JP2004526047A - 硬化性耐塩基性フルオロエラストマー - Google Patents

硬化性耐塩基性フルオロエラストマー Download PDF

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Abstract

テトラフルオロエチレンと、プロピレンと、任意にフッ化ビニリデンと、i)トリフルオロエチレン、ii)3,3,3−トリフルオロプロペン−1、iii)1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、iv)1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレンおよびv)2,3,3,3−テトラフルオロプロペンからなる群より選択される硬化サイトモノマーとの共重合単位を含有する特殊フルオロエラストマーの組成物は、ポリヒドロキシ硬化系により容易に硬化可能である。得られる硬化物品は、優れた耐アルカリ流体性、優位な引張性質および耐圧縮永久歪性の組み合わせを有する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、フルオロエラストマーが、テトラフルオロエチレンと、プロピレンと、i)トリフルオロエチレン、ii)3,3,3−トリフルオロプロペン−1、iii)1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、iv)1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、およびv)2,3,3,3−テトラフルオロプロペンからなる群より選択される硬化サイトモノマーとの共重合単位を含むポリヒドロキシ硬化性フルオロエラストマー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
テトラフルオロエチレン(TFE)、プロピレン(P)、および任意にフッ化ビニリデン(VF2)のコポリマー(すなわち、TEF/PジポリマーまたはVF2/TEF/Pターポリマー)から製造される特殊(specialty)フルオロエラストマーは、アルカリ流体、および他の高pH化学薬品に対する耐性が重要である用途に、しばしば利用される。TEF/Pジポリマーは、最良の耐アルカリ流体性を有する。約10重量%より多いフッ化ビニリデン単位を含有するターポリマーは、一般的に、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、およびテトラフルオロエチレンのコポリマーから製造される従来のフルオロエラストマーより著しく良好な耐アルカリ流体性を有さない。
【0003】
引張強さ、伸長および圧縮永久歪のような物性を完全に発現させるために、エラストマーを硬化、すなわち架橋しなければならない。フルオロエラストマーの場合、これは一般的に、未硬化ポリマー(すなわち、フルオロエラストマーガム)を多官能性硬化剤と混合し、そして得られた混合物を圧力下で加熱し、それによってポリマー骨格鎖または側鎖に沿う活性部位と硬化剤の化学反応を促進することによって完了する。これらの化学反応の結果として生じる鎖間連鎖は、三次元網状構造を有する架橋ポリマー組成物の形成を引き起こす。フルオロエラストマーのために一般的に使用される硬化剤としては、ポリヒドロキシ化合物のような二官能性求核反応物が挙げられる。あるいは、有機ペルオキシド、および多官能性イソシアヌレートのような不飽和助剤を含有するペルオキシド硬化系が使用されてもよい。
【0004】
これらの特殊フルオロエラストマーを架橋するために使用する時、ポリヒドロキシおよびペルオキシド硬化プロセスまたは硬化剤配合物は多くの場合、満足できるものではない。例えば、ペルオキシド(米国特許公報(特許文献1))またはポリヒドロキシ(米国特許公報(特許文献2)および同(特許文献3))硬化系のいずれかを使用してエラストマー性VF2/TEF/Pターポリマーを硬化することが知られている。しかしながら、ポリヒドロキシ化合物を使用してかかる組成物を硬化した場合、硬化生成物は、望ましくない高圧縮永久歪を示し得る。実際は、約10重量%未満のフッ化ビニリデン共重合単位を含有するかかる特殊フルオロエラストマーは、ポリヒドロキシ硬化配合物に対して硬化応答にわずかに示すか、全く示さない。
【0005】
最初に形成される硬化性組成物が極めてスコーチ(scorchy)であり、従って、多くの工業用プロセスに不適切であるため、米国特許公報(特許文献1)に開示されるペルオキシド硬化は望ましくない。
【0006】
耐アルカリ流体性であり、かつポリヒドロキシ硬化系により容易に架橋されて、良好な引張性質および耐圧縮永久歪性を有する硬化物品を形成する、改良された特殊フルオロエラストマーが特に望まれている。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第4,910,260号明細書
【特許文献2】
米国特許第4,882,390号明細書
【特許文献3】
米国特許第4,912,171号明細書
【特許文献4】
米国特許第5,891,965号明細書
【特許文献5】
米国特許第4,957,975号明細書
【特許文献6】
米国特許第5,648,429号明細書
【特許文献7】
米国特許第5,591,804号明細書
【特許文献8】
米国特許第4,259,463号明細書
【特許文献9】
米国特許第4,250,278号明細書
【特許文献10】
米国特許第3,876,654号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
驚くべきことに、i)トリフルオロエチレン、ii)3,3,3−トリフルオロプロペン−1、iii)1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、iv)1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレンおよびv)2,3,3,3−テトラフルオロプロペンからなる群より選択される硬化サイトモノマーをTEF/Pジポリマー中またはVF2/TEF/Pターポリマー中に組み入れることにより、これらのフルオロエラストマーの耐アルカリ流体性が著しく減少することなく、これらの特殊フルオロエラストマーのポリヒドロキシ硬化が改善されることが見出された。得られる硬化フルオロエラストマー物品は優れた耐圧縮永久歪性および引張性質を有する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従って、本発明の態様は、
A)45重量%から80重量%のテトラフルオロエチレンと、10重量%から40重量%のプロピレンと、i)トリフルオロエチレン、ii)3,3,3−トリフルオロプロペン−1、iii)1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、iv)1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、およびv)2,3,3,3−テトラフルオロプロペンからなる群より選択される0.1重量%から15重量%の硬化サイトモノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマーと、
