JP5958323B2 - 温度センサ設置位置決定方法及び温度センサ設置位置決定装置 - Google Patents

温度センサ設置位置決定方法及び温度センサ設置位置決定装置 Download PDF

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本発明は、温度制御対象となる空間における温度センサ設置位置決定方法及び温度センサ設置位置決定装置に関する。
近年のデータセンタ、工場、オフィス等では、空調(空気調整)に係る消費電力の削減が要求されている。従来では例えば、室内に複数の温度センサを配置し、多点で温度を測定した結果に基づき空調の稼働状態を決定することで、空調を効率的に稼働させ、空調に係る消費電力を削減することが知られている。
特開2009−14219号公報
多点で温度を測定する場合には、温度センサの設置数が多いほど空間全体の温度分布を高精度に取得でき、効率的に空調を稼働させることができる。その一方で、1個の温度センサの設置には電源、通信ケーブル配線を含めたコストが必要となる。したがってコストの増大を抑制しつつ空調を効率的に稼働させるためには、必要最低限の温度センサを適切な位置に設置にすることが要求される。
開示の技術は、温度制御対象となる空間における温度センサの適切な設置位置を決定することが可能な温度センサ設置位置決定方法及び温度センサ設置位置決定装置を提供することを目的としている。
開示の技術の一態様によれば、コンピュータが有するメモリに記憶された温度制御対象となる空間の解析モデルに対して行った熱流体シミュレーション結果に基づき前記空間内の温度勾配を算出し、前記メモリに記憶された温度センサの設置可能領域を示す領域情報から前記空間内の前記設置可能領域を含む分割対象領域を、前記温度勾配を用いて温度差が所定範囲内である複数の領域に分割し、前記複数の領域の各領域毎に温度センサの設置位置を決定する。
上記手順を機能として実現させる装置、上記を機能としてコンピュータに実行させるためのプログラム、そのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とすることもできる。
開示の技術によれば、温度制御対象となる空間における温度センサの適切な設置位置を決定することができる。
温度センサの設置位置の決定について説明する図である。 温度センサ設置位置決定装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 温度センサ設置位置決定装置の機能を説明する図である。 温度勾配の算出に用いられるデータの例を示す図である。 温度センサ設置位置決定装置の動作を説明するフローチャートである。 温度勾配の算出を説明する図である。 温度センサの配置情報と領域情報とを説明する図である。 領域分割部の処理を説明するフローチャートである。 領域分割の結果を説明する図である。 温度センサの設置位置の決定について説明する図である。 温度センサ設置位置決定装置により決定された位置に温度センサを設置した際の温度分布を説明する図である。
以下に図面を参照して本実施例について説明する。図1は、温度センサの設置位置の決定について説明する図である。
本実施例の温度センサ設置位置決定装置は、温度制御対象である空間をモデル化した解析モデルに対して熱流体シミュレーションを行い、様々な異なる時間のシミュレーション結果を保存する。続いて温度センサ設置位置決定装置は、シミュレーション結果を用いて空間における各軸方向の温度勾配を算出し、算出された温度勾配に基づき空間の領域分割(クラスタリング)を行う。続いて温度センサ設置位置決定装置は、分割された領域における温度センサの設置位置を決定する。
本実施例の解析モデルは、直方体を用いた直交格子法により生成した格子(以下、セルと呼ぶ。)で温度制御対象である空間を表現したモデルである。
本実施例の熱流体シミュレーションでは、時系列的に連続する複数の時間ステップが設定され、境界条件に基づき熱流体方程式を解く処理を時間ステップ毎に繰り返す時系列シミュレーションが行なわれる。
時系列シミュレーションでは、状態u(t)から時間をΔt進めた状態u(t+Δt)を偏微分方程式の解として導出することで、時間発展を行う。時間発展とは、時間が進むことで物理系が変化することである。熱流体シミュレーションにおける流速場と温度場の時間発展は、以下の式1〜3を解くことで行われる。式1は、流体の運動を記述する2階非線型偏微分方程式であるナビエ・ストークス方程式である。式2は、流れについての質量保存則から導かれる連続の式である。式3は、流体中の熱伝導を記述した熱移流拡散方程式である。
ここでuは流体の速度ベクトルであり、pは圧力であり、ρは密度であり、fは単位質量あたりに働く外力であり、νは動粘性係数であり、Tは温度であり、κは熱伝導係数であり、qは外部から受け取る熱量であり、tはシミュレーション中の時間である。
