JP2004517678A - 運動器具 - Google Patents

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Abstract

本発明は、運動器具であって、人が自分の臀部および/または背中および/または腹部/胸部を支持するために運動器具の一部分に接触しているときに、自分の筋を強化するための運動器具を提供する。ある機械部分、例えば人の背中および/または臀部のための支持板は、支承部と関連して位置的不安定性を伴って作られている。

Description

【0001】
本発明は、身体運動中に平衡化または不安定性の制御を必要とすることによって制御された運動の原理に関する実施形態に特に基づく、人の筋を強化するための運動器具に関する。特に、本発明は、添付の特許請求の範囲における請求項1、2、10、14に開示されている運動器具に関する。
【0002】
今日では、練習場および類似のフィットネス器具または運動器具が、全身をさまざまな方法で運動できるようにする運動装置のよく知られた物品である。これらの器具は、さまざまな運動活動中にレバー、ケーブル、プーリー、またはスプロケット上を走行するチェーンを介して持ち上げられるおもりを有する。さまざまな動作中に主要筋群を運動させることができる。人体は多数の筋と腱から成るが、これらのすべてがこのような運動に関与する必要があるとは限らない。これは、フィットネス・トレーニングが主要筋群に対して、全面的効果ではなくても最も効果的であることを意味する。
【0003】
本発明による運動器具は、第一に、主として運動させようとする1つまたは複数の筋群を囲む筋および腱のすべてに運動効果を作り出すことを意図する。これは、いくつかの運動中に人の筋の大部分が選ばれた運動を制御するために使用されるべきであることを意味する。
【0004】
現代の世界では、多くの人々が脊髄障害に関する大きな主要問題を有している。多くの座りがちの仕事および一般に低い活動レベルがしばしば寄与的な原因となっている。同時に運動装置としての背中の受動部分は変化する。椎間板は圧縮されるか平らにされてその弾性を失う。特に腰の領域および首における個別椎骨間の小さな間接は摩耗して、固くなり、動きが少なくなる。胴周りの寸法は年齢とともに増加し、重心は、腹部の筋が萎縮すると前方へ移動する。これは、以前は単に存在したままで「調節された」筋が継続的な緊張を受けて、これが慢性的な筋の引っ張りおよび筋肉痛を引き起こすことを意味する。簡単に言えば、このようにして非器質性ベースの慢性的背痛患者になる。忙しいビジネスマンやビジネスウーマンは身体的回復の必要性を発見している。したがって、背中の平衡を再度増強しなければならない。しかしながらこれには、幼児を仰向けの姿勢からうつ伏せの姿勢、座った姿勢、ひざまずいた姿勢へと動かし、こうして次いで子供時代は立った姿勢へ、後になって歩く姿勢へと動かした筋群のすべてを強化することが必要となる。したがって、背中の機能をこのように回復させるための鍵は、危険性のない状況で「不安定性」を使用することにある。こうして背中の最も重要な筋、すなわち腹筋に到達する。腹筋から始まって、腹腔内部の圧力は増加し、脊柱の前方安定化を起こす。この作用は背中の筋、つまり背中の深くて長い伸筋と背中の軸から偏ったすべての表面付随筋の両方からの反作用を発生させる。筋に基づく慢性的背痛を持つ患者のリハビリテーションでは、身体自体の活動によってのみ補償されるべき「三次元」平衡失調が大きな関心事である。脊椎関節における骨関節炎などの確立された器官障害、椎間板の変化、および脊柱の受動運動セグメントの一部における不安定性の基になるその他の障害に悩む人も、個人的調節によってこのようなリハビリテーションの利益を受けるはずである。
【0005】
第1実施形態によれば、本運動器具は主として、人が仰向けに横たわり、および/またはその姿勢から自分の上体の上向き移動を実施するとき、および次に自分の足を床などの堅固な表面に載せようとし、次いで自分の腿と下脚との間にある角度を形成させようとするときに自分の腹筋を強化することに基づくものである。本発明によれば、本運動器具は、人の背中および/または臀部を上に載せるべき支持板が、支持板の縦方向に配置された少なくとも1つの支承部によって不安定に支持され、これによって支持板はその横断方向に前記の堅固な表面に対して傾斜動作できることが意図されることを特徴とする。
