JP3540683B2 - 多階調画像表示方法 - Google Patents

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  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、ディジタル入力画像信号(ディジタルデータ)に対し多階調表示を行う表示方法において、階調不足による画質悪化を改善して表示できる多階調画像表示方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」という。)などのディジタル表示装置を用いて多階調表示を行う場合、表示装置の階調表示能力不足により明暗のなめらかな変化が表現できず、階段的に明るさが変化して等高線の紋様が現れ画質が悪化することがあった。
【0003】
このような画質悪化を防止するために、表示すべき画像信号と実表示値との誤差(表示誤差)を周辺の画素に拡散することで階調不足を補う方法、いわゆる誤差拡散法が知られている。例えば、8ビット、256階調表示可能な表示装置において12ビット、4096階調を表示するには、表示すべき12ビットの画像信号の下位4ビットを表示誤差として、図49に示すように右隣の画素に表示誤差の7/16を、左下の画素に3/16を、直下の画素に5/16を、右下の画素に1/16を加える。ある画素において、周囲の画素から拡散されたこれらの表示誤差とこの画素に相当する入力画像信号との合計が表示すべき階調データとなる。
【0004】
以上の演算は、図50に示す回路を用いて行われる。図中2001は12ビットの入力画像信号、2002は加算部からの出力の上位8ビット、2003は加算部からの出力の下位4ビット、2004〜2007は表示誤差に係数を積算する係数部、2008〜2011は表示誤差を周囲の画素に拡散させるため適切に遅延させる遅延部、2012は入力画像信号に係数部からのデータを加算する加算部である。
【0005】
この回路によって係数部から加算部に入力している4本の信号が周囲の画素からの誤差として元のディジタルデータ(入力画像信号)に加算された結果、上位8ビットが表示装置に出力され、下位4ビットを表示誤差として周囲の画素に拡散することにより誤差拡散処理が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし近年表示装置が高精細化されるに伴い入力信号の周波数が上昇する傾向にあるが、現在のデバイス能力で上記のような誤差拡散処理を演算速度が不十分である。
これに対して、シリアル入力画像信号をシフトレジスタなどにより走査方向に隣接した複数画素に相当するディジタルデータが並列に入力されるような多相の信号に変換し、周波数を下げる方法がある。ところがこの方法において従来の誤差拡散法を適用した場合、従来の誤差拡散法が注目画素の左隣の画素で発生した表示誤差を利用する方法であるため、多相データの全ての画素で表示すべき値が決定されるためには相の数分のデータ期間必要となるため、多相でデータを取り出すことができなかった。なお、「1データ期間」とは、1画素の入力ディジタルデータが演算処理を行う回路に入力するのにかかる時間のことである。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点を鋭意検討した結果なされたもので、ディジタルデータを多相入力する場合においても、各ディジタルデータに対応して誤差拡散処理が可能な多階調画像表示方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は、走査方向に隣接した複数画素に相当するディジタルデータを1のデータブロックとして並列的に処理し、当該データブロックの各画素に相当するディジタルデータを表示用の階調データに変換して、変換後の階調データに基づいて画像を表示する多階調画像表示装置における多階調画像表示方法であって、注目画素に相当するディジタルデータの値から表示誤差を算出する誤差算出工程と、当該注目画素が含まれるデータブロックに後続する他のデータブロックに含まれるディジタルデータへ前記表示誤差を拡散する誤差拡散工程とを含むことを特徴とする。
【0009】
これにより、走査方向に隣接した複数の画素に対するディジタルデータを並列して入力するような多相入力を行う場合でも誤差拡散による高階調の画像を表示することが可能となる。つまり、本発明では、従来一般的な誤差拡散法のように基本的には注目画素と同一走査線上に存在し走査方向に隣接する画素に相当するディジタルデータに注目画素の誤差を拡散することはせず、注目画素が含まれるデータブロックに後続するデータブロックの画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するので、従来多相入力を行う場合には、全ての画素において、誤差拡散処理が不可能であったが、本発明の方法によればこれが可能となる。要するに、多相入力信号に対し同数の多相出力が可能となる。このように注目画素が含まれるデータブロックに後続するデータブロックの画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散する態様として以下の方法が考えられる。
【0010】
つまり、前記誤差拡散工程は、前記注目画素が存在する走査線に後続する走査線上の画素に相当するディジタルデータに前記表示誤差を拡散するものとすることができる。
これにより、従来の誤差拡散法において入力データの1データ期間内に行わなければならなかった表示誤差の計算をそれよりも長い時間をかけて行うことができ、比較的処理速度の遅いデバイスを用いた回路によって誤差拡散処理を実現することが可能である。
【0011】
また、前記誤差拡散工程は、前記注目画素に相当するディジタルデータが属するデータブロックに後続するデータブロックにおけるブロック内の相が同一のディジタルデータに対して前記注目画素における表示誤差を拡散するものとすることができる。
これにより、入力画像信号の各相に対しそれぞれ独立に誤差拡散処理を行うことができ、回路構成を簡素化することができる。
【0012】
また、前記誤差拡散工程は、前記注目画素と同一の走査線上に存在する画素に相当するディジタルデータに前記表示誤差を拡散する場合には、当該注目画素に相当したディジタルデータを含むデータブロックに後続するデータブロック中の同一相のディジタルデータに前記表示誤差を拡散し、当該注目画素が存在する走査線に後続する走査線上の画素に前記表示誤差を拡散する場合には当該注目画素に隣接した画素に相当するディジタルデータに当該表示誤差を拡散するものとすることができる。
【0013】
上記のように全ての誤差を同一相に拡散する場合には、同一相のディジタルデータが入力する他の画素と注目画素との空間的な距離が大きくなり、両者の相関は低くなるので、これらの画素のディジタルデータにのみ誤差を拡散すると誤差拡散による画質改善の効果が薄れるが、このように相関性の高い近傍の画素のディジタルデータにも誤差を拡散することにより、誤差拡散の効果を維持することができる。また、空間的な距離は大きくなるが同一走査線上で走査方向に存在する画素に相当するディジタルデータにも誤差を拡散することにより広い範囲に表示誤差の影響を及ぼすことができ、従来の誤差拡散法に近い高画質表現が可能となる。
【0014】
また、前記誤差拡散工程は、前記注目画素と同一走査線上で隣接する画素に相当するディジタルデータが、前記注目画素に相当するディジタルデータより1データ期間以上遅れて処理される場合は、前記注目画素における表示誤差を前記隣接画素に相当するディジタルデータに拡散し、それ以外の場合は、隣接する画素以外の画素に相当する1データ期間以上遅れて処理されるディジタルデータに拡散するものとすることができる。
【0015】
これにより、誤差は注目画素を中心として比較的広い扇形の部分に拡散されることになる。そして、このように比較的広い扇形の部分に誤差を拡散すればそれだけ広い面積をかけて視覚的に階調を平均化することになるので、よりなめらかな階調を表現することが可能となる。また、走査方向に誤差を拡散する場合、最も画像の相関性の高い隣接する画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するので、従来の誤差拡散とほぼ同等の高画質表示が可能となる。
【0016】
以上が注目画素が含まれるデータブロックに後続するデータブロックの画素に相当するディジタルデータに注目画素の表示誤差を拡散する態様である。
ここで、前記誤差算出工程における表示誤差には正数及び負数が含まれるものとすることができる。
これにより、正数だけを表示誤差として用いる場合に比べて画質の向上を図ることができる。
【0017】
ここで、前記誤差拡散工程は、注目画素に相当するディジタルデータの表示誤差を複数の画素に対して拡散するためのパターンを複数準備しており、その中から1のパターンを選択して用いるものとすることができる。
これにより、複数の誤差拡散パターンを適宜組み合わせて使用することにより規則的に明るい画素が分布して画質が悪化する現象を防止するための種々の方策を行うことができ、高画質な表現が可能となる。
【0018】
ここで、前記誤差拡散工程は、前記パターンを4種類用い、このうち2種類のパターンは注目画素の1ライン下の走査線上に存在する当該注目画素の近傍に連続して存在する4画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであって、このうち一方のパターンは走査方向に順に小大小大の大きさで誤差を拡散するパターンであり、他方のパターンは同方向に順に大小大小となる大きさの誤差を拡散するパターンであって、他の2種類は注目画素と同一走査線上に存在し当該注目画素に隣接する1画素と注目画素の1ライン下の走査線上で当該注目画素近傍に連続して存在する3画素合計4画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであって、一方のパターンはこの順に小大大小の大きさで誤差を拡散し、他方のパターンでは逆に大小小大となる大きさの誤差を拡散するパターンであるものとすることができる。
【0019】
これにより、これらの誤差拡散パターンを適宜組み合わせて使用することにより規則的に明るい画素が分布して画質が悪化する現象を防止するための種々の方策を行うことができ、高画質な表現が可能となる。なお、この場合、誤差が相対的に大きい画素には誤差が相対的に小さい画素の1.5〜3倍程度の誤差を拡散することが望ましい。これは、明点が連続して分布するのを防ぐという目的上、誤差が大となる画素と小となる画素にはある程度の差が必要であり、また、その差を極端に大きくしてしまうと誤差が大となる画素は必ず明点となり、誤差拡散パターンの配置に応じた紋様が観測されてしまうからである。このような観点からは、4種類誤差拡散パターンのうち2種類を走査方向に順に表示誤差の3/16、6/16、2/16、5/16倍を拡散するパターンと、6/16、2/16、6/16、2/16倍を拡散するパターンとし、他の2種類を、注目画素と同一の走査線上に存在する画素には表示誤差の7/16倍、注目画素の1ライン下の走査線上で当該注目画素近傍に連続して存在する3画素には走査方向に順に6/16、2/16、1/16倍を拡散するパターンと、注目画素と同一の走査線上に存在する画素には表示誤差の1/16倍、注目画素の1ライン下の走査線上で当該注目画素近傍に連続して存在する3画素には走査方向に順に2/16、7/16、6/16倍を拡散するパターンとすることがより望ましい。
【0020】
ここで、前記誤差拡散工程は、前記パターンを2種類用い、両パターンともに走査線上において注目画素の1ライン下の走査線上で当該注目画素の近傍に連続して存在する4画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであって、一方のパターンはライン方向に順に小大小大の大きさで誤差を拡散し、他方のパターンは同方向に順に大小大小となる大きさの誤差を拡散するパターンであることを拡散するものとすることができる。
【0021】
これにより、これらの誤差拡散パターンを適宜組み合わせて使用することにより規則的に明るい画素が分布して画質が悪化する現象を防止するための種々の方策を行うことができ、高画質な表現が可能となる。なお、この場合、誤差が相対的に大きい画素には誤差が相対的に小さい画素の1.5〜3倍程度の誤差を拡散することが望ましい。これは、明点が連続して分布するのを防ぐという目的上、誤差が大となる画素と小となる画素にはある程度の差が必要であり、また、その差を極端に大きくしてしまうと誤差が大となる画素は必ず明点となり、誤差拡散パターンの配置に応じた紋様が観測されてしまうからである。このような観点からは、2種類の誤差拡散パターンのうち一方を、走査方向に順に表示誤差の3/16、6/16、2/16、5/16倍を拡散するパターンとし、他方を、走査方向に順に表示誤差の6/16、2/16、6/16、2/16倍を拡散するパターンとすることがより望ましい。
【0022】
