JP2004509370A - 共焦点用光学走査装置 - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば高速顕微鏡、特に蛍光あるいは反射光によるリアルタイム機能用共焦点顕微鏡において使用される共焦点用光学走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
共焦点走査型顕微鏡の原理は、観察すべき物体をその一点に集束させた照射光線束によって照射し、物体のこの被照射点からの戻り光だけを検出することにある。従って、共焦点顕微鏡には照射光線束が含まれ、この光線束はピンホール等で濾光される。また、照射された物体からの戻り光線束もそれ自体被照射点からの戻り光を選別するためのピンホールを通過する。物体から戻り、ピンホールによって空間的に濾光選別された光線束が検出の対象となる。
【0003】
物体画像を生成するためには、物体の被照射点を一平面において移動させる必要がある。この走査は次のような異なった方法で行うことができる。
(イ)観察物体を対物レンズに対して移動させる方法。これは最も簡単な方法であるが、非常に時間がかかる。この方法は例えば米国特許第3013467号明細書において開示されている。
(ロ)一方向から照射光線束が透過し、逆方向から物体からの戻り光線束が透過するディスクに複数のピンホールを形成する方法。ディスクが像面において高速回転すると、ピンホールが移動し、物体が走査される。これはニプコウ(Nipkow)円盤の技術であり、例えば米国特許第3517980号明細書と第4927254号明細書において開示されている。ディスクに多数の孔が開いているため、この技術によれば高速走査が可能となる。また、カメラで直接検出ができ、肉眼で像を直接観察することもできる。しかし、利用できる光度の95%が消失されるため、発生蛍光が微弱な試料の場合、この技術の効果には限界がある。
(ハ)米国特許第3518014号明細書において開示されている技術に従い、ガルバノメーターミラーを用いて照射光線束を偏向させる方法。この場合、物体は点から点へと走査され、用いられるピンホールの数は一つだけである。光電子増幅管により、この孔を通過した光子の検出が可能となる。光エネルギーの損失が少ないため、この技術は共焦点蛍光顕微鏡において最も多く使用されている。但し、蛍光の飽和および/またはガルバノメーターミラーの振動数のため、結像速度に限界がある。像は直接観察することができないため、光電子増幅管によって得られたデータからコンピューターによって再構築する必要がある。水平面、つまり物体観察面を再構築するためには、連続的に光受容器にサンプリングされる信号の各々に対応するガルバノメーターミラーの位置を正確に知る必要がある。システムを正確に機能させるためには、ガルバノメーターミラーの高精度な制御及びガルバノメーターミラーの動きと光受容器からの信号サンプリングとの完全な同期化が必要である。
【0004】
ニプコウ円盤の技術は、現在のところ、カメラに録画できる共焦点像を光学手段によって直接得ることのできる唯一の技術である。しかし、この技術にはいくつかの難点がある。ニプコウ円盤を交換する際、必ず回転システムの均衡を調整し直さなければならないことが重要な欠点の一つである。現実にはニプコウ円盤は常に固定されているため、使用される波長および/または目標とする処理速度に応じて空間濾光特性(ピンホール口径あるいはその密度)を最適化することは一般的に不可能である。このため、米国特許第6002509号明細書では、異なる空間濾光特性をもつ複数の領域を同一ディスク上に重ねることによりこの空間濾光特性を変化させる解決法が開示されている。光線束を空間濾光する手段として、この特許では微小ミラー網の付いた透明ディスクが使用されているが、この微小ミラーはニプコウ不透明円盤のピンホールに相当する役割を果たす。もう一つの難点は、物体から戻り、ディスクによって濾光選別される有効な光と干渉し合う反射光(迷光)の問題に関連している。米国特許第3517980号明細書によりこの問題は解決できるが、光学系配列とディスク安定性の要求が解決困難な問題として残る。米国特許第4927254号明細書によっても前述の問題は部分的にしか解決されないが、配列の困難性は回避できる。
【0005】
結像速度を改善するため、集光ディスクを備えたニプコウ円盤付き顕微鏡が設計されている。集光ディスクはマイクロレンズ網から成り、ピンホール付きディスクに連結されている。各々のマイクロレンズはピンホールと向き合うように配置され、照射光線束からの光線をこのピンホール上に集束させる。この技術は例えば米国特許第5162941号明細書および米国特許第5579157号明細書において開示されている。この技術によれば、ニプコウ円盤付きシステムに特有の高速度結像を保持しつつ、ニプコウ円盤使用に起因する光度の損失を回避することができる。
【0006】
米国特許第5579157号明細書で開示されているこの技術には、機械系の実現と光学系配列が困難という問題があり、実施コストが高くなる。また、ピンホール付きディスクと集光ディスクを配列する際、夫々の相対位置を高精度で調整する必要がある。これら二枚のディスクから成るユニットは軸の周囲を高速回転するが、この回転軸は完全に固定され、ディスク面に対して完全に直交、入射光線の伝播方向に対して完全に直角でなければならない。回転軸の位置を固定状態に維持するのは実際上非常に困難であることから、明暗のついた細かな線が像に重なるという典型的な像欠陥が生じる。
【0007】
これら上記システムの場合、照射光線束の一部はピンホール付きプレート上で反射した後、CCDセンサーに向かって伝播する。この一部の光線束は蛍光に対応する戻り光線束に比べて強度が高いため、ダイクロイック・フィルターでこれを排除するのは困難である。従って、光線束を著しく弱めてしまうことになる。
【0008】
また、物体に向かう照射光線束と物体からの戻り光線束とは順次同じピンホールを通過する。これらピンホールの口径を小さくすると、それに起因する光線束強度の損失が、ガルバノメーターミラー付き共焦点レーザー走査型顕微鏡でピンホール口径を小さくすることによって生じる強度損失よりもかなり大きくなる。強度を妥当な水準に保つためには、ピンホール口径をエアリー(Airy)ディスクの幅に近い値とする必要がある。これは、ピンホール口径を小さくすれば分解能を高めることができるガルバノメーターミラー付き共焦点レーザー走査型顕微鏡の場合に比べて分解能を大きく低下させる原因となる。
【0009】
これら上記システムにおいて、CCDカメラに形成されるピンホール画像は、それがエアリー(Airy)ディスクの幅の半分に等しい長さだけ移動しても、移動前の画像を十分にカバーする。このことは、分解能を限定するのが蛍光放射波長だけであること、また分解能の限界が、短い励起波長の使用が利点となっているガルバノメーターミラー付き共焦点レーザー走査型顕微鏡の場合よりも高くなることを意味する。
【0010】
結像速度を改善するため、もう一つ別の解決法が米国特許第5351152号明細書において開示されている。この特許に記載されているシステムは、レーザー光線を複数副光線束に分割するためのマイクロレンズ固定網を具備しており、各副光線束は像面に位置するピンホールによって濾光選別される。夫々のピンホールを通過する光線束は、対物レンズにより物体内で集束される。物体によって再放出される光線束は次にCCDセンサーに向けられる。CCDセンサーの各画素(ピクセル)は、ピンホールを通過する光線束が集束するこの点の像に対応する。走査は対物レンズに対して物体を移動させる(イ)の方法によって行われるが、他の方法が必ずしも排除されている訳ではない。物体の一点が一本の副光線束によって照射され、その点の像がCCDセンサーの対応点で得られる。また、この点が物体の狭い区域を走査する。物体画像は、物体の走査中にCCDセンサーに収集される一連の像からコンピューターによって再構築しなければならない。従って、この顕微鏡の走査速度は、CCDセンサーが読み取られる速度によって制限され、しかも、一つの画像を得るのに数回の読み取りが必要である。この解決法に類似した方法が米国特許第5978095号明細書に記載されている。
【0011】
一般に、3次元デコンボリューションは、解像度を著しく改善する。しかし、これを既存の共焦点顕微鏡で行うのは難しい。ガルバノメーターミラーによる走査機器の場合、3次元デコンボリューションを困難にするのはサンプリングエラーである。
例として、従来技術によるガルバノメーターミラー付き共焦点顕微鏡を図1に示す。レーザー1100から出る照射光線束FXは、二枚のレンズ1101、1102から成る光線束エキスパンダーを通過し、ビームスプリッター1103、回転する可動ミラー1104、1105によって順次反射され、顕微鏡の対物レンズ1106を通過し、集束後に観察物体1107の一点を照射する照射点FXOに到達する。この照射点FXOは孤立した点であり、照射されない区域に囲まれている。物体1107の被照射点からの戻り光線束FEは対物レンズ1106を通過し、回転する可動ミラー1104,1105によって反射され、ビームスプリッター1103、レンズ1108を通過し、空間濾光系1220上の光点FEOに集束される。空間濾光系を通過後、光線束FE1は検出対象光線束FDとなり、検出器1221により検出される。この場合、空間濾光系は一つのピンホールから成っている。つまり、微小寸法の孔を除く全領域で、光線束は空間濾光系により吸収される。ニプコウ円盤付き顕微鏡の場合、このニプコウ円盤が空間濾光系を構成し、ピンホール全体を通過する光が選別される。米国特許出願第5239178号明細書に記載されている顕微鏡では、カメラが検出系と空間濾光系の両方の役目を果たしているが。この場合の空間濾光系では、正方形格子のピンホール網を通過する光が選別される。
【0012】
図2は、平面1400の固定点1410からの光線が辿る経路の簡単な一例を示す。これは平面1400からの光線束の進路に沿って進み、可動ミラー1405によって反射される。可動ミラー1405により反射された後の光線経路により、平面1400に対して共役である虚像面1404が画定される。平面1400上の一点1410の幾何学像は平面1404上の一点に対応する。可動ミラー1405が回転することから、固定点1410の幾何学像1411も可動となる。
【0013】
図1の場合、物体1107の一点FXOから出発して検出対象光線束の進路に従う光線経路が第一実像面P1を画定している。尚、この実像面においては、物体1107の観察面に対して共役な位置に空間濾光系1220が配置されている。
【0014】
可動ミラー1104が回転すると;
− 物体1107観察面における、面1210の像の移動
− 空間濾光系1220が配置されている第一像面における、物体1107の観察面の像の移動
が同時に起こる。
【0015】
点FXOは、ミラー1104の回転に伴って可動となるが、第一像面P1におけるこの点FXOの像FEOはそれ自体固定点1224の像でもある。即ち、この点FXOは固定点である。従って、共焦点顕微鏡では通常、物体を走査する被照射点FXOからの戻り光だけを検出することが可能となる。
【0016】
物体走査特性は、使用される可動ミラーによって変化する。例えば、一枚のミラー1104が可動で、図面に直角な軸の周りを回転し、もう一枚のミラー1105が固定されている場合、走査できるのは物体の一線だけである。また、一枚のミラー1104が可動で、直交する二本の軸の周りを回転するか、二枚のミラー1104、1105が夫々一本の軸の周りを回転する場合には、観察物体の一面を走査することができる。
【0017】
その他の類似形態も使用可能であるが、特別な利点がないため、用いられることはほとんどない。図3にこのような形態の一例を示す。この例では、図1の可動ミラー1104は可動多面ミラー1230によって置き換えられている。物体からの戻り光線束FEが可動ミラーで反射される前に辿る経路上にはビームスプリッター1232が配置され、この光線束を可動ミラーに向けて送り返すため、もう一枚別のミラー1231が使用されている。照射光線束FXと戻り光線束FEは多面ミラーの異なった面によって反射されるが、光学系は装置の基本特性が保持されるように設計されている。本特許において、「ミラー」という用語は一般に一面ミラーあるいは多面ミラーを指している。多面ミラーの場合、夫々の面は互いに連結しているが、反射しない領域によって分離することも可能である。何れにしても、ミラーは異なった様々な形体をとり得る。
【0018】
図1の装置では、センサー1203に到達する信号が記録され、観察面の像がコンピューターによって再構築される。この画像再構築のためには、センサー1203から来る信号の各サンプリング値について、これに対応する可動ミラーの位置情報が必要である。従って、この装置はガルバノメーターミラーの位置決めエラーに対して非常に敏感である。しかも、接眼レンズによって像を直接観察することはできない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、空間濾光系によって選別される信号を記録することができ、ガルバノメーターミラーの位置決めエラーに大きく左右されることなく観察物体画像の構築ができる共焦点用光学走査装置を提供することにある。本発明は特に、ニプコウ円盤付きシステムと同様、例えばマトリックス型CCDセンサーに記録可能な像を生成する能力をもち、且つニプコウ円盤の場合とは違って、画像の質を常に最良に保つため空間濾光特性を簡単に変更できるような共焦点用光学走査装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明は、
− 光源からの照射光線束を、照射されない区域に囲まれた少なくとも一つの孤立した照射点、即ち観察物体の一点を照射するための少なくとも一つの照射点に集束させると共に、物体の被照射点からの戻り光線束を第一像面の光点に集束させるように調整された光学系と、
− 回転可能に装着され、照射光線束及び物体の被照射点からの戻り光線束を反射するための少なくとも一枚の可動ミラー(尚、照射光線束の反射は前記少なくとも一つの照射点が観察すべき物体を観察面に沿って走査できるようにするためであり、戻り光線束の反射は光点を第一像面上の一点に導くためである)と、
− 第一像面に配置されると共に、検出対象光線束だけを得るため光点を濾光するように調整された第一空間濾光系とを具備し、
検出対象光線束を前記回転する可動ミラー上に送り返すように光学系と空間濾光系とが調整されていることを特徴とすると共に、光学系がまた、可動ミラーで反射された前記検出対象光線束を第二像面内の一つの検出対象点に集束し、且つ物体観察面における被照射点の変位に比例する前記検出対象点の変位を前記第二像面内において求めることができるように調整されていることを特徴とする共焦点用光学走査装置を提供する。
【0021】
このような仕組みになっているため、検出対象光線束が可動ミラーにより反射されると、第一空間濾光系の像が第二像面内で移動する。検出対象光線束を反射する可動ミラーが、戻り光線束及び照射光線束を反射する可動ミラーと同じであるため、第二像面における検出対象点の変位は観察面における被照射点の変位に比例する。例えば、図1のように空間濾光系が一つのピンホールだけから成っている場合には、リニア型あるいはマトリックス型CCDセンサーを第二像面に配置することができる。この際には、この第二像面は実像面でなければならない。また、センサーに形成されるピンホール像の位置には観察面における観察点の位置が対応する。センサーに形成される像では、その各点が観察物体の限定された一点に対応しており、この点の位置は、たとえ可動ミラーの位置決めにエラーが起こっても、その影響を蒙ることはない。従って、たとえ可動ミラーの位置制御が不完全であっても、物体において走査された一線の画像(ミラーが一本の軸の周りを回転する場合)あるいは物体において走査された平面の画像(可動ミラーが例えば直交する二本の軸の周りを回転する場合)をセンサーに記録されたデータから忠実に再構築することができる。
【0022】
第二像面は実面であっても虚面であってもよい。しかし、追求する目標はあくまで検出すべき光線束を実像面に集束することにある。この実像面は走査装置内に含めても走査装置の外部に置いてもよい。この実像面は例えば観察者の目の網膜上あるいはカメラのセンサー上に置くことができる。
【0023】