【0006】
代りの解決策では、本運動器具は主として、人が腹ばいに横たわって、随意に自分の上体を上げようとするとき、および自分の膝、下脚、および足、またこれらの部分を堅固な表面に載せようとするときに自分の背筋を強化することに基づくものである。本運動器具は、本発明によれば、人の胸部および/または腹部を上に載せるべき支持板が、支持板の縦方向に配置された少なくとも1つの支承部によって不安定に支持され、これによって支持板はその横断方向に前記の堅固な表面に対して傾斜動作できることが意図されることを特徴とする。
【0007】
さらなる変形実施形態によれば、人の筋を強化するための運動器具であって、人が座席の形状をなす器具部分に座っているとき、および自分の足を床などの堅固な表面に載せようとし、次いで自分の腿と下脚との間にある角度を形成させようとし、自分の背中を背もたれに能動的に接触させようとし、自分の両手を別の器具部分に能動的に接触させようとするときに自分の筋を強化するための装置が提供される。この運動器具は、本発明によれば、背もたれと座席のいずれも不安定な方法で支持されることを特徴とする。
【0008】
さらに別の変形実施形態によれば、本運動器具は、人が座席の形をなす器具部分に座っているが、自分の足を、おもりで負荷をかけたレバー・アーム手段の形をなす足載せ台と能動的に接触させようとし、自分の手および/または背中を別の器具部分に能動的に接触させようとするときに人の筋を強化するように設計することができる。本発明によれば、本運動器具は、座席および/または足載せ台が不安定な方法で支持されていることを特徴とする。
【0009】
運動器具の変形それぞれの、追加の実施形態は、添付の特許請求の範囲および添付の図面を参照した下記の説明に述べられている。
【0010】
したがって記載された運動器具は、従事者または使用者のいずれかがさまざまな運動の実行中に横たわるか座る機械の部分を傾けることによって生ずる不安定性に基づくものである。使用者または人が運動方向/脊柱に対して横向きに傾くベンチの上で、いわゆる「起き上がり運動」を実施することになる実施形態では、この器具は大きな前腹筋のみならず、腹部領域におけるすべての筋を活動的にし、身体のバランス・システムを鼓舞する。
【0011】
添付の図面を参照して本発明をさらに詳しく以下に説明する。
【0012】
運動器具は、その部分が多少とも不安定および安定になるように調節できるという考えに基づいている。運動器具は、主として運動させようとする1つまたは複数の筋群を囲むすべての筋および腱に対して運動効果を作り出すように作られている。これは、いくつかの運動中に身体の筋の大部分が選ばれた運動を制御するために使用されるべきであることを意味する。
【0013】
運動器具自体は、部分的に知られている方法で製造することができる。さまざまなトレーニング運動のために、運動器具の無数の製造方法およびさまざまな設計がある。本明細書に図示説明する運動器具は、座席、ベンチ、ハンドル、背もたれ、足掛け台、およびその他の支持構造物(図示せず)のための不安定性と傾斜原理に基づいている。したがって本発明は、機能性を目的としたこれらの適用品の設計、および従来の技術には含まれていない適用品の設計も対象とする。これらの適用品は通常は、運動器具から取り外すことができ、練習場または運動器具全体とは独立して、さまざまな状況で単独で使用できるように構成される。
【0014】
図1に示す運動器具は支持板を有し、支持板の上に人の背中および/または臀部を載せることができるが、支持板は支承部2、3を介して不安定に支持されており、支承部は、例えば表面5に固定されているクランプ構造4と協働する。図1bは図1aの器具の端面図であり、図1cはさまざまな傾斜姿勢にある器具を示す。
【0015】
図2aでは、運動器具は、器具を使用しようとする人のための支持板6と、例えば床などの表面8に直接置かれる支承部7とを備えている。
【0016】
図3a、図3b、図3cは、運動器具をどのように、支持板10を支持する可とう性支承部9によってx、y、z方向に傾斜可能にすることができるかを示している。
【0017】
図4aおよび図4bはそれぞれ、床の上で直接支えるための運動器具の側面図と(概略)斜視図である。図5は、この場合に可能な横方向の傾斜を示す。
