JP2004533704A - 特にリソグラフィのための極短紫外の光を生成するための方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
特にリソグラフィのための、極短紫外の光を生成するための方法及び装置。本発明により、レーザ光線24が、液体の微小液滴の高密度の霧20と相互作用させられる。この液体は、液化された希ガスである。特に、液体キセノン6が用いられ、この液体キセノンは、気体キセノン10を液化することによって生成される。液体キセノンは、気体キセノンによって、5×105Paから50×105Paまでの圧力に加圧され、液体キセノンは、−70℃から−20℃までの温度に維持される。加圧された液体キセノンは、最小内径が60μmから600μmまでのノズル4に入射される。このノズルは、圧力が10−1Pa以下の領域に向かって開いている。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、極短紫外の光を生成するための方法及び装置、特に極短紫外の光を用いたリソグラフィのための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路の能力が増し、ますます多くの機能が僅かな空間に集約されるにつれ、従来から集積回路の製造に用いられてきたリソグラフィ技術に対して大きな技術躍進が求められている。
【0003】
マイクロエレクトロニクス産業は、シリコン上に50nm以下の微小線幅を実現するため、感光性樹脂を露光するための極短紫外(EUV)領域の照射光を用いている。
【0004】
波長が10nmから15nmにあるような照射光(放射)を作り出すために、既にこれまで多くの技術が提案されてきた。とりわけ、集束されたレーザ光線によるターゲットの照射は、平均パワー、及び空間的時間的安定性、及び信頼性の全ての面から見て、優れた性能を実現するための将来最も有望な技術であるように思われる。
【0005】
高密度で指向性のある微小液滴の霧のジェットをターゲットとして用いることにより、上記性能が最適化される。しかも、このターゲットを用いると、デブリが僅かしか生成されず、ジェットの指向性により、ジェットを放出するノズルの侵食/腐食によって間接的に生み出されるデブリの量が明らかに減少する。侵食/腐食は、レーザ放射がターゲットに当たることによって形成されるプラズマによって引き起こされる。
【0006】
例えば、真空内に配置されたターゲットをレーザ光線によって照射することから構成されている、EUV放射を生成するための様々な技術が周知となっている。
【0007】
とりわけ、集積回路のためのリソグラフィの分野では、極短紫外の光を生成するためにレーザで照射可能、かつリソグラフィの産業上の利用性に合致するようなターゲットが見つけ出されなければならない。
【0008】
高密度のキセノン・ジェットの照射(ナノ秒レーザから放出されるビームがジェットに集束される)によりEUV放射を発生させることについては、特許文献1、非特許文献1から周知である。また、特許文献2も参照されたい。
【0009】
上記特許文献2では、ターゲットとしてキセノン・クラスタのジェットを用いることについて特に言及されていないものの、ガス原子のクラスタ化によってターゲットが形成されることが明らかに仮定されている。
【0010】
留意すべき点としては、キセノン・クラスタは、平均寸法が1μmより遥かに小さいグレインであるということで、このグレインは、真空密閉容器内でノズルを通ってキセノンが断熱膨張する間にキセノン・ガスがクラスタ化することによって得られる。
【0011】
上記クラスタを近赤外のレーザ光線で照射することにより、波長が極短紫外にあるような遥かにエネルギーの高い放射を放出するプラズマが生成される。レーザとターゲットの間の結合、従って、この変換プロセスの効率は、関心のある波長帯域でキセノン・クラスタのジェットを照射する場合、かなり重要であり得る。
【0012】
レーザ光のかなりの部分は、こうして吸収され、クラスタを加熱することによってプラズマを生成するのに有利となる。
【0013】
さらに、各クラスタ内の原子の局所的な密度は、比較的高く、この結果、多くの原子が関与させられることになる。しかも、含まれる原子の平均個数が十分高く、レーザ光線の集束領域に存在する多くのクラスタは、極短紫外領域で比較的強く放射する。
【0014】
その反面、レーザで照射される領域にノズルがあまりにも近く配置されると、ノズルの侵食/腐食によって、かなりの材料デブリが発生するおそれがある。
【0015】
加えて、照射される領域とノズルとの斯かる近接性が、ジェットの振る舞いに悪い影響を与えるようなノズルの加熱を引き起こしかねない。
【0016】
再生可能なターゲットを形成するジェットを用いることで、高速で(10kHz台かそれ以上)動作させることができ、これは、極めて集積度の高い集積回路を製造するためのリソグラフィユニットに完全に適している。
【0017】
クラスタ化するガスとしてキセノンを用いると、極短紫外光の放出に関しては最も良い結果が得られる。というのも、このガスが、考慮しているスペクトル帯域内、特に13nmから14nmの間に多数の輝線を有しているためである。
【0018】
しかしながら、特許文献1、非特許文献1から周知のEUV放射光源は、以下に挙げられるような幾つかの欠点を有している:
− これらの文献(特許文献1、非特許文献1)によれば、クラスタの密度は、光源が有するノズルから遠ざかるにつれて急速に減少するが、これは、クラスタ・ジェットがあまりにも強く発散しすぎていることの現れである。これが、生成プラズマからのイオンの衝突や、あるいは電気的な放電によるノズルの著しい侵食/腐食を引き起こすようなレーザ光線によるノズルの間近での励起が何故に発生させられなければならないかの理由である。ノズルの侵食は、ノズルの使用寿命を著しく縮め、故に、EUV放射光源の信頼性を損ねるだけでなく、大量のデブリ(破片ゴミ)を発生させる。これらデブリは、斯かる光源を用いるリソグラフィ装置の光学系を早々と劣化させてしまう可能性がある。
− キセノン・クラスタ・ジェットの指向性の悪さは、クラスタ・ジェットそのものによるEUV放射の再吸収現象を引き起す。このとき、レーザとの相互作用は、クラスタ・ジェットの中心で起きており、これが、実際に使用できるEUV放射の強度をかなり落としている。
− キセノン・ガスから凝縮によって形成されるクラスタの平均寸法は、用いられる形成方法のために、高々数百ナノメータ程度になり得るにすぎず、いずれにしても1μmを超えることはない。ところが、斯かる用途に通常使われているYAGタイプのパルスレーザ(パルスの時間幅は3nsから80nsの間)との相互作用は、平均寸法が1μmよりも大きな、通常5μmから50μmの範囲にある物質のグレインを用いるときに、生成されるEUV放射強度に関して最適となるのである。
【0019】
特許文献3を参照する。
【0020】
この特許文献3は、氷の微細結晶のジェットをターゲットとして用いるEUV放射光源について開示している。このジェットは、繰り返し率が極めて高い連続した微細結晶であり、各微細結晶は、通常50μmよりも大きな平均直径を有している。
【0021】
このような微細結晶は、励起レーザ光線が完全に貫通するには大きすぎる。各微細結晶の直径を減らすことで、レーザとの相互作用が高められることはあるが、そうすると、プラズマ内のEUV光子の放射体の数は低減される。したがって、特許文献3に記載された技術は、十分に強いEUV放射光源を得る判定基準を満たしていない。
【0022】
さらに、特許文献4を参照する。
【0023】
連続した液体キセノン微細ジェットを照射することに基づく他のEUV放射光源がこの特許文献4から公知となっている。この種のターゲットも、十分な数の潜在的EUV放射体を得るには、含有する物質量が少なすぎるという欠点を有している。これは、液体キセノン・ジェットが比較的小さな直径(約10μm)であるためである。
【0024】
さらに、これらの特許文献3及び特許文献4から公知の光源は、強度に関してあまり安定していない。特許文献3の場合、レーザとの同期の問題のために、氷の微細結晶をそれぞれ同じように照射することが難しい。特許文献4の場合、EUV強度の変化は、連続したキセノン・ジェットの不安定性によるものである。
【特許文献1】
米国特許第5577092号明細書:Kubiak and Richardson, "Cluster beam targets for laser plasma extreme ultraviolet and soft x-ray sources"
【特許文献2】
国際公開第99/51357号パンフレット:Haas et al., "Energy Emission System for Photolithography"
【特許文献3】
米国特許第5577091号明細書:Richardson et al., "Water laser plasma x-ray point sources"
【特許文献4】
国際公開第97/40650号パンフレット:Hertz et al., "Method and apparatus for generating X-ray or EUV radiation"
【非特許文献1】
Paul D. Rockett et al., "A high-power laser-produced plasma UVL source for ETS", 2nd International Workshop on EUV Lithography (San Francisco, October 2000)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明は、希ガス、とりわけキセノンの微小な液滴の高密度の霧の発生装置に係り、より詳細には、上記高密度の霧をレーザ照射することによって極短紫外の光(10nm〜15nm)を生成するために、当該霧を用いることに関する。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明は、液化された希ガス、特に液体キセノンから、高密度で指向性のある微小な液滴の霧のジェットを真空中で生成することを利用している。
【0027】
発明者らは、この液化された希ガス、とりわけ液体キセノンを用いることで、生成されるEUV放射の強度に関して、産業用のフォトリピータに用いられる反射光学系の特性に完全に合致している13nmから14nmの範囲の波長において最も優れた性能が得られることを見出した。
【0028】
高密度のキセノン霧ジェットは、真空中を、数十m/s程度の速度で進む。ターゲットは、従って十分迅速に再生され、これにより、該ターゲットは、高い繰り返し率(10kHz以上)でパルスレーザによって照射可能とされる。工業フォトリピータを用いた集積回路の工業生産に必要な平均パワーを得るために、上記の類のレーザは必要とされている。
【0029】
