JP2004527804A - 方向性固定偏光軸偏光ビームスプリッタを有するディジタル画像プロジェクタ - Google Patents

方向性固定偏光軸偏光ビームスプリッタを有するディジタル画像プロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】高品位で、優れた明暗コントラスト比を有するカラー画像を表示可能な画像プロジェクタを提供する。
【解決手段】ディジタル画像プロジェクタ(500; 400)が、照射光源ランプ(504; 404)、白色スペクトル照射ビーム(509; 409)を形成する照射ビーム形成光学器(516, 510, 526; 406, 426, 466)、及び前記照射ビーム(509; 409)を色成分サブビーム(542R, 542G, 542B)に分割する色帯域分離光学器(530, 503'; 436)を具えている。前記ディジタル画像プロジェクタ(500; 400)は、反射型液晶ディスプレイ偏光変調器のような反射型ディジタル画像符号化偏光変調機構(580; 440R, 440G, 440B)も具えて、直線偏光した前記サブビームを反射させて変調して、色成分画像を符号化したサブビームを形成して、前記ディジタル画像プロジェクタはさらに、投射レンズ光学器(590; 490)も具えて、前記画像を符号化した偏光サブビームから分割したカラー画像を投射する。前記ディジタル画像プロジェクタ(500; 400)はさらに、針金格子偏光ビームスプリッタのような平板支持、表面実装の固定偏光軸偏光ビームスプリッタ(570; 470)を具えて、前記画像を符号化した偏光サブビームからカラー画像を分割して、前記偏光軸ビームスプリッタ(570; 470)の偏光支持板(572; 472)は、前記プロジェクタ(500; 400)の光学系の照射光源側にある。
【選択図】図7

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、大局的には画像プロジェクタに関するものであり、特に、反射型液晶ディスプレイの偏光変調器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ディジタル画像プロジェクタは、画像を符号化したディジタル信号から発生させたカラー画像を、会議室の発表(プレゼンテーション)等用の反射型表示スクリーンの前面に投射するため、あるいは、背面投射型表示モニターまたは投射型(プロジェクション)テレビジョンの半透明拡散スクリーンの背面に投射するために、広範に用いられている。
【0003】
【特許文献1】
米国特許5,777,789 反射型液晶偏光変調器を採用した慣例のディジタル画像プロジェクタは、Chiu他に交付された米国特許5,777,789に開示されている。この特許のプロジェクタは、プロジェクタ用の非偏光の「白色」光源として、メタルハライド・アークランプを具えている。アークランプからの光は照明光学器を通過して、この照明光学器は、ほぼ平行で可視の、空間的にほぼ一様な強度の白色光照射ビームを、プロジェクタ内で使用する液晶偏光変調器の偏光変調面に対して形成すべく機能する。この非偏光の照射ビームを、偏光ビームスプリッタの立方体に指向させて、この偏光ビームスプリッタ立方体は、上記特許によれば、可視光スペクトルの広い波長範囲、かつ広範囲のビーム発散角にわたって使用すべく設計されている。この偏光ビームスプリッタ立方体は、非偏光ビームを、通常は完全ではないがほとんど偏光した2つのビームに分割して、これら2つのビームのそれぞれの偏光方向はぼぼ直交する。上記特許のディジタル画像プロジェクタの偏光ビームスプリッタ内でこのように生成した2つの光ビームの一方は、ほぼ偏光したビーム源として作用して、偏光ビームスプリッタ立方体から、色分割/結合プリズム組立体(アセンブリ)に指向される。この色分割/結合プリズム組立体は3つのプリズムから成り、これらのプリズムの何面かは、二色性の(ダイクロイック)コーティングを有して、ほぼ偏光したビーム源の可視の白色光から、赤色、青色、及び緑色の光成分を順に分離して、ほぼ偏光した色成分光ビームを、上記特許では「ライトバルブ」と称する、対応する反射型液晶偏光変調器上に指向させる。
【0004】
上記特許のディジタル画像プロジェクタの、これら3つの偏光変調器の各々は、色分割/結合プリズム組立体を励起する、対応するほぼ偏光した色成分光ビームについて規定された色成分ビームの光路に直交する反射型偏光変調面と共に位置決めする。反射型偏光変調器は一般に、偏光変調器に供給される、所望の合成(コンポジット)カラー画像の色成分画像を符号化した信号に応じて、画素毎のベースで、ビームの光の偏光を偏光変調面上で選択的に回転させることによって、対応する色成分光ビームの偏光を空間的に変調すべく作用する。特に、投射画像の所定色で照射すべき画素毎に、ほぼ偏光した当該色の色成分光ビームの偏光を、投射画像中の画素位置に対応する偏光変調面の位置で、反射型液晶偏光変調器によって回転させる。こうした照射画素は「光」画素と称する。逆に、投射画像の所定色で照射しない画素毎に、当該色のほぼ偏光した色成分光ビームを、偏光変調面上の、投射画像中の画素の位置に対応する位置で、ビームの公称的な偏光状態を変化させずに、反射型液晶偏光変調器によって反射させる。こうした非照射画素は、「暗」画素と称する。最大に照射される光画素の強度と、最小に照射される光画素の強度との比によって、コントラスト比を定義して、この比がディジタル画像プロジェクタの重要な特長である。一般に、プロジェクタの明暗のコントラスト比が高いほど、プロジェクタが生成する画像を視聴者がより明確に識別することができる。
【0005】
このように、上記特許のディジタル画像プロジェクタの液晶偏光変調器によって選択的に、空間的に偏光した色成分光ビームを、偏光変調器の反射型偏光変調面で、対応する色成分ビームの光路に沿って戻るように反射させて、色分割/結合プリズム組立体を通す。反射した3つの色成分光ビームの各々が、ほぼ入射した光路を戻って、プリズム組立体を通って、他の2つの色成分光ビームと再結合されて、選択的に空間的に偏光変調された1つの合成光ビームを形成する。この合成光ビームは、色分割/結合プリズム組立体から出て、偏光ビームスプリッタ立方体内に入る。偏光ビームスプリッタ立方体は、前記合成光ビームを、光画素から成る合成カラー画像を提供する公称的に偏光変調された光画素の色成分ビームと、暗画素から成るカラーネガティブ画像を提供する公称的に非偏光変調された暗画素の色成分ビームとに分割する。暗画素の色成分ビームの偏光状態は、公称的に反射型液晶変調器によって変化しないので、暗画素の色成分ビームは、少なくとも理想的には、プロジェクタを通る光路を戻って、照射光源であるアークランプに向かう。偏光変調された光画素の色成分ビームは、偏光ビームスプリッタから、上記特許のディジタル画像プロジェクタの投射レンズ内に指向されて、所望の合成カラー画像を投射スクリーン上に投射すべく作用する。
【0006】
【非特許文献1】
A. E. Rosenbluth他:"IBM Journal of Research and Development"、第42巻、359〜386ページ(1998年5月/10月) 反射型偏光変調器にもとづく慣例のディジタル画像プロジェクタには難点がある、というのは、こうしたプロジェクタに使用される今までの慣例のマクニール(MacNeille)型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタは一般に、偏光ビームスプリッタ上に当たる2つの光線を扱い、これら2つの光線の偏光ビームスプリッタに対する入射方向が異なる場合には、これら2つの光線の偏光特性が異なるからである。慣例のディジタル画像プロジェクタの偏光ビームスプリッタ上に当たる光ビームは通常、数度の範囲の、ビームスプリッタに対する入射角を有する光線から成る、というのは、適切な明度の投射画像にとって十分な照射強度を、経済的に実現可能な光源から得るために、慣例のディジタル画像プロジェクタは通常、0.1以上のオーダーの開口数を有する照射ビームを使用するからである。A. E. Rosenbluth他:"IBM Journal of Research and Development"、第42巻、359〜386ページ(1998年5月/10月)を参照すれば、空気中を通る、0.1の開口数を有する円錐形の光ビームは、約±6°の角度で向かい合う。以下に図1〜3を参照して説明するように、慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタ上に、ビームスプリッタ及びこれに関連する反射型偏光変調器について規定される主軸とは異なる方向に当たる光線は、投射画像の暗画素領域上への光漏れを生じさせる。結果的に、0.1程度の開口数のビームを使用する慣例のディジタル画像プロジェクタにおける、照射ビームの瞳孔付近の、光線の方向の変化は一般に、完全にコリメート(視準)させた平行光線から成るビームを使用したものと仮定したプロジェクタに期待される明暗コントラスト比に比べて、全体的に明暗コントラスト比の低下が生じて、これらの平行光線はすべて、主軸の方向に相当する、同一の最適な入射角で偏光ビームスプリッタに当たる。
【0007】
ここで図1を参照して説明する。慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタ2は、第1ビームスプリッタ・プリズム4、第2ビームスプリッタ・プリズム6、及び第1プリズム4の斜面と第2プリズム6の斜面との間に配置した多層誘電体偏光フィルム8から形成される。第1ビームスプリッタ・プリズム4及び第2ビームスプリッタ・プリズムは光学ガラス製である。多層誘電体偏光フィルム8を構成する誘電材料の層は、図1には示していない。多層偏光フィルム8を構成する層の厚さ及び屈折率は、多層フィルム8上に最適な偏光角θで入射する非偏光の光線10が多層材料内を通過して、連続的に存在する、屈折率が異なる層間の境界面に、いわゆる「ブルースター(Brewster)」角で当たるように選択する。
【0008】
【非特許文献2】
Eugene Hecht:"Optics"、第3版、324〜346ページ(Addison Wesley、1998年) 第1材料を通って伝播して、異なる屈折率の第2材料との境界面にブルースター角で当たる非偏光の光線は、一部はこの境界面で反射して、一部は屈折して第2材料内に入る。屈折した光線は完全に直線偏光して、その電界は、境界面上に当たる光線の伝播方向、及び境界面に対する法線によって規定される入射面に垂直に向く。上記屈折光線は部分偏光するに過ぎず、電界の入射面内の成分は、入射面に垂直な成分よりも強い。ブルースター角での反射による偏光についての議論は、Eugene Hecht:"Optics"、第3版、324〜346ページ(Addison Wesley、1998年)に見出すことができる。
【0009】
【特許文献2】
米国特許2,403,731
【特許文献3】
米国特許5,453,859 慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタ2では、多層誘電偏光フィルム内に多数の境界面を設けて、連続する境界面をブルースター角で通過する光線からの偏光成分を次々に反射させる。多層フィルム内の層の厚さは、種々の境界面で反射した偏光の成分が、構造的に加算されやすいように選定する。結果として、連続する境界面を通過する屈折光線が、入射面内に存在する電界に対して次第に偏光する。通常は、十分な数の層を選定して、実際には、多層誘電偏光フィルム8を完全に通過する光線12は、効果的に、入射面内に存在する電界に対して完全に直線偏光する。上述したように、反射光線14も効果的に、入射面に垂直な電界に対して完全に直線偏光する。多層誘電体フィルムにもとづく慣例のマクニール型偏光ビームスプリッタは、MacNeilleに交付された米国特許2,403,731、及びSannohe、Miyatakeに交付された米国特許5,453,859に記載されている。
【0010】
再び図1に戻って説明する。第1ビームスプリッタ・プリズム4内を伝播して、慣例のマクニール多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタ2内の多層誘電体フィルム8上に当たる光線の伝播方向は、伝播方向と、ビームスプリッタ・プリズム4の斜面における多層誘電体フィルムの表面に対する法線18との間の角度のみによって決まり、マクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタ2では、この光線が、直線偏光した反射光線と直線偏光した屈折光線とに最適に分割される。最適な偏光角θ及び法線18が、多層フィルム8にとって最適な偏光角の円錐形20を規定する。偏光ビームスプリッタ2の多層誘電体フィルム8上に入射して、最適な偏光角の円錐形20の表面に沿って指向される光線は、フィルムの最適な偏光条件を満足して、直線偏光した反射成分の光線と屈折成分の光線とに分割されて、これらの成分はそれぞれ、この特定の光線及び法線18について規定される入射面に垂直なもの、及び平行なものである。通常は、慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタを作製する材料は、最適な偏光角θが45°に近くなるような屈折率のものを選択する。慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタ2による光線の偏光の幾何学的な態様については、次の段落で説明し、慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタ2は、ディジタル画像プロジェクタにおいて、減偏光効果及び明暗コントラスト比の低下を生じさせ得る。
【0011】
光学装置(デバイス)を通過する光線は一般に、電磁平面波と考えることができる。電磁平面波の電界成分が、光線の伝播方向に対して垂直に向くことが、電磁平面波の特徴である。以下に説明する図1〜図6では、光線の伝播方向から垂直に出るように示した両頭矢印が、光の電界の方向を記号的に示す。光線から垂直に、放射状に出る8つの両頭矢印は、光線が非偏光であるか、あるいは部分偏光であることを示す。光線から出る単一の両頭矢印、あるいは光線に直交する一対の両頭矢印は、光線が効果的に直線偏光していることを示す。
【0012】
再び図1に戻って説明する。非偏光の主軸光線10は、最適な偏光角の円錐形20に沿って伸びて、主軸反射光線14と主軸屈折光線12とに分割され、これらの光線はそれぞれ、主軸光線10の伝播方向及び法線18について規定される主軸入射面15に直交するもの、及び平行なものである。主軸光線10は、偏光ビームスプリッタ2の第1プリズム4に、このプリズムの非偏光光線入射面22に垂直な方向に入射する。主軸反射光線14は、偏光ビームスプリッタの反射光線出射面24を通って、この出射面に垂直な方向に出射する。非偏光光線である代表的な主軸外入射光線30は、偏光ビームスプリッタ2の第1プリズム4非偏光光線入射面22に入射するように示してある。主軸外入射光線30は、入射点31で、プリズムの光学ガラスによって屈折される。屈折した非偏光の主軸外光線30は、最適な偏光角の円錐形20上の、主軸光線10に対して回転した位置で、円錐形20の表面に沿って伝播する。主軸外非偏光光線30も、プリズムの斜面の多層誘電体偏光フィルム8に対する法線18に対して最適な偏光角θをなして、主軸外非偏光光線30は、直線偏光した主軸外反射光線32と、直線偏光した主軸外屈折光線34とに分割される。主軸外反射光線32及び主軸外入射光線30は共に、ねじれ方向の入射面33内を伝播し、ねじれ方向入射面33は、非偏光の主軸外入射光線30の第1プリズム4内の伝播方向及び法線18によって規定される。ねじれ方向入射面33は、法線18の回りに、主軸入射面15に対して回転したものである。直線偏光した主軸外反射光線32の電界は、ねじれ方向入射面33に対して垂直に向いている。直線偏光した主軸外屈折光線34の電界は、ねじれ方向入射面33内に存在する。主軸入射面15とねじれ方向入射面33とは、法線18の回りに、互いに対して回転しているので、主軸反射ビーム14の電界と主軸外反射ビーム32の電界とは互いに平行ではない。同様に、それぞれ主軸入射面内及びねじれ方向入射面内に存在する、主軸屈折ビーム12の電界と主軸外屈折ビーム34の電界も、互いに平行ではない。