【0018】
図6a、6b、6cは、器具を使用する人のための支持板を備えた運動器具を示し、ここで支持板は参照番号11によって示され、また運動器具のための支承部があり、この支承部は参照番号12で示されて、表面13の上に置かれている。図6cは、支承部に、支点16、17などの支点に対して可動な上端部を有するアーム14、15をどのように備えることができるかを詳細に示している。こうして、図6aに示すように、支承部を備えていても運動器具を平らに梱包することが可能になる。この場合の支承部は段階的に調節可能に示されているが、もちろん無段調節式にすることも可能である。
【0019】
図7〜10は、運動器具が使用者用の支持板18を有する傾斜ベンチの形をなす場合の解決策を示す。この場合でもまた、固定クランプ20と旋回式連結を形成する支承部19があり、クランプ20は運動器具の基部21に留められている。支持板18を随意にアーム21、22、23、24、25および26で直接支持することもできる。
【0020】
図11〜20は、運動器具の部分の傾斜範囲を限定するさまざまな解決策と、このような動きの制御を示す。
【0021】
不安定性を伴う運動で望みの効果を得ようとする場合には、傾斜範囲が特に大きいことは重要ではない。不安定性を伴う小さな範囲の傾斜で通常は十分である。運動器具で特に大きな範囲の傾斜が可能である場合には、使用者または従事者がうっかり負傷する結果になる場合もありうる。
【0022】
動きの範囲を制御するため、および動き自体を制御するための調節に関しては多数の解決策がある。不安定性接合部に基づく実施形態は、それ自体従来の技術に基づいて構成されるが、主な発明的着想と結合すれば、従来の技術も器具の独特の特徴に対する基礎を提供しよう。
【0023】
したがって、前記の図11〜20では、傾斜/不安定性をどのように調節できるかが示されている。実際、これは傾斜範囲を設定できることを必然的に意味することになる。
【0024】
図11aは、アーム28、29を支えるブラケット27を示し、アーム28、29は、この図では参照番号30で示されている支持板を支える。ブラケットを上下に押すことによって、安定度を調節することが可能である。ブラケット27を下方に移動させるほど、アーム28、29間の間隙がブラケット27上のカラー27’、27”に対して大きくなるので、支持板30はより不安定になる。
【0025】
図12、13は、代替の傾斜制限減衰装置を示す。この傾斜装置は1本のボルト31からなり、このボルトは区域32においてその軸に沿って異なる密度を有する。ボルト31の基本構造を、金属または高密度プラスチックで作り、図示するように先細の断面形状を有するものにすることができる。この形状が終わって円筒状になった点における空間を、参照番号33で示すように、より軟らかい材料で充填することができる。したがって、ボルト構造はなお均一の断面を有するものであることが理想的である。こうして、装置の係合部分35がボルト構造31、33の選ばれた点で終わるように、回転ハンドル34を介してボルト31を回すことによって、意図される傾斜動作を調節することができる。材料33は例えばゴムで構成されてもよい。また係合部分35を、ボルト31、33の小さな部分が貫通する孔37の周りにリングの形で作ることができる。この終端部分40ではボルト31は装置のねじ付き部分38とかみ合うねじ36を有して作られているので、ボルトを両方向にねじ込むことは可能である。ボルト31を参照番号31’で示されている分だけ回すと、参照番号35で示されている装置のリングまたは係合部分はボルト31の一部分を囲む軟らかい部分33と係合し、これによって運動器具上の傾斜装置が不安定な傾斜状態を提供することになる。こうして、材料33に関する柔軟の度合いはボルト31に沿って可変値を有することになるので、不安定性の度合いを無段式に望みの値に設定することができる。ゴムなどの弾性的に屈曲する材料33は、傾斜動作に対して減衰効果を有することにもなる。この効果は、ゴム33がボルト31から外されている場合には、この場合動きが完全な非減衰状態にあるので、この効果は得られなかったはずである。
【0026】
図12、13では、支承部は参照番号35’によって示されており、支承部が周りに配置されている傾斜軸は参照暗号39によって示されている。
