JP2004363164A - 密封型電気部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂製接着剤と蓋体の熱膨張係数が異なっていたとしても、蓋体の材料に影響されることなく、樹脂製接着剤とケースとの間に隙間が生じにくく、樹脂製接着剤とケース内周面との充分な接着が図れ気密性が向上される密封型電気部品を提供する。
【解決手段】開口部1eを有するケース1と、開口部1e側へ突出する外部端子9を有する基板8と、外部端子9が挿通され嵌合する貫通孔10aを有し、開口部1eの内周面に嵌合される蓋体10と、蓋体10の上面側に充填され、開口部1eの内周面と蓋体10との嵌合部、及び外部端子9と蓋体10との嵌合部を塞ぐ接着剤14とを備え、接着剤14の樹脂中には、蓋体10の板面に沿って埋設される板状のスペーサ11を設けると共に、スペーサ11を、ケース1と接着剤14との線膨張係数のうちケース1の線膨張係数により近い物性値を有する板材で形成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気部品に係り、特に自動車などに搭載されるスロットルポジションセンサーなどの密封型電気部品の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の密封型電気部品の構造としては、上面が開口された収納部を有するケースの収納部内に、刷子を有するロータを回動可能に保持し、この刷子と摺接する抵抗体を有する絶縁基板と、この絶縁基板上を覆うカバーを収納部の開口部に取り付け、絶縁基板から導出する端子をカバーから突出させ、リードワイヤに半田付けした後、開口部を密封樹脂で充填して密封したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、従来の密封型電気部品の構造を図に基づいて説明する。図4は従来の密封型電気部品の構造を示す断面図である。
【0004】
図において、51はケース、52はシャフト53に回転可能に装着されたロータ、54はシャフト53に装着されたレバー、55はロータ52に装着され、絶縁基板56上の抵抗体上を摺接する刷子、57は端子、58は端子57に接続され、外部に導出されるリードワイヤ、59は絶縁基板56を覆うようにケース51に装着されたカバー、60は密封樹脂である。尚、絶縁基板56は上面開口部を有する上記ケース51の段部に装着されている。
【0005】
また、51aは絶縁基板56を保護するために外壁51dと内壁51bとの間に設けられた外周溝、59aは同じく絶縁基板56を保護するためにカバー59に設けられた隙間部であり、絶縁基板56は上記内壁51bに装着されている。また、カバー59はケース51の外壁51d及び内壁51cに、絶縁基板56を覆うように装着している。
【0006】
【特許文献1】
実用新案登録第2536918号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の密封型電気部品の構造においては、製品の小型化に伴い、ケース内周面と密封樹脂(樹脂製接着剤)の接着面積が減少することから、密封樹脂とカバー(蓋体)の熱(線)膨張係数がケースの熱(線)膨張係数に比べて大きい場合、低温になると、密封樹脂の径方向の収縮がケースの内周径の収縮に比べて大きくなるため、密封樹脂とケース内周面の充分な接着が図れず、気密性が損なわれるという問題があった。
また、密封樹脂(樹脂製接着剤)とカバー(蓋体)の熱(線)膨張係数がケースの熱膨張係数に比べて小さい場合、高温になると、密封樹脂の径方向の膨張に比べてケースの内周径の変化が大きくなるため、密封樹脂とケース内周面の充分な接着が図れず、気密性が損なわれるという問題があった。
【0008】
