JP2013225423A - 防水型電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホットメルト樹脂が収縮しても防水性が維持できる防水型電子部品を提供する。
【解決手段】第一の樹脂よりなる本体部材2の露出端面2aと第二の樹脂よりなるケース部材7の収容部7aで構成される空隙部7cに、複数の端子3及び複数の端子3と複数の配線部材8の接合部8aが覆われるようにホットメルト樹脂11を充填する構成とし、第二の樹脂の臨界表面張力が第一の樹脂の臨界表面張力よりも小さくなる様に材料を選択する。これによりホットメルト樹脂11が収縮し体積が減少した場合でも、第二の樹脂よりなるケース部材7の収容部7aに接しているホットメルト樹脂11が剥離し、露出端面2aに接しているホットメルト樹脂11は剥離しないので、露出端面2aとホットメルト11の水密が保たれ、ホットメルト樹脂11で覆われた複数の端子3及び複数の端子3に接合された配線部材8の接合部8aに浸水する事がなく、防水性が維持される。
【選択図】図6

Description

本発明は、防水型の電子部品に関し、特に、インサート成形された端子にリード線等を接続し、更に、端子とリード線等の接続部を樹脂にて封止することにより接続部も防水された防水型電子部品に関する。
車載用の電子部品においては、電子部品の取り付け位置と信号処理の回路基板との距離が離れていることがある。そのため、この間をリード線等で繋いだり、あるいは、電子部品の固定の為のネジ孔等の機能と複合された別部品を介して電子部品と回路基板とを電気的に接続することがある。電子部品の本体は防水構造となっているが、リード線や別部品との接続部は防水構造にすることが必要となる。この様な防水型電子部品では、端子にリード線等の配線部材を接合し、端子及び端子と配線部材の接合部をホットメルト樹脂にて封止し、端子部の防水性を維持する構造とする事が多い。
この様な防水構造を持つ防水型電子部品の従来例として、特許文献1に温度センサが示されている。特許文献1に示される温度センサは、図7に示す様に、圧接端子920,930、温度検出素子910、ハウジング940及び図示しないホットメルト樹脂を備える。
圧接端子920,930は、ワイヤーハーネスの被覆を破断して内部導体と接続される圧接スリット921,931が形成された圧接部922,932及び、これらの圧接部922,932と一体に形成された接続部923,933を有する。また、温度検出素子910のリード911,912は、圧接端子920,930の接続部923,933に接続されている。
ハウジング940は、温度検出素子910が収容される先端側が閉じた素子収容部941と、素子収容部941の入り口側で圧接端子920,930を保持する端子保持部943と、端子保持部943を取り囲む周壁944とを有しており、ハウジング940内に温度検出素子910が収容された状態で、素子収容部941及び周壁944内側にホットメルト樹脂が充填される。
特開2006−250763号公報
特許文献1に示される温度センサでは、周壁944の上面までホットメルト樹脂を充填する事により、ホットメルト樹脂が素子収容部941の外周壁や端子保持部943に密着した状態で、温度検出素子910、圧接端子920,930と、図示しないワイヤーハーネスまでホットメルト樹脂で覆う事ができるため、外部からの浸水を防ぐ事ができ、防水性が維持される。
ところで、ホットメルト樹脂は、充填時には加熱され、溶融状態で素子収容部941に充填され、のち冷却されて固化するが、ホットメルト樹脂は固化する際に体積が減少し、また温度が下がると更に収縮する。ホットメルト樹脂の固化及び温度の低下に伴う収縮は避ける事ができないので、ホットメルト樹脂が固化する際にホットメルト樹脂が素子収容部941の外周壁や端子保持部943から剥離して隙間が生じてしまう可能性がある。また、製造直後には剥離が起こらなくとも応力が残存しているため、温度、湿度などの環境によって後から剥離してしまう場合もある。
ホットメルト樹脂が剥離する部位は特定できないので、もし、端子保持部943が剥離すると、外部から水等が圧接端子920,930まで侵入する虞があり、防水性に問題が生じる可能性があった。
本発明は、上述した課題を解決するもので、ホットメルト樹脂が収縮しても防水性が維持できる防水型電子部品を提供する事を目的とする。