【0027】
図14、15、16は、本発明による運動器具と共に、支持板の支承部に関して使用するための一般的な制動装置を示す。図14では、支承部は参照番号41で示され、シャフト42の周りに旋回する。傾斜支持板(図示せず)を支えるアーム43と共に、中間ディスク45を有する複数の互いに平行なブレーキ板44が備えられている。ナット46を締め付けると、ポスト47がプレート48と接触することになり、これによってプレート44とディスク45との間の摩擦を増加するので、摩擦ブレーキが行われる。同様なものであるがさらに簡単な構造が図15、16に示されており、ここで支承部48は締付け手段49を備え、締付け手段はボルト連結部50によって調節可能である。
【0028】
図17、18に示す解決策をさらに詳しく説明する。ここでは摩擦装置51があり、この摩擦装置は調節ねじ52によって調節可能であり、図15、16に関して図示説明したものと同じ効果を有する。傾斜範囲を調節するために、クッション材料54’、55’を随意に備えた端部ストップ54、55を有する調節手段53を備えることができ、矢印57で示すように器具が傾斜すると、フォーク56がストップ54、55のいずれかに当って止まる。端部ストップ54、55用のガイド・レール58を傾斜制限装置53の上に配置することができる。支承部は参照番号59で示され、基部またはプラットフォームの上に便利な方式で取り付けることができる傾斜シャフト60の周りに配置されている。フォーク56は支承部59と同時に動く。人のための支持板は図示されていないが、支承部の頂部分61によって支持されることになる。
【0029】
図19は、主としてハンド・グリップおよび/または足載せ台として使用するための調節可能な不安定性接合部を有する構造の断面図である。制動装置は概して参照番号19’で示されている。
【0030】
図20は、ホルダ64の中に支持されている不安定性接合部63を有するハンド・グリップ62を示し、ホルダは、調節スリーブ66の上のねじ付き部分と協働するねじ付き部分65を有し、調節スリーブ66は、不安定性接合部63に最も近い自由端に弾性的に屈曲する材料67を備えている。図面には直接示されていないが、例えば傾斜部分(支持表面)と支承部に連結されているフレームとの間に調節可能なオイル・ブレーキまたは空気ブレーキを取り付けることによって、傾斜動作を制動するための制動装置を設けることも、もちろん可能になる。
【0031】
図21は、人69が上に横たわることのできる傾斜ベンチ68の形の運動器具を示す。不安定性の度合いを、表面71の上に両足70を互いに離して置くことによって、かつ/または上に図示説明した傾斜制御手段を取り付けることによって、調節することができる。図22はそれ自体図21と同じであるが、この図における傾斜ベンチは参照番号72で示され、人または使用者69の頭部69’の支持部を含めるために延長されている。
【0032】
図23、24は、支持板が支持体81に対して滑動可能なスラット73〜80、例えば2つ以上のスライド・バーからなる運動器具を示す。人82、例えば若者または子供が、スラット73〜80からなる支持板の上に横たわる。図24では、スラット73〜80が隣接スラット73〜80間に間隙ができるように互いに変位しており、こうしてスラットを備えた支持板が大人69のために効果的支持を提供できるようにすることがわかる。スラットの頂部にマット120を備えることは好都合であり、スラットが図23に示す位置にあるときには、図24においてスラット間の間隙を横切って延びるマット部分は、図24において点線120’で示すようにスラットの間に垂下した状態で位置する。
【0033】
図25は、傾斜ベンチ83の形をなす運動器具の使用を示しており、傾斜ベンチ83は支承部85を介して支持物84に対して傾斜可能に置かれ、これによって人86は腹部86”を傾斜ベンチ83に載せながら背中の運動を行うことが可能になる。同時に、人が表面87の上に膝86’’’と足86’’’’を載せていることがわかる。
【0034】
