JP2004361885A - 表示装置の誤差拡散処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有効映像期間の複数ラインを一領域とし、複数のフィールドまたは複数のフレームである複数の画面に渡る前記一領域を一時間領域とする。一領域でライン毎に、誤差データを拡散する画素を左右方向に非周期的に変位させる。一時間領域それぞれのラインで、誤差データを拡散する画素を左右方向に非周期的に変位させる。図9の+は左方向への変位量を、−は右方向への変位量を示す。
【選択図】 図9
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に用いられる誤差拡散処理方法に係り、特に、プラズマディスプレイパネル表示装置(PDP),フィールドエミッションディスプレイ装置(FED),デジタルマイクロミラーデバイス(DMD),エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL)等のように、デジタル的に限られた中間階調を表現する表示装置において、誤差拡散処理による多階調化処理に伴って発生する画質妨害を低減することができる表示装置の誤差拡散処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
映像信号を表示する表示装置の内、例えば、1フィールドを複数のサブフィールドに分割して階調表示するPDPや、パルス幅変調(PWM)によって階調表示するFED、さらにはDMD等のマトリクス型表示装置においては、駆動方法によってはデジタル的に制限された階調数でしか映像を表現することができない。
【0003】
通常、受像機を陰極線管(CRT)と想定しているテレビジョン放送等では、予め、送信機側でガンマ特性を施しており、受像機側のCRTが有する逆ガンマ特性と合わせてリニアな階調特性となるようにしている。しかしながら、デジタル的に制限された階調数で画像表示する上記のような表示装置においては、CRTとは異なり、表示装置自体はリニアな階調特性である。従って、普段見慣れているCRTによる表示装置と同様な階調特性で画像表示するには、表示装置の入力映像信号に2.2乗の逆ガンマ補正処理を施し、リニアな階調特性に戻して画像表示することが必要である。
【0004】
一方、これらの表示装置においては、入力信号の階調数(ビット数)が表示装置で表現できる階調数(ビット数)よりも大きい場合がある。また、表示装置で表現する階調数(ビット数)を意図的に入力信号の階調数(ビット数)よりも減らす場合がある。
【0005】
さらに、逆ガンマ補正回路によって逆ガンマ補正処理を施してリニアな階調に戻す際、表示装置で表現できるビット数よりも一旦ビット数を上げる場合がある。これは、次のような理由による。逆ガンマ補正処理を施してリニアな階調に戻す際、低輝度レベルの階調数が損なわれ、しばしば階調の連続性がなくなることに起因する画質妨害をもたらすことがある。特に、PDPの場合では、1フィールドを発光量の重み付けの異なる複数のサブフィールドによって構成し、そのサブフィールドを複数選択することによって階調を表現する。
【0006】
従って、サブフィールドの選択状況によっては、隣接階調に対する視覚的な輝度差が大きくなり、その結果、疑似輪郭状の画質妨害が発生してしまうことがある。そこで、極力階調が損なわれないようにするため、原信号のビット数よりも高いビット数で逆ガンマ補正処理を施し、ビット数を上げて出力するのである。
【0007】
このように、入力された映像信号のビット数もしくは逆ガンマ補正回路より出力された映像信号の階調数(第1のビット数)が、表示装置によって表現する階調数(第2のビット数)よりも大きい場合には、階調数(ビット数)を削減する必要が生じることとなる。階調数(ビット数)を削減すれば、階調が損なわれるので、誤差拡散法を用いて多階調化処理を行うようにしている。
【0008】
誤差拡散法による多階調化処理は、上記のデジタル的に制限された第2のビット数を超える第1のビット数に相当する映像を得るために、一例として次のように行う。図10において、Pは注目画素を構成する3つのドットの内の1つであり、第2のビット数ではそのまま表現できない階調数を有するドットである。Aは右隣のドット、Bは左下のドット、Cは真下のドット、Dは右下のドットである。図10に示すように、注目ドットPにおいて表現することができない第1のビット数−第2のビット数を複数の周辺ドットA〜Dに一定の重みを付けて拡散することによって、見かけ上、第1のビット数に相当する映像となるように多階調化処理するのが一般的な方法である。
【0009】
例えば、表示装置が8ビットの階調能力しかなく、12ビットのドットデータの上位8ビットにより階調表示する場合は、残りの下位4ビット分のドットデータに一定の重みを付けて、周辺ドットA〜Dに拡散することによって、視覚的な積分効果を利用して12ビット相当の階調表示を行う。図10において、周辺ドットA〜Dに添えた7/16,3/16,5/16,1/16は、重み付けの程度を表す誤差拡散係数の一例である。なお、R,G,Bの3原色信号に対して、共通の誤差拡散係数を用いる。
【0010】
