JP2004515581A - 高分子量ポリオレフィン及び該ポリオレフィンの重合のための触媒及び方法 - Google Patents

高分子量ポリオレフィン及び該ポリオレフィンの重合のための触媒及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004515581A
JP2004515581A JP2002547983A JP2002547983A JP2004515581A JP 2004515581 A JP2004515581 A JP 2004515581A JP 2002547983 A JP2002547983 A JP 2002547983A JP 2002547983 A JP2002547983 A JP 2002547983A JP 2004515581 A JP2004515581 A JP 2004515581A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
present
polyolefin
catalyst
mol
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002547983A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004515581A5 (ja
Inventor
プローシェン ジュディス
リエゲル ベルンハルト
トロール カルステン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Procter and Gamble Co
Original Assignee
Procter and Gamble Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Procter and Gamble Co filed Critical Procter and Gamble Co
Publication of JP2004515581A publication Critical patent/JP2004515581A/ja
Publication of JP2004515581A5 publication Critical patent/JP2004515581A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F110/00Homopolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F110/04Monomers containing three or four carbon atoms
    • C08F110/06Propene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F110/00Homopolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F110/04Monomers containing three or four carbon atoms
    • C08F110/08Butenes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F110/00Homopolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F110/14Monomers containing five or more carbon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F4/00Polymerisation catalysts
    • C08F4/42Metals; Metal hydrides; Metallo-organic compounds; Use thereof as catalyst precursors
    • C08F4/44Metals; Metal hydrides; Metallo-organic compounds; Use thereof as catalyst precursors selected from light metals, zinc, cadmium, mercury, copper, silver, gold, boron, gallium, indium, thallium, rare earths or actinides
    • C08F4/60Metals; Metal hydrides; Metallo-organic compounds; Use thereof as catalyst precursors selected from light metals, zinc, cadmium, mercury, copper, silver, gold, boron, gallium, indium, thallium, rare earths or actinides together with refractory metals, iron group metals, platinum group metals, manganese, rhenium technetium or compounds thereof
    • C08F4/62Refractory metals or compounds thereof
    • C08F4/64Titanium, zirconium, hafnium or compounds thereof
    • C08F4/659Component covered by group C08F4/64 containing a transition metal-carbon bond
    • C08F4/65908Component covered by group C08F4/64 containing a transition metal-carbon bond in combination with an ionising compound other than alumoxane, e.g. (C6F5)4B-X+

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

本発明はポリオレフィン、特にC〜C20モノマーを含み、少なくとも700kg/モル、好ましくは1000kg/モルの分子量を有するポリオレフィンに関する。本発明はさらに、このようなポリオレフィンを製造するための、ハフニウム系メタロセン触媒及び方法に関する。

