JP2004508687A - リチウム粉末陰極、これを用いたリチウム電池及びこれらの製造方法 - Google Patents

リチウム粉末陰極、これを用いたリチウム電池及びこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、金属電極及びその上にコーティングされた粉末状のリチウム金属層を含有しているリチウム粉末陰極に関し、上記粉末状のリチウム金属層が粉末状のリチウム金属で製造されたことを特徴とする。また、本発明は、リチウム粉末陰極と該リチウム粉末陰極を用いたリチウム電池の製造方法を提供する。本発明によるリチウム粉末陰極は、陰極表面上におけるリチウム金属の樹枝状の析出と成長を抑制することができる。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、リチウム(Li)粉末陰極、これを用いたリチウム電池及びこれらの製造方法に関する。本発明は、特に無酸素の雰囲気下において得られたリチウム粉末を加工して製造されたリチウム粉末陰極と、これを用いて高温貯蔵能が向上し、瞬間放電時の電圧降下現象が改善されたリチウム1次電池及び充放電時の電池容量の減少を抑制し、電池短絡の可能性を排除した2次電池としての安全性を大きく増加させることができるリチウム2次電池、そしてこれらの製造方法に関する。
【0002】
最近、移動性の電子及び通信機器の発達と環境やエネルギー問題等により、高容量の1次電池(充電できない電池)及び2次電池(充電できる電池)に関する必要性がより高まっている。一般的に、電池は陰極(Anode)、陽極(Cathode)、電解液の3大主要構成要素と、分離膜、外郭カン等の部品からなっている。これまでこのような電池の例としては、陽極/電解液/陰極構造で、マンガン乾電池[MnO‖ZnCl又はNHCl‖Znの陽極‖電解液‖陰極構造]、マンガン乾電池の弱酸性電解液を水酸化カリウムのような強アルカリ性電解液に変えたアルカリ電池[MnO‖KOH又はNaOH‖Zn]、酸化銀電池[AgO‖KOH‖Zn]、フッ化黒鉛・リチウム電池[(CF)n‖LiBF‖γ−BL]、二酸化マンガン・リチウム電池[MnO‖LiCFSO/PC+DME‖Li]、バナジウム・リチウム2次電池[V‖LiBF/PC+DME‖Li−Al]、コバルト酸リチウム・炭素2次電池[LiCoO‖LiPF/EC−DEC‖C]等が開発され市販されている。
【0003】
その中でリチウム電池は、陰極としてリチウム金属又はLi合金を用いる電池をいう。軽量で且つ高電圧が得られるリチウムを陰極として用い、理論的には高電圧、高エネルギー密度を得る可能性が大きいため、1960年代の前半から世界的に研究開発が活発に進められてきた。リチウム電池の基本的な性能は陽極活物質により左右され、これまで種々の陽極材料が開発されている。例えば、陽極としてフッ化黒鉛を用いるフッ化黒鉛・リチウム電池は、マンガン乾電池の5乃至10倍の高エネルギー密度で2倍の電圧(約3V)を有する優れた電池である。
【0004】
リチウム1次電池は、陰極としてリチウム金属を用い、陽極としてハロゲン化物、酸化物等が用いられているが、例えば、(CF)n、MnO、AgCrO、Cus、V、SOCl、SO、CuO、FeS、BiPb、PVP、Pbl等が挙げられる。
【0005】
現在生産、販売されているリチウム1次電池は、リチウムのインゴットから押出されたリチウム箔を複数回巻回した“ワウンドタイプ(wound type)”と、1回巻回した“ボビンタイプ(bobbin type)”等で陰極を形成し、種々の陽極活物質と組み合わせて製造されている。リチウム系1次電池は長期貯蔵能が優れており、高電圧(3−4V)が可能であるため、火災発生、応急患者等の非常連絡用発信機の電源としてその使用先が拡大されているが、高温貯蔵能や、瞬間放電時の電圧降下等の現象により品質に多くの問題が生じている。
【0006】
再充電可能なリチウム2次電池は、電解液として液体有機溶媒を用いるリチウムイオン電池、及び高分子のような固体電解液を用いるリチウム高分子電池とに区別される。
【0007】
リチウム電池において、充放電はリチウムの溶解/析出反応により具現される。従って、陰極材料としてリチウム金属を用いれば、放電時に均一な溶解反応が起こるため、電気化学的に効率的であるとの長所があるが、これに対し、樹枝状(デンドライト状)のリチウムの析出及びリチウム電極の低い充放電効率という短所がある。
【0008】
樹枝状のリチウムの析出は、充電時にはリチウムイオンが陰極表面に均一に析出せず、樹枝状に析出されることを意味し、セパレータを貫通する内部短絡や、放電時にリチウムの脱離によるサイクル寿命の低下をもたらす。そのため、充電が要求される2次電池においては、陰極材料にリチウム金属でないリチウム合金が用いられるが、この場合、充電時にリチウム合金が電気化学的に形成されるので、陰極表面へのリチウムの析出が防止される。