この課題を解決するために、請求項1に記載の防水型電子部品は、複数の端子と第一の樹脂がインサート成形によって形成され、前記端子が外部方向に露出する露出端面を有する本体部材と、前記複数の端子及び前記露出端面を収容する収容部を有する第二の樹脂からなるケース部材と、を有し、前記複数の端子には複数の配線部材がそれぞれ接合され、前記本体部材の前記露出端面と前記ケース部材の前記収容部よりなる空隙部に、少なくとも前記複数の端子及び前記複数の端子と前記複数の配線部材の接合部が覆われる様にホットメルト樹脂が充填された防水型電子部品であって、前記第二の樹脂の臨界表面張力が、前記第一の樹脂の臨界表面張力よりも小さいことを特徴とする。
請求項2に記載の防水型電子部品は、前記第一の樹脂がポリフェニレンサルファイド(以下PPSと記載する)またはリキッドクリスタルポリマー(以下LCPと記載する)で、前記第二の樹脂がポリメチルペンテン(以下PMPと記載する)であることを特徴とする。
請求項3に記載の防水型電子部品は、前記第一の樹脂がポリブチレンテレフタレート(以下PBTと記載する)で、前記第二の樹脂がポリフェニレンサルファイド(PPS)またはリキッドクリスタルポリマー(LCP)またはポリメチルペンテン(PMP)であることを特徴とする。
ホットメルト樹脂が付着する相手物質の臨界表面張力が大きいとホットメルト樹脂の付着力は強く、相手物質の臨界表面張力が小さいとホットメルト樹脂の付着力は弱くなる。したがって、ホットメルト樹脂が臨界表面張力の異なる2種類の物質に付着している場合、臨界表面張力が小さい物質の方がホットメルト樹脂が剥がれやすい、という挙動を示す。
請求項1の発明によれば、ケース部材の材料である第二の樹脂の臨界表面張力が、本体部材の材料である第一の樹脂の臨界表面張力よりも小さい構成としたので、ホットメルト樹脂が収縮し体積が減少して最終的に剥離が生じてしまった場合でも、第二の樹脂よりなるケース部材の収容部に付着しているホットメルト樹脂が剥離し、露出端面に付着しているホットメルト樹脂は剥離しない。
これにより、本体部材の露出端面とホットメルト樹脂の水密が保たれ、ホットメルト樹脂で覆われた、露出端面から露出した複数の端子及び複数の端子に接合された配線部材の接合部に浸水する事がないので、防水型電子部品の防水性が維持される、という効果を奏する。
請求項2の発明によれば、本体部材の材料である第一の樹脂に、耐熱劣化特性が良好なPPSまたはLCPを用い、ケース部材の材料である第二の樹脂にPMPを用いるので、PMPよりなるケース部材の臨界表面張力は、PPS及びLCPよりなる本体部材の臨界表面張力より小さくなる。これにより、ホットメルト樹脂が収縮しても、ホットメルト樹脂はケース部材の収容部から剥離するのみで、本体部材の露出端面とホットメルト樹脂は付着したままとなり、金属端子の水密が保たれるので、耐熱特性が良く、防水性が維持された防水型電子部品が提供できる。
請求項3の発明によれば、本体部材の材料である第一の樹脂に、加工性がよく市場性も良好なPBTを用い、ケース部材の材料である第二の樹脂にPPSまたはLCPまたはPMPを用いるので、PPSまたはLCPまたはPMPよりなるケース部材の臨界表面張力は、PBTよりなる本体部材の臨界表面張力より小さくなる。これにより、ホットメルト樹脂が収縮しても、ホットメルト樹脂はケース部材の収容部から剥離のみで、本体部材の露出端面とホットメルト樹脂は付着したままとなり、金属端子の水密が保たれるので、市場性がよく、防水性が維持された防水型電子部品が提供できる。
以上により、本発明によれば、ホットメルト樹脂が収縮しても防水性が維持できる防水型電子部品を提供する事ができる。
本発明の実施形態に係る防水型検出スイッチを示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本実施形態の防水型検出スイッチの分解斜視図である。 本実施形態の防水型検出スイッチの構造を示す、図1(a)のA−A断面図である 本実施形態の防水型検出スイッチに於いて、加熱溶融されたホットメルト樹脂が空隙部に充填された状態を示す、図1(a)のA−A位置の断面図である 本実施形態の防水型検出スイッチにおいて、ホットメルト樹脂が収縮した状態を示す、図1(a)のA−A位置の断面図であるである。 本実施形態の防水型検出スイッチにおいて、ホットメルト樹脂が更に収縮した状態を示す、図1(a)のA−A位置の断面図である。 従来の防水型電子部品の構成を示す分解斜視図である。
