JP2004512500A - 分子形状の識別方法 - Google Patents
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Abstract
試料の分子の凝集又は重合を検出する方法であって、この方法は以下のステップを含む。
a)分子を含む試料を、前記各分子の互いに排他的なサイトの一つにのみ結合する少なくとも二つのラベリング部分にさらすステップ、および
b)多重結合ラベリング部分が存在するかどうかを測定するステップ。
この方法は、病原性の凝集したタンパク質分子と非病原性で非凝集性のタンパク質分子を識別することに有用である。
a)分子を含む試料を、前記各分子の互いに排他的なサイトの一つにのみ結合する少なくとも二つのラベリング部分にさらすステップ、および
b)多重結合ラベリング部分が存在するかどうかを測定するステップ。
この方法は、病原性の凝集したタンパク質分子と非病原性で非凝集性のタンパク質分子を識別することに有用である。
Description
【0001】
(発明の分野)
本発明は、与えられた分子の凝集或いは重合化形状と、該分子と同じ或いは極めて似ている分子の非凝集或いは非重合化形状とを識別する方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
2つの違った分子間の相互作用を検出するための方法が存在する。WO 99/63348に、2重バクテリオファージ方法が記載されており、この方法では、相違する各種のマーカーをコード化するバクテリオファージによって、相互作用が検出されなければならない各分子がラベリングされる。
分子が相互作用を行うにつれ、ファージは近接し、同じバシラス菌の宿主に感染することができ、その結果2重の各種マーカー表現型を宿主に与える。
対象の蛋白質が、イースト・ゲノムで表現されるイースト・ハイブリッド方法が記載されている。もし蛋白質が相互作用するならば、測定可能な信号を作るプロモーターを活性化する。各々相互作用を行う分子にラベリングされるために用いられ、これら分子の相互作用により極めて近接される2つのリガンド間でエネルギーの移動を測定することができる蛍光加振移動(FET)と呼ばれる方法が存在する(可能なラベリングとアプローチの再検討のために、ウッド ピーとバーナード ジー(Wood, P and Barnard, G)によるFluoroimmunoassay in Principles and Practice of Immunoassay. Price and Newman Eds. Macmillan Reference Ltd. UKを参照せよ)。
【0003】
しかしながら時として、与えられた分子において、分子に共に結合、凝集或いは重合化させる変化を測定或いは検出することが望ましい。例えば、感染性海綿状脳症(TSEs)のような病気において、共に凝集される或いは結合されるPrPscのような形状に対して凝集されない正常な細胞蛋白質PrPcにおいて変化がある。
この凝集とその後に続く生体内での沈着は、これら病気の病状を生じることもある。診断或いはこのような病気の検出における多数の問題は、正常及び病原菌蛋白質と類似性がある。
病原菌の形状から正常な形状を識別するための方法が考案されなければならない。例えば、病原菌の形状に固有の抗体を育てることは難しく、大部分の抗体は、正常な細胞蛋白質と交差反応をする。
結果として、既存の診断上の方法論は、分析を行う前に病原菌蛋白質を優先的に選択するために界面活性剤抽出、プロテアーゼ処理及び/又は溶媒抽出を含む複雑な増菌サンプル準備手段を用いなければならない。
本発明は、凝集されていない正常な分子から凝集された分子の識別の改善された方法を提供することを追求する。
【0004】
(発明の開示)
本発明の一観点によれば、
a)分子を含むサンプルを、前記各分子の相互に排他的なサイトの一つにのみ結合する少なくとも2つのラベリング部分に対してさらす、
b)幾重にも結合されたラベリング部分が存在するかどうかを決定する、
の段階を含むサンプル中の凝集或いは重合化された分子を検出するための方法が提供される。
【0005】
好ましくはラベリング部分は、遺伝学的に互いが相違する第1ウィルスと第2ウィルスを含む。両方のウィルスは、それぞれ前記各分子のサイトの一つに対してのみ直接的或いは間接的に結合する能力がある。
更に、ウィルスは、あるウィルスの結合が他のウィルスの結合を排除するために前記分子の同じサイトに対し直接的或いは間接的に結合する。ウィルスは、あるウィルスが結合された時、他のウィルスが結合しないように全く同一のサイト或いは似通ったオーバーラップ・サイトのどちらかに結合する。
後者は、第1結合ウィルスによる立体障害により達成することができ、それゆえに第2ウィルスを、標的物質の結合或いは配座変化しないようにし、従って第2ウィルスの結合を防ぐ。
【0006】
方法の好ましい実施形態において、ウィルスは、同一の或いはオーバーラップ・サイトに固有のモノクローナル抗体を通して同一の或いはオーバーラップ・サイトに対して間接的に結合する。
以下、第2或いは他のラベリング部分の結合を排除する標的分子に対するラベリング部分の結合のこの特性は、「相互に排他的な結合」と称され、「相互に排他的なサイト」の用語は、相互に排他的な結合が生じる分子上のサイトを参照する。
2或いはそれ以上のラベリング部分の標的物質に対する結合は、凝集された或いは重合化された分子を介して共に結合している第1ウィルス及び第2ウィルスの両方を含む時、独特の特性を有する物質を形成する。
【0007】
「ウィルス」の用語は、本物のウィルスに似通った方法でバクテリアに感染する本物のウィルス及び有機体を示すためにここで用いられる。従って、ウィルスの用語は、
a.成分が引き出されたウィルスの特徴を有するウィルスの成分、
b.プラスミドとウィルスの間の交配であり、バクテリアの宿主においてプラスミドのように成長することができるが、ウィルスの子孫を独立して作り出すことができないヘルパー・ウイルスの存在の下でウィルス粒子のように詰め込み分泌することができる、詰め込まれたファージミド、
c.バクテリアにとって溶原性であり、成長と複製を継続することができる、バクテリアの溶解なしにバクテリアにおいて成長、複製及び子孫を作り出すことができるウィルス、
を含む。
【0008】
もし、バクテリア細胞のウィルス感染が、感染するウィルスと感染することができるバクテリア細胞間の平衡を達成することを要求して過剰なバクテリアを用いて実行されたならば、与えられたバクテリア細胞は、1つ以上のウィルス粒子により感染は起こりえない。
そのような2重感染の量が十分になり、本発明の分析方法の結果を歪めないことは起こりえず統計的に計算されることが可能であり、2重感染の量は統計的な量として示される。
そのような統計上の計算は、単純な試験とエラーテストで確認することができる。
【0009】
本発明の好ましい実施形態において、2つのウィルス粒子は、標的物質を通して共に物理的に結合されており、それゆえに各々は、感染ウィルスの両方の固有性を細胞に与えるために同じバクテリア細胞に感染する。両方のウィルスにより感染し、2つの固有性を合わせたものを保有するバクテリア細胞は、これら特性の内の1つだけを保有する細胞から容易に識別することができる。
例えば、特性の1つだけを保有する細胞は、例えば特定の抗生物質中、特定の温度或いはpH条件で生き残ることができないという条件下で、感染した細胞を培養することができる。