【0013】
ここで図2を参照して説明する。反射型偏光変調器及び慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタを採用した慣例のディジタル画像プロジェクタから投射した画像内の、暗画素位置上への光漏れの源を示す。反射型液晶偏光変調器40は、慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタ2の反射ビーム出射面24の前面に位置し、変調器40の偏光変調面42は、ビームスプリッタ2の反射ビーム出射面24に平行に広がる。ディジタル画像プロジェクタの投射レンズ46の投射レンズ入力ポート44は、第2ビームスプリッタ・プリズム6の投射画像出射面(図示せず)に面した位置にある。図2では、偏光変調器40は、純然たる反射モードで動作するように示し、即ち、偏光変調器40の偏光変調面42上に垂直方向に入射する直線偏光した光線は、この偏光変調面で受動的に反射されて、この光線の偏光状態は、反射時には全く変化しない。公称的な偏光状態を変化させずに光を反射させる反射型液晶偏光変調器40の偏光変調面42上の画素領域は、投射画像内の暗画素に対応し、こうした反射光は理想的には、ディジタル画像プロジェクタの投射レンズ46の投射レンズ入力ポート44を通過すべきでない。
【0014】
非偏光の主軸入射光線10は、ビームスプリッタ2のプリズム4の非偏光光線入射面22に、ほぼ入射面22に垂直な方向に入射する。非偏光光線10の伝播方向は、偏光ビームスプリッタ2及び偏光変調器40の主光軸の一部分に相当し、図2のY軸を規定する。上述したように、光線の伝播方向に直交する矢印は、光の電界の偏光方向を記号的に示す。図2、及びこれに続く、以下で説明する図では、黒色の矢印が、偏光変調器40の偏光変調面42から反射する前の電界の方向を示す。偏光変調面42で反射した後については、矢印を白色で示して、偏光変調器40の偏光変調面42上に入射する光を、偏光変調面42で反射した光と区別する。主軸入射光線10は、偏光ビームスプリッタ2の第1プリズム4の斜面にある多層誘電体偏光フィルム8上に、この斜面に対する主軸法線19に対する最適な偏光角θで入射して、この入射点が、Y主軸とZ主軸の主軸交点位置21を規定する。結果として、主軸入射光線10は、多層誘電体偏光フィルム8によって分割されて、効果的に完全に直線偏光したビームスプリッタ反射主軸光線14になって、ビームスプリッタ反射主軸光線14はZ軸に沿って、反射型偏光変調器40に向かって伝播する。直線偏光したビームスプリッタ反射主軸光線14の電界は、主軸入射光線10及び主軸法線19によって規定される主入射面45に垂直である。主入射面45は、Y−Z座標平面と一致する。主軸入射光線10の屈折成分(図示せず)は、Y方向に進んで、偏光ビームスプリッタ2の底部を外れて、ディジタル画像プロジェクタ内で消失する。直線偏光したビームスプリッタ反射主軸光線14は、偏光変調器40の偏光変調面42上の主軸交点43に法線方向に入射して、光線の偏光状態を変化させずに反射される。そして、変調器で反射された主軸光線14は、入射光線の径路を戻って、偏光ビームスプリッタ2内に入る。変調器で反射された主軸光線14は、多層誘電体偏光フィルム8上に、非偏光の主軸入射光線10と同じ入射角で入射する。特に、変調器で反射された主軸光線14の、多層誘電体偏光フィルム8に対する主軸法線19に対する入射角は、最適な偏光角θである。変調器で反射された主軸光線14は、効果的に完全に直線偏光して、その電界は、光線14、及び多層誘電体偏光フィルム8に対する主軸法線19によって規定される入射面、特に入射面45、即ちY−Z平面に垂直であるので、変調器で反射された光線14は、偏光フィルム8によって全反射されて、非偏光の主軸入射光線10の径路を戻って、ディジタル画像プロジェクタの投射レンズ46の入力ポート44には到達しない。
【0015】
ここで、非偏光光線である、主入射面の代表的な角度外れ(オフアングル)入射光線50を考え、この光線は、主入射面45、即ちY−Z座標平面内を伝播して、偏光ビームスプリッタ2の多層誘電体偏光フィルム8上の(Y,Z)方向にオフセットした(ずれた)位置51に入射して、位置51は、Y主軸とZ主軸の主軸交点21からオフセットしている。主入射面の角度外れ入射光線50は、第1プリズム4の斜面の(Y,Z)方向にオフセットした法線52に対して、最適な偏光角θよりは小さいがそれに近い入射角をなす。米国特許2,403,731及び5,453,859は、慣例のマクニール型多層誘電体フィルムのビームスプリッタが、制限範囲内の最適な異なる入射角をなす光線に対して、大きな偏光効果を提供できることを開示しているが、それはあくまで、こうした慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタを、最適な偏光角以外の角度で横切る非偏光光線が、ある程度不完全に偏光する場合である。従って、ビームスプリッタの多層誘電体偏光フィルム8で反射した角度外れ光線54は、部分偏光しているに過ぎず、電界の主成分はY−Z入射面に垂直であり、Y−Z平面内には小さい成分が存在するに過ぎない。
【0016】
図2に見られるように、主たる角度外れ入射光線50の特定の入射方向、及び入射光線50が、ビームスプリッタ2の第1プリズム4の斜面に当たる位置である、(Y,Z)方向にオフセットした特定位置51によって、ビームスプリッタで反射されて直線偏光した角度外れ光線54は、偏光変調面42上の主軸交点43に当たる。ビームスプリッタで反射した角度外れ光線54は電磁平面波であるので、部分偏光した光線54の電界成分は、光線の伝播方向に対して垂直に向く。偏光変調器40の偏光変調面42に対する法線がZ方向であり、そして、ビームスプリッタで反射した角度外れ光線54がY−Z平面内で伝播するので、ビームスプリッタで反射した角度外れ光線54及び、及び偏光変調面42に対する法線によって規定される入射面55はY−Z平面、即ち主入射面45と一致する。ビームスプリッタで反射して部分偏光した角度外れ光線54の、Y−Z平面対して垂直に向いた電界成分は、偏光変調器40の偏光変調面42による反射時に、Y−Z平面に対して垂直なままであり、結果的に、偏光変調面42で反射した角度外れ光線56の伝播方向に直交する、というのは、変調器で反射した角度外れ光線56はY−Z平面内を伝播するからである。ビームスプリッタで反射して部分偏光した角度外れ光線54の、Y−Z平面内で指向される電界成分は、偏光変調面42による反射時に向きを変えられて、これにより、これらの成分は、変調器で反射した角度外れ光線56の伝播方向に対して垂直に向く。
【0017】
変調器で反射した角度外れ光線56は、偏光ビームスプリッタ2内に戻るように伝播して、第1プリズム4の斜面にある多層誘電体偏光フィルム8を、主軸交点21から(−Y,−Z)方向にオフセットした位置57で横切って、位置57は、主軸交点21から(Y,Z)方向にオフセットした位置51とは逆向きにオフセットしている。変調器で反射した角度外れ光線56は、偏光フィルム8に対する法線である、(−Y,−Z)方向にオフセットした法線59に対して、多層フィルム8にとって最適な偏光角よりも大きい入射角をなす。変調器で反射して部分偏光した角度外れ光線56が、Y−Z入射平面内の電界成分を含み、そして、この光線の入射角は、フィルム8にとって最適な偏光角θとは異なるので、この光線は、多層誘電体偏光フィルム8で部分反射されて、ビームスプリッタ2の第1プリズム4の入射面22を出るに過ぎない。変調器で反射した角度外れ光線56の一部は、偏光ビームスプリッタの偏光フィルム8を通る際に屈折して、偏光ビームスプリッタ2を出て、投射レンズ46の入力44に向かって、暗画素に漏れる光線60を構成する。投射画像内の対応する画素位置にある暗画素を達成するために、偏光変調器40の、光線の偏光を能動的に回転させるように駆動されない偏光変調面42上の位置で反射されるあらゆる光線を、ディジタル画像プロジェクタの投射レンズ46から逸らすことを意図しているので、暗画素に漏れる光線60は、プロジェクタの明暗コントラスト比を低下させる不所望な作用をする。
【0018】
ここで図3を参照して説明する。図3には、反射型偏光変調器及び慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタを採用した慣例のディジタル画像プロジェクタから、投射画像内の暗画素位置上に漏れる光の他の源を示す。偏光ビームスプリッタ2、偏光変調器40、及び投射レンズ46が、図2に関連して説明したように配置されている。ビームスプリッタ2について規定されるY及びZの座標軸が、ビームスプリッタ2及び変調器40の対応する主光軸61及び62を指定する。X座標軸は、ビームスプリッタ2の第1プリズム4の斜面内に伸びる。主軸法線19は、第1プリズム4の斜面上の、Y座標軸及びZ座標軸に相当する光軸の交点位置21から垂直に出るものとして定義される。(−X,Y,Z)象限にオフセットした法線66は、第1プリズム4の斜面上の、Y主軸61とZ主軸62との主軸交点21から(−X,+Y,+Z)方向に変位した位置65から垂直に出る。
【0019】
ここで、非偏光光線である、角度外れがなく軸外れ(オフアクシス)のある代表的な入射光線64を考え、この光線は、偏光ビームスプリッタ2の第1プリズム4の非偏光光線入射面22を通って、偏光ビームスプリッタ2に入射して、Y主軸61の方向に近いが、それとは異なる方向に伝播する。角度外れがなく軸外れのある入射光線64は、オフセットした(ずれのある)ねじれ方向の入射面70内を伝播して、この入射面は、Y主軸61とZ主軸62との主軸交点21からオフセットして、(−X,Y,Z)象限にオフセットした法線66を含む。オフセットしたねじれ方向の入射面70は、オフセットした法線66の回りに、Y−Z平面に平行な向きの、オフセットした基準面(図示せず)に対して回転したものである。角度外れがなく軸外れのある入射光線64は、第1プリズム4の斜面にある多層誘電体偏光フィルム8を、(−X,Y,Z)象限にオフセットした位置65で横切る。角度外れがなく軸外れのある入射光線64は、(−X,Y,Z)象限にオフセットした法線66に対して、ビームスプリッタ2内の多層誘電体偏光フィルム8にとって最適な偏光角θに等しい角度をなす。結果的に、角度外れがなく軸外れのある入射光線64は、ビームスプリッタで反射して完全に直線偏光した軸外れ光線68と、ビームスプリッタで屈折して完全に直線偏光した軸外れ光線(図示せず)とに分割されて、屈折した光線は、ビームスプリッタ2を通って、入射光線64の伝播方向に伝播し続ける。ビームスプリッタで反射して直線偏光した光線68の電界は、オフセットしたねじれ方向の入射面70に対して垂直に向く。
【0020】
図3に見られるように、角度外れがなく軸外れのある入射光線64の特定方向、及び、入射光線64がビームスプリッタ2の第1プリズム4の斜面に当たる(−X,+Y,+Z)象限にオフセットした特定位置65によって、ビームスプリッタで反射して直線偏光した軸外れ光線68は、偏光変調器40の偏光変調面42上の、Z主軸62が変調面42と交わる交点43に当たる。Z主軸62は、変調面42に法線方向に入射するように交差し、従って、変調面42に対する法線の役割をする。ビームスプリッタで反射した軸外れ光線68は、Z主軸62によって規定される法線に対して、0でない入射角をなして、結果的に、変調面42で受動的に反射されて、変調器で反射した軸外れ光線154となって、ビームスプリッタで反射して入射する軸外れ光線68の伝播方向及びZ主軸62によって規定される、変調器反射の入射面73内を伝播する。ビームスプリッタで反射する軸外れ光線68がビームスプリッタ2の多層フィルム8で反射する位置である、(−X,Y,Z)象限にオフセットした位置65が、主軸交点位置21に対してオフセットしていることによって、変調器反射の入射面73は一般に、オフセットしたねじれ方向の入射面70に平行でも垂直でもない。結果的に、オフセットしたねじれ方向の入射面70に垂直な、ビームスプリッタで反射して直線偏光した軸外れ光線68の電界は一般に、変調器反射の入射面73内の成分、及び変調器反射の入射面73に垂直な成分を共に有する。偏光変調面42での受動的な反射時に、ビームスプリッタで反射した軸外れ光線68の電界の、変調器反射の入射面73に垂直な成分は、入射面73に垂直なままである。ビームスプリッタで反射した軸外れ光線68の電界の、変調器反射の入射面73内に存在する成分は、変調面42による光線68の反射時に向きを変えられて、これにより、この電界成分は、変調器で反射した軸外れ光線71の伝播方向に対して垂直に向く。結果的に、一般に、変調器で反射して直線偏光した軸外れ光線71は、ビームスプリッタで反射して直線偏光した軸外れ光線68の電界に平行ではない。直線偏光した光線が、偏光ビームスプリッタ2によって反射または透過される度合いは一般に、この光線の電界の方向、並びにこの光線の伝播方向に依存するので、ビームスプリッタで反射して直線偏光する光線68が、変調面42に法線方向でない方向に入射して受動的に反射することによって生じる、光線68の電界方向の変化は一般に、光がビームスプリッタ2を透過して、投射画像内の暗画素位置に至る要因となり得るものであり、これにより、明暗コントラスト比の低下が生じ得る。
【0021】
変調器で反射した軸外れ光線71は、偏光ビームスプリッタ2の第1プリズム4に入射して、第1プリズム4の斜面にある多層誘電体偏光フィルム8を、(X,−Y,−Z)象限の位置75で横切って、位置75は、Y主軸61とZ主軸62の主軸交点21から(X,−Y,−Z)象限の方向にオフセットした角度外れがなく軸外れのある非偏光光線64が主軸61に近い場合には、(X,−Y,−Z)象限の方向は一般に、(−X,Y,Z)象限の方向と少なくともほぼ逆方向である。変調器で反射した軸外れ光線71が、(X,−Y,−Z)象限の位置75で、(X,−Y,−Z)象限にオフセットした偏光フィルム8に対する法線に対してなす入射角は、ビームスプリッタ2内の多層誘電体偏光フィルム8にとって最適な偏向角θよりも大きい。オフセットした逆のねじれ方向の入射面74は、変調器で反射した軸外れ光線71の伝播方向、及び(X,−Y,−Z)象限にオフセットした法線72によって規定される。オフセットした逆のねじれ方向の入射面74は、(X,−Y,−Z)象限にオフセットした法線72の回りに、オフセットした基準面(図示せず)に対して回転したものであり、この基準面は、Y−Z平面に平行に向き、オフセットした法線72を含み、上記回転は、オフセットした逆のねじれ方向の入射面70を(−X、Y,Z)象限にオフセットした法線66の回りに回転したのとは逆の回転である。従って、オフセットした逆のねじれ方向の入射面74、及びオフセットしたねじれ方向の入射面70は、互いに平行ではない。部分的には、オフセットした逆のねじれ方向の入射面74が、オフセットしたねじれ方向の入射面70に対して逆向きに回転していることによって、部分的には、偏光変調器40の偏光変調面42での反射時に、変調器で反射して直線偏光した軸外れ光線71の電界方向が、ビームスプリッタで反射した軸外れ光線68の電界に対して変化することによって、変調器で反射した軸外れ光線71は一般に、逆のねじれ方向の入射面74には垂直でない。むしろ、変調器で反射した光線71の電界は一般に、オフセットした逆のねじれ方向の入射面74内に存在する成分、並びに入射面74に垂直な成分とに、垂直方向に分解することができる。部分的には、オフセットした逆のねじれ方向の入射面74が、変調器で反射して直線偏光した軸外れ光線71の電界の成分を含むことができ、部分的には、変調器で反射された軸外れ光線71の(X,−Y,−Z)象限にオフセットした法線72に対する入射角が、偏光ビームスプリッタ2にとって最適な偏光角θに等しくないので、変調器で反射した軸外れ光線71は、多層誘電体偏光層8によって、偏光ビームスプリッタ2の外に部分反射されるに過ぎない。漏れ光線76は、多層誘電体偏光フィルム8を通って屈折して、偏光ビームスプリッタを出て、ディジタル画像プロジェクタの投射レンズ46の入力ポート44に向かって伝播する。漏れ光線76は、部分的には投射画像の暗画素領域を照射する作用をし、従って、ディジタル画像プロジェクタの明暗コントラスト比を不所望に低下させる作用をする。