Description

【0001】
(発明の利用分野)
本発明はポリオレフィンに関し、特にC〜C20モノマーを含むポリオレフィンに関する。本発明は、さらに、このようなポリオレフィンを製造するための触媒及び方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
ポリオレフィン材料は産業界で多種多様な用途に広く利用されている。特に、ポリオレフィンの低コスト及び汎用性により、ポリオレフィンは金属からゴムに至る従来材料に取って代わり、さらにまったく新しい用途に使用できるようになった。
ポリオレフィンの特殊な材料特性の大部分は、このような材料が完全に結晶性ではなく種々の大きさの微結晶を含むことに起因する。多数の巨視的特性は、多かれ少なかれ直接この微結晶のサイズに関係づけることができる。このような特性の1つは応力ひずみ挙動であり、微結晶のサイズが大きくなると、材料にひずみを与えるために必要な引張力を大きくする必要がある。微結晶のサイズに関係する別の巨視的特性は、材料の色又は透明性である。微結晶のサイズが可視光線の波長と同じであれば、光は分散される。
【0003】
分子量の増大は、材料にひずみを与えるのに必要な引張り力の増大、融点の上昇、圧縮クリ−プの向上、ヒステリシス特性の向上、及びその他多数の結果につながることがさらに知られている。これは少なくとも一部には、分子間の絡み合いの増大によるものである。
それ故、本発明の目的は従来のポリオレフィンの欠点を克服するC〜C20モノマーを含むポリオレフィンを提供することである。
本発明のさらなる目的は、C〜C20モノマーを含み、高分子量を有するポリオレフィンを提供することである。
ポリオレフィンの技術分野において、種々の重合方法が説明されている。最近、メタロセン触媒は重合触媒としての望ましい特性から、多くの関心を集めている。
【0004】
従って、本発明の目的は、従来技術のメタロセン触媒の欠点を克服するポリオレフィン重合用メタロセン触媒を提供することである。
本発明のさらなる目的は、C〜C20モノマーを含み、少なくとも700kg/モル、好ましくは1000kg/モルの分子量を有するポリオレフィンの重合を可能にするポリオレフィン重合用メタロセン触媒を提供することである。
【0005】
(発明の概要)
本発明はポリマー材料、好ましくはC〜C20モノマーを含む実質的に直鎖のポリオレフィン分子を含むステレオホモポリマーを提供する。前記直鎖ポリオレフィン分子の分子量は、少なくとも700kg/モル、好ましくは少なくとも1000kg/モルである。
前記ポリオレフィンの相対的含有量[mmmm]は10%〜60%であり、前記ポリマー材料は、以下で定義される比率kが少なくとも0.05である。
【0006】
【数2】
Figure 2004515581
【0007】
本発明はさらに、前記モノマーがプロペンであるポリマー材料を提供する。
本発明はさらに、C〜C20モノマーを含む直鎖ポリオレフィン分子を重合するための触媒化合物であって、以下の一般式
【0008】
【化3】
Figure 2004515581
【0009】
ここで、
−RからRは直鎖又は分枝鎖C〜C10アルキル、1個又は数個のC〜Cアルキル残基を置換基として有することができる5〜7員シクロアルキル、C〜C18アリールアルキル又はアルキルアリールであって、その際、R/R、R/R、R/Rは部分的に若しくは同時に5〜7員シクロアルキル又はそこへ連結されたアリール環であることができ、
−R及びR10はH、C〜Cアルキル、4〜7員シクロアルキル、アリールを表し、その際、R、R10はEとともに4〜7員シクロアルキルを形成することができ、
−XはC〜Cアルキル、アリール、又はベンジル、好ましくはメチルを表し、
−Eは炭素、ケイ素、ゲルマニウム、又は1,2−エチル、1,3−プロピル、若しくは1,4−ブチルを表し、
−Eはメチル、酸素又は硫黄を表し、nは1又は2である
メタロセンを含む触媒化合物を提供する。
【0010】
また、B(C、R C[B(C]、[R NH][B(C]から選択され、RはC〜Cアルキル基又はアリール基である活性化剤とを含むことを特徴とする前記触媒化合物を提供する。
本発明はさらに、C〜C20モノマーを含む実質的に直鎖のポリオレフィン分子を含むポリマー材料の製造方法であって、請求項6に記載の触媒化合物を用いて前記モノマーを重合する工程を含む製造方法を提供する。
本発明はさらに、直鎖ポリオレフィン分子を含むポリマー材料の製造方法を提供し、その際、前記直鎖ポリオレフィン分子の分子量は少なくとも700kg/モルであり、好ましくはバルク重合及び現場活性化を用い、このような条件下で、本発明の触媒化合物の使用によって、本明細書の触媒が20,000〜150,000kg/モル触媒/時間、好ましくは40,000〜120,000kg/モル触媒/時間の活性を示す。
【0011】
(詳細な説明)
本発明はC〜C20モノマーを含む実質的に直鎖のポリオレフィンに関する。このようなモノマーの存在は、主鎖に沿った立体中心の存在につながる。当該技術分野において周知のように、主鎖の連続する2個のC原子は、メソ形(mダイアド)又はラセミ形(rダイアド)のいずれかの立体配置を有する。mダイアドのみを有するこのようなポリマーはアイソタクチックと呼ばれ、rダイアドのみを有するこのようなポリマーはシンジオタクチックと呼ばれる。ポリマーがm及びrダイアドのランダムな配列を有する場合、それはアタクチックと呼ばれる。本発明のポリマーについては、アイソタクチック性をmmmmペンタドの相対的含有量[mmmm]と定義する。理論では、[mmmm]は100%と([m])の間で変動し得る。mmmmペンタドの含有量[mmmm]は、個々のペンタドを分離するのに十分な高分解能を有する13C−NMR分光分析によって求められる。
【0012】
好ましくは、本発明のポリマーの第一のモノマーは、例えば、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン(octadecne)、1−エイコセン等のような、C〜C201−アルケンである。あるいは、第一のモノマーは、例えば、シクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルナジエン及びその誘導体のような、シクロオレフィンであってもよい。
本発明のポリマーは、ホモポリマーであってもよいし、又は2以上の異なるモノマーのコポリマーであってもよい。本発明のポリマーが上記の立体特性を有するには、少なくとも第一のモノマーが少なくともCでなければならない。第二のモノマー及びその他の追加モノマーは、好ましくは上記の定義によるC〜C30であるか、又はさらに上述のようなシクロオレフィンであってもよい。好ましくは、ポリマーはプロペンモノマーを含むホモポリマーであり、ポリオレフィン系ステレオポリマーである。
【0013】
用語「ポリオレフィン系ステレオポリマー」は、本明細書で使用する場合、
a)すべてが類似の立体化学配置を示す一相の分子のみを含み
b)異なる立体化学配置のブロックを含まない
ポリオレフィンを表す。
例えば、2つの相が同時に重合されたアタクチック及びアイソタクチックポリマーのブレンドは本用語を使用する際、除外される。アタクチック及びアイソタクチックポリプロピレンのこのような混合物は、ペンタンに溶解することによって分画でき、ペンタン可溶分画及びペンタン不溶分画を生じる。ステレオポリマーという用語には、すべての分子が類似の立体化学配置を示すコポリマーが含まれる。さらに、アイソタクチック−アタクチックステレオブロックポリマーのようなステレオブロックポリマーは、本用語を使用する際、除外される。
【0014】
