JP2004532700A - 胃の治療診断装置及び方法 - Google Patents

Abstract

胃の病気を診断し、治療するための装置、システム、及び方法を提供する。機能装置は患者の胃内にあって、取付け装置によって、胃壁に取り付けられる。機能装置は胃の種々のパラメータ、又は胃の状態を検知するためのセンサであってもよく、又は治療送給装置であってもよい。一実施例における機能装置は取付け装置、又はその他の装置によって、刺激電極を胃の壁に取り付けて、胃に電気的な刺激を与える装置、システム、及び方法を提供する。好適な装置は胃壁に電気的に接触する少なくとも１個の刺激電極と、この装置の電子回路構成を含む電子ユニットと、この装置を胃壁に取り付ける取付け機構とを有する。機能装置は検知された情報、又は信号に応動するようにプログラミングされる。内視鏡送給システムは食道を通じて、機能装置を胃内に送給し、そこで胃壁に取り付ける。内視鏡機器は取付け装置、及び機能装置を胃に取り付け、又は胃から取り外し、この内視鏡機器を使用して、最適の取付け位置を決定するのを助ける。

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は胃に運動を行わせ、又は胃腸に関連する病気を治療するため、胃壁に電気的刺激を与える移植可能な装置、システム、及び方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
胃、小腸、大腸のような胃腸系の種々の器官はこれ等の器官の収縮運動を規制している細胞を含んでいると信じられている。健康な人は器官の或る領域において、このような細胞がリズミカルな電気信号を発生し、伝播させている。一般に、胃腸系には数種類の形式の電気的なポテンシャルアクティビティが観察されている。一貫する低速波、又はペースセッターポテンシャルが観察されており、一層高い周波数のスパイクアクティビティが観察されている。ペースセッターポテンシャルは平滑筋細胞の裏層の連続して伝播する比較的低い周波数の周期的な脱分極である。一層高い周波数のスパイクバーストは或る程度、平滑筋の収縮アクティビティ、及び蠕動に対応している。一般に、スパイクバーストのアクティビティが生じた時、それは低速波ポテンシャルに関する固定された時間遅延にあると思われる。ペースセッターポテンシャルが細胞の化学的刺激、又は神経系の刺激に結びついた時、あの平滑筋の収縮アクティビティが起きると信じられている。また、ペースセッターポテンシャルが収縮の周波数と、方向とを制御し、調和させていると信じられている。
【０００３】
胃腸系の電気的な刺激は運動性に関連する不調、及びその他の胃腸系の病気を治療するために提案された。電気的な刺激は例えば、ペース調整、電気的収縮刺激、又は吐き気、又は肥満を治療するための他の刺激のように、多数の形式で提案されている。胃腸系の電気的なペース調整はペースセッターポテンシャルの周波数、又は（後退方向を含む）腸器官の低速波アクティビティを捕捉し、及び／又は制御する周期的な電気的刺激として、一般に定義されている。電気的な収縮刺激は胃腸系に関連する筋肉の収縮を直接生ぜしめ、又は収縮の結果を生ずる刺激であると一般に称している。
【０００４】
或る疾病状態では、胃のペースセッターポテンシャルのリズム障害が起きることがある。正常でないペースセッターポテンシャルの結果は食物が胃の中に滞留する。蠕動を誘起するため、胃の組織に電気的な刺激を行うことが提案されている。また、胃の運動性を変えることによって、又は神経経路を刺激することによって、肥満を治療するため、電気的な刺激を使用することも提案されている。例えば、一つの治療方法は長期間にわたり、胃に食物を滞留させている。また、胃が異状に早い速度で胃を空にして、小腸内に食物を移動させ、種々の不調を引き起こしているダンピングシンドロームとして知られている病気を治療するため、胃の消化を遅くするのにも電気的な刺激が提案されている。特に、規則的な、即ち制御された胃の収縮を導入する意図で、ペースセッターポテンシャルのための規則的なリズムを導入するよう胃のペースセッターポテンシャルの電気的なペース調整を行うことが提案されている。
【０００５】
胃の中では、大きく湾曲した部分に沿って、基底部と内体との相互面に近く、少なくとも１個のペースメーカ領域が確認されている。この領域が胃のペース調整のための一つのターゲットであった。この領域によって制御される蠕動は食物を混合し、幽門を通じて、細かい食物の粒を十二指腸内に送り込むのに役立つと信じられている。胃における液体の消化も、胃の基底部によって制御される。この領域は胃の消化速度に関連がある胃の基底部幽門と十二指腸との間の圧力勾配を特徴性収縮と共に、発生させると信じられている。
【０００６】
鼻から胃まで通すチューブ、又はカテーテルの端部に電極を設けた胃刺激装置は早くから試みられている。鼻から胃までのチューブを胃の中に通し、このチューブの端部の電極を介して、外部刺激ユニットを使用して、電気的刺激を加えていた。復帰電極を腹部に設置していた。この装置は刺激が必要な時は、特別な手順が必要である。
【０００７】
胃のペースを調整するのに使用された他の装置は外科的に設けた開口、又は腹腔鏡を通じて、腹部の開口から胃の外側に接近することによって、一般に移植されていた。電極は胃壁に取り付けられ、リード線は腹部から延びていた。
【０００８】
これ等の方法では、皮下、又は筋肉下の嚢状腔内にペースメーカ装置を移植する。この装置は縫合アンカー、及び最終的にユニットの周りに延びる繊維組織によって、皮下、又は筋肉下の嚢状腔内に繋止される。このペースメーカ装置のハウジングはエポキシヘッダ内に成型されたコネクタを有するチタン、又は不銹鋼で通常、構成される。これ等の装置は一方向に薄いので、皮膚、又は筋肉層下に直接、移植した時、余り見えない。従って、必要な電池の容量を確保するためには、これ等の装置は他の二方向には例えば丸いか、又は腎臓形の広い形状にする。リード線をユニットのエポキシヘッドから、更にペースメーカユニットから遠い刺激位置まで延ばす。
【０００９】
段階的な多数の刺激位置を有する胃腸ペースメーカが提案されており、胃の内面、又は外面を含む胃腸の周りの多数の点に電極を設置している。上述したように、この装置は事前にプログラミングすることができ、種々の位置の多数の電極に取り外し得るよう接続された移植可能なペースメーカを有し、更に刺激パラメータを設定するため、外部プログラマを使用することによって、プログラミングされる電子制御器を有する。この移植できるペースメーカは刺激部位から遠方に設置される。
【００１０】
胃の中の特定の範囲内の電気パルスの検知に応動して、電気的刺激を行う若干の胃の刺激方法が提案されている。また、付加的に、器官が完全であること、筋肉の収縮が無いことを決定するため、電気パラメータを検知し、応動する器官に電気的筋肉収縮刺激を与えるための装置が提案されている。
【００１１】
一般に、現在、提案されている胃の電気的刺激方法は比較的人体に対して侵略的であり、例えば、開口、又は腹腔鏡の方法で、腹部を通じて、胃に接近することが必要である。これ等ユニットは一平面内に比較的広い寸法を有する。従って、人体への侵略性が少なく、胃を電気的に刺激する方法、及び装置が望ましい。
【００１２】
胃の内壁に「ペイロード」を取り付けるため、ナイロンタグを設置する機械が提案されている。この機械は胃壁に通して、タグを設置し、折り返すように胃の中に戻すから、胃壁の平滑な筋肉が接触すると、組織を損傷させるかも知れない。従って、装置を引っ張る力を最小にし、特に胃の平滑筋を電気的に刺激する際、胃の平滑筋に接触する時、組織の損傷を最少にして、胃壁内に装置を取り付けるための取付け装置を提供するのが望ましい。
【００１３】
（発明の要約）
本発明は胃の病気を診断し、治療するための装置、システム、及び方法を提供する。更に、本発明は胃に電気的刺激を与えるための装置、システム、及び方法を提供する。ここでは、電気的刺激とは治療の目的で、胃の組織に、電気信号、又は電磁界を加えることを意味すると定義される。一つの変形では、胃の中の食物、又は液体を混合し、破砕するのを容易にし、又は迅速にするように、この装置は設計される。他の変形では、食物、又は液体が胃を通って小腸に移動するのを制御し、容易にし、迅速にするように、この装置を設計する。他の変形では、食物が胃から小腸に通るのを遅らせるよう、胃を刺激するように装置を設計する。他の刺激作用は、これに限定されないが、吐き気、肥満、又は苦痛の症状を治療するため、刺激を使用する。刺激は平滑筋の収縮、及び／又は胃に関連する神経に作用する。
【００１４】
本発明の刺激（又は診断）装置は患者の胃の中にある。好適な装置は胃壁に電気的に接触する少なくとも１個の刺激電極と、装置の電子回路構成を有する電子ユニットと、胃壁に装置を取り付けるための取付け機構とを具える。１個、又はそれ以上の個数の刺激電極は取付け装置によって胃壁に取り付けられる。電極ユニットには１個、又はそれ以上の個数の刺激電極を設置する。好適な実施例では、少なくとも１個の刺激電極を胃壁に埋設する。少なくとも１対のバイポーラ電極を通じて、刺激を与えるのが好適である。代案として、モノポーラ装置に遠隔復帰電極を設けてもよい。
【００１５】
取付け装置は電子ユニットに一体に形成してもよく、又は電子ユニットに取り外せるように取り付けられるようにしてもよい。取付け装置、及び電子ユニットは２段階で配備する。即ち、まず取付けのための位置を確認し、アンカーを取り付け、第２に電子ユニットを取り付ける。取付け装置、及び／又は配備した電極から、電子装置を取り外し得るようにしてもよく、従って、電子ユニットは後に交換することができる。刺激電極を取付け装置、及び／又は電子ユニットに接続してもよい。取付け装置には例えば、ねじ、縫合糸、ステープル、その他のアンカーのような機械的手段を含む。取付け装置には、内視鏡のように、胃から刺激装置を容易に除去するための釈放機構を設ける。好適な実施例では、取付け装置は少なくとも２つの機能として役立つ。即ち、装置を所定位置に保持すること、刺激、又は検知を行うことである。従って、好適な刺激装置は機械的、及び電気的に胃に接続される。他の好適な実施例は好適な刺激位置に取り付けられた可撓性リード線を有し、胃に取り付けられる刺激装置を含む。
【００１６】