両方の固有性を有する感染した細胞は生き残り、複製する。従って、タグを付けられた標的物質の存在下で、バクテリア成長のカスケードは、標的物質が最初のサンプルに存在していることを示す。もし、タグが付けられた物質がこの培養段階で存在しないのならば、バクテリアの成長は生じないか少量しか生じない。更に、もし溶原性ウィルスが、標的物質に付けられるためのタグとして用いられるならば、ウィルスは、感染したバクテリア細胞内で複製し、更なる感染及び複製のサイクルを開始するために放出された子孫ウィルス粒子を作り出す。
【0010】
本発明の特定の好ましい方法において、モノクローナル抗体(mAbs)のようなリガンドは、関係する分子の1つのサイトを認識し結合して用いられる。非凝集或いは発病していない状態において、他の全てのリガンドから孤立した1つの分子が1つのリガンドのみと結合する。しかしながら、分子が病原菌の形状で凝集されるとき、凝集体を含む個々の分子の結合サイトの認識を通じて複数のリガンドは、凝集体と結合する。
この場合、凝集体はリガンドの多くのコピーを含む。単一のリガンドは、いくつもの検出技術を用いて複数の結合したリガンドから識別することができる。多重リガンドでの結合での凝集において、近接される2つの部分の間のエネルギー伝達が測定されるように、リガンドの割合は、第1部分でラベル付けされ、ラベル付けされたリガンドの割合は、第2部分でラベル付けされることができる(可能なラベルとアプローチを再検討するために、ウッド ピーとバーナード ジーによるFluoroimmunoassay in Principles and Practice of Immunoassay. Price and Newman Eds. Macmillan Reference Ltd. UKを参照せよ)。
別の例において、成分或いはサブユニットが一緒にされた時、部分が測定可能な機能で与えられるように、機能的な部分の不活発な成分或いはサブユニットでリガンドはラベル付けすることができる。
この例において、酵素のサブユニットは、近接して一緒にされた時、ラベルが部分的に復元する或いは完全に復元する或いは酵素の活動を変更するようにラベルとして用いることができる。
2つのバクテリオファージは同じリガンドでラベリングされ、WO 99/63348に記載の2重バクテリオファージ方法を用いることが好ましく、その内容は参照として本文中に組み込まれている。
この例において、リガンドでラベリングされる2つのバクテリオファージが分析に加えられるとき、正常な分子は、1つのリガンド及びファージのみを結合し、従って信号はない。
しかしながら、病原分子の凝集体は、どちらか一方のファージタイプでラベル付けされたリガンドの多くの分子を結合する。2つのファージタイプの混合物は、リガンドを通じ凝集体と結合されるように思われる。
リガンド及び凝集された病原分子を通じた2つのファージタイプの結合は、WO 99/63348に記載の信号を生み出す。
【0011】
本発明の更なる実施形態では、核酸ラベルが使用されてもよい。この場合、モノクローナル抗体のようなリガンドは、ラベルの役割をする一本鎖あるいは二本鎖の核酸分子に連結される。連結は、ビス・サクシンイミド若しくはビス・マレイミド架橋剤、あるいはグルタルアルデヒドを用いて、5’若しくは3’アミノのDNAオリゴヌクレオチドを抗体に結合させるような標準的技術で試みることができる。15から25塩基オリゴヌクレオチドが好ましい。数百の塩基を有する、より長いDNA分子を使用してもよい。適切な条件下では、5’末端を介して1つの抗体に連結したオリゴヌクレオチドは、別の抗体分子に3’末端を介して連結したオリゴヌクレオチドにハイブリダイゼーションすることができる。これは好ましくは、抗体への連結に先立って、短い相補的配列(接着末端)をオリゴヌクレオチドの各末端に生成する制限酵素での事前の切断を使用して達成される。
【0012】
核酸ラベルのいずれかの形態でラベル付けされたモノクローナル抗体が、分子の凝集された形態に結合する時、オリゴヌクレオチド・ラベルは並置され、ハイブリダイゼーションは促進される。これは、遊離溶液(バックグラウンド・シグナル)で起こる反応、あるいは非凝集分子に結合する際の反応よりも好的な反応であろう。オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションの後に、化学的に、あるいはDNAリガーゼで触媒作用を及ぼした連結反応が続く。一本鎖のDNA分子に対しては、リガーゼのための基板として二本鎖のDNA領域を作る相補的「架橋」オリゴヌクレオチドを用いた、従来のハイブリダイゼーション・ステップが好ましい。鈍い末端の連結反応が、オーバーラップしない2つのDNAオリゴヌクレオチド・ラベル間でも生じる。
【0013】
連結の後、カントール(Cantor)(米国特許第5,849,878号)に記載された種類の分子が生成されるが、すなわちこれは、連結されたDNA分子によって結合した2つの抗体分子である。連結反応の生成物は、連結される領域に渡って、ラベル付けした探査子をハイブリダイゼーションするような様々な手段、あるいは連結反応領域のどちらかの側に位置付けられたプライマーを使用するPCRのようなDNA増幅技術によって検出される。他の適切なDNA増幅技術は、RCA(ローリングサークル増幅)及びLCR(リガーゼ連鎖反応)を含む。
【0014】
(好ましい実施形態の記述)
本発明はその好ましい実施形態に関し、例を通して記載される。これらの例において、デュアルファージ検出方法は、第1の例での重合化したウシ血清アルブミン(BSA)、及び第2の例での重合化したチューブリンの存在を実証するために使用される。第3の例では、その方法が、病気でない正常な脳中の正常な非凝集PrP分子と、伝染性海綿状脳症(TSE)疾病スクラピーに関連した凝集PrP分子とを識別できることが示される。デュアルファージ方法は、ファージA中のアンピシリンに対する抵抗性、及びファージC中のクロラムフェニコールに対する抵抗性の、2つの異なる抗生物質に抵抗性を持つ遺伝子をコード化する2つのファージミドを使用する。ファージミドは、M13誘導ヘルパーファージを使用して、感染性粒子へ詰め込まれる。
【0015】
方法1:この方法では、人為的に交差結合した分子と、交差結合しなかった同一の分子との識別が可能であることを実証するためにモデル・システムを使用した。
【0016】
(検定用試薬の調製)
抗BSAモノクローナル抗体(クローン番号BSA−33、イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社(Sigma−Aldrich Company Ltd.))及びファージA並びにCを、ビオチナミドカプロン酸3スルホンN−ヒドロキシサクシンイミド・エステル(ビオチン・エステル)(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社)を使用してビオチン化した。抗体をPBSに対して透析し、PBS中0.1mg/mlのビオチン・エステル・ストック2.5μlを加え(これは、抗体分子1つあたり平均およそ1つのビオチン・ラベルを与える)、室温で2時間培養した。余剰エステルは透析によって除去した。ファージA及びファージCを、以下の標準的手続き(Phage Display of Peptides and Proteins : A Laboratory Manual. 1996. Kay, Winter and McCafferty, Eds.)で調整し、塩化セシウム密度勾配遠心分離法によって浄化した。塩化セシウムを除去するためのPBSに対する透析後に、各ファージのユニットを形成する1011の血小板を、室温で2時間、10μlのビオチン・エステル(PBS中10μg/ml)を含む100μl中でラベル付けした。余剰エステルは、以下の標準的手順(Phage Display of Peptides and Proteins : A Laboratory Manual. 1996. Kay, Winter and McCafferty, Eds. Academic Press, UK)によるファージのポリエチレングリコール沈着によって除去した。また、ファージペレットをPBS100μl中で再懸濁した。