本発明は、光学系が照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段を具備していることをもう一つの特徴とする。この場合、光学系は一方で複数副照射光線束を物体の観察面上で複数照射点に集束させ、他方で複数被照射点から戻る複数副光線束を第一空間濾光系上で複数光点に集束させるように調整される。また、第一空間濾光系は、複数検出対象副光線束を得るため、物体の各被照射点から来る各光点を個別に濾光処理するように調整される。
【0024】
こうして本発明の装置によれば、結像速度という点において、ニプコウ円盤付き顕微鏡等既存の解決法の利点を全て備えた多数点方式共焦点結像を実現することができる。
【0025】
しかし、この多数点方式の技術を使用する場合には、観察面各被照射点に対応する複数像点が第二像面において同時に移動する。また、観察物体の異なる二点から戻り、第一空間濾光系の異なる二点を通過した光が第二像面の一点を次々に照射してしまう可能性がある。この場合、第二像面において記録される光度は、物体の異なる二点からの重複信号に対応することになる。従って、観察物体を最適条件で再構築することは不可能になる。
【0026】
この問題を解決するため、本発明は、物体の一つの固定幾何学点に対応する第二像面内の幾何学像が、二本の軸の周りを回転できるように装着された前記少なくとも一枚の可動ミラーの位置に依存しなくなるように光学系を調整することをもう一つの特徴とする。この場合、第二像面の一点は、物体内の対応する固定幾何学像からの光によってのみ照射されることになり、これによって良質な画像の形成が可能となる。尚、この幾何学像が、異なった面に位置する三本の軸の周りを回転するミラーの任意回転運動(ミラーに回転軸が一本しかない場合を含む)と無関係に常に固定像となるように系を調整することがより望ましい。このようにすれば、ミラーの振動や不安定性が物体被照射面における点像の移動、従ってサンプリングエラーとなって現れるのを回避することができる。
【0027】
本発明は、第一空間濾光系の空間濾光特性を変えるための手段を走査装置に備え付けることをもう一つの特徴とする。ニプコウ円盤の場合とは反対に、像を収集している間、この第一空間濾光系は静止状態にあることから、この特性変更は容易である。空間濾光特性とは、例えば空間濾光装置を構成する各ピンホールや各微小ミラーの直径、あるいはこれらの要素の空間濾光装置上での分布を意味する。第一空間濾光系は、例えば強誘電液晶をベースとしたマトリックス型装置から成る空間光変調器によって構成することができる。この場合、装置が静止状態にあることから、その電気系接続は容易になる。しかし、機械的手段を用いて空間濾光特性を変えるのが一般的にはより効果的である。本発明は、第一空間濾光系が、その空間濾光特性変更のため、可動あるいは取り外し可能な少なくとも一つの要素を具備していることを特徴とする。例えば、この第一空間濾光系(130、606)は取り外し可能に装着され、手あるいはモーター付きシステムを使って別の第一空間濾光系と交換することができる。第一空間濾光系に濾光特性の異なる複数の領域を含ませ、これら領域の何れかを光線束の経路上に置くようにしてもよい。第一空間濾光系は、複数ピンホールの付いた吸光性および/または反射性第一プレートと、吸光部および/または反射部及び透明部をもつ第二プレートから構成してもよい。これら二枚のプレートは重なり合い、互いに相対移動できるように配置される。従って、第二プレートの吸光部分および/または反射部分によって第一プレートのピンホールの一部を塞いだり、二枚のプレートの相対移動によって開いたままになるピンホール部分を変化させたりすることができる。何れの方法を採るにせよ、本発明の装置により空間濾光特性の変更が可能になる。従って、使用する波長および/または結像速度、あるいは目標とする結像の質に応じて、これら空間濾光特性を最適化できるようになる。空間濾光系の可動あるいは取り外し可能な要素を移動させるには一般に高い機械精度および/または適切な配列手順が要求される。例えば、第一空間濾光系を構成するピンホールの幅が約30ミクロンの場合、位置決め精度は5ミクロン以下であることが望ましい。しかし、顕微鏡の作動中、第一空間濾光系は静止状態にあるため、系の配列が崩れたり、均衡の問題が起こったりすることはない。従って、ニプコウ円盤付きシステムの問題を解決することができる。また、本走査装置では、空間濾光特性を簡単な機械的手段によって変えることができる。例えば、空間濾光系が取り外し可能に装着され、手で交換できる場合、交換できる装置の数は無限となる。従って、濾光特性の最適化を理想的な条件で行えるようになる。空間濾光装置が複数領域を含んでいて、しかも可動である場合、利用できる領域数は米国特許第6002509号明細書に記述されている型のニプコウ円盤の場合よりも大きくなる。ニプコウ円盤で使用できる領域数がディスクの半径、つまり表面積の平方根に比例するのに対し、本走査装置の場合には装置の全表面積に比例する。
【0028】
本発明は、照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段が第一空間濾光系で構成されることをもう一つの特徴とする。このような仕組みにすれば、一般に系を簡単にすることができる。特に第一空間濾光系が交換可能な場合、系配列と機械精度の要求を著しく軽減することができる。なぜなら、この場合、第一空間濾光系は、試料あるいは物体における被照射点の位置と検出対象光線束を得るために濾光される光点の位置との両方を画定するからである。空間濾光系を交換すると、高精度調整を必要とすることなく、濾光された光点の位置が自動的に被照射点の位置に対応するようになる。
【0029】
第一空間濾光系が照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段を兼ね、この空間濾光系がピンホール付きプレートによって構成される場合、検出対象光線束を可動ミラーに導くのに必要な光学系が比較的複雑になる。本発明にはもう一つ非常に有利な特徴があり、これによってこの光学系を非常に簡単にすることができる。その特徴とは、空間濾光系を複数微小ミラーの付いたプレートで構成し、検出対象光線束を入射光線束の方向に近い方向に送り返すことにある。この解決法を採用すると、プレートが透明である場合、空間濾光系で反射される照射光線束のうちで検出対象光線束に重なる光の量を著しく減少できるという利点もある。この場合、本発明のもう一つの特徴に従い、複数副照射光線束の第一空間濾光系から観察物体に向けた反射、複数副光線束の第一空間濾光系に向けた反射、複数副検出対象光線束の第二像面に向けた反射が回転する可動ミラーの唯一の面で行われるように光学系を調整するのが望ましい。この調整は、本発明のもう一つ別の特徴に従って非常に簡単に行うことができる。即ち、第一空間濾光系から可動に装着されたミラーに向かう複数副照射光線束、前記可動ミラーから第一空間濾光系に向かう複数副光線束、第一空間濾光系から可動に装着された前記ミラーに向かう複数副検出対象光線束が唯一のレンズを透過するようにすればよい。ここでは、本特許明細書においてと同様、「レンズ」とは単体レンズあるいは複合レンズ、例えば単体アクロマートあるいは空気で分離された一組の複数アクロマートを意味する。
【0030】
本発明のもう一つの目的は、空間濾光系で反射される照射光線束のうちで検出対象光線束に重なる光を、ニプコウ円盤使用に起因する問題を回避できる方法で排除することにある。例えば、ニプコウ円盤付き顕微鏡の場合、照射光線束が空間濾光系で反射することにより生じる光を排除するためには、ディスクを照射光線束が透過する部分と試料によって反射された光線束が透過する部分の二つの部分に区分して使用する必要がある。これでは、ニプコウ円盤の調整と安定性の確保が困難である等重大な問題が生じる。
【0031】
本発明によれば、照射光線束用にも物体からの戻り光線束用にも対物レンズの口径を全面的に利用しながら上記の問題を解決することができる。照射光線束が第一空間濾光系に到達しないようにするため、本発明は、観察物体に向けられた複数副照射光線束を第一空間濾光系に向かう観察物体からの光線束から分離するためのビームスプリッターを光学系に備え付けることを特徴とする。照射光線束が第一空間濾光系に到達しないことから、「迷光」が排除される。しかし、第一空間濾光系が固定系であることから、ニプコウ円盤に起因する不安定性の問題を回避しながら、上記結果を得ることができる。尚、ノイズが第一空間濾光系上で反射するのを完全に回避するためには、第一空間濾光系が、光を一方向にのみ通過させるピンホールの付いた吸光性および/または反射性プレートで構成されるのが望ましい。ノイズが照射光線束を副光線束に分割するための分割手段上で反射するのを完全に回避するためには、非干渉性(インコヒーレント)光線による照射の場合、照射光線束分割手段が、照射光線束を一方向にのみ透過させる複数ピンホールの付いたプレートで構成されるのが望ましい。干渉性(コヒーレント)光線による照射の場合、光線束の有効強度を低下させないためには、複数マイクロレンズの付いた基盤を使用するのがより望ましい。何れの場合においても、透過作用とビームスプリッターの使用により、ノイズに起因する問題を回避することができる。
【0032】
本発明は、照射光線束を複数副光線束に分割するための手段がマイクロレンズの付いた基盤を含むと共に、この基盤上で第一空間濾光系が複数照射副光線束を通過させる複数ピンホールを含むことをもう一つの特徴とする。この場合、本発明の別の特徴に従い、複数マイクロレンズを備えた基盤と第一空間濾光系とが互いに連結されると共に、分割・濾光ユニットを構成するようにしてもよい。また、このユニットは取り外し可能に装着されるため、別の分割・濾光ユニットとの交換が可能である。この解決法には、ビームスプリッターが使用される場合にも、このビームスプリッターを分割・濾光ユニットに組み入れる必要がないという利点がある。
【0033】
ミラー反射面の一つだけを使用する場合、異なる様々な光線束の分離に使用される偏光子によって光度の損失が生じるのを回避するためには、可動に装着されるミラーのサイズを大きくして、ある種の光線束を空間的に分離できるようにする必要がある。ミラーのサイズを大きくすると、その共鳴振動数が小さくなり、適切な走査を行う妨げとなり得る。しかも、第一空間濾光系が反射体として機能する場合、ミラーの一面だけを使用するのに必要な光学系は複雑になる。共鳴振動数を最適化すると共に光学系を単純にするために、可動に装着されるミラーを第一反射面と第二反射面が付いた平面ミラーとする解決法を採ることもできる。この場合、第一反射面は、光源からの照射光線束と物体の被照射点からの光線束を偏向するのに用いられ、第二反射面は、第一空間濾光系及び光学系から送り返される検出対象光線束を偏向するのに用いられる。
本発明は、照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段により、複数照射点が周期性をもった2次元格子網となるように調整されることをもう一つの特徴とする。尚、この周期格子網の格子形状は六角形とするのが望ましい。このようにすれば、本発明の装置により、光度の損失を最小限に抑えると共に、一定且つ特定点に依存しない結像特性を得ることが可能となる。
【0034】
この場合、一定した結像特性を得るため、各被照射点が物体の2次元走査を行うように前記少なくとも一枚の可動ミラーを制御するようにしてもよい。しかし、この解決法は共鳴振動数が高く性能の良い可動ミラーを必要とする。従って、より経済的な解決法は各被照射点が一線のみを走査するようにすることである。この線が彎曲している場合、例えば各点が円を走査する場合、得られる画像が方向によって照射不均質を呈することがある。前記被照射点が周期格子網の方向ベクトルに平行でない直線に沿って移動するように、前記少なくとも一枚の回転する可動ミラーを制御することを特徴とする本発明の実施形態によれば、均質照射の利点を活かした良質画像を得ることができる。この解決法によれば、回転する可動ミラーを一枚使用するだけで済む。
【0035】
前記少なくとも一枚の可動ミラーが一本あるいは数本の軸の周りを回転すると、各被照射点は物体内で移動し、従って照射された区域全体が同様に移動する。この際、この区域の移動中に照射される点全体が広範な被照射区域を画定する。この広範な被照射区域の中心に位置する物体の点はこの同じ区域の周辺に位置する点よりも頻繁に照射を受けることになる。従って、照射はこの広範な被照射区域において均質にならない。このことから、固定観察面の良質画像を得るのが難しくなる。前記可動ミラーから観察物体に向かう照射光線束が通過する像面に絞りを配置することを特徴とする本発明により、この被照射区域を固定化することが可能となる。絞りがない場合、広範な被照射区域が形成されてしまうが、この絞りを用いると、被照射区域を広範な被照射区域の中心部だけに限定することができる。しかし、照射光線束の一部が絞りによって遮られるため、この解決法では照射光線束の有効強度が弱められることになる。
【0036】
この問題を解決するため、本発明は、照射光線束によって照らし出される区域が光線束の副光線束への分割手段上で移動できるようにするための手段を装置に備え付けることをもう一つの特徴とする。照射光線束を副光線束に分割するための手段としては、例えば分割面内に配置される複数マイクロレンズ、複数ピンホールをもち且つ分割面内に配置される透明および/または反射性のあるプレート、あるいは微小ミラーを備え且つ分割面内に配置される透明プレートを挙げることができる。被照射区域が分割面内で移動するため、物体内で被照射区域を変化させることができる。この際、複数副光線束のうちのいくつかの副光線束は変化するが、物体における各被照射点の個別移動に関する特性は変わらない。本発明は、照射光線束によって照らし出される区域を副光線束への分割手段上で移動させる手段を調整して、前記少なくとも一枚の可動ミラーが回転する時、観察物体内の被照射区域が固定したままとなるようにすることを特徴とする。これにより、照射区域を固定状態に維持することが可能となり、しかも、絞りの使用に起因する強度の損失がなくなる。照射区域を分割面で移動させるための手段としては、例えば光線束偏向用の音響光学装置あるいは物体内での被照射点移動用可動ミラーから独立した可動ミラーを備え付けることができる。この場合、独立可動ミラーあるいは音響光学装置を可動に装着された前記少なくとも一枚の可動ミラーと同期化する必要がある。本発明は、照射光線束によって照らし出される区域を副光線束への分割面内で移動させるための手段として、回転する前記少なくとも一枚の可動ミラーを備え付けると共に、照射光線束が分割面に到達する前にこれを回転する前記少なくとも一枚の可動ミラーによって反射させるように光学系を調整することを特徴とする。反射は前記可動ミラーによって行われるため、同期化の必要は全くない。しかも、一般的に言って、この解決法はより経済的である。しかし、第一空間濾光系が光線束を一方向にのみ通過させる複数ピンホールから構成される場合、この解決法を採用するには複数の追加ビームスプリッターを使用する必要がある。従って、被照射区域を分割面において移動させるには、独立した可動ミラーを使用するのが技術的にはより望ましい。このミラーに同期化エラーが起こったとしても、その影響を蒙るのは被照射区域の周辺部だけであり、エラーは、照射光線束が前記可動ミラーから観察物体に向けて通過する像面に配置された絞りにより補正される。
【0037】
可動ミラーが回転する時、被観察面における被照射点の移動速度は変化する。この速度変化は過剰点照射を生じさせる。例えば、照射点が直線線分上を移動し、方向を変えながら線分上を往復する場合、その移動速度は線分の両先端においてゼロとなる。従って、照射点が線分の一端に達した時に照射される観察物体の点は、時間平均にして、隣接点に比べ過剰照射されることになる。照射点が複数の異なった直線線分上を順次往復する場合にも同じ問題が生じる。一般に、照射点の移動速度の変化は照射不均質を生じさせる。前記可動ミラーが回転している時には、物体における照射点の位置が第一空間濾光装置における固定点の可動幾何学像に対応する。様々な手段によって照射点が消される(塞がれる)と、この照射点は物理的には存在しなくなるが、消されなかった場合にこの照射点がするであろう動きは、空間濾光装置の固定幾何学点に対応する幾何学像の動きで示される。過剰点照射の問題を解決しようとすれば、空間濾光装置の固定幾何学点に対応する幾何学像の移動速度がその最小値に達する時(つまり、照射点がまだ消されていない場合、その移動速度が最小値に達する時)に、照射光線束を様々な手段で遮断しなければならなくなる。このため、本発明は、第一像面の固定幾何学点に対応する観察物体における幾何学像の移動速度がその最小値に達する時、照射光線束あるいは複数副照射光線束をそれらが観察物体に達する前に排除するための手段を走査装置に備え付けることを特徴とする。