式1の項(A)及び式3の項(E)は、流体に沿って移動する効果を表しており、移流項と呼ばれる。式1の項(B)及び式3の項(F)は、流速場、温度場が均一化しようとする現象を表しており、拡散項と呼ばれる。式1の圧力項(C)は、連続の式2を満たすように働く力を表す。式1の外力項(D)及び式3の生成項(G)は、風、重力、発熱などの外部からの力の影響を表す。
以下に本実施例の温度センサ設置位置決定装置100を説明する。
図2は、温度センサ設置位置決定装置のハードウェア構成の一例を示す図である。本実施例の温度センサ設置位置決定装置100は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置11、出力装置12、ドライブ装置13、補助記憶装置14、メモリ装置15、演算処理装置16及びインターフェース装置17を有する。
入力装置11はキーボードやマウス等を含み、各種信号を入力するために用いられる。出力装置12はディスプレイ装置等を含み、各種ウインドウやデータ等を表示するために用いられる。インターフェース装置17は、モデム,LAN(Local Area Network)カード等を含み、ネットワークに接続する為に用いられる。
本発明の温度センサ設置位置決定プログラムは、熱温度センサ設置位置決定装置100を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。温度センサ設置位置決定プログラムは例えば記録媒体18の配布やネットワークからのダウンロードなどによって提供される。温度センサ設置位置決定プログラムを記録した記録媒体18は、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的,電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
また、温度センサ設置位置決定プログラムを記録した記録媒体18がドライブ装置13にセットされると、温度センサ設置位置決定プログラムは記録媒体18からドライブ装置13を介して補助記憶装置14にインストールされる。ネットワークからダウンロードされた温度センサ設置位置決定プログラムは、インターフェース装置17を介して補助記憶装置14にインストールされる。
温度センサ設置位置決定装置100は、インストールされた温度センサ設置位置決定プログラムを格納すると共に、必要なファイル、データ等を格納する。メモリ装置15は、コンピュータの起動時に補助記憶装置14から温度センサ設置位置決定プログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置16はメモリ装置15に格納された温度センサ設置位置決定プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
図3は、温度センサ設置位置決定装置の機能を説明する図である。本実施例の温度センサ設置位置決定装置100は、入力受付部110、熱流体シミュレーション部120、温度勾配算出部130、領域分割部140、センサ設置位置決定部150、記憶部160を有する。
入力受付部110は、温度センサ設置位置決定装置100に対する入力を受け付ける。熱流体シミュレーション部120は、解析モデル記憶部161に格納された解析モデルに対して熱流体シミュレーションを実行し、シミュレーション結果を記憶部160のシミュレーション結果記憶部162に格納する。温度勾配算出部130は、シミュレーション結果記憶部162に格納されたシミュレーション結果から、温度制御対象の空間におけるセル間の温度勾配を算出する。領域分割部140は、温度勾配に基づき温度制御対象の空間を領域分割する。センサ設置位置決定部150は、温度制御対象の空間における温度センサの設置位置を決定する。温度勾配算出部130の処理と、領域分割部140の処理と、センサ設置位置決定部150の処理の詳細は後述する。
本実施例の記憶部160は、解析モデル記憶部161、シミュレーション結果記憶部162、温度センサ配置情報記憶部163、分割領域記憶部164を有する。本実施例の記憶部160は、例えば補助記憶装置14やメモリ装置15の所定領域に設けられても良い。
解析モデル記憶部161には、温度制御対象の空間を、直方体を用いた直交格子法により生成したセルで表現した解析モデルが格納されている。本実施例では、解析モデルは予め与えられたものであって良い。
シミュレーション結果記憶部162は、熱流体シミュレーション部120によるシミュレーション結果が格納される。本実施例のシミュレーション結果には、温度勾配算出部130による温度勾配の算出に用いられるデータが含まれる。本実施例では、例えば温度制御対象の空間を表現する各セルの温度を示すデータを温度勾配の算出に用いても良い。尚本実施例では、各セルの中心の座標の温度を各セルの温度と見なしても良い。