「真空」とは、上記ジェットの進行を邪魔しない程度に十分低い圧力であって、数Pa程度であればよいものとする。しかしながら、光の再吸収を防止するためには、後で述べるように、ここで要求されているものよりももっと高い真空が要求されることになる。
【0030】
本発明において、液化された希ガス、特に液体キセノンを生成するために、低温手段が用いられる。
【0031】
キセノンは、ガスとしてタンクに送られ、次に出力ノズルへと送られる。タンク内に注入されたキセノン・ガスは、該タンク内にて、上記低温手段によって局所的に液化される。ノズルの出口で液体キセノンを噴射することによって、高密度で指向性のあるキセノン液滴のジェットが形成されることになる。このジェットは、電気機械的、もしくは圧電的な手段によって連続的もしくはパルス的にすることができる。注入されるガスの圧力、及びタンク内に保持される液体の温度は、制御することができる。
【0032】
このようにして形成されたジェットを集束させたレーザによって照射することで、EUV光の放射のピークを13〜14nmの間に持つようなプラズマが生成され、このとき、続いてこの放射光をリソグラフィ用の光源として用いることができる。
【0033】
本発明は、最初に述べた欠点を持たない、EUV放射を発生させるための技術を提供する。
【0034】
より一般的には、本発明は、液体から液滴の高密度の霧を発生させるための方法及び装置に関し、このとき、本方法ならびに本装置は、EUV放射を生成するために用いることができ、工業的な利用には不可欠の高い信頼性と、際立った簡潔性とを有している。
【0035】
特に、本発明の対象は、レーザ光線とターゲットとの間の相互作用によりプラズマを発生させることで極短紫外の光を発生させるための方法である。この方法は、以下の点に特徴を有する:
ターゲットを、液体の微小液滴から出来ている高密度の霧から構成し、前記液体を、液化させた希ガスとし、それも特に液体キセノンとし、前記液体を、前記希ガスを液化することによって生成し、前記液体を、前記希ガスによって加圧し、キセノンの場合には、5×105Paから50×105Paの範囲にある圧力に加圧し、その一方で、該液体キセノンを−70℃から−20℃の範囲にある温度に維持し、前記ガスの圧力と温度を、さらに選んで前記希ガスが液体の状態となるようにし、こうして加圧された液体を、ノズル内に注入し、前記ノズルの最小内径が60μmから600μmの範囲にあるようにし、前記ノズルを、圧力が10−1Pa以下の領域に向かって開き、前記ノズルの出口の部分で、高密度で指向性のある液化された希ガス液滴の霧を発生させ、この液滴の平均寸法が1μmより大きくなるようにし、特にキセノンの場合には、この液滴の平均寸法が5μmから50μmの範囲にあるようにし、前記高密度の霧が、前記ノズルの軸線(X)に沿って指向されたジェットを形成するようにし、
このようにして得られた前記高密度の霧に向かって、レーザ光線をさらに集束させ、前記レーザ光線が、前記高密度の霧と相互作用できるようにして、これにより、極短紫外領域の光を発生させるようにする点である。
【0036】
本発明の対象の上記方法の好ましい実施形態により、前記希ガスをキセノンとし、前記液体キセノンを、15×105Paから25×105Paの範囲の圧力まで、前記気体キセノンにより加圧し、前記液体キセノンを、−45℃から−30℃の範囲の温度に維持する。
【0037】
前記希ガスを好適にキセノンとする場合には、上部に感光性樹脂層が設けられた基板を露光するために、極短紫外領域で生成された前記光を用いる。
【0038】
また、本発明の対象は、液体の微小液滴から形成されている高密度の霧との間の相互作用からプラズマを発生させることにより極短紫外の光を発生させるための装置である。この装置は、前記液体が液化された希ガスとされ、特に液体キセノンとされている点に特徴を有し、さらに以下の点に特徴を有している:
前記液体を内包するタンクと、
前記タンク内に保持される前記液体を前記希ガスにより加圧するため、それも、キセノンの場合には、5×105Paから50×105Paの範囲にある圧力まで前記液体をさらすために設けられた、前記希ガスを圧力下で前記タンク内に注入するための手段と、
前記タンク内に注入される希ガスを液化することによって、前記タンク内に保持される前記液体を生成し、このとき、前記希ガスがキセノンである場合には、−70℃から−20℃の範囲にある温度に前記液体が維持されるようにするための手段と、
前記タンクに接続され、自身の最小直径が60μmから600μmの範囲にあるノズルと、
前記ノズルを内包する真空チャンバと、
前記霧と相互作用可能なレーザ光線を前記真空チャンバ内に通すための手段と、
前記生成された光を、該光を利用する目的で取りこぼさないように取り出すための手段と、
前記真空チャンバ内に、約10−1Pa以下の第1の圧力を作るために設けられた第1の真空引き手段と、
前記ノズル内で前記液体の希ガスを保つ作動条件であってかつ前記真空チャンバ内、前記ノズルの出口で高密度で指向性のある液化された希ガス液滴の霧の生成を可能にする作動条件下に置かれていて、このとき、前記液滴の平均寸法が1μmより大きく、特に、キセノンの場合には、5μmから50μmの間の範囲にあるよう設けられているとともに、前記高密度の霧が、前記ノズル軸線(X)に沿って指向されたジェットを形成するように設けられている液体生成手段ならびに噴射手段と、
を上記装置が備えているという点である。
【0039】
本発明の対象の上記装置の好ましい実施形態により、前記希ガスは、キセノンとされ、前記タンク内に保持される液体キセノンがさらされる前記圧力は、15×105Paから25×105Paの範囲にあり、前記液体キセノンが維持される温度は、−45℃から−30℃の範囲にある。
【0040】
本発明の対象の上記装置は、さらに、
第2の領域を画成するとともに、前記ノズルに対向する穴が設けられて、該穴が前記ノズルの前記軸線上に存在している壁部と、
前記第2の領域内に、前記第1の圧力より高い第2の圧力を作るために設けられた第2の真空引き手段と、
を備えている。
【0041】
前記壁部は、スキマー(skimmer)を備え、該スキマーの軸線が前記ノズルの前記軸線と一致し、該スキマーの開口部が前記壁部の前記穴を形成していることが好ましい。
【0042】
本発明の対象の上記装置は、熱シールドをさらに備え、該熱シールドは、穿孔されて前記ノズルに対向し、これにより、前記高密度の霧によって形成された前記ジェットを通過させるように設けられていてもよい。
【0043】
前記ノズルの構成材料の抵抗は、108Ωcm以上とされ、該材料の熱伝動率は、40W/mK以上とされ、該材料のビッカース硬さは、8000N/mm2以上とされていることが好ましい。
【0044】
前記材料は、例えばセラミックとされている。
【0045】
前記セラミックは、窒化アルミニウムとされていることが好ましい。
【0046】
本発明の対象の上記装置は、さらに、前記生成された光を、該光を用いる手段に向けて指向させる、もしくは集束させることができる集光器を備えていてもよい。
【0047】
前記集光器は、少なくとも一つの凹面反射鏡を有している。
【0048】
本発明の対象の上記装置の特定の実施形態によれば、該装置は、該装置自身の中に内包させることができる光学系を、発生する可能性のあるデブリに対して保護するための手段をさらに備えている。
【0049】
様々な特殊な実施形態によれば、上記保護手段は:
− 前記デブリにさらされる前記光学系の表面の前側で、前記真空チャンバの前記希ガスを循環させるための手段、
− あるいは、前記デブリにさらされる前記光学系の表面を加熱するための手段、
− 前記光学系に含まれる金属層に、正のバイアス電圧を印加するための手段、
とされている。
【0050】
本発明は、さらに、半導体基板のためのリソグラフィ装置に関し、この装置は:
所定のパターンによって露光されるべき感光性樹脂層が上部に設けられた半導体基板を支持するための手段と、
拡大された状態の前記所定のパターンを有するマスクと、
極短紫外領域の光を生成するための本発明に係る装置と、
拡大された状態の前記パターンの像を供給する前記マスクまで、前記光を移送するための光学手段と、
前記像を縮小しかつ該縮小された像を前記感光性樹脂層上に投影するための光学手段と、
を備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
本発明は、以下に図面に基づき実施形態を参照することでより良く理解されよう。この実施形態は、単に代表的なものにすぎず、限定を与えるものではない。
【0052】
本発明に係る霧を発生させるための装置Aが図1に概略的に示されている。この装置Aは、タンク2とノズル4とを備えている。このノズル4は、タンク2の近くに配置され、このタンク2と連通している。
【0053】
上記タンク2は、液体キセノン6を含有するためのものである。この液体キセノン6をキセノン・ガス10から生成するための低温手段8が設けられている。
【0054】
さらに、液体キセノン6は、キセノン・ガス10によって加圧されている。キセノン・ガスは、ダクト12を介してタンク2内に入射され、液体キセノンを形成するために低温手段8によって液化される。
【0055】
一例として、この低温手段は、タンク及びノズルを締めるチューブ8aを備えている。図1には、このチューブの一部だけが点線及び破線で描かれている。低温液体、例えば窒素がこのチューブの中を通る。
【0056】
加えて、この低温手段8は、−70℃≦T≦−20℃、好ましくは−45℃≦T≦−30℃の設定温度Tに液体キセノンを維持することのできる制御手段(不図示)を備えている。
【0057】
ノズル4とタンク2の温度条件、ならびにタンク2に注入されるキセノン・ガス10の圧力条件は、ノズル4から出る液体キセノン液滴の大きさを決定する基本的なパラメータである。
【0058】
ノズル4は、真空チャンバ14に向けて開いている。この真空チャンバには、キセノン・ガス10の圧力より低い圧力を内部に作り出すための真空引き手段16(排気手段)が設けられている。
【0059】
ノズル4内に達する液体キセノン6は、かくして該ノズルのホール18(hole)を通って猛烈な勢いで真空チャンバ14内へと放出され、液体キセノン液滴から形成された高密度の霧20を真空チャンバ内に形成する。
【0060】
この高密度の霧20は、ノズルの軸線X(この軸線は、ノズルのホール18の軸線でもある)上に強く制限され限定された、範囲の限られたジェットを形成する。
【0061】
液体キセノン液滴の高密度の霧20を、EUV放射を生成するためにどのように使うかについて以下に考察する。
【0062】
この霧を励起するために、パルスエネルギーが0.2Jから2Jの間、パルス時間幅が好ましくは3nsから80nsの間にある例えばYAGタイプのパルスレーザ22が用いられる。加えて、集束手段は、プラズマを点火するのに、すなわちキセノンに対して、レーザ光線がターゲット上で十分な輝度(5×1011W/cm2以上の輝度)に到達できるようにするものでなければならない。
【0063】
レーザ22によって供給されるビーム24(光束)は、反射鏡ないしレンズ26によって霧20上に集束される。
【0064】