【0009】
一般的に、1回の充放電時に約1%のリチウムの損失が生じるものと報告されているが、2次電池の場合は、必要量の2倍のリチウムを用いる場合、おおよそ200−300回の充放電サイクルの後にはリチウムが全て消滅されるものと計算される。しかも、必要量よりも過量のリチウムを用いることは、経済性の問題のみならず、電池等の限定された空間においてリチウム陰極が過度に空間を占めることによる全体的な容量減少の問題点もある。
【0010】
最近、エネルギー密度と作動電圧の側面において最も理想的なリチウム金属や、充電時の問題点を解決したリチウム合金の代わりに、リチウムイオンの可逆的な層間挿入及び放出(intercalation/deintercalation)を可能にする層状構造の炭素(carbon)を陰極材料として用いるリチウム2次電池、例えば、コバルト酸リチウム・炭素系2次電池が提案された。この場合、リチウムがイオン状態で存在するため、電池の安定性がかなり向上し、陰極表面におけるリチウムの樹枝状の析出という問題点がなく、また、急速充電が可能であるとの利点がある。しかし、炭素は372mAh/gの理論容量密度を有するが、可逆容量はこれよりかなり低く、リチウム金属を直接陰極に用いる場合に比して約1/10程度に過ぎず、容量の減少は不可避である。炭素を陰極材料に用いているリチウム2次電池の例としては、コバルト酸リチウム・炭素系2次電池が挙げられる。
【0011】
一方、リチウム金属は、周期律表上1族のアルカリ金属であり、反応性が極めて強く、大気中においては保管不可能な金属である。特に水分との反応が極めて強く、爆発の危険があるため、保管時には常に水分との接触を避けなければならない。乾燥室(dry room、水分含量2%以下)内においてもリチウムは微量の水分、酸素等と反応し、表面には常にLiOH又はLiOのようなリチウム化合物が膜状に形成されている。これらの過多成長は、電池の高率放電性能の減少はもちろん、Li金属の陰極電極としての機能を喪失させる原因である。
【0012】
前述したとおり、リチウム電池において電気化学的な効率を考慮する場合、陰極材料としてはリチウム金属が最も好ましいが、充放電時にリチウム金属の樹枝状の析出及び低い充放電効率により、直接陰極材料として用いることはかなり制限されている。それだけでなく、リチウム1次電池における電圧降下及び高率放電時の問題が、リチウム箔(foil)状の低い反応性及び箔表面の固体電解膜(solid electrolyte interface、SEI)の性質に原因がある。
【0013】
本発明者等は、無酸素の雰囲気下において得られた粉末状のリチウム金属を焼結するか、又は金属コレクタ(銅又はアルミニウム箔やEXMET)にテープキャスティングして陰極として用いれば、リチウム1次電池における性能向上と2次電池における樹枝状の成長を抑制することができるとの事実を見出して本発明を完成するに至った。
【0014】
(発明の詳細な説明)
従って、本発明の第1の目的は、無酸素/無水の雰囲気下において製造された粉末状のリチウム金属層を可撓性の金属基材上に形成したリチウム粉末陰極を提供することである。
【0015】
一つの具現例として、リチウム粉末陰極はスリーブ状又はストリップ状を有し、焼結、圧延又はモールド成形により可撓性の金属基材上に付着される。
【0016】
本発明の第2の目的は、無酸素の雰囲気下において粉末状のリチウムを得、これを焼結するか、又はある形状に成形するか、あるいは支持体に付着することで構成されたリチウム電池用粉末陰極を製造する方法を提供することである。
【0017】
一つの具現例として、無酸素の雰囲気下において製造したLi粉末を、粉末の特性を失わずに展性及び延性等の機械的性質を高めて陰極で形状化するのに問題がないように、金属EXMETや金属箔(アルミニウム又は銅箔)に付着させてリチウム粉末陰極を製造する。
【0018】
また他の具現例として、リチウム粉末をスリーブ状にモールド成形するか、又はストリップ状に焼結してリチウム粉末陰極を製造する。
【0019】
このように製造された本発明によるリチウム粉末陰極は、延性及び展性等の機械的性質に優れ、ワウンドタイプ又はボビンタイプの陰極として用いる際に機械的な問題点が生じない。
【0020】
本発明の第3の目的は、このように製造されたリチウム粉末陰極を用いるリチウム1次電池又は2次電池を提供することである。
【0021】
(全体的なLi陰極の製造方法)