従来の表示装置の誤差拡散処理方法として、本出願人による先願、特開2002−135608号公報(特許文献1)に記載のものがある。特許文献1に記載の発明は、注目画素の1ライン以上後方に位置する画素への誤差データの拡散場所を、R,G,B信号の内の少なくとも1つの信号に対して変更したり、ライン毎に変更させることにより、誤差拡散処理を行った際に現れる周期的なパターンノイズ等の画質妨害の発生確率を激減させ、高画質な表示を実現させるものである。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−135608号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したような表示装置、特に、PDPの場合には、前述のような誤差拡散法による多階調化処理を施すことによって、見かけ上の階調数を増加させると共に、疑似輪郭状の画質妨害を低減するようにしている。ところが、従来においては、R,G,Bの3原色信号に対して誤差拡散に用いるビット数を共通のビット数とし、共通の誤差拡散係数を用いていたので、誤差拡散を行うことによって、特に固定パターン等を表示する際に、誤差拡散特有の周期的なパターンノイズ等の画質妨害が生じることがあるという問題点があった。
【0013】
さらに、PDP等の表示装置は、パネルの構造やパネル内部を構成する材料等の改良により性能が向上し続けており、パネルの高輝度化が進んでいる。このため、上記の誤差拡散特有の周期的なパターンノイズ等の画質妨害がますます目立ちやすくなる傾向にある。特に、低階調部分が多く存在する画像では、パネルの高輝度化が進めば画質の劣化もさらに大きくなってしまうという問題点が存在することが明らかとなった。
【0014】
上記の特許文献1に記載の発明は、これらの問題点を大方解消することができるが、以下のような新たな問題点が存在することが明らかとなった。誤差データの拡散場所をR,G,B毎やライン毎に変更させても、特許文献1に記載の発明では、拡散場所の変更が規則的であり、一定表示面積に対する各ドットの発光確率(発光回数)が不均衡になってしまう。これにより、発光の多いドットと発光の少ないドットとの間で濃淡の差がはっきりし、隣接ドット間に対する視覚的な輝度差が大きくなる。そして、ごく暗部の低階調部分の面積が多く存在する画像では、暗部におけるS/Nが悪く、ノイズ感が多く感じられてしまうこととなる。
【0015】
また、黒近傍のごく微少レベルの映像信号が全画面に一様に存在する静止画像の場合、信号レベルによっては、規則的な間隔で誤差拡散による発光が生じる結果、毎回発光するドットと毎回発光しないドットとの2値状態となり、縦線や斜線のビート状画像となる画質妨害を引き起こしたり、粒状静止画像となってしまう。なお、印刷物等の2次元画像の場合には、粒状静止画像となっても問題ないが、3次元画像を取り扱う表示装置、特にテレビ用途の場合には、粒状静止画像となると、従来のCRT表示装置にはない違和感を感じてしまうこととなるので、好ましくない。
【0016】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、ごく暗部の低階調部分の面積が多く存在する画像に対して誤差拡散処理を行った際に現れてしまう周期的なパターンノイズ等の画質妨害を極めて効果的に低減することができる表示装置の誤差拡散処理方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、第1のビット数を有する映像信号を、前記第1のビット数よりもビット数の小さい第2のビット数に削減するに際し、色成分を形成する複数のドットで構成されるそれぞれの注目画素における前記第1のビット数と前記第2のビット数との差である前記第1のビット数の下位ビットの少なくとも一部に所定の誤差拡散係数を乗じた誤差データを、前記注目画素が位置するラインの後方のラインに位置する画素を含む複数の周辺画素に拡散する表示装置の誤差拡散処理方法において、前記映像信号の有効映像期間内の少なくとも一部の複数ラインを一領域としたとき、この一領域内で、前記注目画素のライン方向の位置を基準位置とし、前記誤差データを拡散する前記後方のラインに位置する画素の少なくとも1つのドットを前記基準位置から左右方向に予め設定した画素数の範囲内でライン毎に非周期的に変位させ、複数のフィールドまたは複数のフレームである複数の画面に渡る前記一領域を一時間領域としたとき、この一時間領域内それぞれのラインで、前記誤差データを拡散する画素の少なくとも1つのドットを前記基準位置から左右方向に予め設定した画素数の範囲内で画面毎に非周期的に変位させることを特徴とする表示装置の誤差拡散処理方法を提供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の表示装置の誤差拡散処理方法について、添付図面を参照して説明する。図1は本発明の誤差拡散処理方法を用いた表示装置の一実施形態を示すブロック図、図2は図1中の誤差拡散処理回路3の具体的構成例を示すブロック図、図3〜図6は本発明の誤差拡散処理方法の好ましい例を説明するための図、図7〜図9は本発明の誤差拡散処理方法を説明するための図である。
【0019】
