JP3522408B2 - 数値流体解析結果の誤差見積方法、数値流体解析結果の誤差見積装置、数値流体解析方法、及び数値流体解析装置 - Google Patents
数値流体解析結果の誤差見積方法、数値流体解析結果の誤差見積装置、数値流体解析方法、及び数値流体解析装置Info
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Description
模擬実験を行うにあたって行われる数値流体解析の誤差
見積方法、誤差見積を行う誤差見積装置、流体解析を行
うための流体解析方法、及び誤差見積機能を有する流体
解析装置に関し、特に流速場データから直に誤差を見積
もる誤差見積方法、流速場データから誤差量を算出する
誤差見積装置、自己が数値流体解析により算出した流速
場データの誤差を見積もる数値流体解析方法、及び自己
が数値流体解析により算出した流速場データの誤差を算
出する数値流体解析装置に関する。
どの設計をするにあたって、空力特性や熱、冷却特性な
どでより効率の良い優れた物を作るためには実験による
検証と試行錯誤が不可欠であった。だが、近年の計算機
の発達によって、設計コストの削減と設計期間の短縮の
ために、計算機を使用した熱及び流体解析が、実験に代
わるものとして各種機器などの設計支援におおいに期待
され普及しつつある。
する連続の式、流体の運動量保存則を記述する運動方程
式(粘性流体の場合にはナヴィエ・ストークス方程
式)、流体のエネルギー保存則を記述する式(これらの
式をまとめて基礎方定式と呼ぶ)から、所定の位置にお
ける流速と圧力とを求める。そして、本当に実験に代わ
るものとするために、次のステップとして、計算機によ
る熱及び流体解析をおこなった結果の信頼性を明らかに
することが求められている。
計算結果において生じる誤差には、大きく分類すると、
モデル化による誤差と数値計算による誤差の2種類があ
る。そこで、これらの原因による流体解析結果の誤差が
どの程度であるかを見積もる必要がある。
式を離散化してモデル化する時に生じる誤差の事であ
る。つまり、モデル化する際には、流体の系を格子状に
分けて、各格子点における流体の速度等を解析するた
め、格子点の間隔を限りなく「0」に近づけない限り、
ある程度の誤差が発生してしまう。また、格子状に分け
る際には、全ての場合に直行座標系で分けることができ
るとは限らず、曲線座標系で表す場合もある。この場合
には、格子の歪み具合により誤差が生じる。
算機の有効桁数が有限である事、反復法による解法を採
用した時に有限回で打ち切る必要がある事などから生じ
る誤差である。つまり、計算機の有効桁数は有限である
ため、計算回数が増えると、有効桁数以下の切り捨てら
れた値による誤差が累積する。また、反復法では、解を
ある値に仮定しその値を少しづつ正確な値に近づける。
このため、計算を有限回で打ち切る限り、得られる解は
必然的にある程度の誤差を含んでいる。
は、数値流体解析における計算ステップがあまりにも膨
大であるため、数値計算による誤差が求められた物理量
にどの程度の寄与するのかを把握する事は非常に困難で
あり、実質上不可能である。一方、モデル化による誤差
は誤差評価関数を定義することにより、誤差の量を見積
もることが可能である。
一例として、ヤコビアンを誤差評価関数として用いる方
法がある。一般座標変換によって曲線座標系を記述して
いる場合には、各計算セル毎の座標変換のヤコビアンを
誤差評価関数として採用する事ができる。即ち、ヤコビ
アンが1に近い所は、計算セルが立方体に近い所であ
り、ヤコビアンが1からずれている所は、計算セルが立
方体から大きく歪んでいる所である。従って、ヤコビア
ンが1に近い所では離散化による誤差は小さく、ヤコビ
アンが1からずれている所では離散化による誤差が大き
いと見積もることができる。このようにして、モデル化
による誤差を評価することができる。
る誤差の評価方法には、以下のような問題点がある。ま
ず第一に、モデル化、近似化の各ステップ毎に誤差評価
関数を定義する必要があるが、誤差評価関数を定義する
事は一般には非常に困難であることである。
性的な相関関係を見つけるのは比較的容易であるが、定
量的な関係を見出す事は、非常に困難であることであ
る。例えば、ヤコビアンを誤差評価関数として用いた場
合、ヤコビアンが1からずれている所では離散化による
誤差が大きいと見積もることはできるが、ヤコビアンが
1に近い所の誤差が小さいという保証はない。
積もることができたとしても、数値計算による誤差を見
積もる方法がないため、結局は、流体解析結果の精度を
正しく評価することはできない。
が出た場合は別として、計算格子や解析モデルを変更し
て再計算をする必要があるのかどうかを判断する事は非
常に難しかった。そこで、再計算をするかどうかを決定
するにあたっては、他のモデル化の結果と比較して、あ
るいは数値計算の精度を上げた計算結果と比較して、あ
るいは以前の似たような数値計算の結果と比較して、あ
るいは実験結果と比較してそれほど違わない事をもっ
て、たぶん正しい計算結果であろうと推測するしか手段
がなかった。
判断するには、誤差量が定量的な値で表されることが必