本発明の明細書におけるリチウム金属粉末層は、リチウム金属が粉末状に存在していなければならないということを意味するのではなく、リチウム金属粉末を用いて製造され、依然として粉末状の性質を有しているということを意味する。即ち、リチウム金属粉末層は、リチウム金属粉末を用いて金属基材上に焼結、圧延又はモールド成形等により形成され、従って、リチウム金属粉末粒子は互いに結合されている場合が多い。前述した粉末状の性質の一つの例は、添付の図面の図8及び図10における、光学顕微鏡で観察した際に表れる形状として定義され得る。
【0022】
本発明において、無酸素の雰囲気下において製造したリチウム金属粉末を焼結させて、従来の箔状の陰極材料の代わりにLi電池用陰極を製造する。リチウム金属粉末を1次電池の陰極材料として用いる場合、粉末の特性上、電解液との反応が早く、瞬間高率放電時の電圧降下が少なく、種々の用途の使用に有利であり、製造時に生成された電解膜(SEI、solid electrolyte interface)が緻密で長期貯蔵にも有利になる。Li粉末を2次電池の陰極材料として用いれば、後述するように箔として用いた場合に比して、電池の充放電時に樹枝状のリチウムの析出及びその成長が抑制されることを確認できるが、その理由は、粉末状に因る反応面積の増大と、粉末表面の電解膜がより緻密で且つ均一であるためであるものと推定される。このような推定は、粉末の平均粒径が小さいほど樹枝状の成長がより鈍化されるという事実からも裏付けることができる。
【0023】
本発明においては、このために先ず、酸素及び水分を含有しないシリコンオイルのような無機鉱油中で溶融Liをエマルジョン化すれば、酸素/水分との反応がほとんど起こらないリチウム金属粉末が製造される。
本発明は、下記のような図面を参照して、より詳しく説明される。
図面における符号の説明は、次のとおりである:1;Li粉末、2;ミキサー部、3;セトラー部、4;プレス装置、5;インペラ、6;ヒーター、7;無機鉱油、8;無機鉱油の循環路、9;Li粉末回収口、10;溶融Li、11;吸入口、12;隔壁、13;オーバーフロー出口、21;下部ダイ、22;円筒状金型、23;上部ダイ、23a;加圧突起、31;金属箔、32、34;Li粉末、33;EXMET、35、41;陰極、42;陽極。
【0024】
以下、本発明をより詳しく説明する。
(リチウム金属粉末の製造)
リチウム金属粉末を製造する方法は当業界において公知されている。しかし、このように製造されたリチウム金属粉末をリチウム電池の陰極材料として用いることについては、本出願人の知る限り開示されていない。
【0025】
本発明において使用可能な粉末状のリチウム金属は、無酸素/無水条件下において製造されることが好ましく、粒子の大きさが小さいものが有利である。
【0026】
リチウム金属粉末の製造については、例えば、B.Troy Dover et al.に許与され、FMC Corporationに譲渡されたUSP 5,776,369号には、粉末状のリチウム金属又はソジウムを10乃至1000ミクロンの粒子の大きさで製造する方法が開示されている。該文献において、リチウム金属又はソジウムに炭化水素オイルを加え、生じた混合物を上記金属の融点以上に加熱し、強烈に攪拌して炭化水素オイル中の溶融された金属のエマルジョンを形成させ、冷却して前述した溶融された金属を粒子状に固化させ、生じた粒子を濾過及び洗浄してリチウム金属粉末を製造する。
【0027】
リチウム金属粉末を製造するまた他の方法として、本出願人により出願された韓国特許出願第1994−1781号に開示された金属粉末の製造方法を用いることができ、該出願の内容は、本発明に参考として混入されている。
【0028】
図1は、前述した韓国特許出願に開示された金属粉末製造用製造装置の概略図であり、本発明において使用可能な粉末状のリチウム金属を製造するのに用いることができる。
【0029】
図1において、リチウム金属の粉末化は、ミキサー部2におけるエマルジョン化ステップ、セトラー部3における固化ステップ、及び後続の分離及び洗浄ステップで構成される。ミキサー部2においてリチウム金属は溶融されて無機鉱油と混合し、攪拌によりエマルジョンとなり、セトラー部3において溶融されたリチウム金属粒子は固化して懸濁固体粒子に変換され、分離及び洗浄されて粉末状に得られる。従って、ミキサー部の温度は、Liの溶融点よりさらに高い温度にセッティングされ、セトラー部の温度は、ミキサー部において製造されたLi粉末が凝固することができるように、上記溶融点以下の温度にセッティングされる。
【0030】