【0022】
慣例のディジタル画像プロジェクタにおいて非偏光の照射ビームを形成する光線の方向が、ビームの開口(瞳孔)の周辺で変化するので、こうしたプロジェクタにおいて、図1〜3に関連して以上に説明した種類の偏光ビームスプリッタの慣例のマクニール型多層誘電体フィルム上に当たる照射ビームは、角度外れであると共に軸外れである入射光線を含めた、角度外れの入射光線及び軸外れの入射光線を含み、並びに、ビームスプリッタの主軸方向に伝播する入射光線を含む。こうしたビームスプリッタの偏光特性が、入射光線の方向に依存すること、及びこうしたビームスプリッタの弁別特性が、入射光線の偏光状態及び入射光線の方向に共に依存することの結果として、慣例のディジタル画像プロジェクタは、投射画像内の暗画素位置に漏れる光量を十分な程度に低減することについては難点を有していた。
【0023】
反射型偏光変調器及び慣例のマクニール型多層誘電体フィルムの偏光ビームスプリッタを採用した従来技術のディジタル画像プロジェクタでは、投射画像内の暗画素位置に漏れる光線の強度を低減する試みがなされて来た。しかし、以下に説明するように、こうした試みは完全には成功せず、そして追加的な欠点をもたらす。
【0024】
例えば、上述した米国特許5,777,789は、この特許のディジタル画像プロジェクタのランプと偏光ビームスプリッタの立方体との間の照射径路中に偏光フィルムを配置し、そして、偏光ビームスプリッタの立方体と投射レンズとの間に偏光フィルムを配置して、偏光制御及びコントラスト強調を行うことを開示している。しかし、こうした偏光フィルムの使用は、ディジタル画像プロジェクタの製造における追加的な経費、及びディジタル画像プロジェクタの動作における照射強度の追加的な損失をもたらす。さらに、図2及び図3に関連して以前の段落で説明したように、こうした偏光フィルムは、角度外れ光線、及び角度外れがなく軸外れのある光線からの漏れの問題を完全になくしてはいない。
【0025】
【特許文献4】
欧州特許0 389 240 欧州で公開された特許出願0 389 240は、偏光ビームスプリッタと、プロジェクタの各液晶偏光変調器との間のビーム径路中に、四分の一波長箔を特定の向きに配置したディジタル画像投射システムを開示している。図3に示す種類の、角度外れがなく軸外れのある光線は、マクニール型ビームスプリッタの主軸方向とは一致しないがこれに近い方向に伝播して、ビームスプリッタによる反射時に直線偏光した後に、こうした四分の一波長箔を1回通過して、偏光ビームスプリッタから反射型偏光変調器へ伝播して、この偏光変調器からビームスプリッタに戻る際に、こうした四分の一波長箔を2回目に通過して、この光線は、元の非偏光光線、及び偏光ビームスプリッタの斜面の法線によって規定される入射面に垂直な方向から、変調器で反射した光線及びこれに対応する法線によって規定される入射面に対してより垂直に近い方向に回転した電界を有する。結果的な、変調器で反射した光線は、偏光ビームスプリッタによって、より全反射に近い反射をして、ビームスプリッタから出て、投射レンズの入力ポートから離れた方に向かう。
【0026】
こうした四分の一波長箔の使用によって、ディジタル画像プロジェクタの明暗コントラスト比をある程度強調することができるが、この補正は不完全なものである。さらに、四分の一波長箔のこうした使用には、実際上の欠点が多数存在する。第1には、四分の一波長箔が、システムに含めなければならない追加的な構成要素となって、製造コスト及び部品コストの増加を意味する。この箔は、偏光ビームスプリッタ上、ビームスプリッタと反射型偏光変調器との間の空間内、あるいは反射型偏光変調器上に装着しなければならない。箔の向きが正確でなければならないので、箔の装着は困難である。箔のいかなる湾曲も、コントラストを大幅に低下させる。箔を積層させて支えとすることは、暗い視野中に明るいスポットとして現われる、積層における表面の塵埃あるいは他の傷の問題のような難点をもたらす。箔を偏光ビームスプリッタまで、あるいは偏光変調面まで積層させる場合には、いかなる誤差も、製造歩留まりの損失、あるいは再作業における追加的なコストを生じさせる。四分の一波長箔は、2つの屈折率、即ち常光線屈折率及び異常光屈折率を有する複屈折材料から作製する。これら2つの屈折率を同時に一致させることは不可能であるが、このことは、フレンネル反射をなくすために必要である。従って、箔からのフレンネル反射を完全になくすことはできず、将来の高いコントラストのシステムにおいてコントラストが制限され得る。最後に、四分の一波長箔は、対象とする全波長領域にわたる四分の一リターダー(波長版の一種)として作用しなければならず、このことは達成困難である。通常は、箔におけるいかなる分散も、箔の常光線屈折率と異常光屈折率の双方において同様であり、このため、正味のリターダンスは、波長と共に大きく変化することがない。結果として、波長の関数としての位相遅延は、波長と共に直線的に変化しやすい。この結果、コントラストは、ある中心波長では最適化されるが、その両側のスペクトルでは低下する。
【0027】
2つのプリズム間の斜面上に配置した多層誘電体偏光フィルムを有する慣例のマクニール型偏光ビームスプリッタを採用したディジタル画像プロジェクタには、追加的な問題が生じ得る。少量の光でも、プリズム中あるいは偏光フィルム中に吸収されるので、ビームスプリッタのプリズムのガラスの大部分に応力(ストレス)が生じ得る。ビームスプリッタに外部応力が加わった場合にも、ビームスプリッタのプリズムのガラスに応力が生じ得る。プリズムのガラスにおける応力は、ガラス内に複屈折を生じさせて、この複屈折はガラス内を伝播する光の偏光状態を変化させ得る。こうした応力に誘発される偏光の変化は、暗状態中に許容外の光漏れを生じさせ得る。応力に誘発される複屈折の問題に対する1つの解決法は、小さい応力光学係数を有する光学ガラスをプリズムに使用することである。しかし、こうしたガラスは高価になりがちである。応力に誘発される複屈折の問題に対する他の可能な解決法は、液浸偏光ビームスプリッタを使用することである。液浸偏光ビームスプリッタでは、プレート(平板)に多層誘電体偏光フィルムのコーティングを付加して、このプレートを液体を満たしたタンクに浸ける。多層誘電体フィルムは一般に、誘電体フィルムの両側を、高い屈折率を有する媒体で包囲した際のみに、偏光ビームスプリッタとして機能することができる。多層誘電体フィルムにもとづくプレート型のビームスプリッタは、空中では不可能である。液浸偏光ビームスプリッタは、高屈折率の液状媒体で作製することができるが、こうしたビームスプリッタは、液体の純度を維持すること、及び液体中の温度勾配を回避することに関して、実用上の難点を有しがちである。
【0028】
【特許文献5】
WO 01/09677
【特許文献6】
WO 00/70386 公開されている国際PCT特許出願WO 01/09677及びWO 00/70386には、反射型偏光変調器、及び多層誘電体偏光フィルムを用いた慣例のマクニール型偏光ビームスプリッタを採用した慣例のディジタル画像プロジェクタについての特定の問題を、多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタを針金格子(ワイヤグリッド)偏光ビームスプリッタで代用することによって、回避することができる提案がなされている。'677(前者)のPCT出願は、針金格子偏光ビームスプリッタを用いた画像投射(プロジェクション)システムを開示している。本願の図4に、'677のPCT出願の図1A及び図7に図式的に示された構成の針金格子偏光ビームスプリッタを示す。図4は、針金格子ビームスプリッタと、本願の図2に示す慣例のマクニール型多層誘電体フィルム偏光ビームスプリッタとの比較を促進するために描いたものである。
【0029】
ここで図4を参照して説明する。針金格子ビームスプリッタ100は複数の導電体102で構成され、導電体102は、透明格子支持板104の格子支持面112上に、互いに離間して概ね平行に伸びる。針金格子106を構成する導電体102が直線状に伸びる方向が、X座標方向を規定する。ほぼ平行な導体102が集合的に、針金格子106を規定する。プロジェクタに使用する格子の針金(ワイヤ)の間隔は一般に、プロジェクタで用いる可視光の最短波長未満であり、およそ290nmである。針金格子支持板104は、可視範囲の光に対して透明である。
【0030】
図4に示すように、非偏光の主軸光線110は、針金格子偏光ビームスプリッタの針金格子106上に当たり、この主軸光線の方向がY軸を規定する。主軸光線110の、格子支持面112に垂直な法線114に対する入射角は厳密に45°である。針金格子偏光ビームスプリッタ100は、入射する主軸光線110を、ビームスプリッタで反射した主軸光線116と、ビームスプリッタを透過する主軸光線118に分割して、反射主軸光線116はZ座標軸方向に指向されて、透過主軸光線118は、ビームスプリッタ100の針金格子106及び支持板104を通過して、Y軸方向に出射する。ビームスプリッタで反射した主軸光線116は完全に直線偏光して、その電界方向は、針金格子106を構成する針金102の方向、即ちX座標方向に平行に伸びる。ビームスプリッタで反射した主軸光線116は、反射型液晶偏光変調器40の偏光変調面42に向かって伝播して、主軸交差点43で変調面42と交差して、法線方向に入射する。図4に示す場合には、偏光変調面42は、ビームスプリッタで反射する主軸光線116を、主軸交点43で、光線の偏光状態を変化させずに反射させて、これにより、変調器で反射した主軸光線は暗画素光線を構成する。
【0031】
変調器で反射した主軸光線116は、針金格子偏光ビームスプリッタ100に向かって逆進して、ビームスプリッタ100の針金格子106に、厳密に45°の入射角で入射する。変調器で反射した主軸光線116は直線偏光して、その電界は、針金格子106の針金102が直線状に伸びる方向に平行であるので、変調器で反射した主軸光線116は、針金格子偏光ビームスプリッタで反射して、Y方向に戻って、ディジタル画像プロジェクタの投射レンズ46の入力ポート44から逸れる。液晶偏光変調器40が、変調器で反射した主軸光線の偏光を回転させるものとすれば、光線の回転成分は針金格子偏光ビームスプリッタをZ座標軸方向に通過して、投射レンズ46の入力ポート44に入って、投射画像の光画素領域を照射することになる。
【0032】
非偏光光線である、代表的な、主入射面軸外れ入射光線120は、主入射面121、即ちY−Z平面内を通過して、針金格子偏光ビームスプリッタ100の針金格子106上の、(Y−Z)方向にオフセットした位置123に当たり、位置123は、Y主軸とZ主軸の主軸交点111からオフセットしている。主入射面軸外れ入射光線120は、(Y,Z)方向にオフセットした針金格子106の法線122に対して、45°未満の入射角をなす。主入射面軸外れ入射光線120は、によって、針金格子偏光ビームスプリッタ100によって、ビームスプリッタで反射する光線124とビームスプリッタを透過する光線(図示せず)に分割されて、この透過光線は針金格子偏光ビームスプリッタ100を通過して、軸外れ光線120の伝播方向に進む。軸外れ光線120の入射角は、主軸光線110の入射角とは異なるが、ビームスプリッタで反射した軸外れ光線124は完全に直線偏光して、その電界は、偏光ビームスプリッタ100の針金格子106を構成する直線状に伸びる針金102の方向に平行に向いて、針金102の方向は、Y−Z入射面121に直交するX座標軸方向である。
【0033】
ビームスプリッタで反射した軸外れ光線124は、Y−Z入射内121内を進んで、反射型偏光変調器40の偏光変調面42に至る。主入射面軸外れ入射光線120の入射角、及び(Y−Z)方向にオフセットした位置123までのオフセット距離によって、ビームスプリッタで反射した軸外れ光線124は、偏光変調面42上の主軸交点43に当たる。偏光変調器40の偏光変調面42に対する法線は−Z方向であり、そして、ビームスプリッタで反射した軸外れ光線124はY−Z平面内を伝播するので、ビームスプリッタで反射した軸外れ光線124及び偏光変調面42に対する法線によって規定される入射面55は、Y−Z平面、即ち入射面45と一致する。Y−Z平面に直交するX座標軸方向に向いた、ビームスプリッタで反射して直線偏光した軸外れ光線124の電界は、偏光変調器40の偏光変調面42によって光線が受動的に反射する際に、Y−Z平面に垂直なままに留まり、結果的に、偏光変調面42で反射した軸外れ光線126の伝播方向に直交する、というのは、変調器で反射した軸外れ光線126もY−Z平面内を伝播するからである。
【0034】
変調器で反射した軸外れ光線126は、針金格子偏光ビームスプリッタ100の針金格子106上に、45°より大きい入射角で入射する。変調器で反射した軸外れ光線126は直線偏光して、その電界は、針金格子偏光ビームスプリッタ100の針金格子106を構成する直線状に伸びる針金102の方向に向くので、軸外れ光線126は針金格子106で全反射して、ディジタル画像プロジェクタの投射レンズ46の入力ポート44から逸れて入射せず、このことは、これに対応する、変調器で反射した角度外れ光線56とは対照的であり、角度外れ光線56は、図2に示す慣例のマクニール型偏光ビームスプリッタ2多層誘電体偏光フィルム8上に入射する。
【0035】
次に図5を参照して説明する。非偏光の主軸外れ光線150が、針金格子偏光ビームスプリッタ100の格子支持板104の格子支持面112上に装着した針金格子106上に入射して、その入射方向は、偏光ビームスプリッタ100及び偏光変調器40の主軸61、即ちY座標軸に近いが、主軸61とは異なる。比較目的のため、軸外れ入射光線150の方向は、図3に示す慣例のマクニール型偏光ビームスプリッタ2の第1プリズム4内を伝播する、角度外れがなく軸外れのある入射光線64の入射方向と同一とする。軸外れ入射光線150は、オフセットしたねじれ方向の入射面70内を伝播して、入射面70は、Y主軸61とZ主軸62の主軸交点21からオフセットして、(−X,Y,Z)象限にオフセットした法線66を含む。オフセットしたねじれ方向の入射面70は、オフセットした法線66の回りに、Y−Z平面に平行なオフセットした基準面(図示せず)に対して回転したものである。軸外れ入射光線150は、針金格子偏光ビームスプリッタ100の格子支持板104の格子支持面112上の針金格子106を、(−X,Y,Z)象限にオフセットした位置で横切る。軸外れ入射光線150は、(−X,Y,Z)象限にオフセットした法線66に対して、厳密に45°の入射角をなす。軸外れ入射光線150は、針金格子106によって完全に直線偏光した、ビームスプリッタで反射する軸外れ光線152と、完全に直線偏光したビームスプリッタを透過する軸外れ光線(図示せず)とに分割されて、この透過光線は、針金格子106及び格子支持板104を通過して、入射光線150の伝播方向に伝播し続ける。ビームスプリッタを透過する軸外れ光線及びビームスプリッタで反射する軸外れ光線152のそれぞれの電界方向については、次の段落で説明する。
【0036】
針金格子106の、非偏光の軸外れ光線150に対する偏光効果をわかりやすくする手助けとして、軸外れ入射光線150が、軸外れ入射光線150と同じ径路を伝播する2つの直線偏光した基準入射光線をランダムな係数で線形結合したものであると考え、これらの基準入射光線は互いに直交する電界を有する。
【0037】