したがって、本発明では上述した問題点を解決し、樹脂製接着剤と蓋体の熱(線)膨張係数が異なっていたとしても、蓋体の材料に影響されることなく、樹脂製接着剤とケースとの間に隙間が生じにくく、樹脂製接着剤とケース内周面との充分な接着が図れ気密性が向上される密封型電気部品を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では第1の解決手段として、開口部を有し、該開口部に連続して箱状の収納部が設けられたケースと、前記収納部底面側に回転可能に保持され、摺動子あるいは導電パターンのどちらか一方が設けられた回転体と、該回転体に対向して配置され、前記摺動子あるいは導電パターンの他方が設けられると共に、これらと電気的に接続されて前記開口部側へ突出する外部端子を有する基板と、前記外部端子が挿通され嵌合する貫通孔を有し、前記開口部の内周面に嵌合される蓋体と、該蓋体の上面側に充填され、前記開口部の内周面と前記蓋体との嵌合部、及び前記外部端子と前記蓋体との嵌合部を塞ぐ接着剤とを備え、前記接着剤の樹脂中には、前記蓋体の板面に沿って埋設される板状のスペーサを設けると共に、該スペーサを、前記ケースと前記接着剤との線膨張係数のうち前記ケースの線膨張係数により近い物性値を有する板材で形成した構成とした。
【0010】
また、第2の解決手段として、前記スペーサを、前記蓋体の板面上に密着させて載置して前記接着剤の樹脂中に埋設した構成とした。
また、第3の解決手段として、前記スペーサを、金属板で形成し、前記外部端子と離間させた状態で前記接着剤の樹脂中に埋設した構成とした。
また、第4の解決手段として、前記スペーサの外周部の一部を円弧状に形成し、該スペーサを、前記外部端子が突出された側とは反対側の前記開口部の内周面に沿って配置した構成とした。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図1乃至図3に示す。図1は本発明に係る密封型電気部品の断面図、図2は密封型電気部品の平面図、図3は密封型電気部品のスペーサの平面図である。
【0012】
図において、ケース1は、合成樹脂などの絶縁材で上面が開口された箱状に形成され、略円筒状の基部1aと、この基部1aの一側面側に突出した略矩形状の台部1bとから形成されている。また、基部1aの他側面側には、台部1bとは反対の方向に略台形状の取付板1cが延設されており、この取付板1cには、外部のネジが挿通されてシャーシなどに取り付けられる小判状のネジ穴1dが設けられている。また、基部1aと台部1bの上面側には、連続して開口部1eが設けられており、また、基部1a側の開口部1eから底面側に連続して箱状の収納部1fが設けられている。
【0013】
また、収納部1fの内底部には、貫通孔1gが設けられており、この貫通孔1gの回りには、収納部1f内に立設して円筒状の軸受部1hが設けられている。また、この軸受部1hは、基部1aの底面から外方へ突出した状態で連続して形成されている。また、軸受部1hの先端部には、黄銅などの金属材で同じく略円筒状に形成された軸受2が埋設して形成され、該軸受2にYリング3が圧入によって保持されている。また、収納部1fの底面側で軸受部1hの外周部がばね収容部1iとなっており、このばね収容部1iに、後述する回転体5を基板8側へ付勢するコイルばね4が収容されている。
【0014】
また、基部1a側の開口部1eには、円筒状の内周面に沿って、段部1jが設けられており、この段部1jに、後述する基板8が位置決めされて載置されるものとなっている。また、円筒状の内周面の対向する面には、後述するスペーサ11が係止される一対の係止突起1kが設けられている。また、台部1bの開口部1eの一端側には、後述するリード線12が被覆された被覆体13を係止する係止口1lが設けられている。
【0015】
回転体5は、合成樹脂などの絶縁材からなり、外周に、下方へ突設したフック部5bを有する円盤状の鍔部5aと、この鍔部5aの下側に設けられ、やや太径の円筒状に設けられた下軸部5cと、鍔部5aの上側に設けられ、やや小径の円筒状に設けられた上軸部5dとを有している。また、上軸部5dの円筒内には、上軸部5dと外径が略同径の黄銅などの金属材からなる軸6が、嵌合されて一体的に固着されている。
【0016】
この回転体5は、下軸部5cが、収納部1f内の軸受部1h、及び軸受2に回動可能に装着されており、上軸部5dと軸6が、開口部1eに係合される後述する基板8の挿通孔8bに同じく回動可能に挿通されている。また、回転体5の鍔部5aの上面側には、銀などのめっき処理が施された、ばね用りん青銅などの導電性金属材からなる摺動子7が固着されており、鍔部5aが、ばね収容部1iに収容されたコイルばね4の付勢力によって回転体5が上方へ付勢されることで上下方向にガタツクことなく、摺動子7が、後述する基板8の一面側に設けられた導電パターン8aと摺接されている。
【0017】
