JPH1098829A - Ptc素子を用いた保護回路及び保護回路用の保護素子 - Google Patents

Ptc素子を用いた保護回路及び保護回路用の保護素子

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JPH1098829A
JPH1098829A JP25121496A JP25121496A JPH1098829A JP H1098829 A JPH1098829 A JP H1098829A JP 25121496 A JP25121496 A JP 25121496A JP 25121496 A JP25121496 A JP 25121496A JP H1098829 A JPH1098829 A JP H1098829A
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JP
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ptc
ptc element
transistor
secondary battery
charger
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JP25121496A
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Hisanao Tosaka
久直 戸坂
Shigeru Moriya
滋 守矢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】PTC素子を用いた充電器用の保護回路及び保
護素子に係り、特に少なくとも2個のPTC素子を互に
熱結合状態に密着させて、充電器の出力電圧が異常のと
きにPTC素子を高速に高抵抗状態に遷移させ、二次電
池の充電電流及び逆流電流を抑制すること。 【解決手段】印加電圧が規定値以上になったときに導電
状態になる電圧応動手段Zと、この動作に応じてオン制
御されるスイッチング手段Trと、このスイッチング手
段Trに接続されたPTC素子を具備する充電器の保護
回路において、少なくとも2個のPTC素子P1 、P2
を互に熱結合状態に密着配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はPTC(Posit
ive Temperature Coefficie
nt)素子を用いた保護回路及び保護素子に係り、特に
少なくとも2個のPTC素子を互いに熱結合状態に密着
させた保護素子及びこれを使用した保護回路に関する。
【0002】
【従来の技術】PTC素子は、図10(A)に示す如
く;その比抵抗ρの温度係数が正の値を示すのみなら
ず、ある特定温度すなわちキュリー温度に達すると急激
に大きくなり、大きな抵抗値を示すものとなる。PTC
素子としては、例えばポリエチレンやポリフッ化ビニリ
デンのような熱可塑性の結晶性ポリマーにカーボンブラ
ックや金属粉末等の導電粒子を加えてこれを混合し、平
板状に成形して、その両側に電極を形成したものが最近
使用される。
【0003】このような結晶性ポリマーに導電粒子を加
えたものは、平常状態では導電粒子が接触しており、低
い抵抗値を示す。しかしこれに電流が流れて発熱する
と、結晶性ポリマーの熱膨張率が導電粒子の熱膨張率よ
りも1桁位大きいため、導電粒子間の接触状態が分離さ
れて急激に抵抗値が大きくなる性質を有する。そして図
10(A)に示す如き抵抗温度特性を示す。
【0004】なおPTC素子の抵抗R(Ω)は、図10
(B)に示す如く、PTC素子の体積固有抵抗をρ(Ω
−cm)、PTC素子の厚さをt(cm)、電極有効面
積をS(cm2 )としたとき、 R=ρ・t/S で得られる。
【0005】このように抵抗値がキュリー点で大きな値
を持つためPTC素子は例えば充電可能な電池に対する
充電器に関する保護回路等にも、特開平8−17200
1号公報に記載されているように、使用されている。
【0006】この保護回路では、図11(A)に示す如