図1に示す本実施形態では、デジタル的に制限された階調数でしか映像を表現することができないマトリクス型表示装置として、PDPを用いた場合について示している。勿論、本発明の表示装置としては、PDPに限定されるものではない。図1において、色成分であるR,G,B信号よりなる3系統の映像信号は、映像信号処理回路1に入力される。映像信号処理回路1は、これらの映像信号に各種の映像信号処理を施し、逆ガンマ補正回路2に入力する。R,G,B信号は一例として8ビットのデジタル信号、即ち、256階調の信号である。
【0020】
逆ガンマ補正回路2は、入力されたR,G,B信号に対し、それぞれ同じ特性の逆ガンマ補正処理を施し、一例として12ビットのデジタル信号、即ち、4096階調の信号として出力する。8ビットのデジタル信号を12ビットのデジタル信号として出力するのは、前述のように、逆ガンマ補正処理によって階調数が損なわれるのを防ぐためである。
【0021】
逆ガンマ補正回路2より出力されたR,G,B信号は、誤差拡散処理回路3に入力される。誤差拡散処理回路3は、R用誤差拡散処理回路3R,G用誤差拡散処理回路3G,B用誤差拡散処理回路3Bより構成され、R,G,B信号はそれぞれの誤差拡散処理回路3R,3G,3Bに入力される。誤差拡散処理回路3R,3G,3Bは、入力されたR,G,B信号それぞれに対し、誤差拡散処理を施して出力する。即ち、12ビットのデジタル信号の内の例えば下位4ビットに一定の重みを付けた誤差データを上位8ビットに拡散して、8ビットのデジタル信号として出力する。
【0022】
このとき、注目画素が位置するラインの後方のライン(少なくとも1ライン後方のライン)に位置する画素それぞれのドットに誤差データを拡散するに際し、図10における画素B,C,Dのように拡散場所を一定とするのではなく、誤差データを拡散する画素を同じライン上で左右方向に変位させ、拡散場所を異ならせる。この拡散場所の変更をライン毎に連続的に行う。拡散場所の変更量や変更順序がライン方向及びフィールド方向に非周期的になるよう誤差データを拡散する。非周期的な誤差データの拡散方法の詳細については後に詳述する。
【0023】
また、好ましくは、誤差データを、有効映像期間外、即ち、水平ブランキング期間や垂直ブランキング期間において、零にクリア(リセット)しないようにする。詳しく言えば、前記映像信号の有効映像期間外から有効映像期間に移行する際に、有効映像期間に至る直前の注目画素にて得られた下位4ビットを零にクリアせず、誤差データを生成する。通常、有効映像期間に至る直前の注目画素は、映像信号の有効映像期間の最上位ライン及びそれぞれのラインの左端部に位置する画素であるが、駆動方法によってはこれに限定されない。
【0024】
零にクリアしないとは、有効映像期間に至る直前の注目画素で得られた下位4ビットを保持しておいたり、下位4ビットに相当する値としてランダムな値を代入することを意味する。この処理は、規則的な間隔で誤差拡散による発光が生じて、毎回発光するドットと毎回発光しないドットとの2値状態となることによって、縦線や斜線のビート状画像や粒状静止画像となってしまうという画質上の妨害を防ぐためである。
【0025】
なお、拡散場所の変更や、これに加えて誤差データを有効映像期間外で零にクリアしない処理は、R,G,B信号のドットで構成される注目画素の内、少なくとも1つの信号(ドット)に対して行う。R,G,B信号の内の2つの信号(ドット)に対して上記の処理を行うことは好ましく、R,G,B信号の全ての信号(ドット)に対して上記の処理を行うことはさらに好ましい。
【0026】
本実施形態では、さらに好適な例として、拡散場所の変更に加え、R,G,B信号に対して共通の誤差拡散係数を用いるのではなく、少なくとも1つの信号に対する誤差拡散係数を他の信号に対する誤差拡散係数と異ならせたり、少なくとも1つの信号に対する誤差拡散に用いるビット数、即ち、上位8ビットに拡散するビット数を他の信号に対する誤差拡散に用いるビット数と異ならせる。
【0027】
そして、図1において、誤差拡散処理回路3R,3G,3Bによって誤差拡散処理されたR,G,B信号はPDP4に入力される。PDP4は、サブフィールド処理等の各種の駆動処理を施した上で、画面上にR,G,B信号を画像表示する。ここでのPDP4とは、パネルとその駆動部とを含むものである。
【0028】
ここで、図2を用いて誤差拡散処理回路3の具体的構成について説明する。R用誤差拡散処理回路3R,G用誤差拡散処理回路3G,B用誤差拡散処理回路3Bは、全て同一の構成であるが、R用誤差拡散処理回路3R,G用誤差拡散処理回路3G,B用誤差拡散処理回路3Bの少なくとも1つにおいて、誤差データを拡散する対象とするドットを変位させる。また、これに加えて、誤差拡散係数や誤差拡散に用いるビット数を異ならせている。G用誤差拡散処理回路3GとB用誤差拡散処理回路3Bの構成は、R用誤差拡散処理回路3Rと共通であるため、図示を簡略化すると共に、その動作説明を省略することとする。
【0029】