本発明のポリマーの分子量は、少なくとも700kg/モル、好ましくは1000kg/モル、より好ましくは少なくとも1250kg/モル、より一層好ましくは1500kg/モル、より一層好ましくは1750kg/モル、最も好ましくは少なくとも2000kg/モルである。分子量は、例えば、ミクロスチラゲル(microstyragel)をカラム物質とし、1,2,4−トリクロロベンゾールを溶媒とし、ポリエチレン、ポリスチレン等の適切に綿密に分布した較正標準を用いたゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)で求められる。
【0015】
一部の用途には、上記のGPC法で測定した本発明のポリマーの分子量分布M/Mが、好ましくは6未満、より好ましくは5未満、より一層好ましくは4未満、より一層好ましくは2未満である。あるいは、また本発明のポリマー材料の加工性を向上させるには、材料が広い分子量分布を有することが好ましい。Mw/Mnは、好ましくは少なくとも5、より好ましくは少なくとも10、より一層好ましくは少なくとも15、より一層好ましくは少なくとも20、最も好ましくは少なくとも30である。当該技術分野には、反応器ブレンドを含めた異なる等級の材料のブレンド(異なる等級は別々の重合反応で製造されても、単一の多段重合反応で製造されてもよい)、昇温によるような重合反応中の温度制御、重合反応中の時間をかけた触媒供給の制御、特殊な触媒系、特に2以上のメタロセン触媒の混合物及びメタロセン触媒と非メタロセン触媒との混合物の選択、他の触媒との化合物を含む1超過の活性部位での触媒使用、第二のモノマーの使用、触媒用の特定の支持物質の使用、重合反応中の水素の使用等の種々の技術が知られている。
【0016】
本発明のポリマーの立体規則性、すなわちペンタドの相対的含有量[mmmm]は、少なくとも10.0%、好ましくは少なくとも15.0%、より好ましくは少なくとも20.0%、最も好ましくは少なくとも22.5%である。本発明のポリマーの立体規則性は、60%未満、好ましくは50%未満、より好ましくは40%未満、最も好ましくは35%未満である。
【0017】
本発明の触媒の固有立体化学のため、本発明のポリマー材料は、好ましくは比較的大量のmrrmペンタドを含む。このペンタドは、隣接する2つのポリマー側鎖と反対の立体化学を示すポリマー側鎖に特徴的である。特に、同じく中央の側鎖と反対のさらなる隣接する側鎖との化合物、すなわちmmrrmmヘプタッドでは、この反対の中央の側鎖は単一立体誤差と呼ばれる。比較のため、アイソタクチックポリマー及びシンジオタクチックは[mrrm]=0を有すると考え、アタクチックポリマーは統計上の理由から[mrrm]=[m][r]=[m](1−[m])を有する。好ましくは、本発明のポリマーは、アタクチックポリマーよりもかなり高い[mrrm]含有量を有し、すなわち比率kが少なくとも0.05、より好ましくは少なくとも0.1、より一層好ましくは少なくとも0.15、より一層好ましくは少なくとも0.2、より一層好ましくは少なくとも0.25、より一層好ましくは少なくとも0.3、より一層好ましくは少なくとも0.4、最も好ましくは少なくとも0.5であり、kは以下で定義される。
【0018】
【数3】
Figure 2004515581
【0019】
好ましくは、本発明のポリマーはアタクチック配列の含有量が低いか又はその低いrmrmペンタド含有量から判るようにかなり規則正しい配列を有する。好ましくは、本発明のポリマーは、[rmrm]が全ペンタド範囲の7%未満、好ましくは6.5%未満、より好ましくは6%未満であり、本明細書の特定の実施形態においては、[rmrm]は5%未満、より好ましくは3%であることができ、本明細書の別の実施形態においては{rmrm}の濃度は全ペンタド範囲の2.5%〜7%である。
本発明のポリマーの融点は、好ましくは少なくとも80℃、より好ましくは少なくとも100℃、より好ましくは少なくとも120℃、より一層好ましくは少なくとも130℃である。本発明のポリマーのガラス転移点は、好ましくは30℃未満、より好ましくは10℃未満、より一層好ましくは0℃未満、最も好ましくは−5℃未満である。融点が高く、ガラス転移点が低いことで、広い温度範囲にわたって本発明のポリマー材料の安定性及び有用性が保証される。融点及びガラス転移点は、例えば、周知技術のような示差走査熱量計(DSC)によって測定できる。
【0020】
本発明のポリマー材料は、好ましくは0.96g/cm未満、より好ましくは0.92g/cm未満、より一層好ましくは0.88g/cm未満の低密度を有する。
【0021】
本発明のポリマー材料は、伸張後の緩和特性から判るように、また次の非弾力性の測定によって定量化されているように、弾性挙動を示す。『非弾力性の測定』とは、試料をクロスヘッド速度25mm/分で初期長さの220%、150%、及び115%にそれぞれ伸張し、当該試料を23℃で3分間保持し、その後伸張を解放して試料が平衡長さに回復するまで待つというプロトコル(ASTMD174−90)を表す。この実験の組に好適な装置は、インストロン社(Instron Corp.)(マサチューセッツ州カントン)製の標準汎用引張試験機、モデル5564である。ひずみとして報告される結果は、工学的ひずみ値に対する真のひずみ値である。本試験方法によると、本発明の材料は、好ましくは初期長さの220%に伸張された後、初期長さの120%未満、より好ましくは初期長さの115%未満、より一層好ましくは初期長さの110%未満、より一層好ましくは初期長さの108%未満、最も好ましくは初期長さの106%未満に回復する。本試験方法によると、本発明の材料は初期長さの150%に伸張された後、好ましくは初期長さの110%未満、さらに好ましくは初期長さの108%未満、より一層好ましくは初期長さの106%未満、より一層好ましくは初期長さの105%未満、最も好ましくは初期長さの104%未満に回復する。本試験方法によると、本発明の材料は初期長さの120%に伸張された後、好ましくは初期長さの108%未満、さらに好ましくは初期長さの106%未満、より一層好ましくは初期長さの105%未満、より一層好ましくは初期長さの104%未満、最も好ましくは初期長さの103%未満に回復する。
【0022】
本発明のポリマー材料は、好ましくは少なくとも15、より好ましくは少なくとも25、より一層好ましくは少なくとも35のショアA硬度を有する。さらに、本発明のポリマー材料は、90未満、より好ましくは80未満、より一層好ましくは70未満のショアA硬度を有する。ただし、特定の用途には異なる硬度が要求される可能性があることに注意しなければならない。
本発明のポリマー材料は、好ましくは透明である。本明細書で使用する場合、「透明」という用語は、可視範囲で低レベルの光分散性しか示さない物質を表し、好ましくは実質的にこのような分散性を示さない物質を表す。本発明のポリマー材料は、その透明性のため、染料、オリゴマー着色剤、及び当該技術分野で周知の類似のもので着色してもよい。
【0023】
本発明のポリマー材料は、キャストフィルム、射出成形、吹込成形、溶融スパンボンド、インフレーションフィルム、圧縮成形、押出し、ゲル紡糸等の従来のポリマー加工で加工できる。
オレフィンの重合、特に上で明記されたような本発明のポリマーの重合用のための触媒化合物を提供することは本発明の別の態様である。触媒化合物はメタロセン触媒及び活性化剤を含む。
本発明の触媒は以下の化学構造
【0024】
【化4】
Figure 2004515581
【0025】
又は好ましくは
【0026】
【化5】
Figure 2004515581
【0027】
又はより好ましくは
【0028】
【化6】
Figure 2004515581
【0029】
又はより一層好ましくは
【0030】
【化7】
Figure 2004515581
【0031】
又は最も好ましくは
【0032】
【化8】
Figure 2004515581
【0033】
ここで、