図4は、温度勾配の算出に用いられるデータの例を示す図である。図4では、温度制御対象の空間をX軸、Y軸、Z軸で表した場合において、Z=2.13333におけるX−Y平面の温度分布を示している。すなわち図4は、Z=2.13333における温度制御対象の空間を表現する各セルの温度を示している。
温度センサ配置情報記憶部163には、温度センサ配置情報が格納されている。本実施例の温度センサ配置情報には、予め設置位置が決定している温度センサの配置を示す配置情報と、温度制御対象の空間における温度センサ設置可能な領域を示す領域情報とが含まれる。また本実施例の温度センサ配置情報には、例えば領域分割部140により分割される各領域の体積の最小値を判断するために体積閾値と、各領域における温度差が所定範囲内であるか否かを判断するための温度閾値とが含まれる。
本実施例において、予め設置位置が決定している温度センサとは、例えば温度制御対象の空間に配置される機器の異常を検知する異常検知用の温度センサ等である。
また本実施例における温度センサ設置可能な領域とは、温度センサを取り付けられることが可能な場所を示す。具体的には例えば、温度制御対象となる室内(空間)に壁等があれば、壁に温度センサを取り付けることができる。よって壁を含む領域は、温度センサ設置可能な領域となる。また例えば空間において機器や棚等が配置されることが決定されている場所があれば、機器や棚等に温度センサを取り付けることができる。よって機器や棚等が配置される領域は、温度センサ設置可能な領域となる。本実施例の領域情報は、例えば領域を示す3次元の座標で示されても良いし、領域に含まれるセル単位で示されても良い。
分割領域記憶部164は、領域分割部140により分割された領域を示す情報が格納される。分割領域記憶部164に格納される領域を示す情報は、例えば領域を特定するために必要となる3次元の座標であっても良い。
次に本実施例の温度センサ設置位置決定装置100の動作を説明する。図5は、温度センサ設置位置決定装置の動作を説明するフローチャートである。
本実施例の温度センサ設置位置決定装置100において、入力受付部110が温度センサの設置位置決定処理の実行指示を受け付けると、熱流体シミュレーション部120は解析モデル記憶部161から解析モデルを取得する。熱流体シミュレーション部120は、取得した解析モデルに対して熱流体シミュレーションを実行する(ステップS501)。
続いて熱流体シミュレーション部120は、特定の異なる時刻のシミュレーション結果をシミュレーション結果記憶部162に格納する(ステップS502)。本実施例では、例えば時間tにおけるシミュレーション結果、時間t+Δt1におけるシミュレーション結果、時間t+Δt2におけるシミュレーション結果、というようにN個のシミュレーション結果をシミュレーション結果記憶部162に格納する。シミュレーション結果とは、例えば図4に示す温度勾配の算出に用いられる温度分布のデータを含む。
続いて温度センサ設置位置決定装置100は、温度勾配算出部130により、温度勾配を算出する(ステップS503)。本実施例の温度勾配とは、空間的な微分値である。本実施例では、ステップS502で格納したシミュレーション結果に対して温度勾配の算出を行う。よってステップS503では、温度勾配の算出をN個のシミュレーション結果に対して行う。本実施例の温度勾配算出部130は、シミュレーション結果に基づき各セルにおける各軸方向の温度勾配を算出する。
図6は、温度勾配の算出を説明する図である。図6(A)は、温度制御対象の空間Sに対する熱流体シミュレーションのシミュレーション結果から得られる空間Sのある時間tにおける温度分布を示している。尚図6(A)は、Z軸の値を所定値としたときのX−Y平面における温度分布である。
図6(B)は、図6(A)に示す温度分布から算出されるX軸方向の温度勾配を示す図であり、図6(C)は、図6(A)に示す温度分布から算出されるY軸方向の温度勾配を示す図である。
図6(A)では、例えば領域S1と領域S2における温度勾配が特に大きいことがわかる。また図6(B)では、例えば領域S3〜S6における温度勾配が特に大きいことがわかる。
尚本実施例のX軸方向の温度勾配は、あるセルの中心点と、このセルに対してX軸の座標値が大きくなる方向に隣接するセルの中心点との間の温度変化としても良い。Y軸方向の温度勾配に対しても同様である。
続いて本実施例の温度センサ設置位置決定装置100は、領域分割部140により温度センサ配置情報記憶部163から温度センサの配置情報を取得する(ステップS504)。続いて温度センサ設置位置決定装置100は、領域分割部140により温度センサ配置情報記憶部163から温度センサ設置可能な領域を示す領域情報を取得する(ステップS505)。尚本実施例では、温度センサの配置情報を取得するものとしたが、これに限定されない。本実施例において、予め配置されることが決定された温度センサがない場合には、領域情報のみを取得すれば良い。