図2において、逆ガンマ補正回路2より入力された12ビットのR信号は、後述する加算器31,32を経て出力され、加算器32より出力された12ビットのデータの内、下位4ビットがR用誤差検出回路33Rに入力される。この下位4ビットは、12ビットのデジタル信号(4096階調)を8ビットのデジタル信号(256階調)に削減することにより失われる階調の差分に相当するものである。R用誤差検出回路33Rは、入力された下位4ビットのデータに対し、図3(A)また図4(A)に示す周辺ドットA′〜D′に応じた誤差拡散係数を乗じて誤差データを発生するものである。
【0030】
R用誤差検出回路33Rに示す端子a〜dからは、それぞれ、下位4ビットのデータに周辺ドットA′〜D′に応じた誤差拡散係数を乗じた誤差データが出力されることになる。図3(A)または図4(A)の場合で説明すれば、端子a〜dからは、それぞれ、下位4ビットのデータに7/16,3/16,5/16,1/16を乗じた誤差データが出力される。周辺ドットA′〜D′と周辺ドットA〜Dとの関係については後述する。
【0031】
端子aより出力された誤差データは加算器32に入力され、端子bより出力された誤差データは加算器35に入力され、端子c及びdより出力された誤差データは加算器34に入力される。加算器34は、入力された端子c及びdからの誤差データを加算して加算器35に入力する。加算器35は、端子bより出力された誤差データと加算器34の出力とを加算してラインメモリ36に入力する。
【0032】
乱数発生器38には、水平同期信号と垂直同期信号と変位量設定値が入力される。変位量設定値とは、注目画素の後方のラインに位置する画素に誤差データを拡散するに際し、注目画素のライン方向の位置を基準位置とし、基準位置から左右方向に何画素分、誤差データを拡散すべき画素(少なくとも1つのドット)を変位させるかという値である。この変位量設定値は、予め定めた固定値とすればよい。変位量設定値の設定方法としては、変位量が必ずしも左右対称でなくてもよく、例えば、右方向に3画素、左方向に4画素の範囲内と設定してもよい。変位量は、あまり大きくせず、数画素程度とする方がノイズ感を少なくすることができるので、一方向に10画素未満とすることが好ましい。
【0033】
乱数発生器38で発生する乱数は、変位量設定値の範囲内でライン毎に発生する。上記の例では、右方向に1〜3画素の3通り、左方向に1〜4画素の4通り、そして左右方向に移動しない通常の処理(0画素)の合計8通りの中から選択された乱数を、ライン毎にランダム(実質的にランダムを含む)に発生する。また、乱数の値は、前後の出現順序、即ち、上下方向の出現順序とフィールド(またはフレーム)方向の出現順序が共に非周期的になるように制御しながら発生する。変位量の非周期的な変更の例については後述する。なお、垂直同期信号のタイミングで変位量設定値を可変して変位量を変更するとさらによい。
【0034】
読み出し側リセット信号38Aと書き込み側リセット信号38Bのタイミングは、入力された乱数の値と水平同期信号のタイミングに基づいて、それぞれライン毎に設定されて乱数発生器38より出力される。乱数発生器38より出力された読み出し側リセット信号38A及び書き込み側リセット信号38Bはラインメモリ36に入力される。ラインメモリ36は、読み出し側リセット信号38A及び書き込み側リセット信号38Bのタイミングに基づいて、加算器35の出力を1ライン分より若干短い時間だけ遅延して加算器31に入力する。以上の動作の詳細な内容については後述する。
【0035】
ところで、通常、ラインメモリ36に書き込む誤差データは、有効映像期間外で零にクリア(リセット)するのが一般的である。これに対し、本実施形態では、ラインメモリ36を、有効映像期間外、即ち、水平ブランキング期間や垂直ブランキング期間においても零にクリアしない。これにより、前述のように、映像信号の有効映像期間外から有効映像期間に移行する際に、有効映像期間に至る直前の注目画素にて得られた下位4ビットを零にクリアせず、誤差データを生成する。
【0036】
加算器31は、入力されたR信号とラインメモリ36の出力とを加算して加算器32に入力する。入力されたR信号を図3(A)または図4(A)に示す注目ドットP′とすると、加算器31は、注目ドットP′に対し、略1ライン分過去に生じた誤差データであるラインメモリ36の出力、即ち、B′×3/16+C′×5/16+D′×1/16を加算する動作を行うことになる。
【0037】
加算器32は、加算器31の出力とR用誤差検出回路33Rの端子aより出力された誤差データとを加算する。即ち、加算器32は、注目ドットP′に対して略1ライン分過去に生じた誤差データを加算した加算器31の出力に対し、さらに、1ドット過去に生じた誤差データであるA′×7/16を加算する動作を行うことになる。以上により、図3(A)または図4(A)に示す注目ドットP′に対し、周辺ドットA′〜D′にそれぞれの誤差拡散係数を乗じた誤差データを加算する。加算器32より出力された12ビットのデータの内、さらに、下位4ビットがR用誤差検出回路33Rに入力され、以上の動作が繰り返される。
【0038】
加算器32より出力された12ビットのデータの内の上位8ビットは、リミッタ37に入力される。リミッタ37は、注目ドットP′に対する誤差データの加算処理によって得たデータの値が8ビットを超えた分(オーバーフロー)を制限して出力する。
【0039】
