JP2004516978A - 自動車の走行動特性のモニタ装置および方法 - Google Patents
自動車の走行動特性のモニタ装置および方法 Download PDFInfo
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- B60T2240/03—Tire sensors
Abstract
【課題】車両車輪と走行路面との間の高い力伝達または走行状態の高い安定化を達成する、走行動特性のモニタ装置及び方法を提供する。
【解決手段】それぞれの車輪(12)の少なくとも1つの車輪変数を測定し、且つ少なくとも1つの車輪変数を表わす信号(Si、Sa)を出力する、少なくとも1つの車輪(12)に付属のセンサ装置(20、22、24、26、28、30)と、車輪(12)の少なくとも1つの車輪変数を表わす信号(Si、Sa)を処理する評価装置(14)と、を含む、少なくとも1つの車輪(12)を有する自動車の走行動特性のモニタ装置において、評価装置(14)が、処理結果に基づいて、少なくとも1つの車輪(12)の力伝達能力を表わす少なくとも1つの特性値を決定する。本発明は更に、該装置に対応する自動車の走行動特性のモニタ方法に関する。
【選択図】図1
【解決手段】それぞれの車輪(12)の少なくとも1つの車輪変数を測定し、且つ少なくとも1つの車輪変数を表わす信号(Si、Sa)を出力する、少なくとも1つの車輪(12)に付属のセンサ装置(20、22、24、26、28、30)と、車輪(12)の少なくとも1つの車輪変数を表わす信号(Si、Sa)を処理する評価装置(14)と、を含む、少なくとも1つの車輪(12)を有する自動車の走行動特性のモニタ装置において、評価装置(14)が、処理結果に基づいて、少なくとも1つの車輪(12)の力伝達能力を表わす少なくとも1つの特性値を決定する。本発明は更に、該装置に対応する自動車の走行動特性のモニタ方法に関する。
【選択図】図1
Description
【0001】
発明の属する技術分野
本発明は、それぞれの車輪の少なくとも1つの車輪変数を測定し、且つ少なくとも1つの車輪変数を表わす信号を出力する、少なくとも1つの車輪に付属のセンサ装置を含み、更に、信号を処理する評価装置とを含む、少なくとも1つの車輪を有する自動車の走行動特性のモニタ装置に関するものである。
【0002】
本発明は、更に、車輪の少なくとも1つの車輪変数を測定するステップと、少なくとも1つの車輪変数を処理するステップとを含む、少なくとも1つの車輪を有する自動車の走行動特性のモニタ方法、好ましくは本発明の装置により実行するための方法に関するものである。
【0003】
従来の技術
従来の技術から、車両車輪と走行路面との間のできるだけ大きな力伝達または自動車の走行状態の安定化を達成するために、車両モデルに基づいて、または滑りの関数として、自動車の走行状態を調節係合により調節する走行動特性制御装置が既知である。このような調節係合は、1つまたは複数の車輪における車輪ブレーキ圧力の変化および/または機関出力の変化であってもよい。
【0004】
この場合、車輪と走行路面との間において支配している力伝達条件は、例えば、使用される車輪ないしタイヤのタイプ、例えば夏季用タイヤまたは冬季用タイヤのような種々のパラメータの関数であり、走行路面の状態、例えば乾燥、湿潤または凍結の関数であり、および車輪温度並びに車輪速度の関数でもある。できるだけ正確な走行動特性制御を可能にするために、走行動特性制御装置は、支配しているそれぞれの外的条件に適合される。
【0005】
ここで、従来の技術から、走行動特性制御のために単線モデルを使用する走行動特性制御装置および制御方法が既知である。このような単線モデルにおいては、車輪ないしタイヤと走行路面との間において支配している力伝達条件が、斜行剛性として、モデルを表わす微分方程式で使用される。
【0006】
従来の技術の方法の一実施態様により、斜行剛性は、ヨー運動、姿勢角、車両縦方向速度、前輪のかじ取り角、および後輪がかじ取り可能な場合には後輪のかじ取り角の測定および処理により決定される。ここで、上記の変数は定常コーナリングにおいてのみ測定かつ処理される。
【0007】
この方法の代替態様により、前輪斜行剛性は、測定されたヨー運動、測定された車両縦方向速度、測定された前輪かじ取り角、および、場合により、測定された後輪かじ取り角の関数として、および固定設定された後輪斜行剛性の値の関数として計算される。この場合もまた、上記の変数は定常コーナリングにおいてのみ測定される。このとき、走行動特性制御装置内に記憶されている単線モデルは、実際に測定された斜行剛性に基づいて、支配している条件に適合される。
【0008】
従来の技術の、滑りに基づく他の制御方法においては、駆動滑り制御装置および/またはアンチロック制御装置に対する応答車輪滑りしきい値は、タイヤと走行路面との間において支配している関係に適合されるが、これは、例えば駆動系の総括変速比のような構造的な関係を考慮して、測定された車両運転データから駆動トルクが決定され、且つこれから、駆動車両車輪における所定のまたは測定された車軸荷重において利用された摩擦係数が決定されることによって適合される。さらに、駆動滑りが測定され、且つこのようにして形成された摩擦係数−駆動滑りの値の対に基づいて、複数の摩擦係数−車輪滑り特性曲線から1つの摩擦係数−車輪滑り特性曲線が選択される。このとき、ASR装置および/またはアンチロック制御装置において、選択されたそれぞれの摩擦係数−車輪滑り特性曲線に付属の応答車輪滑りしきい値が使用される。
【0009】
既知の方法においては、駆動車両車輪に供給される駆動トルクは、燃料供給量および/または空気供給量の間の関係を機関回転速度で与える機関特性曲線群と、駆動系の総括変速比とから決定される。車両の駆動トルクから、そのトラクション・フォースを推測することができる。車両車輪のひずみ状態またはレベル調節装置内の圧力に応答するセンサを用いて、車輪接触面と走行路面との間に作用する法線力を近似的に決定することができる。ここで、トラクション・フォースの法線力に対する比が、利用された摩擦係数である。
【0010】
代替態様として、駆動車輪に与えられた駆動トルクは、駆動車軸に設けられたトルク・センサにより測定されてもよい。
最後に挙げた場合においては、摩擦係数−車輪滑りの値の対は、所定の走行状況が支配しているときにのみ決定される。この走行状況は車両の直進走行である。
【0011】
既知の方法ないし装置を用いることにより、確かに、走行動特性制御を、車両車輪と走行路面との間において支配している条件に適合可能ではあるが、このためにきわめて高い測定技術的な費用が必要である。さらに、車輪と走行路面との間において支配している条件を評価するために必要な変数の測定は、所定の走行状況においてのみ可能である。
【0012】
設けられているこの種のセンサに関して、更に、種々のタイヤ・メーカーが将来においていわゆるインテリジェント・タイヤの使用を計画していることが既知である。この場合、タイヤに直接新しいセンサおよび評価回路が装着されてもよい。このようなタイヤの使用は、例えば走行方向に対して横方向および縦方向にタイヤにかかるトルク、タイヤ圧力またはタイヤ温度の測定のような追加の機能を可能にする。これに関して、例えば、各タイヤ内に、好ましくは周方向に走る磁力線を有する磁化された面ないしストライプ(細長面)が組み込まれているタイヤが設けられていてもよい。磁化は、例えば断続的に常に同じ方向に行われ、しかも逆の配向で、即ち交番極性で行われる。磁化ストライプは、タイヤのリム付近およびタイヤの接触面付近内で伸長していることが好ましい。したがって、測定値伝送器は車輪速度で回転する。対応する測定値受信器は、車体に固定して回転方向に2つまたはそれ以上の異なる点に装着され、更に回転軸から異なる半径方向間隔を有していることが好ましい。これにより、内側の測定信号および外側の測定信号を得ることができる。このとき、タイヤの回転は、1つないし複数の測定信号の極性が周方向に変化することにより検出することができる。例えば、内側の測定信号および外側の測定信号の展開周長および時間的変化から、車輪速度を計算することができる。
【0013】
同様に、車輪軸受内にセンサを配置することが既に開示されているが、この場合、この配置は、車輪軸受の回転部分内のみならず固定部分内にも行うことが可能である。例えば、センサは、マイクロ・センサとして、マイクロ・スイッチ・アレーの形で形成可能である。車輪軸受の可動部分に配置されたセンサにより、例えば1つの車輪の力および加速度並びに回転速度が測定される。これらのデータは電子式に記憶されている基本パターンと比較され、または車輪軸受の固定部分に装着されている、同じまたは類似のマイクロ・センサのデータと比較される。