レーザ光線24は、図示された例では、このレーザ光線に対して透明かつ真空チャンバの壁部に取付けられたポート穴28を通して真空チャンバ14に導入されるようになっている。
【0065】
図1において、液体キセノンの液滴によって放出されたEUV放射は、全方向に向いた矢印30によって象徴化されている。しかしながら、EUV光の大半は、レーザ光線に対面する半球状のプラズマによって生成され、このプラズマは、高密度の霧とレーザ光線との間の相互作用によって生じる。
【0066】
EUV放射を利用するのに該EUV放射を取りこぼし無く取り出せるよう、一つもしくは複数のポート穴(不図示)がチャンバ14の一つもしくは複数の壁部上に設けられている。しかしながら、生成された放射を利用することを目的とした装置の中に、それも、とりわけこの装置が本光源と同じガス雰囲気中で動作し、その結果ポート穴を省けるのであれば、当該装置の中に本光源自身を取り込んでも、本発明の観点を逸脱することにはならない。この場合には、密閉容器14の機能は、上記装置全体の密閉容器によって実現される。
【0067】
高密度の霧20と集束されたレーザ光線24との間の相互作用によって、最適化されたEUV放射30が生成されるようにするために、注入されるキセノン・ガスの圧力ならびにノズル4とタンク2の温度を操作することによって液滴の平均寸法が調節される。
【0068】
希ガスがキセノンである場合には、液滴の平均寸法が5μmから50μmの間となるように、注入されるキセノン・ガスの圧力が15bar(15×105)及び25bar(25×105)の間、そして、ノズルとタンクの温度が−45℃及び−30℃の間に存在できることが好ましい。
【0069】
ノズルとタンクの温度の制御は、所定の温度を維持するための熱生成装置と液体窒素とを一緒に使うことによって行うことができる。また、上記温度制御は、一つもしくは複数のペルティエモジュールを使用したり、あるいは、通常の冷却システムを用いたり、あるいは、ヒートポンプとして動作するシステムを使用したりすることによっても達成することができる。
【0070】
集束されたレーザ光線24の霧20との相互作用によって生成されたEUV放射光源を最適に動作させるために、液滴として噴射されることで液体キセノンがタンク2から真空チャンバ14へと内部を流れるノズル4の材料は、以下に述べるような物理的特性を有していなければならない。
1) レーザ光線とターゲット(高密度の霧)との間の相互作用によって形成されるプラズマとノズル4との間で起こりうるあらゆる電気的な放電現象を防止するためには、上記材料は、電気的な絶縁性を有していなければならない。上記材料の電気抵抗は、108Ω・cmより大きく、それも好ましくは1014Ω・cm台でなければならない。
2) 上記材料は、ノズル4の入口と出口の間でキセノンを液体状態に保つために、良好な熱伝導体とされていなければならない。上記材料の熱伝動率は、40W/mKより大きくなければならない。好ましくは、熱伝導率は、180W/mK程度でなければならない。
3) ノズル4を通る液体キセノンの流れ、そして、高密度の霧によって形成されたターゲットとレーザ光線との間の相互作用から生じるプラズマによって引き起こされる可能性のある磨耗に耐えるように、上記材料は十分硬くなければならない。材料のビッカース硬さは、8000N/mmより大きくなければならず、それも12000N/mm程度にできることが好ましい。
【0071】
好適にノズルに用いられる材料は、セラミック、それも好ましくは窒化アルミニウム(AlN)である。
【0072】
とは言え、例えばアルミナもしくは窒化シリコン等、他のセラミックを用いることもできる。
【0073】
絞り、つまり口径の決まった開口部が設けられた単体の薄い仕切り板、ないしスキマー32が真空チャンバ14内に設けられてノズル4に面して配置され、これにより、真空チャンバを2つの異なる別個の部分34,36に分離することで真空チャンバ14の排気を助けるようにしてもよい。なお、スキマーは、EUV放射をさほど遮らない尖った形を有しているという点で絞りとは異なっており、これがスキマーをより有利なものにしている。
【0074】
これに関して、図1に示されるように、他の部分34に対して部分36を画成するために壁部38が設けられ、スキマー32がこの壁部38から延出している。
【0075】
スキマーの軸線32は、ノズル4の軸線Xと一致している。さらに、このスキマーは、ノズル4から距離D離れた位置に設けられ、照射される領域の近くから、ノズルまでの距離が10mmであるような間に位置し、このスキマーの内径は、1mmから4mmの間にある。
【0076】
真空チャンバ14の部分34、つまりレーザ光線と液滴のジェットとの間の相互作用によって形成されるプラズマならびにノズル4を有する部分は、10−1Pa以下の圧力が当該部分34内で得られるまで、真空引き手段16によって排気される。この10−1Paという値は、この部分34、すなわち真空チャンバ14の上側部分、の中に存在しているキセノン・ガスによってEUV放射が再吸収される現象があまり大きくなりすぎないようにするために、最大限許容可能な値である。
【0077】
レーザ光線との相互作用を受けなかった霧の部分は、部分36、すなわち真空チャンバ14下側の部分に入って排気されるように、スキマー32を通過する。この真空チャンバ14の下側の部分36では、圧力は、EUV放射光源の動作に悪い影響を及ぼす事無く約10Paに達することができる。
【0078】
EUV放射を集光するための光学系(不図示)を化学的に汚染しないよう、チャンバ14の両方の部分34,36の排気が炭化水素を一切発生させないことが好ましい。
【0079】
真空チャンバ14の上側の部分34の真空引き手段16は、例えば、ドライ一次ポンプが設けられた、磁気式ベアリングによる一つもしくは複数のターボ分子ポンプから構成することができる。
【0080】
真空チャンバ14の下側部分36の真空引き手段16aは、一つもしくは複数のドライ一次ポンプから構成することができる。
【0081】
スキマーの材料は、当該スキマーの侵食を防ぐために、ノズル4に関連して先に述べた物理的特性を有していることが好ましい。
【0082】
スキマーに好適に用いられる材料は、窒化アルミニウム(AlN)、あるいは、アルミナもしくは窒化シリコンといった他のセラミックである。
【0083】
上記スキマー32は、壁部38を閉じる平坦なプレートによって形成され(ここで、該プレートは、スキマーと同じ材料から形成されている)、ノズル4のホール18に対向して軸線X上に配置された穴が設けられた単体の絞りに置き換えられてもよい。
【0084】
ターゲット20とのビーム24の相互作用点0と、ノズル4との間に、この相互作用から生じるプラズマによって引き起こされるノズル1の加熱を低減するため、熱シールド39が設けられてもよい。
【0085】
この熱シールド39は、ノズルの材料(例えばAlN)と同じ物理的特性を有する材料によって形成され、霧生成手段の部分4a(この部分は、低温手段8によって冷却されている)上に固定されていることが好ましい。この部分は、図示された例では、ノズル4を取り囲んでいる。
【0086】
上記熱シールドは、このように低温手段8によって冷却されている。より一般的には、この熱シールドには、冷却手段が設けられ、この冷却手段がキセノン・ガスを液化するのに用いられる手段であることが好ましいが、上記冷却手段が、キセノン・ガス液化用の手段と異なるものであってもよい。
【0087】
ノズルの形状は、ジェット20の指向性を左右するパラメータの一つである。図2及び図3は、ノズル形状の2つの例をそれぞれ示している。
【0088】
注入されるキセノン・ガス10の圧力条件(5×105Paと50×105Paの間)、ならびにノズルとタンクの温度条件(−70℃と−20℃との間)のもとでは、ノズルの最小直径d、より具体的に言い換えれば、ノズルのホール18の最小直径は、60μmと600μmの間にある。
【0089】
同じ条件のもとで、ノズル4のホール18は、図2に示すようにノズルの長さを貫通する円錐形を概ね有していてもよい。この円錐の直径は、ジェット20の進行方向に増加している。この円錐の半頂角βは、1°から10°の間に存在することができる。
【0090】
別構成として、ノズル4のホール18は、軸線X周りに軸対称な円筒形状を有している。
【0091】
ノズルのホールの形(円筒あるいは円錐)がどうであれ、真空チャンバに向かって開放するホールの終端部18aは、図3に示すように、0.2mmから2mmの間の長さlに亙って、ノズルの径の局所的な増加をもたらすようなフレア形状を有していてもよい。このフレア型は、(軸線Xに沿った縦の断面で)円、放物線的、双曲線的、指数関数的、又は対数関数的な曲線に従うものとすることができる。
【0092】
ノズル4の形状を慎重に選ぶことによって、ジェットの指向性を、当該ジェットが進行する軸線X上で最適化することができる。
【0093】
例えば、1mmの長さlに亙ってノズル終端18aの部分に円形のフレアを有する平均直径が150μmの内部円筒形状のノズルは、ノズルの温度が約−35℃、注入されるキセノン・ガスの圧力が約20×105Paの場合に、発散角(半角)αが約3度となる液滴の霧を供給することができる。
【0094】
この発散角(半角)は、従来のクラスタ・ジェットのものに比べて(大体20度;特許文献1および非特許文献1を参照)非常に小さいものであり、この角度を用いると、生成されたEUV放射の強度を落とすことなく、ノズルの出口から霧上におけるレーザ光線の衝突点までの間の距離を十分大きく保つことができる。
【0095】
この距離が1mm以下である従来のクラスタ・ジェットの場合のように(特許文献1及び非特許文献1参照)、仮にこの距離が十分大きくないと、レーザとジェットとの間の相互作用によって引き起こされるプラズマにより、ノズルの出口が極度に加熱され、これがジェットの劣化とノズルの腐食/侵食を引き起こし、特に腐食/侵食は、デブリを増加させる。
【0096】
液体キセノン液滴の高密度の霧のジェットは、ノズルの出口から当該ジェット上におけるレーザ光線の衝突点までの間の距離を1mmから5mmの間に保つことができるように十分な指向性を有することができ、その結果、事実上いかなる材料デブリも出ない、より輝度の高いEUV放射光源を得ることができる。
【0097】
本発明に係るEUV光源は、EUV光の集光器も有していることが好ましい。このような集光器は、例えば光源の周りに配置された一つもしくは複数の凹面反射鏡といったような反射光学系を備え、これにより、できるだけ多くのEUV放射を受け取り、このEUV放射を、この光を使う手段に向けて指向させ集光するようになっている。斯かる集光器は、当業者にとっては周知であり、これ以上述べることはしない。これに関しては、集光器は、図中に示されていないが、これは、該集光器の位置が当該光を使う手段の位置に依存する上に、やはり当業者にとっては周知である上記光を使う手段が図1に示されなかったためである。
【0098】