ここで、前記誤差拡散工程は、前記パターンを2種類用い、一方のパターンは注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素と注目画素の1ライン下の走査線上に存在する隣接する1画素と当該画素と同一走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素合計3画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであり、他方のパターンは注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素と注目画素の1ライン下の走査線上に存在する隣接する1画素と当該画素と第一の方向と異なる第二の方向に複数画素離間した1画素合計3画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するものとすることができる。
【0023】
これにより、これらの誤差拡散パターンを適宜組み合わせて使用することにより規則的に明るい画素が分布して画質が劣化する現象を防止できる。また、同一相のディジタルデータが入力される3つの画素に相当するディジタルデータのみに誤差を拡散すれば係数回路を減少させることができ、かつ、各相において独立に誤差拡散処理を行うことができるため、回路構成を簡素化することが可能となる。なお、それぞれのパターンにおいて注目画素から拡散される誤差の配分(比率)は同程度であることが望ましい。これは、明点が連続して分布するのを防ぐという目的上、誤差が大となる画素と小となる画素にはある程度の差が必要であり、また、その差を極端に大きくしてしまうと誤差が大となる画素は必ず明点となり、誤差拡散パターンの配置に応じた紋様が観測されてしまうからである。このような観点からは、2種類の誤差拡散パターンのうち一方を、注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素には表示誤差の5/16倍を拡散し、注目画素の1ライン下の走査線上に存在する隣接する1画素と当該画素と同一走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素にはそれぞれ表示誤差の7/16倍、4/16倍を拡散するパターンとし、他方を、注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素には表示誤差の7/16倍を拡散し、注目画素の1ライン下の走査線上に存在する隣接する1画素と当該画素と同一走査線上に存在し第二の方向に複数画素離間した1画素にはそれぞれ表示誤差の5/16倍、4/16倍を拡散するパターンとすることがより望ましい。
【0024】
ここで、前記誤差拡散工程は、前記パターンを2種類用い、両パターンは注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素、1ライン下の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素、1ライン下の走査線上に存在し注目画素と隣接する1画素、及び1ライン下の走査線上に存在し第一の方向と異なる第二の方向に複数画素離間した1画素合計4画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであり、2種類のパターンでは拡散される誤差の配分が異なっているものとすることができる。
【0025】
これにより、これらの誤差拡散パターンを適宜組み合わせて使用することにより規則的に明るい画素が分布して画質が劣化する現象を防止できる。また、同一相のディジタルデータが入力される画素に相当するディジタルデータのみに誤差を拡散すれば各相が独立に誤差拡散処理を行うことができ、回路構成を簡素化することが可能となる。なお、この場合、注目画素と同一走査線上で第一の方向に複数画素離間した1画素に相当するディジタルデータには全誤差の5/16〜7/16程度を拡散し、1ライン下で第一の方向に複数画素離間した1画素に相当するディジタルデータには全誤差の1/16〜3/16程度を拡散し、1ライン下で注目画素と隣接する1画素及び1ライン下で第二の方向に複数画素離間した1画素に相当するディジタルデータには残りの誤差を同程度拡散することが望ましい。これは、明点が連続して分布するのを防ぐという目的上、誤差が大となる画素と小となる画素にはある程度の差が必要であり、また、その差を極端に大きくしてしまうと誤差が大となる画素は必ず明点となり、誤差拡散パターンの配置に応じた紋様が観測されてしまうからである。このような観点からは、2種類の誤差拡散パターンのうち一方を、注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素には表示誤差の7/16倍を、1ライン下の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素には表示誤差の1/16倍を、1ライン下の走査線上に存在し注目画素と隣接する1画素には表示誤差の5/16倍を、1ライン下の走査線上に存在し第二の方向に複数画素離間した1画素には3/16倍を拡散するパターンとし、他方を、注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素には表示誤差の1/16倍を、1ライン下の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素には表示誤差の7/16倍を、1ライン下の走査線上に存在し注目画素と隣接する1画素には表示誤差の3/16倍を、1ライン下の走査線上に存在し第二の方向に複数画素離間した1画素には5/16倍を拡散するパターンとすることがより望ましい。
【0026】
ここで、前記誤差拡散工程は、前記パターンを2種類用い、両パターンは注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素と1ライン下の走査線上に注目画素の近傍に連続して存在する3画素合計4画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであり、2種類のパターンでは拡散される誤差の配分が異なっているものとすることができる。
【0027】
これにより、これらの誤差拡散パターンを適宜組み合わせて使用することにより規則的に明るい画素が分布して画質が劣化する現象を防止できる。また、注目画素との相関性の高い隣接する画素のディジタルデータに誤差を拡散するため誤差拡散の効果を従来の方式程度に維持し、かつ同一の走査線にも表示誤差を拡散することにより広い範囲に表示誤差の影響を与えることができるので従来の誤差拡散法に近い高画質を実現することが可能となる。なお、この場合、注目画素と同一走査線上で第一の方向に複数画素離間した1画素と1ライン下の1画素に相当するディジタルデータには全誤差の5/16〜8/16程度を拡散し、残りの2画素に相当するディジタルデータには残りの誤差を同程度拡散することが望ましい。これは、明点が連続して分布するのを防ぐという目的上、誤差が大となる画素と小となる画素にはある程度の差が必要であり、また、その差を極端に大きくしてしまうと誤差が大となる画素は必ず明点となり、誤差拡散パターンの配置に応じた紋様が観測されてしまうからである。このような観点からは、 2種類の誤差拡散パターンのうち一方を、注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素には表示誤差の8/16倍を、1ライン下の走査線上に注目画素の近傍に連続して存在する3画素には走査方向に順に表示誤差の2/16、5/16、1/16倍を拡散するパターンとし、他方を、注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素には表示誤差の2/16倍を、1ライン下の走査線上に注目画素の近傍に連続して存在する3画素には走査方向に順に表示誤差の7/16、1/16、6/16倍を拡散するパターンとすることがより望ましい。
【0028】
なお、上記のように注目画素の一ライン下の走査線上に存在する画素に相当するディジタルデータに表示誤差を拡散する場合には、多相化されたディジタルデータの相数が一ラインにおける画素数よりも概少ないことが前提となる。
ここで、前記表示誤差を周辺の画素に相当するディジタルデータへ拡散する際、複数存在する前記パターンを走査方向の数画素周期で順次入替え、走査方向に同一の前記パターンが隣接しない様にすることができる。
【0029】
これによりパターンを入替えない場合に観測される、明るい画素が走査方向に周期的に分布して画質が悪化する現象を防止することができる。
ここで、前記走査方向の数画素周期でのパターンの入替えは被拡散画素に加算された誤差の合計が走査方向の数画素周期で大小を繰り返すようにすることができる。
【0030】
これにより、明るい画素または暗い画素が走査方向に連続して現れ、画質が悪化することを防止することが可能である。
ここで、前記表示誤差を周辺の画素のディジタルデータへ拡散する際、複数存在する前記パターンを走査線毎に入替え、走査方向と直交する方向に同一の前記パターンが隣接しない様にすることができる。
【0031】
これにより、前記パターンを数走査線毎に入替えない場合に観測される、明点が走査方向と直交する方向に周期的に分布して画質が悪化する現象を防止することができる。
ここで、前記走査線毎のパターンの入替えは被拡散画素に加算された誤差の合計が走査方向と直交する方向に数画素周期で大小を繰り返すようにすることができる。
【0032】
これにより、明るい画素または暗い画素が走査方向と直交する方向に連続して現れ、画質が悪化することを防止することが可能である。
ここで、前記表示誤差を周辺の画素へ拡散する際、複数存在する前記パターンをフィールド毎に入替え、時間方向に同一の前記パターンが隣接しない様にすることができる。
【0033】
これにより、前記パターンをフィールド毎に入替えない場合に観測される画面上に静止した明暗の規則的な紋様により画質が悪化する現象を防止することができる。
ここで、前記フィールド毎のパターンの入替えは被拡散画素に加算された誤差の合計が数フィールド周期で大小を繰り返すようにすることができる。
【0034】
これにより、明るい画素または暗い画素が時間的に平均化され、中間調を表示することができる。
ここで、走査線毎及び時間方向への前記パターンの入替えは、ランダムに行うことができる。
これにより、動画を視線が追いかけたときに観測される可能性がある明暗の規則的な紋様が発生するのを防止することができる。
【0035】
ここで、更に動き検出手段を用い、当該動き検出手段により検出した結果、動きがあるなしに応じて前記パターンの入替えを制御することができる。
これにより、動画と静止画のそれぞれに対して最適な誤差拡散パターンの入れ替えを行うことが可能となる。
ここで、入力画像内で動き検出手段により静止画と判定された部位においては走査方向および走査方向と直交する方向および時間方向に同一の前記パターンが隣接しないように周期的に前記パターンを入替えることができる。
【0036】
これにより、明るい画素と暗い画素が空間的時間的に平均化されなめらかな階調表現ができ、ランダムにパターンを入替えた際に生じるノイズ感を抑制することが可能となる。
ここで、入力画像内で前記動き検出手段により動画と判定された部位においては走査方向には同一の前記パターンが隣接しないように周期的に前記パターンを入替え、走査方向と直交する方向および時間方向にはランダムにパターンを入替えることができる。
【0037】
仮に動画部においてもパターンの入替えを行った場合、動画を視線が追いかけた際に市松状の紋様が観測されることがあるが、走査方向と直交する方向および時間方向にはパターンをランダムに入替えることによりこの現象を防止することが可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
以下に本実施の形態にかかる多階調画像表示方法について図面を参照にしながら具体的に説明する。
図1は、当該方法を適用した多階調画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【0039】
図1に示すように当該画像表示装置は、AD変換部1と、多相化部2と、誤差拡散部3、サブフィールド情報生成部4と、表示制御部5と、表示パネルの一例としてのPDP6とから構成されている。
図2は、PDP6の構成を示す斜視図である。
この図に示す6001は、フロート法による硼硅酸ナトリウム系ガラスよりなる前面ガラス基板であり、この前面ガラス基板6001上に銀電極から成る走査放電維持電極対6002が存在し、この上をコンデンサの働きをする誘電体ガラス層6003と、これをプラズマから保護する酸化マグネシウム(MgO)誘電体保護層6004が覆っている。6005は、背面ガラス基板であり、この背面ガラス基板6005上にアドレス電極6006、誘電体ガラス層6007が設けられ、その上に隔壁6008、蛍光体層6009が設けられており、隔壁6008間が放電ガスを封入する放電空間6100となっている。なお、本実施の形態では説明を簡単に行うために、単色により表示を行うPDPについて説明するが、以下説明する技術は、R(赤),G(緑),B(青)三色により画素を形成しカラー表示を行うPDPにおいても、各色に対して同様に適用することができる。
【0040】
AD変換部1は、シリアルに入力されてくる入力アナログ画像信号D1をシリアルな所定のビット例えば12ビットのディジタルデータD2に変換する回路である。なお、一般的にアナログ画像信号D1はCRTに表示することを前提として元の画像信号に対してγ(通常γ=2.2)特性がかかっているので、これを補正し表示信号と元の入力信号とを直線的(γ=1)な入出力関係にするための処理を行う回路であるγ補正回路(不図示)がAD変換部1の上流側には設けてある。前記アナログ画像信号D1はこのγ補正回路で補正された後の信号を指す。