内視鏡の助けを借りて、口、及び食道を通じて、配備できる寸法、形状に、刺激装置を構成する。従って、電子ユニットは円筒形であるのが好適である。この装置の構成部分は２年、又は２年以上、胃の強い酸性の環境内で機能し、酸性に抵抗できる材料で構成する。（胃の中の pH は時々、1.0 になることがある。）このような材料はこの環境に対して不活性である。そのような材料の一例はＨＤＰＥ（高密度ポリエチレン）、ＬＬＤＰＥ（線状低密度ポリエチレン）、及びＵＨＭＷＰＥ（超高分子量ポリエチレン）のようなポリオレフィン族、ＰＴＦＥ（ポリテトラフルオロエチレン）、ＦＥＰ（弗素化エチレンプロピレン）、その他のようなフルオロポリマ材料、熱可塑性ポリウレタン、及び酸の環境に安定している C-Flex 型ブロック共重合体からの適切な不活性ポリマがある。電極は例えば、白金、金、タンタル、チタンのような耐食性金属、及びこれ等の金属の１個、又はそれ以上の個数から成る合金で造るのがよい。電子ユニット、又はシェルはこれ等の金属、又は合金の１個、又はそれ以上の個数で構成される。電極はシ−ルされた電気接点を介して、又は上述のような成型された耐食材料を介して、ハウジング内に延びるリード線を通じて、電子回路構成に接続されるのが好適である。
【００１７】
本発明の好適なシステムは胃壁に取り付けるため、食道を通じて、胃の中に刺激装置を送給するための内視鏡のような送給システムを有する。このシステムの一実施例は装置を取り付けるため、胃の中の好適な位置に設置するための可撓性内視鏡、又は内視鏡機器を有する。一実施例では、この内視鏡、又は内視鏡機器は電気的アクティビティ、又はインピーダンスを測定し、又は最適な刺激パラメータ、又は位置を確認するため、パルス化したテスト刺激を送給するため、胃の内側に設置する電極を具える。内視鏡も１個、又はそれ以上の個数の導管を提供し、この導管を通じて、装置を取り付けるための工具を挿入する。このシステムの一変形では、内視鏡を使用して、取付け装置、又はアンカーに取り付ける本体とアンカーとを有する刺激装置を移植する。アンカーが装置の電極を胃壁に取り付けるのが好適であり、本体は電極を通じて電気的刺激を供給する電子装置を有する。代案として、アンカーとは別個に電極を胃壁に取り付けてもよい。このシステムは第１にアンカーを取り付け、次に本体、又は電子装置をアンカーに接続する内視鏡機器（単数、又は複数）を有する。好適な実施例のこの装置、及び送給システムは刺激ユニット内に釈放機構を有し、従って、それを胃の中のアンカー、又は取付け装置に取り外し得るように取り付けることができ、所要に応じ、刺激ユニットを交換することができる。本発明の内視鏡システムの好適な実施例は刺激装置を取付け装置から離脱させるため、又は取付け装置を胃壁から離脱させるため、取付け装置、又は刺激ユニット上の釈放機構に掛合する装置を提供する。
【００１８】
胃壁を刺激できる装置に加えて、この装置の電極は診断の目的のため使用することができる。例えば、電極を使用して、胃壁内の電気的アクティビティを検知し、又は観察する。このような検知を時間を経過して使用し、パターン、診断の病気を確認し、種々の治療のプロトコルの有効性を評価してもよい。例えば、規則的なEMG アクティビティ、又はその欠如を検知してもよい。検知されたEMG アクティビティ、又はそのアクティビティの欠如に応動して刺激を与えることもできる。ここに EMG (electromyogram) とは、電気的刺激に対する器官の電気的反応を記録した図である。
【００１９】
一つの変形では、胃の種々のパラメータを検知するため、センサをこの装置に含めてもよいし、別個に設けることもできる。センサを電子ユニットに、又は取付け機構に取り付けてもよく、又は他の手段により、例えば、アンカーに取り付けた独立的に取り付けられた装置に取り付けてもよい。刺激装置に機械的センサを設けてもよく、このセンサは例えば胃壁の収縮を検知する。胃が収縮すると、通常、胃壁は一層厚くなる。好適な実施例では胃壁に移植される装置は胃壁の厚さの変化を検知し得るストレインゲージを有する。代案として、電気センサによって、平滑筋の収縮から来る胃壁の厚さの変化に起因するインピーダンスの変化を検出する。このようなセンサの他の例としては例えば、pHセンサ、インピーダンスセンサ、圧力センサ、及び熱電対のような温度測定装置を含めてもよい。
【００２０】
検知する電気パラメータ、又は他の検知されたパラメータに応動して、刺激を送出するよう、刺激装置をプログラミングする。例えば、pHセンサを使用して、食物を何時、摂取したかを決定する。食物の摂取を示すように、pH値が変化した時、胃の運動性を刺激するように、刺激パルスを送給するように、刺激装置は指示される。この装置を使用者が制御してもよく、その場合、例えば、遠隔測定による制御信号を発する外部ユニットを使用することによって、この装置の受益者はこの装置を外部から操作することができる。また、例えば、温度の変化によって、何時、食事を摂取したかを決定するために、温度センサを使用してもよい。この装置は温度の急激な変化を検出した時、胃を刺激することを開始する。圧力センサを使用して、例えば、収縮の存在、その強さ、又は周波数のような運動性のパターンを検知してもよい。平均圧力シフトを観察して、収縮性を確認することもできる。また、刺激装置は検知したパラメータを使用して、装置の刺激プログラムをプログラミングし、又はプログラミングをし直してもよい。例えば、電極に接続された回路を通じて、インピーダンスの変化を測定し（例えば、インピーダンスを決定するため、電極を横切って、一定電流、又は一定電圧を送給し）、又は刺激パルスに応動する胃の収縮運動をストレインゲージの使用により決定し、最適の応動性が得られるよう、刺激パルスの有効性を監視し、調整してもよい。刺激プログラムには圧力測定の変動に応動する自動調整も含む。
【００２１】
例えば別個の、又は一体に形成されたアンカー装置を使用して、胃壁の内側に他の診断装置、又は治療装置を取り付けることができる。そのような装置は内視鏡のように、胃壁に導入し、取り付ける。このような装置には、例えば、薬剤送給装置、胃バルーン、検知装置、又は診断装置がある。一実施例では、pHセンサを使用して、過剰な酸の濃度を検知した時は、別個の装置をトリガして、例えば、薬剤送給ポンプを使用して、酸中和剤を釈放する。
【００２２】
また、本発明は機能装置を胃壁に取り付けるための取付け装置を提供する。この機能装置は胃の種々のパラメータ、又は胃の環境を検知するためのセンサにすることができ、又は治療上の送給装置にすることができる。この装置を別個のハウジング内の取付け装置に取り付けてもよく、又は取付け装置と一体にしてもよい。機能装置はその装置に含めた電池によって電力を供給されるようにするか、又は導線を通じて電力を供給する。好適な実施例では、取付け装置を取り付ける際、装置が平滑筋収縮の平面内で、実質的に胃を拘束しないように、更に、組織内の応力を最少にするように、また、組織を損傷したり、装置が脱落する可能性を減少させるようにして、取付け装置を取り付ける。胃壁を折り曲げることがないように、取付け装置を取り付けるのが好適である。好適な一実施例では、胃壁内に貫入する単一点で、胃壁の少なくとも一部に挿通することによって、取付け装置を取り付ける。また、一実施例では、胃壁の自然方向に垂直な方向に、取付け装置を胃壁に挿通する。更に、好適な実施例では、取付け装置を胃壁に貫通し、胃壁の外側に裏当て機構を設置する。このような裏当て機構は胃の外壁を比較的傷つけることのないものであるのが好適で、組織を包囲しており、しかもこの裏当て機構は取付け装置の幅や、穿孔した孔に比較し、広い面積を有する。他の好適な実施例はアンカーを胃壁の内側に保持する調整自在の緩衝体を具える。また、このような緩衝体は比較的広い面積を有し、胃壁に対し傷をつけることがないものであるのが好適である。他の好適な実施例は迅速釈放機構を有する取付け装置を提供し、この迅速釈放機構は内視鏡のように、胃から比較的容易に、取付け装置を除去できる。
【００２３】
本発明の種々の態様の好適な実施例を次に詳細に説明する。
【００２４】
（好適な実施例の詳細な説明）
図１０〜図１４、及び図１８〜図２２に第１実施例の刺激装置１０を示す。この刺激装置１０はアンカー１２３と、本体部２０とを具える。アンカー１２３は細長部材１２４を具え、細長部材１２４は拡張可能末端１２５と、刺激電極１２６とを有する。この刺激電極１２６は白金、金、タンタル、チタン、又はその適当な合金のような耐食性金属から成る環の形状をしており、拡張可能末端１２５の直ぐ近くに、細長部材１２４の周りに延在する。アンカー１２３は放射線不透過性の材料で構成されている。代案として、このアンカーはこの装置上に設置された放射線不透過性のマーカー、又は標識を有していてもよく、これにより、特にこの装置を設置した後、装置の位置と、方向とを確認することができる。アンカー１２３の少なくとも一部に、ゲンタマイシン硫酸塩、又は銀、又はシルバーソルトのコーティングのような抗生物質をコーティングするのが好適であり、特にコーティングする位置は胃壁に貫通するか、又は接触する位置である。細長部材１２４の周りに延在する切欠１２７は刺激電極１２６の近くに位置していて、刺激装置の電子回路構成を含む本体部２０にアンカー１２３を連結する。耐食金属環から成る電気接点部材１２８は切欠１２７に近く、細長部材１２４の周縁の周りに延在する。電極１２６、及び接点１２８は細長部材１２４に貫通するワイヤ１２９、又はその他の導線を介して電気的に接続されている。アンカー１２３の基端には開口１３０を有する。テザー１３１を開口１３０に取り付ける。テザー１３１を使用して、本体部２０を所定位置に案内する。また、本体部を所定位置に押圧し、アンカー１２３を所定位置に案内し、保持する間、テザー１３１を使用して、アンカー１２３を設定する。
【００２５】
アンカー１２３の細長部材１２４にストレインゲージを設置する。ストレインゲージ１２１は導線１２１ａ、１２１ｂを通じて、電気接点１２８ａ、１２８ｂにそれぞれ接続されている。電気接点１２８ａ、１２８ｂは接点１２８と同様に、本体部２０に接続された時、構成され、シ−ルされる。
【００２６】