以上のように、注目ドットP′に対する誤差データの加算処理をドット毎に順次行うことは、結果として、図3(A)または図4(A)に示すように、注目ドットPにおける下位4ビット分のデータに7/16,3/16,5/16,1/16なる誤差拡散係数を乗じて周辺ドットA〜Dに拡散することを意味する。
【0040】
図2に示す例では、G用誤差拡散処理回路3G中のG用誤差検出回路33Gに設定する誤差拡散係数をR用誤差検出回路33Rに設定する誤差拡散係数と同一とし、B用誤差拡散処理回路3B中のB用誤差検出回路33Bに設定する誤差拡散係数や誤差拡散に用いるビット数をR用誤差検出回路33R及びG用誤差検出回路33Gに設定する誤差拡散係数や誤差拡散に用いるビット数と異ならせている。
【0041】
図3は、誤差拡散係数を異ならせた場合を示しており、図3(B)に示すように、B信号に対しては、注目ドットPにおける下位4ビット分のデータに9/16,2/16,4/16,1/16なる誤差拡散係数を乗じて周辺ドットA〜Dに拡散するようにしている。
【0042】
このようにして、誤差拡散処理回路3R,3G,3Bは、R,G,B信号の3つのドットで構成する注目画素において、R,G,B信号における1つの信号もしくは全ての信号に対する誤差拡散係数を異ならせて、R,G,B信号に誤差拡散処理を施すことにより、12ビットのデータを8ビットのデータとして出力する。なお、周辺ドットA〜Dに対する誤差拡散係数の全てを異ならせてもいいし、一部のみを異ならせてもよい。図3の例では、周辺ドットDに対する誤差拡散係数は1/16で共通であり、他の周辺ドットA〜Cに対する誤差拡散係数が異なっている。なお、誤差拡散係数は、大幅に異ならせるよりも若干異ならせる程度の方がよい。
【0043】
以上のようにして、8ビットの表示能力しかないPDP4においても、視覚的な積分効果を利用することにより、見かけ上、12ビット相当の表示画像として認識できる画像を表示することができる。そして、R,G,B信号に対する誤差拡散係数として共通の誤差拡散係数を用いず、さらに注目画素の少なくとも1ライン以上後方に位置する画素への拡散場所が、R,G,B信号の少なくとも1つの信号でライン毎に連続してランダムに変更されるので、固定パターン等を表示する際においても、例えば粒状またはビート状などに代表される誤差拡散特有の周期的なパターンノイズ等の画質妨害が視覚上極めて認識されにくい。従って、より高画質な表示装置を提供することが可能となる。
【0044】
図4は、誤差拡散に用いるビット数を異ならせた場合を示しており、図4(B)に示すように、B信号に対しては、注目ドットPにおける下位4ビット目から下位2ビット目までの3ビット分のデータに4/8,1/8,2/8,1/8なる誤差拡散係数を乗じて周辺ドットA〜Dに拡散するようにしている。
【0045】
本実施形態では、12ビットのB信号における下位4ビット目から下位2ビット目までの3ビットを用いて誤差拡散するようにしたが、B信号に対して、逆ガンマ補正回路2における逆ガンマ補正処理の段階で、R,G信号と同じ逆ガンマ補正特性で11ビットのデジタル信号、即ち、2048階調の信号として出力するよう構成し、下位3ビット分のデータに上記の誤差拡散係数を乗じて周辺ドットA〜Dに拡散するようにしてもよい。
【0046】
この場合、B信号の逆ガンマ補正処理を、リード・オンリ・メモリ(ROM)を用いたルック・アップ・テーブル(LUT)にて実現している場合には、その分、ROMの容量が節約になるという効果がある。また、逆ガンマ補正処理が11ビットの場合、B用誤差拡散処理回路3Bにて行う処理が全て3ビット分の処理回路で済むので、回路容量の節約となる。ラインメモリ36での略1ライン分遅延も1ビット分少なくて済むという効果もある。
【0047】
このようにして、誤差拡散処理回路3R,3G,3Bは、R,G,B信号の3つのドットで構成する注目画素において、R,G,B信号における1つの信号もしくは全ての信号に対する誤差拡散に用いるビット数を異ならせて、R,G,B信号に誤差拡散処理を施すことにより、12ビット(B信号は11ビット)のデータを8ビットのデータとして出力する。なお、誤差拡散に用いるビット数は、大幅に異ならせるよりも若干異ならせる程度の方がよい。
【0048】
以上のようにして、8ビットの表示能力しかないPDP4においても、視覚的な積分効果を利用することにより、見かけ上、12ビット相当(B信号は11ビット相当)の表示画像として認識できる画像を表示することができる。そして、R,G,B信号に対する誤差拡散に用いるビット数を共通とせず、さらに注目画素の1ライン以上後方に位置する画素への拡散場所が、R,G,B信号の少なくとも1つの信号でライン毎に連続してランダムに変更されるので、固定パターン等を表示する際においても、例えば粒状またはビート状などに代表される誤差拡散特有の周期的なパターンノイズ等の画質妨害が視覚上極めて認識されにくい。よって、より高画質な表示装置を提供することが可能となる。
【0049】
本実施形態においては、B信号の誤差拡散に用いるビット数を3ビットとし、R,G信号の誤差拡散に用いるビット数を4ビットとしているが、誤差拡散に用いるビット数は3ビットや4ビットに限定されることはない。なお、第1のビット数と第2のビット数との差分である第1のビット数の下位ビットの全てを誤差拡散に用いるのではなく、その一部を誤差拡散に用いる場合には、好ましくは、上記のように、その下位ビットの最上位ビット(上記の例では、下位4ビット目)からの連続した上位ビットを用いる。