【0017】
(交差結合されたBSAの検出)
1.BSA、画分V(イギリス、シグマ−アルドリッチ株式会社)を、グルタルアルデヒド(グレード1、25%ストック)(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社)の連続稀釈液を用いて交差結合した。最終濃度2−0.0032%(v/v)のグルタルアルデヒドの連続5倍稀釈液で、室温で2時間、交差結合したPBS及び部分標本100μl中にBSAを10mg/mlで調製した。グルタルアルデヒド無、及びBSAコントロール無も実験に含まれた。
【0018】
2.培養後に、各反応の容積をTBS(5mMエタノールアミン(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社))で1mlに調製し、グルタルアルデヒドを急冷するためにその反応を室温で2時間培養した。
【0019】
3.各反応の1μlを、4%(w/v)のナトリウムドデシル酢酸塩(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社)10μl、及び2.5%(v/v)のB−メルカプトエタノール(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社)10μlに加え、タンパク質を変性させるとともに抗体結合に対してエピトープを露出させるために5分間95℃で熱した。
【0020】
4.変性の後に、各反応をpH9.6の炭酸ナトリウム50mMで1mlに調製した。
【0021】
5.各反応を炭酸塩緩衝液で1000倍に希釈し、それぞれ100μlを、マキシソーブ(Maxisorb)(デンマーク、ヌンク(Nunc)社)マイクロタイター・プレート・ウェルをコーティングするために4℃で一晩使用した。
【0022】
6.コーティングの後に、ウェルを0.2%(v/v)のTBSトゥイーン20で3回洗浄した。最後の洗浄液は、室温で60分間ウェル中に残した。
【0023】
7.ビオチン化した抗BSAモノクローナル抗体は、TBSトゥイーン20で10− 4倍に希釈し、各ウェルに100μlを加えた。
【0024】
8.室温で1時間おいた後、ウェルをTBSトゥイーン20で3回洗浄し、100μlのストレプトアビジン(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社)(ストック溶液1mg/mlをTBSトゥイーン20で10− 4倍希釈した)を加えた。
【0025】
9.室温で1時間おいた後、ウェルをTBSトゥイーン20で3回洗浄し、ビオチン化したファージA及びファージCそれぞれのユニットを形成する108の血小板を含む100μlのTBSトゥイーン20を加えた。
【0026】
10.室温で1時間培養した後、ウェルをTBSトゥイーン20で3回洗浄し、次にTBSで2回洗浄した。
【0027】
11.その後、ログ位相成長XL−1ブルー(層状遺伝子)大腸菌細胞1mlを各ウェルに加え、マイクロタイター・プレートを60分間37℃で培養した。
【0028】
12.その後、各ウェルからのセル懸濁液を、アンピシリン100μg/ml及びクロラムフェニコール50μg/mlを含む1.5%(w/v)の2xYT(シグマ・アルドリッチ・ケミカル株式会社)の寒天上でプレートアウトした。
【0029】
13.37℃で一晩培養した後、各プレートのコロニー数を数えた。
【0030】
(結果)
【0031】
(結論)
この実験は、交差連結されたBSAからモノマーの(交差連結されていない)BSAを区別できることを実証する。モノクローナル抗体は、各BSA分子の1つのサイトにのみ結合することができる。従って、これは、BSA各分子がたった1つのファージAあるいはCを捕獲することとなる。これは、大腸菌の次の二重感染を可能にするようにファージAとCを近接させない。従って、大腸菌は、感染しないか或いは一つにのみ感染したままであり、また両方の抗生物質を含んでいる寒天プレート上で成長しない。しかしながら、BSAが交差連結されるとき、各々がファージA又はCのいずれか1つと結合することができる互いに近接して結合した複数の分子がある。したがって、ファージAおよびファージCは、その後、両方の抗生物質を含む寒天プレート上で成長することができる大腸菌の二重感染を可能とするところまで近接させられる。
【0032】
この結果から、これらの条件の下およびこのモデル・システムでは、0.016%(v/v)のグルタルアルデヒドが最も高い信号を与えたことが示される。グルタルアルデヒドのより低い濃度は多分、交差結合された分子をほとんど産出しなかった。一方、グルタルアルデヒドのより高い濃度では、因子は抗体によって検知されたエピトープは因子によって変性することができ、そのエピトープは抗体による認識を妨げられなかった。
【0033】
(方法2)
この方法では、自己凝集分子の凝集された形を、凝集されなかった形と識別した。
1. 反チューブリンモノクローナル抗体TUB 2.1(シグマ・オールドリッチ株式会社)は、標準の連結化学プロトコルを使用して、2つのファージすなわちファージAおよびファージCの各々と交差結合された(Bioconjugation: Protein Coupling Techniques for the Biomedical Sciences. 1998. Aslam and Dent, Eds. Macmillan Reference Ltd., UK).。
【0034】
2. 100μl 2mg/mlのチューブリン(T238、サイトスケルトン・インク、デンバー、アメリカ合衆国) を含んでいる2本のチューブを準備した。一方のチューブに蒸留水の10μlが加えた。これは、非重合化コントロール・チューブである。重合プロセスを始めるために、他方のチューブにグリセリンの10μlを加えた。
【0035】
4.それらのチューブを、37℃で30分間培養した。
【0036】
5. 各反応は希釈10−6であり、抗チューブリンの105プラーク形成ユニットを含むファージ緩衝剤(50ミリモル濃度 NA3PO4、 0.15モル濃度 NaCl、 1ミリモル濃度 MgCl2 pH7.2)の各希釈液の10μlに対し、抗体結合されたファージAおよびファージCを加え、室温で30分間培養した。
【0037】
6. ログ位相成長XL−1ブルー(層状遺伝子)大腸菌細胞の1mlを、その後、各チューブに加え、37℃で60分間培養した。
【0038】
7.そのチューブを、4000xgで5分間遠心分離し、ペレットがファージ緩衝液の50μlの中で再懸濁した。
【0039】