B)フルオロエラストマー100部に対して0.1重量部から20重量部のポリヒドロキシ硬化剤と、
C)フルオロエラストマー100部に対して1重量部から30重量部の酸受容体と、
D)フルオロエラストマー100部に対して0.1重量部から20重量部の加硫促進剤とを含む硬化性フルオロエラストマー組成物である。
【0010】
ポリヒドロキシ硬化剤および加硫促進剤は、別々の成分として、または硬化剤と促進剤との塩として存在してよい。
【0011】
本発明のもう1つの態様は、45重量%から80重量%のテトラフルオロエチレンと、10重量%から40重量%のプロピレンと、0.1重量%から15重量%の3,3,3−トリフルオロプロペン−1硬化サイトモノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマーである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の硬化性組成物で利用されてよい特殊フルオロエラストマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)と、プロピレン(P)と、i)トリフルオロエチレン(TrFE)、ii)3,3,3−トリフルオロプロペン−1(TFP)、iii)1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン(1−HPFP)、iv)1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン(2−HPFP)、およびv)2,3,3,3−テトラフルオロプロペンからなる群より選択される硬化サイトモノマーとのターポリマーを含む。本発明のより高次数のコポリマーフルオロエラストマー中には、少量(すなわち、総量で約20重量%未満)の他の共重合性モノマーが存在してもよい。かかるモノマーの例としては、制限されないが、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ペルフルオロ(アルキルビニル)エーテル、ペルフルオロ(アルコキシビニル)エーテル、ペルフルオロ(アルコキシアルキルビニル)エーテル、ペルフルオロアルキル−またはペルフルオロアルコキシ−アルケニルエーテル(例えば、米国特許公報(特許文献4)に開示されるもの)、エチレン、イソブテン、ならびにCF2=CFOCF2CF2CF2OCF2CF2Br、1−ブロモ−2,2−ジフルオロエチレン、ブロモ−トリフルオロエチレン、4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1、4−ブロモ−1,1,2−トリフルオロブテン−1、2−ブロモペルフルオロ(エチルビニル)エーテル、3−ブロモペルフルオロ(プロピルビニル)エーテル、および4−ヨード−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1のような臭素またはヨウ素含有硬化サイトモノマーが挙げられる。あるいは、重合の間にヨウ化メチレンまたは1,4−ジヨードペルフルオロ−ブタンのようなヨウ素化または臭素化連鎖移動剤を使用することにより、フルオロエラストマーポリマー鎖末端上に臭素またはヨウ素硬化サイトが導入されてもよい。臭素化またはヨウ素化基の存在は、ポリヒドロキシ硬化剤に加えて有機ペルオキシドにより本発明のフルオロエラストマーが硬化することを可能にする。
【0013】
一般的に、本発明の組成物中で使用される特殊フルオロエラストマーは、フルオロエラストマーの総重量を基準として、45重量%と80重量%との間(好ましくは、50重量%と78重量%との間、最も好ましくは、65重量%から78重量%)のテトラフルオロエチレンの共重合単位を含有する。TFEが少ないほど重合が遅くなるが、TFEが多いほど、得られるポリマーはエラストマー性よりもむしろ可塑性となる。
【0014】
本発明の組成物中で利用されるフルオロエラストマーは典型的に、フルオロエラストマーの総重量を基準として、10重量%と40重量%との間(好ましくは、12重量%と30重量%との間、最も好ましくは、15重量%から25重量%)のプロピレンの共重合単位を含有する。プロピレンが少ないほどポリマーは可塑性となるが、プロピレンが多いほど重合が遅くなる。
【0015】
また本発明の組成物中で使用されるフルオロエラストマーは、フルオロエラストマーの総重量を基準として、0.1重量%から15重量%(好ましくは、2重量%から10重量%、最も好ましくは、3重量%から6重量%)の硬化サイトモノマーの共重合単位を含有する。硬化サイトモノマーは、i)トリフルオロエチレン、ii)3,3,3−トリフルオロプロペン−1、iii)1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、iv)1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、およびv)2,3,3,3−テトラフルオロプロペンからなる群より選択される。モノマー3,3,3−トリフルオロプロペン−1が特に好ましい。
【0016】
ポリヒドロキシ硬化プロセスの間、フルオロエラストマーポリマー鎖のテトラフルオロエチレン単位に隣接して位置するいくつかの硬化サイトモノマーの共重合単位は脱フッ素化水素化して不飽和部位(すなわち、C−C二重結合)を形成すると考えられる。次いで、ポリヒドロキシ硬化剤と反応して架橋を形成するために、これらの不飽和部位は利用可能である。0.1重量%未満の硬化サイト単位を含有するフルオロエラストマーは十分な数の架橋を形成せず、最終用途に望まれる引張性質を有する硬化生成物が得られない。重合が遅く、アルカリ流体および他の高pH化学薬品に対するフルオロエラストマーの耐性が低下するため、15重量%より多い硬化サイト単位を含有するフルオロエラストマーは望ましくない。
【0017】
特に好ましいフルオロエラストマーは、上記明示された量でテトラフルオロエチレンと、プロピレンと、3,3,3−トリフルオロプロペン−1との共重合単位を含む。
【0018】
好ましくは、本発明において利用されるフルオロエラストマーはフッ化ビニリデンの共重合単位をいずれも含有しない。しかしながら、フルオロエラストマーは任意に、フルオロエラストマーの総重量に基づいて20重量%までのフッ化ビニリデン(VF2)の共重合単位を含有してよい。フルオロエラストマーがフッ化ビニリデン単位を含有する場合、濃度は2重量%から20重量%(最も好ましくは10重量%と20重量%との間)であることが好ましい。一般的に、フッ化ビニリデンの濃度が低いほど、フルオロエラストマーの耐アルカリ流体性(当該分野において「耐塩基性」とも称される)が良好である。しかしながら、フッ化ビニリデン単位を含有しないTFEとPとのコポリマーは一般的に、油または燃料のような炭化水素流体に対する耐性が乏しい。フルオロエラストマーへのVF2の添加によりフッ素原子含有量が増加し、従って、耐炭化水素性は改善されるが、同時にフルオロエラストマーの耐極性流体性は減少する。最終用途環境次第でフルオロエラストマーの耐塩基性および耐炭化水素流体性は、フルオロエラストマーにおける共重合されたフッ化ビニリデンおよびテトラフルオロエチレンの濃度を調節することによりバランスを取ることができる。