本体部２０は電子回路構成２５を含むシ−ルされたハウジング２１を具える。電子回路構成２５は電極を通じて、胃壁に知覚できる刺激電子パルスを提供し、読取り器、記録器、又は制御器のような外部ユニットに遠隔測定通信を行う。ハウジング２１は胃壁に相対するための末端面２６を有する外部シェルを有する。また、本体２０は（例えば、ハウジング２１内の或る位置に噴霧した）放射線不透過性の刺激装置一連番号が好適な放射線不透過性マーカー３１を有し、装置、及びその位置を確認することができる。外部シェルは適切な不活性ポリマーのような耐酸性材料で構成する。その材料は例えば、ＨＤＰＥ（高密度ポリエチレン）、ＬＬＤＰＥ（線状低密度ポリエチレン）、及びＵＨＭＷＰＥ（超高分子量ポリエチレン）のようなポリオレフィン系の材料、ＰＴＦＥ（ポリテトラフルオロエチレン）、ＦＥＰ（弗素化エチレンプロピレン）及びその他のようなフルオロポリマー、ポリメチルペンテン、及びポリスルホン、更に、熱可塑性ポリウレタンのような若干のエラストーマ、及び酸の雰囲気に安定な C-Flex 型のブロックの共重合体がある。更に、外側シェルはプラチナ、金、タンタル、チタン、又はその適当な合金のような耐酸性金属で構成してもよい。末端面２６はゲンタマイシン、又は銀、又はシルバーソルトコーティングのような抗生物質でコーティングするのが好適である。更に、本体２０は末端面に設置した電極３２を具える。この電極３２はプラチナ、金、タンタル、チタン、又はその適当な合金のような耐酸材料で構成するのが好適である。
【００２７】
更に、本体部２０はチャネル２３を具え、アンカー１２３に一線になるように（図１３参照）、更に、アンカー１２３の細長部材１２４を収容するように（図１４、及び図２２参照）、チャネル２３にテザー１３１を通す。本体２０の基端側の開口から、本体２０内で終わるまで、チャネル２３に平行に、第２チャネル２３ａを延在させる。この第２チャネル２３ａは以下に一層詳細に説明する連結釈放具３８を収容するためである。
【００２８】
チャネル２３は本体部２０の末端面２６の開口２４と、本体部２０の基端側の開口２２ａとを有する。チャネル２３の壁は例えば、ポリウレタン、ゴム、又は C-Flex 型ブロック共重合体のような材料で形成された複数個の耐酸弾性シ−ル２７を有する。シ−ル２７の間に、可撓性電気接点２８と、掛止め２９とを設け、電気接点２８をアンカー１２３の電気接点１２８に接触させると共に、掛止め２９をアンカー１２３の切欠１２７掛合させる。従って、電気接点２８はシ−ル２７の間のチャネル２３のシ−ルされた区域内にあり、胃の強い酸性の雰囲気に対し、電気接点２８は防護されている。シ−ル２７は電気絶縁体としても作用し、電気接点２８と、電極３２との間に、意図しない電流路が生ずるのを防止する。ハウジング２１を通じて、回路構成２５から接点２８まで延びる導線３０を通じて、電気接点２８を電子回路構成２５に接続する。本体部２０の末端面２６に設置された第２刺激電極３２を導線３３によって、電気回路構成２５に接続する。シ−ルされた接点を通じて、電子回路構成に接続する代わりに、耐蝕材料を使用して、電極３２と同様に、電極１２６を構成し、直接、電子回路構成に接続してもよい（例えば、アンカーを刺激装置１０と一体に形成する場合、又は電極２６をハウジングに設置する場合）。
【００２９】
図２２に示すように、本体部２０とアンカー１２３とを連結した時、アンカー１２３の細長部材１２４はチャネル２３内に延び、切欠１２７と電気接点とはシ−ル２７とシ−ル２７との間に設置される。電気接点１２８、１２８ａ、１２８ｂはそれぞれ可撓性電気接点に接触し、掛止め２９は切欠１２７内に設置され、従って、アンカー１２３の細長部材は本体部２０内に固着されている。
【００３０】
図１９〜図２１は本体部２０をアンカー１２３に連結するのに使用する本体部２０内の掛金機構２９を示す。掛金機構、即ち掛金２９を本体部２０の閉チャネル３４内に設置し、掛金２９をチャネル２３、２３ａに垂直に指向させる。閉チャネル３４の端部と、掛止め２９との間にばね部材３６を設置する。図２０に示し、以下に説明するように、ばね部材、即ちばね３６は掛止め２９を閉位置に押圧する。掛止め２９がその閉位置にある時、チャネル２３内に突出する連結端２９ａを掛止め２９は有する。更に、カム面２９ｃによって一部形成され、先端２９ｄで終わる開口２９ｂを掛止め２９は有する。掛止め２９が開放位置にある時（図１９参照）、ばね３６は圧縮されており、カム面２９ａと先端２９ｄとは閉チャネル３４内に後退している。ばね３６が釈放されている時、掛止め２９は閉位置に動いており、この位置では、カム面２９ａはチャネル２３内に突出し、カム面２９ｃと先端２９ｄとはチャネル２３ａ内に突出している。
【００３１】
使用中、掛止め２９は閉位置に向け押圧されている。アンカー１２３を本体部２０に連結するため、連結具３８をチャネル２３ａに挿入し、連結具３８をカム面２９ｃに掛合し、掛止め２９を開放位置に動かす。連結具３８を収容するスリットを有する弾性自己シ−ルプラグ２３ｂをチャネル２３ａは有する。プラグ２３ｂは外部の流体等に対して、チャネル２３ａの開口をシ−ルする。連結具３８は末端に切欠３９を有する。カム面２９ｃの先端２９ｄが切欠３９に掛合するように、連結具を回転することによって、チャネル２３ａ内の所定位置に連結具３８をロックすることができる。これにより、連結具３８がチャネル２３ａから抜けるのを防止する。従って、アンカー１２３をチャネル２３内に挿入するため、掛止め２９によって、連結具３８をチャネル２３ａ内に、開放位置にロックすることができる。アンカー１２３が所定位置にある時、連結具を回転することによって、掛止め２９の先端２９ｄがも早、連結具３８の切欠３９に掛合していないようにして、連結具３８を釈放することができる。連結した時、アンカー１２３の細長部材１２４はチャネル２３内に位置し、掛止めコネクタ２９aは細長部材１２４内の切欠１３７内に突出し、これによりアンカー１２３と本体部２０とを連結する。代案として、このような連結具を使用せず、本体部２０をアンカー１２３に連結してもよい。その場合には、アンカー１２３を挿入すると、このアンカー１２３によって、掛止めを後退させ、ばね負荷掛止め２９の連結端２９ａが切欠１３７内の所定位置にロックする。
【００３２】
上述と同様に、工具、即ち連結具３８を使用して、アンカー１２３から本体部２０を除去し、例えば本体部２０を後端したり、刺激装置１０を取り外したりする。工具３８は内視鏡の内腔に挿入できる装置であるのが好ましい。その場合、まず工具３８を内視鏡内に設置し、内視鏡の末端の刺激装置末端に取り付ける。これは特に、刺激装置が内視鏡内のチャネルより大きい場合である。他の内視鏡工具を使用して、刺激装置１０、又は本体部２０を配備したり、除去したりする。例えば、内視鏡の基端の外に突出する操作ハンドルを把持工具が有している場合、この把持工具を使用して、装置を操作する。また磁気工具を使用して、挿入、又は除去中に、刺激装置に掛合させたり、刺激装置を操作してもよい。また磁気ドッキングシステムを使用し、アンカー１２３に対する配列位置に、本体部２０を設置し、又は方向を合わせてもよい。本体部、アンカー挿入具、又は内視鏡に磁石を設け、本体部２０とアンカー１２３との間の配列連結を行ってもよい。
【００３３】
図１〜図１９、及び図１５〜図１７は本発明のシステムの内視鏡と、内視鏡、及び関連機器を使用しての電気刺激装置１０の設置とを示す。図１は例えば上部胃腸領域を治療する際、胃腸科専門医によって使用されるような形式の可撓性内視鏡１０を示す。この可撓性内視鏡は胃腸科専門医が食道、又は胃を内視するのに通常、使用する形式のものである。この内視鏡は医師が上部胃腸領域に処置を行いながら、その部分を目視することができる。この可撓性内視鏡は例えば、影像のために光ファイバを利用する可撓性ファイバ光学内視鏡であり、又はビデオ影像を生ずるＣＣＤ（電荷結合素子）を使用するビデオ内視鏡であってもよい。このような内視鏡は通常、ファイバ光案内部と、影像を焦点合わせするための末端の複合対物レンズとを有する。
【００３４】
図７〜図９に示すように、この内視鏡は基端ハンドル部１０６と、末端部１１５とを有する細長管を具える。この内視鏡は呼吸チャネル１１２と、イリゲイション空気チャネル１１３とを有する。胃部を照明するためのファイバ光源９３をファイバ光チャネルに通す。ビデオレンズ９４を内視鏡の末端に設置し、このビデオレンズによって、影像を受光し、焦点を合わせ、内視鏡１１０内のチャネルを通じて伝達して戻す。対応する光源入力部９５、ビデオ出力部９６、イリゲイションポート９７、呼吸ポート９８、及び補助ポート９９を基端ハンドル部１０６に設置する。左右、上下の操作機構として、基端ハンドル部１０６にノブ１０７、１０８を結合し、当業者には既知のように、内視鏡の末端部を操作するのに、これ等のノブを使用する。この内視鏡１１０は更に、内視鏡に貫通する補助チャネル１１４を有しており、内視位置１０５に到達するよう延長する外科機器を通す開口となる。付加的な機器のため、付加的補助開口を設けてもよく、代案として、呼吸チャネル１１２が処置に必要が無ければ、他の付加的機器のために、この呼吸チャネルを使用してもよい。内視鏡１１０の末端部１１５に開放末端管１１６を設け、その端部を内視位置１０５において胃壁に設置する。末端管１１６は胃の組織のための空間を提供し、この末端管は真空圧を加えた時、所定位置に入り、その位置に保持される。
【００３５】
処置を受けている間、麻痺薬が与えられ、これにより吐き気を防止する。図２に示すように、内視鏡１１０と共に外管１１１を患者の口１０１、咽頭１０２から食道１０３に入れ、更に、胃１００内に入れる。内視鏡を繰り返して出し、入れすることによって刺激を受ける食道をこの外管１１１によって防護する。また、この外管１１１は機器、及び装置が不注意のため気管内に落ちるのを防止する。更に、この外管１１１は口内や食道内の細菌から機器を防護し、このような細菌が胃壁に進行しないようにする。図９に示すように、付加的機器を挿入するため、外管１１１ａに付加的チャネル１１１ａ、１１１ｂを設けてもよい。
【００３６】
患者の胃の中に挿入される機器、特に胃壁に穿孔する機器、又は胃壁に接触する機器には抗菌剤をコーティングするのがよい。図３に示すように、内視鏡１１０を外管１１１の外に患者側に突出し、刺激装置１０を取り付けるため、胃１００の部位、即ち内視位置１０５に設置して、内視鏡を使用する。付加的に、又は代案として、食道に通して、挿入する内視鏡、又は機器を使用し、内在する胃の電気的アクティビティを検出し、胃壁に刺激装置、及び／又は電極を取り付ける最適位置を正しく定めるのを助ける（例えば図３５Ａ、及び図３５Ｂ、及び本明細書中の対応する説明を参照）。このような場合、検知用の電極を内視鏡、又は機器の末端に接続し、導体を内視鏡、又は患者の食道の外に突出して、制御器を有するユニットまで延ばし、これにより、検出した電気的アクティビティを受理し、刺激装置を取り付ける外科的位置を確認する。
【００３７】