図7は、温度センサの配置情報と領域情報とを説明する図である。図7において点P1〜P8は、予め決められた温度センサの設置位置を示す。また図7における実線は、温度センサ設置可能な場所である。図7の例では、配置情報は点P1〜P8を示す領域の情報であり、領域情報は実線を領域の示す情報である。
続いて温度センサ設置位置決定装置100は、領域分割部140により、ステップS503〜505で得た情報を用いて温度制御対象の空間Sの領域分割を行う(ステップS506)。
以下に図8を参照して領域分割部140の処理の詳細を説明する。図8は、領域分割部の処理を説明するフローチャートである。
本実施例の領域分割部140は、分割対象領域を領域リストに登録する(ステップS801)。本実施例における分割対象領域は、温度センサの設置可能な領域が含まれる領域である。本実施例の領域分割部140は、領域情報に基づいて空間Sから温度センサの設置可能な領域を含む領域を分割対象領域として抽出し、領域リストに登録する。
続いて領域分割部140は、領域リストからある領域を選択する(ステップS802)。尚ここでは領域リストには、空間Sから抽出された領域しか登録されていないため、空間Sから抽出された領域が選択される。
続いて領域分割部140は、配置情報に基づき、選択した領域に予め設置されることが決まっている温度センサが2つ以上含まれるか否かを判断する(ステップS803)。温度センサが2つ以上含まれる場合、領域分割部140は選択した領域を各軸方向に2分割して分割された各領域を領域リストへ登録し(ステップS804)、ステップS802へ戻る。尚領域リストでは、一度選択された領域は削除されても良い。また本実施例では、ステップS804において2分割するものとしたが、例えば3分割や4分割であっても良い。
ステップS803において温度センサが2つ以上含まれない場合、すなわち選択された領域に温度センサが1つしかない場合、領域分割部140は、選択された領域における1軸方向の温度勾配の絶対値の最大値を選択する(ステップS805)。
続いて領域分割部140は、温度勾配の絶対値の最大値が温度閾値以上であるか否かを判断する(ステップS806)。温度閾値は、温度センサ配置情報に含まれる予め設定された値である。
ステップS806において最大値が温度閾値以上でない場合、領域分割部140はX軸、Y軸、Z軸の全軸についてステップS805、806の処理を行ったか否かを判断する(ステップS807)。ステップS807において全軸について処理を行っていない場合、領域分割部140はステップS805へ戻る。ステップS807において全軸について処理を行った場合、領域分割部140は後述するステップS809へ進む。すなわち本実施例では、分割対象として選択された領域内の温度差が、温度閾値以上の場合に選択された領域を分割する。
ステップS806において最大値が温度閾値以上である場合、領域分割部140は当該軸方向を分割方向として指定する(ステップS808)。
続いて領域分割部140は、分割方向として指定された軸が存在するか否かを判断する(ステップS809)。ステップS809において指定された軸が存在する場合、領域分割部140は分割後の体積が体積閾値以上となるか否かを判断する(ステップS810)。体積閾値は、温度センサ配置情報に含まれる予め設定された値である。
ステップS810において分割後の体積が体積閾値以上である場合、領域分割部140は、指定の軸方向に選択された領域を分割する(ステップS811)。領域分割部140は、選択された領域を軸方向に例えば2分割しても良い。続いて領域分割部140は、分割後の領域を領域リストに登録し(ステップS812)、ステップS802へ戻る。
ステップS810において分割後の体積が体積閾値以上でない場合、領域分割部140は選択されている領域を最終的な分割領域として分割領域記憶部164に登録する(ステップS813)。ステップS809において指定された軸が存在しない場合、領域分割部140はステップS811へ進む。
ステップS813に続いて、領域分割部140は、領域リストが空か否かを判断する(ステップS814)。ステップS814において領域リストが空であった場合、領域分割部140は処理を終了する。ステップS814において領域リストが空でない場合、領域分割部140はステップS802へ戻る。
以下に図9を参照して領域分割部140による領域分割の結果について説明する。図9は、領域分割の結果を説明する図である。