【0038】
本発明は、照射光線束あるいは複数副照射光線束を排除するための手段が、照射点の移動速度が最小になる時に照射光線束を消すことのできる閉鎖器で構成されることを特徴とする。しかし、各照射点の軌道が特定された一点で終止するためには、光線束の遮断が厳格に設定された瞬間に起こらなければならない。それが不可能な場合、照射不均質が生じてしまう。しかし、この同期化は実現が困難である。
【0039】
同期化の問題を最小限に抑えつつ照射不均質の問題を解決しようとする本発明は、照射光線束あるいは複数副照射光線束を排除するための手段を制限装置で構成することをもう一つの特徴とする。この制限装置は、照射光線束あるいは複数副照射光線束が届く位置に置かれると共に、照射光線束あるいは複数副照射光線束のうち選別表面に達しない一部の光線束を排除するための手段を具備している。そして、この制限装置と光学系と回転可能に装着された可動ミラーとは、第一像面の固定幾何学点に対応する観察物体における幾何学像の移動速度がその最小値に達する時、照射光線束により照明される区域が幾何学像制限装置上で選択表面の外に出るように調整される。このような条件下では、照射点の移動速度が最小となると考えられる時、照射光線束が遮断され、観察物体対応点の過剰照射が回避される。また、この解決法を各照射点が直線上を移動するシステムに適用する場合、各照射点は観察区域全体を通過することができる。従って、同期化を行わなくても、その軌道の始点と終点とが観察区域の境界によって画定されるようになる。
【0040】
制限装置の特性は、照明された区域を照射光線束の複数副光線束への分割手段上で移動させるための手段を走査装置が備えているかどうかによって変化する。この制限装置は一般には照射光線束により照射された区域が移動する部位に配置されなければならない。本発明は、照射光線束の複数副光線束への分割手段から来る照射光線束あるいは複数副照射光線束が前記可動ミラーによって観察物体に向けて反射される前に制限装置に到達できるような位置にこの制限装置を配置することを特徴とする。これは、走査装置が、照明された区域を照射光線束の複数副光線束への分割手段上で移動させるための手段を備えている場合に好適である。この場合、被観察面の被観察部分が鮮明な輪郭によって画定されるように、制限装置を観察物体に対し共役な面に配置する。制限装置は、照射光線束を複数副光線束に分割するための手段が置かれた面に配置できるが、マイクロレンズが使用される場合、この面は観察面に対し共役の位置関係にならない。しかし、この特殊な場合においても、画像周辺部の鮮明さは低下しない。制限装置は例えば絞りで構成することができる。この場合、制限表面は、この絞りの開口部で構成される。照射光線束を複数副光線束に分割するための手段が、複数ピンホールの付いた吸光性および/または反射性プレートで構成されている場合、制限装置としては、このプレートの一部、つまりピンホールの付いていない部分を用いることができる。この場合、像面や追加絞りの導入を回避することができる。照射光線束を複数副光線束に分割するための手段が、複数微小ミラーの付いた透明プレートで構成されている場合、制限装置としては、このプレートの一部、つまり微小ミラーの付いていない部分を用いることができる。この場合にも、絞りの導入を回避することができる。照射光線束を複数副光線束に分割するための手段が、分割面に配置された複数マイクロレンズで構成されている場合、この分割面あるいはマイクロレンズからの副光線束集束面に置かれた絞りを制限装置とすることができる。
【0041】
本発明は、観察面に対して共役な面、即ち光線束を副光線束に分割するための手段から来る照射光線束が回転可能に装着された可動ミラーによって観察物体の方向に反射された後に通過する面の近傍に制限装置を配置することをもう一つの特徴とする。これは、走査装置が、照明された区域を照射光線束の複数副光線束への分割手段上で移動させるための手段を備えてない場合に特に好適である。この場合には、絞りを制限装置として使用することができ、選別表面は、この絞りの開口部で構成される。前記例と同様、各照射点が直線上を移動する場合、各照射点は、観察区域全体を横断する。但し、この解決法では、光度の損失が著しくなる。
【0042】
第一空間濾光系が少なくとも一枚の微小反射ミラーの付いた非吸光性プレートを備えている場合、走査装置の構造を著しく単純化できる。この場合、可動に装着されるミラーには、観察物体に向かう照射光線束、観察物体から出て第一空間濾光系に向かう光線束、空間濾光系からの検出対象光線束を夫々反射する反射面が備えられる。この解決法によれば、システムを構成する部品数を大きく制限することができる。しかし、反射光(迷光)との相互干渉を完全に排除することはできない。
【0043】
ミラーの反射面を一つだけ使用する場合、異なった光線束の分離に使用される偏光装置により光度の損失が生じるのを回避するためには、可動に装着されるミラーのサイズを大きくして、ある種の光線束を空間的に分離できるようにする必要がある。ミラーのサイズを大きくすると、その共鳴振動数が小さくなり、適切な走査を行う妨げとなり得る。しかも、第一空間濾光系が反射体として作用する場合、ミラーの一面だけを使用するのに必要な光学系が複雑になる。共鳴振動数を最適化し、また光学系を単純化するためには、可動に装着されるミラーを第一反射面と第二反射面が付いた平面ミラーとする解決法がある。この場合、第一反射面は、光源からの照射光線束と物体の被照射点から発生する光線束を偏向するのに用いられ、第二反射面は、第一空間濾光系及び光学系から送り返される検出対象光線束を偏向するのに用いられる。この形態は、使用される第一空間濾光系が、光線束を一方向にのみ通過させる少なくとも一つのピンホールの付いた吸光性および/または反射性プレートを具備している場合に特に好適である。この解決法を採れば、「迷光」の問題を回避することができ、向き合った二面をもったミラーを使用することにより、「迷光」のない濾光選別済み光線束が照射光線束に重なるのを避けることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明のその他の特徴及び利点を、以下において添付図面と共に実施形態を記述する際に明らかにする。尚、以下の実施形態はいくつかの例に過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0045】
〔単純な単一点方式による実施形態〕
この簡潔な実施形態では、単一点方式レーザー照射が使用される。空間濾光系は、一枚の微小ミラーから成り、可動ミラーはその一面だけが使用される。このように非常に単純であるため、この実施形態ではその機能が直感的に理解できる。
【0046】
図4は、本発明のこの実施形態に対応する共焦点レーザー走査型蛍光顕微鏡を示す。この図では、物体の一点を通る光線束を細い線で示し、異なるいくつかの光線束、つまり照射光線束FX、光線束FEそして検出対象光線束FDの進行方向を矢印で示した。
【0047】
レーザー1100から出る照射光線束、つまり励起光線束FXは、二枚のレンズ1101、1102から成る光線束エキスパンダー、つまりコリメーターを通過した後、ダイクロイックミラー1103によって反射される。このダイクロイックミラーはレーザー1100から出る照射光線束FXの波長を反射し、蛍光により再放出される光線束FEの波長を透過させる。次に照射光線束FXは、紙面とミラー1104面に位置する軸の周りを回転する可動ガルバノメーターミラー1104上、紙面に直角な軸の周りを回転する可動ガルバノメーターミラー1105上で次々に反射される。続いて偏光ビームスプリッター1204、顕微鏡の対物レンズ1106を通過する。この対物レンズにより照射点FXOに集束された照射光線束が、蛍光試料1107から成る物体の一点を照射する。被照射点から蛍光により再放出される光線束FEは、対物レンズ1106によって集光され、偏光ビームスプリッター1204を通過し、二枚のガルバノメーターミラー1104、1105によって順次反射され、ダイクロイックミラー1103を通過し、レンズ1108によって光点FEOに集束される。この光点FEOは第一実像面P1に位置し、この面上では、四分の一波長板1202の裏面に同じく微小ミラー1203が装着されている。この実施形態において、微小ミラー1203は、光点を濾光選別するための第一空間濾光系を構成している。微小ミラーの傍を通過する光点FEOの一部は吸光空洞に到達する。微小ミラー1203は、例えば光学リソグラフィーにより作成される。
点1203によって反射される光点FEOあるいは光線束FEの一部は以後検出対象光線束FDと呼ばれる。この検出対象光線束FDは四分の一波長板1202、レンズ1108、ダイクロイックミラー1103を再通過し、ガルバノメーターミラー1104、1105によって反射され、偏光ビームスプリッター1204によって反射され、続いてレンズ1205により第二実像面P2において検出点FDOに集束される。尚、この第二実像面上には、カメラ1207に固定されたCCDセンサー1206が配置されている。
【0048】
ここでレーザー1100の偏光が選択されているのは、レーザーからの光線束FXがビームスプリッター1204を透過できるようにするためである。四分の一波長板1202は偏光子の通過軸から45度の方向に向けられた中立軸をもち、蛍光により再放出される光線束FXに対して四分の一波長となっている。四分の一波長板の役割は、微小ミラーにより反射される検出対象光線束FDだけが次に偏光ビームスプリッター1204によって反射されるようにするため、即ちレンズ1108でのノイズ反射による光波を排除するために、偏光方向を90度回転させることである。
【0049】
この条件下では、物体がガルバノメーターミラーの作動により走査される時、その共焦点像が直接CCDセンサー1206に形成される。ガルバノメーターミラーの制御が不完全な場合、最悪でも像上に暗い領域が現れるだけで、物体の被照射点が移動したり、幾何学形状が不鮮明になったりすることは決してない。物体の走査は、センサーの露出時間中に行われなければならない。像は次にCCDセンサーからサンプリング器とコンピューターに伝送される。
【0050】
センサーは、接眼レンズ、あるいは場合により双眼レンズユニットで置き換えてもよい。こうした器具を使用すれば、第二実像面P2に形成される像をここに配置されているCCDにより直接観察することができる。この場合、肉眼で知覚されることのないように、走査は十分な速度で行われる必要がある。
【0051】
この実施形態は、例えば図20に示すタイプの多数光線束方式に適合できる。この場合の主要な利点は、レーザー集束点と微小ミラーとを対応させること以外にいかなる高精度調整も必要としないことにある。また、主な欠点は、ミラーの一面だけで全光路をカバーできるようにするため半透明あるいは偏光性ミラーを使用する必要があり、このことから光度の損失が生じることである。
【0052】
本実施形態では、装置の機能が容易に理解できる。図1に示された共焦点レーザー走査型顕微鏡の場合と同様、ガルバノメーターミラーが動くと、照射光線束FXを観察物体の観察面で集束させることによって形成される照射点FXOが物体1107を走査する。蛍光により放出される光線束FEは、ガルバノメーターミラーで反射された後、面P1におけるその集束点FEOに到達する。この集束点FEOは固定点であり、微小ミラー1203上に位置する。図1に示される共焦点走査型顕微鏡では、微小ミラーはピンホールによって置き換えられており、ピンホールの裏側に設けられた光電子増幅管によって信号が検出される。本実施形態の場合、光線束FEは微小ミラー1203によって反射され、検出対象光線束FDとなる。検出対象光線束FDは、光線束FEとは逆方向に同じ経路を取り、ビームスプリッター1204がない場合には、正確に試料1107における照射光線束FXの集束点FXOに戻ってしまう。ビームスプリッター1204を導入することにより、この光線束を偏向させて、面P2に置かれたCCD1206の一点FDOに到達するようにする。試料1107の対応点FXOが光線束FXによって照射される時にのみ、前記光線束はCCD1206のこの一点FDOに到達する。センサー1106の各点は従って試料1107の一点にのみ対応し、試料1107がガルバノメーターミラーの作動により走査されると、試料の像がCCD1206に形成される。より厳密に言えば、面P2に形成される幾何学像、つまり観察物体の観察面における一点に対応する幾何学像は、この場合、固定像である。
【0053】
〔ガルバノメーターミラーの反対側の面を使用する単一点方式による実施形態〕
この実施形態は、図21に示されている。同じく単一点方式レーザー照射が使用されるが、このシステムではガルバノメーターミラーの二面と一つのピンホールが用いられる。こうした特徴により、大部分のノイズ反射を回避することができる。
【0054】
レーザー1300から出る照射光線束FXは、二枚のレンズ1301、1302から成る光線束エキスパンダー、つまりコリメーターを通過した後、ダイクロイックミラー1303によって反射される。反射された光線束は次に、紙面とミラー1304との交差点に位置する軸の周りを回転する可動ガルバノメーターミラー1304、固定ミラー1305、紙面に直角な軸の周りを回転する可動ガルバノメーターミラー1306によって順次反射される。この後、この光線束は、試料の像を無限遠に形成する対物レンズ1307を通過し、観察試料1308を照射する照射点FXOに集束される。この点から蛍光によって再放出される光線束FEは、対物レンズ1307を逆方向に再度通過し、ガルバノメーターミラー1306、固定ミラー1305、ガルバノメーターミラー1304により順次反射される。光線束は続いてダイクロイックミラー1303を通過し、レンズ1309と固定ミラー1310により、像面P1に付けられたピンホール1311上の光点FEOに集束される。光線束は、ピンホール1311を通過して検出対象光線束FDとなり、これはミラー1312で反射され、レンズ1313で平行光線束に変えられ、ミラー1314で反射され、最後にガルバノメーターミラー1304の二番目の面で反射される。その後、検出対象光線束はミラー1315、ガルバノメーターミラー1306の二番目の面で順次反射される。検出対象光線束FDは、次にレンズ1316により検出点FDOに集束されるが、この検出点は、カメラ1318に固定されたCCDセンサー1317が置かれている像面P2の一点に位置する。前例の場合と同様、CCDセンサーを接眼レンズで置き換えると、面P2の像を直接観察することができる。図5に示されるこの実施形態では、ピンホール1311が第一空間濾光系を構成し、光線束の集束によって生じる光点を濾光する。
【0055】
全体の機能は前例の場合と同じである。即ち、物体の2次元走査にガルバノメーターミラーが使用され、面P2上に形成される像はCCD1317によって記録される。
【0056】
CCD1317の各点は、図4の実施形態の場合と同様、試料1308の一点にのみ対応し、試料1308がガルバノメーターミラーによって走査されると、この試料の像がCCD1317に形成される。この例では、観察物体の観察面の一つの固定点に対応する面P2上の幾何学画像は固定像ではないが、物体の走査が一つの照射点によって行われる限り、これは厄介な問題を引き起こすことはない。
【0057】
〔レーザー多数点方式による実施形態〕
この実施形態を図6に示す。画像の質及び速さの点で高い性能を発揮する実施形態である。これは次の理由による。
(1)多数点方式レーザー照射を使用するため、特に小寸法区域において、試料を飽和させることなく強力な照射を行うことができる。
(2)網状に形成されたピンホールを使用するため、ノイズ反射が起こってもその影響を最低限に抑えながら光線束を濾光することができる。
【0058】
レーザー100からの照射光線束FXは、例えば電気光学または音響光学系の光線束減衰器140を通過する。この光線束は、次に例えば二枚のレンズ101、102から成る光線束エキスパンダーを通過する。続いて照射光線束FXは、前記照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段を通過する。この分割手段は、マイクロレンズ網103で構成されている。
【0059】
これらのマイクロレンズのうちの二つから出る副光線束を実線と破線で夫々示した。また、照射光線束、つまり励起光線束FXと蛍光物体から再放出される光線束FEの進行方向を矢印で示した。
