JPH0974001A - サーミスタ装置 - Google Patents

サーミスタ装置

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JPH0974001A
JPH0974001A JP22625795A JP22625795A JPH0974001A JP H0974001 A JPH0974001 A JP H0974001A JP 22625795 A JP22625795 A JP 22625795A JP 22625795 A JP22625795 A JP 22625795A JP H0974001 A JPH0974001 A JP H0974001A
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JP
Japan
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resin
thermistor
heat radiating
linear expansion
sealing resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP22625795A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Uchida
勝之 内田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断続通電による出力低下が少なく、高出力が
安定して得られるサーミスタ装置を得る。 【解決手段】 サーミスタ素子1と、このサーミスタ素
子1を挟持する金属端子2,3と、さらにこれらの構成
部品1〜3を間に挟んだ絶縁板4,5とを、放熱ケース
6の開口部6aから挿入、押圧する。次に、減圧脱気状
態の雰囲気において放熱ケース6の開口部6aから液状
の封入樹脂7を充填する。封入樹脂7は部品1〜6間の
界面に生じた隙間に浸み込む。この封入樹脂7として、
ポリイミド樹脂にアルミナ粉を50wt%混入したもの
を使用する。この後、封入樹脂7を硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーミスタ装置、
特に、蒸気発生等のための発熱体として使用されるサー
ミスタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気発生等のための発熱体として使用さ
れるサーミスタ装置は、サーミスタ素子と、このサーミ
スタ素子を挟持する保持部材と、これらの部品を収容す
るための放熱ケースとで構成されている。サーミスタ素
子と保持部材と放熱ケースは相互に押圧され面接触して
いるが、各構成部品の反りや表面粗さのため、構成部品
間には僅かな隙間が生じることがある。ところが、この
隙間を満たしている空気は熱伝導が非常に悪いため、従
来の装置にあっては、サーミスタ素子で発生した熱が十
分に放熱ケースに伝わらず、高出力が得られなかった。
そこで、サーミスタ素子で発生した熱が保持部材を介し
て放熱ケースに十分に伝わるように、構成部品間の界面
にシリコーン系樹脂やエポキシ系樹脂やポリイミド系樹
脂を封入することが試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ーン系樹脂は、熱伝導率が比較的高いものの、断続通電
を行うと急激に出力が低下する傾向がある。この理由と
しては、シリコーン系樹脂は硬度が低くかつ線膨張率が
大きいため、断続通電によるヒートサイクルの繰り返し
によって樹脂と構成部品間の界面が剥離し、熱伝導性が
悪化するからであると考えられる。また、エポキシ系樹
脂やポリイミド系樹脂は、線膨張率がシリコーン系と比
較して低いためヒートサイクルの影響を受けにくく、断
続通電による出力の低下がシリコーン系樹脂より少ない
ものの、熱伝導率が低く、サーミスタ素子で発生した熱
が十分に放熱ケースに伝わらず、高出力のサーミスタ装
置は困難である。
【0004】そこで、本発明の目的は、断続通電による
出力低下が少なく、高出力が安定して得られるサーミス
タ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明に係るサーミスタ装置は、放熱ケース内に、
ショアD硬度が70以上かつ線膨張が1.0×10-4
℃以下の樹脂に熱伝導粒子を20〜80wt%混入した
封入樹脂を充填したことを特徴とする。ここに、封入樹
脂の樹脂としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂
等が採用される。また、封入樹脂の熱伝導粒子として
は、アルミナ、炭化珪素、ジルコニア、あるいはこれら
の少なくとも二つの混合体等が採用される。
【0006】
【作用】熱伝導粒子の混入によって封入樹脂の熱伝導率
はアップし、封入樹脂のショアD硬度は大きく、線膨張
率は小さくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るサーミスタ装
置の実施形態について添付図面を参照して説明する。本
実施形態では、正特性サーミスタを例にして説明する。
図1及び図2に示すように、正特性サーミスタは、サー