要となる。誤差を定量的に表すことにより、計算結果の
信頼性を客観的に判断できるとともに、実験の態様に適
した流体解析方法を見つけることができる。
のであり、流体解析の誤差を定量的な値で示す誤差見積
方法を提供することを目的とする。また、本発明の別の
目的は、流体解析の誤差を定量的に示す誤差見積装置を
提供することである。
い、その結果の誤差を定量的な値で示す流体解析方法を
提供することである。さらに、本発明の他の目的は、自
己が行った流体解析結果の誤差を定量的な値で示す流体
解析装置を提供することである。
解析結果の誤差見積方法及び数値流体解析結果の誤差見
積装置の原理を説明する図である。
では、コンピュータが、流体に関して、数値流体解析結
果として得られる複数の情報を流速場データとして記憶
する流速場データ記憶手段より、該流速場データを読み
取り、拡散係数が「0」の物質であると仮想的に定義さ
れる仮想物質に関して、移流計算を行うのに必要な情報
を仮想物質解析条件として記憶する仮想物質解析条件記
憶手段より、該仮想物質解析条件を読み取り、前記流速
場データと前記仮想物質解析条件とに基づいて、仮想物
質移流計算手段が、前記流体と前記仮想物質とを混ぜた
場合の移流計算を行うことにより、前記仮想物質の濃度
に関するデータを仮想物質移流結果として、仮想物質移
流結果記憶手段に出力し、前記仮想物質の濃度の初期値
と移流計算後との値の変化から前記流速場データの誤差
を見積もる、ことを特徴とする数値流体解析結果の誤差
見積方法が提供される。
れば、流速場データ1が基礎方程式を完全に満たしてい
れば、移流計算を行っても仮想物質の濃度は変化しな
い。一方、流速場データ1が基礎方程式を満たしていな
い場合には、移流計算を行うと仮想物質の濃度が変化し
て現れる。このようにして、仮想物質の濃度の変化の度
合いから、流速場データ1の誤差を定量的に見積もるこ
とが可能となる。
積装置では、流体に関して、数値流体解析結果として得
られる複数の情報を流速場データとして記憶する流速場
データ記憶手段と、拡散係数が「0」の物質であると仮
想的に定義される仮想物質に関して、移流計算を行うの
に必要な情報を仮想物質解析条件として記憶する仮想物
質解析条件記憶手段と、前記流速場データ記憶手段から
前記流速場データを読み取り、前記仮想物質解析条件記
憶手段から前記仮想物質解析条件を読み取り、該流速場
データと該仮想物質解析条件とに基づいて、前記流体と
前記仮想物質とを混ぜた場合の移流計算を行う仮想物質
移流計算手段と、前記仮想物質移流計算手段が算出した
前記仮想物質の濃度の値を記憶する仮想物質移流結果記
憶手段と、を有することを特徴とする数値流体解析結果
の誤差見積装置が提供される。
れば、流速場データ1が基礎方程式を完全に満たしてい
れば、移流計算を行っても仮想物質の濃度は変化しない
値として算出され、流速場データ1が基礎方程式を満た
していない場合には、移流計算を行うと仮想物質の濃度
が変化して算出される。このようにして、仮想物質の濃
度の変化の度合いから、流速場データ1の誤差を定量的
に見積もることが可能となる。
流体解析装置の原理を説明する図である。本発明の数値
流体解析方法では、コンピュータが流体解析に必要なデ
ータ群を流体部解析条件として記憶する流体部解析条件
記憶手段から、該流体部解析条件を読み取り、前記流体
部解析条件に基づいて流体解析部が流体解析をし、解析
した解析結果を流速場データとして流速場データ記憶手
段に記憶し、前記流速場データを前記流速場データ記憶
手段より読み取り、拡散係数が「0」の物質であると仮
想的に定義される仮想物質に関して、移流計算を行うの
に必要な情報を仮想物質解析条件として記憶する仮想物
質解析条件記憶手段より、該仮想物質解析条件を読み取
り、前記流速場データと前記仮想物質解析条件とに基づ
いて、仮想物質移流計算手段が、前記流体と前記仮想物
質とを混ぜた場合の移流計算を行うことにより、前記仮
想物質の濃度に関するデータを仮想物質移流結果とし
て、仮想物質移流結果記憶手段に出力し、前記仮想物質
の濃度の初期値と移流計算後との値の変化から前記流速
場データの誤差を見積もる、ことを特徴とする数値流体
解析方法が提供される。
の結果得られた流速場データ21が基礎方程式を完全に
満たしていれば、移流計算を行っても仮想物質の濃度は
変化しない。一方、流速場データ21が基礎方程式を満
たしていない場合には、移流計算を行うと仮想物質の濃
度が変化して現れる。このようにして、仮想物質の濃度
の変化の度合いから、流体解析を行った際に生じた誤差
を定量的に見積もることが可能となる。
体解析に必要なデータ群を流体部解析条件として記憶す
る流体部解析条件記憶手段と、前記流体部解析条件を基
に前記流体解析を行い流速場データを算出する流体解析
手段と、前記流速場データを記憶する流速場データ記憶
手段と、拡散係数が「0」の物質であると仮想的に定義
される仮想物質に関して、移流計算を行うのに必要な情
報を仮想物質解析条件として記憶する仮想物質解析条件
記憶手段と、前記流速場データ記憶手段から前記流速場
データを読み取り、前記仮想物質解析条件記憶手段から
前記仮想物質解析条件を読み取り、該流速場データと該