以下に本発明の実施形態に係る防水型電子部品について説明する。
なお、本実施形態で説明する防水型電子部品は、検出部4aの操作を検出する防水型検出スイッチであるが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、防水型のエンコーダーや防水型の非接触センサ等の種々の防水型電子部品に適用可能である。
まず始めに、図1を参照にして、本実施形態に係る防水型検出スイッチを説明する。図1は防水型検出スイッチを示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
本実施形態に係る防水型検出スイッチは、図1(a)及び(b)に示す様に、カバー1及び本体部材2及びケース部材7などより構成され、カバー1の上面からパッキン5の一部及びスライダー4の一部が突出している。
次に、図2を参照にして、本実施形態に係る防水型検出スイッチの構成部品を説明する。図2は本実施形態の防水型検出スイッチの構成部品を示す分解斜視図である。
カバー1は成形材等にて下方が開放された略箱状に形成され、上面にパッキン5の一部が挿通される孔部1aを有し、側面に本体部材2を係止する複数の角穴1bが設けられている。
スライダー4は略矩形の筒状に形成され、一方端側の上面には上方に突出する検出部4aを有する。
本体部材2は第一の樹脂にて、上方が開放された略箱状に形成され、略箱状の内側はスライダー4等を収納するスライダー収納部2bとなり、底面部の下面側は下方に露出する露出端面2aとなる。また、露出端面2aには、金属にて略板状に形成された複数の端子3がインサート成型等により設けられ、複数の端子3は、それぞれ、一方がスライダー収納部2bに突出して複数の固定接点3aとなり、他方が露出端面2aから下方に突出する。
ケース部材7は、第二の樹脂にて、断面が矩形状の両端が開放された筒状に形成され、筒状の内空間は端子3などが収容される収容部7aとなり、収容部7aの上部の開放端付近には本体部材2の露出端面2aの外周を保持する窪み部を有する。なお、ケース部材7には本実施形態に係る防水型検出スイッチを用途先製品に取り付けるための取り付け形状等を設けても良い。
本発明の実施形態における防水型電子部品では、ケース部材7に用いる第二の樹脂と本体部材2に用いる第一の樹脂において、第二の樹脂の臨界表面張力が第一の樹脂の臨界表面張力よりも小さくなる様に材料を選択する。
可動接点4bは、リン青銅等の導電性を有する金属で断面が略コの字状となる様に形成される。
パッキン5は、ゴム等の弾性を有する材料で略板状に形成され、一端側の上面には上方に突出するドーム部5aが設けられ、ドーム部5aの中央には、スライダー4の検出部4aが圧入される中央孔部5bが設けられる。
復帰バネ6はバネ用ステンレス鋼線等で製作された圧縮バネである。
配線部材8は銅線等よりなる芯線を絶縁材にて被覆したケーブルで、一端側の被覆が部分的に除去され芯線が露出している。
次に、本実施形態に係る防水型検出スイッチの組み立て構造を、図3を参照にして、以下に説明する。図3は本実施形態の防水型検出スイッチの構造を示す、図1(a)のA−A断面図である。ただし、図3は空隙部7cへのホットメルト樹脂11の充填を行う前の状態を示している。
スライダー4の内側には可動接点4bが保持され、可動接点4bを保持したスライダー4は本体部材2のスライダー収納部2bに上下方向に摺動可能に収容される。
本体部材2の上端面にはスライダー収納部2bの開放端を塞ぐ様にパッキン5が置載される。また、パッキン5のドーム部5aの中央孔部5bにはスライダー4の検出部4aが圧入され、スライダー4の検出部4aとパッキン5の中央孔部5bは水密となる。
パッキン5の上方には、更にカバー1が置載され、カバー1側面の角穴1b(図2参照)に本体部材2の係合爪部2c(図2参照)が係合する事により、カバー1と本体部材2が固定される。これにより、パッキン5がカバー1の内底面と本体部材2の上面で挟まれ、パッキン5が本体部材2の上端面に密着する事により、本体部材2のスライダー収納部2bは水密となる。
また、スライダー4の下面と本体部材2のスライダー収納部2bの内底面の間には復帰バネ6が配置される。スライダー4は復帰バネ6により上方に付勢され、スライダー4の上面がパッキン5の下面に当接して停止する。