ミスタ素子1と、このサーミスタ素子1を挟持する金属
端子2,3と、くさび形状の絶縁板4,5と、金属製放
熱ケース6を有している。
【0008】サーミスタ素子1は表裏面全面に電極が設
けられ、矩形状(サイズ28×9×2.3(mm))を
しており、キュリー点温度は180℃、抵抗値は90Ω
である。金属端子2,3はステンレス製で、それぞれ一
方の端部にリード線2a,3aが溶接等の手段にて電気
的に接続されている。金属端子2,3はサーミスタ素子
1の電極に面接触してサーミスタ素子1を挟持すると共
に、電気的に接続している。サーミスタ素子1の電極と
金属端子2,3は導電性ペースト等を介して密着させ、
後述の封入樹脂7が電極と金属端子2,3間に浸み込む
のを防止することが好ましいが、必らずしも必要なこと
ではない。絶縁板4,5はアルミナ等の高熱伝導材料か
らなり、サーミスタ素子1を挟持している金属端子2,
3の上下に配置され、これらの部品1〜3を挟んでい
る。絶縁板4,5は金属端子2,3と金属製放熱ケース
6とを電気的に絶縁する働きも有する。
【0009】放熱ケース6は、肉厚が1.0mmのアル
ミニウム材からなり、右側端部に開口部6aを有し、左
側端部は開口部6aから離れるにつれて高さ方向の寸法
が小さくなっている。内壁面は傾斜しており、この放熱
ケース6の内壁に沿うように絶縁板4,5の傾斜面が設
定されている。サーミスタ素子1及び金属端子2,3を
挟持した状態の絶縁体4,5を放熱ケース6の開口部6
aから挿入、押圧すると、各構成部品1〜6相互間に高
さ方向の押圧が加わり、構成部品1〜6相互は面接触す
る。ただし、通常、各構成部品1〜6の反りや表面粗さ
のため、構成部品1〜6間には僅かな隙間が生じてい
る。
【0010】各構成部品1〜5を放熱ケース6に収容し
た後、減圧脱気状態の雰囲気中において放熱ケース6の
開口部6aから液状の封入樹脂7が充填される。封入樹
脂7は部品1〜6間の界面に生じた隙間に浸み込み、隙
間に略充填される。次に、封入樹脂7として、ポリイミ
ド樹脂(商品名:ハイテンプHT−100、コニシ
(株)製)にアルミナ粉(粒子の大きさは#500)を
50wt%混入したもの(以下、実施形態1とする)を
使用した場合は、200℃の温度で2時間硬化する。硬
化後の封入樹脂7のショアD硬度は94、線膨張率は
5.6×10-5/℃であった。
【0011】また、封入樹脂7として、エポキシ樹脂
(商品名:STRUCT BONDEH−456、三井
東圧化学(株)製)にアルミナ粉(粒子の大きさは#5
00)を30wt%混入したもの(以下、実施形態2と
する)を使用した場合は、150℃の温度で2時間硬化
する。硬化後の封入樹脂7のショア硬度は90、線膨張
率は5.0×10-5/℃であった。
【0012】これら2種類の正特性サーミスタを、それ
ぞれ図3に示すように、開口部6aを残して約80%の
部分を、容器11に入った水12の中に浸漬して交流電
圧100Vをリード線2a,3a間に印加し、水12を
沸騰させた状態での出力を測定した。この後、これら2
種類の正特性サーミスタに対して、1分間の交流電圧
(100V)印加と5分間の電圧無印加を1サイクルと
して1000サイクルの断続通電を実施した後、再び出
力を測定した。評価結果を表1に示す。表1には比較の
ために、封入樹脂としてシリコーン樹脂(商品名:TS
E3334、東芝シリコーン(株)製)のみのもの(以
下、比較例1とする)を使用した場合、封入樹脂として
ポリイミド樹脂(商品名:ハイテンプHT−100、コ
ニシ(株)製)のみのもの(以下、比較例2とする)を
使用した場合、封入樹脂としてポリイミド樹脂(商品
名:ハイテンプHT−100、コニシ(株)製)にアル
ミナ粉(粒子の大きさは#500)を10wt%混入し
たもの(以下、比較例3とする)を使用した場合の評価
結果も合わせて表示している。なお、比較例1の硬化後
の封入樹脂の硬度(JIS A)は60、線膨張率は
1.5×10-4/℃であった。
【0013】
【表1】
【0014】表1において、実施形態1と比較例2を比
較すると、アルミナ粉の混入により初期出力が25%向
上することがわかる。さらに、断続通電による出力低下
がアルミナ粉の混入によって少なくできることがわか
る。この原因として、アルミナ粉を樹脂に混入すること
によって、硬化後の封入樹脂7の線膨張率を、放熱ケー
ス6の線膨張率(アルミニウムの場合は2.9×10-5
/℃)や絶縁板4,5の線膨張率(アルミナの場合は約
5×10-6/℃)に近づけることができ、封入樹脂7と
構成部品1〜6の接着界面の剥離が起きにくくなったた
めと考えられる。
【0015】ただし、比較例3から、アルミナ粉の混入
量が20wt%未満であると、初期出力や断続通電によ
る出力低下の改善が認められないことがわかる。一方、
アルミナ粉の混入量が80wt%を越えると封入樹脂の
流動性が悪くなり、構成部品1〜6間の隙間に浸み込ま
ないという問題が発生すると共に、樹脂成分が少なく、
構成部品1〜6との接着強度が低下するという問題が発
生する。
【0016】さらに、実施形態1及び2と比較例1を比
較すると、アルミナ粉の混入によりポリイミド樹脂やエ
ポキシ樹脂からなる封入樹脂がシリコーン系樹脂からな
る封入樹脂と同等の初期出力を得られることがわかる。
しかも、これらポリイミドやエポキシ樹脂からなる封入