仮想物質解析条件とに基づいて、前記流体と前記仮想物
質とを混ぜた場合の移流計算を行う仮想物質移流計算手
段と、前記仮想物質移流計算手段が算出した前記仮想物
質の濃度の値を記憶する仮想物質移流結果記憶手段と、
を有することを特徴とする数値流体解析装置が提供され
る。
手段27が算出した流速場データ21が基礎方程式を完
全に満たしていれば、移流計算を行っても仮想物質の濃
度は変化しない値として算出され、流速場データ21が
基礎方程式を満たしていない場合には、移流計算を行う
と仮想物質の濃度が変化して算出される。このようにし
て、仮想物質の濃度の変化の度合いから、流体解析手段
27が流速場データ21を算出した際に生じた誤差を定
量的に見積もることが可能となる。
に基づいて説明する。図1は本発明の数値流体解析結果
の誤差見積方法及び数値流体解析結果の誤差見積装置の
原理を説明する図である。
速場データ1が与えられている。流速場データ1は、一
般には、流速場の時刻、各流速の成分毎の定義点、各流
速ベクトルの値などの情報を含んでいる。ただし、定常
問題を考慮している場合や、時刻が問題にならない場合
には、時刻は省略することも可能である。各流速の成分
毎の定義点についても、仮想物質解析条件2で提供され
る情報によって構成および定義が可能ならば、必ずしも
流速場データ1に含まれる必要はない。
はなく、必要な時に必要なデータを提供することもでき
る。この場合、必要なデータができあがるまで仮想物質
移流計算手段3の動作を中断する。
条件2を設定する。ここで”仮想物質”と呼んでいるの
は、仮想的に定義された拡散係数が「0」の物質であ
る。つまり、流速場データ1で与えられる流体の中がこ
の仮想物質で満たされている状況を仮想的に設定する。
なお、拡散係数が完全に「0」でなくても、この世の中
で最も拡散係数が小さい物質を考え、その予想値として
通常の物質よりもはるかに小さい拡散係数を与えて”仮
想物質”とすることもできる。
部3で仮想物質の移流計算を行うのに必要なすべての情
報を含んでいる。具体的には、格子点座標や各格子点の
順序づけといった格子分割情報、オイラー陽解法か陰解
法かRRK法かといったような時間積分スキームの選
択、1次風上か2次中心か3次風上かといったような移
流項の差分スキームの選択、初期条件、境界条件、計算
開始時刻、計算終了時刻または計算終了ステップ、時間
ステップ、計算結果出力方法の指定などが含まれる。し
かし、流速場データ1中で提供される情報については、
省略してもよい。
データを一度に提供する必要はなく、必要な時に必要な
データを提供するだけでもよい。この場合、必要なデー
タができあがるまで、仮想物質移流計算部3の動作を中
断する。
流速場データ1と仮想物質解析条件2とから、仮想物質
の流体の移流計算を行う。移流計算の為に用いられる基
礎方程式は、流れによって仮想物質が運ばれていく移流
方程式であり、
「t」は時間、「ρ」は流体の密度、「ベクトルu」は
流体の流速、「C」は仮想物質の濃度を表している。つ
まり、仮想物質濃度の時間による偏微分と、仮想物質濃
度と流速の積(仮想物質の濃度流束)の発散との和が0
であるという仮想物質の質量保存則を表す方程式であ
る。この方程式は、物理的には、「ある場所の仮想物質
の増減は、流れによって他の場所から運ばれてくるもの
と流れによって他の場所へと運ばれていくものとの差で
ある」ということを意味している。なお、現実の物質
は、分子運動による拡散の効果があるため、移流方程式
ではなく、拡散の効果をも考慮した移流拡散方程式に従
う。
解くためには、現実の物質の移流拡散方程式を数値計算
で解く方法をそのまま利用することができる。移流拡散
方程式というのは、粘性流体の運動方程式であるナヴィ
エ・ストークス方程式をもっと簡単にした形をしている
ので、流体解析のプログラムを作成する事ができる技術
者なら、容易に解くことができる。なお、これらの方程
式を数値計算によって解く手法は、例えば、移流拡散方
程式を有限差分法で解く手法として、富士総合研究所編
「汎用流体解析システム FUJI−RIC/α−FL
OW」(丸善株式会社1993年出版、日本)の第13
章に記述されている。
格子点における仮想物質の濃度のデータを含む仮想物質
移流結果4が出力される。仮想物質は拡散計数が「0」
の物質であるため、流速場データが基礎方定式を満たし
ていれば、仮想物質の濃度は初期値と変わらないはずで
ある。つまり、格子点における仮想物質の濃度の、初期
値との差が大きい場合には、流速場データ1は流体に関
する物理法則を満たしていないことがわかる。
ける、格子点における仮想物質の濃度から、流速場デー
タ1を算出した際の数値流体解析の正確さを定量的に判
断することができる。さらに、流速場データを算出した
際の流体部解析条件を用いることにより、以下のような
実施の形態をとることもできる。
解析条件を設定する数値流体解析結果の誤差見積装置を
示す図である。これは、流体部解析条件11をもとに仮
想物質解析条件12の一部または全部を自動設定する解
析条件翻訳部16が、図1に示す構成に加えられたもの
である。
を算出する数値流体解析に用いられたデータである。こ