【0041】
多相化部2は、AD変換部1からビットシリアルに出力されてくるディジタルデータD2を複数まとめて一ブロック化(データブロックD3;このようにブロック化されたデータの集合をデータブロックと称する。)し、パラレル出力する回路である。多相化部2としてはシリアル・パラレル変換を行うシフトレジスタを用いるのが一般的である。このように並列的に出力される複数のディジタルデータを個々をその順に1相目データ、2相目データ、3相目データ、4相目データ・・・と称する。この多相化部2より、ディジタルデータの処理速度がブロック内のディジタルデータの数に比例して緩和される。例えば、4個のディジタルデータをまとめて一ブロックとする場合であれば、データの処理速度は1/4になる。
【0042】
なお、1データブロックにおけるディジタルデータがどの相のものかを表すために、多相化の際に各ディジタルデータD2にはヘッダHed1(1相)、Hed2(2相)、Hed3(3相)、Hed4(4相)が付加される。先に入力されたディジタルデータから1相、2相、3相、4相と昇順に付番される。
誤差拡散処理部3の構成及び動作についての詳細は後述するが、各データブロックD3に含まれる各12ビットディジタルデータD2に関しての表示誤差を周辺の画素に拡散する処理を1TVフィールド単位で行う回路である。1TVフィールド単位の演算処理の切り替えは垂直同期信号に基づいて行われる。誤差拡散部3から8ビットの画素データD4が出力される。
【0043】
次に、図4は、サブフィールド情報生成部4の構成を示すブロック図である。この図に示すようにサブフィールド情報生成部4は、信号変換部41と、書込アドレス制御部42と、フレームメモリ43とから構成されている。
書込アドレス制御部42は、アナログ画像信号D1から分離された水平同期信号Hsync、垂直同期信号Vsyncに基づいてフレームメモリ43へ書込むアドレスを指定するためのアドレス指定信号S1を生成するものである。
【0044】
信号変換部41は、誤差拡散部から出力されてくる画素データD4を、予め決められた所定の輝度重み付けを有するここでは8ビットのサブフィールド情報D5に変換するものである。この変換には、画素データD4の階調値毎に変換後の階調値に対応づけて作成されたルックアップテーブルが用いられる。なお、誤差拡散部3からは複数の画素データがデータブロック単位で出力されるので、各画素データごとに上記変換を行うために図示しないメモリに一旦一枚の画像として格納し、このメモリから1画素データづつ出力し上記変換を行うことになる。
【0045】
サブフィールド情報D5とは、1TVフィールド内の何れの時間帯つまり何れのサブフィールドを点灯させる又は点灯させないのか(非点灯)というビット情報の集合で表される情報である。1画素データ毎のサブフィールド情報生成処理は、図示しないPLL回路により発生された画素クロックCLKに同期して行われる。このようにして生成された各画素データに対応するサブフィールド情報は、書込アドレス制御部42からのアドレス指定信号S1によりアドレスが指定されてフレームメモリ43に行毎、画素毎、サブフィールド毎、画面毎に書き込まれる。
【0046】
表示制御部5は、図5に示すように表示ライン制御部51と、アドレスドライバ52と、ラインドライバ53とから構成されている。
表示ライン制御部51は、フレームメモリ43に対しPDP6に読み出すべきメモリ領域,ライン,サブフィールドを指定し、又、ラインドライバ53に対してPDP6の何れのラインを走査するのかの指示を出すものである。
【0047】
アドレスドライバ52は、表示ライン制御部51のメモリ領域指定、読出ライン指定及びサブフィールド指定に基づいてフレームメモリ43から読み出されたサブフィールド情報を1ライン毎にアドレスパルスに変換して出力するものである。
ラインドライバ53は、サブフィールド情報をPDP6の何れのラインに書き込むのか走査パルスにより指定するものである。
【0048】
図6は、誤差拡散部3の構成を示すブロック図である。なお、ここでは、4相のディジタルデータをデータブロックとした場合を例に挙げて説明する。そして、図中A、B、C、Dは、順に1相、2相、3相、4相のディジタルデータを表している。
この図に示すように誤差拡散部3は、パターン切替部31、演算部32〜演算部35とから構成されている。
【0049】
パターン切替部31は、後述する2つの誤差拡散パターンをライン毎に適切なタイミングで切替える回路である。1ラインごとの切替は、水平同期信号をカウントしたり、画素数をカウントしたりすることによりタイミングを取って行う。演算部32〜35には、この順にそれぞれ1相、2相、3相、4相のデータが入力され、各相における誤差拡散の演算処理の後8ビットデータA’、B’、C’、D’(上記画素データD4に相当する。)がサブフィールド情報生成部4に出力される。これにより水平方向(走査方向)には画素毎に交互に後述する2つの誤差拡散パターンが配置される。なお、演算部32〜35への該当する相のディジタルデータA、B、C、Dの入力は図示しないデータ振分部によって行われる。このデータ振分部は、ディジタルデータの前記ヘッダを参照してどの相のデータであるかの識別を行い、該当する演算部にディジタルデータを振り分けて入力する。
【0050】
上記2つの誤差拡散パターンを図7に示す。なお、図7において桝目はPDPの画素を表している。
この図に示す誤差拡散パターンA及びBともに注目画素Pa、Pbの直下の画素Pa1,Pb1、Pa1,Pb1の左隣の画素Pa2,Pb2、Pa1,Pb1の右隣の画素Pa3,Pb3、Pa3,Pb3の右隣の画素Pa4,Pb4と注目画素の水平方向以外の4つの画素に誤差を拡散するパターンである。パターンAとパターンBとの違いは、各画素に拡散する比率が異なっている点である。詳しくは、パターンAでは画素Pa2、Pa1、Pa3、Pa4へ拡散される誤差の重み付けは3/16、6/16、2/16、5/16と小、大、小、大となっているのに対して、パターンBでは画素Pb2、Pb1、Pb3、Pb4へ拡散される誤差の重み付けは6/16、2/16、6/16、2/16と大、小、大、小となっている。なお、この誤差拡散パターンの説明においては、パネル上に表示され画像を構成する画素(画像を視覚化するもので、PDPの場合には発光セル)に表示誤差が拡散されると表現しているが、直接的には表示誤差(4ビット)は該当する画素に相当した12ビットのディジタルデータに拡散される。
【0051】
図8に演算部の共通した構成を示す。
演算部32〜35は、遅延部306〜309と、係数部310〜313と、加算部314、315と、オーバフロー検出部316とから構成されている。このように各演算部は構成は同じであるが、遅延部における遅延量と係数部における係数とが異なっている。
【0052】
図中の301は1相から4相の12ビットディジタルデータが入力される路線であり、302は演算部32から引き渡された表示誤差(即ち1相目で発生した誤差)信号が入力される線路を表し、303は演算部33から引き渡された表示誤差(即ち2相目で発生した誤差)信号が入力される線路を表し、304は演算部34から引き渡された表示誤差(即ち3相目で発生した誤差)信号が入力される線路を表し、305は演算部35から引き渡された表示誤差(即ち4相目で発生した誤差)信号が入力される線路を表し、317は加算部315からの出力線で、桁上りがない場合には12ビットのデータが出力され桁上りがある場合には13ビットのデータが出力されてくる。318は前記出力線を分岐した線路で、加算部315からの出力のうち下位4ビットの信号がこの分岐路線を通じて他の演算部に引き渡される。
【0053】
遅延部306〜309は、1H程度の遅延量を有する遅延回路で後述するように各演算部によって定まる所定の値を有している。
係数部310〜313は、前記誤差拡散パターンA及びBにおける係数を後述するように有している。
オーバフロー検出部316は線路317からの出力値の下位4ビットを除く信号を抽出して出力し、抽出した信号が8ビットを越える場合(9ビット)の場合には8ビットにまるめて出力する。
【0054】
図8に示した誤差拡散部による誤差拡散の動作について具体的に説明する。なお、上記説明では注目画素と誤差が拡散される画素との位置関係を中心に説明したが、以下では注目画素と誤差を拡散してくる画素との位置関係に着目して説明する。
まず、図9の丸印を付けた注目画素に注目した場合、この画素に対して誤差を拡散する画素は誤差拡散パターンA及びBに関わらずG1、G2、G3、G4の画素である。
【0055】
注目画素に相当する画像データの処理が行われるときに初めてこの画素にどれだけの誤差を加算すればいいかが判明することが必要となるので、各係数部の係数はそのときに決定されれば十分である。つまり、注目画素に相当する画像データの処理が行われる時に初めて注目画素の1ライン上の画素に配置される誤差拡散パターンが決定されれば十分である。しかし、本実施形態では水平方向には誤差拡散パターンは必ずパターンA及びパターンBとが交互に並ぶので、画面左端の画素で誤差拡散パターンが決定されたときには、そのライン全部の誤差拡散パターンが決定されている(図10)。
【0056】
従って、図11に示すように、パターン切替部31がライン毎に「0」、「1」の2値を出力するようにして、その値が「0」ならば左端の画素に配置される誤差拡散パターンはパターンA、その値が「1」ならば左端の画素に配置される誤差拡散パターンはパターンBと決めておく(なお、図中*1、*2、*3、*4の文章は、*1→*2、*3→*4の順で読む。)。このようにすれば各データブロックの各相に割り当てられた誤差拡散パターンは一義的に決定されることとなるので、演算部の回路定数をパターン切替部31からの出力値に基づいて決定することができる。
【0057】
つまり、パターン切替部から出力される値に基づいて、各演算部中の係数部の係数の値が図表12に示すように決定される。図中、記号「D」は1データ期間の遅延回路であることを表し、記号「H」は1水平期間の遅延回路を表す。
パターン切替部からの出力値がライン毎に交互に変化すれば誤差拡散パターンは図13に示すように市松状に配置され、ランダムに変化すれば図14に示すように誤差拡散パターンは水平方向(図面左右方向)には交互で垂直方向(図面上下方向)にはランダムということになる。
【0058】
また、「0」、「1」のどちらかに固定されたならば図15に示すようになる。「0」、「1」を交互に出力し、フィールド毎に反転させたならば図16に示すようになる。
上記誤差拡散処理をより具体的に説明する。
ここで、図17のように市松状にパターンAとパターンBとを配置する場合を考える。
【0059】
図中の丸印を付けた注目画素に配置される誤差拡散パターンがBであるとする。
誤差拡散パターンの配置に関係なく、丸印を付けた注目画素に誤差を拡散する画素はG5〜G8の画素である。
そして、丸印を付けた注目画素には
G5の画素で発生した全誤差の5/16、
G6の画素で発生した全誤差の6/16、
G7の画素で発生した全誤差の6/16、
G8の画素で発生した全誤差の6/16が拡散される。
【0060】
G5の画素が1相目に相当する画素ならば、G5、G6、G7、G8の画素には、同時に誤差拡散部にディジタルデータが入力されているはずである。
従って、丸印を付けた注目画素にはG5の画素より1H遅れて誤差拡散部にディジタルデータが入力され、G6の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G7の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G8の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力される。この場合の回路の遅延量を示したのが図表12(c)のパターン切替部の値が「0」の欄に相当する。
【0061】
G5の画素が2相目に相当する画素ならばG8の画素には、G5〜G7の画素より1データ期間遅いディジタルデータが誤差拡散部に入力されているはずであるので、丸印を付けた注目画素にはG5の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G6の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G7の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G8の画素より(1H−1D)遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力される。この場合の回路の遅延量を示したのが図表12(d)のパターン切替部の値が「1」の欄に相当する。
【0062】
G5の画素が3相目に相当する画素ならばG5の画素には、G7の画素及びG8の画素より1データ期間早いディジタルデータが誤差拡散部に入力されているはずであるので、丸印を付けた注目画素にはG5の画素より(1H+1D)遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G6の画素より(1H+1D)遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G7の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G8の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力される。この場合の回路の遅延量を示したのが図表12(a)のパターン切替部の値が「0」の欄に相当する。
