請求項16の方法。
  18. 金属合金が、金属合金の液相線温度よりも40℃だけ高い温度まで加熱されて溶湯を形成する、請求項1の方法。
  19. 球状の固体粒子が部分的に樹枝状晶である、請求項1の方法。
  20. 球状の固体粒子が約40μmから約50μmの範囲の直径を有する、請求項1の方法。
  21. 半固体材料が溶湯を攪拌せずに製造される、請求項1の方法。
  22. 半固体材料が溶湯を攪拌せずに製造される、請求項21の方法。
  23. 核形成及び結晶化が粒子精錬剤を使用せずに行われる、請求項1の方法。
  24. 容器が半固体成形プレスのショットスリーブである、請求項1の方法。
  25. 半固体材料をショットスリーブからダイ鋳型内に直接、射出するステップと、
    半固体材料を所要形状の部品に成形するステップとを更に備える、請求項24の方法。
  26. ショットスリーブが、
    半固体材料を受け入れる通路と、
    通路に沿って変位可能なラムとを有し、
    通路に沿ったラムの変位を調節することにより、半固体材料を制御された率にてダイ鋳型内に射出するステップを更に備える、請求項25の方法。
  27. 攪拌せずに、半固体材料を製造する装置において、
    金属合金を溶融状態に加熱する手段と、
    ショットスリーブを有する半固体成形プレスと、
    ある量の前記溶融合金を前記ショットスリーブ内に搬送する手段と、
    前記ショットスリーブ内の溶融合金の冷却率を約0.01から5.0℃/秒の範囲内で制御し、液体金属マトリックス内に分散された球状の固体粒子を備える微細構造を有する半固体材料を形成する手段とを備える、攪拌せずに、半固体材料を製造する装置。
  28. 溶融合金の冷却率が約0.01℃/秒から約1.0℃/秒の範囲内にある、請求項27の装置。
  29. 前記溶融合金を核形成するため、前記ショットスリーブ内への前記溶融合金の搬送を調節する手段を更に備える、請求項27の装置。
  30. 半固体材料をショットスリーブから鋳型内に直接、射出して所要形状部品を製造する手段を更に備える、請求項27の装置。
  31. 前記ショットスリーブ内に搬送される前に、前記溶融合金の温度を調節する手段を更に備える、請求項27の装置。
  32. 前記制御手段が、前記ショットスリーブを加熱して前記溶融合金の前記冷却率を少なくとも部分的に制御する手段を有する、請求項27の装置。
  33. 攪拌せずに、半固体材料を製造する装置において、
    金属合金を加熱して溶湯を形成し得るようにされた加熱炉と、
    軸線に沿って伸び且つ、ある量の前記溶湯を受け入れ、該溶湯を制御された率にて冷却し、前記溶湯が液体金属マトリックス内に分散された球状の固体粒子を備える微細構造を有する半固体材料を形成し得るようにされた温度制御した容器であって、各々が隣接して配置された溶湯の温度を独立的に制御し得るようにされた複数の熱伝導領域を有する前記温度制御した容器とを備える、攪拌せずに、半固体材料を製造する装置。
  34. 前記温度制御した容器が、側壁を有し、前記熱伝導領域の1つが、前記側壁の第一の軸方向部分に隣接して配置された溶湯の温度を制御し得るようにされ、前記熱伝導領域の別のものが、前記側壁の第二の軸方向部分に隣接して配置された溶湯の温度を制御し得るようにされた、請求項33の装置。
  35. 前記側壁が、熱伝導媒体を選び得るようにされた多数の通路を有し、前記熱伝導媒体が、前記側壁の前記多数の通路を通って流れ、前記熱伝導媒体と前記溶湯との間にて熱伝導を行い得るようにした、請求項34の装置。
  36. 前記熱伝導媒体が油である、請求項35の装置。
  37. 前記熱伝導媒体が空気である、請求項35の装置。
  38. 前記第一の軸方向部分が、前記側壁の約1/3に沿って伸び、前記第二の軸方向部分が、前記側壁の約2/3に沿って伸びる、請求項34の装置。
  39. 前記温度制御した容器が、1つの端部壁を更に備え、前記熱伝導領域の別のものが前記端部壁に隣接して配置された溶湯の温度を制御し得るようにされた、請求項34の装置。
  40. 前記側壁及び前記端部壁の各々が、熱伝導媒体を運び得るようにされた多数の通路を備え、前記熱伝導媒体が、前記側壁及び前記端部壁の前記多数の通路を通って流れ、前記熱伝導媒体と前記溶湯との間にて熱伝導を行い得るようにした、請求項39の装置。
  41. 前記温度制御した容器が、
    全体として前記端部壁に対向する位置に配置され且つ、前記溶湯を受け入れ得るようにされた開放端と、
