JP2004504227A - 傾倒ピン機構 - Google Patents
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Abstract
本発明は、有利には位置調節可能な自動車用ステアリングコラムの緊締装置のための、ステアリングコラムを受容するケーシングを車体固定されたホルダに解除可能に固定するための傾倒ピン機構であって、前記ケーシングとホルダとが、傾倒ピン機構によって互いに押圧可能な互いに協働し合う少なくとも1つの摩擦面対偶を有しており、中央に配置され中心軸線13方向に摺動可能なピン3と、縦軸線14がピン中心軸線13に対してほぼ平行に配置された傾倒ピン6とが設けられており、該傾倒ピン6は一方側がピンつば4に直接又は間接的に支えられていて他方側の端部が操作リング5の端面側に形成された切欠10内に受容されており、この場合傾倒ピン6は、操作リング5を回転させることによって、一方側がピン中心軸線13に対して平行な軸方向の伸展位置を越えて係止可能なストッパ位置内に傾倒可能、並びにこれとは逆方向で解除位置に傾倒可能である形式のものに関する。本発明によれば、操作リング5が、第1の傾倒ピン6とは反対側の第2の端面側上で、別の傾倒ピン6のための少なくとも1つの切欠11を有しており、この場合、この傾倒ピン6の他方の端部が、操作リング5の中心軸線方向で軸方向に摺動可能な押圧円板7で支えられるようになっている。
Description
【0001】
本発明は、請求項の上位概念部に記載した特徴を有する、位置調節可能な自動車用ステアリングコラムの緊締装置のための傾倒機構(チルト機構)に関する。
【0002】
このような形式の傾倒機構は、例えばドイツ連邦共和国特許公開第4400306号明細書によれば、緊締装置において緊締力を形成するために設けられている。この公知の明細書によれば、ステアリングコラムを受容するケーシングが、車体固定されたホルダを有していて、対応する摩擦面で互いに緊締された状態に位置する構成が開示されている。緊締力の形成は、一方の端部がケーシングの対応受け内で支えられ、他方の端部がピンつばの対応受け内で支えられている多数の傾倒ピンによって行われる。ピンを一方方向で回転させると、傾倒ピンは、ピン軸線に対して平行な軸方向の伸展位置を越えて、係止可能なストッパ位置にもたらされ、このストッパ位置で、車体固定されたホルダ及びケーシングのための必要な押圧力がもたらされる。ピンを逆方向で回転させると、傾倒ピンは、緊締結合を解除する解除位置に達する。この解除位置で傾倒ピンはピン縦軸線に対して所定の角度だけ傾斜されている。
【0003】
上記公知の明細書に記載された、傾倒ピン機構を使用した緊締装置は、原則的に実証され認められているが、特に緊締作用に関する次第に高くなる要求に対してはいくつかの欠点がある。これは特に、緊締経路つまり、傾倒ピンがその解除位置から係止位置まで移動するストロークが、比較的小さいという点である。さらにまた、いずれにしていも小さい緊締ストロークから出発して、傾倒ピンが軸方向の伸展位置を越えて係止位置に移動することによって、傾倒ピンの安定した係止位置における保持が再び失われることになる。さらにまた従来技術のものでは、前記傾倒ピン機構のために、力によって傾倒ピンを傾倒させるために操作部材の回転運動を許容する、例えばアキシャルニードル軸受の形状の対向軸受が必要となる、という欠点がある。
【0004】
そこで本発明の課題は、冒頭に述べた形式の傾倒ピン機構を改良して、より大きい緊締経路が実現され得るようなものを提供することである。また本発明による傾倒ピン機構は、寸法がコンパクトで構造が簡単で、安価なものでなければならない。
【0005】
この課題は本発明によれば、請求項1に記載した技術的な特徴と前記上位概念部の構成とを組みあわせた構成によって解決された。
【0006】
本発明の技術的な特徴によれば、回転することによって、操作リングと、ピンつばに合致された傾倒ピンとの間で傾倒を行う操作リングが、傾倒ピンとは反対の第2の端面側で別の傾倒ピンのための少なくとも1つの切欠を有しており、この場合この傾倒ピンの他方の端部が、操作リングの中心軸線方向で軸方向に摺動可能な押圧円板で支えられるようになっている。
【0007】
このような本発明の構成によって、操作リングを回転させることによって、操作リングの端面側に支承された傾倒ピンの両側のストローク運動が実施される。従来技術により公知の傾倒ピン機構に対して、前記本願の形式によれば、ストローク運動を倍増させることができる。それぞれ2つの端面側に配置された傾倒ピンのための切欠は、互いにずらして配置されている。本発明による機構は、ストローク経路が倍増されたにも拘わらず、非常にコンパクトな寸法のものが得られる。