なお、スライダー収納部2bに突出した複数の固定接点3aには、それぞれ所定の長さ及び形状が付与され、複数の端子3はそれぞれコモン端子またはノーマルオープン端子またはノーマルクローズ端子となる。
本体部材2の露出端面2aから下方に突出した複数の端子3には、それぞれ、配線部材8の一端側の、露出した芯線が半田付け等にて接続される。配線部材8の芯線と、芯線と端子3が接合された部分を接合部8aとする。
ケース部材7の収容部7aの一方側の開放端は本体部材2の露出端面2aの外周に保持され、収容部7aは、一方側の開放端が本体部材2の露出端面2aにより塞がれ、他方側の開放端のみが開放された空隙部7cとなる。空隙部7cには、本体部材2の露出端面2aから下面から突出した複数の端子3と、端子3と配線部材8の接合部8aが露出し、空隙部7cの開放端からは、絶縁材にて被覆された配線部材8が、防水型検出スイッチの外方に延出する。
次に、図4から図6を参照にして、ケース部材7の空隙部7cにホットメルト樹脂11を充填し、ホットメルト樹脂11が固化及び冷却する際の、収縮によるホットメルト樹脂11の変形挙動と、本発明の効果を説明する。
図4は加熱溶融されたホットメルト樹脂11が空隙部7cに充填された状態を示す、図1(a)のA−A位置の断面図である。また、図5は空隙部7cに充填されたホットメルト樹脂11が固化及び冷却されて収縮し、ホットメルト樹脂11の開放面11a側が窪んだ状態を示す、図1(a)のA−A位置の断面図である。また、図6はホットメルト樹脂11が更に収縮し、ホットメルト樹脂11の開放面11a以外の面も収縮した状態を示す、図1(a)のA−A位置の断面図である。
加熱され溶融したホットメルト樹脂11が、本体部材2の露出端面2aとケース部材7の収容部7aよりなる空隙部7cに充填されると、図4に示す様に、ホットメルト樹脂11は露出端面2a及び収容部7aの内側面7bに付着する。このとき、ホットメルト樹脂11は端子3及び接合部8aが確実に覆われる量が充填され、充填されたホットメルト樹脂11の一面は空間に面した開放面11aとなる。
空隙部7cに充填されると、ホットメルト樹脂11は固化し冷却されていくが、固化及び冷却に伴いホットメルト樹脂11は収縮する。空隙部7cに充填されたホットメルト樹脂11が収縮し体積が減少すると、体積減少によりホットメルト樹脂11の略中心方向に縮もうとする収縮力31が発生する。
ホットメルト樹脂11に収縮力がはたらくと、図5に示す様に、ホットメルト樹脂11の開放面11aは変形し窪み状となる。しかし、本体部材2の露出端面2aに接しているホットメルト樹脂11及びケース部材7の収容部7aの内側面7bに接しているホットメルト樹脂11は、それぞれ露出端面2a及び内側面7bに付着しているため、ホットメルト樹脂11と露出端面2a及びホットメルト樹脂11と内側面7bとの付着力により、変形しない。
ホットメルト樹脂11の開放面11aが変形すると、体積減少による収縮力31は緩和され、通常は、開放面11aに窪みが生じた状態でホットメルト樹脂11の固化及び冷却が完了する。
しかし、ホットメルト樹脂11の加工条件等によっては、開放面11aの窪みだけでは収縮力31が充分に緩和されず、ホットメルト樹脂11が更に収縮しようとする場合がある。また、開放面11aが変形した状態でホットメルト樹脂11の固化及び冷却が完了した場合でも、経時変化やヒートサイクルにより、ホットメルト樹脂11が更に収縮しようとする場合がある。
ホットメルト樹脂11の開放面が変形した後に、ホットメルト樹脂11が更に収縮し体積が減少すると、ホットメルト樹脂11の開放面11aが更に大きく窪むともに、本体部材2の露出端面2aに接しているホットメルト樹脂11及びケース部材7の収容部7aの内側面7bに接しているホットメルト樹脂11には、それぞれ、露出端面2aまたは内側面7bから剥離しようとする収縮力31がはたらく。
ところで、物質の臨界表面張力の特性から、空隙部7cに充填されたホットメルト樹脂11と相手物質の付着力は、ホットメルト樹脂11が付着する相手物質の臨界表面張力が大きいとホットメルト樹脂11との付着力は強く、相手物質の臨界表面張力が小さいとホットメルト樹脂11との付着力は弱くなる。したがって、ホットメルト樹脂11が臨界表面張力の異なる2種類の物質に付着している場合、臨界表面張力が小さい物質に付着しているホットメルト樹脂11の方が剥がれやすい、という挙動を示す。