8.その後、再懸濁されたペレットは、2xYT培養器(シグマ・アルドリッチ化学薬品会社株式会社)、1.5%(w/v)の寒天および100μg/mlのアンピシリン、50 μg/ml のクロラムフェニコールを含む2枚のプレート上にプレートアウトされた。
【0040】
9.プレートを37℃で一晩中培養し、大腸菌のコロニーの結果数を数えた。
【0041】
(結果)
プレートは、非重合化チューブリンを含むチューブから大腸菌成長のコロニーを誘導しなかった。プレートは、重合化チューブリンのチューブから、大腸菌成長の多くのコロニー(1000を越えるコロニー)を示した。二つのファージタイプが同じバクテリア宿主に感染することができ、寒天プレートにおいて選択のために続いて使用される両方の抗生物質に対する抵抗を比較できるように、重合化チューブリンは、二つのファージタイプを結合することができた。
【0042】
この実験は、非凝集或いは非重合化分子(このチューブリンの例において)を、凝集或いは重合化形状から明確に識別できることを示している。二重のファージ検知分析の中でモノクローナル抗体を使用する場合、後者は明瞭な肯定的な信号を与える。
【0043】
(方法3)
この例において、分析のための物質はスクラピー感染され及び感染されない羊の脳のホモジェネートから、界面活性剤可溶化、及び、断片の低スピードの遠心分離浄化によって準備される。プロテイナーゼKステップは実行されなかった(Saborio, G. P., Permanne, B., and Soto, C. 2001. Nature, 411: 810−813において記述されたような)。
【0044】
ファージ結合を準備するために、標準の連結化学プロトコルを使用して、同じ反PrPモノクローナル抗体が2つのバクテリオファージ、ファージAおよびファージCの各々に交差結合された(Bioconjugation: Protein Coupling Techniques for the Biomedical Sciences. 1998. Aslam and Dent, Eds. Macmillan Reference Ltd., UK).。
【0045】
1.反応結合マレイン無水化物マイクロタイタープレートのウェル(ピアース、イギリス)を、一晩中4℃の炭酸塩緩衝液中に100ngの抗PrPモノクローナル抗体で覆った。
【0046】
2.ウェルは、pH7.5の0.2モル濃度のエタノールアミンで満たし、2時間室温で培養した。
【0047】
3.感染していない脳と感染した脳から抽出した100μlの物質を、別々のウェルに加え、室温で1時間培養した。
【0048】
4.ウェルは次にPBSで3回洗浄し、その後PBS中の0.016%(v/v)のグルタルアルデヒドで満たした。
【0049】
5.室温での2時間の培養の後、ウェルをPBSで洗浄し、6モル濃度の尿素で満たした。
【0050】
6.30分後ウェルを空にし、pH7.5の0.2モル濃度のエタノールアミンで満した。
【0051】
7.30分後ウェルは、TBSトゥイーン20で3回洗浄した。
【0052】
8.108の血小板を含む、各抗PrP結合ユニットを形成する100μlのTBSトゥイーン20に、ファージCとファージAを加えた。
【0053】
9.室温での1時間の培養の後、ウェルをTBSトゥイーン20で3回洗浄し、TBSで2回洗浄した。
【0054】
10.1mlのログ位相成長XL−1ブルー大腸菌細胞を各ウェルに加え、マイクロタイタープレートを37℃で60分間培養した。
【0055】
11.各ウェルからの細胞懸濁液を次に100μg/mlのアンピシリン及び50μg/mlのクロラムフェニコールを含む1.5%(w/v)の寒天中の2xYT(シグマ・アルドリッチ・ケミカル株式会社)でプレートアウトした。
【0056】
37℃で1晩中培養した後、各プレートでコロニーの数を数えた。
【0057】
(結果)
感染していない脳からの抽出物を含むウェルから得られたプレートは、大腸菌成長のコロニーを含まなかった。感染した脳からの抽出物を含むウェルから得られたプレートは、大腸菌成長の多くのコロニーを示した(1000コロニー以上)。2つのファージが同じバクテリア宿主に感染することができ、また寒天プレートにおいて選択のために実質的に用いられる両方の抗生物質に対する抵抗性を比較することができるように、凝集されたPrPは2つのファージタイプを結合することができる。
このことは、この方法は凝集されていない正常な形状から凝集された分子の病気の形状を識別するために用いることができることを示す。
【0058】
本発明は、好ましい実施形態を参照して記載されているが、本発明はこれら実施形態に限定されず、特許請求の範囲内で多くの修正をすることができる。
(発明の分野)
本発明は、与えられた分子の凝集或いは重合化形状と、該分子と同じ或いは極めて似ている分子の非凝集或いは非重合化形状とを識別する方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
2つの違った分子間の相互作用を検出するための方法が存在する。WO 99/63348に、2重バクテリオファージ方法が記載されており、この方法では、相違する各種のマーカーをコード化するバクテリオファージによって、相互作用が検出されなければならない各分子がラベリングされる。
分子が相互作用を行うにつれ、ファージは近接し、同じバシラス菌の宿主に感染することができ、その結果2重の各種マーカー表現型を宿主に与える。
対象の蛋白質が、イースト・ゲノムで表現されるイースト・ハイブリッド方法が記載されている。もし蛋白質が相互作用するならば、測定可能な信号を作るプロモーターを活性化する。各々相互作用を行う分子にラベリングされるために用いられ、これら分子の相互作用により極めて近接される2つのリガンド間でエネルギーの移動を測定することができる蛍光加振移動(FET)と呼ばれる方法が存在する(可能なラベリングとアプローチの再検討のために、ウッド ピーとバーナード ジー(Wood, P and Barnard, G)によるFluoroimmunoassay in Principles and Practice of Immunoassay. Price and Newman Eds. Macmillan Reference Ltd. UKを参照せよ)。
【0003】
しかしながら時として、与えられた分子において、分子に共に結合、凝集或いは重合化させる変化を測定或いは検出することが望ましい。例えば、感染性海綿状脳症(TSEs)のような病気において、共に凝集される或いは結合されるPrPscのような形状に対して凝集されない正常な細胞蛋白質PrPcにおいて変化がある。
この凝集とその後に続く生体内での沈着は、これら病気の病状を生じることもある。診断或いはこのような病気の検出における多数の問題は、正常及び病原菌蛋白質と類似性がある。
病原菌の形状から正常な形状を識別するための方法が考案されなければならない。例えば、病原菌の形状に固有の抗体を育てることは難しく、大部分の抗体は、正常な細胞蛋白質と交差反応をする。
結果として、既存の診断上の方法論は、分析を行う前に病原菌蛋白質を優先的に選択するために界面活性剤抽出、プロテアーゼ処理及び/又は溶媒抽出を含む複雑な増菌サンプル準備手段を用いなければならない。
本発明は、凝集されていない正常な分子から凝集された分子の識別の改善された方法を提供することを追求する。
【0004】
(発明の開示)
本発明の一観点によれば、