エマルジョン化ステップにおいて、溶融リチウム金属10と無機鉱油7は、吸入口11を経てミキサー部2に流入し、インペラ5の回転によりエマルジョンとなる。溶融されたリチウム金属のエマルジョン粒子は、無機鉱油とともにインペラの回転力により上昇されてミキサー部2の上端にあるオーバーフロー(overflow)13を通じてセトラー部3に移動される。
【0031】
固化ステップにおいて、セトラー部は、リチウムの溶融点以下の温度に設定されているため、時間の経過によって溶融されたリチウム金属のエマルジョン粒子1は凝固して懸濁液粒子に変化され、これらは無機鉱油7の上層部に上昇する。
【0032】
分離ステップにおいて、上層部に上昇したリチウム金属の懸濁液粒子は、Li粉末回収口9を通じて収集して無機鉱油を洗い出し、セトラー部に残っている無機鉱油は、循環させてミキサー部にさらに流入させるステップで構成されることを特徴とする。この場合、上記ミキサー部において、溶融Li:無機鉱油の体積比は特に制限がないが、約1:10〜20の比率で混合される。
【0033】
このような製造装置においては、溶融Li;10のバルク(bulk)液相が破壊されながら生成される新たな液滴表面が、溶存酸素のない無機鉱油7に囲まれたまま凝固が起こり、無機鉱油に囲まれたまま常温にまで冷却されるため、Li粉末1を無酸素の雰囲気下において製造することができる。
【0034】
上記製造装置により製造されたLi粉末1は、常温で無機鉱油7を洗い出した後に酸素との接触が起こるため、Li粉末1の表面にのみ酸化膜が形成される。しかも、Li粉末の製造と洗浄は、外部と遮断されたAr雰囲気のグローブボックス(glove box)内において行われるため、全体のLi粉末の製造ステップにおいて酸素との接触を制限することができる。
【0035】
Li粉末を製造する工程の一つの具現例を説明すれば、次のとおりである:
先ず、ミキサー部2の温度は、Liの溶融点である180℃より20℃程高い200℃に維持されるようにヒーターを設定し、セトラー部3の温度は、ミキサー部2において製造された溶融Li粉末1が凝固することができるように150℃に設定する。
【0036】
設定された温度が達成されれば、溶融Li;10と無機鉱油7をミキサー部2に一定量(例、Li:無機鉱油=1:10(体積比))流入させる。ミキサー部2において混合された溶融Li;10と無機鉱油を、モータ(M)に装着されたインペラ5を高速で1分間回転させてLi粉末1と無機鉱油7をエマルジョン化する。
【0037】
その後、エマルジョン化したLi粉末1と無機鉱油7は、インペラ5の回転力によりミキサー部2の上端部にオーバーフローされてセトラー部3に移動される。セトラー部3においてLi粉末1はLiの低密度特性により、十分な時間が経過すれば、無機鉱油7と分離して上部に浮上する。
【0038】
この場合、上部に浮上したLi粉末1を収集して核酸で無機鉱油7を洗い出し、セトラー部3に残っている無機鉱油は、循環(circulation)させてミキサー部2に更流入させる。
【0039】
本発明において用いることができるリチウム金属粉末の粒子の大きさは特に限定されないが、一般的に200μm以下、好ましくは100μm、さらに好ましくは50μm以下である。粒子の大きさが大きいほど耐えられる充放電電流の密度が低くなり、デンドライトが形成され易いため、粒子の大きさが小さいほど好ましい。上記製造装置においてLi粉末1の粒子の大きさは、オーバーフロー出口13の高さと大きさ、インペラ5の回転速度、ブレードの数、エマルジョン化の時間等によって決定される。例えば、インペラ駆動用モータを30000RPMで回転させた時は、おおよそ20〜30μmの粉末が得られる。
【0040】
上記説明された粉末状のリチウム金属の製造方法は説明のためのものであり、特にこれらに限定されるものではない。
【0041】
(リチウム電池用陰極及びその製造)
一般的にリチウム電池用陰極は、導電性の金属基材とその上のリチウム金属層で構成され、リチウム金属層は、1次電池においてはリチウム金属が、2次電池においてはリチウム合金が主に用いられ、一般的に箔状を有している。
【0042】
本発明においては、上記リチウム金属層として粉末状の金属リチウムで製造されたリチウム金属粉末層を用いる。
【0043】
本発明によるリチウム粉末陰極は、一般的に可撓性の金属基材と、該金属基材の表面に形成されたリチウム金属粉末層で構成される。前述した可撓性の金属基材は、導電性の金属ストリップ及び金属EXMETのいずれか一つの形状からなることができ、可撓性の金属基材上のリチウム金属粉末層は、ストリップ又はスリーブ状で具現され、焼結、圧着又はモールド成形により導電性の金属基材に付着される。
【0044】
リチウム金属は極めて延性で柔らかい金属であるため、焼結、圧着、圧延、モールド成形時に加熱や過度な圧力を必要としない。一般的に焼結、圧延等は常温において行われ得、若干の加熱によるアニーリングの後に圧延、圧着等を行うことも好ましい。