本発明の実施形態における防水型検出スイッチでは、本体部材2の露出端面2aとケース部材7の収容部よりなる空隙部7cに、複数の端子3及び複数の端子3と複数の配線部材8の接合部8aが覆われる様にホットメルト樹脂11を充填する構成とし、ケース部材7に用いる第二の樹脂と本体部材2に用いる第一の樹脂において、第二の樹脂の臨界表面張力が第一の樹脂の臨界表面張力よりも小さくなる様に材料を選択する。
ホットメルト樹脂11が臨界表面張力の異なる2種類の物質に付着している状態で、ホットメルト樹脂11が収縮し体積が減少すると、臨界表面張力が小さい物質に付着しているホットメルト樹脂11の方が剥がれやすいため、図6に示す様に、臨界表面張力が小さい第二の樹脂よりなるケース部材7部材の収容部の内側面7bに付着しているホットメルト樹脂11が先に剥離する。
ホットメルト樹脂11がケース部材7の収容部7aの内側面7bから剥離すると、内側面7bに接しているホットメルト樹脂11は収縮力31により変形し、ホットメルト樹脂11の収縮力31は緩和されてわずかとなり、本体部材2の露出端面2aとホットメルト樹脂11は付着したままとなる。これにより、本体部材2の露出端面2aとホットメルト樹脂11との水密が保たれ、ホットメルト樹脂11で覆われた、複数の端子3及び複数の接合部8aには浸水する事がないので、防水型電子部品の防水性が維持される。
以上により、本発明の実施形態における防水型検出スイッチは、複数の端子3と第一の樹脂がインサート成形によって形成され、端子3が外部方向に露出する露出端面2aを有する本体部材2と、複数の端子3及び露出端面2aを収容する収容部7aを有する第二の樹脂からなるケース部材7と、を有し、複数の端子3には複数の配線部材8がそれぞれ接合され、本体部材2の露出端面2aとケース部材7の収容部7aよりなる空隙部7cに、少なくとも複数の端子3及び複数の端子3と複数の配線部材8の接合部8aが覆われる様にホットメルト樹脂11が充填された防水型電子部品であって、前記第二の樹脂の臨界表面張力が、前記第一の樹脂の臨界表面張力よりも小さい事を特徴とする。
ケース部材7の材料である第二の樹脂の臨界表面張力が、本体部材2の材料である第一の樹脂の臨界表面張力よりも小さくなる様な構成としたので、ホットメルト樹脂11が収縮し体積が減少した場合でも、第二の樹脂よりなるケース部材7の収容部7aに接しているホットメルト樹脂11が剥離し、露出端面2aに接しているホットメルト樹脂11は剥離しない。
したがって、ホットメルト樹脂11が収縮し体積が減少した場合でも、本体部材2の露出端面2aとホットメルト樹脂11との水密が保たれ、ホットメルト樹脂11で覆われた、露出端面2aから露出した複数の端子3及び複数の端子3に接合された配線部材8の接合部8aに浸水する事がないので、防水型検出スイッチの防水性が維持される、という効果を奏する
[実施形態の第1実施例]
本発明の実施形態に係る第1実施例による防水型検出スイッチでは、本体部材2の材料である第一の樹脂に、ポリフェニレンサルファイド(PPS)またはリキッドクリスタルポリマー(LCP)を用い、ケース部材7の材料である第二の樹脂にポリメチルペンテン(PMP)を用いる。
配線部材8が端子3に半田付けで接合される様な用途の場合、半田付けの方法によっては複数の端子3が長時間にわたり高温に加熱され、インサート成形によって複数の端子3が設けられた本体部材2が高温となる場合がある。または、防水型検出スイッチの組込先によっては、防水型検出スイッチが特に高温となる環境で使用される様な場合がある。
この様な用途の防水型検出スイッチには、特に高い耐熱特性が求められるので、本体部材2には耐熱劣化特性が良好なPPSまたはLCPを使用する事が好適である。
本体部材2の材料である第一の樹脂にPPSまたはLCPを用いた場合、ケース部材7の材料である第二の樹脂にPMPを用いると、PMPの臨界表面張力はPPS及びLCPの臨界表面張力より小さいので、ホットメルト樹脂11が収縮しても、本体部材2の露出端面2aから露出した複数の端子3及び複数の端子3に接合された配線部材8の接合部8aの水密が保たれ、防水型電子部品の防水性が維持される。
なお、PPS,LCP及びPMPの臨界表面張力は下記の通りである。ただし、下記の臨界表面張力の数値は文献及び材料のグレード等により多少異なる。
・ポリメチルペンテン(PMP)−24(dyne/cm)
・ポリフェニレンサルファイド(PPS)−38(dyne/cm)
・リキッドクリスタルポリマー(LCP)−40〜43(dyne/cm)