図４〜図６に示すように、導入器１１７を補助チャネル１１４に挿入する。導入器１１７は外部カニューレ１１８と、このカニューレ１１８に貫通する拡張部１１９と、この拡張部１１９に貫通するニードル１２０とを有する。例えば、カテーテル導入セットに利用する装置と同様、当業者には明らかなように、カニューレ１１８、導入器１１７、及びニードル１２０は基端側で別個に操作することができる。胃１００内の部位１０５に開放末端管１１６を設置した後、呼吸管１１２を通じて、真空圧を加え、内視位置１０５に組織を掛合させ、安定化し、保持する。図４に示すように、胃壁の組織に貫通して、ニードル１２０を前進させる。図５に示すように、次に胃壁を貫いて、ニードル１２０を越えて、拡張部１１９を前進させる。次に、拡張部１１９の外にニードル１２０を後方に後退させ、内視鏡１１０から除去する。拡張部１１９を越えて、カニューレ１１８を前進させ、拡張部１１９を内視鏡１１０の基端側から除去する。
【００３８】
図６に示すように、カニューレ１１８が胃壁に貫通している状態で、アンカー１２３を内視鏡の基端から、カニューレ１１８内に設置する。アンカー１２３の操作者側に設置されていて、カニューレ１１８内に嵌合するのに十分に小さい直径を有する押圧管１２２を使用して、胃壁内にあるカニューレ１１８にアンカー１２３を前方に前進させる（図１０参照）。
【００３９】
押圧管１２２はカニューレ１１８に通してアンカー１２３を押し、胃壁を越えて、拡張可能末端部１２５を腹膜腔内に突出させる。（図１１参照）挿入前に、テザー１３１を開口１３０に取り付けて、押圧管１２２を通じて、内視鏡１１０の基端の外にテザー１３１を突出させる。拡張末端１２５を弾性材料、又はばね材料で形成し、拡張可能末端部１２５がカニューレ１１８によって、も早、拘束されなくなった時、拡張した形状に弾発的に開く傾向があるようにする（図１１参照）。アンカー１２３を一旦、所定位置に設置すると、カニューレ１１８は内視鏡１１０から後退し、内視鏡１１０も外管１１１から除去され、テザー１３１は所定位置に残り、アンカー１２３から延びて、外管１１１を経て、更に患者の口から外に出ている。胃の本体部をアンカー１２３に案内するのにテザー１３１を使用すべきである。テザー１３１は糸、又は縫合糸から構成してもよく、又は細い可撓性案内ワイヤ状装置であってもよい。テザー１３１をアンカー１２３の孔１３０に結び付けてもよく、又は繋止してもよく、或いはアンカー１２３の孔１３０に通して、ループ状にし、外管１１１内に２個のストランドが平行してあるようにして、患者の口の外に通してもよい。
【００４０】
図１５〜図１７は胃壁内の所定位置にあるアンカー１２３に刺戟装置１０の本体部２０を連結する好適な手順を示す。本体部２０のチャネル２３に通して、アンカー１２３に取り付けられたテザー１３１に本体部２０を通す。外管１１１に貫通するテザー１３１は取付けのため、アンカー１２３の細長部材１２４まで、チャネル２３を案内する。通された本体部２０は好適に、外管１１１内に設置され、内視鏡１１０は外管１１１内の本体部２０の基端側に設置される。テザー１３１も外管１１１に通されて、外管１１１、又はそのチャネル１１１ａ、１１１ｂの１個に通り、内視鏡１１０と平行して設置される。内視鏡１１０に貫通する内腔内に、テザーを設置してもよい。連結具３８を補助チャネル１１４に通し、内視鏡の末端側に結合して、チャネル２３ａに通して、本体部２０に達せしめる。内視鏡の末端部１１５も本体部２０に掛合し、外管１１１に通して、本体部２０を動かす力を提供する（図１５参照）。更に、内視鏡１１０はこの結合のプロセスが見えるようにする。連結具３８とテザー１３１とは共に、胃１００を経て内視位置１０５に達するアンカー１２３によって、本体部２０を設置させる役割をなす（図１６参照）。最後に、連結具３８は本体部をアンカー１２３に取り付けるための付加的力を提供する（図１７参照）。次に、連結具３８を本体部２０内のチャネル２３ａから、内視鏡の基端部の外に除去する。代案として、本体部２０を所定位置に設置し、テザー１３１、及び内視鏡の末端部１１５を使用することによって、アンカー１２３に結合し、本体部２０を所定位置に案内してもよい（図１５〜図１７参照）。代案の実施例では、磁気ドッキングシステムを使用する。そのシステムでは、アンカー１２３、及び本体部２０を相互に配列し、位置決めするのに使用する磁石、及び／又はこれに相当する金属を内視鏡１１０の末端部１１５、本体部２０、及び／又はアンカー１２３が有する。
【００４１】
本体部２０が成功裏にアンカー１２３に結合された後、内視鏡鋏、又は内視鏡内に補助チャネル１１４を通じて設けた他の切断装置によりテザー１３１を切断する。図１４に示すように、胃壁に刺激装置を取り付けた時、胃壁の組織内に刺戟電極３２を設置し、電気的な接触を生ぜしめる。胃１００に相互に面する末端面２６上の第２刺戟電極３２を胃壁の内面１００ｂに電気的に接触させる。
【００４２】
図２３、及び図２４は本発明の刺激装置の第２実施例を示す。刺激装置２１０は本体部２２０と、アンカー２２３とを具える。アンカー２２３は細長い基端部材２２５を具える。細長い基端部材２２５は基端のテザー開口２３５と、電気接点２２８、２３８と、本体部２２０をアンカー２２３に連結するための切欠２２７とを有する。アンカー２２３の末端部２４０は２個の尖端部２４１、２４２を具える。尖端部２４１、２４２は好適な第１実施例で説明した拡張末端１２５と同様に、それぞれ構成された拡張末端２４３、２４４を有する。刺激電極２４５を尖端部２４１に設置し、電気的に対向する第２刺激電極２４６を尖端部２４２に設置する。尖端部２４１、２４２に貫通して、細長い基端部材２２５内にそれぞれ達する導体２２９、２３９によって、刺激電極２４５、及び第２刺激電極２４６をそれぞれ電気接点２２８、２３８に結合する。尖端部２４１、２４２はスペーサ２３７によって連結される。
【００４３】
本体部２２０はチャネル２１５を有し、このチャネルは末端面２２６に開口する開口２１６を有する。チャネル２１５、及び末端面の開口２１６の形状はそれぞれ細長い基端部材２２５、スペーサ２３７をそれぞれ収容して、開口２１６をシ−ルし得る形状にする。第１実施例において説明したアンカー１２３の接点１２８、１２８ａ、１２８ｂと、本体部２０の接点２８、２８ａ、２９ｂの結合と同じように、アンカー２２３への電気接点２２８、２３８を本体部２２０のチャネル２１５内の電気接点に接続する。また、上述した掛止め２９と同様、切欠２２７を掛止めに掛合する。第１実施例に関して上述したシ−ル２７のようなシ−ルを使用して、切欠２２７、掛止め、及び電気接点２２８、２３８を胃の酸性雰囲気から防護する。代案として、（例えば、アンカーを刺激装置と一体に形成する場合、又は電極２４５、２４６の１個、又はそれ以上を本体部上に設置する場合のように）電気回路に直接接続する耐食材料を使用する電極３２と同様、電極２４５、２４６を構成してもよい。
【００４４】
双針導入装置を使用して、アンカー１２３を配備したように、アンカープロング２４１、２４２を配備し、又は代案として、各アンカープロング２４１、２４２を独立して配備し、後にスペーサ２３７によって、プロング２４１、２４２を連結してもよい。
【００４５】
使用に当たり、一旦、刺激装置（例えば１０、２１０、３１０、又は３８０）を配備し、電気回路構成２５を通じて、電気刺激を行う。この電気回路構成２５は種々の形式のプログラミングできる波形を生ずることができる。図３６Ａ、及び図３６Ｂは腸の区域の平滑筋の裏層に刺激を与えるのに使用することができる刺激波形の一例を示す。図３６Ａは緩やかな割合で、腸の区域を刺激するようにした波形を示す。好適な実施例では、波形１は 0.5〜２０ミリアンペアのパルス振幅と、0.5 〜１０ミリセカンドのパルス幅と、毎分約１〜５パルスの周波数とを有する。図３６Ｂは腸の区域を刺激させるようにした代案の波形を示す。波形２は単一のパルスでなく、パルスのバーストを利用しており、毎分、約３サイクルが好適なバーストの繰り返し割り合を選択している。この例におけるバーストの持続時間は約１００ミリ秒であり、振幅は約１０ mA である。この例では、バースト中のバーストパルスの周波数は約５０〜１００ Hz であり、当業者には良く知られているように、多くの種々の形式の電気刺激プログラム、及び方法があり、これ等は回路構成２５を通じて、電気刺激パラメータを生ずるのに利用することができ、その主要な注目点は胃のために、電気的な刺激パラメータを提供することである。
【００４６】
電子回路構成２５の好適な実施例を図２５に示す。刺激装置の電子回路構成２５を主ハウジング内に設置する。この回路構成２５は電子回路２５の作動、内部クロック４１、回路２５の種々の構成部分に動力を与えるための１対のリチウムアイオダイン電池のような電池装置４４を制御するためのマイクロプロセッサ、又は制御器４０を具える。従って、当業者には明らかなように、制御器４０と、電池装置４４とを回路の主要な構成部分のそれぞれに接続する。制御器４０を刺激ドライバ４２に接続し、プログラムされたパラメータに従って、電気刺激を生ずるために使用する刺激電極（例えば、１２６、３２、又は２４５、２４６）に刺激ドライバ４２を接続する。
【００４７】
制御器４０のためのプログラム指令、及びマイクロプロセッサ、又は制御器４０を作動させる他の恒久的に記憶された情報を有しているROM ４３に制御器４０を接続する。制御器４０はアドレスバス４３ａを介して、ROM ４３内のメモリをアドレス指定し、ROM ４３はデータバス４３ｂを通じて、制御器４０に記憶されたプログラム指令を送る。制御器４０は遠隔測定コイル４５を制御する。このコイル４５は好適には変調RF信号を介して、外部制御装置、又はプログラミング装置６０に連通する（図２６参照）。プロセッサ４０をオシレータ５１に接続し、このオシレータ５１によって、遠隔測定コイル４５から放出すべきRF信号を発生させる。RF信号は約５００kHz 、又はそれ以上であるのが好適で、これにより、組織を経て、この信号を有効に送信する。制御器４０はオシレータ５１を制御し、RF信号によって変調すべきデータを発生する。例えば、圧力、pH、温度、歪、インピーダンス、電気的アクティビティ(EMG) 等を遠隔測定コイル４５を通じて送出する。
【００４８】