【0045】
一つの具現例として、回収されたリチウム金属粉末をペンタン又はヘキサン等で洗浄して表面に付着した無機鉱油を除去し、各種の導電性の金属ストリップ、例えば、Al又はCuストリップ上にLi粉末を付着し、プレスや圧延機で焼結してストリップ状に製造して陰極材料を得、これを複数回巻回してワウンドタイプ(wound type)に、又は1回巻回してボビンタイプ(bobbin type)に陰極を形成させる。
【0046】
他の例として、上記洗浄されたリチウム金属粉末を金属EXMETに付着して陰極材料を得、これをワウンドタイプ又はボビンタイプに巻回して陰極を形成することもでき、又は上記Li粉末をモールド成形により直接円筒状の陰極として製造することもできる。
【0047】
EXMETは、電池製造分野において箔状リチウムの支持体として一般的に用いられており、巻線時の工程を容易にする。本発明の粉末状のリチウムを適用する場合も、EXMETは巻線等の工程に大いに役立つ。
【0048】
一般的に金属粉末は、それ自体で焼結するか、又は圧延してストリップとして製造することができるが、焼結条件によって展性及び延性が低下することがあり、特に過多な圧力下における焼結は、粉末の特性を喪失させる。従って、本発明においては、ストリップが有しなければならない機械的性質のみを考慮し、リチウム金属粉末を焼結又は圧延して製造したストリップ状の陰極材料は、ワウンド又はボビンタイプに巻回する途中に破損され得る。
【0049】
しかし、前述した本発明による方法で製造されたリチウム粉末陰極材料は、粉末の特性を失わずに展性及び延性等の機械的性質を高めてワウンドタイプ又はボビンタイプの陰極として形状化するのに問題が生じない。
【0050】
(リチウムストリップの製造)
陰極材料としてリチウムストリップの製造は、図2に記載の装置を用いて行うことができる。
【0051】
図2において見られるように、下部ダイ21に円筒状の金型22が結合され、円筒状の金型22に挿入される加圧突起23aを有する上部ダイ23が上部からプレシングされる。プレシングは、一般的に油圧プレス装置又は圧延機により行うことができる。
【0052】
円筒状の金型22内にLi粉末の一定量(約0.1g)を装入した後、油圧プレス装置を用いて10kgf/m程度の力で圧力を加えてディスク状のLiストリップを製造する。Liストリップの最終厚さは電池の種類によって異ならせて製造することができ、これに合わせて装入粉末の量も調節される。
【0053】
商用電池においてリチウム電極の厚さは、一般的に0.8mm程度であり、コイン状の電池においては0.2mm程度である。ストリップの形成に用いられる粉末の量は、このような厚さにより調節されて用いられる。
【0054】
油圧プレスの圧力は、Liストリップの最終密度に影響を与え、究極的には電池の特性に影響を与える。一般的な場合、少ない圧力値が粉末の特性をよりよく表現することができるが、この場合、焼結されたストリップとしての機械的性質が劣るため、これを適切に調和させなければならない。
【0055】
図7aは、Li粉末32をAl又はCuのような導電性の金属ストリップ31に圧延方式で付着し、焼結して製造したLiストリップを示す図であり、これを複数回巻回してワウンドタイプ(wound type)に、又は1回巻回してボビンタイプ(bobbin type)に陰極を形成することができる。
【0056】
図7bは、Li粉末34を金属EXMET;33に付着して上記ワウンドタイプ又はボビンタイプ等に陰極を形成させることを説明する図である。
【0057】
図7cは、モールド成形によりスリーブ状に直接陰極35を形成したことを説明する図である。
【0058】
(リチウム電池)
上記のように製造されたLi陰極を用いて周知の構造/方法によってLi電池を製造する。
【0059】
本発明により製造されたストリップ状のLi粉末陰極を用いた1次電池は、既存のリチウム箔陰極を用いた1次電池と比較する時、瞬間高率放電が可能であり、放電時の電圧降下現象もまた大きく減少するとの効果がある。
【0060】
これは、粉末状を有する場合、電解液との接触面が大きく、全体的に反応性が良く、粉末の表面電解膜(SEI)が箔のそれと異なり、緻密で且つ安定したため、箔に生成される電解膜と比較する時、時間による電解膜の成長が遅いからである。これにより、リチウム粉末陰極素材を用いたリチウム電池は、長期間貯蔵能と瞬間高率放電、放電時の電圧降下等の諸般の電気化学的な特性により優れ、増大された接触面により電池の効率性も大きく増大され得る。
【0061】
(発明を実施するための最良の形態)