【0014】
発明の利点
本発明による装置は、評価装置が、その処理結果に基づいて、少なくとも1つの車輪の力伝達能力を表わす少なくとも1つの特性値を決定することにより、従来の技術に比較して改善されている。
【0015】
この場合、特性を表わす少なくとも1つの特性値を決定するための測定技術的な費用が、従来の技術に比較して著しく低減されていることが有利である。更に、基本的に、特性を表わす特性値の決定が任意の走行状況において考えられる。
【0016】
評価装置が、少なくとも1つのセンサ信号から、少なくとも1つの車輪の車輪サイド・フォースおよび/または車輪周方向力および/または車輪接触力および/または車輪回転速度を決定することが有利である。即ち、センサ装置の少なくとも1つの信号から、特性を表わす特性値を決定するために必要なあらゆる変数を決定することができる。この場合、車輪接触力は、車輪接触面に対して直角方向に作用する車輪力成分であり、車輪周方向力は、車輪接触面内で車輪周方向に作用する成分であり、また車輪サイド・フォースは、上記の両方の成分に対して直角な車輪力成分である。
【0017】
タイヤを有する車輪に対する、特に簡単に決定可能な特性を表わす特性値は、タイヤ縦方向剛性および/またはタイヤ横方向剛性である。これらのタイヤ剛性は、次に車両モデル内で使用することができる。選択的に、タイヤ剛性に基づいて、使用されたタイヤ・タイプおよび/またはタイヤと走行路面との間において支配している関係、特に所定の摩擦係数−車輪滑り特性曲線を推測することもできる。
【0018】
この場合、駆動車輪のタイヤ縦方向剛性は、駆動車輪において決定された車輪周方向力と、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度とから、きわめて簡単に決定される。ここで、タイヤ縦方向剛性は、車輪周方向力(車輪縦方向力)および駆動車輪と非駆動車輪との間の回転速度差からの商として定義することができる。その代わりに、タイヤ縦方向剛性は、駆動車輪において決定された車輪周方向力および駆動滑りからの商として定義することもできる。この場合、一方で、それ自身既知のように、駆動滑りは、駆動車輪と非駆動車輪との車輪回転速度比から得られる。
【0019】
これと同様に、評価装置は、車輪において決定された車輪サイド・フォースと、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度とから、車輪のタイヤ横方向剛性を同様に簡単に決定することができる。ここで、タイヤ横方向剛性は、決定された車輪サイド・フォースおよび駆動車輪と非駆動車輪との回転速度差からの商として定義することができる。その代わりに、タイヤ横方向剛性は、車輪サイド・フォースおよび駆動滑りの商として定義することもできる。
【0020】
上記のタイヤ剛性に追加して、またはその代わりに、評価装置は、少なくとも1つの車輪の少なくとも1つの特性値として、利用された摩擦係数および発生された車輪滑りから値の対を決定してもよい。即ち、タイヤ剛性および値の対を交互に検査することにより、車輪と走行路面との間において支配している関係の評価精度を上げることができ、または値の対を用いるだけでも、適切な摩擦係数−車輪滑り特性曲線を直接推測することができる。
【0021】
この場合、一方で、評価装置は、きわめて少ない計算費用で、車輪接触力および車輪周方向力から、利用された摩擦係数を決定し、また、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度から、発生した車輪滑りを決定することができる。
【0022】
装置は、少なくとも1つの特性値を記憶可能な記憶装置を含むことが有利である。このようにして、特性値は、他の処理ないし考慮のために利用することができる。
【0023】
本発明による装置を用いて車輪特性曲線ないしタイヤ特性曲線を少なくとも近似的に決定することが確かに考えられるが、好ましくは異なる走行路面状態をさらに考慮して、異なる車輪タイプないしタイヤ・タイプに付属されている所定の車輪特性曲線および/または所定の応答しきい値が、記憶装置内に記憶されているとき、計算費用、したがって要求される装置容量を明らかに低減することができる。
【0024】
このとき、評価装置は、決定された少なくとも1つの特性曲線に基づいて、複数の所定の車輪特性曲線から1つの車輪特性曲線を選択することができる。車輪特性曲線は、例えば摩擦係数−車輪滑り特性曲線の群であってもよく、この場合、群のパラメータとして、車輪タイプ、走行路面状態等が使用される。
【0025】
車両に、例えば、ESP装置および/またはアンチロック制御装置および/またはASR装置および/またはACC装置および/またはかじ取り係合によって作動する走行動特性制御装置および/または車台係合によって作動する走行動特性制御装置のような、自動車の走行動特性の操作および/または制御装置が使用されるとき、これは特に有利である。ここで、ACC装置(ACC=Adaptive Cruise Control、適応巡航制御)は、間隔制御装置である。走行動特性係合かじ取り装置(FLS)または「電気式かじ取り」装置においても、これらに従属のかじ取り係合を行うことができる(例えば、かじ取り角制限、逆かじ取り)。このとき、これらの装置は、選択された車輪特性曲線に基づいて、自動車の走行動特性を最適に制御することができる。車輪特性曲線の代わりに、例えば、応答車輪滑りしきい値のような応答しきい値のみが記憶され且つ使用されてもよい。
【0026】
評価装置が自動車の走行動特性の操作および/または制御装置に付属されていることにより、装置構成要素および装置構成部品の数を低減することができる。これは、特に、評価装置が上記装置の一部である場合を含む。
【0027】
特性を表わす少なくとも1つの特性値を計算するために必要な車輪変数の特に正確な測定は、タイヤ・センサ装置により可能となる。ここでは、車輪変数は、それが実際に発生する場所のきわめて近くで測定されるので、後続の構成要素による妨害影響は完全に排除されている。
【0028】
しかしながら、代替態様として、車輪軸受センサ装置が使用されてもよい。これもまた、車輪変数の測定位置と作用位置との間に存在する構成要素による他の悪影響なしに、車輪変数の正確な測定を可能にする。上記の2つのセンサ・タイプは、さらに、それらがそれぞれ、車輪接触力、車輪周方向力および車輪サイド・フォースのみならず、車輪回転速度もまた測定できるという利点を有している。
【0029】
上記の利点は、本発明により、タイヤ内および/または車輪、特に車輪軸受に、力センサが装着され、且つ力センサの出力信号の関数として、タイヤ剛性を表わすタイヤ変数が決定され、且つこのタイヤ変数が走行動特性の操作および/または制御において考慮される、少なくとも1つのタイヤおよび/または1つの車輪を有する自動車の走行動特性の操作および/または制御装置によっても得られる。
【0030】
本発明は、この種の方法に比較して、この方法が、さらに、処理結果に基づいて、それぞれの車輪の力伝達能力を表わす少なくとも1つの特性値を決定するステップを含むことにより改善されている。したがって、それぞれの車輪の力伝達能力を表わす少なくとも1つの特性値を少ない処理費用ないし計算費用で得ることができる。さらに、本発明の方法により、装置の説明の範囲内で既に記載の利点もまた達成される。このかぎりにおいて、本発明による方法の補足説明として、本発明による装置の説明がそのまま参照される。
【0031】
処理ステップが、少なくとも1つの測定された車輪変数に基づいて、車輪サイド・フォースの決定および/または車輪周方向力の決定および/または車輪接触力の決定および/または車輪回転速度の決定を含むことが有利である。これにより、少なくとも1つの車輪変数から、少なくとも1つの特性値の最適決定のために必要なあらゆる値を決定することができる。
【0032】
決定ステップにおいて、少なくとも1つの車輪の少なくとも1つの特性値として、少なくとも1つのタイヤ剛性、好ましくはタイヤ縦方向剛性および/またはタイヤ横方向剛性を特に簡単に決定することができる。駆動車輪のタイヤ縦方向剛性は、駆動車輪において決定された車輪周方向力と、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度とから、決定することができる。これと同様に、車輪のタイヤ横方向剛性は、車輪において決定された車輪サイド・フォースと、車両の駆動車輪および非駆動車輪の回転速度とから、決定することができる。
【0033】