Ａ／Ｄコンバータ４６ａ、４６ｂ、４６ｃ、４６ｄを介して、回路２５を１個、又はそれ以上の個数のセンサ４７ａ（例えば、ストレインゲージ）、４７ｂ（例えば圧力測定用）、又は電極３２、１２６に接続する。これ等のセンサの適当な形式は当業者にはほぼ既知であり、本体部２０のハウジング２１内に、又はその上に、又はその外部に設置することができる。RAM ５０内の位置をアドレス指定するためのアドレスバス５０ａ、及びRAM メモリ５０に、又はこのメモリ５０から情報を送出するための二方向データバス５０ｂを介して、制御器４０をRAM ５０に接続する。このRAM メモリ５０はセンサ４７ａ、４７ｂ、３２、１２６によって記録されたデータを一時的に記憶するイベントメモリ４８と、例えば波形、周波数等のような作動モードを特定するため処理プロトコルを発生するよう、例えば外部プログラマ６０によって、プログラミングされるプログラミング可能なメモリ４９とを有する。Ａ／Ｄコンバータ４６ａを通じて、ストレインゲージ４７を接続し、このコンバータによって、ストレインゲージによる代表的な電気信号出力をデジタル信号に変換し、このデジタル信号をマイクロプロセッサ、又は制御器４０に送出し、RAM ５０のイベントメモリ４８内に記憶する。Ａ／Ｄコンバータ４６ｂを介して、センサ４７ｂを接続し、このコンバータによって、センサ４７による代表的な電気出力信号をデジタル信号に変換し、このデジタル信号をマイクロプロセッサ、又は制御器４０に送出し、RAM ５０内のイベントメモリ４８に記憶する。Ａ／Ｄコンバータ４６ｃ、４６ｄを介して、電極３２、１２６をマイクロプロセッサ４０に接続する。Ａ／Ｄコンバータ４６ｃは電極３２、１２６によって検知された電気EMG 信号をEMG 電気的アクティビティを表すデジタル信号に変換し、この信号をマイクロプロセッサ、又は制御器４０に送出し、RAM ５０内のイベントメモリ４８内に記憶する。また、Ａ／Ｄコンバータ４６ｄは電極３２、１２６によって検知され、以下に説明するように、インピーダンス回路５３を通じて供給された電気信号を組織のインピーダンスを表すデジタル信号に変換し、この信号をマイクロプロセッサに送出し、RAM ５０内のイベントメモリ４８内に記憶する。イベントメモリ４８内に記憶されたデータは電池の電力を節約するため、連続的でなく、遠隔測定ＲＦコイル４５を通じて、データバーストとして、間欠的に送られる。
【００４９】
電極３２、１２６の出力を使用して、刺激ドライバを通じて、送出される電気的刺激を電極に与える。刺激モード、及びパラメータは外部プログラマ６０を使用して、設定することができるが、知覚のフィードバックに応動して、設定してもよい。同一の電極出力を使用して、インピーダンス回路５３を通じて、インピーダンスを検知し、ドライバ５６ｃを通じて送出される電気的アクティビティを検知する。それぞれ結合コンデンサ５５ａ、５５ｂを介して、電極３２、１２６を電気刺激ドライバ４２の出力側と、ドライバ５６ｃ，５６ｄの入力側に接続する。
【００５０】
インピーダンス回路５３は５０〜１００kHz の周波数で振動する定電流源オシレータ５４と、Ａ／Ｄコンバータ４６ｄを通じて、制御器４０に接続されたドライバ５６ｄとを具える。オシレータ５４は電極３２、１２６を通ずる定電流源となり、この定電流源は電極３２、１２６を横切る電圧となり、この電圧は定電流から考えて、インピーダンスを表す電圧である。ドライバ５６ｄを通じて、この電圧を与えて、Ａ／Ｄコンバータ４６ｄによって、インピーダンスを表すデジタル信号に変換する。ドライバ５６ｄは或るバンド幅を有しており、このバンド幅は５０kHz の周波数信号を有すると共に、電気刺激ドライバ４２を通じて電極３２、１２６に送給される電気刺激信号をフィルタリングする。また、このバンド幅は電極３２、１２６によって検知されるEMG 信号を有する。両方の出力はドライバ５６ｄによって濾過される。Ａ／Ｄコンバータ４６ｃにEMG 信号を送給するドライバ５６ｃも５０〜１００kHz の信号を濾過するバンド幅を有する。更に、刺激信号が送給されている時、制御器４０はＡ／Ｄコンバータ４６ｃ、４６ｄから信号を受け取らない。従って、EMG 、及びインピーダンス検知機能、及び刺激送給機能は同一の電極を使用することによって、電子回路構成２５を通じて分離される。
【００５１】
図２６は外部プログラマ６０のための電子回路構成６３を示す。電子回路構成６３は電子回路構成の作動を制御するためのマイクロプロセッサ、又は制御器７０と、内部クロック７１と、回路６３の種々の構成部分に電力を与える電池装置７４とを具える。従って、当業者には明らかなように、制御器７０、及び電池装置７４は回路の各主要な構成部分に接続される。音響の警報を発するスピーカ６７に制御器７０を接続し、記憶データ、検知パラメータ、処置パラメータ、及び（位置、及び電池の充電状態のように）装置の状態のようなデータを表示するためのCRT のようなディスプレイ６６に制御器７０を接続する。バッファ６４を介して、制御器７０を外部入装置６５に接続し、この入力装置を使用して、ディスプレイ６６、又はスピーカ６７を通じて、希望するフォーマットで表示されるデータを要求したり、装置をオン、オフにするよう使用者のための、及び使用者からのプログラムパラメータ入力を生ぜしめ。外部プログラマ６０にも外部データポート６８を設け、コンピュータに交信できるようにし、データ、又は指令の二方向通信のための手段にする。このコンピュータは制御器、又はマイクロプロセッサ７０にプログラミング、又はデータを提供する。使用者はこのコンピュータと交信し、処置の手順、又は手順の変更等を提供する。また使用者が刺激プログラムのオン、オフを制御してもよい。
【００５２】
制御器７０をROM ７３に接続する。このROM ７３は制御器７０のためのプログラム指示、及びマイクロプロセッサ、又は制御器を作動させる任意他の恒久的に記憶された情報を有している。制御器７０はアドレスバス７３ａを通じてROM ７３内のメモリにアドレス指定し、ROM ７３はデータバス７３ｂを通じて、記憶されたプログラム指示を制御器７０に与える。制御器７０は遠隔測定コイル４５を通じて、刺激電子装置２５（図２５参照）に連通する遠隔測定コイル７５を制御する。プロセッサ７０をオシレータ７２に接続する。５００kHz の特性周波数を有しているのが好適で、遠隔測定コイル７５から放出すべきＲＦ信号をこのオシレータ７２は供給する。制御器７０はオシレータ７２を制御し、例えば、プログラミング情報、刺激パラメータ等のＲＦ信号で変調すべきデータを提供する。また、例えば圧力、pH、インピーダンス、電気アクティビティ(EMG) 等の種々の検知されたデータのように、刺激装置１０の遠隔測定コイル４５から、ＲＦ信号を通じて伝送される情報を遠隔測定コイル７５は受け取る。受け取ったＲＦ信号をＡ／Ｄコンバータ７６に通し、制御器７０に送信する。一時的な記憶のため、データバス７７ｂによって、このデータはRAM ７７内のイベントメモリ７８に送給される。アドレスバス７７ａを通じて、記憶位置をアドレスすることにより、このデータをRAM ７７から取り戻してもよい。
【００５３】
センサ４７ａ〜４７ｃによって記録され、遠隔測定コイルを通じて、外部プログラマ６０に送給されたデータをイベントメモリ７８は一時的に記憶する。この一時的な記憶は外部データポート６８を使用して、このデータをコンピュータにダウンロードするまでである。また、RAM ７７は例えば、波形、周波数等の作動モードを特定するため、プログラミングされるプログラミング可能なメモリ７９を有しており、次に、このプログラミングは刺激装置１０、２１０に遠隔測定により、通信される。このモードとパラメータは外部プログラマ６０を使用して設定されるか、知覚フィードバックに応動して設定することができる。
【００５４】
図２７Ａ、及び図２７Ｂは本発明の第３実施例を示し、本発明の刺激装置、又はその他の機能的な装置と共に使用するアンカー装置を示す。このアンカー２６３は細長体２６４と、鋭利な尖端２７０を有する拡張可能末端部２６５と、バイポーラ電極対２６６、２６７と、細長体２６４の基端部に設置された緩衝体２７５とを具える。拡張末端部２６５は外側胃壁に掛合する可撓性ディスク２７１を具える。ディスク２７１は胃壁１００の外面１００ａに相互に接する内面２７１ａを有し、この内面はゲンタマイシン硫酸塩、又は銀、又はシルバーソルトの粉末のコーティングのような抗生物質でコーティングしてもよい。バイポーラ刺激電極対は細長体２６４に設置された電極２６６と、拡張可能末端部２６５の端部に設置され、電極２６６と電気的に反対の複数個の電極２６７とを具える。これ等電極は別々に電気接点に接続され、刺激パルスが特定の電極（単数、又は複数）に送給された時、例えば収縮性の応動に基づいて、最適の刺激パルスを与えるように、これ等電極は個々に選択される。電極２６６は細長体２６４の周囲の周りに環状に延在している。電極２６７はディスク２７１の半径方向末端２７１ｂの周りに、相互に円周方向に離間している。複数個の電極２６７の代わりに、ディスク上に設置する電極を単一の環状電極にしてもよい。上述した本体部２０と同様に、取り付けた電子回路構成（図示せず）を含む本体部に電極２６６、２６７を電気的に接続する。導体２６８、２６９によって、電極２６６、２６７を本体部の電子回路構成にそれぞれ電気的に接続する。
【００５５】
図４〜図６を参照して説明したように、導入装置を必要とすることなく、アンカー２６３を配備することができる。図２７Ａに図示するように、鋭利な尖端２７０を使用して、胃壁１００に穿孔する。アンカー２６３の末端部の周りに延在する凹形部２６５ａ内に、可撓性ディスク２７１は折り込まれており、ディスク２７１は細長体２６４の外面と同一平面であり、鋭利な尖端２７０に向けテーパ、即ち先細の形状になっている。尖端２７０が胃壁に挿入された時、胃壁に外傷を与えないで、胃壁を拡張させ、しかも、細長体の周りの胃壁の組織の弾性的な復帰によって、良好なシ−ルが形成されるのを助けるように、尖端２７０は円錐形にテーパになっているのが好ましい。
【００５６】
図２７Ｂにおいて、アンカー２６３の末端部２６５は胃壁に貫通しているので、拡張ディスク２７１は開いている。アンカー２６３は僅かに後退し、ディスク２７１の半径方向末端は胃壁１００の外面に掛合し、アンカー２６３の基端側への移動を防止している。電極２６７は胃壁の外面１００ａに電気的に接触している。細長体２６４上の電極２６６は胃壁１００内に埋設されており、その組織に電気的に接触している。緩衝体２７５は末端側に前進して、胃の内面１００ｂに掛合して、アンカー２６３は所定位置にあり、末端側に移動するのを防止している。緩衝体２７５、及びディスク２７１がアンカーを所定位置にロックするのが好適であり、また、緩衝体２７５、及びディスク２７１は胃の内側の酸性の環境、及び胃壁１００の外側の環境に対して、胃に形成された開口をシ−ルするのを助ける働きをする。ラチェット機構、又は摩擦嵌着のようなその他の手段によって、緩衝体２７５を所定位置に取り付ける。ブドウ糖をベースとする生体吸収材料、又はポリグリコール酸、又はポリ乳酸のような生体吸収材料で尖端２７０を構成し、鋭利な尖端２７０が容易に溶解し、身体に吸収されるようにして、胃の外側で、尖端２７０が組織を傷つけないようにする。
【００５７】