最後に、本発明は、本発明に係る光源が非常に少量のデブリを発生させる場合ですら、装置の光学系を、光源から発生する可能性のあるデブリから保護するための手段(例えばポート穴、集束装置)をさらに有していることが好ましい。この手段は、密閉容器内の周りに残留するガスを、例えこのガスが非常に低圧の下に置かれているとしても、EUV放射にさらされる表面の前方で僅かに吹き付ける(送風する)ための手段とすることができる。上記保護するための手段は、上記光学系を僅かに加熱することができる手段から構成することもできる。最後に、上記保護するための手段は、イオン・デブリを引き離すのに十分な例えば数百ボルトかそれ以上の電圧で、一般に上記光学系に設けられた金属層に正のバイアスを生じさせるための手段から構成することもできる。
【0099】
図4は、本発明の作動領域(ハッチングされた部分)を示すキセノン相図の一部分であり、この作動領域に関しては、圧力が5×105Paから50×105Paの間、温度が−70℃から−20℃の間にあり、飽和蒸気圧力曲線のさらに上方に置かれている。図は、15×105Paから25×105Paの間の圧力、及び−45℃から−30℃の間の温度に対応した最適な作動領域(クロスハッチングされた部分)も示している。飽和蒸気圧Pにおける変化の曲線は、℃で表された温度t対bar(気圧)で表されている(1barは105Paに等しい)。
【0100】
この曲線の左上側に位置する図の部分は、液体キセノン(L)に対応し、その一方で、右下側に位置する部分は、気体キセノン(G)に対応している。
【0101】
図5は、レーザの衝突点がノズルから3mmの位置に配置され、注入されるキセノン・ガスの圧力が約24×105Paである場合に、タンクとノズルの測定された温度T(℃)に対する、13.5nm付近の波長を有する生成されたEUV放射の相対的な強度Irの変化を示している。
【0102】
従来のキセノン・クラスタ・ジェットによって生成されたEUV放射の強度、ならびに液体キセノン液滴の高密度の霧によって生成されたEUV放射の強度の違いがこの図5に実際に示されている。
【0103】
図5は、3つの別個の部分に分かれている:
− 部分I:タンク2とノズルの測定された温度は、−25℃より低い。この部分Iにおいて、キセノン相図は、明らかにキセノンがこれら温度、圧力条件の下で液体であることを示している。タンク2は、専ら液体キセノンだけを有している。従ってキセノン液滴の高密度の霧のジェットが存在し、ノズル4から上流側に存在する液体キセノンの噴霧によって形成されている。生成されるEUV放射フラックスは高い。
− 部分II:タンクとノズルの測定された温度は、−25℃から約−21.3℃の間にある。この部分IIにおいて、キセノン相図は、キセノンが液体状態から気体状態へと転移することを示している。タンク2は、液体キセノンと気体キセノン(キセノン・ガス)の両方を有している。これは液体−気体相転移である。生成されたEUV放射フラックスは低減される。
− 部分III:タンクとノズルの測定された温度は、−21.3℃より高い。この部分IIIにおいて、キセノン相図は、キセノンがこれら温度、圧力条件の下で気体であることを明らかに示している。タンク2は、専ら気体キセノンだけを有している。これらの温度、圧力条件の下では、ノズルの直径500μmを用いる場合、従来のキセノン・クラスタ・ジェットは、ノズルから上流側で存在するキセノン・ガスを凝縮させることによって形成される。生成されたEUV放射フラックスは低い。強度は、キセノン液滴の高密度の霧を用いる場合よりも約5倍も低い。
【0104】
図6は、ナノリソグラフィのための、本発明による装置を用いて得られたEUV放射の使用を、極めて概略的に示している。
【0105】
図6に概略的に示されたナノリソグラフィ装置は、図1に示された類のEUV放射光源である、EUV放射を生成する装置40を備えている。
【0106】
にもかかわらず、この装置自身も非常に低い圧力下で動作するため、該装置は、光源と共通の所定の構成要素、とりわけ排気手段(真空引き手段)を有することができる。上記装置は、本発明の観点から逸脱することなく、機能的に光源に属するが、エッチング装置上に機械的に固定することができるEUV光の集光器のような構成要素を有していてもよい。光源からのデブリに関して光学系を洗浄するための選択的な手段を機械的にナノリソグラフィ装置上に取付けることもできる。
【0107】
図6のナノリソグラフィ装置は、所定のパターンにより露光されるべき感光性樹脂の層46で覆われた処理対象の半導体基板44に用いられる支持部42も備えている。
【0108】
上記装置は、
拡大された状態で上記パターンを有するマスク48と、
装置40から生じている符号52で表されたEUV放射を成形し、かつこの放射52をマスク48にまで持来するすよう設けられ、これにより、上記マスクが上記パターンの像を拡大された状態で提供するように設けられた光学系50と、
この拡大された象を縮小し、かつ該縮小された像を感光性樹脂層46上に投影するために設けられた光学系54と、
をさらに備えている。
【0109】
支持部42、マスク48、及び光学系50,54は、不図示の真空チャンバ内に配置されている。この真空チャンバは、簡単にするため、露光EUV放射52が内部に形成される真空チャンバとされていることが好ましい。
【0110】
本発明は、極めて高い集積度を有する集積回路を製造するためのリソグラフィにのみ用いられるのではない:本発明の手段により生成されるEUV放射は、特に材料科学ならびにマイクロスコピーにおける多くの他の用途を有している。
【0111】
加えて、本発明は、キセノンに限定されるものではない。高密度の霧を形成し、EUV放射を生成するために、アルゴンのような他の希ガスを用いることができる。
【0112】
しかしながら、リソグラフィには、キセノンを用いることが好ましい。
【0113】
本発明は、EUV光を生成することにある。しかしながら、本発明は、可視光から軟X線の領域の多数の輝線を生成し、これら生成される全ての波長に対して用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】キセノン液滴の高密度の霧を発生させるための本発明に係る装置の一実施形態を示す概略図である。
【図2】図1の装置に用いることができるノズルの例を示す概略図である。
【図3】図1の装置に用いることができるノズルの例を示す概略図である。
【図4】飽和蒸気圧力曲線の上方、図1の装置の作動領域(ハッチングされた領域)と、この装置の最適な作動領域(クロスハッチングされた領域)を示すキセノン相図の部分の図である。
【図5】図1の装置のタンクとノズルの温度に対する、生成されたEUV放射の相対的な強度の変化を表す実験による曲線を示す図である。
【図6】本発明によるリソグラフィ装置を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0115】
2・・・タンク
4・・・ノズル
6・・・液体キセノン
8・・・低温手段
10・・・気体キセノン(キセノン・ガス)
14・・・真空チャンバ(密閉容器)
16・・・第1の真空引き手段
16a・・・第2の真空引き手段
18・・・ホール
20・・・霧
24・・・レーザ光線(ビーム)
28・・・ポート穴(レーザ光線を真空チャンバ内に通すための手段)
30・・・極短紫外の光(EUV放射/光)
32・・・スキマー
38・・・壁部
39・・・熱シールド
42・・・支持部(半導体基板を支持するための手段)
44・・・半導体基板(基板)
46・・・感光性樹脂層
48・・・マスク
50・・・光学系(マスクまで前記光を移送するための光学手段)
52・・・EUV放射/光
54・・・光学系(像を縮小しかつ該縮小された像を前記感光性樹脂層上に投影するための光学手段)
A・・・高密度の霧を発生させるための装置
X・・・ノズルの軸線
【0001】
本発明は、極短紫外の光を生成するための方法及び装置、特に極短紫外の光を用いたリソグラフィのための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路の能力が増し、ますます多くの機能が僅かな空間に集約されるにつれ、従来から集積回路の製造に用いられてきたリソグラフィ技術に対して大きな技術躍進が求められている。
【0003】
マイクロエレクトロニクス産業は、シリコン上に50nm以下の微小線幅を実現するため、感光性樹脂を露光するための極短紫外(EUV)領域の照射光を用いている。
【0004】
波長が10nmから15nmにあるような照射光(放射)を作り出すために、既にこれまで多くの技術が提案されてきた。とりわけ、集束されたレーザ光線によるターゲットの照射は、平均パワー、及び空間的時間的安定性、及び信頼性の全ての面から見て、優れた性能を実現するための将来最も有望な技術であるように思われる。
【0005】
高密度で指向性のある微小液滴の霧のジェットをターゲットとして用いることにより、上記性能が最適化される。しかも、このターゲットを用いると、デブリが僅かしか生成されず、ジェットの指向性により、ジェットを放出するノズルの侵食/腐食によって間接的に生み出されるデブリの量が明らかに減少する。侵食/腐食は、レーザ放射がターゲットに当たることによって形成されるプラズマによって引き起こされる。
【0006】
例えば、真空内に配置されたターゲットをレーザ光線によって照射することから構成されている、EUV放射を生成するための様々な技術が周知となっている。
【0007】
とりわけ、集積回路のためのリソグラフィの分野では、極短紫外の光を生成するためにレーザで照射可能、かつリソグラフィの産業上の利用性に合致するようなターゲットが見つけ出されなければならない。
【0008】
高密度のキセノン・ジェットの照射(ナノ秒レーザから放出されるビームがジェットに集束される)によりEUV放射を発生させることについては、特許文献1、非特許文献1から周知である。また、特許文献2も参照されたい。
【0009】
上記特許文献2では、ターゲットとしてキセノン・クラスタのジェットを用いることについて特に言及されていないものの、ガス原子のクラスタ化によってターゲットが形成されることが明らかに仮定されている。
【0010】
留意すべき点としては、キセノン・クラスタは、平均寸法が1μmより遥かに小さいグレインであるということで、このグレインは、真空密閉容器内でノズルを通ってキセノンが断熱膨張する間にキセノン・ガスがクラスタ化することによって得られる。
【0011】
上記クラスタを近赤外のレーザ光線で照射することにより、波長が極短紫外にあるような遥かにエネルギーの高い放射を放出するプラズマが生成される。レーザとターゲットの間の結合、従って、この変換プロセスの効率は、関心のある波長帯域でキセノン・クラスタのジェットを照射する場合、かなり重要であり得る。
【0012】
レーザ光のかなりの部分は、こうして吸収され、クラスタを加熱することによってプラズマを生成するのに有利となる。
【0013】
さらに、各クラスタ内の原子の局所的な密度は、比較的高く、この結果、多くの原子が関与させられることになる。しかも、含まれる原子の平均個数が十分高く、レーザ光線の集束領域に存在する多くのクラスタは、極短紫外領域で比較的強く放射する。