上記2つの直線偏光した基準入射光線の第1のものは、光線の伝播方向に直交する平面と、針金格子偏光ビームスプリッタ100について規定されるY−Z平面との交線の方向の電界を有するものとして規定する。結果的に、第1基準入射交線の電界は、平面波にとって必要な光線の伝播方向、及びビームスプリッタ100の針金格子106を構成する針金102が直線状に伸びる方向であるX座標軸に共に直交する。第1の直線偏光した基準入射光線の電界方向の結果として、第1の基準入射光線は、偏光ビームスプリッタ100の格子106上に入射する際に、透明板のみを有効なものと「見て」、ビームスプリッタ100を透過して、透明板と空気との境界面での反射は無視できる。第1の直線偏光した基準入射光線の電界の向きは、針金格子偏光ビームスプリッタによって非偏光の軸外れ入射光線150から分割されて、ビームスプリッタを透過して直線偏光した軸外れ光線の電界の向きに相当する。
【0038】
第2の直線偏光した基準入射光線の電界方向は、入射光線の伝播方向に直交し、かつ、光線の伝播方向に垂直な平面とY−Z平面との交線に直交する方向に規定する。従って、第2の直線偏光した基準入射光線は、第1の直線偏光した基準入射光線の電界に対して垂直に指向する。第2の直線偏光した基準入射光線の電界方向の結果として、第2の基準入射光線は、ビームスプリッタ100に入射する際に、針金格子106の鏡面のみを有効なものと「見て」、この鏡面で反射される。第2の直線偏光した基準入射光線のこうした有効な鏡面反射の入射面が、オフセットしたねじれ方向の入射面70である。反射した第2の基準光線の電界は、第2の直線偏光した基準入射光線を、オフセットしたねじれ方向の入射面70に垂直な成分と、オフセットしたねじれ方向の入射面70内に存在する成分とに、垂直に分解することによって定まる。針金格子偏光ビームスプリッタ100の針金格子106での有効な鏡面反射時に、オフセットしたねじれ方向の入射面70に垂直な電界成分は、入射面70に垂直な方向に留まる。オフセットしたねじれ方向の入射面70内に存在する電界成分は、反射時に入射面70内に留まるが、反射によって、反射光線の伝播方向に垂直な方向に向きが変わる。このように反射した第2の直線偏光した基準入射光線の電界の向きは、針金格子偏光ビームスプリッタ100によって、非偏光の軸外れ入射光線150から分割された、ビームスプリッタで反射して直線偏光した軸外れ光線152の電界の向きに相当する。特に、ビームスプリッタで反射して直線偏光した軸外れ光線152は一般に、オフセットしたねじれ方向の入射面70に垂直な成分と、オフセットしたねじれ方向の入射面70内に存在する成分とを含み、このことは、図3に関連して説明した慣例のマクニール型偏光ビームスプリッタ2からの、ビームスプリッタで反射して直線偏光した光線68とは対照的である。図5の針金格子ビームスプリッタ100からの、ビームスプリッタで反射した軸外れ光線152、及び図3の慣例のマクニール型偏光ビームスプリッタ2からの、ビームスプリッタで反射した光線68は共に直線偏光して、これら2つのビームスプリッタで反射した光線の電界は一般に、同一方向には向いていない。
【0039】
図3の、角度外れがなく軸外れのある入射光線64の場合のように、図5の非偏光の軸外れ入射光線150の特定の入射方向、及び、入射光線150が偏光ビームスプリッタ100の針金格子106に当たる位置である、(−X,Y,Z)象限にオフセットした特定位置65によって、ビームスプリッタで反射して直線偏光した軸外れ光線152が、偏光変調器40の偏光変調面42上の、Z主軸と変調面42の交点43に当たる。ビームスプリッタで反射した軸外れ光線152は、Z主軸62によって規定される法線に対して、0でない入射角をなして、結果的に、変調面42で受動的に反射して、変調器で反射した軸外れ光線154となって、ビームスプリッタで反射して入射する軸外れ光線152の伝播方向及びZ主軸62によって規定される変調器反射の入射面73内を伝播する。ビームスプリッタで反射する軸外れ光線152が、ビームスプリッタ100の針金格子106で反射する位置である、(−X,Y,Z)象限にオフセットした位置65が、主軸交点21に対してオフセットしていることによって、変調器反射の入射面73は一般に、オフセットしたねじれ方向の入射面70とは平行でも垂直でもない。結果的に、ビームスプリッタで反射して直線偏光した軸外れ光線152の電界は一般に、オフセットしたねじれ方向の入射面70に垂直な成分と、入射面70内の成分とを含むので、変調器反射の入射面73内の成分と、変調器反射の入射面73に垂直な成分とを有するものと考えられる。偏光変調面42での受動的な反射時には、ビームスプリッタで反射した軸外れ光線152の電界の、変調器反射の入射面73に垂直な成分は、この面に垂直なままに留まる。ビームスプリッタで反射した軸外れ光線152の電界の、変調器反射の入射面73内に存在する成分は、変調面42による受動的な反射時に向きが変わって、これにより、この電界成分は、変調器で反射した軸外れ光線154の伝播方向に垂直に向く。結果的に、変調器で反射して直線偏光した軸外れ光線154の電界は一般に、ビームスプリッタで反射して直線偏光した軸外れ光線152の電界と平行であるとは考えられない。直線偏光した光線が、針金格子偏光ビームスプリッタ100によって反射または透過される度合いは一般に、光線の電界方向に依存するので、ビームスプリッタで反射する直線偏光した光線152が、変調面42に法線方向でない方向に入射して受動的に反射することによって生じる、光線152の電界方向の変化は一般に、光がビームスプリッタ100の針金格子106を透過して、投射画像内の暗画素位置に至る要因となり得るものであり、これにより、明暗コントラスト比の低下が生じ得る。
【0040】
変調器で反射した軸外れ光線154は、針金格子偏光ビームスプリッタ100まで伝播して、針金格子106を(X,−Y,−Z)象限の位置75で横切り、位置75は、Y主軸61とZ主軸62の主軸交点位置21から(X,−Y,−Z)象限の方向にオフセットしている。変調器で反射して直線偏光した軸外れ光線154が、偏光ビームスプリッタ100の針金格子106で反射して、これにより、ビームスプリッタ100の反対側の、変調器で反射した軸外れ光線154が入射する方向に位置する、ディジタル画像プロジェクタの投射レンズ46の入力ポート44から逸れる度合いは、ビームスプリッタ100の針金格子106を構成する針金102が伸びる方向と相対的な、変調器で反射した軸外れ光線154の電界方向に依存し、針金格子ビームスプリッタ100と相対的な、軸外れ光線154の方向あるいは入射角には依存せず、このことは慣例のマクニール型偏光ビームスプリッタの場合と同様である。例えば、変調器反射の入射面73内にある偏光変調器40の偏光変調面42上で反射することの結果として、変調器で反射した軸外れ光線154の電界は一般に、光線154の伝播方向に垂直な平面と針金格子偏光ビームスプリッタ100について規定されるY−Z平面との交線に沿った成分を含む。変調器で反射して直線偏光した軸外れ光線154のこうした電界成分は、偏光ビームスプリッタ100の針金格子106を通って、ディジタル画像プロジェクタの投射レンズ46の入力ポート44に向かって伝播する漏れ光線156を生じさせる。こうした漏れ光線156は、投射画像の暗画素領域を部分的に照射しがちであり、これにより、ディジタル画像プロジェクタの明暗コントラスト比を不所望に低下させる作用をする。しかし、実用上は、高性能針金格子偏光ビームスプリッタの場合における、変調器で反射した軸外れ光線が照射ビームの瞳孔の周辺から漏れる暗状態の光漏れの問題は、慣例のマクニール型多層誘電体フィルム・ビームスプリッタの場合よりもずっと軽微である。
【0041】
以上に開示した構成の、ディジタル画像投射(プロジェクション)システム用の針金格子偏光変調器には、特に高解像度画像投射システム用では、欠点があり得る。偏光ビームスプリッタの格子支持面上の針金格子偏光子は、光学的に平坦であるべきである、というのは、針金格子偏光子は、画像を歪ませることなしに、画像を表わす光ビームに作用しなければならないからである。針金格子偏光子型偏光ビームスプリッタの格子支持面を十分平坦に維持するためには、ビームスプリッタの格子支持面を厚くしなければならない。しかし、光学ガラスの厚板には、熱の影響あるいは外部から加わる応力のいずれにもよる、応力複屈折の問題がある。図4及び図5に示すような、ディジタル画像投射システム用の構成では、投射すべき画像を表わすビームは、針金格子偏光子型偏光ビームスプリッタの格子支持板を通過する必要があり、結果的に、こうしたビームには、格子支持板における応力複屈折によって生じる画像歪みの恐れがあった。これに加えて、針金格子偏光子の厚い格子支持板を、偏光ビームスプリッタとして使用する必要上、傾斜させた際には、格子支持板が、格子支持板を傾斜した角度で通過するビームに、非点収差、及びそれより軽度のコマ収差をもたらして、以上に開示したディジタル画像投射システム構成内の傾斜した格子支持板を通過するビームによって生み出されるさらなる画像歪みの恐れを生じさせる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0042】
本発明の目的は、高品位で、非常に優れた明暗コントラスト比を有するカラー画像を表示可能な画像プロジェクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0043】
この目的は、本発明の請求項1に記載の画像プロジェクタによって達成される。
【0044】
本発明のディジタル画像プロジェクタは、白色スペクトル照射光を発生する照射光源ランプ、及びこの光源ランプが発生する照射光を受けて、こうした光から白色スペクトル照射ビームを形成する照射ビーム形成光学器を具えている。
【0045】
本発明のディジタル画像プロジェクタは、入力の白色スペクトル照射ビームを、空間的に分離した3つの色成分照射サブ(副)ビームに分割する、色帯域(カラーバンド)分離光学器も具えている。
【0046】
本発明のディジタル画像プロジェクタはさらに、反射型ディジタル画像符号化偏光変調機構(メカニズム)を具えて、この反射型ディジタル画像符号化偏光変調機構は、サブビームの反射時に、入射する直線偏光した色成分照射サブビームを、所望のカラーディジタル画像の対応する色成分画像に従って空間的に変調して、色成分画像に符号化された反射偏光サブビームを形成する。
【0047】
本発明のディジタル画像プロジェクタは、所望のカラー画像を視聴するための光線を提供するカラー画像を投射する投射レンズ光学器を追加的に具えている。
【0048】
最後に、本発明のディジタル画像プロジェクタは、平板(プレート)支持、表面実装の固定偏光軸の偏光ビームスプリッタを具えて、この偏光ビームスプリッタは、ビームスプリッタ上に入射する照射光線を、偏光状態を選択するように指向させて、暗画素の偏光状態に偏光した光線にして、前記反射型ディジタル画像符号化偏光変調機構上に入射する、ディジタル画像直線偏光した色成分照射サブビームを形成する。これに加えて、前記固定偏光軸の偏光ビームスプリッタは、前記反射型ディジタル画像符号化偏光変調機構から来る、色成分画像を符号化した反射偏光サブビームから導出されてビームスプリッタ上に入射する画像符号化偏光光線を、暗画素の偏光状態に偏光したネガティブ画像を表わす光線と、所望のカラー画像を形成するための光画素の偏光状態に偏光したカラー画像を表わす光線とに分割する。この偏光ビームスプリッタは、透明な偏光子支持板と、この偏光子支持板の光学的にほぼ平坦な外面上に実装した固定偏光軸の偏光子とを具えて、この外面が偏光子支持面を規定する。この固定偏光軸の偏光子は、前記偏光子支持面に垂直な方向の寸法が薄い。
【0049】
本発明のディジタル画像プロジェクタの偏光ビームスプリッタについては、照射ビーム受光軸、暗画素偏光状態のビーム軸、及び光画素偏光状態のビーム軸が規定される。動作中には、ビームスプリッタ上に入射する照射光線は、照射ビーム受光軸にほぼ平行に伝播して、ビームスプリッタ上に入射する前記画像符号化偏光光線は、暗画素偏光状態の偏光ビーム軸にほぼ平行な方向に伝播して、ビームスプリッタによって前記画像符号化偏光光線から分割された、光画素偏光状態に偏光したカラー画像を表わす光線は、光画素偏光状態の偏光ビーム軸にほぼ平行な方向に伝播する。偏光子支持面の法線は、偏光子支持板の偏光子支持面から外向きに、偏光子支持面に垂直な方向に出る。
【0050】
本発明のディジタル画像プロジェクタの固定偏光軸の偏光ビームスプリッタは、偏光子支持板の偏光子支持面上に実装した固定偏光軸の偏光子から外向きに伸びる暗画素偏光状態の偏光ビーム軸に対して配置して配向させる。偏光ビーム軸角は、暗画素偏光状態の偏光ビーム軸と偏光子支持面の法線との間の角度として定義される。偏光ビーム軸角は実際には0°より大きく、45°が最も好ましい。前記照射ビーム受光軸は、前記偏光子支持板の、前記偏光子支持面とは反対側の面から外向きに、前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸の方向に実質的に平行な方向に伸びる。前記光画素偏光状態の偏光ビーム軸は、前記偏光子支持板の偏光子支持面から外向きに、前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸、及び前記偏光子支持面の法線によって規定される入射面内に伸びて、前記偏光子支持面の法線に対して、前記偏光ビーム軸角に等しい反射角をなす。
前記固定偏光軸の偏光ビームスプリッタは、次のように適応させる。
(1) この偏光ビームスプリッタに向かって伝播する照射光線を受光する。この照射光線は、前記照射ビーム受光軸にほぼ平行に伝播して、前記透明偏光子支持板を通って、前記偏光子支持板の偏光子支持面上に実装した固定偏光軸の偏光子に至る。
(2) 前記暗画素偏光状態の光線を指向させる。これにより、前記暗画素偏光状態の光線が、前記偏光子支持面から外向き出て、前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸にほぼ平行に伝播する。
(3) 前記画像符号化偏光光線を受光する。前記画像符号化偏光光線は、前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸にほぼ平行に、前記ビームスプリッタに向かって伝播して、前記偏光子支持板は通過せずに、前記偏光子支持板の偏光子支持面上に実装した前記固定偏光軸の偏光子上に直接入射する。
(4) 前記画像符号化偏光光線を、暗画素偏光状態に偏光したネガティブ画像表現光線と、光画素偏光状態に偏光したカラー画像表現光線とに分割する。ネガティブ画像表現光線は、前記透明偏光子支持板を通って前記照射ビーム受光軸にほぼ平行に伝播して、前記偏光ビームスプリッタから離れる。カラー画像表現光線は、前記光画素偏光状態の偏光ビーム軸にほぼ平行に伝播して、前記偏光子支持板は通過せずに前記偏光子支持面から離れて、前記投射レンズ光学器によって投射される。
【0051】
本発明のディジタル画像プロジェクタの第1の好適例では、このディジタル画像プロジェクタが、白色スペクトルの照射光を発生する照射光源ランプと、前記光源ランプが発生した照射光を受光するように配置した照射ビーム形成光学器とを具えて、この照射ビーム形成光学器は、こうした照射光から白色スペクトルの照射ビームを形成すべく適応させる。
【0052】
ディジタル画像プロジェクタの第1の好適例はさらに、色帯域(カラーバンド)に分離したサブビームの位置掃引器組立体を具えて、このサブビーム位置掃引器組立体は、白色スペクトル照射ビームの入力用光ポート、及び位置を掃引される分離した3つ組の色成分サブビームの出力用光ポートを有する。この色帯域に分離したサブビームの位置掃引器組立体は、前記白色スペクトル照射ビームの入力用光ポートに入力される白色スペクトル照射ビームを受光して、この白色スペクトル照射ビームを、空間的に分離した3つの色成分サブビームに分割すべく適応させる。前記色帯域に分離したサブビームの位置掃引器組立体はさらに、前記各色成分サブビームの位置を、それぞれの第1限界位置と第2限界位置との間で掃引しつつ、これらのサブビームを、互いに重複(オーバラップ)しない位置関係に維持して、空間的に分離した、位置を掃引される分離した3つの色成分サブビームを形成して、これらの空間的に分離した、位置を掃引される3つのサブビームを、前記位置を掃引される分離した3つ組の色成分サブビームの出力用光ポートから投射すべく適応させる。