【0060】
マイクロレンズ網103から出る複数副照射光線束はダイクロイックミラー104と管状レンズ108を通過し、次にミラー109で反射される。続いてこれらの複数副照射光線束は、紙面とミラー110面とが交差する点に位置する軸の周りを回転するガルバノメーターミラー110、ミラー111、紙面に直角な軸の周りを回転するガルバノメーターミラー112によって次々に反射される。これらの副光線束は、顕微鏡の対物レンズ113を通過して、観察物体114に到達する。対物レンズ113は観察される試料の像を無限遠に形成するレンズである。マイクロレンズ網103から出る各副照射光線束の集束点は観察物体114の観察面に位置する。
【0061】
ここで、対物レンズ113の像側焦点面は、レンズ108の物体焦点面(対物レンズからレンズ108に向かう方向)の中にあることが望ましい。また、網状に形成された穴160は、レンズ108の焦点面の中にあることが望ましい。このようにすれば、各副光線束の有効径を最大限にすることができる。
【0062】
照射された物体、より厳密には物体の複数被照射点は、戻り光線束として非干渉性(インコヒーレント)複数副光線束を放出する。これらの光線束は、対物レンズ113を通過した後、ガルバノメーターミラー112、ミラー111、ガルバノメーターミラー110、ミラー109によって順次反射される。これらの光線束は、また管状レンズ108を通過し、ダイクロイックミラー104によって反射され、第一像面P1にあって第一空間濾光系を形成するピンホール網130を通過する。ピンホール網130は、例えば図7の概略図に示されるタイプにすることができる。このピンホール網130は、「リソグラフィー」の方法により、透明ガラス板上に反射層を形成することによって作成することができる。この際、ピンホールは反射層の切れ目に相当する。この場合には、レーザーの出口に中性フィルターを置いて、レーザー戻り光の影響を弱めるようにする。ピンホール網はまた、艶消しされた金属板にレーザーで孔を開けることによって作成することもできる。この解決法を採ると、戻りレーザー光の問題を回避することができる。ピンホール網130におけるピンホールのピッチ(隣接する2ピンホールの中心間距離)は、マイクロレンズ網103におけるマイクロレンズのピッチ(隣接する2マイクロレンズの中心間距離)と同一にする。これら二つの網103、130は、マイクロレンズ網103の各マイクロレンズから出る副照射光線束が物体の一点に集束され、ピンホール網130の各ピンホールが物体のこの点の像となるように配置される。このためには、ピンホール網130が管状レンズ108の焦点面の中にあり、またマイクロレンズ網103から出る副照射光線束の集束面160が同じく管状レンズ108の焦点面の中にあることが必要である。副光線束FEはピンホール網130を通過して検出対象副光線束FDとなり、ミラー115により反射される。続いてこれらの検出対象副光線束FDは複数のミラー143、144、145、146、147によって順次反射される。尚、これらのミラーは、図6に示されるミラーユニット142を構成する。図8には、図6で示したV方向沿いの図面を表示する。ミラーユニット142は、図6の紙面にあって光軸を含む面に対し検出対象副光線束の角度を反転させるのに使用される。図8に示されるP方向は観察方向を示し、図6はこの方向沿いに作成されている。検出対象副光線束は、続いてレンズ116を通過する。これは管状レンズ118と同一のレンズで、その物体側焦点面がピンホール網130上に位置する。検出対象副光線束は、さらにガルバノメーターミラー110の第二面、ミラー117、ガルバノメーターミラー112の第二面によって順次反射される。検出対象副光線束は、次にモノクロメーター141を通過した後、レンズ118を通過するが、このレンズ118は、その像側焦点面においてピンホール網130の像、従って観察試料の像を形成する。検出対象副光線束は、複数検出対象光線束としてレンズ118の像側焦点面に到達するが、この像側焦点面は第二実像面P2でもある。CCDセンサー119は、第二実像面P2に対応するこの面に配置することができるが、この面に形成される像を接眼レンズを用いて直接観察することも可能である。レンズ116の焦点距離は、レンズ108のそれと同一でなければならない。また、高精度調整を行えるように、レンズ116、108を二重レンズで置き換えてもよい。この場合、二重レンズのレンズ間距離を調節すれば、その焦点距離が調整できる。
【0063】
ミラーユニット142によって検出対象副光線束の角度を反転させると、観察物体固定幾何学点の像が面P2において固定幾何学点となる。網目状の照射点が使用されることから、これは良質画像を形成するのに不可欠な条件である。
【0064】
図9は、マイクロレンズ網103によるレーザービーム集束の原理を示す。この図に示される角度αの値は、
【数1】
とするのが望ましい。この場合、平面160に生じるエアリーディスクの幅は、式
【数2】
で与えられる。ここで、F108はレンズ108の焦点距離、F113は対物レンズ113の焦点距離、ouvは対物レンズ113の開口数、λlasはレーザーの波長を夫々表す。二枚の隣接マイクロレンズ間の距離Dは、各孔の幅の少なくとも10倍であることが望ましい。網状に配置されたマイクロレンズ103は球形マイクロレンズであり、格子形が正方形となるように隣接している。各マイクロレンズの幅(マイクロレンズを区切る正方形の一辺あるいは二枚の隣接マイクロレンズの中心間距離)は、ピンホール網130の隣接2ピンホール間の距離Dに等しい。ピンホールの口径L130は、例えば、平面160に生じるエアリーディスクの幅あるいはこの幅の半分に等しい。また、マイクロレンズ網103における各マイクロレンズの焦点距離F103とその幅Dの間には式
【数3】
即ち式
【数4】
によって表される関係がある。この式には例えば次の数値を代入することができる。
F113=2mm
ouv=1.25
F108=200mm
D=2mm
λlas=488nm(アルゴンレーザー)
F103=80mm
L130=23μm
【0065】
口径がエアリーディスクよりも十分に小さいピンホールを使用して解像度を最大限にするため、また後段階で共焦点像のデコンボリューションを最適条件で行うためには、CCDセンサーでのサンプリングピッチP119(二つの隣接画素の中心間距離)が次式
【数5】
を満足する必要がある。即ち、
【数6】
ここで例えばP119=12μmとし、前記の数値例を採用すると、次の結果を得ることができる;
【数7】
後段階で共焦点像デコンボリューションを行わない場合、最大解像度を得るには、次式
【数8】
を満たすだけでよい。即ち、
【数9】
口径がエアリーディスクの直径に等しい場合には、次式
【数10】
を満足するだけでよい。
【0066】
従って、レンズ118の焦点距離を変えたり、このレンズをズーム付きシステムや交換可能な光学要素で倍率を変えることのできるシステムで置き換えたりできるというのが非常に有益であることが解る。
【0067】
ガルバノメーターミラー110、112は、観察物体114における被照射点を移動できるように制御される。その制御法は図10に示す通りである。図10では、物体の観察面において複数副励起光線束FXが照射する全ての点(ガルバノメーターミラーがある基準位置にある場合に対応する)が線影で示されている。点の直径は、対応する回折ディスクの直径にほぼ等しくなっている。図に描かれた線301は、ガルバノメーターミラーが命令を受ける時、照射された一点300が辿る経路を示す。点は、この軌道上を往復運動する。この軌道に沿って移動する時、各点が像面の小区域を照射するため、点全体によって像面全体が走査される。従って、物体114の観察面全体の共焦点像がセンサー119に生成される。輪郭302は、良質の共焦点像をセンサーで生成できる有効領域の境界を示す。達成すべき基本目標は有効領域全体が走査されることであり、有効領域の異なった二つの区域は異なった二つの点によって照射されることから、被照射点の移動経路としては他にも多数の形体が考えられる。
【0068】
光線束減衰器140は、ガルバノメーターミラーの位置及びその速度に応じて制御されなければならない。これらのパラメーターは、周知の方法によりガルバノメーターミラーからフィードバックよって得ることができる。フィードバックによらず、ガルバノメーターミラーの制御システムから得る方法もあるが、この場合には精度が下がる。ここで、減衰器140通過後のレーザービームの強度をIlasで、また走査速度、即ち観察面における軸xに沿った被照射点の移動速度をVscanで表す。ここでの移動速度は、最も速く移動するガルバノメーターミラーのそれである。ガルバノメーターミラーの位置は、物体114における被照射点の位置により決定される。図11と図12は、試料114における被照射点の位置に応じて変化するVscanとIlasの比Ilas/Vscanを示す。図11は、ガルバノメーターミラーが基準位置にある場合の被照射点全体を示す。この中で点300は図10でも示されている点である。この図では、観察面における点300のx,y座標位置の関数Ilas/Vscanを示す表面の辺を実線で示した。図12には、図11の線310に沿った部分に対応するこの関数の形状を示す。軌道全体においてIlas/Vscanの値を一定にすれば、即ち走査速度だけを考慮して減衰器を制御すれば、走査速度の変動に因る照射の変動は原則として排除することができる。図12のグラフのようにすると、制御対象とならないミラーの振幅変動に因る影響を弱めることができるが、光度が低下してしまう。光線束減衰器を二進法で作動させることも可能である。この場合、強度の制御は例えば図13に示される方法で行われる。即ち、速度がほぼ一定となる軌道中心部分だけが使用される。また、光線束減衰器を用いない方法も考えられる。この場合、像は、質の点では妥当な水準に達するが、局部的な強度変動の影響を蒙る。これは後でディジタル処理を行うことで補正できる。一般に、ピンホールが多くなればなればなる程、また一つの被照射点の面積が大きくなればなる程、照射強度の変動は小さくなる。従って、ピンホール網におけるピンホールの密度を高くすれば、光線束減衰器を一部において使用しなくて済むようになる。
【0069】
使用できる対物レンズ113には夫々固有の口径、倍率、像側焦点面位置がある。これと共に使用されるピンホール、マイクロレンズ、レンズ108については、対物レンズの前記特性を考慮に入れて最適寸法を決定する。これらの構成要素は、全部の対物レンズに適合するように設計することもできるが、ある種の対物レンズと一緒に使用する場合、システム全体の特性はどうしても最高水準以下となってしまう。システムの他の部分を一定寸法にし、最良の結果が得られるよう入念に研究された一連の対物レンズを設計することも可能である。しかし、使用される対物レンズ、励起波長や蛍光波長、蛍光準位、希望する像収集速度、希望する分解能に応じてピンホールとマイクロレンズを最適化するためには、これらを交換できるようにするのがより望ましい。このためには、マイクロレンズ網103、ピンホール網130、ダイクロイックミラー104を連結し、これらを一つの部品から成る交換可能なブロックに統合するのがよい。そうすれば、ユーザーは様々な構成要素配列を調整しなくて済むようになる。即ち、配列の問題はブロック製造段階で解決される。ブロックはシステムへの装着が簡単で、しかも装着の際に角度が高精度で(1ミリラジアン程度)制御できるものでなければならない。
【0070】
この実施形態は、共焦点顕微鏡で用いられる周知の全ての結像方式との組み合せが可能である。特に、試料ホルダーには、焦点面を変えることにより3次元像を生成できるよう、圧電式鉛直方向移動システムやステップ・バイ・ステップ・モーターを備え付けることができる。音響光学減衰器をベースとするシステムは、情報のより豊富な像を重ね合わせることによって生成できるように複数種類のレーザーを切り換え使用し、異なった蛍燐光体を励起するのに使用される。このシステムはまた二光子法とも両立する。この場合には、光線束の各焦点面においてその強度が十分となるようにピンホール数を調整する必要がある。フィルターホイール(フィルター141)は、被検出波長を変えるのに使用される。ダイクロイックミラー104は、半透明ミラーで置き換えることができる。この場合には、レーザーの切り換えとフィルター141の変更により励起波長と蛍光波長を変えることができ、ダイクロイックミラー104を交換する必要がなくなる。ダイクロイックミラー104を半透明ミラーで置き換えると、装置は非蛍光性回折試料を反射によって観察するのに使用できるようになる。
【0071】
リレーレンズを用いて装置に変更を加え、走査システム全体が中間像面の背後に配置されるようにすることもできる。この解決法は、あらゆるタイプの顕微鏡に適合しうる走査装置を作成するのに有利である。
【0072】
ピンホールを一つだけ使用することも勿論可能である。この場合、速度特性は通常タイプのガルバノメーターミラーを使用する共焦点走査型顕微鏡のそれと同じになる。しかし、像を直接観察できると共にこれをカメラに録画できるという利点はシステムの利点として保持される。
【0073】
試料114を光軸方向において位置決めするための器具を装置に備え付けると有利である。このようにすれば、夫々異った深さで得られた一連の2次元像から成る3次元像を得ることが可能になる。得られた3次元像は、次に3次元デコンボリューションに付することができ、これによって像の解像度が改善される。デコンボリューションに先立ち、例えば蛍光微小球上で、PSF(英語の“point spread function”、つまり3次元インパルス応答ないし点広がり関数)を計測する必要がある。
【0074】
〔いくつかの欠点が補正されたレーザー多数点方式による実施形態〕
図14の実施形態は前例の派生形態であり、いくつかの追加部材により改善が図られている。
【0075】
マイクロレンズ網103から出る複数副照射光線束は、軸107の周囲を回転する可動ガラス板106、オプションの付属レンズ135、そしてピンホール網105から成る第二空間濾光系を順次通過した後でなければダイクロイックミラー104に到達しない。
【0076】
ガラス板106の表面は、符号120、121に示すような副表面集合に分割されている。これら副表面のうちの半分は隆起していて、ここを通過する副照射光線束に180度の位相のずれを生じさせる。隆起した副表面は、副表面集合内に擬似無作為的に配設されている。各副表面はほぼ正方形の形状をしている。この正方形の辺の幅は、ピンホール網105の隣接する2ピンホールの中心間距離に等しい。ガラス板106は、ピンホール網105の各ピンホールが夫々の副表面の下になるように配置されている。ガラス板106を高速回転させると、副照射光線束集合の擬似無作為的位相ずれが生じ、その結果、副光線束の空間干渉性(コヒーレンス)がこのガラス板106透過後に断ち切られる。光線束間の相互干渉性(コヒーレンス)は、僅かではあるが、像を乱す原因となる可能性がある。
【0077】
異なった倍率の対物レンズには夫々異なった像側焦点面があることから、現実には困難な問題が生じる。即ち、レンズ118の物体側焦点面(対物レンズからレンズ108への方向)と同一の像側焦点面をもち得る対物レンズは使用される対物レンズのうちの一つに限られる。この問題は、各マイクロレンズから出る副照射光線束の口径を大きくすることにより回避できるが、利用できる光度が低下する。レンズ135を用いれば、光度を損失することなくこの問題を回避することができる。このレンズ135は、物体内の平面波に対応する像がレンズ135とマイクロレンズ網103の間での平面波の像となるように寸法調整される必要がある。従って、対物レンズを交換する際には、レンズ135を交換する必要がある。
【0078】
第二空間濾光系を成すピンホール網105の役割は、マイクロレンズ網103のマイクロレンズから出るレーザー副光線束を濾光することにある。従って、これらマイクロレンズがたとえ不完全であっても、これに起因する問題を回避することができる。ピンホール網105の各ピンホールは、対応するマイクロレンズの焦点に位置しており、その口径は、最適化の対象となるのが分解能であるか光度であるかにより、例えばエアリーディスクの直径あるいはエアリーディスクの半径とすることができる。
【0079】
ピンホール網130から成る第一空間濾光系の前に置かれるマイクロレンズ網131は、励起波長が蛍光放射波長よりも非常に小さく、ピンホールの口径がエアリーディスクの直径程度である時に特に有効である。この場合、マイクロレンズ網は光度を犠牲にすることなく、分解能を僅かではあるが改善することができる。