【0008】
操作リングの両端面側のそれぞれに、各傾倒ピンのための互いに180゜ずらして配置された2つの受容部を配置すれば、特に有利である。この場合、一方の端面側の受容部は、他方の端面側の受容部に対して90゜ずらして配置されている。ニードル対を両側にずらして配置したことによって、中央の操作リングが安定化され、これによって一般的に存在する3つの傾倒ピンを少なくすることができ、これは製造及び組立の簡略化につながる。
【0009】
本発明のその他の有利な実施態様によれば、操作リングの係止可能なストッパ位置に存在する2つだけの傾倒ピンが、「超−死点位置」つまりピン中心軸線に対して平行な軸方向の死点位置を越えて延びる「超−死点位置」に位置し、これに対してその他の2つの傾倒ピンは軸方向の伸展位置に正確に配置されている。係止位置における傾倒ピンを種々異なる位置に配置することによって、緊締経路は付加的に増大され、ひいては共通の機構の緊締作用は付加的に増大する。
【0010】
操作リングの回転は、この操作リングがハンドレバーに連結されることによって実現される。
【0011】
以下に図面に示した実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
【0012】
図1は、本発明による傾倒ピン機構の断面図、
図2は、本発明による傾倒ピン機構の、図1のA−A線に沿った断面図、
図3は、傾倒ピン機構の、図1のB−B線に沿った断面図、
図4は、図2のC−C線に沿った断面図である。
【0013】
傾倒(チルト)ピン機構の図面において、詳細については、見やすくするために、ステアリングコラム機構の隣接する構成部分は省略した。図1にはその全体が符号1で示された傾倒ピン機構は、この傾倒ピン機構1に連結されたハンドレバー2と共に示されている。ハンドレバー2は、傾倒ピン機構を操作するために用いられる。この傾倒ピン機構の詳細については図2〜図4に示されている。
【0014】
傾倒ピン機構全体は、主として、端部側でピンつば4を備えた、中央に配置されたピン3と、ハンドレバー2が固定されている操作リング5と、全部で4つの傾倒ピン6と、操作リング5の側方に配置された2つの押圧円板7,8とから成っている。押圧円板8は、傾倒ピンとは反対側に向いた外側がピンつば4に当接している。押圧円板8には、球状に構成された切欠9が形成されており、この切欠9はその輪郭形状が、傾倒ピン6の両端部に適合している。傾倒ピン6は、押圧円板8と反対側の端部が、この端部に対応してソケットキャップ(球面継手の球を受容する側)として構成された、操作リング5の切欠10内に配置されている。図示の実施例では押圧円板8は、2つの傾倒ピンのための当接面として働き、この場合、傾倒ピンは共通の曲率半径上で180゜ずらして配置されている。
【0015】
図3によれば、操作リング5は、押圧円板8とは反対側の端面側で同様に2つの切欠11を有しており、これらの切欠11内にやはり傾倒ピン6が受容されている。これらの傾倒ピンは一方では、切欠11の底部に支えられており、この切欠11は前記切欠10と同様にソケットキャップとして構成されている。傾倒ピン6の他方の端部は押圧円板7で支えられており、この押圧円板7は押圧円板8と同様に切欠12を有しており、この切欠12は、傾倒ピン6の端部に対応して半球状に構成されている。切欠10及び11の直径寸法は、傾倒ピンが、やや角度のずらして孔内に配置され、しかしながらピン3の中心軸線13に対してほぼ平行に配置されるように選定されている。ハンドレバー2によって操作リング5を回転させると、やや斜めに位置するピン3がまず、傾倒ピン6の縦軸線14がピン3の中心軸線13と平行に整列される位置にもたらされる。操作リング5をさらに回転させると、傾倒ピンは、前記平行な整列位置を越えて、相応の安定したストッパ位置にもたらされる。
【0016】
操作リング5を回転させることによって、位置変化及びこの位置変化に起因する、操作リング5によって移動せしめられた傾倒ピン6のストローク運動が得られるという事実によって、従来の傾倒ピン機構に対して倍増されたストローク経路が得られ、ひいては、傾倒ピン機構に基づいて生ぜしめられた、調節可能なステアリングコラムを解除可能に固定するための可能な緊締力の著しい増大が得られた。
【0017】
図4によれば、操作リングの端面側から突き出るそれぞれ2つの傾倒ピンが共通の円周曲率半径上に180゜ずらして配置されている。この場合、互いに向き合って位置する端面側の傾倒ピンが第1の傾倒ピンに対して90゜ずらして配置されている。このような配置によって、傾倒ピン機構の自己形状安定性が得られるので、従来一般的であった、共通の円周曲率半径上に3つの傾倒ピンを有する構成は放棄することができる。