決定されたタイヤ剛性は、その後において車両モデル内で使用され、したがって車両モデルを最新化するために使用することができる。その代わりに、またはそれに追加して、決定されたタイヤ剛性に基づいて、使用されたタイヤ・タイプおよび/または走行路面状態および/またはタイヤ温度を推測することができる。これにより、決定されたタイヤ剛性に基づいて、走行動特性制御のための、例えば応答車輪滑りしきい値のようなしきい値を推測することもできる。
【0034】
タイヤ剛性の代わりに、またはそれに追加して、決定ステップにおいて、少なくとも1つの車輪の少なくとも1つの特性値として、利用された摩擦係数および発生された車輪滑りから、値の対が決定されてもよい。このような値の対に基づいて、直接、摩擦係数−車輪滑り特性曲線、したがって付属の応答−車輪滑りしきい値を推測することができる。
【0035】
摩擦係数は、車輪接触力および車輪周方向力から、特に簡単に決定することができる。発生した車輪滑りは、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度から決定することができる。
【0036】
上記のように、交通安全性を高めるために、決定された少なくとも1つの特性値が、例えば、ESP方法および/またはアンチロック制御方法および/またはASR方法および/または機械式かじ取り方法および/またはACC方法および/またはかじ取り係合によって作動する走行動特性制御方法および/または車台係合によって作動する走行動特性制御方法のような、自動車の走行動特性の操作および/または制御において考慮されてもよい。
【0037】
この考慮は、自動車の走行動特性の操作および/または制御が、決定された少なくとも1つの特性値の関数として、好ましくは複数の所定の車輪特性曲線から1つが選択され、および/または複数の所定の応答しきい値から1つが選択されることによって適合されるように行われてもよい。
【0038】
少なくとも1つの車輪変数が、直接、車輪の1つのタイヤにおいて測定されることが有利であり、これにより測定結果の精度を改善することができる。
車輪軸受における測定もまた、きわめてよい結果を提供する。
【0039】
本発明により決定されたタイヤ剛性は、例えば、走行中の路面起伏および水溜りによる走行路面からの妨害影響を排除するために、本発明による方法の有利な変更態様により、適切な形でフィルタリング処理されてもよい。
【0040】
以下に、本発明を添付の図面により更に詳細に説明する。
実施態様の説明
図1に、車輪12と、記憶装置15を有する評価装置14と、特に、いわゆるタイヤ/側壁センサ装置20、22、24、26、28、30を有する、車輪12に装着されたタイヤ32からの、車輪12の回転軸Dの方向に見た切取図とが示されている。タイヤ/側壁センサ装置20は、2つのセンサ装置20、22を含み、2つのセンサ装置20、22は、回転方向に異なる2つの点において車体に固定装着されている。更に、センサ装置20、22は、それぞれ車輪12の回転軸から異なる半径方向間隔を有している。タイヤ32の側壁に、車輪回転軸に関してほぼ半径方向に伸長する多数の磁化面が、好ましくは周方向に伸長する磁力線を有する測定値伝送器24、26、28、30(ストライプ)として設けられている。磁化面は交番磁気極性を有している。
【0041】
図2aは、図1において、内側に、即ち車輪12の回転軸Dに近いほうに配置されたセンサ装置20の方形波で変化される信号Siの経過線図と、図1において、外側に、即ち車輪12の回転軸Dから遠いほうに配置された他のセンサ装置22の方形波で変化される信号Saの経過線図とを略図で示す。タイヤ32の回転は、測定信号SiおよびSaの変化する極性に従って検出される。信号SiおよびSaの展開周長および時間的変化から、例えば、車輪速度を計算することができる。信号間の位相のずれTにより、タイヤ32の変形、例えばねじれを決定し、したがって車輪力を直接測定することができる。2つの信号の信号振幅差を介して、タイヤに発生する横方向力に関して評価を与えることができる。信号振幅は、タイヤとセンサとの間の空隙が大きくなったときに減少する。
【0042】
図2bは、センサ装置20および22から最初に得られた正弦波信号Si′ないしSa′を示す。ここで、符号60により信号Si′の振幅ΔSi′が、および符号62により信号Sa′の振幅ΔSa′が示されている。図2bからわかるように、信号振幅60と62との間に差が存在する。この差は、タイヤに発生した横方向力に対する尺度である。一般に、信号振幅は次式で計算される。
【0043】
【数1】
更に、図2bに示した信号Si′およびSa′の間に位相差T′もまた存在する。
【0044】
図3は、本発明の範囲内における、本発明による方法の第1の実施態様の流れ図を示す。ここでは、タイヤ縦方向剛性の決定、およびそれに続く走行動特性制御装置の補正が示されている。最初に個々のステップの意味を挙げておく。
【0045】
S01:センサ装置による車輪の変形の測定。
S02:測定された変形から、走行路面上における車輪の車輪周方向力の決定。
【0046】
S03:駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度の測定。
S04:駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度から、滑りの決定。
S05:タイヤ縦方向剛性の決定。
【0047】
S06:決定されたタイヤ縦方向剛性を走行動特性制御装置の車両モデル内で使用。
図3に示した方法経過は、後輪駆動車両においてまたは前輪駆動車両においても、類似の方法で行うことができる。ステップS01において、例えば、車輪の周方向における車輪のタイヤ変形が測定される。
【0048】
ステップS02において、この変形から車輪周方向力が決定される。これは、例えば、変形と車輪周方向力との間の関係を与える、記憶ユニット内に記憶されている特性曲線により行われる。
【0049】
更に、ステップS03において、駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度ないし車輪速度が測定される。
ステップS04において、ステップ03において決定された車輪回転速度から、実際の車輪滑りが決定される。次に、ステップS05において、ステップS02およびステップS04において取得または決定された変数から、タイヤ縦方向剛性が計算される。正しい計算方法が後に詳細に記載されている。
【0050】
それに続いて、ステップS06において、決定されたタイヤ縦方向剛性が走行動特性制御装置の車両モデル内で使用される。車両モデルが、例えば単線モデルである場合、モデルを表わす微分方程式は最新のタイヤ縦方向剛性のみを用いて解くことができ、即ち、実際の走行状況に最適に適応された結果を与えることができる。
【0051】
図4には、本発明による方法の第2の実施態様の流れ図が示されている。ここでは、摩擦係数−車輪滑りの値の対およびそれに続く走行動特性制御装置の補正が示されている。この代替方法のステップには、アポストロフィー(′)を付けた符号が用いられている。図3と同じ方法ステップは同じ数字で表わされている。最初に、同様に個々のステップの意味を挙げておく。
【0052】
S01′:センサ装置による車輪の変形の測定。
S06′:測定された変形から、車輪の車輪接触力および車輪周方向力の決定。
【0053】
S07′:車輪接触力および車輪周方向力から、利用された摩擦係数の決定。
S03′:駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度の測定。
S04′:駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度から、滑りの決定。
【0054】
S08′:摩擦係数−車輪滑りの値の対の決定。
S09′:摩擦係数−車輪滑り特性曲線の群から、1つの摩擦係数−車輪滑り特性曲線の選択。
【0055】
S10′:選択された摩擦係数−車輪滑り特性曲線を走行動特性制御装置内で使用。
以下に、図3の方法ステップとは異なる、代替方法の各ステップのみを説明する。
【0056】
S06′は、ほぼステップS02に対応し、車輪周方向力のほかに車輪接触力も決定されることのみが異なっている。これらの力から、ステップS07′において、利用された摩擦係数が決定される。
【0057】
決定された摩擦係数および決定された車輪滑りは、次にステップS08′において、摩擦係数−車輪滑りの値の対にまとめられる。この値の対に基づいて、ステップS09′において、例えば図6に示されているように、摩擦係数−車輪滑り特性曲線の群から1つの摩擦係数−車輪滑り特性曲線が選択される。選択されたこの特性曲線は、最後にステップS10′において、走行動特性制御装置内で使用される。