【0063】
G5の画素が4相目に相当する画素ならばG5の画素には、G6〜G8の画素より1データ期間早いディジタルデータが誤差拡散部に入力されているはずであるので、丸印を付けた注目画素にはG5の画素より(1H+1D)遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G6の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G7の画素より1H遅れてディジタルデータが入力され、G8の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力される。この場合の回路の遅延量を示したのが図表12(b)のパターン切替部の値が「1」の欄に相当する。
【0064】
このように丸印を付けた注目画素が何相目に対応するか(周辺の画素の位置関係と同様)によって遅延回路の構成が適切に決定される。
従って、G5の画素で発生した誤差が適切な遅延部を通って5/16倍されたときに、また、G6の画素で発生した誤差が適切な遅延部を通って6/16倍されたときに、また、G7の画素で発生した誤差が適切な遅延部を通って6/16倍されたときに、また、G8の画素で発生した誤差が適切な遅延部を通って6/16倍されたときにちょうど丸印を付けた注目画素に相当するディジタルデータが加算部に入力され誤差が加算される。
【0065】
このようにディジタルデータが多相入力される場合にも各ディジタルデータに対応した誤差拡散の処理を行うことができる。即ち、従来の誤差拡散処理では、上記したように注目画素の右隣の画素に表示誤差を拡散しようとしていたため、1相、2相、3相、4相と時間的に並列に入力される各ディジタルデータに対して、誤差拡散の演算処理を施し誤差拡散された信号値を得ることができなかったが、上記構成によれば、注目画素の表示誤差を注目画素の右隣に拡散するようなことはせず、図7(a)及び図7(b)に示すように注目画素の下のライン上における隣接する画素に拡散するので、誤差拡散の演算処理に必要な概ね1データ期間以上の時間を生み出すことができる。従って、入力ディジタルデータが多相入力する場合にも、1データブロックの各相のディジタルデータについて独立的に誤差拡散の処理を行うことが可能となる。
【0066】
ところで各画素に拡散する誤差の大きさがパターンAのみであった場合には水平方向に明点又は暗点がつながり画質が劣化する。
これに対して、各画素に拡散する誤差の大きさをパターンA、Bのように2種類持たせ水平方向に交互に配置すると、注目画素の直下のラインに拡散される誤差の合計はパターンA及びBを用いた場合には水平方向に23/16、9/16、23/16、9/16・・・の様に大小を繰り返し、誤差の大きいところが明点となる確率が高くなり、誤差の小さいところは暗点となる可能性が高くなる。従って、このように誤差拡散パターンを設定すれば水平方向に明点がつながらず、明暗が交互にあらわれるので、画質の劣化を防止することができる。また、誤差拡散パターンにおける重み付けの組み合わせによっては誤差の合計の変動を大きくしたり小さくしたりすることもできる。例えば27/16と5/16を繰り返したり、25/16と7/16を繰り返したり、21/16と11/16を繰り返したりするようにすることも可能である。
【0067】
また、誤差拡散パターンA、Bが垂直方向に規則的に並ばないようにライン毎にランダムに入替える、つまりパターン切替部31の出力をライン毎にランダムに変化させることにより、垂直方向に明暗の点がランダムに分布する。このようにして画像全体では明点が周期的に分布することはなく画質の劣化が起こらない。
【0068】
また、誤差拡散パターンA、Bが垂直方向に交互に並ぶように、つまりパターン切替部の出力をライン毎に交互に変化させることにより、図13に示すように誤差拡散パターンA及びBは市松状に配置され、水平方向及び垂直方向ともに連続的に明点が分布する現象を防止することができ画質が劣化しない。
また、上記に加え図16に示すように、誤差拡散パターンを市松状に配置するとともにフィールド毎に反転させた場合には、フィールド毎にパターンAとパターンBとが反転しない場合に観測される可能性がある市松状の紋様が観測されることを防止することができる。
【0069】
また、図15に示すように誤差拡散パターンを垂直方向に入れ替えなければパターン切替部の構成を省略することができるので、演算処理のための回路構成をより簡略なものにすることができる。
[実施の形態2]
次に、実施の形態2にかかる本発明の多階調画像表示方法を適用した多階調画像表示装置について説明する。なお、当該多階調画像表示装置は、上記の実施の形態1における多階調画像表示装置と誤差拡散部の構成が異なる以外は、その他の構成は実施の形態1と同様であるので、相違点についてのみ説明する。
【0070】
図18は、当該多階調画像表示方法を用いて駆動される多階調画像表示装置の誤差拡散部400の構成を示す図である。
この図に示すように誤差拡散部400は、パターン切替部401と、演算部402〜405と、オーバーフロー検出部406とから構成されている。図中407〜410は、1相、2相、3相、4相の12ビットディジタルデータを出力する路線を表している。
【0071】
パターン切替部401は、以下に示す2つの誤差拡散パターンを適切なタイミングで切替える回路である。この2つの誤差拡散パターンを図19(a)、(b)に示す。図19(a)に示すパターン(パターンC)及び図19(b)に示すパターン(パターンD)ともに、注目画素Pc、Pdから右水平方向に4画素離れた画素Pc1,Pd1、注目画素Pc,Pd直下の画素Pc2,Pd2、当該画素Pc2,Pd2から左水平方向に4画素離れた画素Pc3,Pd3、画素Pc2,Pd2から右水平方向に4画素離れた画素Pc4,Pd4に誤差を拡散するパターンである。違うところは誤差を拡散する比率(重み付け)が異なり、パターンCでは画素Pc1、Pc2、Pc3、Pc4の順に7/16、5/16、3/16、1/16となっているが、パターンDでは、画素Pd1、Pd2、Pd3、Pd4の順に1/16、3/16、5/16、7/16となっており、このように各画素に拡散する誤差の比率が異なる。
【0072】
演算部402〜405は、パターンCとパターンDとを実現するために画素間との関係でパターンCであるかパターンDであるかによってつまり上記のようにパターン切替部からの出力値に基づいて、図20〜図23に記載した何れかの回路に切り替わる。この図に示した回路は、係数部の係数が互いに異なっているだけで、その他の構成は共通である。つまり、基本的には、遅延部501〜504と、係数部505〜508と、加算部509とから構成されている。図中、記号「D」は1データ期間の遅延回路であることを表し、記号「H」は1水平期間の遅延回路を表す。また、500は12ビットのディジタルデータを出力する路線を、510は加算部509からの出力線で、桁上りがない場合には12ビットのデータが出力され桁上りがある場合には13ビットのデータが出力されてくる。511は前記出力線を分岐した線路で、加算部509からの出力のうち下位4ビットの信号がこの分岐路線を通じて遅延部に引き渡される。なお、図中係数部を経過して加算部509に到っている4本の信号路線が注目画素の周辺の画素から拡散された表示誤差を出力する路線に対応している。
【0073】
かかる構成によって各演算部では他の画素で発生した表示誤差を12ビットディジタルデータに加算し、演算結果の上位8ビットをPDPに表示し、下位4ビットを当該画素の表示誤差として周辺の画素に拡散する。
上記4つの演算部は、次のようにして切り替わる。即ち、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンCであり、かつ1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンもパターンCである場合には、図20に示した回路となり、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンCであり、1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンはパターンDである場合には、図21に示した回路となり、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンDであり、1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンがパターンCである場合には、図22に示した回路に切り替わり、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンDであり、かつ1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンもパターンDである場合には、演算部は図23に示した回路に切り替わる。それぞれの回路では係数部の重み付け(係数部内に記載してある数値)が図に示すように異なっている。なお、ここでは、誤差拡散パターンの配置関係によって回路構成が切替わると説明したが、これはパターン切替部の出力値に基づいて上記のように切替わることと同義である。
【0074】
上記誤差拡散部による誤差拡散の処理について具体的に説明する。
ここで、図24のように市松状にパターンCとパターンDとを配置する場合を考える。
図中の丸印を付けた注目画素に配置される誤差拡散パターンがDであるとする。
【0075】
この場合は直上の画素にパターンCが配置されているので演算部の回路は図22に示した回路に対応する。
ここで、丸印を付けた注目画素に誤差を拡散してくる画素は図中のG9〜12の4つの画素だけとなる。
そして、丸印を付けた注目画素には
G9の画素で発生した全画素の1/16、
G10の画素で発生した全誤差の5/16、
G11の画素で発生した全誤差の3/16、
G12の画素で発生した全誤差の1/16が拡散される。
【0076】
ここで、丸印を付けた注目画素にはG9の画素より(1H+1D)遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G10の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G11の画素より(1H−1D)遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G12の画素より1D遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力される。
【0077】
G9の画素で発生した誤差信号が遅延部501、502、503、504を通って1/16倍されたときに、また、G10の画素で発生した誤差信号が遅延部501、502、503を通って5/16倍されたときに、また、G11の画素で発生した誤差信号が遅延部501、502を通って3/16倍されたときに、G12の画素で発生した誤差信号が遅延部501を通って1/16倍されたときに丸印を付けた注目画素に相当するディジタルデータが加算部に入力されている。
【0078】
従って、図22の回路により目的とする大きさ誤差を拡散することができる。他の回路について詳しくは説明しないが、同様に動作する。
以上説明したように、ディジタルデータが多相入力の場合にも各ディジタルデータに対応した誤差拡散の処理を行うことができる。つまり、注目画素の表示誤差は、この4画素隣、4画素左隣で1画素下、1画素下、4画素右隣で1画素下の画素に拡散される、このように別なデータブロックの同一の相のディジタルデータに表示誤差が拡散されるので、誤差拡散処理するのに少なくとも1データ期間が確保されることとなり、1データブロックの各相の画素データについて独立した誤差拡散処理が可能となる(なお、あるラインの1ライン下の画素はその上の画素と同一の相であるという位置関係が成立していることを前提としている。)。
【0079】
誤差拡散パターンC及びDの切替えは、1ライン毎、1画素毎、1フィールド毎の何れのタイミングでも行うことができる。上記のように水平方向に誤差拡散パターンC及びDが交互に配置するように画素毎に切替えることによって、各画素に拡散される表示誤差の重み付けの合計が水平方向に大・小・大・小・・・となるので、明るい画素と暗い画素とが交互に発生し、明るい画素や暗い画素が連続して発生することによる画質の劣化を防止することができる。
【0080】
また、垂直方向に誤差拡散パターンを交互に切替えることによって、垂直方向に明るい画素や暗い画素が連続して発生することによる画質の劣化を防止することもできる。
更に、水平方向及び垂直方向に交互に誤差拡散パターンを入替えフィールド毎には入替えずパターンを固定した場合には、市松状の紋様が観測されることがあるが、上記のようにフィールド毎に誤差拡散パターンを反転させることによって、このような市松状の紋様は概ね観測されなくなる。
【0081】