    該開放端に隣接して配置された端部キャップであって、熱伝導媒体を運び得るようにされた多数の通路を有し、前記熱伝導媒体が、該端部キャップの前記多数の通路を通って流れ、前記熱伝導媒体と前記端部キャップに隣接して配置された前記溶湯との間にて熱伝導を行い得るようにされた前記端部キャップとを更に備える、請求項40の装置。
  42. 前記温度制御した容器が、軸線に沿って伸びる側壁を有し、該側壁が、前記溶湯を封込める通路を画成し、前記温度制御した容器が、前記通路に沿って変位して前記半固体材料を排出する可動の端部壁を有する、請求項33の装置。
  43. 前記側壁及び前記可動の端部壁の各々が、熱伝導媒体を運び得るようにされた多数の通路を有し、前記熱伝導媒体が、前記側壁及び前記端部壁の前記多数の通路を通って流れ、前記熱伝導媒体と前記溶湯との間にて熱伝導を行い得るようにした、請求項42の装置。
  44. 前記温度制御した容器が、内部封込め容器と、外側熱ジャケットとを有し、該熱ジャケットが、前記複数の熱伝導領域の少なくとも1つを画成し且つ、前記封込め容器の外面に近接して配置され、両者間にて熱伝導を行い得るようにした、請求項33の装置。
  45. 前記熱伝導が伝導性の熱伝導である、請求項44の装置。
  46. 前記熱ジャケットが複数の熱伝導部分を画成し、該熱伝導部分の1つが、前記封込め容器の第一の軸方向部分に隣接して配置された溶湯の温度を制御し得るようにされ、前記熱伝導部分の別のものが、前記封込め容器の軸方向部分に隣接して配置された溶湯の温度を制御し得るようにされた、請求項44の装置。
  47. 前記熱ジャケットが、前記封込め容器の端部壁に隣接して配置された溶湯の温度を制御し得るようにされた熱伝導部分を有する、請求項46の装置。
  48. 前記熱ジャケットが、前記封込め容器の開放端部に隣接して配置された溶湯の温度を制御し得るようにされた第四の熱伝導部分を有する、請求項47の装置。
  49. 前記熱ジャケットが前記封込め容器を実質的に封入する、請求項44の装置。
  50. 半固体の成形された物品を製造する方法において、
    金属合金、温度制御した容器及び鋳型を提供するステップと、
    金属合金を加熱して溶湯を形成するステップと、
    容器内へのある量の溶湯の搬送を調節するステップと、
    溶湯を0.5℃/秒以下の制御した率にて冷却することにより溶湯を容器内で結晶化し、液体金属マトリックス内に分散された球状の固体粒子を備える微細構造を有する半固体材料を製造するステップと、
    半固体材料を容器から直接、鋳型内に補給するステップと、
    半固体材料を所要形状の物品に成形するステップとを備える、方法。
  51. 容器が、
    溶湯を受け入れる通路と、
    通路に沿って変位可能なラムとを備え、補給するステップが、ラムを通路に沿って変位させることにより半固体材料を鋳型内に直接、射出するステップを備える、請求項50の方法。
  52. 鋳型内への半固体材料の非渦状流れを提供し得るようラムの変位速度を制御するステップを更に備える、請求項51の方法。
  53. ラムの変位速度が約2.54cm(1インチ)/秒から約127cm(50インチ)/秒の範囲にある、請求項52の方法。
  54. ラムの変位速度が約2.54cm(1インチ)/秒から約25.4cm(10インチ)/秒の範囲にある、請求項53の方法。
  55. 搬送、核形成、結晶化及び補給が60秒以下の全体的な工程サイクル時間内で行われる、請求項50の方法。
  56. 搬送、核形成、結晶化及び補給が45秒以下の全体的な工程サイクル時間内で行われる、請求項50の方法。
  57. 搬送、核形成、結晶化及び補給が30秒以下の全体的な工程サイクル時間内で行われる、請求項50の方法。
  58. 所要形状の部品を半固体成形すべく半固体材料を製造する装置において、
    金属合金を加熱して溶湯を形成し得るようにされた加熱炉と、
    温度制御した容器とを備え、該容器が、
    ある量の前記溶湯を受け入れ、該溶湯が制御された率にて冷却し、前記溶湯を結晶化し且つ、液体金属マトリックス内に分散された球状の固体粒子を備える微細構造を有する半固体材料を形成し得るようにされた、通路と、
    前記通路に沿って変位して前記半固体材料を排出するラムと、
    を有する装置。
  59. 前記半固体材料が所要形状の部品を形成し得るようダイ鋳型内に直接、排出される、請求項58の装置。
  60. 前記ラムの変位速度が、前記鋳型内への前記半固体材料の非渦状流れを提供し得るように制御される、請求項58の装置。