【0058】
図5に、車輪のブレーキ力およびサイド・フォースと、車輪に発生する車輪滑りとの間の関係を与える曲線が示されている。ここで、横軸に駆動車輪滑りλAおよびブレーキ車輪滑りλBが与えられ、この場合、横軸の左側端部(0%車輪滑り)は理想的に転動する車輪の状態を表わし、横軸の右側端部(100%車輪滑り)は完全にロックされた車輪を表わす。ここで、駆動車輪滑りλAおよびブレーキ車輪滑りλBは、次のように定義される。
【0059】
【数2】
ここで、VRadは駆動車輪の速度であり、VFahrzeugは車両速度である。
【0060】
縦軸は、摩擦係数μA、μBおよびμSを表わし、ここで、指数A、BおよびSはそれぞれ、駆動、特に加速駆動の場合、ブレーキ作動の場合、およびサイド・フォースが発生した場合を示す。個々の摩擦係数は、次式から与えられる。
【0061】
【数3】
これらの式において、FAntrieb は、車輪に作用する駆動力であり、FBrems は、車輪に作用するブレーキ力であり、FSeitenkraft は、タイヤから走行路面に伝達されたサイド・フォースであり、FGewicht は、タイヤから走行路面に伝達された重力である。
【0062】
曲線40は、ブレーキ力と車輪滑りとの間の関係を与え、曲線42は、サイド・フォースと車輪滑りとの間の関係を与える。直線41、特にその勾配は、タイヤの縦方向における力伝達能力の特性値KLを表わす。同様に、直線43、特にその勾配は、タイヤの横方向における力伝達能力の特性値KQを表わす。
【0063】
符号44により安定な車輪滑り範囲が表わされ、符号46により不安定な車輪滑り範囲が表わされている。符号46の範囲が不安定であるという理由は、この範囲においては、車輪滑りの増大と共にタイヤと走行路面との間で伝達可能なブレーキ力は低減し、特に伝達可能なサイド・フォースは低減し、これにより、この滑り範囲においては、車両が制御不能状態に陥りやすいからである。アンチロック制御装置は、基本的に、車輪滑りがハッチングの範囲48内に制御されるように形成されている。この範囲内では、走行路面と車両との間で最大ブレーキ力を伝達することができる。
【0064】
図6に曲線群が与えられ、その個々の曲線はそれぞれ、ブレーキ滑り摩擦係数μBおよび/または駆動滑り摩擦係数μAの、ブレーキ滑りλBないし駆動滑りλAとの関数関係を表わしている。ここで、個々の曲線にそれぞれ、次のパラメータが関連づけられている。
【0065】
1:乾燥走行路面上の夏季用タイヤ
1a:斜行する夏季用タイヤ
2:湿潤走行路面上の冬季用タイヤ
2b:乾燥走行路面上の冬季用タイヤ
3:積雪路面上の冬季用タイヤ
4:凍結路面上の冬季用タイヤ
例えば、アンチロック制御装置またはASR装置を実行するような滑り制御は、理想的には車輪滑りをハッチングの制御範囲50内に制御すべきであり、その理由は、この範囲内では最大のブレーキ摩擦係数または駆動摩擦係数が達成され、したがってタイヤと走行路面との間で最大のブレーキ力ないし駆動力を伝達可能であるからである。
【0066】
ここで、本発明により決定された、特性を表わす少なくとも1つの特性値に基づいて、それぞれ支配している力伝達関係に対して適用される曲線を曲線群の中から選択し、且つそれに関連の滑りしきい値λ′およびλ′′を選択することができる。
【0067】
この場合、タイヤ縦方向剛性は次のように決定される。
駆動車輪の車輪回転速度から、駆動車輪の平均車輪速度VMANが決定され、また、非駆動車輪の車輪回転速度から、非駆動車輪の平均速度VMNAが決定される。これらから、回転速度差 DV=VMAN−VMNA または、車輪滑り λ=(VMAN−VMNA)/VMAN を形成することができる。タイヤ・センサ装置および/または車輪軸受センサ装置により、車輪周方向力、即ち車輪縦方向力FLが決定される。次に、KL=FL/DV または KL′=FL/λ からタイヤ縦方向剛性KLまたはKL′が得られる。これと同様に、車輪周方向力FLの代わりに車輪サイド・フォースFSを用いて、タイヤ横方向剛性KSが決定される。即ち、式 KS=FS/DV または KS′=FS/λ が適用される。
【0068】
同様に、車輪周方向力ないし車輪縦方向力FLから、および同様にタイヤ・センサ装置または車輪軸受センサ装置により決定された車輪接触力FNから、利用された摩擦係数μを決定することができる。このとき、式 μ=FL/FN が適用される。
【0069】
したがって、値の対(μ、λ)に基づいて、直接、図2に示した曲線の1つおよびそれに関連の応答車輪滑りしきい値を選択することができる。
本発明の実施態様に関する上記の説明は単に例示することを目的とし、本発明を限定するためのものではない。本発明の範囲内で、本発明の範囲ないしそれと均等の範囲を逸脱することなく、種々の変更および修正が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、タイヤ/側壁センサを有するタイヤの部分図を示す。
【図2】
図2aは、図1に示したタイヤ/側壁センサの例示方形波信号線図を示す。
図2bは、図1に示したタイヤ/側壁センサの例示正弦波信号線図を示す。
【図3】
図3は、本発明による方法の第1の実施態様の流れ図を示す。
【図4】
図4は、本発明による方法の第2の実施態様の流れ図を示す。
【図5】
図5は、車輪力−車輪滑り特性曲線を示す。
【図6】
図6は、摩擦係数−車輪滑り特性曲線の群を示す。
発明の属する技術分野
本発明は、それぞれの車輪の少なくとも1つの車輪変数を測定し、且つ少なくとも1つの車輪変数を表わす信号を出力する、少なくとも1つの車輪に付属のセンサ装置を含み、更に、信号を処理する評価装置とを含む、少なくとも1つの車輪を有する自動車の走行動特性のモニタ装置に関するものである。
【0002】
本発明は、更に、車輪の少なくとも1つの車輪変数を測定するステップと、少なくとも1つの車輪変数を処理するステップとを含む、少なくとも1つの車輪を有する自動車の走行動特性のモニタ方法、好ましくは本発明の装置により実行するための方法に関するものである。
【0003】
従来の技術
従来の技術から、車両車輪と走行路面との間のできるだけ大きな力伝達または自動車の走行状態の安定化を達成するために、車両モデルに基づいて、または滑りの関数として、自動車の走行状態を調節係合により調節する走行動特性制御装置が既知である。このような調節係合は、1つまたは複数の車輪における車輪ブレーキ圧力の変化および/または機関出力の変化であってもよい。
【0004】
この場合、車輪と走行路面との間において支配している力伝達条件は、例えば、使用される車輪ないしタイヤのタイプ、例えば夏季用タイヤまたは冬季用タイヤのような種々のパラメータの関数であり、走行路面の状態、例えば乾燥、湿潤または凍結の関数であり、および車輪温度並びに車輪速度の関数でもある。できるだけ正確な走行動特性制御を可能にするために、走行動特性制御装置は、支配しているそれぞれの外的条件に適合される。
【0005】
ここで、従来の技術から、走行動特性制御のために単線モデルを使用する走行動特性制御装置および制御方法が既知である。このような単線モデルにおいては、車輪ないしタイヤと走行路面との間において支配している力伝達条件が、斜行剛性として、モデルを表わす微分方程式で使用される。
【0006】
従来の技術の方法の一実施態様により、斜行剛性は、ヨー運動、姿勢角、車両縦方向速度、前輪のかじ取り角、および後輪がかじ取り可能な場合には後輪のかじ取り角の測定および処理により決定される。ここで、上記の変数は定常コーナリングにおいてのみ測定かつ処理される。
【0007】
この方法の代替態様により、前輪斜行剛性は、測定されたヨー運動、測定された車両縦方向速度、測定された前輪かじ取り角、および、場合により、測定された後輪かじ取り角の関数として、および固定設定された後輪斜行剛性の値の関数として計算される。この場合もまた、上記の変数は定常コーナリングにおいてのみ測定される。このとき、走行動特性制御装置内に記憶されている単線モデルは、実際に測定された斜行剛性に基づいて、支配している条件に適合される。
【0008】
従来の技術の、滑りに基づく他の制御方法においては、駆動滑り制御装置および/またはアンチロック制御装置に対する応答車輪滑りしきい値は、タイヤと走行路面との間において支配している関係に適合されるが、これは、例えば駆動系の総括変速比のような構造的な関係を考慮して、測定された車両運転データから駆動トルクが決定され、且つこれから、駆動車両車輪における所定のまたは測定された車軸荷重において利用された摩擦係数が決定されることによって適合される。さらに、駆動滑りが測定され、且つこのようにして形成された摩擦係数−駆動滑りの値の対に基づいて、複数の摩擦係数−車輪滑り特性曲線から1つの摩擦係数−車輪滑り特性曲線が選択される。このとき、ASR装置および/またはアンチロック制御装置において、選択されたそれぞれの摩擦係数−車輪滑り特性曲線に付属の応答車輪滑りしきい値が使用される。