からRは直鎖又は分枝鎖C〜C10アルキル、5〜7員シクロアルキル(1個又は数個のC〜Cアルキル残基を置換基として有することができる)、C〜C18アリールアルキル又はアルキルアリールであって、その際、R/R、R/R、R/Rは部分的に又は同時に5〜7員シクロアルキルにまとめられるか、又はそこへ連結されたアリール環であることができ、
及びR10はH、C〜Cアルキル、4〜7員シクロアルキル、アリールを表し、その際、R、R10はEとともに4〜7員シクロアルキルを形成することができ、
XはC〜Cアルキル、アリール、ベンジル、好ましくはアルキル、より好ましくはメチルを表し、
Eは炭素、ケイ素、ゲルマニウム、又は1,2−エチル、1,3−プロピル、若しくは1,4−ブチルを表し、
はメチル、酸素、又は硫黄を表し、nは1又は2である。
【0034】
本発明の触媒化合物はまた、意外にも、本発明の高分子量のポリマーと同様に当該ポリマーのその他の有用な特性を、触媒活性を損なうことなく与えることが見出された。
触媒の調製は、ZrをHfで置換する点を除いて、国際公開第99/52955号、12〜16頁に記載されている触媒調製と同様に実施できる。
本発明の触媒は当該技術分野で周知のような好適な担体系上に沈澱されてもよい。
本発明のポリマーの重合方法を提供することは本発明の別の態様である。
本発明の重合方法は、本発明の触媒及び以下の一般式の1つによる活性化剤を使用する。
【0035】
(V)B(C
(VI)R C[B(C
(VII)[R NH][B(C
式中、RはC〜Cアルキル基又はアリール基を表す。本明細書で好ましい活性化剤種は式(VI)である。
好ましくは、本発明の触媒及び上記活性化剤は、活性化剤からのホウ素と触媒からのハフニウムとの原子比が少なくとも1:1であり、より好ましくは100:1未満、より一層好ましくは10:1未満、最も好ましくは2:1未満となる量で使用される。
好ましくは、本発明の方法は少なくとも0℃、より好ましくは少なくとも5℃で実施される。好ましくは、本発明の方法は50℃未満、より好ましくは40℃未満で実施される。本方法の最適温度は他の要因に依存し、上記の限度内で調節することができる。
【0036】
好ましくは、本発明の重合方法は少なくとも1bar、より好ましくは少なくとも3bar、より一層好ましくは少なくとも5barの圧力で実施される。好ましくは、本発明の重合方法は100bar未満、より好ましくは20bar未満、より一層好ましくは15bar未満の圧力で実施される。ただし、反応中の圧力は、当然、反応温度に依存することに注意しなければならない。
重合は、気相中、懸濁液中、超臨界モノマー中、及び重合条件下で不活性な溶媒中で実施できる。好適な不活性溶媒は、分子内にいずれの反応基も含有しない溶媒、すなわちベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンのような芳香族溶媒、又はプロパン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンのようなアルカン、これらの混合物等である。
【0037】
好ましくは、重合はプロペンのような超臨界モノマーで実施される(バルク重合)。さらに、本明細書の重合は現場活性化を使用して実施され、かかる方法ではハフニウム系触媒の好適な前駆体が使用され、その際、本明細書の一般式においてXはハロゲン、好ましくは塩素であり、前記前駆体はアルキル系反応物質(好ましくはTIBA)及び本明細書の活性化剤とともに、プレミックスとして反応ブレンドに添加される。
上に規定された好ましい条件、すなわちバルク重合及び現場活性化において、本発明の触媒化合物使用により、意外なほど高活性、すなわち40℃未満の反応温度で20,000〜150,000kg/モル触媒/時間、好ましくは40,000〜120,000by/モル触媒/時間の範囲の活性が触媒にもたらされる。
【0038】
上記の条件において、本明細書の式(V)の好ましい触媒種は、本明細書の式(VI)の好ましい活性化剤と組合せて使用したとき、10℃で45,000kg/モル触媒/時間の活性値に達し、分子量2000kg/モルのポリマー、30℃で100,000kg/モル触媒/時間の活性値に達し、分子量750kg/モルのポリマーをそれぞれ生じることが明らかにされた。
本発明のポリマーを含む固形物、フィルム、ウェブ材料、コーティング、発泡体、接着剤等を提供することは本発明の別の態様である。
本発明は、第一要素及び前記第一要素と分離し前記第一要素に加えられる第二要素を含み、前記第一要素がポリマー材料の主部である物品を提供する。本発明は、射出成形、押出吹込成形、押出し、キャスティング、溶液沈降、及びこれらの組合せの群から選択される前記ポリマー材料の加工工程を含む、ポリマー材料から固形物を製造する方法をさらに提供する。本発明は、熱成形、レーザー成形、彫刻、及びこれらの組合せの群から選択される工程を含む、ポリマー材料の固形物の加工方法をさらに提供する。
【0039】
本発明のポリマー混合物からの固形物の製造及び/又はさらなる加工の多種多様の好適な方法が当業界において既知であり、射出成形、押出吹込成形、押出し、キャスティング、溶液沈降、熱成形、レーザー成形、彫刻、これらの組合せ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の固形物は、ポリマーの分子量が高いために、室温で比較的低い粘着性を示すことが見出されている。
当該技術分野において周知であるように、ポリマーの特性を変えるために本発明のホモポリマーに種々の添加剤を添加してもよい。
【0040】
少なくとも一部の製造手法、特に成形加工では、低アイソタクチック性を有するホモポリマーに、従来の既知のアイソタクチックポリプロピレンのような高アイソタクチック性を有するホモポリマーを添加すると有用なことがある。好ましくは、アイソタクチックホモポリマーはポリマー固形物の全重量の少なくとも20重量%の濃度、より好ましくは少なくとも40重量%の濃度、より一層好ましくは少なくとも50重量%の濃度、最も好ましくは少なくとも60重量%の濃度で添加される。好ましくは、本発明の低アイソタクチック性ホモポリマーは、本発明のポリマー固形物中にポリマー固形物の全重量の少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも30重量%、より一層好ましくは少なくとも40重量%、最も好ましくは少なくとも50重量%の濃度で存在する。好ましくは、成形物の収縮率は10%未満、より好ましくは8%未満、より一層好ましくは6%未満、最も好ましくは4%未満である。実質的に純粋なポリプロピレンの加工と比較して、本発明のホモポリマーとのブレンドでは、必要な力、圧力、又はトルクがそれぞれ低下するために、本発明の固形物の製造の際に押出しのような加工が、より高速で実施できる。
【0041】
本発明の物品の第二要素は、好ましくは第一要素と同じホモポリマーから作ることができ、同じ低アイソタクチック性を有するか又は第二要素の使用目的に応じた異なるアイソタクチック性を有する。第二要素のポリマー材料の形状は、固形物でもよいし、又は発泡体、繊維、フィルム等でもよい。同じ物質の異なる等級から物品を製造することは、廃棄物品から材料を再生利用する際に有益である。同じホモポリマーが物品の異なる要素に使用されている場合、材料の再生利用の前に種々の材料に分別する工程が不要である。
本発明のホモポリマーに添加剤をブレンドすることが有用なことがある。多種多様なこのような添加剤は当該技術分野で既知であり、相応に使用できる。例えば、加工中のポリマーの熱安定性を向上させるため、0.1%〜0.25%のフェノール/ホスファイトブレンドのような少量の熱安定剤を本発明のホモポリマーに混ぜることができる。
【0042】