a)分子を含むサンプルを、前記各分子の相互に排他的なサイトの一つにのみ結合する少なくとも2つのラベリング部分に対してさらす、
b)幾重にも結合されたラベリング部分が存在するかどうかを決定する、
の段階を含むサンプル中の凝集或いは重合化された分子を検出するための方法が提供される。
【0005】
好ましくはラベリング部分は、遺伝学的に互いが相違する第1ウィルスと第2ウィルスを含む。両方のウィルスは、それぞれ前記各分子のサイトの一つに対してのみ直接的或いは間接的に結合する能力がある。
更に、ウィルスは、あるウィルスの結合が他のウィルスの結合を排除するために前記分子の同じサイトに対し直接的或いは間接的に結合する。ウィルスは、あるウィルスが結合された時、他のウィルスが結合しないように全く同一のサイト或いは似通ったオーバーラップ・サイトのどちらかに結合する。
後者は、第1結合ウィルスによる立体障害により達成することができ、それゆえに第2ウィルスを、標的物質の結合或いは配座変化しないようにし、従って第2ウィルスの結合を防ぐ。
【0006】
方法の好ましい実施形態において、ウィルスは、同一の或いはオーバーラップ・サイトに固有のモノクローナル抗体を通して同一の或いはオーバーラップ・サイトに対して間接的に結合する。
以下、第2或いは他のラベリング部分の結合を排除する標的分子に対するラベリング部分の結合のこの特性は、「相互に排他的な結合」と称され、「相互に排他的なサイト」の用語は、相互に排他的な結合が生じる分子上のサイトを参照する。
2或いはそれ以上のラベリング部分の標的物質に対する結合は、凝集された或いは重合化された分子を介して共に結合している第1ウィルス及び第2ウィルスの両方を含む時、独特の特性を有する物質を形成する。
【0007】
「ウィルス」の用語は、本物のウィルスに似通った方法でバクテリアに感染する本物のウィルス及び有機体を示すためにここで用いられる。従って、ウィルスの用語は、
a.成分が引き出されたウィルスの特徴を有するウィルスの成分、
b.プラスミドとウィルスの間の交配であり、バクテリアの宿主においてプラスミドのように成長することができるが、ウィルスの子孫を独立して作り出すことができないヘルパー・ウイルスの存在の下でウィルス粒子のように詰め込み分泌することができる、詰め込まれたファージミド、
c.バクテリアにとって溶原性であり、成長と複製を継続することができる、バクテリアの溶解なしにバクテリアにおいて成長、複製及び子孫を作り出すことができるウィルス、
を含む。
【0008】
もし、バクテリア細胞のウィルス感染が、感染するウィルスと感染することができるバクテリア細胞間の平衡を達成することを要求して過剰なバクテリアを用いて実行されたならば、与えられたバクテリア細胞は、1つ以上のウィルス粒子により感染は起こりえない。
そのような2重感染の量が十分になり、本発明の分析方法の結果を歪めないことは起こりえず統計的に計算されることが可能であり、2重感染の量は統計的な量として示される。
そのような統計上の計算は、単純な試験とエラーテストで確認することができる。
【0009】
本発明の好ましい実施形態において、2つのウィルス粒子は、標的物質を通して共に物理的に結合されており、それゆえに各々は、感染ウィルスの両方の固有性を細胞に与えるために同じバクテリア細胞に感染する。両方のウィルスにより感染し、2つの固有性を合わせたものを保有するバクテリア細胞は、これら特性の内の1つだけを保有する細胞から容易に識別することができる。
例えば、特性の1つだけを保有する細胞は、例えば特定の抗生物質中、特定の温度或いはpH条件で生き残ることができないという条件下で、感染した細胞を培養することができる。
両方の固有性を有する感染した細胞は生き残り、複製する。従って、タグを付けられた標的物質の存在下で、バクテリア成長のカスケードは、標的物質が最初のサンプルに存在していることを示す。もし、タグが付けられた物質がこの培養段階で存在しないのならば、バクテリアの成長は生じないか少量しか生じない。更に、もし溶原性ウィルスが、標的物質に付けられるためのタグとして用いられるならば、ウィルスは、感染したバクテリア細胞内で複製し、更なる感染及び複製のサイクルを開始するために放出された子孫ウィルス粒子を作り出す。
【0010】
本発明の特定の好ましい方法において、モノクローナル抗体(mAbs)のようなリガンドは、関係する分子の1つのサイトを認識し結合して用いられる。非凝集或いは発病していない状態において、他の全てのリガンドから孤立した1つの分子が1つのリガンドのみと結合する。しかしながら、分子が病原菌の形状で凝集されるとき、凝集体を含む個々の分子の結合サイトの認識を通じて複数のリガンドは、凝集体と結合する。
この場合、凝集体はリガンドの多くのコピーを含む。単一のリガンドは、いくつもの検出技術を用いて複数の結合したリガンドから識別することができる。多重リガンドでの結合での凝集において、近接される2つの部分の間のエネルギー伝達が測定されるように、リガンドの割合は、第1部分でラベル付けされ、ラベル付けされたリガンドの割合は、第2部分でラベル付けされることができる(可能なラベルとアプローチを再検討するために、ウッド ピーとバーナード ジーによるFluoroimmunoassay in Principles and Practice of Immunoassay. Price and Newman Eds. Macmillan Reference Ltd. UKを参照せよ)。
別の例において、成分或いはサブユニットが一緒にされた時、部分が測定可能な機能で与えられるように、機能的な部分の不活発な成分或いはサブユニットでリガンドはラベル付けすることができる。
この例において、酵素のサブユニットは、近接して一緒にされた時、ラベルが部分的に復元する或いは完全に復元する或いは酵素の活動を変更するようにラベルとして用いることができる。
2つのバクテリオファージは同じリガンドでラベリングされ、WO 99/63348に記載の2重バクテリオファージ方法を用いることが好ましく、その内容は参照として本文中に組み込まれている。
この例において、リガンドでラベリングされる2つのバクテリオファージが分析に加えられるとき、正常な分子は、1つのリガンド及びファージのみを結合し、従って信号はない。
しかしながら、病原分子の凝集体は、どちらか一方のファージタイプでラベル付けされたリガンドの多くの分子を結合する。2つのファージタイプの混合物は、リガンドを通じ凝集体と結合されるように思われる。
リガンド及び凝集された病原分子を通じた2つのファージタイプの結合は、WO 99/63348に記載の信号を生み出す。
【0011】
本発明の更なる実施形態では、核酸ラベルが使用されてもよい。この場合、モノクローナル抗体のようなリガンドは、ラベルの役割をする一本鎖あるいは二本鎖の核酸分子に連結される。連結は、ビス・サクシンイミド若しくはビス・マレイミド架橋剤、あるいはグルタルアルデヒドを用いて、5’若しくは3’アミノのDNAオリゴヌクレオチドを抗体に結合させるような標準的技術で試みることができる。15から25塩基オリゴヌクレオチドが好ましい。数百の塩基を有する、より長いDNA分子を使用してもよい。適切な条件下では、5’末端を介して1つの抗体に連結したオリゴヌクレオチドは、別の抗体分子に3’末端を介して連結したオリゴヌクレオチドにハイブリダイゼーションすることができる。これは好ましくは、抗体への連結に先立って、短い相補的配列(接着末端)をオリゴヌクレオチドの各末端に生成する制限酵素での事前の切断を使用して達成される。