【0009】
既知の方法においては、駆動車両車輪に供給される駆動トルクは、燃料供給量および/または空気供給量の間の関係を機関回転速度で与える機関特性曲線群と、駆動系の総括変速比とから決定される。車両の駆動トルクから、そのトラクション・フォースを推測することができる。車両車輪のひずみ状態またはレベル調節装置内の圧力に応答するセンサを用いて、車輪接触面と走行路面との間に作用する法線力を近似的に決定することができる。ここで、トラクション・フォースの法線力に対する比が、利用された摩擦係数である。
【0010】
代替態様として、駆動車輪に与えられた駆動トルクは、駆動車軸に設けられたトルク・センサにより測定されてもよい。
最後に挙げた場合においては、摩擦係数−車輪滑りの値の対は、所定の走行状況が支配しているときにのみ決定される。この走行状況は車両の直進走行である。
【0011】
既知の方法ないし装置を用いることにより、確かに、走行動特性制御を、車両車輪と走行路面との間において支配している条件に適合可能ではあるが、このためにきわめて高い測定技術的な費用が必要である。さらに、車輪と走行路面との間において支配している条件を評価するために必要な変数の測定は、所定の走行状況においてのみ可能である。
【0012】
設けられているこの種のセンサに関して、更に、種々のタイヤ・メーカーが将来においていわゆるインテリジェント・タイヤの使用を計画していることが既知である。この場合、タイヤに直接新しいセンサおよび評価回路が装着されてもよい。このようなタイヤの使用は、例えば走行方向に対して横方向および縦方向にタイヤにかかるトルク、タイヤ圧力またはタイヤ温度の測定のような追加の機能を可能にする。これに関して、例えば、各タイヤ内に、好ましくは周方向に走る磁力線を有する磁化された面ないしストライプ(細長面)が組み込まれているタイヤが設けられていてもよい。磁化は、例えば断続的に常に同じ方向に行われ、しかも逆の配向で、即ち交番極性で行われる。磁化ストライプは、タイヤのリム付近およびタイヤの接触面付近内で伸長していることが好ましい。したがって、測定値伝送器は車輪速度で回転する。対応する測定値受信器は、車体に固定して回転方向に2つまたはそれ以上の異なる点に装着され、更に回転軸から異なる半径方向間隔を有していることが好ましい。これにより、内側の測定信号および外側の測定信号を得ることができる。このとき、タイヤの回転は、1つないし複数の測定信号の極性が周方向に変化することにより検出することができる。例えば、内側の測定信号および外側の測定信号の展開周長および時間的変化から、車輪速度を計算することができる。
【0013】
同様に、車輪軸受内にセンサを配置することが既に開示されているが、この場合、この配置は、車輪軸受の回転部分内のみならず固定部分内にも行うことが可能である。例えば、センサは、マイクロ・センサとして、マイクロ・スイッチ・アレーの形で形成可能である。車輪軸受の可動部分に配置されたセンサにより、例えば1つの車輪の力および加速度並びに回転速度が測定される。これらのデータは電子式に記憶されている基本パターンと比較され、または車輪軸受の固定部分に装着されている、同じまたは類似のマイクロ・センサのデータと比較される。
【0014】
発明の利点
本発明による装置は、評価装置が、その処理結果に基づいて、少なくとも1つの車輪の力伝達能力を表わす少なくとも1つの特性値を決定することにより、従来の技術に比較して改善されている。
【0015】
この場合、特性を表わす少なくとも1つの特性値を決定するための測定技術的な費用が、従来の技術に比較して著しく低減されていることが有利である。更に、基本的に、特性を表わす特性値の決定が任意の走行状況において考えられる。
【0016】
評価装置が、少なくとも1つのセンサ信号から、少なくとも1つの車輪の車輪サイド・フォースおよび/または車輪周方向力および/または車輪接触力および/または車輪回転速度を決定することが有利である。即ち、センサ装置の少なくとも1つの信号から、特性を表わす特性値を決定するために必要なあらゆる変数を決定することができる。この場合、車輪接触力は、車輪接触面に対して直角方向に作用する車輪力成分であり、車輪周方向力は、車輪接触面内で車輪周方向に作用する成分であり、また車輪サイド・フォースは、上記の両方の成分に対して直角な車輪力成分である。
【0017】
タイヤを有する車輪に対する、特に簡単に決定可能な特性を表わす特性値は、タイヤ縦方向剛性および/またはタイヤ横方向剛性である。これらのタイヤ剛性は、次に車両モデル内で使用することができる。選択的に、タイヤ剛性に基づいて、使用されたタイヤ・タイプおよび/またはタイヤと走行路面との間において支配している関係、特に所定の摩擦係数−車輪滑り特性曲線を推測することもできる。
【0018】
この場合、駆動車輪のタイヤ縦方向剛性は、駆動車輪において決定された車輪周方向力と、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度とから、きわめて簡単に決定される。ここで、タイヤ縦方向剛性は、車輪周方向力(車輪縦方向力)および駆動車輪と非駆動車輪との間の回転速度差からの商として定義することができる。その代わりに、タイヤ縦方向剛性は、駆動車輪において決定された車輪周方向力および駆動滑りからの商として定義することもできる。この場合、一方で、それ自身既知のように、駆動滑りは、駆動車輪と非駆動車輪との車輪回転速度比から得られる。
【0019】
これと同様に、評価装置は、車輪において決定された車輪サイド・フォースと、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度とから、車輪のタイヤ横方向剛性を同様に簡単に決定することができる。ここで、タイヤ横方向剛性は、決定された車輪サイド・フォースおよび駆動車輪と非駆動車輪との回転速度差からの商として定義することができる。その代わりに、タイヤ横方向剛性は、車輪サイド・フォースおよび駆動滑りの商として定義することもできる。
【0020】
上記のタイヤ剛性に追加して、またはその代わりに、評価装置は、少なくとも1つの車輪の少なくとも1つの特性値として、利用された摩擦係数および発生された車輪滑りから値の対を決定してもよい。即ち、タイヤ剛性および値の対を交互に検査することにより、車輪と走行路面との間において支配している関係の評価精度を上げることができ、または値の対を用いるだけでも、適切な摩擦係数−車輪滑り特性曲線を直接推測することができる。
【0021】
この場合、一方で、評価装置は、きわめて少ない計算費用で、車輪接触力および車輪周方向力から、利用された摩擦係数を決定し、また、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度から、発生した車輪滑りを決定することができる。
【0022】
装置は、少なくとも1つの特性値を記憶可能な記憶装置を含むことが有利である。このようにして、特性値は、他の処理ないし考慮のために利用することができる。
【0023】
本発明による装置を用いて車輪特性曲線ないしタイヤ特性曲線を少なくとも近似的に決定することが確かに考えられるが、好ましくは異なる走行路面状態をさらに考慮して、異なる車輪タイプないしタイヤ・タイプに付属されている所定の車輪特性曲線および/または所定の応答しきい値が、記憶装置内に記憶されているとき、計算費用、したがって要求される装置容量を明らかに低減することができる。
【0024】
このとき、評価装置は、決定された少なくとも1つの特性曲線に基づいて、複数の所定の車輪特性曲線から1つの車輪特性曲線を選択することができる。車輪特性曲線は、例えば摩擦係数−車輪滑り特性曲線の群であってもよく、この場合、群のパラメータとして、車輪タイプ、走行路面状態等が使用される。
【0025】
車両に、例えば、ESP装置および/またはアンチロック制御装置および/またはASR装置および/またはACC装置および/またはかじ取り係合によって作動する走行動特性制御装置および/または車台係合によって作動する走行動特性制御装置のような、自動車の走行動特性の操作および/または制御装置が使用されるとき、これは特に有利である。ここで、ACC装置(ACC=Adaptive Cruise Control、適応巡航制御)は、間隔制御装置である。走行動特性係合かじ取り装置(FLS)または「電気式かじ取り」装置においても、これらに従属のかじ取り係合を行うことができる(例えば、かじ取り角制限、逆かじ取り)。このとき、これらの装置は、選択された車輪特性曲線に基づいて、自動車の走行動特性を最適に制御することができる。車輪特性曲線の代わりに、例えば、応答車輪滑りしきい値のような応答しきい値のみが記憶され且つ使用されてもよい。