【0053】
ディジタル画像プロジェクタの第1の好適例は、3つの移動画像領域の反射型ディジタル画像符号化偏光変調器も具えて、この反射型ディジタル画像符号化偏光変調器は、偏光変調器の変調面を規定する反射型偏光変調画素領域の完全に平坦な(プレーナ)アレイと、選択的にアドレス指定可能な画素アレイの偏光動作状態を選択的に設定するための画像符号化信号を受信する画像符号化信号入力ポートとを具えている。各反射型偏光変調画素領域は、当該画素領域の偏光動作状態に応じて、当該画素領域上に入射する直線偏光した光線の偏光状態を選択的に変調すべく適応させる。前記偏光変調器の変調面は、位置を掃引される全く重複しない3つの色成分の画像領域が動作中に規定されるように適応させ、各画像領域は、位置を掃引される関連する色成分サブビームによって照射される色成分照射領域に対応して、これらのサブビームは、動作中に投射されて、前記変調面上にほぼ法線方向に入射する。位置を掃引される各色成分の画像領域は、動作中に、前記変調面上を反復的に掃引するように規定され、この掃引は、位置を掃引される関連する色成分サブビームを掃引することによって、位置を掃引される他の2つの色成分の画像領域の掃引と同時に行う。前記偏光変調器は、3つの移動画像領域の色成分画像符号化信号を画像符号化信号ポートで受信して、前記位置を掃引される3つの色成分の画像領域毎に、位置を掃引される色成分の画像領域に関連する前記反射型偏光変調画素領域の偏光動作状態を選択的に迅速に設定すべく適応させて、この設定は、画像領域を前記変調面全体にわたって掃引し(移動させ)ながら前記変調面を特定の偏光動作状態にしていく方法で行い、この特定の偏光動作状態は、所望のフルカラー(全色)、フルサイズ(完全サイズ)画像中の、対応する色成分の前記移動する画像領域部分を、この移動する画像領域全体にわたって符号化する偏光状態である。これにより、前記変調面上に投射されてこの変調面全体にわたって掃引されて、変調面上の、位置を掃引される色成分の画像領域にほぼ法線方向入射してこの領域を照射する、位置を掃引される直線偏光した対応する色成分サブビームは、この画像領域でほぼ法線方向に反射されて、その偏光状態は、いかなる瞬時にも、その瞬時に所望される画像中の、対応する色成分の画像領域部分を符号化するように空間的に変調されて、これにより、掃引サイクルの1回の反復時間中に、前記変調面全体にわたる掃引が行われて、この掃引中には、前記位置を掃引される色成分サブビームが前記変調面で反射されて、その偏光状態は連続的に変調されて、所望のフルサイズ画像の対応する色成分を、画像を掃引しながら符号化するような偏光状態にされる。
【0054】
ディジタル画像プロジェクタの第1の好適例は、投射レンズ光学器も具えて、この投射レンズ光学器は、位置を掃引される3つの色成分画像サブビームを、投射レンズの入力用光ポートで受光して、これらの位置を掃引される3つの色成分画像サブビームを、投射レンズの出力用光ポートから投射して、画像の視聴を行う。
【0055】
最後に、本発明のディジタル画像プロジェクタの第1の好適例は、平板(プレート)支持、表面実装の固定偏光軸薄型偏光子の偏光ビームスプリッタを具えている。この偏光ビームスプリッタは、透明な偏光子支持板、及びこの偏光子支持板の光学的にほぼ平坦な外面上に実装した固定偏光軸の偏光子を具えて、この外面は偏光子支持面を規定する。この固定偏光軸の偏光子は、前記偏光子支持面に垂直な方向の寸法が薄い。この偏光ビームスプリッタについては、照射ビーム受光軸、暗画素偏光状態の偏光ビーム軸、及び光画素偏光状態の偏光ビーム軸が規定される。前記偏光子支持面の法線は、偏光子支持板の偏光子支持面から外向きに、偏光子支持面に垂直な方向に出るように規定される。暗画素偏光状態の偏光ビーム軸は、前記偏光子支持板の偏光子支持面から外向きに伸びて、その偏光ビーム軸角は、暗画素偏光状態の偏光ビーム軸と偏光支持面の法線との間の角度として定義される。この偏光ビーム軸角は実際には、0°より大きい。前記照射ビーム受光軸は、前記偏光子支持板の、前記偏光子支持面とは反対側の面から外向きに、暗画素偏光状態の偏光ビーム軸の方向にほぼ平行な方向に伸びる。前記光画素偏光状態の偏光ビーム軸は、前記偏光子支持板の偏光子支持面から外向きに伸びて、前記偏光子支持面の法線に対して、前記偏光ビーム軸角に等しい角度をなす。
前記固定偏光軸の偏光ビームスプリッタは、次のように適応させる。
(1) 空間的に分離した、位置を掃引される3つの色成分サブビームを受光する。これらのサブビームは、この偏光ビームスプリッタに向かって、前記照射ビーム受光軸にほぼ平行に伝播して、前記透明偏光子支持板を通過して、前記偏光子支持面に達する。
(2) 前記空間的に分離した、位置を掃引される3つの色成分サブビームを、前記偏光子支持面上の前記固定偏光軸の偏光子によって分割して、空間的に分離した、位置を掃引される直線偏光した暗画素偏光状態の3つの色成分サブビームにして、これらのサブビームは、前記偏光子支持面から外向きに、前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸にほぼ平行に伝播する。前記固定偏光軸の偏光ビームスプリッタはさらに、空間的に分離した、位置を掃引される3つの色成分の合成(コンポジット)画像サブビームを受光すべく抵抗させ、これらのサブビームは、前記ビームスプリッタに向かって、前記暗画素偏光状態の偏光軸にほぼ平行に伝播して、前記偏光子支持板は通過せずに、前記偏光子支持板の偏光子支持面上に実装した前記固定偏光軸の偏光子に直接入射する。位置を掃引される各色成分の合成画像サブビームは、色成分のネガティブ画像を表わす暗画素偏光状態に直線偏光した光線、及び所望の色成分画像を表わす光画素偏光状態に直線偏光した光線を含む。前記固定偏光軸の偏光ビームスプリッタは追加的に、位置を掃引される各色成分の合成画像サブビームを、位置を掃引される暗画素偏光状態に直線偏光した色成分ビームと、位置を掃引される光画素偏光状態に直線偏光した色成分ビームとに分割すべく適応させる。暗画素偏光状態に直線偏光したビームは、色成分のネガティブ画像を表わし、前記透明偏光子支持板を通って、前記照射ビーム受光軸にほぼ平行に伝播して、前記ビームスプリッタから離れる。前記光画素偏光状態に直線偏光したビームは、所望のカラー画像を表わし、前記偏光子支持面から外向きに、前記光画素偏光状態の偏光ビーム軸にほぼ平行に伝播して、前記偏光子支持面は通過しない。前記偏光ビームスプリッタの前記照射ビーム受光軸は実際には、前記色帯域に分離したサブビームの位置掃引器組立体の位置を掃引されるサブビームの中心軸に合わせる。前記偏光ビームスプリッタの前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸は実際には、前記偏光変調器の変調面に対する法線に合わせて、前記偏光ビームスプリッタの前記光画素偏光状態の偏光ビーム軸は実際には、前記投射レンズ光学器の投射レンズの入力ポート軸に合わせる。
【0056】
本発明のディジタル画像プロジェクタの第2の好適例では、ディジタル画像プロジェクタが、白色スペクトルの照射光を発生する照射光源ランプと、前記光源ランプが発生した照射光を受光するように配置したビーム形成光学器とを具えて、このビーム形成光学器は、こうした照射光から白色スペクトルの照射ビームを形成すべく適応させる。
【0057】
ディジタル画像プロジェクタの第2の好適例はさらに、ビーム色分割/結合プリズム組立体を具えて、このプリズム組立体は、合成(コンポジット)ビーム入力/出力用光ポート、及び三原色出力/入力用光ポートを有する。このビーム色分割/結合プリズム組立体は、前記合成ビーム入力/出力用光ポートに入射した白色スペクトルの入力ビームを受光して、この白色スペクトル入力ビームを三原色の成分の出力ビームに分割して、これらの三原色成分の出力ビームの各々を、対応する原色の出力/入力用光ポートのそれぞれから投射すべく適応させる。前記ビーム色分割/結合プリズム組立体はさらに、前記三原色の出力/入力用光ポートの対応するものに入射する、前記三原色の入力ビームの各々を受光して、これらの三原色の入力ビームを組み合わせて合成出力ビームにして、この合成出力ビームを、前記プリズム組立体の前記合成ビーム入力/出力ポートから投射すべく適応させる。
【0058】
ディジタル画像プロジェクタの第2の好適例は、3つのディジタル画像符号化偏光変調器も具えている。これらの反射型偏光変調器の各々は、前記ビーム色分割/結合プリズム組立体の前記三原色の出力/入力用光ポートの対応するものに対面させて配置する。各反射型偏光変調器は、対応する原色の出力/入力用光ポートから前記変調器上に投射される三原色の出力ビームの偏光成分を反射させて、所望のディジタル画像の対応する三原色成分に応じて偏光状態を空間的に変調して、画像を符号化した偏光状態の原色入力反射ビームを形成して、このビームを、対応する原色の前記出力/入力ポートに指向させるべく適応させる。
【0059】
ディジタル画像プロジェクタの第2の好適例は、投射レンズ光学器を追加的に具えて、この投射レンズ光学器は、投射レンズの入力用光ポートに入射する画像ビームを受光して、投射レンズの出力用光ポートから投射して、画像の視聴を行わせる。
【0060】
最後に、本発明のディジタル画像プロジェクタの第2の好適例は、平板(プレート)支持、表面実装の固定偏光軸薄型偏光子の偏光ビームスプリッタを具えている。こうした偏光ビームスプリッタは、透明な偏光子支持板、及び固定偏光軸の偏光子を具えて、この偏光子は、偏光子支持面を規定する偏光子支持板の光学的に完全に平坦な外面上に実装する。この固定偏光軸の偏光子は、前記偏光子支持面に垂直な方向の寸法が薄い。この偏光ビームスプリッタについては3つの軸が規定され:即ち照射ビーム受光軸、暗画素偏光状態の偏光ビーム軸、及び光画素偏光状態の偏光ビーム軸である。前記偏光子支持面の法線は、前記偏光子支持面から外向きに、前記偏光子支持面に垂直な方向に出る。前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸は、前記偏光子支持板の偏光子支持面から外向きに伸びて、偏光子支持面の法線に対して、実質的に0°より大きい偏光ビーム軸角をなす。前記照射ビーム受光軸は、前記偏光子支持板の、前記偏光子支持面とは反対側の面から外向きに、前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸の方向にほぼ平行な方向に伸びる。前記光画素偏光状態の偏光ビーム軸は、前記偏光子支持面から外向きに伸びて、前記偏光子支持面の法線に対して、前記偏光ビーム軸角に等しい角度をなす。
この偏光ビームスプリッタは、次のように適応させる:
(1) 前記偏光ビームスプリッタに向かって伝播する照射ビームを受光する。この照射ビームは、前記照射ビーム受光軸にほぼ沿って伝播し、前記透明な偏光子支持板を通って、前記偏光子支持板の偏光子支持面上に実装した前記固定偏光軸の偏光子上に至る。
(2) 前記偏光子支持面上の固定偏光軸の偏光子によって、前記照射ビームを分割して、直線偏光した暗画素偏光状態のビームを得て、この暗画素状態のビームは、前記偏光子支持面から外向きに、前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸にほぼ沿って伝播する。
(3) カラーネガティブ画像を表わす暗画素偏光状態に直線偏光した光、及び所望のカラー画像を表わす光画素偏光状態に直線偏光した光を含む合成(コンポジット)画像ビームを受光する。この合成画像ビームは、ビームスプリッタに向かって、前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸にほぼ沿って伝播して、前記偏光子支持板は通過せずに、前記偏光子支持板の偏光子支持面上に実装した前記固定偏光軸の偏光子に直接入射する。
(4) 前記合成ビームを、カラーネガティブ画像を表わす暗画素偏光状態に直線偏光したビームと、所望のカラー画像を表わす光画素偏光状態に直線偏光したビームに分割する。前記暗画素偏光状態に直線偏光したビームは、前記透明な偏光子支持板を通って、前記照射ビーム受光軸にほぼ沿って伝播して、前記偏光ビームスプリッタから離れる。前記光げそ偏光状態に直線偏光したビームは、前記偏光子支持面から外向きに、前記光画素偏光状態の偏光ビーム軸にほぼ沿って伝播して、前記偏光子支持板は通過しない。前記偏光ビームスプリッタの前記照射ビーム受光軸は、前記照射ビーム形成光学器の照射ビーム軸にほぼ合わせる。前記偏光ビームスプリッタの前記暗画素状態の偏光ビーム軸は、前記ビーム色を分割/結合するプリズム組立体の前記合成ビーム入力/出力ポートの軸にほぼ合わせる。前記偏光ビームスプリッタの前記光画素偏光状態の偏光ビーム軸は、前記投射レンズ光学器の投射レンズ入力ポートの軸にほぼ合わせる。
【0061】
本発明のディジタル画像プロジェクタの、平板支持、表面実装の固定偏光軸薄型偏光子の偏光ビームスプリッタは、照射ビームを受光する受光角が、0.1〜0.25、あるいはそれ以上の範囲の開口数に相当する受光角であることが好ましい。これに対応して、本発明のディジタル画像プロジェクタの照射ビーム形成光学器は、0.1〜0.25、あるいはそれ以上の開口数を有することが好ましい。本発明のディジタル画像プロジェクタの前記照射ビーム形成光学器が少なくとも0.15の開口数を有して、前記ビームスプリッタの照射ビームを受光する受光角が、少なくとも0.15の開口数に相当することがより好ましい。本発明のディジタル画像プロジェクタの前記照射ビーム形成光学器が少なくとも0.2の開口数を有して、前記偏光ビームスプリッタの照射ビームを受光する受光角が、少なくとも0.2の開口数に相当することがより好ましい。
【0062】
前記偏光ビームスプリッタの前記偏光子支持板の偏光子支持面に対する法線と、本発明のディジタル画像プロジェクタ内の前記偏光ビームスプリッタについて規定される前記暗画素偏光状態の偏光ビーム軸との間の偏光ビーム軸角は、約20°〜約70°の範囲内にあることが好ましい。前記ディジタル画像プロジェクタにおける前記偏光ビーム軸角が約45°であることがより好ましい。
【0063】
本発明のディジタル画像プロジェクタの前記固定偏光軸偏光ビームスプリッタの、前記偏光子支持板の偏光子支持面は、可視光で1インチ(2.54cm)当たり5波長以内の程度に平坦であることが好ましい。前記偏光子支持板の偏光子支持面は、可視光で1インチ当たり2波長以内の程度に平坦であることが最も好ましい。
【0064】
本発明のディジタル画像プロジェクタ用の前記反射型ディジタル画像符号化偏光変調器は、反射型液晶ディスプレイ(RLCD:reflective liquid crystal display)で構成することが好ましく、これはシリコン上液晶(LCoS:liquid crystal on silicone)ディスプレイとも称する。
【0065】
【非特許文献3】
Eugene Hecht:"Optics"、第3版、327〜328ページ(Addison Wesley、1998年)
【非特許文献4】