本発明による物品は衛生物品であってもよい。用語「衛生物品」は本明細書で使用する場合、生体に接触して又は接近して使用されるような物品を言う。このような衛生物品は使い捨て又は複数回若しくは長期の使用を目的とするものであってよい。このような衛生物品としては、カテーテル、管、排水系、注射器、移植組織、人工装具、インプラント、器具、補助装置、歯ブラシ、ベッドカバー、ステント(stents)、ガスケット、膜ポンプ、哺乳ビンの乳首、おしゃぶり等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の物品に使用されるポリマーの固有の利点を考慮して、上記及び類似の衛生物品に本発明によるポリマー材料の固形物を適用することは、熟練者には容易に理解できるであろう。
【0043】
本発明による物品は家庭用物品であってよい。用語「家庭用物品」は本明細書で使用する場合、家庭を営む際使用する目的の物品を言う。本発明の家庭用物品には、厨芥溜め、貯蔵容器、ホース、玩具、台所用品、衣服(特に防弾着までの頑丈な衣服)、靴(特に靴底)、スキューバダイビング用フィン及び類似品、家具(特に庭園家具)、スポーツ用品、ベローズ等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の物品に使用されるポリマー固有の利点を考慮して、上記及び類似の家庭用物品に本発明によるポリマー材料の固形物を適用することは、習熟実践者に容易に明らかであろう。
本発明による物品はさらに自動車の部品であってもよく、バンパーファシア(bumper fascia)、エアダム、サイドモールディング、フェンダーフレアー(fender flares)が挙げられるが、これらに限定されない。グリル、本体パネル、ダクト、タイヤ、振動ダンパー、たわみ継手、窓密封材、内装部品、ドア密着材、自動車トランク等。本発明の物品に使用するポリマーの固有の利点を考慮して、上記及び同様の自動車部品に本発明によるポリマー物質の本体を適用及び任意選択的に修正することは、熟練者には容易に理解できるであろう。
【0044】
本発明によるポリマー材料の固形物は、物品における構造要素としても使用できる。それに関して、ポリマー物質の本体の機能としては、物品のその他の要素の支持、運搬、固定、保護等が挙げられるが、これらに限定されない。このような物品としては、被覆部品、ビルなどの複雑な建造物(目詰め材、拡張ジョイント、ドア目詰め材及び密封材、水目詰め材、窓密封材、ホース、ダクト、管、絶縁ワイヤー及びケーブル、床被覆体、及び同様のもの)、車、家庭用器具、園芸用及び農業用構造物等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の物品に使用するポリマーの固有の利点を考慮して、上記及び類似の物品に本発明によるポリマー材料の固形物を構造要素として適用及び任意選択的に修正することは、熟練者には容易に理解できるであろう。
本発明は、第一要素及び前記第一要素に加えられる第二要素を含み、前記第一要素がフィルムウェブ材料を含む物品を提供する。本発明は、上記のポリマー材料の加工工程を含むフィルムウェブ材料の製造方法をさらに提供し、当該加工工程がキャスティング、押出し、吹込み、及びこれらの組合せの群から選択される。本発明は、上記のポリマーを含むフィルムウェブ材料の加工方法をさらに提供し、当該加工が延伸、二軸延伸、クレージング、伸張、収縮、及びこれらの組合せの群から選択された工程を含む。
【0045】
当該技術分野において周知であるように、ポリマーの特性を変えるために本発明のホモポリマーに種々の添加剤を添加してもよい。例えば、ポリマーを2重量%〜6重量%のタルク及び任意選択的に0.1重量%〜0.25重量%のフェノール/ホスファイト安定剤とブレンドすることで、本発明のフィルム材料の加工性を大幅に増強できる。
従来のアイソタクチックポリプロピレンの加工と比較して、本発明の低アイソタクチック性ホモポリマーの添加は、ポリマーの加工に必要な力、圧力、又はトルクをそれぞれ低下させる。
【0046】
先行技術においては、フィルムウェブ材料を製造するための多種多様な好適な手法が知られており、例えば、キャスティング、押出し、吹込み、及びこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、フィルムウェブ材料のさらなる加工の多種多様な既知の手法が存在し、例えば、延伸、二軸延伸、クレージング、伸張、収縮、及びこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。前述のフィルムウェブ材料の製造及び加工方法はすべて、熟練者に既知の固有の利点を有する。したがって、熟練者は本発明のフィルムウェブ材料の好適な製造及び加工方法を、フィルムウェブ材料の各用途に固有の要件に応じて選択できるであろう。
横方向の収縮を減少させるには、ダイ出口にエアジェットを設けて追加冷却することが有用なことがある。
本発明のフィルムを巻取ロールとして保管する際は、剥離紙を使用するとフィルムの下流での処理が改善されることがある。
【0047】
本発明のフィルムを通気可能とするには、フィルム材料を延伸することによって、含まれる充填材の位置に微小孔を作るために、フィルムの製造前にフィルムポリマーを炭酸カルシウムのような粒子状充填材と混合し、その後延伸してフィルムを製造する。好ましくは、本発明の通気可能なフィルム材料は水蒸気透過率(MVTR)が少なくとも1000g/24時間/m、より好ましくは2000g/24時間/m、より一層好ましくは3000g/24時間/m、最も好ましくは4000g/24時間/mである。MVTRの測定方法は当該技術分野で周知であり、相応に適用されるべきである。
本発明によるフィルムウェブ材料は、物品における構造要素として使用してもよい。それに関して、フィルムウェブ材料の機能としては、物品のその他の要素の支持、運搬、固定、保護等が挙げられるが、これらに限定されない。このような物品には、粘着テープ、ビデオ/オーディオ/データ保存テープ、ケーブル、建物のような複合構造物(床仕上げ材、防水シート等)、車、家庭用器具、園芸用及び農業用構造物等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の物品に使用するポリマーの固有の利点を考慮して、上記及び類似の物品に本発明によるフィルムウェブ材料を適用及び任意選択的に修正することは、熟練者には容易に理解できるであろう。
【0048】
本発明の物品はさらに、野菜袋、ごみ袋、氷嚢、輸送袋、容器、小袋等の包装物品であってもよい。用語「包装物品」は、本明細書で使用する場合、少なくとも部分的に他の物品を包むことを意図した物品を指す。このような物品の第一要素は明確な形状が与えられたフィルムウェブ材料の一片であり、第二要素はフィルムウェブ材料をそれ自体に熱結合するようなシーリングであってもよい。
本発明の物品はさらに、物品の第一要素が第二要素の包装に使用される包装材料である包装物品であってもよい。
本発明は、本発明のポリマーを多量に含む繊維ウェブ材料を提供する。本発明は、湿式紡糸、乾式紡糸、溶融紡糸、半乾式紡糸(溶媒蒸発又は沈降)、及びこれらの組合せの群から選択されるポリマー材料の加工工程を含み、前述のポリマー材料から繊維を製造する方法をさらに提供する。本発明は、前述のポリマー材料の繊維を提供する工程及び繊維をウェブ材料に組み込む工程を含む、繊維ウェブ材料の製造方法をさらに提供する。本発明は、繊維ウェブ材料を提供する工程及び繊維ウェブ材料を安定化する工程を含む、本発明による繊維ウェブ材料の安定化方法をさらに提供する。
【0049】
当該技術分野において周知であるように、ポリマーの特性を変えるために本発明のホモポリマーに種々の添加剤を添加してもよい。
本発明のポリマーから繊維を製造及び/又は加工する多種多様な好適な方法が当該技術分野で既知であり、湿式紡糸、乾式紡糸、溶融紡糸、半乾式紡糸(溶媒蒸発又は沈降)、クレージング、及びこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。本発明のウェブ材料に好適な繊維は、単繊維でもよいし、又はフィラメントを含んでもよい。