【0080】
図15は、網131のマイクロレンズと網130のピンホールの機能原理を示す。この図に示される角度αは、図9の場合と同様に
【数11】
で表される。図にレンズ108の焦点面132を示した。マイクロレンズ網131がない場合、ピンホール網130は、この焦点面に置かれなければならず、ピンホールを通過した光線束の発散角度は、これらピンホールが十分な幅をもっていれば、αとなるはずである。このレンズ網131の有用性は、この発散角度を大きくすることにある。これは、ピンホール網130の各孔に形成されるエアリーディスクの直径を小さくすることに相当する。従って、光度を損なうことなく、ピンホール網130の孔の口径を小さくすることが可能となる。延いては、近隣点のエアリーディスクの重畳によって解像度が低下されることなく、CCDセンサーでの受信が行われるようになる。マイクロレンズ網131のマイクロレンズを考慮に入れた場合、ピンホールを通過後の光線束の発散角度はβ=mαで表すことができる。ここで、mの代表値は1.5から4までの範囲となる。ここで、マイクロレンズ網131とピンホール網130の間の距離d2、マイクロレンズ網131とレンズ108の焦点面132との間の距離d1、そしてマイクロレンズ網131のレンズの焦点距離F131には、薄肉レンズ用の次式
【数12】
(レンズの厚みを考慮に入れて、変更されることがある)で表される関係がある。そして、求める係数mを考慮に入れると、次式
【数13】
が得られる。また、マイクロレンズを置けるだけの十分な場所を確保するためには、次式
【数14】
が成立しなければならない。ここで、c≧1である。その代表値としては、c=2を採ることができる。
ここで、角度を示す式
【数15】
を考慮に入れると、最終的には次式
【数16】
【数17】
【数18】
が得られる。
【0081】
ピンホール網130の孔の幅は、夫々の孔におけるエアリーディスクの直径に等しくすることができるため、次式
【数19】
を得ることができる。この式で,λfluoは蛍光放射の最大値に対応する波長を表す。
ここで、前の実施形態において網103と網105用に使用した数値例を採用し、c=2、m=4そしてλfluo=518nm(フルオレセイン)とすると、次の結果が得られる。
F113=2mm
ouv=1.25
F108=200mm
D=2mm
F103=80mm
d1=40mm
F131=13.33mm
d2=10mm
L130=12μm
【0082】
〔非干渉性(インコヒーレント)光照射による多数点方式の実施形態〕
図16に示されるこの実施形態は、インコヒーレント照射が使用されている点において図6のものとは異なっている。インコヒーレント照射のため、結像速度に限界があるが、安価で、しかも波長の調整が容易な光線を使用できると共に、反射光による観察用に白色光を使用できる。
【0083】
照射光線束FXは、例えば水銀灯やキセノンランプの白熱アーク150により供給される。この照射光線束は集光器151、視野絞り152、観察物体の蛍光励起波長を選別するためのモノクロメーターフィルター153を順次通過する。次に、この照射光線束FXは、レンズ154、開口絞り155、レンズ156を通過した後、第二濾光系を成すピンホール網105に直接到達する。150から156の構成要素から成る集合体は、ケーラー照明部を構成する。これは別のケーラー照明システムで置き換えてもよい。残りの部分は図6の実施形態と同一である。
【0084】
利用できる光度の大部分はピンホール網105により反射される。従って、第二像面P2と一致する面119に形成される像の鮮明さに限界がある。像収集時間と像の鮮明さが妥当な範囲に収まるようにするには、ピンホールが非常に接近して設けられた網105を使用するのが望ましい。前の実施形態の場合、通常2ピンホール間の距離を各ピンホールの幅の約20倍とするのに対し、この実施形態では、この距離を小さくするのが望ましい。例えば、ピンホール幅の2から4倍とする。これは画像の乱れを生じさせるが、共焦点効果は維持される。また、物体の異なった深さで得られる一連の2次元像から3次元像を構築する場合、この画像の乱れは例えば3次元デコンボリューションによって補正することができる。
【0085】
複雑な調整を要することなく二つのピンホール網を交換できるようにするため、また製造コストを下げるために、これらピンホール網105、130とダイクロイックミラー104を図17に示すような簡単に作成できる一つの要素に組み込むこともできる。ダイクロイックミラー400は透明の立方体401に組み込まれている。ガラス板402、403がこの立方体の側面に装着され、これらガラス板は、適当な部品、例えば部品404によって立方体側面に連結される。こうして空間405、406がガラス板と立方体401の間に残される。ガラス板402,403の面のうち立方体の方を向いた側は、金属の薄膜と感光性樹脂の薄膜に覆われている。ピンホールは、この感光性樹脂にプロジェクターで白色光を当てることにより実現される。このプロジェクターから出る光線束の形状を図式的に破線で示した。プロジェクターからの光線束は例えば、薄膜の付いたガラス板402の面から成る平面に集束される。こうしてガラス板402上の各被照射点が一つのピンホールとなる。システムが正確に設定されているため、追加調整をしなくとも、ガラス板403上の点が正確な位置で照射され、ガラス板402の孔に対応するピンホールとなる。照射後は、適当な液を空間405、406に流し込み、孤立複数点の樹脂を取り除く。次に酸を流し込んでこれら同じ点の金属を取り除く。そうするとピンホールが得られる。ここで残留樹脂を取り除くため、溶剤を使用することもできる。この場合には全体の最終洗浄を行うことができる。また、光学液体あるいは透明のプラスチック材を流し込むようにすると有利である。この場合、これらの屈折率が薄板402、403のそれと同じであることが望ましい。このようにすれば、接触面における不要な反射を回避することができる。薄板402、403と同じ屈折率の材料を空の空間に流し込む場合、これら薄板の立方体に向いた面にすりガラス板ユニット402、403を形成することができる。従って、反射性部分に当たる入射光がより良く分散されるようになる。モノクロメーター153、141もこの立方体に組み入れることができる。この場合には、部品を一つ交換するだけで結像方式を変えることができるようになる。反射光による観察を行いたい時には、ダイクロイックミラーを立方形ビームスプリッター、即ち光線束をその波長と無関係に分離する立方形ビームスプリッターで置き換えればよい。
【0086】
ピンホール網の交換を簡単にできるもう一つの解決法は、ピンホール網を一つしか使用せず、これを一方から照射光線束FXが通過し、蛍光によって放出される観察試料からの光線束FEが逆方向から通過するようにすることである。この場合、システムは図18に示されるように変更される。即ち、ピンホール網105は一つだけ使用され、ダイクロイックミラー104がレンズ156とピンホール網105の間に配置される。マイクロレンズ網131も削除され、機械系の寸法は、網130が網105で置き換えられることを考慮して、変更されている。配列が非常に単純化されるが、この単純化の結果、照射光線束FXの一部がピンホール網105により反射され、強度の強い光(迷光)が生じてしまう。この光はダイクロイックミラー104とフィルター141によって排除する必要がある。この形態の利点は、照射光線束の副光線束への分割手段と第一空間濾光系とを兼ねるピンホール網105が交換可能であり、しかも交換の際、配列の問題が生じないことである。
【0087】
ガルバノメーターミラーのうちの一枚110あるいは112を削除して、その代わりに固定ミラーを使用する方法もある。但し、この場合には、残りのミラーの回転軸を僅かではあるが変更し、各被照射点の軌道が十分長くなるようにこのミラーを制御することが必要となる。図10と同じ手法で作成された図19は、物体114の観察面における被照射点503の軌道500及び良質の像が得られる領域502を示す。ここで、残されたガルバノメーターミラーの基準位置に対応する被照射点の位置は図に示される通りであり、輪郭501により画定される。周期性をもったピンホール2次元網の基本ベクトルx,yに対してやや斜めに傾いた直線状の軌道500により、面全体が走査されるため、二つ目のガルバノメーターミラーを使用する必要がなくなる。被照射点間の間隔が小さくなればなる程、得られる領域502を大きくするのが容易になる。本実施形態において光度を最大にするには被照射点を多くすることが望ましいことから、本実施形態は、上記技術が利用される場合に好適である。しかし、直線状の軌道はマイクロレンズ網を用いる実施形態においても使用可能である。この場合においても、被照射点が十分な数だけ存在することが条件となる。
【0088】
同様に、点504の像が円505上を移動するように、位相を四分の一周期ずらす方法で制御された二枚のガルバノメーターミラーを使用ことも可能である。また、像収集中の軌道が渦巻き形となるように、この円の直径を徐々に小さくすることも可能である。ピンホールが十分な数だけあり、しかもそれらの間隔が十分に小さければ、面全体が走査される。この解決法の利点は、被照射点がほぼ一定の速度で動くことである。しかし、このタイプの走査は、ピンホール網の方向ベクトルに平行な線に沿って過剰照射を生じさせる傾向がある。
【0089】
この実施形態には、レーザービームを必要としないという利点がある。励起波長と蛍光放射波長を紫外線及び可視光線領域内で簡単に変えることができるという利点もある。但し、照射光が弱いことから、結像速度が低下する。
【0090】
閉鎖器を用いて照射方式の切り換えができるため、この第二番目の実施形態は、同じ装置において、第一番目のそれと組み合わせることができる。
【0091】
〔照射光線束を可動ミラー上で追加反射させる実施形態〕
図20は、コストを低く抑えることのできるもう一つ別の実施形態を示す。この形態では、非干渉性(インコヒーレント)光線による照射が行われ、必要な調整操作や特殊要素が前の実施例よりも少なくて済む。使用されるのはガルバノメーターミラー一枚、このミラーの一面、そして微小ミラー網である
【0092】
励起光線束FXとしては、例えば集光器、あるいはケーラー照明を生成させる光学ユニットを備えたキセノンアークランプから生じる非干渉性(インコヒーレント)光線束を使用する。この光線束は、蛍光励起波長を選別するための幅の狭い光を通すバンドパスフィルターで濾光され、600で示す経路を通って走査装置に到着する。照射光線束、つまり励起光線束FXは、まずダイクロイックミラー601で、次に偏光ビームスプリッター602で反射される。照射光線束FXは、続いてガルバノメーターミラー603で反射され、中立軸が紙面から45度の角度に向けられた四分の一波長板604を通過し、レンズ605を通過した後、レンズ605の像側焦点面に配置された微小ミラー網に達する。微小ミラー網606は図21に示すタイプであり、反射防止処置の施された透明ガラス板上に正方形格子が形成されるように配置された微小ミラー群(例えば650)から成る。この微小ミラー網は、その格子形を六角形とすることもできる。この場合には、システムがより効果的となる。微小ミラーは例えばリソグラフィーにより作成することができる。各ミラーは、ガラス板606上に形成された反射層から成っており、ガラス板には反射防止処置を施すのが望ましい。反射層は、例えばアルミニウム層とすることができる。交互に異なった屈折率の層を配置することによってできるミラーを使用することも可能である。この場合には波長を選別して反射できるようになる。微小ミラーによって反射された一部の照射光線束FXは複数照射副光線束FX2となる。これら複数照射副光線束FX2はレンズ605、四分の一波長板604を再通過し、ガルバノメーターミラー603によって反射される。複数照射副光線束FX2は次に偏光ビームスプリッター602、レンズ608、管状レンズ609を通過する。続いて、対物レンズ610を通過した後、観察される蛍光物体611上で複数副照射点FXOに集束される。蛍光物体の被照射点から蛍光によって再放出される副光線束FEは、対物レンズ610、管状レンズ609、レンズ608、偏光ビームスプリッター602を通過する。副光線束FEは、ガルバノメーターミラー603により反射された後、四分の一波長板604とレンズ605を通過し、第一空間濾光系を構成する微小ミラー網606に到達する。この微小ミラー網で反射される副光線束のうちの一部分が検出対象副光線束FDとなる。これら検出対象副光線束FDは、レンズ605と四分の一波長板604を通過後、ガルバノメーターミラー603によって反射され、続いて偏光ビームスプリッター602によって反射され、ダイクロイックミラー601とレンズ612を通過し、レンズ612の像側焦点面に置かれたCCDセンサー613に到達する。尚、このレンズの612の像側焦点面は第二像面P2と一致する面である。センサー613が位置する面に形成される像は接眼レンズでも観察可能である。
【0093】
管状レンズ609の焦点面607は、レンズ608の焦点面でもある。管状レンズ609のもう一つの焦点面は、対物レンズ610の像側焦点面に一致することが望ましい。ガルバノメーターミラー603は、レンズ605、608、612の共有焦点面に置かれることが望ましい。微小ミラー網606は、レンズ605の焦点面、即ち第一像面P1に一致する面に置かれる。また、CCDセンサー613はレンズ612の焦点面に置かれる。レンズ609、608、605、612は、焦点距離を例えば200mmとすることができる。また、対物レンズ610は、口径1.4のニコン液浸対物レンズ(x100)とすることができる。この場合、微小ミラー網606は、口径が例えば30ミクロン、隣接2点間距離が例えば150ミクロンの微小ミラー群により構成できる。ダイクロイックミラー601は、励起光線束波長を反射し、蛍光放射波長を透過させる。四分の一波長板604が使用されるのは光線束の偏光を変えるためである。即ち、例えば検出対象複数副光線束FDは偏光ビームスプリッター602によって反射されるが、複数副光線束FEはこのビームスプリッターを透過するようにするためである。
【0094】
ガルバノメーターミラー603は、例えば、紙面に位置する軸の周りを回転する可動ミラーとすることができる。この場合、微小ミラー網606は、図19の軌道500に示される物体内被照射点の軌道が被照射点周期網の方向ベクトルに対してやや斜めになるような方向に向けられる必要がある。このようにすれば、ガルバノメーターミラーを一枚使用するだけで物体全体を掃引することができる。
【0095】
微小ミラー網606は、第一像面を構成する面P1に配置されており、この面には第一空間濾光系が置かれている。微小ミラー網606は、試料からの光線束FXを濾光して検出対象光線束を得るための第一空間濾光系と、照射光線束FXを複数副光線束FX2に分割するための第二空間濾光系とを兼ねる。
【0096】
第一実施形態の場合と同様、ガルバノメーターミラー603を対物レンズの像側焦点面あるいはこの面の近傍に置くことも可能である。このような設計にした場合を示すため、リレーレンズ609、610を導入した。これはあらゆるタイプの顕微鏡に適用可能な走査装置を作成するのに特に好適である。
【0097】
微小ミラー網606の位置は、光軸周りの回転との関係で調整される必要がある。即ち、ミラー603が回転する時、図19に示される通り、観察物体内の被照射点網の方向ベクトルが被照射点の軌道500に対してやや斜めになるように調整されなければならない。微小ミラー網606の位置はまた、光軸方向における並進との関連で調整される必要がある。即ち、微小ミラー網606がセンサー613に対して共役な位置になるように調整されなければならない。これらの調整は簡単に行うことができる。
【0098】
本実施形態には、低コストであり、調整をほとんど必要としないという利点がある。従って、本発明のうち蛍光による観察用の低コスト版として好適である。装置には試料鉛直方向移動システムを備え付けることができる。この場合には、得られる像の質を3次元デコンボリューションによって改善することができる。この3次元デコンボリューションを行うと、解像度を高め、システム内でのノイズ反射によって生じる像欠陥の大部分を取り除き、また場合によっては微小ミラー網606の点間距離が小さいことから生じる欠陥を補正することができる。3次元デコンボリューションを行う際には事前にPSF(英語のPoint Spread Function)を計測する必要がある。この計測は、周知の技術に従い、蛍光微小球を結像させることにより行われる。