以下、実施例に基づいて本発明をより詳しく説明するが、本発明は、このような実施例に限定されるものではない。
【0062】
(実施例1)
電池性能を試験するために、図3に示すように、Li箔で製造されたLi陰極を用いて構成された試験用MnO/Li型電池セルを製造した。
【0063】
上記電池セルは、動作電極(working electrode)、即ち陰極(anode)41としては本発明の方法により実験室において製造したLi粉末電極を用い、カウンタ電極(counter electrode)、即ち陽極(cathode)42としては商用される電池システムと同様にMnOを用いた。そして、電池に合う電解液を両電極の間に一定量(約1mL)注入した。
【0064】
図3において、部材番号43はテフロン(登録商標)素材の円筒ケーシング、44はテフロン(登録商標)素材のリング、45と46はSUS316素材の上/下部ケーシングを構成する。
【0065】
このような電池セルを組み立てた後、WBCS3000(Won A tech社、Korea)充放電機を用いて、それぞれの電池セルに対して下記のように放電実験を行った。
【0066】
先ず、上記の本発明のMnO/Li電池に対しては、10日経過した後、15回の瞬間放電時の電圧降下現象を測定したグラフを図4aに示した。
【0067】
(比較例1)
上記の電池セルにおいて、陰極として従来の方法によりLi箔素材で製作された陰極を用いた以外は、実施例1と同様にして瞬間放電時の電圧降下現象を測定し、その結果を図4aに示した。
【0068】
上記測定の結果、実施例1においては平均0.627Vの電圧降下が発生したが、比較例1においては平均0.802Vの電圧降下が発生し、比較例1においては放電時の電圧値がカット−オフ(cut−off)電圧である2.5V以下に下降したが、実施例1においては放電時の電圧値が2.5V以上で測定された。
【0069】
(実施例2)
赤道通過試験(即ち、高温貯蔵試験)のために、実施例1と同様に製造されたMnO/Li電池に対して、60℃で17日間保管した後、100回の瞬間放電時の電圧降下現象を測定し、その結果を図4bに示した。
【0070】
(比較例2)
上記比較例1と同一の電池セルに対して、実施例2と同様に瞬間放電時の電圧降下現象を測定し、その結果を図4bに示した。
【0071】
(実施例3)
陽極としてカーボン(Carbon)を用いた以外は、実施例1と同様にSOCl/Li電池を構成し、10日間保管した後、複数回の瞬間放電時の電圧降下現象を測定したグラフを図5aに示した。
【0072】
(比較例3)
上記の比較例1と同一のLi箔陰極を用い、陽極としてLi/SOClを用いてSOCl/Li電池を構成し、実施例3と同様に瞬間放電時の電圧降下現象を測定し、その結果を図5aに示した。
【0073】
(実施例4)
電池の保管期間を20日とした以外は、実施例3と同様に実験し、その結果を図5bに示した。
【0074】
(比較例4)
電池の保管期間を20日とした以外は、実施例3と同様に実験し、その結果を図5bに示した。
【0075】
図4a乃至図5bにおいて見られるように、1−20日間貯蔵した電池と高温貯蔵した試片の両方において、粉末状の陰極を用いた電池が箔状の陰極を用いた電池より遥かに優れた性能を示すことが分かる。また、比較例2は、高温貯蔵試験において損傷を意味する0V以下に低下したひどい電圧遅滞現象を起こすことが分かる。
【0076】
(実施例5)
LiPF 1Mを含有したEC(エチレンカーボネート)−EMC(ジメチルカーボネート)(1:1)溶媒を用いてLi粉末を製造し、これを陰極として用いて2次電池を製造した後、電解液内に電極が浸漬された時間対内部抵抗、即ち、陰極表面膜(surface film)の抵抗をIM6(Zahner社、Germany)を用いて測定した後、図6aに示した。
【0077】
上記内部抵抗は、cole−cole plotにおいて電極の表面膜に対する抵抗値を示す半円の直径を測定して得られた内部抵抗を示すグラフである。
【0078】
(比較例5)
上記実施例5において、陰極素材としてLi箔を用いた以外は、同様に内部抵抗値を測定して図6aに示した。
【0079】
(実施例6)
上記実施例3と同一の電池セルにおいて、陰極が電解液に浸漬された時間による内部抵抗の変化を実施例5と同様に測定して図6bに示した。
【0080】
(比較例6)
上記比較例3と同一の電池セルにおいて、陰極が電解液に浸漬された時間による内部抵抗の変化を実施例5と同様に測定して図6bに示した。
【0081】