G. R. Bird and M. Parrish, Jr.:"J. Opt. Soc. Am."、第50巻、886〜891ページ(1960年) 前記の、平板支持、表面実装の固定片光軸薄型偏光子の偏光ビームスプリッタは、針金格子偏光子型偏光ビームスプリッタであることが好ましい。この針金格子偏光子型偏光ビームスプリッタは、透明な格子支持板及び針金格子偏光子を具えて、この針金格子偏光子は、前記格子支持板の外側の格子支持面上に実装した複数のほぼ直線状の導電体で構成する。これらの導電体は、互いに平行に伸び、かつ互いに離間して、隣接する導電体の間隔は、プロジェクタに使用する可視光の波長未満であり、およそ290nmであることが好ましい。前記格子支持板は、可視範囲にわたる光に対して透明であることが好ましい。針金格子の偏光特性については、Eugene Hecht:"Optics"、第3版、327〜328ページ(Addison Wesley、1998年)、及びG. R. Bird and M. Parrish, Jr.:"J. Opt. Soc. Am."、第50巻、886〜891ページ(1960年)に記載されている。本発明のディジタル画像プロジェクタの特定の好適例に概ね適した針金格子ビームスプリッタは、ユタ州オレム(Orem)市のMoxtek社から商業的に入手可能である。
【0066】
針金格子偏光子型偏光ビームスプリッタ上に入射する非偏光光線は、2つの直線偏光した光線に分割されて、その一方は針金格子の表面で反射して、他方は針金格子を通過する。この透過光線は直線偏光して、その電界は、格子を構成する針金の方向に直交する。格子を構成する針金が直線状に伸びる方向に平行な電界成分を有する入射光線は反射して、直線偏光した反射光線を形成する。偏光軸は、針金格子の物理構造、特に格子の針金が伸びる方向によって決まる。従って、例えば、平面上に投射する際には、慣例のマクニール型多層誘電体フィルムのビームスプリッタのように、透過光の偏光ベクトルは、ビームの瞳孔の回りに回転しない。
【0067】
本発明のディジタル画像プロジェクタ用の、平板支持、表面実装の固定偏光軸薄型偏光子の偏光ビームスプリッタの好適な代案は、平板支持、表面実装の複屈折/非複屈折交互型フィルム偏光子型偏光ビームスプリッタである。平板支持、表面実装の複屈折/非複屈折交互型フィルム偏光子型偏光ビームスプリッタは、透明なフィルム支持板、及びこのフィルム支持板の外側のフィルム支持面上に実装した複屈折/非複屈折交互型フィルム偏光子を具えている。この代案の複屈折/非複屈折交互型フィルム偏光子は、方向性複屈折材料と非複屈折材料の層とを交互に具えて、非複屈折材料の屈折率は、方向性複屈折材料の一方の屈折率にほぼ等しい。これらの材料を交互に重ねた層の屈折率は、一つの方向では一致し、これに垂直な方向では一致しないので、この一つの偏光方向の光は実際には、一様な屈折率を「見て」、多層フィルムを透過し、これに直交する偏光方向の光は、異なる屈折率の層を交互に重ねた積層を見て、反射する。こうした複屈折/非複屈折交互型フィルム偏光子は、公開されているPCT国際特許出願WO 00/70386に記載されている。複屈折/非複屈折交互型フィルムの多層の積層は、前記透明なフィルム支持板の外側のフィルム支持面上に配置することができ、このフィルム支持板を、入射ビームの軸に対して例えば45°に配向させて、偏光ビームスプリッタを形成することができる。偏光軸は、上記複屈折層の向きによって決まる。従って、針金格子偏光ビームスプリッタと同様に、こうした偏光ビームスプリッタは、慣例のマクニール型多層誘電体フィルムのビームスプリッタにおけるねじれ角の問題を回避しやすい。
【0068】
本発明では、回折構造または複屈折構造にもとづく固定偏光軸のビームスプリッタを用いることによって、慣例のマクニール型多層誘電体フィルム型偏光ビームスプリッタの難点を回避する。こうした偏光ビームスプリッタによって、反射及び透過の偏光状態は、慣例のマクニール型偏光ビームスプリッタのように光の伝播方向には依存しない。実用上は、ねじれ角の減偏光が大幅に回避されて、コントラスト改善用の四分の一波長箔が必要なくなる。
【0069】
本発明のディジタル画像プロジェクタでは、偏光ビームスプリッタの偏光子支持板は、プロジェクタの光学系の照射光源側にあり、偏光ビームスプリッタの偏光子支持面は、プロジェクタの光学系の反射型偏光変調器側にある。結果的に、図6に示すように、針金格子偏光ビームスプリッタ100は、プロジェクタ光学系の照射光源側からの照射ビーム170が、ビームスプリッタ100の格子支持板104の面172上に入射するように配向させて、面172は、格子支持板104の、格子106を実装する格子支持面112とは反対側にある。照射ビーム170が、ビームスプリッタ100の透明な格子支持板104及び針金格子106を透過する際に、反射型偏光変調器40は、照射ビーム170から導出された直線偏光ビーム174によって照射される。偏光変調器40の偏光変調面42で反射した、画像を符号化した偏光ビーム176は、格子支持板104は通過せずに、偏光ビームスプリッタ100の格子支持板104上に実装した針金格子106上に直接入射する。針金格子106は、画像を符号化した偏光ビーム176を、暗画素偏光状態に偏光したネガティブ画像表現ビーム180と光画素偏光状態に偏光したカラー画像表現ビーム178とに分割して、ネガティブ画像表現ビーム180は、格子支持板104を通って伝播して偏光ビームスプリッタ100から離れて、カラー画像表現ビーム178は、格子支持板104を通過せずに針金格子106から離れて伝播して、投射レンズ光学器(図示せず)上に至る。偏光ビームスプリッタの境界面にある針金格子106は、光学的に平坦であることが好ましい、というのは、針金格子106は画像を形成する径路中にあって、画像を符号化した光ビーム176に対して作用するからである。針金格子106を十分平坦に維持するために、格子支持板は大きな厚さを有する。上述したように、厚いガラス板には、応力による複屈折の問題が生じ得る。しかし、偏光ビームスプリッタ100の格子支持板104がプロジェクタの光学系の照射光源側にあるように、偏光ビームスプリッタ100を配向させることによって、こうした応力による複屈折は本質的に、照射ビーム170に影響するに過ぎず、結果的に効率の損失は無視できる。反射型偏光ビームスプリッタ40がオフ状態である際には、偏光ビームスプリッタ100の針金格子106を通過して、偏光変調器40で反射した後に針金格子106に戻る直線偏光したビームの偏光状態を乱すガラスは存在しない。
【0070】
以上で指摘したように、針金光子型偏光ビームスプリッタの比較的厚い傾斜したグリッド支持板は、格子支持板を傾斜した角度で通過するビームに、非点収差、及びこれより軽度のコマ収差をもたらし得る。しかし、図6のビームスプリッタの配向についてのこうした収差は、照射径路中にある。照射径路中には画像情報が存在しないので、照射径路中では、収差の影響はより小さい。それにもかかわらず、本発明のディジタル画像プロジェクタには、何らかの収差補償手段を設けることが好ましい。こうした補償手段は、円柱レンズまたは他の収差補償手段を、プロジェクタの照射径路中に挿入することによって設けることができる。こうした収差補償手段は、照射径路中の、光学系の瞳孔付近またはリレーレンズに含めて配置するか、さもなければ、光学系の瞳孔付近または瞳孔の中間画像の所に配置することが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0071】
以下、本発明の好適な実施例について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0072】
ここで、図7を参照して説明する。第1実施例のディジタル画像プロジェクタ500は、照射ビーム源組立体(アセンブリ)502を具えて、照射ビーム源組立体502は、パラボラ(放物面)形反射器506内に配置した高輝度ランプ504を具えている。照射ビーム源組立体502は、プロジェクタ用の非偏光、白色スペクトルの照射ビームを生成する。簡単のため、図7では、光ビームを種々のビームの中心光線のみで示し、例えば照射ビーム源組立体502が生成する非偏光照射ビームの中心光線508である。紫外、赤外、及び色補償のフィルタ(図示せず)を、照射ビームの径路中に配置して、紫外及び赤外の周波数の光をビームから除去して、ビームの周波数スペクトルに所望の色スペクトル形状を与える。
【0073】
【特許文献7】
米国特許5,986,809 好適なディジタル画像プロジェクタ500内で、光保存性のビーム偏光器組立体510を、非偏光照射ビーム508の径路中に配置する。ビーム偏光器組立体510は、広い意味では、Itoh及びHashizumeに交付された米国特許5,986,809に記載のビーム偏光器と同様であり、この特許の開示は参考文献として本明細書に含める。簡単に言えば、ビームスプリッタ偏光器組立体510は、ほぼ長方形の平凸レンズ素子の長方形アレイから成る第1レンズアレイ512を具えている。動作中には、第1レンズアレイ512は照射ビーム508を分割して、集束したサブビームの長方形アレイにする。ビーム偏光子510は、第1レンズアレイ512が生成する集束したサブビームの焦平面内に配置した、偏光ビームスプリッタ/半波長板組立体514も具えている。偏光ビームスプリッタ/半波長板組立体514は、第2レンズアレイ516、及び細長い偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ(片)520と細長い反射鏡ストリップ522とを交互にした対を複数具えている。偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ520及び反射鏡ストリップ522は共に、互いに平行な直線状に、照射ビームの中心光線508に直交する方向に伸びて、ビームの中心光線508に対してほぼ45°の角度に傾斜している。第2レンズアレイ516は、ほぼ長方形のレンズ素子の長方形アレイを具えて、これらのレンズ素子は、ビーム偏光器組立体510の第1レンズアレイ512のレンズ素子に一対一に対応する。第2レンズアレイ516の各レンズ素子はさらに、第1レンズアレイ512の対応するレンズ素子からの非偏光サブビームを、偏光ビームスプリッタ/半波長板組立体514の偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ520の一部の上に集束させる。偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ520は、上記非偏光サブビームを2つの直線偏光したサブビームに分割して、分割した第1のサブビームは偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ520を通過して、第2のサブビームは偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ520で反射して、隣接する反射鏡ストリップ522上に入射する。これらの偏光した第1及び第2サブビームは、互いに完全に直交する偏光状態を有する。反射鏡ストリップ522は、偏光ビームスプリッタ/半波長板組立体514から出る直線偏光した第2サブビームを、照射ビーム508のビーム軸にほぼ平行な方向に反射させるように配向させる。各偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ520に対して、細長い半波長板ストリップ524を位置合わせする。偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ520を通過する直線偏光した第1サブビームは、半波長板ストリップ524も通過する。半波長板524は、直線偏光した第1サブビームの偏光状態をほぼ90°だけ回転させて、反射鏡ストリップ522で反射して直線偏光した第2サブビームの偏光状態と完全に一致させる。これにより、ビーム偏光器組立体510は、非偏光の照射ビーム508を、非偏光の照射ビーム508中のいかなる特定偏光状態に対応する光も廃棄することなく、完全に1つの偏光状態を有する直線偏光したサブビームのアレイから成る直線偏光した照射ビーム509に効果的に変換する。
【0074】
一般的なビーム整形/非点収差補償用の平凸レンズ526を、ビーム偏光器組立体510からの直線偏光した照射ビーム509の径路中に配置する。ビーム整形/非点収差補償レンズ526は、ビーム偏光器組立体510の第1レンズアレイ512及び第2レンズアレイ516と協働して、ビーム偏光器組立体510が生成する直線偏光したサブビームのアレイ内の種々のサブビームを集束及び合体させて、完全に四角形の断面形状を有する直線偏光した合体ビームにする。このように複数のサブビームを合体させて、直線偏光した合体照射ビームにすることによって、結果的な照射ビームが、ビームの断面領域全体にわたって一様な輝度を有しやすくなる。これに加えて、ビーム整形/非点収差補償レンズ526は、以下に説明する針金格子偏光ビームスプリッタ570の格子支持板572によってもたらされる非点収差を補償するくらいの度の円柱形を含むように成形し、格子支持板572は、ビーム整形/非点収差補償レンズ526から投射される直線偏光した照射ビーム509から導出される直線偏光した色成分サブビーム542R、542G、542Bの径路中に配向させて配置する。
【0075】
回転プリズム位置掃引型の色帯域分離組立体530を、ビーム偏光器組立体510からの直線偏光した照射ビーム509の径路中に配置する。大局的には、回転プリズム位置掃引型色帯域分離組立体530は、ダイクロイックミラー(二色性鏡)を用いて、直線偏光した照射ビームを、平行な赤、緑、及び青の色成分サブビームに分離して、3つの正方形回転プリズムを用いて、各色成分サブビームの横方向の位置を、サブビームの伝播方向を横切るように、横方向の位置範囲全体にわたって単一方向に、反復的に掃引させながら、サブビームの伝播方向は所定方向に平行に維持し、そしてビーム位置合わせ兼リレー光学器を用いて、位置を掃引される3つの色成分サブビームを、横方向に広がる平面内で互いに平行になるように位置合わせして、各サブビームに、帯状の断面形状を与えて、この帯の横方向の幅は、隣接するサブビーム間のオーバラップ(重複)を防止するように十分狭くする。
【0076】
【特許文献8】
米国特許5,410,370 回転プリズム位置掃引型の色帯域分離組立体530は大局的には、Janssenに交付されている米国特許5,410,370に開示されている回転プリズム組立体と同様であり、この特許の明細書は参考文献として本明細書に含める。図8及び図9に、代案の回転プリズム位置掃引型色帯域分離組立体530'を示し、色帯域分離組立体530'は完全に、図7に示す回転プリズム位置掃引型色帯域分離組立体530と機能的に等価である。以下、代案の色帯域分離組立体530'について詳細に説明する。図8及び図9の、代案の回転プリズム位置掃引型色帯域分離組立体530'と、図7の回転プリズム位置掃引型色分離組立体530との相違についても特記する。
【0077】
ここで図8及び図9を参照して説明する。回転プリズム位置掃引型色帯域分離組立体530'は回転プリズム組立体550を具えて、回転プリズム組立体は、赤色成分用正方形プリズム552'R、緑色成分用正方形プリズム552'G、及び青色成分用正方形プリズム552'Bを具えている。赤色、緑色、及び青色の各色成分用正方形プリズムは、正方形の断面を有する四角形の固体である。3つの正方形プリズム552R、552B、及び552Gは、3つのプリズムの中心軸を合わせて、順に上に積み重ねていく。隣接するプリズムは互いに、中心軸の回りにほぼ30°の角度だけずれている。プリズム組立体の3つの正方形プリズム552'R、552'G、552'Bは、駆動モータ(図示せず)によって上記中心軸の回りに回転させる。
【0078】
図9に最良に示すように、ディジタル画像プロジェクタの回転プリズム位置掃引型色帯域分離組立体530は、赤色反射/青緑色透過のダイクロイックミラー532、緑色反射/青色透過のダイクロイックミラー538、及びビーム転向ミラー554'を具えて、これらは、直線偏光した照射ビーム509の伝播方向に間隔を空けて配置し、そして照射ビーム509の伝播方向に対して厳密に45°に配向させる。赤色反射/青緑色透過ダイクロイックミラー532は、入射した照射ビーム509の赤色成分サブビーム540Rを、入射した照射ビーム509の伝播方向に厳密に垂直な方向に反射させて、青緑色成分サブビーム540GBを、入射した照射ビーム509の伝播方向に透過させる。
【0079】