【0026】
評価装置が自動車の走行動特性の操作および/または制御装置に付属されていることにより、装置構成要素および装置構成部品の数を低減することができる。これは、特に、評価装置が上記装置の一部である場合を含む。
【0027】
特性を表わす少なくとも1つの特性値を計算するために必要な車輪変数の特に正確な測定は、タイヤ・センサ装置により可能となる。ここでは、車輪変数は、それが実際に発生する場所のきわめて近くで測定されるので、後続の構成要素による妨害影響は完全に排除されている。
【0028】
しかしながら、代替態様として、車輪軸受センサ装置が使用されてもよい。これもまた、車輪変数の測定位置と作用位置との間に存在する構成要素による他の悪影響なしに、車輪変数の正確な測定を可能にする。上記の2つのセンサ・タイプは、さらに、それらがそれぞれ、車輪接触力、車輪周方向力および車輪サイド・フォースのみならず、車輪回転速度もまた測定できるという利点を有している。
【0029】
上記の利点は、本発明により、タイヤ内および/または車輪、特に車輪軸受に、力センサが装着され、且つ力センサの出力信号の関数として、タイヤ剛性を表わすタイヤ変数が決定され、且つこのタイヤ変数が走行動特性の操作および/または制御において考慮される、少なくとも1つのタイヤおよび/または1つの車輪を有する自動車の走行動特性の操作および/または制御装置によっても得られる。
【0030】
本発明は、この種の方法に比較して、この方法が、さらに、処理結果に基づいて、それぞれの車輪の力伝達能力を表わす少なくとも1つの特性値を決定するステップを含むことにより改善されている。したがって、それぞれの車輪の力伝達能力を表わす少なくとも1つの特性値を少ない処理費用ないし計算費用で得ることができる。さらに、本発明の方法により、装置の説明の範囲内で既に記載の利点もまた達成される。このかぎりにおいて、本発明による方法の補足説明として、本発明による装置の説明がそのまま参照される。
【0031】
処理ステップが、少なくとも1つの測定された車輪変数に基づいて、車輪サイド・フォースの決定および/または車輪周方向力の決定および/または車輪接触力の決定および/または車輪回転速度の決定を含むことが有利である。これにより、少なくとも1つの車輪変数から、少なくとも1つの特性値の最適決定のために必要なあらゆる値を決定することができる。
【0032】
決定ステップにおいて、少なくとも1つの車輪の少なくとも1つの特性値として、少なくとも1つのタイヤ剛性、好ましくはタイヤ縦方向剛性および/またはタイヤ横方向剛性を特に簡単に決定することができる。駆動車輪のタイヤ縦方向剛性は、駆動車輪において決定された車輪周方向力と、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度とから、決定することができる。これと同様に、車輪のタイヤ横方向剛性は、車輪において決定された車輪サイド・フォースと、車両の駆動車輪および非駆動車輪の回転速度とから、決定することができる。
【0033】
決定されたタイヤ剛性は、その後において車両モデル内で使用され、したがって車両モデルを最新化するために使用することができる。その代わりに、またはそれに追加して、決定されたタイヤ剛性に基づいて、使用されたタイヤ・タイプおよび/または走行路面状態および/またはタイヤ温度を推測することができる。これにより、決定されたタイヤ剛性に基づいて、走行動特性制御のための、例えば応答車輪滑りしきい値のようなしきい値を推測することもできる。
【0034】
タイヤ剛性の代わりに、またはそれに追加して、決定ステップにおいて、少なくとも1つの車輪の少なくとも1つの特性値として、利用された摩擦係数および発生された車輪滑りから、値の対が決定されてもよい。このような値の対に基づいて、直接、摩擦係数−車輪滑り特性曲線、したがって付属の応答−車輪滑りしきい値を推測することができる。
【0035】
摩擦係数は、車輪接触力および車輪周方向力から、特に簡単に決定することができる。発生した車輪滑りは、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度から決定することができる。
【0036】
上記のように、交通安全性を高めるために、決定された少なくとも1つの特性値が、例えば、ESP方法および/またはアンチロック制御方法および/またはASR方法および/または機械式かじ取り方法および/またはACC方法および/またはかじ取り係合によって作動する走行動特性制御方法および/または車台係合によって作動する走行動特性制御方法のような、自動車の走行動特性の操作および/または制御において考慮されてもよい。
【0037】
この考慮は、自動車の走行動特性の操作および/または制御が、決定された少なくとも1つの特性値の関数として、好ましくは複数の所定の車輪特性曲線から1つが選択され、および/または複数の所定の応答しきい値から1つが選択されることによって適合されるように行われてもよい。
【0038】
少なくとも1つの車輪変数が、直接、車輪の1つのタイヤにおいて測定されることが有利であり、これにより測定結果の精度を改善することができる。
車輪軸受における測定もまた、きわめてよい結果を提供する。
【0039】
本発明により決定されたタイヤ剛性は、例えば、走行中の路面起伏および水溜りによる走行路面からの妨害影響を排除するために、本発明による方法の有利な変更態様により、適切な形でフィルタリング処理されてもよい。
【0040】
以下に、本発明を添付の図面により更に詳細に説明する。
実施態様の説明
図1に、車輪12と、記憶装置15を有する評価装置14と、特に、いわゆるタイヤ/側壁センサ装置20、22、24、26、28、30を有する、車輪12に装着されたタイヤ32からの、車輪12の回転軸Dの方向に見た切取図とが示されている。タイヤ/側壁センサ装置20は、2つのセンサ装置20、22を含み、2つのセンサ装置20、22は、回転方向に異なる2つの点において車体に固定装着されている。更に、センサ装置20、22は、それぞれ車輪12の回転軸から異なる半径方向間隔を有している。タイヤ32の側壁に、車輪回転軸に関してほぼ半径方向に伸長する多数の磁化面が、好ましくは周方向に伸長する磁力線を有する測定値伝送器24、26、28、30(ストライプ)として設けられている。磁化面は交番磁気極性を有している。
【0041】
図2aは、図1において、内側に、即ち車輪12の回転軸Dに近いほうに配置されたセンサ装置20の方形波で変化される信号Siの経過線図と、図1において、外側に、即ち車輪12の回転軸Dから遠いほうに配置された他のセンサ装置22の方形波で変化される信号Saの経過線図とを略図で示す。タイヤ32の回転は、測定信号SiおよびSaの変化する極性に従って検出される。信号SiおよびSaの展開周長および時間的変化から、例えば、車輪速度を計算することができる。信号間の位相のずれTにより、タイヤ32の変形、例えばねじれを決定し、したがって車輪力を直接測定することができる。2つの信号の信号振幅差を介して、タイヤに発生する横方向力に関して評価を与えることができる。信号振幅は、タイヤとセンサとの間の空隙が大きくなったときに減少する。
【0042】
図2bは、センサ装置20および22から最初に得られた正弦波信号Si′ないしSa′を示す。ここで、符号60により信号Si′の振幅ΔSi′が、および符号62により信号Sa′の振幅ΔSa′が示されている。図2bからわかるように、信号振幅60と62との間に差が存在する。この差は、タイヤに発生した横方向力に対する尺度である。一般に、信号振幅は次式で計算される。
【0043】
【数1】
更に、図2bに示した信号Si′およびSa′の間に位相差T′もまた存在する。
【0044】
図3は、本発明の範囲内における、本発明による方法の第1の実施態様の流れ図を示す。ここでは、タイヤ縦方向剛性の決定、およびそれに続く走行動特性制御装置の補正が示されている。最初に個々のステップの意味を挙げておく。
【0045】
S01:センサ装置による車輪の変形の測定。
S02:測定された変形から、走行路面上における車輪の車輪周方向力の決定。
【0046】
S03:駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度の測定。