図26は、使用者88が上体88’と腕88”との運動を行っている、運動用の器具を示す。この器具はおもり89を有し、おもりは、自分の身体からハンドル90を押し放す使用者88によって持ち上げられる。おもり89は支点92に支えられているレバー91を介して、またケーブル93およびプーリー94、95を介して持ち上げられる。使用者はベンチ96の上に座り、ベンチは頂部において支持構造物97に合流し、支持構造物は支点92とプーリー94、95とを支えている。ベンチ96の上の背もたれは参照番号98で示され、座席板は参照番号99で示されている。背もたれも座席板も両方とも安定状態から不安定状態まで調節することができる。ハンドル90も、安定または不安定になるように自由に調節可能である。正規のトレーニング中に使用者88の望み通りに不安定にすることもできる部分90、98、99をすべて不動にすることができ、または例えば部分90、98、99の少なくとも1つを不安定にすることができることに注目するのは重要である。この不安定性により、使用者88は、おもり89を持ち上げるために行わなければならない押し動作において、確実に右筋を必然的に張ることになる。例えば、背もたれ98と座席板99をロックすることができ、使用者が図26に示す運動を実施するときは、使用者は自分の手首を安定に保たなければならない。これは取り囲む筋をすべて活動化することになる。さらに別の代替案は、背もたれ98とハンドル90とをロックすることである。この解決策では、使用者は座席板99の傾斜を安定化して上体をまっすぐに保たなければならない。
【0035】
座席板99とハンドル90がロックされている場合には、背もたれがこの場合傾斜または回転するので、使用者は上体のねじれを補償しなければならない。
【0036】
図27は、人100が自分の両脚100’を使用して、回転の中心103の周りに回転するレバー・アーム102で構成されたシステムを介しておもり101を持ち上げ、ワイヤ104がレバー・アーム102からプーリー105、106、107、108を介して通っている運動を示す。この運動は通常、脚の主要筋群の訓練を行う。この運動のために、運動器具は、座席板109が不安定傾斜位置から固定された静止位置まで傾斜可能かつ調節可能であり、足載せ台110は随意に調節可能に安定または不安定にできるように構成されている。使用中はロックされる座席板または足載せ台の接合部を有することが最も便利であろうと思われる。足載せ台110は随意に、図19、20に示すような形式のもの、または傾斜可能なペダルとすることができる。
【0037】
座席板109を傾斜可能にすることができる場合には、訓練する人100は運動中に自分の平衡を保っていなければならない。人は両手でハンド・グリップ110を掴むことによって自分の身体を支える。座席板109がこのように傾斜可能であるときは、練習する人100は運動中に自分の平衡を保っていなければならない。この場合、使用者の股関節100’’’はこの運動中の傾斜動作を補償しなければならないので、腹部領域100’周囲の筋群の能動的な使用が達成される。例えば座席板109はロックするが、この運動中に足載せ台100を可動または不安定にすることによって、使用者の足関節111も、使用者がおもり101の効果に対抗して圧力を加えることができるように、安定に保つように努力する。ここで、足関節自体の周りの筋はすべて活動化されるはずである。
【0038】
この方法による訓練は結果的に、使用者が運動を意図する筋に対してさらに大きな効果をもたらし、また同様にその他多くの筋群の訓練にもなる。これは、安定した運動システムによるものと同じ効果が得られるためには、運動期間は長く続く必要はないことを意味する。同じ効果を得るためには、訓練運動の繰り返しを少なくすることが必要であることがわかった。
【0039】
図28は、従事者または使用者112が、プーリー115〜116を経て通りおもり117で終わっているワイヤ114を介して自分の手112’を使ってバー113を引き下ろさなければならない運動器具を示す。この運動の目的は、従事者または使用者112が、首部の背後または頭部の前面でバー113を引き下ろし、同時にベンチ118の座席板119の上に不安定に座っていなければならないことである。バー113を下方に引っ張ると、おもり117は上げられる。この運動の目的は、上体全体のトレーニングであり、さらにまたこの運動中の不安定性を連続的に調節しなければならないことである。これは背中、腹部、および横隔膜領域などの筋によい効果をもたらすことがわかっている。
【0040】