赤色成分サブビーム540Rの径路中の、赤色反射/青緑色透過ダイクロイックミラー532の後方にある赤色成分用平凸レンズ528R、及び青緑色成分サブビーム540GB中の、赤色反射/青緑色透過ダイクロイックミラー532の後方にある、平凸レンズ528Rと全く同一の青緑色成分用平凸レンズ528GBは、直線偏光した色成分サブビームを反射型偏光変調器上の最終的な掃引位置に集束させるためのリレー光学器である。
【0080】
緑色反射/青色透過ダイクロイックミラー538は、青緑色成分サブビーム540GBのうちの緑色成分サブビーム540Gを、青緑色成分サブビーム540GBの入射方向に垂直な方向に反射させて、青色成分サブビーム540Bを、青緑色成分サブビーム540GBに平行な方向に透過させる。
【0081】
図9に示すように、赤色反射/青緑色透過ダイクロイックミラー532からの赤色成分サブビーム540Rは、レンズ528Rを通して、赤色成分用正方形プリズム552'Rの第1平面上に集束され、図には、回転プリズム組立体550の代表的な特定回転角を示す。一般に、空気中で0°でない入射角で、屈折率が空気の屈折率より大きく、かつ前面と背面が平行な透明材料の前面上に入射する光ビームは、前面への入射時に屈折して、この材料を通過する際の屈折角は、入射角よりも前面の法線に近い角度になる。この材料ブロックの背面からの出射時には、ビームが再び屈折して、出射角は元の入射角に等しくなる。その結果として、出射ビームは入射ビームに平行な方向に伝播するが、これらのビームの位置のずれ(オフセット)は、ビームがこの材料の厚さ分を、屈折角で決まる方向に進んだことによって説明がつく。従って、図8に示すように、図に示す回転プリズム組立体550の代表的な回転角では、入射した赤成分サブビーム540Rは、赤色成分用正方形プリズム552'Rの第1面を貫いて、プリズムの第1面に対してある屈折角でプリズム内を通過して、プリズムの反対側の面から、位置を掃引される赤色成分サブビーム542Rとして出射して、サブビーム542Rの位置は、入射した赤成分サブビーム540Rから横方向にずれている。緑色成分サブブーム540Gは、緑色反射/青色透過ダイクロイックミラー538で反射して、緑色成分用正方形プリズム552'Gの面上に入射する。入射した緑色成分サブビーム540Gは、図8に示すように、緑色成分用正方形プリズム552'Gの面に法線方向に入射して特定の回転角にされるので、緑色成分サブビーム540Gはプリズムを通過して、位置を掃引される緑色成分サブビーム542Gとして出射して、その中心光線は、入射した緑色成分サブブーム540Gの中心光線と一致する。青色成分サブブーム540Bは、緑色反射/青色透過ミラー538を透過して、ビーム転向ミラー554によって転向されて、青色成分用正方形プリズム552'Bの表面を貫く。図8及び図9に示す、回転プリズム組立体550の特定の回転角では、入射した青色成分サブビーム540Bが、青色成分用プリズムの面で屈折して、位置を掃引される青色成分サブビーム542Bとして出射して、青色成分サブビーム542Bの位置は、入射した青色成分サブビーム540Bから横方向にずれている(オフセットしている)。
【0082】
再び図9に戻って説明する。位置を掃引される赤色成分サブビーム542Rは、赤色成分用リレーレンズ544Rを通過して、ビーム転向ミラー556'で反射して、緑色反射/赤色透過ダイクロイックミラー558に向かう。位置を掃引される赤色成分サブブーム542Rは、緑色反射/赤色透過ダイクロイックミラー558を通過して、赤緑色成分用量凸リレーレンズ560RGによって集束されて、赤緑色反射/青色透過ダイクロイックミラー562に指向される。位置を掃引される赤色成分サブビーム542Rは、赤緑色反射/青色透過ダイクロイックミラー562で反射して、位置を掃引される3つのサブビーム用の平凸リレーレンズ566を通って指向される。位置を掃引される緑色成分サブビーム542Gは、緑色成分用平凸リレーレンズ544Gを通過して、緑色反射/赤色透過ダイクロイックミラー558上に入射して、ここで反射して、赤緑色成分用両凸リレーレンズ560RGを通って、赤緑色反射/青色透過ダイクロイックミラー562上に入射する。位置を掃引される緑色サブビーム542Gは、赤緑色反射/青色透過ダイクロイックミラー562で反射して、位置を掃引される3つのサブビーム用の平凸リレーレンズ566を通って指向される。図9に示すように、位置を掃引される青色成分サブビーム542Bは、青色成分用平凸リレーレンズ544B、青色成分用両凸リレーレンズ560Bを通過して、赤緑色反射/青色透過ダイクロイックミラー562、及び位置を掃引される3つのサブビーム用の平凸リレーレンズ566を通過する。
【0083】
図7の回転プリズム位置掃引型色帯域分離組立体530と、図8及び図9の回転プリズム位置掃引型色帯域分離組立体530'との相違に関しては、赤色、緑色、及び青色成分用の正方形プリズム552R、552G、552Bが、図7の色帯域分離組立体では横方向に離間しているのに対し、図8及び図9の色帯域分離組立体530'では縦方向に積み重ねている点である。
【0084】
図7の回転プリズム位置掃引型色帯域分離組立体530では、位置を掃引される赤色、緑色、及び青色成分のサブビーム542R、542G、542Bが赤緑色反射/青色通過ダイクロイックミラー562を出る際に、互いに横方向に変位する。3つの正方形プリズム552R、552G、及び552Bが同期して、それぞれのプリズムの中心軸の回りに回転することによって、位置を掃引される赤色、緑色、及び青色サブビームの各々の横方向の位置が、横方向の第1限界位置から横方向の第2限界位置まで横方向に移動して、次に再び横方向の第1限界位置に出現する方法で、横方向の移動を繰り返す。プリズム組立体の赤色、緑色、及び青色成分用の正方形プリズム552R、552G、552Bが相対的にほぼ30°の角度だけずれている(オフセットしている)ことによって、位置を掃引される赤色、緑色、及び青色成分のサブビーム542R、542G、542Bは、プリズム組立体の回転によって発生する反復的な横方向の平行移動を行う間に常時、互いに対して横方向に変位している。上述したように、ビーム偏光器組立体510の第1レンズアレイ512及び第2レンズアレイ516、及びビーム整形/非点収差補償用レンズ526によって、赤色成分用正方形プリズム552Rから出射されて位置を掃引される赤色成分サブビームは、このサブビームの掃引方向に垂直な方向に細長く伸びた略四角形の帯状の断面形状を有する。同様に、位置を掃引される緑色成分サブビーム542G、及び位置を掃引される青色成分サブビーム542Bは、完全に同一な略四角形の帯状の断面形状を有する。これら3つの色成分サブビームの各々の、掃引方向の断面幅は十分狭く、複合色のサブビームの各隣接対間に非照射の横方向のギャップ(間隙)を設けて、これにより、これらのサブビームが上記平行移動サイクルで掃引される間のいかなる瞬時にも、これらのサブビームは重複(オーバラップ)しない。
【0085】
再び図7に戻って説明する。横方向に変位した3つの、位置を掃引される赤色、緑色、及び青色成分のサブビーム542R、542G、542Bは、位置を掃引される3つのサブビーム用の平凸リレーレンズ566、及びトリミングシート偏光子568を通過して、トリミングシート偏光子568は、ビーム偏光器組立体510が生成するビームの公称的な偏光方向に平行な偏光方向に直線偏光した光を通過させるように配向させる。
【0086】
針金格子偏光ビームスプリッタ570は、位置を掃引される赤色、緑色、及び青色成分のサブビーム542R、542G、及び542Bの径路中に配置する。針金格子偏光ビームスプリッタ570は、格子支持板572、及び格子支持板572の格子支持面576上に実装した針金格子574を具えている。格子支持板572の格子支持面576は光学的に完全に平坦である。針金格子偏光ビームスプリッタ570は、位置を掃引される色成分サブビーム542R、542G、542Bの伝播方向に対して厳密に45°の角度に配向させ、かつ、位置を掃引される色成分サブビーム542R、542G、及び542Bの掃引方向に対して厳密に45°の角度に配向させる。針金格子574の針金は、図7のページの平面に対して垂直に伸びる。支持板572の面576上にある針金格子574の針金は、位置を掃引される色成分照射サブビーム542R、542G、及び542Bが、平凸リレーレンズ566及びトリミングシート偏光子568から伝播して来る方とは逆の面にある。偏光ビームスプリッタ570上に入射する、位置を掃引される直線偏光した色成分サブビーム542R、542G、542Bの電界は、針金格子574の平行な針金が直線状に伸びる方向にほぼ垂直に向いて、これらのサブビームが針金格子を通過することを可能にする。
【0087】
反射型偏光変調器580は、偏光変調面582が偏光ビームスプリッタ570に面するように配置する。反射型偏光変調器570は、偏光変調面582上に入射する直線偏光した光を反射させて、その偏光状態を、偏光変調器580に供給される画像符号化信号に応じて空間的に変調すべく適応させる。図10に示すように、偏光変調面582を、位置を掃引される色成分サブビーム542R、542G、542Bで照射することによって、サブビームの断面形状の結果として、偏光変調面582上には、これらのサブビームに対応する色の帯543R、543G、543B(図10)が生成される。Janssenに交付されている米国特許5,410,370に説明されているように、所望のカラー画像の、赤色、緑色、及び青色成分の帯部分を符号化した信号を、正方形プリズム552R、552G、552Bの回転に同期させて偏光変調器580に供給して、位置を掃引される色成分サブビーム542R、542G、542Bによって、赤色、緑色、及び青色の帯543R、543G、543Bを偏光変調面582上で掃引して、これにより、各瞬時において、各色成分サブビームが、その瞬時における所望画像の対応する色成分の帯部分に応じて、空間的に変調される。いずれの所定瞬時にも、偏光変調器580の偏光変調面582が、位置を掃引される直線偏光した色成分サブビーム542R,542G、542Bによって生成される3つの平行な赤色、緑色、及び青色の帯543R、543G,543Bのすべてによって照射されるが、図10に示すように、いずれの帯も2つの部分に分かれることがある、というのは、これらの帯に対応する色成分サブビームが、横方向の第2限界位置546から横方向の第1限界位置548に戻るからである。偏光変調面582の、上記3つの帯のうちの特定のものによって照射される部分を、偏光変調器580に供給される画像符号化信号によって駆動して、この帯を生成する、位置を掃引される直線偏光した色成分サブビームを、最終的に所望される画像の対応する色成分の画像部分に応じて空間的に変調する。色成分の帯の各隣接対の間に非照射のギャップ549を設けて、偏光変調面上の画素領域を、去り行く帯の色成分画像に対応する偏光作用状態から、到来する帯の色成分画像に対応する偏光作用状態に切り換えることを可能にするための設定時間を設ける。いずれの所定色の帯も偏光変調面582上を掃引されるので、偏光変調器580は、この帯によって照射される、上記所定色に相当する色成分画像に応じて、帯領域内の画素領域に作用するように駆動する。結果的に、偏光変調器580は、画像符号化信号によって、単色成分専用の偏光変調器の駆動速度のおよそ3倍の速度で駆動しなければならない。
【0088】
偏光変調面582上の、特定色で照射せずにおくべき投射画像内の画素位置に対応するあらゆる画素領域は、この領域上に入射する直線偏光した光の偏光状態を能動的に変化させない偏光作用状態に設定する。偏光変調面582上の、特定色で照射すべき投射画像内の画素位置に対応するあらゆる画素領域は、この領域上に入射する直線偏光した光の偏光状態を、所望の照射の度合いに応じて能動的に回転させた偏光作用状態にするように駆動する。偏光変調器580の偏光変調面582の一部分に入射してこの部分を照射する、位置を掃引される色成分サブビーム542R、542G、542Bは、サブビーム毎に、偏光状態を選択的に、空間的に変調されて、偏光変調面582で反射して、偏光ビームスプリッタ570に戻る。位置を掃引される各サブビーム中の、このように反射型偏光変調器580で反射した際に変調器によって偏光方向が変化しない成分は、直線偏光して、その電界は針金格子偏光ビームスプリッタ570の針金の方向に垂直に伸びて、結果的に、偏光ビームスプリッタ570を通過して、照射ビーム源組立体502に向かって戻るように伝播する。位置を掃引される各サブビーム中の、このように反射型偏光変調器580で反射した際に変調器によって偏光方向がある程度回転される成分は、格子の針金方向に平行に伸びる電界成分を有して、針金格子偏光ビームスプリッタ570によって上記回転の程度に応じて反射されて、色成分サブビーム542R等に対応する、位置を掃引される色成分サブビーム594R、594G、594Bを形成する。
【0089】
投射レンズ組立体590は、偏光ビームスプリッタ570で反射した光を受光するように配置した投射レンズ入力ポート592を有する。トリミングシート検光子593は、投射レンズ入力ポート592と針金格子偏光ビームスプリッタ570との間に配置する。ビームスプリッタで反射した、位置を掃引される3つの色成分サブビーム594R、594G、594Bの各々は、所望画像の色成分を表わす光画素偏光状態に直線偏光した色成分サブビームを効果的に形成する。投射レンズ組立体590は、これらの光画素状態に直線偏光した3つの色成分サブビームを、表示スクリーン(図示せず)上に投射する。これら3つのサブビームの反復走査の速度は、投射画像が視聴者にとって完全なフルカラー画像に見えるように十分高くする。偏光ビームスプリッタ570の格子支持板572の格子支持面576を光学的に平坦にすること、及び、偏光変調面582からの光画素偏光状態の色成分サブビーム594R、594G、594Bが直接反射して、透明ビーム支持板572を通過せずに投射レンズ590の光入力ポート592に入ることを可能にするように格子支持面576を配向させることによって、投射画像の高い空間的解像度が保証されやすくなる。
【実施例2】
【0090】
ここで図11を参照して説明する。第2の好適なディジタル画像プロジェクタ400は照射ビーム源組立体402を具えて、照射ビーム源組立体402は高輝度ランプ404及びパラボラ形反射器406を具えて、パラボラ形反射器406は、プロジェクタ用の非偏光白色スペクトルの照射ビーム408を形成する。紫外・赤外・スペクトルノッチフィルタ組立体407を、照射ビーム408の径路中に配置して、紫外及び赤外周波数の光をビームから除去して、ビームの周波数スペクトルに所望のカラースペクトル形状を与える。
【0091】
光保存性のビーム偏光器組立体410を、Itoh及びHashizumeに交付されている米国特許ビーム偏光器と大局的に同様の非偏光照射ビーム408の径路中に配置する。ビーム偏光器組立体410は、ほぼ長方形の平凸レンズ素子長方形アレイから成る第1レンズアレイ412、及び第1レンズアレイ412が生成する集束したサブビームの焦平面内に配置した偏光ビームスプリッタ/半波長板組立体414を具えている。偏光ビームスプリッタ/半波長板組立体414は、第2レンズアレイ416、及び細長い偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ420と細長い反射鏡ストリップ422とを交互にした対を複数具えて、これらのストリップは、互いに平行な直線状に、照射ビームの中心光線408に直交する方向に伸びて、ビームの中心光線408に対してほぼ45°の角度に傾斜して、偏光ビームスプリッタ/半波長板組立体414はさらに、対応する偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ420に位置合わせした、複数の細長い半波長板ストリップ424を具えている。機能的に完全に同様なビーム偏光器組立体510の動作については、図7に関連して以上で説明している。簡単のため、この説明はここでは繰り返さない。ビーム偏光子組立体410は、非偏光照射ビーム408を直線偏光した照射ビーム409に変換して、直線偏光した照射ビーム409は、非偏光の照射ビーム408中のいかなる特定偏光状態に対応する光も廃棄することなく、完全に1つの偏光状態を有する直線偏光したサブビームのアレイで構成される。