基板8は、絶縁性の樹脂材で平板状に形成され、その一面側には導電性の金属板などが表出されて配設された複数の導電パターン8aを有する。また、基板8の一端側には、導電パターン8aから導出され、同じく導電性の金属板などからなる複数の外部端子9が延出して設けられており、この外部端子9の自由端側が開口部1eの上面側へ屈曲されて配設されている。
また、基板8の中央には、挿通孔8bが設けられており、この挿通孔8bには、回転体5の上軸部5dと軸6が回動可能に挿通されている。この基板8は、収納部1aの開口部1eの内周面に沿って設けられた段部1jに位置決めされて係合されている。
尚、導電パターン8aは抵抗体であっても良いし、また、摺動子7と導電パターン8aは、摺動子7を基板8に固着して、導電パターン8aを回転体5に形成するようにしても良い。
【0018】
蓋体10は、合成樹脂などの絶縁材からなり、収納部1hの開口部1eを覆うように、開口部1eの内周面に、蓋体10の外周部を一致させた状態で強嵌合して取り付けられている。また、蓋体10の一端側には、外部端子9の自由端側を挿通させて嵌合させる複数の貫通孔10aが設けられている。また、蓋体10の中央には、基板8の挿通孔8bに挿通された軸6の先端が係合し、回動可能に軸支される、軸受10bが設けられている。
【0019】
スペーサ11は、絶縁性の樹脂材、あるいは金属製の板材等からなり、前記蓋体10の上面側に配置されている。このスペーサ11は、基部1a側の開口部1e上に配置されており、開口部1eのほぼ半分を覆うような大きさを有し、スペーサ11の外周部の一部は、円弧状に形成され、このスペーサ11が、外部端子9が突出された側とは反対側の開口部1eの内周面に沿って配置されている。また、スペーサ11の中央には、蓋体10の軸受10bが挿通する窓孔11aが設けられており、対向する両側部にはケース1の係止突起1kに係止して位置決めされる、一対の係止凹部11bが設けられている。
【0020】
この場合、スペーサ11は、蓋体10の板面上に密着させて載置するようにしており、スペーサ11が、後述する接着剤14の樹脂中に埋設される場合に、蓋体10と接する接着剤14の部分を少なくすることができるので、蓋体10の熱変形に伴う接着剤14へ与える影響を受けにくいものとなっている。
【0021】
また、スペーサ11を、金属製の板材から形成した場合には、外部端子9と離間させた状態で、後述する接着剤14の樹脂中に埋設するようにすれば良く、こうした場合には、接着剤14に比べてスペーサ11が、弾性変形が生じない強度の強い材料で形成されているので、確実に接着剤14をスペーサ11の動きに従動させることができるものとなる。
【0022】
また、スペーサ11は、その外周部の一部が円弧状に形成されており、このスペーサ11を、外部端子9が突出された側とは反対側の基部1a側の開口部1eの内周面に沿って配置するようにしてあるので、スペーサ11の外周部の形状が、基部1a側の開口部1eの内周面と概略同じ形状となるので、ケース1とスペーサ11との環境変化の温度差による熱変形による寸法変化を概略同一にできる。
【0023】
リード線12は、銅線などの導電性の金属線からなり、複数本が被覆体13により束ねられ一体となっている。このリード線12は、露出された一端側が基板8から導出された外部端子9の自由端側と接続されており、また、被覆体13が、台部1bの開口部1eの一端側に設けられた係止口1lに係合されて固着されている。このリード線12を介して、図示しない外部の制御回路に、摺動子7と導電パターン8aとにより発生する信号が伝送されるものとなっている。
【0024】
また、基部1a及び台部1bに設けられた開口部1eには、エポキシなどからなる樹脂性の接着剤14が充填されている。この接着剤14は、開口部1eを塞ぐように全面にわたって充填されており、開口部1eの内周面に嵌合される蓋体10、及びスペーサ11の上面側に充填され、開口部1eの内周面と蓋体10の外周部との嵌合部、及び外部端子9と蓋体10との貫通孔10aとの嵌合部を塞ぐように接着されている。この時、接着剤14の樹脂中には、蓋体10の板面に沿って板状のスペーサ11が埋設されるものとなっている。
【0025】