【0050】
また、本実施形態においては、R,G信号の誤差拡散に用いるビット数を4ビットとし、それぞれの周辺ドットの誤差拡散係数は同一としているが、周辺ドットの誤差拡散係数を異ならせてもい。
【0051】
一例として、R信号に対しては、図5(A)に示すように、注目ドットPにおける下位4ビット分のデータに7/16,3/16,5/16,1/16なる誤差拡散係数を乗じて周辺ドットA〜Dに拡散するようにし、G信号に対しては、図5(B)に示すように、注目ドットPにおける下位4ビット分のデータに9/16,2/16,4/16,1/16なる誤差拡散係数を乗じて周辺ドットA〜Dに拡散するようにし、B信号に対しては、図5(C)に示すように、注目ドットPにおける下位4ビット目から下位2ビット目までの3ビット分のデータ(もしくは逆ガンマ補正処理が11ビットの場合は下位3ビット分のデータ)に4/8,1/8,2/8,1/8なる誤差拡散係数を乗じて周辺ドットA〜Dに拡散するようにしてもよい。
【0052】
このようにして、誤差拡散処理回路3R,3G,3Bは、R,G,B信号の3つのドットで構成する注目画素において、R,G,B信号における1つの信号もしくは全ての信号に対する誤差拡散係数を異ならせたり、あるいは、R,G,B信号における1つの信号もしくは全ての信号に対する誤差拡散に用いるビット数を異ならせたりして、R,G,B信号に誤差拡散処理を施すことにより、12ビットもしくは11ビットのデータを8ビットのデータとして出力する。
【0053】
次に、注目画素の後方のラインに位置する画素のドットへの拡散場所を、R,G,B信号の少なくとも1つの信号の対し、ライン毎に変更する方法について説明する。本実施形態では、より好ましい実施形態として、拡散場所をR,G,B信号毎に異ならせる場合について説明する。図6は、注目画素の少なくとも1ライン後方に位置する画素のドットへの拡散場所をR,G,B信号毎に変更する場合の一例を、図7は注目画素の少なくとも1ライン後方に存在する画素のドットへの拡散場所をライン毎に変更する場合の一例を示している。
【0054】
まず、図6について説明する。図6(A),(B),(C)に示す注目ドットPは、同一の場所に位置する画素であり、注目画素を構成する3つのドットである。図6に示すドットA,B,C,Dに拡散するそれぞれの誤差拡散係数は、例えば、図3〜図5に示したドットA,B,C,Dに拡散するそれぞれの誤差拡散係数と同一でよい。図6では、ドットA,B,C,Dに拡散するそれぞれの誤差拡散係数の値そのものの記載は省略している。
【0055】
図6(A)のR信号に対しては、注目ドットPにおける右隣のドットA、真下のドットB、右下のドットC、2画素右下のドットDに拡散するようにしている。図6(B)のG信号に対しては、注目ドットPにおける右隣のドットA、左下のドットB、真下のドットC、右下のドットDに拡散するようにしている。図6(C)のB信号に対しては、注目ドットPにおける右隣のドットA、2画素左下のドットB、左下のドットC、真下のドットDに拡散するようにしている。このように、注目画素の1ライン以上後方に位置する画素(ここでは1ライン後方に位置する画素)のドットへの拡散場所をR,G,B信号毎に異ならせている。
【0056】
図2に示すR用誤差拡散処理回路3R,G用誤差拡散処理回路3G,B用誤差拡散処理回路3Bは、回路構成そのものは同一であるが、図6に示すようなR,G,B信号毎の拡散場所の変更は、例えば、それぞれのラインメモリ36の読み出し側リセット信号の開始位置をR,G,B信号毎にずらすことによって容易に実現することができる。拡散場所の変更をラインメモリ36の読み出し開始位置をずらすことで実現すると、図6に示すように、ドットB,C,Dのそれぞれの相対的な位置関係(順番やそれぞれのドット間の距離)は変更されない。
【0057】
本発明はこれに限定されることなく、同一ライン内で、ドットB,C,Dのそれぞれの相対的な位置関係をずらしたり、ドットB,C,Dを異なるラインに位置させるようにしてもよい。例えば、R信号は注目ドットPの1ライン下に拡散し、G信号は注目ドットPの2ライン下に拡散し、B信号は注目ドットPの3ライン下に拡散するようにしてもよい。さらには、例えばフィールド毎に、ドットAも含めてドットB,C,Dの注目画素Pに対する相対的位置を変更してもよい。また、ラインメモリ36の書き込み側リセット信号の開始位置をずらしたり、書き込み側リセット信号と読み出し側リセット信号の両方をずらしてもよい。
【0058】
次に、図7について説明する。図7において、第1ライン〜第5ライン…は、PDP4の表示ラインを表している。注目ドットPが第1ラインの図7に示した位置にあるものとする。注目ドットPは、R,G,B信号のいずれかの信号であり、第2ライン以降に示したドットBからドットNは、注目ドットPと同一色の信号であるとする。
【0059】