く、ツエナーダイオードZ及びトランジスタからなるス
イッチング素子Trを有する検知回路を設け、このスイ
ッチング素子にヒータ32を接続する。そしてこのヒー
タ32により加熱されるPTC素子31を二次電池の充
電回路上に接続する。なおヒータ32は回路基板上にフ
ェノール樹脂系のカーボンペーストをスクリーン印刷に
より形成される。
【0007】充電器33の出力電圧が異常に大きくなる
と、ツエナーダイオードZが導通してスイッチング素子
を構成するトランジスタTrにベース・エミッタ電流が
流れ、ヒータ32に電流が流れて発熱し、PTC素子3
1を加熱し、PTC素子31の抵抗値が高くなり、二次
電池34に異常電圧に基づく大電流の流入を防止する。
【0008】しかし図11(A)では、端子h−i間に
接続された二次電池34から逆流する放電電流によりヒ
ータ32が焼損する欠点があった。これを改善するため
図11(B)に示す如く、PTC素子35とPTC素子
36を二次電池の充電回路上に設け、このPTC素子3
5、36の接続点とスイッチング素子を構成するトラン
ジスタTrの間にヒータ37を設ける。ヒータ37はP
TC素子35を加熱する加熱抵抗R1と、PTC素子3
6を加熱する加熱抵抗R2により構成される。
【0009】従って、充電器33の出力電圧が異常に大
きくなれば、ツエナーダイオードZが導通してトランジ
スタTrが導通状態となり、ヒータ37によって加熱さ
れてPTC素子35、36の抵抗値が高くなり、二次電
池34に充電器33の出力電圧異常に基づく大電流の流
入を防止する。
【0010】またトランジスタTrが導通状態のときに
二次電池34から放電電流が逆流しても、PTC素子3
6及びヒータ37を経由して流れる電流によりヒータ3
7が発熱し、PTC素子36が加熱されて高抵抗とな
り、二次電池34から異常な大電流の流れることが防止
される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このようにPTC素子
により二次電池の保護回路を構成するとき、図11
(A)、(B)に示すいずれの場合でも、基板上に印刷
されたヒータとPTC素子とを熱的に結合して使用して
いるため、PTC素子を動作させるための熱効率が悪
く、昇温速度に欠ける点があった。しかもヒータを基板
に印刷するため、製造コストが非常に高くついていた。
【0012】従って本発明の目的は、このような欠点を
改善したPTC素子を用いた保護素子及び保護回路を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、少なくとも2枚のPTC素子を互に熱
結合状態に密着させて保護素子を構成する。この保護素
子を、少なくとも1個のPTC素子を充電回路側に配置
し、1個のPTC素子をスイッチング素子側に配置す
る。
【0014】このように構成することにより一方のPT
C素子に流れる電流により発熱したとき、この発熱が他
方のPTC素子に伝達されて発熱するので、昇温速度を
早くすることができるのみならず、二次電池がスイッチ
ング素子の導通状態により逆流放電する場合でも、PT
C素子をこの放電回路に挿入することができるので、放
電電流を抑制することができ、二次電池から異常な大電
流が放電することを防止できる。
【0015】
【実施の形態】本発明の一実施の形態を図1及び図4に
基づき説明する。図1は本発明の保護回路の一実施の形
態を示し、図4は本発明の保護素子の一実施の形態を示
す。図1において、1はPTC保護素子でありPTC素
子P1 、P2を有するもの、Zは電圧応動素子を構成す
るツエナーダイオード、Trはスイッチング素子を構成
するトランジスタ、Bは二次電池、Cは充電器である。
【0016】PTC保護素子1は、図4に示す如く、P
TC素子P1 、P2 を共通端子を構成するステンレス平
板端子4の両面に配置し、これをスプリング端子2、3
により弾性的に挟み込み、ポリマー製ケース5に組み込
んだものである。
【0017】PTC素子P1 、P2 としては、結晶性ポ
リマーとして、融点170℃のポリフッ化ビニリデン