本発明による繊維ウェブ材料を含む物品を提供することは本発明のさらなる態様である。本発明による物品は衛生物品であってよい。
本発明の物品はまた、衣料物品又は家庭用物品であってもよく、ベッドカバー、下着、タイツ、靴下、手袋、運動服、アウトドア用衣類、防寒服、靴、靴カバー、オートバイ用などの防護服、毛布、カバー、バッグ、家具の部材等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の物品に使用するポリマーの固有の利点を考慮して、上記及び類似の物品に本発明による繊維ウェブ材料を適用及び任意選択的に修正することは、熟練者には容易に理解できるであろう。
【0050】
本発明による繊維ウェブ材料は、物品における構造要素として使用してもよい。それに関して、繊維ウェブ材料の機能としては、物品のその他の要素の支持、運搬、固定、保護等が挙げられるが、これらに限定されない。このような物品には、粘着テープ、保護シート、建物のような複合構造物(床仕上げ材、防水シート等)、車、家庭用器具、園芸用及び農業用構造物(地盤用シート)等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の物品に使用するポリマー固有の利点を考慮して、上記及び類似の物品に本発明による繊維ウェブ材料を適用及び任意選択的に修正することは、熟練者には容易に理解できるであろう。
本発明の物品はさらに、フィルタ、カーバッテリ等の中の薄膜であってもよい。本発明の物品に使用するポリマー固有の利点を考慮して、上記及び類似の物品に本発明による繊維ウェブ材料を適用及び任意選択的に修正することは、熟練者には容易に理解できるであろう。
【0051】
本発明は、要素の表面の少なくとも一部を本発明のポリマーコーティングで覆うためのコーティング組成物を提供する。本発明は、要素及び前記要素の表面の少なくとも一部を覆う前述のポリマーコーティング材料を含む物品をさらに提供する。本発明は、浸漬コーティング、スプレーコーティング、エマルションコーティング、及びこれらの組合せの群から選択される工程を含む、前述のポリマーコーティング材料で要素を塗被する方法をさらに提供する。
本発明のコーティングは、比較的低い坪量で適用できることが見出されている。好ましくは、本発明のコーティングの坪量は50g/m未満、より好ましくは40g/m未満、より一層好ましくは30g/m未満、より一層好ましくは20g/m未満、最も好ましくは10g/m未満である。
本発明の更なる態様は、要素を含み、当該要素の表面の少なくとも一部が本発明によるコーティング材料で覆われている物品を提供することである。
【0052】
先行技術においては、コーティング物品を製造するための多種多様な好適な手法が知られており、浸漬コーティング、スプレーコーティング、エマルションコーティング、及びこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。本発明のコーティングは、コーティングのポリマーが支持体材料に十分に接着できる限り、特定の支持体に限定されない。好適な支持体には、金属、ポリマー、木材等の種々の物質の固形物、織物及び不織布ウェブ材料、フィルム等が挙げられるが、これらに限定されない。前述のコーティング物品の製造及び加工方法はすべて、熟練者に既知の固有の利点を有する。したがって、熟練者は本発明のコーティング材料の好適な製造及方法を、コーティング材料の各用途に固有の要件に応じて選択できるであろう。
【0053】
本発明のコーティングを通気可能とするには、コーティング材料を延伸することによって、含まれた充填材の位置に微小孔を作るために、コーティングの製造前にポリマーを炭酸カルシウムのような粒子状充填材と混合し、その後(支持体に接触する前又は後に)延伸する。好ましくは、本発明の通気可能なフィルム材料は水蒸気透過率(MVTR)が少なくとも1000g/24時間/m、より好ましくは2000g/24時間/m、より一層好ましくは3000g/24時間/m、最も好ましくは4000g/24時間/mである。MVTRの測定方法は当該技術分野で周知であり、相応に適用されるべきである。
本発明の被覆物品は衛生物品であってよい。本発明によるコーティング材料は、物品における構造要素として使用してもよい。コーティング材料の機能としては、断熱、電気絶縁、衝撃吸収、緩衝、音波減衰、物品の他の要素の保護、防食、他の要素の相対運動のための遊び、滑り低減等が挙げられるが、これらに限定されない。このような物品には、玩具、家具、衣服、靴、運動用具、グリップ、ビルなどの複合建造物(床仕上げ材、コーキング、シ−ラント、隆起/亀裂充填材等)、車、家庭用器具等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の物品に使用するポリマー固有の利点を考慮して、上記及び類似の物品に本発明によるコーティング材料を適用及び任意選択的に修正することは、熟練者には容易に理解できるであろう。
【0054】
本発明はポリマー発泡材料を提供する。発泡材料は、本発明のポリマーを含む。本発明は、ポリマー材料の加工工程を含む本発明のポリマー発泡材料の製造方法をさらに提供し、当該加工工程が不活性ガス発泡、蒸発溶剤発泡、反応性試薬ガス発泡、高分散相エマルション、ビーズ発泡、及びこれらの組合せの群から選択される。
先行技術においては、発泡材料を製造する多種多様な好適な手法が既知であり、不活性ガス発泡、蒸発溶剤発泡、反応性試薬ガス発泡、高分散相エマルション、ビーズ発泡、及びこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。前述の発泡材料の製造及び加工方法はすべて、熟練者に既知の固有の利点を有する。したがって、熟練者は本発明の発泡材料の好適な製造及方法を、発泡材料の各用途に固有の要件に応じて選択できるであろう。本発明の発泡体の発泡に好適なガス又は蒸発溶剤には、CO、N、プロペン、ペンタン等が挙げられるが、これらに限定されない。ポリマーの低アイソタクチック性により、発泡体製造中のポリマーの加工性が大幅に改善されることが見出されている。
【0055】
本発明による発泡材料は、物品における構造要素として使用してもよい。発泡材料の機能としては、断熱、電気絶縁、衝撃吸収、緩衝、音波減衰、物品の他の要素の保護、シーリング、包装、保管、浮力付与等が挙げられるが、これらに限定されない。このような物品には、玩具、家具、マットレス、カーペット、衣服、靴、運動用具、ビルなどの複合建造物(床仕上げ材、防水シート等)、車、家庭用器具等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の物品に使用するポリマー固有の利点を考慮して、上記及び類似の物品に構造要素として本発明による発泡材料を適用及び任意選択的に修正することは、熟練者には容易に理解できるであろう。発泡材料を従来のポリプロピレン材料と組合せて物品を形成することは特に好ましい。この場合、材料の再生利用で異なる材料を分別する必要がない。
【0056】
本発明の発泡材料は油吸収材であってもよく、好適な表面エネルギー調節剤によって水吸収性にされてもよい。好適な表面エネルギー調節材は当該技術分野で周知である。本発明の発泡材料が吸収性である場合、当該発泡材料が使用できる事例には、油吸収、溶媒吸収、余水吸収、液体分配、液体輸送等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の発泡体の吸収性を改善するため、本発明の発泡体の外部及び内部表面に当該技術分野で既知のような種々の添加剤を添加してもよい。本発明の発泡材料は、発泡材料の圧縮時に、例えば、接着剤、靴ずみ、インキ、潤滑剤等のような吸収された液体を放出するために、さらに使用してもよい。