図２８Ａ、及び図２８Ｂは本発明の第４実施例を示し、その刺激装置を示している。刺激装置３１０はアンカー３２３と、電子ユニット３２０と、この電子ユニット３２０にそれぞれリード線３２８、３２９によって接続された電極３２６、３２７とを具える。この刺激装置３１０をアンカー３２３によって、胃壁１００の内面１００ｂに取り付ける。アンカー３２３は電極がある場合と、無い場合について、上述したアンカー１２３、２２３、又は２６３と同様に構成され、取り付けられている。アンカー３２４、３２５によって、それぞれ電極３２６、３２７は胃壁１００に繋止されている。図２８Ｂにおいて、アンカー３２５は胃壁１００内に配備された状態で図示されている。リード線３２９は本体部３２０から、胃を通って、刺激を与えることを希望する部位１０５まで延びている。アンカー３２５は生体吸収性のアンカー２６３、又は吸収性の尖端と同様に構成され、電極３２７は胃壁１００内に埋設されている。リード線の端部は胃の中で長時間使用して適する耐食性材料を使用するハウジング内に成型されている。調整可能なシ−ルリング、又は緩衝体３２１が作用して、アンカー３２５が胃の外に移動するのを防止しており、更にアンカーによって形成された胃の開口を胃の酸性の環境に対しシ−ルするのを助けている。刺激のため、部位１０５において、胃壁１００内に埋設された電極３２６と共に、同様な方法でアンカー３２４が配備されている。刺激電極３２６、３２７は５〜１０ｍｍ相互に離して設置するのが好適であり、これにより、電気的刺激は、関係ある区域に、有効に送給される。本体部２０の電子回路構成は上述の刺激装置１０と同様に、電気的刺激を送給する。
【００５８】
図２９Ａ、及び図２９Ｂおいて、アンカーを胃壁１００の内面１００ｂから、胃壁の外面１００ａまで設置する代わりの機器を示す。機器３３０は貫通する内腔３３２を有する中空挿通ニードル３３１と、胃挿通末端３３３とを具える。案内ワイヤ３３４はニードル３３１の内腔に貫通する。ニードル３３１は胃壁に挿通できるよう比較的剛固であり、一方、案内ワイヤ３３４は一層可撓性である。図２９Ａに示すように、内視鏡の末端１１５は胃壁１００の内側１００ｂの希望する部位にある。真空圧を胃壁に加え、胃壁を安定化し、ニードル３３１を単一点で胃壁に挿通させる。その場合、挿通の方向は胃壁の自然な方向にほぼ垂直であるのが好適であり、これにより、胃壁が折り曲げられるのを防止し、胃の筋肉が収縮中に、この取り付けた点で胃壁を裂く力が発生しないように防止する。図２９に示すように、ニードル３３１を除去し、案内ワイヤ３３４を所定位置に残す。内視鏡の補助チャネル１１４を通じて、又は外管１１１のチャネル１１１ａ、又は１１１ｂを通じて、機器３３０を挿入し、目視のため、内視鏡１１０を使用して、希望する部位に機器３３０を設置するのが好適である。
【００５９】
図３０Ａ、及び図３０Ｂにおいて、案内ワイヤ３３４を越えて、アンカー３４０を胃壁１００内に設置した状態を示す。アンカー３４０は細長部材３４１を有し、この細長部材は胃壁にほぼ垂直方向に、胃壁に通して、設置されている。アンカー３４０の末端部３４３は少なくとも一部、胃壁に貫通しており、アンカーの基端部３４２はアンカー３４０を所定位置に前進させるのに使用する機器のねじ端に螺着するためのねじ基端部３４２ａを有する。挿入機器３３０の案内ワイヤ３３４を収容するため、アンカー３４０は基端部３４２から、末端部３４３まで、アンカー３４０に貫通する案内ワイヤ内腔３４５を有しており、この内腔３４５は基端部３４２、及び末端部３４３で開口している。図３０Ａに示すように、アンカー３４０はそれを案内する案内ワイヤ３３４上で、胃壁１００に貫通して、所定位置内に挿入される。アンカー３４０の末端部３４３において、案内ワイヤ内腔３４５は自己シ−ルプラグ３４４によってシ−ルされる。この自己シ−ルプラグ３４４はエラストーマで形成されており、このプラグ３４４に沿うスリットを有しており、従って、案内ワイヤ３３４が内腔３４５を通じて延在している間、案内ワイヤ３３４はこのプラグを開くことができる。
【００６０】
拡張部材３４８をアンカー３４０の末端部３４３に設置する。アンカー３４０の末端部３４３の外面に接合されて、例えばポリウレタン、ポリエチレン、又はポリエステルのような柔軟な、又は柔軟でない材料から形成される膨張室３５０を生ずるバルーンを拡張可能部材３４８は有する。従って、このバルーンは（通常、柔軟でない材料を使用した場合）所定の圧力まで膨張し、又は（通常、柔軟な材料を使用した場合）所定の容積まで膨張する。膨張内腔３５１は基端部３４２の開口から、末端部３４３の開口３４９まで延在する。この膨張内腔３５１の開口３４９は拡張可能部材３４８の内室に流体連通しているので、膨張内腔を通じて、膨張媒体を供給し、拡張可能部材３４８を膨張させることができる。図３０ｂに示すように、アンカー３４０を胃壁内に設置し、膨張室３５０に膨張媒体を供給することにより、拡張可能部材３４８を膨張させる。好適な実施例では、例えば膨張内腔１５１を通じて、送給する直前に混合した２部から成るキュアできるエラストーマポリマのように、キュアできるエラストーマポリマを膨張媒体として使用する。このようにして、このポリマにより、バルーンを外側胃壁、及び周りの組織に合致させ、アンカー３４０を胃壁の外面１００ａに取り付ける。バルーンを好適に設計し、所定位置にアンカー３４０を取り付けるのに十分に剛固な膨張末端が得られ、しかも十分な表面積を有し、比較的外傷を受けさせないようにアンカーをシ−ルする十分な柔軟性をこの膨張末端が有しているように膨張媒体を選択する。
【００６１】
更に、アンカー３４０は細長部材３４１の外周縁のラチェット３６５と、細長部材３４１のラチェットに掛合するためのラチェット歯３６８を有する内周壁を形成している開口３６７を有するシ−ル緩衝リング３６６とを具える。緩衝リング３６６は末端方向に移動でき、その移動により、胃壁にアンカー３４０をシ−ルするように取り付け、アンカー３４０が末端方向に移動するのを防止する。緩衝リング３６６は十分な表面積を有しているのが好適であり、この緩衝リングはエラストーマで形成されており、エラストーマは負荷を分散し、胃壁に対する摩擦、又はその他の外傷を最小にする。
【００６２】
更に、アンカー３４０は細長部材３４１に開口３４６ａ、３４７ｂを有する電極内腔３４６、３４７を具える。導線部材３５２、３５３をそれぞれ電極内腔３４６、３４７に通して延在する。導線部材はその全長に絶縁された可撓性導線を有する。この可撓性導線部材３５２、３５３は絶縁コーティングを被着した弾性合金、又は超弾性合金で構成するのが好適である。電気的に反対極性の電極３５６、３５７をそれぞれ移動可能な可撓性導線部材３５２、３５３の末端部に設置する。露出電気接点３５４、３５５を導線部材３５２、３５３の基端に設置する。電気接点３５４、３５５はそれぞれ接点３６２、３６３に電気的に接触しており、説明した本体部２０、及びアンカー１２３のシ−ルされる電気接続部と同様に、これ等接点３６２、３６３は刺激装置のユニットの本体内の接点に電気的に接続される。図３０Ａに示すように、アンカー３４０を最初に設置した時、調整可能の電極３５６、３５７は電極内腔３４６、３４７内に収容される。電極内腔を通じて、導線部材３５２、３５３を末端方向に前進させることによって、調整可能の電極３５６、３５７は胃壁１００内に配備され、その場合、図３０Ｂに示すように、開口３４６ａ、３４７ａは電極３５６、３５７を胃壁内に相互に側方に指向させる形態を有する。電極３５６、３５７は両者間が最適な距離になり、選択可能な最適の配備位置に相互に相対的に移動する。
【００６３】
内視鏡機器３７０を使用して、アンカー３４０を設置し、拡張部材３４８を膨張させ、電極３５６、３５７を配備する。外管１１１、この外管１１１内の開口１１１ａ、１１１ｂを通じて、及び／又は内視鏡１１０（この間、内視鏡１１０を通じて、この手順を見ることができる）内の機器チャネル１１４を通じて、機器３７０を使用するのが好適である。機器３７０はアンカー３４０の膨張内腔３５１に取り外し可能に取り付けられた膨張管３７３を有する。膨張管３７３は膨張内腔３５１と共に連続する導管を形成しており、この導管を通じて、膨張媒体を供給し、拡張部材３４８を膨張させる。押圧管３７１はアンカー３４０の基端３４２ａに掛合するねじ付き端部３７１ａを具える。押圧管３７１を使用して、案内ワイヤ３３４上にアンカー３４０を前進させる。内管３７２は導線部材３５２、３５３に掛合するプロング３７４、３７５を有し、押圧管３７１によって、アンカー３４０を所定位置に保持している間、内管３７２を押圧することによって、胃壁内に電極３５６、３５７を前進させるのに、内管３７２を使用する。プロング３７４、３７５は導電性のワイヤを具え、内管３７２の絶縁材料内に、患者の身体の外部に設置された刺激装置、又はセンサ回路まで、これ等の導電性ワイヤを延在する。刺激装置、又はセンサを使用して、電極３５６、３５７を通じて、テスト用の刺激パルスを胃壁に送給してもよく、又は電極３５６、３５７間の胃壁刺激のインピーダンスを測定（例えば刺激に対する十分な応動性を決定し、電気的アクティビティを検知する）してもよい。内視鏡を通じて、胃壁の収縮を観察することによって、又は種々の実施例に関し説明したように、１個、又はそれ以上の個数のセンサを使用して、収縮を決定することにより、刺激の応動性を決定することもできる。
【００６４】
アンカー３４０を所定位置に設置した後、膨張管３７３を通じて、膨張媒体を供給し、胃壁の外側１００ａに隣接する拡張可能部材３４８を膨張させる。膨張管３７３は膨張内腔３５１に接合する末端に薄い壁領域を有する。拡張可能部材３４８を膨張させた後、膨張管をよじり、又は引っ張って、アンカー３４０から取り壊して除去する。押圧管３７４は膨張管３７３が離脱した時、アンカー３４０を胃壁内の所定位置に保持する役割を果たす。次に、緩衝リング３６６を末端側へ前進させ、ラチェット３６８に掛合しているラチェット３６５に胃の内壁を掛合させ、胃壁を通じて、アンカーが更に末端側に移動するのを防止する。アンカー３４０を所定位置に設置した後、アンカー３４０のねじ付き端部３７２ａから、ねじを緩めるように押圧管３７１の端部３７１ａを回転して、押圧管３７１を除去する。アンカー１２３について説明したのと同様に、ここに説明する本体部２０のように刺激装置ユニットをアンカー３４０に接続し、電気接点３６２、３６３を介して、刺激装置内の電子ユニットに電気接点３５４、３５５を接続する。説明した接点２８、２８ａ、又は２８ｂにおけると同様に、電気接点３６２、３６３を刺激装置ユニットに接続する。
【００６５】
代案として、側方に延びる導電部材３５２、３５３を使用して、付加的な拡張可能末端部を必要とすることなく、胃壁にアンカーを取り付けてもよい。