の流体部解析条件15は、流速場データ11を算出する
のに必要なすべての情報を含んでいる。具体的には、格
子点座標や各格子点の順序づけといった格子分割情報、
エネルギー式の計算の有無、乱流モデルの選択、各モデ
ル定数、計算パラメータの指定、オイラー陽解法か陰解
法かRRK法かといったような時間積分スキームの選
択、1次風上か2次中心か3次風上かといったような移
流項の差分スキームの選択、初期条件、境界条件、計算
開始時刻、計算終了時刻または計算終了ステップ、時間
ステップ、計算結果出力方法の指定などが含まれる。
5から必要なデータを抽出し、仮想物質解析条件12を
自動設定する。自動設定されるデータは、仮想物質解析
条件12における全てのデータであってもよいし、一部
のデータを自動設定することもできる。解析条件翻訳部
16には、流体部解析条件15をもとにして仮想物質解
析条件12を決定するための変換の規則を定義しておく
ことにより、自動変換を行うことができる。
る変換規則が設定されていなければ、仮想物質解析条件
12のデータとして使用されることはないため、流体部
解析条件15には不要な情報が含まれていてもよい。流
体部解析条件15が仮想物質解析条件12を完全に包含
していている場合には、流体部解析条件15から必要な
データのみが抽出され仮想物質解析条件12が設定され
る。また、仮想物質解析条件12に設定すべき情報が流
体解析条件15に含まれない場合には、その情報の基本
設定値を解析条件翻訳部16で定めておくことができ
る。
2に設定するデータとしては、例えば以下のようなデー
タがある。仮想物質解析条件12の格子点座標や各格子
点の順序づけのデータは、流体部解析条件15で指定さ
れた格子点座標や各格子点の順序づけをそのまま設定す
ることができる。
無条件に設定するか、あるいは流体部解析条件15で設
定した流体の密度を設定してもよい。仮想物質の境界条
件は、勾配が0であると無条件に設定するか、あるいは
流体部解析条件15で流入速度を指定していれば、仮想
物質の濃度を1や流体の密度に固定してもよい。
刻、計算終了時刻、計算終了ステップ、時間ステップな
どは、流体部解析条件1で指定したのと一部または全部
に同じ値を設定することができる。又、必ずしも同じ時
刻を設定する必要はなく、計算開始時刻として0や流体
部解析条件1の計算終了時刻など任意の値を設定しても
よい。
定するか、あるいは流体部解析条件15で指定した物理
量出力時に合わせてもよい。仮想物質解析条件12にお
ける時間積分スキーム、移流項の差分スキームなどは、
その一部または全部について、流体部解析条件15に設
定されているスキームをそのまま設定するか、あるいは
流体部解析条件15と仮想物質解析条件12との対応関
係を予め決めておくこともできる。例えば、流体部解析
条件15において設定できる移流項の差分スキームが1
次風上、2次中心、3次風上、QUICKならば、それ
ぞれのスキームに対応して、仮想物質解析条件4の移流
項の差分スキームを1次風上、2次中心、1次風上、3
次風上というように対応づける。このように、多対1に
してもよく、必ずしも同種のスキーム同士を対応させる
必要はない。
体の移流計算を行うことにより、予め定義された格子点
における仮想物質の濃度のデータを含む仮想物質移流結
果14を算出する。なお、図2における仮想物質移流計
算部13は、図1に示す仮想物質移流計算手段3と同じ
機能を有するものであるが、他の処理機能部(解析条件
処理翻訳部16等)に合わせて「仮想物質移流計算部」
としている。以後の他の構成においても同様とする。
すべきデータの多くが、流体部解析条件15においても
設定されているデータであるため、流体部解析条件15
のデータから仮想物質解析条件12を設定できるように
することにより、仮想物質解析条件12の設定が容易に
なる。
解析装置に対し、上記のような誤差見積機能を付加する
こともできる。図3は本発明の数値流体解析方法及び数
値流体解析装置の原理を説明する図である。
基づき流速場データ21を出力する。流速場データ21
を算出するための基礎方程式として、質量保存則を記述
する連続の式、
力、「τ」はReynolds応力テンソルを表している。ま
た、式(4)において、「e」は全エネルギ、「ベクト
ルq」は熱流速を表している。これらの基礎方程式か
ら、熱流速ベクトルuと圧力が求められる。なお、非圧
縮性流体(密度を一定と近似できる流体)の数値計算を
する場合には、エネルギ保存則を記述する式(4)を使
う必要はない。
年、多くの汎用プログラムが市販されており、それらの
プログラムを用いて実施することができる。たとえば、
日本においては「FUJITSU/α−FLOW」(富
士通株式会社販売)が市販されている。また、流体解析
に関しては、多くの文献が出ているのでそれらを参照し
て構成してもよい。例えば、流体解析プログラムの構成
方法については、富士総合研究所編「汎用流体解析シス
テム FUJI−RIC/α−FLOW」(丸善株式会
社1993年出版、日本)に記述されている。
き情報群についても、全てのデータを一度に提供する必
要はなく、必要な時に必要なデータを提供するだけでも
よい。この場合、必要なデータができあがるまで、流体