第1ラインの注目ドットPからは、右隣のドットA、真下のドットB、右下のドットC、2画素右下のドットDに誤差データを拡散する。第1ラインにおける周辺画素への誤差データの拡散場所は、図示の注目ドットP以外でも同様であり、右隣のドットをA、真下のドットをB、右下のドットをC、2画素右下のドットをDとして拡散する。図7に示すドットA,B,C,Dに拡散するそれぞれの誤差拡散係数は、例えば、図3〜図5に示したドットA,B,C,Dに拡散するそれぞれの誤差拡散係数と同一でよい。図7では、ドットA,B,C,Dに拡散するそれぞれの誤差拡散係数数の値そのものの記載は省略している。
【0060】
次に、第2ラインではドットBを注目ドット、第3ラインではドットFを注目ドット、第4ラインではドットJを注目ドットとしている。第2ラインの注目ドットBからは、右隣のドットC、左下のドットE、真下のドットF、右下のドットGに拡散する。右隣のドットC、左下のドットE、真下のドットF、右下のドットGに拡散する誤差拡散係数の値は、第1ラインの注目ドットPから拡散するドットA,B,C,Dにおけるそれぞれの誤差拡散係数と同じである。
【0061】
第3ラインの注目ドットFからは、右隣のドットG、2画素左下のドットH、左下のドットI、真下のドットJに拡散する。右隣のドットG、2画素左下のドットH、左下のドットI、真下のドットJに拡散する誤差拡散係数の値は、第1ラインの注目ドットPから拡散するドットA,B,C,Dにおけるそれぞれの誤差拡散係数と同じである。第4ラインの注目ドットJからは、右隣のドットK、真下のドットL、右下のドットM、2画素右下のドットNに拡散する。右隣のドットK、真下のドットL、右下のドットM、2画素右下のドットNに拡散する誤差拡散係数の値は、第1ラインの注目ドットPから拡散するドットA,B,C,Dにおけるそれぞれの誤差拡散係数と同じである。
【0062】
図2に示すR用誤差拡散処理回路3R,G用誤差拡散処理回路3G,B用誤差拡散処理回路3Bは、回路構成そのものは同一であるが、図7に示すようなライン毎の拡散場所の変更は、例えば、それぞれのラインメモリ36の読み出し側リセット信号の読み出し開始位置をライン毎にずらすことでによって容易に実現することができる。拡散場所の変更をラインメモリ36の読み出し開始位置をずらすことで実現すると、図7に示すように、注目ドットP,B,F,J…の1ライン後方に位置するドットのそれぞれの相対的な位置関係(順番やそれぞれのドット間の距離)は変更されない。
【0063】
本発明はこれに限定されることなく、同一ライン内で、1ライン後方に位置する3つのドットそれぞれの相対的な位置関係をずらしたり、ライン毎に拡散する後方ラインの位置を切り換えて、3つのドットを異なるラインに位置させるようにしてもよい。例えば、第1ラインの注目ドットPからは1ライン下に拡散し、第2ラインの注目ドットBからは2ライン下に拡散し、第3ラインの注目ドットFからは3ライン下に拡散する等して、ライン方向に拡散する距離を異ならせてもよい。さらには、例えばフィールドまたはフレーム毎に、注目画素と同じラインに位置するドット(第1ラインではドットA)も含めて、注目画素に対する相対的位置を変更してもよい。
【0064】
また、ラインメモリ36の書き込み側リセット信号の開始位置をずらしたり、書き込み側リセット信号と読み出し側リセット信号の両方をずらしてもよい。
【0065】
図8は、図7に示す拡散場所の変更をラインメモリ36の書き込み側リセット信号と読み出し側リセット信号の両方をずらした場合の一例を示すタイミングチャートである。図8(A)〜(E)に示すように、第1ラインの読み出し側リセットの位置を基準として、読み出し側リセットと書き込み側リセットのディレイ量(読み出し側リセットが1ライン分より若干短い時間に設定)を一定に維持した上で、第2ライン以降、両方のリセット信号開始位置をプラス側やマイナス側に同時にずらすことにより、拡散場所の変更を実現している。
【0066】
図2の例では、乱数発生器38を用いて、図8のような拡散場所の変更を実現しているが、拡散場所の変更する手段は乱数発生器に限定されることはない。例えばM系列を適用した発生回路であってもよい。拡散場所の変更の具体的手段は任意である。
【0067】
ここで、図9を用いて、非周期的な誤差データの拡散方法の具体例について説明する。図9において、縦方向はライン番号を、横方向はフィールド(またはフレーム)番号を示している。図1の表示装置に供給する映像信号としては、PDP4の駆動形態により、インターレース信号の場合と、ノンインターレース信号の場合とがあり得る。図9の例は、前述のように、誤差データを拡散する画素の変位量を、右方向に3画素、左方向に4画素とし、変位させない0画素を含み、8通りとした場合を示している。図9では、左方向を+(プラス)、右方向を−(マイナス)として示している。なお、図9の例は、図8と同じ状態を示すものではない。
【0068】
図9に示すように、フィールド(フレーム)1において、映像信号の有効映像期間の最上位ラインであるライン1の変位量は+4、その次のライン2の変位量は+3、さらにその次のライン3変位量は−2となっている。このように、本実施形態では、誤差データを拡散する画素の変位量をライン毎に変位量設定値の範囲内で順次変化させている。有効映像期間のライン数が480である場合、その480本全てのラインで変位量をランダムに設定することが好ましい。しかしながら、回路またはソフトウェアの簡略化のため、本実施形態では次のようにしている。