【００６６】
図３１Ａ、及び図３１Ｂにおいて、本体部３８２と、アンカー３８３とを具える代案の刺激装置３８０を図示する。アンカー３８３はこのアンカーを胃壁に取り付けるための拡張可能末端３８５と、胃の酸性の環境からアンカー電気接点３９４、３９５、及びハウジングの電気接点３９６、３９７をシ−ルするためのシ−ル３９８とを有する。本体部３８２内の掛止め３９９に掛合するように、アンカー内の切欠３８４を配置し、アンカー３８３と本体部３８２とを互いに連結し、ハウジング３８２の接点３９６、３９７をそれぞれアンカー接点３９４、３９５に電気的に接触させる。更に、アンカー３８３はアンカー３８３から延びる絶縁可撓性導体３８６、３８７を具える。導体３８６、３８７は電極アンカー３８８、３８９に接続されており、図２８Ａ、及び図２８Ｂを参照して説明したアンカー３２４、３２５と同様に、電極アンカー３８８、３８９は構成され、胃壁に取り付けられている。
【００６７】
図３２は本発明のアンカー装置の代案の実施例を示す。アンカー４１０はその末端４１３に設置されたねじコネクタ４１１を具える。ねじコネクタ４１１はアンカー４１０に貫通する導線によって、電気接点４１８に接続される電極４１６を有する。このねじコネクタの末端部に保持素子４１９を設け、このねじコネクタが胃壁から外れるのを防止する。アンカー４１０は説明した本体部２０と同様に、刺激ユニットの掛止めに掛合する切欠４１４を有し、従って、説明した本体部２０の接点２８、２８ａ、又は２８ｂと同様に、電気接点４１８は刺激装置ユニットに電気的に接触する。内視鏡のような機器はアンカー４１０の基端４１２に掛合し、アンカー４１０を回転し、アンカーを胃壁に取り付ける。
【００６８】
図３３Ａ、及び図３３Ｂは本発明のアンカーの代案の実施例を示す。アンカー４２０は基端部４２２と、末端部４２３とを有する細長体４２１を具える。また、アンカーは切欠４２４と、細長体に位置する電気接点４２８とを有する。本体部２０について説明したように、切欠４２４は刺激装置ユニットにアンカーを連結するように配置され、説明した接点２８、２８ａ、又は２８ｂのように、電気接点４２８はハウジングの電気接点に電気的に連通する。また、アンカー４２０は絶縁コーティングを施したチタンで構成するのが好適なプロング４２５ａ、４２５ｂから成るクリップ４２５を具える。露出した電極区域４２６はプロング４２５ａにある。プロング４２５ａは電気導体４２９によって電気接点に接続される。ばね負荷ヒンジ４３２の周りに回転するレバーアーム４３０ａ、４３０ｂにプロング４２５ａ、４２５ｂを接続し、プロング４２５ａ、４２５ｂが図３３Ｂに示す閉塞位置に向け移動しようとする傾向があるようにする。ワイヤ４３１ａ、４３１ｂ（又はストリング）をそれぞれレバーアーム４３０ａ、４３０ｂに取り付ける。また、ワイヤ４３１、４３１ｂを操作ワイヤ４３３に取り付け、この操作ワイヤをアンカー４２０の基端部４２２に貫通して、ハンドル４３４に取り付ける。ハンドル４３４を基端の方向に後退させて、レバーアーム４３０ａ、４３０ｂを引っ張り、図３３Ａに示すように、クリップ４２５を開く。ハンドル４３４を釈放した時、図３３Ｂに示すように、ばね負荷クリップ４２５は閉じる傾向があり、プロング４２５ａ、４２５ｂは胃壁内に取り付けられる。図３３Ａに示すように、押圧管４３７、及び把持部４３８を具える内視鏡機器４３６を使用して、クリップ４２５を胃壁に取り付ける。押圧管４３７をアンカー４２０の基端部４２２に掛合させて、アンカーを胃壁に取り付ける部位まで、アンカーを前進させる。把持部４３８を押圧管４３７に貫通する。把持部４３８は把持アーム４３９ａ、４３９ｂを有する把持端効果子４３９を有する。把持アーム４３９ａ、４３９ｂは患者の口の外に押圧管４３７に貫通する操作装置に連結されたヒンジ４４０の周りに回転する。把持アームを使用して、アンカーのハンドル４３４を把持し、押圧管４３７から把持部４３８を後退させ、ハンドルを引っ張り、図３３Ａに示すように、クリップを開く。取り付けのため、クリップ４２５を胃の部位まで前進させる。次に、ハンドル４３４を釈放し、プロング４２５ａ、４２５ｂを胃壁に掛合させ、電極４２６を胃壁に電気的に接触させる。次に、説明したアンカー１２３と本体部２０との取り付けと同じように、刺激装置ユニットをアンカーに取り付ける。
【００６９】
図３４Ａ、及び図３４Ｂに、胃、又はその他の器官の壁に取り付けるための代案の装置を示す。装置４５０は本体部４５１内に設置された電子ユニット４５５を具える。この装置は更に、本体部４５１を胃壁１００の内側１００ｂに取り付けるための取付け装置４５４を具える。この取付け装置４５４はプロング４６５ａ、４６５ｂから成るクリップ４６５を具える。プロング４６５ａ、４６５ｂはそれに設置した１個、又はそれ以上の個数のセンサ、又は治療に必要な装置を有する。好適には、センサ、又は治療装置はそれぞれプロング４６５ａ、４６５ｂに設置した電極４６６、４６７を具える。プロング４６５ａ、４６５ｂは絶縁コーティングを施したチタンで構成するのが好適である。プロング４６５ａ、４６５ｂは電気導線４６９ａ、４６９ｂによって、電子ユニット４５５に接続される。プロング４６５ａ、４６５ｂをばね負荷ヒンジ４７２の周りに回転するレバーアーム４７０ａ、４７０ｂに連結し、図３４Ｂに示す閉塞位置に向けプロング４６５ａ、４６５ｂは閉じようとする傾向があるようにする。ワイヤ４７１ａ、４７１ｂ（又はストリング）をそれぞれレバーアーム４７０ａ、４７０ｂに取り付ける。また、ワイヤ４７１ａ、４７１ｂを操作ワイヤ４７３に取り付け、この操作ワイヤを装置４５０の基端部に貫通し、ハンドル４７４に取り付ける。ハンドル４７４を基端方向に後退させて、レバーアーム４７０ａ、４７０ｂを引っ張り、図３４Ａに示すように、クリップ４６５を開く。ハンドル４７４を釈放した時、図３４Ｂに示すように、ばね負荷クリップ４６５は閉じる傾向があり、プロング４６５ａ、４６５ｂは胃壁内に取り付けられる。内視鏡機器を使用して、ハンドル４７４を操作して、装置４５０を設置し、又は取り除く。
【００７０】
電子ユニット４５５は外部の電源からの電力を受け取るための電磁コイル４５６を具える。電極４６６、４６７に接続された電圧調整回路に電磁コイル４５６を接続する。電圧調整回路４５７は作動して、高周波交流信号を調整された電圧信号に変換し、電極４６６、４６７を通じて、胃壁に送給される刺激バーストとして、この電圧信号は作用する。刺激プログラムに従う刺激パルスを電極４６６、４６７に供給し、この電極を電気的に反対のバイポーラ電極として作用させる。複数個の装置４５０を胃壁の種々の位置に設置してもよい。各装置には他の装置の電子装置の周波数と異なる周波数で作動する電子装置を設けるか、又は他の装置の電子装置と同一の周波数で作動して、各装置で異なるデジタル指令に応動する電子装置を設けるのが好適であり、これにより、刺激プログラムは胃の種々の位置を選択的に刺激することができる。付加的に、又は代案として、装置４５０を胃壁の電気的な特性を検知するセンサとして作用させてもよい。また、他の受動センサをこの装置に設けてもよい。これ等のセンサは胃壁のパラメータを検知し、外部のパワー信号が作用した後、電磁コイルを通じて、外部の装置に代表的な信号を送信する。
【００７１】
図３５Ａ、及び図３５Ｂにおいて、内視鏡機器４８０を使用して、胃壁内の電気的アクティビティを写像し、種々の電気的刺激パラメータに対する胃壁の応動性を確認し、特徴付ける。機器４８０は貫通する内腔４８３を有するコイル４８２からほぼ形成された細長い可撓性部材４８１を具える。端部効果子４８４はヒンジ４８５によって互いに結合した電極部材４８６、４８７を具える。電極部材４８６、４８７は部材４８６、４８７の端部に設置した電極４８８、４８９を有する。電極４８８、４８９は電極部材４８６、４８７に貫通する導体４９０、４９１を通じて、ワイヤ４９２、４９３に接続されており、ワイヤ４９２、４９３は機器４８０内の内腔に貫通して、基端に設置されたハンドル４９９まで延びる。ワイヤ４９２、４９３を外部の刺激装置、及び記録装置４９８に接続し、装置４９８はワイヤ４９２、４９３を通じて、刺激エネルギーを電極４８８、４８９に供給し、ワイヤ４９２、４９３を通じて、電極によって検知された電気的なアクティビティを記録する。機械的ワイヤ４９４をヒンジ操作装置４９５に接続し、このワイヤ４９４を内腔４８３を通じて、ハンドル４９９まで延在させる。電極部材４８６、４８７は最初、閉じた位置にある。ハンドル４９９を使用して、ワイヤ４９４を末端方向に動かした時、ヒンジ操作装置４９５はヒンジ４８５の周りに電極部材４８６、４８７を回転させ、電極部材４８６、４８７を広げさせ、電極４８８、４８９を相互に離間させる。この位置において（図３５Ｂ参照）、電極を胃壁上の希望する部位に設置し、電気的アクティビティ、電気パラメータを記録し、又は電気刺激パルスを胃壁に与える。胃壁に刺激パルスを与えると、（例えば、胃の収縮があるか、無いか、又は収縮の度合のような）胃の応動を観察するが、それは目視によるか、又は例えばストレインゲージのように筋肉の収縮を検知するように、端部効果子４８４に設置したセンサ（図示せず）によって観察する。刺激装置を取り付ける理想的な位置は電気的アクティビティ、電気パラメータを検知することにより決定するか、又は刺激が希望する応動を生ずる位置を観察することによって決定する。また、理想的な刺激パラメータ、又はプログラムも、端部効果子４８４によって送給される種々の刺激パラメータに部位が応動するのを観察することにより、この装置によって決定してもよい。
【００７２】
本発明の取付け装置、刺激装置、及びハウジングの材料は胃内に長期間、即ち２年、又はそれ以上、使用して、選択するのが好適である。適当な材料としては本体部２０の構造に関して説明したような上述の材料が含まれる。
【００７３】
本発明を好適な実施例につき、特に胃の刺激装置について説明したが、胃のパラメータ、又はその取り巻く状況を検知するため、又は胃の診断のため、又は胃の治療を行うため、多数の機能装置を胃壁に取り付けるため、取付け装置を使用することを考慮している。この取付け装置は取付け装置内に検出装置、診断装置、又は治療装置を組み込むことができる。このような機能装置は別個に胃に取り付けることができ、及び／又は取付け装置に、又は他の機能装置に取り付けてもよい。この取付け装置、又は機能装置は遠隔測定法によって、外部記録装置、又は制御器に接続してもよい。これ等の装置には電池によって電力を供給してもよく、電磁結合、又は誘導結合で電力を供給してもよい。複数個の機能装置を胃壁に取り付けることができる。信号が１個の装置から導線を通じて他の装置に送給される場合であれ、又は例えば胃壁を通じて、又は胃の中にある媒体を通じて、信号が送給される場合であれ、他方の機能装置によって送給された情報、又は信号に応動するように、機能装置をプログラミングすることができる。