図6a及び図6bにおいて見られるように、箔陰極の場合、初期抵抗は低いが、時間が経過するにつれて電解膜が成長し、極めて大きい抵抗を示している。一方、粉末材料陰極の場合、初期抵抗は箔陰極より大きい値を示すが、成長が早くなく、数日が経過すればこれ以上抵抗の増加が観察されず、箔陰極よりかえって少ない抵抗値を示している。これは、粉末材料の電解膜がより均一で且つ緻密であるため追加の成長が起こらないことを意味し、これは、長期貯蔵にも拘わらず、放電時の電圧降下が少ないことを予測することができる。また、充電時のリチウムの均一な成長が可能であり、デンドライトの成長が防止されることを意味する。
【0082】
(実施例7)
平均粒径50μmのリチウム金属粉末の焼結体を陰極材料として用いて半分の電池を構成した後、1.25mA/cm/1.25mA/cmの充電/放電条件において5サイクル間の電池実験をした後、リチウムデンドライトの成長の有無を確認するために、光学顕微鏡で組織観察をし、その結果を図8に示した。
【0083】
(比較例7)
インゴット(ingot)を押出して従来の一般的な箔(foil)状の金属で陰極材料を製造した以外は、実施例7と同様に実験した後の結果を図9に示した。
【0084】
(実施例8)
放電/充電を1.25mA/cm/6.0mA/cmの条件下において行った以外は、実施例7と同様に実験した後の結果を図10に示した。
【0085】
(実施例9)
リチウム金属粉末の平均粒径が70μmである以外は、実施例7と同様に実験した後の結果を図11に示した。
【0086】
(実施例10)
リチウム金属粉末の平均粒径が70μmである以外は、実施例8と同様に実験した後の結果を図12に示した。
【0087】
(実施例11)
通常の陽極材料(LiCoO焼結体)と電解液を(EC:EMC=1:1、LiPF 1M)用い、陰極材料としてリチウム金属粉末とリチウム箔を区別してそれぞれの2次電池を製造した後、20回までの充放電時のサイクル効率に関する実験結果を(放電率/充電率1.3mA(1/5C))図13に示した。
【0088】
以上の結果から、従来の一般的なストリップ状の金属で製造した場合は、リチウムの樹枝状の成長が観察されたのに対し(図9の黒い部分)、本発明によりリチウム金属粉末焼結体を陰極材料として用いた場合(図8)には、樹枝状の成長が抑制されることを確認することができた。それだけでなく、リチウム金属粉末の平均粒径が約50μm程度の時は、より過酷な条件、例えば、実施例8におけると同様に、6.0mA/cmの充電条件下においても樹枝状の成長は観察されなかった(図10参照)。
【0089】
一方、実施例9及び実施例10の結果から、リチウム金属粉末の平均粒径が増加するほど樹枝状の成長の可能性が増大し、平均粒径が約70μmの場合は、6.0mA/cmの充電条件下においては樹枝状の成長が観察された(図12参照)。
【0090】
実施例11において見られるように、20回までの充放電サイクル実験において粉末陰極材料を用いた電池は、電池容量の減少のない高い効率を示すが、箔陰極材料を用いた電池は、10回以降は各サイクル当たり10−20%の容量が減少することが分かる。
【0091】
リチウム金属粉末の平均粒径が減少するにつれて樹枝状の成長が抑制される事実から、本発明によりリチウム金属の樹枝状の成長が抑制される理由は、反応面積とリチウム表面の電解膜の性格が粉末の形状によって異なることによると推測することができる。
【0092】
以上においては、特定の好ましい実施例を挙げ、また図示して本発明を説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の精神を外れない範囲内において、当該発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者により、様々な変更や修正が可能である。
【0093】
(産業上の利用可能性)
本発明によるリチウム粉末陰極をリチウム1次電池に用いる場合は、高温貯蔵能が向上し、瞬間放電時の電圧降下現象が改善され、リチウム2次電池に用いる場合は、充電時に樹枝状のリチウムの析出及びその成長が抑制され、これにより充放電の効率を大きく増大させて電池の容量減少を抑制し、電池短絡の可能性を排除させることができる。
【0094】
本発明の方法で製造された陰極材料は、金属リチウム粉末層が粉末特性を失わずに加工することができるため、展性及び延性等の機械的性質がそのまま維持され、従って、ワウンドタイプ又はボビンタイプに陰極を製造する場合も、機械的性質による問題が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明による無酸素の雰囲気下においてLi粉末を得るために使用可能な製造装置のうちの一つの概略断面図である。
【図2】
図2は、粉末状のリチウム金属からリチウムストリップ等を製造する際に用いることのできるプレス装置の概略斜視図である。