解析部27の動作を中断する。
条件22で与えられている仮想物質の、流速場データ2
1による移流計算を行い、仮想物質移流結果24を出力
する。
装置に組み込むことにより、流速場データ21の算出か
ら誤差の見積もりまでを、一連の動作で行わせることが
できる。従って、オペレータは流速場データと、そのデ
ータがどの程度正確であるかの定量的な値を同時に獲得
することができる。
流体解析装置を示す図である。流体解析部37は、流体
部解析条件35に基づき流速場データ31を算出する。
一方、解析条件翻訳部36は、流体部解析条件35から
必要なデータを抽出し、仮想物質解析条件32を自動設
定する。仮想物質移流計算部33は、流速場データ31
による仮想物質の移流計算を行い、仮想物質移流結果3
4を算出する。
と同様の構成の装置に、解析条件翻訳部36を付加する
ことにより、仮想物質解析条件32の設定が容易とな
り、オペレータは、流体部解析条件35を設定するのみ
で、流速場データと、そのデータがどの程度正確である
かの定量的な値を同時に獲得するができる。
を用いて非圧縮性流体の流速場データを求め、その流速
場データの誤差を見積もる場合について具体的に説明す
る。まず、流体部解析条件を設定する。この例では、2
次元正方領域内での流体解析を行う。正方領域はX軸方
向にM個、Y軸方向にN個の格子に分割する。図5は流
体部解析条件における境界条件及び初期条件を示す図で
ある。
時刻における速度が全て「0」であることを示してい
る。境界値としては、
方向1番目の格子上の速度U1jの位置変化による勾配が
「0」であることを示している。式(7)は、X軸方向
M番目の格子上の速度UMjの位置変化による勾配が
「0」であることを示している。そして、式(8)は、
Y軸方向1番目の格子上の速度Ui1は位置変化による勾
配が「0」であることを示している。また、式(9)
は、Y軸方向N番目の格子上の速度UiNは、常にX軸方
向に「1」の速度が与えられていることを示している。
時間ステップはそれぞれ、
E 」、「ΔtF 」は、任意の数値である。さらに、時間
積分スキームの選択を、
法を用いることを示している。移流項の差分スキームの
選択は、
次風上差分を行うことを示している。計算結果の出力方
法は、
果を出力することを示している。また、図6は領域内の
格子点を示す図である。このように、M×N個の格子点
のそれぞれの座標値「Xij」を設定する。
析部37(図4に示す)が式(2)、式(3)の基礎方
程式に基づき流体解析を行い流速場データ31を算出す
る。ところで、運動量保存則を記述する方程式(3)
は、非圧縮性流体の場合には以下の式で表すことができ
る。
程式と呼ばれている。ここで、「μ」は粘性係数であ
る。なお、3次元であれば流速は3成分、2次元であれ
ば2成分あるため、式(16)では添字「i」により個
々の成分を表している。
分化する。時間方向にはオイラー陽解法で差分化する。
また、空間方向に差分化した際には、移流項(あるいは
対流項)と呼ばれる物質が流体の流れによって運ばれて
いく効果を表した項が出てくる。この移流項の差分化に
は一次風上差分を用いる。
子点での流速が計算される。そして、終了時刻における
流速場データが出力される。図7は流速場データを示す
図である。図においては計算開始時刻と計算終了時刻の
流速場データを示している。ある時刻の流速場データに
は、格子点の座標値と、その格子点における速度ベクト
ルの値が含まれている。図中、矢印の位置は流速の定義
点を、矢印の向きは流速の向きを、矢印の長さは流速の
大きさをそれぞれ示している。
iMの格子点における流速が図中の右方向に与えられてい
る。計算終了時刻の流速場データ31bでは、他の格子
点でも流速が発生している。なお、流速場データとして
出力されるのは、計算終了時刻の流速場データ31bの
みである。
条件35から仮想物質解析条件32を作成する。この翻
訳に条件は以下の様に定められているものとする。
境界値条件(速度の場所による変化)の値が「0」の場
合には、仮想物質解析条件32の境界値条件(密度の場
所による変化)も「0」とすることを定めている。
意の定数が与えられている場合、その位置での仮想物質
の濃度を「1」とすることを定めている。式(19)
は、計算開始時刻における密度は、全ての点において
「1」とすることを定めている。
刻、計算終了時刻、及び時間ステップは、流体解析条件
と同じ値とすることを定めている。式(23)は、時間
積分スキームの選択に関し、流体解析条件においてEU
LER陽解法を指定していれば仮想物質解析条件におい
てもEULER陽解法を用い、流体解析条件においてA
dams−Bashfore法を指定していれば、仮想
物質解析条件においてもAdams−Bashfore
法を用いることを定めている。
し、流体解析条件において1次風上を指定していれば仮
想物質解析条件においても1次風上を用い、流体解析条
件において2次中心を指定していれば仮想物質解析条件
においても2次中心を用い、流体解析条件において3次
風上を指定していれば仮想物質解析条件では1次風上を
用いることを定めている。
果に関し、計算開始時刻と計算終了時刻との中間の時