  61. 前記ラムの変位速度が約2.54cm(1インチ)/秒から約25.4cm(10インチ)/秒の範囲にある、請求項60の装置。
  62. 前記温度制御した容器の前記通路が前記側壁により境が設定され、前記側壁の温度が、前記制御した冷却率を提供し得るように調節される、請求項58の装置。
  63. 前記ラムの温度が、前記制御した冷却率を提供し得るように調節される、請求項62の装置。
  64. 前記制御した冷却率が約0.01℃/秒から約5.0℃/秒の範囲内にある、請求項58の装置。
  65. 前記温度制御した容器が、各々が隣接して配置された溶湯の温度を独立的に制御し得るようにされた複数の熱伝導領域を有する、請求項58の装置。
  66. 攪拌せずに、半固体材料を製造する方法において、
    溶湯を形成し得るように金属合金を加熱するステップと、
    温度制御した容器を選んだ容器温度まで予加熱するステップと、
    容器内への選んだ量の溶湯の搬送を調節するステップであって、
    溶湯を選んだ搬送温度及び選んだ搬送率にて容器内に搬送するステップと、
    加熱する間の溶湯温度と搬送する間の溶湯温度との差を制御するステップとを備える、前記溶湯の搬送を調節するステップと、
    溶湯を制御した率にて冷却することにより容器内の溶湯を結晶化し、液体金属マトリックス内で分散された球状の固体粒子を備える微小構造体を有する半固体材料を形成するステップとを備える、攪拌せずに、半固体材料を製造する方法。
  67. 容器内で搬送される溶湯の選んだ量が約226.796g(0.50ポンド)から約4535.92g(10ポンド)の範囲内にある、請求項66の方法。
  68. 選んだ搬送温度が、金属合金の整合温度と金属合金の液相線温度よりも約25℃高い温度との範囲内にあり、
    選んだ搬送率が、約4.53592g(0.01ポンド)/秒から約453.592g(1.0ポンド)/秒の範囲内にある、請求項66の方法。
  69. 搬送率を調節するステップが、搬送する間の溶湯の温度降下を制御するステップを更に備える、請求項66の方法。
  70. 選んだ容器の温度が溶湯の温度にほぼ等しい、請求項66の方法。
  71. 搬送する前に、溶湯を中間容器内に保持するステップと、
    中間容器内の溶湯の温度を選んだ搬送温度に制御可能に調節するステップとを更に備える、請求項66の方法。
  72. 制御した溶湯の冷却率が約1.0℃/秒以下である、請求項66の方法。
  73. 球状の固体粒子が約50μm以下の直径を有する、請求項72の方法。
  74. 制御した溶湯の冷却率が0.5℃/秒以下である、請求項72の方法。
  75. 結晶化が溶湯を攪拌せずに行なわれる、請求項72の方法。
  76. 容器が複数の熱伝導領域を有し、
    制御した率にて溶湯を冷却するステップが、熱伝導領域の各々に隣接して配置された溶湯の温度を独立的に制御するステップを備える、請求項1の方法。
  77. 制御した溶湯の冷却率が0.5℃/秒以下である、請求項50の方法。
  78. 制御した溶湯の冷却率が約0.01℃/秒から約0.5℃/秒の範囲内にある、請求項77の方法。
  79. 球状の固体粒子が約40μmから約50μmの範囲内の直径を有する、請求項50の方法。
  80. 冷却率を調節するステップが、溶湯温度にほぼ等しい選んだ容器温度にてある容器内に溶湯を搬送するステップを含む、請求項50の方法。
  81. 冷却率を調節するステップが、
    溶湯を選んだ搬送温度及び選んだ搬送率にて容器内に搬送するステップと、
    加熱する間の溶湯温度と搬送する間の溶湯温度との差を制御するステップとを備える、請求項50の方法。
  82. 選んだ搬送温度が、金属合金の整合温度と金属合金の液相線温度よりも約25℃高い温度との間にあり、
    選んだ搬送率が約4.53592g(0.01ポンド)/秒から約453.592g(1.0ポンド)/秒の範囲内にある、請求項81の方法。
  83. 搬送する前に、溶湯を中間容器内で保持するステップと、
    搬送する前に、中間容器内の溶湯温度を制御可能に調節するステップとを更に備える、請求項50の方法。
  84. 容器が複数の熱伝導領域を有し、
    溶湯を制御した率にて冷却するステップが、熱伝導領域の各々に隣接して配置された溶湯の温度を独立的に制御するステップを備える、請求項50の方法。
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