【図3】
図3は、電池性能を試験するために、リチウムストリップで製造されたリチウム粉末陰極を用いて構成された電池セルの正面図である。
【図4a】
図4aは、先行技術のリチウム箔陰極と本発明のリチウム粉末陰極をそれぞれ陰極材料として用いて構成したMnO/Li型1次電池に対して、10日/15回の瞬間放電時の電圧降下現象を測定したグラフである。パルス放電の条件は、予備電流が0.003mA(0.0038mA/cm)で、運転電流が9mA(11.5mA/cm)である。
【図4b】
図4bは、図4aにおけると同様のMnO/Li型1次電池に対する60℃/17日/100回の瞬間放電時の電圧降下現象を測定したグラフである。
【図5a】
図5aは、先行技術のリチウム箔陰極と本発明のリチウム粉末陰極をそれぞれ陰極材料として用いて構成したSOCl/Li型1次電池に対する10日/複数回の瞬間放電時の電圧降下現象を測定したグラフである。
【図5b】
図5bは、図5aにおけると同様のSOCl/Li型電池に対する20日/複数回の瞬間放電時の電圧降下現象を測定したグラフである。
【図6a】
図6aは、先行技術のリチウム箔陰極と本発明のリチウム粉末陰極をそれぞれ陰極材料として用いて構成したリチウム2次電池において、電解液内に電極が浸漬された時間による電極の内部抵抗の変化を示すグラフである。
【図6b】
図6bは、先行技術のリチウム箔陰極と本発明のリチウム粉末陰極をそれぞれ陰極材料として用いて構成したSOCl/Li型リチウム1次電池において、電解液内に電極が浸漬された時間による電極の内部抵抗の変化を示すグラフである。
【図7】
図7a〜図7cは、それぞれ本発明の粉末状のリチウム金属で加工された陰極形成材料の例を示す図である。
【図8】
図8は、本発明の実施例による陰極材料の5サイクル充放電後の光学顕微鏡の写真である。
【図9】
図9は、比較例による陰極材料の5サイクル充放電後の光学顕微鏡写真である。
【図10】
図10は、それぞれ本発明の他の実施例による陰極材料の光学顕微鏡写真である。
【図11】
図11は、それぞれ本発明の他の実施例による陰極材料の光学顕微鏡写真である。
【図12】
図12は、それぞれ本発明の他の実施例による陰極材料の光学顕微鏡写真である。
【図13】
図13は、リチウム粉末陰極及びリチウム箔陰極をそれぞれ用いたリチウム2次電池の充放電効率を比較したグラフである。

Claims (11)

  1. 可撓性の金属基材、その表面上に付着され、粉末状のリチウム金属層で構成されるリチウム電池用陰極。
  2. 粉末状のリチウム金属層は100μm以下の平均粒径を有することを特徴とする請求項1に記載の陰極
  3. 上記金属基材は、導電性のストリップ及び金属EXMETのいずれか一つの形状からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の陰極。
  4. ストリップ又は金属EXMETを1回又は複数回巻回させたワウンドタイプ又はボビンタイプであることを特徴とする請求項1又は2に記載の陰極。
  5. 粉末状のリチウム金属が、無水/無酸素の雰囲気下においてリチウム金属を溶融させ、上記リチウムの溶融点以上に加熱された無機鉱油における攪拌下にエマルジョン化し、得られたエマルジョンを冷却させ、これにより溶融リチウム金属のエマルジョン粒子を固化して粉末状で作り、必要に応じて分離及び洗浄することで構成される方法により製造されることを特徴とする請求項1又は2に記載の陰極。
  6. リチウム電池がリチウム2次電池であることを特徴とする請求項1又は2に記載の陰極。
  7. 粉末状のリチウム金属を金属EXMETに付着し、生じた金属EXMETを巻回するステップで構成されることを特徴とするリチウム電池用陰極の製造方法。
  8. 粉末状のリチウム金属をストリップ状で成形及び焼結し、生じたストリップを可撓性の金属基材に巻回するステップで構成されることを特徴とするリチウム電池用陰極の製造方法。
  9. 粉末状のリチウム金属を可撓性の金属基材ストリップに圧延方式で付着させることで構成されることを特徴とする請求項8に記載のリチウム電池用陰極の製造方法。
  10. 粉末状のリチウム金属をスリーブ状にモールド成形することで構成されることを特徴とするリチウム電池用陰極の製造方法。
  11. 陽極、陰極及び電解液で構成されるリチウム1次又は2次電池において、陰極として請求項1によるリチウム電池用陰極又は請求項7〜10のいずれか一項による方法により製造されたリチウム電池用陰極を用いるリチウム電池。
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