【0012】
核酸ラベルのいずれかの形態でラベル付けされたモノクローナル抗体が、分子の凝集された形態に結合する時、オリゴヌクレオチド・ラベルは並置され、ハイブリダイゼーションは促進される。これは、遊離溶液(バックグラウンド・シグナル)で起こる反応、あるいは非凝集分子に結合する際の反応よりも好的な反応であろう。オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションの後に、化学的に、あるいはDNAリガーゼで触媒作用を及ぼした連結反応が続く。一本鎖のDNA分子に対しては、リガーゼのための基板として二本鎖のDNA領域を作る相補的「架橋」オリゴヌクレオチドを用いた、従来のハイブリダイゼーション・ステップが好ましい。鈍い末端の連結反応が、オーバーラップしない2つのDNAオリゴヌクレオチド・ラベル間でも生じる。
【0013】
連結の後、カントール(Cantor)(米国特許第5,849,878号)に記載された種類の分子が生成されるが、すなわちこれは、連結されたDNA分子によって結合した2つの抗体分子である。連結反応の生成物は、連結される領域に渡って、ラベル付けした探査子をハイブリダイゼーションするような様々な手段、あるいは連結反応領域のどちらかの側に位置付けられたプライマーを使用するPCRのようなDNA増幅技術によって検出される。他の適切なDNA増幅技術は、RCA(ローリングサークル増幅)及びLCR(リガーゼ連鎖反応)を含む。
【0014】
(好ましい実施形態の記述)
本発明はその好ましい実施形態に関し、例を通して記載される。これらの例において、デュアルファージ検出方法は、第1の例での重合化したウシ血清アルブミン(BSA)、及び第2の例での重合化したチューブリンの存在を実証するために使用される。第3の例では、その方法が、病気でない正常な脳中の正常な非凝集PrP分子と、伝染性海綿状脳症(TSE)疾病スクラピーに関連した凝集PrP分子とを識別できることが示される。デュアルファージ方法は、ファージA中のアンピシリンに対する抵抗性、及びファージC中のクロラムフェニコールに対する抵抗性の、2つの異なる抗生物質に抵抗性を持つ遺伝子をコード化する2つのファージミドを使用する。ファージミドは、M13誘導ヘルパーファージを使用して、感染性粒子へ詰め込まれる。
【0015】
方法1:この方法では、人為的に交差結合した分子と、交差結合しなかった同一の分子との識別が可能であることを実証するためにモデル・システムを使用した。
【0016】
(検定用試薬の調製)
抗BSAモノクローナル抗体(クローン番号BSA−33、イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社(Sigma−Aldrich Company Ltd.))及びファージA並びにCを、ビオチナミドカプロン酸3スルホンN−ヒドロキシサクシンイミド・エステル(ビオチン・エステル)(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社)を使用してビオチン化した。抗体をPBSに対して透析し、PBS中0.1mg/mlのビオチン・エステル・ストック2.5μlを加え(これは、抗体分子1つあたり平均およそ1つのビオチン・ラベルを与える)、室温で2時間培養した。余剰エステルは透析によって除去した。ファージA及びファージCを、以下の標準的手続き(Phage Display of Peptides and Proteins : A Laboratory Manual. 1996. Kay, Winter and McCafferty, Eds.)で調整し、塩化セシウム密度勾配遠心分離法によって浄化した。塩化セシウムを除去するためのPBSに対する透析後に、各ファージのユニットを形成する1011の血小板を、室温で2時間、10μlのビオチン・エステル(PBS中10μg/ml)を含む100μl中でラベル付けした。余剰エステルは、以下の標準的手順(Phage Display of Peptides and Proteins : A Laboratory Manual. 1996. Kay, Winter and McCafferty, Eds. Academic Press, UK)によるファージのポリエチレングリコール沈着によって除去した。また、ファージペレットをPBS100μl中で再懸濁した。
【0017】
(交差結合されたBSAの検出)
1.BSA、画分V(イギリス、シグマ−アルドリッチ株式会社)を、グルタルアルデヒド(グレード1、25%ストック)(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社)の連続稀釈液を用いて交差結合した。最終濃度2−0.0032%(v/v)のグルタルアルデヒドの連続5倍稀釈液で、室温で2時間、交差結合したPBS及び部分標本100μl中にBSAを10mg/mlで調製した。グルタルアルデヒド無、及びBSAコントロール無も実験に含まれた。
【0018】
2.培養後に、各反応の容積をTBS(5mMエタノールアミン(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社))で1mlに調製し、グルタルアルデヒドを急冷するためにその反応を室温で2時間培養した。
【0019】
3.各反応の1μlを、4%(w/v)のナトリウムドデシル酢酸塩(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社)10μl、及び2.5%(v/v)のB−メルカプトエタノール(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社)10μlに加え、タンパク質を変性させるとともに抗体結合に対してエピトープを露出させるために5分間95℃で熱した。
【0020】
4.変性の後に、各反応をpH9.6の炭酸ナトリウム50mMで1mlに調製した。
【0021】
5.各反応を炭酸塩緩衝液で1000倍に希釈し、それぞれ100μlを、マキシソーブ(Maxisorb)(デンマーク、ヌンク(Nunc)社)マイクロタイター・プレート・ウェルをコーティングするために4℃で一晩使用した。
【0022】
6.コーティングの後に、ウェルを0.2%(v/v)のTBSトゥイーン20で3回洗浄した。最後の洗浄液は、室温で60分間ウェル中に残した。
【0023】
7.ビオチン化した抗BSAモノクローナル抗体は、TBSトゥイーン20で10− 4倍に希釈し、各ウェルに100μlを加えた。
【0024】
8.室温で1時間おいた後、ウェルをTBSトゥイーン20で3回洗浄し、100μlのストレプトアビジン(イギリス、シグマ・アルドリッチ株式会社)(ストック溶液1mg/mlをTBSトゥイーン20で10− 4倍希釈した)を加えた。
【0025】
9.室温で1時間おいた後、ウェルをTBSトゥイーン20で3回洗浄し、ビオチン化したファージA及びファージCそれぞれのユニットを形成する108の血小板を含む100μlのTBSトゥイーン20を加えた。
【0026】
10.室温で1時間培養した後、ウェルをTBSトゥイーン20で3回洗浄し、次にTBSで2回洗浄した。
【0027】
11.その後、ログ位相成長XL−1ブルー(層状遺伝子)大腸菌細胞1mlを各ウェルに加え、マイクロタイター・プレートを60分間37℃で培養した。
【0028】