【0019】
一般的に、フリーラジカル乳化重合または懸濁重合によって、本発明のフルオロエラストマーを調製する。好ましくは、当該分野で周知のバッチまたはセミバッチ乳化法で重合を実行する。得られるフルオロエラストマーラテックスを、通常、電解質の添加によって凝固する。沈殿したポリマーを水で洗浄して、次いで、実質的に乾燥したフルオロエラストマーゴムを製造するために、例えばエアオーブン中で乾燥させる。
【0020】
本発明のセミバッチ乳化重合法において、水溶液を含有する反応器中に、所望の組成の気体状モノマー混合物(初期モノマー装填)を導入する。水溶液は、ペルフルオロオクタン酸アンモニウムまたはペルフルオロヘキシルエチルスルホン酸のような界面活性剤を含有する。一般的に、製造されるフルオロエラストマーの種類次第で、溶液のpHは1と7との間(好ましくは3から7)に制御される。加えて、初期水溶液は、フルオロエラストマーラテックス粒子形成を促進し、従って重合法の速度を高めるための、予め調製されたフルオロエラストマー種ポリマーのような核化剤を含有してもよい。
【0021】
初期モノマー装填は、ある量のTFE、P、および硬化サイトモノマー、ならびに任意に、VF2のような追加モノマーの1つ以上を含有する。初期装填に含有されるモノマー混合物の量は、0.5と10MPaとの間の反応器圧力が得られるように設定される。
【0022】
モノマー混合物を水性媒体中に分散させ、そしてこの時点で任意に、典型的に機械的撹拌により反応混合物を撹拌しながら、連鎖移動剤を添加してもよい。
【0023】
セミバッチ反応混合物の温度は25℃から130℃、好ましくは50℃から100℃の範囲に保持される。開始剤が熱的に分解するか、または還元剤と反応して、得られるラジカルが分解されたモノマーと反応する時に重合が開始する。
【0024】
制御温度で一定の反応器圧力を保持するために、重合間、制御された速度で、追加量の気体状主要モノマーと硬化サイトモノマー(増分供給)を添加する。
【0025】
このセミバッチ重合法においては、2時間から60時間の範囲の重合時間が典型的に利用される。
【0026】
本発明の硬化性組成物は、1)上記で定義された特殊フルオロエラストマー(好ましくは、本発明のフルオロエラストマー)と、2)ポリヒドロキシ硬化剤と、3)酸受容体と、4)加硫(または硬化)促進剤とを含有する。臭素またはヨウ素原子硬化サイトを含有するフルオロエラストマーの場合、本発明の硬化性組成物は任意に、有機ペルオキシドおよび多官能性硬化助剤を含有してもよい。後者の組成物から得られる硬化物品は、ポリヒドロキシおよびペルオキシド硬化系の両方による架橋を含有し、当該分野において二重硬化エラストマーと称されることがある。
【0027】
本発明の硬化性組成物は、フルオロエラストマー100部に対して0.1重量部と20重量部との間(好ましくは1重量部から3重量部)のポリヒドロキシ架橋剤(またはそれらの誘導体)を含有する。典型的なポリヒドロキシ架橋剤としては、ジ−、トリ−およびテトラ−ヒドロキシベンゼン、ナフタレンおよびアントラセン、ならびに次式
【0028】
【化1】
Figure 2004526047
【0029】
(式中、Aは、炭素原子数1から13の二官能性脂肪族、脂環族もしくは芳香族ラジカル、またはチオ、オキシ、カルボニル、スルフィニルもしくはスルホニルラジカルであり、Aは任意に少なくとも1つの塩素またはフッ素原子により置換されていてもよく、xは0または1であり、かつnは1または2である)で表されるビスフェノールが挙げられ、かつポリヒドロキシル化合物のいずれの芳香族環も任意に、少なくとも1つの塩素もしくはフッ素原子、アミノ基、−CHO基、またはカルボキシルもしくはアシルラジカルにより置換されていてよい。好ましいポリヒドロキシ化合物としては、ヘキサフルオロイソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシ−ベンゼン)(すなわち、ビスフェノールAFまたはBPAF)、4,4’−イソプロピリデンジフェノール(すなわち、ビスフェノールA)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、およびジアミノビスフェノールAFが挙げられる。上記で示されたビスフェノールの式に関して、Aがアルキレンである場合、例えば、メチレン、エチレン、クロロエチレン、フルオロエチレン、ジフルオロエチレン、プロピリデン、イソプロピリデン、トリブチリデン、ヘプタクロロブチリデン、ヘプタ−フルオロブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデンおよび1,1−シクロヘキシリデンであり得る。Aがシクロアルキレンラジカルである場合、例えば、1,4−シクロヘキシレン、2−クロロ−1,4−シクロヘキシレン、シクロペンチレンまたは2−フルオロ−1,4−シクロヘキシレンであり得る。さらに、Aは、m−フェニレン、p−フェニレン、o−フェニレン、メチルフェニレン、ジメチルフェニレン、1,4−ナフチレン、3−フルオロ−1,4−ナフチレンおよび2,6−ナフチレンのようなアリーレンラジカルであり得る。次式
【0030】
【化2】
Figure 2004526047
【0031】
(式中、RはH、または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、または6〜10個の炭素原子を含有するアリール基であり、かつR’は1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基である)で表されるポリヒドロキシフェノールも有効な架橋剤として作用する。かかる化合物の例としては、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、5−メチル−レゾルシノール、2−メチルヒドロキノン、2,5−ジメチルヒドロキノン、2−t−ブチル−ヒドロキノン、ならびに1,5−ジヒドロキシナフタレンおよび2,6−ジヒドロキシナフタレンのような化合物が挙げられる。
【0032】
追加のポリヒドロキシ硬化剤としては、ビスフェノールアニオンのアルカリ金属塩、ビスフェノールアニオンの第四級アンモニウム塩、ビスフェノールアニオンの第三級スルホニウム塩およびビスフェノールアニオンの第四級ホスホニウム塩が挙げられる。例えば、ビスフェノールAおよびビスフェノールAFの塩。具体例としては、ビスフェノールAFの二ナトリウム塩、ビスフェノールAFの二カリウム塩、ビスフェノールAFの一ナトリウム一カリウム塩およびビスフェノールAFのベンジルトリフェニルホスホニウム塩が挙げられる。
【0033】