樹脂は断続通電による出力低下がシリコーン系樹脂から
なる封入樹脂と比較して非常に小さく抑えられている。
【0017】なお、本発明に係るサーミスタ装置は前記
実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で
種々に変更することができる。サーミスタ装置は正特性
サーミスタ以外に負特性サーミスタであってもよい。ま
た、表裏面の少なくともいずれか一方の面に一対以上の
櫛歯状電極を設けたサーミスタ素子を絶縁板にて挟持
し、放熱ケースに圧入、収容する構造であってもよい。
さらに、放熱ケースの材料としては、金属以外に、アル
ミナ等の高熱伝導材を採用してもよい。この場合、絶縁
板は必らずしも必要でなくなり、構成部品間の押圧調整
のための板部材が必要であれば金属等の熱伝導率の高い
材料からなる板部材を使用することができる。
【0018】さらに、封入樹脂の熱伝導粒子としては、
アルミナ以外に、炭化珪素、ジルコニア、あるいはこれ
らの少なくとも二つの混合体、例えばアルミナと炭化珪
素の混合体、アルミナとジルコニアの混合体、アルミナ
と炭化珪素とジルコニアの混合体等が採用される。
【0019】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、放熱ケース内に、ショアD硬度が70以上かつ
線膨張率が1.0×10-4/℃以下の樹脂に熱伝導粒子
を20〜80wt%混入した封入樹脂を充填したので、
熱伝導粒子の混入によって封入樹脂の熱伝導率はアップ
し、封入樹脂のショアD硬度は大きく、線膨張率は小さ
くなる。この結果、断続通電による出力低下が少なく、
高出力が安定して得られるサーミスタ装置を得ることが
できる。特に、封入樹脂としてエポキシ系樹脂やポリイ
ミド系樹脂を採用し、熱伝導粒子としてアルミナや炭化
珪素やジルコニアを採用することにより、サーミスタ装
置は断続通電による出力低下が極めて少なく、高出力が
著しく安定して得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサーミスタ装置の一実施形態を示
す分解斜視図。
【図2】図1に示したサーミスタ装置の断面図。
【図3】サーミスタ装置の出力評価試験方法を説明する
ための断面図。
【符号の説明】
1…サーミスタ素子 2,3…金属端子 4,5…絶縁板 6…放熱ケース 7…封入樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーミスタ素子と、 前記サーミスタ素子を挟持する保持部材と、 前記サーミスタ素子及び前記保持部材を収容するための
    放熱ケースと、 前記放熱ケース内に充填される、ショアD硬度が70以
    上かつ線膨張率が1.0×10-4/℃以下の樹脂に熱伝
    導粒子を20〜80wt%混入した封入樹脂と、 を備えたことを特徴とするサーミスタ装置。
  2. 【請求項2】 前記封入樹脂の樹脂がエポキシ系又はポ
    リイミド系であることを特徴とする請求項1記載のサー
    ミスタ装置。
  3. 【請求項3】 前記封入樹脂の熱伝導粒子がアルミナ又
    は炭化珪素又はジルコニア又はこれらの少なくとも二つ
    の混合体であることを特徴とする請求項1又は2記載の
    サーミスタ装置。
JP22625795A 1995-09-04 1995-09-04 サーミスタ装置 Pending JPH0974001A (ja)

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JP22625795A JPH0974001A (ja) 1995-09-04 1995-09-04 サーミスタ装置

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JP22625795A Pending JPH0974001A (ja) 1995-09-04 1995-09-04 サーミスタ装置

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JP (1) JPH0974001A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004363164A (ja) * 2003-06-02 2004-12-24 Alps Electric Co Ltd 密封型電気部品
EP1646055A1 (en) * 2004-10-07 2006-04-12 I.R.C.A. S.p.a. Industria Resistenze Corazzate e Affini PTC element emdedded in a heat conducting resin body
JP2008153069A (ja) * 2006-12-18 2008-07-03 Toyota Motor Corp 接続装置
JP2008270551A (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Nichicon Corp 正特性サーミスタ装置およびその製造方法

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