【0014】
その反面、レーザで照射される領域にノズルがあまりにも近く配置されると、ノズルの侵食/腐食によって、かなりの材料デブリが発生するおそれがある。
【0015】
加えて、照射される領域とノズルとの斯かる近接性が、ジェットの振る舞いに悪い影響を与えるようなノズルの加熱を引き起こしかねない。
【0016】
再生可能なターゲットを形成するジェットを用いることで、高速で(10kHz台かそれ以上)動作させることができ、これは、極めて集積度の高い集積回路を製造するためのリソグラフィユニットに完全に適している。
【0017】
クラスタ化するガスとしてキセノンを用いると、極短紫外光の放出に関しては最も良い結果が得られる。というのも、このガスが、考慮しているスペクトル帯域内、特に13nmから14nmの間に多数の輝線を有しているためである。
【0018】
しかしながら、特許文献1、非特許文献1から周知のEUV放射光源は、以下に挙げられるような幾つかの欠点を有している:
− これらの文献(特許文献1、非特許文献1)によれば、クラスタの密度は、光源が有するノズルから遠ざかるにつれて急速に減少するが、これは、クラスタ・ジェットがあまりにも強く発散しすぎていることの現れである。これが、生成プラズマからのイオンの衝突や、あるいは電気的な放電によるノズルの著しい侵食/腐食を引き起こすようなレーザ光線によるノズルの間近での励起が何故に発生させられなければならないかの理由である。ノズルの侵食は、ノズルの使用寿命を著しく縮め、故に、EUV放射光源の信頼性を損ねるだけでなく、大量のデブリ(破片ゴミ)を発生させる。これらデブリは、斯かる光源を用いるリソグラフィ装置の光学系を早々と劣化させてしまう可能性がある。
− キセノン・クラスタ・ジェットの指向性の悪さは、クラスタ・ジェットそのものによるEUV放射の再吸収現象を引き起す。このとき、レーザとの相互作用は、クラスタ・ジェットの中心で起きており、これが、実際に使用できるEUV放射の強度をかなり落としている。
− キセノン・ガスから凝縮によって形成されるクラスタの平均寸法は、用いられる形成方法のために、高々数百ナノメータ程度になり得るにすぎず、いずれにしても1μmを超えることはない。ところが、斯かる用途に通常使われているYAGタイプのパルスレーザ(パルスの時間幅は3nsから80nsの間)との相互作用は、平均寸法が1μmよりも大きな、通常5μmから50μmの範囲にある物質のグレインを用いるときに、生成されるEUV放射強度に関して最適となるのである。
【0019】
特許文献3を参照する。
【0020】
この特許文献3は、氷の微細結晶のジェットをターゲットとして用いるEUV放射光源について開示している。このジェットは、繰り返し率が極めて高い連続した微細結晶であり、各微細結晶は、通常50μmよりも大きな平均直径を有している。
【0021】
このような微細結晶は、励起レーザ光線が完全に貫通するには大きすぎる。各微細結晶の直径を減らすことで、レーザとの相互作用が高められることはあるが、そうすると、プラズマ内のEUV光子の放射体の数は低減される。したがって、特許文献3に記載された技術は、十分に強いEUV放射光源を得る判定基準を満たしていない。
【0022】
さらに、特許文献4を参照する。
【0023】
連続した液体キセノン微細ジェットを照射することに基づく他のEUV放射光源がこの特許文献4から公知となっている。この種のターゲットも、十分な数の潜在的EUV放射体を得るには、含有する物質量が少なすぎるという欠点を有している。これは、液体キセノン・ジェットが比較的小さな直径(約10μm)であるためである。
【0024】
さらに、これらの特許文献3及び特許文献4から公知の光源は、強度に関してあまり安定していない。特許文献3の場合、レーザとの同期の問題のために、氷の微細結晶をそれぞれ同じように照射することが難しい。特許文献4の場合、EUV強度の変化は、連続したキセノン・ジェットの不安定性によるものである。
【特許文献1】
米国特許第5577092号明細書:Kubiak and Richardson, "Cluster beam targets for laser plasma extreme ultraviolet and soft x-ray sources"
【特許文献2】
国際公開第99/51357号パンフレット:Haas et al., "Energy Emission System for Photolithography"
【特許文献3】
米国特許第5577091号明細書:Richardson et al., "Water laser plasma x-ray point sources"
【特許文献4】
国際公開第97/40650号パンフレット:Hertz et al., "Method and apparatus for generating X-ray or EUV radiation"
【非特許文献1】
Paul D. Rockett et al., "A high-power laser-produced plasma UVL source for ETS", 2nd International Workshop on EUV Lithography (San Francisco, October 2000)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明は、希ガス、とりわけキセノンの微小な液滴の高密度の霧の発生装置に係り、より詳細には、上記高密度の霧をレーザ照射することによって極短紫外の光(10nm〜15nm)を生成するために、当該霧を用いることに関する。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明は、液化された希ガス、特に液体キセノンから、高密度で指向性のある微小な液滴の霧のジェットを真空中で生成することを利用している。
【0027】
発明者らは、この液化された希ガス、とりわけ液体キセノンを用いることで、生成されるEUV放射の強度に関して、産業用のフォトリピータに用いられる反射光学系の特性に完全に合致している13nmから14nmの範囲の波長において最も優れた性能が得られることを見出した。
【0028】
高密度のキセノン霧ジェットは、真空中を、数十m/s程度の速度で進む。ターゲットは、従って十分迅速に再生され、これにより、該ターゲットは、高い繰り返し率(10kHz以上)でパルスレーザによって照射可能とされる。工業フォトリピータを用いた集積回路の工業生産に必要な平均パワーを得るために、上記の類のレーザは必要とされている。
【0029】
「真空」とは、上記ジェットの進行を邪魔しない程度に十分低い圧力であって、数Pa程度であればよいものとする。しかしながら、光の再吸収を防止するためには、後で述べるように、ここで要求されているものよりももっと高い真空が要求されることになる。
【0030】
本発明において、液化された希ガス、特に液体キセノンを生成するために、低温手段が用いられる。
【0031】
キセノンは、ガスとしてタンクに送られ、次に出力ノズルへと送られる。タンク内に注入されたキセノン・ガスは、該タンク内にて、上記低温手段によって局所的に液化される。ノズルの出口で液体キセノンを噴射することによって、高密度で指向性のあるキセノン液滴のジェットが形成されることになる。このジェットは、電気機械的、もしくは圧電的な手段によって連続的もしくはパルス的にすることができる。注入されるガスの圧力、及びタンク内に保持される液体の温度は、制御することができる。
【0032】
このようにして形成されたジェットを集束させたレーザによって照射することで、EUV光の放射のピークを13〜14nmの間に持つようなプラズマが生成され、このとき、続いてこの放射光をリソグラフィ用の光源として用いることができる。
【0033】
本発明は、最初に述べた欠点を持たない、EUV放射を発生させるための技術を提供する。
【0034】
より一般的には、本発明は、液体から液滴の高密度の霧を発生させるための方法及び装置に関し、このとき、本方法ならびに本装置は、EUV放射を生成するために用いることができ、工業的な利用には不可欠の高い信頼性と、際立った簡潔性とを有している。
【0035】
特に、本発明の対象は、レーザ光線とターゲットとの間の相互作用によりプラズマを発生させることで極短紫外の光を発生させるための方法である。この方法は、以下の点に特徴を有する:
ターゲットを、液体の微小液滴から出来ている高密度の霧から構成し、前記液体を、液化させた希ガスとし、それも特に液体キセノンとし、前記液体を、前記希ガスを液化することによって生成し、前記液体を、前記希ガスによって加圧し、キセノンの場合には、5×105Paから50×105Paの範囲にある圧力に加圧し、その一方で、該液体キセノンを−70℃から−20℃の範囲にある温度に維持し、前記ガスの圧力と温度を、さらに選んで前記希ガスが液体の状態となるようにし、こうして加圧された液体を、ノズル内に注入し、前記ノズルの最小内径が60μmから600μmの範囲にあるようにし、前記ノズルを、圧力が10−1Pa以下の領域に向かって開き、前記ノズルの出口の部分で、高密度で指向性のある液化された希ガス液滴の霧を発生させ、この液滴の平均寸法が1μmより大きくなるようにし、特にキセノンの場合には、この液滴の平均寸法が5μmから50μmの範囲にあるようにし、前記高密度の霧が、前記ノズルの軸線(X)に沿って指向されたジェットを形成するようにし、
このようにして得られた前記高密度の霧に向かって、レーザ光線をさらに集束させ、前記レーザ光線が、前記高密度の霧と相互作用できるようにして、これにより、極短紫外領域の光を発生させるようにする点である。
【0036】
本発明の対象の上記方法の好ましい実施形態により、前記希ガスをキセノンとし、前記液体キセノンを、15×105Paから25×105Paの範囲の圧力まで、前記気体キセノンにより加圧し、前記液体キセノンを、−45℃から−30℃の範囲の温度に維持する。
【0037】
前記希ガスを好適にキセノンとする場合には、上部に感光性樹脂層が設けられた基板を露光するために、極短紫外領域で生成された前記光を用いる。
【0038】
また、本発明の対象は、液体の微小液滴から形成されている高密度の霧との間の相互作用からプラズマを発生させることにより極短紫外の光を発生させるための装置である。この装置は、前記液体が液化された希ガスとされ、特に液体キセノンとされている点に特徴を有し、さらに以下の点に特徴を有している:
前記液体を内包するタンクと、
前記タンク内に保持される前記液体を前記希ガスにより加圧するため、それも、キセノンの場合には、5×105Paから50×105Paの範囲にある圧力まで前記液体をさらすために設けられた、前記希ガスを圧力下で前記タンク内に注入するための手段と、
前記タンク内に注入される希ガスを液化することによって、前記タンク内に保持される前記液体を生成し、このとき、前記希ガスがキセノンである場合には、−70℃から−20℃の範囲にある温度に前記液体が維持されるようにするための手段と、