刻、及び計算終了時刻の仮想物質移流結果を出力するこ
とを定めている。
体解析条件と同じ値を設定することを定めている。以上
のような条件により、解析条件翻訳部36(図4に示
す)が作成する仮想物質解析条件32(図4に示す)を
以下に示す。
及び初期条件を示す図である。濃度Cの初期値として、
始時刻における濃度が全て「1」であることを示してい
る。境界値としては、
向1番目の格子上の濃度C1j、X軸方向M番目の格子上
の濃度CMj、及びY軸方向1番目の格子上の濃度Ci1は
位置変化による勾配が「0」であることを示している。
また、Y軸方向N番目の格子上の濃度CiNは、常に
「1」であることが与えられている。
時間ステップは、
の選択を、
いることを示している。差分スキームの選択は、
うことを示している。計算結果の出力方法は、
算終了時刻との中間の時刻、及び計算終了時刻における
結果を出力することを示している。また、M×Nの格子
点の座標は流体部解析条件で設定された値と同じである
ため、図6に示す値がそのまま設定される。
想物質移流計算部33(図4に示す)は仮想物質の移流
計算を行う。これは、流速場データ31で与えられる流
体の流れに仮想物質か混ざっている状況における、仮想
物質の濃度の変化を求めるものである。ここで仮想物質
に拡散がないと考えれば、仮想物質の濃度の時間変化は
式(1)で記述される。
(2)と比較すると、流体の密度ρは仮想物質の密度ρ
Cに置き代わった形になっている。言い換えると、この
式(1)は、仮想物質の質量保存則を意味している。
ける仮想物質の濃度が、時間ステップごとに求められ
る。図9は仮想物質移流結果を示す図である。この図に
は、計算開始時刻、計算開始時刻と計算終了時刻との中
間の時刻、及び計算終了時刻における仮想物質移流結果
を示している。
4aは、初期条件で与えられた仮想物質の濃度を示して
いる。計算開始時刻と計算終了時刻との中間の時刻にお
ける仮想物質移流結果34aは、この時刻における仮想
物質の濃度を示している。そして、計算終了時刻におけ
る仮想物質移流結果34cは、計算終了時刻における仮
想物質の濃度を示している。このうち、計算開始時刻と
計算終了時刻の中間時刻における移流結果と、計算終了
時刻における移流結果とが、仮想物質移流結果として出
力される。
して流速場データの誤差を見積もるかを説明する。な
お、以下の例における処理は、図4に示す数値流体解析
装置を用いて行ったものとする。
である。この例は、CRT等の表示装置に表示されたも
のであり、2次元正方形領域中の仮想物質濃度を等高線
により表現している。等高線の脇に示す数値が仮想物質
濃度である。これらの例では、流速場データ31とし
て、「0.01」解析時間毎に非定常的なデータとして
与えた。
析条件35は、初期状態として、流速、静圧と比較した
相対的な圧力などはすべて「0」、境界条件として、圧
力は勾配無し。流速の境界条件としては、正方領域の4
辺に関してはすべりなし、上辺に関しては右方向への速
度「1」で固定した。流体の物性値としてはレイノルズ
数が「1000」となるように設定した。計算格子は、
各辺長さ「1」を50分割した。時間積分にはオイラー
陽解法、移流項の差分スキームには2次中心差分をもち
いた。タイムステップは「0.01」として時刻「0」
から時刻「50」まで計算することを指定した。これら
の条件のもとで、流体解析部によって非定常計算をおこ
ない、各ステップ毎に流速場データ31がプログラム中
の配列として出力された。
濃度の初期値はすべて「1」、境界条件は勾配無し。計
算格子は、各辺長さ「1」を50分割した。時間積分に
はオイラー陽解法、移流項の差分スキームには2次中心
差分をもちいた。タイムステップは「0.01」として
時刻「0」から時刻「50」まで計算することを指定し
た。これらの条件のもとで、仮想物質移流計算部33に
よって非定常計算をおこなって、最終時刻「50」に仮
想物質濃度を出力したのがこの図10である。
性流体の流速場として解析した結果だったとする。する
と、これらの条件のもとでは仮想物質濃度は「1」のま
まで変化しないはずである。ところが、図10の仮想物
質移流結果において、仮想物質濃度が最小の場所では
「1」から3%だけずれている。このデータから、この
流れ場のもとで運ばれる仮想物質は最高で3%程度の非
保存性を示していることがわかる。これを換言すれば、
流速場データは、最高3%程度の保存則の破れを含んで
いるとも言える。
破れを定量的に算出することができる。しかも、等高線
により視覚的に表示することにより、非常に容易に流速
場データの誤差を見積もることができる。
することにより、さらに誤差を見積もり易くなる。図1
1は仮想物質移流結果の第2の表示例である。この図で
は、X−Y平面上の各格子点における仮想物質の濃度を
縦軸に表している。図11には、流速場データにほとん
ど誤差の無い場合の仮想物質移流結果を表している。こ
のように、各格子点における仮想物質の濃度の値を含む
曲面が、平面に近ければ、流速場データが正確であるこ
とが分かる。
値を含む曲面に、山や谷が現れる場合には、流速場デー
タが不正確であることが分かり、その山や谷の大きさに