ビスフェノールアニオンの第四級アンモニウムおよびホスホニウム塩は、米国特許公報(特許文献5)および米国特許公報(特許文献6)において検討されている。式R1234+(式中、R1〜R4はC1〜C8アルキル基であり、かつR1〜R4の少なくとも3つはC3またはC4アルキル基である)で表される第四級アンモニウムイオンとのビスフェノールAF塩(モル比1:1)が好ましい。これらの好ましい組成物の具体例としては、テトラプロピルアンモニウム−、メチルトリブチルアンモニウム−およびテトラブチルアンモニウムビスフェノールAFのモル比1:1の塩が挙げられる。様々な方法で、かかる塩を製造することができる。例えば、ビスフェノールAFのメタノール溶液を第四級アンモニウム塩のメタノール溶液と混合して、次いでナトリウムメトキシドを使用してpHを高めて無機ナトリウム塩の沈殿を引き起こすことができる。濾過後、メタノールのエバポレーションにより、溶液からテトラアルキルアンモニウム/BPAF塩を単離することができる。あるいは、第四級アンモニウム塩の溶液の代わりに水酸化テトラアルキルアンモニウムのメタノール溶液を使用して、無機塩の沈殿と、溶液のエバポレーション前の無機塩の除去の必要性とを排除することもできる。
【0034】
加えて、モノ−またはジエステル、およびトリメチルシリルエーテルのような誘導ポリヒドロキシ化合物が架橋剤として有用である。かかる組成物の例としては、制限されないが、一安息香酸レゾルシノール、ビスフェノールAFのジアセテート、スルホニルジフェノールのジアセテートおよびヒドロキノンのジアセテートが挙げられる。
【0035】
また本発明の硬化性組成物は、フルオロエラストマー100部に対して1重量部と30重量部との間(好ましくは1重量部から7重量部)の酸受容体を含有する。酸受容体は典型的に、プロトンスポンジ(Proton Sponge)(登録商標)(アルドリッチ(Aldrich)から入手可能)もしくはオキシランのような強有機塩基、または金属オキシド、金属ヒドロキシドもしくは後者の2つ以上の混合物のような無機塩基である。有用な酸受容体である金属オキシドまたは金属ヒドロキシドとしては、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化亜鉛および酸化カルシウムが挙げられる。水酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムが好ましい。
【0036】
本発明の硬化性組成物で使用することができる加硫促進剤としては、[(C652+(C613)][Cl]-および[(C6132S(C65)]+[CH3CO2-のような第三級スルホニウム塩、ならびに式R5678+-(式中、Yはリン、窒素、ヒ素またはアンチモンであり、R5、R6、R7およびR8は個々に、C1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、アルケニル、ならびにそれらの塩素、フッ素、臭素、シアノ、−ORおよび−COOR置換類似体であり、ここでRはC1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、アルケニルであり、かつXはハリド、ヒドロキシド、スルフェート、スルフィット、カルボネート、ペンタクロロチオフェノラート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロシリケート、ヘキサフルオロホスフェート、ジメチルホスフェート、ならびにC1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、アルケニルカルボキシレートおよびジカルボキシレートである)で表される第四級アンモニウム、ホスホニウム、アルソニウムおよびスチボニウム塩が挙げられる。ベンジルトリ−フェニルホスホニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムブロミド、トリブチルアリルホスホニウムクロリド、トリブチル−2−メトキシプロピルホスホニウムクロリド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、およびベンジルジフェニル(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロリドが特に好ましい。他の有用な促進剤としては、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、メチルトリブチルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、ベンジルトリオクチルホスホニウムブロミド、ベンジルトリオクチルホスホニウムクロリド、メチルトリオクチルホスホニウムアセテート、テトラオクチルホスホニウムブロミド、メチルトリフェニルアルソニウムテトラフルオロボレート、テトラフェニルスチボニウムブロミド、4−クロロベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)−7−ウンデセノニウムクロリド、ジフェニルメチルトリフェニルホスホニウムクロリド、アリルトリフェニル−ホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、m−トリフルオロメチル−ベンジルトリオクチルホスホニウムクロリド、ならびに米国特許公報(特許文献7)、(特許文献3)、(特許文献2)、(特許文献8)、(特許文献9)および(特許文献10)に開示された他の第四級化合物が挙げられる。使用される促進剤の量は、フルオロエラストマー100重量部に対して0.1重量部と20重量部との間である。好ましくは、フルオロエラストマー100部に対して0.5部から3.0部の促進剤が使用される。
【0037】
任意に、本発明の硬化性組成物は、有機ペルオキシドおよび多官能性(すなわち、高度不飽和)助剤化合物の組み合わせの形態で、第2の硬化剤を含有してもよい。特に有効なフルオロエラストマー用硬化剤である有機ペルオキシドの例としては、50℃超の温度で分解するジアルキルペルオキシドまたはビス(ジアルキル)ペルオキシドが挙げられる。多くの場合、ペルオキシ酸素に結合した第三炭素原子を有するジ−t−ブチルペルオキシドを使用することが好ましい。中でも、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3および2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル−ペルオキシ)ヘキサンが最も有用である。ジクミルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエートおよびジ[1,3−ジメチル−3−(t−ブチル−ペルオキシ)ブチル]カルボネートのような化合物から他のペルオキシドを選択することができる。かかるペルオキシドに相乗して硬化系を提供する多官能性助剤としては、メタクリレート、アリル化合物、ジビニル化合物およびポリブタジエンが挙げられる。助剤の具体例としては、以下の化合物:トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリス(ジアリルアミン−s−トリアジン)、トリアリルホスフィット、ヘキサアリルリンアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルテレフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、およびトリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレートの1つ以上が挙げられる。本発明の化合物にペルオキシド硬化系が存在する場合、有機ペルオキシドは一般的に、フルオロエラストマー100重量部に対して0.2重量部と7重量部との間(好ましくは1重量部から3重量部)の濃度であり、助剤は、フルオロエラストマー100重量部に対して0.1重量部と10重量部との間(好ましくは2重量部から5重量部)の濃度である。