【0018】
傾倒ピン6のストローク運動によって、押圧円板7及び8は軸方向でずらされ、これによって図示していない形式で、自動車のステアリングコラムのための緊締機構内において、この緊締機構内に存在する摩擦対偶内に付着力が形成される。
【0019】
本発明の特別な実施態様によれば、傾倒ピンを緊締位置で係止するために、存在する4つの傾倒ピン6のうちの2つだけが使用される。このことはつまり、傾倒ピン機構の係止装置内で2つの傾倒ピン6が死点を越える位置に位置しており、これに対して2つの別の傾倒ピンはその縦軸線14が、ピン3の中心軸線13に対して平行に整列されている。このような形式で、この傾倒ピン6のストローク経路は、死点を越える位置によって係止に基づいて、再び減少されることはなので、前記実施例に対してわずかではあるがストロークの増大が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による傾倒ピン機構の断面図である。
【図2】
本発明による傾倒ピン機構の、図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】
傾倒ピン機構の、図1のB−B線に沿った断面図である。
【図4】
図2のC−C線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 傾倒ピン機構
2 ハンドレバー
3 ピン
4 ピンつば
5 操作リング
6 傾倒ピン
7,8 押圧円板
9,10,11,12 切欠
13 中心軸線
14 縦軸線
本発明は、請求項の上位概念部に記載した特徴を有する、位置調節可能な自動車用ステアリングコラムの緊締装置のための傾倒機構(チルト機構)に関する。
【0002】
このような形式の傾倒機構は、例えばドイツ連邦共和国特許公開第4400306号明細書によれば、緊締装置において緊締力を形成するために設けられている。この公知の明細書によれば、ステアリングコラムを受容するケーシングが、車体固定されたホルダを有していて、対応する摩擦面で互いに緊締された状態に位置する構成が開示されている。緊締力の形成は、一方の端部がケーシングの対応受け内で支えられ、他方の端部がピンつばの対応受け内で支えられている多数の傾倒ピンによって行われる。ピンを一方方向で回転させると、傾倒ピンは、ピン軸線に対して平行な軸方向の伸展位置を越えて、係止可能なストッパ位置にもたらされ、このストッパ位置で、車体固定されたホルダ及びケーシングのための必要な押圧力がもたらされる。ピンを逆方向で回転させると、傾倒ピンは、緊締結合を解除する解除位置に達する。この解除位置で傾倒ピンはピン縦軸線に対して所定の角度だけ傾斜されている。
【0003】
上記公知の明細書に記載された、傾倒ピン機構を使用した緊締装置は、原則的に実証され認められているが、特に緊締作用に関する次第に高くなる要求に対してはいくつかの欠点がある。これは特に、緊締経路つまり、傾倒ピンがその解除位置から係止位置まで移動するストロークが、比較的小さいという点である。さらにまた、いずれにしていも小さい緊締ストロークから出発して、傾倒ピンが軸方向の伸展位置を越えて係止位置に移動することによって、傾倒ピンの安定した係止位置における保持が再び失われることになる。さらにまた従来技術のものでは、前記傾倒ピン機構のために、力によって傾倒ピンを傾倒させるために操作部材の回転運動を許容する、例えばアキシャルニードル軸受の形状の対向軸受が必要となる、という欠点がある。
【0004】
そこで本発明の課題は、冒頭に述べた形式の傾倒ピン機構を改良して、より大きい緊締経路が実現され得るようなものを提供することである。また本発明による傾倒ピン機構は、寸法がコンパクトで構造が簡単で、安価なものでなければならない。
【0005】
この課題は本発明によれば、請求項1に記載した技術的な特徴と前記上位概念部の構成とを組みあわせた構成によって解決された。
【0006】
本発明の技術的な特徴によれば、回転することによって、操作リングと、ピンつばに合致された傾倒ピンとの間で傾倒を行う操作リングが、傾倒ピンとは反対の第2の端面側で別の傾倒ピンのための少なくとも1つの切欠を有しており、この場合この傾倒ピンの他方の端部が、操作リングの中心軸線方向で軸方向に摺動可能な押圧円板で支えられるようになっている。
【0007】