前記タンクに接続され、自身の最小直径が60μmから600μmの範囲にあるノズルと、
前記ノズルを内包する真空チャンバと、
前記霧と相互作用可能なレーザ光線を前記真空チャンバ内に通すための手段と、
前記生成された光を、該光を利用する目的で取りこぼさないように取り出すための手段と、
前記真空チャンバ内に、約10−1Pa以下の第1の圧力を作るために設けられた第1の真空引き手段と、
前記ノズル内で前記液体の希ガスを保つ作動条件であってかつ前記真空チャンバ内、前記ノズルの出口で高密度で指向性のある液化された希ガス液滴の霧の生成を可能にする作動条件下に置かれていて、このとき、前記液滴の平均寸法が1μmより大きく、特に、キセノンの場合には、5μmから50μmの間の範囲にあるよう設けられているとともに、前記高密度の霧が、前記ノズル軸線(X)に沿って指向されたジェットを形成するように設けられている液体生成手段ならびに噴射手段と、
を上記装置が備えているという点である。
【0039】
本発明の対象の上記装置の好ましい実施形態により、前記希ガスは、キセノンとされ、前記タンク内に保持される液体キセノンがさらされる前記圧力は、15×105Paから25×105Paの範囲にあり、前記液体キセノンが維持される温度は、−45℃から−30℃の範囲にある。
【0040】
本発明の対象の上記装置は、さらに、
第2の領域を画成するとともに、前記ノズルに対向する穴が設けられて、該穴が前記ノズルの前記軸線上に存在している壁部と、
前記第2の領域内に、前記第1の圧力より高い第2の圧力を作るために設けられた第2の真空引き手段と、
を備えている。
【0041】
前記壁部は、スキマー(skimmer)を備え、該スキマーの軸線が前記ノズルの前記軸線と一致し、該スキマーの開口部が前記壁部の前記穴を形成していることが好ましい。
【0042】
本発明の対象の上記装置は、熱シールドをさらに備え、該熱シールドは、穿孔されて前記ノズルに対向し、これにより、前記高密度の霧によって形成された前記ジェットを通過させるように設けられていてもよい。
【0043】
前記ノズルの構成材料の抵抗は、108Ωcm以上とされ、該材料の熱伝動率は、40W/mK以上とされ、該材料のビッカース硬さは、8000N/mm2以上とされていることが好ましい。
【0044】
前記材料は、例えばセラミックとされている。
【0045】
前記セラミックは、窒化アルミニウムとされていることが好ましい。
【0046】
本発明の対象の上記装置は、さらに、前記生成された光を、該光を用いる手段に向けて指向させる、もしくは集束させることができる集光器を備えていてもよい。
【0047】
前記集光器は、少なくとも一つの凹面反射鏡を有している。
【0048】
本発明の対象の上記装置の特定の実施形態によれば、該装置は、該装置自身の中に内包させることができる光学系を、発生する可能性のあるデブリに対して保護するための手段をさらに備えている。
【0049】
様々な特殊な実施形態によれば、上記保護手段は:
− 前記デブリにさらされる前記光学系の表面の前側で、前記真空チャンバの前記希ガスを循環させるための手段、
− あるいは、前記デブリにさらされる前記光学系の表面を加熱するための手段、
− 前記光学系に含まれる金属層に、正のバイアス電圧を印加するための手段、
とされている。
【0050】
本発明は、さらに、半導体基板のためのリソグラフィ装置に関し、この装置は:
所定のパターンによって露光されるべき感光性樹脂層が上部に設けられた半導体基板を支持するための手段と、
拡大された状態の前記所定のパターンを有するマスクと、
極短紫外領域の光を生成するための本発明に係る装置と、
拡大された状態の前記パターンの像を供給する前記マスクまで、前記光を移送するための光学手段と、
前記像を縮小しかつ該縮小された像を前記感光性樹脂層上に投影するための光学手段と、
を備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
本発明は、以下に図面に基づき実施形態を参照することでより良く理解されよう。この実施形態は、単に代表的なものにすぎず、限定を与えるものではない。
【0052】
本発明に係る霧を発生させるための装置Aが図1に概略的に示されている。この装置Aは、タンク2とノズル4とを備えている。このノズル4は、タンク2の近くに配置され、このタンク2と連通している。
【0053】
上記タンク2は、液体キセノン6を含有するためのものである。この液体キセノン6をキセノン・ガス10から生成するための低温手段8が設けられている。
【0054】
さらに、液体キセノン6は、キセノン・ガス10によって加圧されている。キセノン・ガスは、ダクト12を介してタンク2内に入射され、液体キセノンを形成するために低温手段8によって液化される。
【0055】
一例として、この低温手段は、タンク及びノズルを締めるチューブ8aを備えている。図1には、このチューブの一部だけが点線及び破線で描かれている。低温液体、例えば窒素がこのチューブの中を通る。
【0056】
加えて、この低温手段8は、−70℃≦T≦−20℃、好ましくは−45℃≦T≦−30℃の設定温度Tに液体キセノンを維持することのできる制御手段(不図示)を備えている。
【0057】
ノズル4とタンク2の温度条件、ならびにタンク2に注入されるキセノン・ガス10の圧力条件は、ノズル4から出る液体キセノン液滴の大きさを決定する基本的なパラメータである。
【0058】
ノズル4は、真空チャンバ14に向けて開いている。この真空チャンバには、キセノン・ガス10の圧力より低い圧力を内部に作り出すための真空引き手段16(排気手段)が設けられている。
【0059】
ノズル4内に達する液体キセノン6は、かくして該ノズルのホール18(hole)を通って猛烈な勢いで真空チャンバ14内へと放出され、液体キセノン液滴から形成された高密度の霧20を真空チャンバ内に形成する。
【0060】
この高密度の霧20は、ノズルの軸線X(この軸線は、ノズルのホール18の軸線でもある)上に強く制限され限定された、範囲の限られたジェットを形成する。
【0061】
液体キセノン液滴の高密度の霧20を、EUV放射を生成するためにどのように使うかについて以下に考察する。
【0062】
この霧を励起するために、パルスエネルギーが0.2Jから2Jの間、パルス時間幅が好ましくは3nsから80nsの間にある例えばYAGタイプのパルスレーザ22が用いられる。加えて、集束手段は、プラズマを点火するのに、すなわちキセノンに対して、レーザ光線がターゲット上で十分な輝度(5×1011W/cm2以上の輝度)に到達できるようにするものでなければならない。
【0063】
レーザ22によって供給されるビーム24(光束)は、反射鏡ないしレンズ26によって霧20上に集束される。
【0064】
レーザ光線24は、図示された例では、このレーザ光線に対して透明かつ真空チャンバの壁部に取付けられたポート穴28を通して真空チャンバ14に導入されるようになっている。
【0065】
図1において、液体キセノンの液滴によって放出されたEUV放射は、全方向に向いた矢印30によって象徴化されている。しかしながら、EUV光の大半は、レーザ光線に対面する半球状のプラズマによって生成され、このプラズマは、高密度の霧とレーザ光線との間の相互作用によって生じる。
【0066】
EUV放射を利用するのに該EUV放射を取りこぼし無く取り出せるよう、一つもしくは複数のポート穴(不図示)がチャンバ14の一つもしくは複数の壁部上に設けられている。しかしながら、生成された放射を利用することを目的とした装置の中に、それも、とりわけこの装置が本光源と同じガス雰囲気中で動作し、その結果ポート穴を省けるのであれば、当該装置の中に本光源自身を取り込んでも、本発明の観点を逸脱することにはならない。この場合には、密閉容器14の機能は、上記装置全体の密閉容器によって実現される。
【0067】
高密度の霧20と集束されたレーザ光線24との間の相互作用によって、最適化されたEUV放射30が生成されるようにするために、注入されるキセノン・ガスの圧力ならびにノズル4とタンク2の温度を操作することによって液滴の平均寸法が調節される。
【0068】
希ガスがキセノンである場合には、液滴の平均寸法が5μmから50μmの間となるように、注入されるキセノン・ガスの圧力が15bar(15×105)及び25bar(25×105)の間、そして、ノズルとタンクの温度が−45℃及び−30℃の間に存在できることが好ましい。
【0069】
ノズルとタンクの温度の制御は、所定の温度を維持するための熱生成装置と液体窒素とを一緒に使うことによって行うことができる。また、上記温度制御は、一つもしくは複数のペルティエモジュールを使用したり、あるいは、通常の冷却システムを用いたり、あるいは、ヒートポンプとして動作するシステムを使用したりすることによっても達成することができる。
【0070】
集束されたレーザ光線24の霧20との相互作用によって生成されたEUV放射光源を最適に動作させるために、液滴として噴射されることで液体キセノンがタンク2から真空チャンバ14へと内部を流れるノズル4の材料は、以下に述べるような物理的特性を有していなければならない。
1) レーザ光線とターゲット(高密度の霧)との間の相互作用によって形成されるプラズマとノズル4との間で起こりうるあらゆる電気的な放電現象を防止するためには、上記材料は、電気的な絶縁性を有していなければならない。上記材料の電気抵抗は、108Ω・cmより大きく、それも好ましくは1014Ω・cm台でなければならない。
2) 上記材料は、ノズル4の入口と出口の間でキセノンを液体状態に保つために、良好な熱伝導体とされていなければならない。上記材料の熱伝動率は、40W/mKより大きくなければならない。好ましくは、熱伝導率は、180W/mK程度でなければならない。
3) ノズル4を通る液体キセノンの流れ、そして、高密度の霧によって形成されたターゲットとレーザ光線との間の相互作用から生じるプラズマによって引き起こされる可能性のある磨耗に耐えるように、上記材料は十分硬くなければならない。材料のビッカース硬さは、8000N/mmより大きくなければならず、それも12000N/mm程度にできることが好ましい。
【0071】
好適にノズルに用いられる材料は、セラミック、それも好ましくは窒化アルミニウム(AlN)である。
【0072】
とは言え、例えばアルミナもしくは窒化シリコン等、他のセラミックを用いることもできる。
【0073】
絞り、つまり口径の決まった開口部が設けられた単体の薄い仕切り板、ないしスキマー32が真空チャンバ14内に設けられてノズル4に面して配置され、これにより、真空チャンバを2つの異なる別個の部分34,36に分離することで真空チャンバ14の排気を助けるようにしてもよい。なお、スキマーは、EUV放射をさほど遮らない尖った形を有しているという点で絞りとは異なっており、これがスキマーをより有利なものにしている。
【0074】
これに関して、図1に示されるように、他の部分34に対して部分36を画成するために壁部38が設けられ、スキマー32がこの壁部38から延出している。
【0075】