【0038】
本発明の硬化性組成物は、エラストマー配合物および加工において共通に使用される他の添加剤を含有してもよい。後者の場合、硬化剤の添加の前、同時、または添加に続いて、組成物中に導入されてよい。典型的な添加剤としては、充填剤、可塑剤、加工助剤、酸化防止剤、顔料等が挙げられる。かかる成分の添加量は、硬化組成物が適応される特定の最終用途次第である。カーボンブラック、粘土、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムおよびフルオロポリマーのような充填剤は、一般的に、フルオロエラストマー100重量部に対して5重量部から100重量部の量で添加される。使用される可塑剤の量は、一般的に、フルオロエラストマー100重量部に対して0.5重量部から5.0重量部の量である。典型的な可塑剤としては、フタル酸ジオクチルおよびセバシン酸ジブチルのようなエステルが挙げられる。加工助剤は、一般的に、フルオロエラストマー100重量部に対して0.1重量部から2.0重量部の量で使用される。適切な加工助剤としては、オクタデシルアミン、テトラメチレンスルホン、p−クロロフェニルスルホンおよびワックス、例えば、組成物の加工を助けるカルナバワックスが挙げられる。
【0039】
フルオロエラストマー、ポリヒドロキシ硬化剤、酸受容体、促進剤および他の成分のいずれも一般的に、内部混合機またはゴム製ミルによって本発明の硬化性組成物中に組み入れられる。次いで、得られる組成物を成形(例えば、型成形または押出成形)し、硬化する。典型的に、約150℃から200℃で1分から60分間、硬化を行う。適切な加熱および硬化手段を提供する従来のゴム硬化圧力、型、押出機等を使用することができる。また、最適物性および寸法安定性のために、型成形または押出物品がオーブン等で、約1時間から48時間の追加時間、典型的に約180℃から275℃で、一般的に空気雰囲気中で加熱される後硬化操作を行うことが好ましい。
【0040】
本発明のポリマーおよび本発明の硬化性組成物により、著しく良好な耐塩基性、引張性質および耐圧縮永久歪性を有する硬化フルオロエラストマー物品が得られる。かかる物品は、ガスケット、シールおよび管材として、特に自動車での最終用途において適用性が見出される。
【0041】
以下の実施形態により本発明を説明する。ここでは特記されない限り、全ての部は重量による。
【実施例】
【0042】
(試験方法)
以下の試験手順に従って、実施例に記載された組成物の物性を測定した。
【0043】
【表1】
Figure 2004526047
【0044】
(実施例1)
十分に撹拌された反応容器において60℃で実行されるセミバッチ乳化重合によって、本発明のポリマー(ポリマー1)を調製した。33リットルの水平撹拌反応器に、20リットルの脱イオン、脱酸素水、150gのペルフルオロオクタン酸アンモニウムおよび70gのリン酸ナトリウム二塩基性七水和物を充填した。反応器を60℃まで加熱し、次いで80.0重量%のテトラフルオロエチレン(TFE)、10.0重量%のプロピレン(P)および10.0重量%の3,3,3−トリフルオロプロペン−1(TFP)の混合物により1.93MPaに圧力を保持した。次いで、10重量%の過硫酸アンモニウム開始剤水溶液の250mlアリコートを添加した。反応器に70.0重量%のTFE、20.0重量%のPおよび10.0重量%のTFPの混合物を供給して、重合間、1.93MPaの圧力を保持した。反応期間の終了まで、5ml/時間で開始剤溶液を連続的に供給した。合計6000gのモノマー混合物を反応器に供給した後、モノマー添加を停止し、そして反応器からモノマー残渣を除去した。全反応時間は60時間であった。得られたフルオロエラストマーラテックスを硫酸カリウムアルミニウム溶液の添加によって凝固し、濾過し、次いで脱イオン水で洗浄した。ポリマークラム(polymer crumb)を60℃で2日間、乾燥させた。示差走査熱量測定法(加熱モード、10℃/分、転移の変曲点)によって決定されたように、70重量%のTFE単位、20重量%のP単位および10重量%のTFP単位からなる生成物は、8℃のガラス転移温度を有する非晶質エラストマーであった。ムーニー粘度、ML−10(121℃)は19であった。
【0045】
(実施例2)
十分に撹拌された反応容器において60℃で実行されるセミバッチ乳化重合によって、本発明のポリマー(ポリマー2)を調製した。33リットルの水平撹拌反応器に、20リットルの脱イオン、脱酸素水、300gのペルフルオロオクタン酸アンモニウムおよび70gのリン酸ナトリウム二塩基性七水和物を充填した。反応器を60℃まで加熱し、次いで90.0重量%のTFE、5.0重量%のPおよび5.0重量%のTFPの混合物により2.07MPaに圧力を保持した。次いで、10重量%の過硫酸アンモニウム開始剤水溶液の250mlアリコートを添加した。反応器に73.0重量%のTFE、23.0重量%のPおよび4.0重量%のTFPの混合物を供給して、重合間、2.07MPaの圧力を保持した。反応期間の終了まで、5ml/時間で開始剤溶液を連続的に供給した。合計8000gのモノマー混合物を反応器に供給した後、モノマー添加を停止し、そして反応器からモノマー残渣を除去した。全反応時間は36時間であった。得られたフルオロエラストマーラテックスの一部を、実施例4の種ポリマーラテックスとして使用するために保存した。得られたフルオロエラストマーラテックスを硫酸カリウムアルミニウム溶液の添加によって凝固し、次いで脱イオン水で洗浄した。ポリマークラムを60℃で2日間、乾燥させた。示差走査熱量測定法(加熱モード、10℃/分、転移の変曲点)によって決定されたように、73重量%のTFE単位、23重量%のP単位および4重量%のTFP単位を含有する生成物は、0.3℃のガラス転移温度を有する非晶質エラストマーであった。ムーニー粘度、ML−10(121℃)は17であった。
【0046】
(実施例3)