Claims (11)

  1. 〜C20モノマーを含む実質的に直鎖のポリオレフィン分子を含むポリマー材料であって、前記ポリオレフィンの[mmmm]の相対含有量は10%〜60%であり、前記直鎖ポリオレフィン分子の分子量は少なくとも700kg/モルであり、前記ポリマー材料の以下で定義される比率kは少なくとも0.05であることを特徴とするポリマー材料。
    Figure 2004515581
  2. 前記ポリマー材料がポリオレフィン系ステレオホモポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載のポリマー材料。
  3. 前記モノマーがプロペンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリマー材料。
  4. 前記ポリオレフィン分子の分子量が少なくとも1000kg/モルであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマー材料。
  5. [rmrm]ペンタドが全ペンタド範囲の0〜7%の範囲にあり、好ましくは6.5%未満、より好ましくは全ペンタド範囲の6%未満であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマー材料。
  6. {rmrm}ペンタドが2.5%〜7%の範囲にあることを特徴とする、請求項5に記載のポリマー材料。
  7. 〜C20モノマーを含む直鎖ポリオレフィン分子を重合するための触媒化合物であって、以下の一般式
    Figure 2004515581
    ここで、
    −RからRは直鎖又は分枝鎖C〜C10アルキル、1個又は数個のC〜Cアルキル残基を置換基として有することができる5〜7員シクロアルキル、C〜C18アリールアルキル又はアルキルアリールであって、その際、R/R、R/R、R/Rは部分的に若しくは同時に5〜7員シクロアルキル又はそこへ連結されたアリール環であることができ、
    −R及びR10はH、C〜Cアルキル、4〜7員シクロアルキル、アリールを表し、その際、R、R10はEとともに4〜7員シクロアルキルを形成することができ、
    −XはC〜Cアルキル、アリール、又はベンジル、好ましくはメチルを表し、
    −Eは炭素、ケイ素、ゲルマニウム、又は1,2−エチル、1,3−プロピル、若しくは1,4−ブチルを表し、
    −Eはメチル、酸素又は硫黄を表し、nは1又は2である
    メタロセンと
    B(C、R C[B(C]、[R NH][B(C]から選択され、RはC〜Cアルキル基又はアリール基である活性化剤とを含むことを特徴とする前記触媒化合物。
  8. 前記メタロセンが以下の式を有する、請求項8に記載の触媒化合物であって、
    Figure 2004515581
    ここで、XはC〜Cアルキル、アリール、又はベンジル基、好ましくはメチルを表し、活性化剤は式R C[B(C]を有し、RはC〜Cアルキル基又はアリール基であることを特徴とする化合物。
  9. 〜C20モノマーを含む実質的に直鎖のポリオレフィン分子を含むポリマー材料の製造方法であって、前記方法は、請求項6又は7に記載の触媒化合物を用いて前記モノマーを重合する工程を含むことを特徴とする方法。
  10. 直鎖ポリオレフィン分子を含むポリマー材料の製造方法であって、前記直鎖ポリオレフィン分子の分子量は少なくとも700kg/モルであることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. バルク重合及び現場活性化が使用され、触媒は40℃以下の反応温度で20,000〜150,000kg/モル触媒/時間、好ましくは40,000〜120,000kg/モル触媒/時間の活性を示す、請求項10に記載の方法。
JP2002547983A 2000-11-30 2001-11-30 高分子量ポリオレフィン及び該ポリオレフィンの重合のための触媒及び方法 Withdrawn JP2004515581A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP00126192 2000-11-30
EP01114578 2001-06-18
PCT/US2001/044949 WO2002046247A2 (en) 2000-11-30 2001-11-30 High molecular weight polyolefin and catalyst and process for polymerising said polyolefin