【0099】
共焦点用走査装置には、破線614で画定された領域に含まれる要素全体を備え付けることができる。この場合、ユーザーはシステムに顕微鏡、接眼レンズ、カメラを接続するだけでよい。しかし、共焦点用走査装置が破線615で画定された領域に含まれる要素全体だけを備えるようにすることも可能である。この場合、ユーザーはレンズ608、612を自由に選ぶことができる。従って、レンズ612を適切に選択することにより、システムの倍率を変更することが可能となる。また、面607にレンズを一枚追加すれば、顕微鏡が正確に管状レンズ609の焦点面に置かれていない場合でも、この顕微鏡の像側焦点面を無限遠に合わせることが可能となる。
【0100】
偏光ビームスプリッターの使用、またそれに起因する光度の損失を避けるため、装置を図22に示すように変更することも可能である。図22の場合、装置を構成する諸要素は図20の場合と同じであるが、要素602、603、605が夫々要素602b、603b、605bによって置き換えられている。偏光ミラー602は、照射光線束FXと検出対象複数副光線束FDを反射する単純ミラー602bによって置き換えられている。ガルバノメーターミラー603bはミラー603のほぼ二倍の長さをもち、レンズ605bもレンズ605より長くなっている。レンズ605bの光軸は、ガルバノメーターミラーから来る照射光線束FXの光軸からずれている。このため、照射光線束FXは斜めに微小ミラー網606に入射する。微小ミラー網606により反射された副照射光線束FX2はミラー603bの一区域に達するが、この区域は、照射光線束FXによって照らされる区域とは異なる別の区域である。ミラー603bで反射された後、副照射光線束FX2は、ミラー602bの傍を通過する。試料からの複数副光線束FEは逆方向に進路を取り、検出対象副光線束FDは、ピンホール網上で反射された後、センサーに到達する。実施が簡単であること、また効果的であることから、図22の装置は非干渉性(インコヒーレント)光線を用いて蛍光検出観察を行うのに最適な実施形態である。
【0101】
本実施形態の利点は、照射光線束FXがガルバノメーターミラー上で一回目の反射を受けた後で微小ミラー網に到達することにある。照射光線束FXは、続いて観察物体に到達する前に二度目の反射(光線束FX2)を受ける。このため、観察物体内の被照射区域が固定したままとなるのに対し、照射光線束が微小ミラー上で照射する区域は移動する。この点において前に説明した実施諸形態とは異なる。即ち、前の実施諸形態の場合、像面における被照射区域は移動する。従って、観察物体における被照射区域を固定化するには、この区域を像面に位置する絞りで画定する(この場合には、エネルギーのロスを招く)か照射点を複数の短い軌道上で移動させる(この場合には、問題は部分的にしか解決されず、しかも同期化の問題が生じる)しかない。
【0102】
被照射区域を微小ミラー上で移動させれば、システムの同期化が簡単になる。微小ミラー網上を移動する照射光線束が微小ミラーで覆われた区域の外に出ると、観察物体は照射されなくなる。ミラーがその軌道の両先端近傍で移動速度を落とす(静止する)ことに因る照射不均質を排除するには、この照射光の遮断がガルバノメーターミラーの両端位置で起こるようにすればよい。
【0103】
図23は、その機能原理を示す。図23(a)は、微小ミラー網1601の付いたプレート606を示す。この図では、ガルバノメーターミラー603がその振動方向の先端位置の一つに達する時、光線束が照らし出す区域1602も示されている。図23(a)に示された位置では、被照射区域が微小ミラーで覆われた区域の外に出ている。照射光線束は反射されることなくこの板を透過するため、観察物体は照射されない。この位置では、照射光線束は観察物体に達する前にプレート606により排除される。区域1602はプレート1600上を移動するが、図23(a)に示される先端位置においてその移動速度はゼロとなり、その後、被照射区域は矢印1603で示される方向に移動を再開する。この段階において、被照射区域1602は、図23(b)乃至(f)が示すように、ほぼ一定の速度で微小ミラーに覆われた区域1601を横断する。この間、観察物体は照射を受ける。振動する可動ミラーが反対側の先端位置に達すると、被照射区域が微小ミラーで覆われた区域の外に出て、図23(g)が示すように、その移動速度はゼロとなる。観察物体は再び照射を受けなくなる。次に被照射区域1602は反対方向に移動を再開し、微小ミラーに覆われた区域1601を横断する。カメラで信号を検出する場合、ガルバノメーターミラーの動きはカメラによる信号検出と同期化される。カメラの露出時間中、被照射区域1602は一回あるいは数回に亘って区域1601を横断することができる。
【0104】
図23に特定の微小ミラー1604を示した。図24は物体におけるミラー1604の幾何学像1702、つまり物体における対応被照射点の幾何学像1702の動きを示す。ミラー1604は、プレート606が置かれている第一像面P1の一点に一致する。図24(b)は微小ミラー1604の幾何学像1702の位置、及び観察区域1701を示す。この観察区域は、プレート606上における被照射区域1602の幾何学像である。この図はプレート606上の被照射区域1602の位置が図23(b)のようになっている場合に対応する。点1702は矢印で示される方向に移動中であるが、まだ区域1701に達しておらず、従って、まだ照射されていない。これは、図23(b)の場合、被照射区域1602がまだ点1604に達していないことを意味する。点1702は、図24(c)に示されるように、やがて観察区域1701に到達し、照射を受け始める。これは、図23(c)に示されるように、被照射区域1602が点1604に到達したことを意味する。この時、点1702は照射を受け、図24(d)に示されるように、区域1701をほぼ一定した速度で横断する。これは、図23(d)に示されるように、点1604が被照射区域内にあることを意味する。点1702は、図24(e)に示されるように、観察区域の境界に達する。これは、図23(e)に示されるように、点1604が被照射区域1602の境界にあることを意味する。点1702は、図24(f)に示されるように、観察区域の外に出て、照射されなくなる。これは、図23(f)に示されるように、被照射区域1602が点1604を通り過ぎたことを意味する。点1702は次に一定速度で移動を続け、やがて移動速度がゼロとなる。そして、方向を変えて観察区域に戻る。点1702の移動速度がゼロとなる時、プレート606上の被照射区域1602の移動速度もゼロとなる。従って、この区域の位置は図23(a)と図23(g)に示された位置の何れかとなる。従って、点1702の移動速度がゼロになると、照射光線束全体が排除される。プレート606は、制限装置として機能し、選別表面と見なすことのできる微小ミラー網に覆われた区域1601の外を通過する一部の照射光線束を排除する。点1702(あるいは他の同等の点)の移動速度がゼロとなると、照射光線束により照射される区域1602全体がこの選別表面1601の外になり、照射光線束が完全に排除される。従って、被照射点全体が次々にこの観察区域を横断することになる。尚、この時、各々の被照射点は一定の速度でこの区域を横断する。被照射点移動速度の変動がこの方法により事実上補正される。
【0105】
図25は、六角形格子の場合を例にとり、微小反射ミラー網1601の形状を部分的に示す。この図に示されるように、この微小ミラー網の基本ベクトルはuとvである。このミラー網には、線影で示した微小反射ミラー群が含まれる。直線1623は、微小ミラー1625の中心を通ると共に、網上を移動する照射区域1602の移動方向と同じ方向に向いている。これは、網上を移動する観察物体の固定点の移動方向でもある。直線1624は、網の基本ベクトルのうちの一つに沿った方向に向いており、微小ミラー1624の中心を通る。微小ミラー1627は、直線1624に直交し、微小ミラー1626の中心を通る直線1631上に位置する第一のミラーである。点1630は、二本の直線1624、1623が交差する点である。ここで;
ミラー1627の中心と点1630との間の距離をD1、
ミラー1626の中心とミラー1627の中心との間の距離をD2、
直線1624上の二点1625、1626間に位置する微小ミラーの数(これら二点を含む)をNで表す。
走査の最適条件を得るためには、N値が十分に大きく、しかも等式D1=D2/Nが成立しなければならない。また、網は図に示された点を越えて広い範囲に拡がっていることから、直線1624上にある点の総数はNの倍数となり、網の境界線は、直線1624に直交しなければならない。
【0106】
区域1601が被照射区域1602の移動方向に拡がれば拡がる程、プレート606上で(プレート606上を移動する被照射区域の移動両先端で)光線束が反射しないことによって生じる光エネルギーのロスを小さくすることができる。しかし、この技術によっても一定のエネルギーロスが必ず生じる。このロスは、ガルバノメーターミラーの動き、つまり点1604の像幾何学点1702の軌道を変え、被照射区域1602が微小ミラー網に覆われた区域1601に留まるようにすれば回避できる。しかしながら、点1702がその軌道の両先端において方向転換する際にその方向転換の速さが十分でないと、この技術では観察物体における照射不均質が生じてしまう。従って、3次元点像分布関数“Point Spread Function”(PSF)が特定点の動きに応じて変動することになる。微小ミラー網が周期性のある格子状になっていることから、PSFの特定点への依存も周期的に現れることになる。照射不均質は、適切な像処理アルゴリズムによって補正できる。
【0107】
デコンボリューションの通常アルゴリズムでは、物体の各点について次式の演算が行われる;
【数20】
ここで、r0は特定点の位置ベクトル、rは可変位置ベクトルを表す。この式で、デコンボリューション関数D(r−r0)はPSFの反転を可能にする。また、I(r)はデコンボリューションを受けていない像を表す。これはz軸(鉛直)方向に移動する圧電位置決め装置を使用することにより異なる観察面において収集された一連の2次元共焦点像から得られるものである。この計算は、周波数領域では、フーリエ変換の関数に基づく周知の3次元技術、また空間領域ではフィルター処理技術によって行われる。
【0108】
照射不均質があまり強くないか、微小ミラーの直径が小さい(エアリーディスクの半径以下)場合、照射不均質は、3次元像I(r)を適切な関数、つまり観察物体における照射点網と同じ基本ベクトルに沿って周期的であると共に、照明変動を直接補正する関数C(r)で乗算することにより補正できる。この関数C(r)を得るには、例えば均一な蛍光を放つ平らな物体を観察する方法を使用する。この方法によれば、この物体のデコンボリューション前の像I0(r)を得ることができる。従って、式
【数21】
が得られる。I(r)をC(r)で乗算した後は、通常タイプのデコンボリューションを行ってもよいし、行わなくてもよい。
【0109】
デコンボリューション関数の空間依存のため、より一般的なデコンボリューション式は次のように変換される;
【数22】
ここで、D(r0 h ; r−r0)はベクトルr0の水平方向成分r0 hに依存するが、この変数に対して周期性をもつ。即ち、次式
【数23】
が成立する。ここで、uとvは、観察物体における照射点網の基本ベクトルを表し、kとlは任意の整数である。周期的な照射点網の一つの格子について関数D(r0 h ; r−r0)を得れば、続いて物体全体をカバーする関数を得ることができる。照射点網の一つの格子上の各点についての関数を得るためには、蛍光微小球をこの点の周囲で移動させることによってこの点のPSFを計測し、得られたPSFを周波数領域において(つまり、フーリエの図式において)反転すればよい。この場合、PSFの数値P(r)は、計測点に対する微小球の位置がベクトルrによって画定される時、計測点において計測される光度を表す。
【0110】
図22の装置では、第二実施形態の場合のような2次元走査が行えるように、二番目のガルバノメーターミラーが追加されている。図26は、その結果として得られる配列の概略図を示す。ここでは、ガルバノメーターミラー615が追加され、そのため他の構成要素の位置が変えられている。ミラー615の回転軸はミラー605bの回転軸に直交している。これら二枚のミラーを四分の一周期位相をずらす方法で制御すれば、各被照射点は円形あるいは2次元軌道を辿るようになる。この軌道は例えば図19に示された軌道505と同じである。このような軌道にすれば、エネルギーのロスが全く生じないという利点がある。しかし、この軌道を採用する場合、照射不均質が周期的に現れる。この問題は、前形態の場合と同様、特定点に依存するデコンボリューション関数を使用し、デコンボリューションを受けていない像を照射不均質補正関数で乗算すれば補正できる。
【0111】
レーザー照射の場合に利用できるこれに類似した技術がある。この技術を用いる場合、照射光線束は、マイクロレンズ網に到達する前にガルバノメーターミラー上で反射される必要がある。図6に示された装置から派生したこのような装置を図27に示す。照射光線束の軌道を変更するため、ミラー162、161が追加されており、レーザー100とレンズ101がガルバノメーターミラーの上手に置かれている。ミラー115は、ダイクロイックビームスプリッター164で置き換えられている。レーザー100からのレーザービーム(これは太い破線で示されている)は、レンズ101によりガルバノメーターミラー112上で集束されることが望ましい。尚、このガルバノメーターミラーは唯一の可動要素であり、レンズ116の焦点面に置かれている。この場合、ガルバノメーターミラーの角運動は、マイクロレンズ網103上で照射光線束の移動となって現れる。マイクロレンズ網103が吸光性絞り163によって延長されている場合には、照射レーザービームを完全に絞り163上に導くだけで照射光線を遮断させることができる。従って、前形態の場合と同様に、軌道の両先端において光線束を遮断することができる。
【0112】
〔ピンホール網から成る空間濾光装置を使用することで単純化された実施形態〕 図28の実施形態は、レーザー光を使用できる単純化された実施形態である。ガルバノメーターミラーは一枚しか使用されず、空間濾光系としてピンホール網が用いられる。特に同期化が簡単であること、また使用されるガルバノメーターミラーの数が少なくて済むことから、この実施形態はレーザー照射の場合に最適な実施形態である。
【0113】
レーザー1500からの照射光線束FXは、レンズ1501を介して光ファイバー1502に連携され、この光ファイバーが光線束を走査装置まで導く。すると照射光線束は、レンズ1503、1504、1505により平行光線束に変えられる。この光線束は、レンズ1506によりガルバノメーターミラー1507上で再集束された後、ガルバノメーターミラーに反射される。次にこの光線束は、物体焦点面がミラー1507上にあるレンズ1508を通過する。そして、レンズ1508の像側焦点面に置かれたマイクロレンズ網1509に到達する。
【0114】
照射光線束は、マイクロレンズ網により複数副照射光線束FX2に分割され、これら副光線束は、続いてミラー1511とダイクロイックミラー1512により順次反射される。次にレンズ1513を通過するが、このレンズは二枚の分離されたレンズから成り、二枚のレンズの分離状態の調節により焦点距離が調整される。副光線束は次にミラー1514、ガルバノメーターミラー1515により反射された後、レンズ1516と絞り1517を通過する。レンズ1516には焦点面が二つあり、夫々ミラー1515上と絞り1517上に位置する。レンズ1513にも焦点面が二つあり、夫々マイクロレンズ網1509からの副光線束が集束する面1510と、ガルバノメーターミラー1515上に位置する。絞り1517は顕微鏡の像面に取り付けられていて、この絞りを通過する光線束は次に管状レンズと対物レンズを介して試料に到達するが、これらの構成要素は図示されていない。
【0115】
試料から蛍光により放出される光線束FEは、次に対物レンズと管状レンズを通過して、絞り1517が置かれた像面に至る。この光線束は、ガルバノメーターミラー1515とミラー1514で反射され、レンズ1513と立方形ダイクロイックミラー1512を通過し、ミラー1518で反射され、ピンホール網1519を通過する。
【0116】