十分に撹拌された反応容器において60℃で実行されるセミバッチ乳化重合によって、本発明のポリマー(ポリマー3)を調製した。33リットルの水平撹拌反応器に、20リットルの脱イオン、脱酸素水、200gのペルフルオロヘキシルエチルスルホン酸および20gの水酸化ナトリウムを充填した。反応器を60℃まで加熱し、次いで95.0重量%のTFEおよび5.0重量%のPの混合物により2.07MPaに圧力を保持した。次いで、10重量%の過硫酸アンモニウムおよび2.5重量%の水酸化ナトリウムを含有する開始剤水溶液の326mlアリコートを添加した。反応器に70.0重量%のTFE、20.0重量%のP、5.0重量%のフッ化ビニリデン(VF2)および5.0重量%のTFPの混合物を供給して、重合間、2.07MPaの圧力を保持した。反応期間の終了まで、6ml/時間で開始剤溶液を連続的に供給した。合計8000gのモノマー混合物を反応器に供給した後、モノマー添加を停止し、そして反応器からモノマー残渣を除去した。全反応時間は25時間であった。得られたフルオロエラストマーラテックスを硫酸カリウムアルミニウム溶液の添加によって凝固し、次いで脱イオン水で洗浄した。ポリマークラムを60℃で2日間、乾燥させた。70重量%のTFE単位、20重量%のP単位、5重量%のVF2単位および5重量%のTFP単位を含有する生成物は、21のムーニー粘度、ML−10(121℃)を有した。
【0047】
(実施例4)
十分に撹拌された反応容器において60℃で実行されるセミバッチ乳化重合によって、本発明のポリマー(ポリマー4)を調製した。33リットルの水平撹拌反応器に、17.4リットルの脱イオン、脱酸素水、259gのペルフルオロオクタン酸アンモニウム、70gのリン酸ナトリウム二塩基性七水和物および4000gの実施例2の種ポリマーラテックスを充填した。反応器を60℃まで加熱し、次いで95.0重量%のTFEおよび5.0重量%のPの混合物により2.07MPaに圧力を保持した。次いで、10重量%の過硫酸アンモニウム開始剤水溶液の225mlアリコートを添加した。反応器に73.0重量%のTFE、23.0重量%のPおよび4.0重量%のTFPの混合物を供給して、重合間、2.07MPaの圧力を保持した。反応期間の終了まで、5ml/時間で開始剤溶液を連続的に供給した。合計6800gのモノマー混合物を反応器に供給した後、モノマー添加を停止し、そして反応器からモノマー残渣を除去した。全反応時間は19時間であった。得られたフルオロエラストマーラテックスを硫酸カリウムアルミニウム溶液の添加によって凝固し、次いで脱イオン水で洗浄した。ポリマークラムを60℃で2日間、乾燥させた。示差走査熱量測定法(加熱モード、10℃/分、転移の変曲点)によって決定されたように、73重量%のTFE単位、23重量%のP単位および4重量%のTFP単位からなる生成物は、3℃のガラス転移温度を有する非晶質エラストマーであった。ムーニー粘度、ML−10(121℃)は23であった。
【0048】
(対照A)
十分に撹拌された反応容器において60℃で実行されるセミバッチ乳化重合法によって、種ポリマーラテックスを調製した。33リットルの水平撹拌反応器に、20リットルの脱イオン、脱酸素水、300gのペルフルオロオクタン酸アンモニウムおよび90gのリン酸ナトリウム二塩基性七水和物を充填した。反応器を60℃まで加熱し、次いで75.0重量%のTFE、5.0重量%のPおよび20.0重量%のVF2の混合物により2.07MPaに圧力を保持した。次いで、10重量%の過硫酸アンモニウム開始剤水溶液の250mlアリコートを添加した。反応器に70.0重量%のTFE、20.0重量%のPおよび10.0重量%のVF2の混合物を供給して、重合間、2.07MPaの圧力を保持した。反応期間の終了まで、5ml/時間で開始剤溶液を連続的に供給した。合計8000gのモノマー混合物を反応器に供給した後、モノマー添加を停止し、そして反応器からモノマー残渣を除去した。全反応時間は30時間であった。得られたエマルジョンは32.7%の固体濃度を有し、対照ポリマー(対照ポリマーA)を製造するための種として使用された。
【0049】
十分に撹拌された反応容器において60℃で実行されるセミバッチ乳化重合法によって、対照ポリマーAを調製した。33リットルの水平撹拌反応器に、16リットルの脱イオン、脱酸素水、300gのペルフルオロオクタン酸アンモニウム、90gのリン酸ナトリウム二塩基性七水和物および4000gの上記で調製された種ポリマーラテックスを充填した。反応器を60℃まで加熱し、次いで75.0重量%のTFE、5.0重量%のPおよび20.0重量%のVF2の混合物により2.07MPaに圧力を保持した。次いで、10重量%の過硫酸アンモニウム開始剤水溶液の250mlアリコートを添加した。反応器に70.0重量%のTFE、20.0重量%のPおよび10.0重量%のVF2の混合物を供給して、重合間、2.07MPaの圧力を保持した。反応期間の終了まで、5ml/時間で開始剤溶液を連続的に供給した。合計8000gのモノマー混合物を反応器に供給した後、モノマー添加を停止し、そして反応器からモノマー残渣を除去した。全反応時間は20時間であった。得られた乳濁液を硫酸カリウムアルミニウム溶液の添加によって凝固し、次いで脱イオン水で洗浄した。ポリマークラムを60℃で2日間、乾燥させた。示差走査熱量測定法(加熱モード、10℃/分、転移の変曲点)によって決定されたように、70重量%のTFE単位、20重量%のP単位および10重量%のVF2単位からなる生成物は、2℃のガラス転移温度を有する非晶質エラストマーであった。ムーニー粘度、ML−10(121℃)は46であった。
【0050】
(実施例5)
エラストマー工業で利用される標準的な混合技術を使用して、従来の2本ロールゴム製ミルにおいて、上記の通り調製された本発明のフルオロエラストマーのいくつかと、ポリヒドロキシ硬化剤、酸受容体、加硫促進剤および他の成分とを混合することにより、本発明の硬化性組成物を製造した。TFP硬化サイトモノマー単位を含有しない従来技術のフルオロエラストマー(対照ポリマーA)を使用したことを除いて同一の手順により、比較のための硬化性組成物を製造した。表Iに配合を示す。
【0051】
試験方法に従って、ODR(177℃において、3°アーク、24分)により硬化特性を測定した。この結果も表Iに示す。
【0052】
【表2】
Figure 2004526047
【0053】
(実施例6)
十分に撹拌された反応容器において60℃で実行されるセミバッチ乳化重合法によって、本発明の種ポリマーラテックスを調製した。33リットルの水平撹拌反応器に、20リットルの脱イオン、脱酸素水、150gのペルフルオロオクタン酸アンモニウムおよび70gのリン酸ナトリウム二塩基性七水和物を充填した。反応器を60℃まで加熱し、次いで90.0重量%のTFE、5.0重量%のPおよび5.0重量%のTFPの混合物により2.07MPaに圧力を保持した。次いで、10重量%の過硫酸アンモニウム開始剤水溶液の250mlアリコートを添加した。反応器に73.0重量%のTFE、24.0重量%のPおよび3.0重量%のTFPの混合物を供給して、重合間、2.07MPaの圧力を保持した。反応期間の終了まで、5ml/時間で開始剤溶液を連続的に供給した。合計6000gのモノマー混合物を反応器に供給した後、モノマー添加を停止し、そして反応器からモノマー残渣を除去した。全反応時間は46時間であった。得られたエマルジョンは19重量%の固体濃度を有し、以下のポリマー(ポリマー5)を製造するための種として使用された。