上記実施例においては、ケース1の材料として、耐熱環境性に優れている、ガラス入りPBT(ポリブチレンテレフタレート)、又はPPS(ポリフェニレンサルファイト)を使用しており、また、蓋体10の材料としては、軸受10bの回動時の潤滑性を得るために、ナイロン(66)、又はポリアセタール使用している。この場合、ガラス入りPBT(又はPPS)の熱(線)膨張係数は1.8×10−5で、ナイロン(又はポリアセタール)の熱(線)膨張係数は9〜10×10−5であり、また、エポキシ系の接着材14の熱(線)膨張係数は5×10−5であることから、接着材14と蓋体10の熱(線)膨張係数が、ケース1の熱(線)膨張係数に比べて大きい値となっている。
【0026】
このために、熱衝撃試験などの温度差を設けた試験等で、低温になると、従来のスペーサ11がない構成では、接着剤14の径方向の収縮が、ケース1の内周径の収縮に比べて大きくなることから、接着材14とケース1の開口部1eの内周面の充分な接着が図れず、気密性が損なわれるという問題が発生していた。
【0027】
本発明の実施例においては、上述したように、ケース1の開口部1eの内周面と蓋体10との嵌合部、及び外部端子9と蓋体10との嵌合部を塞ぐ接着剤14の樹脂中に、蓋体10の板面に沿って板状のスペーサ11を埋設した構成としている。そして、このスペーサ11の材料としては、りん青銅などの金属板、又はガラス入りPBT(ポリブチレンテレフタレート)から形成しており、この場合、りん青銅板の熱(線)膨張係数としては2×10−5(ガラス入りPBTは1.8×10−5)であることから、略ケース1の熱(線)膨張係数と一致している。
【0028】
このように、スペーサ11を、ケース1と接着剤14との熱(線)膨張係数のうち、ケース1の熱(線)膨張係数により近い物性値を有する板材で形成するようにしたので、温度差の環境変化で、接着剤14に熱変形が生じたとしても、接着剤14の樹脂中にスペーサ11があることによって、蓋体10の材料には影響されずに、スペーサ11が無い場合に比べて、スペーサ11に接着した接着剤14がスペーサ11と同様に挙動することになり、すなわち、ケース1と同様な挙動を示すことになるので、ケース1との間に収縮などで隙間が生じるのを抑制できるものとなる。また、この挙動は、スペーサ11の介在によって、蓋体10の材質には影響されないので、蓋体10の材質を任意に選定することができるので設計の自由度が広がるものとなる。
【0029】
また、本発明の実施例では、外部端子9が突出された側とは反対側で、略円筒状の基部1a側の開口部1eの内周面と、スペーサ11の一部が円弧状の外周部とは、開口部1eの円筒状の内周面の中心を通る任意の線上で、ケースの対向する内周面間の長さAと、スペーサ11の対向する外周部間の長さBとは、A>B>A/2の関係としている。
この場合、B<=A/2とした場合には、スペーサ11の効果が得られずに部分的に接着剤14の剥離が生じたが、上記関係においては、どの方向においてもケース1の開口部1eの内周面と接着剤14との間での剥離は見られなかった。
また、スペーサ11を、ケース1と同じ材料、例えばガラス入りPBT(ポリブチレンテレフタレート)を使用すれば、双方の熱(線)膨張係数が同じとなることから、より良好な効果が得られるものとなる。
【0030】
尚、本発明の実施例では、スペーサ11は、基部1a側の開口部1eの蓋体10の上面側に配置するようにして、反対側の台部1b側には配置しない構成となっているが、台部1b側には複数の外部端子9が突出されて、この外部端子9に外部に導出するリード線12が接続されており、この外部端子9及びリード線12を覆うように接着剤14が充填されていることから、外部端子9及びリード線12によって接着剤14の収縮が抑制され、ケース1との間に隙間が生じにくいものとなっている。
また、本発明の実施例においては、蓋体10の材料をナイロン(66)、又はポリアセタール等の比較的軟らかい材料を使用しているので、外部端子9を貫通孔10aに隙間なく強嵌合した場合であっても、蓋体10は、外部端子9の形状にならって容易に変形する。