もっと安定した訓練を達成するために、さまざまな部分の傾斜範囲を調節し、かつ随意に安定位置にロックすることができるが、この場合には結果はそれ自体知られている運動器具となる。図26〜28に示す運動器具の本質的な新奇性は、器具部分のいずれかが位置的不安定性を伴って作られていることである。
【0041】
先に指摘したように、運動の概念は、正しい運動効果を得るために望ましいいずれかの組合せで、固定されて部分的に動揺する、または不安定な部分と固定された部分とによって訓練の組合せを可能にする。
【0042】
不安定性(強さ)を伴う訓練の一つの効果は、筋および腱の身体的強化の他に平衡の増進である。本発明は、身体の平衡システムのトレーング効果を有する。これを頭脳と筋との間の相互作用と呼ぶ。このようなトレーニングは、平衡すなわち本能的反応に高度に前向きの効果を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1a】
スタンドに取り付けるための、運動器具の第1変形形態の原理を示す側面図である。
【図1b】
運動器具の端面図である。
【図1c】
さまざまな傾斜姿勢から見た運動器具を示す図である。
【図2a】
表面の上で直接使用するための運動器具の側面図である。
【図2b】
運動器具の端面図である。
【図3a】
すべての方向に動く運動器具の原理を示す図である。
【図3b】
すべての方向に動く運動器具の原理を示す図である。
【図3c】
すべての方向に動く運動器具の原理を示す図である。
【図4a】
表面の上で直接使用するための傾斜ベンチの形をなす運動器具を示す図である。
【図4b】
表面の上で直接使用するための傾斜ベンチの形をなす運動器具を示す図である。
【図5】
傾斜ベンチの形をなすフィットネス器具の傾斜動作を示す図である。
【図6a】
運動器具の傾斜度を調節するための原理を示す図である。
【図6b】
運動器具の傾斜度を調節するための原理を示す図である。
【図6c】
運動器具の傾斜度を調節するための原理を示す図である。
【図7】
スタンドに取り付けられた傾斜ベンチの形をなす運動器具の一実施形態の側面図である。
【図8】
図7に示す運動器具の平面図である。
【図9】
図7に示す運動器具の正面図である。
【図10】
図7に示す運動器具の傾斜動作を示す図である。
【図11a】
運動器具の傾斜範囲を制限するための装置を示す図である。
【図11b】
図11aに示す装置の側面図である。
【図11c】
図11aに示す装置の垂直中央断面図である。
【図12】
傾斜範囲を制限するための別の装置を示す図である。
【図13a】
図12に示す装置の端面図である。
【図13b】
図12に示す装置の垂直断面図である。
【図14】
傾斜範囲を制限するための別の装置を示す図である。
【図15】
傾斜範囲を制限する別の装置の側面図である。
【図16】
図15の装置の端面図である。
【図17】
運動器具に組み込まれている傾斜装置の傾斜範囲を制限し、傾斜装置の動きを制動するための、完全な実施形態を示す図である。
【図18】
図17に示す構造の垂直断面図である。
【図19】
すべての方向に動くための運動器具の一体化された部分にすることもできる不安定継手と、動きの自由を制限するための手段とを示す図である。
【図20】
図19に示す実施形態による不安定継手を備えたハンドルまたはハンド・グリップの概略図である。
【図21】
起き上がり運動を行うための傾斜ベンチの形をなす運動器具の使用を示す図である。
【図22】
頭部用支持部を有する傾斜ベンチの形をなす運動器具の代りの実施形態を示す図である。
【図23】
頭部用支持部を有する傾斜ベンチの形をなす運動器具を示す図である。
【図24】
図23と同じものであるが、使用者の身長に合わせるために縦方向に傾斜ベンチを伸張する手段の図示を含む図である。
【図25】
不安定の下で背筋の運動をするための傾斜ベンチの形をなす運動器具を示す図である。
【図26】
調節可能な不安定ベンチまたは座席と、背中支持部と、ハンドルとを有し、主として上半身と腕の運動をするための運動器具の原理を示す図である。
【図27】
主に脚筋を強化するための、調節可能な不安定ベンチまたは座席を有する運動器具の原理を示す図である。
【図28】
調節可能な不安定ベンチまたは座席を有する運動器具の原理を示す図である。

Claims (16)