また、垂直方向の誤差拡散パターンの配置を上記のようにランダムに入替えることも可能である。水平方向及び垂直方向並びにフィールド毎に誤差拡散パターンを入替えた状態で動画を表示した場合、視線の動きの速度によっては市松状の紋様が観測されることがあるが、垂直方向にランダムに誤差拡散パターンを配置すればこの模様が概観測されなくなる。
【0082】
なお、上記の誤差拡散パターンC及びDに替えて、図25に示す基本的な誤差拡散パターンを用いても上記同様の画質改善の効果を奏する。これを行う回路は上記構成とほぼ同一であるが、演算部の係数を変更する必要がある。
図25(a)に示す誤差拡散パターン(パターンE)では、注目画素Peから右水平方向に4画素離れた画素Pe1、注目画素Pe直下の画素Pe2、当該画素Pe2から左水平方向に4画素離れた画素Pe3に誤差を拡散するパターンである。図25(b)に示す誤差拡散パターン(パターンF)では、注目画素Pfから右水平方向に4画素離れた画素Pf1、注目画素Pf直下の画素Pf2、当該画素Pf2から右水平方向に4画素離れた画素Pf3に誤差を拡散するパターンである。なお、図中にそれぞれの画素に拡散される誤差の比率(重み付け)を記載してある。
【0083】
演算部は、このようなパターンEとパターンFとの並びによって、図26〜図29に記載した何れかの回路に切り替わる。これらの図に示した回路は、係数部の係数が互いに異なっているだけで、その他の構成は共通である。つまり、基本的には、遅延部601〜604と、係数部605〜608と、加算部609と各種路線とから構成されている。
【0084】
即ち、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンEであり、かつ1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンもパターンEである場合には演算部は図26に示した回路に切り替わり、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンEであり、1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンがパターンFである場合には図27に示した回路に切り替わり、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンFであり、かつ1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンがパターンEである場合には演算部は図28に示した回路に切り替わり、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンFであり、1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンもパターンFである場合には図29に示した回路に切り替わる。
【0085】
なお、図26から図29において係数部で係数が0/16となっている係数部及びこの係数部直前の遅延部は省略することもできる。
[実施の形態3]
次に、実施の形態3にかかる本発明の多階調画像表示方法を適用した多階調画像表示装置について説明する。なお、当該多階調画像表示装置は、上記の実施の形態2における多階調画像表示装置と誤差拡散のパターンが異なる以外は、その他の構成は実施の形態2と同様であるので、相違点についてのみ説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態2で説明したようにパターン切替部で誤差拡散のパターンを適切に切替えることが可能な場合について説明する。
【0086】
図30は、本実施の形態で基本的に用いている誤差拡散パターンを示す図である。
図30(a)に示す誤差拡散パターン(パターンG)及び図30(b)に示す誤差拡散パターン(パターンH)では、注目画素Pg、Phから右水平方向に4画素離れた画素Pg1,Ph1、注目画素Pg,Ph直下の画素Pg2,Ph2、当該画素Pg2,Ph2の左に隣接する画素Pg3,Ph3、画素Pg2,Ph2の右に隣接する画素Pg4,Ph4に誤差を拡散するパターンである。相違するところは、各画素に拡散する誤差の比率(重み付け)が異なる点である。なお、図中にそれぞれの画素に拡散される誤差の比率(重み付け)を記載してある。
【0087】
演算部(図18の402〜405に相当するもの)は、上記のようにパターン切替部からの出力値に基づいて図31〜34に示す4通りに切替わる。なお、以下の説明では図31〜図34に示す構成の回路で切替わることを説明するが、これは説明を簡略化するためであって実際には適切な回路定数(遅延量)をとるのでこれよりも多い回路構成をとることになる。
【0088】
図31〜図34に示す回路は、係数部の係数及び遅延部の遅延量が異なる以外は、基本的な構成は同一であり、係数部701〜704と、遅延部705〜708と、加算部709とから構成されている。図中700は、12ビットのディジタルデータを出力する路線を表し、710は加算部709からの出力線で、桁上りがない場合には12ビットのデータが出力され桁上りがある場合には13ビットのデータが出力されてくる。711、712は前記出力線を分岐した線路で、加算部609からの出力のうち下位4ビットの信号がこの分岐路線を通じて遅延部に引き渡される。更に路線710から分岐した713は12ビットの出力のうち下位4ビットの信号がこの分岐路線を通じて他の演算部に引き渡される。714、715は他の演算部から引き渡された4ビットの誤差信号を遅延部に入力する路線を表す。なお、遅延部705、706は、1H相当遅延させる回路である。
【0089】
この回路の切り替えは次のように行われる。注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンGであり、かつ1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンもパターンGである場合には、演算部は図31に示した回路に切り替わり、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンGであり、1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンがパターンHである場合には、図32に示した回路に切り替わり、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンHであり、かつ1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンがパターンGである場合には、演算部は図33に示した回路に切り替わり、注目画素に配置される誤差拡散パターンがパターンHであり、1ライン上の画素に配置された誤差拡散パターンもパターンHである場合には、図34に示した回路に切り替わる。
【0090】
以上の処理によって、上記の実施の形態1及び2と同様にディジタルデータが多相入力される場合にも各ディジタルデータに対応した誤差拡散の処理を行うことができる。つまり以下に示すように誤差拡散処理が行われる。
図35に示すように市松状にパターンGとパターンHとが配置した場合について具体的に説明する。
【0091】
図中の丸印を付した注目画素に配置される拡散パターンがパターンHでその直上の画素に配置されるパターンがパターンGであるので、演算部は図33に示す回路構成をとる。
丸印を付けた注目画素には誤差がG13〜G16の画素からのみ拡散される。そして、丸印を付けた注目画素には
G13の画素で発生した全誤差の6/16、
G14の画素で発生した全誤差の5/16、
G15の画素で発生した全誤差の7/16、
G16の画素で発生した全誤差の2/16が拡散される。
【0092】
G13の画素が1相目又は2相目に相当する画素ならば、G14、G15の画素には、同時にデータが誤差拡散部に入力されているはずである。
従って、丸印を付けた注目画素にはG13の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G14の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G15の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G16の画素より1D遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力される。
【0093】
G13の画素が3相目に相当する画素ならばG15の画素には、G13の画素及びG14の画素より1データ期間遅いディジタルデータが誤差拡散部に入力されているはずであるので、丸印を付けた注目画素にはG13の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G14の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G15の画素より(1H−1D)遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G16の画素より1D遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力される。
【0094】
G13の画素が4相目に相当する画素ならばG13の画素には、G14の画素及びG15の画素より1データ期間早いディジタルデータが誤差拡散部に入力されているはずであるので、丸印を付けた注目画素にはG13の画素より(1H+1D)遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G14の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G15の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G16の画素より1D遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力される。
【0095】
このように丸印を付けた注目画素が何相目に対応するかによって遅延回路の構成が適切に決定される。
従って、G13の画素で発生した誤差が遅延部705を通って6/16倍されたときに、また、G14の画素で発生した誤差が遅延部708を通って5/16倍されたときに、また、G15の画素で発生した誤差が遅延部706を通って7/16倍されたときに、また、G16の画素で発生した誤差が遅延部707を通って2/16倍されたときにちょうど丸印を付けた注目画素に相当するディジタルデータが加算部に入力される。
【0096】
従って、図33の回路により目的とする大きさの誤差を拡散することが可能となる。
この他の回路について詳しくは説明しないが同様である。
更に、本実施の形態においては、注目画素の表示誤差を水平方向に4画素離れた画素に拡散させる点では実施の形態2と同様であるが、下のライン上に拡散する場合には、注目画素に極力空間的に近い画素に拡散している点が実施の形態2と異なる。
【0097】
このように下のラインで注目画素に隣接した画素に表示誤差を拡散すれば、画像の相関性が高い画素に表示誤差を拡散させることとなるので、実施の形態2のように画像の相関性が失われる注目画素から空間的に離れた画素に誤差を拡散する場合と比べて、誤差拡散処理による画質劣化が低減されることになり、従来の誤差拡散法と略同等の高画質表示が可能となる。
【0098】
なお、誤差拡散パターンG及びHは、上記の実施の形態2で述べたような垂直方向、水平方向、フィールド単位での切替えて用いることができる。
[実施の形態4]
次に、実施の形態4にかかる本発明の多階調画像表示方法を適用した多階調画像表示装置について説明する。なお、当該多階調画像表示装置は、上記の実施の形態2における多階調画像表示装置と誤差拡散のパターンが異なる以外は、その他の構成は実施の形態2と同様であるので、相違点についてのみ説明する。なお、本実施の形態では実施の形態2で説明したようにパターン切替部で誤差拡散のパターンを適切に切替えることが可能な場合について説明する。
【0099】
図36は本実施の形態で用いる誤差拡散パターンを示す図である。図36(a)及び図36(b)に示すパターン(パターンI、パターンJ)は、それぞれ上記した誤差拡散パターンA及びBと同様である。図36(c)及び図36(d)に示すパターン(パターンK、パターンL)は、注目画素Pk,Plの右隣の画素PK1,Pl1、注目画素Pk,Plの直下の画素PK2,Pl2、当該画素PK2,Pl2の左右両隣の画素PK3,PK4,Pl3,Pl4に誤差を拡散する。
【0100】
パターンK及びパターンLは、注目画素が1データブロックの4相目である場合に用いられるものである。これは、従来同様に注目画素の水平方向に隣接する画素に表示誤差を拡散する処理であるが、1データブロックの4相目から次のデータブロックの1相目までは1データ期間の時間があるので、4相目の表示誤差を隣接する次のデータブロックの1相目の画素データに拡散することは可能であることに基づくものである。
【0101】
各演算部(図18の402〜405に相当するもので以下この要素番号を用いる。)において入力される信号の組み合わせを図表37に示す。この図表に示すように、演算部402には1相目の12ビットディジタルデータとその他の演算部から出力される表示誤差が入力され、演算部403には2相目の12ビットディジタルデータとその他の演算部から出力される表示誤差が入力され、演算部404には3相目の12ビットディジタルデータとその他の演算部から出力される表示誤差が入力され、演算部405には4相目の12ビットディジタルデータと、その他の演算部から出力される表示誤差が入力される。