12.その後、各ウェルからのセル懸濁液を、アンピシリン100μg/ml及びクロラムフェニコール50μg/mlを含む1.5%(w/v)の2xYT(シグマ・アルドリッチ・ケミカル株式会社)の寒天上でプレートアウトした。
【0029】
13.37℃で一晩培養した後、各プレートのコロニー数を数えた。
【0030】
(結果)
【0031】
(結論)
この実験は、交差連結されたBSAからモノマーの(交差連結されていない)BSAを区別できることを実証する。モノクローナル抗体は、各BSA分子の1つのサイトにのみ結合することができる。従って、これは、BSA各分子がたった1つのファージAあるいはCを捕獲することとなる。これは、大腸菌の次の二重感染を可能にするようにファージAとCを近接させない。従って、大腸菌は、感染しないか或いは一つにのみ感染したままであり、また両方の抗生物質を含んでいる寒天プレート上で成長しない。しかしながら、BSAが交差連結されるとき、各々がファージA又はCのいずれか1つと結合することができる互いに近接して結合した複数の分子がある。したがって、ファージAおよびファージCは、その後、両方の抗生物質を含む寒天プレート上で成長することができる大腸菌の二重感染を可能とするところまで近接させられる。
【0032】
この結果から、これらの条件の下およびこのモデル・システムでは、0.016%(v/v)のグルタルアルデヒドが最も高い信号を与えたことが示される。グルタルアルデヒドのより低い濃度は多分、交差結合された分子をほとんど産出しなかった。一方、グルタルアルデヒドのより高い濃度では、因子は抗体によって検知されたエピトープは因子によって変性することができ、そのエピトープは抗体による認識を妨げられなかった。
【0033】
(方法2)
この方法では、自己凝集分子の凝集された形を、凝集されなかった形と識別した。
1. 反チューブリンモノクローナル抗体TUB 2.1(シグマ・オールドリッチ株式会社)は、標準の連結化学プロトコルを使用して、2つのファージすなわちファージAおよびファージCの各々と交差結合された(Bioconjugation: Protein Coupling Techniques for the Biomedical Sciences. 1998. Aslam and Dent, Eds. Macmillan Reference Ltd., UK).。
【0034】
2. 100μl 2mg/mlのチューブリン(T238、サイトスケルトン・インク、デンバー、アメリカ合衆国) を含んでいる2本のチューブを準備した。一方のチューブに蒸留水の10μlが加えた。これは、非重合化コントロール・チューブである。重合プロセスを始めるために、他方のチューブにグリセリンの10μlを加えた。
【0035】
4.それらのチューブを、37℃で30分間培養した。
【0036】
5. 各反応は希釈10−6であり、抗チューブリンの105プラーク形成ユニットを含むファージ緩衝剤(50ミリモル濃度 NA3PO4、 0.15モル濃度 NaCl、 1ミリモル濃度 MgCl2 pH7.2)の各希釈液の10μlに対し、抗体結合されたファージAおよびファージCを加え、室温で30分間培養した。
【0037】
6. ログ位相成長XL−1ブルー(層状遺伝子)大腸菌細胞の1mlを、その後、各チューブに加え、37℃で60分間培養した。
【0038】
7.そのチューブを、4000xgで5分間遠心分離し、ペレットがファージ緩衝液の50μlの中で再懸濁した。
【0039】
8.その後、再懸濁されたペレットは、2xYT培養器(シグマ・アルドリッチ化学薬品会社株式会社)、1.5%(w/v)の寒天および100μg/mlのアンピシリン、50 μg/ml のクロラムフェニコールを含む2枚のプレート上にプレートアウトされた。
【0040】
9.プレートを37℃で一晩中培養し、大腸菌のコロニーの結果数を数えた。
【0041】
(結果)
プレートは、非重合化チューブリンを含むチューブから大腸菌成長のコロニーを誘導しなかった。プレートは、重合化チューブリンのチューブから、大腸菌成長の多くのコロニー(1000を越えるコロニー)を示した。二つのファージタイプが同じバクテリア宿主に感染することができ、寒天プレートにおいて選択のために続いて使用される両方の抗生物質に対する抵抗を比較できるように、重合化チューブリンは、二つのファージタイプを結合することができた。
【0042】
この実験は、非凝集或いは非重合化分子(このチューブリンの例において)を、凝集或いは重合化形状から明確に識別できることを示している。二重のファージ検知分析の中でモノクローナル抗体を使用する場合、後者は明瞭な肯定的な信号を与える。
【0043】
(方法3)
この例において、分析のための物質はスクラピー感染され及び感染されない羊の脳のホモジェネートから、界面活性剤可溶化、及び、断片の低スピードの遠心分離浄化によって準備される。プロテイナーゼKステップは実行されなかった(Saborio, G. P., Permanne, B., and Soto, C. 2001. Nature, 411: 810−813において記述されたような)。
【0044】
ファージ結合を準備するために、標準の連結化学プロトコルを使用して、同じ反PrPモノクローナル抗体が2つのバクテリオファージ、ファージAおよびファージCの各々に交差結合された(Bioconjugation: Protein Coupling Techniques for the Biomedical Sciences. 1998. Aslam and Dent, Eds. Macmillan Reference Ltd., UK).。
【0045】
1.反応結合マレイン無水化物マイクロタイタープレートのウェル(ピアース、イギリス)を、一晩中4℃の炭酸塩緩衝液中に100ngの抗PrPモノクローナル抗体で覆った。
【0046】
2.ウェルは、pH7.5の0.2モル濃度のエタノールアミンで満たし、2時間室温で培養した。
【0047】
3.感染していない脳と感染した脳から抽出した100μlの物質を、別々のウェルに加え、室温で1時間培養した。
【0048】
4.ウェルは次にPBSで3回洗浄し、その後PBS中の0.016%(v/v)のグルタルアルデヒドで満たした。
【0049】
5.室温での2時間の培養の後、ウェルをPBSで洗浄し、6モル濃度の尿素で満たした。
【0050】
6.30分後ウェルを空にし、pH7.5の0.2モル濃度のエタノールアミンで満した。
【0051】
7.30分後ウェルは、TBSトゥイーン20で3回洗浄した。
【0052】
8.108の血小板を含む、各抗PrP結合ユニットを形成する100μlのTBSトゥイーン20に、ファージCとファージAを加えた。
【0053】
9.室温での1時間の培養の後、ウェルをTBSトゥイーン20で3回洗浄し、TBSで2回洗浄した。
【0054】
10.1mlのログ位相成長XL−1ブルー大腸菌細胞を各ウェルに加え、マイクロタイタープレートを37℃で60分間培養した。
【0055】
11.各ウェルからの細胞懸濁液を次に100μg/mlのアンピシリン及び50μg/mlのクロラムフェニコールを含む1.5%(w/v)の寒天中の2xYT(シグマ・アルドリッチ・ケミカル株式会社)でプレートアウトした。
【0056】
37℃で1晩中培養した後、各プレートでコロニーの数を数えた。
【0057】
(結果)