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004515581A true JP2004515581A (ja) 2004-05-27
JP2004515581A5 JP2004515581A5 (ja) 2005-12-22

Family

ID=26071629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002547983A Withdrawn JP2004515581A (ja) 2000-11-30 2001-11-30 高分子量ポリオレフィン及び該ポリオレフィンの重合のための触媒及び方法

Country Status (9)

Country Link
EP (1) EP1339763A2 (ja)
JP (1) JP2004515581A (ja)
KR (1) KR20030061407A (ja)
CN (1) CN1478109A (ja)
AU (3) AU2002243244A1 (ja)
BR (1) BR0115686A (ja)
CA (1) CA2427377A1 (ja)
MX (1) MXPA03004845A (ja)
WO (2) WO2002055566A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112007002489T5 (de) 2006-10-20 2009-09-10 Idemitsu Kosan Co. Ltd. Hochreines, endständig-ungesättigtes Olefinpolymer und Verfahren zur Herstellung davon
JP4782121B2 (ja) * 2004-07-26 2011-09-28 アボット カーディオヴァスキュラー システムズ インコーポレイテッド 2軸配向ポリマーを用いた埋め込み型医療機器の製造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20080031734A (ko) 2005-06-24 2008-04-10 엑손모빌 케미칼 패턴츠 인코포레이티드 작용화된 프로필렌 공중합체 접착제 조성물
US8138269B2 (en) 2007-12-20 2012-03-20 Exxonmobil Research And Engineering Company Polypropylene ethylene-propylene copolymer blends and in-line process to produce them
CN103980395B (zh) * 2014-04-30 2016-08-24 中国科学院化学研究所 一种可用于3d打印的超高分子量无规聚丙烯树脂及其制备方法和应用

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2090962A1 (en) * 1990-09-14 1992-03-15 Howard W. Turner Ionic catalyst for the production of poly-.alpha.-olefins of controlled tacticity
WO1996020225A2 (en) * 1994-12-20 1996-07-04 Montell Technology Company B.V. Reactor blend polypropylene, process for the preparation thereof and process for preparing metallocene ligands
DE19816154A1 (de) * 1998-04-09 1999-10-21 Bernhard Rieger Lineare isotaktische Polymere, Verfahren zu ihrer Herstellung und deren Verwendung sowie eine Katalysatorkombination

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4782121B2 (ja) * 2004-07-26 2011-09-28 アボット カーディオヴァスキュラー システムズ インコーポレイテッド 2軸配向ポリマーを用いた埋め込み型医療機器の製造方法
DE112007002489T5 (de) 2006-10-20 2009-09-10 Idemitsu Kosan Co. Ltd. Hochreines, endständig-ungesättigtes Olefinpolymer und Verfahren zur Herstellung davon

Also Published As

Publication number Publication date
WO2002046247A3 (en) 2002-08-01
WO2002046247A8 (en) 2003-11-20
WO2002055566A2 (en) 2002-07-18
AU4154202A (en) 2002-06-18
BR0115686A (pt) 2003-09-09
WO2002055566A3 (en) 2002-10-03
MXPA03004845A (es) 2004-01-26
CN1478109A (zh) 2004-02-25
KR20030061407A (ko) 2003-07-18
EP1339763A2 (en) 2003-09-03
WO2002046247A2 (en) 2002-06-13
CA2427377A1 (en) 2002-06-13
AU2002243244A1 (en) 2002-07-24
AU2002241542B2 (en) 2005-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6878790B2 (en) High molecular weight polyolefin and catalyst and process for polymerizing said polyolefin
JP2004528454A (ja) ポリマーのネットワークを含む合成材料
KR101438300B1 (ko) 압출 코팅에 적합한 폴리프로필렌 조성물
JP3339864B2 (ja) アイソタクチックポリプロピレンの用途、その方法及びその生成物
AU2012251871B2 (en) Polypropylene for foam and polypropylene foam
US6770713B2 (en) Compatbilizer and modifier for polymeric compositions comprising polyolefins
EP0863943A1 (en) Articles made from polypropylene, higher alpha-olefin copolymers
ES2220058T3 (es) Homopolimeros de propileno y metodos de fabricarlos.
MXPA02005716A (es) Polimeros copolimerizados de propileno y dieno.
US20040092677A1 (en) Synthetic material comprising a network polymer
JP6832638B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物およびその製造方法
CA2627872A1 (en) Tap-mediated, rheology-modified polymers and preparation methods
JP2004515581A (ja) 高分子量ポリオレフィン及び該ポリオレフィンの重合のための触媒及び方法
MXPA02005641A (es) Articulos formados a partir de copolimeros de propileno y dieno.
AU2002241542A1 (en) High molecular weight polyolefin and catalyst and process for polymerising said polyolefin
CN110167973B (zh) 用于模塑的高纯度聚丙烯和聚丙烯组合物
JP3904551B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物,発泡粒子及び型内成形体
JP3904550B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物,発泡粒子及び型内成形体
JP2004115785A (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡粒子およびこれを用いた型内成形体
JP4499394B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びこれを用いた型内成形体
JP4741818B2 (ja) ポリプロピレン系不織布成型体
EP1272560B1 (en) A compatibilizer and modifier for polymeric compositions comprising polyolefins
JP6890474B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに該プロピレン系樹脂組成物を用いた成形体
JP2019089921A (ja) プロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに該プロピレン系樹脂組成物を用いた成形体
KR100497592B1 (ko) 선형의 동일배열 중합체를 함유하는 코팅 물질

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041130

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20050929