【0102】
誤差拡散処理の演算処理を行う演算部の共通の構成を図38に示す。この図に示すように演算部は、遅延部801〜805と、係数部806〜810と、加算部811とから構成されている。また、図中812は各相の12ビットディジタルデータを入力する路線を表し、813〜815は他の演算部から出力された4ビットデータを入力する路線を表し、816は加算部811からの出力線で、桁上りがない場合には12ビットのデータが出力され桁上りがある場合には13ビットのデータが出力されてくる。そして、この路線から分岐した817、818は加算部811からの出力のうち下位4ビットの信号を出力する分岐路線で、この分岐路線を通じて遅延部及び他の演算部に引き渡される。
【0103】
ここで、各演算部において入力される信号について説明すると、演算部402においては、路線812には1相目のディジタルデータが入力し、路線813には演算部403で発生した表示誤差が入力し、路線814には演算部404で発生した表示誤差が入力し、路線815には演算部405で発生した表示誤差が入力しする。演算部403においては、路線812には2相目のディジタルデータが入力し、路線813には演算部402で発生した表示誤差が入力し、路線814には演算部404で発生した表示誤差が入力し、路線815には演算部405で発生した表示誤差が入力する。演算部404においては、路線812には3相目のディジタルデータが入力し、路線813には演算部402で発生した表示誤差が入力し、路線814には演算部403で発生した表示誤差が入力し、路線815には演算部405で発生した表示誤差が入力する。演算部405においては、路線812には4相目のディジタルデータが入力し、路線813には演算部402で発生した表示誤差が入力し、路線814には演算部403で発生した表示誤差が入力し、路線815には演算部404で発生した表示誤差が入力する。
【0104】
各演算部の係数部及び遅延部の値を図表39〜図表42に示す。次の例でこの図について説明する。
例えば、各画素における誤差拡散パターンが現ラインと前ラインとの間で図43にように配置されていたとする。
このように現ラインの1相目に対する誤差拡散のパターンがパターンIで、その1ライン上でもパターンIである場合には、演算部402の係数部及び遅延部の設定値は、図表39中の枠線▲1▼の欄に示したようになる。同様に現ラインの2相目に対する誤差拡散のパターンがパターンJで、その1ライン上でもパターンJである場合には、演算部403の係数部及び遅延部の設定値は、図表40中の枠線▲1▼の欄に示したようになる。同様に演算部404、405の回路定数は、図表41、42の枠線▲1▼の欄に示したようになる。
【0105】
また別な例で、各画素における誤差拡散パターンが現ラインと前ラインとの間で図44にように配置されていたとする。
このように現ラインの1相目に対する誤差拡散のパターンがパターンJで、その1ライン上ではパターンIである場合には、演算部402の係数部及び遅延部の設定値は、図表39中の枠線▲2▼の欄に示したようになる。同様に現ラインの2相目に対する誤算拡散けパターンがパターンIであり、その1ライン上ではパターンJである場合には、演算部403の係数部及び遅延部の設定値は、図表40中の枠線▲2▼の欄に示したようになる。同様に演算部404、405の回路定数は、図表41、42の枠線▲2▼の欄に示したようになる。なお、図表中に「不要」と記載した部分では、演算処理が不要であることを示している。
【0106】
上記誤差拡散部による誤差拡散処理の動作について具体的に説明する。
図45に示すように誤差拡散パターンI,J、K、Lを配置する場合を考える。図中の丸印を付けた注目画素(データブロックの1相目にあたる)に配置される誤差拡散パターンがパターンJでこの直上の画素にはパターンIが配置されているので、その周辺のパターン配置も決定し丸印を付けた注目画素には
G17の画素で発生した全誤差の5/16、
G18の画素で発生した全誤差の1/16、
G19の画素で発生した全誤差の6/16、
G20の画素で発生した全誤差の6/16、
G21の画素で発生した全誤差の1/16が拡散される。
【0107】
ここで、丸印を付けた注目画素には、
G17の画素より(1H+1D)遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G18の画素より(1H+1D)遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G19の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G20の画素より1H遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力され、G21の画素より1D遅れてディジタルデータが誤差拡散部に入力される。
【0108】
従って、G17の画素で発生した誤差が図38の遅延部803を通って5/16倍されたときに、また、G18の画素で発生した誤差が図38の遅延部804を通って1/16倍されたときに、また、G19の画素で発生した誤差が図38の遅延部801を通って6/16倍されたときに、また、G20の画素で発生した誤差が図38の遅延部802を通って6/16倍されたときに、また、G21の画素で発生した誤差が図38の遅延部805を通って1/16倍されたときにちょうど丸印を付けた注目画素に相当するディジタルデータが加算部に入力されてきている。この場合の回路の遅延量を示したのが図表39の注目画素の誤差拡散パターンがパターンJで1ライン上がIの欄に相当する。。
【0109】
従って、上記の場合に図38に示した回路構成によって目的とする大きさの誤差を拡散することができる。
なお、その他の回路定数(遅延部の遅延量及び係数部の係数)をとった場合における回路構成でも詳しくは説明しないが同様である。
以上説明してきたように、ディジタルデータが多相入力される場合にも各デジタルデータに対応した誤差拡散処理が可能となる点では上記実施の形態と共通するが、本実施の形態では以下の点が特徴的である。
【0110】
つまり、実施の形態1におけるように1ライン下の画素にのみ表示誤差を拡散した場合、誤差は注目画素の左下から右下というように扇形の部分に拡散されることとなるが、本実施の形態のように水平方向にも拡散した場合、誤差は注目画素の左下から右隣というようにより角度の大きい扇形の部分に拡散されることになる。このようにより角度の大きな扇形の部分に誤差を拡散すればそれだけ広い面積をかけて視覚的に階調を平均化することになるので、よりなめらかな階調を表現することが可能となる。また、水平方向に誤差を拡散する場合、最も画像の相関性の高い隣接する画素に誤差を拡散するので、従来の誤差拡散とほぼ同等の高画質表示が可能となる。
【0111】
[実施の形態5]
次に、実施の形態5にかかる本発明の多階調画像表示方法を適用した多階調画像表示相値について説明する。なお、当該多階調画像表示装置は、上記の実施の形態1〜4における多階調画像表示装置において誤差拡散の演算方法が特徴的であるので、特徴点についてのみ説明する。なお、本実施の形態では、説明を簡単にするために実施の形態2で説明した誤差拡散パターンを用いた場合について説明する。
【0112】
初めに周囲の画素に拡散される表示誤差は正数とするのが一般的である。これは、12ビットの入力ディジタルデータと周囲の画素から拡散された表示誤差を加算した合計の12ビットのうち、上位8ビットを表示装置(PDP)に出力し、下位4ビット(10進数で表せば、0から+15)をそのまま周囲の画素に拡散する誤差としていたからである。
【0113】
これに対して、本実施の形態では周囲の画素に拡散する誤差は正数と負数の両方(10進数で表せば、−8から+7)を用いる。
次に、本実施の形態の原理について説明する。
2進数で負数を表すためにいわゆる2の補数表現が一般的に使われる。これは最上位ビットを符号ビットとし残りのビットで絶対値を表すものである。この符号ビットが0であれば正数、1であれば負数となる。2の補数表現によって負数を表すには全ビットを反転し、最下位ビットに1を加算し、最上位ビットの上に符号ビットとして1を付加する。例えば、−6(10進数)を2の補数表現とするには6(2進数で「110」)の全ビットを反転して「001」とし、これに1を加算して「010」とし、更に最上位ビットの上に1を付加して「1010」とする。これにならうと、例えば、−8は「1000」、−7は「1001」−1は「1111」である。なお、4ビットの演算においては、−1(「1111」)に「0001」を加算すると「10000」となるが、4ビット同士加算で演算結果が5ビットになった場合は最上位ビットを切り捨てて「0000」となる。
【0114】
次に、2の補数表現を用いて演算する際に注意すべきことがある。例えば、+5(10進数)を2進数4ビット表現すると「0101」であり、2進数8ビットで表現すると「00000101」となる。これに対し−5(10進数)を2進数4ビットで表現すると「1011」であり、2進数8ビットで表現すると「11111011」となる。このような正数のビットを拡張する場合には上位ビットに0を詰めればいいが、負数の場合には上位のビットには1を詰めなければならない。加算などの演算を行う際には被演算数のビット数を揃える必要があるが、この場合には上記のように行わなければならない。
【0115】
正数を用いた場合には図46に示すように注目画素の周囲の画素からの誤差と入力ディジタルデータを加算した合計12ビットが、0から15(10進数)であればPDPには0(10進数)を出力し、16から31(10進数)であれば1(10進数)を出力する。この後は12ビットの数値が16増加する毎にPDPに出力する値は1(10進数)づつ255(10進数)まで増加する。つまり、周囲の画素からの誤差と入力ディジタルデータとを加算した合計12ビットからPDPに出力する値を16倍したものを減じたものが誤差であるので、周囲の画素に拡散する誤差は12ビットの下位4ビットである。
【0116】
例えば、周囲の画素からの誤差と入力ディジタルデータとを加算した合計12ビットが18(10進数)であった場合にはPDPには1(10進数)を出力するので誤差は、18−1x16=2
となる。ここで、2(「0010」)は18(「000000010010」)の下位4ビットである。
【0117】
これに対して本実施の形態では図47に示すように注目画素の周囲の画素からの誤差と入力ディジタルデータを加算した合計12ビットが0から7(10進数)であれば、PDPには0(10進数)を出力し、8から23(10進数)であれば1(10進数)を出力する。この後は12ビットの数値が16(10進数)増加する毎にPDPに出力する値は1づつ255(10進数)まで増加する。つまり、周囲の画素からの誤差と入力ディジタルデータとを加算した合計12ビットから、PDPに出力する値を16倍したものを減じたものが誤差となるので、誤差は周囲の画素に拡散する誤差は−8から+7(10進数)までとなる。
【0118】
例えば、周囲の画素からの誤差と入力ディジタルデータとを加算した合計12ビットが8(10進数)であった場合にはPDPには1(10進数)を出力するので誤差は、 8−1x16=−8
となる。
ここで、図47に示すように誤差が−8(10進数)になっているのは周囲の画素からの誤差と入力ディジタルデータとを加算した合計の12ビットが、8、24、40、・・・の場合である。これらの下位4ビットはいずれも「1000」(2進数)であり、これは−8(10進数)の2の補数表現と一致する。同様に誤差が−7(10進数)となっているのは元の12ビットが9、25、41、・・・の場合で、これらの下位4ビットは「1001」(2進数)であり、これは−7(10進数)の2の補数表現と一致する。他の場合も同様である。
【0119】
従って、本実施の形態では、周囲の画素からの誤差と入力ディジタルデータとを加算した12ビットの下位4ビットをそのまま表示誤差とし、この12ビットに8(10進数)を加えてから上位8ビットを取り出してこれをPDPに出力するという処理が必要となる。
図48は、このような処理を行う誤差拡散部における演算部1000の構成を示す図である。
【0120】
この演算部1000は、遅延部1001〜1004と、係数部1005〜1008と、加算部1009,1010と、フロー検出部1011とから構成されている。なお、誤差を拡散するパターンは、上記図19に示したパターンに対応し、係数部は所定の係数を有する。また、上記説明では、各部を結ぶ線分は各部からの出力線であると説明したが、ここでは説明の便宜のために出力信号として説明する。
【0121】
この演算部1000における動作について詳しく説明する。
まず、12ビットの入力ディジタルデータの最上位に符号ビットとして0を付加した13ビット信号1012を加算部1009において周囲の画素から拡散された誤差1013〜1016と加算する。係数部1005〜1008を経て加算部1009に入力される信号(周囲の画素から拡散された誤差)は4ビット以下であるが、演算のため13ビットの拡張する必要がある。この際、上述したように負数つまり最上位ビットが1である場合は上位ビットに1を詰め、正数つまり最上位ビットが0の場合には0を詰めることでビットを拡張する。