図9では、空間Sが領域R1〜R22に分割された例を示している。本実施例の図9に示す分割された領域R1〜R22は、各領域に設置される温度センサは1つであり、各領域の体積が予め設定された体積閾値以上でとなるように分割されている。さらに領域R1〜R22は、各領域内の温度勾配が温度閾値以下であり、温度センサが設置可能な領域を含むように分割されている。尚本実施例の体積閾値は、例えば温度センサの仕様等に基づき決められていても良い。
図5に戻って、温度センサ設置位置決定装置100は、領域分割部140による処理が終了すると、センサ設置位置決定部150により、温度センサの設置位置を決定する(ステップS507)。本実施例のセンサ設置位置決定部150は、領域分割部140により分割された各領域それぞれに温度センサが1つ設置されるように温度センサの位置を決定する。
図10は、温度センサの設置位置の決定について説明する図である。図10(A)は、領域R1〜R22のそれぞれにおける温度センサの設置位置を説明する図であり、図10(B)は空間Sにおける温度センサの設置位置を説明する図である。
本実施例では領域R1〜R22の各領域に1つ温度センサが配置されるように温度センサP11〜P24の設置位置を決定する。図10(A)では、領域R1,R2,R5,R6のそれぞれには、予め決められた温度センサの設置位置である点P1,P2,P3,P4が含まれている。また領域R16,R17,R18,R19のそれぞれには、予め決められた温度センサの設置位置である点P5,P6,P7,P8が含まれている。
よって本実施例のセンサ設置位置決定部150は、それ以外の領域における温度センサの設置位置を決定する。本実施例のセンサ設置位置決定部150は、各領域におけるセンサ設置可能な領域のうち、最も各領域の重心位置に最も近い点を温度センサの設置位置とする。
例えば領域R8には予め決められた温度センサの設置位置は存在しない。よってセンサ設置位置決定部150は、温度センサの設置可能な領域である実線上において、最も領域R8の重心位置に近い点P11を温度センサの設置位置とする。その他の各領域に対しても同様に、温度センサの設置位置を決定する。
その結果、温度センサの設置位置は、図10(B)のようになる。図10(B)では、予め決められた温度センサの設置位置である点P1〜P8に加え、点P11〜点P24が温度センサの設置位置として決定される。
本実施例では、このように温度制御対象の空間Sに対して熱流体シミュレーションを実行し、得られたシミュレーション結果に基づき温度センサの設置位置を決定するため、温度センサの適切な設置位置を決定することができる。
図11は、温度センサ設置位置決定装置により決定された位置に温度センサを設置した際の温度分布を説明する図である。
図11(A)は、ある所定空間の温度分布を示す図であり、図11(B)は予め決定された位置に設置された温度センサから得た温度情報に基づく所定空間の温度分布を示す図である。図11(C)は、温度センサの設置可能な領域に等間隔に設置した温度センサから得た温度情報に基づく所定空間の温度分布を示す図であり、図11(D)は、本実施例の手法により決定された位置に設置した温度センサから得た温度情報に基づく所定空間の温度分布を示す図である。
尚図11(B),(C),(D)では、それぞれの温度センサから得た温度情報のそれぞれを基にスプライン補間により計算した温度分布である。
これらを比較すると、図11(A)に示す温度分布を図11(C),(D)では比較的精度良く再現できている。しかし図11(B)では所定空間の温度分布は再現できていない。
また図11(C)の例は、空間的な温度分布を取得するために単純に等距離で温度センサを配置した場合の例であり、この場合設置された温度センサの数は77個である。これに対して図11(D)の例では、設置された温度センサの数は28個である。
したがって例えば温度センサの価格が一定であるとすると、図11(D)の例では、図11(C)の例と比べて、28/77=4/11のコストで所定空間の温度分布を再現できる。よって本実施例によれば、低コストで空間所定の温度分布を再現することができる。また本実施例によれば、温度分布を再現するための適切な温度センサの設置位置を決定することができる。
本実施例は、例えば温度を効率的に制御することが要求される空間に対して適用することができる。温度を効率的に制御することが要求される空間とは、例えば工場やオフィス、データセンタ等である。
本発明は、以下に記載する付記のような形態が考えられる。
(付記1)
コンピュータが、
前記コンピュータが有するメモリに記憶された温度制御対象となる空間の解析モデルに対して行った熱流体シミュレーション結果に基づき前記空間内の温度勾配を算出し、
前記メモリに記憶された温度センサの設置可能領域を示す領域情報から前記空間内の前記設置可能領域を含む分割対象領域を、前記温度勾配を用いて温度差が所定範囲内である複数の領域に分割し、