(PVDF)及び融点150℃のフッ素系多成分ポリマ
ー(テトラフロロエチレン、ヘキサフロロプロピレン、
ビニリデンフロライドの3成分系)を用いた。また導電
粒子としては、平均粒径0.6〜0.7μmのタングス
テンカーバイト(WC)粉を使用した。
【0018】まず、フッ素系多成分ポリマーに対し、3
5体積%となるようにWC粉をドライ混合した後に、2
00℃の加圧ニーダで1h混練後、200℃の熱プレス
で厚み0.3mmのシート成形物を得た。さらにこのシ
ート成形物の両主面をNi箔で挟んで200℃の熱プレ
スによりNi箔電極を形成し、最後にダイシングソーで
3×3mmのチップ状にカットし、PTC素子P1 を作
製した。
【0019】同様に、PVDFに対して、22体積%と
なるようにWC粉をドライ混合したあと、同じ条件で3
×3mmのチップ状PTC素子P2 を作製した。このよ
うにして得られたサンプルの特性は表1に示す通りであ
る。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示すPTC素子P1 、P2 の実施例
の温度−抵抗値特性の実測値グラフを図6に示す。この
ようにして得られたPTC素子P1 、P2 を、図4に示
す如く、Niメッキ+Snメッキを施した0.15mm
厚のステンレス平板端子4に、同様のステンレス製のス
プリング端子2、3により弾性的に挟み、外径5mm×
5mm×3.5mm(肉厚0.5mm)の液晶ポリマー
製ケース5に組み込んだ。そしてこのスプリング端子
2、3及びステンレス平板端子4の回路基板接続端子2
−T、3−T、4−Tを、図1(B)に示す如く、ツエ
ナーダイオードZの入力端、トランジスタTrのコレク
タ側、二次電池B側の出力端Cにそれぞれ接続し、図1
(A)に示す如き保護回路を構成した。
【0022】図1において、ツエナーダイオードZとト
ランジスタTrは電圧検知部を構成するものであり、ツ
エナーダイオードZは、例えば端子a、b間に5V以上
の電圧が印加されたときに導通して、トランジスタTr
がオンになるように設定されている。
【0023】従って、図1に示す保護回路では、充電器
Cの出力が5V未満のとき、トランジスタTrがオフ状
態のため、PTC素子P1 にのみ通電され、二次電池B
に対する充電が行われる。この場合PTC素子P2 は無
通電状態である。
【0024】しかし端子a、b間に5V以上の電圧が印
加されると、トランジスタTrがオンとなってPTC素
子P2 が通電され瞬時に発熱するとともに PTC素子
1の抵抗値を急上昇させ、充電器Cからの出力電流を
遮断することを確認した。
【0025】このときPTC素子P2 も、高抵抗状態に
あるので、トランジスタTrがオンになっていても、二
次電池Bの放電電流を微小電流にまで抑制する。このよ
うにしてツエナーダイオードZが導通する異常状態が発
生しても充電器C及び二次電池Bの出力電流を瞬時に、
抑制することができる。
【0026】図1に示す場合は、二次電池Bの通常の充
放電時には、トランジスタTrがオフのため、PTC素
子P1 にのみ通電されるので、PTC素子P1 はできる
だけ抵抗値の低いもの、例えば100mΩ以下で、好ま
しくは50mΩ以下のものが望まれる。
【0027】一方PTC素子P2 は、異常電圧が印加さ
れた場合にのみトランジスタTrがオンとなって通電さ
れるため、PTC素子P1 よりも高い抵抗(例えば数Ω
〜数10Ω程度)で、好ましくはPTC素子P1 よりも
発熱温度が同じかまたは高いもの、例えばP1 =100
℃、P2 =120℃のものが適している。従って、図7
に示す如き特性のもの、すなわち室温で使用する場合
は、室温での初期抵抗RP1 、RP2 はRP1 <RP2
であり、その立上り部分の発熱温度TP1 、TP 2 はT
1 <TP2 であることが望まれる。
【0028】このように構成することによ異常時におけ
る二次電池Bに対する充放電電流を制限した保護回路を
提供できる。なお、図4(A)、(B)、(C)におい
て、PTC素子P1 、P2 の共通の端子はステンレス平