【0122】
次に、加算部1009からの出力13ビット1017のうち下位4ビット1018は表示誤差として周囲の画素に拡散される。また、13ビット信号1017に8(「0000000001000」を加算し、上位9ビット1019を取り出す。この信号1019の最上位ビットは符号ビットである。符号ビットが1であれば負数であるので、フロー検出部1011で全ビットが0に変換され、また、符号ビットが0でかつ上位から2番目のビットが1であった場合には255以上であるので、255に変換される。そして、PDPには符号ビットを除いた8ビットが出力される。
【0123】
以上のよう誤差拡散処理によれば、正数を用いる場合と比べて誤差の絶対値が小さい。つまり、表示すべき値と実際にPDPに出力される値との差が少ないため画質が向上する。
また、注目画素に誤差を拡散する4つの画素全てで最大値である15(10進数)の大きさの誤差が発生したとする。このとき、注目画素に加算される誤差が比較的大きな値となる場合、拡散された誤差の合計は、
15x7/16+15x5/16+15x7/16+15x3/16=20
となる(なお、かかる演算処理では少数は切り捨てている。以下同様)。注目画素への入力信号の下位4ビットが0であった場合は、
20+0=16+4
となるので、この画素は1繰り上がり、+4の大きさの誤差を周囲の画素に拡散する。また注目画素に相当する入力ディジタルデータの下位4ビットが15であった場合には拡散された誤差との合計が、
20+15=16x2+3
となるので、この画素は2繰り上がり、+3の大きさの誤差を周囲の画素に拡散する。
【0124】
また、注目画素に誤差を拡散する4つの画素全て最小値である0の大きさの誤差が発生したとする。このとき、注目画素に加算される誤差の合計は当然0となる。注目画素に相当する入力ディジタルデータの下位4ビットが0であった場合は拡散された誤差との合計が、
0+0=0+0
となるので、この画素は繰り上がらず、周囲の画素に拡散する誤差は0である。また、注目画素に相当する入力ディジタルデータの下位4ビットが15であった場合には拡散された誤差と合計が、
0+15=0+15
となるので、この画素は繰り上がらず、周囲の画素に拡散する誤差は15となる。
【0125】
以上は正数を用いた場合である。
同様に本実施の形態のように誤差が負になる様な処理を用いた場合、注目画素に誤差を拡散する4つの画素全てで最大値である7(10進数)の大きさの誤差が発生したとする。このとき、注目画素に加算される誤差が比較的大きな値となる場合、拡散された誤差の合計は、
7x7/16+7x5/16+7x7/16+7x3/16=9
となる。注目画素に相当する入力ディジタルデータの下位4ビットが0であった場合は拡散された誤差との合計が、
9+0=16−7
となるので、この画素は1繰り上がり、−7の大きさの誤差(なお、誤差の範囲が−8から+7までであるのでその範囲超えないように繰り上げ、繰り下げを行う。)を周囲の画素に拡散する。また、注目画素に相当する入力ディジタルデータの下位4ビットが15であった場合には拡散された誤差との合計が、
9+15=16x2−8
となるので、この画素は2繰り上がり、−8の大きさの誤差を周囲の画素に拡散する。
【0126】
また、注目画素に誤差を拡散する4つの画素全て最小値である−8の大きさの誤差が発生したとする。このとき、注目画素に加算される誤差の合計は
−8x7/16−8x5/16−8x7/16−8x3/16=−11
となる。注目画素への入力信号の下位4ビットが0であった場合は拡散された誤差との合計は、
−11+0=−16+5
となるので、この画素は1繰り下がり、5の大きさの誤差を周囲の画素に拡散する。また、注目画素への入力信号の下位4ビットが15であった場合には拡散された誤差と合計は、
−11+15=0+4
となるので、この画素は繰り上がらず、周囲の画素に拡散する誤差は4となる。
【0127】
このように正数を用いた場合と本実施の形態とを比較すると、前者では、上記の場合には0、1、2の3通りの繰り上げしか存在しないのに対して、本実施の形態のように負の誤差も発生すると考えた場合には、−1、0、1、2の4通りが存在する。このように元のデータが変化する範囲が広いことにより表示すべき値に対し、最適な値をPDPに出力することが可能となる。また、正数を用いた場合には大きい誤差が拡散された際に、注目画素の値が繰り上がり、更に周囲の画素にも正の誤差を拡散するので一つ明るい画素があると多数の画素がその影響で明るくなるが、本実施の形態では上記のように大きい誤差が拡散されて繰り上がった場合、周囲の画素に負の誤差を拡散することにより、一つ明るい画素があってもその影響を緩和し、周囲の画素を明るくし過ぎないので、実際の入力画像信号に近い画像を表示することができる。
【0128】
更に、正数を用いた場合では画像によって誤差が大となることろでは必ず繰り上がるので、誤差拡散パターンに応じた紋様が観測されやすくなることがある。例えば、図15のように誤差拡散パターンを配置すれば縦縞の紋様が観測されることがある。これに対して本実施の形態では誤差の絶対値が小さいので拡散された誤差の合計が極端に大きくなることなく、誤差拡散パターンに依存した紋様が観測されにくい。
【0129】
以上述べたように、極端に明るい画素などの影響を周囲の画素に及ぼすことがないことに加えて、入力画像信号12ビットの情報は正数を用いた場合と同様に周囲の画素に誤差を拡散することで維持されるため、誤差拡散の効果が薄れて画質が劣化することがない。従って、正数を用いた場合よりも、本実施の形態のように負の誤差も発生するように処理すれば、画質をより向上させられる。
【0130】
なお、上記各実施の形態において、画素毎に動画が静止画かの検出を行い、入力画像中の動画部分と静止画部分とで誤差拡散パターンの配置を変化させることも可能である。例えば、入力画像中の動画部においては誤差拡散パターンを垂直方向にランダムに配置し、静止画部では垂直方向及びフィールド毎に交互に入替えるようにすることによって、動画部においては動画を視線が追いかけた際に市松状の紋様が観測される現象を回避でき、また静止画部においては規則的に誤差拡散パターンを入替えるためランダムな誤差拡散パターンの入れ替えによるノイズ感が発生することがない。
【0131】
また、上記各実施の形態ではPDPの画面の左端と右端における処理は以下のように行う。つまり、実際の画面よりも大きな仮想的な画面を設定する。そして、この仮想画面の画素は真っ黒(入力画像信号の値「0」)なので、一切誤差が生じない。このように考えると画面の左端の画素にも誤差を拡散してくる複数の画素を考えることができ、また、右端の画素にとっては誤差を拡散する複数の画素が存在することになる。なお、各ラインデータ列の先頭と末尾には値が「0」の仮想的なディジタルデータが付加される必要があるが、実際の入力画像信号においてはPDPの1ラインに出力されるデータ長を越えるデータを含んでいるので積極的に付加する必要性はない。ちなみに、このように各ラインの左端と右端とでかかる仮想画面を想定して処理を行う手法は、従来の誤差拡散法における場合と同様である。
【0132】
また、上記各実施の形態では、4相に多相化した場合について説明したが、これに限定されず、4相以外の2相以上に多相化される場合においても同様に実施できる。
更に、上記各実施の形態では、表示装置にPDPを用いた場合について説明したが、液晶パネルなどの場合にも同様に実施できるのは言うまでもない。
【0133】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の多階調画像表示方法は、注目画素に相当するディジタルデータの値から表示誤差を算出する誤差算出工程と、当該注目画素が含まれるデータブロックに後続する他のデータブロックに含まれるディジタルデータへ前記表示誤差を拡散する誤差拡散工程とを含むので、走査方向に隣接した複数の画素に対するディジタルデータを並列して入力するような多相入力を行う場合でも誤差拡散による高階調の画像を表示することが可能となる。つまり、本発明では、従来一般的な誤差拡散法のように基本的には注目画素と同一走査線上に存在し走査方向に隣接する画素に相当するディジタルデータに注目画素の誤差を拡散することはせず、注目画素が含まれるデータブロックに後続するデータブロックの画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するので、従来多相入力を行う場合には、全ての画素において、誤差拡散処理が不可能であったが、本発明の方法によればこれが可能となる。要するに、多相入力信号に対し同数の多相出力が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第一の実施の形態にかかる多階調画像表示装置の構成を示す図である。
【図2】図2は、前記多階調画像表示装置で用いるPDPの構成を示す斜視図である。
【図3】図3は、データブロックのデータ構造を示す図である。
【図4】図4は、前記多階調画像表示装置のサブフィールド情報生成部の構成を示す図である。
【図5】図5は、前記多階調画像表示装置の表示制御部の構成を示す図である。
【図6】図6は、前記多階調画像表示装置の誤差拡散部の構成を示す図である。
【図7】図7は、誤差拡散パターンの態様を示した図である。
【図8】図8は、前記誤差拡散部の演算部の構成を示す図である。
【図9】図9は、注目画素に誤差が拡散されてくる画素を示す図である。
【図10】図10は、誤差拡散パターンの配置の決定の仕方を説明する図である。
【図11】図11は、誤差拡散パターンの配置の決定の仕方を説明する図である。
【図12】図12は、前記演算部の係数部及び遅延部の値を示す図表である。
【図13】図13は、図7で示す誤差拡散パターンの画素毎の配置状態を示す図である。
【図14】図14は、図7で示す誤差拡散パターンの画素毎の配置状態を示す図である。
【図15】図15は、図7で示す誤差拡散パターンの画素毎の配置状態を示す図である。
【図16】図16は、図7で示す誤差拡散パターンの画素毎の配置状態を示す図である。
【図17】図17は、前記回路構成による誤差拡散を説明する図である。
【図18】図18は、第二の実施の形態にかかる多階調画像表示装置における誤差拡散部の構成を示す図である。
【図19】図19は、誤差拡散パターンを示す図である。
【図20】図20は、演算部の構成を示す図である。
【図21】図21は、演算部の構成を示す図である。
【図22】図22は、演算部の構成を示す図である。
【図23】図23は、演算部の構成を示す図である。
【図24】図24は、前記回路構成による誤差拡散を説明する図である。
【図25】図25は、また別な誤差拡散のパターンを示す図である。
【図26】図26は、演算部の構成を示す図である。
【図27】図27は、演算部の構成を示す図である。
【図28】図28は、演算部の構成を示す図である。
【図29】図29は、演算部の構成を示す図である。
【図30】図30は、第三の実施の形態にかかる多諧調画像表示装置における誤差拡散のパターンを示す図である。
【図31】図31は、演算部の構成を示す図である。
【図32】図32は、演算部の構成を示す図である。
【図33】図33は、演算部の構成を示す図である。
【図34】図34は、演算部の構成を示す図である。
【図35】図35は、前記回路構成による誤差拡散を説明する図である。
【図36】図36は、第四の実施の形態にかかる多階調画像表示装置における誤差拡散のパターンを示す図である。
【図37】図37は、演算部に入力される信号の組み合わせを示す図表である。
【図38】図38は、演算部の構成を示す図である。
【図39】図39は、各演算部の係数部及び遅延部の値を示す図表である。
【図40】図40は、各演算部の係数部及び遅延部の値を示す図表である。
【図41】図41は、各演算部の係数部及び遅延部の値を示す図表である。
【図42】図42は、各演算部の係数部及び遅延部の値を示す図表である。
【図43】図43は、誤差拡散パターンの配置を示す図である。
【図44】図44は、誤差拡散パターンの配置を示す図である。
【図45】図45は、前記回路構成による誤差拡散を説明する図である。
【図46】図46は、誤差拡散の演算処理における一般的に用いられる4ビット表示誤差の桁上りの態様を示す図である。
【図47】図47は、第五の実施の形態にかかる4ビット表示誤差の桁上りの態様を示す図である。
【図48】図48は、当該実施の形態の誤差拡散部における演算部の構成を示す図である。
【図49】図49は、従来の誤差拡散のパターンを示す図である。
【図50】図50は、従来の誤差拡散の処理を行うための回路図である。
【符号の説明】
1 AD変換部
2 多相化部
3 誤差拡散部
4 サブフィールド情報生成部
5 表示制御部
6 PDP
31 パターン切替部
32〜35 演算部
41 信号変換部
42 書込アドレス制御部
43 フレームメモリ
51 表示ライン制御部
52 アドレスドライバ
53 ラインドライバ
301 1相から4相の12ビットディジタルデータが入力される路線
302 演算部32から引き渡された表示誤差(即ち1相目で発生した誤差)信号が入力される線路
303 演算部33から引き渡された表示誤差(即ち2相目で発生した誤差)信号が入力される線路
304 演算部34から引き渡された表示誤差(即ち3相目で発生した誤差)信号が入力される線路
305 演算部35から引き渡された表示誤差(即ち4相目で発生した誤差)信号が入力される線路