S04:駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度から、滑りの決定。
S05:タイヤ縦方向剛性の決定。
【0047】
S06:決定されたタイヤ縦方向剛性を走行動特性制御装置の車両モデル内で使用。
図3に示した方法経過は、後輪駆動車両においてまたは前輪駆動車両においても、類似の方法で行うことができる。ステップS01において、例えば、車輪の周方向における車輪のタイヤ変形が測定される。
【0048】
ステップS02において、この変形から車輪周方向力が決定される。これは、例えば、変形と車輪周方向力との間の関係を与える、記憶ユニット内に記憶されている特性曲線により行われる。
【0049】
更に、ステップS03において、駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度ないし車輪速度が測定される。
ステップS04において、ステップ03において決定された車輪回転速度から、実際の車輪滑りが決定される。次に、ステップS05において、ステップS02およびステップS04において取得または決定された変数から、タイヤ縦方向剛性が計算される。正しい計算方法が後に詳細に記載されている。
【0050】
それに続いて、ステップS06において、決定されたタイヤ縦方向剛性が走行動特性制御装置の車両モデル内で使用される。車両モデルが、例えば単線モデルである場合、モデルを表わす微分方程式は最新のタイヤ縦方向剛性のみを用いて解くことができ、即ち、実際の走行状況に最適に適応された結果を与えることができる。
【0051】
図4には、本発明による方法の第2の実施態様の流れ図が示されている。ここでは、摩擦係数−車輪滑りの値の対およびそれに続く走行動特性制御装置の補正が示されている。この代替方法のステップには、アポストロフィー(′)を付けた符号が用いられている。図3と同じ方法ステップは同じ数字で表わされている。最初に、同様に個々のステップの意味を挙げておく。
【0052】
S01′:センサ装置による車輪の変形の測定。
S06′:測定された変形から、車輪の車輪接触力および車輪周方向力の決定。
【0053】
S07′:車輪接触力および車輪周方向力から、利用された摩擦係数の決定。
S03′:駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度の測定。
S04′:駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度から、滑りの決定。
【0054】
S08′:摩擦係数−車輪滑りの値の対の決定。
S09′:摩擦係数−車輪滑り特性曲線の群から、1つの摩擦係数−車輪滑り特性曲線の選択。
【0055】
S10′:選択された摩擦係数−車輪滑り特性曲線を走行動特性制御装置内で使用。
以下に、図3の方法ステップとは異なる、代替方法の各ステップのみを説明する。
【0056】
S06′は、ほぼステップS02に対応し、車輪周方向力のほかに車輪接触力も決定されることのみが異なっている。これらの力から、ステップS07′において、利用された摩擦係数が決定される。
【0057】
決定された摩擦係数および決定された車輪滑りは、次にステップS08′において、摩擦係数−車輪滑りの値の対にまとめられる。この値の対に基づいて、ステップS09′において、例えば図6に示されているように、摩擦係数−車輪滑り特性曲線の群から1つの摩擦係数−車輪滑り特性曲線が選択される。選択されたこの特性曲線は、最後にステップS10′において、走行動特性制御装置内で使用される。
【0058】
図5に、車輪のブレーキ力およびサイド・フォースと、車輪に発生する車輪滑りとの間の関係を与える曲線が示されている。ここで、横軸に駆動車輪滑りλAおよびブレーキ車輪滑りλBが与えられ、この場合、横軸の左側端部(0%車輪滑り)は理想的に転動する車輪の状態を表わし、横軸の右側端部(100%車輪滑り)は完全にロックされた車輪を表わす。ここで、駆動車輪滑りλAおよびブレーキ車輪滑りλBは、次のように定義される。
【0059】
【数2】
ここで、VRadは駆動車輪の速度であり、VFahrzeugは車両速度である。
【0060】
縦軸は、摩擦係数μA、μBおよびμSを表わし、ここで、指数A、BおよびSはそれぞれ、駆動、特に加速駆動の場合、ブレーキ作動の場合、およびサイド・フォースが発生した場合を示す。個々の摩擦係数は、次式から与えられる。
【0061】
【数3】
これらの式において、FAntrieb は、車輪に作用する駆動力であり、FBrems は、車輪に作用するブレーキ力であり、FSeitenkraft は、タイヤから走行路面に伝達されたサイド・フォースであり、FGewicht は、タイヤから走行路面に伝達された重力である。
【0062】
曲線40は、ブレーキ力と車輪滑りとの間の関係を与え、曲線42は、サイド・フォースと車輪滑りとの間の関係を与える。直線41、特にその勾配は、タイヤの縦方向における力伝達能力の特性値KLを表わす。同様に、直線43、特にその勾配は、タイヤの横方向における力伝達能力の特性値KQを表わす。
【0063】
符号44により安定な車輪滑り範囲が表わされ、符号46により不安定な車輪滑り範囲が表わされている。符号46の範囲が不安定であるという理由は、この範囲においては、車輪滑りの増大と共にタイヤと走行路面との間で伝達可能なブレーキ力は低減し、特に伝達可能なサイド・フォースは低減し、これにより、この滑り範囲においては、車両が制御不能状態に陥りやすいからである。アンチロック制御装置は、基本的に、車輪滑りがハッチングの範囲48内に制御されるように形成されている。この範囲内では、走行路面と車両との間で最大ブレーキ力を伝達することができる。
【0064】
図6に曲線群が与えられ、その個々の曲線はそれぞれ、ブレーキ滑り摩擦係数μBおよび/または駆動滑り摩擦係数μAの、ブレーキ滑りλBないし駆動滑りλAとの関数関係を表わしている。ここで、個々の曲線にそれぞれ、次のパラメータが関連づけられている。
【0065】
1:乾燥走行路面上の夏季用タイヤ
1a:斜行する夏季用タイヤ
2:湿潤走行路面上の冬季用タイヤ
2b:乾燥走行路面上の冬季用タイヤ
3:積雪路面上の冬季用タイヤ
4:凍結路面上の冬季用タイヤ
例えば、アンチロック制御装置またはASR装置を実行するような滑り制御は、理想的には車輪滑りをハッチングの制御範囲50内に制御すべきであり、その理由は、この範囲内では最大のブレーキ摩擦係数または駆動摩擦係数が達成され、したがってタイヤと走行路面との間で最大のブレーキ力ないし駆動力を伝達可能であるからである。
【0066】
ここで、本発明により決定された、特性を表わす少なくとも1つの特性値に基づいて、それぞれ支配している力伝達関係に対して適用される曲線を曲線群の中から選択し、且つそれに関連の滑りしきい値λ′およびλ′′を選択することができる。
【0067】
この場合、タイヤ縦方向剛性は次のように決定される。
駆動車輪の車輪回転速度から、駆動車輪の平均車輪速度VMANが決定され、また、非駆動車輪の車輪回転速度から、非駆動車輪の平均速度VMNAが決定される。これらから、回転速度差 DV=VMAN−VMNA または、車輪滑り λ=(VMAN−VMNA)/VMAN を形成することができる。タイヤ・センサ装置および/または車輪軸受センサ装置により、車輪周方向力、即ち車輪縦方向力FLが決定される。次に、KL=FL/DV または KL′=FL/λ からタイヤ縦方向剛性KLまたはKL′が得られる。これと同様に、車輪周方向力FLの代わりに車輪サイド・フォースFSを用いて、タイヤ横方向剛性KSが決定される。即ち、式 KS=FS/DV または KS′=FS/λ が適用される。
【0068】
同様に、車輪周方向力ないし車輪縦方向力FLから、および同様にタイヤ・センサ装置または車輪軸受センサ装置により決定された車輪接触力FNから、利用された摩擦係数μを決定することができる。このとき、式 μ=FL/FN が適用される。
【0069】
したがって、値の対(μ、λ)に基づいて、直接、図2に示した曲線の1つおよびそれに関連の応答車輪滑りしきい値を選択することができる。
本発明の実施態様に関する上記の説明は単に例示することを目的とし、本発明を限定するためのものではない。本発明の範囲内で、本発明の範囲ないしそれと均等の範囲を逸脱することなく、種々の変更および修正が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、タイヤ/側壁センサを有するタイヤの部分図を示す。
【図2】
図2aは、図1に示したタイヤ/側壁センサの例示方形波信号線図を示す。