板端子4を使用しているが、リン青銅などの熱伝導の良
い材質の平板4′も使用することができる。この場合、
図4(D)に示す如く、回路基板と接続する回路基板接
続端子4′−T側に穴6を設けた熱狭窄部を形成して、
この回路基板接続端子4′−T部分に熱が伝わり難くす
ることが更に好ましい。
【0029】本発明の第二の実施の形態を図2に基づき
説明する。図2においては、二次電池Bの充放電回路
に、PTC素子P1 ′、P2 ′が挿入される。従って通
常の充放電動作のときPTC素子P2 ′における損失を
小さくするためこの抵抗値を図1のPTC素子P2 より
も小さくすることが必要である。
【0030】PTC保護素子1′は、前記図1の場合と
同様に2個のPTC素子P1 ′、P 2 ′により構成さ
れ、これらは共通端子を構成するステンレス平板端子4
と、スプリング端子2、3により弾性的に保持されてい
る。
【0031】PTC素子P1 ′の初期抵抗値は30mΩ
であり、PTC素子P2 ′の初期抵抗は40mΩであっ
た。このPTC素子P2 ′及び接続方法を除く回路定数
は、図1と同じである。
【0032】いま、5V以上の異常電圧が端子a、b間
に印加されたとき、ツエナーダイオードZが導通して、
トランジスタTrもオンになり、このトランジスタTr
にほぼ満充電状態の二次電池Bから逆流電流が流れるこ
とによりPTC素子P2 ′の方が先に動作して発熱し、
この発熱により数秒後にPTC素子P1 ′の抵抗値が急
上昇し、保護回路における回路電流が制限されることを
確認した。
【0033】図2の場合は、通常の充放電時にPTC素
子P1 ′、P2 ′の両方に通電されるため、これらは抵
抗値の低いものが望まれる。PTC素子P1 ′、P2
は同じ素子(同じ抵抗値)であってもよく、またこれら
の抵抗値の和RP1 ′+RP 2 ′が一定の範囲(例えば
70mΩ以下)で抵抗値RP1 ′とRP2 ′が異なって
いてもよい。
【0034】またPTC素子P1 ′とP2 ′を熱的に接
触させているので、先に発熱動作したPTC素子の熱が
他の素子に伝わって高い抵抗値へと移行させるので、よ
り早く他方のPTC素子も高抵抗状態に動作させること
ができる。
【0035】例えばPTC素子P1 ′が先に発熱動作し
た場合、PTC素子P1 ′の熱がPTC素子P2 ′に伝
わり、PTC素子P2 ′が高抵抗に推移する。従ってト
ランジスタTrがオン状態のために端子c、d間に接続
した二次電池Bの逆流を、PTC素子P1 ′とP2 ′と
が非熱接触の場合に比べると、非常に早く防止すること
が可能になる。
【0036】しかも図1の場合では、端子a、b間に異
常電圧が印加されたとき、過渡的に二次電池Bにも異常
電圧が印加されるのに対し、図2の場合はPTC素子P
1 ′とP2 ′の抵抗値により、この二次電池に印加され
る電圧を分圧する効果をも合わせ持つものである。
【0037】本発明の第三の実施の形態を図3及び図5
に基づき説明する。図3は本発明の保護回路の第三の実
施の形態を示し、図5は、図3に示す保護回路に使用さ
れる、本発明の保護素子の第二の実施の形態を示す。
【0038】図3においては3個のPTC素子P3 、P
4 、P5 を使用するものである。そして図5に示す如
く、PTC素子P5 とP3 、PTC素子P5 とP4 がそ
れぞれ熱結合されているものである。PTC素子P3
4 は前記図1、図4に説明した、PTC素子P1 と同
一組成で同形状のものを使用する。またPTC素子P5
は、前記図1、図4に説明したPTC素子P2 と同一組
成であって形状が8×8×0.3mmにカットしたもの
を使用する。このときPTC素子P5 の初期抵抗値は
2.5Ωであった。
【0039】これらPTC素子P3 、P4 、P5 を図5
に示す如く、スプリング端子11、12、13によりス
テンレス平板14上に弾性的に挟み込み、ポリマー製ケ
ース15に組み込む。そしてスプリング端子11、1
2、13の回路基板接続端子11−T、12−T、13
−Tを、図3(B)に示す如く、ツエナーダイオード
Z、二次電池側の端子C、トランジスタTrのコレクタ