スキマーの軸線32は、ノズル4の軸線Xと一致している。さらに、このスキマーは、ノズル4から距離D離れた位置に設けられ、照射される領域の近くから、ノズルまでの距離が10mmであるような間に位置し、このスキマーの内径は、1mmから4mmの間にある。
【0076】
真空チャンバ14の部分34、つまりレーザ光線と液滴のジェットとの間の相互作用によって形成されるプラズマならびにノズル4を有する部分は、10−1Pa以下の圧力が当該部分34内で得られるまで、真空引き手段16によって排気される。この10−1Paという値は、この部分34、すなわち真空チャンバ14の上側部分、の中に存在しているキセノン・ガスによってEUV放射が再吸収される現象があまり大きくなりすぎないようにするために、最大限許容可能な値である。
【0077】
レーザ光線との相互作用を受けなかった霧の部分は、部分36、すなわち真空チャンバ14下側の部分に入って排気されるように、スキマー32を通過する。この真空チャンバ14の下側の部分36では、圧力は、EUV放射光源の動作に悪い影響を及ぼす事無く約10Paに達することができる。
【0078】
EUV放射を集光するための光学系(不図示)を化学的に汚染しないよう、チャンバ14の両方の部分34,36の排気が炭化水素を一切発生させないことが好ましい。
【0079】
真空チャンバ14の上側の部分34の真空引き手段16は、例えば、ドライ一次ポンプが設けられた、磁気式ベアリングによる一つもしくは複数のターボ分子ポンプから構成することができる。
【0080】
真空チャンバ14の下側部分36の真空引き手段16aは、一つもしくは複数のドライ一次ポンプから構成することができる。
【0081】
スキマーの材料は、当該スキマーの侵食を防ぐために、ノズル4に関連して先に述べた物理的特性を有していることが好ましい。
【0082】
スキマーに好適に用いられる材料は、窒化アルミニウム(AlN)、あるいは、アルミナもしくは窒化シリコンといった他のセラミックである。
【0083】
上記スキマー32は、壁部38を閉じる平坦なプレートによって形成され(ここで、該プレートは、スキマーと同じ材料から形成されている)、ノズル4のホール18に対向して軸線X上に配置された穴が設けられた単体の絞りに置き換えられてもよい。
【0084】
ターゲット20とのビーム24の相互作用点0と、ノズル4との間に、この相互作用から生じるプラズマによって引き起こされるノズル1の加熱を低減するため、熱シールド39が設けられてもよい。
【0085】
この熱シールド39は、ノズルの材料(例えばAlN)と同じ物理的特性を有する材料によって形成され、霧生成手段の部分4a(この部分は、低温手段8によって冷却されている)上に固定されていることが好ましい。この部分は、図示された例では、ノズル4を取り囲んでいる。
【0086】
上記熱シールドは、このように低温手段8によって冷却されている。より一般的には、この熱シールドには、冷却手段が設けられ、この冷却手段がキセノン・ガスを液化するのに用いられる手段であることが好ましいが、上記冷却手段が、キセノン・ガス液化用の手段と異なるものであってもよい。
【0087】
ノズルの形状は、ジェット20の指向性を左右するパラメータの一つである。図2及び図3は、ノズル形状の2つの例をそれぞれ示している。
【0088】
注入されるキセノン・ガス10の圧力条件(5×105Paと50×105Paの間)、ならびにノズルとタンクの温度条件(−70℃と−20℃との間)のもとでは、ノズルの最小直径d、より具体的に言い換えれば、ノズルのホール18の最小直径は、60μmと600μmの間にある。
【0089】
同じ条件のもとで、ノズル4のホール18は、図2に示すようにノズルの長さを貫通する円錐形を概ね有していてもよい。この円錐の直径は、ジェット20の進行方向に増加している。この円錐の半頂角βは、1°から10°の間に存在することができる。
【0090】
別構成として、ノズル4のホール18は、軸線X周りに軸対称な円筒形状を有している。
【0091】
ノズルのホールの形(円筒あるいは円錐)がどうであれ、真空チャンバに向かって開放するホールの終端部18aは、図3に示すように、0.2mmから2mmの間の長さlに亙って、ノズルの径の局所的な増加をもたらすようなフレア形状を有していてもよい。このフレア型は、(軸線Xに沿った縦の断面で)円、放物線的、双曲線的、指数関数的、又は対数関数的な曲線に従うものとすることができる。
【0092】
ノズル4の形状を慎重に選ぶことによって、ジェットの指向性を、当該ジェットが進行する軸線X上で最適化することができる。
【0093】
例えば、1mmの長さlに亙ってノズル終端18aの部分に円形のフレアを有する平均直径が150μmの内部円筒形状のノズルは、ノズルの温度が約−35℃、注入されるキセノン・ガスの圧力が約20×105Paの場合に、発散角(半角)αが約3度となる液滴の霧を供給することができる。
【0094】
この発散角(半角)は、従来のクラスタ・ジェットのものに比べて(大体20度;特許文献1および非特許文献1を参照)非常に小さいものであり、この角度を用いると、生成されたEUV放射の強度を落とすことなく、ノズルの出口から霧上におけるレーザ光線の衝突点までの間の距離を十分大きく保つことができる。
【0095】
この距離が1mm以下である従来のクラスタ・ジェットの場合のように(特許文献1及び非特許文献1参照)、仮にこの距離が十分大きくないと、レーザとジェットとの間の相互作用によって引き起こされるプラズマにより、ノズルの出口が極度に加熱され、これがジェットの劣化とノズルの腐食/侵食を引き起こし、特に腐食/侵食は、デブリを増加させる。
【0096】
液体キセノン液滴の高密度の霧のジェットは、ノズルの出口から当該ジェット上におけるレーザ光線の衝突点までの間の距離を1mmから5mmの間に保つことができるように十分な指向性を有することができ、その結果、事実上いかなる材料デブリも出ない、より輝度の高いEUV放射光源を得ることができる。
【0097】
本発明に係るEUV光源は、EUV光の集光器も有していることが好ましい。このような集光器は、例えば光源の周りに配置された一つもしくは複数の凹面反射鏡といったような反射光学系を備え、これにより、できるだけ多くのEUV放射を受け取り、このEUV放射を、この光を使う手段に向けて指向させ集光するようになっている。斯かる集光器は、当業者にとっては周知であり、これ以上述べることはしない。これに関しては、集光器は、図中に示されていないが、これは、該集光器の位置が当該光を使う手段の位置に依存する上に、やはり当業者にとっては周知である上記光を使う手段が図1に示されなかったためである。
【0098】
最後に、本発明は、本発明に係る光源が非常に少量のデブリを発生させる場合ですら、装置の光学系を、光源から発生する可能性のあるデブリから保護するための手段(例えばポート穴、集束装置)をさらに有していることが好ましい。この手段は、密閉容器内の周りに残留するガスを、例えこのガスが非常に低圧の下に置かれているとしても、EUV放射にさらされる表面の前方で僅かに吹き付ける(送風する)ための手段とすることができる。上記保護するための手段は、上記光学系を僅かに加熱することができる手段から構成することもできる。最後に、上記保護するための手段は、イオン・デブリを引き離すのに十分な例えば数百ボルトかそれ以上の電圧で、一般に上記光学系に設けられた金属層に正のバイアスを生じさせるための手段から構成することもできる。
【0099】
図4は、本発明の作動領域(ハッチングされた部分)を示すキセノン相図の一部分であり、この作動領域に関しては、圧力が5×105Paから50×105Paの間、温度が−70℃から−20℃の間にあり、飽和蒸気圧力曲線のさらに上方に置かれている。図は、15×105Paから25×105Paの間の圧力、及び−45℃から−30℃の間の温度に対応した最適な作動領域(クロスハッチングされた部分)も示している。飽和蒸気圧Pにおける変化の曲線は、℃で表された温度t対bar(気圧)で表されている(1barは105Paに等しい)。
【0100】
この曲線の左上側に位置する図の部分は、液体キセノン(L)に対応し、その一方で、右下側に位置する部分は、気体キセノン(G)に対応している。
【0101】
図5は、レーザの衝突点がノズルから3mmの位置に配置され、注入されるキセノン・ガスの圧力が約24×105Paである場合に、タンクとノズルの測定された温度T(℃)に対する、13.5nm付近の波長を有する生成されたEUV放射の相対的な強度Irの変化を示している。
【0102】
従来のキセノン・クラスタ・ジェットによって生成されたEUV放射の強度、ならびに液体キセノン液滴の高密度の霧によって生成されたEUV放射の強度の違いがこの図5に実際に示されている。
【0103】
図5は、3つの別個の部分に分かれている:
− 部分I:タンク2とノズルの測定された温度は、−25℃より低い。この部分Iにおいて、キセノン相図は、明らかにキセノンがこれら温度、圧力条件の下で液体であることを示している。タンク2は、専ら液体キセノンだけを有している。従ってキセノン液滴の高密度の霧のジェットが存在し、ノズル4から上流側に存在する液体キセノンの噴霧によって形成されている。生成されるEUV放射フラックスは高い。
− 部分II:タンクとノズルの測定された温度は、−25℃から約−21.3℃の間にある。この部分IIにおいて、キセノン相図は、キセノンが液体状態から気体状態へと転移することを示している。タンク2は、液体キセノンと気体キセノン(キセノン・ガス)の両方を有している。これは液体−気体相転移である。生成されたEUV放射フラックスは低減される。
− 部分III:タンクとノズルの測定された温度は、−21.3℃より高い。この部分IIIにおいて、キセノン相図は、キセノンがこれら温度、圧力条件の下で気体であることを明らかに示している。タンク2は、専ら気体キセノンだけを有している。これらの温度、圧力条件の下では、ノズルの直径500μmを用いる場合、従来のキセノン・クラスタ・ジェットは、ノズルから上流側で存在するキセノン・ガスを凝縮させることによって形成される。生成されたEUV放射フラックスは低い。強度は、キセノン液滴の高密度の霧を用いる場合よりも約5倍も低い。
【0104】
図6は、ナノリソグラフィのための、本発明による装置を用いて得られたEUV放射の使用を、極めて概略的に示している。
【0105】
図6に概略的に示されたナノリソグラフィ装置は、図1に示された類のEUV放射光源である、EUV放射を生成する装置40を備えている。
【0106】
にもかかわらず、この装置自身も非常に低い圧力下で動作するため、該装置は、光源と共通の所定の構成要素、とりわけ排気手段(真空引き手段)を有することができる。上記装置は、本発明の観点から逸脱することなく、機能的に光源に属するが、エッチング装置上に機械的に固定することができるEUV光の集光器のような構成要素を有していてもよい。光源からのデブリに関して光学系を洗浄するための選択的な手段を機械的にナノリソグラフィ装置上に取付けることもできる。
【0107】