図2bは、図1に示したタイヤ/側壁センサの例示正弦波信号線図を示す。
【図3】
図3は、本発明による方法の第1の実施態様の流れ図を示す。
【図4】
図4は、本発明による方法の第2の実施態様の流れ図を示す。
【図5】
図5は、車輪力−車輪滑り特性曲線を示す。
【図6】
図6は、摩擦係数−車輪滑り特性曲線の群を示す。
Claims (24)
- それぞれの車輪(12)の少なくとも1つの車輪変数を測定し、且つ少なくとも1つの車輪変数を表わす信号(Si、Sa)を出力する、少なくとも1つの車輪(12)に付属のセンサ装置(20、22、24、26、28、30)と、
車輪(12)の少なくとも1つの車輪変数を表わす信号(Si、Sa)を処理する評価装置(14)と、
を含む、少なくとも1つの車輪(12)を有する自動車の走行動特性のモニタ装置において、
評価装置(14)が、処理結果に基づいて、少なくとも1つの車輪(12)の力伝達能力を表わす少なくとも1つの特性値を決定することを特徴とする自動車の走行動特性のモニタ装置。 - 評価装置(14)が、少なくとも1つのセンサ信号(Si、Sa)から、少なくとも1つの車輪(12)の車輪サイド・フォースおよび/または車輪周方向力および/または車輪接触力および/または車輪回転速度を決定することを特徴とする請求項1の記載のモニタ装置。
- 評価装置(14)が、少なくとも1つの車輪(12)の少なくとも1つの特性値として、タイヤ剛性、好ましくはタイヤ縦方向剛性および/またはタイヤ横方向剛性を決定することを特徴とする請求項1または2に記載のモニタ装置。
- 評価装置(14)が、駆動車輪において決定された車輪周方向力と、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度とから、駆動車輪のタイヤ縦方向剛性を決定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のモニタ装置。
- 評価装置(14)が、車輪(12)において決定された車輪サイド・フォースと、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度とから、車輪(12)のタイヤ横方向剛性を決定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のモニタ装置。
- 評価装置(14)が、少なくとも1つの車輪(12)の少なくとも1つの特性値として、利用された摩擦係数および発生された車輪滑りから値の対を決定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のモニタ装置。
- 評価装置(14)が、車輪接触力および車輪周方向力から、利用された摩擦係数を決定し、且つ車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度から、発生した車輪滑りを決定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のモニタ装置。
- 少なくとも1つの特性値を記憶するための記憶装置(15)を有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のモニタ装置。
- 好ましくは異なる走行路面状態を更に考慮して、異なる車輪タイプないしタイヤ・タイプに付属されている所定の車輪特性曲線(1、1a、2、2b、3、4)および/または所定の応答しきい値が、記憶装置(15)内に記憶されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のモニタ装置。
- 評価装置(14)が、例えば、ESP装置および/またはアンチロック制御装置および/またはASR装置および/またはACC装置および/またはかじ取り係合によって作動する走行動特性制御装置および/または車台係合によって作動する走行動特性制御装置のような、自動車の走行動特性の操作および/または制御装置に付属されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のモニタ装置。
- センサ装置(20、22、24、26、28、30)が、タイヤ・センサ装置(20、22、24、26、28、30)であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のモニタ装置。
- 前記センサ装置が、車輪軸受センサ装置であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のモニタ装置。
- タイヤ(32)内および/または車輪(12)、特に車輪軸受に、力センサ(20、22、24、26、28、30)が装着され、且つ力センサ(20、22、24、26、28、30)の出力信号の関数として、タイヤ剛性を表わすタイヤ変数が決定され、且つこのタイヤ変数が走行動特性の操作および/または制御において考慮される、少なくとも1つのタイヤ(32)および/または1つの車輪(12)を有する自動車の走行動特性の制御装置。
- 車輪(12)の少なくとも1つの車輪変数を測定するステップ(S01、S03;S01′、S03′)と、
少なくとも1つの車輪変数を処理するステップ(S02、S04;S06′、S07′、S04′)と、
を含む、少なくとも1つの車輪(12)を有する自動車の走行動特性のモニタ方法において、
その処理の結果に基づいて、それぞれの車輪(12)の力伝達能力を表わす少なくとも1つの特性値を決定するステップ(S05;S08′)を更に含むことを特徴とする自動車の走行動特性のモニタ方法。 - 前記処理するステップが、少なくとも1つの測定された車輪変数に基づいて、車輪サイド・フォースの決定および/または車輪周方向力の決定(S02;S06′)および/または車輪接触力の決定(S06′)および/または車輪回転速度の決定(S03;S03′)を含むことを特徴とする請求項14に記載のモニタ方法。
- 前記決定するステップ(S05)において、前記少なくとも1つの車輪の前記少なくとも1つの特性値として、少なくとも1つのタイヤ剛性、好ましくはタイヤ縦方向剛性および/またはタイヤ横方向剛性が決定されることを特徴とする請求項14または15に記載のモニタ方法。
- 駆動車輪のタイヤ縦方向剛性が、駆動車輪において決定された車輪周方向力と、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度とから決定されることを特徴とする請求項14ないし16のいずれかに記載のモニタ方法。
- 車輪(12)のタイヤ横方向剛性が、車輪(12)において決定された車輪サイド・フォースと、車両の駆動車輪および非駆動車輪の回転速度とから決定されることを特徴とする請求項14ないし17のいずれかに記載のモニタ方法。
- 決定するステップ(S08′)において、少なくとも1つの車輪(12)の前記少なくとも1つの特性値として、利用された摩擦係数および発生された車輪滑りから、値の対が決定されることを特徴とする請求項14ないし18のいずれかに記載のモニタ方法。
- 利用された摩擦係数が、車輪接触力および車輪周方向力から決定され、且つ発生した車輪滑りが、車両の駆動車輪および非駆動車輪の車輪回転速度から決定されることを特徴とする請求項14ないし19のいずれかに記載のモニタ方法。
- 決定された少なくとも1つの特性値が、例えば、ESP方法および/またはABS方法および/またはASR方法および/またはACC方法および/またはかじ取り係合によって作動する走行動特性制御方法および/または車台係合によって作動する走行動特性制御方法のような、自動車の走行動特性の操作および/または制御において考慮される(S06;S10′)ことを特徴とする請求項14ないし20のいずれかに記載のモニタ方法。
- 自動車の走行動特性の操作および/または制御が、決定された少なくとも1つの特性値の関数として、好ましくは複数の所定の車輪特性曲線(1、1a、2、2b、3、4)から1つが選択され、および/または複数の所定の応答しきい値から1つが選択されることによって適合される(S06;S10′)ことを特徴とする請求項14ないし21のいずれかに記載のモニタ方法。
- 前記少なくとも1つの車輪変数が、車輪(12)の1つのタイヤ(32)において決定されることを特徴とする請求項14ないし22のいずれかに記載のモニタ方法。
- 前記少なくとも1つの車輪変数が、車輪(12)の1つの軸受において決定されることを特徴とする請求項14ないし23のいずれかに記載のモニタ方法。
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