【0054】
十分に撹拌された反応容器において60℃で実行されるセミバッチ乳化重合法によって、本発明のポリマー(ポリマー5)を調製した。33リットルの水平撹拌反応器に、16リットルの脱イオン、脱酸素水、450gのペルフルオロオクタン酸アンモニウム、90gのリン酸ナトリウム二塩基性七水和物および4000gの上記で調製された種ポリマーラテックスを充填した。反応器を60℃まで加熱し、次いで95.0重量%のTFEおよび5.0重量%のPの混合物により2.07MPaに圧力を保持した。次いで、10重量%の過硫酸アンモニウム開始剤水溶液の250mlアリコートを添加した。反応器に73.0重量%のTFE、23.0重量%のPおよび4.0重量%のTFPの混合物を供給して、重合間、2.07MPaの圧力を保持した。反応期間の終了まで、5ml/時間で開始剤溶液を連続的に供給した。合計6000gのモノマー混合物を反応器に供給した後、モノマー添加を停止し、そして反応器からモノマー残渣を除去した。全反応時間は26時間であった。得られたフルオロエラストマーラテックスを硫酸カリウムアルミニウム溶液の添加によって凝固し、次いで脱イオン水で洗浄した。ポリマークラムを60℃で2日間、乾燥させた。示差走査熱量測定法(加熱モード、10℃/分、転移の変曲点)によって決定されたように、73重量%のTFE単位、23重量%のP単位および4重量%のTFP単位からなる生成物は、3℃のガラス転移温度を有する非晶質エラストマーであった。ムーニー粘度、ML−10(121℃)は48であった。
【0055】
(対照B)
十分に撹拌された反応容器において60℃で実行されるセミバッチ乳化重合によって、種従来技術の対照ポリマー(対照ポリマーB)を調製した。33リットルの水平撹拌反応器に、20リットルの脱イオン、脱酸素水、200gのペルフルオロヘキシルエチルスルホン酸および18gの水酸化ナトリウムを充填した。反応器を60℃まで加熱し、次いで95.0重量%のTFEおよび5.0重量%のPの混合物により2.07MPaに圧力を保持した。次いで、開始剤水溶液の326mlアリコートを添加した。溶液は、10重量%過硫酸アンモニウムおよび3.5重量%水酸化ナトリウムを含有した。反応器に77.8重量%のTFEおよび22.2重量%のPの混合物を供給して、重合間、2.07MPaに圧力を保持した。反応期間の終了まで、6ml/時間で開始剤溶液を連続的に供給した。合計8000gのモノマー混合物を反応器に供給した後、モノマー添加を停止し、そして反応器からモノマー残渣を除去した。全反応時間は14時間であった。得られたエマルジョンを硫酸カリウムアルミニウム溶液の添加によって凝固し、次いで脱イオン水で洗浄した。ポリマークラムを60℃で2日間、乾燥させた。示差走査熱量測定法(加熱モード、10℃/分、転移の変曲点)によって決定されたように、78重量%のTFE単位および22重量%のP単位からなる生成物は、−0.9℃のガラス転移温度を有する非晶質フルオロエラストマーであった。ムーニー粘度、ML−10(121℃)は32であった。
【0056】
(実施例7)
エラストマー工業で利用される標準的な混合技術を使用して、従来の2本ロールゴム製ミルにおいて、本発明のフルオロエラストマー(上記で調製されたポリマー5)と、ポリヒドロキシ硬化剤、酸受容体、加硫促進剤および他の成分とを混合することにより、本発明の硬化性組成物(試料5)を製造した。TFP硬化サイトモノマー単位を含有しない従来技術のフルオロエラストマー(対照ポリマーB)を使用したことを除いて同一の手順により、比較のための硬化性組成物(比較試料C)を製造した。表IIに配合を示す。
【0057】
試験方法に従って、MDR(177℃において、24分)により硬化特性を測定した。この結果も表IIに示す。試験方法に従って、1/2インチ(1.3cm)硬化(177℃で10分)ペレットの圧縮永久歪を測定した。表IIに結果を示す。
【0058】
TFP硬化サイトモノマーの共重合単位を含有しない対照ポリマーBは、比較試料CがMDRで実行された場合にS’の測定可能な増加が不足するため、測定された条件下では硬化しなかった。一方、TFPの共重合単位を有する本発明のポリマーを含有する試料5は、硬化ペレットに関するS’の増加および優れた圧縮永久歪値により示されるように十分に硬化した。
【0059】
【表3】
Figure 2004526047
【0060】
(実施例8)
エラストマー工業で利用される標準的な混合技術を使用して、従来の2本ロールゴム製ミルにおいて、本発明のフルオロエラストマー(76重量%のTFE共重合単位、20重量%のP共重合単位および4重量%のTFP共重合単位を含有することを除き、実質的に上記ポリマー1と同様に調製されたもの)と、ポリヒドロキシ誘導体硬化剤、酸受容体、加硫促進剤および他の成分とを混合することにより、本発明の硬化性組成物(試料6および7)を製造した。表IIIに配合を示す。
【0061】
試験方法に従って、MDR(177℃において、24分)により硬化特性を測定した。結果を表IIIに示す。
【0062】
【表4】
Figure 2004526047
【0063】
(実施例9)
エラストマー工業で利用される標準的な混合技術を使用して、従来の2本ロールゴム製ミルにおいて、本発明のフルオロエラストマー(73重量%のTFE共重合単位、23重量%のP共重合単位および4重量%のTFP共重合単位を含有することを除き、実質的に上記ポリマー1と同様に調製されたもの)と、種々のビスフェノールAFの第四級アンモニウム塩(モル比1:1)、酸受容体および他の成分とを混合することにより、本発明の硬化性組成物(試料8から12)を製造した。表IVに配合を示す。
【0064】
試験方法に従って、ODR(177℃において、3°アーク、12分)により硬化特性を測定した。結果を表IVに示す。
【0065】
【表5】
Figure 2004526047

Claims (18)

  1. 45重量%から80重量%のテトラフルオロエチレンと、10重量%から40重量%のプロピレンと、0.1重量%から15重量%の3,3,3−トリフルオロプロペン−1硬化サイトモノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマー。
  2. 前記テトラフルオロエチレンの共重合単位が65重量%と78重量%との間の量で存在し、前記プロピレンの共重合単位が15重量%と25重量%との間の量で存在し、かつ前記3,3,3−トリフルオロプロペン−1硬化サイトモノマーの共重合単位が2重量%と10重量%との間の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の特殊フルオロエラストマー。
  3. 2重量%と20重量%との間の量で存在するフッ化ビニリデンの共重合単位をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の特殊フルオロエラストマー。