感染していない脳からの抽出物を含むウェルから得られたプレートは、大腸菌成長のコロニーを含まなかった。感染した脳からの抽出物を含むウェルから得られたプレートは、大腸菌成長の多くのコロニーを示した(1000コロニー以上)。2つのファージが同じバクテリア宿主に感染することができ、また寒天プレートにおいて選択のために実質的に用いられる両方の抗生物質に対する抵抗性を比較することができるように、凝集されたPrPは2つのファージタイプを結合することができる。
このことは、この方法は凝集されていない正常な形状から凝集された分子の病気の形状を識別するために用いることができることを示す。
【0058】
本発明は、好ましい実施形態を参照して記載されているが、本発明はこれら実施形態に限定されず、特許請求の範囲内で多くの修正をすることができる。
Claims (22)
- サンプル中の分子の凝集或いは重合化を検出するための方法であって、
a)分子を含むサンプルを、各分子の相互に排他的なサイトの一つにのみ結合する少なくとも2つのラベリングされた部分に対してさらすステップと、
b)幾重にも結合されラベリングされた部分が存在するかどうかを決定するステップと、
を含む方法。 - 前記ラベリング部分が、第1ウィルス及び第2ウィルスを含み、これらウィルスは遺伝子学的に相違しており、各ウイルスは、ウイルス結合物質が、凝集或いは重合化された分子を介して互いに結合した前記第1ウィルス及び第2ウィルスの両方を含むとき、独特の特性を有するウィルス結合標的物質を形成するために直接的或いは間接的に前記各分子上の相互に排他的なサイトの一つにのみ結合する能力があることを特徴とする請求項1の方法。
- 前記ステップa)が、
同時或いは順次に前記サンプルを前記第1ウィルス或いは前記第2ウィルスにさらすことを含み、
前記ウイルス結合物質が、凝集或いは重合化された分子を介して互いに結合した前記第1ウィルス及び前記第2ウィルスの両方を含むとき、独特の特性を有するウィルス結合標的物質を形成するために、モノクローナル抗体が前記分子上の相互に排他的なサイトの一つにのみ結合する条件下で各ウィルスがモノクローナル抗体に結合される、
ことを特徴とする請求項2の方法。 - 前記測定ステップb)が、
c)前記標的物質が、凝集及び重合化した分子を介して共に結合した第1及び第2の両方のウィルスを含む時、ウィルス結合標的物質の特殊な特性を指示物質に適用させるために、ステップa)からの生成物の存在下で、前記ウィルス結合標的物質によって運ばれたウィルスが付着する前記指示物質を培養するステップと、
d)両方のウィルスが付着する前記指示物質が存在するかどうかをモニタするステップと、
を含むことを特徴とする請求項2記載の方法。 - 前記培養ステップc)が、両方のウィルスが付着する指示物質は残存するが、ウィルスが付着していない、あるいは1つだけしか付着していない指示物質は残存しない条件下で実行されることを特徴とする請求項4記載の方法。
- 前記ウィルスが、媒介リガンドを通じて前記分子に結合されることを特徴とする請求項6記載の方法。
- 前記媒介リガンドがモノクローナル抗体であることを特徴とする請求項6記載の方法。
- 前記第1及び第2ウィルスは、異なる遺伝子をコード化することを特徴とする請求項2乃至7いずれかに記載の方法。
- 前記第1ウィルスは第1抗生物質に抵抗するための少なくとも1つの遺伝子をコード化し、前記第2ウィルスは異なる第2抗生物質に抵抗するための少なくとも1つの遺伝子をコード化することを特徴とし、これによって前記標的物質が、凝集あるいは重合化された分子によって共に結合した前記第1ウィルス及び前記第2ウィルスの両方を含む時、前記ウィルスは両方の抗生物質に対する抵抗性を前記指示物質に与える請求項8記載の方法。
- 前記指示物質が培養菌であることを特徴とする請求項4記載の方法。
- 前記培養ステップc)が、細菌細胞の少なくとも統計的量の存在下で実行されることを特徴とする請求項10記載の方法。
- 前記ラベリング部分は、第1核酸部分及び第2核酸部分を含み、この各核酸部分は、凝集あるいは重合化された分子によって共に結合した前記第1及び第2の核酸部分の両方を含む時、特殊な特性を有する核酸結合標的物質を形成するために、前記各分子上の相互排除的サイトのただ1つに、直接あるいは間接的に結合することが可能であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記核酸部分は媒介リガンドを介して前記分子と結合することを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記媒介リガンドはモノクローナル抗体であることを特徴とする請求項13記載の方法。
- 前記核酸部分はオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とする請求項12乃至14いずれかに記載の方法。
- オリゴヌクレオチドが15〜25個の塩基を有することを特徴とする、請求項15に記載の方法。
- さらにリガンドへの結合より前に、核酸部分の各末端における短い相補的な配列を生成するように前記核酸部分を制限酵素で切断するステップを含む、請求項13乃至16のいずれかに記載の方法。
- 測定ステップb)が、ハイブリダイズされた核酸部分の連結反応を達成し、連結反応の生成物を検出するステップを含むことを特徴とする、請求項12〜17のいずれかに記載の方法。
- 前記分子がタンパク質分子であることを特徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
- a)タンパク質分子を含むサンプルを、前記タンパク質分子の各々における相互に排他的なサイトのたった一つに結合する少なくとも二つのラベリング部分に曝露させるステップ、
b)多重結合したラベリング部分が存在するかどうか決定するステップ、を含むことを特徴とする、病原性の凝集タンパク質分子と非病原性の非凝集タンパク質分子を識別する方法。 - 前記ラベリング部分が第一のウイルスと第二のウイルスを含み、各ウイルスは凝集性又は重合性の分子を介して互いに結合された第一及び第二のウイルスの双方を含むときに独特の性質を有するウイルス結合標的物質を形成するために前記分子の各々に相互に排他的なサイトのたった一つに直接的に或いは間接的に結合することができ、
測定ステップb)が
c)前記標的物質が、凝集性又は重合性の分子を介して互いに結合した第一及び第二のウイルスの双方を含むときに指示物質がウイルス結合標的物質の特徴的な性質を適用させるように、ステップa)の生成物の存在下、ウイルス結合標的物質によって運搬されたウイルスが付着する指示物質を培養するステップ、
d)双方のウイルスが付着した指示物質の存在するかどうかをモニタリングするステップ、
を含むことを特徴とする、請求項20に記載の方法。 - 前記ラベリング部分が第一の核酸部分と第二の核酸部分を含み、前記各核酸部分は凝集性又は重合性の分子を介して共に結合した第一及び第二の核酸部分の双方を含むとき、特徴的な性質を有する核酸結合標的物質を形成するために、直接的或いは間接的に、前記分子の各々上のたった一つの相互に排他的なサイトに結合することができ、
測定ステップb)が
c)ハイブリダイズされた核酸分子の連結反応を達成するステップ、及び
d)連結反応の生成物を検出するステップ
を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
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