306〜309 遅延部
310〜313 係数部
314、315 加算部
316 オーバフロー検出部
317 加算部315からの出力線
318 出力線317を分岐した線路で、加算部315からの出力のうち下位4ビットの信号を他の演算部に引き渡すためのもの
400 誤差拡散部
401 パターン切替部
402〜405 演算部
406 オーバーフロー検出部
407〜410 1相、2相、3相、4相の12ビットディジタルデータを出力する路線
500 12ビットのディジタルデータを出力する路線
501〜504 遅延部
505〜508 係数部
509 加算部
510 加算部509からの出力線
511 出力線510を分岐した線路で、加算部509からの出力のうち下位4ビットの信号を遅延部に引き渡すためのもの
700 12ビットのディジタルデータを出力する路線
701〜704 係数部
705〜708 遅延部
709 加算部
710 加算部609からの出力線
711、712 出力線710を分岐した線路で、加算部709からの出力のうち下位4ビットの信号がこの分岐路線を通じて遅延部に引き渡すもの
713 12ビットの出力のうち下位4ビットの信号を他の演算部に引き渡すための出力線710の分岐路線
714、715 他の演算部から引き渡された4ビットの誤差信号を遅延部に入力する路線
801〜805 遅延部
806〜810 係数部
811 加算部
812 各相の12ビットディジタルデータを入力する路線
813〜815 他の演算部から出力された4ビットデータを入力する路線816 加算部811からの出力線
817、818 加算部811からの出力のうち下位4ビットの信号を遅延部及び他の演算部に引き渡すための出力線816の分岐路線
1000 誤差拡散部における演算部
1001〜1004 遅延部
1005〜1008 係数部
1009、1010 加算部
1011 フロー検出部
1012 12ビットの入力ディジタルデータの最上位に符号ビットとして0を付加した13ビットデータ
1013〜1016 周辺の画素からの表示誤差
1017 加算部1009からの出力13ビットデータ
1018 13ビットデータ1017の下位4ビット
1019 13ビットデータ1017に8(「0000000001000」を加算したものの、上位9ビットデータ
Pa、Pa1、Pa2、Pa3、Pa4、Pb、Pb1、Pb2、Pb3、Pb4
Pc、Pc1、Pc2、Pc3、Pc4、Pd、Pd1、Pd2、Pd3、Pd4
Pe、Pe1、Pe2、Pe3、Pf、Pf1、Pf2、Pf3
Pg、Pg1、Pg2、Pg3、Pg4、Ph、Ph1、Ph2、Ph3、Ph4
Pi、Pi1、Pi2、Pi3、Pi4、Pj、Pj1、Pj2、Pj3、Pj4
Pk、Pk1、Pk2、Pk3、Pk4、Pl、Pl1、Pl2、Pl3、Pl4
画素
G1〜G21 画素

Claims (16)

  1. 走査方向に隣接した複数画素に相当するディジタルデータを1のデータブロックとして並列的に処理するものであり、誤差算出工程と誤差拡散工程を経て当該データブロックの各画素に相当するディジタルデータを表示用の階調データに変換して、当該階調データに基づいて画像を表示する多階調画像表示装置における多階調画像表示方法であって、
    注目画素に相当するディジタルデータの値から表示誤差を算出し、当該注目画素に相当するディジタルデータが属するデータブロックに後続するデータブロックにおけるブロック内の相が同一のディジタルデータに対してのみ前記注目画素における表示誤差を拡散することを特徴とする多階調画像表示方法。
  2. 走査方向に隣接した複数画素に相当するディジタルデータを1のデータブロックとして並列的に処理し、当該データブロックの各画素に相当するディジタルデータを表示用の階調データに変換して、変換後の階調データに基づいて画像を表示する多階調画像表示装置における多階調画像表示方法であって、
    注目画素に相当するディジタルデータの値から表示誤差を算出する誤差算出工程と、当該注目画素が含まれるデータブロックに後続する他のデータブロックに含まれるディジタルデータへ前記表示誤差を拡散する誤差拡散工程とを含み、
    前記誤差拡散工程は、前記注目画素と同一の走査線上に存在する画素に相当するディジタルデータに前記表示誤差を拡散する場合には、当該注目画素に相当したディジタルデータを含むデータブロックに後続するデータブロック中の同一相のディジタルデータに前記表示誤差を拡散し、当該注目画素が存在する走査線に後続する走査線上の画素に前記表示誤差を拡散する場合には当該注目画素に隣接した画素に相当するディジタルデータに当該表示誤差を拡散する
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  3. 走査方向に隣接した複数画素に相当するディジタルデータを1のデータブロックとして並列的に処理し、当該データブロックの各画素に相当するディジタルデータを表示用の階調データに変換して、変換後の階調データに基づいて画像を表示する多階調画像表示装置における多階調画像表示方法であって、
    注目画素に相当するディジタルデータの値から表示誤差を算出する誤差算出工程と、当該注目画素が含まれるデータブロックに後続する他のデータブロックに含まれるディジタルデータへ前記表示誤差を拡散する誤差拡散工程とを含み、
    前記誤差拡散工程は、前記注目画素と同一走査線上で隣接する画素に相当するディジタルデータが、前記注目画素に相当するディジタルデータより1データ期間以上遅れて処理される場合は、前記注目画素における表示誤差を前記隣接画素に相当するディジタルデータに拡散し、それ以外の場合は、隣接する画素以外の画素に相当する1データ期間以上遅れて処理されるディジタルデータに拡散する
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差算出工程における表示誤差には正数及び負数が含まれることを特徴とする多階調画像表示方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、注目画素に相当するディジタルデータの表示誤差を複数の画素に対して拡散するためのパターンを複数準備しており、その中から1のパターンを選択して用いる
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  6. 請求項5に記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、前記パターンを4種類用い、このうち2種類のパターンは注目画素の1ライン下の走査線上に存在する当該注目画素の近傍に連続して存在する4画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであって、このうち一方のパターンは走査方向に順に小大小大の大きさで誤差を拡散するパターンであり、他方のパターンは同方向に順に大小大小となる大きさの誤差を拡散するパターンであって、他の2種類は注目画素と同一走査線上に存在し当該注目画素に隣接する1画素と注目画素の1ライン下の走査線上で当該注目画素近傍に連続して存在する3画素合計4画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであって、一方のパターンはこの順に小大大小の大きさで誤差を拡散し、他方のパターンでは逆に大小小大となる大きさの誤差を拡散するパターンである
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  7. 請求項5に記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、前記パターンを2種類用い、両パターンともに走査線上において注目画素の1ライン下の走査線上で当該注目画素の近傍に連続して存在する4画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであって、一方のパターンは走査方向に順に小大小大の大きさで誤差を拡散し、他方のパターンは同方向に順に大小大小となる大きさの誤差を拡散するパターンであることを拡散する
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  8. 請求項5に記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、前記パターンを2種類用い、一方のパターンは注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素と注目画素の1ライン下の走査線上に存在する隣接する1画素と当該画素と同一走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素合計3画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであり、他方のパターンは注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素と注目画素の1ライン下の走査線上に存在する隣接する1画素と当該画素と第一の方向と異なる第二の方向に複数画素離間した1画素合計3画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散する
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  9. 請求項5に記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、前記パターンを2種類用い、両パターンは注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素、1ライン下の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素、1ライン下の走査線上に存在し注目画素と隣接する1画素、及び1ライン下の走査線上に存在し第一の方向と異なる第二の方向に複数画素離間した1画素合計4画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであり、2種類のパターンでは拡散される誤差の配分が異なっている
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  10. 請求項5に記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、前記パターンを2種類用い、両パターンは注目画素と同一の走査線上に存在し第一の方向に複数画素離間した1画素と1ライン下の走査線上に注目画素の近傍に連続して存在する3画素合計4画素に相当するディジタルデータに誤差を拡散するパターンであり、2種類のパターンでは拡散される誤差の配分が異なっている
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  11. 請求項5に記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、前記表示誤差を後続するデータブロックに含まれる画素に相当するディジタルデータへ拡散する際、複数存在する前記パターンを走査方向の1又は複数の画素周期で順次入れ替え、走査方向に同一の前記パターンが隣接しないようにする
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  12. 請求項 11 記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、前記表示誤差を後続するデータブロックに含まれる画素に相当するディジタルデータへ拡散する際、複数存在する前記パターンを走査線毎に入替え、走査方向と直交する方向に同一の前記パターンが隣接しないようにする
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  13. 請求項 12 記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、前記表示誤差を後続するデータブロックに含まれる画素に相当するディジタルデータに拡散する際、複数存在する前記パターンをフィールド毎に入替え、時間方向に同一の前記パターンが隣接しないようにする
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  14. 請求項 12 または請求項 13に記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、走査線毎又はフィールド毎の前記パターンの入替えをランダムに行う
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  15. 請求項5に記載の多階調画像表示方法において、
    前記誤差拡散工程は、更に動き検出手段を用い、当該動き検出手段により検出した結果、動きがあるなしに応じて前記パターンの入替えを制御する
    ことを特徴とする多階調画像表示方法。
  16. 請求項1から請求項15のいずれかに記載の多階調画像表示方法により多階調を表示する多階調画像表示装置。
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