より誤差の程度を見積もることができる。
表示することにより、非常に容易に誤差の程度を見積も
ることができる。つまり、誤差の大きな流速場データ
と、非常に正確な流速場データを比較した場合、流体解
析部から出力される流速場データを比較しても、どちら
がより正確な流体解析をおこなった結果なのか、定量的
にはどちらがより正しいかを、従来の技術で判断するこ
とはほとんど不可能である。それに対し、流速場データ
に仮想物質を加えて移流計算を行い、仮想物質移流結果
を3次元の座標で表示することにより、どちらの流速場
データが保存則を満足しているのかが、容易にしかも定
量的に判断できる。
も可視化表示する必要はなく、仮想物質濃度の初期値か
らのずれもしくはその最大値に関する情報を含んでいれ
ばよい。
元データとして示したが、このように必ずしも3次元デ
ータでなくてもよい。また、流速場データの形式として
は、数値データとして磁気ファイルに格納してもよい
し、プログラム中の配列として仮想物質移流計算部に受
け渡してもよい。
られた流速場データが、どの程度現実性のあるものかを
評価する手段として、得られた流速場データのもとで仮
想物質の移流を計算するだけでよいので、各モデル化毎
の誤差評価関数の定義と評価、各計算プログラムステッ
プ毎の数値計算誤差の評価といった大変面倒で困難な作
業が一切不要である。
物質の初期値と仮想物質移流結果との比較は定量的にで
きるので、得られた流速データのもとで保存則がどの程
度破れているのかを定量的に求めることが可能であると
ともに、実験の態様に適した流体解析方法を見つけるこ
とができる。
じ離散化方法、さらに、流体解析に使用したのと同じ計
算モデルを使用して仮想物質の移流計算を行えば、移流
計算をおこなうことによるモデル化誤差や数値計算誤差
は完全に無視できるのでより正確な評価ができるという
効果を有する。
析条件から仮想物質解析条件の一部または全部を決定す
ることにより、仮想物質解析条件を設定する手間が省略
できるという効果を有する。
の定量的な評価が可能となり、より正しい流体解析結果
を得ることができ、各種機械器具装置その他のより正し
い設計支援が可能となる効果を有する。ひいては、より
優れた各種機械器具装置その他の設計が、より低コスト
でより短期間で可能となり、産業の発達に寄与するとこ
ろが大きい。
見積を行うためのハードウェアについて簡単に説明す
る。図12は数値流体解析及び誤差の見積を行うワーク
ステションのハードウェアのブロック図である。
プロセッサ61、グラフィック制御回路64及び表示装
置65と、マウス66、キーボード67、ハードディス
ク装置(HDD)68、フロッピーディスク装置(FD
D)69、プリンタ70、磁気テープ装置71から構成
されている。これらの要素はバス72によって結合され
ている。
を統括的に制御する。読み取り専用メモリ62には立ち
上げ時に必要なプログラムが格納される。メインメモリ
63には流体解析及び移流計算を行うためのプログラム
がロードされる。
を含み、仮想物質移流結果を表示信号に変換して、表示
装置65に表示する。マウス66は表示装置上のマウス
の制御、各種のアイコン、メニューを選択するポインテ
ィングデバイスである。
グラム、流体解析及び移流計算用のプログラムが格納さ
れ、電源投入後にメインメモリ63にローディングされ
る。また、必要に応じて流速場データ及び仮想物質移流
結果のデータを格納する。
条件等の必要なデータをフロッピィ69aから入力した
り、必要に応じてフロッピィ69aにセーブする。プリ
ンタ装置70は仮想物質移流結果をプリントアウトする
のに使用する。
場データ及び仮想物質移流結果のデータを磁気テープに
セーブするのに使用する。なお、ワークステーション以
外に高性能のパーソナルコンピュータ、あるいは一般の
汎用コンピュータを使用することもできる。
解析結果の誤差見積方法及び数値流体解析結果の誤差見
積装置では、数値流体解析結果として得られた流速場デ
ータで与えられる流体に、拡散係数が実質的に「0」で
ある仮想物質を混ぜた場合の流体の移流計算を行うこと
により、前記仮想物質の濃度に関するデータを算出する
ようにしたため、仮想物質の濃度の初期値と移流後の仮
想物質の濃度とを比較することにより、得られた流速デ
ータのもとで保存則がどの程度破れているのかを定量的
に求めることが可能となる。
流体解析装置では、流体解析を行い、その結果算出され
た流速場データに拡散係数が実質的に「0」である仮想
物質を混ぜた場合の流体の移流計算を行うことにより、
前記仮想物質の濃度に関するデータを算出するようにし
たため、流体解析の精度を定量的に求めることができる
とともに、流体解析に用いたデータを移流計算に転用す
ることが容易となり、非常に効率よく流体解析を行うこ
とができる。
数値流体解析結果の誤差見積装置の原理を説明する図で
ある。
設定する数値流体解析結果の誤差見積装置を示す図であ
る。
置の原理を説明する図である。
置を示す図である。
を示す図である。
件を示す図である。
テーションのハードウェアのブロック図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 コンピュータが、熱及び流体の数値模擬