【0092】
一般的な、ビーム整形/非点収差補償用平凸レンズ426は、照射ビーム409の径路中に配置され、ビーム偏光器組立体410が生成する直線偏光したサブビームのアレイ内の種々のサブビームを集束及び合体させて、直線偏光した合体照射ビームにする働きをする。このように複数のサブビームを合体させて直線偏光した合体照射ビームにすることによって、結果的な照射ビームは、ビームの断面領域全体にわたって一様な輝度を有しやすくなる。これに加えて、ビーム整形/非点収差補償用レンズ426は、以下に説明する傾斜した格子支持板472によってもたらされる非点収差を補償するくらいの度の円柱形を含むように成形し、格子支持板472は照射ビーム409の径路中に配置する。
【0093】
照射ビーム転向鏡421は、直線偏光した照射ビーム409を反射させて、プロジェクタ400の光学的レイアウトの物理的な小型化をもたらす。平凸リレーレンズ466及びトリミングシート偏光子468は、直線偏光した照射ビーム409の径路中の、照射ビーム転向鏡421の後方に配置する。トリミング偏光子468は、ビーム偏光器組立体410が生成するビームの公称的な偏光方向に平行な偏光方向に直線偏光した光を渡すように配向させる。
【0094】
可視スペクトル用針金格子偏光ビームスプリッタ470は、集束した照射ビームの径路中に、プロジェクタの主軸433に対して厳密に45°の角度に配置する。針金格子偏光ビームスプリッタ470は、格子支持板472、及び格子支持板472の格子支持面476上に実装した針金格子474を具えている。格子支持板472の格子支持面476は光学的に完全に平坦である。支持板472の面476上の針金格子474は、直線偏光した照射ビーム409がトリミングシート偏光子468から伝播して来る方とは逆の面にある。針金格子ビームスプリッタ470上に入射する直線偏光した照射ビーム409が直線偏光して、その電界が、偏光ビームスプリッタ470の針金格子474の針金が直線状に伸びる方向に垂直に伸びて、これにより、照射ビーム409が、ビームスプリッタを透過して直線偏光した照射ビーム434として偏光ビームスプリッタ470を通過するように、ビーム偏光器組立体410、トリミング偏光子468、及び針金格子偏光ビームスプリッタ470の針金が直線状に伸びる方向を、互いに対して配向させる。
【0095】
ビームスプリッタを透過して直線偏光した照射ビーム434は、原色分割/結合プリズム組立体436上に入射する。原色分割/結合プリズム組立体436は3つのプリズムを具えて、これらのプリズムは表面上にダイクロイック・コーティングを施して、プリズム組立体436に入射する白色スペクトルの光を、赤色、緑色、及び青色成分のビームに分割する。こうした原色分割/結合プリズム組立体は慣例のものなので、詳細には説明しない。原色分割/結合プリズム組立体は、白色光入力/出力面437、赤色成分ビーム出力/入力面438R、緑色成分ビーム出力/入力面438G、及び青色成分ビーム出力/入力面438Bを有する。赤色成分ビーム出力/入力面438Rに隣接して、赤色画像成分用反射型液晶偏光変調器440Rがある。緑色画像成分用反射型液晶偏光変調器440G、及び青色画像成分用反射型液晶偏光変調器440Bはそれぞれ、緑色成分ビーム出力/入力面438G、及び青色成分ビーム出力/入力面438Bに隣接して配置する。赤色、緑色、及び青色の画像成分用反射型偏光変調器440R、440G、440Bの各々は、偏光変調器の偏光変調面上に入射する直線偏光したビームの偏光状態を、変調器に供給される所望のカラー画像のカラー画像成分を符号化したディジタル信号に応じて、画素単位のベースで、選択的に空間的に変調するように適応させる。こうした反射型液晶偏光変調器は慣例のものである。
【0096】
対応する色の偏光変調器に供給する、所望のディジタル画像の特定の色成分を符号化したディジタル信号は、投射画像内のこの特定色で照射せずにおくべき領域に対応する偏光変調面上の画素領域が、この画素領域上に法線方向に入射するビームの偏光状態を変化させないような偏光作用状態に設定されるように符号化する。投射画像内の上記特定色の成分で照射すべき領域に対応する画素領域は、この画素領域上に入射する光の偏光状態を、この照射の度合いに応じて回転させる偏光作用状態になるように駆動する。特定の色成分の偏光変調器440によって選択的に空間的に偏光変調された色成分の光ビームは、反射して、原色プリズム組立体436の対応する色成分のビーム出力/入力面438に戻る。3つの色成分光ビームは、プリズム組立体436を通るそれぞれの光ビームの径路を戻って、結合された合成(コンポジット)光ビームとして、プリズム組立体436の白色光入力/出力面437から出射する。
【0097】
この合成ビームは、白色光入力/出力ポート437から針金格子ビームスプリッタ470に伝播する。この合成ビーム中の、反射型偏光変調器440によって偏光方向が変化しない成分は、直線偏光して、その電界は針金格子偏光ビームスプリッタ470の針金の方向に垂直に伸びて、結果的に、偏光ビームスプリッタ470を通過して、照射ビーム源組立体502に向かって戻るように伝播する。上記合成ビーム中の、反射型偏光変調器440によって偏光方向がある程度回転される成分は、針金格子の針金方向に平行に伸びる電界成分を有して、針金格子偏光ビームスプリッタ470によって上記回転の程度に応じて反射される。針金格子偏光ビームスプリッタ470の面で反射した光は、ディジタル画像プロジェクタ400の投射レンズ450の入力ポート452に進む。トリミングシート検光子フィルタ454を、針金格子偏光ビームスプリッタ470と投射レンズ450の入力ポート452との間に配置して、明暗コントラスト比を改善する。投射レンズ450は、原色分割/結合プリズム組立体を通って出た合成ビームの回転偏光成分によって搬送される所望の合成画像を、表示スクリーン456上に投射して視聴させる。偏光ビームスプリッタ470の格子支持板472の格子支持面476が光学的に平坦にすること、及びプリズム組立体436の白色光入力/出力面437からの光画素偏光状態の色成分サブビームが直接反射して、透明ビーム支持板472を通過せずに投射レンズ450の光入力ポート452に入ることを可能にするように、格子支持面476を配向させることによって、投射画像の高い空間的解像度が保証されやすくなる。
【0098】
本発明は、以上で説明した特定の実施例に限定されるものではない。本発明の範囲及び教示を逸脱することなしに、本明細書で詳しく説明した発明に変更を加え得ることは明らかであり、本発明と矛盾しない他の実施例、代案、及び変形のすべてが、本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】多層誘電体偏光フィルムを用いた、慣例のマクニール型偏光ビームスプリッタの図であり、ビームスプリッタにより最適な偏光を行うための、非偏光光線の伝播方向を示す。
【図2】図1の偏光ビームスプリッタを、反射型液晶偏光変調器と、暗い画素位置に入る不所望な光漏れのある慣例のディジタル画像プロジェクタの投射レンズの光入力ポートとの間に配置した様子を簡略化して図式的に示す図であり、こうした光漏れが、非偏光光線がビームスプリッタの偏光面に最適な偏光角とは異なる角度で入射することによって生じる場合である。
【図3】図1の偏光ビームスプリッタを、反射型液晶偏光変調器と、暗い画素位置に入る不所望な光漏れのある慣例のディジタル画像プロジェクタの投射レンズの光入力ポートとの間に配置した様子を簡略化して図式的に示す図であり、こうした光漏れが、非偏光光線がビームスプリッタの偏光面に最適な偏光角で入射するが、偏光スプリッタ及び反射型偏光変調器の偏光変調面について規定した主軸に対してねじれた方向に入射することによって生じる場合である。
【図4】従来技術に開示されるように、針金格子ビームスプリッタを、反射型液晶偏光変調器と、ディジタル画像プロジェクタの投射レンズの光入力ポートとの間に配置して、これにより、投射レンズによって投射すべき所望の画像を提供する光画素偏光状態に変調したビームが、偏光ビームスプリッタの透明格子支持板を、通常の入射角から離れるように傾斜した角度で通過する様子を簡略化して図式的に示す図である。
【図5】従来技術に開示されるように、針金格子ビームスプリッタを、反射型液晶偏光変調器と、ディジタル画像プロジェクタの投射レンズの光入力ポートとの間に配置して、これにより、投射レンズによって投射すべき所望の画像を提供する光画素偏光状態に変調したビームが、偏光ビームスプリッタの透明格子支持板を、通常の入射角から離れるように傾斜した角度で通過する様子を簡略化して図式的に示す図である。
【図6】針金格子ビームスプリッタを、反射型液晶偏光変調器と、本発明による好適なディジタル画像プロジェクタの投射レンズの光入力ポートとの間に配置した様子を簡略化して図式的に示す図であり、ここでは、投射レンズによって投射すべき所望の画像を提供する光画素偏光状態に変調したビームが、針金格子偏光スプリッタの格子支持面で反射して、ビームスプリッタの格子支持板は通過しない。
【図7】本発明による好適なディジタル画像プロジェクタの光学配置を簡略化して図式的に示す図である。
【図8】図7のディジタル画像プロジェクタの第1好適例で用いる光学配置の変化において使用する回転プリズム組立体の、簡略化した図式的な側面図である。
【図9】図7のディジタル画像プロジェクタの第1好適例で用いる光学配置の変化において使用する回転プリズム組立体の、簡略化した図式的な上面図である。
【図10】図7のディジタル画像プロジェクタの第1好適例の、反射型偏光変調器の変調面を図式的に示す図であり、赤色、緑色、及び青色成分副ビームの掃引位置と共に示す。
【図11】本発明によるディジタル画像プロジェクタの第2好適例の光学配置を簡略化して図式的に示す図である。
【符号の説明】
【0100】
2 マクニール型多層誘電体偏光ビームスプリッタ
4 第1ビームスプリッタ・プリズム
6 第2ビームスプリッタ・プリズム
8 多層誘電体偏光フィルム
10 主軸入射光線
12 主軸屈折光線
14 主軸反射光線
15 主軸入射面
18 法線
19 主軸法線
20 円錐形
21 主軸交点位置
22 非偏光光線入射面
24 反射光線出射面
30 主軸外入射光線
31 入射点
32 主軸外反射光線
33 ねじれ方向入射面
34 主軸外屈折光線
40 反射型液晶偏光変調器
42 偏光変調面
43 主軸交点
44 投射レンズ入力ポート
45 主入射面
46 投射レンズ
50 角度外れ入射光線
51 (オフセット)位置
52 法線
54 角度外れ光線
55 入射面
56 角度外れ光線
57 位置
59 法線
60 光線
61 (Y)主光軸
62 (Z)主光軸
64 入射光線
65 位置
66 法線
68 軸外れ光線
70 ねじれ方向入射面
71 軸外れ光線
72 法線
73 入射面
74 入射面
75 位置
76 漏れ光線
100 針金格子ビームスプリッタ
102 導電体
104 透明格子支持板
106 針金格子
110 主軸光線
111 主軸交点
112 格子支持面
114 法線
116 主軸光線(反射)
118 主軸光線(透過)
120 軸外れ入射光線
121 主入射面
122 法線
123 位置
124 反射光線
126 軸外れ光線
150 主軸外れ光線
152 軸外れ光線
154 軸外れ光線
156 漏れ光線
170 照射ビーム
172 面
174 直線偏光ビーム
176 画像符号化偏光ビーム
178 カラー画像表現ビーム
180 ネガティブ画像表現ビーム
400 ディジタル画像プロジェクタ
402 照射ビーム源組立体
404 高輝度ランプ
406 パラボラ形反射器
407 紫外・赤外・ノッチフィルタ組立体
408 照射ビーム(非偏光)
409 照射ビーム(直線偏光)
410 光保存性ビーム偏光器組立体
412 第1レンズアレイ
414 偏光ビームスプリッタ/半波長板組立体
416 第2レンズアレイ
420 偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ
421 照射ビーム転向鏡
422 反射鏡ストリップ
424 半波長板ストリップ
426 ビーム整形/非点収差補償用平凸レンズ
433 プロジェクタ主軸
434 照射ビーム(ビームスプリッタ透過、直線偏光)
436 原色分割/結合プリズム組立体
437 白色光入力/出力面
438R 赤色成分ビーム出力/入力面
438G 緑色成分ビーム出力/入力面
438B 青色成分ビーム出力/入力面
440R 赤色画像成分用反射型液晶偏光変調器
440G 緑色画像成分用反射型液晶偏光変調器
440B 青色画像成分用反射型液晶偏光変調器
450 投射レンズ
452 入力ポート
454 トリミングシート検光子フィルタ
456 表示スクリーン
466 平凸リレーレンズ
468 トリミング偏光子
470 針金格子偏光ビームスプリッタ
472 格子支持板
474 針金格子
476 格子支持面
500 ディジタル画像プロジェクタ
502 照射ビーム組立体
504 高輝度ランプ
506 パラボラ形反射器
508 照射ビーム(非偏光)
509 照射ビーム(直線偏光)
510 ビーム偏光器組立体
512 第1レンズアレイ
514 偏光ビームスプリッタ/半波長板組立体
516 第2レンズアレイ
520 偏光ビームスプリッタ・フィルムストリップ
522 反射鏡ストリップ
524 半波長板ストリップ
526 ビーム整形/非点収差補償用平凸レンズ
528R 赤色成分用平凸レンズ
528GB 青緑色成分用平凸レンズ
530 回転プリズム位置掃引型色帯域分離組立体
532 赤色反射/青緑色透過ダイクロイックミラー
538 緑色反射/青色透過ダイクロイックミラー
540R 赤色成分サブブーム(入射)
540GB 青緑色成分サブビーム(入射)
540G 緑色成分サブビーム(入射)
540B 青色成分サブビーム(入射)
542R 赤色成分サブビーム(位置掃引)
542G 緑色成分サブビーム(位置掃引)
542B 青色成分サブビーム(位置掃引)
543R、543G、543B 色の帯
544R 赤色成分用平凸リレーレンズ
544G 緑色成分用平凸リレーレンズ
544B 青色成分用平凸リレーレンズ
546 横方向第2限界位置
548 横方向第1限界位置
549 非照射ギャップ
550 回転プリズム組立体
552R 赤色成分用正方形プリズム
552G 緑色成分用正方形プリズム
552B 青色成分用正方形プリズム
554 ビーム転向ミラー
556 ビーム転向ミラー
558 緑色反射/赤色透過ダイクロイックミラー
560RG 赤緑色成分用両凸リレーレンズ
560B 青色成分用両凸リレーレンズ
562 赤緑色反射/青色透過ダイクロイックミラー
566 平凸リレーレンズ
568 トリミングシート偏光子
570 針金格子偏光ビームスプリッタ
572 格子支持板
574 針金格子
576 格子支持面
580 反射型偏光変調器
582 偏光変調面
590 投射レンズ組立体
592 投射レンズ入力ポート
593 トリミングシート検光子
594R、594G、594B 色成分サブビーム(位置掃引)

Claims (1)

  1. 照射光源と、偏光照射ビームを形成する照射ビーム形成光学器と、前記偏光照射ビームを変調して、画像符号化偏光サブビームを形成する画像符号化偏光変調器と、前記画像符号化偏光サブビームからの画像を投射する投射レンズ光学器とを具えた画像プロジェクタにおいて、
    前記画像プロジェクタがさらに、前記画像符号化偏光サブビームを前記照射ビームから分割する、平板支持、表面実装の偏光ビームスプリッタを具えて、前記偏光ビームスプリッタの偏光子支持板が、前記偏光ビームスプリッタの照射光源側にあることを特徴とする画像プロジェクタ。
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