前記複数の領域の各領域毎に温度センサの設置位置を決定する温度センサ設置位置決定方法。
(付記2)
前記分割対象領域は、
前記空間を示す3軸の方向それぞれにおいて、前記温度勾配が所定の温度閾値以上である場合、該当する軸方向を分割方向として指定し、指定された前記軸方向に分割される付記1記載の温度センサ設置位置決定方法。
(付記3)
前記分割対象領域は、
指定された前記軸方向に分割した後の領域の体積が所定の体積閾値以上の場合に、指定された前記軸方向に分割される付記2記載の温度センサ設置位置決定方法。
(付記4)
前記温度センサの設置位置は、
複数の前記領域において予め温度センサが設置される位置が決定されている場合には、予め決定された位置とし、
複数の前記領域において予め温度センサが設置される位置が決定されていない場合には、前記領域に含まれる前記センサ設置可能領域のうち最も前記領域の重心位置に近い点とする付記1又は2記載の温度センサ設置位置決定方法。
(付記5)
温度制御対象となる空間の解析モデルと、温度センサの設置可能領域を示す領域情報とが格納されたメモリと、
前記解析モデルに対して行った熱流体シミュレーション結果に基づき前記空間内の温度勾配を算出する温度勾配算出部と、
前記領域情報から前記空間内の前記設置可能領域を含む分割対象領域を、前記温度勾配を用いて温度差が所定範囲内である複数の前記領域に分割する領域分割部と、
前記複数の領域の各領域毎に温度センサの設置位置を決定するセンサ設置位置決定部と、を有する温度センサ設置位置決定装置。
(付記6)
メモリに記憶された温度制御対象となる空間の解析モデルに対して行った熱流体シミュレーション結果に基づき前記空間内の温度勾配を算出する処理と、
前記メモリに記憶された温度センサの設置可能領域を示す領域情報から前記空間内の前記設置可能領域を含む分割対象領域を、前記温度勾配を用いて温度差が所定範囲内である複数の前記領域に分割する処理と、
前記複数の領域の格領域毎に温度センサの設置位置を決定する処理と、をコンピュータに実行させる温度センサ設置位置決定プログラム。
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
100 温度センサ設置位置決定装置
110 入力受付部
120 熱流体シミュレーション部
130 温度勾配算出部
140 領域分割部
150 センサ設置位置決定部
160 記憶部
161 解析モデル記憶部
162 シミュレーション結果記憶部
163 温度センサ配置情報記憶部
164 分割領域記憶部

Claims (5)

  1. コンピュータが、
    前記コンピュータが有するメモリに記憶された温度制御対象となる空間の解析モデルに対して行った熱流体シミュレーション結果に基づき前記空間内の温度勾配を算出し、
    前記メモリに記憶された温度センサの設置可能領域を示す領域情報から前記空間内の前記設置可能領域を含む分割対象領域を、前記温度勾配を用いて温度差が所定範囲内である複数の領域に分割し、
    前記複数の領域の各領域毎に温度センサの設置位置を決定する温度センサ設置位置決定方法。
  2. 前記分割対象領域は、
    前記空間を示す3軸の方向それぞれにおいて、前記温度勾配が所定の温度閾値以上である場合、該当する軸方向を分割方向として指定し、指定された前記軸方向に分割される請求項1記載の温度センサ設置位置決定方法。
  3. 前記分割対象領域は、
    指定された前記軸方向に分割した後の領域の体積が所定の体積閾値以上の場合に、指定された前記軸方向に分割される請求項2記載の温度センサ設置位置決定方法。
  4. 前記温度センサの設置位置は、
    複数の前記領域において予め温度センサが設置される位置が決定されている場合には、予め決定された位置とし、
    複数の前記領域において予め温度センサが設置される位置が決定されていない場合には、前記領域に含まれるセンサ設置可能領域のうち最も前記領域の重心位置に近い点とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の温度センサ設置位置決定方法。
  5. 温度制御対象となる空間の解析モデルと、温度センサの設置可能領域を示す領域情報とが格納されたメモリと、
    前記解析モデルに対して行った熱流体シミュレーション結果に基づき前記空間内の温度勾配を算出する温度勾配算出部と、
    前記領域情報から前記空間内の前記設置可能領域を含む分割対象領域を、前記温度勾配を用いて温度差が所定範囲内である複数の前記領域に分割する領域分割部と、
    前記複数の領域の各領域毎に温度センサの設置位置を決定するセンサ設置位置決定部と、を有する温度センサ設置位置決定装置。
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