【００７４】
また、取付け装置、及び刺激装置を取り付け、又は除去するための、ここに説明した装置を使用して、種々の機能装置を取り付け、及び除去し、又は多数の種々の内視鏡による手順を遂行することを考慮している。種々の素子を胃壁に取り付けるための代案の機構も、例えば、ステープル、縫合、及びその他の手段を含めて考慮している。
【００７５】
本発明を好適な実施例を参照して説明したが、本発明は特許請求の範囲内で種々の変更を加えることができる。そのような変更には、本発明とほぼ同一の結果を達成するための、ほぼ同一の方法で、ほぼ同一の機能を遂行する代わりの素子、又は構成部分も包含され、本発明は本発明の範囲内で種々の変更を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【００７６】
【図１】患者の胃の中に電気刺激装置を設置するのに使用する本発明の第１実施例のシステムの部分横断面図である。
【図２】本発明のシステムの第１実施例の外管の設置を示す部分横断面図である。
【図３】本発明のシステムの第１実施例の胃の中へのアンカーの設置を示す部分横断面図である。
【図４】第１実施例のアンカーの設置を示す詳細部分横断面図である。
【図５】図４の設置状態の次の段階を示す詳細部分横断面図である。
【図６】図５の設置状態の更に次の段階を示す詳細部分横断面図である。
【図７】本発明の内視鏡の基端の部分横断側面図である。
【図８】本発明のシステムの内視鏡の末端の断面側面図である。
【図９】図７、及び図８の内視鏡の末端の端面図である。
【図１０】胃壁内に最初に設置された第１実施例のアンカーの一部を切除した側面図を示す。
【図１１】図１０のアンカーを完全に配備した一部を切除した側面図を示す。
【図１２】本発明の第１実施例の刺激装置の本体部の側面図を示す
【図１３】本体部をアンカーに案内するため、アンカーに結合したテザーを本体部の開口に通した刺激装置の本体部とアンカーとの側面図を示す。
【図１４】胃壁に取り付けた本発明の第１実施例の刺激装置の一部を切除した側面図を示す。
【図１５】食道を通じて、胃の中に設置され、アンカーに連結する刺激装置の第１実施例の設置の第１段階を示す本体部の斜視図である。
【図１６】図１５の次の段階を示す斜視図である。
【図１７】設置を終了した状態を示す斜視図である。
【図１８】図１１の配備したアンカーの横断面側面図を示す。
【図１９】図１２に示す本体部の横断側面図を示す。
【図１９Ａ】掛止めが閉じた位置にある図１９の本体部の掛止め機構の拡大図を示す。
【図２０】開いて、ロックを外した位置にある迅速連結部を有する図１２に示す本体部の横断面図を示す。
【図２０Ａ】掛止めが開いた位置にある図１９の本体部の掛止め機構の拡大図を示す。
【図２１】閉じて、ロックした位置にある迅速連結を有する図１２に示す本体部の横断面図を示す。
【図２２】第１実施例の本体部とアンカーとを互いにロックした横断側面図を示す。
【図２３】本発明の刺激装置の第２実施例のアンカー、及び本体部の側面図を示す。
【図２４】アンカーと、取り付けた本体部とを有する図２３の実施例の側面図を示す。
【図２５】本発明の電子刺激装置の回路の線図を示す。
【図２６】本発明のプログラマ、及び記録装置の回路の線図を示す。
【図２７Ａ】胃壁に挿入する際の代案のアンカーを示す本発明の第３実施例を示す。
【図２７Ｂ】胃壁に取り付けた図２７Ａのアンカーを示す。
【図２８Ａ】代案の刺激装置を示し、本発明の第４実施例を示す。
【図２８Ｂ】図２８Ａの刺激装置のアンカーの拡大図を示す。
【図２９Ａ】胃壁に通して、取付け装置を設置するための代案の内視鏡機器を示す。
【図２９Ｂ】図２９Ａの状態から、胃挿通末端を除去した状態を示す。
【図３０Ａ】図２９Ａ、及び２９Ｂの機器を使用して、アンカーを設置した本発明の第５実施例を示す。
【図３０Ｂ】図３０Ａの状態から拡張可能部材を膨張させた状態を示す。
【図３１Ａ】アンカーと刺激装置とを含み、本発明の第６実施例を示す。
【図３１Ｂ】胃の中に取り付けた図３１Ｂのアンカー、及び刺激装置を示す。
【図３２】取付け装置のねじコネクタを有する本発明の第７実施例を示す。
【図３３Ａ】取付け装置のクリップを有する本発明の第８実施例を示す。
【図３３Ｂ】図３３Ａのクリップを閉じた状態を示す。
【図３４Ａ】導線を通じて動力を与えられる刺激装置を有する本発明の第９実施例を示す。
【図３４Ｂ】図３４Ａの取付け装置を閉じた状態を示す。
【図３５Ａ】胃の中の電気的アクティビティを写像するための内視鏡を有する本発明の第１０実施例を示す。
【図３５Ｂ】図３５Ａの端部効果子を開いた状態を示す。
【図３６Ａ】例示的な刺激波形を示す。
【図３６Ｂ】図３６Ａの波形と異なる他の波形を示す。

Claims (21)

1. ハウジングと、
   前記ハウジング内に含まれる電子回路構成と、
   前記電子回路構成に電気的に接続される形態を有し、更に患者の胃の組織に接続される形態を有し、前記胃の組織に電気的に接触する少なくとも１個の刺激電極と、
   前記ハウジングに連結され、胃の空所内の前記ハウジングを胃壁に取り付けるように作用する取付け装置とを具え、
   前記少なくとも１個の刺激電極を通じて、前記胃の組織に電気刺激信号を送出する形態を前記電子回路構成が有することを特徴とする胃刺激装置。
2. 前記少なくとも１個の刺激電極を前記胃壁に電気的に接触するように取り付ける形態を有する電極アンカー装置を更に具える請求項１の胃刺激装置。
3. 前記取付け装置は前記胃壁の中に突出するように配置される第１部分を具える請求項１の胃刺激装置。
4. 前記取付け装置を配備した時、前記胃壁にほぼ垂直方向に、前記第１部分が前記胃壁に貫通する請求項３の胃刺激装置。
5. 前記取付け装置は前記胃壁にこの取付け装置を取り付けるため、拡張する形態を有する拡張可能部を具える請求項３の胃刺激装置。
6. 前記拡張可能部を前記第１部分の末端側に設置した請求項５の胃刺激装置。
7. 配備した時、前記拡張可能部は前記胃壁の外面に掛合する形態を有する請求項６の胃刺激装置。
8. 前記胃壁に前記少なくとも１個の電極を繋止する形態を有するアンカーを更に具え、前記アンカーは
   前記アンカーを前記胃壁に取り付けた時、前記胃壁内に突出するように配置された第１部分と、
   前記第１部分に対し一層末端側の第２部分とを具え、
   前記取付け装置を配備した時、前記第１部分が前記胃壁の外に、基端の方向に移動しないよう防止するため、前記一層末端側の第２部分が前記胃壁に掛合する請求項１の胃刺激装置。
9. 前記アンカーは前記第１部分に対し一層基端側の第３部分を更に具え、前記取付け装置を配備した時、前記第１部分が前記胃壁の外に、基端方向に移動しないよう防止するため、前記一層基端側の第３部分が前記胃壁に掛合する請求項８の胃刺激装置。
10. 前記取付け装置は前記胃壁との掛合から、前記取付け装置を釈放するように作用する釈放機構を具える請求項１の胃刺激装置。
11. 前記取付け装置は前記ハウジングに取り外し得るよう取り付けることができるアンカーを具え、前記アンカーは前記ハウジングを胃に取り付ける形態を有し、更に前記取付け装置は前記アンカーから前記ハウジングを釈放するように作用する釈放機構を具える請求項１の胃刺激装置。
12. 前記取付け装置は前記胃壁内で、前記取付け装置の側方に突出して配備されるように配置される側方に突出する少なくとも１個の側方突出部材を具える請求項１の胃刺激装置。
13. 前記少なくとも１個の側方突出部材はそれに設置された第１電極を具える請求項１２の胃刺激装置。
14. 前記胃刺激装置は第２電極を更に具え、前記側方突出部材は前記第１電極と前記第２電極との間の距離を変化させるよう調整自在である請求項１３の胃刺激装置。
15. 前記電子回路構成は外部の装置からの遠隔測定信号を受信する形態を有する遠隔測定回路を具え、
    前記遠隔測定信号は前記少なくとも１個の電極を通じて、前記胃壁に送給される電気刺激を制御する形態を有する代表信号を具え、
    前記刺激装置は外部装置を更に具え、この外部装置は前記遠隔測定信号を発信する形態を有する遠隔測定回路を具え、前記外部装置は更に、患者が操作することができ、前記外部装置に接続された患者操作制御装置を具え、この患者操作制御装置は患者が前記患者操作制御装置を操作した時、前記代表信号を送信するよう前記外部制御ユニットに指令する形態を有する請求項１の胃刺激装置。
16. 前記刺激装置に接続され、胃の状態を表すパラメータを検知するように作動するセンサを更に具える請求項１の胃刺激装置。
17. 前記電子回路構成は、
    前記センサに接続された制御器であって、前記センサが検知した情報を表す電気信号を前記制御器に供給するよう前記センサが配信されている制御器と、
    前記制御器に接続され、刺激プログラムを有するメモリ装置とを具え、前記検知された状態に応動して、前記少なくとも１個の電極が刺激プログラムを送給するように、前記制御器が配置されている請求項１６の胃刺激装置。
18. 前記ハウジングは胃の環境内に設置された時、腐食に対して抵抗し、胃の中に長期間使用するのに適する第１材料で構成され、
    前記ハウジングは更に、前記電子回路に前記少なくとも１個の刺激電極を電気的に接続するように配置された電気コネクタを具え、
    更に、前記ハウジングは前記電気コネクタを前記胃の環境からシ−ルするように作用するシ−ル装置を具え、前記胃の環境からの腐食に対して抵抗し、胃内に長期間使用するのに適するシ−ル材料で前記シ−ル装置が構成されている請求項１の胃刺激装置。
19. 胃壁に電極を取り付けるためのアンカーを具える胃刺激装置において、
    前記アンカーは
    前記電極が前記胃壁に電気的に接触するよう、胃内から前記胃壁内に突出するよう配置された第１部分を有することを特徴とする胃刺激装置。
20. 前記胃壁に通して、前記第１部分が更に移動するのを防止するように配置された緩衝体を更に具え、前記緩衝体を前記第１部分に対し、基端側に設置した請求項１９の胃刺激装置。
21. 前記第１部分が前記胃内に移動するのを防止するため、配備された時、前記胃壁に掛合する形態を有する末端部を更に具える請求項１９の胃刺激装置。

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