図6のナノリソグラフィ装置は、所定のパターンにより露光されるべき感光性樹脂の層46で覆われた処理対象の半導体基板44に用いられる支持部42も備えている。
【0108】
上記装置は、
拡大された状態で上記パターンを有するマスク48と、
装置40から生じている符号52で表されたEUV放射を成形し、かつこの放射52をマスク48にまで持来するすよう設けられ、これにより、上記マスクが上記パターンの像を拡大された状態で提供するように設けられた光学系50と、
この拡大された象を縮小し、かつ該縮小された像を感光性樹脂層46上に投影するために設けられた光学系54と、
をさらに備えている。
【0109】
支持部42、マスク48、及び光学系50,54は、不図示の真空チャンバ内に配置されている。この真空チャンバは、簡単にするため、露光EUV放射52が内部に形成される真空チャンバとされていることが好ましい。
【0110】
本発明は、極めて高い集積度を有する集積回路を製造するためのリソグラフィにのみ用いられるのではない:本発明の手段により生成されるEUV放射は、特に材料科学ならびにマイクロスコピーにおける多くの他の用途を有している。
【0111】
加えて、本発明は、キセノンに限定されるものではない。高密度の霧を形成し、EUV放射を生成するために、アルゴンのような他の希ガスを用いることができる。
【0112】
しかしながら、リソグラフィには、キセノンを用いることが好ましい。
【0113】
本発明は、EUV光を生成することにある。しかしながら、本発明は、可視光から軟X線の領域の多数の輝線を生成し、これら生成される全ての波長に対して用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】キセノン液滴の高密度の霧を発生させるための本発明に係る装置の一実施形態を示す概略図である。
【図2】図1の装置に用いることができるノズルの例を示す概略図である。
【図3】図1の装置に用いることができるノズルの例を示す概略図である。
【図4】飽和蒸気圧力曲線の上方、図1の装置の作動領域(ハッチングされた領域)と、この装置の最適な作動領域(クロスハッチングされた領域)を示すキセノン相図の部分の図である。
【図5】図1の装置のタンクとノズルの温度に対する、生成されたEUV放射の相対的な強度の変化を表す実験による曲線を示す図である。
【図6】本発明によるリソグラフィ装置を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0115】
2・・・タンク
4・・・ノズル
6・・・液体キセノン
8・・・低温手段
10・・・気体キセノン(キセノン・ガス)
14・・・真空チャンバ(密閉容器)
16・・・第1の真空引き手段
16a・・・第2の真空引き手段
18・・・ホール
20・・・霧
24・・・レーザ光線(ビーム)
28・・・ポート穴(レーザ光線を真空チャンバ内に通すための手段)
30・・・極短紫外の光(EUV放射/光)
32・・・スキマー
38・・・壁部
39・・・熱シールド
42・・・支持部(半導体基板を支持するための手段)
44・・・半導体基板(基板)
46・・・感光性樹脂層
48・・・マスク
50・・・光学系(マスクまで前記光を移送するための光学手段)
52・・・EUV放射/光
54・・・光学系(像を縮小しかつ該縮小された像を前記感光性樹脂層上に投影するための光学手段)
A・・・高密度の霧を発生させるための装置
X・・・ノズルの軸線
Claims (18)
- レーザ光線(24)とターゲットの間の相互作用からプラズマを発生させることにより極短紫外の光(30)を発生させるための方法において、
前記ターゲットを、液体の微小液滴から構成した高密度の霧(20)から形成し、前記液体を、液化させた希ガスとし、それも特に液体キセノンとし、前記液体を、前記希ガスを液化することによって生成し、前記液体を、前記希ガスによって加圧し、キセノンの場合には、5×105Paから50×105Paの範囲にある圧力に加圧し、その一方で、該液体キセノンを−70℃から−20℃の範囲にある温度に維持し、前記ガスの圧力と温度を、さらに選んで前記希ガスが液体の状態となるようにし、こうして加圧された液体を、ノズル(4)内に注入し、前記ノズルの最小内径を、60μmから600μmの範囲とし、前記ノズルを、圧力が10−1Pa以下となる領域に向かって開放し、前記ノズルの出口における領域で、高密度で指向性のある液化された希ガス液滴の霧を発生させ、この液滴の平均寸法が1μmより大きくなるようにし、特に、キセノンの場合には、この液滴の平均寸法が5μmから50μmの範囲にあるようにし、前記高密度の霧が、前記ノズルの軸線(X)に沿って指向されたジェットを形成するようにし、
このようにして得られた前記高密度の霧に向かって、レーザ光線をさらに集束させ、前記レーザ光線が、前記高密度の霧と相互作用できるようにして、これにより、極短紫外領域の光を発生させるようにすることを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法において、
前記希ガスをキセノンとし、前記液体キセノンを、15×105Paから25×105Paの範囲にある圧力まで、前記気体キセノンにより加圧し、前記液体キセノンを、−45℃から−30℃の範囲にある温度に維持することを特徴とする方法。 - 請求項1または請求項2に記載の方法において、
前記希ガスをキセノンとし、上部に感光性樹脂層(46)が設けられた基板(44)を露光するために、極短紫外領域で生成された前記光を用いることを特徴とする方法。 - レーザ光線(24)と、液体の微小液滴から形成されている高密度の霧(20)との間の相互作用からプラズマを発生させることにより極短紫外の光(30)を発生させるための装置において、
前記液体は液化された希ガスとされ、特に液体キセノンとされ、
前記液体を内包するタンク(2)と、
前記タンク内に保持される前記液体を前記希ガスにより加圧するため、それも、キセノンの場合には、5×105Paから50×105Paの範囲にある圧力まで前記液体をさらすために設けられた、前記希ガスを圧力下で前記タンク内に注入するための手段(12)と、
前記タンク内に注入される希ガスを液化することによって、前記タンク内に保持される前記液体を生成し、このとき、前記希ガスがキセノンである場合には、−70℃から−20℃の範囲にある温度に前記液体が維持されるようにするための手段(8)と、
前記タンクに接続され、自身の最小直径が60μmから600μmの範囲にあるノズル(4)と、
前記ノズルを内包する真空チャンバ(14)と、
前記霧と相互作用可能なレーザ光線を前記真空チャンバ内に通すための手段(28)と、
前記生成された光を、該光を利用する目的で取り出すための手段と、
前記真空チャンバ内に、約10−1Pa以下の第1の圧力を作るために設けられた第1の真空引き手段(16)と、
前記ノズル内で前記液体の希ガスを保つ作動条件であってかつ前記真空チャンバ内、前記ノズルの出口で高密度で指向性のある液化された希ガス液滴の霧の生成を可能にする作動条件下に置かれていて、このとき、前記液滴の平均寸法が1μmより大きく、特に、キセノンの場合には、5μmから50μmの間の範囲にあるよう設けられているとともに、前記高密度の霧が、前記ノズル軸線(X)に沿って指向されたジェットを形成するように設けられている噴射手段と、
を備えていることを特徴とする装置。 - 請求項4に記載の装置において、
前記希ガスは、キセノンとされ、前記タンク(2)内に保持される液体キセノンがさらされる前記圧力は、15×105Paから25×105Paの範囲にあり、前記液体キセノンが維持される温度は、−45℃から−30℃の範囲にあるように構成されていることを特徴とする装置。 - 請求項4または請求項5に記載の装置において、
第2の領域を画成するとともに、前記ノズルに対向する穴が設けられて、該穴が前記ノズルの前記軸線(X)上に存在している壁部(38)と、
前記第2の領域内に、前記第1の圧力より高い第2の圧力を作るために設けられた第2の真空引き手段(16a)と、
をさらに備えていることを特徴とする装置。 - 請求項6に記載の装置において、
前記壁部は、スキマー(32)を備え、該スキマーの軸線が前記ノズルの前記軸線(X)と一致し、該スキマーの開口部が前記壁部の前記穴を形成していることを特徴とする装置。 - 請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の装置において、
熱シールド(39)をさらに備え、該熱シールドは、穿孔されて前記ノズルに対向し、これにより、前記高密度の霧によって形成された前記ジェットを通過させるように設けられていることを特徴とする装置。 - 請求項4から請求項8のいずれか1項に記載の装置において、
前記ノズル(4)の構成材料の抵抗は、108Ωcm以上とされ、該材料の熱伝動率は、40W/mK以上とされ、該材料のビッカース硬さは、8000N/mm2以上とされていることを特徴とする装置。 - 請求項9に記載の装置において、
前記材料は、セラミックとされていることを特徴とする装置。 - 請求項10に記載の装置において、
前記セラミックは、窒化アルミニウムとされていることを特徴とする装置。 - 請求項4から請求項11のいずれか1項に記載の装置において、
前記生成された光を、該光を用いる手段に向けて指向させるか、もしくは集束させることができる集光器をさらに備えていることを特徴とする装置。 - 請求項12に記載の装置において、
前記集光器は、少なくとも一つの凹面反射鏡を有していることを特徴とする装置。 - 請求項4から請求項13のいずれか1項に記載の装置において、
該装置自身の中に内包させることができる光学系を、発生する可能性のあるデブリに対して保護するための手段をさらに備えていることを特徴とする装置。 - 請求項14に記載の装置において、
前記保護手段は、前記デブリにさらされる前記光学系の表面の前方で、前記真空チャンバの前記希ガスを循環させるための手段とされていることを特徴とする装置。 - 請求項14に記載の装置において、
前記保護手段は、前記デブリにさらされる前記光学系の表面を加熱するための手段とされていることを特徴とする装置。 - 請求項14に記載の装置において、
前記保護手段は、前記光学系に設けられた金属層に正のバイアス電圧を印加するための手段とされていることを特徴とする装置。 - 半導体基板のためのリソグラフィ装置であって、
所定のパターンによる露光対象の感光性樹脂層(46)が上部に設けられた半導体基板(44)を支持するための手段(48)と、
拡大された状態で前記所定のパターンを有するマスク(48)と、
極短紫外領域の光を生成するための請求項4から請求項17のいずれか1項に記載の装置と、
前記パターンの像を拡大された状態で供給する前記マスクまで前記光を移送するための光学手段(50)と、
前記像を縮小しかつ該縮小された像を前記感光性樹脂層上に投影するための光学手段(54)と、
を備えているリソグラフィ装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050705 |