このような本発明の構成によって、操作リングを回転させることによって、操作リングの端面側に支承された傾倒ピンの両側のストローク運動が実施される。従来技術により公知の傾倒ピン機構に対して、前記本願の形式によれば、ストローク運動を倍増させることができる。それぞれ2つの端面側に配置された傾倒ピンのための切欠は、互いにずらして配置されている。本発明による機構は、ストローク経路が倍増されたにも拘わらず、非常にコンパクトな寸法のものが得られる。
【0008】
操作リングの両端面側のそれぞれに、各傾倒ピンのための互いに180゜ずらして配置された2つの受容部を配置すれば、特に有利である。この場合、一方の端面側の受容部は、他方の端面側の受容部に対して90゜ずらして配置されている。ニードル対を両側にずらして配置したことによって、中央の操作リングが安定化され、これによって一般的に存在する3つの傾倒ピンを少なくすることができ、これは製造及び組立の簡略化につながる。
【0009】
本発明のその他の有利な実施態様によれば、操作リングの係止可能なストッパ位置に存在する2つだけの傾倒ピンが、「超−死点位置」つまりピン中心軸線に対して平行な軸方向の死点位置を越えて延びる「超−死点位置」に位置し、これに対してその他の2つの傾倒ピンは軸方向の伸展位置に正確に配置されている。係止位置における傾倒ピンを種々異なる位置に配置することによって、緊締経路は付加的に増大され、ひいては共通の機構の緊締作用は付加的に増大する。
【0010】
操作リングの回転は、この操作リングがハンドレバーに連結されることによって実現される。
【0011】
以下に図面に示した実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
【0012】
図1は、本発明による傾倒ピン機構の断面図、
図2は、本発明による傾倒ピン機構の、図1のA−A線に沿った断面図、
図3は、傾倒ピン機構の、図1のB−B線に沿った断面図、
図4は、図2のC−C線に沿った断面図である。
【0013】
傾倒(チルト)ピン機構の図面において、詳細については、見やすくするために、ステアリングコラム機構の隣接する構成部分は省略した。図1にはその全体が符号1で示された傾倒ピン機構は、この傾倒ピン機構1に連結されたハンドレバー2と共に示されている。ハンドレバー2は、傾倒ピン機構を操作するために用いられる。この傾倒ピン機構の詳細については図2〜図4に示されている。
【0014】
傾倒ピン機構全体は、主として、端部側でピンつば4を備えた、中央に配置されたピン3と、ハンドレバー2が固定されている操作リング5と、全部で4つの傾倒ピン6と、操作リング5の側方に配置された2つの押圧円板7,8とから成っている。押圧円板8は、傾倒ピンとは反対側に向いた外側がピンつば4に当接している。押圧円板8には、球状に構成された切欠9が形成されており、この切欠9はその輪郭形状が、傾倒ピン6の両端部に適合している。傾倒ピン6は、押圧円板8と反対側の端部が、この端部に対応してソケットキャップ(球面継手の球を受容する側)として構成された、操作リング5の切欠10内に配置されている。図示の実施例では押圧円板8は、2つの傾倒ピンのための当接面として働き、この場合、傾倒ピンは共通の曲率半径上で180゜ずらして配置されている。
【0015】
図3によれば、操作リング5は、押圧円板8とは反対側の端面側で同様に2つの切欠11を有しており、これらの切欠11内にやはり傾倒ピン6が受容されている。これらの傾倒ピンは一方では、切欠11の底部に支えられており、この切欠11は前記切欠10と同様にソケットキャップとして構成されている。傾倒ピン6の他方の端部は押圧円板7で支えられており、この押圧円板7は押圧円板8と同様に切欠12を有しており、この切欠12は、傾倒ピン6の端部に対応して半球状に構成されている。切欠10及び11の直径寸法は、傾倒ピンが、やや角度のずらして孔内に配置され、しかしながらピン3の中心軸線13に対してほぼ平行に配置されるように選定されている。ハンドレバー2によって操作リング5を回転させると、やや斜めに位置するピン3がまず、傾倒ピン6の縦軸線14がピン3の中心軸線13と平行に整列される位置にもたらされる。操作リング5をさらに回転させると、傾倒ピンは、前記平行な整列位置を越えて、相応の安定したストッパ位置にもたらされる。
【0016】
操作リング5を回転させることによって、位置変化及びこの位置変化に起因する、操作リング5によって移動せしめられた傾倒ピン6のストローク運動が得られるという事実によって、従来の傾倒ピン機構に対して倍増されたストローク経路が得られ、ひいては、傾倒ピン機構に基づいて生ぜしめられた、調節可能なステアリングコラムを解除可能に固定するための可能な緊締力の著しい増大が得られた。
【0017】