【0069】
即ち、図9に示すライン1〜8の8ラインを一領域とし、この一領域内で、変位量を非周期的に選択している。この例では、同じ変位量が一領域内で表れないようにしている。図示を省略しているが、その次の一領域であるライン9〜16でも、ライン1〜8と同じ変位量とする。このようにすると、複数の領域間で見れば、周期的になっているが、一領域内では非周期的で実質的にランダムとなっている。
【0070】
さらに、例えばライン1において、フィールド(フレーム)1の変位量は+4、その次のフィールド(フレーム)2の変位量は+2、さらにその次のフィールド(フレーム)3変位量は−3となっている。このように、本実施形態では、誤差データを拡散する画素の変位量をフィールドまたはフレームの画面毎に変位量設定値の範囲内で順次変化させている。フィールド(フレーム)方向に常時変位量をランダムに設定することが好ましいが、回路またはソフトウェアの簡略化のため、本実施形態では次のようにしている。
【0071】
即ち、図9に示すフィールド(フレーム)1〜8の8フィールド(フレーム)を一時間領域とし、この一時間領域内で、変位量を非周期的に選択している。太実線で囲んだ範囲が一時間領域である。この例では、同じ変位量が一時間領域内で表れないようにしている。図示を省略しているが、その次の一時間領域であるフィールド(フレーム)9〜16でも、フィールド(フレーム)1〜8と同じ変位量とする。このようにすると、複数の時間領域間で見れば、周期的になっているが、一時間領域内では非周期的で実質的にランダムとなっている。
【0072】
この本実施形態でも、縦線や斜線のビート状画像や粒状静止画像となってしまうという画質上の妨害を防ぐという点では、十分に効果的である。
【0073】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の表示装置の誤差拡散処理方法によれば、ごく暗部の低階調部分の面積が多く存在する画像に対して誤差拡散処理を行った際に現れてしまう周期的なパターンノイズ等の画質妨害を極めて効果的に低減することができる。また、パネルの高輝度化が進み低階調部分の輝度ステップ差が大きくなったとしても、一定面積による各ドットの発光確率(発光回数)がより平均化するので、低階調付近が多い画像が現れても、誤差拡散に起因するノイズ感を感じなくなり、パネルの高輝度化による画質の劣化を極力抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誤差拡散処理方法を用いた表示装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1中の誤差拡散処理回路3の具体的構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の誤差拡散処理方法の好ましい例を説明するための図である。
【図4】本発明の誤差拡散処理方法の好ましい例を説明するための図である。
【図5】本発明の誤差拡散処理方法の好ましい例を説明するための図である。
【図6】本発明の誤差拡散処理方法の好ましい例を説明するための図である。
【図7】本発明の誤差拡散処理方法を説明するための図である。
【図8】本発明の誤差拡散処理方法を説明するための図である。
【図9】本発明の誤差拡散処理方法を説明するための図である。
【図10】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 映像信号処理回路
2 逆ガンマ補正回路
3 誤差拡散処理回路
4 PDP
Claims (2)
- 第1のビット数を有する映像信号を、前記第1のビット数よりもビット数の小さい第2のビット数に削減するに際し、色成分を形成する複数のドットで構成されるそれぞれの注目画素における前記第1のビット数と前記第2のビット数との差である前記第1のビット数の下位ビットの少なくとも一部に所定の誤差拡散係数を乗じた誤差データを、前記注目画素が位置するラインの後方のラインに位置する画素を含む複数の周辺画素に拡散する表示装置の誤差拡散処理方法において、
前記映像信号の有効映像期間内の少なくとも一部の複数ラインを一領域としたとき、この一領域内で、前記注目画素のライン方向の位置を基準位置とし、前記誤差データを拡散する前記後方のラインに位置する画素の少なくとも1つのドットを前記基準位置から左右方向に予め設定した画素数の範囲内でライン毎に非周期的に変位させ、
複数のフィールドまたは複数のフレームである複数の画面に渡る前記一領域を一時間領域としたとき、この一時間領域内それぞれのラインで、前記誤差データを拡散する画素の少なくとも1つのドットを前記基準位置から左右方向に予め設定した画素数の範囲内で画面毎に非周期的に変位させることを特徴とする表示装置の誤差拡散処理方法。 - 前記映像信号の有効映像期間外から有効映像期間に移行する際に、有効映像期間に至る直前の注目画素にて得られた前記第1のビット数の下位ビットを零にクリアせず、前記誤差データを生成することを特徴とする請求項1記載の表示装置の誤差拡散処理方法。
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