  4. A)45重量%から80重量%のテトラフルオロエチレンと、10重量%から40重量%のプロピレンと、i)トリフルオロエチレン、ii)3,3,3−トリフルオロプロペン−1、iii)1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、iv)1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、およびv)2,3,3,3−テトラフルオロプロペンからなる群より選択される0.1重量%から15重量%の硬化サイトモノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマーと、
    B)フルオロエラストマー100部に対して0.1重量部から20重量部のポリヒドロキシ硬化剤と、
    C)フルオロエラストマー100部に対して1重量部から30重量部の酸受容体と、
    D)フルオロエラストマー100部に対して0.1重量部から20重量部の加硫促進剤とを含むことを特徴とする硬化性フルオロエラストマー組成物。
  5. 前記特殊フルオロエラストマーが、65重量%と78重量%との間の量で存在するテトラフルオロエチレンの共重合単位と、15重量%と25重量%との間の量のプロピレンの共重合単位と、2重量%と10重量%との間の量の硬化サイトモノマーの共重合単位とを含むことを特徴とする請求項4に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  6. 前記硬化サイトモノマーが3,3,3−トリフルオロプロペン−1であることを特徴とする請求項5に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  7. 前記特殊フルオロエラストマーが、2重量%と20重量%との間の量で存在するフッ化ビニリデンの共重合単位をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  8. E)フルオロエラストマー100部に対して0.2重量部から7重量部の有機ペルオキシドと、F)フルオロエラストマー100部に対して0.1重量部から10重量部の多官能性助剤とをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  9. 前記ポリヒドロキシ硬化剤Bが、
    i)ジヒドロキシ−、トリヒドロキシ−およびテトラヒドロキシ−ベンゼン、−ナフタレン、および−アントラセン、
    ii)次式
    Figure 2004526047
    (式中、Aは安定な二価ラジカルであり、xは0または1であり、かつnは1または2である)で表されるビスフェノール、
    iii)前記ビスフェノールのジアルカリ塩、
    iv)前記ビスフェノールの第四級アンモニウムおよびホスホニウム塩、v)前記ビスフェノールの第三級スルホニウム塩ならびに
    vi)フェノールのエステルからなる群より選択される硬化剤であることを特徴とする請求項4に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  10. 前記加硫促進剤Dが、第四級アンモニウム塩、第三級スルホニウム塩および第四級ホスホニウム塩からなる群より選択されることを特徴とする請求項4に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  11. 前記硬化促進剤Dが、i)前記ポリヒドロキシ架橋剤(B)の第四級アンモニウム塩、ii)前記ポリヒドロキシ架橋剤(B)の第四級ホスホニウム塩およびiii)前記ポリヒドロキシ架橋剤の第三級スルホニウム塩からなる群より選択されることを特徴とする請求項10に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  12. A)45重量%から80重量%のテトラフルオロエチレンと、10重量%から40重量%のプロピレンと、i)トリフルオロエチレン、ii)3,3,3−トリフルオロプロペン−1、iii)1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、iv)1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレンおよびv)2,3,3,3−テトラフルオロプロペンからなる群より選択される0.1重量%から15重量%の硬化サイトモノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマーと、
    B)i)ビスフェノールの第四級アンモニウム塩、ii)ビスフェノールの第四級ホスホニウム塩およびiii)ビスフェノールの第三級スルホニウム塩からなる群より選択される化合物と、
    C)酸受容体とを含むことを特徴とする、硬化性フルオロエラストマー組成物。
  13. 前記特殊フルオロエラストマーが、65重量%と78重量%との間の量で存在するテトラフルオロエチレンの共重合単位と、15重量%と25重量%との間の量のプロピレンの共重合単位と、2重量%と10重量%との間の量の硬化サイトモノマーの共重合単位とを含むことを特徴とする請求項12に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  14. 前記硬化サイトモノマーが3,3,3−トリフルオロプロペン−1であることを特徴とする請求項13に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  15. 前記特殊フルオロエラストマーが、2重量%と20重量%との間の量で存在するフッ化ビニリデンの共重合単位をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  16. E)フルオロエラストマー100部に対して0.2重量部から7重量部の有機ペルオキシドと、F)フルオロエラストマー100部に対して0.1重量部から10重量部の多官能性助剤とをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  17. 前記ビスフェノールの第四級アンモニウム塩が、a)テトラプロピルアンモニウム/ビスフェノールAF塩、b)メチルトリブチルアンモニウム/ビスフェノールAF塩、およびc)テトラブチルアンモニウム/ビスフェノールAF塩からなる群より選択されることを特徴とする請求項12に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
  18. 前記ビスフェノールの第四級アンモニウム塩が、モル比1:1の第四級アンモニウム化合物とビスフェノールAFとの塩であることを特徴とする請求項12に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
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