このピンホール網から出る検出対象光線束FDは、V方向に沿った図面が図8に示されているミラー群1520を通過する。この光線束は、ミラー1521で反射され、レンズ1513と同一のレンズ1522を通過し、ガルバノメーターミラー1515の第二面で反射され、レンズ1523を通過し、レンズ1523の像側焦点面に置かれたセンサー1524上に集束される。
【0117】
反射白色光での観察を行う場合、この装置は、図29に示すように変更することができる。図29の装置では、非干渉性の(インコヒーレント)光源、例えばキセノンアークランプから来る照射光線束FXは、レンズ1551と絞り1552を通過した後、レンズ1553を通過する。次にレンズ1554を通過して、ピンホール網1555に到達し、ピンホール網により複数副光線束に分離される。尚、このピンホール網は、レンズ1554、1513の共通像側焦点面に配置されている。立方形ダイクロイックミラー1512は、光線束をその波長と無関係に分離する立方形ビームスプリッター、例えば半反射性ビームスプリッターに置き換えられている。このように変更された装置により、反射光での観察が可能になる。この装置は、反射光による観察に最適な実施形態であり、反射光による観察を行う場合、「迷光」を完全には排除できない図22の装置よりも好ましい。
【0118】
反射白色光を使用するにしろ、レーザーで励起された蛍光を使用するにしろ、物体における照射点は夫々の間隔が十分に接近した距離となるようにしなければならない。また、物体における照射点網は、ガルバノメーターミラー1515が動くことによって移動するこれらの点の移動方向に対して正確な角度に向けられなければならない。これらの条件を満たせば、図19においてすでに原理を説明した技術、つまり唯一のミラーによる走査技術の使用が可能になる。ガルバノメーターミラー1507の役割は、被照射区域が光線束を副光線束に分割するための手段上で移動できるようにすることにある。この分割装置としては、レンズ網1509を使用してもよいし、ピンホール網1555を使用してもよい。どちらを採用しても図23に示される技術の使用が可能になる。尚、この場合、透明プレート1600の透明部分は絞り1556あるいは1529によって置き換えられ、このプレートの区域1601はピンホール網1555あるいはマイクロレンズ網1509によって置き換えられる。面1510あるいはピンホール網1555における被照射区域の幾何学像に対応する物体内の被照射区域が固定区域となるためには、ガルバノメーターミラー1507をガルバノメーターミラー1515と同期化させ、その移動振幅を適切な値に設定する必要がある。
【0119】
ミラー1507を使用せず、これを固定ミラーで置き換えることも可能である。この場合、試料の走査技術は変更され、観察区域画定は、絞り1517によって行われる。図30は、この場合に使用できる走査技術を示す。動くのはミラー1515だけであり、その動きによって試料上の被照射区域が移動する。図30(a)は、開口部1611の付いた絞り1517と、絞り上を移動する被照射微小点網から成る被照射区域1612を示す。振動するミラーがその先端位置にある時、被照射区域1612は図30に示される位置にあり、複数副照射光線束は絞りによって完全に遮断されている。ミラーが回転すると、図30(b)が示すように、被照射区域1612は移動し、絞りの開口部を通過する。図30(c)が示すように、被照射区域は次に絞りの反対側に到達し、その移動速度はゼロとなる。移動速度がゼロとなるのは、絞り上を移動する被照射区域の両端位置においてのみであり、これらの位置では照射光線束は絞りによって完全に遮断される。しかし、絞りの開口部は、ほぼ一定の速さで移動する点集団によって走査される。ここでは、絞り1517が制限装置を構成しており、選別表面を成すその開口部の外を通過する一部の照射光線束を遮断する。
【0120】
被照射区域1612を狭くすればする程、光のロスを少なくすることができる。しかし、この区域を狭くすればする程、照射点網の密度は高くならざるを得ない。従って、被照射区域を狭くする解決法には限界がある。一般的に言って、コストは高くなるが、ミラー1507を使用する解決法を採る方が技術的には望ましい。
【0121】
共焦点用走査装置は、例えば図において破線1525により画定された領域に含まれている全部の要素を具備することができる。この場合、ユーザーは、スキャナーにカメラ、顕微鏡、光源を接続するだけでよい。共焦点用走査装置の構成要素を図において破線1526により画定された領域に含まれるものだけに限定することも可能である。この場合、ユーザーは、別個に納入される付属レンズ1516,1523を装置に取り付けなければならない。この解決法の利点は、接続が無焦点領域で行われることである。従って、装着エラーがあっても、その影響が小さくて済む。また、ユーザーが使用レンズを選択できるという利点もある。従って、例えばシステムの倍率を変更することが可能となる。
【0122】
〔空間濾光特性および/または光線束の副光線束への分割特性を変更するための手段〕
説明した全実施形態において、空間濾光特性と、場合によって光線束の副光線束への分割特性は変更可能である。例えば、第一空間濾光系を取り外し可能に装着すれば、これは手で交換できるようになる。しかし、空間濾光系の変更を例えば電気モーター等で制御する方が望ましい場合が多い。
【0123】
例えば、空間濾光系が図6の130や図29の1519等のピンホール網から成る場合、空間濾光系を互いに摺動する二枚のプレート1700,1710で構成すれば、これらプレートの相対位置によってピンホールの大きさをコントロールできるようになる。一枚目のプレート1700を図31に示す。これにはピンホール1701乃至1705が付いている。二枚目のプレート1710は図32に示されており、ピンホール1711が付いている。二枚のプレート1700、1710を重ね、ピンホール1701がピンホール1711と向き合うようにすると、二枚のプレート全体で出来上がるフィルターは、プレート1710だけを使用した場合に形成されるフィルターと同一になる。即ち、プレート1710の各々のピンホールはプレート1700の同口径のピンホールと向き合っている。プレート1700を図32に示された矢印の方向に移動させると、ピンホール1702をピンホール1711と向き合わせにすることができる。ピンホール1702の口径がピンホール1711のそれよりも小さいため、二枚のプレート1700,1710全体で出来上がるフィルターにおいて、1711のピンホールの口径がピンホール1702のために小さくなる。この場合、二枚のプレート1700,1710から成るフィルター全体がピンホール網を構成するが、このピンホール網における各ピンホールの口径は、ピンホール1702の口径となる。ピンホール1703、1704、1705を次々にピンホール1711に向かい合わせると、重ね合わされた二枚のプレート1700,1710で出来上がるピンホール網の各ピンホールを異なった口径とすることができる。これら二枚のプレートは夫々ガラス板に金属層を形成し、次にピンホールを付けるための光学リソグラフィーを行う方法で作成できる。二枚のプレートを重ね合わせる際、二枚のガラス板に形成された金属層を直接接触させるのが望ましい。場合によって光学オイルを使用すれば、これらの相対移動を容易にすることができる。二枚のプレートの相対移動は例えばステップ・バイ・ステップ・モーターを使用する位置決め器によって制御できる。
【0124】
空間濾光系が図22に示されるような微小ミラー網606から成る場合、上記の方法を使用することはできない。この場合には、空間濾光系は、複数の微小ミラー網1721乃至1726を含む図33のプレート1720によって構成される。このプレート1720は、1次元位置決め装置上に取り付けられるが、これには、図33において矢印で示される方向への移動が可能となるよう電気モーター付きのガイドレールを備え付けることが望ましい。プレートを図33において矢印で示される方向へ移動させると、領域1721乃至1726の夫々を順次光線束の軌道上に導くことができる。これら微小ミラー網1721乃至1726の相違点は微小ミラーの口径および/または微小ミラー網の基本ベクトル、つまり微小ミラー網の密度である。同等の方法として、図34に示されるプレート1730を使用することもできる。この場合、プレートが二方向に移動するため、含まれる微小ミラー網数が増えることになる。微小ミラー網は、夫々ガラス板上に形成され、基盤1720あるいは1730上に重ねられる。微小ミラーを基盤上に直接形成することも可能である。空間濾光系がピンホール網から成る場合にも、同等の装置を作成することができる。この装置では、微小ミラー網は、ピンホール網で置き換えられる。このシステムの場合、ピンホール網の高精度かつ一定な位置決めが、図31と図32に示す二枚の平行プレートから成るシステムの場合よりも難しくなる。従って、図22の装置606あるいは図18の装置105の場合のように、空間濾光系が空間濾光と光線束分割の両方を兼ねる時には、後者の技術を使用するのが望ましい。
【0125】
これ以外の場合、厳密な機械精度を必要としない濾光板の交換装置を設計することも可能であるが、空間濾光系と光線束の副光線束への分割装置とは、交換可能な一つのブロック内で連結させるのが望ましい。例えば、図16の装置では、ピンホール網105,130とダイクロイックミラー104は図17に示される単一ブロック内で連結されている。図35に示すように、このようなブロックを複数組み合わせて連結することも可能である。この図では、3ブロック1741、1742、1743が連結されており、これらは一体として移動させることができる。図35(a)は、側面図(観察方向は図16のそれと同じ)であり、図35(b)は図16に示されるV方向に沿った側面図である。全体を図35(b)に示される方向に移動すると、3ブロックのうちの一つを光線束の軌道上に導くことができる。使用されない立体形ブロックが光を受けないようにするため、またモーターでの移動を可能にするため、特に適切な絞り操作を行う機械系に全体を包含することもできる。これら立体形ブロック1741乃至1743の相違点はピンホール口径あるいはピンホール網の密度である。各立体形ブロックには第一空間濾光系を構成するピンホール網1751が含まれ、これは、光線束の副光線束への分割装置及びダイクロイックミラーに連結されるように可動状に装着されている。図6のようにマイクロレンズ網が使用される場合にも、同様の装置を作成することができる。この場合、マイクロレンズ網、空間濾光系、ダイクロイックミラーが一つのブロックに組み込まれ、また複数のブロックが一体となった可動ユニットに組み込まれる。
【0126】
【発明の効果】
共焦点顕微鏡に組み込まれる本発明の共焦点用光学走査装置は、生物試料を蛍光検出によりリアルタイムで結像させるのに使用される。レーザー照射用装置を装着すれば、最高速度の結像を可能にする。非干渉性(インコヒーレント)光線による照射用装置を装着すれば、全波長帯の励起光を用いた蛍光検出結像を可能にする。本装置によって得られる共焦点像は、その解像度を高める3次元デコンボリューション用アルゴリズムの使用に適合する。適切な形態に設計すれば、本光学走査装置は反射光による結像、例えばマイクロエレクトロニクスにおける回路の観察や生体試料(例えば、皮膚)の深部の観察にも使用できる。この深部観察の場合には、観察試料の後方に回折される光線束が計測の対象となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による既存の共焦点用光学走査装置を示す図である。
【図2】固定点からの光線が辿る経路の一例を示す図である。
【図3】従来技術による既存の共焦点用光学走査装置を示す図である。
【図4】点毎の走査及び微小ミラーを使用する実施形態を示す図であって、その機能原理を即座に理解できるように説明するための図である。
【図5】点毎の走査及び一つのピンホールを使用する実施形態を示す図である。
【図6】多数点式レーザー照射及びピンホール網を使用する実施形態を示す図である。
【図7】様々な実施形態で使用可能なピンホール網を示す図である。
【図8】図6に示されているミラー群の側面図である。
【図9】試料走査に使用されるレンズ網を示す図である。
【図10】観察物体における全被照射点、及びこれらの点の経路を示す図である。
【図11】カメラに形成されるピンホール画像の位置及びその移動速度に応じて光線束減衰器に出される命令を説明するための図である。
【図12】カメラに形成されるピンホール画像の位置及びその移動速度に応じて光線束減衰器に出される命令を説明するための図である。
【図13】カメラに形成されるピンホール画像の位置及びその移動速度に応じて光線束減衰器に出される命令を説明するための図である。
【図14】本発明の共焦点用光学走査装置の一実施形態を示す図であって、多数点方式レーザー照射とピンホール網が使用されている様子を説明するための図である。
【図15】物体からの光線束を濾光するために使用できるレンズ網とピンホール網を示す図である。
【図16】干渉性(コヒーレント)光による多数点方式照射と二つのピンホール網を使用する実施形態を示す図である。
【図17】二つのピンホール網とダイクロイックミラーを統合する立方形ユニットを示す図である。
【図18】非干渉性(インコヒーレント)光による多数点式照射と一つのピンホール網を使用する実施形態を示す図である。
【図19】物体における複数被照射点、及び一枚のガルバノメーターミラーを使用した場合にこれらの点の一つが辿る軌道を示す図である。
【図20】非干渉性(インコヒーレント)光による照射及び微小ミラー網を使用する実施形態を示す図であって、照射光線束が第一空間濾光系を形成する微小ミラー網に到達する前に最初の偏向を受ける様子を説明するための図である。
【図21】図20で使用されている微小ミラー網を示す図である。
【図22】図20の実施形態の発展形態を示す図であって、偏光されない光線束を使用しても、光エネルギーの損失がない様子を示す図である。
【図23】透明プレート上での被照射区域の移動を示す図であって、この透明プレートが微小ミラー網を具備し、図22の実施形態では照射光線束を副光線束に分割するための手段として使用される様子を説明するための図である。
【図24】物体の観察区域における照射点の軌道を示す図である。
【図25】六角形格子の反射点網の一部、及びこの網目上における照射区域の移動方向に対する網目の位置を示す図である。
【図26】図22の実施形態で二枚のガルバノメーターミラーを使用する場合の形態を示す図である。
【図27】多数点方式レーザー照射による実施形態を示す図であって、照射光線束がマイクロレンズ網に到達する前に最初の偏向を受ける様子を示す図である。
【図28】レーザー照射による単純化された実施形態を示す図である。
【図29】図28の実施形態に類似しているが、照射光として白色光が使用される実施形態を示す図である。
【図30】例えば図29の実施形態で使用されている絞り上での照射区域の移動を示す図である。
【図31】ピンホールの付いた二枚のプレートを示す図であって、重なり合うように配置されたこれら二枚のプレートが変更可能な空間濾光系を形成する様子を示す図である。
【図32】ピンホールの付いた二枚のプレートを示す図であって、重なり合うように配置されたこれら二枚のプレートが変更可能な空間濾光系を形成する様子を示す図である。
【図33】複数ピンホール網の付いたプレートを示す図であって、このプレートが一方向に移動可能で、空間濾光特性の変更を可能にする様子を示す図である。
【図34】複数ピンホール網の付いたプレートを示す図であって、このプレートが一方向に移動可能で、空間濾光特性の変更を可能にする様子を示す図である。
【図35】夫々が一つのビームスプリッターと二つの空間濾光装置を包含する立方形ユニット集合を示す図であって、この立方形ユニット集合を一方向に移動させることにより、装置で使用される立方形ユニットが選択されるようになっていることを説明するための図である。
【符号の説明】
103,1509・・・マイクロレンズ網(照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段)
105,130・・・ピンホール網(照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段)
110,112・・・ガルバノメーターミラー(回転ミラー、可動ミラー)
114・・・観察物体
140・・・光線束減衰器(観察物体に到達する前に照射光線束を遮断させるための手段)
603,1515・・・ガルバノメーターミラー(可動ミラー)
604・・・四分の一波長板
605・・・レンズ