[実施形態の第2実施例]
本発明の実施形態に係る第2実施例による防水型検出スイッチでは、本体部材2の材料である第一の樹脂に、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を用い、ケース部材7の材料である第二の樹脂にポリフェニレンサルファイド(PPS)またはリキッドクリスタルポリマー(LCP)またはポリメチルペンテンポリメチルペンテン(PMP)を用いる。
配線部材8を機械加工により端子3に接合する様な用途の場合等、特に高い耐熱特性が求められない場合には、本体部材2の材料である第一の樹脂を、加工性がよく市場性も良好なPBTとすると好適である。
第一の樹脂にPBTを用いた場合、ケース部材7の材料である第二の樹脂にPPSまたはLCPまたはPMPを用いると、PPS及びLCP及びPMPの臨界表面張力はPBTの臨界表面張力より小さいので、ホットメルト樹脂11が収縮しても、本体部材2の露出端面2aから露出した複数の端子3及び複数の端子3に接合された配線部材8の接合部8aの水密が保たれ、防水型電子部品の防水性が維持される。
なお、PPS,LCP,PMP及びPBTの臨界表面張力は下記の通りである。ただし、下記の臨界表面張力の数値は文献及び材料のグレード等により多少異なる。
・ポリメチルペンテン(PMP)−24(dyne/cm)
・ポリフェニレンサルファイド(PPS)−38(dyne/cm)
・リキッドクリスタルポリマー(LCP)−40〜43(dyne/cm)
・ポリブチレンテレフタレート(PBT)−43(dyne/cm)
以上のように、本発明の実施形態に係る防水型検出スイッチを具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施する事が可能である。
例えば次の様に変形して実施する事ができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
(1)本実施形態においては、配線部材はケーブルとし、ケーブルを端子に接合する構成としたが、ケーブルを端子に直接接合せず、接続用の金属部材を介してケーブルと端子を接続しても良く、または、コネクタ様の部品にてケーブルと端子を接合しても良い。
(2)本実施形態においては、ケース部材に用いる第二の樹脂と本体部材に用いる第一の樹脂において、第二の樹脂の臨界表面張力が第一の樹脂の臨界表面張力よりも小さくなる様に材料を選択する事により、防水型検出スイッチの防水性を確保したが、更に、ケース部材の収容部の内壁面を平滑とし、本体部材の露出端面に凹凸の形状を設けて、ホットメルト樹脂が本体部材の露出端面から剥離し難くしても良い。
1 カバー
1a 孔部
1b 角穴
2 本体部材
2a 露出端面
2b スライダー収納部
2c 係合爪部
3 端子
3a 固定接点
4 スライダー
4a 検出部
4b 可動接点
5 パッキン
5a ドーム部
5b 中央孔部
6 復帰バネ
7 ケース部材
7a 収納部
7b 内側面
7c 空隙部
8 配線部材
8a 接合部
11 ホットメルト樹脂
11a 開放面
31 収縮力

Claims (3)

  1. 複数の端子と第一の樹脂がインサート成形によって形成され、前記端子が外部方向に露出する露出端面を有する本体部材と、
    前記複数の端子及び前記露出端面を収容する収容部を有する第二の樹脂からなるケース部材と、を有し、
    前記複数の端子には複数の配線部材がそれぞれ接合され、
    前記本体部材の前記露出端面と前記ケース部材の前記収容部よりなる空隙部に、少なくとも前記複数の端子及び前記複数の端子と前記複数の配線部材の接合部が覆われるようにホットメルト樹脂が充填された防水型電子部品であって、
    前記第二の樹脂の臨界表面張力が、前記第一の樹脂の臨界表面張力よりも小さいことを特徴とする防水型電子部品。
  2. 前記第一の樹脂がポリフェニレンサルファイドまたはリキッドクリスタルポリマーで、前記第二の樹脂がポリメチルペンテンであることを特徴とする、請求項1に記載の防水型電子部品。
  3. 前記第一の樹脂がポリブチレンテレフタレートで、前記第二の樹脂がポリフェニレンサルファイドまたはリキッドクリスタルポリマーまたはポリメチルペンテンであることを特徴とする、請求項1に記載の防水型電子部品。

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