  1. 人が仰向けに横たわり、かつ/またはその姿勢から自分の上体の上向き動作を実施するとき、および次に自分の足を床などの堅固な表面に載せようとし、次いで自分の腿と下脚との間にある角度を形成させようとするときに、主として自分の腹筋を強化するための運動器具であって、人の背中および/または臀部を上に載せるための支持板が、支持板の縦方向に配置された少なくとも1つの支承部によって不安定に支持され、これによって支持板はその横断方向に前記の堅固な表面に対して傾斜動作できることを特徴とする運動器具。
  2. 人が腹ばいに横たわって、随意に自分の上体を上げようとするとき、および自分の膝、下脚、および足、またこれらの部分を堅固な表面に載せようとするときに、主として自分の背筋を強化するための運動器具であって、自分の胸部および/または腹部を上に載せるための支持板が、支持板の縦方向に配置された少なくとも1つの支承部によって不安定に支持され、これによって支持板はその横断方向に前記の堅固な表面に対して傾斜動作できることを特徴とする運動器具。
  3. 前記支承部が、堅固な表面に載せる足または基部における底部で終わっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の運動器具。
  4. 前記支承部が、支持板の下側において完全または部分的に折り曲げられたスタンドの一部分であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の運動器具。
  5. 前記支承部が、支持板の傾斜を慣性的に調節するための装置を有することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、または請求項4に記載の運動器具。
  6. 支持物の上部が使用者の背中に対して人間工学的に形状化されるか、またはそれ自体使用者の背中に適合する材料または設計によって作られていることを特徴とする請求項1に記載の運動器具。
  7. 支持板の物理的長さが使用者の身体的寸法に調節可能であることを特徴とする前記請求項のいずれか一項または複数項に記載の運動器具。
  8. 支持板の物理的長さが使用者の身体の頭部領域から臀部領域までを支持するように設計されていることを特徴とする前記請求項1から請求項5までのいずれか一項または複数項に記載の運動器具。
  9. 支持板用の段階式または無段式に調節可能な傾斜制限装置が備えられていることを特徴とする前記請求項のいずれか一項または複数項に記載の運動器具。
  10. 人が座席の形状をなす器具部分に座っているとき、および自分の足を床などの堅固な表面に載せようとし、次いで自分の腿と下脚との間にある角度を形成させようとし、自分の背中を背もたれに能動的に接触させようとし、自分の両手を別の器具部分に能動的に接触させようとするときに、自分の筋を強化するための運動器具であって、背もたれと座席のいずれも不安定な方法で支持されることを特徴とする運動器具。
  11. 使用者の手と能動的に接触している器具部分が引き手段または押し手段であることを特徴とする請求項10に記載の運動器具。
  12. 使用者の手と能動的に接触している器具部分が多方向傾斜可能ハンド・グリップの形に作られていることを特徴とする請求項10または11に記載の運動器具。
  13. 位置的不安定性が不安定性および/または慣性の範囲に関して調節可能であることを特徴とする請求項10から請求項12までのいずれか一項または複数項に記載の運動器具。
  14. 人が座席の形をなす器具部分に座り、自分の足を、おもりで負荷をかけたレバー・アーム手段の形をなす足載せ台と能動的に接触させようとし、自分の手および/または背中を別の器具部分に能動的に接触させようとするときに、自分の筋を強化するための運動器具であって、座席および/または足載せ台が不安定な方法で支持されていることを特徴とする運動器具。
  15. 使用者の手と能動的に接触している器具部分が多方向傾斜可能ハンド・グリップの形に作られていることを特徴とする請求項14に記載の運動器具。
  16. 位置的安定性が不安定性および/または慣性の範囲に関して調節可能であることを特徴とする請求項14または請求項15に記載の運動器具。
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