とそれぞれ接続し、図3(A)に示す保護回路を構成す
る。
【0040】図3(A)において、端子a、b間にツエ
ナーダイオードZのツエナー電圧を越える、例えば5V
の設定された以上の電圧が印加されると、トランジスタ
Trが導通状態となり、端子aより、PTC素子P3
PTC素子P5 →トランジスタTrと電流が流れる。
【0041】この電流によりPTC素子P5 が自己発熱
して急激にPTC素子P5 自身の抵抗値を上昇させて前
記P3 →P5 →Trに流れる電流を制限する。このとき
PTC素子P3 とP5 及びPTC素子P4 とP5 はとも
に熱的に結合しているため、これらのPTC素子は相乗
的に抵抗値を上昇させることができる。
【0042】従って、トランジスタTrがオンのために
充電中の二次電池Bからの逆流についても、PTC素子
4 、P5 が充分に高い抵抗値に達しているため、この
逆流電流を防止することができる。
【0043】図3の場合は、図1、図2の場合の機能を
あわせて持つ構成であり、通常の充放電時にはPTC素
子P3 とP4 に通電される。そして充電側の端子a、b
に異常電圧が印加されたとき、ツエナーダイオードZが
導通してトランジスタTrもオンとなり、PTC素子P
5 に通電される。
【0044】PTC素子P3 とP5 及びPTC素子P4
とP5 を熱的に接触させた構成とし、かつPTC素子P
5 をヒータ目的としてこれをPTC素子P3 、P4 より
も発熱温度の高いものとした場合には、相乗的に各PT
C素子の抵抗値を上昇させることができるため、より確
実に充電器Cからの出力電流、二次電池Bからの逆流電
流を防止することができる。
【0045】なお、前記図1〜図3にて説明した各PT
C素子の抵抗値及び動作時の発熱温度は、結晶性ポリマ
ーとこれに添加する導電粒子の組み合わせにおいて、結
晶性ポリマーの融点または導電粒子の添加量あるいはそ
の種類、形状等を調整することにより、自由に設定する
ことができる。
【0046】前記図1〜図7に基づく本発明の各実施例
は一つの形態であり、各数値はこれに限定されるもので
はなく、樹脂や導電粒子の種類、ケースや端子の材質及
び形状、PTC素子の形状や抵抗値は自由に設計でき
る。またPTC素子の個数は少なくとも2個以上であれ
ば制限はない。またPTC素子はケース内に配置するの
みならず、モールドして密封することもできる。
【0047】なお本発明では、ツエナーダイオードの代
わりにバリスタを使用することもできる。またPTC素
子の熱結合は、共通の接続端子の両側にPTC素子をス
プリング端子で圧着した例について説明したが、勿論本
発明はこれに限定されるものではなく、図8に示す如
く、PTC素子P10に例えば金属箔電極21、21を形
成し、PTC素子P11にこれまた金属箔電極21、21
を形成して両通の平板端子20に接触させる代わりに、
PTC素子P10、P11の片面の電極を両面が粗面化され
た金属箔22で一体に形成することもできる。これによ
り保護素子を小型化することができる。
【0048】また図9(A)に示す如く、基板30上に
回路パターン31−0、31−2、31−3を形成し、
この基板30上にPTC素子P12、P13を層状に密着形
成し、それぞれ電極32、33と回路パターン31をリ
ード線34、35により接続することもできる。
【0049】すなわち図9(A)に示す如き、回路パタ
ーン31−0、31−2、31−3を基板30上に形成
する。回路パターン31−0には、例えば図1の端子a
に接続される端部31−1が形成される。回路パターン
31−2は図1の端子cに接続され、回路パターン31
−3はトランジスタTrに接続される。
【0050】まず回路パターン31−0上に、図9
(B)に示す如く、ペースト状のPTC材料を例えばド
クターブレード法で形成してPTC素子P13を形成し、
その上に電極33を設ける。それから同様にPTC素子
12を形成し電極32を設ける。そして図9(C)に示
す如く、リード線34により電極32と回路パターン3
1−3間を接続し、リード線35により電極33と回路
パターン31−2間を接続する。このように構成するこ