従って、外部端子9と貫通孔10aの隙間を非常に小さくすることができ、接着剤14の収納部1f内への侵入を抑えることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の密封型電気部品は、開口部を有し、開口部に連続して箱状の収納部が設けられたケースと、収納部底面側に回転可能に保持され、摺動子あるいは導電パターンのどちらか一方が設けられた回転体と、回転体に対向して配置され、摺動子あるいは導電パターンの他方が設けられると共に、これらと電気的に接続されて開口部側へ突出する外部端子を有する基板と、外部端子が挿通され嵌合する貫通孔を有し、開口部の内周面に嵌合される蓋体と、蓋体の上面側に充填され、開口部の内周面と蓋体との嵌合部、及び外部端子と蓋体との嵌合部を塞ぐ接着剤とを備え、接着剤の樹脂中には、蓋体の板面に沿って埋設される板状のスペーサを設けると共に、スペーサを、ケースと接着剤との線膨張係数のうちケースの線膨張係数により近い物性値を有する板材で形成したことから、接着剤の熱変形が生じたとしても、スペーサがあることによって、蓋体の材料に影響されずに、スペーサが無い場合に比べて、スペーサに接着した接着剤もスペーサと同様に挙動し、すなわちケースと同様な挙動を示すことになるので、ケースとの間に隙間が生じるのを抑制できる。また、この挙動が蓋体の材質には影響されないので、蓋体の材質を任意に選定することができる。
【0032】
また、スペーサを、蓋体の板面上に密着させて載置して接着剤の樹脂中に埋設したことから、蓋体と接する接着剤部分を少なくできるので、蓋体の熱変形による影響を受けにくい。
【0033】
また、スペーサを、金属板で形成し、外部端子と離間させた状態で接着剤の樹脂中に埋設したことから、接着剤に比べてスペーサは、弾性変形が生じない材料で形成されているので、確実に接着剤をスペーサの動きに従動させることができる。
【0034】
また、スペーサの外周部の一部を円弧状に形成し、スペーサを、外部端子が突出された側とは反対側の開口部の内周面に沿って配置したことから、スペーサの外周部が開口部の内周面と概略同じ形状となるため、ケースとスペーサとの熱変形による寸法変化を概略同一にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である密封型電気部品を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例である密封型電気部品を示す平面図である。
【図3】本発明の密封型電気部品のスペーサを示す平面図である。
【図4】従来の密封型電気部品を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケース
1a 基部
1b 台部
1c 取付板
1d ネジ穴
1e 開口部
1f 収納部
1g 貫通孔
1h 軸受部
1i ばね収容部
1j 段部
1k 係止突起
1l 係止口
2 軸受
3 Yリング
4 コイルばね
5 回転体
5a 鍔部
5b フック部
5c 下軸部
5d 上軸部
6 軸
7 摺動子
8 基板
8a 導電パターン
8b 挿通孔
9 外部端子
10 蓋体
10a 貫通孔
10b 軸受
11 スペーサ
11a 窓孔
11b 係止凹部
12 リード線
13 被覆体
14 接着剤

Claims (4)

  1. 開口部を有し、該開口部に連続して箱状の収納部が設けられたケースと、前記収納部底面側に回転可能に保持され、摺動子あるいは導電パターンのどちらか一方が設けられた回転体と、該回転体に対向して配置され、前記摺動子あるいは導電パターンの他方が設けられると共に、これらと電気的に接続されて前記開口部側へ突出する外部端子を有する基板と、前記外部端子が挿通され嵌合する貫通孔を有し、前記開口部の内周面に嵌合される蓋体と、該蓋体の上面側に充填され、前記開口部の内周面と前記蓋体との嵌合部、及び前記外部端子と前記蓋体との嵌合部を塞ぐ接着剤とを備え、前記接着剤の樹脂中には、前記蓋体の板面に沿って埋設される板状のスペーサを設けると共に、該スペーサを、前記ケースと前記接着剤との線膨張係数のうち前記ケースの線膨張係数により近い物性値を有する板材で形成したことを特徴とする密封型電気部品。
  2. 前記スペーサを、前記蓋体の板面上に密着させて載置して前記接着剤の樹脂中に埋設したことを特徴とする請求項1記載の密封型電気部品。
  3. 前記スペーサを、金属板で形成し、前記外部端子と離間させた状態で前記接着剤の樹脂中に埋設したことを特徴とする請求項1、又は2記載の密封型電気部品。
  4. 前記スペーサの外周部の一部を円弧状に形成し、該スペーサを、前記外部端子が突出された側とは反対側の前記開口部の内周面に沿って配置したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の密封型電気部品。
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