図4によれば、操作リングの端面側から突き出るそれぞれ2つの傾倒ピンが共通の円周曲率半径上に180゜ずらして配置されている。この場合、互いに向き合って位置する端面側の傾倒ピンが第1の傾倒ピンに対して90゜ずらして配置されている。このような配置によって、傾倒ピン機構の自己形状安定性が得られるので、従来一般的であった、共通の円周曲率半径上に3つの傾倒ピンを有する構成は放棄することができる。
【0018】
傾倒ピン6のストローク運動によって、押圧円板7及び8は軸方向でずらされ、これによって図示していない形式で、自動車のステアリングコラムのための緊締機構内において、この緊締機構内に存在する摩擦対偶内に付着力が形成される。
【0019】
本発明の特別な実施態様によれば、傾倒ピンを緊締位置で係止するために、存在する4つの傾倒ピン6のうちの2つだけが使用される。このことはつまり、傾倒ピン機構の係止装置内で2つの傾倒ピン6が死点を越える位置に位置しており、これに対して2つの別の傾倒ピンはその縦軸線14が、ピン3の中心軸線13に対して平行に整列されている。このような形式で、この傾倒ピン6のストローク経路は、死点を越える位置によって係止に基づいて、再び減少されることはなので、前記実施例に対してわずかではあるがストロークの増大が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による傾倒ピン機構の断面図である。
【図2】
本発明による傾倒ピン機構の、図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】
傾倒ピン機構の、図1のB−B線に沿った断面図である。
【図4】
図2のC−C線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 傾倒ピン機構
2 ハンドレバー
3 ピン
4 ピンつば
5 操作リング
6 傾倒ピン
7,8 押圧円板
9,10,11,12 切欠
13 中心軸線
14 縦軸線
Claims (7)
- 有利には位置調節可能な自動車用ステアリングコラムの緊締装置のための、ステアリングコラムを受容するケーシングを車体固定されたホルダに解除可能に固定するための傾倒ピン機構であって、前記ケーシングとホルダとが、傾倒ピン機構によって互いに押圧可能な互いに協働し合う少なくとも1つの摩擦面対偶を有しており、中央に配置され中心軸線(13)方向に摺動可能なピン(3)と、縦軸線(14)がピン中心軸線(13)に対してほぼ平行に配置された傾倒ピン(6)とが設けられており、該傾倒ピン(6)は一方側がピンつば(4)に直接又は間接的に支えられていて他方側の端部が操作リング(5)の端面側に形成された切欠(10)内に受容されており、この場合傾倒ピン(6)は、操作リング(5)を回転させることによって、一方側がピン中心軸線(13)に対して平行な軸方向の伸展位置を越えて係止可能なストッパ位置内に傾倒可能、並びにこれとは逆方向で解除位置に傾倒可能である形式のものにおいて、
操作リング(5)が、第1の傾倒ピン(6)とは反対側の第2の端面側上で、別の傾倒ピン(6)のための少なくとも1つの切欠(11)を有しており、この場合、この傾倒ピン(6)の他方の端部が、操作リング(5)の中心軸線方向で軸方向に摺動可能な押圧円板(7)で支えられることを特徴とする、傾倒ピン機構。 - 操作リング(5)の両端面側のそれぞれに、各傾倒ピン(6)のための互いに180゜ずらして配置された2つの受容部(10,11)が配置されている、請求項1記載の傾倒ピン機構。
- 一方の端面側の受容部(10)が、他方の端面側の受容部(11)に対して90゜ずらして配置されている、請求項2記載の傾倒ピン機構。
- 少なくとも1つの傾倒ピン(6)が操作リング(5)の係止可能なストッパ位置内で、ピン中心軸線(13)に対して平行な軸方向の伸展位置に位置している、請求項1から3までのいずれか1項記載の傾倒ピン機構。
- 一方の端面側に配置された傾倒ピン(6)が操作リング(5)の係止可能なストッパ位置において、ピン中心軸線(13)に対して平行な軸方向の伸展位置に位置している、請求項2から4までのいずれか1項記載の傾倒ピン機構。
- 一方の端面側に配置された傾倒ピン(6)のそれぞれが、操作リング(5)の係止可能なストッパ位置において、ピン中心軸線(13)に対して平行な軸方向の伸展位置に位置している、請求項2から4までのいずれか1項記載の傾倒ピン機構。
- 操作リング(5)が、回転運動を実施するためのハンドレバー(2)に連結されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の傾倒ピン機構。
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