とにより、保護回路を小型化することができる。
【0051】このように本発明は、例えばニッケル・カ
ドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池
等に好適な充電器の保護回路及びこの保護回路用に好適
な保護素子を提供することができる。
【0052】また本発明におけるPTC素子は前記結晶
性高分子樹脂に導電性粒子をフィラーとして分散させた
もののみならず、例えばBaTiO3 に希土類元素等を
添加して焼結したセラミック型のものを使用してもよ
い。
【0053】
【発明の効果】本発明によればPTC素子を熱結合状態
に密着配置したので、通常の状態では抵抗値の少ない正
常の動作が可能であり、異常電圧が発生したときに、P
TC素子が非常に短時間で高抵抗状態になり過電圧、過
電流、逆流電流に対して安全な保護動作を行うことがで
きる。
【0054】しかもPTC素子の1個は二次電池の充電
線路側に配置され、PTC素子の1個が二次電池の逆流
線路側に配置されているので、正常状態ではPTC素子
の影響を小さくし、二次電池の逆流状態のときこれを正
確に抑制することができる。
【0055】また少なくとも2個のPTC素子を共通接
続電極面を介して熱結合状態に配置したので、PTC素
子の発熱の相乗効果を利用した、動作時間の短い、小型
の保護回路用保護素子を提供することができる。
【0056】さらにPTC素子を基板上に層状に密着さ
せて配置させたので、保護回路を非常に小型に構成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態図である。
【図2】本発明の第二の実施の形態図である。
【図3】本発明の第三の実施の形態図である。
【図4】本発明の保護素子の形態(その1)である。
【図5】本発明の保護素子の形態(その2)である。
【図6】表1に示すPTC素子の特性図である。
【図7】PTC素子の動作特性の概念図である。
【図8】本発明の保護素子の形態(その3)である。
【図9】本発明の保護素子の形態(その4)である。
【図10】PTC素子の説明図である。
【図11】従来の充電器用の保護回路である。
【符号の説明】
1 PTC保護素子 2 スプリング端子 3 スプリング端子 4 ステンレス平板端子 2−T 回路基板接続端子 3−T 回路基板接続端子 4−T 回路基板接続端子 P1 、P2 PTC素子 Z ツエナーダイオード Tr トランジスタ B 二次電池 C 充電器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印加電圧が規定値以上になったときに導通
    状態になる電圧応動手段と、この電圧応動手段の動作に
    応じてオン制御されるスイッチング手段と、このスイッ
    チング手段に接続されたPTC素子を具備する充電器の
    保護回路において、 少なくとも2個のPTC素子を互に熱結合状態に密着配
    置したことを特徴とする保護回路。
  2. 【請求項2】前記互に熱結合状態に密着配置したPTC
    素子の1個は充電線路側に配置され、PTC素子の1個
    は前記スイッチング手段がオン状態のとき逆流線路側に
    配置されたことを特徴とする請求項1記載の保護回路。
  3. 【請求項3】少なくとも2個のPTC素子を共通接続端
    電極面を介して熱結合状態に配置したことを特徴とする
    保護回路用の保護素子。
  4. 【請求項4】少なくとも2個のPTC素子を基板上に層
    状に密着させて配置したことを特徴とする保護回路用の
    保護素子。
JP25121496A 1996-09-24 1996-09-24 Ptc素子を用いた保護回路及び保護回路用の保護素子 Pending JPH1098829A (ja)

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Cited By (12)

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