実験を行うにあたって行われる数値流体解析結果の誤差
見積方法において、流体に関して、数値流体解析結果として得られる複数の
情報を流速場データとして記憶する流速場データ記憶手
段より、該流速場データを読み取り、 拡散係数が「0」の物質であると仮想的に定義される仮
想物質に関して、移流計算を行うのに必要な情報を仮想
物質解析条件として記憶する仮想物質解析条件記憶手段
より、該仮想物質解析条件を読み取り、 前記流速場データと前記仮想物質解析条件とに基づい
て、仮想物質移流計算手段が、前記流体と前記仮想物質
とを混ぜた場合の移流計算を行うことにより、前記仮想
物質の濃度に関するデータを仮想物質移流結果として、
仮想物質移流結果記憶手段に出力し、前記仮想物質の濃
度の初期値と移流計算後との値の変化から前記流速場デ
ータの誤差を見積もる、 ことを特徴とする数値流体解析結果の誤差見積方法。 - 【請求項2】 熱及び流体の数値模擬実験を行うにあた
って行われる数値流体解析結果の誤差見積装置におい
て、流体に関して、数値流体解析結果として得られる複数の
情報を流速場データとして記憶する流速場データ記憶手
段と、 拡散係数が「0」の物質であると仮想的に定義される仮
想物質に関して、移流計算を行うのに必要な情報を仮想
物質解析条件として記憶する仮想物質解析条件記憶手段
と、 前記流速場データ記憶手段から前記流速場データを読み
取り、前記仮想物質解析条件記憶手段から前記仮想物質
解析条件を読み取り、該流速場データと該仮想物質解析
条件とに基づいて、前記流体と前記仮想物質とを混ぜた
場合の移流計算を行う仮想物質移流計算手段と、 前記仮想物質移流計算手段が算出した前記仮想物質の濃
度の値を記憶する仮想物質移流結果記憶手段と、 を 有することを特徴とする数値流体解析結果の誤差見積
装置。 - 【請求項3】 前記流速場データを算出した際に使用さ
れた流体部解析条件に基づき、移流計算を行うための前
記仮想物質解析条件の一部または全部を作成する解析条
件翻訳手段を、さらに有することを特徴とする請求項2
記載の数値流体解析結果の誤差見積装置。 - 【請求項4】 前記仮想物質移流計算手段により求めら
れた前記仮想物質の濃度に関するデータに基づき、座標
位置ごとの前記仮想物質の濃度を可視化表示する表示手
段を、さらに有することを特徴とする請求項2記載の数
値流体解析結果の誤差見積装置。 - 【請求項5】 コンピュータが、熱及び流体の数値模擬
実験を行うにあたって行われる数値流体解析方法におい
て、流体解析に必要なデータ群を流体部解析条件として記憶
する流体部解析条件記憶手段から、該流体部解析条件を
読み取り、 前記流体部解析条件に基づいて流体解析部が流体解析を
し、 解析した解析結果を流速場データとして流速場データ記
憶手段に記憶し、 前記流速場データを前記流速場データ記憶手段より読み
取り、 拡散係数が「0」の物質であると仮想的に定義される仮
想物質に関して、移流計算を行うのに必要な情報を仮想
物質解析条件として記憶する仮想物質解析条件記憶手段
より、該仮想物質解析条件を読み取り、 前記流速場データと前記仮想物質解析条件とに基づい
て、仮想物質移流計算手段が、前記流体と前記仮想物質
とを混ぜた場合の移流計算を行うことにより、前記仮想
物質の濃度に関するデータを仮想物質移流結果として、
仮想物質移流結果記憶手段に出力し、前記仮想物質の濃
度の初期値と移流計算後との値の変化から前記流速場デ
ータの誤差を見積もる、 ことを特徴とする数値流体解析方法。 - 【請求項6】 熱及び流体の数値模擬実験を行うにあた
って数値流体解析を行うための数値流体解析装置におい
て、流体解析に必要なデータ群を流体部解析条件として記憶
する流体部解析条件記憶手段と、 前記 流体部解析条件を基に前記流体解析を行い流速場デ
ータを算出する流体解析手段と、前記流速場データを記憶する流速場データ記憶手段と、 拡散係数が「0」の物質であると仮想的に定義される仮
想物質に関して、移流計算を行うのに必要な情報を仮想
物質解析条件として記憶する仮想物質解析条件記憶手段
と、 前記流速場データ記憶手段から前記流速場データを読み
取り、前記仮想物質解析条件記憶手段から前記仮想物質
解析条件を読み取り、該流速場データと該仮想物質解析
条件とに基づいて、前記流体と前記仮想物質とを混ぜた
場合の移流計算を行う仮想物質移流計算手段と、 前記仮想物質移流計算手段が算出した前記仮想物質の濃
度の値を記憶する仮想物質移流結果記憶手段と、 を有することを特徴とする数値流体解析装置。 - 【請求項7】 前記流体部解析条件を基に、移流計算を
行うための前記仮想物質解析条件の一部または全部を作
成する解析条件翻訳手段、をさらに有することを特徴と
する請求項6記載の数値流体解析装置。 - 【請求項8】 前記仮想物質移流計算手段により求めら
れた前記仮想物質の濃度に関するデータに基づき、座標
位置ごとの前記仮想物質の濃度を可視化表示する表示手
段を、さらに有することを特徴とする請求項6記載の数
値流体解析装置。
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