606・・・微小ミラー網(照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段、第一空間濾光系、観察物体に到達する前に照射光線束を遮断させるための手段、制限装置)
650・・・微小ミラー群(微小反射ミラー)
1100・・・レーザー(光源)
1104,1105・・・可動ガルバノメーターミラー(可動ミラー、可動装着ミラー)
1107・・・蛍光試料(観察物体)
1203・・・微小ミラー(第一の空間濾光系)
1512・・・ダイクロイックミラー(ビームスプリッター)
1517,1529・・・絞り(観察物体に到達する前に照射光線束を遮断させるための手段、制限装置)
1519・・・ピンホール網(第一空間濾光系)
1555・・・ピンホール網(照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段、第二空間濾光系)
1601・・・微小ミラー網(選別表面)
1611・・・開口部(選別表面)
1700・・・プレート(可動あるいは取り外し可能な要素、ピンホールの付いた吸光性および/または反射性第一プレート、第一空間濾光系)
1701,1702・・・ピンホール(第一空間濾光系)
1710・・・プレート(吸光部および/または反射部及び透明部を含む第二プレート、第一空間濾光系)
1711・・・ピンホール(透明部、第一空間濾光系)
1720・・・プレート(可動あるいは取り外し可能な要素、第一空間濾光系)
1751・・・ピンホール網(第一空間濾光系)
FX・・・照射光線束(照射副光線束)
FX2・・・照射副光線束
FXO・・・照射点
FE・・・光線束(戻り光線束)
FEO・・・集束点(光点)
FD・・・検出対象光線束
FDO・・・検出点(検出対象点)
P1・・・面(第一像面)
P2・・・第二実像面(第二像面)
Claims (40)
- 光源(1100)によって照射される観察物体(1107)の画像を得るために使用される共焦点用光学走査装置であって、
前記光源からの照射光線束(FX)を、照射されない区域に囲まれた少なくとも一つの孤立した照射点(FXO)、即ち前記観察物体(1107)の一点を照射するための少なくとも一つの照射点に集束させると共に、前記物体(1107)の被照射点からの戻り光線束(FE)を第一像面(P1)の光点(FEO)に集束させるように調整された光学系を具備し、
回転可能に装着された、前記照射光線束(FX)及び前記物体の被照射点からの戻り光線束(FE)を反射するための少なくとも一枚の可動ミラー(1104)を具備して、該可動ミラーは、前記少なくとも一つの照射点(FXO)が前記観察すべき物体(1107)を観察面に沿って走査できるように前記照射光線束を反射し、前記光点(FEO)が前記第一像面(P1)の一点に導かれるように前記戻り光線束を反射するよう設けられ、
さらに、前記第一像面(P1)に配置されると共に、検出対象光線束(FO)だけを得るために前記光点(FEO)を濾光できるように調整された第一の空間濾光系(1203)を具備してなる共焦点用光学走査装置において、
前記検出対象光線束(FD)を前記回転する可動ミラー(1104)上に送り返すように前記光学系と前記空間濾光系(1203)とが調整され、かつ、前記光学系がさらに、前記可動ミラーで反射された前記検出対象光線束(FD)を第二像面(P2)内の一つの検出対象点に集束し、且つ物体観察面における被照射点(FDO)の変位に比例する前記検出対象点(FDO)の変位を前記第二像面(P2)において求めることができるように調整されていることを特徴とする共焦点用光学走査装置。 - 前記光学系は、前記照射光線束(FX)を複数副照射光線束(FX、FX2)に分割するための手段(103、105、606)を含むと共に、この光学系が一方で前記複数副照射光線束を前記物体観察面で対応する複数照射点に集束し、他方で前記物体の複数被照射点から来る副光線束を前記第一空間濾光系(130、606)上で複数光点に集束するように調整され、且つこの第一空間濾光系が物体の各被照射点から来る各光点を個別に濾光して、対応複数検出対象光線束を得るように調整されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- 前記第二像面(P2)における物体(114)の固定幾何学点の幾何学像位置が、複数軸周りに可動に装着された回転ミラー(110、112)の位置に依存しなくなるように光学系が調整されていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
- 第二像面(P2)における物体(114)の固定幾何学点の幾何学像位置が、異なる面に位置する少なくとも三本の軸の周囲を可動に装着された回転ミラー(110、112)の位置に依存しなくなるように光学系が調整されていることを特徴とする請求項3に記載の装置。
- 前記第一空間濾光系における空間濾光特性を変更するための手段を含むことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の装置。
- 前記第一空間濾光系における空間濾光特性の変更を可能にするため、該第一空間濾光系(130,606)が少なくとも一つの可動あるいは取り外し可能な要素(1720、1700)を含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
- 前記第一空間濾光系(130、606、1720、1751)が、別の第一空間濾光系との交換を可能にするため、可動あるいは取り外し可能に装着されていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
- 前記照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段が前記第一空間濾光系(606)から成ることを特徴とする請求項2乃至7の何れか1項に記載の装置。
- 前記第一空間濾光系(606)が、複数微小反射ミラー(650)を備えた非反射性プレートを含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
- 可動に装着された前記少なくとも一枚のミラー(603)が一つの反射面を含むと共に、可動に装着された前記少なくとも一枚のミラー(603)のこの反射面が前記第一空間濾光系(606)から来る複数副照射光線束(FX2)を前記観察物体に向けて反射し、複数光線束(FE)を前記第一空間濾光系(606)に向けて反射し、複数検出対象光線束(FD)を前記第二像面(P2)に向けて反射するように前記光学系が調整されていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 前記反射面が前記光源からの照射光線束(FX)を前記第一空間濾光系(606)に向けて反射することを特徴とする請求項10に記載の装置。
- 前記光学系は、レンズ(605)を備えると共に、このレンズは、前記第一空間濾光系(606)から前記可動に装着されたミラー(603)に向かう複数副照射光線束(FX2)、前記可動ミラー(603)から前記第一空間濾光系(606)に向かう複数光線束(FE)、前記第一空間濾光系(606)から前記可動に装着されたミラー(603)に向かう複数検出対象光線束(FD)を夫々透過させるように配置されていることを特徴とする請求項10または11に記載の装置。
- 前記レンズ(605)は、さらに前記光源から出て前記第一濾光系(606)に向かう照射光線束(FX)を透過させるように配置されていることを特徴とする請求項12に記載の装置。
- 前記光学系は、前記観察物体に向かう複数副照射光線束(FX、FX2)を前記観察物体から来て前記第一空間濾光系(1519)に向かう光線束(FE)から分離し、照射光線束(FX)が前記第一空間濾光系(1519)に届かないようにするためのビームスプリッターを具備していることを特徴とする請求項2乃至7の何れか1項に記載の装置。
- 前記第一空間濾光系(1519)は、光線束(FE)を一方向にのみ通過させる複数ピンホールの付いた吸光性および/または反射性プレートから成ることを特徴とする請求項14に記載の装置。
- 前記照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段(1555、1509)と、前記第一空間濾光系(1519)と、前記ビームスプリッター(1512)とは、夫々連結されて分割・濾光ユニットを構成すると共に、この分割・濾光ユニットが、別の分割・濾光ユニットと交換できるように、可動あるいは取り外し可能に装着されていることを特徴とする請求項15に記載の装置。
- 前記照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段は、照射光線束(FE)を一方向にのみ通過させる複数ピンホールの付いたプレートから成る第二空間濾光系(1555)で構成されていることを特徴とする請求項14乃至16の何れか1項に記載の装置。
- 前記照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段は、複数マイクロレンズ(1509)の付いた基盤を含むことを特徴とする請求項14乃至16の何れか1項に記載の装置。
- 前記照射光線束を複数副照射光線束に分割するための手段は、複数マイクロレンズの付いた基盤を含むと共に、前記第一空間濾光系は、複数副照射光線束を通過させる複数ピンホールを含むことを特長とする請求項2乃至7の何れか1項に記載の装置。
- 前記複数マイクロレンズの付いた基盤と前記第一空間濾光系とが相互に連結されていると共に、前記分割・濾光ユニットが、別の分割・濾光ユニットと交換できるように取り外し可能あるいは可動に装着されていることを特徴とする請求項19に記載の装置。
- 前記照射光線束(FX)を複数副照射光線束に分割するための手段(105、103)は、複数照射点を周期性のある2次元網とするように調整されていることを特徴とする請求項2乃至7の何れかの1項に記載の装置。
- 前記周期性のある2次元網の格子形が六角形であることを特徴とする請求項21に記載の装置。
- 回転可能に装着された前記少なくとも一枚の可動ミラー(603、110、112)が前記被照射点の各々を周期網の基本ベクトル(u、v)の方向に平行でない直線(500)に沿って移動させるよう、該可動ミラーが制御可能に設けられていることを特徴とする請求項21または22に記載の装置。
- 回転軸を一本しか持たない可動ミラーが一枚だけ回転可能に装着されていることを特徴とする請求項23に記載の装置。
- 照射光線束(FX)によって照らされた区域(1602)を前記照射光線束の副光線束への分割手段(606)上で移動させるための手段(601、602、603、605)を具備していることを特徴とする請求項2乃至7の何れか1項または請求項19乃至24の何れか1項に記載の装置。
- 前記照射光線束(FX)によって照らされた区域(1602)を前記照射光線束の副光線束への分割手段上で移動させるための手段は、前記少なくとも一枚の可動ミラー(603)の回転中、前記観察物体における照射区域を固定状態に維持できるように調整されていることを特徴とする請求項25に記載の装置。
- 前記照射光線束(FX)によって照らされた区域(1602)を前記照射光線束の副光線束への分割手段上で移動させるための手段は、回転可能に装着された前記少なくとも一枚の可動ミラー(603)を含むと共に、照射光線束(FX)が照射光線束の副光線束への分割手段に到達する前に、回転する前記少なくとも一枚の可動ミラー(603)によって前記照射光線束(FX)を反射させるように光学系が調整されていることを特徴とする前記請求項25または26に記載の装置。
- 前記観察物体に到達する前に前記照射光線束(FX、FX2)を遮断させるための手段(140、606、1517)を具備すると共に、前記第一像面(P1)の固定幾何学点に対応する観察物体内の幾何学像の移動速度がその最小値に達する時、前記照射光線束を遮断できるように照射光線束遮断のための手段が調整されていることを特徴とする請求項2乃至27の何れか1項に記載の装置。
- 前記照射光線束遮断のための手段は、照射光線束の届く位置に置かれた制限装置(606、1517)で構成され、この制限装置が選別表面(1601、1611)に届かない一部の照射光線束を排除すると共に、前記第一像面の固定幾何学点に対応する前記観察物体内の幾何学像(1702)の移動速度がその最小値に達する時、前記制限装置上で、照射光線束により照射される区域(1602、1612)が前記選別表面(1601、1611)の外になるよう、前記制限装置、前記光学系、及び前記回転する可動ミラーの動きが調整されていることを特徴とする請求項28に記載の装置。
- 前記照射光線束の副光線束への分割手段(606)から来る照射光線束あるいは複数副照射光線束が前記可動ミラー(603)により前記観察物体に向けて反射される前に、該照射光線束が前記制限装置に届くように該制限装置(606)の位置決めが行われていることを特徴とする請求項29に記載の装置。
- 前記制限装置(606)は、前記観察面に対して共役な面に置かれていることを特徴とする請求項30に記載の装置。
- 前記制限装置(606、1529)は、前記照射光線束を複数副光線束に分割するための手段を含む面に置かれていることを特徴とする請求項30に記載の装置。
- 前記制限装置は、絞り(1529)から成ると共に、制限表面がこの絞りの開口部で形成されることを特徴とする請求項30乃至32の何れか1項に記載の装置。
- 前記照射光線束を複数副光線束に分割するための手段は、複数ピンホールの付いた吸光性および/または反射性プレート(1555)から成ると共に、前記制限装置は、このプレートの一部分、即ちピンホールを含まない部分(1556)から成ることを特徴とする請求項32に記載の装置。
- 前記照射光線束を複数副光線束に分割するための手段は、複数微小ミラーの付いた透明プレートから成ると共に、前記制限装置は、このプレートの一部分、即ち微小ミラーを含まない部分から成ることを特徴とする請求項33に記載の装置。
- 観察面に対して共役な面であると共に、前記照射光線束の副光線束への分割手段から来る照射光線束(FX、FX2)が回転する可動ミラー(1515)により前記観察物体に向けて反射された後に通過する面の近傍に前記制限装置(1517)が置かれていることを特徴とする請求項29に記載の装置。
- 前記制限装置は、絞り(1517)から成ると共に、前記選別表面がこの絞りの開口部(1611)から成ることを特徴とする請求項36に記載の装置。
- 前記第一空間濾光系は、ピンホール(1701、1702)の付いた吸光性および/または反射性第一プレート(1700)と吸光部および/または反射部及び透明部(1711)を含む第二プレートから成ると共に、前記第二プレートの吸光部および/または反射部が前記第一プレート上の一部ピンホールを塞ぐことができ、また二枚のプレートの相対移動により開いたままになるピンホールを変更できるようにこれら二枚のプレートが重なり合い、相対移動できるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の装置。
- 前記第一空間濾光系は、少なくとも一枚の反射性微小ミラー(1203)の付いた非吸光性プレートを含むと共に、前記少なくとも一枚の可動装着ミラー(1104、1105)が、前記観察物体(1107)に向かう照射光線束(FX)、前記観察物体(1107)から前記第一空間濾光系(1203)に向かう光線束(FE)、及び前記第一空間濾光系(1203)からの検出対象光線束(FD)を夫々反射するための反射面を含むことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の装置。
- 前記第一空間濾光系は、一方向にのみ光線束(FE)を通過させる少なくとも一つのピンホールを備えた吸光性および/または反射性プレート(1311)を含み、回転可能に装着された前記少なくとも一枚の可動ミラー(1306)は、第一反射面及びこの第一反射面に平行な第二反射面を含む平面ミラーから成り、前記第一反射面が前記光源(1300)からの照射光線束(FX)を反射すると共に前記物体(1308)の被照射点より放出される光線束(FE)を反射し、前記第二反射面が前記第一空間濾光系(1311)からの検出対象光線束(FD)を反射するように前記光学系が調整されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の装置。
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